情報処理装置、画像表示装置、および情報処理方法
【課題】ユーザにとって処理効率の向上を図る情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、表示装置に表示するメール情報(表示内容)を生成し、両眼視差により観察者が観視可能な立体画像を表示する立体画像表示装置である表示装置に出力する。情報処理装置は、操作入力に応じて表示装置に表示する表示内容を更新する。情報処理装置は、表示出力部によりメール情報表示(第1の表示状態)またはメール情報表示(第2の表示状態)を表示装置に出力する。情報処理装置は、入力部により所定の操作入力を受け付ける。情報処理装置は、切替部により入力操作にもとづいて、表示装置に表示するメール情報の表示状態を、メール情報表示(第1の表示状態)からメール情報表示(第2の表示状態)に切り替える。
【解決手段】情報処理装置は、表示装置に表示するメール情報(表示内容)を生成し、両眼視差により観察者が観視可能な立体画像を表示する立体画像表示装置である表示装置に出力する。情報処理装置は、操作入力に応じて表示装置に表示する表示内容を更新する。情報処理装置は、表示出力部によりメール情報表示(第1の表示状態)またはメール情報表示(第2の表示状態)を表示装置に出力する。情報処理装置は、入力部により所定の操作入力を受け付ける。情報処理装置は、切替部により入力操作にもとづいて、表示装置に表示するメール情報の表示状態を、メール情報表示(第1の表示状態)からメール情報表示(第2の表示状態)に切り替える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理装置、画像表示装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、PC(Personal Computer)などのデスクトップ環境において、ユーザの視覚効果を高めるために、ディスプレイに表示するウインドウ等に影を付けて、立体的な視覚効果を演出することがおこなわれている。
【0003】
また、近年のディスプレイ技術は、たとえば、立体画像表示装置のように、両眼視差により立体感を演出することが可能になってきている。こうしたディスプレイ技術を背景にして、ディスプレイ表示領域外に仮想オブジェクトを配置して、ユーザに対する視覚効果だけでなく、処理効率の向上を図る情報処理装置の提案がある(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−28309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、提案の情報処理装置は、ユーザにとって処理効率の向上を図るのに十分な操作性を提供しているとは言い難く、より一層の操作性の改善が望まれている。また、情報処理装置は、ネットワークの発展を通じで他のユーザとメールを通じた通信機会が格段に増大している。メールは、ビジネスだけでなくプライベートにおいても不可欠なものとなっており、それに伴い、これらの作業時間が全体の作業時間に占める割合は無視できないほど大きくなってきている。そのため、こうしたメールに伴う操作の処理効率の向上を図ることが全体の作業効率の向上を図る上で欠かせないものとなってきている。
【0006】
本技術は、このような点に鑑みてなされたものであり、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる情報処理装置、画像表示装置、および情報処理方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、情報処理装置は、表示出力部と、入力部と、切替部を備える。表示出力部は、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力する。入力部は、所定の入力操作を受け付ける。切替部は、入力操作にもとづいて、メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から表示装置における奥行き位置が第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える。
【0008】
また、上記課題を解決するために、画像表示装置は、立体画像表示部と、入力部と、切替部を備える。立体画像表示部は、メール情報を、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な立体画像により表示する。入力部は、所定の入力操作を受け付ける。切替部は、入力操作にもとづいて、メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から表示装置における奥行き位置が第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える。
【0009】
また、上記課題を解決するために、情報処理装置において実行する情報処理方法は、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力するステップと、所定の入力操作を受け付けるステップと、入力操作にもとづいて、メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から表示装置における奥行き位置が第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替えるステップと、を有する。
【発明の効果】
【0010】
上記の情報処理装置、画像表示装置、および情報処理方法によれば、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態の情報処理装置の構成例を示す図である。
【図2】第2の実施形態の表示装置と観察者の関係を示す図である。
【図3】第2の実施形態の画像表示装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】第2の実施形態のメーラの表示例を示す図である。
【図5】第2の実施形態のレイヤの概念を示す図である。
【図6】第2の実施形態の立体画像表示処理のフローチャートである。
【図7】第2の実施形態のレイヤ割当情報の一例である。
【図8】第2の実施形態のレイヤ設定情報の一例である。
【図9】第2の実施形態のレイヤ割当情報設定処理のフローチャートである。
【図10】第2の実施形態のレイヤ割当情報再設定処理のフローチャートである。
【図11】第2の実施形態の再割り当て後のレイヤ割当情報の一例である。
【図12】第3の実施形態のメーラの表示例を示す図である。
【図13】第3の実施形態の分割領域立体画像表示処理のフローチャートである。
【図14】第3の実施形態のレイヤ割当情報の一例である。
【図15】第3の実施形態のレイヤ設定情報の一例である。
【図16】第3の実施形態のレイヤ設定情報更新処理のフローチャートである。
【図17】第3の実施形態の再設定後のレイヤ設定情報の一例である。
【図18】第4の実施形態の情報処理装置の構成例を示す図である。
【図19】第5の実施形態の表示面正対時の表示オブジェクトと観察者の関係を示す図である。
【図20】第5の実施形態の表示面正対時の画像表示例を示す図である。
【図21】第5の実施形態の表示面非正対時の表示オブジェクトと観察者の関係を示す図である。
【図22】第5の実施形態の表示面非正対時の画像表示例を示す図である。
【図23】第5の実施形態の切替トリガ検出処理のフローチャートである。
【図24】第5の実施形態の切替情報の一例を示す図である。
【図25】第5の実施形態の表示切替処理のフローチャートである。
【図26】第5の実施形態の仮想視点、光源の更新の様子を示す図である。
【図27】第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【図28】第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【図29】第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【図30】第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【図31】第5の実施形態の操作入力特定処理のフローチャートである。
【図32】第5の実施形態のジェスチャ入力の一例を示す図である。
【図33】第6の実施形態の表示切替処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本技術の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態の情報処理装置の構成について図1を用いて説明する。図1は、第1の実施形態の情報処理装置の構成例を示す図である。
【0013】
情報処理装置1は、表示装置7に表示するメール情報(表示内容)を生成し、両眼視差により観察者が観視可能な立体画像を表示する立体画像表示装置である表示装置7に出力する。情報処理装置1は、操作入力に応じて表示装置7に表示する表示内容を更新する。
【0014】
情報処理装置1は、入力部2と、切替部3と、表示出力部4とを備える。情報処理装置1は、たとえば、表示装置7と別体となるパーソナルコンピュータや表示装置7と一体となるスマートテレビなどであってもよい。また、情報処理装置1は、所定位置に載置(たとえば、机上、車載など)されるものの他、携帯電話やゲーム機など携帯されるものであってもよい。
【0015】
表示出力部4は、メール情報表示(第1の表示状態)5またはメール情報表示(第2の表示状態)6を表示装置7に出力する。メール情報表示5、6は、メール自体、またはメールの内容やヘッダ情報、その他属性情報、メール操作をおこなうための操作情報、メールを格納するフォルダ情報などのメールに関する情報表示である。メール情報表示5、6は、たとえば、メーラ(電子メールクライアント)が、そのウインドウ内に表示する表示内容である。なお、表示対象となるメールは、電子メールや、ウェブメールなどの他、ショートメッセージを含む。
【0016】
メール情報表示5は、メール情報表示を所定の奥行き位置で表示する第1の表示状態である。メール情報表示6は、第1の表示状態とは異なる奥行き位置でメール情報表示を表示する表示状態である。なお、メール情報表示は、1つ以上の表示対象からなり、表示対象ごとに奥行き位置が異なるものであってもよい。
【0017】
入力部2は、所定の操作入力を受け付ける。入力部2は、たとえば、マウスやキーボード、タッチパネルなどの入力装置である。操作入力は、メール情報表示の表示状態を切り替えるトリガとなる入力である。たとえば、操作入力は、メーラの表示状態を切り替えるソート操作、メールを既読にしたり、迷惑フラグを付したりする属性変更操作、などがある。
【0018】
切替部3は、入力操作にもとづいて、表示装置7に表示するメール情報の表示状態を、メール情報表示5からメール情報表示6に切り替える。
【0019】
このように、情報処理装置1は、所定の操作入力にもとづいて、表示装置7に表示するメール情報の表示状態を、メール情報表示5からメール情報表示6とすることができる。これにより、情報処理装置1は、より見やすく、より操作しやすいメール作業環境を提供することができ、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる。
【0020】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態を用いてより具体的に説明する。図2は、第2の実施形態の表示装置と観察者の関係を示す図である。
【0021】
立体画像表示装置20は、両眼視差により観察者90が観視可能な立体画像を表示可能な表示装置である。立体画像表示装置20は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)21と、レンチキュラレンズ23を備える。LCD21は、左眼用画像と右眼用画像を表示する。レンチキュラレンズ23は、LCD21からの入射光を屈折させて、LCD21が表示する左眼用画像を左眼用画像観察領域ZLに、LCD21が表示する右眼用画像を右眼用画像観察領域ZRに出射する。これにより、立体画像表示装置20は、立体画像表示装置20の表示面から所定距離にいる観察者90のおよそ65mm離れた左眼ELと右眼ERに、それぞれ左眼用画像と右眼用画像を観視させる。左眼用画像と右眼用画像は、視差が設定された画像であり、観察者90は、立体画像表示装置20に表示された画像を立体画像として認識可能になる。
【0022】
左眼用画像と右眼用画像の視差は、左眼用画像と右眼用画像とで表示位置を所定ピッチ(たとえば、所定ピクセル)ずらすことにより設定できる。
【0023】
なお、立体画像表示装置20は、レンチキュラ方式であると説明したが、これに限らず、バリア方式などの空間分割方式、シャッタ眼鏡を用いた時間分割方式など、既知の立体画像表示方式を用いるものであってもよい。
【0024】
次に、画像表示装置のハードウェア構成について説明する。図3は、第2の実施形態の画像表示装置のハードウェア構成例を示す図である。画像表示装置40は、画像処理を含む所要の情報処理をおこなう情報処理装置30と、情報処理装置30が生成する画像を立体画像として表示出力可能な立体画像表示装置20を含んで構成される。
【0025】
情報処理装置30は、CPU(Central Processing Unit)31によって装置全体が制御されている。CPU31には、バス37を介してRAM(Random Access Memory)32、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)33、通信インタフェース34、グラフィック処理装置35、および入出力インタフェース36が接続されている。
【0026】
RAM32には、CPU31に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM32には、CPU31による処理に必要な各種データが格納される。HDD33には、OSやアプリケーションプログラムが格納される。
【0027】
グラフィック処理装置35には、立体画像表示装置20が接続されている。立体画像表示装置20は、情報処理作業をおこなうための所定のGUI(Graphical User Interface)を表示する。グラフィック処理装置35は、CPU31からの命令に従って、画像を立体画像表示装置20に表示させる。
【0028】
