説明

微粒子製造方法、微粒子製造に用いるスタティックミキサー及びスタティックミキサーを用いた複数の流体の混合方法。

【課題】連続合成方法に適用可能な、サブミクロンサイズ以上の微粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】 微粒子を製造する微粒子製造方法であって、一般式RSi(OR’)(式中、R及びR’は、アルキル基を示す。)で表される珪素化合物を、水を主成分とする溶媒に溶解させる溶解ステップと、溶解後の珪素化合物と、塩基性触媒とを連続的に混合する混合ステップと、混合ステップで混合された混合液を流通させながら、反応させる反応ステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単分散微粒子を製造する技術に関し、特に、サブミクロンサイズ以上の単分散微粒子を製造する技術、微粒子製造に用いるスタティックミキサーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般的に用いられてきたナノオーダーの微粒子の製造方法としては、金属アルコキシド法がある。
この製造方法は、代表的な例としてシリカを挙げると、ストーバー(Stober)らが提案した方法で、TEOS(テトラアルコキシシラン)をアンモニアの触媒下で、エタノール溶液中で加水分解後、重縮合することにより、シリカ微粒子を製造する方法であり、バッチ式だけでなく、管型反応器を用い、反応液を管型反応器中に流通させてシリカ微粒子を製造する連続合成法においても使用されている(非特許文献1)。
【0003】
この方法より、単分散性の均一なシリカ微粒子を製造することができる。
又、サブミクロンサイズ以上の比較的大きい微粒子を製造する技術として、特許文献1に、アルコキシランの加水分解によりシリカのシード粒子をまず生成し、その後反応液をアルカリ性に保ちながらアルコキシランを添加し、その加水分解により、生成したシード粒子の表面にシリカを付着させ、シード粒子を成長させることにより、所望の大きさのシリカ微粒子を製造する方法が開示されている。
【0004】
これにより、シード粒子を成長させ、容易に所望の大きさのシリカ微粒子を製造することができる。
又、微粒子の連続合成法では、バッチ方式のように、攪拌機を用いて攪拌しながら、微粒子生成反応を進行させる代わりに、例えば、ビーズを充填したミキサーを用いて、複数の原料液を合流させて、ミキサーの内部空間を流通させて混合した後、さらにマイクロ反応管を流通させながら反応を進行させるという処理が行われている。
【0005】
これにより、攪拌機を用いることなく、反応液の攪拌効率を高め、反応を均一に進行させることができる。
【非特許文献1】村尾直純、森康雄;“セグメントフロー反応器を用いた単分散シリカ粒子の連続合成”,化学工学会第36回秋季大会(2003.9)
【特許文献1】特公平3−52047号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1に記載された連続合成法の技術では、製造できる微粒子の粒径の大きさに限界があり、サブミクロンサイズ以上の粒径の微粒子を生成するのが困難であるという問題がある。
又、特許文献1に開示された製造方法は、シード粒子と原料とを混合して反応を進行させなければならず、連続的な攪拌が可能なバッチ方式の製造方法には、適用できても、反応液を流通させながら反応させる連続合成方法では、反応液を流通させている間、原料を段階的に混合することは難しい(特に直線的な速度で混合してゆくことは不可能)。
【0007】
上記問題点に鑑み、本発明の第1の目的は、連続合成方法に適用可能な、サブミクロンサイズ以上の微粒子を製造するのに適した製造方法を提供することにある。
又、連続合成方法では、原料液の混合は、ポンプ等を用いて、各原料液を合流管内に導入し、合流管内で合流させた後、合流管に接続された連結用配管を介してミキサー内に送出し、ミキサー内を流通させることにより、行われるが、合流管内では、原料の混合は、十分に行われていないにもかかわらず反応が進行することになる。
【0008】
又、図4に示すように、2液合流したのち直線的な流路を流通する際に、管内の中央部と管壁部とでは、流速が中央部(符号2で示す。)で早く、管壁部(符号1、3で示す)で遅くなる傾向があるため、反応が均一に進行しない。特に、合流管を混合液が流通する距離が長くなると、微粒子生成反応が不均一に進行する期間が長くなり、生成微粒子の大きさが不均一となる原因になりやすい。
【0009】
又、合流した液がミキサーに入るまでに、連結用の配管を通過するので、そのつなぎ目で液がよどんで反応が不均一になることがある。
上記問題点に鑑み、本発明の第2の目的は、原料が十分混合されることなく、反応が進行するのを防止することが可能なミキサーを提供することにある。
更に、ミキサーで混合された後、すみやかに混合液を少量単位に分割し、攪拌効率を高めることが可能なミキサーを提供することにある。
【0010】
