説明

情報処理装置、情報処理方法およびプログラム

【課題】表示対象を移動させる操作を行っている段階において、残りどの程度表示対象を移動させることができるのかを把握する。
【解決手段】操作体OPによる移動操作を検出する検出部と、検出部により検出された移動操作に基づく移動方向に表示対象DB3を所定距離移動させたとした場合に表示対象の端DTが表示領域141に達するか否かを判断する判断部と、移動方向に表示対象DB3を移動させるように制御するとともに、制御部により表示対象の端DTが表示領域141に達すると判断された場合に表示領域141に所定の第1の表示を行うように制御する表示制御部と、を備える、情報処理装置100が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、操作体による接触を検出することができるタッチパネルが普及している。かかるタッチパネルは操作体による接触がなされた位置を検出することができるため、使用者は、操作体による接触がなされた位置を知覚することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、操作体による近接を検出することができるタッチパネルも普及している。かかるタッチパネルは操作体による近接がなされた位置を検出することができるため、使用者は、操作体による近接がなされた位置を把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−157189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような一般的なタッチパネルを使用した場合には、表示対象を移動させる操作を行っている段階において、あとどの程度表示対象を移動させることができるのかを把握することができないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、表示対象を移動させる操作を行っている段階において、残りどの程度表示対象を移動させることができるのかを把握することが可能な、新規かつ改良された技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある実施形態によれば、操作体による移動操作を検出する検出部と、上記検出部により検出された上記移動操作に基づく移動方向に上記表示対象を所定距離移動させたとした場合に上記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断する判断部と、上記移動方向に上記表示対象を移動させるように制御するとともに、上記判断部により上記表示対象の端が上記表示領域に達すると判断された場合に上記表示領域に所定の第1の表示を行うように制御する表示制御部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
上記情報処理装置は、上記表示対象の端に関する情報を記憶している記憶部をさらに備え、上記判断部は、上記表示対象の端に関する情報と上記表示対象における現在表示されている位置と上記移動方向と上記所定距離とに基づいて、上記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断することとしてもよい。
【0009】
上記情報処理装置は、上記表示対象を記憶している記憶部をさらに備え、上記判断部は、上記表示対象における現在表示されている位置を基準として上記移動方向とは逆方向に上記所定距離遡った位置に相当する表示部分を上記記憶部により記憶されている上記表示対象から取得し、取得した上記表示部分に基づいて、上記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断することとしてもよい。
【0010】
上記情報処理装置は、上記表示対象の端に関する情報を受信する受信部をさらに備え、上記判断部は、上記表示対象の端に関する情報と上記表示対象における現在表示されている位置と上記移動方向と上記所定距離とに基づいて、上記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断することとしてもよい。
【0011】
上記情報処理装置は、上記表示対象における現在表示されている位置を基準として上記移動方向とは逆方向に上記所定距離遡った位置に相当する表示部分を受信する受信部をさらに備え、上記判断部は、上記受信部により受信された上記表示部分に基づいて、上記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断することとしてもよい。
【0012】
上記判断部は、上記検出部により検出された上記移動操作がフリック操作であるか否かをさらに判断し、上記移動操作がフリック操作であると判断した場合には上記フリック操作による上記表示対象の移動により上記表示対象の端が上記表示対象の端に対応する上記表示領域の端を通過するか否かをさらに判断し、上記表示制御部は、上記判断部により上記フリック操作による上記表示対象の移動により上記表示対象の端が上記表示対象の端に対応する上記表示領域の端を通過すると判断された場合には、上記フリック操作による上記表示対象の移動により上記表示対象の端が上記表示対象の端に対応する上記表示領域の端を通過しないと判断された場合よりも上記表示対象の移動に伴う減速速度係数を大きく設定することとしてもよい。
【0013】
上記表示制御部は、上記表示領域の端が表示領域に既に達しているときに上記検出部により上記操作体による上記移動操作が検出された場合には、上記表示領域に上記所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示を行うように制御することとしてもよい。
【0014】
上記表示制御部は、上記移動操作がなされている間において上記検出部により検出された上記移動操作の開始点を基準として上記移動方向に対して所定角度を超える範囲に上記操作体が位置する場合に、上記表示領域に対する上記所定の第2の表示を消すように制御することとしてもよい。
【0015】
上記表示制御部は、上記検出部による上記移動操作の終了が検出された場合に、上記表示領域に対する上記所定の第2の表示を消すように制御することとしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によれば、表示対象を移動させる操作を行っている段階において、残りどの程度表示対象を移動させることができるのかを把握することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置の概要を説明するための図である。
【図2】フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達しない場合における同実施形態に係る情報処理装置の動作について説明するための図である。
【図3】フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合における同実施形態に係る情報処理装置の動作について説明するための図である。
【図4】同実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示す図である。
【図5】同実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成図である。
【図6】フリック操作がなされた場合における同実施形態に係る情報処理装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【図7】同実施形態に係る情報処理装置により表示対象の端が表示領域に達すると判断した場合に表示される画面例について説明するための図である。
【図8】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合に一般的な情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図9】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合について説明するための図である。
【図10】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合に同実施形態に係る情報処理装置により所定の表示がなされる場合と所定の表示が消される場合について説明するための図である。