入出力インタフェース36には、キーボード38、マウス39が接続されている。また、入出力インタフェース36は、可搬型記録媒体41への情報の書込み、および可搬型記録媒体41からの情報の読み出しが可能な可搬型記録媒体インタフェースと接続可能になっている。入出力インタフェース36は、キーボード38、マウス39、可搬型記録媒体インタフェースから送られてくる信号を、バス37を介してCPU31に送信する。
【0029】
通信インタフェース34は、図示しないネットワークに接続されている。通信インタフェース34は、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの送受信をおこなう。
【0030】
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
【0031】
なお、情報処理装置30は、それぞれFPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processer)などからなるモジュールを含んで構成することもでき、CPU31を有しない構成とすることもできる。その場合、情報処理装置30は、それぞれ不揮発性メモリ(たとえば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ型メモリカードなど)を備え、モジュールのファームウェアを記憶する。不揮発性メモリは、可搬型記録媒体41、あるいは通信インタフェース34を介してファームウェアを書き込むことができる。このように情報処理装置30は、不揮発性メモリに記憶されているファームウェアを書き換えることにより、ファームウェアの更新をすることもできる。
【0032】
次に、立体画像表示装置20が表示するメーラの表示画面について説明する。図4は、第2の実施形態のメーラの表示例を示す図である。
【0033】
メーラは、電子メールの送受信、閲覧および管理等をおこなうための電子メールクライアントであり、図示しないメールサーバとネットワーク接続する。メーラは、OS上で動作するアプリケーションプログラムであり、ウインドウ50に提供する機能を実現するための表示をおこなう。
【0034】
ウインドウ50は、操作表示部51と、フォルダ表示部52と、リスト表示部53と、プレビュー表示部54とを含んで構成される。操作表示部51は、メーラとしての各種操作をおこなうためのメニューやアイコンを表示する。
【0035】
フォルダ表示部52は、受信トレイを表示する。受信トレイは、メールを格納するフォルダ(ルートフォルダ、サブフォルダ、・・・)をツリー構造で表示する。フォルダ表示部52は、フォルダ表示部枠55の内側に複数のフォルダ表示行60を表示可能にしている。フォルダ表示部52は、1つのフォルダ表示行60に1つのフォルダを表示する。
【0036】
フォルダ表示部52は、フォルダ表示行60毎に立体画像表示における奥行き位置を設定可能になっていて、フォルダのツリー構造における階層の深さ(フォルダの属性情報)に対応して奥行き位置を異ならせてフォルダを表示可能にしている。
【0037】
フォルダ表示部枠55(周縁表示部)は、フォルダ表示部52においてフォーカス(選択)されているフォルダ表示行60(表示要素)と同じ奥行き位置に表示されて、フォーカスされているフォルダ表示行60とその他のフォルダ表示行60との奥行き位置関係の把握を容易にしている。なお、フォルダ表示部枠55は、立体画像表示装置20の表示面に表示されて、各フォルダ表示行60の奥行き位置関係の把握を容易にするものであってもよい。
【0038】
リスト表示部53は、フォルダ表示部52において選択されているフォルダに格納されているメールのリストを表示する。リスト表示部53は、リスト表示部枠56の内側に複数のメール表示行61を表示可能にしている。リスト表示部53は、1つのメール表示行61に1つのメールを表示する。1つのメール表示行61は、メールについて、受信日時、件名、送信者、既読/未読表示、重要度表示など、複数の属性を表示可能である。
【0039】
リスト表示部53は、メール表示行61毎に立体画像表示における奥行き位置を設定可能になっていて、メールの所定の属性(メールの属性情報)に対応して奥行き位置を異ならせてメールを表示可能にしている。
【0040】
リスト表示部枠56(周縁表示部)は、リスト表示部53においてフォーカスされているメール表示行61と同じ奥行き位置に表示されて、フォーカスされているメール表示行61とその他のメール表示行61との奥行き位置関係の把握を容易にしている。なお、リスト表示部枠56は、立体画像表示装置20の表示面に表示されて、各メール表示行61の奥行き位置関係の把握を容易にするものであってもよい。
【0041】
プレビュー表示部54は、リスト表示部53において選択されているメールをプレビュー表示する。プレビュー表示部54は、プレビュー表示部枠58の内側にメールをプレビュー表示可能にしている。プレビュー表示部54は、メールの立体画像表示における奥行き位置を設定可能になっていて、メールの所定の属性(メール内容の属性情報)に対応した奥行き位置にメールを表示可能にしている。
【0042】
プレビュー表示部枠58(周縁表示部)は、立体画像表示装置20の表示面に表示されて、プレビュー表示されているメールの奥行き位置関係の把握を容易にしている。
【0043】
なお、リスト表示部枠56は、その枠内に表示しきれないリストを表示するために、表示範囲(表示対象とするリスト)を選択可能なUI(User Interface)57を備える。プレビュー表示部枠58は、その枠内に表示しきれないメールを表示するために、表示範囲を選択可能なUI59を備える。UI57、UI59としてスライドバーを例示したが、その他のGUIであってもよい。また、フォルダ表示部52は、UIを表示しない場合を示したが、その枠内に表示しきれないフォルダを表示する場合には表示範囲(表示対象とするフォルダ)を選択するUIを表示する。
【0044】
次に、立体画像表示装置20が表示するメーラの表示画面について説明する。図5は、第2の実施形態のレイヤの概念を示す図である。
【0045】
情報処理装置30は、立体画像表示装置20において設定する奥行き方向の表示単位ごとに仮想的にレイヤを設定する。レイヤは、複数設定される。実施の形態では、レイヤL0、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7の8つが設定される。レイヤL0は、観察者の奥行き位置の把握を容易にするための表示対象が設定される。たとえば、レイヤL0は、操作表示部51、フォルダ表示部枠55、リスト表示部枠56、プレビュー表示部枠58、UI57、UI59が設定される。レイヤL1からレイヤL7は、異なる奥行き位置に表示され得る表示対象がそれぞれ設定される。たとえば、レイヤL1からレイヤL7は、フォルダ表示行60、メール表示行61が設定される。この場合、7つのレイヤがあるので、情報処理装置30は、7段階の奥行き表現が可能になる。
【0046】
次に、情報処理装置30が実行する立体画像表示処理について図6を用いて説明する。図6は、第2の実施形態の立体画像表示処理のフローチャートである。
【0047】
[ステップS11]情報処理装置30は、レイヤ割当情報を取得する。レイヤ割当情報は、表示対象と、表示対象の割り当て先となるレイヤとの関係を示す情報である。
【0048】
[ステップS12]情報処理装置30は、レイヤ設定情報を取得する。レイヤ設定情報は、レイヤごとの表示内容を示す情報である。
【0049】
[ステップS13]情報処理装置30は、レイヤ割当情報、レイヤ設定情報にもとづく立体画像表示をおこなう。情報処理装置30は、レイヤ割当情報により表示対象をグループ化し、レイヤ設定情報によりグループ毎の表示内容を特定することで、表示対象ごとの表示内容を特定する。
【0050】
このように、表示対象をレイヤに割り当てることによって、すなわち表示対象をグルーピングすることによって、情報処理装置30は、レイヤ単位で表示対象の取り扱いを容易におこなうことができる。
【0051】
レイヤ割当情報およびレイヤ設定情報の具体例について、図7、図8を用いて説明する。図7は、第2の実施形態のレイヤ割当情報の一例である。図8は、第2の実施形態のレイヤ設定情報の一例である。
【0052】
レイヤ割当情報80は、メール表示行と、その割り当て先となるレイヤとの関係を示す情報である。メール表示行「1」から「6」は、それぞれレイヤL1からL6に割り当てられ、メール表示行「7」から「10」は、レイヤL7に割り当てられている。すなわち、メール表示行「1」から「10」は、グループ化されて、レイヤL1からL7に割り当てられる。また、レイヤ割当情報80は、メール表示行と、対応するMessage−ID(メールを一意に識別する識別情報)と各メールの属性情報(ここでは、受信日時を例示)との関係を示す情報を含む。
【0053】
レイヤ設定情報81は、各レイヤの左眼用画像補正値、右眼用画像補正値、フォントサイズ、ぼかし効果を設定する。左眼用画像補正値、右眼用画像補正値は、表示対象を表示する位置に対する左右方向への補正値(すなわち、視差量)である。フォントサイズは、表示対象がテキスト表示をおこなう場合のフォントの大きさである。フォントサイズは、奥行き位置が奥手方向になるほど小さく、手前方向になるほど大きく設定されている。ぼかし効果は、表示対象に加えるぼかし効果の設定値(「0」:ぼかしなし、「1」:ぼかし小、「2」:ぼかし中、「3」:ぼかし大)である。ぼかし効果は、奥行き位置が奥手方向で小さく、手前方向になるほど大きく設定されている。このフォントサイズとぼかし効果の設定は、ユーザの立体画像認識を補助するのに貢献する。
【0054】
レイヤ設定情報81によれば、レイヤL0は、左眼用画像補正値、右眼用画像補正値がともに「0」なので視差なしとなり、レイヤL0に割り当てられた表示対象は、表示面に表示される(すなわち2D表示)。レイヤL1は、左眼用画像補正値が「−3」、右眼用画像補正値が「3」なので、レイヤL1に割り当てられた表示対象は、表示面より奥手方向に表示される。レイヤL2は、左眼用画像補正値が「−2」、右眼用画像補正値が「2」なので、レイヤL2に割り当てられた表示対象は、表示面より奥手方向に表示される。レイヤL3は、左眼用画像補正値が「−1」、右眼用画像補正値が「1」なので、レイヤL1に割り当てられた表示対象は、表示面より奥手方向に表示される。レイヤL4は、左眼用画像補正値が「0」、右眼用画像補正値が「0」なので、レイヤL4に割り当てられた表示対象は、表示面に表示される。レイヤL5は、左眼用画像補正値が「1」、右眼用画像補正値が「−1」なので、レイヤL5に割り当てられた表示対象は、表示面より手前方向に表示される。レイヤL6は、左眼用画像補正値が「2」、右眼用画像補正値が「−2」なので、レイヤL6に割り当てられた表示対象は、表示面より手前方向に表示される。レイヤL7は、左眼用画像補正値が「3」、右眼用画像補正値が「−3」なので、レイヤL7に割り当てられた表示対象は、表示面より手前方向に表示される。したがって、レイヤL1からレイヤL7は、奥手方向から表示面を挟んで手前方向まで7段階の奥行き位置が設定されている。また、レイヤL4は、レイヤL0と同じ表示面に奥行き位置が設定されている。
【0055】
次に、情報処理装置30が実行するレイヤ割当情報設定処理について図9を用いて説明する。図9は、第2の実施形態のレイヤ割当情報設定処理のフローチャートである。レイヤ割当情報設定処理は、表示対象となるメールのレイヤへの割り当てをおこなう処理である。レイヤ割当情報設定処理は、立体画像表示処理に先立って実行される。
【0056】
[ステップS21]情報処理装置30は、奥行き位置関連付け対象となる情報を取得する。奥行き位置関連付け対象となる情報は、メールの属性情報である。たとえば、レイヤ割当情報80は、受信日時を奥行き位置関連付け対象となる情報としている。
【0057】
[ステップS22]情報処理装置30は、レイヤ数を取得する。レイヤ数は、任意に設定可能であり、メーラの操作内容、あるいは表示対象にしたがい変更可能であってもよい。たとえば、レイヤ数は、フォルダ操作の場合に5つ、メール操作の場合に7つなどとできる。また、レイヤ数は、表示対象となるメールが10未満の場合に5つ、10以上の場合に7つなどとしてもよい。
【0058】
[ステップS23]情報処理装置30は、奥行き関連付け対象となる情報にもとづいてメールを並び替える。たとえば、レイヤ割当情報80は、Message−IDを受信日時により整列(たとえば、昇順ソート)している。
【0059】
[ステップS24]情報処理装置30は、メールのレイヤ割当をおこなう。たとえば、レイヤ割当情報80は、整列したMessage−IDをレイヤL1からL7に割り当てている。
【0060】
このようにして、情報処理装置30は、奥行き関連付け対象となる情報にもとづいたメールのレイヤ割当をおこなう。
【0061】
次に、情報処理装置30が実行するレイヤ割当情報再設定処理について図10、図11を用いて説明する。図10は、第2の実施形態のレイヤ割当情報再設定処理のフローチャートである。図11は、第2の実施形態の再割り当て後のレイヤ割当情報の一例である。レイヤ割当情報再設定処理は、表示対象となるメールのレイヤへの再割り当てをおこなう処理である。レイヤ割当情報再設定処理は、立体画像表示処理に先立って実行される。
【0062】
[ステップS31]情報処理装置30は、フォーカスメール(マウス39の操作などにより選択されたメール)を取得する。
【0063】
[ステップS32]情報処理装置30は、メールのレイヤ再割当をフォーカスメールを基準にしておこなう。
【0064】
たとえば、情報処理装置30は、フォーカスメールとして、レイヤ割当情報80におけるMessage−ID「Midxxx6」のメールを取得したとする。レイヤ割当情報80においてMessage−ID「Midxxx6」のメールは、レイヤ「6」に割り当てられている。このとき、Message−ID「Midxxx7」から「Midxxx10」のメールは、ともにレイヤ「7」に割り当てられているので、Message−ID「Midxxx6」のメールと近接しているにもかかわらず前後関係の把握が容易でない。
【0065】
ここで、メールのレイヤ再割当がおこなわれた結果がレイヤ割当情報82である。レイヤ割当情報82においてMessage−ID「Midxxx6」のメールは、レイヤ「4」に割り当てられている。このとき、Message−ID「Midxxx4」から「Midxxx8」のメールは、それぞれレイヤ「2」から「6」に割り当てられているので、Message−ID「Midxxx6」のメールの前後関係の把握が容易となっている。
【0066】
