説明

情報処理装置、情報処理装置の制御方法、および、プログラム

【課題】データの復元の手間を削減する。
【解決手段】本発明の情報処理装置は、データを記憶する記憶部と、外部機器とデータを送受信する通信部と、入力手段と、前記入力手段に前記記憶部に記憶されているデータの中から特定のデータを指定して前記外部機器へ送信する旨が入力されると、前記記憶部に前記特定のデータに対応する識別情報を記憶させるとともに、前記通信部に前記特定のデータを前記外部機器へ送信させ、前記入力手段に前記特定のデータの復元を要求する旨が入力されると、前記通信部に、前記記憶部に記憶されている識別情報に対応するデータの送信要求を前記外部機器に対して行わせ、その後、前記送信要求に応じて前記外部機器から送信されてきたデータを受信させる制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部機器とデータを送受信する情報処理装置、情報処理装置の制御方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)などの撮像素子が撮影した撮影画像をデジタル形式の画像データとして記録媒体に記憶するデジタルカメラなどの情報処理装置が広く用いられている。上述した情報処理装置の多くには、記録媒体に記憶されている画像データに示される画像、また、撮像素子が撮影待機状態で撮影したスルー画像などを表示する表示部と、パーソナルコンピュータなどの外部機器と有線または無線(赤外線を含む)を介して、画像データなどを送受信するための通信インターフェースと、が備えられている。
【0003】
通信インターフェースを備えた情報処理装置によれば、画像データを外部機器に送信することで、その画像データを外部機器に記憶させたり、外部機器を用いてその画像データに示される画像を鑑賞したりすることができる。
【0004】
特許文献1(特開2000−215033号公報)には、情報処理装置と外部機器との接続を有効としデータを送受信するためのリンクソフトが、情報処理装置との接続をトリガとして外部機器において自動的に起動され、情報処理装置の記録媒体に記憶されている画像データが外部機器に自動的に取り込まれる技術が開示されている。この技術によれば、情報処理装置と外部機器とを接続するだけで、情報処理装置から外部機器に画像データが送信される。
【0005】
撮影した画像をユーザーが外出先などで鑑賞する場合には、画像を鑑賞するために外部機器を別途用意することは少なく、情報処理装置の表示部に画像を表示させて鑑賞することが多い。
【0006】
情報処理装置の表示部に画像を表示するためには、その画像の画像データを情報処理装置の記録媒体に記憶させておく必要がある。
【0007】
しかし、情報処理装置の記録媒体の記憶容量は限られており、鑑賞用の画像の画像データが記憶されている分だけ、新たに撮影される画像の画像データを記憶するための記憶容量は減る。新たに撮影される画像の画像データを記憶するための記憶容量が減ると、撮影可能枚数も減るので、必要な撮影可能枚数を確保するために、鑑賞用の画像の画像データの削除が行われることがある。
【0008】
画像の画像データを削除した後、再び、情報処理装置を用いてその画像を鑑賞するためには、まず、削除する画像データを情報処理装置から外部機器に送信して記憶させてから削除し、記録媒体の記憶容量を確保した後、外部機器から情報処理装置にその画像データを送信して、情報処理装置上で復元する必要がある。
【0009】
特許文献2(特開2006−024046号公報)には、情報処理装置との接続をトリガとして、外部機器の記録媒体上の所定の場所(フォルダなど)に記憶されているデータを情報処理装置に送信する技術が開示されている。この技術によれば、鑑賞用の画像の画像データを外部機器の記録媒体の所定の場所に記憶させておけば、情報処理装置と外部機器とを接続するだけで、その画像データが情報処理装置に送信され、復元される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2000−215033号公報
【特許文献2】特開2006−024046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1に開示の技術は、情報処理装置から外部機器への送信に関するものであり、外部機器から情報処理装置への送信に関するものではない。
【0012】
また、特許文献2に開示の技術によれば、復元させるデータをユーザーが手動で所定のフォルダなどに予め入れる必要があり、手間がかかるという課題がある。
【0013】
本発明の目的は、上述した課題を解決し、データの復元の手間を削減することができる情報処理装置、情報処理装置の制御方法、および、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明の情報処理装置は、
データを記憶する記憶部と、
外部機器とデータを送受信する通信部と、
