説明

情報処理装置、情報処理プログラム、及び情報処理システム

【課題】原稿を画像読取装置で読取った画像データを修正する作業者が原稿の再読取りを行う際の負担を軽減することができる、情報処理装置、情報処理プログラム、及び情報処理システムを提供する。
【解決手段】読取られた画像データが複合機12から入力されると、画像データに対応するカバーシートIDを含むカバーシート情報をカバーシート情報生成部32で生成し、複合機12に出力し、画像データをカバーシートIDと対応付けて記憶部40に記憶する。確認依頼を確認依頼生成部34で生成し、ユーザ端末16に出力する。ユーザ端末16から画像データの修正情報が入力されると、修正案内生成部36で修正案内を生成し、カバーシートIDと共に複合機12に出力する。複合機12から再読取データが入力されると、修正部38で再読取データに基づいて記憶部40に記憶されている画像データを修正し、修正した画像データを記憶部40に記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理プログラム、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像データを電子的に、自動的に修正する技術として、例えば、特許文献1には、スキャナで読取った画像データに対して、修正パラメータを用いて画像処理装置内部で、色ずれの修正や色の偏り補正を行う技術が記載されている。また、画像データを修正する技術として、例えば、特許文献2には、ファクシミリにより受信した画像データの文字認識によりエラーが検出されるとエラー種別を検出し、対応するルールにより修正することにより、オペレータに負荷をかけずに、自動的にエラーデータを修正する技術が記載されている。
【0003】
また、画像データをオペレータがコンピュータ上等で修正する技術として、例えば、特許文献3には、文書画像を読取った入力画像中から抽出された文字列画像及び対応する文字認識結果の画像により、修正用画像を生成し、表示された修正用画像上でオペレータが修正作業を行う技術が記載されている。
【0004】
また、原稿の読取りの際に、原稿の裏表が逆であったり原稿が折れ曲がっていたり等により、電子的な補正処理等で修正不可能な不具合が生じた場合は、原稿を再スキャンすることにより修正を行う。例えば、特許文献4には、入力した画像がつぶれやかすれ等により認識精度が低い場合は、ユーザに対して画像の再入力を促す再入力指示を表示手段に表示する技術が記載されている。
【特許文献1】特開平06−290302号公報
【特許文献2】特開平07−296100号公報
【特許文献3】特開2002−230480号公報
【特許文献4】特開2003−085482号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、原稿を画像読取装置で読取った画像データに基づき生成する識別子を再読み込み作業者に提供することができる、情報処理装置、情報処理プログラム、及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の情報処理装置は、画像読取装置で読み取られた原稿の画像データの識別子を生成し、前記識別子を含む画像データ情報を出力する画像データ情報出力手段と、前記画像データ情報出力手段により出力された前記画像データ情報に対応する前記画像データを確認させるための確認情報を出力する確認情報出力手段と、前記確認情報出力手段により出力された前記確認情報に対応し、少なくとも前記画像データの修正箇所を示す情報を含む修正情報を受け付ける修正情報受付手段と、前記修正情報受付手段で受け付けた前記修正情報を含んだ再読み取り指示と、前記画像データの前記識別子と、を出力する再読み取り指示情報出力手段と、を備える。
【0007】
請求項2に記載の情報処理装置は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記再読み取り指示情報出力手段により出力された前記再読み取り指示情報に基づいて前記原稿が前記画像読取装置によって再度読み取られた後、前記再度読み取られた画像に基づき前記画像データを修正するよう処理する修正処理手段をさらに備える。
【0008】
請求項3に記載のデータ情報処理装置は、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置において、前記原稿を前記画像読取装置で読み取った前記画像データを前記識別子に対応付けて記憶する記憶手段をさらに備え、前記確認情報出力手段は、前記記憶手段に記憶されている前記画像データを確認させるための前記確認情報を出力する。
【0009】
請求項4に記載の情報処理装置は、請求項3に記載の情報処理装置において、前記再読み取り指示情報出力手段により出力された前記再読み取り指示情報に基づいて前記原稿が再度読み取られた後、修正された画像データの前記識別子に対応する前記記憶手段に記憶された前記画像データを、前記修正された画像データに基づいて修正する修正手段をさらに備える。
【0010】
