情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム
【課題】最終的に出力する映像または音声の品質を容易に向上する技術を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手段と、前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶する記憶手段と、複数の前記設定条件のうち、前記入力手段により入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手段と、を有する。
【解決手段】情報処理装置は、複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手段と、前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶する記憶手段と、複数の前記設定条件のうち、前記入力手段により入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手段と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像または音声を処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
映像や音声を処理する装置は、映像・画像・音声処理において、様々なパラメータを設定する必要がある。そして、映像等の品質を維持ないし向上させるとき、装置は、これらのパラメータの値を、処理対象の映像等の種類や、装置の環境、出力装置の仕様などの様々な要因に応じて変更する必要がある。
【0003】
特許文献1に記載の情報圧縮記憶装置は、映像のジャンルごとに、解像度等や符号圧縮率のパラメータ値を変更することにより、映像品質を向上させている。特許文献2に記載の変換装置は、映像のジャンルやシーンに応じて、符号化制御パラメータ値を変更することにより、映像品質を向上させている。
【0004】
そして、映像・画像・音声処理を複数行う場合、図8に示すように、装置は、処理ごとに、パラメータの設定方法を記載した設定ファイルを用意しておき、その設定方法で各種のパラメータを設定していた。
【特許文献1】特開2002−44604号公報
【特許文献2】特開2006−311079号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1または2に記載の装置、或いは図8に記載の装置では、最良の品質の映像または音声を得るのに非常に手間と時間がかかることがあった。
【0006】
詳細には、ある処理で設定したパラメータが、別の処理に影響を与えたり、ある処理で設定したパラメータの値が別の処理で変更されたりすることがある。
【0007】
このため、ある処理で最適のパラメータ値を設定しても、他の処理で、その値を修正しなければならないことがあり、それぞれの処理において個別にパラメータを設定する方式では、最適のパラメータ値を得るのに、非常に手間と時間がかかることがある。
【0008】
例えば、撮影した画像のコントラスト値が低いので、装置がコントラストを強くする処理を行い、次いで、電池残量が小さくなったので、装置がバックライト輝度を下げる処理を行う場合について考える。この場合、画面全体の輝度値(バックライト輝度値)が減少することによりコントラストが弱くなるので、映像品質を落とさないようにするには、装置は、その分コントラスト値を強くするように修正しなければならない。
【0009】
修正が必要であれば、その修正処理を予め設定ファイルに記載しておけばよいが、これでは、1つのパラメータを調整するのに、複数の設定ファイルの修正が必要になってしまう。例えば、最適のコントラストを設定するのに、コントラスト調整用の設定ファイルのみならず、バックライト輝度値調整処理用の設定ファイルも修正しなければならなくなる。この結果、映像・画像処理数が多くなり、それらの処理用の設定ファイル数が多くなるほど、パラメータ調整に労力と時間がかかってしまう。
【0010】
本発明は、最終的に出力する映像または音声の品質を容易に向上する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手段と、前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶する記憶手段と、複数の前記設定条件のうち、前記入力手段により入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手段と、を有する。
【0012】
本発明の情報処理装置の制御方法は、複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力し、前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶した記憶手段から、入力した前記入力変数が満たすべき設定条件を読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する、方法である。
【0013】
本発明のプログラムは、コンピュータに、複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手順、前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記する記憶手段から、前記入力手順で入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手順、及び前記読出手順で読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手順、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、情報処理装置は、設定変数を決定するために入力変数が満たすべき設定条件と、その条件が満たされたときの設定変数の設定方法とを対応付けて記憶しておき、入力変数が設定条件を満たせば、対応する設定方法を読み出して設定変数を設定するので、ある処理で設定された設定変数が別の処理で変更される場合であっても、それらの処理における設定変数の設定方法を一括して修正できる結果、設定変数の調整が容易となる。このため、容易に映像・音声の品質を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の情報処理装置1の構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、複数の映像・画像・音声処理において設定を要するパラメータ(以下、「設定パラメータ」という)を設定する装置である。映像には、動画、或いは、動画と音声とが一体となったものが含まれる。本実施形態では、情報処理装置1は、画像処理用の設定パラメータを設定する。同図を参照すると、情報処理装置1は、情報収集部11、パラメータ設定ファイル13、検索部15、およびパラメータ設定部17を有する。
【0016】
そして、情報処理装置1は、出力装置3と接続される。出力装置3は、情報処理装置1により設定された設定パラメータを使用して映像等を処理し、出力する装置である。出力装置3は、処理部31および出力部33を有する。
【0017】
情報収集部11は、検索部15に入力すべきパラメータ(以下、「入力パラメータ」という)を収集する。入力パラメータとして、映像・画像・音声処理に影響を与えるパラメータが収集される。
【0018】
パラメータ設定ファイル13には、映像・画像・音声処理ごとに、設定条件と設定方法とが対応づけて、複数記載されている。設定条件は、設定パラメータを決定するために入力パラメータが満たすべき条件である。設定方法は、設定条件が満たされたときに設定パラメータを求める方法である。
【0019】
例えば、設定パラメータの現在値について所定の演算を行ったり、予め定めた所定の値を設定したりする設定方法により、設定パラメータの値が取得される。
【0020】
検索部15は、情報収集部11により入力パラメータが収集されたとき、その入力パラメータが満たすべき設定条件を設定パラメータファイルから検索して読み出す。入力パラメータが2回以上入力されたときは、検索部15は、前回値から変化した入力パラメータが満たすべき設定条件のみを検索する。
【0021】
