情報処理装置、インストール方法、およびプログラム
【課題】メーカ側に負担をかけず、情報処理装置の利用者に対して最新のバージョンのデータを、操作負担をかけないで提供する。
【解決手段】PC100に、利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるOS処理部120と、OS処理部120に新規ドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部140と、を設ける。仮想デバイスドライバ部140は、サーバ300から、当該サーバ上のデータのディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、OS処理部120に、新規ドライブが記憶しているデータとして、そのディレクトリデータを対応付けさせ、インストール要求を受け付けると、サーバ300から、ディレクトリデータに関連付けられているデータを取得してインストールする。
【解決手段】PC100に、利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるOS処理部120と、OS処理部120に新規ドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部140と、を設ける。仮想デバイスドライバ部140は、サーバ300から、当該サーバ上のデータのディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、OS処理部120に、新規ドライブが記憶しているデータとして、そのディレクトリデータを対応付けさせ、インストール要求を受け付けると、サーバ300から、ディレクトリデータに関連付けられているデータを取得してインストールする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置の技術に関し、特に情報処理装置が各種データをダウンロードするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複合機等の周辺機器は、専用のデバイスドライバや操作マニュアル等を記憶したCD―ROM等の記憶媒体が添付されて販売されることが一般的に行われている。利用者は、情報処理装置を操作して、添付されている記憶媒体に格納されているデバイスドライバや各種マニュアルを情報処理装置にインストールする。
【0003】
例えば、特許文献1には、CD−ROMに格納されている導入マニュアルを情報処理装置にインストールして利用することが開示されている。なお、特許文献1では、さらに、マニュアルが更新されることを考慮し、その更新情報をネットワーク経由で取得することも記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−316636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、プリンタや複合機等の周辺機器では、付属品として提供するプログラム(デバイスドライバ等)の種類が増加する傾向にある。その結果、付属品であるCD−ROM等の記憶媒体の枚数が増加してしまうという問題を有している。利用者は、複数枚の記憶媒体から各種プログラムをインストールする必要がありインストールの操作が面倒なものとなっている。また、これらのプログラム(デバイスドライバ等)は、バージョンアップが行われることが多い。そのため、メーカは、バージョンアップが行われるたびに、付属品の記憶媒体の差し換えを行う必要があり、その手間が面倒である。なお、上記の差し替えは、コストアップの要因にもなる。したがって、メーカ側に負担をかけずに、プリンタ等の周辺機器の利用者に対して、最新のバージョンのデータを簡単な操作で提供することが求められている。
【0006】
上記特許文献1の技術は、「記憶媒体の数が増加すること」を解決することについて考慮したものではない。また、上記特許文献1は、バージョンアップ情報を取得することはできるが、利用者の購入する際に最新バージョンのプログラムを提供するための技術ではない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、メーカ側に負担をかけずに、情報処理装置の利用者に操作負担をかけないで、最新のバージョンのデータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置に適用される。ここで、前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されているものとする。
【0009】
そして、前記情報処理装置は、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部と、前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部と、を有し、前記仮想デバイスドライバ部は、前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けさせ、利用者からのインストール要求を受け付けると、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールする。
【0010】
このように、本発明の第1の態様によれば、利用者は、情報処理装置に仮想デバイスドライバ部を実現するプログラムだけをインストールしておけば、サーバ上のデータを自身のドライブ(新たに構築したドライブ)上にあるデータとしてインストールすることができる。
【0011】
したがって、第1の態様を、プリンタ等の周辺機器に必要な各種プログラム(プリンタドライバ等)の提供に利用すれば、メーカ側に負担をかけずに、情報処理装置の利用者に対して、最新のバージョンのデータを簡単な操作で提供することができる。すなわち、メーカ側は、仮想デバイスドライバ部を実現するプログラムを利用者に提供して、サーバに各種データをアップロードしておけばよい。また、バージョンアップもサーバ上のデータにだけ行えばよい。また、周辺機器の付属品である記憶媒体には、仮想デバイスドライバ部を実現するプログラムを格納しておくだけでいいため、記憶媒体の枚数が増えることもなく、利用者の操作負担も軽減される。
【0012】
また、前記情報処理装置であって、前記ファイル管理部は、前記新規のドライブを構築した場合、前記新規のドライブが含まれるドライブの一覧を表示し、前記ディレクトリデータを対応付けた場合、前記新規のドライブに記憶されているデータの一覧として、前記ディレクトリデータを表示することとしてもよい。
【0013】
また、前記情報処理装置であって、前記仮想デバイスドライバ部は、利用者からのインストール要求を前記ファイル管理部から受付け付け可能に構成されていて、前記ファイル管理部は、前記新規のドライブに記憶されているデータの一覧として表示するディレクトリデータの中のディレクトリへのアクセスを受け付け、前記仮想デバイスドライバ部に、前記受け付けたディレクトリに関連付けられているデータのインストール要求を行うこととしてもよい。
【0014】
このようにすることで、情報処理装置がアクセスできるドライブおよびファイルの一覧に、サーバ上のデータを表示することができるため、利用者は、情報処理装置上にあるファイルにアクセスする感覚でサーバ上にあるデータをダウンロードすることができるようになる。
【0015】
また、本発明の第2の態様は、各種のプログラムを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置に適用される。ここで、前記サーバには、前記提供するプログラム毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに、対応するプログラムの実行に必要なファイルが関連付けられて格納されている。
【0016】
そして、前記情報処理装置は、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセス処理を実行するファイル管理部と、前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部と、を有し、前記仮想デバイスドライバ部は、前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、前記ファイル管理部に、前記新規ドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを表示させて、前記ファイル管理部が前記表示しているディレクトリデータの中のディレクトリへのアクセスを受け付けると、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記受け付けたディレクトリに関連付けられているプログラムの実行に必要なファイルをダウンロードし、前記ファイル管理部は、前記アクセスを受け付けたディレクトリに前記ダウンロードしたファイルを対応付けて前記新規のドライブに記憶させ、前記記憶したファイルへのアクセスを受け付けて、該受け付けたファイルを実行し、さらに、前記仮想デバイスドライバ部は、前記情報処理装置が動作を終了する際に、前記ファイル管理部を制御して、前記記憶したファイルを消去すると共に、前記構築した新規のドライブを削除する。
【0017】
このように、第2の態様によれば、情報処理装置に所定のアプリケーションを格納しておかなくても、そのアプリケーションを利用したい場合、サーバからダウンロードして実行することが可能になる。また、情報処理装置の動作を終了する際に、ダウンロードしたデータ(アプリケーション等のデータ)を消去するようにしているため、情報処理装置のメモリが圧迫されることを防止することができる。第2の態様は、普段はあまり利用しないアプリケーションを利用する際に便利である。なお、第2の態様をプリンタ等の周辺機器の付属品の各種プログラム(プリンタドライバ等)の提供に利用した場合も、第1の態様と同様の効果を奏する。
【0018】
また、本発明の第3の態様は、各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置が行うデータのインストール方法に適用される。ここで、前記情報処理装置には、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部が設けられている。また、前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されている。
【0019】
そして、前記情報処理装置は、前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させるステップと、前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得するステップと、前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けて表示させるステップと、利用者からのインストール要求を受け付けるステップと、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールするステップと、を実行する。
【0020】
また、本発明の第4の態様は、各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置において、前記情報処理装置にデータのインストールを実行されるプログラムに適用される。ここで、前記情報処理装置には、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部が設けられている。また、前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されている。
【0021】
そして、前記プログラムは、前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させるステップと、前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得するステップと、前記ファイル管理部に、前記新規ドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けて表示させるステップと、利用者からのインストール要求を受け付けるステップと、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールするステップと、を前記情報処理装置に実行させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0023】
先ず、本発明の第1実施形態が適用された情報処理システムについて、図1を用いて説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0025】
図示するように、本実施形態の情報処理システムは、ローカルPC100と、ローカルPC100にネットワーク500を介して接続されているWeb(World Wide Web)サーバ300と、ローカルPC100にネットワーク600を介して接続されているDNS(Domain Name System)サーバ400とを有する。ローカルPC100には、液晶ディスプレイ等の表示装置200と、キーボードやマウス等の入力装置210とが接続されている。なお、ネットワーク500の具体的な構成について特に限定しないが、以下では、ネットワーク500がインターネットの場合を例にする。また、ネットワーク600がLAN(Local Area Network)である場合を例にする。
【0026】
ローカルPC100は、自身が保持する補助記憶装置の所定領域に、仮想的なドライブ(仮想デバイスドライブ)を構築し、OS(Operating System)が提供する機能を利用して、仮想デバイスドライブに、Webサーバ300に記憶されている各種プログラム(プリンタドライバ等)等のデータのディレクトリ構成を対応付けて利用者に提示する。また、ローカルPC100は、仮想デバイスドライブに対応付けたディレクトリ構成の実体データ(ディレクトリの中身のデータ)を、Webサーバ300からダウンロードする。そして、ローカルPC100は、ダウンロードしたプログラム等をインストールする。
【0027】
Webサーバ300は、Webブラウザで閲覧するコンテンツを提供する情報処理装置である。本実施形態では、ローカルPC100からの要求に応じて、各種情報をローカルPC100に提供する。
【0028】
DNSサーバ400は、インターネットなどのTCP/IPネットワーク上で、ホスト名からIPアドレスを割り出す機能を提供する。具体的には、DNSサーバ400は、ローカルPC100からの要求に応じて、ローカルPC100に、Webサーバ300のアクセス情報(IPアドレス)を提供する。
【0029】
次に情報処理システムの機能構成を具体的に説明する。
【0030】
ローカルPC100は、入出力部110、OS処理部120、通信処理部130、および仮想デバイスドライバ部140を有する。