情報処理装置30は、メールのレイヤ再割当の後に、立体画像表示処理をおこなうことで、メールの奥行き位置がレイヤ再割当前の状態からレイヤ再割当後の状態へと切り替えることができる。なお、フォーカスメールの更新をトリガにして実行されるレイヤ再割当を例示したが、情報処理装置30は、メールのソートや移動、削除など、その他の操作入力をレイヤ再割当のトリガとしてもよい。
【0067】
これにより、情報処理装置30は、立体画像表示装置20において、より見やすく、より操作しやすいメール作業環境を提供することができ、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる。
【0068】
なお、閲覧対象とするメールを受信日時以外の属性情報(たとえば、件名や送信者など)で、メール表示行61に表示するメールの順序(上下方向)を並べ替えた場合であっても、受信日時の前後関係は、奥行き関係から容易に把握可能である。また、フォーカスされたメールを基準にしてメールのレイヤ再割当がおこなわれるため、上下方向で不整列であっても、受信日時の前後関係は、奥行き関係から容易に把握可能である。また、フォーカスされたメールのレイヤの奥行き位置と、リスト表示部枠56のレイヤの奥行き位置とが同じに設定されることで、受信日時の前後関係は、一層容易に把握可能である。
【0069】
なお、新着メールの把握を容易にする場合、情報処理装置30は、新着メールが最前面に位置するように、メールのレイヤ再割当をおこなうようにしてもよい。この場合、情報処理装置30は、最も古いメールを最背面にして、その他のメールを新着メールと最も古いメールの間の適切な奥行き位置になるように再割当をおこなうようにしてもよい。
【0070】
[第3の実施形態]
次に、メールの内容を容易に把握可能とする第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、メールの内容を表示対象とする点で第2の実施形態と異なる。なお、第3の実施形態の説明では、第2の実施形態と同様の構成について同じ符号を用いて説明を省略する。
【0071】
まず、立体画像表示装置20が表示するメーラの表示画面について説明する。図12は、第3の実施形態のメーラの表示例を示す図である。第3の実施形態のメーラは、メール閲覧用のウインドウ62の表示をおこなう。
【0072】
ウインドウ62は、ヘッダ情報表示部63と、メール表示部64と、メール表示部枠65とを含んで構成される。ヘッダ情報表示部63は、メールのヘッダ情報を表示する。メール表示部64は、メール内容を表示する。メール表示部64は、メール内容を引用深さで分割し、それぞれを複数の分割領域68、69、70に配置する。なお、分割領域の数は、3つに限らず、それ以上であってもそれ以下であってもよい。
【0073】
たとえば、メールは、受信メールに対して追記をおこない、複数回のやり取りを反復することがある。こうした場合、最新の返信文がどこにあるのか、交信の時間的関係の把握が容易でない。また、原文と原文に対する追記文が近接していない場合、一方を閲覧した後に他方の表示位置を探すのが容易でない。
【0074】
そのため、メーラは、先頭行にある「>」の数で引用深さ(更新回数)を特定してメール内容を分割する。分割領域70は、先頭行にある「>」の数が0の領域である。分割領域69は、先頭行にある「>」の数が1の領域である。分割領域68は、先頭行にある「>」の数が2の領域である。なお、メール内容の分割方法は、これに限らず、その他の規則で分割するようにしてもよい。
【0075】
なお、メール表示部枠65は、その枠内に表示しきれないメール内容を表示するために、表示範囲(表示対象とするメール内容)を選択可能なUI66を備える。また、メール表示部枠65は、表示範囲を分割領域単位で選択可能なUI67を備える。UI67は、所望の表示範囲への高速な切り替えを可能にしてユーザの作業性を向上する。
【0076】
次に、情報処理装置30が実行する分割領域立体画像表示処理について図13を用いて説明する。図13は、第3の実施形態の分割領域立体画像表示処理のフローチャートである。分割領域立体画像表示処理は、表示対象となるメール内容の分割と、分割領域のレイヤへの割り当てをおこなう処理である。分割領域立体画像表示処理は、立体画像表示処理に先立って実行される。
【0077】
[ステップS41]情報処理装置30は、メール内容を引用深さで分割する。
【0078】
[ステップS42]情報処理装置30は、分割領域のレイヤ割当をおこなう。すなわち、情報処理装置30は、レイヤ割当情報を生成する。
【0079】
[ステップS43]情報処理装置30は、レイヤ設定情報を生成する。
【0080】
このようにして、情報処理装置30は、引用深さ毎に奥行き位置を設定してメール内容を表示可能である。
【0081】
次に、第3の実施形態のレイヤ割当情報およびレイヤ設定情報の具体例について、図14、図15を用いて説明する。図14は、第3の実施形態のレイヤ割当情報の一例である。図15は、第3の実施形態のレイヤ設定情報の一例である。
【0082】
レイヤ割当情報83は、領域IDと、その割り当て先となるレイヤとの関係を示す情報である。領域ID「領域idxxx1」から「領域idxxx5」は、それぞれレイヤL1からL5に割り当てられている。領域IDは、分割領域を一意に特定可能な識別情報である。なお、領域IDの数が多い場合や、近接していないために同時に表示されることのない領域IDがある場合など、所要の場合には、レイヤは、グループ化した複数の領域IDが割り当てられるものであってもよい。
【0083】
レイヤ設定情報84は、各レイヤの左眼用画像補正値、右眼用画像補正値、フォントサイズ、ぼかし効果を設定する。
【0084】
レイヤ設定情報84によれば、レイヤL1は、左眼用画像補正値、右眼用画像補正値がともに「0」なので視差なしとなり、レイヤL1に割り当てられた表示対象は、表示面に表示される(すなわち2D表示)。レイヤL2は、左眼用画像補正値が「−1」、右眼用画像補正値が「1」なので、レイヤL2に割り当てられた表示対象は、表示面より奥手方向に表示される。レイヤL3からL5は、左眼用画像補正値が「−2」、右眼用画像補正値が「2」なので、レイヤL3からL5に割り当てられた表示対象は、レイヤL2より奥手方向に表示される。したがって、レイヤL1からレイヤL5は、奥手方向から表示面まで3段階の奥行き位置が設定されている。
【0085】
また、メール表示部枠65は、レイヤL0に割り当てられる。レイヤL0は、フォーカス(マウス39の操作などにより選択)された分割領域を明示するために、レイヤL1と同じ表示面に奥行き位置が設定される。フォーカス範囲の選択は、スライドバーであるUI67を操作することによって変更可能である。
【0086】
レイヤ割当情報83およびレイヤ設定情報84にしたがい表示されるメール内容は、領域ID「領域idxxx1」の分割領域を最前面となる表示面に表示し、その余となる分割領域を奥手方向に順次表示する。このように、複数の分割領域は、奥行き位置を違えて表示されるため、ユーザは、分割領域の把握を容易におこなうことができる。
【0087】
次に、情報処理装置30が実行するレイヤ設定情報更新処理について図16、図17を用いて説明する。図16は、第3の実施形態のレイヤ設定情報更新処理のフローチャートである。図17は、第3の実施形態の再設定後のレイヤ設定情報の一例である。レイヤ設定情報更新処理は、分割領域のフォーカスに伴う奥行き位置を更新するため、レイヤ設定情報を更新する処理である。レイヤ設定情報更新処理は、立体画像表示処理に先立って実行される。
【0088】
[ステップS51]情報処理装置30は、フォーカスされた分割領域の領域IDを特定する。
【0089】
[ステップS52]情報処理装置30は、レイヤ割当情報を参照して、特定した領域IDに対応するレイヤを特定する。
【0090】
[ステップS53]情報処理装置30は、特定した領域IDに対応するレイヤが表示面に位置するようにレイヤ設定情報を更新する。
【0091】
たとえば、情報処理装置30は、フォーカスされた分割領域の領域IDとして領域ID「領域idxxx2」を特定したとする。情報処理装置30は、レイヤ割当情報83を参照して、領域ID「領域idxxx2」からレイヤL2を特定することができる。情報処理装置30は、レイヤL2が表示面に表示されるよう、その余のレイヤについても設定情報を更新する。このようにして、情報処理装置30は、レイヤ設定情報84をレイヤ設定情報85に更新する。
【0092】
これにより、情報処理装置30は、分割領域のフォーカスが変更されても、ユーザの分割領域の把握を容易にし、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる。
【0093】
なお、複数の分割領域は、引用深さ(階層)順を固定して奥行き方向に配置するようにしたが、これに限らず、フォーカスされた分割領域を最前面に配置するようにしてもよい。
【0094】
なお、最前面となる分割領域は、表示面より手前方向に表示されるものであってもよい。
【0095】
このように分割されたメール内容は、分割領域毎に異なる奥行き位置で表示可能となり、分割領域相互の位置関係の把握を容易にする。
【0096】
また、メール内容の分割を引用深さでおこなうようにしたが、これに限らず、その他の基準でメール内容の分割をおこなうようにしてもよい。たとえば、HTML(HyperText Markup Language)メールの場合、HTMLタグを区切りとして領域分割をおこなってもよい。このようにすれば、ハイパーリンクや、画像などをメール本文と異なる奥行き位置に表示することができるとともに、ユーザは、UI67により高速にアクセス可能になる。
【0097】
また、メール内容の分割は、先頭行のタブや空白等の他、エスケープシーケンスを含む任意の文字列を区切りとしてもよい。このようにすれば、メール本文を文章単位、段落単位で異なる奥行き位置に表示することができる。
【0098】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態の情報処理装置の構成について図18を用いて説明する。図18は、第4の実施形態の情報処理装置の構成例を示す図である。
【0099】
情報処理装置10は、表示装置7に表示する表示内容を生成し、両眼視差により観察者が観視可能な立体画像を表示する立体画像表示装置である表示装置7に出力する。情報処理装置10は、撮像装置8が観察者9を撮影した画像から観察者9の位置を検出する。情報処理装置10は、観察者9の位置に応じて表示装置7に表示する表示内容を更新する。
【0100】
情報処理装置10は、位置情報入力部11と、変化検出部12と、切替部13と、表示出力部14を備える。
【0101】
表示出力部14は、主表示15、および主表示15に関する付属情報を表示する付属情報表示16、17を表示装置7に出力する。主表示15は、観察者9に主として提示される表示である。より、具体的に表すと、主表示15は、仮想空間(仮想三次元空間)に配置される表示オブジェクトを用いて、観察者9に主として提示される表示である。付属情報表示16、17は、主表示15に関する付属情報として、すなわち、主表示15に従属して観察者9に提示される表示である。付属情報表示16、17は、仮想空間に配置される表示オブジェクトを用いて、主表示15に従属して観察者9に提示される表示である。
【0102】
付属情報表示16は、第1の表示状態の付属情報表示であり、付属情報表示17は、第1の表示状態に比較して観察者が観察容易な第2の表示状態の付属情報表示である。付属情報表示17は、付属情報表示16に比較して、表示面積の拡大、表示方向の変更、明るさの変更などのいずれか、または組み合わせによって、観察容易な表示状態となる。なお、付属情報表示16の表示状態は、非表示状態を含むものとする。
【0103】
位置情報入力部11は、表示装置7を観察する観察者9の位置情報を入力する。位置情報は、撮像装置8が撮影する画像にもとづいて観察者9の位置を特定可能な情報である。撮像装置8は、たとえば、CCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)や、CMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)である。
【0104】
変化検出部12は、位置情報の変化を検出する。たとえば、変化検出部12は、第1の位置にいる観察者9aの位置情報と、第2の位置にいる観察者9bの位置情報とを比較して、観察者9の位置情報に変化があったことを検出する。
【0105】
切替部13は、観察者9の位置情報の変化の検出にもとづいて、付属情報表示の表示状態を、第1の表示状態から第1の表示状態に比較して観察者が観察容易な第2の表示状態に切り替える。
【0106】
たとえば、情報処理装置10は、直方体からなるウインドウ表示の正面に主表示15a、側面に付属情報表示16を、観察者9aに対して表示する出力を表示装置7におこなう。ここで、位置情報入力部11が観察者9bの位置情報を入力し、変化検出部12が観察者9aから観察者9bの位置変化を検出すると、切替部13は、表示出力部14が出力する付属情報表示16を付属情報表示17に切り替える。すなわち、情報処理装置10は、直方体からなるウインドウ表示の正面に付属情報表示17、側面に主表示15bを、観察者9bに対して表示する出力を表示装置7におこなう。
【0107】
このように、情報処理装置10は、観察者9の位置変化を検出して、付属情報表示16を付属情報表示17に切り替えることができる。これにより、表示装置7を観察する観察者9は、観察者9自身の位置変化により容易に表示内容の切り替えをおこなうことができ、観察者(ユーザ)9にとって処理効率の向上を図ることができる。
【0108】
また、情報処理装置10は、観察者9の位置変化を検出して、立体画像表示装置である表示装置7の表示内容を切り替えるため、観察者9にとって自然に受け入れ可能な操作を提供できる。
【0109】
[第5の実施形態]
次に、第4の実施形態をより具体化した第5の実施形態を説明する。なお、第5の実施形態の説明では、第2の実施形態と同様の構成について同じ符号を用いて説明を省略する。
【0110】
まず、立体画像表示装置が表示する表示オブジェクトについて、図19から図22を用いて表示面正対時と表示面非正対時の画像表示例を示しながら説明する。図19は、第5の実施形態の表示面正対時の表示オブジェクトと観察者の関係を示す図である。図20は、第5の実施形態の表示面正対時の画像表示例を示す図である。図21は、第5の実施形態の表示面非正対時の表示オブジェクトと観察者の関係を示す図である。図22は、第5の実施形態の表示面非正対時の画像表示例を示す図である。
【0111】
