循環流動層ボイラの運転制御方法
【課題】循環流動層ボイラにおける熱負荷制御の目標値追従性の向上、安定化を実現するための運転制御方法を提供する。
【解決手段】複数の燃料を配合して使用する循環流動層ボイラにおいて、事前にボイラの負荷変更の大きさおよびタイミングが予定あるいは予測される場合に、変更されるボイラ負荷の大きさおよび複数燃料の配合割合に基づいて燃料投入変更量と定常安定時間を求め、予定あるいは予測されるボイラの負荷変更より前記定常安定時間だけ前のタイミングで、複数燃料の投入量を前記燃料投入変更量だけ変更することを特徴とする循環流動層ボイラの運転制御方法。
【解決手段】複数の燃料を配合して使用する循環流動層ボイラにおいて、事前にボイラの負荷変更の大きさおよびタイミングが予定あるいは予測される場合に、変更されるボイラ負荷の大きさおよび複数燃料の配合割合に基づいて燃料投入変更量と定常安定時間を求め、予定あるいは予測されるボイラの負荷変更より前記定常安定時間だけ前のタイミングで、複数燃料の投入量を前記燃料投入変更量だけ変更することを特徴とする循環流動層ボイラの運転制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、循環流動層ボイラの運転制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
循環流動層炉は、石炭やオイルコークスなどの燃料、都市ごみや廃プラスチックや汚泥や製紙スラッジなどの廃棄物、RDF(燃料固形化ごみ)などの可燃物を単独或いは複数を混合投入して燃焼し、燃焼熱回収によるボイラの蒸気利用やボイラ−タービン系による発電、或いは揮発可燃ガスの回収などの、エネルギー利用を行うのに広く用いられている。
【0003】
図1は、例えば特許文献1にその例示があるように、主に燃焼のための代表的な循環流動層炉(循環流動層式燃焼炉)を示す概略構成図である。
【0004】
図1に示す循環流動層炉は、処理対象物を燃焼或いはガス化させるライザ1と、流動媒体を捕集してライザ1へと戻すダウンカマー2とで主に構成されている。
【0005】
ライザ1は炉本体3からなり、炉本体3内の下部には炉内に1次空気を吹き込む散気管(1次空気吹き込み口)4と流量を制御するダンパ(弁)や送風ファンが設けられている。また、炉本体3の側壁には、炉内に2次空気を吹き込むための2次空気吹き込み口5と、流量を制御する弁や送風ファンが設けられている。更に、炉内に処理対象物を投入するための投入口6とが下方から順次設けられている。処理対象物を搬送・検量して制御する供給・搬送・検量装置10も設けられている。また、炉下流部には対流伝熱部16が設けられており、蒸気ドラム11で発生した飽和蒸気から過熱蒸気を作成している。
【0006】
ライザ1では、1次空気吹き込み口4及び2次空気吹き込み口5から炉内に空気を吹き込んで、投入口6から炉内に投入した処理対象物を、炉底部に充填された砂などの流動媒体とともに流動化させる。その過程で、処理対象物は、乾燥されて揮発分を放出し、燃焼する。
【0007】
なお、含水率が高い処理対象物を専焼する場合や混焼割合が高く処理対象物の自燃が困難である場合は、炉本体3の側壁に補助燃料供給口を設け、この補助燃料供給口からオイルガンやガスガンなどにより炉内に補助燃料を供給する方法も用いられている。
【0008】
ダウンカマー2は、流動媒体などを捕集する捕集部7と、捕集した流動媒体などをライザ1に戻す戻し管8とを備えている。ダウンカマー2には、多くの場合、ライザ1からのガスが捕集部7内を上昇するのを防止するシール部が設けられている。ダウンカマー2には、処理対象物の燃焼などにより生じた排ガスや未燃分並びに流動媒体などが、ライザ1の上部から接続配管9を介して供給される。
【0009】
捕集部7では、それらを排ガスと流動媒体や比較的粒径の大きな灰などとに分離する。捕集部7で分離した排ガスは、比較的粒径の小さな灰などを同伴して排ガス処理設備17へと送られ、除塵後に煙突18から外部へと放出される。また、捕集部7で回収した流動媒体や比較的粒径の大きな灰などは、流動媒体として、シール部及び戻し管8を介してライザ1の下部へと戻して未燃分の再燃焼などを行う。
【0010】
上述の炉本体3の炉床部に充填された流動媒体は、その下方から吹き込まれる1次空気により流動状態となり、流動媒体による濃厚層を形成し、その保有する高い熱容量および撹拌効果により処理対象物の乾燥及び揮発分の放出を促進させる。また、前記炉本体3の上方には、1次空気の吹き込み及び2次空気の吹き込みにより吹き上げられ、流動する流動媒体による希薄層が形成され、その流動する媒体の保有する熱容量および撹拌効果により処理対象物の燃焼或いはガス化を行っている。
【0011】
