説明

情報処理端末、情報処理端末制御方法及びプログラム

【課題】低消費電力である情報処理端末を提供する。
【解決手段】情報処理端末を、特定小電力無線で通信を行うトランシーバ部10と、無線LANを介して通信を行うターミナル部20とで構成し、電源スイッチ2を投入したときには、ターミナル部20は起動させずに、低消費電力のトランシーバ部10のみ起動するようにしている。消費電力が高いターミナル部20は、トランシーバ部10が特定のショートメッセージを受信したときに起動する構成にしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理端末、情報処理端末制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
データ収集や物品管理に用いられる携帯型情報処理端末には、特許文献1に示されるように、スキャナ等を搭載したハンディターミナルがある。
ハンディターミナルは、無線LAN(Local Area Network)を介してサーバに接続され、無線LAN及びサーバを介して通信相手と接続され、データ及びメールを送受信できる。近年では、音声も無線LAN及びサーバを介して通信できるように、VoIP(Voice over Internet Protocol)の技術を採用したハンディターミナルも存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−20386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無線LAN及びサーバを介して通信相手と通信を行うハンディターミナルは、待受けているだけでも消費電力が多く、電池を充電したり、電池を交換する頻度が高いという問題があった。
【0005】
本発明は、消費電力の抑制が可能な情報処理端末等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る情報処理端末は、
電源と、
オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第1の通信部と、
オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第2の通信部と、
操作可能に設けられ、前記第1の通信部及び第2の通信部がオフしているときに、操作に基づいて第1の通信部のみをオンにする起動手段と、
前記第1の通信部が特定の情報を受信した場合に、前記第2の通信部をオンにする通信起動手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、特定の情報が第1の通信部に受信されるまで第2の通信部を起動しないようにできるので、消費電力を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理端末を示す構成図である。
【図2】情報処理端末の使用状態を示す図である。
【図3】電源制御部の動作を示すフローチャートである。
【図4】トランシーバ部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】ターミナル部の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理端末の概要を示す構成図である。
【0010】
この情報処理端末HTは携帯型であり、バッテリを内蔵する電源部1と、電源スイッチ2と、電源制御部3と、トランシーバ部10と、ターミナル部20とを備える。情報処理端末HTは、例えば店舗に導入され、商品の情報を表示したり、棚卸や商品の在庫確認を行うこと等に用いられる。
【0011】
電源部1は、電源スイッチ2がオンすると、電源制御部3に電力を供給して活性化させる構成である。活性化した電源制御部3は、電源部1を制御する。
【0012】
トランシーバ部10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory )12と、RAM(Random Access Memory)13と、特定小電力無線送受信部14と、表示部15と、サウンド処理部16と、操作部17と、図示しない不揮発性メモリとを備え、これらがバスBを介して接続されている。
【0013】
CPU11は、ROM12に格納されたプログラムに基づいて動作し、トランシーバ部10の全体を制御するものである。CPU11は、電源制御部3とも接続されている。RAM13は、各種情報を記憶すると共に、CPU11に作業用の記憶領域を提供する。特定小電力無線送受信部14は、特定小電力無線で音声を示す信号やショートメッセージを送受信する。ショートメッセージとは、文字数が制限されたメッセージやコードである。
【0014】
表示部15は、バスBに接続されたディスプレイで構成されている。尚、表示部15にタッチパネル15aを組み合わせ、ディスプレイ上の画像から入力できるようにしてもよい。