第5の実施形態では、立体画像表示装置20の表示面24に右眼用画像および左眼用画像が表示されることにもとづいて、表示面24の奥側および手前側に形成された仮想空間内に出現する(観察者90が立体画像として観視し得る)画像を表示オブジェクトと表現する。観察者90の左眼ELと右眼ERが観察位置P1にあるとき、すなわち、左眼ELが左眼用画像観察領域ZLにあり、右眼ERが右眼用画像観察領域ZRにあるとき、観察者90は、表示オブジェクト100を立体画像として観視し得る。
【0112】
表示オブジェクト100は、主表示面101と付属情報表示面102を備える多面体として設定される。表示オブジェクト100は、所定の情報の表示単位であり、たとえば、ウインドウやアイコンなどである。
【0113】
表示オブジェクト100の主表示面101は、表示オブジェクト100の主となる表示面であり、付属情報表示面102は主となる表示に付属する付属情報を表示する従となる表示面である。図20に示す主表示面101は、付属情報表示面102と比較して観察位置P1の観察者90から観察容易な位置にある。主表示面101は、観察位置P1の観察者90と正対する位置にある。主表示面101は、メーラの操作表示部130、フォルダ表示部131、リスト表示部132、プレビュー表示部134を表示する。
【0114】
画像表示例200は、仮想空間に配置された表示オブジェクト100を観察位置P1から観察した画像である。画像表示例200に示す表示オブジェクト100は、メーラのウインドウであり、主表示面101を正面に正対するように表示し、側面の1つに付属情報表示面102を表示する。表示オブジェクト100は、仮想空間内で俯瞰したときに台形形状であり、観察位置P1の観察者90は、付属情報表示面102を確認可能にしている。このように主表示面101とともに観察可能な付属情報表示面102は、観察位置P1にいる観察者90に観察位置変更の動機付けを与える。
【0115】
付属情報表示面102は、容量表示部133を表示する。容量表示部133は、メーラが扱うことができるメールの上限に対する現在の使用量を表示する。容量表示部133は、付属情報表示面102に占める色付き部の割合により現在の使用量を表示する。なお、メーラが扱うことができるメールの上限は、メーラの制限であってもよいし、メールサーバの制限であってもよい。
【0116】
図21に示す観察位置P2は、観察位置P1より右方向に位置する。主表示面101は、観察位置P2の観察者90と正対する位置からずれた位置にある。立体画像表示装置20は、観察者90の観察位置P1から観察位置P2への位置変化の検出にもとづいて、図22に示す画像表示例202のように表示面24に表示する画像を切り替える。また、観察位置P2においても、レンチキュラレンズ23は、LCD21からの入射光を屈折させて、LCD21が表示する左眼用画像を左眼用画像観察領域ZLに、LCD21が表示する右眼用画像を右眼用画像観察領域ZRに出射する。
【0117】
図22に示す画像表示例202は、仮想空間に配置された表示オブジェクト100を観察位置P2から観察した画像である。画像表示例202に示す表示オブジェクト100の付属情報表示面102は、画像表示例200に示す付属情報表示面102よりも表示面積が大きくなっている。
【0118】
拡大した付属情報表示面102は、容量表示部133の他に、操作表示部135を表示する。操作表示部135は、メーラにおける操作メニュー(たとえば、メールの新規作成、送受信、返信、転送、削除等)を表示する。これにより、観察者90は、付属情報表示面102に表示される容量表示部133、操作表示部135の観察が容易になっている。
【0119】
なお、付属情報表示面102の表示面積の拡大は、表示オブジェクト100を観察する仮想視点の切り替えによって実現することができるほか、表示オブジェクト100の向き、サイズ、形状の切り替え、またはこれらの組み合わせによっても実現することができる。
【0120】
次に、情報処理装置30が実行する切替トリガ検出処理について図23、図24を用いて説明する。図23は、第5の実施形態の切替トリガ検出処理のフローチャートである。図24は、第5の実施形態の切替情報の一例を示す図である。情報処理装置30は、所要のアプリケーションの実行に並行して、切替トリガ検出処理を実行する。切替トリガ検出処理は、観察者90のトラッキングをおこない、表示の切替タイミングの決定および切替内容の設定をおこなう処理である。
【0121】
[ステップS61]情報処理装置30は、撮像装置22(図32で後述)からの入力にもとづいて、観察者90の位置検出をおこなう。
【0122】
[ステップS62]情報処理装置30は、観察者90の位置について所定の変化を検出する。
【0123】
[ステップS63]情報処理装置30は、観察者90の位置について所定の変化を検出した場合にステップS64にすすみ、所定の変化を検出しない場合にステップS61にすすむ。
【0124】
[ステップS64]情報処理装置30は、表示の切替対象となる表示オブジェクトを特定する。なお、表示の切替対象となる表示オブジェクトは、複数であってもよい。また、表示の切替対象となる表示オブジェクトは、アクティブなウインドウなど所定条件を満たすものに限ってもよい。
【0125】
[ステップS65]情報処理装置30は、表示の切替対象として特定した表示オブジェクト毎に切替情報を設定する。切替情報300は、情報処理装置30が設定する切替情報の一例である。切替情報300は、表示オブジェクトをどのような表示態様に切り替えるかを特定するための情報である。切替情報300は、表示オブジェクトを一意に識別する識別情報(たとえば、「001」)を含む。また、切替情報300は、表示オブジェクトの形状を特定可能な情報(たとえば、「幅厚ウインドウ」)を含む。また、切替情報300は、表示オブジェクトのサイズを特定可能な情報(たとえば、「中」)を含む。また、切替情報300は、表示オブジェクトの位置を特定可能な情報(たとえば、「x1、y1、z1」)を含む。また、切替情報300は、表示オブジェクトの向きを特定可能な情報(たとえば、「dx1、dy1、dz1」)を含む。なお、各情報は、具体的な値を定義した情報であってもよいし、あらかじめ定義してある情報を参照するためのインデックスなどであってもよい。
【0126】
また、切替情報300は、表示オブジェクトに設定された領域毎の表示内容を含む。たとえば、識別情報「001」で特定される表示オブジェクトは、領域aから領域fまでの表示領域を有する。領域aは、「操作表示(主表示面)」が、領域bは、「フォルダ表示」が、領域cは、「リスト表示」が、領域dは、「プレビュー表示」が、領域eは、「容量表示」が、領域fは、「操作表示(主表示面)」が設定される。なお、表示オブジェクトに設定された領域は、多面体からなる表示オブジェクトの各面毎に設定されたものであってもよいし、一の面を複数領域に分割して設定されたものであってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
【0127】
[ステップS66]情報処理装置30は、トラッキング情報を設定する。トラッキング情報は、観察者90の観察位置に関する情報である。
【0128】
[ステップS67]情報処理装置30は、表示の切替トリガとなる表示切替フラグをセットして切替トリガ検出処理を終了する。
【0129】
なお、ステップS62で検出する所定の変化は、観察者90のトラッキング部位(たとえば、頭部、左眼ELおよび右眼ERなど)の所定方向への所定の移動量(たとえば、右方向に65mm(左右眼の距離)など)がある。
【0130】
また、ステップS62で検出する所定の変化は、頭部(顔部、左眼ELおよび右眼ERを含む)の所定の傾き量などであってもよい。また、ステップS62で検出する所定の変化は、頭部(顔部、左眼ELおよび右眼ERを含む)の所定の回転量などであってもよい。また、ステップS62で検出する所定の変化は、左眼ELおよび左瞳、右眼ERおよび右瞳から検出する視線方向などであってもよい。これらによれば、体幹部の大きな移動を伴わなくとも表示切り替えが可能であり、ユーザにとって一層の処理効率の向上を図ることができる。
【0131】
次に、情報処理装置30が実行する表示切替処理について図25、図26を用いて説明する。図25は、第5の実施形態の表示切替処理のフローチャートである。図26は、第5の実施形態の仮想視点、光源の更新の様子を示す図である。情報処理装置30は、所要のアプリケーションの実行に並行して、表示切替処理を実行する。表示切替処理は、切替トリガ検出処理がセットする表示切替フラグを監視し、表示切替フラグのセットを検出して表示切替をおこなう処理である。
【0132】
[ステップS71]情報処理装置30は、表示切替フラグを監視し、表示切替フラグがセットされていればステップS72にすすみ、表示切替フラグがセットされていなければ表示切替処理を終了する。
【0133】
[ステップS72]情報処理装置30は、切替情報を取得する。
【0134】
[ステップS73]情報処理装置30は、切替情報にもとづいて表示オブジェクトを更新する。たとえば、情報処理装置30は、切替情報300にもとづいて、識別情報「001」で特定される表示オブジェクトの形状を「幅厚ウインドウ」、サイズを「中」、位置を「x1、y1、z1」、向きを「dx1、dy1、dz1」に設定する。
【0135】
[ステップS74]情報処理装置30は、トラッキング情報を取得する。
【0136】
[ステップS75]情報処理装置30は、トラッキング情報にもとづいて仮想空間に設定する仮想視点を更新する。
【0137】
[ステップS76]情報処理装置30は、トラッキング情報にもとづいて仮想空間に設定する光源を更新する。
【0138】
[ステップS77]情報処理装置30は、表示用画像を生成する画像生成処理を実行した後に表示切替処理を終了する。画像生成処理は、仮想空間に配置した表示オブジェクトを設定した光源と仮想視点とにもとづいてレンダリング処理をおこない表示用画像を生成する処理である。情報処理装置30は、左眼用画像と右眼用画像とを生成した後に合成して、表示用画像を生成する。
【0139】
このような、表示切替処理の実行前後の表示オブジェクト、光源、仮想視点の更新例が仮想視点更新例203である。仮想視点更新例203は、表示切替前後の表示オブジェクト100a、100b、光源106、108、仮想視点105L、105R、107L、107Rの位置関係を示す。なお、仮想視点105L、107Lは、左眼用画像を生成するための仮想視点であり、仮想視点105R、107Rは、右眼用画像を生成するための仮想視点である。
【0140】
表示切替前の表示オブジェクト100aは、切替情報にもとづいて表示オブジェクトの形状、サイズ、位置、向きが更新された表示オブジェクト100bに切り替えられる。また、表示切替前の光源106は、トラッキング情報にもとづいて位置、照射範囲、明るさ、色などが更新された光源108に切り替えられる。また、表示切替前の仮想視点105L、105Rは、トラッキング情報にもとづいて位置、向きなどが更新された仮想視点107L、107Rに切り替えられる。
【0141】
このように、画像表示装置40は、表示切替前後で表示オブジェクトの表示態様の更新と、表示オブジェクト、光源、仮想視点の配置の更新とをおこなうので、付属情報表示面102aに比較して付属情報表示面102bは、観察者90にとって観察容易となる。
【0142】
なお、画像表示装置40は、表示切替前後で表示オブジェクトの表示態様の更新と、表示オブジェクト、光源、仮想視点の配置の更新のうち、いずれか一方をおこなうものであってもよい。
【0143】
なお、仮想視点107L、107Rへの切り替えは、トラッキング情報にもとづいて位置、向きなどが更新する際に、所定の係数をかけるなどして、検出した観察者90の動きより大きな変化で表示内容を切り替えるようにしてもよい。このようにすれば、画像表示装置40は、観察者90に大きな動きを強いることなく、付属情報表示面102の視認性を向上させることができる。
【0144】
次に、表示オブジェクトの仮想空間配置例および画像表示例について図27から図30を用いて説明する。図27から図30は、第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【0145】
仮想空間配置例205(図27参照)は、観察者90が表示面24に正対しているとき(表示切替前)の表示オブジェクト110の様子を示す。表示オブジェクト110は、薄板状であって表示面24より奥手方向に位置する。表示オブジェクト110は、主表示面111を表示面24に向けて、付属情報表示面112を側方に向けている。
【0146】
このような表示オブジェクト110は、観察者90に画像表示例204(図27参照)のように観察される。表示オブジェクト110の主表示面111は、観察者90に観察容易な状態にあり、付属情報表示面112は観察できない状態にある。
【0147】
仮想空間配置例207(図28参照)は、観察者90が表示面24に正対しているとき(表示切替前)の表示オブジェクト113の様子を示す。表示オブジェクト113は、断面が台形の薄板状であって表示面24より奥手方向に位置する。表示オブジェクト113は、主表示面114を表示面24に向けて、付属情報表示面115を斜めにして前方に向けている。
【0148】
このような表示オブジェクト113は、観察者90に画像表示例206(図28参照)のように観察される。表示オブジェクト113の主表示面114は、観察者90に観察容易な状態にあり、付属情報表示面115は観察容易でないものの、付属情報表示面115の存在を確認可能な状態にある。このような付属情報表示面115は、観察者90に対して付属情報表示面115を観察するための位置変更をおこなう動機付けを与える。
【0149】
仮想空間配置例209(図29参照)は、観察者90が表示面24に正対していないとき(表示切替後)の表示オブジェクト116の様子を示す。表示オブジェクト116は、立方体状であって表示面24より奥手方向に位置する。表示オブジェクト116は、主表示面117および付属情報表示面118を斜めにして前方に向けている。
【0150】
このような表示オブジェクト116は、観察者90に画像表示例208(図29参照)のように観察される。表示切替後の表示オブジェクト116は、変形、向きの変更により表示態様を更新し、付属情報表示面118を観察者90にとって観察容易な表示状態としている。
【0151】
なお、表示切替前の表示オブジェクトが表示オブジェクト110であれば、表示オブジェクト116の付属情報表示面118は、付属情報表示面112の非表示状態から観察者90が観察容易な表示状態になったといえる。また、表示切替前の表示オブジェクトが表示オブジェクト113であれば、表示オブジェクト116の付属情報表示面118は、付属情報表示面115の表示状態よりも観察者90が観察容易な表示状態になったといえる。