又、微粒子生成反応においては、初期反応であるシード粒子生成反応において生成されるシード粒子の粒径が均一でない場合には、単分散性の微粒子が生成されにくく、シード粒子生成反応を均一に進行させることは、単分散性の微粒子を生成させる上で重要であるが、シード粒子生成反応は、短時間(例えば、チタニア、シリカの場合には、数十秒程度)で進行するため、スタティックミキサー内での攪拌効率をできるだけ高めて、シード粒子生成反応を均一に進行させる必要がある。
【0011】
上記必要性に鑑み、本発明の第3の目的は、ミキサー内での攪拌効率を高める混合方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、上記第1の発明の目的を達成するために、シリカ微粒子の粒径と原料及び溶媒との関係について検討を重ね、種々の実験を試み、メチルトリエトキシシランを、水を主成分とする溶媒に溶解させたものを原料液として用い、塩基性触媒下で反応させた場合に、サブミクロンサイズ以上のシリカ微粒子(ポリオルガノシロキサン微粒子)を生成することができることを見出した。
【0013】
従来の連続合成法においては、シリカ微粒子の製造の原料であるTEOS(テトラエトキシシラン)の溶媒としては、凝集をおこしやすい水を主成分とする溶媒は避けられ、エタノールなどの有機溶媒が利用されていたが、本発明者は、メチルトリエトキシシランを原料として用いた場合には、水を主成分とする溶媒に溶解させた場合においても、凝集などは認められず、長時間安定であり、連続合成法へ適用可能であることを確認した。
【0014】
本発明は、具体的には、微粒子製造方法であって、一般式RSi(OR’)で表される珪素化合物を、水を主成分とする溶媒に溶解させる溶解ステップと、溶解後の珪素化合物と、塩基性触媒とを連続的に混合する混合ステップと、混合ステップで混合された混合液を流通させる流通ステップとを含む(但し、前記一般式中、R及びR’は、アルキル基を示す。以下、「構成1」という。)。
【0015】
本発明の第2の目的を達成するために、本発明は、複数の流体を内部空間に流通させながら混合する混合ユニットを備えるスタティックミキサーであって、
前記混合ユニットの入口側には、当該混合ユニットとは別体の入口支持部材が取り付けられ、前記入口支持部材は、表面に、少なくとも2つの流体流入口と、前記混合ユニットの入口に対向する1つの流体流出口とが開設され、内部に、合流箇所と、第1の流体流入口から流入した流体と第2の流体流入口から流入した流体とを合流箇所まで導く個別通路と、合流箇所から流体流出口まで、合流された流体を導く合流通路とを含む(以下、「構成2」という。)。
【0016】
又、本発明は、複数の流体を内部空間に流通させながら混合する混合ユニットを備えるスタティックミキサーであって、前記混合ユニットの出口側には、当該混合ユニットとは別体の出口支持部材が取り付けられ、前記出口支持部材は、表面に、その1つが前記混合ユニットの出口に対向する少なくとも2つの流体流入口と、1つの流体流出口とが開設され、内部に、合流箇所と、第1の流体流入口から流入した流体と第2の流体流入口から流入した流体とを合流箇所まで導く個別通路と、合流箇所から流体流出口まで、合流された流体を導く合流通路とを含むこととすることができる(以下、「構成3」という。)。
【0017】
本発明の第3の目的を達成するために、本発明は、スタティックミキサーを用いて、連続的に複数の流体を混合する原料混合方法であって、前記各流体を合流させる合流ステップと、合流された後の合流液に分割剤を導入して分割する分割ステップと、分割された合流液を流通させながら混合する混合ステップとを含む(以下、「構成4」という。)。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、「構成1」の構成を備えることにより、連続合成法において、サブミクロンサイズ以上の微粒子を生成することができる。
本発明は、「構成2」の構成を備えることにより、各原料液を、混合ユニットの入口側に取り付けられた入口支持部材の内部流路を介して合流させた後、連結用の配管を通過させることなく、すぐに混合ユニットで混合することができるので、原料液合流後、混合液が不均一の状態で流通される距離を小さくすることができる。
【0019】
従って、反応が不均一に進行する期間を短くできる。
本発明は、「構成3」の構成を備えることにより、スタティックミキサー内での混合が完了した直後に、混合ユニットの出口側に取り付けられた出口支持部材の出口に対向していない流体流入口を介して、分割剤を導入し、混合後の溶液を少量単位に分割することができるので、溶液を流通させて反応させる場合に、攪拌効率の低い、非分割状態での混合後の溶液の流通時間を極短時間にすることができ、混合直後から、溶液の攪拌効率を高め、溶液が均一化された状態で反応を進行させることができる。
【0020】
本発明は、「構成4」の構成を備えることにより、合流された後の合流液が微少量単位に分割された状態で流通しながら強制的に混合(例えば、スタティックミキサーの羽根でねじり回転させられながら混合)されるので、分割された合流液の区画内において、流動方向とは別方向に二次的な流れが生じやすくなり、分割された各区画内における攪拌効率を高めることができ、反応が不均一に進行するのを有効に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(実施の形態1)
