説明

情報処理装置、およびプログラム

【課題】濃度ムラが抑制された高画質の透過像を取得することができる技術を提供する。
【解決手段】放射線発生部から放射され、検体を透過する放射線を検出部で検出して得られた値分布に対して処理を行う情報処理装置であって、値分布を取得する値分布取得手段と、該値分布のうち、放射線が透過する度合いが既知である所定のチャート部に対応する値の分布に応じて、該値分布を補正する補正手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理技術、具体的には、放射線発生部から放射され、検体を透過する放射線を検出部で検出して得られた値の分布に対して処理を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場では、X線などを用いて人体の透過像を撮影し、その透過像を読影することで診断が行われている。
【0003】
このX線を用いた撮影によって、検体に対して異なる方向からX線を照射して得られる複数の画像データを合成することで、検体の断層面を任意の深さで観察することが可能ないわゆるトモシンセシス用のX線診断装置が提案されている。そして、このX線診断装置において、検出器で得られた透過像のデータを、所望の断層面に対応する仮想CT(computed tomography)検出器に投影しつつ、補間処理を適宜施すことで、仮想CT検出器の仮想ピクセルの強度値を得る技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−325338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術のように、平面的な検出器に対して斜めの方向からX線を照射する撮影(斜入撮影)では、1フレームの画像の撮影範囲に対応する検出器の領域(X線検出領域)内の位置によって、X線を発生させる装置(例えばX線管)からの距離が大きく異なる。そして、透過像の濃度は検出器で受光されたX線の線量に反比例するため、X線検出領域内の位置によって、到達するX線の線量が変わってしまい、画像上の濃度ムラを生じさせてしまう。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、濃度ムラが抑制された高画質の透過像を取得することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、放射線発生部から放射され、検体を透過する放射線を検出部で検出して得られた値分布に対して処理を行う情報処理装置であって、前記値分布を取得する値分布取得手段と、前記値分布のうち、放射線が透過する度合いが既知である所定のチャート部に対応する値の分布に応じて、前記値分布を補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明は、情報処理装置に含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記情報処理装置を、請求項1に記載の情報処理装置として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、値分布のうち、放射線の透過の度合いが既知であるチャート部に対応する値の分布に応じて、値分布が補正されるため、値分布に対応する放射線の検出時における検出部への放射線の到達状況に応じて、値分布が補正されることとなり、濃度ムラが抑制された高画質の透過像を取得することができる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る撮影システムの概略構成を示す図である。
【図2】制御部で実現される機能構成を例示する図である。
【図3】撮影時における発生部と検出部と検体とに着目した図である。
【図4】補正部における補正処理の原理を説明するための図である。
【図5】補正部における補正処理の原理を説明するための図である。
【図6】補正処理に係る動作フローを示すフローチャートである。
【図7】トモシンセシスの原理を示す模式図である。
【図8】トモシンセシスの原理を示す模式図である。
【図9】変形例に係る補正処理に係る動作フローを示すフローチャートである。
【図10】仮想CT撮影像への変換を説明するための図である。
【図11】チャート部の配置例を示す側面模式図である。
【図12】チャート部の配置例を示す平面模式図である。
【図13】チャート部を配置して撮影された透過像を例示する図である。
【図14】変形例に係る補正処理に係る動作フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
<撮像システムの概略構成>
図1は、本発明の実施形態に係る撮影システム1の概略構成を示す図である。この撮影システム1では、放射線(典型的には、X線)を用いて、検体120を透過する放射線(透過放射線)の分布を検出し、画素値の分布(透過像)を得て、この透過像を用いた各種画像処理が可能となっている。
【0014】