【0152】
仮想空間配置例211(図30参照)は、観察者90が表示面24に正対していないとき(表示切替後)の表示オブジェクト119の様子を示す。表示オブジェクト119は、立方体状であって、表示面24を挟んで一部が手前方向に、その余が奥手方向に位置する。表示オブジェクト119は、主表示面120および付属情報表示面121を斜めにして前方に向けている。
【0153】
このような表示オブジェクト119は、観察者90に画像表示例210(図30参照)のように観察される。表示切替後の表示オブジェクト119は、変形、向きの変更、位置の変更により表示態様を更新し、付属情報表示面121を観察者90にとって観察容易な表示状態としている。
【0154】
なお、表示切替前の表示オブジェクトが表示オブジェクト110であれば、表示オブジェクト119の付属情報表示面121は、付属情報表示面112の非表示状態から観察者90が観察容易な表示状態になったといえる。また、表示切替前の表示オブジェクトが表示オブジェクト113であれば、表示オブジェクト119の付属情報表示面121は、付属情報表示面115の表示状態よりも観察者90が観察容易な表示状態になったといえる。
【0155】
このように、画像表示装置40は、ユーザ(観察者90)の動きにしたがい付属情報表示面の観察容易性を変更することができる。このようなGUIの改善は、ユーザの操作性の改善や、表示領域の有効利用により、ユーザの処理効率の向上を図ることができる。
【0156】
次に、情報処理装置30が実行する操作入力特定処理について図31を用いて説明する。図31は、第5の実施形態の操作入力特定処理のフローチャートである。情報処理装置30は、所要のアプリケーションの実行に並行して、操作入力特定処理を実行する。操作入力特定処理は、観察者90の手、指を検出し、手、指によるジェスチャを検出し、アプリケーションの操作入力の特定をおこなう処理である。
【0157】
[ステップS81]情報処理装置30は、選択可能操作情報を取得する。選択可能操作情報は、実行中のアプリケーションの操作入力として有効なジェスチャパタンを定義した情報である。
【0158】
[ステップS82]情報処理装置30は、観察者90の手部を検出する。情報処理装置30は、観察者90の手部の位置、向き、形状などを特定する。観察者90の手部の検出は、撮像装置22が撮影する画像にもとづいておこなう。
【0159】
[ステップS83]情報処理装置30は、観察者90の手部の時系列的な変化を検出する。
【0160】
[ステップS84]情報処理装置30は、選択可能操作情報が定義するジェスチャパタンと、観察者90の手部の時系列的な変化パタンのマッチングをおこなう。
【0161】
[ステップS85]情報処理装置30は、ジェスチャパタンと、観察者90の手部の時系列的な変化パタンとが一致した場合にステップS86にすすみ、一致しない場合にステップS81にすすむ。
【0162】
[ステップS86]情報処理装置30は、選択可能操作情報から一致したジェスチャパタンに対応する操作入力を特定して操作入力特定処理を終了する。
【0163】
次に、ジェスチャ入力の具体例を図32を用いて説明する。図32は、第5の実施形態のジェスチャ入力の一例を示す図である。
【0164】
なお、第5の実施形態の立体画像表示装置20は、表示面の額縁部、または周縁部に、撮像装置22を備える。撮像装置22は、観察者90を撮影する。撮像装置22が撮影した画像は、観察者90の位置を特定し、位置変化を検出するために用いられる。また、撮像装置22が撮影した画像は、位置変化の検出に限らず、ジェスチャ入力に用いることができる。
【0165】
なお、撮像装置22の撮影対象は、観察者90の全部、または体の一部の部位であってもよく、また複数の部位であってもよい。たとえば、観察者90の体幹部は、ボディトラッキングをおこなう場合の撮影対象になる。また、観察者90の頭部は、ヘッドトラッキングをおこなう場合の撮影対象になる。また、観察者90の腕部や手部は、アームトラッキングやハンドトラッキングをおこなう場合の撮影対象になる。また、観察者90の顔部は、フェイストラッキングをおこなう場合の撮影対象になる。また、観察者90の左眼EL、左瞳、右眼ER、右瞳は、アイトラッキング(視線検出を含む)をおこなう場合の撮影対象になる。
【0166】
ジェスチャ入力例212は、観察者90の手部94が位置P11から位置P12まで移動したことを検出したジェスチャ入力例を示す。情報処理装置30は、手部94を位置P11で検出した後、手部94を位置P12で検出することで、所定時間内の手部94の変化量が、所定方向に所定距離(たとえば、左方向に20cm移動)だけあったことを検出する。情報処理装置30は、検出した変化パタンがあらかじめ定義したジェスチャパタンと一致することで、所定の操作入力を受け付ける。
【0167】
また、ジェスチャ入力は、観察者90の手部94が所定量だけ回転したことを検出するものであってもよい。たとえば、情報処理装置30は、手部94を指の位置関係まで含めて検出した後、手部94の指の位置関係を比較して回転を検出することで、所定時間内の手部94の変化量が、所定方向に所定角度(たとえば、反時計回りに30度回転)だけあったことを検出する。情報処理装置30は、検出した変化パタンがあらかじめ定義したジェスチャパタンと一致することで、所定の操作入力を受け付ける。
【0168】
また、ジェスチャ入力は、観察者90の手部94が所定量だけ接近したことを検出するものであってもよい。たとえば、情報処理装置30は、所定時間内の手部94の変化量が、所定方向に所定距離(たとえば、接近方向に10cm移動)だけあったことを検出する。情報処理装置30は、検出した変化パタンがあらかじめ定義したジェスチャパタンと一致することで、所定の操作入力を受け付ける。
【0169】
なお、ジェスチャ入力は、上記に例示した以外にも、傾きの変化(たとえば、手のひらの向きの変化)や形状の変化(たとえば、手を握ったり、開いたりなど)を検出するものであってもよい。
【0170】
なお、手部94によるジェスチャ入力について説明したが、ジェスチャ入力をおこなう部位は、手部94に限らず観察者90のその他の部位(たとえば、頭部、顔部など)であってもよい。また、ジェスチャ入力は、左瞳や右瞳の動きを検出した視線入力などを含むものであってもよい。また、ジェスチャにより特定する操作入力は、マウス操作や、タッチパネルタッチ操作などと同様の操作入力を対象とすることができる。
【0171】
なお、ジェスチャ入力は、観察者90の変化を検出して、表示切替をおこなった後に有効な入力として受け付けるものであってもよい。また、ジェスチャ入力は、付属情報表示面を対象とするものに限ってもよい。このようにすれば、画像表示装置40は、ユーザにとってジェスチャ入力の有効な状態、あるいはジェスチャ入力の有効な対象の把握が容易になる。また、画像表示装置40は、マウス39を用いて右クリック操作していた操作内容を、右クリック入力に代えて観察者90の移動による表示切替、マウス39のポインティングや選択、決定操作入力に代えてジェスチャ入力とすることができる。これにより、画像表示装置40は、ユーザの操作性を改善し、ユーザの処理効率の向上を図ることができる。
【0172】
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態の表示切替処理について図33を用いて説明する。図33は、第6の実施形態の表示切替処理のフローチャートである。第6の実施形態の表示切替処理は、切替情報にもとづいて表示用画像を生成するものではなく、あらかじめ用意してある表示用画像に切り替える点で第5の実施形態の表示切替処理と異なる。また、観察者90の位置検出を含めて表示切替をおこなうため、第5の実施形態の切替トリガ検出処理は、第6の実施形態においておこなわない。情報処理装置30が所要のアプリケーションの実行に並行して、表示切替処理を実行する点は、第5の実施形態と同様である。
【0173】
[ステップS91]情報処理装置30は、撮像装置22からの入力にもとづいて、観察者90の位置検出をおこなう。
【0174】
[ステップS92]情報処理装置30は、観察者90の位置について所定の変化を検出する。
【0175】
[ステップS93]情報処理装置30は、観察者90の位置について所定の変化を検出した場合にステップS94にすすみ、所定の変化を検出しない場合にステップS91にすすむ。
【0176】
[ステップS94]情報処理装置30は、付属情報表示面を観察容易とした表示用画像への切替をおこない、表示切替処理を終了する。
【0177】
情報処理装置30は、あらかじめ第1の表示用画像と、第1の表示用画像と比較して付属情報表示面を観察容易な第2の表示用画像を用意することで、付属情報表示面を観察容易とした表示用画像への切替を容易におこなうことができる。
【0178】
なお、画像表示装置40は、2視点の画像(右眼用画像および左眼用画像)を表示する立体画像表示装置20を備えたが、多視点の立体画像表示装置を備えるようにしてもよい。この場合、画像表示装置40は、立体画像表示装置20で表示する切替前後の画像を異なる視点に対応して多視点の立体画像表示装置に表示する。
【0179】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
【0180】
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0181】
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。
【0182】
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力する表示出力部と、
所定の入力操作を受け付ける入力部と、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える切替部と、
を備える情報処理装置。
(2)前記メール情報表示は、複数のメールを表示するものであって、
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記メール毎の属性情報にしたがう前記奥行き位置に、複数の前記メールを配置した前記第2の表示状態に切り替える、
(1)記載の情報処理装置。
(3)前記切替部は、前記メール毎の属性情報にしたがい前記メールを所定のグループに振り分け、あらかじめ設定した複数の奥行き位置に前記メールを前記グループ単位で配置する(2)記載の情報処理装置。
(4)前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記グループ単位に設定した前記奥行き位置を変更することで前記第2の表示状態に切り替える(3)記載の情報処理装置。
(5)前記メール情報表示は、メール内容を複数の領域に分割して表示するものであって、
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記領域毎の属性情報にしたがう前記奥行き位置に、複数の前記領域を配置した前記第2の表示状態に切り替える、
(1)記載の情報処理装置。
(6)前記属性情報は、前記メール内容の引用深さである(5)記載の情報処理装置。
(7)前記切替部は、前記領域毎の属性情報にしたがい前記領域を所定のグループに振り分け、あらかじめ設定した複数の奥行き位置に前記領域を前記グループ単位で配置する(5)または(6)記載の情報処理装置。
(8)前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記グループ単位に設定した前記奥行き位置を変更することで前記第2の表示状態に切り替える(7)記載の情報処理装置。
(9)前記切替部は、前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の奥行き位置を表示面とする(1)乃至(8)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(10)前記切替部は、前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の奥行き位置を、周縁表示部と同じ奥行き位置とする(1)乃至(8)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(11)前記入力部は、スライドバーにより前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の選択操作を受け付ける(1)乃至(10)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(12)前記表示出力部は、メールを扱うための主表示、および前記主表示に関する付属情報を表示する付属情報表示を、前記メール情報表示として出力し、
前記入力部は、前記表示装置を観察する前記観察者の位置情報を入力する位置情報入力部と、前記位置情報の変化を検出する変化検出部と、を備え、
前記切替部は、前記変化の検出にもとづいて、前記付属情報表示の表示状態を、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替える、
(1)記載の情報処理装置。
(13)前記付属情報は、前記主表示の操作に関する操作情報である(12)記載の情報処理装置。
(14)前記第2の表示状態において、前記観察者のジェスチャから、前記操作情報に関する選択操作を検出するジェスチャ検出部を備える(13)記載の情報処理装置。
(15)前記付属情報は、メールの使用量に関する情報である(12)記載の情報処理装置。
(16)前記付属情報は、前記第1の表示状態において非表示である(12)乃至(15)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(17)前記主表示および前記付属情報表示は、多面体からなる表示オブジェクトのそれぞれ異なる面に表示される(12)乃至(16)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(18)前記切替部は、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替える際に、前記表示オブジェクトの仮想視点を第1の仮想視点から第2の仮想視点に切り替える(12)乃至(17)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(19)メール情報を、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な立体画像により表示する立体画像表示部と、