<微粒子製造方法>
本実施形態1に係る微粒子製造方法は、水を主成分とする水性溶媒に、アルキル基とアルコキシル基を有するケイ素化合物を溶解させた後、溶解液と微量の塩基性触媒とを連続的に混合し、マイクロ反応管を用いてケイ素化合物の加水分解、縮合反応を進行させることにより、サブミクロンサイズ以上のシリカ微粒子(ポリオルガノシロキサン微粒子)を製造することを特徴とする。
(原料)
本製造方法においては、一般式RSi(OR3で表されるケイ素化合物を原料として用いることができる。
【0022】
上記一般式において、Rは炭素数1〜20のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を示し、Rは炭素数1〜6のアルキル基であって、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、その例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
【0023】
ケイ素化合物を溶解する水性溶媒としては、水のみを用いることとしてもよいし、水と有機溶媒との混合液を用いることとしてもよい。有機溶媒としては、例えば、アセトンや低級アルコール(メタノール、エタノール、プロパノールなど)を用いることができる。
又、塩基性触媒としては、例えばアンモニアを用いることができる。
(原料混合工程)
上記一般式で表されるケイ素化合物のいずれかを選択し、水性溶媒に溶解させた溶液を塩基性触媒と混合して、ケイ素化合物の加水分解、縮合反応を開始させる。
【0024】
水性溶媒に対する溶解容易性の観点より、上記一般式で表されるケイ素化合物の内、特に、Rとしてメトキシ基、エトキシ基を有するケイ素化合物を用いることが望ましい。
両原料の混合は、例えば、プランジャーポンプ、ローラポンプ、ダイヤフラムポンプなどほぼ一定の流量で連続的に送液することが可能なポンプを用いて、
各原料をそれぞれマイクロミキサー内に送出し、マイクロミキサー内で両原料混合することにより行うことができる。
【0025】
原料混合工程で使用するマイクロミキサーとしては、原料を連続的に混合するスタティックミキサーを用いることが望ましい。
(分割剤導入工程)
原料混合工程で混合された反応液に分割剤を導入することにより、反応液を微少量単位に分割する。
【0026】
分割剤の導入は、例えば、原料混合工程において混合された反応液の送出用の主管に対しT字状に接続させた導入管を介してポンプを用いて行うことができる。
又、分割剤は、反応液との混合性がないものであればよく、例えば、空気、窒素、水素や、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
又、反応液が親水性の場合には、へキサン、シクロヘキサン、トルエンなどの疎水性溶媒を分割剤として用いることができ、反応液が疎水性の場合には、水、メチルアルコール、エチルアルコールなどの親水性溶媒を分割剤として用いることができる。
【0027】
ここで、微少量単位とは、例えば、数nl〜数千μl程度の容量をいう。
(反応工程)
分割剤導入工程で分割された各反応液を、温度調節槽内に配置され、所定の温度に調節されたマイクロ反応管内において、所定の流速で流通させてマイクロ反応管の全長に応じた所定の時間、反応を進行させる。
【0028】
温度調節槽内の温度は、設定温度に調整された熱媒体を流通させることにより、所定の温度に調節される。
なお、室温で反応させる場合には、温度調節槽は、不要である。
マイクロ反応管の管径は、特に限定されず、流速と、反応時間と、チューブ長とから規定される。通常管径が数十μm〜数mmの範囲のものを用いる。
【0029】
又、マイクロ反応管の形状は、コイル状であってもよいし、波形状であってもよいし、直線状に伸びた形状、その他の形状であってもよいが、コイル状にすることにより、コイルの中心軸方向の長さを短くするとともに、管断面方向の流れを増加させて管内の反応液の攪拌を促進することができる。
(分離工程)
マイクロ反応管を流通させた後の反応液から、生成された微粒子を必要がある場合には分離する。
【0030】
分離方法として、例えば、ろ過装置、ロータリーエバポレータ、連続遠心機などの分離装置、溶媒蒸発装置を用いて分離することができる。
図1は、本微粒子製造方法に用いる微粒子製造装置の一例を示す図である。図1の符号11は、ケイ素化合物の溶解液を貯留する原料タンクAを表し、符合12は、塩基性触媒を溶解させた溶液を貯留する原料タンクBを表し、符合13は、原料タンクAから原料液を送出させるために用いるポンプP1を表し、符合14は、原料タンクBから原料液を送出させるために用いるポンプP2を表し、符合15は、各ポンプを用いて送出された原料液を混合するスタティックミキサーを表し、符号16は、分割剤を貯留する分割剤貯留槽を表し、符合17は、分割剤をタンクから送出させるために用いるポンプP3を表し、符合18は、分割された各反応液を流通させるためのマイクロ反応管を表し、符号19は、温度調節槽を表し、符号20は、反応後の反応液を希釈して貯留するための貯留槽を表す。
