情報処理端末およびプログラム
【課題】
所定のアスペクト比を有する表示部に適合するように作成されたアプリケーションを、他のアスペクト比を有する表示部に表示させる場合、ブランク領域が生ずることとなり、表示に際して不都合が生ずる場合がある。
【解決手段】
所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面を並列に表示可能な情報処理端末であって、前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、前記差分判断手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段と、を備える。
所定のアスペクト比を有する表示部に適合するように作成されたアプリケーションを、他のアスペクト比を有する表示部に表示させる場合、ブランク領域が生ずることとなり、表示に際して不都合が生ずる場合がある。
【解決手段】
所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面を並列に表示可能な情報処理端末であって、前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、前記差分判断手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、操作者から操作入力された情報を受け付け、当該情報を表示する情報処理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、POS(Point of sales)端末等に用いられる情報処理端末は、画像等を画面に表示するだけでなく、操作者が画面に直接に触れることで操作することが可能なタッチパネル式の情報処理端末が多く使用されている。(例えば、特許文献1)このような情報処理端末は、従来、4:3のアスペクト比(表示画面のパネルの横縦比)を有するパネルが利用されており、一般的には、このアスペクト比に合わせて表示することが可能となるようにアプリケーションが作成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−207008公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年は4:3のアスペクト比を有するパネル以外のものが使用されることが多く、画像表示に際して不都合が生ずる場合がある。例えば、16:9のアスペクト比を有するワイド型のパネルに4:3のアスペクト比を有するパネル用に作成したアプリケーションを適用する場合、ブランク領域が表示されることとなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態にかかる情報処理装置は、所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面を並列に表示可能な情報処理端末であって、前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、前記差分判断手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の実施形態にかかるプログラムは、所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面を並列に表示可能な情報処理端末を制御するコンピュータを、前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、前記差分判断手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段として機能させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施形態に係る情報処理端末の外観を示す図。
【図2】本実施形態に係る情報処理端末の電気的な構成を示す図。
【図3】本実施形態に係る情報処理端末の制御部のモジュール構成を示す図。
【図4】本実施形態に係る情報処理端末の画面表示処理を示すフローチャート。
【図5(a)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(b)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(c)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(d)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(e)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(f)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る情報処理端末の一実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、POS端末として使用され、操作者の操作入力を受け付けて所定の情報の表示を行うタッチパネル式の表示部を有する情報処理端末を例として説明を行う。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態である情報処理端末1の外観を示した図である。
【0010】
情報処理端末1は、所定の情報を表示するための表示部(ディスプレイ)21を備える表示ユニット2と、表示ユニット2を角度調整可能に保持する本体ユニット3を有する。表示部21は所定の表示信号を出力表示するものである。