【0031】
入出力処理部110は、入力装置210を介して、利用者からの各種要求を受け付ける。また、入出力処理部110は、OS処理部120や仮想デバイスドライバ部140による処理結果を表示装置200に画像表示する。
【0032】
OS処理部120は、入出力部110、通信処理部130、および仮想デバイスドライバ部140等を統括的に管理する。OS処理部120は、例えば、仮想デバイスドライバ部140が利用するローカルPC100のハードウェア資源の割り当てや、ローカルPC100に接続されている周辺機器の管理等を行う。また、OS処理部120は、ローカルPC100が利用するドライブへのアクセスを受け付ける機能を提供するファイル管理手段を有する。ファイル管理手段は、ローカルPC100が利用可能なドライブの一覧(図4参照)や、各ドライブに記憶しているファイルのディレクトリ構成(図5参照)を表示する。また、ファイル管理手段は、ディレクトリ構成で表示しているファイルへのアクセスを受け付ける。
【0033】
通信処理部130は、ネットワーク500に接続されている装置(Webサーバ300)との間で行われるデータの送受信を制御する。また、通信処理部130は、DNSサーバ400との間で行われるデータの送受信の制御を行う。
【0034】
仮想デバイスドライバ部140は、ローカルPC100内に仮想的なドライブ(仮想デバイスドライブ)を構築し、Webサーバ300にアクセスして(通信処理部130を介して)、Webサーバ300に記憶されている各種データのディレクトリの構成を示す情報(ディレクトリ情報)を取得する。仮想デバイスドライバ部140は、構築した仮想デバイスドライブに、取得したディレクトリ情報を対応付ける。また、仮想デバイスドライバ部140は、利用者からのデータのインストール要求を受け付けると、Webサーバ300にアクセスし(通信処理部130を介して)、取得したディレクトリ情報に対応する各種プログラム等のデータ(ディレクトリの中身を構成する実体データ)をダウンロードする。その後、仮想デバイスドライバ部140は、ダウンロードしたデータを自身が保持する補助記憶装置(図示しない)の所定領域にインストールする。
【0035】
なお、ローカルPC100には、CPU(Central Processing Unit)と、ワークエリアとして機能する主記憶装置と、CPUが実行するプログラムや各種データを記憶するハードディスク装置(HDD)等の補助記憶装置と、表示装置200や入力装置210と接続するためのIOI/Fと、ネットワーク500を介した通信を制御するネットワークI/Fと、DNSサーバ400と通信するためのLANI/Fと、DVD/CD−RWドライブとを有する情報処理装置を用いることができる。なお、以下の説明では、補助記憶装置がハードディスク装置(HDD)である場合を例にする。
【0036】
そして、入出力部110の機能を実現するための入出力プログラム、OS処理部120の機能を実現するためのOS、および通信処理部130の機能を実現するための通信処理プログラムは、補助記憶装置に記憶されているものとする。そして、入出力部110の機能は、CPUが補助記憶装置に記憶されている入出力プログラムを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。OS処理部120の機能は、CPUが補助記憶装置に記憶されているOSを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。また、通信処理部130の機能は、補助記憶装置に記憶されている通信処理プログラムを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
【0037】
また、仮想デバイスドライバ部140の機能を実現するためのプログラム(仮想デバイスドライバ)は、CD−ROMやDVD等の記憶媒体に格納されている。そして、仮想デバイスドライバ部140の機能は、ローカルPC100のDVD/CD−RWドライブに仮想デバイスドライバを記憶した記憶媒体が挿入されている状態において、CPUがDVD/CD−RWドライブを制御して、記憶媒体に格納されている仮想デバイスドライバを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
【0038】
Webサーバ300は、通信処理部310、データ供給部320、およびデータ記憶部330を有する。
【0039】
通信処理部310は、ネットワーク500を介して、ローカルPC100との間で行われるデータの送受信を制御する。データ供給部320は、ローカルPC100からの要求に応じて、データ記憶部330に記憶しているプログラム等のデータのディレクトリ情報をローカルPCに送信する。また、データ供給部320は、ローカルPC100からの要求に応じて、ディレクトリ情報により特定されるプログラム等のデータをローカルPCに送信する。データ記憶部330は、ローカルPC100に提供するための各種データ(プログラム等のデータ)を記憶している。
【0040】
Webサーバ300には、CPU、メモリ、およびネットワーク500を介した通信を制御するネットワークI/Fを有する情報処理装置を用いることができる。なお、本実施形態のWebサーバ300の機能は、既存の技術で実現されるものである。また、DNSサーバ400は、既存の技術であるため説明を省略する。
【0041】
続いて、Webサーバ300から各種データをダウンロードし、インストールする処理について、図2および図3を用いて説明する。
【0042】
図2は、本実施形態の情報処理システムが行う各種データのダウンロード処理のフローチャートである。図3は、図2に示す処理ステップの装置間での対応を示した図である。なお、以下の説明では、仮想デバイスドライバは、ローカルPC100の主記憶装置にロードされているものする。
【0043】
先ず、OS処理部120が起動されると、仮想デバイスドライバ部140は、ローカルPC100のHDD内に、新しいドライブ(仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))を構築する処理を行う(S1)。なお、S1の具体的な処理は、後述する図8で説明する。
【0044】
そして、S1の処理の結果、ローカルPC100に仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))が構築された状態になる(S2)。すなわち、ローカルPC100の利用可能デバイスに、新たに、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))1001が加わる(図4参照)。そして、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120を介して、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))にアクセスする。そして、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))にアクセスされるとS3の処理に遷移する。なお、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))にアクセスされた場合の処理は、後述する図10で説明する。
【0045】
S3では、仮想デバイスドライバ部140は、インストールするためのデータの取得先を特定する処理を行う。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、DNSサーバ400にWebサーバ300のドメイン名を送信する。DNSサーバ400は、仮想デバイスドライバ部140からのドメイン名を受信し、受信したドメイン名に対応するIPアドレスを仮想デバイスドライバ部140に返信する。仮想デバイスドライバ部140は、DNSサーバ400から送信されたWebサーバ300のIPアドレスを取得する。
【0046】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、HTTPプロトコルにしたがい、Webサーバ300から特定のHTML(HyperText Markup Language)形式で示されたディレクトリ情報を取得する(S4)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、S3で取得したIPアドレスを利用してWebサーバ300にアクセスし、Webサーバ300が記憶しているデータ(図示する例では、「soft1、2、3」)のディレクトリ情報を要求する。Webサーバ300は、仮想デバイスドライバ部140からの要求に応じて、仮想デバイスドライバ部14にディレクトリ情報を送信する。仮想デバイスドライバ部140は、Webサーバ300からのディレクトリ情報を受信する。なお、仮想デバイスドライバ部140が行う、Webサーバ300からディレクトリ情報を取得する処理は、一般的なブラウザが行っている処理と同じである。
【0047】
S5では、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に、取得したディレクトリ情報をS1で構築した仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))に対応付けさせる。その結果、OS処理部120のファイル管理手段が、仮想デバイスドライブに記憶されているデータのディレクトリとして、Webサーバ300上にあるデータのディレクトリ情報を表示できるようになる。すなわち、S5の処理の後で、OS処理部120のファイル管理手段が、ローカルPC100の利用可能なドライブのリストを表示した場合、仮想デバイスドライブが含まれるリスト画面が表示される。ここで、仮想デバイスドライブが含まれるドライブのリスト画面を図4に示す。
【0048】
図4は、本実施形態のローカルPCが表示するドライブリスト画面を例示した図である。図示するように、画面1000では、上述したS1で構築した仮想デバイスドライブであるローカルディスク(E)1001が含まれている。そして、利用者が、OS処理部120のファイル管理手段が提供する機能を利用して、ローカルディスク(E)1001を選択すると(アクセスすることで)、OS処理部120は、図5に例示する画面1100を表示装置200に表示させる。
【0049】
図5は、本実施形態のローカルPCが表示する仮想デバイスドライブのディレクトリ構成の表示画面を例示した図である。図示するように、画面1100では、ローカルディスク(E)のディレクトリ構成として、Webサーバ300上にあるデータのディレクトリ構成が表示されている。
【0050】
図2、3に戻り説明を続ける。S5の処理の後、仮想デバイスドライバ部140は、利用者からのデータ取得要求を受け付ける(S6)。仮想デバイスドライバ部140は、表示装置200に、例えば、図6に例示するインストール要求を受け付ける画面1200を表示する。画面1200には、インストール対象のデータ(ここでは、プリンタドライバ、およびユーザマニュアルを例示)をリスト表示し、さらに、各データの横にチェックボックス1202を表示している。また、画面1200には、インストールの受付ボタン1201が設けられている。利用者は、入力装置210を用いて、インストールしたいデータに対応するチェックボックス1202で選択し、インストールボタン1201をクリックすることで、仮想デバイスドライバ部140にデータのインストール要求を行う。
【0051】
なお、S6において、OS処理部120のファイル管理手段がデータのインストールを受け付けるようにしてもよい。この場合、OS処理部120のファイル管理手段は、図5の示す画面1100を表示装置200に表示する。利用者は、OS処理部120のファイル管理手段を利用して、インストールしたいデータにアクセスする(例えば、「soft1(プリンタドライバ)」にアクセスする)。そして、OS処理部120のファイル管理手段がアクセスされたデータを仮想デバイスドライバ部140に通知するようにしてもよい。
【0052】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、HTTPプロトコルにしたがい、S6でインストールの要求を受け付けたデータをWebサーバ300からダウンロードする(S7)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、Webサーバ300にアクセスして、S6で利用者から受け付けたデータ(例えば、soft1〜3)の送信を要求する。Webサーバ300のデータ供給部320は、仮想デバイスドライバ部110からの要求を受け付ける。Webサーバ300のデータ供給部320は、受け付けた要求されたデータをデータ記憶部330より読み出し、ローカルPC100に送信する。なお、Webサーバ300に記憶されているデータ(図示する例では、soft1〜3)は、圧縮状態で記憶されているものとする。そして、Webサーバ300は、圧縮状態のままデータ(図示する例では、soft1〜3)を送信する。仮想デバイスドライバ部140は、Webサーバ300が送信した圧縮状態のデータを受信する。
【0053】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、S7で受信した圧縮状態のデータ(例えば、soft1〜3)をHDDの所定の領域(テンポラリエリア等)に記憶させる(S8)。そして、仮想デバイスドライバ部140は、Webサーバ300からのデータのダウンロードが完了したら、HDDが記憶している圧縮状態のデータ(soft1〜3)の解凍処理を行う(S9)。仮想デバイスドライバ部140は、S9により解凍されたデータをHDDの所定の領域(テンポラリエリア等)に記憶させる(S10)。
【0054】
仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に、S10で記憶したデータを仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の該当するディレクトリに対応付させる(S11)。その結果、OS処理部120のファイル管理手段は、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))に記憶されているデータのディレクトリ内のファイル構成を表示できるようになる。また、利用者は、OS処理部120のファイル管理手段を利用して、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の各ファイルの実行および閲覧が可能になる。
【0055】