(実施例1)
(原料)
イオン交換水とケイ素化合物(メチルトリエトキシシラン(以下、「MTES」という。)とを、それぞれ体積比100:20の割合で混合したものを原料1とし、塩基性触媒として、イオン交換水100mlに28%アンモニア水0.2mlを添加したものを原料2とした。
(原料混合工程)
原料1と原料2とを、スタティックミキサーを用いて体積比1:1の割合で連続的に混合する。
(分割剤導入工程)
原料溶液とアンモニア水とを混合した反応液に、ポンプを用いて導入管から空気を導入することにより、反応液を微少量単位(数μ〜数千μl)に分割する。
(反応工程)
微少量単位に分割された各反応液を、管径が2mmのコイル状のマイクロ反応管内において、室温で2時間、流通させる。
(分離工程)
マイクロ反応管流通後の反応液をろ過して生成された微粒子を分離する。
【0031】
上記各工程を経て得られた微粒子の平均粒子径を電子顕微鏡を用いて測定すると、平均粒子径が1.5μmであった。又、CV値(標準偏差/平均粒子径)は1%であった。
(実施例2)
イオン交換水とケイ素化合物(メチルトリメトキシシラン(以下、「MTMS」という。)とを、それぞれ体積比100:20の割合で混合したものを原料1とし、塩基性触媒として、イオン交換水100mlに28%アンモニア水0.2mlを添加したものを原料2とした。
【0032】
上記以外の各工程は、実施例1の場合と同様であるので、各工程についての説明を省略する。
実施例2による製造方法により得られた微粒子の平均粒子径は、1.0μmであった。又、CV値(標準偏差/平均粒子径)は1%であった。
(実施例3)
実施例1では、MTESを溶解させる水性溶媒を水のみとしたが、実施例3においては、水性溶媒として水とメタノールの混合溶液を用いる点において、実施例1の場合と異なる。
【0033】
実施例3においては、イオン交換水の代わりに、有機溶媒(メタノール)をイオン交換水100に対して、5%添加したものを、MTESの溶媒とし、実施例1の場合と同じ体積比でMTESを溶解させたものを、原料1として用い、
他は、反応時間を3時間とした点以外は、実施例1と同じ条件で微粒子を製造した。
上記以外の各工程は、実施例1の場合と同様であるので、各工程についての説明を省略する。
【0034】
実施例3による製造方法により得られた微粒子の平均粒子径は、1.7μmであった。
(実施例4)
実施例1では、MTESを溶解させる水性溶媒を水のみとしたが、実施例4においては、水性溶媒として水とエタノールの混合溶液を用いる点において、実施例1の場合と異なる。
【0035】
実施例4においては、イオン交換水の代わりに、有機溶媒(エタノール)をイオン交換水100に対して、5%添加したものを、MTESの溶媒とし、実施例1の場合と同じ体積比でMTESを溶解させたものを、原料1として用い、
他は、反応時間を3時間とした点以外は、実施例1と同じ条件で微粒子を製造した。
上記以外の各工程は、実施例1の場合と同様であるので、各工程についての説明を省略する。
【0036】
実施例4による製造方法により得られた微粒子の平均粒子径は、1.9μmであった。
(実施例5)
実施例1では、MTESを溶解させる水性溶媒を水のみとしたが、実施例5においては、水性溶媒として水と2−プロノールの混合溶液を用いる点において、実施例1の場合と異なる。
【0037】
実施例5においては、イオン交換水の代わりに、有機溶媒(エタノール)をイオン交換水100に対して、5%添加したものを、MTESの溶媒とし、実施例1の場合と同じ体積比でMTESを溶解させたものを、原料1として用い、
他は、反応時間を3時間とした点以外は、実施例1と同じ条件で微粒子を製造した。
上記以外の各工程は、実施例1の場合と同様であるので、各工程についての説明を省略する。
【0038】
実施例5による製造方法により得られた微粒子の平均粒子径は、2.1μmであった。
(実施例6)
実施例2では、MTMSを溶解させる水性溶媒を水のみとしたが、実施例6においては、水性溶媒として水とメタノールの混合溶液を用いる点において、実施例2の場合と異なる。
【0039】
実施例6においては、イオン交換水の代わりに、有機溶媒(メタノール)をイオン交換水100に対して、5%添加したものを、MTMSの溶媒とし、実施例1の場合と同じ体積比でMTMSを溶解させたものを、原料1として用い、
他は、反応時間を3時間とした点以外は、実施例2と同じ条件で微粒子を製造した。
上記以外の各工程は、実施例2の場合と同様であるので、各工程についての説明を省略する。
【0040】
実施例6による製造方法により得られた微粒子の平均粒子径は、1.2μmであった。
(実施例7)
実施例2では、MTMSを溶解させる水性溶媒を水のみとしたが、実施例7においては、水性溶媒として水とエタノールの混合溶液を用いる点において、実施例2の場合と異なる。