そして、循環流動層式燃焼炉では多くの場合、ボイラ機能を有しており、循環流動層ボイラと呼ばれて、図1に示すように、炉内燃焼によって発生した熱量を炉本体3〜対流伝熱部16にかけて設置されている水管(図示せず)により回収し、蒸気ドラム11で発生した飽和蒸気から過熱蒸気を作成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2003−240209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記のように、処理対象物を発生ガス分も含めて完全に燃焼させて熱エネルギーを発生させ、その熱を利用して発生する蒸気を用いるボイラを有している循環流動層ボイラの場合、エネルギーロス低減、また発電設備を有する場合にはタービントリップを防止するために、炉燃焼により発生する熱量を常にボイラ負荷の設定値に追従させて安定化させる必要がある。ボイラ負荷を表す代表的な指標としては、ボイラ発生蒸気流量が挙げられる。このボイラ発生蒸気流量が不安定になる外乱要因としては、使用するボイラ発生蒸気量の変更、発電負荷設定の変更、燃料配合の変更がある。
【0014】
ボイラ発生蒸気を工場などのタービン以外にも供給している場合、工場の稼動状況により、必要とするボイラ発生蒸気流量が頻繁に変更される。ボイラ発生蒸気流量を設定目標に追従させるため、通常、フィードバック制御を行っているが、PI制御では目標値との偏差情報のみで制御しているため、物理的な意味で負荷設定に応じての適正燃料投入量になるまでに時間がかかることから、複数燃料の投入比率変更時やボイラ負荷設定変更時などの設定変更時にボイラ出口蒸気流量が設定値に収束するまでに時間がかかるケースがあった。一方、収束時間を短くするために、PI制御のゲインを高くすると、振れが継続してハンチング状態になるケースが発生し、十分に性能を満足するものではなかった。また、D(微分)制御を導入すると、負荷変更時の追従性が良くはなるが、設定変更タイミングに燃料投入量を変更しても、実際燃料反応時間に時間がかかるため、十分な性能は得られない。また、D(微分)制御では、負荷変更以外の外乱要素にも感度が高くなり、入力が振幅的になるケースがある。
【0015】
工場などに発生蒸気を供給している場合、工場の稼動状況により、随時、必要な蒸気が大きく変動するため、上記の理由で従来のPID制御では短時間で本来適正な燃料投入量にすることができずに、安定しない場合が見られた。
【0016】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、循環流動層ボイラにおける熱負荷制御の目標値追従性の向上、安定化を実現するための運転制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
【0018】
[1]複数の燃料を配合して使用する循環流動層ボイラにおいて、事前にボイラの負荷変更の大きさおよびタイミングが予定あるいは予測される場合に、変更されるボイラ負荷の大きさおよび複数燃料の配合割合に基づいて燃料投入変更量と定常安定時間を求め、予定あるいは予測されるボイラの負荷変更より前記定常安定時間だけ前のタイミングで、複数燃料の投入量を前記燃料投入変更量だけ変更することを特徴とする循環流動層ボイラの運転制御方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明においては、複数の燃料を使用する循環流動層ボイラの負荷変更時や外部から要求される蒸気量の変動がある場合においても、使用している燃料の燃焼・発熱時間の遅れを考慮して事前に要求される負荷変更に応じた熱量を投入することで、安定した制御が可能となり、従来の制御に比べ安定的な熱負荷制御が可能となる運転制御方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態における循環流動層ボイラの概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における制御演算装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態における循環流動層炉(循環流動層ボイラ)を示す概略構成図である。なお、以下の説明においては、循環流動層炉として、例えば、投入燃料の一つである木質燃料・プラスチック燃料の2種類の燃料を熱分解、燃焼させ、排熱ボイラにて熱回収するプロセスについて説明するが、一般の廃棄物やその他燃料に対しても同様に用いることができることはいうまでも無い。
【0023】
初めに、本実施形態における対象プロセスを説明する。
【0024】
図1に示す循環流動層炉は、処理対象物を燃焼或いはガス化させるライザ1と、流動媒体を捕集してライザ1へと戻すダウンカマー2とで主に構成されている。