【図11】ドラッグ操作がなされた場合における同実施形態に係る情報処理装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図13】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図14】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図15】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図16】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図17】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図18】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図19】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図20】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図21】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図22】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図23】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図24】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図25】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図26】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図27】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図28】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図29】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図30】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図31】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図32】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図33】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において同実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図34】表示対象の端が表示領域に達する前の段階で移動操作がなされた場合において本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図35】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例(表示対象が小さい場合)を示す図である。
【図36】表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合において本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例(表示対象が小さい場合)を示す図である。
【図37】表示対象の端が表示領域に達する前後の移動操作により本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図38】表示対象の端が表示領域に達する前後の移動操作により本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図39】表示対象の端が表示領域に達した後の移動操作により本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図40】表示対象の端が表示領域に達した後の移動操作により本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面例を示す図である。
【図41】フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合における本発明の実施形態に係る情報処理装置の動作の他の例について説明するための図である。
【図42】フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合における本発明の実施形態に係る情報処理装置の動作の他の例について説明するための図である。
【図43】フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合における本発明の実施形態に係る情報処理装置の動作の他の例について説明するための図である。
【図44】ドラッグ操作がなされた場合における同実施形態に係る情報処理装置による動作の流れ(表示対象がX軸方向とY軸方向とに移動できる場合)を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付すことにより重複説明を省略する。
【0019】
また、以下の順序にしたがって当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.実施形態
1−1. 情報処理装置の概要
1−2. フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達しない場合
1−3. フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合
1−4. 情報処理装置の機能構成
1−5. 情報処理装置のハードウェア構成
1−6. フリック操作がなされた場合における動作
1−7. 表示対象の端が表示領域に達する段階の操作により表示される画面
1−8. 表示対象の端が表示領域に達している段階での操作の無効
1−9. 表示対象の端が表示領域に達している段階での操作の方向
1−10.表示された所定の表示を消す場合
1−11.ドラッグ操作がなされた場合における動作
1−12.表示対象の端が表示領域に達した段階の操作により表示される画面
1−13.表示対象の端が表示領域に達する前段階の操作により表示される画面
1−14.表示対象が小さい場合に表示される画面
1−15.表示対象の端が表示領域に達する前後の操作により表示される画面
1−16.表示対象の端が表示領域に達した後の操作により表示される画面
1−17.フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合の他の例
1−18.ドラッグ操作(XY軸方向)がなされた場合における動作
2.変形例
3.まとめ
【0020】
<1.実施形態>
[1−1.情報処理装置の概要]
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置の概要を説明するための図である。図1に示すように、本発明の実施形態に係る情報処理装置100Aは、表示領域141を備えている。情報処理装置100Aにより表示領域141には、表示対象DB1の一部が表示されている。また、本発明の実施形態に係る情報処理装置100Bは、表示領域141に表示対象DB2の一部を表示している。
【0021】
ここで、表示対象DB1および表示対象DB2などの表示対象には、端DTがあり、例えば、端DTが表示対象のそれぞれの上端であるとする。その場合、ユーザが表示対象を下方向にスクロールしている場合には、いずれ端DTが表示領域141の上端に達する。端DTが表示領域141の上端に達した後はそれ以上表示対象を下方向にスクロールすることができない。
【0022】
本発明の実施形態では、ユーザが表示対象を移動させる操作を行っている段階において、残りどの程度表示対象を移動させることができるのかを把握するようにする。かかる機能を実現するため、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、例えば、表示対象を下方向にスクロールさせている場合には、表示領域141の上端よりも上方向に先読み距離PR進んだ位置の表示部分を読みこむ。そして、例えば、情報処理装置100Aが表示領域141に表示している表示対象DB1のように、表示領域141の上端よりも上方向に先読み距離PR進んだ位置が表示対象DB1の端DT(上端)よりも下にある場合には、まだ暫く端DT(上端)が表示領域141の上端に達しないため、ユーザに端DTが表示領域141に達しそうである旨は通知しなくてもよい。
【0023】
一方、例えば、情報処理装置100Bが表示領域141に表示している表示対象DB2のように、表示領域141の上端よりも上方向に先読み距離PR進んだ位置が表示対象DB2の端DT(上端)よりも上にある場合には、もう暫くすると端DT(上端)が表示領域141の上端に達するため、ユーザに端DTが表示領域141に達しそうである旨を通知する。
【0024】
なお、表示対象をスクロールさせるための操作としては、タッチパネルなどの位置検出装置に対するフリック操作やドラッグ操作などが想定されるが、特にどのようなハードウェアに対してどのような操作を行うかについては限定されるものではない。少なくとも、表示対象をスクロールさせるための操作は、表示対象を移動させる方向を把握できるような操作である必要がある。また、本発明の実施形態では、表示対象を移動させる操作は、操作体OPによるフリック操作やドラッグ操作によりなされるものとする。また、表示対象をスクロールさせる方向は、下方向に限らず、上方向でもよく、左右方向でもよいことは言うまでもない。
【0025】
[1−2.フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達しない場合]
図2は、フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達しない場合における本発明の実施形態に係る情報処理装置100の動作について説明するための図である。図2に示すように、情報処理装置100Cは、表示領域141に表示対象DB1の一部を表示させている。この状態において、操作体OPにより下方向にフリック操作がなされると、表示対象DB1のうち表示領域141に表示されている領域からフリック操作の強さに応じた距離だけ表示対象DB1の上方向に進んだ領域が理論上フリック終了時に表示領域141に表示される領域DR1に相当すると想定される。
【0026】
フリック終了時には、図2に示すように、情報処理装置100Dが、理論上フリック終了時に表示領域141に表示される領域DR1を表示領域141に表示させている。このような場合には、表示対象DB1の端DT(上端)が表示領域141の上端に達していないため、特に変わりなくフリック操作による表示対象DB1の移動が行われる。