【0041】
実施例6においては、イオン交換水の代わりに、有機溶媒(エタノール)をイオン交換水100に対して、5%添加したものを、MTMSの溶媒とし、実施例1の場合と同じ体積比でMTMSを溶解させたものを、原料1として用い、
他は、反応時間を3時間とした点以外は、実施例2と同じ条件で微粒子を製造した。
上記以外の各工程は、実施例2の場合と同様であるので、各工程についての説明を省略する。
【0042】
実施例7による製造方法により得られた微粒子の平均粒子径は、1.4μmであった。
(実施例8)
実施例2では、MTMSを溶解させる水性溶媒を水のみとしたが、実施例6においては、水性溶媒として水と2−プロパノールの混合溶液を用いる点において、実施例2の場合と異なる。
【0043】
実施例8においては、イオン交換水の代わりに、有機溶媒(2−プロパノール)をイオン交換水100に対して、5%添加したものを、MTMSの溶媒とし、実施例1の場合と同じ体積比でMTMSを溶解させたものを、原料1として用い、
他は、反応時間を3時間とした点以外は、実施例2と同じ条件で微粒子を製造した。
上記以外の各工程は、実施例2の場合と同様であるので、各工程についての説明を省略する。
【0044】
実施例8による製造方法により得られた微粒子の平均粒子径は、1.6μmであった。
上記実施例の結果に示されるように、有機溶媒としてアルコールを添加することにより、生成されるシリカ微粒子の粒径を大きくすることができる。又、アルコールの炭素数を増大させることにより、生成されるシリカ微粒子を大きくすることができる。
このように、溶媒として水を主成分としつつ、有機溶媒を添加することにより、溶媒の極性を変化させることにより、生成されるシリカ微粒子の粒径の大きさを制御することができる。
【0045】
又、本製造方法を用いると、短時間でマイクロサイズのオーダのシリカ微粒子を生成することができ、マイクロサイズのオーダを生成するのに、約24時間の反応時間を要する、ストーバー(Stober)らが提案した、TEOSを原料として用いる方法に比べ、製造時間等の製造工程を単純化することができる点において利点がある。
(実施の形態2)
本実施の形態2に係る発明は、連続的に微粒子生成反応を進行させる微粒子生成装置において使用されるスタティックミキサーにおいて、原料液を予備混合後、予備混合液がスタティックミキサーの混合ユニットに導入されるまでの滞留時間を少なくし、予備混合液が不均一に混合された状態で長時間滞留し、反応が不均一に進行するのを防止するために、出発原料を合流させて予備混合するための予備原料混合部とスタティックミキサーとを一体化することにより、原料液を予備混合後、予備混合液がスタティックミキサー内の混合ユニットに導入されるまでの予備混合液の滞留時間をごく短時間に調整することを特徴とする。
【0046】
更に、分割剤を導入するための分割剤導入部をスタティックミキサーと一体化することにより、混合ユニット内での混合が完了した直後において、分割剤の導入を可能とし、非分割状態での混合後の溶液の流通時間を極短時間にして、混合直後から、溶液の攪拌効率を高め、溶液が均一化された状態で反応を進行させることを特徴とする。
図2は、本実施の形態2に係るスタティックミキサー100の構成を示す機能ブロック図である。スタティックミキサー100は、プラグユニットA101、混合ユニット103、プラグユニットB102から構成される。
(プラグユニットA101)
プラグユニットA101は、ポートA1011、ポートB1012をそれぞれ形成する開口部と、支持部材1013、各開口部と連通するY字状の内部流路1014、混合ユニット103の後述する外套体1032の雄ねじ部10311と螺合する雌ねじ部10131を内周壁に有する凹部1016から構成される。
【0047】
なお、ポートの数は、ここでは、説明の便宜上2つとしているが、2つに限らず3つ以上であってもよく、混合すべき原料液の種類数に応じて増減することができる。
(ポートA1011、ポートB1012)
ポートA1011、ポートB1012は、原料液を導入するための入口となり、開口部周縁に、雄ねじと螺合可能な雌ねじ部10111、10121を有する。
【0048】
雌ねじ部10111、10121は、原料液を流通させるチューブを通す貫通孔10113、10123を有する雄ねじ10112、10122とそれぞれ螺合される。
(支持部材1013)
混合ユニット103の入口側の支持部材である。
(内部流路1014)
支持部材1013の内部に設けられたY字状の内部流路である。内部流路1014は、ポートA1011と連通し、連通部から内方に延びる原料液流入用流路A10141と、ポートB1012と連通し、連通部から内方に延びる原料液流入用流路B10142と、両者の原料液流入用流路が合流する合流部10143と、合流部10143から外方に延びて、混合ユニット103の入口と連通する原料液流出用流路10144とからなる。
【0049】
なお、原料液流入用流路の数は、2つに限らず、ポートの数に応じて増減できる。