【0025】
ライザ1は炉本体3からなり、炉本体3内の下部には炉内に1次空気を吹き込む散気管(1次空気吹き込み口)4を制御する弁や送風ファンが設けられている。また、炉本体3の側壁には、炉内に2次空気を吹き込むための2次空気吹き込み口5と、流量を制御する弁や送風ファンが設けられている。更に、炉内に処理対象物を投入するための投入口6とが下方から順次設けられている。そして、処理対象物を供給・搬送・検量して制御する供給・搬送・検量装置10が設けられている。また、炉下流部には対流伝熱部16が設けられており、蒸気ドラム11で発生した飽和蒸気から過熱蒸気を作成している。
【0026】
ライザ1では、1次空気吹き込み口4及び2次空気吹き込み口5から炉内に空気を吹き込んで、投入口6から炉内に投入した処理対象物(燃料)を、炉底部に充填された砂などの流動媒体とともに流動化させる。その過程で、投入された処理対象物(燃料)は、乾燥され、揮発分を放出、燃焼する。
【0027】
ダウンカマー2は、流動媒体などを捕集する捕集部7と、捕集した流動媒体などをライザ1に戻す戻し管8とを備えている。ダウンカマー2には、多くの場合、ライザ1からのガスが捕集部7内を上昇するのを防止するシール部が設けられている。ダウンカマー2には、処理対象物の燃焼などにより生じた排ガスや未燃分並びに流動媒体などが、ライザ1の上部から接続配管9を介して供給される。捕集部7では、それらを排ガスと流動媒体や比較的粒径の大きな灰などとに分離する。
【0028】
捕集部7で分離した排ガスは、比較的粒径の小さな灰などを同伴して排ガス処理設備17へと送られ、除塵後に煙突18から外部へと放出される。また、捕集部7で回収した流動媒体や比較的粒径の大きな灰などは、流動媒体として、シール部及び戻し管8を介してライザ1の下部へと戻して未燃分の再燃焼などを行う。
【0029】
上述の炉本体3の炉床部に充填された流動媒体は、その下方から吹き込まれる1次空気により流動状態となり、流動媒体による濃厚層を形成し、その保有する高い熱容量および撹拌効果により処理対象物の乾燥及び揮発分の放出を促進させる。また、前記炉本体3の上方には、1次空気の吹き込み及び2次空気の吹き込みにより吹き上げられ、流動する流動媒体による希薄層が形成され、その流動する媒体の保有する熱容量および撹拌効果により処理対象物の燃焼を効率的に行う。
【0030】
なお、図1において、燃料供給機14系統は木質燃料およびプラスチック燃料の2系統であるが、燃料供給機14系統は燃料数など必要に応じて増減してもかまわない。
【0031】
次に、本実施形態に係る運転制御装置12の具体的な構成を示す図2について説明する。
【0032】
運転制御装置12は、制御演算装置19を中心に構成される。制御演算装置19は、ローカル(現場)に設置されているローカル機器(供給・搬送・検量装置10、ボイラ出口蒸気流量計13 他)から燃料検量値やボイラ発生蒸気流量値などの現場指示値、またDCSなどのMMI(マンマシンインターフェース)20からのボイラ発生蒸気流量設定値や負荷設定変更値、更にデータベース21からかオフラインで計測したかの各燃料カロリー平均値、各燃料応答時間などを入力データとして受け取る。また、工場からの要求ボイラ蒸気変更量はMMI20を介して受け取る。そして、制御演算装置19は、受け取った入力データから演算を行って、指令値を決定し燃料供給機14に出力する。また、ローカル機器からの信号データや指令値の演算結果はMMI20に出力され表示される。MMI20では、制御に必要なパラメータの調整も可能である。
【0033】
本実施形態に沿って更に具体的に説明すると、MMI20で人間が設定した木質燃料・プラスチック燃料の投入比率でボイラ出口流量を設定値に追従させるため、供給・搬送・検量装置10からの木質燃料重量およびプラスチック燃料重量の検量データと、ボイラ出口蒸気流量計13からのボイラ出口蒸気流量の測定データと、データベース21のデータを受け取り、制御演算装置19内で演算を行い、具体的な制御指令値を燃料投入系の各コンベア15に出力する。
【0034】
本実施形態では負荷指標としてボイラ出口蒸気流量を使用しているが、燃料燃焼結果による熱負荷を表す計測値であれば、何を使用してもかまわない。燃焼・流動のために炉内に送られる1次空気流量や2次空気流量は、燃料投入量、各部炉内温度、炉出口ガスO2濃度の現場指示値やセンサ値に応じて、運転制御装置12にて制御されるが、本発明から外れるため詳細な制御動作の説明は割愛する。
【0035】
次に、本実施形態における具体的な燃料投入指令値演算について説明する。この演算は制御演算装置19にて行われる。
【0036】