【0011】
図2を用いて、情報処理端末1の電気的な構成について説明する。情報処理端末1は、図2に示すとおり、各部を集中的に制御する制御部201と、この制御部201にバスライン208を介して制御プログラム等の固定的情報を予め記憶するROM202と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM203とが接続されている。
【0012】
また、情報処理端末1に備えられているタッチパネルでオペレータの操作情報を検出するタッチ検出部204と、表示部21に表示される画像情報を生成する画像生成部205と、表示部21を背後から照射するバックライト部207と、バックライト部207に駆動電流を供給するインバータ部206と、を主として有している。
【0013】
次に、本実施の形態にかかる情報処理端末1の制御部201のモジュール構成について図3を用いて説明する。制御部201で実行されるコンピュータプログラムは、図3に示すような各部(解像度検出手段31、算出手段32、差分判断手段33、表示制御手段34、領域指定手段35)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては制御部201であるCPUが読み出して実行することにより上記各部がRAM203上にロードされ、解像度検出手段31、算出手段32、差分判断手段33、表示制御手段34、領域指定手段35がRAM203上に生成されるようになっている。
【0014】
算出手段32は、後述する第1のアプリケーションにより表示される前記第1の表示画面の解像度を算出する。差分判断手段33は、前記表示部21自体が有する解像度と前記算出手段32により求められた第1のアプリケーションにより表示される解像度を基に双方の解像度の差分を判断する。表示制御手段34は、差分判断手段33の結果に基づいて表示部21に表示させる画面を選択して表示する。領域指定手段35は、表示部21に表示させる前記第2の表示画面を表示する領域を指定する。なお、これらの機能については後述する図4のフローチャートの説明と併せて詳細に説明する。
【0015】
次に、図4を示して、本実施形態の画面表示処理について説明する。
【0016】
まず、本画面表示処理が実行される前提として、第1のアプリケーションが起動されており、表示部21自体のアスペクト比が16:9を有している表示部21(図5(b)参照)の画面上に第1のアプリケーションが表示されている。そして、以下に説明する画面表示処理は、第2のアプリケーション起動時に実行される処理である。
【0017】
また、第1のアプリケーションは、例えば、POS端末を実行するプログラムであればよい。そして、以降の説明では、第1のアプリケーションにより表示部21に表示される表示画面は、第1の解像度を有する表示信号により表示される表示画面(表示領域)とする。また、第2のアプリケーションは、例えば、第1のアプリケーションとは異なる実行プログラムであればよく、例えば、広告などを表示する実行プログラムとする。以降の説明では、第2のアプリケーションにより表示部21に表示される画面は、第2の解像度を有する表示信号により表示される表示画面(表示領域)とする。
【0018】
まず、上記の通り、表示部21には第1のアプリケーションにより表示される画面A1が表示されている(画面表示の一例として、図5(c)参照)。制御部201であるCPUは、第1のアプリケーションにより表示される画面A1に関する情報を検出する(Act41:算出手段)。検出する情報は、第1のアプリケーションにより表示される画面A1の解像度などである。その他にこの第1のアプリケーションにより表示される画面A1が表示部21の画面領域をどの程度占有しているかを示す画面領域使用情報や、第1のアプリケーションが表示されている座標の範囲を示す情報等であってもよい。
【0019】
次に、表示部21自体が有する解像度を検出する(Act42:解像度検出手段)。当該表示部21自体の解像度の検出には、例えば、予めROM等のメモリに記憶されている情報処理端末1の環境情報(画面サイズ、解像度、輝度、)から取得する等すればよい。
【0020】
次に、Act42にて検出した解像度をもとに表示部21自体のアスペクト比がいくらであるかを算出する(Act43)。
【0021】
次に、画面上に第1のアプリケーションにより表示される画面A1を16:9のアスペクト比を有する表示部21の画面D2にそのまま適用すると画面D2上で表示が余る領域が生ずるか否かを判断する(Act44:差分判断手段)。
【0022】
具体的に説明すると、例えば、第1のアプリケーションがアスペクト比4:3(640×480の解像度)の表示部(ディスプレイ)用に作成されていたとする。この第1のアプリケーションを16:9のアスペクト比(例えば、720×480の解像度)を有する表示部21に表示させると、表示部21と第1のアプリケーションによる画面表示との差分である80×480の領域が余ることとなり、80×480の領域分がブランク領域となる。この第1のアプリケーションを表示部21に表示させた場合に、表示部21で表示が余る領域(ブランク領域)が生ずるか否かを差分判断手段が判断する。このブランク領域が生ずるか否かは、表示部21自体の解像度と、第1のアプリケーションにより表示される画面A1の解像度を基に判断する。当該判断は、表示部21自体のアスペクト比、解像度及び第1のアプリケーションを実行して表示された画面A1のアスペクト比、解像度を元に行う。
【0023】