撮影システム1は、撮影装置100と撮影制御処理装置200とを備えて構成されている。なお、ここでは、撮影対象である検体120が、検査を受ける者(被検査者)の身体であるものとし、図中の楕円はこの被検査者の身体を模式的に示している。
【0015】
撮影装置100は、主に発生部101、ガイド部102、載置部104、連結部105、および検出部108を備えている。
【0016】
発生部101は、電磁波の一種である放射線を発生させて放射する。ここでは、発生部101が、X線を発生させて放射するものとする。
【0017】
ガイド部102は、略弧状に延設され、発生部101の位置および姿勢を変更可能とする。具体的には、発生部101は、ガイド部102に対して延設方向に沿って移動自在に結合されており、撮影制御処理装置200からの制御に応じて、ガイド部102上を延設方向に沿って移動する。
【0018】
載置部104は、検体120が静置される。この載置部104は、連結部105によってガイド部102に接続された発生部101に対して予め定められた相対的配置条件を満足するように配置されており、発生部101から照射されるX線の照射範囲内で検体120が載置される。より詳細には、載置部104は、連結部105によって、ガイド部102が規定する円弧の焦点が位置する側で予め定められた位置に固定されている。なお、載置部104は、X線の吸収が少ないことによってX線を実質的に透過する材質で形成されており、X線に対する減弱係数(吸収係数)は既知である。そして、この載置部104上に検体120が静置された状態で、発生部101がガイド部102に沿って適宜移動されつつ、X線が放射されることで、検体120に対して所望の方向からX線が照射される。
【0019】
検出部108は、発生部101から照射され、載置部104に載置された検体120および載置部104を透過した放射線(ここではX線)を検出する。この検出部108では、例えば、検体120を透過したX線、および検体120の周辺の空間を通過したX線の双方を検出する。また、検出部108のうち、発生部101側の面、すなわちX線を検出する面(検出面)108sは、例えば、矩形状の外形を有し、X線を検出する多数のセンサが2次元的(例えば格子状)に配列された略平面状の面を形成している。よって、検出部108により、発生部101から放射された放射線のうち、検体120と載置部104とを透過した放射線が検出され、放射線の検出値の分布(ここでは、格子状の2次元分布)が得られる。
【0020】
ここで、発生部101、ガイド部102、載置部104、および検出部108は以下のような位置関係を満足している。すなわち、ガイド部102上のいずれの位置に発生部101が移動しても、発生部101から照射されるX線の照射範囲は載置部104を略全体にわたってカバーしており、かつガイド部102上のいずれの位置から照射されるX線であっても検出部108によって検出される。
【0021】
なお、図1においては、ガイド部102が略弧状に形成され、発生部101が、該弧の中心点へ向かう方向にX線を放射しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ガイド部102が略直線状に延設され、ガイド部102上のいずれの位置に発生部101が移動しても、ガイド部102の延設方向に対して略垂直方向にX線を放射するようにしても良い。いずれの場合も、検体120の所定の側(図1では上側)に対して複数の方向から放射線が順次に照射されて放射線の検出値の分布(以下「放射線検出値分布」とも称する)が得られる。
【0022】
一方、撮影制御処理装置200は、一般的なパーソナルコンピュータ(パソコン)と同様な構成を有し、主に、制御部210、表示部220、操作部230、および記憶部240を備えている。
【0023】
制御部210は、CPU210a、RAM210b、およびROM210cを有し、撮影システム1の動作を統括制御する。この制御部210は、記憶部240に格納されるプログラムPGを読み込んで実行することで、各種機能や動作を実現する。
【0024】
表示部220は、例えば、液晶ディスプレイなどを備えて構成され、制御部210の制御下で、各種画像が可視的に出力される。例えば、撮影装置100による撮影で得られた透過像などが可視的に出力される。
【0025】
より詳細には、平面的な画像(平面画像)や特定の方向から見た立体的な画像(立体画像)が可視的に出力される。具体的には、RAM210bなどに記憶された透過像のデータ(透過像データ)によって表現される平面画像の他、画像生成部216(後述)によって生成された立体画像データによって表現される立体画像、およびその他の各種画像情報や数値情報や文字情報が表示される。なお、以下、特定の方向から見た立体画像を2次元画像として表示することを「立体画像の表示」と称する。
【0026】
操作部230は、キーボードやマウスなどを備えて構成され、ユーザによる各種入力を受け付けて、制御部210に入力に応じた信号を送出する。
【0027】
記憶部240は、ハードディスクなどを備えて構成され、例えば、撮影システム1の各種動作を制御するためのプログラムPGや各種データなどを格納する。
【0028】
<制御部における機能構成>
