説明

情報処理装置、サーバ装置、印刷制御システム、プログラムおよび記録媒体

【課題】印刷条件の設定画面を容易に変更することが可能な情報処理装置を実現する。
【解決手段】パソコン1は、リソースからデータを取得し、当該データに対応する画面を表示装置2に表示させるブラウザ(閲覧手段)14と、印刷処理の制御を行うプリンタドライバ部(印刷制御手段)21とを備える情報処理装置である。そして、プリンタドライバ部21は、ブラウザ14に対して、印刷条件を設定するための設定画面に対応する設定画面データを記憶するコンテンツ管理部(記憶部)17から当該設定画面データを取得し、取得した設定画面データに基づいて、上記設定画面を表示装置2に表示させるように指示するUI処理部(指示手段)12を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リソースのデータを取得し、当該データに対応する画面を表示装置に表示させる閲覧手段と、印刷処理の制御を行う印刷制御手段とを備える情報処理装置、当該情報処理装置と通信可能なサーバ装置、印刷制御システムおよび印刷制御プログラム(プリンタドライバ)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタで印刷するときの印刷条件を設定するための設定画面を表示装置に表示させ、ユーザ入力に従って、印刷条件を設定するプリンタドライバが知られている。
【0003】
近年、プリンタの多機能化に伴い、印刷機能の数も増大しており、設定画面が複雑になってきている。そこで、特許文献1には、設定画面においてアニメーションを表示させ、操作性を向上させるプリンタドライバが開示されている。また、特許文献2・3には、印刷機能を表すアイコンを表示させることで、印刷機能の内容をユーザに理解しやすくさせるプリンタドライバが開示されている。
【特許文献1】特開2001−5628(2001年1月12日公開)
【特許文献2】特開2002−182871(2002年6月28日公開)
【特許文献3】特開2004−220487(2004年8月5日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、設定画面の設計開発者は、一度設計した設定画面を、ユーザの操作性等を考慮して変更を希望する場合がある。また、ユーザが自分の好みに応じた設定画面のカスタマイズを希望する場合がある。
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では、設定画面の生成・表示を行うためのプログラム全てがプリンタドライバに組み込まれている。そのため、設定画面の変更を行う場合には、プリンタドライバに組み込まれたプログラム全体を編集する必要があり、非常に手間がかかる。とくに、設定画面内にアニメーションやアイコンが含まれている場合、プリンタドライバが膨大な量になるため、設定画面の変更がさらに困難となる。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、印刷条件の設定画面を容易に変更することが可能な情報処理装置、サーバ装置、印刷制御システム、プログラムおよび記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、上記課題を解決するために、リソースからデータを取得し、当該データが示す画像を表示装置に表示させる閲覧手段と、印刷処理の制御を行う印刷制御手段とを備える情報処理装置において、上記印刷制御手段は、上記閲覧手段に対して、印刷条件を設定するための設定画面に対応する設定画面データを記憶する記憶部から当該設定画面データを取得し、取得した設定画面データが示す設定画面を表示装置に表示させるように指示する指示手段を備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、印刷制御手段は、CPUなどの演算手段がプリンタドライバプログラム(以下、単にプリンタドライバという)に従った処理を実行することで実現される機能ブロックである。
【0009】
また、上記リソースとは、情報処理装置内のハードウェア資源や、通信ネットワーク上の資源である。
【0010】
上記の構成によれば、印刷制御手段は、閲覧手段に対して、印刷条件を設定するための設定画面に対応する設定画面データを記憶する記憶部から当該設定画面データを取得し、取得した設定画面データに基づいて、上記設定画面を表示装置に表示させるように指示する指示手段を備える。すなわち、印刷制御手段は、外部にある閲覧手段に対して、記憶部が記憶する設定画面データに基づいて、設定画面の表示処理を行わせる指示を行うのみである。
【0011】
そのため、プリンタドライバには、上記指示手段が行う動作を規定するプログラムを組み込むだけでよく、設定画面の表示処理を規定するプログラムを組み込む必要がない。その結果、設定画面を変更する場合に、プリンタドライバ自体を編集する必要がなくなる。よって、設定画面を容易に変更することができる。
【0012】
なお、指示手段が設定画面を表示装置に表示させるように指示する閲覧手段は、設定画面の内容に応じて設定される。例えば、設定画面が静止画のみを含む場合、指示手段は、静止画が表示可能な閲覧手段に対して指示すればよい。また、設定画面が静止画と動画とを含む場合、指示手段は、静止画が表示可能な閲覧手段と動画が表示可能な閲覧手段(もしくは、静止画および動画が表示可能な閲覧手段)に対して指示すればよい。このように、閲覧手段を適宜設定することによって、様々な表示形式の設定画面を表示させることができる。
【0013】
そして、閲覧手段が有する表示に関する機能は、当該閲覧手段および印刷制御手段の双方から使用される。また、多くの場合、閲覧手段は、上記表示に関する機能を既に有している。そのため、情報処理装置全体を構築する手間を削減することができる。例えば、プログラムを用いて構築する場合、プログラミングの手間が削減でき、回路で構築する場合、回路設計の手間が削減できる。
【0014】
さらに、設定画面は、閲覧手段が設定画面データに基づいて表示するものである。そのため、設定画面を変更する場合、記憶部に記憶された設定画面データを編集すればよく、閲覧手段自体を編集する必要がない。これにより、設定画面を一層容易に変更することができる。
【0015】
そして、通常、閲覧手段に対応して、当該閲覧手段で表示可能なデータの編集を行う編集手段が存在する。これにより、ユーザは、当該編集手段によって設定画面データを容易に編集できる。例えば、閲覧手段が、WebブラウザのソフトウェアをCPUなどの演算手段が実行することで実現される機能ブロックである場合、当該Webブラウザで閲覧可能な形式に作成されたデータは、Webページを作成する汎用のソフトウェアを用いて、容易に編集(カスタマイズ)することができる。
【0016】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記閲覧手段は、上記設定画面に対するユーザ入力に基づいて印刷条件を設定し、上記印刷制御手段は、上記閲覧手段により設定された印刷条件に基づいて印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段を備えることが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、印刷条件の設定処理をユーザ入力に基づいて閲覧手段に行わせる。そして、印刷ジョブ生成手段は、閲覧手段が設定した印刷条件を取得し、取得した印刷条件に基づいて印刷ジョブを生成する。
【0018】
これにより、印刷制御手段は、印刷条件の設定処理を行う必要がない。すなわち、プリンタドライバに、印刷条件の設定処理を規定するプログラムを組み込む必要がなく、プリンタドライバを簡略化することができる。
【0019】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記閲覧手段は、上記設定画面に対するユーザ入力に基づいて複数の印刷機能の各々の詳細条件を設定し、上記印刷制御手段は、上記閲覧手段が設定した各印刷機能の詳細条件を取得し、上記複数の印刷機能間において互いに両立しない詳細条件の組み合わせを示す機能制限テーブルに基づいて、取得した各印刷機能の詳細条件の中に、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かを判定する判定手段を備え、上記閲覧手段は、上記判定手段による判定結果を上記表示装置に表示させることが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、印刷条件の設定処理をユーザ入力に基づいて閲覧手段に行わせる。これにより、印刷制御手段は、印刷条件の設定処理を行う必要がない。すなわち、プリンタドライバに、印刷条件の設定処理を規定するプログラムを組み込む必要がなく、プリンタドライバを簡略化することができる。
【0021】
また、判定手段は、取得した各印刷機能の詳細条件のうち、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かを判定するとともに、上記閲覧手段に対して判定結果を表示装置に表示させる。これにより、ユーザは、設定した印刷条件のうち、互いに両立しない詳細条件が設定されているか否かを確認することができる。そして、互いに両立しない詳細条件が設定されている場合、設定変更を行うことができる。その結果、印刷処理を行う際にエラーが生じることを防止することができる。
【0022】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記記憶部は、外部のサーバ装置に備えられている。これにより、情報処理装置は、設定画面データを記憶する必要がない。また、サーバ装置が記憶する設定画面データを変更するだけで、当該サーバ装置から設定画面データを取得する全ての情報処理装置で表示される設定画面を変更することが可能となる。すなわち、各情報処理装置で表示される設定画面を一斉に変更することができる。
【0023】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記記憶部を備えていてもよい。これにより、閲覧手段は、同じ装置内の記憶部から設定画面データを取得することができる。その結果、通信ネットワークを介して設定画面データを取得する場合に比べて、閲覧手段が設定画面データを取得するのに必要な時間を短縮することができる。すなわち、設定画面を表示するまでの時間を短縮することができる。
【0024】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記設定画面データは、複数の部分データから構成されており、上記記憶部は、上記複数の部分データの一部を記憶する第1記憶部と、残りの部分データを記憶する第2記憶部とからなり、上記第1記憶部を備え、上記第2記憶部が外部のサーバ装置に備えられていてもよい。
【0025】
上記の構成によれば、指示手段は、閲覧手段に対して、設定画面データを構成する一部の部分データについて、同じ装置内の第1記憶部から取得し、残りの部分データについて、外部のサーバ装置内の第2記憶部から取得するようにさせる。
【0026】
その結果、情報処理装置は、設定画面データの全ての記憶しておく必要がない。さらに、閲覧手段は、一部の部分データについて、同じ装置内の第1記憶部から通信ネットワークを介することなく取得できるため、設定画面データの取得に要する時間を短縮できる。