画面表示処理の説明に戻る。Act44にて、表示部21に第1のアプリケーションを表示させた場合に、表示部21上にブランク領域がないと判断された場合(Act44のNo)、Act51の処理に進む。かかる場合、第2のアプリケーションの起動を中止し(Act51)、第1のアプリケーションのみを表示部21上に表示させる(Act52)。
【0024】
一方、Act44にて、表示部21上にブランク領域があると判断された場合(Act44のYes)、このブランク領域のサイズがいくらであるかを算出する(Act45)。例えば、第1のアプリケーションにより表示される画面A1が4:3のアスペクト比(640×480の解像度)であり、それを16:9のアスペクト比(20×480の解像度)の表示部21に表示させたとき、80×480の領域がブランク領域として余ることとなる。このブランク領域のサイズを算出する。
【0025】
次に、ブランク領域を算出した後、このブランク領域に相当するサイズが最大サイズとして作成されている第2のアプリケーションを選択する(Act46)。当該処理は、第2のアプリケーションを表示させた際において第1のアプリケーションに干渉しないように表示するために、当該第2のアプリケーションを選択する意義がある。
【0026】
次に、制御部201は表示部21上に第2のアプリケーションを挿入する領域が指定されることを受け付ける(Act47:領域指定手段)。第2のアプリケーションを挿入する領域指定の受け付けるには、例えば、操作者が所定のキー操作により,第2のアプリケーションを画面右寄せ(図5(c)参照)又は左寄せ(図5(d)参照)とした状態で起動させて表示する情報を指定して、制御部201が当該情報を受信することで受け付けることとしてもよいし、第1のアプリケーション起動時にブランク領域が有る場合は右寄せ又は左寄せとして表示させるように予め取り決めて構成したものであってもよい。なお、上記の説明において、「ブランク領域有り」は「表示部21の解像度と第1のアプリケーションによる画面表示の解像度に差分がある」と同等の意である。
【0027】
第2のアプリケーションにより表示される画面A2を挿入する領域の指定を受け付けると(Act47)、第2のアプリケーションを起動させ(Act48)、Act45にて指定された領域に第2のアプリケーションにより表示される画面A2を挿入し、(Act49)、第1のアプリケーションと第2のアプリケーションにより表示される画面A1、A2とを同時に表示させる(Act50)。同時に表示させた状態の画面表示の一例は、図5(c)、(d)である。
【0028】
以上が本実施形態の画面表示処理となる。なお、Act44からAct50及びAct44からAct52の処理は、表示制御手段に相当する。
【0029】
なお、第2のアプリケーションは、予め、ブランク領域を最大のサイズとして作成されており、第2のアプリケーションを表示させた際において第1のアプリケーションに干渉しないように構成されていることが好ましい。
【0030】
次に、図5(a)〜(f)を用いて、本実施形態の情報処理端末1の画面表示に関する説明を行う。図5(a)は、アスペクト比が4:3(例えば、640×480の解像度)を有する表示部21の画面D1の例である。図5(b)は、アスペクト比が16:9(例えば、720×480の解像度)を有する表示部21の画面D2の例である。
【0031】
図5(c)は、アスペクト比が16:9(例えば、720×480の解像度)の表示部21の画面D2に対して、アスペクト比が4:3の第1のアプリケーションにより表示される画面A1(例えば、640×480の解像度)を画面左寄せで配置して表示し、残りの80×480の領域に第2のアプリケーションにより表示される画面A2を画面右寄せで表示した例である。図5(d)は、アスペクト比が16:9(例えば、720×480の解像度)の表示部21の画面D2に対して、アスペクト比が4:3の第1のアプリケーションにより表示される画面A1(例えば、640×480の解像度)を画面右寄せで配置して表示し、残りの80×480の領域に第2のアプリケーションにより表示される画面A2を画面左寄せで表示した例である。
【0032】
図5(e)は、アスペクト比が16:9(例えば、720×480の解像度)の表示部21の画面D2に対して、アスペクト比が4:3の第1のアプリケーションによる表示画面A1(例えば、640×480の解像度)を画面中央に配置して表示し、残りの領域80×480の領域を左端側、右端側の両端にそれぞれ40×480の領域の表示画面D4に分割して第3のアプリケーションによる表示画面A3を表示した例である。
【0033】
本実施形態の情報処理端末によれば、差分判断手段が、表示部自体の解像度と第1のアプリケーションにより表示される表示画面の解像度との差分を判断し、双方に差分がある場合は、別途、他の第2のアプリケーションを起動し、第2のアプリケーションにより実行された表示画面を表示部に表示させる。このため、所定の解像度を有する表示部用に作成された第1のアプリケーションを改変することなく、従来はブランク領域として表示されていた領域に第2のアプリケーションの内容を第1のアプリケーションの内容と並列して表示させることができ、画面上の概観を損ねることがない情報処理端末を提供することが可能となる。さらには、ブランク領域に第2のアプリケーションが表示されるので、種々の多様な情報を表示することが可能となる。
【0034】
また、表示部自体の解像度と第1のアプリケーションにより表示される表示画面の解像度に差分がない場合は、他の第2のアプリケーションを起動させず表示部上に表示させないこととしたので、表示部のアスペクト比に応じたアプリケーションの表示ができることとなる。