図2は、制御部210でプログラムPGが実行されることで実現される機能構成を例示する図である。
【0029】
図2で示すように、制御部210は、撮影制御部211、検出値取得部212、値変換部213、条件取得部214、補正部215、および画像生成部216を機能として備える。
【0030】
撮影制御部211は、撮影装置100の動作を制御する。例えば、撮影制御部211は、発生部101のガイド部102上での位置を制御することで、発生部101およびガイド部102に対する載置部104、すなわち検体120の位置関係を制御し、これによって発生部101と載置部104との空間的な関係が相対的に変化する。このとき、発生部101と検出部108との距離、および発生部101と検出部108との角度関係とが適宜変更される。
【0031】
なお、ここで言う「角度関係」は、発生部101から放射される放射線の中心線、すなわち放射線の進行方向と、検出部108のうち多数のセンサが配列された面(検出面)108sとの成す角度の関係を含む意味で使用されている。
【0032】
検出値取得部212は、検出部108で検出された放射線の検出値の分布を受け付けて取得する。ここでは、検出面108sに2次元的に配置されるセンサで検出された検出値の分布、すなわち2次元的な検出値の分布(検出値の2次元分布)が取得される。なお、検出値取得部212で取得された検出値の分布は、RAM210bまたは記憶部240に一時的に記憶される。
【0033】
値変換部213は、検出値取得部212で取得された検出値の分布を、可視的な画像に対応する画素値の分布(以下「画素値分布」とも称する)、すなわち画像データに変換する。例えば、相対的に大きなX線の検出値が、低輝度(低い階調)の画素値に変換され、相対的に小さなX線の検出値が、高輝度(高い階調)の画素値に変換される。ここで得られた画像データ(透過像データ、「透過像」とも略称する)は、画素値の2次元的な分布(画素値の2次元分布)であり、RAM210bまたは記憶部240に一時的に記憶される。なお、本明細書では、「放射線検出値分布」や「画素値分布」などの各種値の分布を適宜「値分布」と総称する。
【0034】
条件取得部214は、発生部101と検出部108との距離および角度関係を示す情報を取得する。
【0035】
ここで、「距離を示す情報」については、例えば、検出部108の検出面108s上の座標と、発生部101の焦点(例えば、X線管の焦点)の座標(以下「焦点座標」とも称する)とを示す情報から得られる。検出面108s上の座標については、例えば、2次元的に配列される各センサごとに予め設定しておけば良く、焦点座標については、ガイド部102上での発生部101の位置によって一義的に決まるように設定されていれば、撮影制御部211による制御により、焦点座標を示す情報が一義的に得られる。
【0036】
また、「角度関係を示す情報」については、例えば、発生部101からの放射線の放射方向(進行方向)が、検出面108sに対して成す角度を示すものであり、例えば、ガイド部102上での発生部101の位置によって一義的に決まるように設定されていれば、撮影制御部211による制御により、角度関係を示す情報が一義的に得られる。
【0037】
補正部215は、条件取得部214によって取得された距離および角度関係を示す情報に応じて、透過像、すなわち画素値の分布を補正する。補正部215において補正処理を行う必要性、および補正部215における補正処理の原理については後述する。
【0038】
画像生成部216は、補正部215において補正処理が施された透過像を用いて、各種画像(例えば、断層面の画像)を生成する。
【0039】
例えば、ガイド部102に沿って発生部101の位置を異ならせて、複数の画素値の分布、すなわち複数の透過像が得られた場合、画像生成部216は、複数の透過像と、各透過像に係る放射線を検出したときの発生部101の照射位置とに基づいて、検体120の断層面を示す画像(断層面画像)のデータを生成する。また、画像生成部216は、この断層面画像のデータに基づいて、3次元的な構造を有する検体120の立体的な画像(立体画像)のデータを生成する。
【0040】
具体的には、例えば、画像生成部216は、一時的にデータを保持するRAM210bと連携して、透過像のデータを適宜RAM210bに一時的に記憶させながら断層面画像のデータを生成する。さらに、この断層面画像のデータを適宜RAM210bに一時的に記憶させながら立体画像(立体画像)のデータを生成する。なお、断層面画像のデータの生成方法については後述する。
【0041】
<補正処理を行う必要性>
図3は、検体120を撮影する際の発生部101と検出部108と検体120とに着目した図である。図3では、発生部101の焦点Fpが黒丸で示され、発生部101から検体120へ照射される放射線の外縁が一点鎖線で示され、発生部101から検体120へ照射される放射線の中心線(中心軸)Lcが破線で示されている。なお、ここでは、発生部101から放射される放射線の外縁は、中心軸Lcに対して所定角度αを成しているものとする。また、図3および図3以降の図では、方位関係を明確化するために、相互に直交するXYZの3軸が適宜付されている。