【0027】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記設定画面は動画像を含んでおり、上記動画像を示す複数のフレームデータの各々が上記部分データであり、上記複数のフレームデータのうち、1番目から所定番目までのフレームデータを上記第1記憶部が記憶し、残りのフレームデータを上記第2記憶部が記憶している。
【0028】
上記の構成によれば、動画像について、閲覧手段は、1番目から所定番目までのフレームデータを、同じ装置内の第1記憶部から取得するため、通信ネットワークを介する場合に比べて短時間で取得できる。
【0029】
そして、閲覧手段は、1番目から所定番目までのフレームデータに対応する画像を表示している間に、残りのフレームデータを外部のサーバ装置から取得し、当該所定番目のフレームデータに対応する画像の表示が終了した後、サーバ装置から取得した残りのフレームデータに対応する画像を表示すればよい。
【0030】
その結果、閲覧手段が動画像を表示するまでの時間を短縮することができるとともに、情報処理装置は、動画像を構成する大容量の全てのフレームデータを記憶しておく必要がない。
【0031】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記設定画面は複数の画像を順次表示させるものであり、上記複数の画像の各々を示す画像データが上記部分データであり、上記複数の画像のうち、1番目から所定番目までに表示する画像の画像データを上記第1記憶部が記憶し、残りの画像の画像データを上記第2記憶部が記憶している。
【0032】
上記の構成によれば、順次表示される複数の画像について、閲覧手段は、1番目から所定番目までに表示する画像の画像データを、同じ装置内の第1記憶部から取得するため、通信ネットワークを介する場合に比べて短時間で取得できる。
【0033】
そして、閲覧手段は、1番目から所定番目までの画像を表示している間に、残りの画像を外部のサーバ装置から取得し、当該所定番目の画像の表示が終了した後、サーバ装置から取得した残りの画像を表示すればよい。
【0034】
その結果、閲覧手段が複数の画像を順次表示するまでの時間を短縮することができるとともに、情報処理装置は、全ての画像の画像データを記憶しておく必要がない。
【0035】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記設定画面データは、複数の印刷機能に対応するアイコンを順次表示させる設定画面に対応するデータであることが好ましい。
【0036】
複数の印刷機能に対応するアイコンを順次表示させる設定画面を表示するプリンタドライバを作成する場合、多大な時間を要する。しかしながら、本発明では、当該設定画面を構成する設定画面データを記憶部に格納しておき、当該設定画面の表示処理を印刷制御手段外の閲覧手段に行わせる。そのため、当該設定画面を変更する場合でもプリンタドライバを編集する必要がなく、記憶部に格納された設定画面データを編集するだけでよい。
【0037】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記記憶部は、ユーザごとに設定画面データを記憶しており、上記指示手段は、設定画面の表示指示を入力したユーザを特定し、特定したユーザに対応する設定画面データを上記閲覧手段に取得させることが好ましい。
【0038】
上記の構成によれば、ユーザは、自身に適した設定画面を利用することができる。もしくは、管理者が、各人ごとに利用可能な印刷機能を設定し、各人ごとに設定画面を変更することが可能となる。これにより、管理者は、各人が勝手に印刷機能を利用することを防止することができる。例えば、特定の人のみカラー印刷の利用の許可を与える場合、当該特定の人以外の人に対しては、カラー印刷の機能を設定することができない設定画面を表示させることができる。
【0039】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記記憶部は、アプリケーションごとに設定画面データを記憶しており、上記指示手段は、印刷する画像を作成したアプリケーションを特定し、特定したアプリケーションに対応する設定画面データを上記閲覧手段に取得させることが好ましい。
【0040】
上記の構成によれば、ユーザは、印刷する画像を作成したアプリケーションに適した設定画面を利用することができる。
【0041】
さらに、本発明の情報処理装置は、上記の構成に加えて、上記記憶部は、情報処理装置ごとに設定画面データを記憶しており、上記指示手段は、自身の情報処理装置に対応する設定画面データを上記閲覧手段に取得させることが好ましい。
【0042】
上記の構成によれば、情報処理装置ごとに設定画面を変更することができる。これにより、例えば、特定の部門が有する情報処理装置にのみカラー印刷の利用の許可を与える場合、当該情報処理装置以外の情報処理装置に対しては、カラー印刷の機能を設定することができない設定画面を表示させることができる。
【0043】
また、本発明のサーバ装置は、上記情報処理装置と通信ネットワークを介して通信可能なサーバ装置であって、上記閲覧手段が設定した各印刷機能の詳細条件を取得し、上記複数の印刷機能間で互いに両立しない詳細条件の組み合わせを示す機能制限テーブルに基づいて、取得した各印刷機能の詳細条件のうち、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かを判定する判定手段を備え、上記閲覧手段は、上記判定手段の判定結果を表示装置に表示させる。
【0044】
上記の構成によれば、判定手段は、取得した各印刷機能の詳細条件のうち、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かを判定する。そして、上記閲覧手段は、上記判定手段の判定結果を表示装置に表示させる。これにより、ユーザは、設定した印刷条件のうち、互いに両立しない詳細条件が設定されているか否かを確認することができる。そして、互いに両立しない詳細条件が設定されている場合、設定変更を行うことができる。その結果、印刷処理を行う際にエラーが生じることを防止することができる。
【0045】
また、上記判定手段をサーバ装置が備えることで、サーバ装置で、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かの判定を一括して行うことができる。その結果、当該サーバ装置と通信可能な情報処理装置における処理負担を軽減することができる。また、判定手段の処理内容を変更する場合(例えば、機能制限テーブルを更新するような場合)、サーバ装置の判定手段を変更するのみで済む。
【0046】
また、本発明の印刷制御システムは、通信ネットワークを介して互いに通信可能な複数の情報処理装置とサーバ装置とを備える印刷制御システムであって、上記情報処理装置は、リソースからデータを取得し、当該データが示す画像を表示装置に表示させる閲覧手段と、印刷処理の制御を行う印刷制御手段とを備え、上記サーバ装置は、印刷条件を設定するための設定画面に対応する設定画面データを記憶しており、上記印刷制御手段は、上記閲覧手段に対して、上記サーバ装置から上記設定画面データを取得し、取得した設定画面データが示す上記設定画面を表示装置に表示させるように指示する指示手段を備える。
【0047】
上記の構成によれば、印刷制御手段は、外部にある閲覧手段に対して、記憶部が記憶する設定画面データに基づいて、設定画面の表示処理を行わせる指示を行うのみである。
【0048】
そのため、プリンタドライバには、上記指示手段が行う動作を規定するプログラムを組み込むだけでよく、設定画面の表示処理を規定するプログラムを組み込む必要がない。その結果、設定画面を変更する場合に、プリンタドライバ自体を編集する必要がなくなる。
【0049】
そして、設定画面を変更する場合には、サーバ装置が記憶する設定画面データを変更するだけでよい。また、サーバ装置の設定画面データを変更することで、当該サーバ装置から設定画面データを取得する全ての情報処理装置で表示される設定画面を変更することが可能となる。すなわち、各情報処理装置で表示される設定画面を一斉に変更することができる。
【0050】
なお、上記情報処理装置またはサーバ装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合には、コンピュータを上記印刷制御手段として動作させることにより情報処理装置をコンピュータにて実現させるプリンタドライバのプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。また、コンピュータを上記判定手段として動作させることによりサーバ装置をコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0051】
以上のように、本発明に係る情報処理装置において、印刷制御手段は、閲覧手段に対して、印刷条件を設定するための設定画面に対応する設定画面データを記憶する記憶部から当該設定画面データを取得し、取得した設定画面データに基づいて、上記設定画面を表示装置に表示させるように指示する指示手段を備える。
【0052】
そのため、プリンタドライバには、上記指示手段が行う動作を規定するプログラムを組み込むだけでよく、設定画面の表示処理を規定するプログラムを組み込む必要がない。その結果、設定画面を変更する場合に、プリンタドライバ自体を編集する必要がなくなる。よって、設定画面を容易に変更することができる。
【0053】
また、指示手段が指示する閲覧手段を適宜選択することによって、様々な表示形式の設定画面を表示させることができる。
【0054】
また、設定画面は、閲覧手段が設定画面データに基づいて表示するものである。そのため、設定画面を変更する場合、記憶部に記憶された設定画面データを編集すればよく、閲覧手段自体を編集する必要がない。これにより、設定画面を一層容易に変更することができる。
【0055】
そして、通常、閲覧手段に対応して、当該閲覧手段で表示可能なデータの編集を行う編集手段が存在する。これにより、ユーザは、当該編集手段によって設定画面データを容易に編集できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0056】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図8に基づいて説明すると以下の通りである。本発明に係る印刷制御システムは、印刷条件の設定をユーザに促すための設定画面を、プリンタドライバ外の既存の閲覧ソフトを用いて表示させる構成である。
【0057】
本実施形態は、印刷制御システムが一つのパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)に備えられているものである。
【0058】
図1は、本実施形態に係るパソコン1とその周辺装置との構成を示すブロック図である。図1に示されるように、パソコン(情報処理装置)1は、液晶ディスプレイなどの表示装置2、キーボードおよびマウスなどの入力装置3およびプリンタ4と接続されている。
【0059】
パソコン1は、ユーザの操作に応じて画像ファイルを作成するとともに、当該画像ファイルに対応する画像をプリンタ4で印刷する際の印刷条件の設定を行う。また、パソコン1は、設定した印刷条件に応じて、画像ファイルをプリンタ4に対応する印刷データに加工するとともに、プリンタにおける処理命令を生成する。そして、パソコン1は、生成した印刷データおよび処理命令を含む印刷ジョブをプリンタ4に出力する。
【0060】
