情報処理装置、アクセス制御方法、アクセス制御プログラム
【課題】大容量メモリへアクセスできない場合にも、新たな情報を追加することが可能な情報処理装置、アクセス制御方法、アクセス制御プログラムを提供することを目的としている。
【解決手段】不揮発性メモリ装置と揮発性メモリ装置とを有し、揮発性メモリ装置が故障等によりアクセス不可能である状態において揮発性メモリ装置への情報の保存要求を受けた場合、不揮発性メモリ装置に記憶された情報と対応付けて外部記憶装置へ要求に応じて情報を保存する。
【解決手段】不揮発性メモリ装置と揮発性メモリ装置とを有し、揮発性メモリ装置が故障等によりアクセス不可能である状態において揮発性メモリ装置への情報の保存要求を受けた場合、不揮発性メモリ装置に記憶された情報と対応付けて外部記憶装置へ要求に応じて情報を保存する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置、この情報処理装置で実行されるアクセス制御方法、アクセス制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報処理装置では、コピー機能、FAX機能、スキャナ機能等の複数の機能を実現する装置がある。このような情報処理装置は、不揮発性メモリと、ハードディスク等の大容量メモリとを備えている。不揮発性メモリには、情報処理装置の出荷時等に設定された初期値等が記憶されている。大容量メモリには、ユーザ毎に設定されたユーザ情報や、スキャナ機能により読み取った画像データ等が記憶される。
【0003】
例えば特許文献1には、ユーザ情報と使用制限情報とが記憶された大容量メモリを有する画像形成装置が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、大容量メモリを有する情報処理装置では、例えば故障等により大容量メモリへアクセスできなくなった場合には、サービスパーソン等によるハードディスクの修理や交換が終了するまでは大容量メモリに対して新たな情報を追加することができない。
【0005】
本発明は、上記事情を鑑みてこれを解決すべく成されたものであり、大容量メモリへアクセスできない場合にも、新たな情報を追加することが可能な情報処理装置、アクセス制御方法、アクセス制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために以下の如き構成を採用した。
【0007】
本発明は、第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置であって、前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御手段と、前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理手段と、を有し、前記テーブル管理手段は、前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納する構成とした。
【0008】
本発明は、第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置において実行されるアクセス制御方法であって、前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御手順と、前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理手順と、を有し、前記テーブル管理手順は、前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納する方法とした。
【0009】
本発明は、第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置において実行されるアクセス制御プログラムであって、前記情報処理装置に、前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御ステップと、前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理ステップと、を実行させ、前記テーブル管理ステップは、前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納するプログラムとした。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、大容量メモリへアクセスできない場合にも、新たな情報を追加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】記憶領域を説明するための図である。
【図3】一覧テーブルの一例を示す図である。
【図4】ユーザ情報の一例を示す図である。
【図5】第一の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【図6】第一の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。
【図7】代替領域にユーザ情報が保存された状態を説明する図である。
【図8】第一の実施形態の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。
【図9】第二の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【図10】第二の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。
【図11】バックアップデータが存在する場合のデータのリストアとデータのマージとを説明する図である。
【図12】バックアップデータが存在する場合の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。
【図13】バックアップデータが存在しない場合のデータのマージを説明する図である。
【図14】バックアップデータが存在しない場合の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。
【図15】第三の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【図16】第三の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。
【図17】ユーザ情報の編集を説明する図である。
【図18】編集後のユーザ情報を拡張領域へ反映させる処理を説明するフローチャートである。
【図19】第三の実施形態の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の情報処理装置は、不揮発性メモリ装置と揮発性メモリ装置とを有し、揮発性メモリ装置が故障等によりアクセス不可能である状態において揮発性メモリ装置への情報の保存要求を受けた場合、不揮発性メモリ装置に記憶された情報と対応付けて外部記憶装置へ要求に応じて情報を保存する。
【0013】
図1は、本発明の情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【0014】
本実施形態の情報処理装置100は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置11、出力装置12、ドライブ装置13、補助記憶装置14、不揮発性メモリ装置15、揮発性メモリ装置16、演算処理装置17、インターフェース装置18、操作装置19で構成される。
【0015】
入力装置11は、画像データを入力するための装置であり、例えばスキャン装置等により実現される。出力装置12は、画像データを出力するための装置であり、例えばプロッタ装置等により実現される。補助記憶装置14は、大容量メモリ装置であり、例えばハードディスク(以下、HDD)等により実現される。不揮発性メモリ装置15は、例えばNVRAM(Non Volatile RAM)等により実現される。揮発性メモリ装置16は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等により実現される。
【0016】
演算処理装置17は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、不揮発性メモリ装置15等に記憶されたプログラムを実行して情報処理装置100の機能を実現する。インターフェース装置18は、モデム、LANカードなどで構成されており、情報処理装置100をネットワーク等に接続する為に用いられる。操作装置19は、情報処理装置100の操作を行うための装置であり、例えば表示機能を有する操作パネル等により実現される。
【0017】
本発明のアクセス制御プログラムは、情報処理装置100を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。アクセス制御プログラムを含む各種プログラムは、例えば記録媒体20の配布やネットワからのダウンロードなどによって提供される。アクセス制御プログラムを記録した記録媒体20は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0018】
また、アクセス制御プログラムを記録した記録媒体20がドライブ装置13にセットされると、アクセス制御プログラムは記録媒体20からドライブ装置13を介して補助記憶装置14にインストールされる。ネットワークからダウンロードされたアクセス制御プログラムは、インターフェース装置18を介して補助記憶装置14にインストールされる。
【0019】
補助記憶装置14には、インストールされたアクセス制御プログラムを記憶と共に、必要なファイル、データ等を記憶する。揮発性メモリ装置16は、コンピュータの起動時に補助記憶装置14からアクセス制御プログラムを読み出して記憶する。演算処理装置17は揮発性メモリ装置16に格納されたアクセス制御プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0020】
また本発明の情報処理装置100は、外部記憶装置30が適切な手段により接続されると、外部記憶装置30に設けられた記憶領域に情報を記憶することができる。外部記憶装置30とは、たとえばSDカードである。外部記憶装置30がSDカードの場合、情報処理装置100は、SDカードが情報処理装置100の差込口に差し込まれると外部記憶装置30として認識する。また外部記憶装置30は、情報処理装置100とネットワークを介して接続された他の情報処理装置のハードディスク等であっても良い。
【0021】
本発明の情報処理装置100では、補助記憶装置14と不揮発性メモリ装置15とに、それぞれ記憶領域が設けられている。
【0022】
以下に図2を参照して補助記憶装置14と不揮発性メモリ装置15とに設けられた記憶領域について説明する。図2は、記憶領域を説明するための図である。
【0023】
本発明では、不揮発性メモリ装置15に設けられた記憶領域を基本領域200とし、補助記憶装置14に設けられた記憶領域を拡張領域300とした。
【0024】
基本領域200には、一覧テーブル210、ユーザ情報220が記憶されている。拡張領域300には、ユーザ情報310が記憶されている。