図2に戻り説明を続ける。S12では、OS処理部120のファイル管理手段が、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイルを実行する(S12)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140がOS処理部120に、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイルの実行を要求し、OS処理部120が要求にしたがい、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイルを実行する。例えば、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))に記憶したファイルがプリンタドライバの場合、OS処理部120は、プリンタドライバのインストール処理を行う。
【0056】
なお、S12では、利用者からアクセスされたか否かに関わらず、S7でダウンロードしたファイルを実行して、HDDの所定領域に自動的にインストールするようにしているが、利用者にインストールする前に確認画面を表示するようにしてもよい。
【0057】
また、S12において、仮想デバイスドライバ部140が自動的にOS処理部140にファイルの実行を指示しているが、S12の処理に代えて、利用者がOS処理部120のファイル管理手段を利用してファイルを実行(または閲覧)するようにしてもよい。この場合、OS処理部120は、例えば、図7に例示する仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイル構成画面1300を表示する。
【0058】
図7は、本実施形態の仮想デバイスドライブのファイル構成の表示画面を例示した図である。図示するように、画面1300では、「soft1」のファイル構成1301が示されている。利用者は、OS処理部120のファイル管理手段の機能を利用して画面1300を表示させて、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイルを実行する。例えば、「SETUP.EXE」を実行して、「soft1(プリンタドライバ)」をインストールする。
【0059】
最後に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120の処理が終了する際に、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))を消去する処理を行い、処理を終了する。なお、仮想デバイスドライブを消去する処理は、後述する図9で説明する。
【0060】
続いて、図2に示したS1の処理について図8を用いて説明する。
【0061】
図8は、図2に示したS1の処理の手順を示すフローチャートである。
【0062】
先ず、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120を介して、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の組み込み先の環境をチェックする(S1)。仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120を介して、HDDの空き領域を調べて、HDDに所定容量の空き領域があればS21の処理に進み、所定容量の空き領域がなければS30の処理に進む。
【0063】
S21では、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、ドライブ(ボリューム)へのアクセス禁止処理を行わせる。このようにするのは、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))を構築している際に、OS処理部120のファイル管理手段が他のドライブ(例えば、ローカルディスク(c))にアクセスすることにより生じる誤動作を防止するためである。
【0064】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120が保持するドライブ管理テーブルに新しい番号を割り当てる(S22)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、ドライブ管理テーブルに新しい番号を割り当てるように要求する。OS処理部120は、仮想デバイスドライバ部140からの要求を受け、ドライブ管理テーブルに新しい番号を割り当てる。これにより、例えば、図4に示すEドライブ(ローカルディスク(E))等ができる。
【0065】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120を介して、S22で割り当てたドライブ(ローカルディスク(E))に対して、Webサーバ300からデータをダウンロードする機能(HTTPアクセス機能)のプログラムを割り当てる(S23)。
【0066】
ここで、OS処理部120は、ドライブへのアクセスを受け付けた際に実行するデータのアドレス(飛び先のアドレス)を登録する「アクセス処理飛び先テーブル」を保持している。そして、飛び先のアドレスは、予め設定されている。本ステップ(S23)では、「アクセス処理飛び先テーブル」の飛び先アドレスを、予め設定されているアドレスからHTTPアクセス機能のプログラム(仮想デバイスドライバの中に含まれるプログラム)のアドレスに変更する。OS処理部120は、変更前の元のアドレスを保存しておく。
【0067】
なお、HTTPアクセス機能のプログラムには、「HTTP用ドライブ判断プログラム」と、「HTTPアクセスプログラム」とが含まれている。「HTTP用ドライブ判断プログラム」は、OS処理部120がアクセスを受け付けたドライブがS22で割り当てた仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))であるか否かを判断する。そして、「HTTP用ドライブ判断プログラム」は、仮想デバイスドライブと判断した場合、HTTPアクセスプログラムの処理に移行し、仮想デバイスドライブではないと判断した場合には、OS処理部120に通常のドライブアクセス処理を実行させる。「HTTPアクセスプログラム」は、Webサーバ300からデータをダウンロードする機能を実行する(図2のS3〜S7の処理を実行する)。
【0068】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、データを一時的に管理するためのワークエリアをHDD(HDDのテンポラリエリア)内に確保する(S24)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、データを一時的に管理するためのワークエリアをHDD内に確保するように要請する。OS処理部120は、上記の要求に応じて、データを一時的に管理するためのワークエリアをHDD内に確保する。なお、OS処理部120は、確保するワークエリアの容量を利用者からの要求に応じて変更できるようにする。
【0069】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、ドライブ(ボリューム)のアクセス許可処理を行わせる(S25)。すなわち、S21で行ったドライブ(ボリューム)へのアクセス禁止を解除して処理を終了する。
【0070】
なお、S20で空き領域がない場合に進むS30では、エラー処理が行われて処理を終了する。具体的には、仮想デバイスドライバ部140が仮想デバイスドライブを構築できない旨を利用者に提示して、処理を終了する。
【0071】
次に、S13の処理の具体的な手順について図9を用いて説明する。
【0072】
図9は、図2に示したS13の処理の手順を示すフローチャートである。
【0073】
先ず、仮想デバイスドライバ部140は、図8のS21と同様の処理を行う(S40)。
【0074】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、割り当てていた新しいドライブ番号を削除する(S41)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、ドライブ管理テーブルに割り当てた新しいドライブ番号を削除するように要求する。OS処理部120は、仮想デバイスドライバ部140からの要求を受け、ドライブ管理テーブルに割り当てた新しいドライブ番号を削除する。すなわち、OS処理部120は、図8のS22で割り当てたドライブ番号をドライブ管理テーブルから削除する。
【0075】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120が保持している「アクセス処理飛び先テーブル」に設定されている飛び先アドレスを変更前の元のアドレスに戻す(S42)。すなわち、図8のS23で変更した「アクセス処理飛び先テーブル」の設定を元のデータに戻す。
【0076】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、HTTPアクセス機能のプログラムを終了し(S43)、データ一時管理用のワークエリアに記憶されている各データを削除する(S44)。
【0077】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、図8のS25と同様の処理を行い(S45)、処理を終了する。
【0078】
続いて、OS処理部120が行うドライブ(ボリューム)にアクセスする処理について、図10を用いて説明する。
【0079】
図10は、本実施形態のOS処理部のデバイスアクセス処理のフロー図である。
【0080】
先ず、OS処理部120は、デバイスアクセス要求を受け付ける(S50)。具体的には、OS処理部120は、ローカルPC100上で稼動しているアプリケーション(図示しない)や、仮想デバイスドライバ部140からデバイスアクセス要求を受け付ける。なお、仮想デバイスドライバ部140からのデバイスアクセス要求とは、例えば、図2のS2で説明した仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))に対するアクセス要求等である。
【0081】
次に、OS処理部120は、アクセス処理飛び先テーブルを参照する(S51)。なお、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))が組み込まれている場合、S53の仮想デバイスドライバ部140による処理に遷移し、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))が組み込まれていない場合、S60の処理に進む。
【0082】
すなわち、仮想デバイスドライブが組み込まれていれば、図8のS23により、「アクセス処理飛び先テーブル」の飛び先アドレスが、HTTPアクセス機能のプログラムのアドレスに変更されている。したがって、仮想デバイスドライブが組み込まれている場合に、OS処理部120がデバイスアクセス処理を受け付けると、ローカルPC100のCPUによりHTTPアクセス機能のプログラムが実行され、仮想デバイスドライバ部140によるHTTPアクセス処理が実行される。一方、仮想デバイスドライブが組み込まれていなければ、「アクセス処理飛び先テーブル」の飛び先アドレスは、通常のOS処理部140のデバイスアクセス処理のために設定されているアドレスである。したがって、仮想デバイスドライブが組み込まれていない場合に、OS処理部120がデバイスアクセス処理を受け付けると、OS処理部120によるS60〜61の処理に進む。
【0083】
S60では、OS処理部120は、既存技術のOSが行うドライブアクセス処理を行う。そして、S61では、OS処理部120は、アクセスした情報をアクセスの要求元(例えば、ローカルPC100上で動作するアプリケーション(図示しない))へ送信する。なお、S60〜61は、既存技術であるためここでは概略だけ示している。
【0084】
次に、S53の仮想デバイスドライバ部140による処理を説明する。S53では、仮想デバイスドライバ部140は、S50で、OS処理部120がアクセスを受け付けたドライブがHTT用アクセスドライブ(仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E)))であるか否かを判断する。
【0085】
そして、仮想デバイスドライバ部140は、アクセスを受け付けたドライブがHTT用アクセスドライブではないと判断した場合(例えば、ローカルディスク(c)や3.5インチディスク(A)等の場合)、S60の処理に遷移する。すなわち、仮想デバイスドライバ部140は、アクセスを受け付けたドライブがHTT用アクセスドライブではないと判断した場合、OS処理部120に通常のドライブアクセス処理の実行する旨を通知し、その通知を受けたOS処理部120がS60の処理を行う。
【0086】
一方、仮想デバイスドライバ部140は、アクセスを受け付けたドライブがHTT用アクセスドライブであると判断した場合、S54の処理に進む。
【0087】
S54では、仮想デバイスドライバ部140は、上述した図2のS3〜S7の処理を行い、S55の処理に進む。
【0088】
S55では、仮想デバイスドライバ部140は、上述した図2のS8〜S12の処理を行う。
【0089】
このように、本実施形態によれば、利用者は、仮想デバイスドライバが記憶されている記憶媒体をローカルPC100のCD−DVD/CD−RWドライブに挿入し、仮想デバイスドライバをローカルPC100に読み込み、その後、図6に示す画面1200に従いローカルPC100を操作するだけで簡単に、Webサーバ300上の各種データをダウンロードして、インストールすることができるようになる。すなわち、利用者は、ローカルPCにCD―ROM等の記憶媒体を挿入し、画面1200のインストールボタン1201をクリックするだけで、各種データをインストールできる。その結果、利用者は、Webサーバ300からデータをダウンロードした上でインストールする処理を、あたかもCD-ROM等の記憶媒体から直接インストールしているような感覚で行うことができる。
【0090】
また、本実施形態は、プリンタ等の周辺機器の各種データ(プリンタドライバ等)を提供する場合に便利である。メーカ側は、周辺機器の付属品として記憶媒体に、少なくとも仮想デバイスドライバを格納しておけばよい。すなわち、各種データ(プリンタドライバ等)を記憶媒体に格納しておく必要がない。そのため、プリンタ等の周辺機器に付属品として提供される記憶媒体の枚数が増加することもない。また、周辺機器の付属品として提供する各種プログラムのバージョンアップも、Webサーバ300のデータを更新すればよいため、メーカの手間を軽減することができる。さらに、利用者にとっても、付属品である記憶媒体の枚数が増加することがないため、取り扱いが便利になる。また、本実施形態では、プリンタ等の周辺機器を購入した利用者は、購入した際に、最新バージョンのデータを簡単にインストールすることができるようになる。
【0091】
続いて、上述した第1実施形態の変形した本発明の第2実施形態について説明する。
【0092】