印刷条件は、複数の印刷機能の各々の詳細条件を設定することにより決定される。
【0061】
印刷機能としては、例えば、用紙サイズ、印刷部数、片面/両面印刷、180度回転などがある。また、詳細条件とは、例えば、用紙サイズ選択機能の場合、「A4」「A3」「はがき」などであり、片面/両面印刷機能の場合、「片面印刷」「両面(縦とじ)」「両面(横とじ)」「中とじ」などである。なお、特殊な印刷機能の場合には、詳細条件の中に、対応する印刷機能を使用しないという条件も含まれる。例えば、機能「180度回転」の場合の詳細条件としては、「利用しない」「利用する」がある。
【0062】
(パソコンの内部構成)
パソコン1は、アプリケーション部11、UI(ユーザインターフェイス)処理部(指示手段)12、印刷設定処理部13、ブラウザ(閲覧手段)14、要求受付部(RAPS:Resource Access Protocol Server)15、CGI(Common Gateway Interface)処理部16、コンテンツ管理部(記憶部)17、印刷機能制限テーブル記憶部18、印刷条件格納部19および印刷ジョブ生成部(印刷ジョブ生成手段)20を備えている。また、印刷設定処理部13は、起動処理部13a、機能制限判定部(判定手段)13bおよび設定完了通知部13cを備えている。
【0063】
なお、本実施形態では、UI処理部12、印刷設定処理部13および印刷ジョブ生成部20がプリンタドライバ部(印刷制御手段)21を構成している。
【0064】
アプリケーション部11は、プリンタ4において印刷する画像に対応する画像ファイルを生成するアプリケーションである。アプリケーション部11は、プリンタ4における印刷条件の設定開始指示をユーザから受けると、印刷設定処理部13の起動処理部13aに対して起動指示を出力する。そして、アプリケーション部11は、印刷条件の設定完了通知を受けると、生成した画像ファイルを印刷ジョブ生成部20に出力する。
【0065】
印刷設定処理部13の起動処理部13aは、アプリケーション部11から起動指示を受けたときに、UI処理部12を起動させるものである。
【0066】
UI処理部12は、印刷条件(つまり、各印刷機能の詳細条件)の設定を行うための設定画面の表示処理を行うものである。ただし、UI処理部12は、設定画面用ウィンドウのみを表示させ、当該ウィンドウ内の設定画面の表示について、プリンタドライバ部21外のブラウザ14に依頼する。すなわち、UI処理部12は、コンテンツ管理部17が管理するデータ(後述する設定画面データである)に対応するURL(Uniform Resource Locator)を指定し、ブラウザ14を起動させる。
【0067】
コンテンツ管理部17は、プリンタ4における印刷条件の設定を行うための設定画面に対応する設定画面データを管理するものである。当該設定画面データは、ブラウザ14で閲覧可能なデータ(例えば、HTML(Hypertext Markup Language)で記述されたデータや、動画を作成するソフト(例えば、「Flash」)で作成された動画データなど)で構成されている。なお、設定画面データは、動画像を含む設定画面に限られることがなく、静止画のみの設定画面でもよい。
【0068】
ブラウザ14は、HTML形式のデータおよび上記動画データを閲覧する既存のソフトウェア、例えば、CPUなどの演算手段がWebブラウザのソフトウェアに従った処理を実行することで実現される機能ブロックである。本実施形態では、ブラウザ14は、HTMLで記述されたデータを閲覧するWebブラウザソフト(例えば、マイクロソフト社のインターネットエクスプローラ)、および、当該Webブラウザで動画を表示するためのプラグインソフト(例えば、フラッシュプレーヤー(Flash Player))に従った処理を行う。
【0069】
なお、このようなブラウザ14は、近年、汎用的なパーソナルコンピュータなどの情報処理装置に通常備えられている。
【0070】
ブラウザ14は、UI処理部12で指定されたURLに対応する設定画面データを要求受付部15に要求し、当該設定画面データを取得する。そして、ブラウザ14は、取得した設定画面データに応じた設定画面を、UI処理部12が表示している設定画面用ウィンドウ内に表示させる。
【0071】
なお、設定画面においてユーザ入力があった場合、ブラウザ14は、当該入力に対応する処理を、設定画面データに記述されたプログラムに従って行う。
【0072】
例えば、印刷機能に対応するアイコンがクリックされた場合、当該アイコンに対応するデータに記述されたスクリプト情報に基づいて、ブラウザ14は、当該印刷機能の詳細条件を設定するためのダイアログボックスを表示する。
【0073】
また、ブラウザ14は、印刷機能の詳細条件の変更が入力装置3に入力された場合、当該印刷機能の識別情報(例えば、印刷機能名)と入力された詳細条件とを含む、XML形式の変更情報を生成し、要求受付部15に送信する。
【0074】
また、ブラウザ15は、設定完了指示が入力装置3に入力された場合、設定完了したことを示すXML形式の設定完了情報を生成し、要求受付部15に送信する。
【0075】
要求受付部15は、ブラウザ14からの要求を受け、当該要求に応じて、CGI処理部16に対して所定の処理を開始させるものである。さらに、要求受付部15は、CGI処理部16の処理結果をブラウザ14に出力する機能も有する。
【0076】
そして、CGI処理部16は、ブラウザ14からの要求に応じた処理を実行するものである。
【0077】
具体的には、要求受付部15は、URLで指定されたデータの要求をブラウザ14から受けると、CGI処理部16を起動させる。そして、CGI処理部16は、当該URLで示されるアドレスからデータを取得し、要求受付部15に出力する。要求受付部15は、CGI処理部16から受けたデータをブラウザ14に返信する。
【0078】
また、要求受付部15は、ブラウザ14から上記変更情報を受けると、CGI処理部16を起動させる。そして、CGI処理部16は、当該変更情報が示す印刷機能名および詳細条件を付加した判定要求を印刷設定処理部13の機能制限判定部13bに送り、当該詳細条件の印刷機能が設定済み機能と両立するか否かの判定を要求する。その後、CGI処理部16は、印刷設定処理部13における判定結果を示すXML形式の判定結果情報を生成し、要求受付部15は、当該判定結果情報をブラウザ14に送る。
【0079】
さらに、要求受付部15は、ブラウザ14から上記設定完了情報を受けると、CGI処理部16を起動させる。そして、CGI処理部16は、印刷設定処理部13の設定完了通知部13cに対して、設定完了の通知を行う。
【0080】
印刷条件格納部19は、各印刷機能の詳細条件を記憶するものである。なお、起動時には、印刷条件格納部19は、各印刷機能について、デフォルトの詳細条件を記憶している。印刷条件格納部19が記憶する詳細条件は、機能制限判定部13bにより更新される。
【0081】
印刷機能制限テーブル記憶部18は、複数の印刷機能間において、互いに両立しない詳細条件の組み合わせを示すテーブルを記憶するものである。
【0082】
図2は、機能「用紙サイズ選択機能」と、機能「片面/両面設定機能」との間で、互いに両立しない詳細条件の組み合わせを示すテーブルの一例である。図2において、「Y」と示されている詳細条件が設定された場合、これら2つの印刷機能が互いに両立することを示しており、空欄に対応する詳細条件が設定された場合、互いに両立しないことを示している。
【0083】
印刷設定処理部13の機能制限判定部13bは、CGI処理部16から判定要求を受けた場合に、当該判定要求に付加されている印刷機能名に対応する全ての印刷機能制限テーブルを、印刷機能制限テーブル記憶部18から読み出す。そして、機能制限判定部13bは、読み出した印刷機能制限テーブルと、印刷条件格納部19に格納された各印刷機能の詳細条件とを参照して、上記判定要求に付加されている印刷機能の詳細条件と互いに両立しない詳細条件が設定された印刷機能が存在するか否かを判定する。機能制限判定部13bは、判定結果をCGI処理部16に通知する。
【0084】
なお、両立しない印刷機能が存在しない場合、機能制限判定部13bは、判定要求に付加されている印刷機能について、印刷条件格納部19に格納されている詳細条件を、当該判定要求に付加されている詳細条件に更新する。
【0085】
印刷設定処理部13の設定完了通知部13cは、CGI処理部16から設定完了の通知を受けると、UI処理部12に設定画面の表示処理を終了させるとともに、アプリケーション部11に対して、設定完了通知を行う。
【0086】
印刷ジョブ生成部20は、アプリケーション部11から受けた画像ファイルと、印刷条件格納部に格納された印刷条件とに基づいて、印刷ジョブを生成し、プリンタ4に出力するものである。
【0087】
(印刷条件の設定処理全体の流れ)
次に、図3及び図4のフローチャートを参照しながら印刷条件の設定処理全体の流れについて説明する。
【0088】
まず、アプリケーション部11は、印刷条件の設定開始指示が入力装置3に入力されたこと(例えば、印刷設定ボタンが押下されたこと)を検知し、印刷設定処理部13の起動処理部13aに対して起動指示を出力する(S1a)。
【0089】
アプリケーション部11からの起動指示を受けた起動処理部13aは、UI処理部12に対して起動通知を出力する(S2b)。
【0090】
次に、起動通知を受けたUI処理部12は、設定画面用ウィンドウのみを表示装置2に表示させる(S3e)。
【0091】
そして、UI処理部12は、当該設定画面用ウィンドウ内における設定画面の表示処理を、プリンタドライバ部21外の既存のブラウザ14に依頼する。すなわち、UI処理部12は、コンテンツ管理部17が管理する設定画面データに対応するURLを指定し、ブラウザ14を起動させる(S4e)。
【0092】
図5は、UI処理部12が表示装置2に表示した設定画面用ウィンドウ内に、ブラウザ14が起動時の画面(この時点では、ブラウザ14は表示するデータを有していないため、空白の画面である)を表示させている状態を示している。
【0093】
次に、ブラウザ14は、UI処理部12から受けたURLに対応する設定画面データの呼出を要求受付部(RAPS)に要求する(S5d)。
【0094】
要求受付部15は、ブラウザ14からの要求に応じて、CGI処理部16を起動させる。そして、CGI処理部16は、ブラウザ14から指定されたURLに対応する設定画面データを取得する。つまり、CGI処理部16は、コンテンツ管理部17から、設定画面データを読み出す(S6c)。
【0095】
そして、要求受付部15は、CGI処理部16が取得した設定画面データを、要求元であるブラウザ14に送る(S7c)。
【0096】
その後、ブラウザ14は、要求受付部15から受けた設定画面データに基づいて、UI処理部12が表示させた設定画面用ウィンドウ内に設定画面を表示させる(S8d)。
【0097】
図6は、S8dの処理後の設定画面用ウィンドウの画面例を示す図である。図6に示されるように、ブラウザ14は、設定画面用ウィンドウ内において、プリンタ4の印刷条件を設定するための設定画面を表示している。当該設定画面は、コンテンツ管理部17が記憶する設定画面データに対応している。
【0098】
本実施形態では、図6に示されるように、設定画面は、ユーザが頻繁に利用する基本機能(ここでは、印刷部数、用紙サイズ、片面/両面、N−UP印刷、白黒印刷)を設定するための領域Aと、当該基本機能以外の機能(拡張機能)の各々に対応するアイコンIを、所定方向(例えば、右から左)に移動させながら順次繰り返して表示させる領域Bとを含む。なお、本実施形態では、当該アイコンIは、動画像であり、動画データで作成されている。なお、設定画面データにはデフォルトで設定された詳細条件が含まれている。図6で示した設定画面は一例であり、本発明は、これに限定されるものではない。