【0025】
本発明では、基本領域200の方がメモリ容量が小さく、基本領域200に記憶できるユーザ情報220のデータサイズは予め設定されている。また情報処理装置100は、ユーザ情報が入力された際に基本領域200の空き領域が存在しない場合、入力されたユーザ情報を拡張領域300にユーザ情報310として記憶させる。尚、基本領域200と拡張領域300との両方に空き領域が存在した場合に、ユーザにより指定された方の領域が優先して使用される。
【0026】
また本発明の情報処理装置100では、外部記憶装置30の存在を認識すると、外部記憶装置30に設けられた記憶領域である代替領域400にアクセス可能となる。情報処理装置100において、補助記憶装置14が故障等によりアクセス不能となった場合には、代替領域400に情報を保存することができる。
【0027】
例えば情報処理装置100は、拡張領域300へのアクセスが不可能な状態において拡張領域300へのユーザ情報410の保存要求があった場合、代替領域400へ保存要求のあったユーザ情報410を保存する。
【0028】
一覧テーブル210は、ユーザ情報220及びユーザ情報310が記憶された記憶領域(以下、保存先)を示すテーブルである。
【0029】
ユーザ情報220は、例えばユーザ名、ユーザID、メールアドレス等の情報が含まれる。拡張領域300に記憶されたユーザ情報310は、基本領域200に記憶されたユーザ情報220と同様の項目を有するユーザ情報である。
【0030】
尚拡張領域300には、ユーザ情報220、310と比べてデータのサイズが大きい情報がオプション情報(図示せず)として記憶されていても良い。オプション情報は、例えば画像データやユーザ毎にカスタマイズされた操作画面を表示させるためのアプリケーション等であり、ユーザ情報220、310と対応付けられた情報である。
【0031】
次に図3、図4を参照して一覧テーブル210、ユーザ情報220、310について説明する。図3は、一覧テーブルの一例を示す図である。
【0032】
本発明の一覧テーブル210は、ユーザ情報220、310を特定するための識別子と、ユーザ情報の保存先とが対応付けられている。識別子は、後述するユーザ情報220、310に含まれる情報である。
【0033】
図3の例において、識別子1に対応付けられたユーザ情報の保存先は基本領域200となっている。識別子2に対応付けられたユーザ情報の保存先は拡張領域300、となっている。
【0034】
本発明の情報処理装置100は、一覧テーブル210を参照し、識別子と対応付けられたユーザ情報が記憶されている記憶領域を知ることができる。例えば情報処理装置100において識別子1のユーザ情報を読み出す場合、一覧テーブル210において識別子1と対応する保存先を参照する。識別子1と対応する保存先は基本領域200であるから、情報処理装置100は基本領域200から識別子1と対応するユーザ情報を読み出すことができる。
【0035】
図4は、ユーザ情報の一例を示す図である。図4では、基本領域200に記憶されたユーザ情報220及び拡張領域300に記憶されたユーザ情報310の一例であるユーザ情報220Aを示す。
【0036】
ユーザ情報220Aは、操作装置19等によりユーザから入力された情報である。本実施形態のユーザ情報220Aには、識別子、ユーザ名、ユーザID、メールアドレスを示す情報が含まれる。
【0037】
識別子は、ユーザ情報220Aを特定するために付与される情報である。識別子は、ユーザ情報220Aが画像処理装置100に入力されたときに、入力されたユーザ情報220Aに紐付けられて自動時に付与されても良い。
【0038】
(第一の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第一の実施形態について説明する。図5は、第一の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【0039】
本実施形態の情報処理装置100は、アクセス制御部110と、プラグイン管理部130と、UI(User Interface)管理部140と、設定部150とを有する。
【0040】
本実施形態のアクセス制御部110は、基本領域200、拡張領域300に対するユーザ情報の読み書きの制御を行う。またアクセス制御部110は、情報処理装置100が外部記憶装置30を認識した際に、外部記憶装置30に設けられた代替領域400に対する情報の読み書きの制御を行う。
【0041】
本実施形態のアクセス制御部110により拡張領域300へのアクセスが不可能と判断され、且つ基本領域200に空き領域がない場合にUI管理部140からユーザ情報の追加要求がなされたとき、代替領域400へ要求されたユーザ情報を保存させる。そしてアクセス制御部110は、代替領域400へユーザ情報が保存されたことを示す情報を基本領域200の一覧テーブル210へ追加する。
【0042】
アクセス制御部110は、書込制御部111と、読出制御部112と、テーブル作成部113と、テーブル管理部114とを有する。アクセス制御部110は、書込制御部111により、基本領域200、拡張領域300に対するユーザ情報220、310の保存を制御する。また書込制御部111は、代替領域400に対するユーザ情報410の保存を制御する。
【0043】
アクセス制御部110は、読出制御部112により、基本領域200及び拡張領域300からのユーザ情報220、310の読み出しを制御する。また読出制御部112は、代替領域400からのユーザ情報410の読み出しを制御する。
【0044】
テーブル作成部113は、一覧テーブル210を作成する。本実施形態のテーブル作成部113は、基本領域200と拡張領域300とを参照して一覧テーブル210を作成する。
【0045】
テーブル管理部114は、一覧テーブル210の管理を行う。テーブル管理部114は、例えば基本領域200、拡張領域300にユーザ情報が追加された場合や削除された場合に、追加や削除に合わせて一覧テーブル210を更新する。またテーブル管理部114は、代替領域400にユーザ情報が保存された場合や、代替領域400に保存されたユーザ情報が拡張領域300へ移動された場合等に、一覧テーブル210を更新する。一覧テーブル210の更新の詳細は後述する。
【0046】
プラグイン管理部130は、情報処理装置100が補助記憶装置14と不揮発性メモリ装置15とが動作している状態(以下、HDD(Hard Disk Drive)搭載状態)か、又は不揮発性メモリ装置15のみが動作している状態(以下、HDDレス状態)かを判断する。HDDレス状態とは、補助記憶装置(以下、HDD)14の故障等により拡張領域300にアクセスできない状態と、補助記憶装置14が搭載されていない状態とを含む。
【0047】
UI管理部140は、プラグイン管理部130による判断に基づき、操作装置19に表示させる操作画面等のUIを管理する。UI管理部140は、HDD搭載状態である場合には、拡張領域300に記憶されたユーザ情報310を用いて実現される処理を含む操作画面を表示させる。またUI管理部140は、HDDレス状態である場合には、基本領域200に記憶されたユーザ情報220のみを用いた処理の操作画面を表示させても良い。
【0048】
設定部150は、情報処理装置100における各種設定を行う。
【0049】
以下に、図6を参照して本実施形態の情報処理装置100の動作について説明する。図6は、第一の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。
【0050】
本実施形態の情報処理装置100において、UI管理部140がユーザ情報の追加要求を受けると(ステップS601)、プラグイン管理部130は情報処理装置100がHDDレス状態で且つ基本領域200に空き領域がないか否かを判断する(ステップS602)。
【0051】
ステップS602においてHDDレス状態で且つ基本領域200に空き領域がないと判断された場合、アクセス制御部110は、外部記憶装置30の指定を促す案内をUI管理部140により操作装置19へ表示させる(ステップS603)。このときUI管理部140は、例えば操作装置19に情報処理装置100において使用可能な外部記憶装置30のリストを表示させ、ユーザに使用する外部記憶装置30を選択させても良い。情報処理装置100において使用可能な外部記憶装置30とは、例えばSDカードや、他の情報処理装置やサーバ等が有するHDD等である。
【0052】
操作装置19において使用する外部記憶装置30が指定されると(ステップS604)、アクセス制御部110は、指定された外部記憶装置30を認識可能か判断する(ステップS605)。ステップS605において指定された外部記憶装置30を認識すると、アクセス制御部110は、UI管理部140により操作装置19へユーザ情報の追加が可能である旨のメッセージ等を表示させる(ステップS606)。
【0053】
アクセス制御部110は、操作装置19においてユーザ情報が追加されると(ステップS607)、書込制御部111により追加されたユーザ情報を外部記憶装置30に設けられた代替領域400へ保存する(ステップS608)。
【0054】
代替領域400へ追加されたユーザ情報が保存されると、アクセス制御部110は、テーブル管理部114により一覧テーブル210を書き替えて(ステップS609)、処理を終了する。
【0055】
図7は、代替領域にユーザ情報が保存された状態を説明する図である。ユーザ情報410は、追加要求により追加されたユーザ情報である。ユーザ情報410は、書込制御部111により代替領域400へ保存されている。また基本領域200に保存された一覧テーブル210Aは、ユーザ情報410の保存に伴い、テーブル管理部114により更新されて書き替えられている。
【0056】
図8は、第一の実施形態の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。本実施形態の一覧テーブル210Aには、代替領域400に追加されたユーザ情報410の保存先を示す情報410Aが追加されている。
【0057】
情報410Aは、識別子4と対応するユーザ情報の保存先が代替となっており、識別子4と対応付けられたユーザ情報410が代替領域400へ保存されたことを示している。また情報410Aには、保存先の代替領域400を有する記憶装置の識別子が含まれる。一覧テーブル210Aでは、情報410Aの代替領域400は、識別子がSD1の記憶装置であることが分かる。
【0058】
尚一覧テーブル210Aでは、その他に、識別子1と対応付けられたユーザ情報と、識別子3と対応付けられたユーザ情報とが基本領域200に保存されており、識別子2と対応付けられたユーザ情報が拡張領域300に保存されていることが示されている。
【0059】
本実施形態のアクセス制御部110では、例えばUI管理部140によりユーザ情報410に対する読出要求がなされた場合、読出制御部112により一覧テーブル210Aを参照し、情報410Aからユーザ情報410の保存先を辿って代替領域400からユーザ情報410を読み出すことができる。尚本実施形態のユーザ情報410は、基本領域200に記憶されたユーザ情報220と同様の項目を有するユーザ情報である。
【0060】