【0035】
さらに、本実施の形態によれば、領域指定手段を備えるので第2のアプリケーションにより表示される画面を挿入する領域を指定することができる。これにより、第2のアプリケーションの内容に応じて、第2のアプリケーションによる表示を表示部の画面上に選択的に配置することができる。例えば、第2のアプリケーションの内容が広告・宣伝を目的としたアプリケーションである場合、かかる情報は表示部の右側に寄せて表示するように表示することで、第1のアプリケーションによる表示画面の妨げとなることがなく、第1のアプリケーションによる内容の表示と第2のアプリケーションによる内容の表示を並列して表示することが可能となる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 情報処理端末
2 表示ユニット
3 本体ユニット
31 解像度検出手段
32 算出手段
33 差分判断手段
34 表示制御手段
35 領域指定手段
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、操作者から操作入力された情報を受け付け、当該情報を表示する情報処理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、POS(Point of sales)端末等に用いられる情報処理端末は、画像等を画面に表示するだけでなく、操作者が画面に直接に触れることで操作することが可能なタッチパネル式の情報処理端末が多く使用されている。(例えば、特許文献1)このような情報処理端末は、従来、4:3のアスペクト比(表示画面のパネルの横縦比)を有するパネルが利用されており、一般的には、このアスペクト比に合わせて表示することが可能となるようにアプリケーションが作成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−207008公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年は4:3のアスペクト比を有するパネル以外のものが使用されることが多く、画像表示に際して不都合が生ずる場合がある。例えば、16:9のアスペクト比を有するワイド型のパネルに4:3のアスペクト比を有するパネル用に作成したアプリケーションを適用する場合、ブランク領域が表示されることとなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態にかかる情報処理装置は、所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面を並列に表示可能な情報処理端末であって、前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、前記差分判断手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の実施形態にかかるプログラムは、所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面を並列に表示可能な情報処理端末を制御するコンピュータを、前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、前記差分判断手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段として機能させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施形態に係る情報処理端末の外観を示す図。
【図2】本実施形態に係る情報処理端末の電気的な構成を示す図。
【図3】本実施形態に係る情報処理端末の制御部のモジュール構成を示す図。
【図4】本実施形態に係る情報処理端末の画面表示処理を示すフローチャート。
【図5(a)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(b)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(c)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(d)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(e)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【図5(f)】本実施形態に係る情報処理端末の表示画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る情報処理端末の一実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、POS端末として使用され、操作者の操作入力を受け付けて所定の情報の表示を行うタッチパネル式の表示部を有する情報処理端末を例として説明を行う。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態である情報処理端末1の外観を示した図である。
【0010】
情報処理端末1は、所定の情報を表示するための表示部(ディスプレイ)21を備える表示ユニット2と、表示ユニット2を角度調整可能に保持する本体ユニット3を有する。表示部21は所定の表示信号を出力表示するものである。
【0011】