【0015】
サウンド処理部16は、音声を電気信号に変換する図示しないマイクロホンと、特定小電力無線送受信部14で受信して復調した信号を音声に変換する図示しないスピーカとを備えている。
【0016】
操作部17は、複数のキーやボタン等で構成され、使用者が指示や情報を入力する際に用いられる。入力された指示や情報は、バスBを介してCPU11或いは後述のCPU21に検出される。
【0017】
ターミナル部20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、無線LAN送受信部24と、スキャナ部25とを備え、これらがバスBを介して接続されている。
【0018】
CPU21は、ROM22に格納されたプログラムに基づいて動作し、ターミナル部20の全体を制御するものである。CPU21は、電源制御部3とも接続されている。
【0019】
RAM23は、各種情報を記憶すると共に、CPU21に作業用の記憶領域を提供する。
無線LAN送受信部24は、無線LANに対してメールを送受信すると共に、スキャナ部25で収集されたデータを無線LANへ送信する。
【0020】
スキャナ部25は、バーコード或いは2次元バーコード等を読み取ってデータを収集する機能を有する。尚、別の例では、スキャナ部25は文字を読み取るものであってもよい。また、ターミナル部20には、図示しないプリンタを設けてもよい。
【0021】
ターミナル部20は、スキャナ部25で収集したデータを無線LANに送信するとともに、無線LANを介してメールを送受信するので、待受け時間を含めた消費電力がトランシーバ部10よりも大きい。
【0022】
図2は、情報処理端末の使用状態を示す図である。
店舗等で用いられる場合、例えば複数の情報処理端末HTが店員に渡され、これらが店員に携行される。店舗には、店舗内サーバ40とトランシーバ中継器50が配置されている。
【0023】
各情報処理端末HTは、店舗内に配置された店舗内サーバ40に無線LANを介して接続されている。
【0024】
店舗内サーバ40は、例えば公衆回線NWに接続されている。店舗内サーバ40は、公衆回線NWを介して情報処理端末HTを指定して送信されたメールを受信して保存する機能を有する。
店舗内サーバ40は、トランシーバ中継器50と接続され、受信したメールのあて先となる情報処理端末HTに対して新着メールがあることを示すショートメッセージを作成して、トランシーバ中継器50に送信する機能を有する。
【0025】
また、店舗内サーバ40は、無線LANを介して情報処理端末HTから与えられたデータやメールを、その情報処理端末HTが指定する相手に、公衆回線NWを介して送信する機能を有する。
また、店舗内サーバ40は、公衆回線NWから情報処理端末HTを指定して与えられたデータを、無線LANを介して指定された情報処理端末HTに送信する機能を有する。
【0026】
トランシーバ中継器50は、各情報処理端末HT間の音声信号及びショートメッセージの通信を中継するものであり、音声信号及びショートメッセージの送受信は、特定小電力無線により行われる。トランシーバ中継器50は、また、店舗内サーバ40から受信したショートメッセージを、ショートメッセージのあて先の情報処理端末HTに、特定小電力無線により送信する機能も有する。
【0027】
次に、図1の情報処理端末の動作を、図3〜図5を参照して説明する。
図3は、電源制御部3の動作を示すフローチャートである。
【0028】
使用者が電源スイッチをオンにすると(ステップS10)、電源制御部3は、電源部1から電力が供給されて活性化し、動作を開始する。活性化した電源制御部3は、電源部1を制御し、トランシーバ部10の電源をオンにし、ターミナル部20の電源をオフにする(ステップS11)。則ち、電源部1からトランシーバ部10への電力供給を開始させ、ターミナル部20への電力供給は停止させた状態で維持する。
【0029】
ステップS11の後、CPU11は、使用者が操作部17を用いてターミナル部20の電源をオンにする操作を行ったか否かを監視している(ステップS12)。使用者が操作部17に対して、ターミナル部20の電源をオンにする操作を行うと(ステップS12:YES)、CPU11がこれを検知し、ターミナル部20の電源をオンにするための信号を電源制御部3に与える。電源制御部3は、CPU11からの信号に基づいて、電源部1を制御し、ターミナル部20の電源をオンにする(ステップS13)。
【0030】
また、ステップS11の後、使用者が操作部17を用いてターミナル部20の電源をオンにする操作が行われていない状態(ステップS12:NO)では、CPU11は、トランシーバ部10で特定の情報を受信したか否かを監視している(ステップS14)。この特定の情報とは、例えば、当該情報処理端末HTを送信先とした新着メールがあることを示すショートメッセージである。
【0031】