【0099】
次に、ブラウザ14は、設定画面において、いずれかの印刷機能の詳細条件が変更されたか否かを判断する(S9d)。
【0100】
例えば、図6のような設定画面の場合、ブラウザ14は、基本機能について、領域Aに表示された詳細条件入力キー/ボタン51a〜51eによりデフォルトで設定されたものと異なる詳細条件が入力されたか否かを判断する。
【0101】
もしくは、ブラウザ14は、領域B(図6参照)に表示されているアイコンIのいずれかがクリックされると、当該アイコンIに対応するデータに記述されたスクリプト情報に基づいて、当該アイコンIに対応する印刷機能の詳細条件を入力するためのダイアログボックスを表示させる。図7は、ダイアログボックス52を表示したときの設定画面の例を示している。そして、ブラウザ14は、当該ダイアログボックス52において、デフォルトで設定されたものと異なる詳細条件が入力され、入力完了ボタン(図7のOKボタン52a)がクリックされたか否かを判断する。
【0102】
いずれの印刷機能についても詳細条件が変更されない場合(S9dでNo)、S17dの処理に移行する。
【0103】
一方、いずれかの印刷機能の詳細条件が変更された場合(S9dでYes)、ブラウザ14は、当該印刷機能の名称(印刷機能名)と変更後の詳細条件とを含む、XML形式の変更情報を生成し、当該変更情報を要求受付部15に送る(S10d)。
【0104】
要求受付部15は、上記変更情報を受けると、CGI処理部16を起動させる。そして、CGI処理部16は、当該変更情報が示す印刷機能名および詳細条件を付加した判定要求を印刷設定処理部13の機能制限判定部13bに送り、当該詳細条件の印刷機能が他の印刷機能と両立するか否かの判定を要求する(S11c)。
【0105】
その後、機能制限判定部13bは、上記変更情報が示す印刷機能の詳細条件が他の印刷機能と両立するか否かの判定処理を行う(S12b)。このとき、機能制限判定部13bは、他の印刷機能と両立する場合、CGI処理部16から受けた印刷機能の詳細条件を、印刷条件格納部19に格納する。なお、当該判定処理の詳細については後述する。そして、機能制限判定部13bは、判定結果をCGI処理部16に通知する(S13b)。
【0106】
次に、CGI処理部16は、機能制限判定部13bから受けた判定結果を示すXML形式の判定結果情報を生成する(S14c)。そして、要求受付部15は、当該判定結果情報をブラウザ14に送る(S15c)。
【0107】
その後、ブラウザ14は、判定結果情報が示す判定結果に応じた処理を行う。すなわち、判定結果情報が両立可能であることを示す場合、ブラウザ14は、S10dで変更された詳細条件の入力を受け付ける。このとき、ブラウザ14は、変更された詳細条件が設定可能である旨の表示をおこなってもよい。
【0108】
また、判定結果情報が両立不可であることを示す場合、ブラウザ14は、詳細条件の変更を受け付けず、ユーザに対して、他の印刷機能と両立しない旨を表示し、設定変更を促す。
【0109】
その後、ブラウザ14は、設定完了ボタン(図6に示すOKボタン53)がクリックされたか否かを判断する(S17d)。設定完了ボタンがクリックされない場合(S17dでNo)、S9dの処理に戻る。
【0110】
一方、設定完了ボタンがクリックされた場合(S17dでYes)、ブラウザ14は、設定完了したことを示すXML形式の設定完了情報を生成し、生成した設定完了情報を要求受付部15に送る(S18d)。
【0111】
要求受付部15は、設定完了情報を受けると、CGI処理部16を起動させる。そして、CGI処理部16は、印刷設定処理部13の設定完了通知部13cに対して、設定完了の通知を行う(S19c)。そして、設定完了通知部13cは、設定完了通知を受ける(S20b)。
【0112】
その後、設定完了通知部13cは、UI処理部12に対して、終了指示を送る(S21b)。これを受けて、UI処理部12は、設定画面用ウィンドウの表示を終了する(S22e)。
【0113】
また、設定完了通知部13cは、アプリケーション部11に対して、設定完了通知を行う(S23b)。これを受けて、アプリケーション部11は、印刷を行う画像ファイルを、印刷ジョブ生成部20に出力する(S24a)。これにより、印刷ジョブ生成部20は、当該画像ファイルと印刷条件格納部19が記憶する印刷条件とに基づいて印刷ジョブを生成し、生成した印刷ジョブをプリンタ4に出力する。そして、プリンタ4は、印刷ジョブに応じた印刷処理を行う。
【0114】
(他の印刷機能との両立可否の判定処理)
次に、上記S12bに示した判定処理の詳細について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0115】
まず、機能制限判定部13bは、判定要求に付加された印刷機能(つまり、詳細条件が変更された印刷機能)に対応する印刷機能制限テーブルを印刷機能制限テーブル記憶部18から読み出す(S31b)。
【0116】
例えば、当該印刷機能が「用紙サイズ」である場合、機能制限判定部13bは、「用紙サイズ」と他の印刷機能との全ての印刷機能制限テーブル(例えば、図2に示すテーブルを含む)を読み出す。
【0117】
その後、機能制限判定部13bは、読み出した印刷機能制限テーブルと、判定要求に付加された詳細条件とに基づいて、当該詳細条件が設定された印刷機能と両立しない印刷機能が存在するか否かを判断する(S32b)。
【0118】
例えば、判定要求に付加された詳細条件が印刷機能「用紙サイズ」の「A3」であり、印刷機能「片面/両面印刷」として既に「中とじ」が設定されている場合、機能制限判定部13bは、図2に示すテーブルを参照して、判定要求に付加された印刷機能「用紙サイズ」の詳細条件「A3」と、「中とじ」が設定されている印刷機能「片面/両面印刷」とが両立しないと判断する。
【0119】
両立しない印刷機能が存在しない場合(S32bでNo)、機能制限判定部13bは、CGI処理部16から受けた変更後の印刷機能の詳細条件に基づいて、印刷条件格納部19を更新する(S33b)。その後、機能制限判定部13bは、両立しない印刷機能が存在しないことを示す判定結果を生成し(S34b)、判定処理を終了する。
【0120】
一方、両立しない印刷機能が存在する場合(S32bでYes)、機能制限判定部13bは、判定要求に付加された印刷機能について、他の印刷機能と両立しないため、判定要求に付加された詳細条件を設定できないことを示す判定結果を生成し(S35b)、判定処理を終了する。
【0121】
以上のように、パソコン1は、当該パソコン1の内部のリソースからデータを取得し、当該データに対応する画面を表示装置2に表示させるブラウザ(閲覧手段)14と、印刷処理の制御を行うプリンタドライバ部(印刷制御手段)21とを備える情報処理装置である。
【0122】
そして、プリンタドライバ部21は、ブラウザ14に対して、印刷条件を設定するための設定画面を示す設定画面データを記憶するコンテンツ管理部(記憶部)17から当該設定画面データを取得し、取得した設定画面データに基づいて、上記設定画面を表示装置2に表示させるように指示するUI処理部(指示手段)12を備える。
【0123】
これによれば、プリンタドライバ部21は、外部にあるブラウザ14に対して、コンテンツ管理部17が記憶する設定画面データに基づいて、設定画面の表示処理を行わせる指示を行うのみである。
【0124】
そのため、プリンタドライバ部21を動作させるプリンタドライバには、設定画面の表示処理に関して、上記UI処理部12が行う動作を規定するプログラムを組み込むだけでよく、設定画面の表示処理を規定するプログラムを組み込む必要がない。その結果、設定画面を変更する場合に、プリンタドライバ自体を編集する必要がなくなる。
【0125】
なお、ブラウザ14は、設定画面の内容に応じて設定すればよい。例えば、設定画面が静止画のみを含む場合、UI処理部12は、静止画が表示可能なソフトウェアに従った動作をするブラウザに対して指示すればよい。また、設定画面が静止画と動画とを含む場合、指示手段は、静止画が表示可能なソフトウェアに従った動作を行うブラウザと動画が表示可能なソフトウェアに従った動作を行うブラウザ(もしくは、静止画および動画が表示可能なソフトウェアに従った動作を行うブラウザ)に対して指示すればよい。このように、ブラウザ14を適宜選択することによって、様々な表示形式の設定画面を表示させることができる。
【0126】
また、設定画面は、ブラウザ14が設定画面データに基づいて表示するものである。そのため、設定画面を変更する場合、コンテンツ管理部17に記憶された設定画面データを編集すればよく、ブラウザ14を動作させるプログラム自体を変更する必要がない。これにより、設定画面を一層容易に変更することができる。
【0127】
そして、通常、ブラウザ14に対応して、当該ブラウザ14で表示可能なデータの編集を行う編集手段が存在する。これにより、ユーザは、当該編集手段によって設定画面データを容易に編集できる。例えば、ブラウザ14が、WebブラウザのソフトウェアをCPUなどの演算手段が実行することで実現される機能ブロックである場合、当該Webブラウザで閲覧可能な形式に作成されたデータは、Webページを作成する汎用のソフトウェアを用いて、容易に編集(カスタマイズ)することができる。
【0128】
さらに、ブラウザ14は、設定画面に対するユーザ入力に基づいて、印刷条件を設定し出力する。そして、プリンタドライバ部21は、ブラウザ14が設定した印刷条件に基づいて、印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成部(印刷ジョブ生成手段)20を備える。
【0129】
これにより、プリンタドライバ部21は、印刷条件の設定処理を行う必要がない。すなわち、プリンタドライバに、印刷条件の設定処理を規定するプログラムを組み込む必要がなく、プリンタドライバを簡略化することができる。
【0130】
さらに、プリンタドライバ部21の機能制限判定部(判定手段)13bは、ブラウザ14が設定した各印刷機能の詳細条件を取得し、上記複数の印刷機能間において互いに両立しない詳細条件の組み合わせを示す印刷機能制限テーブルに基づいて、取得した各印刷機能の詳細条件のうち、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かを判定するとともに、ブラウザ14に対して判定結果を表示装置2に表示させる。
【0131】
これにより、ユーザは、設定した印刷条件のうち、互いに両立しない詳細条件が設定されているか否かを確認することができる。そして、互いに両立しない詳細条件が設定されている場合、設定変更を行うことができる。その結果、印刷処理を行う際にエラーが生じることを防止することができる。
【0132】
そして、上記コンテンツ管理部17はパソコン1内に備えられている。これにより、ブラウザ14は、同じ装置内のコンテンツ管理部17から設定画面データを取得することができる。その結果、通信ネットワークを介して設定画面データを取得する場合に比べて、ブラウザ14が設定画面データを取得するのに必要な時間を短縮することができる。すなわち、設定画面を表示するまでの時間を短縮することができる。
【0133】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0134】