【0027】
[1−3.フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合]
図3は、フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合における本発明の実施形態に係る情報処理装置100の動作について説明するための図である。図3に示すように、情報処理装置100Eは、表示領域141に表示対象DB1の一部を表示させている。この状態において、操作体OPにより下方向にフリック操作がなされると、表示対象DB1のうち表示領域141に表示されている領域からフリック操作の強さに応じた距離だけ表示対象DB1の上方向に進んだ領域が理論上フリック終了時に表示領域141に表示される領域DR2に相当すると想定される。
【0028】
フリック終了時には、図3に示すように、情報処理装置100Fが、理論上フリック終了時に表示領域141に表示される領域DR2を表示領域141に表示させようとするが、表示対象DB1の端DT(上端)が表示領域141の端(上端)に達してしまうため、表示させることができない。このような場合には、例えば、表示対象DB1の移動を急激に減衰させるなど、移動速度を減速させて表示対象DB1の移動が行われる。
【0029】
[1−4.情報処理装置の機能構成]
図4は、本発明の実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示す図である。本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、少なくとも、検出部110と、判断部120と、表示制御部130とを備えるものである。
【0030】
検出部110は、位置検出装置210を備えるものであり、操作体OPによる表示対象に対する移動操作を検出する機能を有するものである。上記したように、検出部110は、例えば、操作体OPによりフリック操作やドラッグ操作を、操作体OPによる表示対象に対する移動操作として検出することができる。しかし、操作体OPによる移動操作はこれらに限定されず、十字キーやジョイスティックなどのような入力装置に対して入力されるものであってもよい。
【0031】
判断部120は、検出部110により検出された移動操作に基づく移動方向に表示対象を所定距離移動させたとした場合に表示対象の端DTが表示領域141に達するか否かを判断する機能を有する。判断部120は、検出部110により検出された移動操作が所定方向に成分を有する場合には、その所定方向を移動方向として採用する。例えば、移動操作が斜め下方向になされた場合には、判断部120は、移動操作に基づく移動方向を下方向であると認識し、下方向に表示対象を所定距離移動させたとした場合について判断する。
【0032】
表示対象を移動させたとする所定距離は、例えば、予め決めておくことができる。上記した例では、例えば、図2に示した例では、判断部120により、移動操作に基づく移動方向(下方向)に表示対象DB1を所定距離移動させたとした場合に表示対象の端DTが表示領域141に達しないと判断される。また、例えば、図3に示した例では、判断部120により、移動操作に基づく移動方向(例えば、下方向)に表示対象DB1を所定距離移動させたとした場合に表示対象の端DTが表示領域141に達すると判断される。
【0033】
表示制御部130は、図2に示したように、移動方向(例えば、下方向)に表示対象を移動させるように制御する機能を有するものである。それとともに、表示制御部130は、判断部120により移動方向に表示対象を所定距離移動させたとした場合に表示対象の端DT(例えば、上端)が表示領域141に達すると判断された場合に、表示領域141に所定の第1の表示を行うように制御する機能を有するものである。所定の第1の表示については、様々なものが想定されるが、後に詳細に説明する。
【0034】
情報処理装置100は、記憶部150をさらに備えることとしてもよい。記憶部150は、例えば、不揮発性メモリなどの記憶装置によって構成されるものである。記憶部150は、判断部120や、表示制御部130、処理部160などを実現するためのプログラムを記憶する機能や、そのプログラムが実行される際に使用される各種データなどを記憶する機能を有するものである。また、各種の閾値などを記憶することができる。
【0035】
情報処理装置100は、表示部140をさらに備えることとしてもよい。表示部140は、例えば、表示装置によって構成されるものである。表示部140は、表示領域141を備えており、表示制御部130による制御により表示領域141に表示する機能を有する。表示部140は、図2を参照して説明した例では、表示制御部130による制御により、表示領域141に、表示対象の一部などを表示することが可能である。
【0036】
記憶部150は、例えば、表示対象の端DTに関する情報を記憶している。表示対象の端DTに関する情報は、例えば、表示対象の端DTを基準として表示対象における各表示位置までの距離に関する情報である。判断部120は、例えば、表示対象の端DTに関する情報と表示対象における現在表示されている位置と移動方向と所定距離とに基づいて、表示対象の端DTが表示領域141に達するか否かを判断することができる。
【0037】
また、記憶部150は、表示対象を記憶していることとしてもよい。その場合、判断部120は、表示対象における現在表示されている位置を基準として移動方向とは逆方向に所定距離遡った位置に相当する表示部分を記憶部150により記憶されている表示対象から取得することができる。判断部120は、取得した表示部分に基づいて、表示対象の端DTが表示領域141に達するか否かを判断することができる。表示部分には、表示対象の端DTを基準として表示対象におけるその表示部分までの距離に関する情報を設定しておき、その距離に関する情報に基づいて、表示対象の端DTが表示領域141に達するか否かを判断することができるからである。
【0038】
情報処理装置100は、処理部160をさらに備えることとしてもよい。処理部160は、例えば、操作体OPにより選択された項目に応じた処理を実行することができる。
【0039】
情報処理装置100は、受信部170を備えることとしてもよい。受信部170は、例えば、表示対象の端DTに関する情報を受信する機能を有するものである。その場合、判断部120は、表示対象の端DTに関する情報と表示対象における現在表示されている位置と移動方向と所定距離とに基づいて、表示対象の端DTが表示領域141に達するか否かを判断することができる。表示対象の端DTに関する情報は、例えば、ネットワークを介して所定のサーバから受信することができる。
【0040】
受信部170は、表示対象における現在表示されている位置を基準として移動方向とは逆方向に所定距離遡った位置に相当する表示部分を受信することとしてもよい。その場合には、判断部120は、受信部170により受信された表示部分に基づいて、表示対象の端DTが表示領域141に達するか否かを判断することができる。この表示部分についても、例えば、ネットワークを介して所定のサーバから受信することができる。
【0041】
また、図3を参照して説明したように、フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合には、例えば、表示対象の移動を急激に減衰させるなど、移動速度を減速させて表示対象の移動が行われる。より詳細には、まず、判断部120は、検出部110により検出された移動操作がフリック操作であるか否かをさらに判断する。判断部120は、移動操作がフリック操作であると判断した場合にはフリック操作による表示対象の移動により表示対象の端DTが表示対象の端DTに対応する表示領域141の端を通過するか否かをさらに判断する。
【0042】
表示制御部130は、判断部120によりフリック操作による表示対象の移動により表示対象の端DTが表示対象の端DTに対応する表示領域141の端を通過すると判断された場合には、フリック操作による表示対象の移動により表示対象の端DTが表示対象の端DTに対応する表示領域141の端を通過しないと判断された場合よりも表示対象の移動に伴う減速速度係数を大きく設定する。
【0043】
判断部120や、表示制御部130、処理部160などは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)などにより構成され、CPUが記憶部150によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、表示制御部130、処理部160の中には、専用のハードウェアにより構成されるものが存在してもよい。
【0044】
[1−5.情報処理装置のハードウェア構成]
図5は、本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成図である。図5に示すように、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、位置検出装置210と、CPU220と、RAM230と、表示装置240と、不揮発性メモリ250とを含んで構成される。
【0045】
位置検出装置210は、位置検出面を有しており、位置検出面に対する操作体OPの近接座標または接触座標を検出する機能を有する。位置検出装置210としては、例えば、静電式タッチパネルを使用することができる。その他、位置検出装置210としては、例えば、光学式タッチパネルを使用することができる。その他、位置検出装置210としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)カメラを使用することができる。