このように本実施形態では、HDDレス状態においてユーザ情報の追加要求を受けた場合に、代替領域400に追加要求を受けたユーザ情報を保存する。よって本実施形態では、HDDレス状態においてもHDD搭載状態と同様にユーザ情報を追加することができる。
【0061】
また本実施形態では、代替領域400にユーザ情報が保存された際に、追加されたユーザ情報の保存先を示す情報を一覧テーブルに追加する。よって本実施形態では、HDDレス状態においても追加されたユーザ情報も、HDD搭載状態において追加されたユーザ情報と同様に読み出すことができる。
【0062】
よって本実施形態によれば、HDDレス状態においてもHDD搭載状態と同じようにユーザ情報の書き込みや読み出しを行うことができる。
【0063】
尚本実施形態では、追加要求により追加される情報がユーザ情報の場合について説明したが、これに限定されない。例えば追加される情報は、ユーザ情報以外の情報であっても良い。例えば追加される情報が、ユーザ情報と対応付けられたオプション情報であっても良い。
【0064】
オプション情報は、例えば画像データ等のサイズの大きい情報であり、設定部150により予め拡張領域300へ保存されるように設定されている。オプション情報は、拡張領域300へ保存される際に、対応するユーザ情報と対応付けられて拡張領域300へ保存される。
【0065】
例えばHDDレス状態において、オプション情報のみの追加要求を受けた場合、オプション情報は基本領域200に保存された対応するユーザ情報と対応付けられて代替領域400へ保存される。またHDDレス状態で且つ基本領域200に空きがない場合にユーザ情報及びオプション情報の追加要求を受けた場合には、ユーザ情報及びオプション情報は、代替領域400へ保存されても良い。
【0066】
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第二の実施形態について説明する。本発明の第二の実施形態では、代替領域に保存されたユーザ情報を拡張領域へ移動させる際の処理について説明する。以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態と同様の機能構成を要するものには第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
【0067】
図9は、第二の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【0068】
本実施形態の情報処理装置100Aのアクセス制御部110Aは、第一の実施形態のアクセス制御部110の有する各部に加え、データリストア部115、データマージ116を有する。
【0069】
データリストア部115は、外部のバックアップ用HDD等に情報処理装置100Aのバックアップデータが存在するか否かを判断する。そしてデータリストア部115は、バックアップデータが存在する場合には、データリストアの実行指示を受けてバックアップデータを情報処理装置100Aの拡張領域300へリストア(復元)する。
【0070】
データマージ部116は、代替領域400から拡張領域300へ移動されたユーザ情報を拡張領域300に保存されているユーザ情報310と統合(マージ)させる。
【0071】
図10は、第二の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。情報処理装置100Aにおいて、プラグイン管理部130により情報処理装置100AがHDD搭載状態であると判断されると(ステップS1001)、UI管理部140は、操作装置19にデータリストアを行うか否かの判断を促すメッセージを表示させる(ステップS1002)。
【0072】
ステップS1002においてUI管理部140がデータリストアの実行指示を受けると、アクセス制御部110Aは、データリストア部115により情報処理装置100Aのバックアップデータが存在するか否かを判断する(ステップS1003)。本実施形態のバックアップデータとは、主に揮発性メモリ装置である補助記憶装置14に保存されたデータのバックアップデータを示し、補助記憶装置14の拡張領域300に保存されたユーザ情報310を含むデータである。尚バックアップデータには、ユーザ情報310以外に、情報処理装置100Aの使用履歴を示す情報等も含む。
【0073】
ステップS1003においてバックアップデータが存在する場合、アクセス制御部110Aはデータリストア部115によりバックアップデータのデータリストアを実行する(ステップS1004)。ステップS1004におけるデータリストアにより、拡張領域300にはユーザ情報310がリストアされる。
【0074】
次にアクセス制御部110Aは、データマージ部116により、代替領域400に保存されたユーザ情報410の複製を生成して拡張領域300へ保存する。そしてデータマージ部116は、拡張領域300に保存されたユーザ情報410とユーザ情報310とをマージしてユーザ情報310Aとする(ステップS1005)。
【0075】
ステップS1005においてデータのマージが完了すると、テーブル管理部114は、一覧テーブル210Aにデータのマージを反映させるように一覧テーブル210Aを書き替え(ステップS1006)、処理を終了する。
【0076】
以下にバックアップデータが存在する場合のデータのリストア、データのマージ、一覧テーブル210Aの書き替えについて説明する。
【0077】
図11は、バックアップデータが存在する場合のデータのリストアとデータのマージとを説明する図である。図11の例では、本実施形態では、情報処理装置100Aのバックアップデータ500が記憶装置40に保存されているものとした。記憶装置40とは、例えば情報処理装置100Aとネットワーク等を介して接続された別の情報処理装置の記憶装置であっても良い。また記憶装置40は、例えば情報処理装置100Aのバックアップデータ500を記憶した記憶媒体等であっても良い。
【0078】
ステップS1004におけるデータのリストアにより、記憶装置40に保存されたバックアップデータ500に含まれるユーザ情報310が拡張領域300へリストアされる。このとき、拡張領域300はユーザ情報310が保存されており、代替領域400はユーザ情報410が保存された状態である。
【0079】
次にステップS1005において、代替領域400に保存されたユーザ情報410は、拡張領域300にコピーされてユーザ情報310とマージされる。このとき拡張領域300は、ユーザ情報310とユーザ情報410とを含むユーザ情報310Aが保存されており、代替領域400にはユーザ情報410が保存された状態となる。代替領域400に保存されたユーザ情報410は、ユーザ情報410がユーザ情報310とマージされた後に削除される。
【0080】
図12は、バックアップデータが存在する場合の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。本実施形態のテーブル管理部114は、データのマージに対応して一覧テーブル210Aを更新して書き替える。図12に示す一覧テーブル210Bは、一覧テーブル210Aが書き替えられた後のテーブルである。
【0081】
一覧テーブル210Bの情報410Bは、一覧テーブル210Aにおいて、代替領域400に保存されていたユーザ情報410を示す情報410Aの保存先が「代替」から「拡張」領域へ書き替えられた情報である。情報410Bでは、識別子4と対応付けられたユーザ情報の保存先が拡張領域300であることを示している。本実施形態のテーブル管理部114は、このようにして一覧テーブル210Aにデータのマージを反映させる。
【0082】
以上がバックアップデータが存在した場合の処理である。
【0083】
次に図10へ戻って、バックアップデータが存在しない場合の処理について説明する。ステップS1003において、データリストア部115によりバックアップデータが存在しないと判断された場合、アクセス制御部110Aは、リストアされるデータがないことを示すフラグを立て(ステップS1007)、ステップS1005へ進む。尚ステップS1002においてUI管理部140がデータリストアを実行しない旨の指示を受けた場合もステップS1007へ進む。
【0084】
以下にバックアップデータが存在しない場合のデータのマージ、一覧テーブル210Aの書き替えについて説明する。
【0085】
図13は、バックアップデータが存在しない場合のデータのマージを説明する図である。図13の例では、バックアップデータが存在しないため、拡張領域300にはユーザ情報310は保存されていない。データマージ部116は、代替領域400に保存されたユーザ情報410を拡張領域300へコピーして、データのマージを完了する。データのマージが完了した後に、代替領域400に保存されたユーザ情報410は削除される。
【0086】
図14は、バックアップデータが存在しない場合の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。本実施形態のテーブル管理部114は、データのマージに対応して一覧テーブル210Aを更新して書き替える。図14に示す一覧テーブル210Cは、一覧テーブル210Aが書き替えられた後のテーブルである。
【0087】
一覧テーブル210Cの情報410Bは、一覧テーブル210Aにおいて、代替領域400に保存されていたユーザ情報410を示す情報410Aの保存先が「代替」から「拡張」へ書き替えられた情報である。情報410Bでは、識別子4と対応付けられたユーザ情報の保存先が拡張領域300であることを示している。
【0088】
また一覧テーブル210Cでは、一覧テーブル210Aにおいて、保存先が「拡張」であった情報が削除されている。保存先が「拡張」であった情報とは、HDDレス状態となった際に消失したユーザ情報310を示す情報である。本実施形態では、バックアップデータが存在しないため、HDDレス状態となった際に拡張領域300に保存されていたユーザ情報310は消失して復元されない。よってアクセス制御部110Aのテーブル管理部114は、一覧テーブル210Aから消失したユーザ情報に対応する情報を削除する。本実施形態のテーブル管理部114は、この処理により、データのマージを一覧テーブル210Aに反映させる。
【0089】
以上に説明したように、本実施形態では、代替領域400に保存されたユーザ情報を拡張領域300へ移動させて、拡張領域300へ保存されたユーザ情報310とマージさせることができる。また本実施形態では、マージと対応して一覧テーブル210Aを書き替えることにより、マージ後もマージ前と同様に一覧テーブル210B又は210Cを参照してユーザ情報を読み出すことができる。
【0090】
(第三の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第三の実施形態について説明する。本発明の第三の実施形態では、バックアップデータが存在する場合にHDDレス状態においてユーザ情報を編集することができる。以下の第三の実施形態の説明では、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様の機能構成を要するものには第一の実施形態及び第二の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
【0091】