入力手段と、
前記入力手段に前記記憶部に記憶されているデータの中から特定のデータを指定して前記外部機器へ送信する旨が入力されると、前記記憶部に前記特定のデータに対応する識別情報を記憶させるとともに、前記通信部に前記特定のデータを前記外部機器へ送信させ、前記入力手段に前記特定のデータの復元を要求する旨が入力されると、前記通信部に、前記記憶部に記憶されている識別情報に対応するデータの送信要求を前記外部機器に対して行わせ、その後、前記送信要求に応じて前記外部機器から送信されてきたデータを受信させる制御部と、を有する。
【0015】
上記目的を達成するために本発明の情報処理装置の制御方法は、
データを記憶し、
前記情報処理装置の入力手段に前記記憶しているデータの中から特定のデータを指定して外部機器へ送信する旨が入力されると、前記特定のデータに対応する識別情報を記憶するとともに、前記特定のデータを前記外部機器へ送信し、
前記入力手段に前記特定のデータの復元を要求する旨が入力されると、前記記憶している識別情報に対応するデータの送信要求を前記外部機器に対して行い、その後、前記送信要求に応じて前記外部機器から送信されてきたデータを受信する。
【0016】
上記目的を達成するために本発明のプログラムは、
情報処理装置に、
データを記憶する処理と、
前記情報処理装置の入力手段に前記記憶しているデータの中から特定のデータを指定して外部機器へ送信する旨が入力されると、前記特定のデータに対応する識別情報を記憶するとともに、前記特定のデータを前記外部機器へ送信する処理と、
前記入力手段に前記特定のデータの復元を要求する旨が入力されると、前記記憶している識別情報に対応するデータの送信要求を前記外部機器に対して行い、その後、前記送信要求に応じて前記外部機器から送信されてきたデータを受信する処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、データの復元の手間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態の情報処理装置の使用状態の一例を示す図である。
【図2】図1に示す情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す情報処理装置の撮影時の動作を示すフローチャートである。
【図4】図2に示す記録用メモリに記憶される画像データの遷移を示す図である。
【図5】図2に示す外部機器に記憶される画像データの遷移を示す図である。
【図6】鑑賞用画像管理リストに登録される画像データの遷移を示す図である。
【図7】図2に示す情報処理装置のデータ復元時の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の情報処理装置10の使用状態の一例を示す図である。
【0021】
図1に示すように、情報処理装置10は、パーソナルコンピュータなどの外部機器20とUSB(Universal Serial Bus)30を介してデータを送受信する。なお、以下では、情報処理装置10が、デジタルカメラであり、外部機器20との間で撮影画像の画像データを送受信する場合を例として説明する。
【0022】
外部機器20は、USB30を介して、情報処理装置10から送信されてきた画像データを受信して記憶する機能と、記憶している画像データを情報処理装置10に送信する機能と、を備えている。
【0023】
次に、情報処理装置10の構成について説明する。なお、外部機器20は、上述した2つの機能を備えていればいかなる構成でもよいので、説明を省略する。
【0024】
図2は、情報処理装置10の構成を示すブロック図である。
【0025】
図2に示す情報処理装置10は、撮像素子101と、画像処理部102と、ワークメモリ103と、リサイズ部104と、表示部105と、圧縮部106と、記録用メモリ107と、伸張部108と、通信部109と、入力部110と、制御部111と、を有する。
【0026】
撮像素子101は、CCD,CMOSなどであり、光信号を受光して電気信号に変換し、撮影画像を含む画像データを画像処理部102に出力する。
【0027】
画像処理部102は、撮像素子101から出力された画像データに画像処理を施し、画像処理後の画像データをワークメモリ103に出力する。
【0028】
ワークメモリ103は、画像データを一時的に格納する。
【0029】
リサイズ部104は、画像処理後の画像データを表示部105での表示用のサイズにリサイズし、リサイズ後の画像データをワークメモリ103に出力する。
【0030】
表示部105は、リサイズ後の画像データに示される画像などを表示する。
【0031】
圧縮部106は、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式でリサイズ後の画像データを圧縮し、圧縮後の画像データをワークメモリ103に出力する。
【0032】
記録用メモリ107は、圧縮後の画像データを記憶する。