請求項5に記載の情報処理装置は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置において、前記画像データ情報出力手段は、前記画像データ情報の印刷指示をさらに出力する。
【0011】
請求項6に記載の情報処理装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置において、前記画像データは、複数の頁の画像情報を含み、前記修正指示情報は、前記画像データの修正箇所に対応する前記原稿の頁の前後の頁の画像情報をさらに含む。
【0012】
請求項7に記載の情報処理プログラムは、画像読取装置で読み取られた原稿の画像データの識別子を生成し、前記識別子を含む画像データ情報を出力する画像データ情報出力ステップと、前記画像データ情報出力ステップにより出力された前記画像データ情報に対応する前記画像データを確認させるための確認情報を出力する確認情報出力ステップと、前記確認情報出力ステップにより出力された前記確認情報に対応し、少なくとも前記画像データの修正箇所を示す情報を含む修正情報を受け付ける修正情報受付ステップと、前記修正情報受付ステップで受け付けた前記修正情報を含んだ再読み取り指示と、前記画像データの前記識別子と、を出力する再読み取り指示情報出力ステップと、を有する処理をコンピュータに実行させる。
【0013】
請求項8に記載の情報処理システムは、前記原稿を読取る画像読取装置と、前記画像読取装置で読取った前記原稿の画像データの情報を処理する、前記請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置と、を備える。
【発明の効果】
【0014】
請求項1、7または8に記載の本発明によれば、原稿を画像読取装置で読取った画像データに基づき生成する識別子を再読み込み作業者に提供することができる、という効果が得られる。
【0015】
請求項2に記載の本発明によれば、修正された画像データを記憶させることができる、という効果が得られる。
【0016】
請求項3に記載の本発明によれば、画像データを記憶することができる、という効果が得られる。
【0017】
請求項4に記載の本発明によれば、記憶している画像データを修正することができる、という効果が得られる。
【0018】
請求項5に記載の本発明によれば、紙原稿と画像データ情報の識別子が含まれた紙とを対応させることができる、という効果が得られる。
【0019】
請求項6に記載の本発明によれば、修正箇所の前後の頁の画像情報を作業者に知らせることができる、という効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態に係る情報処理システム10は、複合機12、情報処理装置14、ユーザ端末16、及びLAN(ローカルエリアネットワーク)やインターネット等のネットワーク18を備えて構成されている。複合機12、情報処理装置14、及びユーザ端末16は、ネットワーク18を介して相互に接続されている。
【0023】
複合機12は、画像読取部20と、画像印刷部22と、操作/表示部24と、を含んで構成されている。複合機12では、画像データが出力され、カバーシート情報(詳細後述)、修正案内(詳細後述)、及びエラーメッセージが入力される。
【0024】
画像読取部20は、原稿26を読取るためのものであり、具体的例としては、スキャナ等が挙げられる。画像印刷部22は、カバーシート28(詳細後述)等を印刷するためのものであり、具体的例としては、プリンタ等が挙げられる。なお、複合機12は、ファックス等、その他の機能を備えていてもよい。
【0025】
操作/表示部24は、複合機により原稿の読取りを行うユーザ(以下、作業者という。)が画像読取りに関する操作を行ったり、作業者に対して情報等を表示したりするためのものであり、具体的な例としては、タッチパネル、ディスプレイ、マウス、及びキーボード等が挙げられる。
【0026】
ユーザ端末16は、画像データの確認を行うユーザ(以下、確認者という。)が画像データの確認や修正の指示に用いるためのGUI(グラフィックユーザインターフェイス)であり、操作/表示部17を含んで構成されている。ユーザ端末16では、確認依頼(詳細後述)が入力され、修正情報(詳細後述)が出力される。操作/表示部17は、確認者が画像データを確認し、修正情報を入力するためのものであり、具体的な例としては、タッチパネル、ディスプレイ、マウス、及びキーボード等が挙げられる。ユーザ端末16の具体的な例としては、CPU、ROM、RAM、及びHDD等により構成されるコンピュータや、携帯端末機器等が挙げられる。
【0027】
情報処理装置14は、原稿26の画像データを管理するためのものであり、複合機12の画像読取部20で読取られた原稿26の画像データの情報を処理するためのものである。情報処理装置14の概略構成の一例を示す機能ブロック図を図2に示す。
【0028】
本実施の形態の情報処理装置14は、制御部30、カバーシート情報生成部32、確認依頼生成部34、修正案内生成部36、修正部38、記憶部40、及びネットワークI/F(ネットワークインターフェイス)42を備えて構成されている。