本実施形態は、上記実施形態1においてパソコンが行っていた処理の一部を、パソコンの外部の装置であるサーバが行う形態である。具体的には、サーバが設定画面データを管理する形態である。
【0135】
図9は、本実施形態の印刷制御システムを構成するパソコン(情報処理装置)101およびサーバ(サーバ装置)6の構成を示すブロック図である。
【0136】
図9に示されるように、複数のパソコン101(101−A,101−B,…)とサーバ6とは、通信ネットワークを介して、双方向に情報通信を行う。なお、図9では、表示装置2、入力装置3およびプリンタ4の図示を省略しているが、これらは、各パソコン101と接続されている。プリンタ4は、通信ネットワークを介して、パソコン101と接続されていてもよい。
【0137】
サーバ6は、要求受付部(RAPS:Resource Access Protocol Server)65と、CGI処理部66と、コンテンツ管理部(記憶部)17とを備えている。
【0138】
要求受付部65およびCGI処理部66は、上記要求受付部15およびCGI処理部16と同様に、パソコン101のブラウザ14からの要求に応じて所定の処理を行う。
【0139】
具体的には、要求受付部65は、通信ネットワークを介して、URLで指定されたデータの要求をパソコン101から受けると、CGI処理部66を起動させる。そして、CGI処理部66は、コンテンツ管理部17から、当該URLに対応する設定画面データを取得し、要求受付部65に出力する。要求受付部65は、CGI処理部66から受けた設定画面データを、要求元であるパソコン101に返信する。なお、要求受付部65は、HTTPを用いて、設定画面データを送信する。
【0140】
また、図9に示されるように、本実施形態のパソコン101は、上記パソコン1と比較して、コンテンツ管理部17を備えない点で異なる。
【0141】
なお、本実施形態におけるUI処理部(指示手段)12は、ブラウザ14を起動させる際、サーバ6のコンテンツ管理部17が管理する設定画面データに対応するURLを指定する点で、上記実施形態と異なる。
【0142】
これにより、ブラウザ14は、通信ネットワークを介して、サーバ6に対して、URLで指定された設定画面データを要求し、当該設定画面データを取得する。なお、ブラウザ14におけるその他の処理については、上記実施形態1と同様である。すなわち、ブラウザ14は、変更情報および設定完了情報を、パソコン101内の要求受付部15に送る。
【0143】
本実施形態における印刷条件の設定処理の流れは、図3及び図4に示したフローチャートとほぼ同様である。
【0144】
ただし、S4eにおいて、UI処理部12は、サーバ6のコンテンツ管理部17が管理する設定画面データに対応するURLを指定し、ブラウザ14を起動させる。
【0145】
そして、S5dにおいて、ブラウザ14は、UI処理部112から受けたURLに応じて、サーバ6の要求受付部65にに対して、設定画面データを要求する。
【0146】
また、S6cにおいて、サーバ6のCGI処理部66は、当該URLに対応する設定画面データをコンテンツ管理部17から読み出す。そして、S7cにおいて、サーバ6の要求受付部65は、CGI処理部66が読み出した設定画面データを、要求元のパソコン101に返信する。
【0147】
その後、S8dにおいて、パソコン101のブラウザ14は、サーバ6から返信された設定画面データに基づいて、設定画面を表示させる。
【0148】
なお、S5d〜S8dにおいて、パソコン101とサーバ6との間の通信は、通信ネットワークを介し、HTTPを用いて行われる。
【0149】
その他の処理については、上記実施形態1と同じである。
【0150】
以上のように、パソコン101は、当該パソコン101の外部のリソースからデータを取得し、当該データに対応する画面を表示装置2に表示させるブラウザ14と、印刷処理の制御を行うプリンタドライバ部21とを備える情報処理装置である。そして、プリンタドライバ部21は、ブラウザ14に対して、印刷条件を設定するための設定画面に対応する設定画面データを記憶するコンテンツ管理部17から当該設定画面データを取得し、取得した設定画面データに基づいて、上記設定画面を表示装置2に表示させるように指示するUI処理部12を備える。これにより、上記実施形態1と同様に、設定画面を容易に変更することができる。
【0151】
そして、本実施形態では、上記コンテンツ管理部17が外部のサーバ装置6に備えられている。これにより、パソコン101は、設定画面データを記憶する必要がない。また、サーバ装置6が記憶する設定画面データを変更するだけで、当該サーバ装置6から設定画面データを取得する全てのパソコン101(101−A,101−B,…)で表示される設定画面を変更することが可能となる。すなわち、各パソコン101で表示される設定画面を一斉に変更することができる。
【0152】
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0153】
上記実施形態1・2では、パソコンが印刷設定処理部13を備える構成であった。しかしながら、印刷設定処理部13は、パソコンの外部の装置であるサーバが備えていてもよい。本実施形態は、サーバが実施形態2と同様に設定画面データを管理するとともに、印刷設定処理部13を備える形態である。
【0154】
図10は、本実施形態の印刷制御システムを構成するパソコン201およびサーバ206の構成を示すブロック図である。
【0155】
図10に示されるように、複数のパソコン(情報処理装置)201(201−A,201−B,…)とサーバ(サーバ装置)206とは、通信ネットワークを介して、双方向に情報通信を行う。なお、図10では図示していないが、図1と同様に、各パソコン201は、表示装置2、入力装置3およびプリンタ4と接続されている。また、プリンタ4は、通信ネットワークを介して、パソコン201と接続されていてもよい。
【0156】
サーバ206は、要求受付部(RAPS)65と、CGI処理部66と、印刷設定処理部213と、上記コンテンツ管理部17と、上記印刷機能制限テーブル記憶部18とを備える。さらに、サーバ206は、印刷条件格納部69を備える。印刷設定処理部213は、起動処理部213aと、機能制限判定部(判定手段)213bと、設定完了通知部213cとを備えており、プリンタドライバ部61を構成している。
【0157】
要求受付部65およびCGI処理部66は、実施形態1のパソコン1が備える要求受付部15およびCGI処理部16と同様の機能を有するものである。
【0158】
ただし、要求受付部65は、要求受付部15と比較して、通信ネットワークを介して、パソコン201のブラウザ14と情報のやり取りを行い、情報(ここでは、設定画面データの要求、変更情報、設定完了情報)を送信したパソコン201を特定する点で異なる。その他については同じである。
【0159】
また、CGI処理部66は、実施形態1のCGI処理部16と比較して、機能制限判定部213bに対して判定要求を行う場合に、変更情報を送信したパソコン201を特定するPC識別情報を機能制限判定部213bに送る点で異なる。同様に、CGI処理部66は、実施形態1のCGI処理部16と比較して、設定完了通知部213cに対して設定完了の通知を行う場合、設定完了情報を送信したパソコン201を特定するPC識別情報を設定完了通知部213cに送る点で異なる。
【0160】
印刷条件格納部69は、上記印刷条件格納部19と同様に、設定された印刷条件を記憶するものである。ただし、印刷条件格納部69は、パソコン201毎に印刷条件を記憶する。印刷条件格納部69が記憶する印刷条件は、機能制限判定部213bにより更新される。
【0161】
起動処理部213aは、上記起動処理部13aと同様の機能を有するものである。ただし、起動処理部213aは、上記起動処理部13aと比較して、通信ネットワークを介して、各パソコン201のアプリケーション部11から起動指示を受け、当該パソコン201のUI処理部12を起動させる点で異なる。
【0162】
例えば、パソコン201が図示しない通信手段を備えており、当該通信手段と起動処理部213aとが通信ネットワークを介して常時通信可能となっている。そして、起動処理部213aは、各パソコン201のアプリケーション部11からの起動指示を、通信手段および通信ネットワークを介して、常時受け付けている。そして、起動処理部213aは、起動指示を受けた場合、当該起動指示を出力したパソコン201の通信手段に対して、UI処理部12の起動指示を返信する。一方、通信手段は、起動処理部213aから受けた起動指示をUI処理部12に出力する。
【0163】
機能制限判定部213bは、上記機能制限判定部13bと同様に機能を有するものである。ただし、機能制限判定部213bは、上記機能制限判定部13bと比較して、CGI処理部66からの判定要求に基づいて印刷設定格納部69が記憶する印刷条件を更新する場合、当該判定要求とともにCGI処理部66から受けたPC識別情報で特定されるパソコン201に対応する印刷条件を更新する点で異なる。
【0164】
設定完了通知部213cは、上記設定完了通知部13cと同様の機能を有するものである。ただし、設定完了通知部213cは、上記設定完了通知部13cと比較して、通信ネットワークを介して、CGI処理部66から受けたPC識別情報で特定されるパソコン201のUI処理部12に対して、設定画面の表示処理を終了させる指示を送るとともに、当該パソコン201のアプリケーション部11に対して設定完了通知を行う点で異なる。
【0165】
例えば、パソコン201が図示しない通信手段を備えており、当該通信手段と設定完了通知部213cとが通信ネットワークを介して常時通信可能となっている。そして、設定完了通リブ213cは、PC識別情報で特定されるパソコン201の上記通信手段に対して、通信ネットワークを介して、設定画面の表示処理を終了させる指示、および、設定完了通知を送る。一方、通信手段は、設定画面の表示処理を終了させる指示を受けた場合、当該指示をUI処理部12に送り、設定完了通知を受けた場合、当該通知をアプリケーション部11に送ればよい。なお、設定完了通知部213cからUI処理部12への指示の送受信方法、および、設定完了通知部213cからUI処理部12への設定完了通知方法は、これに限られるものではない。
【0166】
一方、パソコン201は、上記アプリケーション部11と、上記UI処理部12および上記印刷ジョブ生成部20を含むプリンタドライバ部221と、上記ブラウザ14と、書き換え処理部22と、上記印刷条件格納部19とを備える。
【0167】
なお、本実施形態におけるUI処理部12は、上記実施形態2と同様に、ブラウザ14を起動させる際、サーバ206のコンテンツ管理部17が管理する設定画面データに対応するURLを指定する。
【0168】
書き換え処理部22は、通信ネットワークを介して、サーバ206の印刷条件格納部69が記憶する印刷条件の中から、自身のパソコン201に対応する印刷条件を読み出し、読み出した印刷条件と同内容になるように、パソコン201が備える印刷条件格納部19を書き換えるものである。書き換え処理部22は、常時(もしくは一定時間ごとに)サーバ206の印刷条件格納部69にアクセスする。これにより、パソコン201の印刷条件格納部19が記憶する印刷条件と、サーバ206の印刷条件格納棒69が記憶する当該パソコン201用の印刷条件とが常に同内容となる。
【0169】
本実施形態における印刷条件の設定処理の流れは、図3及び図4に示したフローチャートとほぼ同様である。
【0170】
ただし、以下の点で実施形態1と異なる。
【0171】