本実施形態では木質燃料とプラスチック燃料を燃料として使用しているが、プラスチック燃料は木質燃料に比べ、熱量発生時間が早く、かつ発生熱量も高い。実際の操業では、炉内にこれらの燃料を単体もしくは混合して投入しているので、混合比率や単体燃料の成分変動により燃焼過程における熱発生時間・熱量は変化する。
【0037】
以下、具体的な演算フローに従って、演算を(STEP1〜4)を説明する。なお、ここでは将来のボイラ蒸発量の負荷変更はステップ状の変更を前提としているが、ランプ状の変更でも最終設定値がわかっている場合には、その最終設定値を同様に使用すると良い。
【0038】
[STEP1]
工場からのボイラ蒸気要求(計画)信号により、PT[sec]内にボイラ蒸気流量の設定変更の指令がないかを確認する。ただしPTは燃料の反応時間より、大きく取ることとする。
【0039】
[STEP2]
ボイラ蒸気流量の設定変更がある場合、設定変更幅のSTM_SET_Dの大きさから必要カロリーを式1に従い変換する。
N_CAL=Cm×STM_SET_D ・・・式1
N_CAL:必要カロリー[kJ/hour]
STM_SET_D:ボイラ蒸気流変更量[ton/hour]
Cm:カロリー換算係数[kJ/ton]
【0040】
[STEP3]
その時点での燃料配合から、投入燃料全体の熱量発生量が定常状態になる時間(定常安定時間)を計算する。オフラインで測定した木質燃料A、プラスチック燃料Bの定常状態になる時間をそれぞれAt[sec]とBt[sec]とすると、基本的には定常安定時間Xtは、次の式2、式3に従うとする。
At≧Bt ならば、Xt=At ・・・式2
Bt>At ならば、Xt=Bt ・・・式3
ただし、現在の燃料A、燃料Bの使用量をAw[kg]、Bw[kg]として、以下の条件を満たす場合は、定常安定時間Xtは、以下の式4、式5に従う。オフラインで測定した木質燃料Aとプラスチック燃料Bの単位重量当たりの発熱量をそれぞれAc[kJ/kg]、Bc[kJ/kg]とすると、
Aw×Ac /(Aw×Ac+Bw×Bc)>Xa (例えばXa=0.9)の場合、Xt=At ・・・式4
Bw×Bc /(Aw×Ac+Bw×Bc)>Xb (例えばXb=0.9)の場合、Xt=Bt ・・・式5
更に、最終的には、定常安定時間のXp[%]、例えばXp=0.9程度を応答時間とするとし、式6に従う。
Xt=Xt×Xp・・・式6
【0041】
[STEP4]
設定変更時より、STEP3で計算を実施した定常安定時間Xt[sec]前になったタイミングにおいて、STEP2で計算した必要熱量N_CALになるようその時点の燃料配合に従い、下記演算で実際の投入量を計算して、炉投入量燃料変化量とする。その時点の燃料の使用カロリー割合を木質燃料Ap[%]、プラスチック燃料Bp[%]、および木質燃料カロリーをAc[kJ/kg]、プラスチック燃料カロリーをBc[kJ/kg]とすると、木質燃料変更量ADIF[kg/ hour]、およびプラスチック燃料変更量BDIF[kg/ hour]は、それぞれ式7、式8の通り求める。
ADIF=N_CAL×Ap/100/Ac・・・式7
BDIF=N_CAL×Bp/100/Bc・・・式8
これらの値にその時点のそれぞれの燃焼投入量に対して一度だけ足しこむ。木質燃料の設定をA_SET[kg/hour]、プラスチック燃料の設定をB_SET[kg/hour]とすると、新たな設定値は式9、式10の通り求める。この値を実際の制御値として運転制御装置12から指令を出力する。
A_SET=A_SET+ADIF・・・式9
B_SET=B_SET+BDIF・・・式10
【0042】
上記のようにして、本実施形態では、循環流動層炉ボイラにおいて、ボイラ設定負荷変更があるのが予定・予測される場合、燃料の熱量発生時間を考慮した上で、事前にその分の熱量を投入しておくことで、PI制御系に対する外乱が小さくなり、より安定した制御が可能となる。したがって、操業変更・変動時、特に熱負荷設定変更時、燃料配合バランス変更時、および急激な燃料性状変動時に、従来の制御に比べ安定的な熱負荷制御が可能となる。
【符号の説明】
【0043】
1 ライザ
2 ダウンカマー
3 炉本体
4 1次空気吹き込み口
5 2次空気吹き込み口
6 投入口
7 捕集部
8 戻し管
9 接続配管
10 供給・搬送・検量装置
11 蒸気ドラム
12 運転制御装置
13 ボイラ出口蒸気流量計
14 燃料供給機
15 供給コンベア
16 対流伝熱部
17 排ガス処理設備
18 煙突
19 制御演算装置
20 MMI(マンマシンインターフェース)
21 データベース
【技術分野】
【0001】
本発明は、循環流動層ボイラの運転制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