所定の入力操作を受け付ける入力部と、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える切替部と、
を備える画像表示装置。
(20)両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力するステップと、
所定の入力操作を受け付けるステップと、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替えるステップと、
を有する情報処理方法。
【0183】
なお、上述の実施の形態は、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0184】
さらに、上述の実施の形態は、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0185】
1,10,30……情報処理装置、2……入力部、3,13……切替部、4,14……表示出力部、5……メール情報表示(第1の表示状態)、6……メール情報表示(第2の表示状態)、7……表示装置、8,22……撮像装置、9,9a,9b,90……観察者、11……位置情報入力部、12……変化検出部、15,15a,15b……主表示、16……付属情報表示(第1の表示状態)、17……付属情報表示(第2の表示状態)、20……立体画像表示装置、21……LCD、23……レンチキュラレンズ、24……表示面、31……CPU、32……RAM、33……HDD、34……通信インタフェース、35……グラフィック処理装置、36……入出力インタフェース、37……バス、38……キーボード、39……マウス、40……画像表示装置、41……可搬型記録媒体、50,62……ウインドウ、51,130,135……操作表示部、52,131……フォルダ表示部、53,132……リスト表示部、54,134……プレビュー表示部、55……フォルダ表示部枠、56……リスト表示部枠、57,59,66,67……UI、58……プレビュー表示部枠、60……フォルダ表示行、61……メール表示行、63……ヘッダ情報表示部、64……メール表示部、65……メール表示部枠、68,69,70……分割領域、80,82,83……レイヤ割当情報、81,84,85……レイヤ設定情報、94……手部、100,100a,100b,110,113,116,119……表示オブジェクト、101,111,114,117,120……主表示面、102,102a,102b,112,115,118,121……付属情報表示面、105L,105R,107L,107R……仮想視点、106,108……光源、133……容量表示部、300……切替情報、L0,L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7……レイヤ、EL……左眼、ER……右眼、P1,P2……観察位置、P11,P12……位置、ZL……左眼用画像観察領域、ZR……右眼用画像観察領域
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理装置、画像表示装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、PC(Personal Computer)などのデスクトップ環境において、ユーザの視覚効果を高めるために、ディスプレイに表示するウインドウ等に影を付けて、立体的な視覚効果を演出することがおこなわれている。
【0003】
また、近年のディスプレイ技術は、たとえば、立体画像表示装置のように、両眼視差により立体感を演出することが可能になってきている。こうしたディスプレイ技術を背景にして、ディスプレイ表示領域外に仮想オブジェクトを配置して、ユーザに対する視覚効果だけでなく、処理効率の向上を図る情報処理装置の提案がある(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−28309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、提案の情報処理装置は、ユーザにとって処理効率の向上を図るのに十分な操作性を提供しているとは言い難く、より一層の操作性の改善が望まれている。また、情報処理装置は、ネットワークの発展を通じで他のユーザとメールを通じた通信機会が格段に増大している。メールは、ビジネスだけでなくプライベートにおいても不可欠なものとなっており、それに伴い、これらの作業時間が全体の作業時間に占める割合は無視できないほど大きくなってきている。そのため、こうしたメールに伴う操作の処理効率の向上を図ることが全体の作業効率の向上を図る上で欠かせないものとなってきている。
【0006】
本技術は、このような点に鑑みてなされたものであり、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる情報処理装置、画像表示装置、および情報処理方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、情報処理装置は、表示出力部と、入力部と、切替部を備える。表示出力部は、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力する。入力部は、所定の入力操作を受け付ける。切替部は、入力操作にもとづいて、メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から表示装置における奥行き位置が第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える。
【0008】
また、上記課題を解決するために、画像表示装置は、立体画像表示部と、入力部と、切替部を備える。立体画像表示部は、メール情報を、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な立体画像により表示する。入力部は、所定の入力操作を受け付ける。切替部は、入力操作にもとづいて、メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から表示装置における奥行き位置が第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える。
【0009】
また、上記課題を解決するために、情報処理装置において実行する情報処理方法は、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力するステップと、所定の入力操作を受け付けるステップと、入力操作にもとづいて、メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から表示装置における奥行き位置が第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替えるステップと、を有する。
【発明の効果】
【0010】
上記の情報処理装置、画像表示装置、および情報処理方法によれば、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態の情報処理装置の構成例を示す図である。
【図2】第2の実施形態の表示装置と観察者の関係を示す図である。
【図3】第2の実施形態の画像表示装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】第2の実施形態のメーラの表示例を示す図である。
【図5】第2の実施形態のレイヤの概念を示す図である。
【図6】第2の実施形態の立体画像表示処理のフローチャートである。
【図7】第2の実施形態のレイヤ割当情報の一例である。
【図8】第2の実施形態のレイヤ設定情報の一例である。
【図9】第2の実施形態のレイヤ割当情報設定処理のフローチャートである。
【図10】第2の実施形態のレイヤ割当情報再設定処理のフローチャートである。
【図11】第2の実施形態の再割り当て後のレイヤ割当情報の一例である。
【図12】第3の実施形態のメーラの表示例を示す図である。
【図13】第3の実施形態の分割領域立体画像表示処理のフローチャートである。
【図14】第3の実施形態のレイヤ割当情報の一例である。
【図15】第3の実施形態のレイヤ設定情報の一例である。
【図16】第3の実施形態のレイヤ設定情報更新処理のフローチャートである。
【図17】第3の実施形態の再設定後のレイヤ設定情報の一例である。
【図18】第4の実施形態の情報処理装置の構成例を示す図である。
【図19】第5の実施形態の表示面正対時の表示オブジェクトと観察者の関係を示す図である。
【図20】第5の実施形態の表示面正対時の画像表示例を示す図である。
【図21】第5の実施形態の表示面非正対時の表示オブジェクトと観察者の関係を示す図である。
【図22】第5の実施形態の表示面非正対時の画像表示例を示す図である。
【図23】第5の実施形態の切替トリガ検出処理のフローチャートである。
【図24】第5の実施形態の切替情報の一例を示す図である。
【図25】第5の実施形態の表示切替処理のフローチャートである。
【図26】第5の実施形態の仮想視点、光源の更新の様子を示す図である。
【図27】第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【図28】第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【図29】第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【図30】第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【図31】第5の実施形態の操作入力特定処理のフローチャートである。
【図32】第5の実施形態のジェスチャ入力の一例を示す図である。
【図33】第6の実施形態の表示切替処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本技術の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態の情報処理装置の構成について図1を用いて説明する。図1は、第1の実施形態の情報処理装置の構成例を示す図である。
【0013】
情報処理装置1は、表示装置7に表示するメール情報(表示内容)を生成し、両眼視差により観察者が観視可能な立体画像を表示する立体画像表示装置である表示装置7に出力する。情報処理装置1は、操作入力に応じて表示装置7に表示する表示内容を更新する。
【0014】
情報処理装置1は、入力部2と、切替部3と、表示出力部4とを備える。情報処理装置1は、たとえば、表示装置7と別体となるパーソナルコンピュータや表示装置7と一体となるスマートテレビなどであってもよい。また、情報処理装置1は、所定位置に載置(たとえば、机上、車載など)されるものの他、携帯電話やゲーム機など携帯されるものであってもよい。
【0015】
表示出力部4は、メール情報表示(第1の表示状態)5またはメール情報表示(第2の表示状態)6を表示装置7に出力する。メール情報表示5、6は、メール自体、またはメールの内容やヘッダ情報、その他属性情報、メール操作をおこなうための操作情報、メールを格納するフォルダ情報などのメールに関する情報表示である。メール情報表示5、6は、たとえば、メーラ(電子メールクライアント)が、そのウインドウ内に表示する表示内容である。なお、表示対象となるメールは、電子メールや、ウェブメールなどの他、ショートメッセージを含む。
【0016】
メール情報表示5は、メール情報表示を所定の奥行き位置で表示する第1の表示状態である。メール情報表示6は、第1の表示状態とは異なる奥行き位置でメール情報表示を表示する表示状態である。なお、メール情報表示は、1つ以上の表示対象からなり、表示対象ごとに奥行き位置が異なるものであってもよい。
【0017】
入力部2は、所定の操作入力を受け付ける。入力部2は、たとえば、マウスやキーボード、タッチパネルなどの入力装置である。操作入力は、メール情報表示の表示状態を切り替えるトリガとなる入力である。たとえば、操作入力は、メーラの表示状態を切り替えるソート操作、メールを既読にしたり、迷惑フラグを付したりする属性変更操作、などがある。
【0018】
切替部3は、入力操作にもとづいて、表示装置7に表示するメール情報の表示状態を、メール情報表示5からメール情報表示6に切り替える。
【0019】
このように、情報処理装置1は、所定の操作入力にもとづいて、表示装置7に表示するメール情報の表示状態を、メール情報表示5からメール情報表示6とすることができる。これにより、情報処理装置1は、より見やすく、より操作しやすいメール作業環境を提供することができ、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる。
【0020】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態を用いてより具体的に説明する。図2は、第2の実施形態の表示装置と観察者の関係を示す図である。
【0021】
立体画像表示装置20は、両眼視差により観察者90が観視可能な立体画像を表示可能な表示装置である。立体画像表示装置20は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)21と、レンチキュラレンズ23を備える。LCD21は、左眼用画像と右眼用画像を表示する。レンチキュラレンズ23は、LCD21からの入射光を屈折させて、LCD21が表示する左眼用画像を左眼用画像観察領域ZLに、LCD21が表示する右眼用画像を右眼用画像観察領域ZRに出射する。これにより、立体画像表示装置20は、立体画像表示装置20の表示面から所定距離にいる観察者90のおよそ65mm離れた左眼ELと右眼ERに、それぞれ左眼用画像と右眼用画像を観視させる。左眼用画像と右眼用画像は、視差が設定された画像であり、観察者90は、立体画像表示装置20に表示された画像を立体画像として認識可能になる。
【0022】
左眼用画像と右眼用画像の視差は、左眼用画像と右眼用画像とで表示位置を所定ピッチ(たとえば、所定ピクセル)ずらすことにより設定できる。
【0023】
なお、立体画像表示装置20は、レンチキュラ方式であると説明したが、これに限らず、バリア方式などの空間分割方式、シャッタ眼鏡を用いた時間分割方式など、既知の立体画像表示方式を用いるものであってもよい。
【0024】
次に、画像表示装置のハードウェア構成について説明する。図3は、第2の実施形態の画像表示装置のハードウェア構成例を示す図である。画像表示装置40は、画像処理を含む所要の情報処理をおこなう情報処理装置30と、情報処理装置30が生成する画像を立体画像として表示出力可能な立体画像表示装置20を含んで構成される。