パラメータ設定部15は、パラメータ設定ファイル13から読み出した設定方法を使用することにより、設定パラメータの設定値を算出し、算出した値を出力装置2に設定する。2回目以降に算出された値が前回と同じ値であれば、パラメータ設定部15は、設定値を出力装置2に設定しない。
【0022】
処理部31は、設定された設定値を使用して、所定の映像・画像・音声処理を実行する。出力部33は、映像・画像・音声処理後の映像・音声を出力する。
【0023】
図2は、入力パラメータの一例を示す図である。同図を参照すると、入力パラメータは、「使用中のアプリケーション」、「使用中のアプリケーションの状況」、「装置の開閉状態」、「装置の操作スタイル」、「画像の作成者」、「画像の圧縮方法」、「装置周辺の明るさ」、「電池残量」、「充電状況」、「画像の表示領域」、「画像の拡大、縮小倍率」、「使用者の設定」などである。
【0024】
例えば、「使用中のアプリケーション」として、使用しているアプリケーションの名称や種類が取得される。「使用中のアプリケーションの状況」として、そのアプリケーションが実行中であるか否かが取得される。「装置の開閉状態」として出力装置3が開状態、閉状態のいずれであるかが取得される。
【0025】
「装置の操作スタイル」として、出力装置3が縦スタイル、横スタイルのいずれで操作されているのかが取得される。「画像の作成者」として、画像の作成者の氏名や名称が取得される。「画像の圧縮方法」として、画像の圧縮方式が取得される。
【0026】
「装置周辺の明るさ」として、画像を取得した装置(カメラなど)の周辺の明度が取得される。「電池残量」として、出力装置3の電池の残量が取得される。「充電状況」として、出力装置3が電池を充電中であるか否かが取得される。「画像の表示領域」として、画像を表示する領域の位置、幅や高さなどが取得される。「画像の拡大、縮小倍率」として、入力された画像を出力する際の拡大、縮小倍率が%の単位で取得される。「使用者の設定」として、使用者により設定された各パラメータの設定値が取得される。
【0027】
図3は、入力パラメータの値を示すビット列の一例を示す図である。同図に示すように、情報収集部11は、収集した各入力パラメータの値を示すビット列を作成し、作成したビット列をパラメータ設定部15に入力する。
【0028】
図4は、パラメータ設定ファイル13に記載された内容をまとめた図である。同図を参照すると、パラメータ設定ファイル13には、「処理名称」、「設定パラメータ」、「設定条件」、および「設定方法」の項目が設けられる。
【0029】
「処理名称」は、設定パラメータを使用する各映像・画像・音声処理の名称である。例えば、設定パラメータを使用する処理は、「色変換処理」、「ディザ処理」、「リサイズ処理」、「回転処理」、「コントラスト調整処理」、「トリミング処理」、「塗りつぶし処理」、「レベル補正処理」、「トーンカーブ補正処理」、「カラーバランス調整処理」、「コントラスト補正処理」、「明るさ調整処理」、「色相調整処理」、および「彩度調整処理」、「バックライト輝度調整処理」、「ガンマ補正処理」、「色変換処理」、「ディザ処理」、「バックライト輝度自動調整処理」、および「ガンマ自動調整処理」などである。
【0030】
「設定パラメータ」は、各処理において設定されるパラメータの種類である。例えば、「色変換処理」において「色変換係数」、「起動・停止」などのパラメータが設定される。「起動・停止」は、その処理を実行するか否かを示すパラメータである。
【0031】
「ディザ処理」において、「使用アルゴリズム番号」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「リサイズ処理」において、「リサイズフィルタ係数」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「回転処理」において「回転角度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「コントラスト調整処理」において、「調整強度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「明るさ調整処理」において、「明るさレベル」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「色相調整処理」において、「色相環の回転角度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「彩度調整処理」において、「彩度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。
【0032】
「バックライト輝度調整処理」において、「バックライト輝度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「ガンマ補正処理」において、「補正強度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「バックライト輝度値自動調整処理」において、「補正強度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「ガンマ自動調整処理」において、「補正強度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。
【0033】
「設定条件」は、設定パラメータを決定するために入力パラメータが満たすべき条件である。「設定方法」は、対応する「設定条件」が満たされたときに設定パラメータを求める方法である。例えば、アプリケーションの種類が、フォト撮影のためのアプリケーション(B)であり、かつ、カメラ周囲の照度が所定値以下の「設定条件」満たせば、「設定方法」として、コントラスト値を上げ、色変換で色が強く出るように色変換係数を調整する方法が記載される。カメラ周囲が暗ければ、不鮮明な画像が入力されたことが予想されるためである。
【0034】
また、例えば、電池残量が所定値以下という「設定条件」満たせば、「設定方法」として、バックライト輝度値を減少させ、同時にコントラストを強くする方法が記載される。バックライト輝度値の減少によって、出力する画像のコントラストが弱くなり、その分を補償するためである。
【0035】
検索部15は、入力パラメータが満たすべき設定条件を検索して読み出す。2回目以降に入力パラメータが入力されたときは、検索部15は、今回のビット列と前回のビット列との差分を求める。そして、1ビットでも変化しているビットがあれば、検索部15は、そのビットに対応する入力パラメータ、即ち、前回と異なる値の入力パラメータが満たすべき設定条件のみを検索する。検索した設定方法で使用する入力パラメータが他にあれば、検索部15は、ビット列を検索して、その入力パラメータの値を取得する。検索部15は、入力パラメータが読み出した「設定条件」を満たしていれば、その条件に対応する「設定方法」を読み出す。
【0036】
パラメータ設定部17は、読み出した「設定方法」に記載された方法で設定パラメータを設定する。
【0037】
図5〜図7を参照して、情報処理装置1の動作について説明する。図5は、情報処理装置1の動作を示すフローチャートである。この動作は、所定のアプリケーションが起動したときに開始する。同図を参照すると、情報収集部11は、入力パラメータの値を収集し、収集した値を示すビット列を検索部15に入力する(ステップS1)。検索部15は検索処理を実行し(ステップS3)、パラメータ設定部17は、設定処理を実行する(ステップS5)。ステップS5の後、情報処理装置1は動作を終了する。
【0038】
図6は、検索処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、検索部15は、入力パラメータが入力されたのが2回目以降であるか否かを判断する(ステップS31)。2回目以降であれば(ステップS31:YES)、検索部15は、今回のビット列と前回のビット列とを比較することにより、入力パラメータのいずれかに変化があったか否かを判断する(ステップS33)。
【0039】
2回目以降でなければ(ステップS31:NO)、検索部15は、パラメータ設定ファイル13を参照して、入力された各入力パラメータが満たすべき設定条件を検索する(ステップS35)。
【0040】
入力パラメータに変化があれば(ステップS33:YES)、検索部15は、パラメータ設定ファイル13を参照して、変化のあったパラメータが満たすべき設定条件のみを検索する(ステップS35)。検索部15は、検索した設定条件を満たしているか否かの判断に必要な入力パラメータのうち、今回、値を読み出していないものがあれば、ビット列を参照して、設定に必要な全ての入力パラメータを検索して読み出す(ステップS37)。検索部15は、入力パラメータが読み出した「設定条件」を満たしていれば、その条件に対応する「設定方法」を読み出す(ステップS39)。