第2実施形態は、第1実施形態の仮想デバイスドライバ部140の機能を利用して、ローカルPC100が所定のアプリケーションプログラムを実行する場合、その都度、Webサーバ300からそのアプリケーションプログラム(以下単に「アプリケーション」ということもある)をダウンロードして実行し、OSが終了する際にダウンロードしたアプリケーションを消去するものである。つまり、第2実施形態では、第1実施形態のようにダウンロードしたデータをHDDの所定領域にインストールしないため、HDDの容量が圧迫されることがない。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を用いる。
【0093】
第2実施形態の情報処理システムの概略構成は、図1に示したものと仮想デバイスドライバ部140が行う処理が一部異なる以外は同じである。また、第2実施形態の情報処理システムのハードウェア構成は、第1実施形態と同様である。なお、第2実施形態では、仮想デバイスドライバ部140の機能を実現するためのプログラム(仮想デバイスドライバ)は、ローカルPC100の補助記憶装置(第2実施形態でHDDを用いる)に格納されているものとする。そして、仮想デバイスドライバ部140の機能は、ローカルPC100のCPUが補助記憶装置に格納されている仮想デバイスドライバを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
【0094】
次に、第2実施形態の情報処理システムが行う処理について図11および12を用いて説明する。
【0095】
図11は、第2実施形態の各種データのダウンロード処理のフローチャートである。図12は、図11に示す処理ステップの装置間での対応を説明するための図である。なお、第2実施形態では、Webサーバ300には、アプリケーションの実行に必要なデータだけを記憶しておく。また、Webサーバ300に記憶されているデータは、圧縮されているものとする。
【0096】
先ず、OS処理部120が起動すると、仮想デバイスドライバ部140が起動して、上述した図2のS1と同様の手順にしたがい、新たに仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E)を構築する(S100)。
【0097】
続いて、仮想デバイスドライバ部140は、図2のS2〜S5と同様の処理ステップを行う(S200〜500)。これにより、OS処理部120のファイル管理手段は、例えば、図13に示す、仮想デバイスドライブのディレクトリ構成を示す画面2000を表示させることが可能になる。
【0098】
次に、OS処理部120は、利用者からのデータ取得要求を受け付ける(S600)。具体的には、OS処理部120が画面2000(図13)を表示し、利用者からのデータの選択を受け付ける。OS処理部120は、ダウンロードを受け付けたデータを仮想デバイスドライバ部140に通知する。
【0099】
その後、仮想デバイスドライバ部140は、図2のS7〜S10と同様の手順にしたがい、Webサーバ300からデータ(各種プログラム)をダウンロードして、ダウンロードしたデータを解凍して、ローカルPC100のHDDの所定領域(テンポラリエリア)に保存する(S700〜S1000)。
【0100】
なお、S700の処理を行う際に、既にHDDのテンポラリエリアに同じデータが存在することもある。そのため、仮想デバイスドライバ部140は、ダウンロードを行う前に、HDDのテンポラリエリアに同じデータが存在しないことを確認して、同じデータが存在しない場合にWebサーバ300からデータをダウンロードする。仮想デバイスドライバ部140は、既にHDDのテンポラリエリアに同じデータが存在する場合には、S700〜S1000を行わずに、S1100に進む。
【0101】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、図2のS11と同様の手順にしたがい、OS処理部120に、S1000で記憶したデータのファイル構成を仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の該当するディレクトリに対応付させる(S1100)。その結果、OS処理部120のファイル管理手段は、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のディレクトリ内のファイル構成を表示できるようになる。また、利用者は、OS処理部120のファイル管理手段の機能を利用して、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の各ファイルの実行および閲覧が可能になる。
【0102】
次に、OS処理部120は、S700でダウンロードしたファイルへのアクセスを受け付け、受け付けたファイルを実行する(S1200)。具体的には、OS処理部120は、例えば、図14に示す、仮想デバイスドライブのディレクトリ内のファイル構成を示す画面2100を表示する。OS処理部120は、画面2100上で、利用者からのファイルへのアクセスを受け付け、その受け付けたファイルを実行する。例えば、画面2100に示す「Program.exe2110」のアクセス要求を受け付けた場合、ローカルPC100のCPUが「Program.exe2110」を実行して、「soft1」が稼動する。
【0103】
最後に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120の処理が終了する際に、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))を消去する処理を行い、処理を終了する(S1300)。なお、仮想デバイスドライブを消去する処理は、上述した図9と同様である。
【0104】
このように、本発明の第2実施形態では、仮想デバイスドライバ部140の構成により、ローカルPC100の補助記憶装置に所定のアプリケーションを格納しておかなくても、そのアプリケーションを利用したい場合、Webサーバ300からダウンロードして実行することが可能になる。また、OSを終了する際に、ダウンロードしたアプリケーションを消去するようにしているため、ローカルPC100の補助記憶装置が圧迫されることを防止することができる。特に、第2実施形態は、普段はあまり利用しないアプリケーションを利用する際に便利である。
【0105】
また、第2実施形態は、第1実施形態と同様、プリンタ等の周辺機器の各種データ(プリンタドライバ等)を提供する場合にも利用することができる。第2実施形態においても各種データ(プリンタドライバ等)を記憶媒体に格納して利用者に提供する必要がないため、第1実施形態と同様、メーカ側に負担をかけず、利用者に対して最新のバージョンのデータを、操作負担をかけずに提供できる。さらに、第2実施形態によれば、周辺機器の修理マニュアルデータ等の普段はあまり利用しないデータを必要な場合にだけ簡単にダウンロードすることができる(わざわざ、サービスマニュアルが記憶されているCD―ROM等の記憶媒体を探す必要がない)。
【0106】
なお、本発明は、以上で説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、ローカルPC100は、Webサーバ300のIPアドレスをDNSサーバ400から取得するようにしているが特にこれに限定するものではない。Webサーバ300のIPアドレスが固定の場合、そのIPアドレスをローカルPC100に保持させておけば、DNSサーバからIPアドレスを取得する処理(図2のS3の処理)は、不要になる。
【0107】
また、上記実施形態として、Webサーバ300からダウンロードするデータとして、プリンタドライバやユーザマニュアルを例示したが、ダウンロードするデータは、ゲームのプログラムであってもよいし、音楽情報であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の実施形態の情報処理システムの機能ブロック図である。
【図2】第1実施形態のダウンロード処理のフローチャートである。
【図3】図2に示すダウンロード処理の装置間の対応の説明図である。
【図4】第1実施形態のドライブリスト画面を例示した図である。
【図5】第1実施形態の仮想デバイスドライブのディレクトリ構成の表示画面を例示した図である。
【図6】第1実施形態のインストール要求画面を例示した図である。
【図7】第1実施形態の仮想デバイスドライブのファイル構成の表示画面を例示した図である。
【図8】図2に示したS1の処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図2に示したS13の処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態のOS処理部のデバイスアクセス処理のフローチャートである。
【図11】第2実施形態のダウンロード処理のフローチャートである。
【図12】図11に示すダウンロード処理の装置間の対応の説明図である。
【図13】第2実施形態の仮想デバイスドライブのディレクトリ構成を示す画面を例示した図である。
【図14】第2実施形態の仮想デバイスドライブのディレクトリ内のファイル構成を示す画面を例示した図である。
【符号の説明】
【0109】
100…ローカルPC、110…入出力部、120…OS処理部、130…通信処理部、140…仮想デバイスドライバ部、200…表示装置、210…入力装置、300…Webサーバ、310…通信処理部、320…データ供給部、330…データ記憶部、400…DNSサーバ、500…ネットワーク、600…ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置の技術に関し、特に情報処理装置が各種データをダウンロードするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複合機等の周辺機器は、専用のデバイスドライバや操作マニュアル等を記憶したCD―ROM等の記憶媒体が添付されて販売されることが一般的に行われている。利用者は、情報処理装置を操作して、添付されている記憶媒体に格納されているデバイスドライバや各種マニュアルを情報処理装置にインストールする。
【0003】
例えば、特許文献1には、CD−ROMに格納されている導入マニュアルを情報処理装置にインストールして利用することが開示されている。なお、特許文献1では、さらに、マニュアルが更新されることを考慮し、その更新情報をネットワーク経由で取得することも記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−316636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、プリンタや複合機等の周辺機器では、付属品として提供するプログラム(デバイスドライバ等)の種類が増加する傾向にある。その結果、付属品であるCD−ROM等の記憶媒体の枚数が増加してしまうという問題を有している。利用者は、複数枚の記憶媒体から各種プログラムをインストールする必要がありインストールの操作が面倒なものとなっている。また、これらのプログラム(デバイスドライバ等)は、バージョンアップが行われることが多い。そのため、メーカは、バージョンアップが行われるたびに、付属品の記憶媒体の差し換えを行う必要があり、その手間が面倒である。なお、上記の差し替えは、コストアップの要因にもなる。したがって、メーカ側に負担をかけずに、プリンタ等の周辺機器の利用者に対して、最新のバージョンのデータを簡単な操作で提供することが求められている。
【0006】
上記特許文献1の技術は、「記憶媒体の数が増加すること」を解決することについて考慮したものではない。また、上記特許文献1は、バージョンアップ情報を取得することはできるが、利用者の購入する際に最新バージョンのプログラムを提供するための技術ではない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、メーカ側に負担をかけずに、情報処理装置の利用者に操作負担をかけないで、最新のバージョンのデータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置に適用される。ここで、前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されているものとする。
【0009】
そして、前記情報処理装置は、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部と、前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部と、を有し、前記仮想デバイスドライバ部は、前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けさせ、利用者からのインストール要求を受け付けると、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールする。
【0010】
このように、本発明の第1の態様によれば、利用者は、情報処理装置に仮想デバイスドライバ部を実現するプログラムだけをインストールしておけば、サーバ上のデータを自身のドライブ(新たに構築したドライブ)上にあるデータとしてインストールすることができる。
【0011】
したがって、第1の態様を、プリンタ等の周辺機器に必要な各種プログラム(プリンタドライバ等)の提供に利用すれば、メーカ側に負担をかけずに、情報処理装置の利用者に対して、最新のバージョンのデータを簡単な操作で提供することができる。すなわち、メーカ側は、仮想デバイスドライバ部を実現するプログラムを利用者に提供して、サーバに各種データをアップロードしておけばよい。また、バージョンアップもサーバ上のデータにだけ行えばよい。また、周辺機器の付属品である記憶媒体には、仮想デバイスドライバ部を実現するプログラムを格納しておくだけでいいため、記憶媒体の枚数が増えることもなく、利用者の操作負担も軽減される。
【0012】
また、前記情報処理装置であって、前記ファイル管理部は、前記新規のドライブを構築した場合、前記新規のドライブが含まれるドライブの一覧を表示し、前記ディレクトリデータを対応付けた場合、前記新規のドライブに記憶されているデータの一覧として、前記ディレクトリデータを表示することとしてもよい。
【0013】
また、前記情報処理装置であって、前記仮想デバイスドライバ部は、利用者からのインストール要求を前記ファイル管理部から受付け付け可能に構成されていて、前記ファイル管理部は、前記新規のドライブに記憶されているデータの一覧として表示するディレクトリデータの中のディレクトリへのアクセスを受け付け、前記仮想デバイスドライバ部に、前記受け付けたディレクトリに関連付けられているデータのインストール要求を行うこととしてもよい。
【0014】
このようにすることで、情報処理装置がアクセスできるドライブおよびファイルの一覧に、サーバ上のデータを表示することができるため、利用者は、情報処理装置上にあるファイルにアクセスする感覚でサーバ上にあるデータをダウンロードすることができるようになる。
【0015】