新着メールがあることを示すショートメッセージは、店舗内サーバ40からあて先が付与されてトランシーバ中継器50へ送信される。トランシーバ中継器50は、店舗内サーバ40から受信した新着メールがあることを示すショートメッセージを、送信先に対応する情報処理端末HTに、特定小電力無線で送信する。情報処理端末HTでは、ショートメッセージが特定小電力無線送受信部14で受信され、CPU11に与えられる。
【0032】
当該情報処理端末HTに新着メールがあることを示すショートメッセージを受信した場合(ステップS14:YES)、CPU11は、ターミナル部20の電源をオンにするための信号を電源制御部3に与える。電源制御部3は、CPU11からの信号に基づいて、電源部1を制御し、ターミナル部20の電源をオンにする(ステップS13)。
【0033】
ステップS13の後、使用者が操作部17を操作して、ターミナル部20の電源をオフする指示を入力した場合、CPU11はそれを検知し(ステップS15:YES)、電源制御部3に、ターミナル部20の電源をオフにするための信号を与える。電源制御部3は、CPU11から与えられた信号に基づいて電源部1を制御して、ターミナル部20の電源をオフする(ステップS16)。
【0034】
ステップS16の後、或いは新着メールがあることを示すショートメッセージを受信しなかった場合(ステップS14:NO)に、電源スイッチ2がオフされると(ステップS17:YES)、電源制御部3は停止する。
【0035】
電源スイッチ2がオフされない場合(ステップS17:NO)、電源制御部3はステップS11の直後の状態で待機する。
【0036】
図4は、トランシーバ部10の動作を説明するためのフローチャートである。
トランシーバ部10は、トランシーバ部10の電源がオンすると(ステップS30)、トランシーバ部10が待機状態になると共に、CPU11が動作可能となる。
【0037】
待機状態では、ショートメッセージの受信が可能である。ショートメッセージは、当該情報処理端末HTの特定小電力無線送受信部14で受信される。ショートメッセージを受信したときには(ステップS31:YES)、CPU11は、ショートメッセージを不揮発性メモリに格納すると共に、ターミナル部20の電源がオフであるか否かを確認する(ステップS32)。ターミナル部20の電源がオフの場合(ステップS32:YES)、CPU11は、受信したショートメッセージの内容を確認する(ステップS33)。
【0038】
ショートメッセージが新着メールがあることを示す場合(ステップ33:YES)に、CPU11は、ターミナル部20の電源をオンする指示を電源制御部3に与える(ステップS34)。これにより、ターミナル部20の電源をオンにする。ステップS34の後、ステップS35において、CPU11は、CPU21にショートメッセージを転送する(ステップS35)。
【0039】
ステップS32の確認で、ターミナル部20の電源がオンの場合(ステップS32:NO)、CPU11はステップS33,S34の処理を行わず、CPU21にショートメッセージを転送する(ステップS35)。
【0040】
ステップS33の確認結果が、受信したショートメッセージが新着メールがあることを示さない場合(ステップS33:NO)、CPU11は、そのショートメッセージを表示部15に表示する(ステップS36)。
【0041】
待機状態で、使用者が操作部17に対して所定の操作をすることにより、ショートメッセージの作成モードが設定される。
ショートメッセージの作成モードが設定されると(ステップS31:NO,ステップS37:YES)、使用者が操作部17を操作してショートメッセージの文字を入力し(ステップS38)、CPU11がその文字に相当するコードをRAM13に記憶させると共に文字を表示部15に表示する(ステップS39)。
【0042】
このステップS38とステップS39とは、ショートメッセージの作成が終了するまで、繰り返される(ステップS40:NO)。ショートメッセージの作成が終了して(ステップS40:YES)、使用者が操作部17を操作し、送信先を指定して送信を指示すると、CPU11は、作成されたショートメッセージを特定小電力無線送受信部14から送信する(ステップS41)。
【0043】
待機状態で、使用者が操作部の所定のボタンを押下することにより、或いは、音声を検出した場合に、音声送信モードが設定される。
音声送信モードが設定されると(ステップS31:NO,ステップS37:NO,ステップS42:YES)、音声送信処理(ステップS43)を行う。即ち、サウンド処理部16のマイクロホンが、入力される音声を音声信号に変換し、CPU11が特定小電力無線送受信回路14を制御して音声信号を、送信先に割り当てられたチャネルにより、他の情報処理端末HTに直接或いはトランシーバ中継器50を介して送信する。
【0044】
操作部17の操作により、或いは、音声の入力の終了を検知すると、音声送信モードが終了する(ステップS44:YES)。
【0045】