【0033】
伸張部108は、圧縮後の画像データを伸張し、伸張後の画像データをワークメモリ103に出力する。伸張後の画像データは、ワークメモリ103を介して表示部105に出力され、その画像データに示される画像が表示部105に表示される。
【0034】
通信部109は、USB30を介して外部機器20と接続され、画像データなどを送受信する。
【0035】
入力部110は、操作入力のための入力手段であり、入力操作に応じた制御信号を制御部111に出力する。なお、入力部110の具体例としては、キーボタン、タッチパネルなどがある。
【0036】
制御部111は、撮像素子101から通信部109の各部と接続され(図2においては記載を省略)、各部を入力部110から出力される制御信号に応じて制御する。
【0037】
次に、本実施形態の情報処理装置10の動作について説明する。
【0038】
図3は、情報処理装置10の撮影時の動作を示すフローチャートである。図4は、記録用メモリ107に記憶される画像データの遷移を示す図である。図5は、外部機器20に記憶される画像データの遷移を示す図である。
【0039】
入力部110を介して撮影を行う旨が入力されると、制御部111は、撮像素子101に撮影を行わせる(ステップS201)。なお、記録用メモリ107には、図4(a)に示すように、画像データは記憶されていないものとする。
【0040】
撮像素子101は、制御部111の制御に従って撮影を行い、撮影画像の画像データを出力する。撮像素子101から出力された画像データは、記録用メモリ107に記憶される。なお、以下では、図4(b)に示すように、識別情報であるファイル名が「DCM_0001.jpg」,「DCM_0002.jpg」,「DCM_0003.jpg」である3つの画像データが記録用メモリ107に記憶されたものとする。
【0041】
次に、USB30を介して通信部109が外部機器20と接続され、入力部110を介して、記録用メモリ107に記憶されている画像データを外部機器20に転送する旨が入力されると、制御部111は、通信部109に、記録用メモリ107に記憶されている画像データのうち、外部機器20に未送信の画像データを外部機器20に送信させる(ステップS202)。以下では、制御部111は、通信部109にファイル名が「DCM_0001.jpg」,「DCM_0002.jpg」,「DCM_0003.jpg」である画像データを外部機器20に送信させたとする。なお、制御部111は、例えば、外部機器20に送信済みの画像データに対しては、送信済みである旨を示すフラグを立てるなどして、未送信の画像データを特定する。
【0042】
通信部109から送信され、ファイル名が「DCM_0001.jpg」,「DCM_0002.jpg」,「DCM_0003.jpg」である画像データは、図5(a)に示すように、外部機器20の記憶部201に記憶される。
【0043】
画像データの送信が完了した時点で、情報処理装置10と外部機器20との接続は切り離し可能となる。
【0044】
次に、記録用メモリ107に記憶されている画像データのうち、特定の画像データ、例えば、ファイル名が「DCM_0001.jpg」,「DCM_0003.jpg」である画像データを削除する旨が入力されたとする。以下では、削除すると指定された画像データに示される画像を非鑑賞用画像と称する。
【0045】
制御部111は、図4(c)に示すように、ファイル名が「DCM_0001.jpg」,「DCM_0003.jpg」である画像データを記録用メモリ107から削除する(ステップS203)。
【0046】
次に、記録用メモリ107に記憶されている画像データを鑑賞用に保持する旨が入力部110を介して入力されたとする。以下では、鑑賞用に保持する旨が入力された時点で記録用メモリ107に記憶されている画像データに示される画像を鑑賞用画像と称する。
【0047】
制御部111は、記録用メモリ107に記憶されている鑑賞用画像の画像データのファイル名を登録した鑑賞用画像管理リストを作成し、記録用メモリ107に記憶させる(ステップS204)。
【0048】
図6は、鑑賞用画像管理リスト112に登録される画像データの遷移を示す図である。
【0049】
上述したように、画像データを鑑賞用に保持する旨が入力された時点では、ファイル名が「DCM_0002.jpg」である画像データが記録用メモリ107に記憶されているので、図6(a)に示すように、鑑賞用画像管理リスト112には、ファイル名「DCM_0002.jpg」が登録される。
【0050】
次に、再び、撮影を行う旨が入力されると、制御部111は、新たに撮影された撮影画像の画像データを記録用メモリ107が記憶可能な残容量の有無を判定する(ステップS205)。
【0051】
残容量がある場合には(ステップS205:Yes)、制御部111は、撮像素子101に撮影を行わせ、撮影画像の画像データを記録用メモリ107に記憶させる(ステップS206)。
【0052】