【0025】
情報処理装置30は、CPU(Central Processing Unit)31によって装置全体が制御されている。CPU31には、バス37を介してRAM(Random Access Memory)32、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)33、通信インタフェース34、グラフィック処理装置35、および入出力インタフェース36が接続されている。
【0026】
RAM32には、CPU31に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM32には、CPU31による処理に必要な各種データが格納される。HDD33には、OSやアプリケーションプログラムが格納される。
【0027】
グラフィック処理装置35には、立体画像表示装置20が接続されている。立体画像表示装置20は、情報処理作業をおこなうための所定のGUI(Graphical User Interface)を表示する。グラフィック処理装置35は、CPU31からの命令に従って、画像を立体画像表示装置20に表示させる。
【0028】
入出力インタフェース36には、キーボード38、マウス39が接続されている。また、入出力インタフェース36は、可搬型記録媒体41への情報の書込み、および可搬型記録媒体41からの情報の読み出しが可能な可搬型記録媒体インタフェースと接続可能になっている。入出力インタフェース36は、キーボード38、マウス39、可搬型記録媒体インタフェースから送られてくる信号を、バス37を介してCPU31に送信する。
【0029】
通信インタフェース34は、図示しないネットワークに接続されている。通信インタフェース34は、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの送受信をおこなう。
【0030】
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
【0031】
なお、情報処理装置30は、それぞれFPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processer)などからなるモジュールを含んで構成することもでき、CPU31を有しない構成とすることもできる。その場合、情報処理装置30は、それぞれ不揮発性メモリ(たとえば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ型メモリカードなど)を備え、モジュールのファームウェアを記憶する。不揮発性メモリは、可搬型記録媒体41、あるいは通信インタフェース34を介してファームウェアを書き込むことができる。このように情報処理装置30は、不揮発性メモリに記憶されているファームウェアを書き換えることにより、ファームウェアの更新をすることもできる。
【0032】
次に、立体画像表示装置20が表示するメーラの表示画面について説明する。図4は、第2の実施形態のメーラの表示例を示す図である。
【0033】
メーラは、電子メールの送受信、閲覧および管理等をおこなうための電子メールクライアントであり、図示しないメールサーバとネットワーク接続する。メーラは、OS上で動作するアプリケーションプログラムであり、ウインドウ50に提供する機能を実現するための表示をおこなう。
【0034】
ウインドウ50は、操作表示部51と、フォルダ表示部52と、リスト表示部53と、プレビュー表示部54とを含んで構成される。操作表示部51は、メーラとしての各種操作をおこなうためのメニューやアイコンを表示する。
【0035】
フォルダ表示部52は、受信トレイを表示する。受信トレイは、メールを格納するフォルダ(ルートフォルダ、サブフォルダ、・・・)をツリー構造で表示する。フォルダ表示部52は、フォルダ表示部枠55の内側に複数のフォルダ表示行60を表示可能にしている。フォルダ表示部52は、1つのフォルダ表示行60に1つのフォルダを表示する。
【0036】
フォルダ表示部52は、フォルダ表示行60毎に立体画像表示における奥行き位置を設定可能になっていて、フォルダのツリー構造における階層の深さ(フォルダの属性情報)に対応して奥行き位置を異ならせてフォルダを表示可能にしている。
【0037】
フォルダ表示部枠55(周縁表示部)は、フォルダ表示部52においてフォーカス(選択)されているフォルダ表示行60(表示要素)と同じ奥行き位置に表示されて、フォーカスされているフォルダ表示行60とその他のフォルダ表示行60との奥行き位置関係の把握を容易にしている。なお、フォルダ表示部枠55は、立体画像表示装置20の表示面に表示されて、各フォルダ表示行60の奥行き位置関係の把握を容易にするものであってもよい。
【0038】
リスト表示部53は、フォルダ表示部52において選択されているフォルダに格納されているメールのリストを表示する。リスト表示部53は、リスト表示部枠56の内側に複数のメール表示行61を表示可能にしている。リスト表示部53は、1つのメール表示行61に1つのメールを表示する。1つのメール表示行61は、メールについて、受信日時、件名、送信者、既読/未読表示、重要度表示など、複数の属性を表示可能である。
【0039】
リスト表示部53は、メール表示行61毎に立体画像表示における奥行き位置を設定可能になっていて、メールの所定の属性(メールの属性情報)に対応して奥行き位置を異ならせてメールを表示可能にしている。
【0040】
リスト表示部枠56(周縁表示部)は、リスト表示部53においてフォーカスされているメール表示行61と同じ奥行き位置に表示されて、フォーカスされているメール表示行61とその他のメール表示行61との奥行き位置関係の把握を容易にしている。なお、リスト表示部枠56は、立体画像表示装置20の表示面に表示されて、各メール表示行61の奥行き位置関係の把握を容易にするものであってもよい。
【0041】
プレビュー表示部54は、リスト表示部53において選択されているメールをプレビュー表示する。プレビュー表示部54は、プレビュー表示部枠58の内側にメールをプレビュー表示可能にしている。プレビュー表示部54は、メールの立体画像表示における奥行き位置を設定可能になっていて、メールの所定の属性(メール内容の属性情報)に対応した奥行き位置にメールを表示可能にしている。
【0042】
プレビュー表示部枠58(周縁表示部)は、立体画像表示装置20の表示面に表示されて、プレビュー表示されているメールの奥行き位置関係の把握を容易にしている。
【0043】
なお、リスト表示部枠56は、その枠内に表示しきれないリストを表示するために、表示範囲(表示対象とするリスト)を選択可能なUI(User Interface)57を備える。プレビュー表示部枠58は、その枠内に表示しきれないメールを表示するために、表示範囲を選択可能なUI59を備える。UI57、UI59としてスライドバーを例示したが、その他のGUIであってもよい。また、フォルダ表示部52は、UIを表示しない場合を示したが、その枠内に表示しきれないフォルダを表示する場合には表示範囲(表示対象とするフォルダ)を選択するUIを表示する。
【0044】
次に、立体画像表示装置20が表示するメーラの表示画面について説明する。図5は、第2の実施形態のレイヤの概念を示す図である。
【0045】
情報処理装置30は、立体画像表示装置20において設定する奥行き方向の表示単位ごとに仮想的にレイヤを設定する。レイヤは、複数設定される。実施の形態では、レイヤL0、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7の8つが設定される。レイヤL0は、観察者の奥行き位置の把握を容易にするための表示対象が設定される。たとえば、レイヤL0は、操作表示部51、フォルダ表示部枠55、リスト表示部枠56、プレビュー表示部枠58、UI57、UI59が設定される。レイヤL1からレイヤL7は、異なる奥行き位置に表示され得る表示対象がそれぞれ設定される。たとえば、レイヤL1からレイヤL7は、フォルダ表示行60、メール表示行61が設定される。この場合、7つのレイヤがあるので、情報処理装置30は、7段階の奥行き表現が可能になる。
【0046】
次に、情報処理装置30が実行する立体画像表示処理について図6を用いて説明する。図6は、第2の実施形態の立体画像表示処理のフローチャートである。
【0047】
[ステップS11]情報処理装置30は、レイヤ割当情報を取得する。レイヤ割当情報は、表示対象と、表示対象の割り当て先となるレイヤとの関係を示す情報である。
【0048】
[ステップS12]情報処理装置30は、レイヤ設定情報を取得する。レイヤ設定情報は、レイヤごとの表示内容を示す情報である。
【0049】
[ステップS13]情報処理装置30は、レイヤ割当情報、レイヤ設定情報にもとづく立体画像表示をおこなう。情報処理装置30は、レイヤ割当情報により表示対象をグループ化し、レイヤ設定情報によりグループ毎の表示内容を特定することで、表示対象ごとの表示内容を特定する。
【0050】
このように、表示対象をレイヤに割り当てることによって、すなわち表示対象をグルーピングすることによって、情報処理装置30は、レイヤ単位で表示対象の取り扱いを容易におこなうことができる。
【0051】
レイヤ割当情報およびレイヤ設定情報の具体例について、図7、図8を用いて説明する。図7は、第2の実施形態のレイヤ割当情報の一例である。図8は、第2の実施形態のレイヤ設定情報の一例である。
【0052】
レイヤ割当情報80は、メール表示行と、その割り当て先となるレイヤとの関係を示す情報である。メール表示行「1」から「6」は、それぞれレイヤL1からL6に割り当てられ、メール表示行「7」から「10」は、レイヤL7に割り当てられている。すなわち、メール表示行「1」から「10」は、グループ化されて、レイヤL1からL7に割り当てられる。また、レイヤ割当情報80は、メール表示行と、対応するMessage−ID(メールを一意に識別する識別情報)と各メールの属性情報(ここでは、受信日時を例示)との関係を示す情報を含む。
【0053】
レイヤ設定情報81は、各レイヤの左眼用画像補正値、右眼用画像補正値、フォントサイズ、ぼかし効果を設定する。左眼用画像補正値、右眼用画像補正値は、表示対象を表示する位置に対する左右方向への補正値(すなわち、視差量)である。フォントサイズは、表示対象がテキスト表示をおこなう場合のフォントの大きさである。フォントサイズは、奥行き位置が奥手方向になるほど小さく、手前方向になるほど大きく設定されている。ぼかし効果は、表示対象に加えるぼかし効果の設定値(「0」:ぼかしなし、「1」:ぼかし小、「2」:ぼかし中、「3」:ぼかし大)である。ぼかし効果は、奥行き位置が奥手方向で小さく、手前方向になるほど大きく設定されている。このフォントサイズとぼかし効果の設定は、ユーザの立体画像認識を補助するのに貢献する。
【0054】
レイヤ設定情報81によれば、レイヤL0は、左眼用画像補正値、右眼用画像補正値がともに「0」なので視差なしとなり、レイヤL0に割り当てられた表示対象は、表示面に表示される(すなわち2D表示)。レイヤL1は、左眼用画像補正値が「−3」、右眼用画像補正値が「3」なので、レイヤL1に割り当てられた表示対象は、表示面より奥手方向に表示される。レイヤL2は、左眼用画像補正値が「−2」、右眼用画像補正値が「2」なので、レイヤL2に割り当てられた表示対象は、表示面より奥手方向に表示される。レイヤL3は、左眼用画像補正値が「−1」、右眼用画像補正値が「1」なので、レイヤL1に割り当てられた表示対象は、表示面より奥手方向に表示される。レイヤL4は、左眼用画像補正値が「0」、右眼用画像補正値が「0」なので、レイヤL4に割り当てられた表示対象は、表示面に表示される。レイヤL5は、左眼用画像補正値が「1」、右眼用画像補正値が「−1」なので、レイヤL5に割り当てられた表示対象は、表示面より手前方向に表示される。レイヤL6は、左眼用画像補正値が「2」、右眼用画像補正値が「−2」なので、レイヤL6に割り当てられた表示対象は、表示面より手前方向に表示される。レイヤL7は、左眼用画像補正値が「3」、右眼用画像補正値が「−3」なので、レイヤL7に割り当てられた表示対象は、表示面より手前方向に表示される。したがって、レイヤL1からレイヤL7は、奥手方向から表示面を挟んで手前方向まで7段階の奥行き位置が設定されている。また、レイヤL4は、レイヤL0と同じ表示面に奥行き位置が設定されている。
【0055】
次に、情報処理装置30が実行するレイヤ割当情報設定処理について図9を用いて説明する。図9は、第2の実施形態のレイヤ割当情報設定処理のフローチャートである。レイヤ割当情報設定処理は、表示対象となるメールのレイヤへの割り当てをおこなう処理である。レイヤ割当情報設定処理は、立体画像表示処理に先立って実行される。
【0056】
[ステップS21]情報処理装置30は、奥行き位置関連付け対象となる情報を取得する。奥行き位置関連付け対象となる情報は、メールの属性情報である。たとえば、レイヤ割当情報80は、受信日時を奥行き位置関連付け対象となる情報としている。
【0057】
[ステップS22]情報処理装置30は、レイヤ数を取得する。レイヤ数は、任意に設定可能であり、メーラの操作内容、あるいは表示対象にしたがい変更可能であってもよい。たとえば、レイヤ数は、フォルダ操作の場合に5つ、メール操作の場合に7つなどとできる。また、レイヤ数は、表示対象となるメールが10未満の場合に5つ、10以上の場合に7つなどとしてもよい。
【0058】
[ステップS23]情報処理装置30は、奥行き関連付け対象となる情報にもとづいてメールを並び替える。たとえば、レイヤ割当情報80は、Message−IDを受信日時により整列(たとえば、昇順ソート)している。
【0059】
[ステップS24]情報処理装置30は、メールのレイヤ割当をおこなう。たとえば、レイヤ割当情報80は、整列したMessage−IDをレイヤL1からL7に割り当てている。
【0060】
このようにして、情報処理装置30は、奥行き関連付け対象となる情報にもとづいたメールのレイヤ割当をおこなう。
【0061】
次に、情報処理装置30が実行するレイヤ割当情報再設定処理について図10、図11を用いて説明する。図10は、第2の実施形態のレイヤ割当情報再設定処理のフローチャートである。図11は、第2の実施形態の再割り当て後のレイヤ割当情報の一例である。レイヤ割当情報再設定処理は、表示対象となるメールのレイヤへの再割り当てをおこなう処理である。レイヤ割当情報再設定処理は、立体画像表示処理に先立って実行される。
【0062】
[ステップS31]情報処理装置30は、フォーカスメール(マウス39の操作などにより選択されたメール)を取得する。