S4eにおいて、UI処理部12は、サーバ6のコンテンツ管理部17が管理する設定画面データに対応するURLを指定し、ブラウザ14を起動させる。
【0172】
そして、S5dにおいて、ブラウザ14は、UI処理部12から受けたURLに応じて、サーバ6の要求受付部65に対して、設定画面データを要求する。
【0173】
また、S6cにおいて、サーバ6のCGI処理部66は、当該URLに対応する設定画面データをコンテンツ管理部17から読み出す。そして、S7cにおいて、サーバ6の要求受付部65は、CGI処理部66が読み出した設定画面データを、要求元のパソコン201に返信する。
【0174】
その後、S8dにおいて、パソコン201のブラウザ14は、サーバ206から返信された設定画面データに基づいて、設定画面を表示させる。
【0175】
また、S10dにおいて、パソコン201のブラウザ14は、XML形式の上記変更情報をサーバ6の要求受付部65に送る。
【0176】
そして、S11cにおいて、CGI処理部66は、機能制限判定部213bに対して、判定要求を行うとともに、変更情報を送信したパソコン201を特定するPC識別情報を送る。その後、S12b、S13b、S14cは、サーバ206の機能制限判定部213bによって行われる。
【0177】
また、S15cにおいて、要求受付部65は、通信ネットワークを介して、変更情報を送信したパソコン201のブラウザ14に対して、判定結果情報を送る。このとき、要求受付部65は、HTTPを用いて判定結果情報を送信する。
【0178】
また、S18dにおいて、パソコン201のブラウザ14は、XML形式の上記設定完了情報をサーバ6の要求受付部65に送る。
【0179】
そして、S19cにおいて、CGI処理部66は、設定完了通知部213cに対して、設定完了通知を行うとともに、設定完了情報を送信したパソコン201を特定するPC識別情報を送る。
【0180】
その後、設定完了通知部213cは、S21bにおいて、PC識別情報で特定されるパソコン201のUI処理部12に対して、表示終了の指示を行い、S23bにおいて、当該パソコン201のアプリケーション部11に対して、設定完了通知を行う。
【0181】
なお、パソコン201とサーバ206との間の通信は、通信ネットワークを介し、HTTPを用いて行われる。
【0182】
また、パソコン201の書き換え処理部22は、常時(もしくは一定時間ごとに)サーバ206の印刷条件格納部69にアクセスしている。そして、書き換え処理部22は、印刷条件格納部69が記憶する印刷条件の中から、自身のパソコン201に対応する印刷条件を読み出し、読み出した印刷条件に基づいて印刷条件格納部19の書き換えを行っている。
【0183】
以上の本実施形態のプリンタドライバ部221は、ブラウザ14に対して、印刷条件を設定するための設定画面に対応する設定画面データを記憶するコンテンツ管理部17から当該設定画面データを取得し、取得した設定画面データに基づいて、上記設定画面を表示装置2に表示させるように指示するUI処理部12を備える。そして、上記コンテンツ管理部17が外部のサーバ装置6に備えられている。
【0184】
さらに、サーバ装置206は、ブラウザ14が設定した各印刷機能の詳細条件を取得し、複数の印刷機能間で互いに両立しない詳細条件の組み合わせを示す印刷機能制限テーブルに基づいて、取得した各印刷機能の詳細条件のうち、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かを判定するとともに、ブラウザ14に対して判定結果を表示装置2に表示させる機能制限判定部(判定手段)213bを備える。
【0185】
これにより、ユーザは、設定した印刷条件のうち、互いに両立しない詳細条件が設定されているか否かを確認することができる。そして、互いに両立しない詳細条件が設定されている場合、設定変更を行うことができる。その結果、印刷処理を行う際にエラーが生じることを防止することができる。
【0186】
また、機能制限判定部213bをサーバ装置206が備えることで、サーバ装置206で、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かを判定を一括して行うことができる。すなわち、パソコン201における処理負担を軽減することができる。
【0187】
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図11〜13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0188】
上記実施形態2,3では、パソコンのブラウザは、設定画面データをサーバから取得するものとして説明した。本実施形態は、設定画面データが複数の部分データから構成されており、当該複数の部分データの一部をパソコンが予め管理しており、残りの部分データをサーバが管理する形態である。そして、パソコンのブラウザは、一部の部分データについては、パソコン内から取得し、残りの部分データをサーバから取得する。これにより、ブラウザは、一部の部分データについては通信ネットワークを介することなく取得するため、設定画面の表示速度を向上させることができる。
【0189】
例えば、設定画面が時間の経過とともに変化する動画像である場合、最初の所定時間内に表示される設定画面を構成する部分データをパソコンが管理し、当該所定時間経過後に表示される設定画面を構成する部分データをサーバが管理することが好ましい。これにより、ブラウザは、起動直後において、パソコンが管理する部分データを通信ネットワークを介することなく取得し、即座に設定画面を所定時間表示させることができる。そして、当該所定時間内に、ブラウザは、通信ネットワークを介して、残りの部分データをサーバから取得すればよい。
【0190】
図11は、本実施形態の印刷制御システムを構成するパソコン301およびサーバ306の構成を示すブロック図である。
【0191】
パソコン(情報処理装置)301は、上記実施形態2のパソコン101と比較して、起動時コンテンツ管理部(第1記憶部)23を備える点で異なる。
【0192】
起動時コンテンツ管理部23は、設定画面データを構成する複数の部分データのうち、最初に所定時間内に表示される設定画面を構成する部分データ(以下、起動画面構成データという)を管理するものである。なお、起動画面構成データには、所定時間経過後に表示される設定画面を構成する残りの部分データ(以下、残部分データという)に対応するURLが含まれている。
【0193】
なお、本実施形態のUI処理部(指示手段)12は、ブラウザ14を起動させる際、URLとして、起動時コンテンツ管理部23が管理する起動画面構成データに対応するURLを指定するものとする。
【0194】
サーバ306は、上記実施形態2のサーバ6と比較して、コンテンツ管理部17の代わりにコンテンツ管理部(第2記憶部)317を備える点で異なる。コンテンツ管理部317は、上記残部分データを管理するものである。
【0195】
(印刷条件の設定処理)
本実施形態における印刷条件の設定処理の流れの概要は、上記実施形態2と同様である。ただし、設定画面の表示処理の詳細については、実施形態2と異なる。すなわち、本実施形態は、図3に示したフローチャートの代わりに図12に示すフローチャートに従った処理を行う。その後の処理は図4と同様である。
【0196】
図12に示されるように、上記S1a、SS2b、S3e、S4eが行われる。ただし、S4eにおいて、UI処理部12は、起動時コンテンツ管理部23が管理する起動画面構成データを示すURLを指定して、ブラウザ14を起動する。
【0197】
その後、ブラウザ14は、当該URLに対応する起動画面構成データの送信要求を、パソコン301の要求受付部15に対して行う(S105d)。
【0198】
要求受付部15は、上記送信要求を受けると、CGI処理部16を起動させる。そして、CGI処理部16は、ブラウザ14から指定されたURLに基づいて、起動時コンテンツ管理部23から起動画面構成データを読み出す(S106c)。
【0199】
そして、要求受付部15は、CGI処理部16が読み出した起動画面構成データをブラウザ14に送る(S107c)。これを受けて、ブラウザ14は、起動画面構成データを取得する(S108d)。
【0200】
その後、ブラウザ14は、起動画面構成データに基づいて、最初の所定時間だけ設定画面を表示する(S109d)。
【0201】
さらに、ブラウザ14は、S109dと並行して、起動画面構成データに含まれるURLで指定される残部分データの送信要求を、サーバ306の要求受付部65に対して行う(S110d)。
【0202】
サーバ306の要求受付部65は、当該送信要求を受けると、CGI処理部66を起動させる。そして、CGI処理部66は、ブラウザ14から指定されたURLに基づいて、コンテンツ管理部317から残部分データを読み出す(S111c)。
【0203】
そして、要求受付部65は、CGI処理部66が読み出した残部分データを、通信ネットワークを介して、ブラウザ14に送信する(S112c)。これを受けて、ブラウザ14は、残部分データを取得する(S113d)。
【0204】
その後、ブラウザ14は、起動画面構成データに基づいて、最初の所定時間が経過した後、残部分データに基づいて、設定画面を表示し続ける(S114d)。
【0205】
以上のように、本実施形態では、設定画面データは、複数の部分データから構成されており、パソコン301の起動時コンテンツ管理部(第1記憶部)23が上記複数の部分データの一部を記憶し、サーバ306のコンテンツ管理部(第2記憶部)317が残りの部分データを記憶する。そして、ブラウザ14は、起動時コンテンツ管理部23およびコンテンツ管理部317から部分データを取得し、取得した部分データに基づいて設定画面を表示する。
【0206】
すなわち、UI処理部12は、ブラウザ14に対して、設定画面データを構成する一部の部分データを同じ装置内の起動時コンテンツ管理部23から取得し、残りの部分データについて、外部のサーバ306のコンテンツ管理部317から取得するようにさせる。
【0207】
その結果、パソコン301は、設定画面データの全ての記憶しておく必要がない。さらに、起動時コンテンツ管理部23が記憶する部分データをコンテンツ管理部317が記憶する部分データよりも容量が大きくすることで、ブラウザ14は、容量の大きい部分データを通信ネットワークを介することなく取得できるため、設定画面データの取得に要する時間を短縮できる。
【0208】
なお、上記説明では、本実施形態を実施形態2の変形形態として説明したが、本実施形態は、上記実施形態3のように、サーバが印刷設定処理部を備える形態にも適用できる。
【0209】
以下に、本実施形態の実施例について説明する。以下の本実施例における設定画面は、図6と同様に、設定画面内の所定の領域Bにおいて、各印刷機能に対応するアイコンを、所定の方向(例えば、右から左)に移動させながら順次表示させるものである。
【0210】
<実施例1>
本実施例では、上記アイコンのうち、設定画面に最初に表示されるアイコンI−1から所定番目(ここでは、2番目とする)に表示されるアイコンI−2に対応するアイコンデータ(アイコンデータD−1およびアイコンデータD−2とする)と、設定画面のうち領域B以外の領域に対応するデータとが、起動画面構成データとして設定されている。そして、設定画面の領域Bに3番目以降に表示されるアイコンI−3,…に対応するアイコンデータ(アイコンデータ(3),…とする)を残部分データとして設定されている。
【0211】
図13は、本実施例の設定画面の領域Bの表示例、および、起動画面構成データおよび残部分データの取得の推移を示す図である。