ポートA1011、ポートB1012からそれぞれ導入された原料液は、内部流路1014介して混合され、混合ユニット103に送出される。
(混合ユニット103)
複数の混合エレメント(図2では、4つの混合エレメント(符号1031で示す))が中空の円柱状の外套体1032に収納されて構成されている。
【0050】
外套体1032の両端周辺の外周壁部には、プラグユニットA101の雌ねじ部10131と螺合する雄ねじ部10311と、後述するプラグユニットB102の雌ねじ部10231と螺合する雄ねじ部10312とが設けられ、混合ユニット103は、各雄ねじ部と対応する雌ねじ部と螺合されて、プラグユニットA101及びプラグユニットB102とそれぞれ締め付け固定されている。
【0051】
又、外套体1032の両端側に位置する混合エレメント1031における、原料液流出用流路10144と対向する側の混合エレメント1031の表面には、上下面が平坦で、中央部に流出用流路10144と連通する孔を有する天板1033が当接され、又、後述するプラグユニットB102の混合液流出用流路10241と対向する側の混合エレメント1031の表面には、上下面が平坦で、中央部に混合液流出用流路10241と連通する孔を有する、天板1034が当接されている。
【0052】
なお、天板1033、1034の周囲にそれぞれ、リング状のパッキンをはめ込むこととしてもよい。
これにより、上記締め付け固定時における、各混合エレメント間の密着性を高めることができる。
各混合エレメントは、混合された原料液を4分割し、螺旋状にねじって回転させた後、合流させる構造を有する。
【0053】
複数の混合エレメントを連結させて、分割、回転、合流を繰り返すことにより、原料液が混合される。
各混合エレメントは、例えば、回転の向きが右方向又は左方向の羽根形形状をしたねじり羽根を有する構造とし、各混合エレメントは、隣接する混合エレメントと、回転の向きが異なるように接合することができる。
【0054】
ねじり羽根は、例えば、ステンレス等の金属板を長手方向の中心軸の周りに所定角度(例えば180°)右又は左方向にねじって形成することができる。
プラグユニットB102は、ポートJ1021、ポートK1022をそれぞれ形成する開口部と、支持部材1023、混合ユニット103の出口及び各開口部と連通するT字状の内部流路1024、混合ユニット103の外套体1032の雄ねじ部10312と螺合する雌ねじ部10231を内周壁に有する凹部1025から構成される。
【0055】
(ポートJ1021)
混合ユニット103で混合された原料液をスタティックミキサー100から流出させる出口となり、開口部周縁に、雄ねじと螺合可能な雌ねじ部10211を有する。
雌ねじ部10211は、混合された原料液を流出させるチューブを通す貫通孔10213を有する雄ねじ10212と螺合される。
【0056】
(ポートK1022)
分割剤を導入するための入口であり、開口部周縁に、雄ねじと螺合可能な雌ねじ部10221を有する。
雌ねじ部10221は、分割剤を導入するためのチューブを通す貫通孔10223を有する雄ねじ10222と螺合される。
【0057】
ここで、分割剤は、混合液との混合性がないものであればよく、例えば、空気、窒素、水素や、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス、不溶性溶媒を用いることができる。
(支持部材1023)
混合ユニット103の出口側の支持部材である。
(内部流路1024)
支持部材1023の内部に設けられたT字状の内部流路である。内部流路1024は、混合ユニット103の出口と連通し、連通部から内方に延びて、ポートJ1021と連通する混合液流出用流路10241と、ポートK1022と連通し、連通部から内方に延びて、混合液流出用流路10241と合流する分割剤導入用流路10242とからなる。
【0058】
混合ユニット103内で混合された後の混合液は、混合ユニット103の出口から、混合液流出用流路10241に送出され、分割剤導入用流路10242から導入される分割剤と合流された後、ポートJ1021を介して、外部へ送出される。
なお、スタティックミキサー100の構成要素として、図2のポートK1022を、除くこととしてもよい。
【0059】
又、複数のスタティックミキサー100を配管で接続することとしてもよい。
具体的には、一方のスタティックミキサー100のポートJ1021の雌ねじ部10211に、雄ねじ10212を螺合させ、貫通孔10213にチューブを通して、チューブの一端をポートJ1021と接続し、チューブの他端を配管の一端と接続し、配管の他端と、もう一方のスタティックミキサー100のポートA1011又はポートB1012の何れかのポートとを当該ポートの雌ねじ部と螺合させた雄ねじの貫通孔を介してチューブで接続することとしてもよい。
【0060】
又、配管を介さず、一方のスタティックミキサー100のポートJ1021の雌ねじ部10211と螺合させた雄ねじ10212の貫通孔10213からチューブの一端を挿入して、ポートJ1021と接続し、他端を、他方のスタティックミキサー100のポートA1011又はポートB1012の何れかのポートの雌ねじ部と螺合させた雄ねじの貫通孔を介して、当該ポートと接続させることにより、両者のスタティックミキサーをチューブで直接接続することとしてもよい。