【0029】
制御部30は、情報処理装置14の全体を制御するものであり、CPU44、ROM46、RAM50、及びHDD52を含んで構成されている。CPU44では、詳細を後述する情報処理が実行される。当該情報処理の情報処理プログラム48は、記録媒体としてのROM46に記憶されている。なお、当該情報処理プログラム48は、CD−ROM(図示省略)や、DVD−ROM(図示省略)、リムーバブルディスク(図示省略)等の記録媒体に記録しておき、HDD52等にインストールし、CPU44により読込まれて実行されるようにしてもよい。ROM44には、情報処理プログラム48等の各種プログラムやパラメータ等が記憶されており、RAM50は、CPU44による情報処理プログラム48等の各種プログラムの実行時におけるワークエリア等として用いられる。
【0030】
カバーシート情報生成部32は、原稿26を画像読取部20で読取った(スキャンした)画像データと原稿26とを対応付け識別するためのカバーシート(カバーシートID、詳細後述)のカバーシート情報を生成するためのものである。確認依頼生成部34は、確認者に画像データを確認させるための確認依頼を生成するためのものである。
【0031】
修正案内生成部36は、作業者に画像データを修正させるための修正案内を生成するためのものであり、具体的には、作業者に原稿26を再読取りさせるための案内を、確認者の確認結果である修正情報に基づいて、生成するためのものである。修正部38は、再読取りされた画像データ(再読取データ)に基づいて記憶部40に記憶されている画像データを修正するためのものである。
【0032】
記憶部40は、画像データとカバーシートIDとを対応付けて記憶するためのものである。
【0033】
ネットワークI/F42は、ネットワーク18と接続するためのネットワークインターフェイスである。本実施の形態では、ネットワークI/F42を介して複合機12から原稿26を画像読取部20で読取った画像データ及び原稿26を修正のために再度読取った画像データ(再読取データ)が入力され、ユーザ端末16から修正情報が入力される。また、複合機12にカバーシート情報、修正案内、及びエラーメッセージが出力され、ユーザ端末16に確認依頼が出力される。
【0034】
制御部30、カバーシート情報生成部32、確認依頼生成部34、修正案内生成部36、修正部38、記憶部40、及びネットワークI/F42は、コントロールバスやデータバス等のバス54を介して互いに情報等の授受が可能に接続されている。
【0035】
なお、本実施の形態では、情報処理装置14の記憶部40に画像データを記憶するようにしているがこれに限らず、例えば、図1の点線内部に示したように、データサーバ19を設け、データサーバ19に画像データを記憶させるようにしてもよい。また、ネットワーク18外部のデータサーバに画像データを記憶させるようにしてもよい。
【0036】
次に、本実施の形態の情報処理装置14で実行される情報処理について図3〜図7を参照して詳細に説明する。
【0037】
図3は、情報処理の一例を示すフローチャートである。なお、本処理は情報処理装置14に電源が投入された場合や複合機12に電源が投入された場合等に実行される。
【0038】
まず、ステップ100では、画像データが入力されたか否か判断する。複合機12の画像読取部20で原稿26を読取った画像データが入力されるまで否定されて待機状態になる。入力されると肯定されて、ステップ102へ進む。
【0039】
ステップ102では、入力された画像データを記憶部40に記憶し、ステップ104へ進む。ステップ104では、画像データに対応するカバーシート28に関するカバーシート情報を生成する。カバーシート28の具体的一例を図4に示す。カバーシート28とは、原稿26と画像データを結びつけるためのものである。本実施の形態では、画像データ固有のカバーシートID及びカバーシートIDを示すバーコードを含んでおり、その他、作業者が原稿26を特定(他の原稿の中から探し出)する際に用いる、画像データに関する情報が含まれる。図4では、画像データに関する情報の具体的例として、原稿名、原稿登録日時(読取日時)、原稿読取面数、及び登録責任者名(作業者名)を含んでいる場合を示している。なお、カバーシート28に含まれる情報は例えば、原稿の種類やカテゴリ、画像データの保管場所(フォルダ名、ディレクトリ名等)、及び原稿に関わる業務名(稟議、発注、会計等)等、その他のものでもよい。
【0040】
カバーシート情報生成部32は、カバーシート28に関するカバーシート情報、すなわち、カバーシート28を印刷するための情報をカバーシート情報として生成する。カバーシート情報の生成の仕方の具体的例としては、複合機12で原稿26を読取る際に用いられた指示書に埋込まれた情報を画像データとともに受け取り、受け取った情報から生成する等が挙げられるがこれに限らない。
【0041】
次のステップ106では、生成したカバーシート情報及び当該カバーシート28の印刷指示を複合機12に出力する。これにより複合機12の画像印刷部22でカバーシート28が印刷される。作業者は印刷されたカバーシート28と読取った原稿26とを一括して保管する。