【0212】
図13に示されるように、UI処理部12からの起動指示によりブラウザ14が起動したときには、ブラウザ14は、要求受付部15およびCGI処理部16を介して、パソコン301内の起動時コンテンツ管理部23に保持されていた起動画面構成データ(領域Bを除く領域のデータ、および、アイコンI−1,I−2のデータ)を読み出す。このときには、アイコンI−3,…のデータは、サーバ306が管理している。
【0213】
そして、ブラウザ14は、1番目に表示するアイコンI−1を、領域Bの右端から表示させ、左方向に移動させる。なお、ブラウザ14は、起動画面構成データに記述されたプログラムに従って、当該移動表示の処理を行っている。
【0214】
このとき、ブラウザ14は、3番目に表示するアイコンI−3のアイコンデータD−3の送信要求を、サーバ306の要求受付部65に対して行い、当該アイコンデータD−3をサーバ306からダウンロードする。
【0215】
その後、ブラウザ14は、アイコンI−1を領域Bの所定位置まで移動させたときに、2番目に表示するアイコンI−2を、領域Bの右端から表示させ、左方向に移動させる。この移動表示の処理は、アイコンI−1と同様である。
【0216】
このとき、ブラウザ14は、4番目に表示するアイコンI−4のアイコンデータD−4の送信要求を、サーバ306の要求受付部65に対して行い、当該アイコンデータD−4をサーバ306からダウンロードする。
【0217】
このようにして、ブラウザ14は、取得済みのアイコンデータに基づいて、アイコンを領域Bにおいて移動させながら表示させるとともに、まだ取得していないアイコンデータをサーバ306からダウンロードする処理を繰り返す。
【0218】
以上のように、本実施例の設定画面は複数のアイコンを順次表示させるものであり、当該複数のアイコンについて、パソコン301の起動時コンテンツ管理部23が1番目から所定番目(ここでは、2番目)までに表示するアイコンのアイコンデータを記憶し、サーバ306のコンテンツ管理部317が残りのアイコンのアイコンデータを記憶している。
【0219】
これにより、ブラウザ14は、1番目および2番目までに表示するアイコンのアイコンデータを、同じ装置内の起動時コンテンツ管理部23から取得するため、通信ネットワークを介する場合に比べて短時間で取得できる。
【0220】
そして、ブラウザ14は、1番目および2番目までのアイコンを表示している間に、残りの画像を外部のサーバ306から取得し、2番目のアイコンの表示が終了した後、サーバ306から取得した残りのアイコンを表示すればよい。
【0221】
その結果、ブラウザ14が複数のアイコンを順次表示するまでの時間を短縮することができるとともに、パソコン301は、全てのアイコンのアイコンデータを記憶しておく必要がない。
【0222】
<実施例2>
本実施例は、領域Bに表示するアイコンIが動画像である場合の例である。すなわち、アイコンデータが動画データであり、当該動画データが、前半のフレームに対応する前半データと、後半のフレームに対応する後半データとに分割されている。
【0223】
本実施例では、各アイコンの動画データの前半データと、設定画面のうち領域B以外の領域に対応するデータとが、起動画面構成データとして設定されている。そして、各アイコンの動画データの後半データが残部分データとして設定されている。
【0224】
そのため、図14に示されるように、パソコン301のブラウザ14は、同パソコン301の起動時コンテンツ管理部23が管理する起動画面構成データに含まれる前半データに基づいて、各アイコンの動画の前半部分を表示させる。そして、当該前半部分を表示している間に、ブラウザ14は、後半部分に対応する後半データの送信要求を、サーバ306の要求受付部65に対して行い、当該後半データをサーバ306からダウンロードする。
【0225】
その後、ブラウザ14は、各アイコンの前半部分の表示が終了すると、サーバ306からダウンロードした後半データに基づいて、後半部分の表示を行う。
【0226】
このように、本実施例では、パソコン301のブラウザ14は、同パソコン301内の起動時コンテンツ管理部23から読み出した前半データに基づいて、各アイコンの前半部分を表示させる。そして、ブラウザ14は、当該前半部分の表示中にサーバ306からダウンロードした後半データに基づいて、前半部分の表示終了後に、後半部分を表示させる。
【0227】
以上のように、本実施例2の設定画面は動画像を含んでおり、当該動画像を示す複数のフレームデータについて、パソコン306の起動時コンテンツ管理部23が1番目から所定番目までのフレームデータを記憶し、サーバ306のコンテンツ管理部317が残りのフレームデータを記憶している。
【0228】
これにより、ブラウザ14は、1番目から所定番目までのフレームデータを、同じ装置内の起動時コンテンツ管理部23から取得するため、通信ネットワークを介する場合に比べて短時間で取得できる。
【0229】
そして、ブラウザ14は、1番目から所定番目までのフレームデータに対応する画像を表示している間に、残りのフレームデータを外部のサーバ306から取得し、当該所定番目のフレームデータに対応する画像の表示が終了した後、サーバ306から取得した残りのフレームデータに対応する画像を表示すればよい。
【0230】
その結果、ブラウザ14が動画像を表示するまでの時間を短縮することができるとともに、パソコン301は、動画像を構成する大容量の全てのフレームデータを記憶しておく必要がない。
【0231】
なお、実施例1・2において、ブラウザ14における表示処理およびサーバ6からのダウンロード処理については、起動画面構成データおよび残部分データに記述されているプログラムに従って行われる。
【0232】
以上のように、パソコン301内の起動時コンテンツ管理部23は、最初の所定時間に表示される設定画面に対応する起動画面構成データを管理している。そのため、同パソコン301内のブラウザ14は、通信ネットワークを介することなく、即座に当該起動画面構成データを取得することができる。その結果、ブラウザ14が起動してから設定画面を表示するまでの時間を短縮することができる。
【0233】
さらに、ブラウザ14は、起動画面構成データに基づいて設定画面を表示させながら、並行して、当該所定時間経過後に表示される設定画面用の残部分データをサーバ306からダウンロードする。その結果、パソコン301内に設定画面データを構成する全ての部分データを管理する必要がなくなる。すなわち、パソコン301は、設定画面データを管理するのに必要な記憶部の容量を小さくすることができる。
【0234】
〔変形例〕
(コンテンツ管理部の管理形態の変形例)
上記実施形態1〜3において、コンテンツ管理部17は、ユーザ毎に、設定画面データを管理していてもよい。このとき、UI処理部12は、ログインユーザを特定し、特定したログインユーザ名を含むURLを指定して、ブラウザ14を起動させる。そして、ブラウザ14からの送信要求を受けたCGI処理部は、コンテンツ管理部17から、URLに示されたログインユーザ名に対応する設定画面データを読み出せばよい。
【0235】
同様に、上記実施形態1〜3において、コンテンツ管理部17は、アプリケーション毎に、設定画面データを管理していてもよい。このとき、UI処理部12は、起動処理部13aに起動指示を出力したアプリケーションを特定し、特定したアプリケーションを識別する情報(例えば、アプリケーション名)を含むURLを指定して、ブラウザ14を起動させる。そして、ブラウザ14からの送信要求を受けたCGI処理部は、コンテンツ管理部17から、URLに示されたアプリケーション名に対応する設定画面データを読み出せばよい。
【0236】
また、上記実施形態2、3において、コンテンツ管理部17は、パソコン毎に、設定画面データを管理していてもよい。このとき、UI処理部12は、自身のパソコンを識別する情報(例えば、ID)を含むURLを指定して、ブラウザ14を起動させる。そして、ブラウザ14からの送信要求を受けたCGI処理部は、コンテンツ管理部17から、URLに示されたIDに対応する設定画面データを読み出せばよい。
【0237】
なお、実施形態4においても同様の変形例を適用してもよい。
【0238】
(設定画面データのカスタマイズ)
パソコン1・101・201・301またはサーバ6・206・306は、コンテンツ管理部17・317・起動時コンテンツ管理部23が管理するデータを編集するための編集部(図示せず)を備えていてもよい。
【0239】
上述したように、設定画面データ(起動画面構成データ、残部分データを含む)は、既存のブラウザ14(例えば、Webブラウザ)で閲覧可能なように、HTMLで記述されている。そのため、HTMLデータである設定画面データの編集により、容易に設定画面をカスタマイズすることができる。
【0240】
なお、編集部は、従来から存在するWeb(ホームページ)作成アプリケーションを用いて、設定画面データを編集する。
【0241】
例えば、サーバ6が管理する設定画面データに対して管理者が部内で共通の設定画面を作成したり、各人がオリジナルの設定画面を作成したりできる。設定画面が、図6に示されるように、各印刷機能に対応するアイコンを移動させながら順次繰り返して表示させる場合、ユーザは、アイコンの数や順番の変更、アイコンが表示される領域Bの大きさの変更、基本機能(部数、両面)の変更、アイコンの画像編集などをすることで、設定画面をカスタマイズできる。
【0242】
(他の印刷機能との両立可否の判定処理の変形例)
上記S12bに示した判定処理の変形例について説明する。図15は、当該変形例の判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0243】
まず、上記S31b〜S32bと同じ処理が行われる。そして、両立しない印刷機能が存在しない場合(S32bでNo)、上記S33bおよびS34bと同じ処理が行われる。
【0244】
一方、両立しない印刷機能が存在する場合(S32bでYes)、機能制限判定部13b・213bは、CGI処理部16・66からの判定要求に付加された印刷機能およびその詳細条件と両立しない印刷機能を特定する(S36b)。
【0245】
そして、機能制限判定部13b・213bは、特定した印刷機能の詳細条件の変更が必要であることを示す判定結果を生成する(S37b)。
【0246】
これにより、当該判定結果をブラウザ14が表示することにより、ユーザは、どの印刷機能の詳細条件を変更することにより、当該表示の直前に入力した印刷機能の詳細条件を設定することが可能であることを認識することができる。
【0247】
(その他)
上記説明では、ブラウザ14は、ある印刷機能の詳細条件が入力されるごとに、変更情報を要求受付部15・65に出力する構成とした。しかしながら、ブラウザ14は、設定完了ボタン(図6のOKボタン53)がクリックされたときに、全ての印刷機能の詳細条件を、要求受付部15・65に送り、機能制限判定部13b・213bが互いに両立しない印刷機能が存在するか否かを判定してもよい。
【0248】
また、印刷機能の種類が少なく、互いに両立しない印刷機能の組み合わせがない(もしくは少ない)場合、各実施形態の印刷設定システムは、機能制限判定部13b・213bを備えていなくてもよい。この場合、ブラウザ14は、設定完了ボタン(図6のOKボタン53)がクリックされたときに、全ての印刷機能の詳細条件を、要求受付部15・65およびCGI処理部16・66を介して、設定完了通知部13c・213cに送る。そして、設定完了通知部13c・213cは、取得した全ての印刷機能の詳細条件を、印刷条件格納部19・69に格納すればよい。もしくは、設定完了通知部13c・213cは、取得した全ての印刷機能の詳細条件をアプリケーション部11に通知してもよい。