【0042】
図3(a)では、発生部101から検体120へ照射される放射線の進行方向、すなわち中心軸Lcが、検出面108sに対して略直角を成す状態が示されている。換言すれば、検出面108sに対して正対する発生部101から放射線が照射されて、検出部108が放射線を検出することで検出値の分布が得られる撮影が行われる状態が示されている。以下、図3(a)で示すような状態での撮影を「正対撮影」とも称する。
【0043】
一方、図3(b)では、発生部101から検体120に対する放射線の照射方向、すなわち放射線の進行方向が、検出面108sの法線に対して傾けられた状態が示されている。このように、検出面108sに対して斜めの方向から放射線が照射されて、検出部108が放射線を検出することで検出値の分布が得られる撮影を、以下「斜入撮影」とも称する。
【0044】
ここで、上述したように、検出面108sに到達する放射線の線量(以下「到達放射線量」とも称する)は、発生部101から検出面108sまでの距離に反比例する。このため、検出面108sに対して放射線が照射される角度(照射角度)に応じて、検出面108sの位置によって発生部101までの距離が大きく変化し、到達放射線量も変化する。そして、図3(b)で示すような斜入撮影では、図3(a)で示すような正対撮影と比較して、発生部101から検出面108sに到達する放射線の量の分布が大きく異なる。
【0045】
具体的には、図3(b)で示すような斜入撮影では、図中の右方である程、発生部101、すなわち焦点Fpと検出面108sとの距離が相対的に短くなり、到達放射線量が増大する。一方、図中の左方である程、発生部101、すなわち焦点Fpと検出面108sとの距離が相対的に長くなり、到達放射線量が減少する。つまり、斜入撮影では、1フレームの画像の撮影範囲に対応する検出面108sの領域(X線検出領域)内の位置によって、発生部101すなわち焦点Fpからの距離の差が大きく生じ、到達放射線量のムラが生じてしまう。このため、このままでは、透過像の濃度ムラを招いてしまう。
【0046】
そこで、本実施形態に係る撮影システム1は、補正部215により、発生部101から検出面108sまでの距離に反比例する到達放射線量の影響が抑制されるように、画素値の分布を補正し、透過像における濃度ムラの発生が抑制されるように構成されている。
【0047】
<補正処理の原理>
図4および図5は、補正部215における補正処理の原理を説明するための図である。
【0048】
この補正処理では、図4で示すように、検出面108sと中心軸Lcとの交点Cpを支点として、検出面108sと中心軸Lcとが直交するように、仮想的に検出部108を回転させた仮想検出部108aが設定される。つまり、発生部101と仮想検出部108aとの位置関係および角度関係が図3(a)で示した正対撮影と同様なものに設定される。そして、透過像、すなわち2次元的な画像(2次元画像)を構成する複数の画素値からなる画素値の分布が、画素ごと(すなわち画素値ごと)に補正されることで、仮に仮想検出部108aで放射線が検出されたならば得られるであろう透過像が生成される。
【0049】
このような補正処理により、斜入撮影によって得られた画素値の分布、すなわち透過像は、正対撮影によって得られた画素値の分布、すなわち透過像と同様に、濃度ムラの発生が抑制されたものとなる。
【0050】
ここで、図5を参照しつつ、検出面108s上の注目点Poに配置されるセンサで放射線が検出されて得られる画素値を補正することで、仮想検出部108aの検出面(仮想検出面)108sa上の対応する注目点(対応注目点)Pに配置されるセンサで放射線が検出されたならば得られるであろう画素値を算出する具体例を挙げて説明する。
【0051】
発生部101の焦点Fpから仮想検出面108saまでの距離をL、その延長線上にある検出面108sまでの距離をLo、仮想検出面108saに対する放射線の照射角度をθ、検出面108sに対する放射線の照射角度をθoとすると、下記(式1)により、注目点Poで検出された放射線に基づいて得られた画素値VPoが、対応注目点Pに係る画素値VPに変換される。
【0052】
【数1】

【0053】
この変換処理では、(式1)の右辺のうち、画素値VPoの前に記載された係数が補正係数として、画素値VPoに対して乗ぜられる。このように補正係数が乗ぜられることで、発生部101から検出面108sまでの距離に反比例する到達放射線量の変化の影響が抑制される。
【0054】
そして、このような画素値の変換処理が、値変換部213で得られた画素値の分布の全画素値に対して施されることで、1フレーム分の画素値の分布に対する補正部215における補正処理が完了する。
【0055】
なお、このような補正処理により、1フレームの透過像を構成する全画素の画素値が、仮想検出面108saで検出されるべき放射線の検出値に対応するものとなる。しかしながら、補正処理後の透過像の画素配列は、仮想検出面108saに対応するものではなく、検出面108sに対応するものであり、本補正処理は、あくまでも、到達放射線量の変化の影響を抑制するものである。よって、厳密に言えば、仮想検出面108saの位置で放射線量を検出して得られる透過像を仮想的に取得するためには、画素間の間隔を適宜補正することで、仮想検出面108saに対応する透過像の画素配列に合わせる必要性がある。