また、本発明の第2の態様は、各種のプログラムを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置に適用される。ここで、前記サーバには、前記提供するプログラム毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに、対応するプログラムの実行に必要なファイルが関連付けられて格納されている。
【0016】
そして、前記情報処理装置は、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセス処理を実行するファイル管理部と、前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部と、を有し、前記仮想デバイスドライバ部は、前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、前記ファイル管理部に、前記新規ドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを表示させて、前記ファイル管理部が前記表示しているディレクトリデータの中のディレクトリへのアクセスを受け付けると、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記受け付けたディレクトリに関連付けられているプログラムの実行に必要なファイルをダウンロードし、前記ファイル管理部は、前記アクセスを受け付けたディレクトリに前記ダウンロードしたファイルを対応付けて前記新規のドライブに記憶させ、前記記憶したファイルへのアクセスを受け付けて、該受け付けたファイルを実行し、さらに、前記仮想デバイスドライバ部は、前記情報処理装置が動作を終了する際に、前記ファイル管理部を制御して、前記記憶したファイルを消去すると共に、前記構築した新規のドライブを削除する。
【0017】
このように、第2の態様によれば、情報処理装置に所定のアプリケーションを格納しておかなくても、そのアプリケーションを利用したい場合、サーバからダウンロードして実行することが可能になる。また、情報処理装置の動作を終了する際に、ダウンロードしたデータ(アプリケーション等のデータ)を消去するようにしているため、情報処理装置のメモリが圧迫されることを防止することができる。第2の態様は、普段はあまり利用しないアプリケーションを利用する際に便利である。なお、第2の態様をプリンタ等の周辺機器の付属品の各種プログラム(プリンタドライバ等)の提供に利用した場合も、第1の態様と同様の効果を奏する。
【0018】
また、本発明の第3の態様は、各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置が行うデータのインストール方法に適用される。ここで、前記情報処理装置には、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部が設けられている。また、前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されている。
【0019】
そして、前記情報処理装置は、前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させるステップと、前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得するステップと、前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けて表示させるステップと、利用者からのインストール要求を受け付けるステップと、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールするステップと、を実行する。
【0020】
また、本発明の第4の態様は、各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置において、前記情報処理装置にデータのインストールを実行されるプログラムに適用される。ここで、前記情報処理装置には、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部が設けられている。また、前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されている。
【0021】
そして、前記プログラムは、前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させるステップと、前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得するステップと、前記ファイル管理部に、前記新規ドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けて表示させるステップと、利用者からのインストール要求を受け付けるステップと、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールするステップと、を前記情報処理装置に実行させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0023】
先ず、本発明の第1実施形態が適用された情報処理システムについて、図1を用いて説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0025】
図示するように、本実施形態の情報処理システムは、ローカルPC100と、ローカルPC100にネットワーク500を介して接続されているWeb(World Wide Web)サーバ300と、ローカルPC100にネットワーク600を介して接続されているDNS(Domain Name System)サーバ400とを有する。ローカルPC100には、液晶ディスプレイ等の表示装置200と、キーボードやマウス等の入力装置210とが接続されている。なお、ネットワーク500の具体的な構成について特に限定しないが、以下では、ネットワーク500がインターネットの場合を例にする。また、ネットワーク600がLAN(Local Area Network)である場合を例にする。
【0026】
ローカルPC100は、自身が保持する補助記憶装置の所定領域に、仮想的なドライブ(仮想デバイスドライブ)を構築し、OS(Operating System)が提供する機能を利用して、仮想デバイスドライブに、Webサーバ300に記憶されている各種プログラム(プリンタドライバ等)等のデータのディレクトリ構成を対応付けて利用者に提示する。また、ローカルPC100は、仮想デバイスドライブに対応付けたディレクトリ構成の実体データ(ディレクトリの中身のデータ)を、Webサーバ300からダウンロードする。そして、ローカルPC100は、ダウンロードしたプログラム等をインストールする。
【0027】
Webサーバ300は、Webブラウザで閲覧するコンテンツを提供する情報処理装置である。本実施形態では、ローカルPC100からの要求に応じて、各種情報をローカルPC100に提供する。
【0028】
DNSサーバ400は、インターネットなどのTCP/IPネットワーク上で、ホスト名からIPアドレスを割り出す機能を提供する。具体的には、DNSサーバ400は、ローカルPC100からの要求に応じて、ローカルPC100に、Webサーバ300のアクセス情報(IPアドレス)を提供する。
【0029】
次に情報処理システムの機能構成を具体的に説明する。
【0030】
ローカルPC100は、入出力部110、OS処理部120、通信処理部130、および仮想デバイスドライバ部140を有する。
【0031】
入出力処理部110は、入力装置210を介して、利用者からの各種要求を受け付ける。また、入出力処理部110は、OS処理部120や仮想デバイスドライバ部140による処理結果を表示装置200に画像表示する。
【0032】
OS処理部120は、入出力部110、通信処理部130、および仮想デバイスドライバ部140等を統括的に管理する。OS処理部120は、例えば、仮想デバイスドライバ部140が利用するローカルPC100のハードウェア資源の割り当てや、ローカルPC100に接続されている周辺機器の管理等を行う。また、OS処理部120は、ローカルPC100が利用するドライブへのアクセスを受け付ける機能を提供するファイル管理手段を有する。ファイル管理手段は、ローカルPC100が利用可能なドライブの一覧(図4参照)や、各ドライブに記憶しているファイルのディレクトリ構成(図5参照)を表示する。また、ファイル管理手段は、ディレクトリ構成で表示しているファイルへのアクセスを受け付ける。
【0033】
通信処理部130は、ネットワーク500に接続されている装置(Webサーバ300)との間で行われるデータの送受信を制御する。また、通信処理部130は、DNSサーバ400との間で行われるデータの送受信の制御を行う。
【0034】
仮想デバイスドライバ部140は、ローカルPC100内に仮想的なドライブ(仮想デバイスドライブ)を構築し、Webサーバ300にアクセスして(通信処理部130を介して)、Webサーバ300に記憶されている各種データのディレクトリの構成を示す情報(ディレクトリ情報)を取得する。仮想デバイスドライバ部140は、構築した仮想デバイスドライブに、取得したディレクトリ情報を対応付ける。また、仮想デバイスドライバ部140は、利用者からのデータのインストール要求を受け付けると、Webサーバ300にアクセスし(通信処理部130を介して)、取得したディレクトリ情報に対応する各種プログラム等のデータ(ディレクトリの中身を構成する実体データ)をダウンロードする。その後、仮想デバイスドライバ部140は、ダウンロードしたデータを自身が保持する補助記憶装置(図示しない)の所定領域にインストールする。
【0035】
なお、ローカルPC100には、CPU(Central Processing Unit)と、ワークエリアとして機能する主記憶装置と、CPUが実行するプログラムや各種データを記憶するハードディスク装置(HDD)等の補助記憶装置と、表示装置200や入力装置210と接続するためのIOI/Fと、ネットワーク500を介した通信を制御するネットワークI/Fと、DNSサーバ400と通信するためのLANI/Fと、DVD/CD−RWドライブとを有する情報処理装置を用いることができる。なお、以下の説明では、補助記憶装置がハードディスク装置(HDD)である場合を例にする。
【0036】
そして、入出力部110の機能を実現するための入出力プログラム、OS処理部120の機能を実現するためのOS、および通信処理部130の機能を実現するための通信処理プログラムは、補助記憶装置に記憶されているものとする。そして、入出力部110の機能は、CPUが補助記憶装置に記憶されている入出力プログラムを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。OS処理部120の機能は、CPUが補助記憶装置に記憶されているOSを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。また、通信処理部130の機能は、補助記憶装置に記憶されている通信処理プログラムを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
【0037】
また、仮想デバイスドライバ部140の機能を実現するためのプログラム(仮想デバイスドライバ)は、CD−ROMやDVD等の記憶媒体に格納されている。そして、仮想デバイスドライバ部140の機能は、ローカルPC100のDVD/CD−RWドライブに仮想デバイスドライバを記憶した記憶媒体が挿入されている状態において、CPUがDVD/CD−RWドライブを制御して、記憶媒体に格納されている仮想デバイスドライバを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
【0038】
Webサーバ300は、通信処理部310、データ供給部320、およびデータ記憶部330を有する。
【0039】
通信処理部310は、ネットワーク500を介して、ローカルPC100との間で行われるデータの送受信を制御する。データ供給部320は、ローカルPC100からの要求に応じて、データ記憶部330に記憶しているプログラム等のデータのディレクトリ情報をローカルPCに送信する。また、データ供給部320は、ローカルPC100からの要求に応じて、ディレクトリ情報により特定されるプログラム等のデータをローカルPCに送信する。データ記憶部330は、ローカルPC100に提供するための各種データ(プログラム等のデータ)を記憶している。
【0040】
Webサーバ300には、CPU、メモリ、およびネットワーク500を介した通信を制御するネットワークI/Fを有する情報処理装置を用いることができる。なお、本実施形態のWebサーバ300の機能は、既存の技術で実現されるものである。また、DNSサーバ400は、既存の技術であるため説明を省略する。
【0041】
続いて、Webサーバ300から各種データをダウンロードし、インストールする処理について、図2および図3を用いて説明する。
【0042】
図2は、本実施形態の情報処理システムが行う各種データのダウンロード処理のフローチャートである。図3は、図2に示す処理ステップの装置間での対応を示した図である。なお、以下の説明では、仮想デバイスドライバは、ローカルPC100の主記憶装置にロードされているものする。
【0043】
先ず、OS処理部120が起動されると、仮想デバイスドライバ部140は、ローカルPC100のHDD内に、新しいドライブ(仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))を構築する処理を行う(S1)。なお、S1の具体的な処理は、後述する図8で説明する。
【0044】
そして、S1の処理の結果、ローカルPC100に仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))が構築された状態になる(S2)。すなわち、ローカルPC100の利用可能デバイスに、新たに、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))1001が加わる(図4参照)。そして、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120を介して、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))にアクセスする。そして、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))にアクセスされるとS3の処理に遷移する。なお、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))にアクセスされた場合の処理は、後述する図10で説明する。
【0045】