待機状態で、他の情報処理端末HTが送信する音声信号は、特定小電力無線送受信部14で受信される(ステップS31:NO,ステップS37:NO,ステップS42:NO,ステップS45:YES)。CPU11は、音声受信処理を行う(ステップS46)。すなわち、CPU11は特定小電力無線送受信部14を制御し、受信した音声信号を復調する。サウンド処理部16のスピーカは、特定小電力無線送受信部14で復調された信号を音に変換して出力する。
【0046】
電源スイッチ2がオフされると(ステップS47:YES)、トランシーバ部10は電源がオフされ、動作を停止する。
【0047】
図5は、ターミナル部20の動作を説明するためのフローチャートである。
ターミナル部20の電源がオンになることにより(ステップS50)、ターミナル部20が待機状態になり、CPU21が動作可能となる。
【0048】
待機状態に、使用者がスキャナ部25を利用して、商品に付されたコードを入力すると(ステップS51:YES)、CPU21はそのコードを認識する(ステップS52)。ステップS52の後、CPU21は、在庫確認モードが設定されているか、或いは棚卸モードが設定されているかを確認する。これらのモードの設定は、待機状態の期間に、操作部17の操作によって設定してもよいし、ステップS52の後に設定してもよい。
【0049】
在庫確認モードが設定されている場合(ステップS53:YES)、CPU21は、ステップS52で認識したコードに対応する商品の在庫量を店舗内サーバ40へ問い合わせる(ステップS54)。この問い合わせは、無線LAN送受信部24を介して行う。ステップS54の問い合わせに応答して、在庫データが店舗内サーバ40から受信すると(ステップS55:YES)、CPU21は、在庫データを表示部15に表示する(ステップS56)。
【0050】
棚卸モードが設定されている場合(ステップS53:NO,ステップS57:YES)、CPU21は、棚卸処理を行う(ステップS58)。この棚卸処理では、例えばステップS52で認識されたコードに対応する商品の数量を使用者が操作部17の操作によって入力する。CPU21は、入力された数量をコードと対応させてRAM23に記憶させる。尚、CPU21は、入力された数量とコードと対応させて、無線LAN送受信部24から店舗内サーバ40に転送してもよい。
【0051】
在庫確認モード及び棚卸モードのいずれも設定されていない場合(ステップS53:NO,ステップS57:NO)の場合、CPU21は、ステップS52で認識されたコードに対応して、事前にRAM23に格納された商品の情報を読み出し、表示部15に表示する(ステップS59)。
【0052】
待機状態中に、CPU11からショートメッセージを受けると(ステップS51:NO,ステップS60:YES)、CPU21は、そのショートメッセージが新着メールがあることを示すか否かを判断する(ステップS61)。
【0053】
ショートメッセージが新着メールのあることを示す場合(ステップS61:YES)、無線LAN送受信部24により、無線LANを介して店舗内サーバ40と接続し、新着メールを問い合わせる(ステップS62)。新着メールの問い合わせに応答して、無線LANを介して店舗内サーバ40から新着メールを受信したときに(ステップS63:YES)、CPU21は受信した新着メールを表示部15に表示する(ステップS64)。
【0054】
ステップS61において、CPU11から受信したショートメッセージが新着メールのあることを示さない場合(ステップS61:NO)、CPU21は、CPU11から受信したショートメッセージを表示部15に表示する(ステップS65)。
【0055】
待機状態において、操作部17の操作により、メール作成モードが設定されると(ステップS51:NO,ステップS60:NO,ステップS66:YES)、使用者は、操作部17を用いて逐次文字を入力する(ステップS67)。CPU21は、逐次入力される文字をRAM23に記憶させると共に表示部15に表示する(ステップS68)。
【0056】
ステップS67及びステップS68は、メールの入力が完了するまで繰り返される。メールの入力が完了し(ステップS69:YES)、使用者が操作部17を操作して、メール送信の指示を入力すると、CPU21は、ステップS67で作成されたメールを無線LAN送受信部24から無線LANを介して店舗内サーバ40に送信し、店舗内サーバ40から送信先へ送信する(ステップS70)。CPU21は、メールの送信時に、RAM23上のメールを不揮発性メモリに記録させる。
【0057】
ターミナル部20のCPU21は、電源スイッチ2がオフされるか、或いは操作部17の操作により、ターミナル部20の電源オフが指示されることにより、動作を停止する(ステップS71:YES)。
【0058】
以上のように構成された本実施形態の情報処理端末HTは、次のような利点を有する。
(1)特定小電力無線送受信部14を設けているので、無線LANを用いた以外の通信が可能となり、利便性が向上する。
【0059】