【0056】
<補正処理に係る動作フロー>
図6は、撮影システム1における補正処理に係る動作フローを示すフローチャートである。本動作フローは、制御部210がプログラムPGを実行することで実現される。なお、本動作フローは、撮影動作が開始されるタイミングで開始される。
【0057】
まず、ステップS1では、発生部101から検体120に対して放射線が照射され、検出部108によって放射線が検出される撮影処理が行われる。このとき、撮影制御部211により、ガイド部102に対する発生部101の相対的な位置、すなわち検出部108に対する発生部101の相対的な位置および角度が制御される。
【0058】
ステップS2では、検出値取得部212により、ステップS1で検出部108の各センサによって検出された放射線量の検出値に基づき、検出値の2次元分布が取得される。
【0059】
ステップS3では、値変換部213により、ステップS2で得られた検出値の2次元分布が、画素値の2次元分布に変換されることで、透過像が生成される。
【0060】
ステップS4では、条件取得部214により、ステップS1における撮影処理時の撮影条件を示す情報が取得される。なお、撮影条件を示す情報には、発生部101と検出部108との距離および角度関係を示す情報が含まれる。
【0061】
ステップS5では、透過像の画素を指定するためのカウントiが初期値の1に設定される。なお、カウントiは、透過像の画素配列の各画素のアドレスに対応する値となっている。
【0062】
ステップS6では、ステップS3で生成された透過像、すなわち画素値の2次元分布のうち、ステップS5で設定されたカウントiに応じた画素のアドレスが指定される。
【0063】
ステップS7では、補正部215によって、ステップS4で取得された撮影条件に基づき補正係数が算出される。この補正係数は、上記(式1)の右辺のうちの画素値VPoの前に記載された係数であり、図5を示して説明したように、ステップS6で指定された画素について、発生部101と検出部108との距離および角度関係を示す情報に応じて算出される。
【0064】
ステップS8では、補正部215によって、ステップS7で算出された補正係数が上記(式1)に適用されて、ステップS6で指定された画素の画素値が補正される。このとき、画素値VPoが画素値VPへと変換される。
【0065】
ステップS9では、ステップS3で生成された透過像の全画素のアドレスが指定されたか否か判定される。ここでは、全画素のアドレスが指定されていなければ、ステップS10において、カウントiが1だけ加算されて、ステップS6に戻り、次の画素値の補正が行われる(ステップS6〜S8)。一方、全画素のアドレスが指定されていれば、全画素の画素値の補正が完了しているため、本動作フローが終了される。
【0066】
なお、ガイド部102に沿って発生部101の位置が異ならされた状態、すなわち発生部101と検出部108との距離および角度関係をそれぞれ異ならせた状態で、検出部108により、放射線が検出されることでそれぞれ複数の検出値の分布が取得され、複数の画素値の分布、すなわち複数の透過像が時間順次に得られる場合には、順次に得られる各透過像に対して、上記補正処理が時間順次に行われる。
【0067】
<断層面画像データの生成原理>
上述したように、ガイド部102に沿って発生部101の位置が異ならされ、複数の画素値の分布、すなわち複数の透過像が時間順次に得られる場合には、例えば、画像生成部216により、検体120の断層面画像のデータ(断層面画像データ)が適宜生成される。
【0068】
ここで、画像生成部216における断層面画像データの生成原理、すなわちトモシンセシスの原理について説明する。
【0069】
図7および図8は、トモシンセシスの原理を示す模式図である。
【0070】
トモシンセシスでは、検体120に対して、検体120を透過する放射線、具体的にはX線を、検体120の一方向の側の異なる角度から照射して、複数の透過像データを得て、それらを合成することによって断層面の画像を得る。ここでは、例えば、図7で示すように、検体120の内部構造(具体的には人体組織や病変部など)を模式的に示すものとして星形要素(☆)121と丸形要素(○)122とが検出面108sに対して垂直方向に並んでいる場合を例にとって説明する。
【0071】
図7で示すように、放射線が異なる角度から検体120に対して照射されることで複数の透過像のデータが得られる。こうして得られる複数の透過像のデータで表現される透過像41〜43では、検出面108sからの距離(高さ)に応じて各要素の画像位置が異なる。この性質を利用しつつ、複数の画像を合成する公知の手法を用いて任意の断層面画像データが生成される。なお、トモシンセシスにおいて複数の画像を合成する公知の手法としては、シフト加算法がある。
【0072】
シフト加算法では、複数の透過像41〜43と、各透過像41〜43に対応する放射線を検出したとき(すなわち撮影処理時)の発生部101の位置(x,y,z)とに基づいて、各透過像41〜43の相対位置を順次にシフトさせながら各透過像が順次に加算される処理が行われる。