【0041】
入力パラメータに変化がない場合(ステップS33:NO)、またはステップS39の後、検索部15は、検索処理を終了する。
【0042】
図7は、設定処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、パラメータ設定部17は、読み出した「設定方法」を使用することにより、その設定方法で算出すべき、いずれかの設定パラメータの設定値を算出する(ステップS51)。そして、パラメータ設定部17は、設定値の算出が2回目以降であるか否かを判断する(ステップS53)。設定値の算出が2回目以降であれば(ステップS53:YES)、パラメータ設定部17は、前回と同じ値が算出されたか否かを判断する(ステップS55)。
【0043】
設定値の算出が2回目以降でない場合(ステップS53:NO)、または前回と異なる値が算出された場合(ステップS55:NO)、パラメータ設定部17は、算出した設定値を出力装置2に設定する(ステップS57)。
【0044】
前回と同じ値が算出された場合(ステップS55:YES)、またはステップS57の後、パラメータ設定部17は、読み出した設定方法で算出すべき、全ての設定パラメータを算出したか否かを判断する(ステップS57)。全ての設定パラメータを算出していなければ(ステップS57:NO)、パラメータ設定部17は、ステップS51に戻る。全ての設定パラメータを算出したのであれば(ステップS57:YES)、パラメータ設定部17は、パラメータ設定処理を終了する。
【0045】
図8は、情報処理装置1の動作を説明するための図である。同図を参照すると、情報処理装置1は、画像処理に影響がある入力パラメータを収集する。そして、情報処理装置1は、パラメータ設定ファイル13を参照して、入力パラメータを使用する設定方法を検索し、読み出した設定方法で設定パラメータ(コントラスト、バックライト輝度など)を設定する。
【0046】
出力装置2は、入力された画像について、設定パラメータを使用して、各種の画像処理(コントラスト調整処理、バックライト輝度値調整処理など)を実行する。そして、出力装置2は、画像処理後の画像を出力する。
【0047】
図9に記載の装置は、本実施形態と異なり、画像処理(バックライト調整処理、バックライト輝度値調整処理など)ごとに、異なる設定ファイルを使用して個別に各パラメータを設定する。
【0048】
この構成では、ある処理(コントラスト調整処理)で設定パラメータ(コントラスト)を設定しても、別の処理(バックライト輝度値調整処理)で設定パラメータ(バックライト輝度値)を調整すると、その結果、先に設定したパラメータ(コントラスト値)が変更されてしまう。このため、再度、そのパラメータ(コントラスト値)を設定し直すため、設定ファイルを修正する手間が生じる。
【0049】
ある処理で設定したパラメータが別の処理で変更される場合、変更された分を修正する処理を設定ファイルに予め記載しておけばよいが、そうすると、1つのパラメータを調整するのに、複数の設定ファイルを修正しなければならなくなる。これでは、設定ファイル数が増えるほど、パラメータ調整の効率が悪くなる。例えば、コントラスト値1つを調整するのに、コントラスト調整処理用のファイルと、バックライト輝度値調整処理用のファイルとの両方のファイルの修正が必要となる。
【0050】
これに対して、本実施形態の情報処理装置1は、設定パラメータを一括して設定するので、設定パラメータの調整が容易である。例えば、情報処理装置1は、コントラスト調整処理での設定方法と、バックライト輝度値調整処理での設定方法とを1つのパラメータ設定ファイル13に記載しておく。このように多数の設定パラメータを1つの設定ファイルで管理すれば、設定パラメータの調整が1ファイルの修正で済み、映像・画像・音声処理が多くなっても、非常に容易に画質の向上を図ることができる。また、設定ファイル数が少なくなるので、設定ファイルのサイズが小さくて済む。
【0051】
以上説明したように、本実施形態によれば、情報処理装置1は、設定パラメータ(変数)を決定するために入力パラメータ(入力変数)が満たすべき設定条件と、その条件が満たされたときの設定変数の設定方法とを対応付けてパラメータ設定ファイル13に記憶しておき、入力変数が設定条件をみたせば、対応する設定方法を読み出して設定変数を設定するので、ある処理で設定された設定変数が別の処理で変更される場合であっても、それらの処理における設定変数の設定方法を一括して修正できる結果、設定変数の調整が容易となる。このため、容易に映像・音声の品質を向上させることができる。
【0052】
検索部15は、前回と異なる値の入力パラメータを使用する設定条件を検索するので、変化のあった入力パラメータに関連する設定パラメータのみを効率的に設定できる。
【0053】
パラメータ設定部17は、2回目以降に設定値が算出された場合において、異なる値が算出されたときしか、出力装置2に設定値を設定しないので、重複する設定処理を行う必要がなくなり、情報処理装置1の負担が軽減される。
【0054】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。図10は、本実施形態の検索処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、本実施形態の検索処理は、前回と同じ種類の入力パラメータが入力されたときに検索を開始する以外は、第1の実施形態の検索処理と同様である。
【0055】
検索部15は、入力パラメータが入力されたのが2回目以降であれば(ステップS31:YES)、今回のビット列と前回のビット列とを比較することにより、前回と同じ種類の入力パラメータが入力されたか否かを判断する(ステップS33a)。
【0056】
前回と同じ種類の入力パラメータが入力されたならば(ステップS33a:YES)、検索部15は、その入力パラメータが満たすべき設定条件をパラメータ設定ファイル13から読み出す(ステップS35)。
【0057】
なお、本実施形態では、前回と同じ種類の入力パラメータであったときのみ、検索を行っているが、前回と同じ種類の入力パラメータが入力され、且つ、その入力パラメータに変化があったときのみ、検索を開始する構成としてもよい。
【0058】
以上説明したように、本実施形態によれば、検索部15は、前回と同じ種類の入力パラメータが満たすべき設定条件のみを検索するので、同じ種類のパラメータを何度も調整する際に、調整の効率が向上する。
【0059】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について説明する。図11は、本実施形態の情報処理装置1aの構成を示すブロック図である。同図を参照すると、情報処理装置1aは、処理部19および出力部21を更に有する点で、第1の実施形態の情報処理装置1と異なる。
【0060】
処理部19は、パラメータ設定部17で設定された設定パラメータを使用して、映像・画像・音声処理を実行する。設定パラメータが2回以上、設定される場合、処理部19は、前回と異なる値の設定パラメータを使用する処理のみを実行する。
【0061】
出力部21の構成は、第1の実施形態の出力部33と同じ構成である。
【0062】
図12は、情報処理装置1aの動作を示すフローチャートである。同図を参照すると、ステップS5で設定パラメータが設定された後、処理部19は、算出された設定値を使用する映像・画像・音声処理を実行する(ステップS7)。出力部21は、映像・画像・音声処理後の映像・音声を出力する(ステップS9)。ステップS9の後、情報処理装置1aは動作を終了する。
【0063】
図13は、本実施形態の設定処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、この設定処理は、ステップパラメータ設定部15が、出力装置2でなく、処理部19に設定値を設定する(ステップS57a)以外は、第1の実施形態の設定処理と同様である。
【0064】
なお、本実施形態では、情報処理装置1aは、処理部19、出力部21の双方を備える構成としているが、処理部19のみを備え、別の装置が映像等を出力する構成であってもよい。
【0065】
以上説明したように、本実施形態によれば、パラメータを設定する装置と出力装置2とを一体化することができる。
【0066】