図15は、第三の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【0092】
本実施形態の情報処理装置100Bのアクセス制御部110Bは、第二の実施形態のアクセス制御部110Aの有する各部に加え編集部117を有する。
【0093】
本実施形態の編集部117は、バックアップデータに含まれるユーザ情報を編集する。
【0094】
図16は、第三の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。図16に示す処理は、HDDレス状態であり、代替おいて実行される。
【0095】
情報処理装置100Bにおいて、UI管理部140がユーザ情報の編集指示を受けると(ステップS1601)、アクセス制御部110Bは、一覧テーブル210を参照して該当するユーザ情報の保存先を確認する(ステップS1602)。該当するユーザ情報の保存先が拡張領域300であった場合(ステップS1603)、アクセス制御部110Bは、UI管理部140により拡張領域300へのアクセスが不可能であることを操作装置19に表示させる。そしてアクセス制御部110Bは、データリストア部115により、バックアップデータが存在するか否かを判断する(ステップS1604)。
【0096】
ステップS1604においてバックアップデータが存在する場合、UI管理部140により、バックアップデータの編集が可能であることを示すメッセージ等を操作装置19へ表示させる(ステップS1605)。UI管理部140がバックアップデータの編集指示を受けると(ステップS1606)、データリストア部115は記憶装置40に保存されたバックアップデータ500から、該当するユーザ情報を取得する(ステップS1607)。
【0097】
該当するユーザ情報が取得されると、アクセス制御部110Bは、編集部117は該当するユーザ情報を操作装置19に表示させ、編集指示に従って編集を行う。(ステップS1608)。編集部117による編集が終了すると、アクセス制御部110Bは、記憶装置40のバックアップデータ500に含まれる編集対象のユーザ情報を編集後のユーザ情報へ書き替えることで、編集後のユーザ情報を保存する(ステップS1609)。
【0098】
尚本実施形態の編集部117は、編集対象のユーザ情報が編集される前に、バックアップデータ500の複製であるバックアップデータ500Aを生成し、記憶装置40内に保存していても良い。このようにすれば、バックアップデータ500が記憶装置40に保存された時の状態を保存することができる。
【0099】
ステップS1603において、該当するユーザ情報の保存先が基本領域200であった場合には、編集部117は該当するユーザ情報を操作装置19へ表示させて、編集指示に従って編集を行う(ステップS1610)。編集後のユーザ情報は、基本領域200へ上書きされる(ステップS1611)。
【0100】
図17は、ユーザ情報の編集を説明する図である。本実施形態では、バックアップデータ500に含まれるユーザ情報の編集指示を受けると、編集部117はバックアップデータ500の複製であるバックアップデータ500Aを生成して記憶装置40へ保存する。
【0101】
バックアップデータ500に含まれるユーザ情報310が編集対象であった場合、編集部117は編集指示に従ってユーザ情報310を編集する。そしてバックアップデータ500に含まれるユーザ情報310を編集後のユーザ情報310Bへ書き替える。
【0102】
したがって記憶装置40内には、編集後のユーザ情報310Bを含むバックアップデータ500と、編集前のユーザ情報310を含むバックアップデータ500Aとが保存された状態となる。
【0103】
次に図18を参照して、本実施形態において編集後のユーザ情報310Bを拡張領域300へ反映させる処理について説明する。図18は、編集後のユーザ情報を拡張領域へ反映させる処理を説明するフローチャートである。
【0104】
本実施形態において、編集後のユーザ情報の反映は、編集前のユーザ情報が含まれるバックアップデータ500Aを用いた拡張領域300のデータのリストアが完了した後に行われる。バックアップデータ500Aを用いたデータのリストアは、図10で説明した通りである。
【0105】
本実施形態の情報処理装置100Bのアクセス制御部110Bは、拡張領域300においてバックアップデータ500Aによるデータのリストアが完了したか否かを判断する(ステップS1801)。ステップS1801においてデータのリストアが完了していた場合、UI管理部140は、編集後のユーザ情報310Bを拡張領域300へ反映させるか否かの指示を促すメッセージ等を操作装置19へ表示させる(ステップS1802)。
【0106】
ステップS1802において編集を反映させる指示を受けると、アクセス制御部110Bのデータリストア部115は、拡張領域300に保存されている編集前のユーザ情報310を編集後のユーザ情報310Bへ置き換える(ステップS1803)。具体的にはデータリストア部115は、記憶装置40のバックアップデータ500に含まれる編集後のユーザ情報310Bを取得し、拡張領域300内のユーザ情報310と交換又は上書きする。
【0107】
データリストア部115は、ユーザ情報の置き換えが完了すると、編集前のユーザ情報310を含むバックアップデータ500Aを記憶装置40から削除する(ステップS1804)。
【0108】
ユーザ情報の置き換えが完了すると、アクセス制御部110Bは、テーブル管理部114により、データリストア後に書き替えた一覧テーブル210を書き替えて(ステップS1805)、処理を終了する。
【0109】
尚ステップS1802において編集を反映させない指示を受けると、アクセス制御部110Bは処理を終了する。
【0110】
図19は、第三の実施形態の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。本実施形態では、バックアップデータ500Aを用いたデータのリストアにより、基本領域200と拡張領域300には、一覧テーブル210(図3参照)に示されるようにユーザ情報が保存されていたとする。
【0111】
図19に示す一覧テーブル210Dは、一覧テーブル210において拡張領域300に保存された識別子が2のユーザ情報が、編集対象のユーザ情報310であった場合に、編集を反映させた例である。一覧テーブル210Dでは、識別子2が識別子2−1となっており、識別子2と対応付けられたユーザ情報が編集されたことがわかる。
【0112】
以上に説明したように、本実施形態によれば、拡張領域300にアクセス不可能なHDDレス状態においても、バックアップデータを用いてHDD搭載状態と同様に拡張領域300に保存されたユーザ情報を編集することができる。また本実施形態では、編集後のユーザ情報を拡張領域300へリストアすることができる。よって本実施形態によれば、HDDレス状態に編集されたユーザ情報をHDD搭載状態となった後に反映させることができる。
【0113】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0114】
100、100A、100B 情報処理装置
110、110A、110B アクセス制御部
130 プラグイン管理部
140 UI管理部
200 基本領域
210、210A、210B、210C、210D 一覧テーブル
220、310、410 ユーザ情報
300 拡張領域
400 代替領域
【先行技術文献】
【特許文献】
【0115】
【特許文献1】特開2008−244518号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置、この情報処理装置で実行されるアクセス制御方法、アクセス制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報処理装置では、コピー機能、FAX機能、スキャナ機能等の複数の機能を実現する装置がある。このような情報処理装置は、不揮発性メモリと、ハードディスク等の大容量メモリとを備えている。不揮発性メモリには、情報処理装置の出荷時等に設定された初期値等が記憶されている。大容量メモリには、ユーザ毎に設定されたユーザ情報や、スキャナ機能により読み取った画像データ等が記憶される。
【0003】
例えば特許文献1には、ユーザ情報と使用制限情報とが記憶された大容量メモリを有する画像形成装置が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、大容量メモリを有する情報処理装置では、例えば故障等により大容量メモリへアクセスできなくなった場合には、サービスパーソン等によるハードディスクの修理や交換が終了するまでは大容量メモリに対して新たな情報を追加することができない。
【0005】
本発明は、上記事情を鑑みてこれを解決すべく成されたものであり、大容量メモリへアクセスできない場合にも、新たな情報を追加することが可能な情報処理装置、アクセス制御方法、アクセス制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために以下の如き構成を採用した。
【0007】
本発明は、第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置であって、前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御手段と、前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理手段と、を有し、前記テーブル管理手段は、前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納する構成とした。
【0008】
本発明は、第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置において実行されるアクセス制御方法であって、前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御手順と、前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理手順と、を有し、前記テーブル管理手順は、前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納する方法とした。
【0009】
本発明は、第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置において実行されるアクセス制御プログラムであって、前記情報処理装置に、前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御ステップと、前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理ステップと、を実行させ、前記テーブル管理ステップは、前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納するプログラムとした。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、大容量メモリへアクセスできない場合にも、新たな情報を追加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】記憶領域を説明するための図である。