【0042】
次のステップ108では、生成したカバーシートIDを画像データに対応付けて記憶部40に記憶する。
【0043】
次のステップ110では、確認依頼を確認依頼生成部34で生成し、ユーザ端末16に出力する。確認依頼とは、記憶部40に記憶している画像データの確認を確認者に依頼するためのものである。ユーザ端末16の操作/表示部17に表示される確認依頼の具体的一例を図5に示す。本実施の形態では、確認を依頼する画像データの原稿名及び保管先(保管先のファイル名、ディレクトリ名、リンク先等)を含んでおり、その他、画像データに関する情報として、原稿登録日時及び登録責任者名を含んでいる。なお、確認依頼に含まれる情報はこれらに限らず、例えば、カバーシートID等を含んでいてもよい。
【0044】
確認者は、確認依頼に従って、記憶部40に記憶されている画像データの確認を行う。なお、本実施の形態では、確認者は、原稿の裏表、天地逆、重送、折れ曲がり、挿し違いがないか等を確認する。すなわち、原稿26の再読取りにより画像データを修正する必要がある問題が発生しているか否かを確認する。画像データに問題が発生している場合は、確認者は当該問題を解決するために、画像データを修正するための修正情報を入力する。本実施の形態では、確認者が画像データを確認した結果、問題が発生していないと確認した場合は、図5に示した「OK」を選択し、修正情報を入力する場合は、「修正情報入力」を選択し、修正情報を入力した後、情報処理装置14へ出力する。
【0045】
修正情報の具体的例を図6に示す。本実施の形態では、画像データ(原稿26)の修正箇所を含んでおり、その他、修正内容(エラー名、確認者コメント)及び確認日時を含んでいる。なお、修正情報に含まれる情報はこれらに限らず、例えば、問題が発生している箇所(ページ)の本来読取れるべき原稿文書の画像データ等を含んでいてもよい。特に、作業者が定型フォームを利用した読取り業務を行った場合は、ページ毎に必要な原稿文書の画像データを判断することができるので、このような場合は、本来読取られるべき原稿のフォーム画像を登録するようにするとよい。
【0046】
次のステップ112では、修正情報が入力されたか否か判断する。確認者のユーザ端末16から修正情報が入力されるまで否定されて待機状態になり、入力された場合は肯定されて、ステップ114へ進む。なお、本実施の形態では、入力された修正情報は画像データに対応付けて記憶部40に記憶する。
【0047】
ステップ114では、入力された修正情報から修正案内を修正案内生成部36で生成し、生成した修正案内及び修正する画像データに対応するカバーシートIDを複合機12に出力する。本実施の形態では、出力された修正案内は複合機12の操作/表示部24に表示される。修正案内とは、画像データを修正するための案内であり、すなわち、作業者が原稿26を再読取りすることにより画像データを修正するための案内となるものである。操作/表示部24に表示される修正案内の具体的一例を図7に示す。本実施の形態では、修正対象原稿名、修正箇所(再読取りするページ番号)、修正内容、及び再読取りするページ(問題の発生している状態のページ)とその前後のページのプレビュー画像を含んでいる。本実施の形態では、修正案内中にカバーシートIDも含んでいる。なお、修正案内に含まれる案内はこれに限らず、上述したように、本来の画像データ等を表示するようにしてもよい。
【0048】
また、本実施の形態では、修正案内を複合機12の操作/表示部24に出力しているがこれに限らず、例えば、複合機12の画像印刷部22により修正案内を印刷させるようにしてもよいし、作業者が業務に使用しているユーザ端末(図示省略)に出力するようにしてもよい。また、修正を実施する複合機(修正案内が表示される複合機)は最初に原稿の読み取りを行った複合機に特定されず、異なる複合機から修正を実施するようにしてもよい。
【0049】
さらに、例えば、カバーシートIDを作業者が業務に使用しているユーザ端末(図示省略)に出力し、修正案内を複合機12に出力し、作業者が複合機12にログインし、当該カバーシートIDを選択指示すると、修正案内が操作/表示部24に表示されたり、画像印刷部22で印刷されたりするようにしてもよい。
【0050】
作業者は修正案内に従って、画像データの修正、すなわち、原稿26を適正な状態にした後、カバーシートIDとともに再読取りを行う。
【0051】
作業者が行う原稿26の再読取り作業について具体的例を挙げて詳細に説明する。まず、作業者は、修正案内に示されているカバーシートIDに対応する原稿26を用意する。本実施の形態では、修正案内に示されているカバーシートIDが印刷されているカバーシート28と共に保管されている原稿26を見付け出す。
【0052】