また、情報処理装置1aは、設定パラメータが前回と異なる値であれば、映像等を処理するので、設定値が変化した処理のみを効率よく実行できる。
【0067】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態の情報処理装置は、映像でなく、音声のみを処理するためのパラメータを設定する以外は、第1の実施形態の情報処理装置と同様である。
【0068】
図14は、本実施形態における入力パラメータの一例を示す図である。同図を参照すると、入力パラメータとして、「使用中のアプリケーション」、「使用中のアプリケーションの状況」、「音声の作成者」、「装置周辺の騒音」、「使用者の設定」などが収集される。
【0069】
図15は、本実施形態におけるパラメータ設定ファイル13の記載内容をまとめた図である。同図を参照すると、入力パラメータを使用する処理は、「AD変換処理」、「ノイズ除去処理」、「音量調整処理」、「アンプ出力制御処理」、「指向角制御処理」、「ノイズキャンセリング処理」などである。設定パラメータとして、「ビットレート」、「圧縮方式」、「徐経レベル」、「出力レベル」、「指向角度」、「低減レベル」、「起動・停止」などが設定される。
【0070】
以上説明したように、本実施形態によれば、情報処理装置1は、容易に音声の品質を向上させることできる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1の実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の入力パラメータの一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の情報ビット列の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態のパラメータ設定ファイルの内容をまとめた図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態の検索処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態の設定処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態の情報処理装置の動作を説明するための図である。
【図9】従来の情報処理装置の動作を説明するための図である。
【図10】本発明の第2の実施形態の検索処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3の実施形態の情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施形態の設定処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第4の実施形態の入力パラメータの一例を示す図である。
【図15】本発明の第4の実施形態のパラメータ設定ファイルの内容をまとめた図である。
【符号の説明】
【0072】
1、1a 情報処理装置
2 出力装置
11 情報収集部
13 パラメータ設定ファイル
15 検索部
17 パラメータ設定部
19、31 処理部
21、33 出力部
S1〜S9、S31〜S39、S51〜S57、S33a、S57a ステップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像または音声を処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
映像や音声を処理する装置は、映像・画像・音声処理において、様々なパラメータを設定する必要がある。そして、映像等の品質を維持ないし向上させるとき、装置は、これらのパラメータの値を、処理対象の映像等の種類や、装置の環境、出力装置の仕様などの様々な要因に応じて変更する必要がある。
【0003】
特許文献1に記載の情報圧縮記憶装置は、映像のジャンルごとに、解像度等や符号圧縮率のパラメータ値を変更することにより、映像品質を向上させている。特許文献2に記載の変換装置は、映像のジャンルやシーンに応じて、符号化制御パラメータ値を変更することにより、映像品質を向上させている。
【0004】
そして、映像・画像・音声処理を複数行う場合、図8に示すように、装置は、処理ごとに、パラメータの設定方法を記載した設定ファイルを用意しておき、その設定方法で各種のパラメータを設定していた。
【特許文献1】特開2002−44604号公報
【特許文献2】特開2006−311079号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1または2に記載の装置、或いは図8に記載の装置では、最良の品質の映像または音声を得るのに非常に手間と時間がかかることがあった。
【0006】
詳細には、ある処理で設定したパラメータが、別の処理に影響を与えたり、ある処理で設定したパラメータの値が別の処理で変更されたりすることがある。
【0007】
このため、ある処理で最適のパラメータ値を設定しても、他の処理で、その値を修正しなければならないことがあり、それぞれの処理において個別にパラメータを設定する方式では、最適のパラメータ値を得るのに、非常に手間と時間がかかることがある。
【0008】
例えば、撮影した画像のコントラスト値が低いので、装置がコントラストを強くする処理を行い、次いで、電池残量が小さくなったので、装置がバックライト輝度を下げる処理を行う場合について考える。この場合、画面全体の輝度値(バックライト輝度値)が減少することによりコントラストが弱くなるので、映像品質を落とさないようにするには、装置は、その分コントラスト値を強くするように修正しなければならない。
【0009】
修正が必要であれば、その修正処理を予め設定ファイルに記載しておけばよいが、これでは、1つのパラメータを調整するのに、複数の設定ファイルの修正が必要になってしまう。例えば、最適のコントラストを設定するのに、コントラスト調整用の設定ファイルのみならず、バックライト輝度値調整処理用の設定ファイルも修正しなければならなくなる。この結果、映像・画像処理数が多くなり、それらの処理用の設定ファイル数が多くなるほど、パラメータ調整に労力と時間がかかってしまう。
【0010】
本発明は、最終的に出力する映像または音声の品質を容易に向上する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手段と、前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶する記憶手段と、複数の前記設定条件のうち、前記入力手段により入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手段と、を有する。
【0012】
本発明の情報処理装置の制御方法は、複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力し、前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶した記憶手段から、入力した前記入力変数が満たすべき設定条件を読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する、方法である。
【0013】
本発明のプログラムは、コンピュータに、複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手順、前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記する記憶手段から、前記入力手順で入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手順、及び前記読出手順で読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手順、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、情報処理装置は、設定変数を決定するために入力変数が満たすべき設定条件と、その条件が満たされたときの設定変数の設定方法とを対応付けて記憶しておき、入力変数が設定条件を満たせば、対応する設定方法を読み出して設定変数を設定するので、ある処理で設定された設定変数が別の処理で変更される場合であっても、それらの処理における設定変数の設定方法を一括して修正できる結果、設定変数の調整が容易となる。このため、容易に映像・音声の品質を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の情報処理装置1の構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、複数の映像・画像・音声処理において設定を要するパラメータ(以下、「設定パラメータ」という)を設定する装置である。映像には、動画、或いは、動画と音声とが一体となったものが含まれる。本実施形態では、情報処理装置1は、画像処理用の設定パラメータを設定する。同図を参照すると、情報処理装置1は、情報収集部11、パラメータ設定ファイル13、検索部15、およびパラメータ設定部17を有する。