【0073】
例えば、図8(a)で示すように、各透過像41〜43ではぼんやりと写っている星形要素121が強調された画像51が得られ、図8(b)で示すように、各透過像41〜43ではぼんやりと写っている丸形要素122が強調された画像52が得られる。ここで、画像51は、検体120の内部構造のうち星形要素121が存在する高さの横断面が強調された断層面画像であり、画像52は、検体120の内部構造のうち丸形要素122が存在する高さの横断面が強調された断層面画像である。
【0074】
ここでは説明を簡単にするために、3つの透過像41〜43が加算合成されることによって画像51,52が生成される例を示したが、実際には更に多くの透過像が取得され、多数の透過像が合成されることになる。
【0075】
なお、透過像の合成においては、必ずしもシフト加算法が用いられる必要はなく、フィルタ補正逆投影法(Filtered Back Projection Method;FBPM)などが用いられても良い。
【0076】
以上のように、本発明の実施形態に係る撮影システム1では、放射線の検出値の分布を得た際の発生部101と検出部108との距離および角度関係に応じて、画素値の分布が補正される。このため、画素値の分布に対応する放射線の検出時における検出部108への放射線の到達状況に応じて、画素値の分布が補正されることとなり、濃度ムラが抑制された高画質の透過像が取得される。
【0077】
また、複数の画素値の分布について、各画素値の分布に対応する検出値の分布が得られた際の撮影条件に応じて各画素値の分布が補正される。このため、複数の画素値の分布を用いて生成される断層面画像などといった各種画像の画質が向上する。
【0078】
<変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0079】
◎例えば、上記実施形態では、透過像を構成する画素ごとに画素値の変換処理が施されることで、画素値の分布が補正される補正処理が行われたが、これに限られない。例えば、ノイズを抑制するための処理(ノイズ抑制処理)が透過像に対して施される場合には、このノイズ抑制処理の度合いが、発生部101と検出部108との距離および角度関係に応じて変更されることで、画素値の分布が処理されても良い。このノイズ抑制処理としては、例えば、いわゆるガウシアンフィルタを用いたフィルタ処理や、いわゆる平均化フィルタを用いたフィルタ処理などが挙げられる。
【0080】
ここで、一例として、ガウシアンフィルタを用いたノイズ抑制処理において、ノイズ抑制処理の度合いを変更する原理について説明する。なお、ここでは、上記図4および図5の符号を用いて説明する。
【0081】
上述したように、斜入撮影を行う場合には、発生部101と検出面108sとの距離が比較的遠い部分が発生し、このような部分では、到達放射線量が低下する傾向にあるため、透過像の対応する領域にノイズ(例えば、若干輝度の高い状態)が発生する。すなわち、濃度ムラが生じる。
【0082】
そこで、透過像のうちノイズが発生し易い領域では、よりノイズを抑制する方向にノイズ抑制処理が施されれば、濃度ムラが抑制される。
【0083】
ここで、ガウシアンフィルタを用いたノイズ抑制処理では、ガウシアンフィルタの分散値σが比較的大きければ、ノイズ抑制処理の度合いが大きく、ノイズの抑制効果が大きい。一方、分散値σが比較的小さければ、ノイズ抑制処理の度合いが小さく、ノイズの抑制効果も小さく限定される。よって、ノイズの発生し易さに応じて、ガウシアンフィルタの分散値σが適宜変更されることでノイズ抑制処理の度合いが変更されれば良い。
【0084】
到達放射線量は、発生部101から検出面108sまでの距離に反比例するため、透過像のうちノイズが発生し易い領域は、発生部101と検出部108との距離および角度関係によって一義的に決まる。この特徴を利用して、透過像のうち、検出面108s上の注目点Poに配置されるセンサに対応する画素が、ノイズ抑制処理が掛けられる対象(処理対象画素)、すなわちフィルタの中心画素である場合には、ガウシアンフィルタの分散値σは、下記(式2)により表される。
【0085】
【数2】

【0086】
但し、上記(式2)のkは、分散値σに変換するための係数である。
【0087】
このガウシアンフィルタの分散値σでは、上記(式2)の右辺のうち、kの後に記載された係数が、上記(式1)の補正係数と同じ値を示す。
【0088】
このように、発生部101から検出面108sの各センサまでの距離に応じた分散値σが適用されたガウシアンフィルタによって、ノイズ抑制処理が施されることで、発生部101から検出面108sまでの距離に反比例する到達放射線量の変化の影響が抑制される。
【0089】
そして、このようなノイズ抑制処理が、値変換部213で得られた画素値の分布の全画素を順次処理対象画素として透過像の全面に対して施されることで、1フレーム分の画素値の分布に対する補正部215の補正処理が完了する。
【0090】
図9は、ガウシアンフィルタを用いた補正処理に係る動作フローを示すフローチャートである。