【0046】
CPU220は、演算処理装置および制御装置として機能し、不揮発性メモリ250、RAM230に記録された各種プログラムにしたがって、情報処理装置100A内の動作全般またはその一部を制御するものである。
【0047】
RAM230は、CPU220において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を記憶するものである。
【0048】
表示装置240は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ装置など、情報をユーザに対して視覚的に通知することが可能な装置で構成される。表示装置240は、例えば、情報処理装置100Aが行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置240は、情報処理装置100が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示領域141に表示する。また、表示装置240は、情報処理装置100に備えられてもよいし、情報処理装置100の外部に存在してもよい。
【0049】
不揮発性メモリ250は、データ格納用の装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。不揮発性メモリ250は、CPU220が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0050】
以上、本発明の実施形態に係る情報処理装置100の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。したがって、本発明の実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構
【0051】
[1−6.フリック操作がなされた場合における動作]
図6は、フリック操作がなされた場合における本発明の実施形態に係る情報処理装置100による動作の流れを示すフローチャートである。なお、図6に示した例は、移動方向が下方向である例について示したものであるが、移動方向は特に限定されるものではなく、例えば、上方向でもよく、左右方向でもよい。
【0052】
図6に示すように、判断部120は、検出部110により検出された操作がフリック中であるか否かを判断する(ステップS101)。判断部120は、検出部110により検出された操作がフリック中ではないと判断した場合には(ステップS101で「No」)、ステップS101に戻る。判断部120は、検出部110により検出された操作がフリック中であると判断した場合には(ステップS101で「Yes」)、検出部110により検出された1Step前の操作がフリック操作であったか否かを判断する(ステップS102)。
【0053】
判断部120は、検出部110により検出された1Step前の操作もフリック操作であったと判断した場合には(ステップS102で「Yes」)、先読み距離内に表示対象の表示対象の端DT(上端)があるか否かを判断する(ステップS103)。判断部120は、先読み距離内に表示対象の端DT(上端)がないと判断した場合には(ステップS103で「No」)、ステップS101に戻る。表示制御部130は、判断部120により、先読み距離内に表示対象の端DT(上端)があると判断された場合には(ステップS103で「Yes」)、上記したような表示対象の移動に伴う減速速度係数などの所定のパラメータを算出し(ステップS104)、表示対象の上端までのフリック処理を開始して(ステップS105)、ステップS101に戻る。
【0054】
[1−7.表示対象の端が表示領域に達する段階での操作により表示される画面]
図7は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100により表示対象の端DTが表示領域141に達すると判断した場合に表示される画面例について説明するための図である。上記したように、情報処理装置100Gの表示制御部130は、情報処理装置100Gの判断部120により移動方向に表示対象DB3を所定距離移動させたとした場合に表示対象の端DT(例えば、上端)が表示領域141に達すると判断された場合に、表示領域141に所定の第1の表示Gを行うように制御する。
【0055】
また、情報処理装置100Hの表示制御部130は、表示対象の端DTが表示領域141に既に達しているときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出された場合には、表示領域141に所定の第1の表示Gとは異なる所定の第2の表示H1、H2を行うように制御する。表示対象の端DTが表示領域141に既に達している状態とは、例えば、表示対象の端DT(上端)が表示対象の端DT(上端)に対応する表示領域141の端(上端)に既に達している状態を言う。また、ここでいう移動操作は、表示対象の端DTが表示領域141の内部に進入していく方向への移動操作を言う。
【0056】
情報処理装置100Iの表示制御部130は、検出部110による移動操作の終了が検出された場合に、表示領域141に対する所定の第2の表示H1、H2を消すように制御することができる。表示領域141に対する所定の第2の表示H1、H2を消すタイミングについては様々なものが想定されるが、後に説明する。
【0057】
[1−8.表示対象の端が表示領域に達している段階での操作の無効]
図8は、表示対象の端DTが表示領域141に既に達している段階で移動操作がなされた場合に一般的な情報処理装置により表示される画面例を示す図である。一般的な情報処理装置900Aは、表示対象DB3の一部を表示領域141に表示しているが、表示対象DB3の端DT(上端)が表示領域141の端(上端)に既に達している。このような状態において、例えば、下方向への移動操作がなされると、情報処理装置900Bは、移動操作を認識してはいるものの、表示対象DB3をそれ以上移動させることができない。
【0058】
しかしながら、表示対象DB3をそれ以上移動させることができない旨を出力しなければ、ユーザは、下方向への移動操作が無効にされている理由を把握することができない。そこで、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、既に表示対象の端が表示領域の端に既に達している状態において表示対象の端をさらに表示領域141の内部に進入させる方向への移動操作がなされると所定の第2の表示を行うことにする。
【0059】
[1−9.表示対象の端が表示領域に達している段階での操作の方向]
図9は、表示対象の端DTが表示領域141に既に達している段階で移動操作がなされた場合について説明するための図である。情報処理装置100Lの表示制御部130は、表示対象DB3の一部を表示領域141に表示しているが、この段階では、表示対象DB3の端DT(上端)は表示領域141の端(上端)にまだ達していない。
【0060】
操作体OPによる移動操作により表示対象DB3が移動され、情報処理装置100Mの表示制御部130は、表示対象DB3の一部を表示領域141に表示しているが、この段階では、表示対象DB3の端DT(上端)が表示領域141の端(上端)に達している。ここで、それ以上表示対象を移動できない方向に移動させようとする操作をOverdragというものとし、Overdrag開始点とは、その操作が開始された時点で操作体OPにより指定されていた表示対象における位置を示すものとする。
【0061】
操作体OPによりOverdragがなされると、情報処理装置100Nの表示制御部130は、情報処理装置100Mの表示制御部130が表示領域141に表示していた位置と同じ位置の表示対象DB3を表示領域141に表示している。表示対象DB3をそれ以上移動させることができないからである。ここで、Overdragが終了された時点で操作体OPにより指定されていた表示対象における位置を操作点というものとする。
【0062】
情報処理装置100Oの表示制御部130も、情報処理装置100Mの表示制御部130が表示領域141に表示していた位置と同じ位置の表示対象DB3を表示領域141に表示している。情報処理装置100Oの表示制御部130は、操作体OPが位置検出面から遠ざけられたことを検出した場合には、所定の第2の表示を消すように制御することができる。
【0063】
[1−10.表示された所定の表示を消す場合]
図10は、表示対象の端DTが表示領域141に既に達している段階で移動操作がなされた場合に本発明の実施形態に係る情報処理装置100により所定の第2の表示がなされる場合と所定の第2の表示が消される場合について説明するための図である。情報処理装置100Pの表示制御部130は、表示対象DB3の一部を表示領域141に表示しているが、この段階では、既に表示対象DB3の端DT(上端)が表示領域141の端(上端)に達しているため、所定の第2の表示J1を表示領域141に表示するように制御している。
【0064】
情報処理装置100Qの表示制御部130は、移動操作がなされている間において検出部110により検出されたOverdrag開始点を基準として移動方向に対して所定角度を超える範囲に操作体OPが位置する場合に、表示領域141に対する所定の第2の表示J1を消すように制御することができる。Overdrag開始点を基準として移動方向に対して所定角度を超える範囲に操作体OPが位置する場合とは、Overdrag開始点から操作点への方向と移動方向とのなす角度が所定角度を超える場合を意味する。
【0065】