S3では、仮想デバイスドライバ部140は、インストールするためのデータの取得先を特定する処理を行う。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、DNSサーバ400にWebサーバ300のドメイン名を送信する。DNSサーバ400は、仮想デバイスドライバ部140からのドメイン名を受信し、受信したドメイン名に対応するIPアドレスを仮想デバイスドライバ部140に返信する。仮想デバイスドライバ部140は、DNSサーバ400から送信されたWebサーバ300のIPアドレスを取得する。
【0046】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、HTTPプロトコルにしたがい、Webサーバ300から特定のHTML(HyperText Markup Language)形式で示されたディレクトリ情報を取得する(S4)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、S3で取得したIPアドレスを利用してWebサーバ300にアクセスし、Webサーバ300が記憶しているデータ(図示する例では、「soft1、2、3」)のディレクトリ情報を要求する。Webサーバ300は、仮想デバイスドライバ部140からの要求に応じて、仮想デバイスドライバ部14にディレクトリ情報を送信する。仮想デバイスドライバ部140は、Webサーバ300からのディレクトリ情報を受信する。なお、仮想デバイスドライバ部140が行う、Webサーバ300からディレクトリ情報を取得する処理は、一般的なブラウザが行っている処理と同じである。
【0047】
S5では、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に、取得したディレクトリ情報をS1で構築した仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))に対応付けさせる。その結果、OS処理部120のファイル管理手段が、仮想デバイスドライブに記憶されているデータのディレクトリとして、Webサーバ300上にあるデータのディレクトリ情報を表示できるようになる。すなわち、S5の処理の後で、OS処理部120のファイル管理手段が、ローカルPC100の利用可能なドライブのリストを表示した場合、仮想デバイスドライブが含まれるリスト画面が表示される。ここで、仮想デバイスドライブが含まれるドライブのリスト画面を図4に示す。
【0048】
図4は、本実施形態のローカルPCが表示するドライブリスト画面を例示した図である。図示するように、画面1000では、上述したS1で構築した仮想デバイスドライブであるローカルディスク(E)1001が含まれている。そして、利用者が、OS処理部120のファイル管理手段が提供する機能を利用して、ローカルディスク(E)1001を選択すると(アクセスすることで)、OS処理部120は、図5に例示する画面1100を表示装置200に表示させる。
【0049】
図5は、本実施形態のローカルPCが表示する仮想デバイスドライブのディレクトリ構成の表示画面を例示した図である。図示するように、画面1100では、ローカルディスク(E)のディレクトリ構成として、Webサーバ300上にあるデータのディレクトリ構成が表示されている。
【0050】
図2、3に戻り説明を続ける。S5の処理の後、仮想デバイスドライバ部140は、利用者からのデータ取得要求を受け付ける(S6)。仮想デバイスドライバ部140は、表示装置200に、例えば、図6に例示するインストール要求を受け付ける画面1200を表示する。画面1200には、インストール対象のデータ(ここでは、プリンタドライバ、およびユーザマニュアルを例示)をリスト表示し、さらに、各データの横にチェックボックス1202を表示している。また、画面1200には、インストールの受付ボタン1201が設けられている。利用者は、入力装置210を用いて、インストールしたいデータに対応するチェックボックス1202で選択し、インストールボタン1201をクリックすることで、仮想デバイスドライバ部140にデータのインストール要求を行う。
【0051】
なお、S6において、OS処理部120のファイル管理手段がデータのインストールを受け付けるようにしてもよい。この場合、OS処理部120のファイル管理手段は、図5の示す画面1100を表示装置200に表示する。利用者は、OS処理部120のファイル管理手段を利用して、インストールしたいデータにアクセスする(例えば、「soft1(プリンタドライバ)」にアクセスする)。そして、OS処理部120のファイル管理手段がアクセスされたデータを仮想デバイスドライバ部140に通知するようにしてもよい。
【0052】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、HTTPプロトコルにしたがい、S6でインストールの要求を受け付けたデータをWebサーバ300からダウンロードする(S7)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、Webサーバ300にアクセスして、S6で利用者から受け付けたデータ(例えば、soft1〜3)の送信を要求する。Webサーバ300のデータ供給部320は、仮想デバイスドライバ部110からの要求を受け付ける。Webサーバ300のデータ供給部320は、受け付けた要求されたデータをデータ記憶部330より読み出し、ローカルPC100に送信する。なお、Webサーバ300に記憶されているデータ(図示する例では、soft1〜3)は、圧縮状態で記憶されているものとする。そして、Webサーバ300は、圧縮状態のままデータ(図示する例では、soft1〜3)を送信する。仮想デバイスドライバ部140は、Webサーバ300が送信した圧縮状態のデータを受信する。
【0053】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、S7で受信した圧縮状態のデータ(例えば、soft1〜3)をHDDの所定の領域(テンポラリエリア等)に記憶させる(S8)。そして、仮想デバイスドライバ部140は、Webサーバ300からのデータのダウンロードが完了したら、HDDが記憶している圧縮状態のデータ(soft1〜3)の解凍処理を行う(S9)。仮想デバイスドライバ部140は、S9により解凍されたデータをHDDの所定の領域(テンポラリエリア等)に記憶させる(S10)。
【0054】
仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に、S10で記憶したデータを仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の該当するディレクトリに対応付させる(S11)。その結果、OS処理部120のファイル管理手段は、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))に記憶されているデータのディレクトリ内のファイル構成を表示できるようになる。また、利用者は、OS処理部120のファイル管理手段を利用して、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の各ファイルの実行および閲覧が可能になる。
【0055】
図2に戻り説明を続ける。S12では、OS処理部120のファイル管理手段が、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイルを実行する(S12)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140がOS処理部120に、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイルの実行を要求し、OS処理部120が要求にしたがい、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイルを実行する。例えば、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))に記憶したファイルがプリンタドライバの場合、OS処理部120は、プリンタドライバのインストール処理を行う。
【0056】
なお、S12では、利用者からアクセスされたか否かに関わらず、S7でダウンロードしたファイルを実行して、HDDの所定領域に自動的にインストールするようにしているが、利用者にインストールする前に確認画面を表示するようにしてもよい。
【0057】
また、S12において、仮想デバイスドライバ部140が自動的にOS処理部140にファイルの実行を指示しているが、S12の処理に代えて、利用者がOS処理部120のファイル管理手段を利用してファイルを実行(または閲覧)するようにしてもよい。この場合、OS処理部120は、例えば、図7に例示する仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイル構成画面1300を表示する。
【0058】
図7は、本実施形態の仮想デバイスドライブのファイル構成の表示画面を例示した図である。図示するように、画面1300では、「soft1」のファイル構成1301が示されている。利用者は、OS処理部120のファイル管理手段の機能を利用して画面1300を表示させて、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のファイルを実行する。例えば、「SETUP.EXE」を実行して、「soft1(プリンタドライバ)」をインストールする。
【0059】
最後に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120の処理が終了する際に、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))を消去する処理を行い、処理を終了する。なお、仮想デバイスドライブを消去する処理は、後述する図9で説明する。
【0060】
続いて、図2に示したS1の処理について図8を用いて説明する。
【0061】
図8は、図2に示したS1の処理の手順を示すフローチャートである。
【0062】
先ず、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120を介して、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の組み込み先の環境をチェックする(S1)。仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120を介して、HDDの空き領域を調べて、HDDに所定容量の空き領域があればS21の処理に進み、所定容量の空き領域がなければS30の処理に進む。
【0063】
S21では、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、ドライブ(ボリューム)へのアクセス禁止処理を行わせる。このようにするのは、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))を構築している際に、OS処理部120のファイル管理手段が他のドライブ(例えば、ローカルディスク(c))にアクセスすることにより生じる誤動作を防止するためである。
【0064】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120が保持するドライブ管理テーブルに新しい番号を割り当てる(S22)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、ドライブ管理テーブルに新しい番号を割り当てるように要求する。OS処理部120は、仮想デバイスドライバ部140からの要求を受け、ドライブ管理テーブルに新しい番号を割り当てる。これにより、例えば、図4に示すEドライブ(ローカルディスク(E))等ができる。
【0065】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120を介して、S22で割り当てたドライブ(ローカルディスク(E))に対して、Webサーバ300からデータをダウンロードする機能(HTTPアクセス機能)のプログラムを割り当てる(S23)。
【0066】
ここで、OS処理部120は、ドライブへのアクセスを受け付けた際に実行するデータのアドレス(飛び先のアドレス)を登録する「アクセス処理飛び先テーブル」を保持している。そして、飛び先のアドレスは、予め設定されている。本ステップ(S23)では、「アクセス処理飛び先テーブル」の飛び先アドレスを、予め設定されているアドレスからHTTPアクセス機能のプログラム(仮想デバイスドライバの中に含まれるプログラム)のアドレスに変更する。OS処理部120は、変更前の元のアドレスを保存しておく。
【0067】
なお、HTTPアクセス機能のプログラムには、「HTTP用ドライブ判断プログラム」と、「HTTPアクセスプログラム」とが含まれている。「HTTP用ドライブ判断プログラム」は、OS処理部120がアクセスを受け付けたドライブがS22で割り当てた仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))であるか否かを判断する。そして、「HTTP用ドライブ判断プログラム」は、仮想デバイスドライブと判断した場合、HTTPアクセスプログラムの処理に移行し、仮想デバイスドライブではないと判断した場合には、OS処理部120に通常のドライブアクセス処理を実行させる。「HTTPアクセスプログラム」は、Webサーバ300からデータをダウンロードする機能を実行する(図2のS3〜S7の処理を実行する)。
【0068】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、データを一時的に管理するためのワークエリアをHDD(HDDのテンポラリエリア)内に確保する(S24)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、データを一時的に管理するためのワークエリアをHDD内に確保するように要請する。OS処理部120は、上記の要求に応じて、データを一時的に管理するためのワークエリアをHDD内に確保する。なお、OS処理部120は、確保するワークエリアの容量を利用者からの要求に応じて変更できるようにする。
【0069】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、ドライブ(ボリューム)のアクセス許可処理を行わせる(S25)。すなわち、S21で行ったドライブ(ボリューム)へのアクセス禁止を解除して処理を終了する。
【0070】
なお、S20で空き領域がない場合に進むS30では、エラー処理が行われて処理を終了する。具体的には、仮想デバイスドライバ部140が仮想デバイスドライブを構築できない旨を利用者に提示して、処理を終了する。
【0071】
次に、S13の処理の具体的な手順について図9を用いて説明する。
【0072】
図9は、図2に示したS13の処理の手順を示すフローチャートである。
【0073】
先ず、仮想デバイスドライバ部140は、図8のS21と同様の処理を行う(S40)。