【図3】一覧テーブルの一例を示す図である。
【図4】ユーザ情報の一例を示す図である。
【図5】第一の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【図6】第一の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。
【図7】代替領域にユーザ情報が保存された状態を説明する図である。
【図8】第一の実施形態の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。
【図9】第二の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【図10】第二の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。
【図11】バックアップデータが存在する場合のデータのリストアとデータのマージとを説明する図である。
【図12】バックアップデータが存在する場合の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。
【図13】バックアップデータが存在しない場合のデータのマージを説明する図である。
【図14】バックアップデータが存在しない場合の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。
【図15】第三の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【図16】第三の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。
【図17】ユーザ情報の編集を説明する図である。
【図18】編集後のユーザ情報を拡張領域へ反映させる処理を説明するフローチャートである。
【図19】第三の実施形態の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の情報処理装置は、不揮発性メモリ装置と揮発性メモリ装置とを有し、揮発性メモリ装置が故障等によりアクセス不可能である状態において揮発性メモリ装置への情報の保存要求を受けた場合、不揮発性メモリ装置に記憶された情報と対応付けて外部記憶装置へ要求に応じて情報を保存する。
【0013】
図1は、本発明の情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【0014】
本実施形態の情報処理装置100は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置11、出力装置12、ドライブ装置13、補助記憶装置14、不揮発性メモリ装置15、揮発性メモリ装置16、演算処理装置17、インターフェース装置18、操作装置19で構成される。
【0015】
入力装置11は、画像データを入力するための装置であり、例えばスキャン装置等により実現される。出力装置12は、画像データを出力するための装置であり、例えばプロッタ装置等により実現される。補助記憶装置14は、大容量メモリ装置であり、例えばハードディスク(以下、HDD)等により実現される。不揮発性メモリ装置15は、例えばNVRAM(Non Volatile RAM)等により実現される。揮発性メモリ装置16は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等により実現される。
【0016】
演算処理装置17は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、不揮発性メモリ装置15等に記憶されたプログラムを実行して情報処理装置100の機能を実現する。インターフェース装置18は、モデム、LANカードなどで構成されており、情報処理装置100をネットワーク等に接続する為に用いられる。操作装置19は、情報処理装置100の操作を行うための装置であり、例えば表示機能を有する操作パネル等により実現される。
【0017】
本発明のアクセス制御プログラムは、情報処理装置100を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。アクセス制御プログラムを含む各種プログラムは、例えば記録媒体20の配布やネットワからのダウンロードなどによって提供される。アクセス制御プログラムを記録した記録媒体20は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0018】
また、アクセス制御プログラムを記録した記録媒体20がドライブ装置13にセットされると、アクセス制御プログラムは記録媒体20からドライブ装置13を介して補助記憶装置14にインストールされる。ネットワークからダウンロードされたアクセス制御プログラムは、インターフェース装置18を介して補助記憶装置14にインストールされる。
【0019】
補助記憶装置14には、インストールされたアクセス制御プログラムを記憶と共に、必要なファイル、データ等を記憶する。揮発性メモリ装置16は、コンピュータの起動時に補助記憶装置14からアクセス制御プログラムを読み出して記憶する。演算処理装置17は揮発性メモリ装置16に格納されたアクセス制御プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0020】
また本発明の情報処理装置100は、外部記憶装置30が適切な手段により接続されると、外部記憶装置30に設けられた記憶領域に情報を記憶することができる。外部記憶装置30とは、たとえばSDカードである。外部記憶装置30がSDカードの場合、情報処理装置100は、SDカードが情報処理装置100の差込口に差し込まれると外部記憶装置30として認識する。また外部記憶装置30は、情報処理装置100とネットワークを介して接続された他の情報処理装置のハードディスク等であっても良い。
【0021】
本発明の情報処理装置100では、補助記憶装置14と不揮発性メモリ装置15とに、それぞれ記憶領域が設けられている。
【0022】
以下に図2を参照して補助記憶装置14と不揮発性メモリ装置15とに設けられた記憶領域について説明する。図2は、記憶領域を説明するための図である。
【0023】
本発明では、不揮発性メモリ装置15に設けられた記憶領域を基本領域200とし、補助記憶装置14に設けられた記憶領域を拡張領域300とした。
【0024】
基本領域200には、一覧テーブル210、ユーザ情報220が記憶されている。拡張領域300には、ユーザ情報310が記憶されている。
【0025】
本発明では、基本領域200の方がメモリ容量が小さく、基本領域200に記憶できるユーザ情報220のデータサイズは予め設定されている。また情報処理装置100は、ユーザ情報が入力された際に基本領域200の空き領域が存在しない場合、入力されたユーザ情報を拡張領域300にユーザ情報310として記憶させる。尚、基本領域200と拡張領域300との両方に空き領域が存在した場合に、ユーザにより指定された方の領域が優先して使用される。
【0026】
また本発明の情報処理装置100では、外部記憶装置30の存在を認識すると、外部記憶装置30に設けられた記憶領域である代替領域400にアクセス可能となる。情報処理装置100において、補助記憶装置14が故障等によりアクセス不能となった場合には、代替領域400に情報を保存することができる。
【0027】
例えば情報処理装置100は、拡張領域300へのアクセスが不可能な状態において拡張領域300へのユーザ情報410の保存要求があった場合、代替領域400へ保存要求のあったユーザ情報410を保存する。
【0028】
一覧テーブル210は、ユーザ情報220及びユーザ情報310が記憶された記憶領域(以下、保存先)を示すテーブルである。
【0029】
ユーザ情報220は、例えばユーザ名、ユーザID、メールアドレス等の情報が含まれる。拡張領域300に記憶されたユーザ情報310は、基本領域200に記憶されたユーザ情報220と同様の項目を有するユーザ情報である。
【0030】
尚拡張領域300には、ユーザ情報220、310と比べてデータのサイズが大きい情報がオプション情報(図示せず)として記憶されていても良い。オプション情報は、例えば画像データやユーザ毎にカスタマイズされた操作画面を表示させるためのアプリケーション等であり、ユーザ情報220、310と対応付けられた情報である。
【0031】
次に図3、図4を参照して一覧テーブル210、ユーザ情報220、310について説明する。図3は、一覧テーブルの一例を示す図である。
【0032】
本発明の一覧テーブル210は、ユーザ情報220、310を特定するための識別子と、ユーザ情報の保存先とが対応付けられている。識別子は、後述するユーザ情報220、310に含まれる情報である。
【0033】
図3の例において、識別子1に対応付けられたユーザ情報の保存先は基本領域200となっている。識別子2に対応付けられたユーザ情報の保存先は拡張領域300、となっている。
【0034】
本発明の情報処理装置100は、一覧テーブル210を参照し、識別子と対応付けられたユーザ情報が記憶されている記憶領域を知ることができる。例えば情報処理装置100において識別子1のユーザ情報を読み出す場合、一覧テーブル210において識別子1と対応する保存先を参照する。識別子1と対応する保存先は基本領域200であるから、情報処理装置100は基本領域200から識別子1と対応するユーザ情報を読み出すことができる。
【0035】
図4は、ユーザ情報の一例を示す図である。図4では、基本領域200に記憶されたユーザ情報220及び拡張領域300に記憶されたユーザ情報310の一例であるユーザ情報220Aを示す。
【0036】
ユーザ情報220Aは、操作装置19等によりユーザから入力された情報である。本実施形態のユーザ情報220Aには、識別子、ユーザ名、ユーザID、メールアドレスを示す情報が含まれる。
【0037】
識別子は、ユーザ情報220Aを特定するために付与される情報である。識別子は、ユーザ情報220Aが画像処理装置100に入力されたときに、入力されたユーザ情報220Aに紐付けられて自動時に付与されても良い。
【0038】
(第一の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第一の実施形態について説明する。図5は、第一の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【0039】
本実施形態の情報処理装置100は、アクセス制御部110と、プラグイン管理部130と、UI(User Interface)管理部140と、設定部150とを有する。
【0040】
本実施形態のアクセス制御部110は、基本領域200、拡張領域300に対するユーザ情報の読み書きの制御を行う。またアクセス制御部110は、情報処理装置100が外部記憶装置30を認識した際に、外部記憶装置30に設けられた代替領域400に対する情報の読み書きの制御を行う。
【0041】