【0016】
そして、情報処理装置1は、出力装置3と接続される。出力装置3は、情報処理装置1により設定された設定パラメータを使用して映像等を処理し、出力する装置である。出力装置3は、処理部31および出力部33を有する。
【0017】
情報収集部11は、検索部15に入力すべきパラメータ(以下、「入力パラメータ」という)を収集する。入力パラメータとして、映像・画像・音声処理に影響を与えるパラメータが収集される。
【0018】
パラメータ設定ファイル13には、映像・画像・音声処理ごとに、設定条件と設定方法とが対応づけて、複数記載されている。設定条件は、設定パラメータを決定するために入力パラメータが満たすべき条件である。設定方法は、設定条件が満たされたときに設定パラメータを求める方法である。
【0019】
例えば、設定パラメータの現在値について所定の演算を行ったり、予め定めた所定の値を設定したりする設定方法により、設定パラメータの値が取得される。
【0020】
検索部15は、情報収集部11により入力パラメータが収集されたとき、その入力パラメータが満たすべき設定条件を設定パラメータファイルから検索して読み出す。入力パラメータが2回以上入力されたときは、検索部15は、前回値から変化した入力パラメータが満たすべき設定条件のみを検索する。
【0021】
パラメータ設定部15は、パラメータ設定ファイル13から読み出した設定方法を使用することにより、設定パラメータの設定値を算出し、算出した値を出力装置2に設定する。2回目以降に算出された値が前回と同じ値であれば、パラメータ設定部15は、設定値を出力装置2に設定しない。
【0022】
処理部31は、設定された設定値を使用して、所定の映像・画像・音声処理を実行する。出力部33は、映像・画像・音声処理後の映像・音声を出力する。
【0023】
図2は、入力パラメータの一例を示す図である。同図を参照すると、入力パラメータは、「使用中のアプリケーション」、「使用中のアプリケーションの状況」、「装置の開閉状態」、「装置の操作スタイル」、「画像の作成者」、「画像の圧縮方法」、「装置周辺の明るさ」、「電池残量」、「充電状況」、「画像の表示領域」、「画像の拡大、縮小倍率」、「使用者の設定」などである。
【0024】
例えば、「使用中のアプリケーション」として、使用しているアプリケーションの名称や種類が取得される。「使用中のアプリケーションの状況」として、そのアプリケーションが実行中であるか否かが取得される。「装置の開閉状態」として出力装置3が開状態、閉状態のいずれであるかが取得される。
【0025】
「装置の操作スタイル」として、出力装置3が縦スタイル、横スタイルのいずれで操作されているのかが取得される。「画像の作成者」として、画像の作成者の氏名や名称が取得される。「画像の圧縮方法」として、画像の圧縮方式が取得される。
【0026】
「装置周辺の明るさ」として、画像を取得した装置(カメラなど)の周辺の明度が取得される。「電池残量」として、出力装置3の電池の残量が取得される。「充電状況」として、出力装置3が電池を充電中であるか否かが取得される。「画像の表示領域」として、画像を表示する領域の位置、幅や高さなどが取得される。「画像の拡大、縮小倍率」として、入力された画像を出力する際の拡大、縮小倍率が%の単位で取得される。「使用者の設定」として、使用者により設定された各パラメータの設定値が取得される。
【0027】
図3は、入力パラメータの値を示すビット列の一例を示す図である。同図に示すように、情報収集部11は、収集した各入力パラメータの値を示すビット列を作成し、作成したビット列をパラメータ設定部15に入力する。
【0028】
図4は、パラメータ設定ファイル13に記載された内容をまとめた図である。同図を参照すると、パラメータ設定ファイル13には、「処理名称」、「設定パラメータ」、「設定条件」、および「設定方法」の項目が設けられる。
【0029】
「処理名称」は、設定パラメータを使用する各映像・画像・音声処理の名称である。例えば、設定パラメータを使用する処理は、「色変換処理」、「ディザ処理」、「リサイズ処理」、「回転処理」、「コントラスト調整処理」、「トリミング処理」、「塗りつぶし処理」、「レベル補正処理」、「トーンカーブ補正処理」、「カラーバランス調整処理」、「コントラスト補正処理」、「明るさ調整処理」、「色相調整処理」、および「彩度調整処理」、「バックライト輝度調整処理」、「ガンマ補正処理」、「色変換処理」、「ディザ処理」、「バックライト輝度自動調整処理」、および「ガンマ自動調整処理」などである。
【0030】
「設定パラメータ」は、各処理において設定されるパラメータの種類である。例えば、「色変換処理」において「色変換係数」、「起動・停止」などのパラメータが設定される。「起動・停止」は、その処理を実行するか否かを示すパラメータである。
【0031】
「ディザ処理」において、「使用アルゴリズム番号」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「リサイズ処理」において、「リサイズフィルタ係数」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「回転処理」において「回転角度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「コントラスト調整処理」において、「調整強度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「明るさ調整処理」において、「明るさレベル」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「色相調整処理」において、「色相環の回転角度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「彩度調整処理」において、「彩度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。
【0032】
「バックライト輝度調整処理」において、「バックライト輝度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「ガンマ補正処理」において、「補正強度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「バックライト輝度値自動調整処理」において、「補正強度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。「ガンマ自動調整処理」において、「補正強度」、「起動・停止」等のパラメータが設定される。
【0033】
「設定条件」は、設定パラメータを決定するために入力パラメータが満たすべき条件である。「設定方法」は、対応する「設定条件」が満たされたときに設定パラメータを求める方法である。例えば、アプリケーションの種類が、フォト撮影のためのアプリケーション(B)であり、かつ、カメラ周囲の照度が所定値以下の「設定条件」満たせば、「設定方法」として、コントラスト値を上げ、色変換で色が強く出るように色変換係数を調整する方法が記載される。カメラ周囲が暗ければ、不鮮明な画像が入力されたことが予想されるためである。
【0034】
また、例えば、電池残量が所定値以下という「設定条件」満たせば、「設定方法」として、バックライト輝度値を減少させ、同時にコントラストを強くする方法が記載される。バックライト輝度値の減少によって、出力する画像のコントラストが弱くなり、その分を補償するためである。
【0035】