また、上記したように、情報処理装置100Rの表示制御部130は、操作体OPが位置検出面から遠ざけられたことを検出した場合には、所定の第2の表示を消すように制御することができる。情報処理装置100Sの表示制御部130は、移動操作がなされている間において検出部110により検出されたOverdrag開始点を基準として移動方向に対して所定角度を超えない範囲に操作体OPが位置する場合には、表示領域141に対する所定の第2の表示J1を表示するように制御することができる。
【0066】
[1−11.ドラッグ操作がなされた場合における動作]
図11は、ドラッグ操作がなされた場合における本発明の実施形態に係る情報処理装置100による動作の流れを示すフローチャートである。図11に示すように、判断部120は、検出部110により検出された操作がドラッグ中であるか否かを判断する(ステップS201)。判断部120は、検出部110により検出された操作がドラッグ中ではないと判断した場合には(ステップS201で「No」)、検出部110により検出された1Step前の操作がOverdragであったか否かを判断する(ステップS203)。表示制御部130は、判断部120により検出部110により検出された1Step前の操作がOverdragではないと判断された場合には(ステップS203で「No」)、ステップS201に戻る。表示制御部130は、判断部120により検出部110により検出された1Step前の操作がOverdragであると判断された場合には(ステップS203で「Yes」)、所定の第2の表示を徐々に消すFadeout描画を行うように制御して(ステップS204)、ステップS201に戻る。
【0067】
判断部120は、検出部110により検出された操作がドラッグ中であると判断した場合には(ステップS201で「Yes」)、現在Overdrag中であるか否かを判断する(ステップS202)。判断部120は、現在Overdrag中ではないと判断した場合には(ステップS202で「No」)、ステップS203に進む。判断部120は、現在Overdrag中であると判断した場合には(ステップS202で「Yes」)、検出部110により検出された1Step前の操作もOverdragであるか否かを判断する(ステップS205)。
【0068】
判断部120は、検出部110により検出された1Step前の操作はOverdragでないと判断した場合には(ステップS205で「No」)、Overdrag開始点を検出部110により検出された現在の座標により更新して(ステップS206)、ステップS201に戻る。判断部120は、検出部110により検出された1Step前の操作がOverdragであると判断した場合には(ステップS205で「Yes」)、操作点が所定の範囲内か否かを判断する(ステップS207)。所定の範囲内とは、上記したように、Overdrag開始点を基準として移動方向に対して所定角度を超えない範囲をいう。
【0069】
判断部120は、操作点が所定の範囲内にないと判断した場合には(ステップS207で「No」)、ステップS204に進む。表示制御部130は、判断部120により、操作点が所定の範囲内にあると判断された場合には(ステップS207で「Yes」)、Overdrag描画を更新し(ステップS208)、ステップS201に戻る。Overdrag描画の更新は、所定の第2の表示を行うように制御することを意味する。
【0070】
[1−12.表示対象の端が表示領域に達した段階の操作により表示される画面]
図12〜図32は、表示対象の端DTが表示領域141に既に達している段階で移動操作がなされた場合において本発明の実施形態に係る情報処理装置100により表示される画面例を示す図である。情報処理装置100Tの表示制御部130は、表示対象の端DTが表示領域141に達しているときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出されていない場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示をまだ表示しないように制御する。
【0071】
情報処理装置100Uの表示制御部130は、表示対象の端DTが表示領域141に既に達しているときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出された場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示を行うように制御する。情報処理装置100Vの表示制御部130は、検出部110による移動操作の終了が検出された場合に、表示領域141に対する所定の第2の表示を消すように制御することができる。
【0072】
図33は、表示対象の端DTが表示領域141に既に達している段階で移動操作がなされた場合において本発明の実施形態に係る情報処理装置100により表示される画面例を示す図である。情報処理装置100X1の表示制御部130は、表示対象の端DTが表示領域141にまだ達していないときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出された場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示をまだ表示しないように制御する。
【0073】
情報処理装置100X2の表示制御部130は、表示対象の端DTが表示領域141に既に達しているときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出された場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示を行うように制御する。図33に示した例では、表示制御部130は、表示対象の端DTと検出部110により検出された操作体OPの位置とに基づいて決定されるアイテムを変形させることにより所定の第2の表示を行うように制御している。表示制御部130は、例えば、表示対象の端DTから検出部110により検出された操作体OPの位置までに存在するアイテムを変形させることができる。
【0074】
図33に示した例では、表示制御部130は、表示対象の端DTから検出部110により検出された操作体OPの位置までに存在するアイテム「Action」「Adventure」「Animation」を変形させている。表示制御部130は、各アイテムを移動方向に伸ばすことにより変形させることとしてもよい。図33に示したように、表示制御部130は、各アイテムのそれぞれの移動方向への長さを、B(1)、B(2)、B(3)からA(1)、A(2)、A(3)とすることにより、各アイテムの移動方向への伸長を行っている。
【0075】
表示対象の端DTと検出部110により検出された操作体OPの位置とに基づいて決定されるアイテムの番号を表示対象の端DTに近い方から順に1、2、・・・、nとし、表示対象の端DTが表示領域141に既に達している段階で移動操作がなされた場合における移動方向への操作体OPの移動量をLとすると、表示対象の端DTに近い方からi番目のアイテムの変形量L(i)は、例えば、以下の(数式1)に示すように表される。
【0076】
【数1】

【0077】
また、情報処理装置100X3の表示制御部130は、検出部110による移動操作の終了が検出された場合に、表示領域141に対する所定の第2の表示を消すように制御することができる。
【0078】
[1−13.表示対象の端が表示領域に達する前段階の操作により表示される画面]
図34は、表示対象の端DTが表示領域141に達する前の段階で移動操作がなされた場合において本発明の実施形態に係る情報処理装置100により表示される画面例を示す図である。情報処理装置100Y1の表示制御部130は、表示対象の端DTが表示領域141に達する前段階において検出部110により操作体OPによる移動操作が検出されていない場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示をまだ表示しないように制御する。
【0079】
情報処理装置100Y2の表示制御部130は、表示対象の端DTが表示領域141に達する前段階において検出部110により操作体OPによる移動操作が検出された場合には、表示領域141に所定の第2の表示とは異なる所定の第3の表示を行うように制御する。このようにすれば、表示対象の端DTが表示領域141に既に達している段階において移動操作がなされた場合と表示対象の端DTが表示領域141に達する前段階において移動操作がなされた場合との違いを強調することができる。図34に示した例では、表示制御部130は、検出部110により検出された操作体OPの位置に基づいて決定されるアイテムを操作体OPの速度vに応じて変形させることにより所定の第3の表示を行うように制御している。表示制御部130は、例えば、検出部110により検出された操作体OPの位置に存在するアイテムを操作体OPの速度vに比例する量だけ変形させることができる。
【0080】
図34に示した例では、表示制御部130は、検出部110により検出された操作体OPの位置に存在するアイテム「Documentary」を変形させている。表示制御部130は、アイテムを移動方向に伸ばすことにより変形させることとしてもよい。図34に示したように、表示制御部130は、アイテムの移動方向への長さを、BからAとすることにより、アイテムの移動方向への伸長を行っている。
【0081】
また、情報処理装置100Y3の表示制御部130は、検出部110による移動操作の終了が検出された場合に、表示領域141に対する所定の第3の表示を消すように制御することができる。
【0082】
[1−14.表示対象が小さい場合に表示される画面]