本実施形態のアクセス制御部110により拡張領域300へのアクセスが不可能と判断され、且つ基本領域200に空き領域がない場合にUI管理部140からユーザ情報の追加要求がなされたとき、代替領域400へ要求されたユーザ情報を保存させる。そしてアクセス制御部110は、代替領域400へユーザ情報が保存されたことを示す情報を基本領域200の一覧テーブル210へ追加する。
【0042】
アクセス制御部110は、書込制御部111と、読出制御部112と、テーブル作成部113と、テーブル管理部114とを有する。アクセス制御部110は、書込制御部111により、基本領域200、拡張領域300に対するユーザ情報220、310の保存を制御する。また書込制御部111は、代替領域400に対するユーザ情報410の保存を制御する。
【0043】
アクセス制御部110は、読出制御部112により、基本領域200及び拡張領域300からのユーザ情報220、310の読み出しを制御する。また読出制御部112は、代替領域400からのユーザ情報410の読み出しを制御する。
【0044】
テーブル作成部113は、一覧テーブル210を作成する。本実施形態のテーブル作成部113は、基本領域200と拡張領域300とを参照して一覧テーブル210を作成する。
【0045】
テーブル管理部114は、一覧テーブル210の管理を行う。テーブル管理部114は、例えば基本領域200、拡張領域300にユーザ情報が追加された場合や削除された場合に、追加や削除に合わせて一覧テーブル210を更新する。またテーブル管理部114は、代替領域400にユーザ情報が保存された場合や、代替領域400に保存されたユーザ情報が拡張領域300へ移動された場合等に、一覧テーブル210を更新する。一覧テーブル210の更新の詳細は後述する。
【0046】
プラグイン管理部130は、情報処理装置100が補助記憶装置14と不揮発性メモリ装置15とが動作している状態(以下、HDD(Hard Disk Drive)搭載状態)か、又は不揮発性メモリ装置15のみが動作している状態(以下、HDDレス状態)かを判断する。HDDレス状態とは、補助記憶装置(以下、HDD)14の故障等により拡張領域300にアクセスできない状態と、補助記憶装置14が搭載されていない状態とを含む。
【0047】
UI管理部140は、プラグイン管理部130による判断に基づき、操作装置19に表示させる操作画面等のUIを管理する。UI管理部140は、HDD搭載状態である場合には、拡張領域300に記憶されたユーザ情報310を用いて実現される処理を含む操作画面を表示させる。またUI管理部140は、HDDレス状態である場合には、基本領域200に記憶されたユーザ情報220のみを用いた処理の操作画面を表示させても良い。
【0048】
設定部150は、情報処理装置100における各種設定を行う。
【0049】
以下に、図6を参照して本実施形態の情報処理装置100の動作について説明する。図6は、第一の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。
【0050】
本実施形態の情報処理装置100において、UI管理部140がユーザ情報の追加要求を受けると(ステップS601)、プラグイン管理部130は情報処理装置100がHDDレス状態で且つ基本領域200に空き領域がないか否かを判断する(ステップS602)。
【0051】
ステップS602においてHDDレス状態で且つ基本領域200に空き領域がないと判断された場合、アクセス制御部110は、外部記憶装置30の指定を促す案内をUI管理部140により操作装置19へ表示させる(ステップS603)。このときUI管理部140は、例えば操作装置19に情報処理装置100において使用可能な外部記憶装置30のリストを表示させ、ユーザに使用する外部記憶装置30を選択させても良い。情報処理装置100において使用可能な外部記憶装置30とは、例えばSDカードや、他の情報処理装置やサーバ等が有するHDD等である。
【0052】
操作装置19において使用する外部記憶装置30が指定されると(ステップS604)、アクセス制御部110は、指定された外部記憶装置30を認識可能か判断する(ステップS605)。ステップS605において指定された外部記憶装置30を認識すると、アクセス制御部110は、UI管理部140により操作装置19へユーザ情報の追加が可能である旨のメッセージ等を表示させる(ステップS606)。
【0053】
アクセス制御部110は、操作装置19においてユーザ情報が追加されると(ステップS607)、書込制御部111により追加されたユーザ情報を外部記憶装置30に設けられた代替領域400へ保存する(ステップS608)。
【0054】
代替領域400へ追加されたユーザ情報が保存されると、アクセス制御部110は、テーブル管理部114により一覧テーブル210を書き替えて(ステップS609)、処理を終了する。
【0055】
図7は、代替領域にユーザ情報が保存された状態を説明する図である。ユーザ情報410は、追加要求により追加されたユーザ情報である。ユーザ情報410は、書込制御部111により代替領域400へ保存されている。また基本領域200に保存された一覧テーブル210Aは、ユーザ情報410の保存に伴い、テーブル管理部114により更新されて書き替えられている。
【0056】
図8は、第一の実施形態の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。本実施形態の一覧テーブル210Aには、代替領域400に追加されたユーザ情報410の保存先を示す情報410Aが追加されている。
【0057】
情報410Aは、識別子4と対応するユーザ情報の保存先が代替となっており、識別子4と対応付けられたユーザ情報410が代替領域400へ保存されたことを示している。また情報410Aには、保存先の代替領域400を有する記憶装置の識別子が含まれる。一覧テーブル210Aでは、情報410Aの代替領域400は、識別子がSD1の記憶装置であることが分かる。
【0058】
尚一覧テーブル210Aでは、その他に、識別子1と対応付けられたユーザ情報と、識別子3と対応付けられたユーザ情報とが基本領域200に保存されており、識別子2と対応付けられたユーザ情報が拡張領域300に保存されていることが示されている。
【0059】
本実施形態のアクセス制御部110では、例えばUI管理部140によりユーザ情報410に対する読出要求がなされた場合、読出制御部112により一覧テーブル210Aを参照し、情報410Aからユーザ情報410の保存先を辿って代替領域400からユーザ情報410を読み出すことができる。尚本実施形態のユーザ情報410は、基本領域200に記憶されたユーザ情報220と同様の項目を有するユーザ情報である。
【0060】
このように本実施形態では、HDDレス状態においてユーザ情報の追加要求を受けた場合に、代替領域400に追加要求を受けたユーザ情報を保存する。よって本実施形態では、HDDレス状態においてもHDD搭載状態と同様にユーザ情報を追加することができる。
【0061】
また本実施形態では、代替領域400にユーザ情報が保存された際に、追加されたユーザ情報の保存先を示す情報を一覧テーブルに追加する。よって本実施形態では、HDDレス状態においても追加されたユーザ情報も、HDD搭載状態において追加されたユーザ情報と同様に読み出すことができる。
【0062】
よって本実施形態によれば、HDDレス状態においてもHDD搭載状態と同じようにユーザ情報の書き込みや読み出しを行うことができる。
【0063】
尚本実施形態では、追加要求により追加される情報がユーザ情報の場合について説明したが、これに限定されない。例えば追加される情報は、ユーザ情報以外の情報であっても良い。例えば追加される情報が、ユーザ情報と対応付けられたオプション情報であっても良い。
【0064】
オプション情報は、例えば画像データ等のサイズの大きい情報であり、設定部150により予め拡張領域300へ保存されるように設定されている。オプション情報は、拡張領域300へ保存される際に、対応するユーザ情報と対応付けられて拡張領域300へ保存される。
【0065】
例えばHDDレス状態において、オプション情報のみの追加要求を受けた場合、オプション情報は基本領域200に保存された対応するユーザ情報と対応付けられて代替領域400へ保存される。またHDDレス状態で且つ基本領域200に空きがない場合にユーザ情報及びオプション情報の追加要求を受けた場合には、ユーザ情報及びオプション情報は、代替領域400へ保存されても良い。
【0066】
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第二の実施形態について説明する。本発明の第二の実施形態では、代替領域に保存されたユーザ情報を拡張領域へ移動させる際の処理について説明する。以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態と同様の機能構成を要するものには第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
【0067】
図9は、第二の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【0068】
本実施形態の情報処理装置100Aのアクセス制御部110Aは、第一の実施形態のアクセス制御部110の有する各部に加え、データリストア部115、データマージ116を有する。
【0069】
データリストア部115は、外部のバックアップ用HDD等に情報処理装置100Aのバックアップデータが存在するか否かを判断する。そしてデータリストア部115は、バックアップデータが存在する場合には、データリストアの実行指示を受けてバックアップデータを情報処理装置100Aの拡張領域300へリストア(復元)する。
【0070】
データマージ部116は、代替領域400から拡張領域300へ移動されたユーザ情報を拡張領域300に保存されているユーザ情報310と統合(マージ)させる。
【0071】
図10は、第二の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。情報処理装置100Aにおいて、プラグイン管理部130により情報処理装置100AがHDD搭載状態であると判断されると(ステップS1001)、UI管理部140は、操作装置19にデータリストアを行うか否かの判断を促すメッセージを表示させる(ステップS1002)。
【0072】
ステップS1002においてUI管理部140がデータリストアの実行指示を受けると、アクセス制御部110Aは、データリストア部115により情報処理装置100Aのバックアップデータが存在するか否かを判断する(ステップS1003)。本実施形態のバックアップデータとは、主に揮発性メモリ装置である補助記憶装置14に保存されたデータのバックアップデータを示し、補助記憶装置14の拡張領域300に保存されたユーザ情報310を含むデータである。尚バックアップデータには、ユーザ情報310以外に、情報処理装置100Aの使用履歴を示す情報等も含む。
【0073】
ステップS1003においてバックアップデータが存在する場合、アクセス制御部110Aはデータリストア部115によりバックアップデータのデータリストアを実行する(ステップS1004)。ステップS1004におけるデータリストアにより、拡張領域300にはユーザ情報310がリストアされる。
【0074】