検索部15は、入力パラメータが満たすべき設定条件を検索して読み出す。2回目以降に入力パラメータが入力されたときは、検索部15は、今回のビット列と前回のビット列との差分を求める。そして、1ビットでも変化しているビットがあれば、検索部15は、そのビットに対応する入力パラメータ、即ち、前回と異なる値の入力パラメータが満たすべき設定条件のみを検索する。検索した設定方法で使用する入力パラメータが他にあれば、検索部15は、ビット列を検索して、その入力パラメータの値を取得する。検索部15は、入力パラメータが読み出した「設定条件」を満たしていれば、その条件に対応する「設定方法」を読み出す。
【0036】
パラメータ設定部17は、読み出した「設定方法」に記載された方法で設定パラメータを設定する。
【0037】
図5〜図7を参照して、情報処理装置1の動作について説明する。図5は、情報処理装置1の動作を示すフローチャートである。この動作は、所定のアプリケーションが起動したときに開始する。同図を参照すると、情報収集部11は、入力パラメータの値を収集し、収集した値を示すビット列を検索部15に入力する(ステップS1)。検索部15は検索処理を実行し(ステップS3)、パラメータ設定部17は、設定処理を実行する(ステップS5)。ステップS5の後、情報処理装置1は動作を終了する。
【0038】
図6は、検索処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、検索部15は、入力パラメータが入力されたのが2回目以降であるか否かを判断する(ステップS31)。2回目以降であれば(ステップS31:YES)、検索部15は、今回のビット列と前回のビット列とを比較することにより、入力パラメータのいずれかに変化があったか否かを判断する(ステップS33)。
【0039】
2回目以降でなければ(ステップS31:NO)、検索部15は、パラメータ設定ファイル13を参照して、入力された各入力パラメータが満たすべき設定条件を検索する(ステップS35)。
【0040】
入力パラメータに変化があれば(ステップS33:YES)、検索部15は、パラメータ設定ファイル13を参照して、変化のあったパラメータが満たすべき設定条件のみを検索する(ステップS35)。検索部15は、検索した設定条件を満たしているか否かの判断に必要な入力パラメータのうち、今回、値を読み出していないものがあれば、ビット列を参照して、設定に必要な全ての入力パラメータを検索して読み出す(ステップS37)。検索部15は、入力パラメータが読み出した「設定条件」を満たしていれば、その条件に対応する「設定方法」を読み出す(ステップS39)。
【0041】
入力パラメータに変化がない場合(ステップS33:NO)、またはステップS39の後、検索部15は、検索処理を終了する。
【0042】
図7は、設定処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、パラメータ設定部17は、読み出した「設定方法」を使用することにより、その設定方法で算出すべき、いずれかの設定パラメータの設定値を算出する(ステップS51)。そして、パラメータ設定部17は、設定値の算出が2回目以降であるか否かを判断する(ステップS53)。設定値の算出が2回目以降であれば(ステップS53:YES)、パラメータ設定部17は、前回と同じ値が算出されたか否かを判断する(ステップS55)。
【0043】
設定値の算出が2回目以降でない場合(ステップS53:NO)、または前回と異なる値が算出された場合(ステップS55:NO)、パラメータ設定部17は、算出した設定値を出力装置2に設定する(ステップS57)。
【0044】
前回と同じ値が算出された場合(ステップS55:YES)、またはステップS57の後、パラメータ設定部17は、読み出した設定方法で算出すべき、全ての設定パラメータを算出したか否かを判断する(ステップS57)。全ての設定パラメータを算出していなければ(ステップS57:NO)、パラメータ設定部17は、ステップS51に戻る。全ての設定パラメータを算出したのであれば(ステップS57:YES)、パラメータ設定部17は、パラメータ設定処理を終了する。
【0045】
図8は、情報処理装置1の動作を説明するための図である。同図を参照すると、情報処理装置1は、画像処理に影響がある入力パラメータを収集する。そして、情報処理装置1は、パラメータ設定ファイル13を参照して、入力パラメータを使用する設定方法を検索し、読み出した設定方法で設定パラメータ(コントラスト、バックライト輝度など)を設定する。
【0046】
出力装置2は、入力された画像について、設定パラメータを使用して、各種の画像処理(コントラスト調整処理、バックライト輝度値調整処理など)を実行する。そして、出力装置2は、画像処理後の画像を出力する。
【0047】
図9に記載の装置は、本実施形態と異なり、画像処理(バックライト調整処理、バックライト輝度値調整処理など)ごとに、異なる設定ファイルを使用して個別に各パラメータを設定する。
【0048】
この構成では、ある処理(コントラスト調整処理)で設定パラメータ(コントラスト)を設定しても、別の処理(バックライト輝度値調整処理)で設定パラメータ(バックライト輝度値)を調整すると、その結果、先に設定したパラメータ(コントラスト値)が変更されてしまう。このため、再度、そのパラメータ(コントラスト値)を設定し直すため、設定ファイルを修正する手間が生じる。
【0049】
ある処理で設定したパラメータが別の処理で変更される場合、変更された分を修正する処理を設定ファイルに予め記載しておけばよいが、そうすると、1つのパラメータを調整するのに、複数の設定ファイルを修正しなければならなくなる。これでは、設定ファイル数が増えるほど、パラメータ調整の効率が悪くなる。例えば、コントラスト値1つを調整するのに、コントラスト調整処理用のファイルと、バックライト輝度値調整処理用のファイルとの両方のファイルの修正が必要となる。
【0050】
これに対して、本実施形態の情報処理装置1は、設定パラメータを一括して設定するので、設定パラメータの調整が容易である。例えば、情報処理装置1は、コントラスト調整処理での設定方法と、バックライト輝度値調整処理での設定方法とを1つのパラメータ設定ファイル13に記載しておく。このように多数の設定パラメータを1つの設定ファイルで管理すれば、設定パラメータの調整が1ファイルの修正で済み、映像・画像・音声処理が多くなっても、非常に容易に画質の向上を図ることができる。また、設定ファイル数が少なくなるので、設定ファイルのサイズが小さくて済む。
【0051】
以上説明したように、本実施形態によれば、情報処理装置1は、設定パラメータ(変数)を決定するために入力パラメータ(入力変数)が満たすべき設定条件と、その条件が満たされたときの設定変数の設定方法とを対応付けてパラメータ設定ファイル13に記憶しておき、入力変数が設定条件をみたせば、対応する設定方法を読み出して設定変数を設定するので、ある処理で設定された設定変数が別の処理で変更される場合であっても、それらの処理における設定変数の設定方法を一括して修正できる結果、設定変数の調整が容易となる。このため、容易に映像・音声の品質を向上させることができる。
【0052】
検索部15は、前回と異なる値の入力パラメータを使用する設定条件を検索するので、変化のあった入力パラメータに関連する設定パラメータのみを効率的に設定できる。
【0053】
パラメータ設定部17は、2回目以降に設定値が算出された場合において、異なる値が算出されたときしか、出力装置2に設定値を設定しないので、重複する設定処理を行う必要がなくなり、情報処理装置1の負担が軽減される。
【0054】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。図10は、本実施形態の検索処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、本実施形態の検索処理は、前回と同じ種類の入力パラメータが入力されたときに検索を開始する以外は、第1の実施形態の検索処理と同様である。
【0055】
検索部15は、入力パラメータが入力されたのが2回目以降であれば(ステップS31:YES)、今回のビット列と前回のビット列とを比較することにより、前回と同じ種類の入力パラメータが入力されたか否かを判断する(ステップS33a)。
【0056】
前回と同じ種類の入力パラメータが入力されたならば(ステップS33a:YES)、検索部15は、その入力パラメータが満たすべき設定条件をパラメータ設定ファイル13から読み出す(ステップS35)。
【0057】
なお、本実施形態では、前回と同じ種類の入力パラメータであったときのみ、検索を行っているが、前回と同じ種類の入力パラメータが入力され、且つ、その入力パラメータに変化があったときのみ、検索を開始する構成としてもよい。