図35は、表示対象の端DT1が表示領域141に既に達している段階で移動操作がなされた場合において本発明の実施形態に係る情報処理装置100により表示される画面例(表示対象が小さい場合)を示す図である。情報処理装置100a1の表示制御部130は、表示対象の端DT1が表示領域141に達しているときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出されていない場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示をまだ表示しないように制御する。
【0083】
情報処理装置100a2の表示制御部130は、表示対象の端DT1が表示対象の端DT1に対応する表示領域141の端に既に達しているときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出された場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示を行うように制御する。図35には、表示対象DB4の移動方向(例えば、上方向)への長さが当該移動方向への表示領域141の長さよりも小さい例について示されている。
【0084】
このような場合には、図35に示すように、情報処理装置100a2の表示制御部130は、例えば、表示領域141の端に達した表示対象の端DT1の反対側に位置する表示対象の端DT2を基準として表示対象DB4を表示対象の端DT2から表示対象の端DT1の方向に伸長させることにより所定の第2の表示を行うように制御する。図35に示した例では、情報処理装置100a2の表示制御部130は、検出部110により検出された操作体OPの位置に存在するアイテム「Animation」の表示対象DB4の移動方向(例えば、上方向)への長さをB(3)からC(3)とし、そのアイテムの上方向に存在する「Adventure」の表示対象DB4の移動方向(例えば、上方向)への長さをB(2)からC(2)とすることにより、所定の第2の表示を行うように制御している。
【0085】
情報処理装置100a3の表示制御部130は、検出部110による移動操作の終了が検出された場合に、表示領域141に対する所定の第2の表示を消すように制御することができる。
【0086】
図36は、表示対象の端DT1が表示領域141に既に達している段階で移動操作がなされた場合において本発明の実施形態に係る情報処理装置100により表示される画面例(表示対象が小さい場合)を示す図である。情報処理装置100b1の表示制御部130は、表示対象の端DT1が表示領域141に達しているときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出されていない場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示をまだ表示しないように制御する。
【0087】
情報処理装置100b2の表示制御部130は、表示対象の端DT1が表示対象の端DT1に対応する表示領域141の端に既に達しているときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出された場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示を行うように制御する。図36には、表示対象DB4の移動方向(例えば、下方向)への長さが当該移動方向への表示領域141の長さよりも小さい例について示されている。
【0088】
このような場合には、図36に示すように、情報処理装置100b2の表示制御部130は、例えば、表示領域141の端に達した表示対象の端DT1を基準として表示対象DB4を表示対象の端DT1から表示対象の端DT2の方向に伸長させることにより所定の第2の表示を行うように制御する。図36に示した例では、情報処理装置100b2の表示制御部130は、検出部110により検出された操作体OPの位置に存在するアイテム「Action」の表示対象DB4の移動方向(例えば、下方向)への長さをB(1)からD(1)とし、そのアイテムの下方向に存在する「Adventure」の表示対象DB4の移動方向(例えば、下方向)への長さをB(2)からD(2)とすることにより、所定の第2の表示を行うように制御している。
【0089】
情報処理装置100b3の表示制御部130は、検出部110による移動操作の終了が検出された場合に、表示領域141に対する所定の第2の表示を消すように制御することができる。
【0090】
[1−15.表示対象の端が表示領域に達する前後の操作により表示される画面]
図37〜38は、表示対象の端DT1が表示領域141に達する前後の移動操作により本発明の実施形態に係る情報処理装置100により表示される画面例を示す図である。情報処理装置100c1の表示制御部130は、表示対象の端DT1が表示領域141に達していない間は、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示をまだ表示しないように制御する。
【0091】
情報処理装置100c2の表示制御部130は、検出部110により操作体OPによる移動操作が検出されると、表示対象の端DT1が表示領域141に達するまでは、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示をまだ表示しないように制御する。
【0092】
情報処理装置100c3の表示制御部130は、表示対象の端DT1が表示対象の端DT1に対応する表示領域141の端に既に達しているときに検出部110により操作体OPによる移動操作が検出された場合には、表示領域141に所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示を行うように制御する。図37に示した例では、情報処理装置100c3の表示制御部130は、表示対象の端DT1と検出部110により検出された操作体OPの位置とに基づいて決定されるアイテムを変形させることにより所定の第2の表示を行うように制御している。
【0093】
図37に示した例では、情報処理装置100c3の表示制御部130は、アイテム「Action」「Adventure」を移動方向に伸ばすことにより変形させることとしている。表示対象DB5の伸長量(各アイテムの伸長量の合計)をMとし、表示対象の端DT1が表示領域141に既に達している段階で移動操作がなされた場合における移動方向への操作体OPの移動量をLとすると、情報処理装置100c3の表示制御部130は、例えば、以下の(数式2)に示すように決定されるMに基づいて表示対象DB5を伸長させることができる。
【0094】
M=β×L ・・・(数式2)
【0095】
ここで、βは定数であり、その値は特に限定されるものではないが、例えば、3/10(=0.3)とすることができる。
【0096】
また、Lの変化に基づいてMは変化することが予想されるが、Mには上限値Mmaxが設けられることとしてもよい。表示領域141の移動方向への長さをNとすると、情報処理装置100c3の表示制御部130は、以下の(数式3)に示すように決定されるMmaxを表示対象DB5の伸長量の上限値として表示対象DB5を伸長させることができる。
【0097】
max=α×N ・・・(数式3)
【0098】
ここで、αは定数であり、その値は特に限定されるものではないが、例えば、1/3とすることができる。
【0099】
図38に示すように、情報処理装置100c4の表示制御部130は、伸長方向とは逆方向への移動操作(例えば、上方向)が検出された場合には、表示対象DB5の伸長を解除することにより表示領域141に対する所定の第2の表示を消すように制御することができる。図38に示した例では、情報処理装置100c4の表示制御部130は、伸長を解除する方向(例えば、上方向)への移動操作が検出されるたびに、その移動操作に基づく移動量だけ表示対象DB5の伸長を解除することとしている。
【0100】
図38に示した例では、情報処理装置100c3の表示制御部130が、伸長方向(例えば、下方向)に表示対象DB5をMだけ伸長させている。したがって、情報処理装置100c4の表示制御部130は、表示対象DB5の伸長量がゼロになるまで、伸長方向とは逆方向への移動操作が検出されるたびに、その移動操作に基づく移動量だけ伸長を解除することができる。
【0101】
情報処理装置100c5の表示制御部130は、表示対象DB5の伸長量がゼロになってから、伸長方向とは逆方向(例えば、上方向)への移動操作が検出された場合には、その移動操作に基づく移動量だけ伸長方向とは逆方向に表示対象DB5を移動させることができる。
【0102】
[1−16.表示対象の端が表示領域に達した後の操作により表示される画面]
図39は、表示対象の端DT1が表示領域141に達した後の移動操作により本発明の実施形態に係る情報処理装置100により表示される画面例を示す図である。図39に示すように、情報処理装置100c3の表示制御部130は、図38に示した場合と同様に、表示対象の端DT1と検出部110により検出された操作体OPの位置とに基づいて決定されるアイテムを変形させることにより所定の第2の表示を行うように制御している。
【0103】
情報処理装置100c6の表示制御部130は、例えば、上記した(数式2)に示すように決定されるMに基づいて表示対象DB5を伸長させることができる。しかし、Mに上限値Mmaxが設けられている場合には、情報処理装置100c6の表示制御部130は、上記した(数式3)に示すように決定されるMmaxを超えて表示対象DB5を伸長させることはできない。
【0104】
そこで、情報処理装置100c7の表示制御部130は、表示対象DB5の伸長量Mが所定量(例えば、Mmax)に達した場合には、表示対象DB5を自動縮小することとしてもよい。つまり、情報処理装置100c7の表示制御部130は、表示対象DB5の伸長量Mが所定量(例えば、Mmax)に達した場合には、表示対象DB5の伸長を解除するように制御してもよい(表示対象DB5の伸長量Mをゼロに戻すように制御してもよい)。