次にアクセス制御部110Aは、データマージ部116により、代替領域400に保存されたユーザ情報410の複製を生成して拡張領域300へ保存する。そしてデータマージ部116は、拡張領域300に保存されたユーザ情報410とユーザ情報310とをマージしてユーザ情報310Aとする(ステップS1005)。
【0075】
ステップS1005においてデータのマージが完了すると、テーブル管理部114は、一覧テーブル210Aにデータのマージを反映させるように一覧テーブル210Aを書き替え(ステップS1006)、処理を終了する。
【0076】
以下にバックアップデータが存在する場合のデータのリストア、データのマージ、一覧テーブル210Aの書き替えについて説明する。
【0077】
図11は、バックアップデータが存在する場合のデータのリストアとデータのマージとを説明する図である。図11の例では、本実施形態では、情報処理装置100Aのバックアップデータ500が記憶装置40に保存されているものとした。記憶装置40とは、例えば情報処理装置100Aとネットワーク等を介して接続された別の情報処理装置の記憶装置であっても良い。また記憶装置40は、例えば情報処理装置100Aのバックアップデータ500を記憶した記憶媒体等であっても良い。
【0078】
ステップS1004におけるデータのリストアにより、記憶装置40に保存されたバックアップデータ500に含まれるユーザ情報310が拡張領域300へリストアされる。このとき、拡張領域300はユーザ情報310が保存されており、代替領域400はユーザ情報410が保存された状態である。
【0079】
次にステップS1005において、代替領域400に保存されたユーザ情報410は、拡張領域300にコピーされてユーザ情報310とマージされる。このとき拡張領域300は、ユーザ情報310とユーザ情報410とを含むユーザ情報310Aが保存されており、代替領域400にはユーザ情報410が保存された状態となる。代替領域400に保存されたユーザ情報410は、ユーザ情報410がユーザ情報310とマージされた後に削除される。
【0080】
図12は、バックアップデータが存在する場合の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。本実施形態のテーブル管理部114は、データのマージに対応して一覧テーブル210Aを更新して書き替える。図12に示す一覧テーブル210Bは、一覧テーブル210Aが書き替えられた後のテーブルである。
【0081】
一覧テーブル210Bの情報410Bは、一覧テーブル210Aにおいて、代替領域400に保存されていたユーザ情報410を示す情報410Aの保存先が「代替」から「拡張」領域へ書き替えられた情報である。情報410Bでは、識別子4と対応付けられたユーザ情報の保存先が拡張領域300であることを示している。本実施形態のテーブル管理部114は、このようにして一覧テーブル210Aにデータのマージを反映させる。
【0082】
以上がバックアップデータが存在した場合の処理である。
【0083】
次に図10へ戻って、バックアップデータが存在しない場合の処理について説明する。ステップS1003において、データリストア部115によりバックアップデータが存在しないと判断された場合、アクセス制御部110Aは、リストアされるデータがないことを示すフラグを立て(ステップS1007)、ステップS1005へ進む。尚ステップS1002においてUI管理部140がデータリストアを実行しない旨の指示を受けた場合もステップS1007へ進む。
【0084】
以下にバックアップデータが存在しない場合のデータのマージ、一覧テーブル210Aの書き替えについて説明する。
【0085】
図13は、バックアップデータが存在しない場合のデータのマージを説明する図である。図13の例では、バックアップデータが存在しないため、拡張領域300にはユーザ情報310は保存されていない。データマージ部116は、代替領域400に保存されたユーザ情報410を拡張領域300へコピーして、データのマージを完了する。データのマージが完了した後に、代替領域400に保存されたユーザ情報410は削除される。
【0086】
図14は、バックアップデータが存在しない場合の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。本実施形態のテーブル管理部114は、データのマージに対応して一覧テーブル210Aを更新して書き替える。図14に示す一覧テーブル210Cは、一覧テーブル210Aが書き替えられた後のテーブルである。
【0087】
一覧テーブル210Cの情報410Bは、一覧テーブル210Aにおいて、代替領域400に保存されていたユーザ情報410を示す情報410Aの保存先が「代替」から「拡張」へ書き替えられた情報である。情報410Bでは、識別子4と対応付けられたユーザ情報の保存先が拡張領域300であることを示している。
【0088】
また一覧テーブル210Cでは、一覧テーブル210Aにおいて、保存先が「拡張」であった情報が削除されている。保存先が「拡張」であった情報とは、HDDレス状態となった際に消失したユーザ情報310を示す情報である。本実施形態では、バックアップデータが存在しないため、HDDレス状態となった際に拡張領域300に保存されていたユーザ情報310は消失して復元されない。よってアクセス制御部110Aのテーブル管理部114は、一覧テーブル210Aから消失したユーザ情報に対応する情報を削除する。本実施形態のテーブル管理部114は、この処理により、データのマージを一覧テーブル210Aに反映させる。
【0089】
以上に説明したように、本実施形態では、代替領域400に保存されたユーザ情報を拡張領域300へ移動させて、拡張領域300へ保存されたユーザ情報310とマージさせることができる。また本実施形態では、マージと対応して一覧テーブル210Aを書き替えることにより、マージ後もマージ前と同様に一覧テーブル210B又は210Cを参照してユーザ情報を読み出すことができる。
【0090】
(第三の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第三の実施形態について説明する。本発明の第三の実施形態では、バックアップデータが存在する場合にHDDレス状態においてユーザ情報を編集することができる。以下の第三の実施形態の説明では、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様の機能構成を要するものには第一の実施形態及び第二の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
【0091】
図15は、第三の実施形態の情報処理装置の機能構成を説明する図である。
【0092】
本実施形態の情報処理装置100Bのアクセス制御部110Bは、第二の実施形態のアクセス制御部110Aの有する各部に加え編集部117を有する。
【0093】
本実施形態の編集部117は、バックアップデータに含まれるユーザ情報を編集する。
【0094】
図16は、第三の実施形態の情報処理装置の動作を説明するフローチャートである。図16に示す処理は、HDDレス状態であり、代替おいて実行される。
【0095】
情報処理装置100Bにおいて、UI管理部140がユーザ情報の編集指示を受けると(ステップS1601)、アクセス制御部110Bは、一覧テーブル210を参照して該当するユーザ情報の保存先を確認する(ステップS1602)。該当するユーザ情報の保存先が拡張領域300であった場合(ステップS1603)、アクセス制御部110Bは、UI管理部140により拡張領域300へのアクセスが不可能であることを操作装置19に表示させる。そしてアクセス制御部110Bは、データリストア部115により、バックアップデータが存在するか否かを判断する(ステップS1604)。
【0096】
ステップS1604においてバックアップデータが存在する場合、UI管理部140により、バックアップデータの編集が可能であることを示すメッセージ等を操作装置19へ表示させる(ステップS1605)。UI管理部140がバックアップデータの編集指示を受けると(ステップS1606)、データリストア部115は記憶装置40に保存されたバックアップデータ500から、該当するユーザ情報を取得する(ステップS1607)。
【0097】
該当するユーザ情報が取得されると、アクセス制御部110Bは、編集部117は該当するユーザ情報を操作装置19に表示させ、編集指示に従って編集を行う。(ステップS1608)。編集部117による編集が終了すると、アクセス制御部110Bは、記憶装置40のバックアップデータ500に含まれる編集対象のユーザ情報を編集後のユーザ情報へ書き替えることで、編集後のユーザ情報を保存する(ステップS1609)。
【0098】
尚本実施形態の編集部117は、編集対象のユーザ情報が編集される前に、バックアップデータ500の複製であるバックアップデータ500Aを生成し、記憶装置40内に保存していても良い。このようにすれば、バックアップデータ500が記憶装置40に保存された時の状態を保存することができる。
【0099】
ステップS1603において、該当するユーザ情報の保存先が基本領域200であった場合には、編集部117は該当するユーザ情報を操作装置19へ表示させて、編集指示に従って編集を行う(ステップS1610)。編集後のユーザ情報は、基本領域200へ上書きされる(ステップS1611)。
【0100】
図17は、ユーザ情報の編集を説明する図である。本実施形態では、バックアップデータ500に含まれるユーザ情報の編集指示を受けると、編集部117はバックアップデータ500の複製であるバックアップデータ500Aを生成して記憶装置40へ保存する。
【0101】
バックアップデータ500に含まれるユーザ情報310が編集対象であった場合、編集部117は編集指示に従ってユーザ情報310を編集する。そしてバックアップデータ500に含まれるユーザ情報310を編集後のユーザ情報310Bへ書き替える。
【0102】
したがって記憶装置40内には、編集後のユーザ情報310Bを含むバックアップデータ500と、編集前のユーザ情報310を含むバックアップデータ500Aとが保存された状態となる。
【0103】
次に図18を参照して、本実施形態において編集後のユーザ情報310Bを拡張領域300へ反映させる処理について説明する。図18は、編集後のユーザ情報を拡張領域へ反映させる処理を説明するフローチャートである。
【0104】
本実施形態において、編集後のユーザ情報の反映は、編集前のユーザ情報が含まれるバックアップデータ500Aを用いた拡張領域300のデータのリストアが完了した後に行われる。バックアップデータ500Aを用いたデータのリストアは、図10で説明した通りである。
【0105】
本実施形態の情報処理装置100Bのアクセス制御部110Bは、拡張領域300においてバックアップデータ500Aによるデータのリストアが完了したか否かを判断する(ステップS1801)。ステップS1801においてデータのリストアが完了していた場合、UI管理部140は、編集後のユーザ情報310Bを拡張領域300へ反映させるか否かの指示を促すメッセージ等を操作装置19へ表示させる(ステップS1802)。
【0106】