【0074】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、割り当てていた新しいドライブ番号を削除する(S41)。具体的には、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120に対して、ドライブ管理テーブルに割り当てた新しいドライブ番号を削除するように要求する。OS処理部120は、仮想デバイスドライバ部140からの要求を受け、ドライブ管理テーブルに割り当てた新しいドライブ番号を削除する。すなわち、OS処理部120は、図8のS22で割り当てたドライブ番号をドライブ管理テーブルから削除する。
【0075】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120が保持している「アクセス処理飛び先テーブル」に設定されている飛び先アドレスを変更前の元のアドレスに戻す(S42)。すなわち、図8のS23で変更した「アクセス処理飛び先テーブル」の設定を元のデータに戻す。
【0076】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、HTTPアクセス機能のプログラムを終了し(S43)、データ一時管理用のワークエリアに記憶されている各データを削除する(S44)。
【0077】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、図8のS25と同様の処理を行い(S45)、処理を終了する。
【0078】
続いて、OS処理部120が行うドライブ(ボリューム)にアクセスする処理について、図10を用いて説明する。
【0079】
図10は、本実施形態のOS処理部のデバイスアクセス処理のフロー図である。
【0080】
先ず、OS処理部120は、デバイスアクセス要求を受け付ける(S50)。具体的には、OS処理部120は、ローカルPC100上で稼動しているアプリケーション(図示しない)や、仮想デバイスドライバ部140からデバイスアクセス要求を受け付ける。なお、仮想デバイスドライバ部140からのデバイスアクセス要求とは、例えば、図2のS2で説明した仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))に対するアクセス要求等である。
【0081】
次に、OS処理部120は、アクセス処理飛び先テーブルを参照する(S51)。なお、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))が組み込まれている場合、S53の仮想デバイスドライバ部140による処理に遷移し、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))が組み込まれていない場合、S60の処理に進む。
【0082】
すなわち、仮想デバイスドライブが組み込まれていれば、図8のS23により、「アクセス処理飛び先テーブル」の飛び先アドレスが、HTTPアクセス機能のプログラムのアドレスに変更されている。したがって、仮想デバイスドライブが組み込まれている場合に、OS処理部120がデバイスアクセス処理を受け付けると、ローカルPC100のCPUによりHTTPアクセス機能のプログラムが実行され、仮想デバイスドライバ部140によるHTTPアクセス処理が実行される。一方、仮想デバイスドライブが組み込まれていなければ、「アクセス処理飛び先テーブル」の飛び先アドレスは、通常のOS処理部140のデバイスアクセス処理のために設定されているアドレスである。したがって、仮想デバイスドライブが組み込まれていない場合に、OS処理部120がデバイスアクセス処理を受け付けると、OS処理部120によるS60〜61の処理に進む。
【0083】
S60では、OS処理部120は、既存技術のOSが行うドライブアクセス処理を行う。そして、S61では、OS処理部120は、アクセスした情報をアクセスの要求元(例えば、ローカルPC100上で動作するアプリケーション(図示しない))へ送信する。なお、S60〜61は、既存技術であるためここでは概略だけ示している。
【0084】
次に、S53の仮想デバイスドライバ部140による処理を説明する。S53では、仮想デバイスドライバ部140は、S50で、OS処理部120がアクセスを受け付けたドライブがHTT用アクセスドライブ(仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E)))であるか否かを判断する。
【0085】
そして、仮想デバイスドライバ部140は、アクセスを受け付けたドライブがHTT用アクセスドライブではないと判断した場合(例えば、ローカルディスク(c)や3.5インチディスク(A)等の場合)、S60の処理に遷移する。すなわち、仮想デバイスドライバ部140は、アクセスを受け付けたドライブがHTT用アクセスドライブではないと判断した場合、OS処理部120に通常のドライブアクセス処理の実行する旨を通知し、その通知を受けたOS処理部120がS60の処理を行う。
【0086】
一方、仮想デバイスドライバ部140は、アクセスを受け付けたドライブがHTT用アクセスドライブであると判断した場合、S54の処理に進む。
【0087】
S54では、仮想デバイスドライバ部140は、上述した図2のS3〜S7の処理を行い、S55の処理に進む。
【0088】
S55では、仮想デバイスドライバ部140は、上述した図2のS8〜S12の処理を行う。
【0089】
このように、本実施形態によれば、利用者は、仮想デバイスドライバが記憶されている記憶媒体をローカルPC100のCD−DVD/CD−RWドライブに挿入し、仮想デバイスドライバをローカルPC100に読み込み、その後、図6に示す画面1200に従いローカルPC100を操作するだけで簡単に、Webサーバ300上の各種データをダウンロードして、インストールすることができるようになる。すなわち、利用者は、ローカルPCにCD―ROM等の記憶媒体を挿入し、画面1200のインストールボタン1201をクリックするだけで、各種データをインストールできる。その結果、利用者は、Webサーバ300からデータをダウンロードした上でインストールする処理を、あたかもCD-ROM等の記憶媒体から直接インストールしているような感覚で行うことができる。
【0090】
また、本実施形態は、プリンタ等の周辺機器の各種データ(プリンタドライバ等)を提供する場合に便利である。メーカ側は、周辺機器の付属品として記憶媒体に、少なくとも仮想デバイスドライバを格納しておけばよい。すなわち、各種データ(プリンタドライバ等)を記憶媒体に格納しておく必要がない。そのため、プリンタ等の周辺機器に付属品として提供される記憶媒体の枚数が増加することもない。また、周辺機器の付属品として提供する各種プログラムのバージョンアップも、Webサーバ300のデータを更新すればよいため、メーカの手間を軽減することができる。さらに、利用者にとっても、付属品である記憶媒体の枚数が増加することがないため、取り扱いが便利になる。また、本実施形態では、プリンタ等の周辺機器を購入した利用者は、購入した際に、最新バージョンのデータを簡単にインストールすることができるようになる。
【0091】
続いて、上述した第1実施形態の変形した本発明の第2実施形態について説明する。
【0092】
第2実施形態は、第1実施形態の仮想デバイスドライバ部140の機能を利用して、ローカルPC100が所定のアプリケーションプログラムを実行する場合、その都度、Webサーバ300からそのアプリケーションプログラム(以下単に「アプリケーション」ということもある)をダウンロードして実行し、OSが終了する際にダウンロードしたアプリケーションを消去するものである。つまり、第2実施形態では、第1実施形態のようにダウンロードしたデータをHDDの所定領域にインストールしないため、HDDの容量が圧迫されることがない。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を用いる。
【0093】
第2実施形態の情報処理システムの概略構成は、図1に示したものと仮想デバイスドライバ部140が行う処理が一部異なる以外は同じである。また、第2実施形態の情報処理システムのハードウェア構成は、第1実施形態と同様である。なお、第2実施形態では、仮想デバイスドライバ部140の機能を実現するためのプログラム(仮想デバイスドライバ)は、ローカルPC100の補助記憶装置(第2実施形態でHDDを用いる)に格納されているものとする。そして、仮想デバイスドライバ部140の機能は、ローカルPC100のCPUが補助記憶装置に格納されている仮想デバイスドライバを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
【0094】
次に、第2実施形態の情報処理システムが行う処理について図11および12を用いて説明する。
【0095】
図11は、第2実施形態の各種データのダウンロード処理のフローチャートである。図12は、図11に示す処理ステップの装置間での対応を説明するための図である。なお、第2実施形態では、Webサーバ300には、アプリケーションの実行に必要なデータだけを記憶しておく。また、Webサーバ300に記憶されているデータは、圧縮されているものとする。
【0096】
先ず、OS処理部120が起動すると、仮想デバイスドライバ部140が起動して、上述した図2のS1と同様の手順にしたがい、新たに仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E)を構築する(S100)。
【0097】
続いて、仮想デバイスドライバ部140は、図2のS2〜S5と同様の処理ステップを行う(S200〜500)。これにより、OS処理部120のファイル管理手段は、例えば、図13に示す、仮想デバイスドライブのディレクトリ構成を示す画面2000を表示させることが可能になる。
【0098】
次に、OS処理部120は、利用者からのデータ取得要求を受け付ける(S600)。具体的には、OS処理部120が画面2000(図13)を表示し、利用者からのデータの選択を受け付ける。OS処理部120は、ダウンロードを受け付けたデータを仮想デバイスドライバ部140に通知する。
【0099】
その後、仮想デバイスドライバ部140は、図2のS7〜S10と同様の手順にしたがい、Webサーバ300からデータ(各種プログラム)をダウンロードして、ダウンロードしたデータを解凍して、ローカルPC100のHDDの所定領域(テンポラリエリア)に保存する(S700〜S1000)。
【0100】
なお、S700の処理を行う際に、既にHDDのテンポラリエリアに同じデータが存在することもある。そのため、仮想デバイスドライバ部140は、ダウンロードを行う前に、HDDのテンポラリエリアに同じデータが存在しないことを確認して、同じデータが存在しない場合にWebサーバ300からデータをダウンロードする。仮想デバイスドライバ部140は、既にHDDのテンポラリエリアに同じデータが存在する場合には、S700〜S1000を行わずに、S1100に進む。
【0101】
次に、仮想デバイスドライバ部140は、図2のS11と同様の手順にしたがい、OS処理部120に、S1000で記憶したデータのファイル構成を仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の該当するディレクトリに対応付させる(S1100)。その結果、OS処理部120のファイル管理手段は、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))のディレクトリ内のファイル構成を表示できるようになる。また、利用者は、OS処理部120のファイル管理手段の機能を利用して、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))の各ファイルの実行および閲覧が可能になる。
【0102】
次に、OS処理部120は、S700でダウンロードしたファイルへのアクセスを受け付け、受け付けたファイルを実行する(S1200)。具体的には、OS処理部120は、例えば、図14に示す、仮想デバイスドライブのディレクトリ内のファイル構成を示す画面2100を表示する。OS処理部120は、画面2100上で、利用者からのファイルへのアクセスを受け付け、その受け付けたファイルを実行する。例えば、画面2100に示す「Program.exe2110」のアクセス要求を受け付けた場合、ローカルPC100のCPUが「Program.exe2110」を実行して、「soft1」が稼動する。
【0103】
最後に、仮想デバイスドライバ部140は、OS処理部120の処理が終了する際に、仮想デバイスドライブ(ローカルディスク(E))を消去する処理を行い、処理を終了する(S1300)。なお、仮想デバイスドライブを消去する処理は、上述した図9と同様である。
【0104】
このように、本発明の第2実施形態では、仮想デバイスドライバ部140の構成により、ローカルPC100の補助記憶装置に所定のアプリケーションを格納しておかなくても、そのアプリケーションを利用したい場合、Webサーバ300からダウンロードして実行することが可能になる。また、OSを終了する際に、ダウンロードしたアプリケーションを消去するようにしているため、ローカルPC100の補助記憶装置が圧迫されることを防止することができる。特に、第2実施形態は、普段はあまり利用しないアプリケーションを利用する際に便利である。
【0105】
また、第2実施形態は、第1実施形態と同様、プリンタ等の周辺機器の各種データ(プリンタドライバ等)を提供する場合にも利用することができる。第2実施形態においても各種データ(プリンタドライバ等)を記憶媒体に格納して利用者に提供する必要がないため、第1実施形態と同様、メーカ側に負担をかけず、利用者に対して最新のバージョンのデータを、操作負担をかけずに提供できる。さらに、第2実施形態によれば、周辺機器の修理マニュアルデータ等の普段はあまり利用しないデータを必要な場合にだけ簡単にダウンロードすることができる(わざわざ、サービスマニュアルが記憶されているCD―ROM等の記憶媒体を探す必要がない)。
【0106】
なお、本発明は、以上で説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、ローカルPC100は、Webサーバ300のIPアドレスをDNSサーバ400から取得するようにしているが特にこれに限定するものではない。Webサーバ300のIPアドレスが固定の場合、そのIPアドレスをローカルPC100に保持させておけば、DNSサーバからIPアドレスを取得する処理(図2のS3の処理)は、不要になる。
【0107】
また、上記実施形態として、Webサーバ300からダウンロードするデータとして、プリンタドライバやユーザマニュアルを例示したが、ダウンロードするデータは、ゲームのプログラムであってもよいし、音楽情報であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の実施形態の情報処理システムの機能ブロック図である。
【図2】第1実施形態のダウンロード処理のフローチャートである。