【0105】
図40は、表示対象の端DT1が表示領域141に達した後の移動操作により本発明の実施形態に係る情報処理装置100により表示される画面例を示す図である。図40に示すように、情報処理装置100c3の表示制御部130は、図38に示した場合と同様に、表示対象の端DT1と検出部110により検出された操作体OPの位置とに基づいて決定されるアイテムを変形させることにより所定の第2の表示を行うように制御している。
【0106】
続いて、情報処理装置100c8の検出部110が移動操作の終了を検出したとする。その場合には、情報処理装置100c7の表示制御部130は、表示対象DB5を自動縮小することとしてもよい。つまり、情報処理装置100c7の表示制御部130は、検出部110による移動操作の終了が検出された場合に、表示対象DB5の伸長を解除するように制御してもよい(表示対象DB5の伸長量Mをゼロに戻すように制御してもよい)。
【0107】
表示制御部130が表示対象DB5を自動縮小させる手法については様々なものが想定される。例えば、
V(t):時刻tにおける表示対象DB5の長さ
END:表示対象DB5の長さの終端値
START:表示対象DB5の長さの終端値
DURATION:自動縮小にかかる時間
γ:減衰パラメータ
とすると、表示制御部130は、以下の(数式4)に示すように決定されるV(t)に基づいて表示対象DB5の長さを縮小させることができる。
【0108】
V(t)=(VEND−VSTART
×(1.0−(1.0−t/tDURATION2×γ)+VSTART・・・(数式4)
【0109】
[1−17.フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合の他の例]
図41〜43は、フリック終了時に表示対象の端が表示領域に達する場合における本発明の実施形態に係る情報処理装置100の動作の他の例について説明するための図である。図41に示すように、情報処理装置100W1は、表示領域141に表示対象DB3の一部を表示させている。この状態において、操作体OPにより上方向にフリック操作がなされると、表示対象DB3のうち表示領域141に表示されている領域からフリック操作の強さに応じた距離だけ表示対象DB3の上方向に進んだ領域が理論上フリック終了時に表示領域141に表示される領域DR3に相当すると想定される。
【0110】
フリック終了時には、図41に示すように、情報処理装置100W2の表示制御部130が、理論上フリック終了時に表示領域141に表示される領域DR3を表示領域141に表示させようとするが、表示対象DB3の端DT(下端)が表示領域141の端(下端)を通過してしまうため、表示させることができない。表示対象DB3の端DT(下端)が表示領域141の端(下端)を通過するか否かの判断は、上記したように、判断部120により行われる。
【0111】
情報処理装置100W2の表示制御部130は、判断部120によりフリック操作による表示対象DB3の移動により表示対象の端DTが表示対象の端DTに対応する表示領域141の端を通過すると判断された場合には、表示対象DB3の端DTが表示対象DB3の端DTに対応する表示領域141の端に達した後に表示対象DB3の一部または全部を伸長させることができる。情報処理装置100W2の表示制御部130は、例えば、伸長された表示対象DB3を表示領域141に表示するようにしてもよい。図41には、情報処理装置100W2の表示制御部130が、表示対象DB3の端DT(下端)から最も近いアイテム「Thriler」を伸長させ、伸長させた後の表示対象DB3を表示領域141に表示するように制御している例が示されている。
【0112】
情報処理装置100W3の表示制御部130は、伸長された表示対象DB3を表示領域141に表示するように制御してから所定の時間が経過すると、図42に示すように、伸長が解除された表示対象DB3を表示領域141に表示するように制御することとしてもよい。図42には、情報処理装置100W3の表示制御部130は、所定の時間が経過すると、アイテム「Thriler」の伸長が解除された表示対象DBを表示領域141に表示するように制御する例が示されている。
【0113】
図42に示すように、情報処理装置100W4は、表示領域141に表示対象DB3の一部を表示させている。この状態において、操作体OPにより下方向にフリック操作がなされると、表示対象DB3のうち表示領域141に表示されている領域からフリック操作の強さに応じた距離だけ表示対象DB3の下方向に進んだ領域が理論上フリック終了時に表示領域141に表示される領域DR4に相当すると想定される。
【0114】
フリック終了時には、図43に示すように、情報処理装置100W5の表示制御部130が、理論上フリック終了時に表示領域141に表示される領域DR4を表示領域141に表示させようとするが、表示対象DB3の端DT(上端)が表示領域141の端(上端)に達してしまうため、表示させることができない。このような場合には、情報処理装置100W5の表示制御部130は、例えば、伸長された表示対象DB3を表示領域141に表示するようにしてもよい。図43には、情報処理装置100W5の表示制御部130が、表示対象DB3の端DT(上端)から最も近いアイテム「Action」、2番目に近いアイテム「Adventure」および3番目に近いアイテム「Animation」を伸長させ、伸長させた後の表示対象DB3を表示領域141に表示するように制御している例が示されている。
【0115】
なお、表示制御部130により伸長させるアイテムの数は特に限定されるものではない。例えば、表示制御部130は、フリック操作の速度によらず、表示対象DB3の端DTに近いほうから数えて所定個数のアイテムのそれぞれを同じ量だけ伸長させてもよいし、表示対象DB3の端DTに近いほど大きく伸長させてもよい。また、例えば、表示制御部130は、フリック操作の速度に応じて決定される個数分のアイテムを、表示対象DB3の端DTに近いほうから同じ量だけ伸長させてもよいし、表示対象DB3の端DTに近いほど大きく伸長させてもよい。
【0116】
情報処理装置100W6の表示制御部130は、伸長された表示対象DB3を表示領域141に表示するように制御してから所定の時間が経過すると、図43に示すように、伸長が解除された表示対象DB3を表示領域141に表示するように制御することとしてもよい。図43には、情報処理装置100W6の表示制御部130は、所定の時間が経過すると、アイテム「Action」「Adventure」「Animation」の伸長が解除された表示対象DB3を表示領域141に表示するように制御する例が示されている。
【0117】
[1−18.ドラッグ操作(XY軸方向)がなされた場合における動作]
図44は、ドラッグ操作がなされた場合における同実施形態に係る情報処理装置による動作の流れ(表示対象がX軸方向とY軸方向とに移動できる場合)を示すフローチャートである。図44に示すように、判断部120は、検出部110により検出された操作がドラッグ中であるか否かを判断する(ステップS301)。判断部120は、検出部110により検出された操作がドラッグ中ではないと判断した場合には(ステップS301で「No」)、検出部110により検出された1Step前の操作がOverdragであったか否かを判断する(ステップS302)。表示制御部130は、判断部120により検出部110により検出された1Step前の操作がOverdragではないと判断された場合には(ステップS302で「No」)、ステップS301に戻る。表示制御部130は、判断部120により検出部110により検出された1Step前の操作がOverdragであると判断された場合には(ステップS302で「Yes」)、所定の第2の表示を徐々に消すFadeout描画を行うように制御して(ステップS303)、ステップS301に戻る。
【0118】
判断部120は、検出部110により検出された操作がドラッグ中であると判断した場合には(ステップS301で「Yes」)、現在X方向にOverdrag中であるか否かを判断する(ステップS304)。判断部120は、現在X方向にOverdrag中ではないと判断した場合には(ステップS304で「No」)、現在Y方向にOverdrag中であるか否かを判断する(ステップS312)。判断部120は、現在Y方向にOverdrag中ではないと判断した場合には(ステップS312で「No」)、ステップS302に進む。
【0119】
判断部120は、現在Y方向にOverdrag中であると判断した場合には(ステップS312で「Yes」)、Y方向への1Step前の操作もOverdragであるか否かを判断する(ステップS313)。判断部120は、Y方向への1Step前の操作もOverdragであると判断した場合には(ステップS313で「Yes」)、現在X方向にOverdrag中であるか否かを判断する(ステップS315)。判断部120は、Y方向への1Step前の操作がOverdragではないと判断した場合には(ステップS313で「No」)、Y方向へのOverdrag開始点を検出部110により検出された現在のY座標により更新して(ステップS314)、ステップS315に進む。
【0120】
判断部120は、現在X方向にOverdrag中であるか否かを判断する(ステップS315)。判断部120は、現在X方向にOverdrag中ではないと判断した場合には(ステップS315で「No」)、Y方向へのOverdrag描画を更新し(ステップS318)、ステップS301に戻る。Y方向へのOverdrag描画の更新は、Y方向に所定の第2の表示を行うように制御することを意味する。
【0121】