循環流動層炉は、石炭やオイルコークスなどの燃料、都市ごみや廃プラスチックや汚泥や製紙スラッジなどの廃棄物、RDF(燃料固形化ごみ)などの可燃物を単独或いは複数を混合投入して燃焼し、燃焼熱回収によるボイラの蒸気利用やボイラ−タービン系による発電、或いは揮発可燃ガスの回収などの、エネルギー利用を行うのに広く用いられている。
【0003】
図1は、例えば特許文献1にその例示があるように、主に燃焼のための代表的な循環流動層炉(循環流動層式燃焼炉)を示す概略構成図である。
【0004】
図1に示す循環流動層炉は、処理対象物を燃焼或いはガス化させるライザ1と、流動媒体を捕集してライザ1へと戻すダウンカマー2とで主に構成されている。
【0005】
ライザ1は炉本体3からなり、炉本体3内の下部には炉内に1次空気を吹き込む散気管(1次空気吹き込み口)4と流量を制御するダンパ(弁)や送風ファンが設けられている。また、炉本体3の側壁には、炉内に2次空気を吹き込むための2次空気吹き込み口5と、流量を制御する弁や送風ファンが設けられている。更に、炉内に処理対象物を投入するための投入口6とが下方から順次設けられている。処理対象物を搬送・検量して制御する供給・搬送・検量装置10も設けられている。また、炉下流部には対流伝熱部16が設けられており、蒸気ドラム11で発生した飽和蒸気から過熱蒸気を作成している。
【0006】
ライザ1では、1次空気吹き込み口4及び2次空気吹き込み口5から炉内に空気を吹き込んで、投入口6から炉内に投入した処理対象物を、炉底部に充填された砂などの流動媒体とともに流動化させる。その過程で、処理対象物は、乾燥されて揮発分を放出し、燃焼する。
【0007】
なお、含水率が高い処理対象物を専焼する場合や混焼割合が高く処理対象物の自燃が困難である場合は、炉本体3の側壁に補助燃料供給口を設け、この補助燃料供給口からオイルガンやガスガンなどにより炉内に補助燃料を供給する方法も用いられている。
【0008】
ダウンカマー2は、流動媒体などを捕集する捕集部7と、捕集した流動媒体などをライザ1に戻す戻し管8とを備えている。ダウンカマー2には、多くの場合、ライザ1からのガスが捕集部7内を上昇するのを防止するシール部が設けられている。ダウンカマー2には、処理対象物の燃焼などにより生じた排ガスや未燃分並びに流動媒体などが、ライザ1の上部から接続配管9を介して供給される。
【0009】
捕集部7では、それらを排ガスと流動媒体や比較的粒径の大きな灰などとに分離する。捕集部7で分離した排ガスは、比較的粒径の小さな灰などを同伴して排ガス処理設備17へと送られ、除塵後に煙突18から外部へと放出される。また、捕集部7で回収した流動媒体や比較的粒径の大きな灰などは、流動媒体として、シール部及び戻し管8を介してライザ1の下部へと戻して未燃分の再燃焼などを行う。
【0010】
上述の炉本体3の炉床部に充填された流動媒体は、その下方から吹き込まれる1次空気により流動状態となり、流動媒体による濃厚層を形成し、その保有する高い熱容量および撹拌効果により処理対象物の乾燥及び揮発分の放出を促進させる。また、前記炉本体3の上方には、1次空気の吹き込み及び2次空気の吹き込みにより吹き上げられ、流動する流動媒体による希薄層が形成され、その流動する媒体の保有する熱容量および撹拌効果により処理対象物の燃焼或いはガス化を行っている。
【0011】
そして、循環流動層式燃焼炉では多くの場合、ボイラ機能を有しており、循環流動層ボイラと呼ばれて、図1に示すように、炉内燃焼によって発生した熱量を炉本体3〜対流伝熱部16にかけて設置されている水管(図示せず)により回収し、蒸気ドラム11で発生した飽和蒸気から過熱蒸気を作成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2003−240209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記のように、処理対象物を発生ガス分も含めて完全に燃焼させて熱エネルギーを発生させ、その熱を利用して発生する蒸気を用いるボイラを有している循環流動層ボイラの場合、エネルギーロス低減、また発電設備を有する場合にはタービントリップを防止するために、炉燃焼により発生する熱量を常にボイラ負荷の設定値に追従させて安定化させる必要がある。ボイラ負荷を表す代表的な指標としては、ボイラ発生蒸気流量が挙げられる。このボイラ発生蒸気流量が不安定になる外乱要因としては、使用するボイラ発生蒸気量の変更、発電負荷設定の変更、燃料配合の変更がある。
【0014】