図2を用いて、情報処理端末1の電気的な構成について説明する。情報処理端末1は、図2に示すとおり、各部を集中的に制御する制御部201と、この制御部201にバスライン208を介して制御プログラム等の固定的情報を予め記憶するROM202と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM203とが接続されている。
【0012】
また、情報処理端末1に備えられているタッチパネルでオペレータの操作情報を検出するタッチ検出部204と、表示部21に表示される画像情報を生成する画像生成部205と、表示部21を背後から照射するバックライト部207と、バックライト部207に駆動電流を供給するインバータ部206と、を主として有している。
【0013】
次に、本実施の形態にかかる情報処理端末1の制御部201のモジュール構成について図3を用いて説明する。制御部201で実行されるコンピュータプログラムは、図3に示すような各部(解像度検出手段31、算出手段32、差分判断手段33、表示制御手段34、領域指定手段35)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては制御部201であるCPUが読み出して実行することにより上記各部がRAM203上にロードされ、解像度検出手段31、算出手段32、差分判断手段33、表示制御手段34、領域指定手段35がRAM203上に生成されるようになっている。
【0014】
算出手段32は、後述する第1のアプリケーションにより表示される前記第1の表示画面の解像度を算出する。差分判断手段33は、前記表示部21自体が有する解像度と前記算出手段32により求められた第1のアプリケーションにより表示される解像度を基に双方の解像度の差分を判断する。表示制御手段34は、差分判断手段33の結果に基づいて表示部21に表示させる画面を選択して表示する。領域指定手段35は、表示部21に表示させる前記第2の表示画面を表示する領域を指定する。なお、これらの機能については後述する図4のフローチャートの説明と併せて詳細に説明する。
【0015】
次に、図4を示して、本実施形態の画面表示処理について説明する。
【0016】
まず、本画面表示処理が実行される前提として、第1のアプリケーションが起動されており、表示部21自体のアスペクト比が16:9を有している表示部21(図5(b)参照)の画面上に第1のアプリケーションが表示されている。そして、以下に説明する画面表示処理は、第2のアプリケーション起動時に実行される処理である。
【0017】
また、第1のアプリケーションは、例えば、POS端末を実行するプログラムであればよい。そして、以降の説明では、第1のアプリケーションにより表示部21に表示される表示画面は、第1の解像度を有する表示信号により表示される表示画面(表示領域)とする。また、第2のアプリケーションは、例えば、第1のアプリケーションとは異なる実行プログラムであればよく、例えば、広告などを表示する実行プログラムとする。以降の説明では、第2のアプリケーションにより表示部21に表示される画面は、第2の解像度を有する表示信号により表示される表示画面(表示領域)とする。
【0018】
まず、上記の通り、表示部21には第1のアプリケーションにより表示される画面A1が表示されている(画面表示の一例として、図5(c)参照)。制御部201であるCPUは、第1のアプリケーションにより表示される画面A1に関する情報を検出する(Act41:算出手段)。検出する情報は、第1のアプリケーションにより表示される画面A1の解像度などである。その他にこの第1のアプリケーションにより表示される画面A1が表示部21の画面領域をどの程度占有しているかを示す画面領域使用情報や、第1のアプリケーションが表示されている座標の範囲を示す情報等であってもよい。
【0019】
次に、表示部21自体が有する解像度を検出する(Act42:解像度検出手段)。当該表示部21自体の解像度の検出には、例えば、予めROM等のメモリに記憶されている情報処理端末1の環境情報(画面サイズ、解像度、輝度、)から取得する等すればよい。
【0020】
次に、Act42にて検出した解像度をもとに表示部21自体のアスペクト比がいくらであるかを算出する(Act43)。
【0021】
次に、画面上に第1のアプリケーションにより表示される画面A1を16:9のアスペクト比を有する表示部21の画面D2にそのまま適用すると画面D2上で表示が余る領域が生ずるか否かを判断する(Act44:差分判断手段)。
【0022】
具体的に説明すると、例えば、第1のアプリケーションがアスペクト比4:3(640×480の解像度)の表示部(ディスプレイ)用に作成されていたとする。この第1のアプリケーションを16:9のアスペクト比(例えば、720×480の解像度)を有する表示部21に表示させると、表示部21と第1のアプリケーションによる画面表示との差分である80×480の領域が余ることとなり、80×480の領域分がブランク領域となる。この第1のアプリケーションを表示部21に表示させた場合に、表示部21で表示が余る領域(ブランク領域)が生ずるか否かを差分判断手段が判断する。このブランク領域が生ずるか否かは、表示部21自体の解像度と、第1のアプリケーションにより表示される画面A1の解像度を基に判断する。当該判断は、表示部21自体のアスペクト比、解像度及び第1のアプリケーションを実行して表示された画面A1のアスペクト比、解像度を元に行う。
【0023】
画面表示処理の説明に戻る。Act44にて、表示部21に第1のアプリケーションを表示させた場合に、表示部21上にブランク領域がないと判断された場合(Act44のNo)、Act51の処理に進む。かかる場合、第2のアプリケーションの起動を中止し(Act51)、第1のアプリケーションのみを表示部21上に表示させる(Act52)。