判断部120は、現在X方向にOverdrag中であると判断した場合には(ステップS315で「Yes」)、X方向への1Step前の操作もOverdragであるか否かを判断する(ステップS316)。判断部120は、X方向への1Step前の操作もOverdragであると判断した場合には(ステップS316で「Yes」)、XY方向へのOverdrag描画を更新し(ステップS311)、ステップS301に戻る。XY方向へのOverdrag描画の更新は、XY方向に所定の第2の表示を行うように制御することを意味する。
【0122】
判断部120は、X方向への1Step前の操作がOverdragではないと判断した場合には(ステップS316で「No」)、X方向へのOverdrag開始点を検出部110により検出された現在のX座標により更新して(ステップS317)、ステップS311に進む。判断部120は、現在X方向にOverdrag中であると判断した場合には(ステップS304で「Yes」)、ステップS312で「Yes」であった場合と同様にX方向について処理を進める。
【0123】
<2.変形例>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0124】
例えば、本実施形態においては、情報処理装置100が、所定の第1の表示、所定の第2の表示および所定の第3の表示を行う例について示したが、情報処理装置100は、必ずしも所定の第1の表示、所定の第2の表示および所定の第3の表示のすべての表示を行う必要はない。例えば、所定の第1の表示、所定の第2の表示および所定の第3の表示のうちの少なくとも1つを行うこととしてもよく、所定の第1の表示、所定の第2の表示および所定の第3の表示のうちのいずれか2つを行うこととしてもよい。
【0125】
<3.まとめ>
本発明の実施形態によれば、表示対象を移動させる操作を行っている段階において、残りどの程度表示対象を移動させることができるのかを把握することが可能である。本発明の実施形態によれば、表示対象の端が表示領域に既に達している段階で移動操作がなされた場合に、それ以上表示対象をスクロールできない旨をユーザに通知することができる。
【符号の説明】
【0126】
100 情報処理装置
110 検出部
120 判断部
130 表示制御部
140 表示部
141 表示領域
150 記憶部
160 処理部
170 受信部
210 位置検出装置
220 CPU
230 RAM
240 表示装置
250 不揮発性メモリ
OP 操作体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作体による移動操作を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記移動操作に基づく移動方向に前記表示対象を所定距離移動させたとした場合に前記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断する判断部と、
前記移動方向に前記表示対象を移動させるように制御するとともに、前記判断部により前記表示対象の端が前記表示領域に達すると判断された場合に前記表示領域に所定の第1の表示を行うように制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記表示対象の端に関する情報を記憶している記憶部をさらに備え、
前記判断部は、
前記表示対象の端に関する情報と前記表示対象における現在表示されている位置と前記移動方向と前記所定距離とに基づいて、前記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示対象を記憶している記憶部をさらに備え、
前記判断部は、
前記表示対象における現在表示されている位置を基準として前記移動方向とは逆方向に前記所定距離遡った位置に相当する表示部分を前記記憶部により記憶されている前記表示対象から取得し、取得した前記表示部分に基づいて、前記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示対象の端に関する情報を受信する受信部をさらに備え、
前記判断部は、
前記表示対象の端に関する情報と前記表示対象における現在表示されている位置と前記移動方向と前記所定距離とに基づいて、前記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示対象における現在表示されている位置を基準として前記移動方向とは逆方向に前記所定距離遡った位置に相当する表示部分を受信する受信部をさらに備え、
前記判断部は、
前記受信部により受信された前記表示部分に基づいて、前記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判断部は、
前記検出部により検出された前記移動操作がフリック操作であるか否かをさらに判断し、前記移動操作がフリック操作であると判断した場合には前記フリック操作による前記表示対象の移動により前記表示対象の端が前記表示対象の端に対応する前記表示領域の端を通過するか否かをさらに判断し、
前記表示制御部は、
前記判断部により前記フリック操作による前記表示対象の移動により前記表示対象の端が前記表示対象の端に対応する前記表示領域の端を通過すると判断された場合には、前記フリック操作による前記表示対象の移動により前記表示対象の端が前記表示対象の端に対応する前記表示領域の端を通過しないと判断された場合よりも前記表示対象の移動に伴う減速速度係数を大きく設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、
前記表示領域の端が表示領域に既に達しているときに前記検出部により前記操作体による前記移動操作が検出された場合には、前記表示領域に前記所定の第1の表示とは異なる所定の第2の表示を行うように制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、
前記移動操作がなされている間において前記検出部により検出された前記移動操作の開始点を基準として前記移動方向に対して所定角度を超える範囲に前記操作体が位置する場合に、前記表示領域に対する前記所定の第2の表示を消すように制御する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、
前記検出部による前記移動操作の終了が検出された場合に、前記表示領域に対する前記所定の第2の表示を消すように制御する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、
前記表示対象の端と前記検出部により検出された操作体の位置とに基づいて決定されるアイテムを変形させることにより前記所定の第2の表示を行うように制御する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、
前記アイテムの変形による前記表示対象の伸長量が所定量に達した場合に、前記アイテムの変形による前記表示対象の伸長を解除するように制御する、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、
前記検出部による前記移動操作の終了が検出された場合に、前記アイテムの変形による前記表示対象の伸長を解除するように制御する、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記判断部は、
前記検出部により検出された前記移動操作がフリック操作であるか否かをさらに判断し、前記移動操作がフリック操作であると判断した場合には前記フリック操作による前記表示対象の移動により前記表示対象の端が前記表示対象の端に対応する前記表示領域の端を通過するか否かをさらに判断し、
前記表示制御部は、
前記判断部により前記フリック操作による前記表示対象の移動により前記表示対象の端が前記表示対象の端に対応する前記表示領域の端を通過すると判断された場合には、前記表示対象の端が前記表示対象の端に対応する前記表示領域の端に達した後に前記表示対象の一部または全部を伸長させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
操作体による移動操作を検出するステップと、
前記移動操作に基づく移動方向に前記表示対象を所定距離移動させたとした場合に前記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断するステップと、
前記移動方向に前記表示対象を移動させるように制御するとともに、前記表示対象の端が前記表示領域に達すると判断された場合に前記表示領域に所定の第1の表示を行うように制御するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータを、
操作体による移動操作を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記移動操作に基づく移動方向に前記表示対象を所定距離移動させたとした場合に前記表示対象の端が表示領域に達するか否かを判断する判断部と、
前記移動方向に前記表示対象を移動させるように制御するとともに、前記判断部により前記表示対象の端が前記表示領域に達すると判断された場合に前記表示領域に所定の第1の表示を行うように制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置として機能させるためのプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2012−83878(P2012−83878A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−228303(P2010−228303)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】