ボイラ発生蒸気を工場などのタービン以外にも供給している場合、工場の稼動状況により、必要とするボイラ発生蒸気流量が頻繁に変更される。ボイラ発生蒸気流量を設定目標に追従させるため、通常、フィードバック制御を行っているが、PI制御では目標値との偏差情報のみで制御しているため、物理的な意味で負荷設定に応じての適正燃料投入量になるまでに時間がかかることから、複数燃料の投入比率変更時やボイラ負荷設定変更時などの設定変更時にボイラ出口蒸気流量が設定値に収束するまでに時間がかかるケースがあった。一方、収束時間を短くするために、PI制御のゲインを高くすると、振れが継続してハンチング状態になるケースが発生し、十分に性能を満足するものではなかった。また、D(微分)制御を導入すると、負荷変更時の追従性が良くはなるが、設定変更タイミングに燃料投入量を変更しても、実際燃料反応時間に時間がかかるため、十分な性能は得られない。また、D(微分)制御では、負荷変更以外の外乱要素にも感度が高くなり、入力が振幅的になるケースがある。
【0015】
工場などに発生蒸気を供給している場合、工場の稼動状況により、随時、必要な蒸気が大きく変動するため、上記の理由で従来のPID制御では短時間で本来適正な燃料投入量にすることができずに、安定しない場合が見られた。
【0016】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、循環流動層ボイラにおける熱負荷制御の目標値追従性の向上、安定化を実現するための運転制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
【0018】
[1]複数の燃料を配合して使用する循環流動層ボイラにおいて、事前にボイラの負荷変更の大きさおよびタイミングが予定あるいは予測される場合に、変更されるボイラ負荷の大きさおよび複数燃料の配合割合に基づいて燃料投入変更量と定常安定時間を求め、予定あるいは予測されるボイラの負荷変更より前記定常安定時間だけ前のタイミングで、複数燃料の投入量を前記燃料投入変更量だけ変更することを特徴とする循環流動層ボイラの運転制御方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明においては、複数の燃料を使用する循環流動層ボイラの負荷変更時や外部から要求される蒸気量の変動がある場合においても、使用している燃料の燃焼・発熱時間の遅れを考慮して事前に要求される負荷変更に応じた熱量を投入することで、安定した制御が可能となり、従来の制御に比べ安定的な熱負荷制御が可能となる運転制御方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態における循環流動層ボイラの概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における制御演算装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態における循環流動層炉(循環流動層ボイラ)を示す概略構成図である。なお、以下の説明においては、循環流動層炉として、例えば、投入燃料の一つである木質燃料・プラスチック燃料の2種類の燃料を熱分解、燃焼させ、排熱ボイラにて熱回収するプロセスについて説明するが、一般の廃棄物やその他燃料に対しても同様に用いることができることはいうまでも無い。
【0023】
初めに、本実施形態における対象プロセスを説明する。
【0024】
図1に示す循環流動層炉は、処理対象物を燃焼或いはガス化させるライザ1と、流動媒体を捕集してライザ1へと戻すダウンカマー2とで主に構成されている。
【0025】
ライザ1は炉本体3からなり、炉本体3内の下部には炉内に1次空気を吹き込む散気管(1次空気吹き込み口)4を制御する弁や送風ファンが設けられている。また、炉本体3の側壁には、炉内に2次空気を吹き込むための2次空気吹き込み口5と、流量を制御する弁や送風ファンが設けられている。更に、炉内に処理対象物を投入するための投入口6とが下方から順次設けられている。そして、処理対象物を供給・搬送・検量して制御する供給・搬送・検量装置10が設けられている。また、炉下流部には対流伝熱部16が設けられており、蒸気ドラム11で発生した飽和蒸気から過熱蒸気を作成している。
【0026】
ライザ1では、1次空気吹き込み口4及び2次空気吹き込み口5から炉内に空気を吹き込んで、投入口6から炉内に投入した処理対象物(燃料)を、炉底部に充填された砂などの流動媒体とともに流動化させる。その過程で、投入された処理対象物(燃料)は、乾燥され、揮発分を放出、燃焼する。
【0027】
ダウンカマー2は、流動媒体などを捕集する捕集部7と、捕集した流動媒体などをライザ1に戻す戻し管8とを備えている。ダウンカマー2には、多くの場合、ライザ1からのガスが捕集部7内を上昇するのを防止するシール部が設けられている。ダウンカマー2には、処理対象物の燃焼などにより生じた排ガスや未燃分並びに流動媒体などが、ライザ1の上部から接続配管9を介して供給される。捕集部7では、それらを排ガスと流動媒体や比較的粒径の大きな灰などとに分離する。
【0028】