【0091】
ステップST1〜ST5では、図6のステップS1〜S5と同様な処理が行われる。
【0092】
ステップST6では、ステップST3で生成された透過像、すなわち画素値の2次元分布のうち、ステップST5で設定されたカウントiに応じた画素のアドレスが、フィルタ処理の処理対象画素として指定される。
【0093】
ステップST7では、補正部215により、ステップST4で取得された撮影条件に基づきガウシアンフィルタの分散値σが算出される。
【0094】
ステップST8では、補正部215により、ステップST7で算出された分散値σが適用されたガウシアンフィルタを用いたフィルタ処理が、ステップST6で指定された処理対象画素を中心として施される。すなわち、ガウシアンフィルタによるノイズ抑制処理が行われる。
【0095】
ステップST9,ST10では、図6のステップS9,S10と同様な処理が行われる。
【0096】
なお、平均化フィルタを用いたフィルタ処理によって補正処理を行う場合には、例えば、上記(式1)の補正係数をフィルタのサイズを規定するパラメータとして、発生部101から検出面108sの各センサまでの距離に応じてフィルタのサイズを大きくする方法などが挙げられる。
【0097】
このように、ノイズ抑制処理時に、検出値の分布を得た際の条件に応じた画素値の分布の補正がなされることで、演算量の増加を抑制しつつ、濃度ムラが抑制された高画質の透過像が取得される。但し、上記実施形態のように、放射線の検出値の分布を得た際の条件に応じて、透過像を構成する各画素の画素値が補正される方が、濃度ムラがより高精度に抑制され、最終的に取得される透過像の画質がより向上する。
【0098】
◎また、上記実施形態では、トモシンセシス用の複数の透過像が取得され、トモシンセシスによる断層面画像が生成されたが、これに限られない。例えば、図10で示すように、検出部108および仮想検出部108aで検出される各透過像を、仮想的に設定したCTの撮影法に対応する検出部108a1〜108a3で得られるであろう透過像(以下「仮想CT撮影像」とも称する)に変換し、この仮想CT撮影像を公知のCTの再構成方法を用いて、断層面画像を生成するようにしても良い。このような構成により、例えば、CTで撮影した画像と等価な画像を得ることができ、再構成によって検体120の断層面の画像を高精度に生成することが可能となる。
【0099】
◎また、上記実施形態では、到達放射線量のばらつきが、発生部101と検出面108sとの距離および角度から推定されて、補正処理が行われたが、これに限られない。例えば、放射線を透過する度合い(例えば透過率)が既知の素材からなる所定のチャート部を検出面108s上に配置しておき、検出値の分布または透過像における画素値の分布において所定のチャート部に対応する値の分布を検出し、チャート部に係る値の分布に応じて、補正処理が行われても良い。
【0100】
ここで、チャート部を用いた補正処理の原理について説明する。
【0101】
図11および図12は、チャート部CHの配置例を示す図である。図11および図12では、検体120を撮影する際の発生部101、検出部108、検体120、およびチャート部CHに着目した図であり、図11は側方から見た模式図、図12は上方から見た模式図である。なお、図11および図12では、チャート部には砂地ハッチングが付されている。
【0102】
図11および図12で示すように、チャート部CHは、検出面108s上であって、検出面108sの比較的縁部に近く、検体120を透過する放射線が通過しない位置に配置される。そして、このチャート部CHは、検出部108に対して発生部101の位置が相対的に大きく変更される方向(ここではX方向)に沿って、検出面108s上を横断するように延設される。つまり、チャート部CHは、撮影範囲の端部近傍に、撮影範囲の端部に沿って延設される。そして、例えば、チャート部CHは、延設方向に沿って厚み(図中Y方向の厚み)も一定に設定される。
【0103】
図13は、図11および図12で示した状態で発生部101から放射線を検体120に対して照射することで、得られる透過像Gを示すイメージ図である。なお、図13では、実際よりも、濃度ムラが強調されて示されており、検体120に対応する画像領域P120に砂地ハッチングが付されている。
【0104】
図11および図12で示した状態で撮影が行われると、図中の左方である程、発生部101と検出面108sとの距離が相対的に長くなり、到達放射線量が減少し、図中の右方である程、発生部101と検出面108sとの距離が相対的に短くなり、到達放射線量が増加する。このため、図13で示すように、透過像Gでは、チャート部CHを透過する放射線に対応する画素値の分布(以下「パターン」とも称する)Pchにおいては、右方から左方にかけて、徐々に輝度が高くなる傾向を示す。
【0105】
このパターンPchにおける輝度のばらつきは、発生部101と検出面108sとの距離の変動による到達放射線量のばらつきに起因したものである。そこで、このチャート部CHに係るパターンPch、すなわち画素値の分布が均一となるように、透過像Gに対して補正処理が施されることで、透過像の濃度ムラが抑制される。