次に、制御部111は、入力部110を介して撮影を終了する旨が入力されたか否かを判定する(ステップS207)。
【0053】
撮影を終了する旨が入力されず(ステップS207:No)、続けて撮影を行う旨が入力されると、制御部111は、ステップS205の処理に戻る。
【0054】
撮影を終了する旨が入力されると(ステップS207:Yes)、制御部111は、処理を終了する。
【0055】
残容量がない場合には(ステップS205:No)、鑑賞用画像の画像データが記録用メモリ107に記憶されているか否かを判定する(ステップS208)。
【0056】
鑑賞用画像の画像データが記録用メモリ107に記憶されている場合には(ステップS208:Yes)、制御部111は、記録用メモリ107から鑑賞用画像の画像データを削除し(ステップS209)、記録用メモリ107における観賞用画像の画像データが占める割合を小さくして、ステップS206の処理に進む。なお、画像データの削除は、1つだけ画像データを削除しても、複数の画像データをまとめて削除してもよい。
【0057】
鑑賞用画像の画像データが記録用メモリ107に記憶されていない場合には(ステップS208:No)、外部機器20に送信済みである画像データが全て削除され、新たに撮影された撮影画像の画像データを記憶することで記録用メモリ107の残容量が無くなったことになる。制御部111は、記録用メモリ107が撮影画像の画像データをこれ以上記憶できないので、撮影可能枚数が0枚、すなわち、撮影不可として処理を終了する。
【0058】
次に、情報処理装置10の画像データの復元時の動作について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図7において、図3と同様の処理については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0059】
図7においては、制御部111は、図6(a)に示す鑑賞用画像管理リスト112を記憶しているものとする。
【0060】
また、図7のステップS201において、記録用メモリ107が空の状態から撮影が行われ、図4(d)に示すように、ファイル名が「DCM_0004.jpg」,「DCM_0005.jpg」,「DCM_0006.jpg」である画像データが記録用メモリ107に記憶されたものとする。
【0061】
また、図7のステップS202において、ファイル名が「DCM_0004.jpg」,「DCM_0005.jpg」,「DCM_0006.jpg」である画像データが、外部機器20に送信され、図5(b)に示すように、外部機器20の記憶部201に記憶されたものとする。なお、記憶部201には、先に送信済みのファイル名が「DCM_0001.jpg」,「DCM_0002.jpg」,「DCM_0003.jpg」である画像データも記憶されている。
【0062】
また、図7のステップS203において、ファイル名が「DCM_0004.jpg」,「DCM_0006.jpg」である画像データが指定され、図4(e)に示すように、これらの画像データが記録用メモリ107から削除されたとする。
【0063】
画像データの削除後、USB30を介して通信部109が外部機器20と接続され、鑑賞用画像の画像データを復元させる旨が入力部110を介して入力されると、制御部111は、鑑賞用画像管理リストを参照し、鑑賞用画像管理リストに登録されているファイル名の画像データが記録用メモリ107に記憶されているか否かを判定する。
【0064】
鑑賞用画像管理リストに登録されているファイル名の画像データが記録用メモリ107に記憶されていない場合には、制御部111は、そのファイル名に示される画像データの送信要求を通信部109に行わせる。
【0065】
図6(a)に示すように、ファイル名「DCM_0002.jpg」が鑑賞用画像管理リスト112には登録されている。記録用メモリ107には、図4(e)に示すように、ファイル名が「DCM_0002.jpg」である画像データは記憶されていないので、制御部111は、ファイル名が「DCM_0002.jpg」である画像データの送信要求を通信部109に行わせる。
【0066】
ファイル名が「DCM_0002.jpg」である画像データが送信要求に応じて外部機器20から送信され、通信部109がその画像データを受信すると、制御部111は、図4(f)に示すように、その画像データを記録用メモリ107に記憶させ、画像データを復元する(ステップS301)。
【0067】
次に、記録用メモリ107に記憶されている画像データのうち、特定の画像データを削除する旨が入力部110を介して入力されたとすると、制御部111は、その特定の画像データを非鑑賞用画像の画像データとして、記録用メモリ107から削除させる(ステップS302)。ここでは、画像データを削除する旨が入力されなかったものとする。なお、ユーザーが以前には鑑賞用画像として保持しておきたいと考えていた画像であっても、その画像の画像データを復元した際には、その画像を鑑賞用画像として保持しておきたいとは考えない場合がある。そこで、鑑賞用画像の画像データの復元後、改めて、削除する画像データ(非観賞用画像の画像データ)の指定の入力を受け付け、指定された画像データを削除することで、ユーザーにとって不要な画像データを記録用メモリ107から適宜、削除することができる。