【0058】
以上説明したように、本実施形態によれば、検索部15は、前回と同じ種類の入力パラメータが満たすべき設定条件のみを検索するので、同じ種類のパラメータを何度も調整する際に、調整の効率が向上する。
【0059】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について説明する。図11は、本実施形態の情報処理装置1aの構成を示すブロック図である。同図を参照すると、情報処理装置1aは、処理部19および出力部21を更に有する点で、第1の実施形態の情報処理装置1と異なる。
【0060】
処理部19は、パラメータ設定部17で設定された設定パラメータを使用して、映像・画像・音声処理を実行する。設定パラメータが2回以上、設定される場合、処理部19は、前回と異なる値の設定パラメータを使用する処理のみを実行する。
【0061】
出力部21の構成は、第1の実施形態の出力部33と同じ構成である。
【0062】
図12は、情報処理装置1aの動作を示すフローチャートである。同図を参照すると、ステップS5で設定パラメータが設定された後、処理部19は、算出された設定値を使用する映像・画像・音声処理を実行する(ステップS7)。出力部21は、映像・画像・音声処理後の映像・音声を出力する(ステップS9)。ステップS9の後、情報処理装置1aは動作を終了する。
【0063】
図13は、本実施形態の設定処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、この設定処理は、ステップパラメータ設定部15が、出力装置2でなく、処理部19に設定値を設定する(ステップS57a)以外は、第1の実施形態の設定処理と同様である。
【0064】
なお、本実施形態では、情報処理装置1aは、処理部19、出力部21の双方を備える構成としているが、処理部19のみを備え、別の装置が映像等を出力する構成であってもよい。
【0065】
以上説明したように、本実施形態によれば、パラメータを設定する装置と出力装置2とを一体化することができる。
【0066】
また、情報処理装置1aは、設定パラメータが前回と異なる値であれば、映像等を処理するので、設定値が変化した処理のみを効率よく実行できる。
【0067】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態の情報処理装置は、映像でなく、音声のみを処理するためのパラメータを設定する以外は、第1の実施形態の情報処理装置と同様である。
【0068】
図14は、本実施形態における入力パラメータの一例を示す図である。同図を参照すると、入力パラメータとして、「使用中のアプリケーション」、「使用中のアプリケーションの状況」、「音声の作成者」、「装置周辺の騒音」、「使用者の設定」などが収集される。
【0069】
図15は、本実施形態におけるパラメータ設定ファイル13の記載内容をまとめた図である。同図を参照すると、入力パラメータを使用する処理は、「AD変換処理」、「ノイズ除去処理」、「音量調整処理」、「アンプ出力制御処理」、「指向角制御処理」、「ノイズキャンセリング処理」などである。設定パラメータとして、「ビットレート」、「圧縮方式」、「徐経レベル」、「出力レベル」、「指向角度」、「低減レベル」、「起動・停止」などが設定される。
【0070】
以上説明したように、本実施形態によれば、情報処理装置1は、容易に音声の品質を向上させることできる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1の実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の入力パラメータの一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の情報ビット列の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態のパラメータ設定ファイルの内容をまとめた図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態の検索処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態の設定処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態の情報処理装置の動作を説明するための図である。
【図9】従来の情報処理装置の動作を説明するための図である。
【図10】本発明の第2の実施形態の検索処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3の実施形態の情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施形態の設定処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第4の実施形態の入力パラメータの一例を示す図である。
【図15】本発明の第4の実施形態のパラメータ設定ファイルの内容をまとめた図である。
【符号の説明】
【0072】
1、1a 情報処理装置
2 出力装置
11 情報収集部
13 パラメータ設定ファイル
15 検索部
17 パラメータ設定部
19、31 処理部
21、33 出力部
S1〜S9、S31〜S39、S51〜S57、S33a、S57a ステップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手段と、
前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数の設定値を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶する記憶手段と、
複数の前記設定条件のうち、前記入力手段により入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手段と、
前記読出手段により読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記読出手段は、前記入力手段により前記入力変数が複数回入力された場合において、今回入力された値が前回入力された値と異なれば、今回入力された入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読み出す、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記読出手段は、前記入力手段により前記入力変数が複数回入力された場合において、今回入力された入力変数の種類が前回入力された入力変数の種類と同じであれば、今回入力された入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読み出す、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定手段により設定された前記設定変数を使用して前記映像・画像・音声処理を実行する処理手段を更に有する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記設定方法を使用することにより前記設定変数の値を算出し、算出した値を前記処理手段に設定し、前記設定変数の値を2回目以降に算出した場合において、今回算出した値が前回算出した値と異なれば、今回算出した値を該処理手段に設定する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記処理手段により処理された映像・音声を出力する出力手段を更に有する、請求項4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記入力変数は、使用中のアプリケーションの種類、アプリケーションの使用状況、映像・音声を入力する装置の状態、映像・音声の作成者、映像・音声の圧縮方式、映像の解像度、映像のフレームレート、映像の表示領域、映像の拡大又は縮小の倍率、映像・音声を入力する装置周辺の明度、映像・音声を出力する装置の電池残量、映像・音声を出力する装置の充電状況のうち、少なくとも1以上を示す変数である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記映像・音声の処理は、映像・音声の入力処理、映像の色変換処理、映像のディザ処理、映像のリサイズ処理、映像の回転処理、映像のコントラスト調整処理、映像のトリミング処理、映像の塗りつぶし処理、映像のトーンカーブ補正処理、映像のカラーバランス調整処理、映像のコントラスト補正処理、映像の明るさ調整処理、映像の色相調整処理、映像の彩度調整処理、バックライト輝度調整処理、ガンマ値調整処理、バックライト輝度自動調整処理、ガンマ値自動調整処理のうち、いずれか1以上を含む、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記設定変数は、色変換係数、使用アルゴリズム番号、リサイズフィルタ係数、回転角度、トリミング領域、塗りつぶし領域、塗りつぶし色、カラーレベルの上限値、該カラーレベルの下限値、トーンカーブ補正処理における入力値及び出力値、カラーレベル、コントラスト強度、明度、色相環の回転角度、彩度、バックライト輝度、ガンマ値、色変換係数、バックライト輝度の調整強度、ガンマ値の調整強度のうち、少なくとも1以上を含む、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力し、