【0024】
一方、Act44にて、表示部21上にブランク領域があると判断された場合(Act44のYes)、このブランク領域のサイズがいくらであるかを算出する(Act45)。例えば、第1のアプリケーションにより表示される画面A1が4:3のアスペクト比(640×480の解像度)であり、それを16:9のアスペクト比(20×480の解像度)の表示部21に表示させたとき、80×480の領域がブランク領域として余ることとなる。このブランク領域のサイズを算出する。
【0025】
次に、ブランク領域を算出した後、このブランク領域に相当するサイズが最大サイズとして作成されている第2のアプリケーションを選択する(Act46)。当該処理は、第2のアプリケーションを表示させた際において第1のアプリケーションに干渉しないように表示するために、当該第2のアプリケーションを選択する意義がある。
【0026】
次に、制御部201は表示部21上に第2のアプリケーションを挿入する領域が指定されることを受け付ける(Act47:領域指定手段)。第2のアプリケーションを挿入する領域指定の受け付けるには、例えば、操作者が所定のキー操作により,第2のアプリケーションを画面右寄せ(図5(c)参照)又は左寄せ(図5(d)参照)とした状態で起動させて表示する情報を指定して、制御部201が当該情報を受信することで受け付けることとしてもよいし、第1のアプリケーション起動時にブランク領域が有る場合は右寄せ又は左寄せとして表示させるように予め取り決めて構成したものであってもよい。なお、上記の説明において、「ブランク領域有り」は「表示部21の解像度と第1のアプリケーションによる画面表示の解像度に差分がある」と同等の意である。
【0027】
第2のアプリケーションにより表示される画面A2を挿入する領域の指定を受け付けると(Act47)、第2のアプリケーションを起動させ(Act48)、Act45にて指定された領域に第2のアプリケーションにより表示される画面A2を挿入し、(Act49)、第1のアプリケーションと第2のアプリケーションにより表示される画面A1、A2とを同時に表示させる(Act50)。同時に表示させた状態の画面表示の一例は、図5(c)、(d)である。
【0028】
以上が本実施形態の画面表示処理となる。なお、Act44からAct50及びAct44からAct52の処理は、表示制御手段に相当する。
【0029】
なお、第2のアプリケーションは、予め、ブランク領域を最大のサイズとして作成されており、第2のアプリケーションを表示させた際において第1のアプリケーションに干渉しないように構成されていることが好ましい。
【0030】
次に、図5(a)〜(f)を用いて、本実施形態の情報処理端末1の画面表示に関する説明を行う。図5(a)は、アスペクト比が4:3(例えば、640×480の解像度)を有する表示部21の画面D1の例である。図5(b)は、アスペクト比が16:9(例えば、720×480の解像度)を有する表示部21の画面D2の例である。
【0031】
図5(c)は、アスペクト比が16:9(例えば、720×480の解像度)の表示部21の画面D2に対して、アスペクト比が4:3の第1のアプリケーションにより表示される画面A1(例えば、640×480の解像度)を画面左寄せで配置して表示し、残りの80×480の領域に第2のアプリケーションにより表示される画面A2を画面右寄せで表示した例である。図5(d)は、アスペクト比が16:9(例えば、720×480の解像度)の表示部21の画面D2に対して、アスペクト比が4:3の第1のアプリケーションにより表示される画面A1(例えば、640×480の解像度)を画面右寄せで配置して表示し、残りの80×480の領域に第2のアプリケーションにより表示される画面A2を画面左寄せで表示した例である。
【0032】
図5(e)は、アスペクト比が16:9(例えば、720×480の解像度)の表示部21の画面D2に対して、アスペクト比が4:3の第1のアプリケーションによる表示画面A1(例えば、640×480の解像度)を画面中央に配置して表示し、残りの領域80×480の領域を左端側、右端側の両端にそれぞれ40×480の領域の表示画面D4に分割して第3のアプリケーションによる表示画面A3を表示した例である。
【0033】
本実施形態の情報処理端末によれば、差分判断手段が、表示部自体の解像度と第1のアプリケーションにより表示される表示画面の解像度との差分を判断し、双方に差分がある場合は、別途、他の第2のアプリケーションを起動し、第2のアプリケーションにより実行された表示画面を表示部に表示させる。このため、所定の解像度を有する表示部用に作成された第1のアプリケーションを改変することなく、従来はブランク領域として表示されていた領域に第2のアプリケーションの内容を第1のアプリケーションの内容と並列して表示させることができ、画面上の概観を損ねることがない情報処理端末を提供することが可能となる。さらには、ブランク領域に第2のアプリケーションが表示されるので、種々の多様な情報を表示することが可能となる。
【0034】
また、表示部自体の解像度と第1のアプリケーションにより表示される表示画面の解像度に差分がない場合は、他の第2のアプリケーションを起動させず表示部上に表示させないこととしたので、表示部のアスペクト比に応じたアプリケーションの表示ができることとなる。
【0035】