(2)電源スイッチ2を投入しても、消費電力が高いターミナル部20が起動しないので、消費電力が少なくてすみ、電池を充電したり、電池を交換する頻度が少なくてすむ。
【0060】
(3)特定小電力無線送受信部14を設け、特定小電力無線で新着メールがあることを示すショートメッセージを受信すれば、ターミナル部20をオンにできるので、外部の遠隔地からターミナル部20を簡単に起動させることができる。
【0061】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。その変形例としては次のようなものが考えられる。
【0062】
(a)スキャナ部25をトランシーバ部10に配置してもよい。
【0063】
(b)トランシーバ部10は、特定小電力無線以外で情報を送受信する構成にしてもよい。
【0064】
(c)ターミナル部20は、無線LANを介した無線通信以外で情報を送受信する構成にしてもよい。
【0065】
(d)店舗内サーバ40とトランシーバ中継器50は、一体の構成にしてもよい。
【0066】
(e)上記実施形態では、店舗で用いる情報処理端末の例を説明したが、これに限定されず、ソフトウエアを変更するだけで種々の用途に適用可能な情報処理端末を実現できる。
【0067】
(f)上記実施形態の処理を実行させるプログラムを記憶媒体に書込んでおき、該プログラムを記憶媒体からコンピュータにインストールすることにより、該コンピュータに上記実施形態の処理を実行させるようにしてもよい。また、インターネット等を介して上記実施形態の処理を実行させるプログラムをコンピュータにダウンロードさせて、該コンピュータが上記実施形態の処理を実行できるようにしてもよい。
【0068】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0069】
(付記1)
電源と、
オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第1の通信部と、
オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第2の通信部と、
操作可能に設けられ、前記第1の通信部及び第2の通信部がオフしているときに、操作に基づいて第1の通信部のみをオンにする起動手段と、
前記第1の通信部が特定の情報を受信した場合に、前記第2の通信部をオンにする通信起動手段と、
を備えることを特徴とする情報処理端末。
【0070】
(付記2)
操作可能に設けられ、操作に応じて前記第2の通信部のみをオンまたはオフにするオン・オフ手段を備えることを特徴とする付記1に記載の情報処理端末。
【0071】
(付記3)
操作可能に設けられ、操作に応じて前記第1の通信部及び第2の通信部を同時にオフにする同時オフ手段を備えることを特徴とする付記1又は2に記載の情報処理端末。
【0072】
(付記4)
前記第2の通信部は前記第1の通信部よりも消費電力が高いことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1つに記載の情報処理端末。
【0073】
(付記5)
前記第1の通信部は、特定小電力無線で情報を送受信することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載の情報処理端末。
【0074】
(付記6)
前記第2の通信部は、無線LANを介して情報を送受信することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1つに記載の情報処理端末。
【0075】
(付記7)
前記第2の通信部は、無線LANを介してメールを受信する機能を持ち、
前記特定の情報は、当該情報処理端末に新着メールが届いることを示す情報であることを特徴とする付記6に記載の情報処理端末。
【0076】
(付記8)
前記第2の通信部は、データを収集するスキャナを有することを特徴とする付記1乃至7のいずれか1つに記載の情報処理端末。
【0077】
(付記9)
前記電源は、電池であることを特徴とする付記1乃至8のいずれか1つに記載の情報処理端末。
【0078】
(付記10)
電源と、オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第1の通信部と、オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第2の通信部と、を備える情報処理端末を制御する情報処理端末制御方法であって、
前記第1の通信部及び第2の通信部がオフしているときに、与えられた指示に基づいて第1の通信部のみをオンにする起動処理と、
前記第1の通信部が特定の情報を受信した場合に、前記第2の通信部をオンにする通信起動処理と、
を行うことを特徴する情報処理端末制御方法。
【0079】
(付記11)