前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶した記憶手段から、入力した前記入力変数が満たすべき設定条件を読出し、
読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出し、
読み出した前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する、情報処理装置の制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手順、
前記設定変数を決定するために前記入力手順で入力された前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記する記憶手段から、前記入力手順で入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手順、及び
前記読出手順で読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手順、
を実行させるためのプログラム。
【請求項1】
複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手段と、
前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数の設定値を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶する記憶手段と、
複数の前記設定条件のうち、前記入力手段により入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手段と、
前記読出手段により読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記読出手段は、前記入力手段により前記入力変数が複数回入力された場合において、今回入力された値が前回入力された値と異なれば、今回入力された入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読み出す、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記読出手段は、前記入力手段により前記入力変数が複数回入力された場合において、今回入力された入力変数の種類が前回入力された入力変数の種類と同じであれば、今回入力された入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読み出す、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定手段により設定された前記設定変数を使用して前記映像・画像・音声処理を実行する処理手段を更に有する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記設定方法を使用することにより前記設定変数の値を算出し、算出した値を前記処理手段に設定し、前記設定変数の値を2回目以降に算出した場合において、今回算出した値が前回算出した値と異なれば、今回算出した値を該処理手段に設定する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記処理手段により処理された映像・音声を出力する出力手段を更に有する、請求項4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記入力変数は、使用中のアプリケーションの種類、アプリケーションの使用状況、映像・音声を入力する装置の状態、映像・音声の作成者、映像・音声の圧縮方式、映像の解像度、映像のフレームレート、映像の表示領域、映像の拡大又は縮小の倍率、映像・音声を入力する装置周辺の明度、映像・音声を出力する装置の電池残量、映像・音声を出力する装置の充電状況のうち、少なくとも1以上を示す変数である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記映像・音声の処理は、映像・音声の入力処理、映像の色変換処理、映像のディザ処理、映像のリサイズ処理、映像の回転処理、映像のコントラスト調整処理、映像のトリミング処理、映像の塗りつぶし処理、映像のトーンカーブ補正処理、映像のカラーバランス調整処理、映像のコントラスト補正処理、映像の明るさ調整処理、映像の色相調整処理、映像の彩度調整処理、バックライト輝度調整処理、ガンマ値調整処理、バックライト輝度自動調整処理、ガンマ値自動調整処理のうち、いずれか1以上を含む、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記設定変数は、色変換係数、使用アルゴリズム番号、リサイズフィルタ係数、回転角度、トリミング領域、塗りつぶし領域、塗りつぶし色、カラーレベルの上限値、該カラーレベルの下限値、トーンカーブ補正処理における入力値及び出力値、カラーレベル、コントラスト強度、明度、色相環の回転角度、彩度、バックライト輝度、ガンマ値、色変換係数、バックライト輝度の調整強度、ガンマ値の調整強度のうち、少なくとも1以上を含む、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力し、
前記設定変数を決定するために前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記憶した記憶手段から、入力した前記入力変数が満たすべき設定条件を読出し、
読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出し、
読み出した前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する、情報処理装置の制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
複数の映像・画像・音声処理において設定を要する設定変数を決定するために必要な入力変数を入力する入力手順、
前記設定変数を決定するために前記入力手順で入力された前記入力変数が満たすべき設定条件と、該設定条件が満たされたときに該設定変数を設定する設定方法とを対応付けて複数記する記憶手段から、前記入力手順で入力された前記入力変数が満たすべき設定条件を前記記憶手段から読出し、読み出した該設定条件を該入力変数が満たすのであれば、該設定条件に対応する設定方法を前記記憶手段から読み出す読出手順、及び
前記読出手順で読み出された前記設定方法を使用することにより、前記設定変数を設定する設定手順、
を実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図10】
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【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−109695(P2010−109695A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279730(P2008−279730)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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