【0068】
次に、記録用メモリ107に記憶されている画像データを鑑賞用に保持する旨が入力部110を介して入力されたとすると、制御部111は、記録用メモリ107に記憶されている画像データのファイル名のリストを作成して記憶する(ステップS303)。図4(f)に示すように、記録用メモリ107には、ファイル名が「DCM_0002.jpg」,「DCM_0005.jpg」である画像データが記憶されているので、制御部111は、図6(b)に示すように、ファイル名「DCM_0002.jpg」,「DCM_0005.jpg」を鑑賞用画像管理リスト112に登録する。
【0069】
このように本実施形態によれば、情報処理装置10は、記憶している画像データを外部機器20に送信し、その画像データの中から指定された鑑賞用画像の画像データのファイル名を登録した鑑賞用画像管理リストを作成し、鑑賞用画像の画像データの復元要求が行われると、鑑賞用画像管理リストに登録されている画像データを外部機器20から受信する。
【0070】
そのため、鑑賞用画像の画像データを指定するだけで、その画像データを削除しても、外部機器20と接続すると、その画像データが復元されるので、データの復元の手間を削減することができる。
【0071】
なお、本実施形態においては、情報処理装置10と外部機器20とが有線(USB30)を介してデータを送受信する場合を例として説明したが、これに限られるものではなく、無線を介してデータを送受信してもよい。
【0072】
また、本実施形態においては、鑑賞用画像の画像データを削除して、記録用メモリ107における鑑賞用画像の画像データが占める割合を少なくする例を用いて説明したが、これに限られず、例えば、画像データの圧縮率を高くしたり、鑑賞用画像のピクセルサイズを小さくしたりするようにしてもよい。
【0073】
画像データの圧縮率を高くしたり、ピクセルサイズを小さくしたりすることで、画質は低下するものの、鑑賞用画像を引き続き情報処理装置10を用いて鑑賞することができる。また、鑑賞用画像の元の画像データを外部機器20から受信して復元することで、元の鑑賞用画像の画質で鑑賞することができる。
【0074】
また、本実施形態においては、非観賞用画像を指定する例を用いて説明したが、これに限られるものではなく、観賞用画像を指定するようにしてもよい。
【0075】
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態の情報処理装置40の構成を示すブロック図である。なお、図8において、図2と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0076】
図8に示す情報処理装置40は、記憶部41と、通信部42と、入力部43と、制御部44と、を有する。
【0077】
記憶部41は、画像データや音声データなどのデータを記憶する。
【0078】
通信部42は、図示しない外部機器とデータを送受信する。
【0079】
入力部43は、操作入力のための入力手段である。
【0080】
制御部44は、入力部43に、記憶部41に記憶されているデータの中から特定のデータを指定して外部機器へ送信する旨が入力されると、その特定のデータに対応する識別情報を記憶部41に記憶させるとともに、通信部42にその特定のデータを図示しない外部機器へ送信させる。また、制御部44は、入力部43に、その特定のデータの復元を要求する旨が入力されると、通信部42に、記憶部41に記憶されている識別情報に対応するデータの送信要求をその外部機器に対して行わせ、その後、送信要求に応じて外部機器から送信されてきたデータを受信させる。
【0081】
このように本実施形態によれば、情報処理装置40は、記憶しているデータの中から指定された特定のデータに対応する識別情報を記憶するとともに、その特定のデータを外部機器に送信し、その特定のデータの復元を要求する旨が入力される値と、記憶している識別情報に対応するデータの送信要求を外部機器に対して行い、その後、送信要求に応じて外部機器20から送信されてきたデータを受信する。
【0082】
そのため、特定のデータを情報処理装置40から削除などしても、情報処理装置40と外部機器20とを接続すると、その特定のデータが復元されるので、データの復元の手間を削減することができる。
【0083】
なお、本発明の情報処理装置にて行われる方法は、コンピュータに実行させるためのプログラムに適用してもよい。また、そのプログラムを記憶媒体に格納することも可能であり、ネットワークを介して外部に提供することも可能である。
【符号の説明】
【0084】
10,40 情報処理装置