捕集部7で分離した排ガスは、比較的粒径の小さな灰などを同伴して排ガス処理設備17へと送られ、除塵後に煙突18から外部へと放出される。また、捕集部7で回収した流動媒体や比較的粒径の大きな灰などは、流動媒体として、シール部及び戻し管8を介してライザ1の下部へと戻して未燃分の再燃焼などを行う。
【0029】
上述の炉本体3の炉床部に充填された流動媒体は、その下方から吹き込まれる1次空気により流動状態となり、流動媒体による濃厚層を形成し、その保有する高い熱容量および撹拌効果により処理対象物の乾燥及び揮発分の放出を促進させる。また、前記炉本体3の上方には、1次空気の吹き込み及び2次空気の吹き込みにより吹き上げられ、流動する流動媒体による希薄層が形成され、その流動する媒体の保有する熱容量および撹拌効果により処理対象物の燃焼を効率的に行う。
【0030】
なお、図1において、燃料供給機14系統は木質燃料およびプラスチック燃料の2系統であるが、燃料供給機14系統は燃料数など必要に応じて増減してもかまわない。
【0031】
次に、本実施形態に係る運転制御装置12の具体的な構成を示す図2について説明する。
【0032】
運転制御装置12は、制御演算装置19を中心に構成される。制御演算装置19は、ローカル(現場)に設置されているローカル機器(供給・搬送・検量装置10、ボイラ出口蒸気流量計13 他)から燃料検量値やボイラ発生蒸気流量値などの現場指示値、またDCSなどのMMI(マンマシンインターフェース)20からのボイラ発生蒸気流量設定値や負荷設定変更値、更にデータベース21からかオフラインで計測したかの各燃料カロリー平均値、各燃料応答時間などを入力データとして受け取る。また、工場からの要求ボイラ蒸気変更量はMMI20を介して受け取る。そして、制御演算装置19は、受け取った入力データから演算を行って、指令値を決定し燃料供給機14に出力する。また、ローカル機器からの信号データや指令値の演算結果はMMI20に出力され表示される。MMI20では、制御に必要なパラメータの調整も可能である。
【0033】
本実施形態に沿って更に具体的に説明すると、MMI20で人間が設定した木質燃料・プラスチック燃料の投入比率でボイラ出口流量を設定値に追従させるため、供給・搬送・検量装置10からの木質燃料重量およびプラスチック燃料重量の検量データと、ボイラ出口蒸気流量計13からのボイラ出口蒸気流量の測定データと、データベース21のデータを受け取り、制御演算装置19内で演算を行い、具体的な制御指令値を燃料投入系の各コンベア15に出力する。
【0034】
本実施形態では負荷指標としてボイラ出口蒸気流量を使用しているが、燃料燃焼結果による熱負荷を表す計測値であれば、何を使用してもかまわない。燃焼・流動のために炉内に送られる1次空気流量や2次空気流量は、燃料投入量、各部炉内温度、炉出口ガスO2濃度の現場指示値やセンサ値に応じて、運転制御装置12にて制御されるが、本発明から外れるため詳細な制御動作の説明は割愛する。
【0035】
次に、本実施形態における具体的な燃料投入指令値演算について説明する。この演算は制御演算装置19にて行われる。
【0036】
本実施形態では木質燃料とプラスチック燃料を燃料として使用しているが、プラスチック燃料は木質燃料に比べ、熱量発生時間が早く、かつ発生熱量も高い。実際の操業では、炉内にこれらの燃料を単体もしくは混合して投入しているので、混合比率や単体燃料の成分変動により燃焼過程における熱発生時間・熱量は変化する。
【0037】
以下、具体的な演算フローに従って、演算を(STEP1〜4)を説明する。なお、ここでは将来のボイラ蒸発量の負荷変更はステップ状の変更を前提としているが、ランプ状の変更でも最終設定値がわかっている場合には、その最終設定値を同様に使用すると良い。
【0038】
[STEP1]
工場からのボイラ蒸気要求(計画)信号により、PT[sec]内にボイラ蒸気流量の設定変更の指令がないかを確認する。ただしPTは燃料の反応時間より、大きく取ることとする。
【0039】
[STEP2]
ボイラ蒸気流量の設定変更がある場合、設定変更幅のSTM_SET_Dの大きさから必要カロリーを式1に従い変換する。
N_CAL=Cm×STM_SET_D ・・・式1
N_CAL:必要カロリー[kJ/hour]
STM_SET_D:ボイラ蒸気流変更量[ton/hour]
Cm:カロリー換算係数[kJ/ton]
【0040】
[STEP3]
その時点での燃料配合から、投入燃料全体の熱量発生量が定常状態になる時間(定常安定時間)を計算する。オフラインで測定した木質燃料A、プラスチック燃料Bの定常状態になる時間をそれぞれAt[sec]とBt[sec]とすると、基本的には定常安定時間Xtは、次の式2、式3に従うとする。
At≧Bt ならば、Xt=At ・・・式2
Bt>At ならば、Xt=Bt ・・・式3