【0249】
上記説明では、ブラウザ14は、Webブラウザソフトに従った処理を行うブロックとした。しかしながら、ブラウザ14は、Webブラウザに限定されるものではない。ブラウザ14は、UI処理部12が設定画面の表示を依頼できる閲覧手段であればよく、パソコン内部またはネットワーク上のリソースからデータを取得し、当該データが示す画像を表示装置3に表示させる閲覧手段であればよい。
【0250】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0251】
最後に、パソコン1・101・201・301の各ブロック、特にプリンタドライバ部21・321、ならびに、サーバ6・206・306の各ブロック、特にサーバ206のプリンタドライバ部61は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0252】
すなわち、パソコン1・101・201・301およびサーバ6・206・306は、各機能を実現する制御プログラム(プリンタドライバ)の命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるパソコン1・101・201・301およびサーバ6・206・306の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記パソコン1・101・201・301およびサーバ6・206・306に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0253】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0254】
また、パソコン1・101・201・301およびサーバ6・206・306を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0255】
本発明は、プリンタの印刷条件を設定するプリンタドライバに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0256】
【図1】実施形態1のパソコンおよびその周辺装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記パソコンが備える印刷機能制限テーブル記憶部が記憶する印刷機能制限テーブルの一例を示す図である。
【図3】印刷条件の設定処理のうち、印刷設定画面の表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】印刷条件の設定処理のうち、印刷設定画面表示後の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】ブラウザ起動直後の印刷設定ウィンドウの表示例を示す図である。
【図6】ブラウザが印刷設定ウィンドウに表示した印刷設定画面の一例を示す図である。
【図7】アイコンがクリックされたときの詳細条件の入力を促すダイアログボックスの表示例を示す図である。
【図8】機能制限判定部における印刷機能間の両立可否の判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】実施形態2に係る印刷設定システムの構成を示すブロック図である。
【図10】実施形態3に係る印刷設定システムの構成を示すブロック図である。
【図11】実施形態4に係る印刷設定システムの構成を示すブロック図である。
【図12】実施形態4における、印刷設定画面の表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】実施形態4の実施例1における、設定画面の表示例を示す図である。
【図14】実施形態4の実施例2における、設定画面の表示例を示す図である。
【図15】機能制限判定部における印刷機能間の両立可否の判定処理の変形例の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0257】
1・101・201・301 パソコン(情報処理装置)
2 表示装置
3 入力装置
4 プリンタ
6・206・306 サーバ(サーバ装置)
11 アプリケーション部
12 UI処理部(指示手段)
13・213 印刷設定処理部
13a・213a 起動処理部
13b・213b 機能制限判定部(判定手段)
14 ブラウザ(閲覧手段)
17 コンテンツ管理部(記憶部)
18 印刷機能制限テーブル記憶部
19 印刷条件格納部
20 印刷ジョブ生成部(印刷ジョブ生成手段)
21・221 プリンタドライバ部
23 起動時コンテンツ管理部(第1記憶部)
317 コンテンツ管理部(第2記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リソースからデータを取得し、当該データが示す画像を表示装置に表示させる閲覧手段と、印刷処理の制御を行う印刷制御手段とを備える情報処理装置において、
上記印刷制御手段は、
上記閲覧手段に対して、印刷条件を設定するための設定画面に対応する設定画面データを記憶する記憶部から当該設定画面データを取得し、取得した設定画面データが示す設定画面を表示装置に表示させるように指示する指示手段を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
上記閲覧手段は、上記設定画面に対するユーザ入力に基づいて印刷条件を設定し、
上記印刷制御手段は、
上記閲覧手段により設定された印刷条件に基づいて印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
上記閲覧手段は、上記設定画面に対するユーザ入力に基づいて複数の印刷機能の各々の詳細条件を設定し、
上記印刷制御手段は、
上記閲覧手段が設定した各印刷機能の詳細条件を取得し、上記複数の印刷機能間において互いに両立しない詳細条件の組み合わせを示す機能制限テーブルに基づいて、取得した各印刷機能の詳細条件の中に、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かを判定する判定手段を備え、
上記閲覧手段は、上記判定手段による判定結果を上記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
上記記憶部は、外部のサーバ装置に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
上記記憶部を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
上記設定画面データは、複数の部分データから構成されており、
上記記憶部は、上記複数の部分データの一部を記憶する第1記憶部と、残りの部分データを記憶する第2記憶部とからなり、
上記第1記憶部を備え、上記第2記憶部が外部のサーバ装置に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
上記設定画面は動画像を含んでおり、
上記動画像を示す複数のフレームデータの各々が上記部分データであり、
上記複数のフレームデータのうち、1番目から所定番目までのフレームデータを上記第1記憶部が記憶し、残りのフレームデータを上記第2記憶部が記憶していることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
上記設定画面は複数の画像を順次表示させるものであり、
上記複数の画像の各々を示す画像データが上記部分データであり、
上記複数の画像のうち、1番目から所定番目までに表示する画像の画像データを上記第1記憶部が記憶し、残りの画像の画像データを上記第2記憶部が記憶していることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
上記設定画面データは、複数の印刷機能に対応するアイコンを順次表示させる設定画面に対応するデータであることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
上記記憶部は、ユーザごとに設定画面データを記憶しており、
上記指示手段は、設定画面の表示指示を入力したユーザを特定し、特定したユーザに対応する設定画面データを上記閲覧手段に取得させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
上記記憶部は、アプリケーションごとに設定画面データを記憶しており、
上記指示手段は、印刷する画像を作成したアプリケーションを特定し、特定したアプリケーションに対応する設定画面データを上記閲覧手段に取得させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
上記記憶部は、情報処理装置ごとに設定画面データを記憶しており、
上記指示手段は、自身の情報処理装置に対応する設定画面データを上記閲覧手段に取得させることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項13】
請求項1に記載の情報処理装置と通信ネットワークを介して通信可能なサーバ装置であって、
上記閲覧手段が設定した各印刷機能の詳細条件を取得し、上記複数の印刷機能間で互いに両立しない詳細条件の組み合わせを示す機能制限テーブルに基づいて、取得した各印刷機能の詳細条件のうち、互いに両立しない詳細条件の組み合わせが存在するか否かを判定する判定手段を備え、
上記判定手段は、上記閲覧手段に対して、判定結果を表示装置に表示させることを特徴とするサーバ装置。
【請求項14】
通信ネットワークを介して互いに通信可能な複数の情報処理装置とサーバ装置とを備える印刷制御システムであって、
上記情報処理装置は、
リソースからデータを取得し、当該データが示す画像を表示装置に表示させる閲覧手段と、
印刷処理の制御を行う印刷制御手段とを備え、
上記サーバ装置は、印刷条件を設定するための設定画面に対応する設定画面データを記憶しており、
上記印刷制御手段は、上記閲覧手段に対して、上記サーバ装置から上記設定画面データを取得し、取得した設定画面データが示す上記設定画面を表示装置に表示させるように指示する指示手段を備えることを特徴とする印刷制御システム。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか1項に記載の情報処理装置のコンピュータを動作させるプログラムであって、上記コンピュータを上記の印刷制御手段として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項13に記載のサーバ装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記判定手段として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項15または16に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−140588(P2007−140588A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−329169(P2005−329169)
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】