【0106】
ここでは、例えば、チャート部CHに係るパターンPchが、その平均値となるように、均一化され、透過像Gの全体としては、同じX座標上に配列されたセンサに対応する画素に係る画素値に対して、同じ補正係数が掛けられる。
【0107】
図14は、チャート部CHを用いた補正処理に係る動作フローを示すフローチャートである。
【0108】
ステップSP1〜SP3では、図6のステップS1〜S3と同様な処理が行われる。
【0109】
ステップSP4では、条件取得部214により、ステップSP3で取得された透過像から、チャート部CHに対応するパターンPchが、撮影条件として認識される。
【0110】
ステップSP5,SP6では、図6のステップS5,S6と同様な処理が行われる。
【0111】
ステップSP7では、補正部215により、ステップSP4で認識されたパターンPchに基づき、補正係数が設定される。例えば、チャート部CHに係るパターンPchが、その平均値となるような補正係数が算出され、同じX座標のセンサに係る画素値については、同じ補正係数が設定される。
【0112】
ステップSP8では、補正部215により、ステップSP7で設定された補正係数に基づき、ステップSP6で指定された処理対象画素の画素値が補正される。例えば、画素値に対して補正係数が乗ぜられる。
【0113】
ステップSP9,SP10では、図6のステップS9,S10と同様な処理が行われる。
【0114】
このように、画素値の分布のうち、放射線の透過の度合いが既知であるチャート部CHに対応する画素値の分布に応じて、画素値の分布が補正されると、画素値の分布に対応する放射線の検出時における検出部108への放射線の到達状況に応じて、画素値の分布が補正されることとなり、濃度ムラが抑制された高画質の透過像が取得される。
【0115】
なお、上記説明では、チャート部CHが、撮影範囲の端部近傍であって、撮影範囲の端部に沿って延設されたが、これに限られず、例えば、チャート部CHが、撮影範囲の端部近傍であって、撮影範囲の端部に沿った一部に設けられ、チャート部CHに係る画素値のパターンから、仮想的にチャート部CHが撮影範囲の端部に沿って延設されていれば得られたであろう画素値のパターンをいわゆる内挿の演算によって算出するようにしても良い。
【0116】
◎また、上記実施形態、および上記変形例では、画素値の分布が補正されたが、これに限られない。例えば、同様な原理で、画素値の分布に変換される前の放射線の検出値の分布が補正されても、上記実施形態と同様な効果が得られる。
【0117】
◎また、上記実施形態では、図4で示すように、検出面108sと中心軸Lcとの交点Cpを支点として、検出面108sと中心軸Lcとが直交するように、仮想的に検出部108を回転させた仮想検出部108aが設定された。しかしながら、仮想検出部108aの設定位置はこの位置に限られず、発生部101と仮想検出部108aとの位置関係および角度関係が正対撮影が行われる状態に設定されるようなものであれば、発生部101と仮想検出部108aとの離隔距離が他の異なる距離であっても良い。つまり、発生部101の焦点Fpから放射線の中心軸Lcと検出部108との交点Cpまでの距離が、発生部101と仮想検出面108saとの距離とされる必要性はなく、発生部101と仮想検出面108saとの距離が、他の異なる距離に設定されても良い。
【符号の説明】
【0118】
1 撮影システム
100 撮影装置
101 発生部
108 検出部
108s 検出面
120 検体
200 撮影制御処理装置
210 制御部
211 撮影制御部
212 検出値取得部
213 値変換部
214 条件取得部
215 補正部
CH チャート部
PG プログラム
Pch パターン
VP,VPo 画素値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線発生部から放射され、検体を透過する放射線を検出部で検出して得られた値分布に対して処理を行う情報処理装置であって、
前記値分布を取得する値分布取得手段と、
前記値分布のうち、放射線が透過する度合いが既知である所定のチャート部に対応する値の分布に応じて、前記値分布を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
情報処理装置に含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記情報処理装置を、請求項1に記載の情報処理装置として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−120906(P2012−120906A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−73314(P2012−73314)
【出願日】平成24年3月28日(2012.3.28)
【分割の表示】特願2007−178397(P2007−178397)の分割
【原出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】