作業者は、修正案内に基づいて原稿26を修正する。例えば、図7に示した修正案内の場合は、原稿26の3ページ目の原稿の裏表読込み間違いがあったため、原稿26の3ページ目の裏表を修正する。そして、カバーシート28及び修正した原稿26を複合機12の画像読取部20で再読取りする。なお、再読取りは、修正するページ毎に再読取りしてもよいし、修正するページを全て適切な状態にした後、原稿26の全ページを再読取りしてもよい。なお、より効率的に再読取りするためには、修正するページが一ページもしくは少数ページの場合は当該ページのみを修正して再読取りするようにし、修正するページが複数ページの場合は該当ページを全て修正してから原稿26の全ページを再読取りすればよい。このような場合は、例えば、修正するページ数が予め定めたページ数以上の場合は全ページ再読取りすると判断し、予め定めたページ数未満の場合は、修正するページのみ再読取りすると判断し、それぞれ修正案内にその旨を表示するようにすればよい。
【0053】
再読取りされた画像データ(再読取データ)は、カバーシートIDとともに情報処理装置14に出力される。
【0054】
なお、本実施の形態では、原稿26と共に保管してあったカバーシート28を一緒に再読取りし、情報処理装置14に出力するようにしているが、再読取データ及びカバーシートIDが情報処理装置14に出力されればこれに限らない。例えば、図7に示したようなカバーシートIDを含む修正案内を画像印刷部22で印刷し、印刷した修正案内を適切な状態にした原稿26と共に再読取りし、再読取データ及びカバーシートIDを情報処理装置14に出力するようにしてもよい。また、カバーシートIDは、読取ったカバーシート28からカバーシートIDを抽出して抽出したカバーシートIDを出力するようにしてもよいし、カバーシート28の画像データを出力し、情報処理装置14で画像データからカバーシートIDを抽出するようにしてもよい。
【0055】
さらに、作業者が複合機12の操作/表示部24によりカバーシートIDを入力する場合は、カバーシートIDが含まれる用紙を読取らなくてもよい。
【0056】
次のステップ116では、再読取データ及びカバーシートIDが入力されたか否か判断する。複合機12から再読取データ及びカバーシートIDが入力されるまで否定されて待機状態になり、入力された場合は肯定されて、ステップ118へ進む。
【0057】
ステップ118では、再読取データと共に入力されたカバーシートIDが修正案内と共に複合機12に出力したカバーシートIDと一致するか否か判断する。一致しない場合は否定されて、ステップ120へ進み、複合機12の操作/表示部24にエラーメッセージを表示させ、作業者に読取った原稿26が間違っていることを示した後、ステップ116に戻る。一方、一致する場合は肯定されて、ステップ122へ進む。
【0058】
ステップ122では、入力された再読取データ及びカバーシートIDに基づいて、修正部38により記憶部40に記憶している画像データを修正する。修正部38による修正の具体的例としては、再読取データが原稿26の全ページであれば、記憶している画像データと再読取データを置き換えればよい。また、再読取データが修正ページのみであれば、記憶している画像データの該当するページと置き換えればよい。
【0059】
なお、本実施の形態では、原稿26の画像データ、カバーシートID、及び修正情報を記憶部40に記憶しているが、データサーバ19等、情報処理装置14の外部、または、ネットワーク18の外部のデータサーバ等に記憶する場合であっても、修正部38は、記憶部40に記憶している画像データの修正と同様に、修正を行えばよい。
【0060】
次のステップ124では、修正した画像データを記憶部40に記憶し、次のステップ126へ進む。なお、本実施の形態では、記憶部40に修正情報を記憶しているが、修正した画像データを記憶部40に記憶した後、当該修正情報を削除するようにするとよい。
【0061】
ステップ126では、本処理を終了するか否か判断する。情報処理装置14に電源が投入されている状態の場合や複合機12に電源が投入されている状態の場合等は否定されて、ステップ100に戻り、本処理を繰返す。一方、電源がオフ状態になった場合等は肯定されて、本処理を終了する。
【0062】
以上説明したように、本実施の形態の情報処理装置14では、作業者が原稿26を複合機12で読取った画像データが入力されると、画像データに対応するカバーシートIDを含むカバーシート情報をカバーシート情報生成部32で生成し、複合機12に出力し、画像データをカバーシートIDと対応付けて記憶部40に記憶する。また、画像データの確認依頼を確認依頼生成部34で生成し、ユーザ端末16に出力する。ユーザ端末16から画像データの修正情報が入力されると、修正案内生成部36で修正案内を生成し、カバーシートIDと共に複合機12に出力する。複合機12から再読取データが入力されると、修正部38で再読取データに基づいて記憶部40に記憶されている画像データを修正し、修正した画像データを記憶部40に記憶する。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る情報処理装置の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る情報処理装置で実行されるデータ管理処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態に係るカバーシートの具体的一例を説明するための説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る確認依頼の具体的一例を説明するための説明図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る修正情報の具体的例を説明するための説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る修正案内の具体的一例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0064】