ステップS1802において編集を反映させる指示を受けると、アクセス制御部110Bのデータリストア部115は、拡張領域300に保存されている編集前のユーザ情報310を編集後のユーザ情報310Bへ置き換える(ステップS1803)。具体的にはデータリストア部115は、記憶装置40のバックアップデータ500に含まれる編集後のユーザ情報310Bを取得し、拡張領域300内のユーザ情報310と交換又は上書きする。
【0107】
データリストア部115は、ユーザ情報の置き換えが完了すると、編集前のユーザ情報310を含むバックアップデータ500Aを記憶装置40から削除する(ステップS1804)。
【0108】
ユーザ情報の置き換えが完了すると、アクセス制御部110Bは、テーブル管理部114により、データリストア後に書き替えた一覧テーブル210を書き替えて(ステップS1805)、処理を終了する。
【0109】
尚ステップS1802において編集を反映させない指示を受けると、アクセス制御部110Bは処理を終了する。
【0110】
図19は、第三の実施形態の書き替えられた一覧テーブルの例を示す図である。本実施形態では、バックアップデータ500Aを用いたデータのリストアにより、基本領域200と拡張領域300には、一覧テーブル210(図3参照)に示されるようにユーザ情報が保存されていたとする。
【0111】
図19に示す一覧テーブル210Dは、一覧テーブル210において拡張領域300に保存された識別子が2のユーザ情報が、編集対象のユーザ情報310であった場合に、編集を反映させた例である。一覧テーブル210Dでは、識別子2が識別子2−1となっており、識別子2と対応付けられたユーザ情報が編集されたことがわかる。
【0112】
以上に説明したように、本実施形態によれば、拡張領域300にアクセス不可能なHDDレス状態においても、バックアップデータを用いてHDD搭載状態と同様に拡張領域300に保存されたユーザ情報を編集することができる。また本実施形態では、編集後のユーザ情報を拡張領域300へリストアすることができる。よって本実施形態によれば、HDDレス状態に編集されたユーザ情報をHDD搭載状態となった後に反映させることができる。
【0113】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0114】
100、100A、100B 情報処理装置
110、110A、110B アクセス制御部
130 プラグイン管理部
140 UI管理部
200 基本領域
210、210A、210B、210C、210D 一覧テーブル
220、310、410 ユーザ情報
300 拡張領域
400 代替領域
【先行技術文献】
【特許文献】
【0115】
【特許文献1】特開2008−244518号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置であって、
前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御手段と、
前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理手段と、を有し、
前記テーブル管理手段は、
前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納する情報処理装置。
【請求項2】
前記第三の記憶領域に保存された情報と前記第二の記憶領域に保存された情報とをマージして前記第二の記憶領域へ保存するマージ手段を有する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第二の記憶領域に保存された情報のバックアップデータが存在する場合に、前記第二の記憶領域へのアクセスが不可能な状態から可能な状態となった後に前記バックアップデータを用いて前記第二の記憶領域に保存された情報を復元する復元手段を有する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記マージ手段は、
前記復元手段により前記第二の記憶領域に保存された情報が復元された後に、前記第三の記憶領域に保存された情報と、復元された前記第二の記憶領域に保存された情報と、をマージする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記テーブル管理手段は、
前記マージ手段によるマージに対応して前記テーブルを更新する請求項2ないし4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記アクセス制御手段は、
前記マージ手段により前記第三の記憶領域に保存された情報が前記第二の記憶領域に保存された情報とマージされた後に、前記第三の記憶領域に保存された情報を削除する請求項2ないし5の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第二の記憶領域へのアクセスが不可能な状態において、前記第二の記憶領域へ保存された情報への編集要求を受けたとき、前記バックアップデータに含まれる前記編集要求に対応した情報の編集を行う編集手段を有し、
前記第二の記憶領域へのアクセスが不可能な状態から可能な状態となった後に、前記編集手段により編集された前記編集要求に対応した情報が前記第二の記憶領域に反映される請求項3ないし6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置において実行されるアクセス制御方法であって、
前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御手順と、
前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理手順と、を有し、
前記テーブル管理手順は、
前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納するアクセス制御方法。
【請求項9】
第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置において実行されるアクセス制御プログラムであって、
前記情報処理装置に、
前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御ステップと、
前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理ステップと、を実行させ、
前記テーブル管理ステップは、
前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納するアクセス制御プログラム。
【請求項1】
第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置であって、
前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御手段と、
前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理手段と、を有し、
前記テーブル管理手段は、
前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納する情報処理装置。
【請求項2】
前記第三の記憶領域に保存された情報と前記第二の記憶領域に保存された情報とをマージして前記第二の記憶領域へ保存するマージ手段を有する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第二の記憶領域に保存された情報のバックアップデータが存在する場合に、前記第二の記憶領域へのアクセスが不可能な状態から可能な状態となった後に前記バックアップデータを用いて前記第二の記憶領域に保存された情報を復元する復元手段を有する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記マージ手段は、
前記復元手段により前記第二の記憶領域に保存された情報が復元された後に、前記第三の記憶領域に保存された情報と、復元された前記第二の記憶領域に保存された情報と、をマージする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記テーブル管理手段は、
前記マージ手段によるマージに対応して前記テーブルを更新する請求項2ないし4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記アクセス制御手段は、
前記マージ手段により前記第三の記憶領域に保存された情報が前記第二の記憶領域に保存された情報とマージされた後に、前記第三の記憶領域に保存された情報を削除する請求項2ないし5の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第二の記憶領域へのアクセスが不可能な状態において、前記第二の記憶領域へ保存された情報への編集要求を受けたとき、前記バックアップデータに含まれる前記編集要求に対応した情報の編集を行う編集手段を有し、
前記第二の記憶領域へのアクセスが不可能な状態から可能な状態となった後に、前記編集手段により編集された前記編集要求に対応した情報が前記第二の記憶領域に反映される請求項3ないし6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置において実行されるアクセス制御方法であって、
前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御手順と、
前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理手順と、を有し、
前記テーブル管理手順は、
前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納するアクセス制御方法。
【請求項9】
第一の記憶領域が設けられた不揮発性メモリ装置と、第二の記憶領域が設けられた補助記憶装置とを有する情報処理装置において実行されるアクセス制御プログラムであって、
前記情報処理装置に、
前記第一の記憶領域の空き領域がなく且つ前記第二の記憶領域がアクセス不可能な状態において情報の保存要求を受けたとき、保存対象の情報を外部記憶装置に設けられた第三の記憶領域へ保存するアクセス制御ステップと、
前記第一の記憶領域に保存されており、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報と、前記第一の記憶領域及び前記第二の記憶領域に保存された情報の保存先と、を対応付けたテーブルを管理するテーブル管理ステップと、を実行させ、
前記テーブル管理ステップは、
前記第三の記憶領域へ前記保存対象の情報が保存されたとき、前記保存対象の情報と前記保存対象の情報の保存先とを対応付けて前記テーブルへ格納するアクセス制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−48573(P2011−48573A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−195683(P2009−195683)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]