101 撮像素子
102 画像処理部
103 ワークメモリ
104 リサイズ部
105 表示部
106 圧縮部
107 記憶用メモリ
108 伸張部
109,42 通信部
110 入力部
111,44 制御部
20 外部機器
30 USB
41 記憶部
43 入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記憶する記憶部と、
外部機器とデータを送受信する通信部と、
入力手段と、
前記入力手段に前記記憶部に記憶されているデータの中から特定のデータを指定して前記外部機器へ送信する旨が入力されると、前記記憶部に前記特定のデータに対応する識別情報を記憶させるとともに、前記通信部に前記特定のデータを前記外部機器へ送信させ、前記入力手段に前記特定のデータの復元を要求する旨が入力されると、前記通信部に、前記記憶部に記憶されている識別情報に対応するデータの送信要求を前記外部機器に対して行わせ、その後、前記送信要求に応じて前記外部機器から送信されてきたデータを受信させる制御部と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記入力手段に新たなデータを前記記憶部に記憶させる旨が入力されると、前記記憶部における前記特定のデータが占める割合を小さくして、前記新たなデータを前記記憶部に記憶させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記記憶部が前記新たなデータを記憶可能な記憶可能容量が所定値以下であるか否かを判定し、前記記憶可能容量が所定値以下である場合には、前記記憶部における前記特定のデータが占める割合を小さくすることを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記特定のデータを削除して、前記記憶部における前記特定のデータが占める割合を小さくすることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項2または3記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記特定のデータを圧縮して、前記記憶部における前記特定のデータが占める割合を小さくすることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記特定のデータの復元を要求する旨が入力されると、前記記憶部に前記特定のデータが記憶されているか否かを判定し、前記特定のデータが前記記憶部に記憶されていない場合には、前記通信部に前記送信要求を行わせることを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記通信部に、前記記憶部に記憶されている、前記特定のデータ以外のデータをさらに前記外部機器へ送信させ、前記外部機器へのデータの送信後に、前記特定のデータ以外のデータを前記記憶部から削除させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置の制御方法であって、
データを記憶し、
前記情報処理装置の入力手段に前記記憶しているデータの中から特定のデータを指定して外部機器へ送信する旨が入力されると、前記特定のデータに対応する識別情報を記憶するとともに、前記特定のデータを前記外部機器へ送信し、
前記入力手段に前記特定のデータの復元を要求する旨が入力されると、前記記憶している識別情報に対応するデータの送信要求を前記外部機器に対して行い、その後、前記送信要求に応じて前記外部機器から送信されてきたデータを受信することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項9】
情報処理装置に、
データを記憶する処理と、
前記情報処理装置の入力手段に前記記憶しているデータの中から特定のデータを指定して外部機器へ送信する旨が入力されると、前記特定のデータに対応する識別情報を記憶するとともに、前記特定のデータを前記外部機器へ送信する処理と、
前記入力手段に前記特定のデータの復元を要求する旨が入力されると、前記記憶している識別情報に対応するデータの送信要求を前記外部機器に対して行い、その後、前記送信要求に応じて前記外部機器から送信されてきたデータを受信する処理と、を実行させるプログラム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図1】
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【公開番号】特開2012−216910(P2012−216910A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79128(P2011−79128)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】