【0061】
上記のように2つのスタティックミキサー100を連結した構成は、例えば、
3成分を混合する場合に利用することができる。
具体例として、最初のスタティックミキサー100を用いて、触媒とpH調整液を混合してpHを所定範囲のpHに調整し、後のスタティックミキサー100を用いて原料とpH調整された触媒とを混合する場合が挙げられる。
【0062】
(実施の形態3)
本実施の形態3に係る発明は、連続的に微粒子生成反応を進行させる微粒子生成装置において使用されるスタティックミキサーにおいて、混合ユニット内における攪拌効率を高め、混合ユニット内における微粒子生成反応を均一に進行させるために、実施の形態2に係るスタティックミキサーの構成に加え、混合ユニットに導入される原料の混合液を、微少量単位に分割するための分割剤導入用の入口を設けたことを特徴とする。
【0063】
これにより、図5(b)に示すように、混合ユニット内に導入された混合液が分割剤によって各分画の混合液に区画され、流動方向(符号51で示す)以外に、管断面方向(符号52で示す)に2次的な流れが生じ、各区画内において、混合液の攪拌効率を高めることができる。
一方、図5(a)に示すように、分割剤を導入しない場合には、流動方向においてのみ、流れが生じ、分割剤を導入した場合に比べ、攪拌効率が悪くなる。
【0064】
図3は、本実施の形態3に係るスタティックミキサー200の構成を示す機能ブロック図である。スタティックミキサー200は、プラグユニットA’111、混合ユニット103、プラグユニットB’112から構成される。
ここで、実施の形態2に係るスタティックミキサー100と共通の構成要素については、同一の番号を付し、異なる構成要素については、異なる番号を付している。
【0065】
以下、スタティックミキサー100と相違する構成要素について説明し、共通する構成要素については、説明を省略する。
(プラグユニットA’111)
プラグユニットA’111は、ポートA1011、ポートB1012、ポートC1015をそれぞれ形成する開口部と、支持部材1013、各開口部と連通する三叉路状の内部流路1114、凹部1016から構成される。
【0066】
ここで、実施の形態2に係るプラグユニットA101と共通する構成要素については同一の番号を付し、異なる構成要素については、異なる番号を付している。
以下、プラグユニットA101と相違する構成要素について説明し、共通する構成要素については説明を省略する。
(ポートC1015)
分割剤を導入するための入口となり、開口部周縁に、雄ねじと螺合可能な雌ねじ部10151を有する。
【0067】
雌ねじ部10151は、分割剤を流通させるチューブを通す貫通孔10153を有する雄ねじ10152と螺合される。
なお、ポートC1015の配置位置は、各成分に均一的に分割剤が接触するようにとの観点からは、図3の紙面に垂直方向に設けることが好ましい。更に、入口側にバックプレッシャーがかからないようにするという観点からは、入口側に向けて鋭角の角度になるように設けることが望ましい。
【0068】
(内部流路1114)
支持部材1013の内部に設けられた三叉路状の内部流路である。内部流路1014は、ポートA1011と連通し、連通部から内方に延びる原料液流入用流路A11141と、ポートB1012と連通し、連通部から内方に延びる原料液流入用流路B11142と、ポートC1015と連通し、連通部から内方に延びる分割剤導入用流路11143と、原料液流入用流路A11141と、原料液流入用流路B11142と分割剤導入用流路11143とが合流する合流部11144と、合流部11144から外方に延びて、混合ユニット103の入口と連通する原料液流出用流路11145とからなる。
【0069】
なお、原料液流入用流路の数は、3つに限らず、ポートの数に応じて増減できる。
ポートA1011、ポートB1012からそれぞれ導入された原料液は、原料液流入用流路A11141と原料液流入用流路B11142とを介して混合され、さらに、ポートC1015から分割剤導入用流路11143を介して導入された分割剤によって混合液が微少量単位に分割され、分割された各混合液は、原料液流出用流路11145を介して混合ユニット103に送出される。
【0070】
ここで、分割剤は、混合液との混合性がないものであればよく、例えば、空気、窒素、水素や、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス、不溶性溶媒を用いることができる。
又、微少量単位とは、例えば、数μ〜数千μl程度の容量をいう。
プラグユニットB’112は、ポートK1022を有さない点においてのみ、プラグユニットB102と相違する。ポートK1022以外の構成要素については、実施の形態2において説明済みであるので、説明を省略する。
【0071】