10 情報処理システム
12 複合機
14 情報処理装置
16 ユーザ端末
20 画像読取部
22 画像印刷部
28 カバーシート
30 制御部
32 カバーシート情報生成部
34 確認依頼生成部
36 修正案内生成部
38 修正部
40 記憶部
42 ネットワークI/F
48 情報処理プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置で読み取られた原稿の画像データの識別子を生成し、前記識別子を含む画像データ情報を出力する画像データ情報出力手段と、
前記画像データ情報出力手段により出力された前記画像データ情報に対応する前記画像データを確認させるための確認情報を出力する確認情報出力手段と、
前記確認情報出力手段により出力された前記確認情報に対応し、少なくとも前記画像データの修正箇所を示す情報を含む修正情報を受け付ける修正情報受付手段と、
前記修正情報受付手段で受け付けた前記修正情報を含んだ再読み取り指示と、前記画像データの前記識別子と、を出力する再読み取り指示情報出力手段と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記再読み取り指示情報出力手段により出力された前記再読み取り指示情報に基づいて前記原稿が前記画像読取装置によって再度読み取られた後、前記再度読み取られた画像に基づき前記画像データを修正するよう処理する修正処理手段をさらに備えた、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記原稿を前記画像読取装置で読み取った前記画像データを前記識別子に対応付けて記憶する記憶手段をさらに備え、
前記確認情報出力手段は、前記記憶手段に記憶されている前記画像データを確認させるための前記確認情報を出力する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記再読み取り指示情報出力手段により出力された前記再読み取り指示情報に基づいて前記原稿が再度読み取られた後、修正された画像データの前記識別子に対応する前記記憶手段に記憶された前記画像データを、前記修正された画像データに基づいて修正する修正手段をさらに備えた、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記画像データ情報出力手段は、前記画像データ情報の印刷指示をさらに出力する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記画像データは、複数の頁の画像情報を含み、前記修正指示情報は、前記画像データの修正箇所に対応する前記原稿の頁の前後の頁の画像情報をさらに含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
画像読取装置で読み取られた原稿の画像データの識別子を生成し、前記識別子を含む画像データ情報を出力する画像データ情報出力ステップと、
前記画像データ情報出力ステップにより出力された前記画像データ情報に対応する前記画像データを確認させるための確認情報を出力する確認情報出力ステップと、
前記確認情報出力ステップにより出力された前記確認情報に対応し、少なくとも前記画像データの修正箇所を示す情報を含む修正情報を受け付ける修正情報受付ステップと、
前記修正情報受付ステップで受け付けた前記修正情報を含んだ再読み取り指示と、前記画像データの前記識別子と、を出力する再読み取り指示情報出力ステップと、
を有する処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【請求項8】
前記原稿を読み取る画像読取装置と、
前記画像読取装置で読み取った前記原稿の画像データの情報を処理する、前記請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
を備えた情報処理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−103710(P2010−103710A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272406(P2008−272406)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】