【図3】図2に示すダウンロード処理の装置間の対応の説明図である。
【図4】第1実施形態のドライブリスト画面を例示した図である。
【図5】第1実施形態の仮想デバイスドライブのディレクトリ構成の表示画面を例示した図である。
【図6】第1実施形態のインストール要求画面を例示した図である。
【図7】第1実施形態の仮想デバイスドライブのファイル構成の表示画面を例示した図である。
【図8】図2に示したS1の処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図2に示したS13の処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態のOS処理部のデバイスアクセス処理のフローチャートである。
【図11】第2実施形態のダウンロード処理のフローチャートである。
【図12】図11に示すダウンロード処理の装置間の対応の説明図である。
【図13】第2実施形態の仮想デバイスドライブのディレクトリ構成を示す画面を例示した図である。
【図14】第2実施形態の仮想デバイスドライブのディレクトリ内のファイル構成を示す画面を例示した図である。
【符号の説明】
【0109】
100…ローカルPC、110…入出力部、120…OS処理部、130…通信処理部、140…仮想デバイスドライバ部、200…表示装置、210…入力装置、300…Webサーバ、310…通信処理部、320…データ供給部、330…データ記憶部、400…DNSサーバ、500…ネットワーク、600…ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置であって、
前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されていて、
前記情報処理装置は、
自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部と、
前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部と、を有し、
前記仮想デバイスドライバ部は、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、
前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けさせ、
利用者からのインストール要求を受け付けると、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールすること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記ファイル管理部は、
前記新規のドライブを構築した場合、前記新規のドライブが含まれるドライブの一覧を表示し、
前記ディレクトリデータを対応付けた場合、前記新規のドライブに記憶されているデータの一覧として、前記ディレクトリデータを表示すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記仮想デバイスドライバ部は、利用者からのインストール要求を前記ファイル管理部から受付け付け可能に構成されていて、
前記ファイル管理部は、
前記新規のドライブに記憶されているデータの一覧として表示するディレクトリデータの中のディレクトリへのアクセスを受け付け、前記仮想デバイスドライバ部に、前記受け付けたディレクトリに関連付けられているデータのインストール要求を行うこと
を特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
各種のプログラムを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置であって、
前記サーバには、前記提供するプログラム毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに、対応するプログラムの実行に必要なファイルが関連付けられて格納されていて、
前記情報処理装置は、
自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセス処理を実行するファイル管理部と、
前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部と、を有し、
前記仮想デバイスドライバ部は、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、
前記ファイル管理部に、前記新規ドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを表示させて、
前記ファイル管理部が前記表示しているディレクトリデータの中のディレクトリへのアクセスを受け付けると、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記受け付けたディレクトリに関連付けられているプログラムの実行に必要なファイルをダウンロードし、
前記ファイル管理部は、
前記アクセスを受け付けたディレクトリに前記ダウンロードしたファイルを対応付けて前記新規のドライブに記憶させ、前記記憶したファイルへのアクセスを受け付けて、該受け付けたファイルを実行し、さらに、
前記仮想デバイスドライバ部は、
前記情報処理装置が動作を終了する際に、前記ファイル管理部を制御して、前記記憶したファイルを消去すると共に、前記構築した新規のドライブを削除すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置が行うデータのインストール方法であって、
前記情報処理装置には、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部が設けられていて、
前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されていて、
前記情報処理装置は、
前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させるステップと、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得するステップと、
前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けて表示させるステップと、
利用者からのインストール要求を受け付けるステップと、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールするステップと、を実行すること
を特徴とするインストール方法。
【請求項6】
各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置において、前記情報処理装置にデータのインストールを実行されるプログラムであって、
前記情報処理装置には、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部が設けられていて、
前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されていて、
前記プログラムは、
前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させるステップと、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得するステップと、
前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けて表示させるステップと、
利用者からのインストール要求を受け付けるステップと、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールするステップと、を前記情報処理装置に実行させること
を特徴とするプログラム。
【請求項1】
各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置であって、
前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されていて、
前記情報処理装置は、
自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部と、
前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部と、を有し、
前記仮想デバイスドライバ部は、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、
前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けさせ、
利用者からのインストール要求を受け付けると、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールすること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記ファイル管理部は、
前記新規のドライブを構築した場合、前記新規のドライブが含まれるドライブの一覧を表示し、
前記ディレクトリデータを対応付けた場合、前記新規のドライブに記憶されているデータの一覧として、前記ディレクトリデータを表示すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記仮想デバイスドライバ部は、利用者からのインストール要求を前記ファイル管理部から受付け付け可能に構成されていて、
前記ファイル管理部は、
前記新規のドライブに記憶されているデータの一覧として表示するディレクトリデータの中のディレクトリへのアクセスを受け付け、前記仮想デバイスドライバ部に、前記受け付けたディレクトリに関連付けられているデータのインストール要求を行うこと
を特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
各種のプログラムを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置であって、
前記サーバには、前記提供するプログラム毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに、対応するプログラムの実行に必要なファイルが関連付けられて格納されていて、
前記情報処理装置は、
自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセス処理を実行するファイル管理部と、
前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させる仮想デバイスドライバ部と、を有し、
前記仮想デバイスドライバ部は、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得し、
前記ファイル管理部に、前記新規ドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを表示させて、
前記ファイル管理部が前記表示しているディレクトリデータの中のディレクトリへのアクセスを受け付けると、前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記受け付けたディレクトリに関連付けられているプログラムの実行に必要なファイルをダウンロードし、
前記ファイル管理部は、
前記アクセスを受け付けたディレクトリに前記ダウンロードしたファイルを対応付けて前記新規のドライブに記憶させ、前記記憶したファイルへのアクセスを受け付けて、該受け付けたファイルを実行し、さらに、
前記仮想デバイスドライバ部は、
前記情報処理装置が動作を終了する際に、前記ファイル管理部を制御して、前記記憶したファイルを消去すると共に、前記構築した新規のドライブを削除すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置が行うデータのインストール方法であって、
前記情報処理装置には、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部が設けられていて、
前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されていて、
前記情報処理装置は、
前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させるステップと、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得するステップと、
前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けて表示させるステップと、
利用者からのインストール要求を受け付けるステップと、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールするステップと、を実行すること
を特徴とするインストール方法。
【請求項6】
各種のデータを提供するサーバに、ネットワークを介して接続されている情報処理装置において、前記情報処理装置にデータのインストールを実行されるプログラムであって、
前記情報処理装置には、自身が利用できるドライブおよび該ドライブに記憶されているデータの一覧をディレクトリ構造で表示すると共に、各ドライブおよびデータへのアクセスを受け付けるファイル管理部が設けられていて、
前記サーバには、前記提供するデータ毎にディレクトリが設けられ、各々のディレクトリに対応するデータが関連付けられて格納されていて、
前記プログラムは、
前記ファイル管理部に、自身が利用できるドライブの空き領域に新規のドライブを構築させるステップと、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、該サーバに設けられている前記ディレクトリの構成を示すディレクトリデータを取得するステップと、
前記ファイル管理部に、前記新規のドライブが記憶しているデータとして、該ディレクトリデータを対応付けて表示させるステップと、
利用者からのインストール要求を受け付けるステップと、
前記ネットワークを介して、前記サーバから、前記該ディレクトリデータの中のディレクトリに関連付けられているデータをダウンロードし、該ダウンロードしたデータをインストールするステップと、を前記情報処理装置に実行させること
を特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−207017(P2007−207017A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−25794(P2006−25794)
【出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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