なお、実施の形態1に記載のシリカ微粒子の製造方法において、実施の形態2又は3に記載したスタティックミキサーを用いることにより、流路内に目詰まりなどが起こりにくく、効率よく単分散性の高いサブミクロンサイズ以上のシリカ系微粒子の製造をすることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、単分散微粒子を製造する技術において、特に、サブミクロンサイズ以上の単分散微粒子を製造する技術、微粒子製造に用いるスタティックミキサーに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本微粒子製造方法に用いる微粒子製造装置の一例を示す図である。
【図2】本実施の形態2に係るスタティックミキサー100の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本実施の形態3に係るスタティックミキサー200の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】合流管内における原料混合液の流速分布を示す模式図である。
【図5】分割剤の導入有無によって生じる、混合ユニット内に導入された混合液に生じる流れの方向の相違点を示す模式図である。
【符号の説明】
【0074】
11 原料タンクA
12 原料タンクB
13 ポンプP1
14 ポンプP2
15 スタティックミキサー
16 分割剤貯留槽
17 ポンプP3
18 マイクロ反応管
19 温度調節槽
20 貯留槽
100、200 スタティックミキサー
101 プラグユニットA101
102 プラグユニットB102
103 混合ユニット
111 プラグユニットA’
112 プラグユニットB’
1011 ポートA
1012 ポートB
1014、1024、1114 内部流路
1015 ポートC
1013、1023 支持部材
1016、1025 凹部
1021 ポートJ
1022 ポートK
1031 混合エレメント
1032 外套体
1033、1034 天板
10111、10121、10131、10151、10211、10221、10231 雌ねじ部
10112、10122、10152、10212、10222 雄ねじ
10113、10123、10153、10213、10223 貫通孔
10141、11141 原料液流入用流路A
10142、11142 原料液流入用流路B
10143、11144 合流部
10144、11145 原料液流出用流路
10241 混合液流出用流路
10242、11143 分割剤導入用流路
10311、10312 雄ねじ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式RSi(OR’)で表される珪素化合物を、水を主成分とする溶媒に溶解させる溶解ステップと、
溶解後の珪素化合物と、塩基性触媒とを連続的に混合する混合ステップと、
混合ステップで混合された混合液を流通させる流通ステップと
を含む微粒子製造方法。
但し、前記一般式中、R及びR’は、アルキル基を示す。
【請求項2】
複数の流体を内部空間に流通させながら混合する混合ユニットを備えるスタティックミキサーであって、
前記混合ユニットの入口側には、当該混合ユニットとは別体の入口支持部材が取り付けられ、
前記入口支持部材は、表面に、少なくとも2つの流体流入口と、前記混合ユニットの入口に対向する1つの流体流出口とが開設され、内部に、合流箇所と、第1の流体流入口から流入した流体と第2の流体流入口から流入した流体とを合流箇所まで導く個別通路と、合流箇所から流体流出口まで、合流された流体を導く合流通路とを含むスタティックミキサー。
【請求項3】
複数の流体を内部空間に流通させながら混合する混合ユニットを備えるスタティックミキサーであって、
前記混合ユニットの出口側には、当該混合ユニットとは別体の出口支持部材が取り付けられ、
前記出口支持部材は、表面に、その1つが前記混合ユニットの出口に対向する少なくとも2つの流体流入口と、1つの流体流出口とが開設され、内部に、合流箇所と、第1の流体流入口から流入した流体と第2の流体流入口から流入した流体とを合流箇所まで導く個別通路と、合流箇所から流体流出口まで、合流された流体を導く合流通路とを含むスタティックミキサー。
【請求項4】
スタティックミキサーを用いて、連続的に複数の流体を混合する原料混合方法であって、
前記各流体を合流させる合流ステップと、
合流された後の合流液に分割剤を導入して分割する分割ステップと、
分割された合流液を流通させながら混合する混合ステップと
を含む混合方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−254176(P2007−254176A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−77560(P2006−77560)
【出願日】平成18年3月20日(2006.3.20)
【出願人】(390024442)株式会社ワイエムシィ (22)
【出願人】(000219314)東レエンジニアリング株式会社 (505)
【Fターム(参考)】