ただし、現在の燃料A、燃料Bの使用量をAw[kg]、Bw[kg]として、以下の条件を満たす場合は、定常安定時間Xtは、以下の式4、式5に従う。オフラインで測定した木質燃料Aとプラスチック燃料Bの単位重量当たりの発熱量をそれぞれAc[kJ/kg]、Bc[kJ/kg]とすると、
Aw×Ac /(Aw×Ac+Bw×Bc)>Xa (例えばXa=0.9)の場合、Xt=At ・・・式4
Bw×Bc /(Aw×Ac+Bw×Bc)>Xb (例えばXb=0.9)の場合、Xt=Bt ・・・式5
更に、最終的には、定常安定時間のXp[%]、例えばXp=0.9程度を応答時間とするとし、式6に従う。
Xt=Xt×Xp・・・式6
【0041】
[STEP4]
設定変更時より、STEP3で計算を実施した定常安定時間Xt[sec]前になったタイミングにおいて、STEP2で計算した必要熱量N_CALになるようその時点の燃料配合に従い、下記演算で実際の投入量を計算して、炉投入量燃料変化量とする。その時点の燃料の使用カロリー割合を木質燃料Ap[%]、プラスチック燃料Bp[%]、および木質燃料カロリーをAc[kJ/kg]、プラスチック燃料カロリーをBc[kJ/kg]とすると、木質燃料変更量ADIF[kg/ hour]、およびプラスチック燃料変更量BDIF[kg/ hour]は、それぞれ式7、式8の通り求める。
ADIF=N_CAL×Ap/100/Ac・・・式7
BDIF=N_CAL×Bp/100/Bc・・・式8
これらの値にその時点のそれぞれの燃焼投入量に対して一度だけ足しこむ。木質燃料の設定をA_SET[kg/hour]、プラスチック燃料の設定をB_SET[kg/hour]とすると、新たな設定値は式9、式10の通り求める。この値を実際の制御値として運転制御装置12から指令を出力する。
A_SET=A_SET+ADIF・・・式9
B_SET=B_SET+BDIF・・・式10
【0042】
上記のようにして、本実施形態では、循環流動層炉ボイラにおいて、ボイラ設定負荷変更があるのが予定・予測される場合、燃料の熱量発生時間を考慮した上で、事前にその分の熱量を投入しておくことで、PI制御系に対する外乱が小さくなり、より安定した制御が可能となる。したがって、操業変更・変動時、特に熱負荷設定変更時、燃料配合バランス変更時、および急激な燃料性状変動時に、従来の制御に比べ安定的な熱負荷制御が可能となる。
【符号の説明】
【0043】
1 ライザ
2 ダウンカマー
3 炉本体
4 1次空気吹き込み口
5 2次空気吹き込み口
6 投入口
7 捕集部
8 戻し管
9 接続配管
10 供給・搬送・検量装置
11 蒸気ドラム
12 運転制御装置
13 ボイラ出口蒸気流量計
14 燃料供給機
15 供給コンベア
16 対流伝熱部
17 排ガス処理設備
18 煙突
19 制御演算装置
20 MMI(マンマシンインターフェース)
21 データベース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の燃料を配合して使用する循環流動層ボイラにおいて、事前にボイラの負荷変更の大きさおよびタイミングが予定あるいは予測される場合に、変更されるボイラ負荷の大きさおよび複数燃料の配合割合に基づいて燃料投入変更量と定常安定時間を求め、予定あるいは予測されるボイラの負荷変更より前記定常安定時間だけ前のタイミングで、複数燃料の投入量を前記燃料投入変更量だけ変更することを特徴とする循環流動層ボイラの運転制御方法。
【請求項1】
複数の燃料を配合して使用する循環流動層ボイラにおいて、事前にボイラの負荷変更の大きさおよびタイミングが予定あるいは予測される場合に、変更されるボイラ負荷の大きさおよび複数燃料の配合割合に基づいて燃料投入変更量と定常安定時間を求め、予定あるいは予測されるボイラの負荷変更より前記定常安定時間だけ前のタイミングで、複数燃料の投入量を前記燃料投入変更量だけ変更することを特徴とする循環流動層ボイラの運転制御方法。
【図1】
【図2】
【図2】
【公開番号】特開2011−149658(P2011−149658A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−12977(P2010−12977)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【出願人】(000004123)JFEエンジニアリング株式会社 (1,044)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【出願人】(000004123)JFEエンジニアリング株式会社 (1,044)
【Fターム(参考)】
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