さらに、本実施の形態によれば、領域指定手段を備えるので第2のアプリケーションにより表示される画面を挿入する領域を指定することができる。これにより、第2のアプリケーションの内容に応じて、第2のアプリケーションによる表示を表示部の画面上に選択的に配置することができる。例えば、第2のアプリケーションの内容が広告・宣伝を目的としたアプリケーションである場合、かかる情報は表示部の右側に寄せて表示するように表示することで、第1のアプリケーションによる表示画面の妨げとなることがなく、第1のアプリケーションによる内容の表示と第2のアプリケーションによる内容の表示を並列して表示することが可能となる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 情報処理端末
2 表示ユニット
3 本体ユニット
31 解像度検出手段
32 算出手段
33 差分判断手段
34 表示制御手段
35 領域指定手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面とを並列に表示可能な情報処理端末において、
前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、
前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、
前記差分手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理端末。
【請求項2】
前記差分判断手段が差分有りと判断した場合、前記表示部に第2の表示画面を差分の領域を最大サイズとして表示し、かつ前記第1の表示画面と共に表示させることを特徴とする請求項1記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記差分判断手段が前記差分無しと判断した場合、前記表示部に第2の表示画面を表示させないことを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記差分判断手段が差分有りと判断した場合において、前記第2の表示画面を表示する領域を指定する領域指定手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至3記載の情報処理端末。
【請求項5】
所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面を並列に表示可能な情報処理端末を制御するコンピュータを、
前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、
前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、
前記差分判断手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段と
して機能させることを特徴とするプログラム
【請求項1】
所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面とを並列に表示可能な情報処理端末において、
前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、
前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、
前記差分手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理端末。
【請求項2】
前記差分判断手段が差分有りと判断した場合、前記表示部に第2の表示画面を差分の領域を最大サイズとして表示し、かつ前記第1の表示画面と共に表示させることを特徴とする請求項1記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記差分判断手段が前記差分無しと判断した場合、前記表示部に第2の表示画面を表示させないことを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記差分判断手段が差分有りと判断した場合において、前記第2の表示画面を表示する領域を指定する領域指定手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至3記載の情報処理端末。
【請求項5】
所定の表示信号を出力表示する表示部を有し、少なくとも当該表示部に第1の解像度を有する表示信号により表示される第1の表示画面と第2の解像度を有する表示信号により表示される第2の表示画面を並列に表示可能な情報処理端末を制御するコンピュータを、
前記第1の表示画面の解像度を算出する算出手段と、
前記表示部自体の解像度と前記第1の表示画面の解像度を基に双方の解像度の差分を判断する差分判断手段と、
前記差分判断手段の判断結果に基づいて前記表示部に表示させる表示画面を選択して表示する表示制御手段と
して機能させることを特徴とするプログラム
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図5(c)】
【図5(d)】
【図5(e)】
【図5(f)】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図5(c)】
【図5(d)】
【図5(e)】
【図5(f)】
【公開番号】特開2012−73984(P2012−73984A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220334(P2010−220334)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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