電源と、オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第1の通信部と、オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第2の通信部と、を備える情報処理端末を制御するコンピュータに、
前記第1の通信部及び第2の通信部がオフしているときに、与えられた指示に基づいて第1の通信部のみをオンにする起動手順と、
前記第1の通信部が特定の情報を受信した場合に、前記第2の通信部をオンにする通信起動手順と、
を実行させることを特徴するプログラム。
【符号の説明】
【0080】
HT…情報処理端末、1…電源部、2…電源スイッチ、3…電源制御部、10…トランシーバ部、11,21…CPU、12,22…ROM、13,23…RAM、14…特定小電力無線送受信部、15…表示部、16…サウンド処理部、17…操作部、20…ターミナル部、24…無線LAN送受信部、25…スキャナ部、40…店舗内サーバ、50…トランシーバ中継器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と、
オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第1の通信部と、
オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第2の通信部と、
操作可能に設けられ、前記第1の通信部及び第2の通信部がオフしているときに、操作に基づいて第1の通信部のみをオンにする起動手段と、
前記第1の通信部が特定の情報を受信した場合に、前記第2の通信部をオンにする通信起動手段と、
を備えることを特徴とする情報処理端末。
【請求項2】
操作可能に設けられ、操作に応じて前記第2の通信部のみをオンまたはオフにするオン・オフ手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
操作可能に設けられ、操作に応じて前記第1の通信部及び第2の通信部を同時にオフにする同時オフ手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記第2の通信部は前記第1の通信部よりも消費電力が高いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項5】
前記第1の通信部は、特定小電力無線で情報を送受信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項6】
前記第2の通信部は、無線LANを介して情報を送受信することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項7】
前記第2の通信部は、無線LANを介してメールを受信する機能を持ち、
前記特定の情報は、当該情報処理端末に新着メールが届いることを示す情報であることを特徴とする請求項6に記載の情報処理端末。
【請求項8】
前記第2の通信部は、データを収集するスキャナを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項9】
前記電源は、電池であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項10】
電源と、オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第1の通信部と、オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第2の通信部と、を備える情報処理端末を制御する情報処理端末制御方法であって、
前記第1の通信部及び第2の通信部がオフしているときに、与えられた指示に基づいて第1の通信部のみをオンにする起動処理と、
前記第1の通信部が特定の情報を受信した場合に、前記第2の通信部をオンにする通信起動処理と、
を行うことを特徴する情報処理端末制御方法。
【請求項11】
電源と、オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第1の通信部と、オンしているときに前記電源からパワーの供給を受けて、情報を送受信する第2の通信部と、を備える情報処理端末を制御するコンピュータに、
前記第1の通信部及び第2の通信部がオフしているときに、与えられた指示に基づいて第1の通信部のみをオンにする起動手順と、
前記第1の通信部が特定の情報を受信した場合に、前記第2の通信部をオンにする通信起動手順と、
を実行させることを特徴するプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−222749(P2012−222749A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89511(P2011−89511)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】