【0063】
[ステップS32]情報処理装置30は、メールのレイヤ再割当をフォーカスメールを基準にしておこなう。
【0064】
たとえば、情報処理装置30は、フォーカスメールとして、レイヤ割当情報80におけるMessage−ID「Midxxx6」のメールを取得したとする。レイヤ割当情報80においてMessage−ID「Midxxx6」のメールは、レイヤ「6」に割り当てられている。このとき、Message−ID「Midxxx7」から「Midxxx10」のメールは、ともにレイヤ「7」に割り当てられているので、Message−ID「Midxxx6」のメールと近接しているにもかかわらず前後関係の把握が容易でない。
【0065】
ここで、メールのレイヤ再割当がおこなわれた結果がレイヤ割当情報82である。レイヤ割当情報82においてMessage−ID「Midxxx6」のメールは、レイヤ「4」に割り当てられている。このとき、Message−ID「Midxxx4」から「Midxxx8」のメールは、それぞれレイヤ「2」から「6」に割り当てられているので、Message−ID「Midxxx6」のメールの前後関係の把握が容易となっている。
【0066】
情報処理装置30は、メールのレイヤ再割当の後に、立体画像表示処理をおこなうことで、メールの奥行き位置がレイヤ再割当前の状態からレイヤ再割当後の状態へと切り替えることができる。なお、フォーカスメールの更新をトリガにして実行されるレイヤ再割当を例示したが、情報処理装置30は、メールのソートや移動、削除など、その他の操作入力をレイヤ再割当のトリガとしてもよい。
【0067】
これにより、情報処理装置30は、立体画像表示装置20において、より見やすく、より操作しやすいメール作業環境を提供することができ、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる。
【0068】
なお、閲覧対象とするメールを受信日時以外の属性情報(たとえば、件名や送信者など)で、メール表示行61に表示するメールの順序(上下方向)を並べ替えた場合であっても、受信日時の前後関係は、奥行き関係から容易に把握可能である。また、フォーカスされたメールを基準にしてメールのレイヤ再割当がおこなわれるため、上下方向で不整列であっても、受信日時の前後関係は、奥行き関係から容易に把握可能である。また、フォーカスされたメールのレイヤの奥行き位置と、リスト表示部枠56のレイヤの奥行き位置とが同じに設定されることで、受信日時の前後関係は、一層容易に把握可能である。
【0069】
なお、新着メールの把握を容易にする場合、情報処理装置30は、新着メールが最前面に位置するように、メールのレイヤ再割当をおこなうようにしてもよい。この場合、情報処理装置30は、最も古いメールを最背面にして、その他のメールを新着メールと最も古いメールの間の適切な奥行き位置になるように再割当をおこなうようにしてもよい。
【0070】
[第3の実施形態]
次に、メールの内容を容易に把握可能とする第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、メールの内容を表示対象とする点で第2の実施形態と異なる。なお、第3の実施形態の説明では、第2の実施形態と同様の構成について同じ符号を用いて説明を省略する。
【0071】
まず、立体画像表示装置20が表示するメーラの表示画面について説明する。図12は、第3の実施形態のメーラの表示例を示す図である。第3の実施形態のメーラは、メール閲覧用のウインドウ62の表示をおこなう。
【0072】
ウインドウ62は、ヘッダ情報表示部63と、メール表示部64と、メール表示部枠65とを含んで構成される。ヘッダ情報表示部63は、メールのヘッダ情報を表示する。メール表示部64は、メール内容を表示する。メール表示部64は、メール内容を引用深さで分割し、それぞれを複数の分割領域68、69、70に配置する。なお、分割領域の数は、3つに限らず、それ以上であってもそれ以下であってもよい。
【0073】
たとえば、メールは、受信メールに対して追記をおこない、複数回のやり取りを反復することがある。こうした場合、最新の返信文がどこにあるのか、交信の時間的関係の把握が容易でない。また、原文と原文に対する追記文が近接していない場合、一方を閲覧した後に他方の表示位置を探すのが容易でない。
【0074】
そのため、メーラは、先頭行にある「>」の数で引用深さ(更新回数)を特定してメール内容を分割する。分割領域70は、先頭行にある「>」の数が0の領域である。分割領域69は、先頭行にある「>」の数が1の領域である。分割領域68は、先頭行にある「>」の数が2の領域である。なお、メール内容の分割方法は、これに限らず、その他の規則で分割するようにしてもよい。
【0075】
なお、メール表示部枠65は、その枠内に表示しきれないメール内容を表示するために、表示範囲(表示対象とするメール内容)を選択可能なUI66を備える。また、メール表示部枠65は、表示範囲を分割領域単位で選択可能なUI67を備える。UI67は、所望の表示範囲への高速な切り替えを可能にしてユーザの作業性を向上する。
【0076】
次に、情報処理装置30が実行する分割領域立体画像表示処理について図13を用いて説明する。図13は、第3の実施形態の分割領域立体画像表示処理のフローチャートである。分割領域立体画像表示処理は、表示対象となるメール内容の分割と、分割領域のレイヤへの割り当てをおこなう処理である。分割領域立体画像表示処理は、立体画像表示処理に先立って実行される。
【0077】
[ステップS41]情報処理装置30は、メール内容を引用深さで分割する。
【0078】
[ステップS42]情報処理装置30は、分割領域のレイヤ割当をおこなう。すなわち、情報処理装置30は、レイヤ割当情報を生成する。
【0079】
[ステップS43]情報処理装置30は、レイヤ設定情報を生成する。
【0080】
このようにして、情報処理装置30は、引用深さ毎に奥行き位置を設定してメール内容を表示可能である。
【0081】
次に、第3の実施形態のレイヤ割当情報およびレイヤ設定情報の具体例について、図14、図15を用いて説明する。図14は、第3の実施形態のレイヤ割当情報の一例である。図15は、第3の実施形態のレイヤ設定情報の一例である。
【0082】
レイヤ割当情報83は、領域IDと、その割り当て先となるレイヤとの関係を示す情報である。領域ID「領域idxxx1」から「領域idxxx5」は、それぞれレイヤL1からL5に割り当てられている。領域IDは、分割領域を一意に特定可能な識別情報である。なお、領域IDの数が多い場合や、近接していないために同時に表示されることのない領域IDがある場合など、所要の場合には、レイヤは、グループ化した複数の領域IDが割り当てられるものであってもよい。
【0083】
レイヤ設定情報84は、各レイヤの左眼用画像補正値、右眼用画像補正値、フォントサイズ、ぼかし効果を設定する。
【0084】
レイヤ設定情報84によれば、レイヤL1は、左眼用画像補正値、右眼用画像補正値がともに「0」なので視差なしとなり、レイヤL1に割り当てられた表示対象は、表示面に表示される(すなわち2D表示)。レイヤL2は、左眼用画像補正値が「−1」、右眼用画像補正値が「1」なので、レイヤL2に割り当てられた表示対象は、表示面より奥手方向に表示される。レイヤL3からL5は、左眼用画像補正値が「−2」、右眼用画像補正値が「2」なので、レイヤL3からL5に割り当てられた表示対象は、レイヤL2より奥手方向に表示される。したがって、レイヤL1からレイヤL5は、奥手方向から表示面まで3段階の奥行き位置が設定されている。
【0085】
また、メール表示部枠65は、レイヤL0に割り当てられる。レイヤL0は、フォーカス(マウス39の操作などにより選択)された分割領域を明示するために、レイヤL1と同じ表示面に奥行き位置が設定される。フォーカス範囲の選択は、スライドバーであるUI67を操作することによって変更可能である。
【0086】
レイヤ割当情報83およびレイヤ設定情報84にしたがい表示されるメール内容は、領域ID「領域idxxx1」の分割領域を最前面となる表示面に表示し、その余となる分割領域を奥手方向に順次表示する。このように、複数の分割領域は、奥行き位置を違えて表示されるため、ユーザは、分割領域の把握を容易におこなうことができる。
【0087】
次に、情報処理装置30が実行するレイヤ設定情報更新処理について図16、図17を用いて説明する。図16は、第3の実施形態のレイヤ設定情報更新処理のフローチャートである。図17は、第3の実施形態の再設定後のレイヤ設定情報の一例である。レイヤ設定情報更新処理は、分割領域のフォーカスに伴う奥行き位置を更新するため、レイヤ設定情報を更新する処理である。レイヤ設定情報更新処理は、立体画像表示処理に先立って実行される。
【0088】
[ステップS51]情報処理装置30は、フォーカスされた分割領域の領域IDを特定する。
【0089】
[ステップS52]情報処理装置30は、レイヤ割当情報を参照して、特定した領域IDに対応するレイヤを特定する。
【0090】
[ステップS53]情報処理装置30は、特定した領域IDに対応するレイヤが表示面に位置するようにレイヤ設定情報を更新する。
【0091】
たとえば、情報処理装置30は、フォーカスされた分割領域の領域IDとして領域ID「領域idxxx2」を特定したとする。情報処理装置30は、レイヤ割当情報83を参照して、領域ID「領域idxxx2」からレイヤL2を特定することができる。情報処理装置30は、レイヤL2が表示面に表示されるよう、その余のレイヤについても設定情報を更新する。このようにして、情報処理装置30は、レイヤ設定情報84をレイヤ設定情報85に更新する。
【0092】
これにより、情報処理装置30は、分割領域のフォーカスが変更されても、ユーザの分割領域の把握を容易にし、ユーザにとって処理効率の向上を図ることができる。
【0093】
なお、複数の分割領域は、引用深さ(階層)順を固定して奥行き方向に配置するようにしたが、これに限らず、フォーカスされた分割領域を最前面に配置するようにしてもよい。
【0094】
なお、最前面となる分割領域は、表示面より手前方向に表示されるものであってもよい。
【0095】
このように分割されたメール内容は、分割領域毎に異なる奥行き位置で表示可能となり、分割領域相互の位置関係の把握を容易にする。
【0096】
また、メール内容の分割を引用深さでおこなうようにしたが、これに限らず、その他の基準でメール内容の分割をおこなうようにしてもよい。たとえば、HTML(HyperText Markup Language)メールの場合、HTMLタグを区切りとして領域分割をおこなってもよい。このようにすれば、ハイパーリンクや、画像などをメール本文と異なる奥行き位置に表示することができるとともに、ユーザは、UI67により高速にアクセス可能になる。
【0097】
また、メール内容の分割は、先頭行のタブや空白等の他、エスケープシーケンスを含む任意の文字列を区切りとしてもよい。このようにすれば、メール本文を文章単位、段落単位で異なる奥行き位置に表示することができる。
【0098】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態の情報処理装置の構成について図18を用いて説明する。図18は、第4の実施形態の情報処理装置の構成例を示す図である。
【0099】
情報処理装置10は、表示装置7に表示する表示内容を生成し、両眼視差により観察者が観視可能な立体画像を表示する立体画像表示装置である表示装置7に出力する。情報処理装置10は、撮像装置8が観察者9を撮影した画像から観察者9の位置を検出する。情報処理装置10は、観察者9の位置に応じて表示装置7に表示する表示内容を更新する。
【0100】
情報処理装置10は、位置情報入力部11と、変化検出部12と、切替部13と、表示出力部14を備える。
【0101】
表示出力部14は、主表示15、および主表示15に関する付属情報を表示する付属情報表示16、17を表示装置7に出力する。主表示15は、観察者9に主として提示される表示である。より、具体的に表すと、主表示15は、仮想空間(仮想三次元空間)に配置される表示オブジェクトを用いて、観察者9に主として提示される表示である。付属情報表示16、17は、主表示15に関する付属情報として、すなわち、主表示15に従属して観察者9に提示される表示である。付属情報表示16、17は、仮想空間に配置される表示オブジェクトを用いて、主表示15に従属して観察者9に提示される表示である。
【0102】
付属情報表示16は、第1の表示状態の付属情報表示であり、付属情報表示17は、第1の表示状態に比較して観察者が観察容易な第2の表示状態の付属情報表示である。付属情報表示17は、付属情報表示16に比較して、表示面積の拡大、表示方向の変更、明るさの変更などのいずれか、または組み合わせによって、観察容易な表示状態となる。なお、付属情報表示16の表示状態は、非表示状態を含むものとする。
【0103】
位置情報入力部11は、表示装置7を観察する観察者9の位置情報を入力する。位置情報は、撮像装置8が撮影する画像にもとづいて観察者9の位置を特定可能な情報である。撮像装置8は、たとえば、CCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)や、CMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)である。
【0104】
変化検出部12は、位置情報の変化を検出する。たとえば、変化検出部12は、第1の位置にいる観察者9aの位置情報と、第2の位置にいる観察者9bの位置情報とを比較して、観察者9の位置情報に変化があったことを検出する。
【0105】
切替部13は、観察者9の位置情報の変化の検出にもとづいて、付属情報表示の表示状態を、第1の表示状態から第1の表示状態に比較して観察者が観察容易な第2の表示状態に切り替える。
【0106】
たとえば、情報処理装置10は、直方体からなるウインドウ表示の正面に主表示15a、側面に付属情報表示16を、観察者9aに対して表示する出力を表示装置7におこなう。ここで、位置情報入力部11が観察者9bの位置情報を入力し、変化検出部12が観察者9aから観察者9bの位置変化を検出すると、切替部13は、表示出力部14が出力する付属情報表示16を付属情報表示17に切り替える。すなわち、情報処理装置10は、直方体からなるウインドウ表示の正面に付属情報表示17、側面に主表示15bを、観察者9bに対して表示する出力を表示装置7におこなう。
【0107】
このように、情報処理装置10は、観察者9の位置変化を検出して、付属情報表示16を付属情報表示17に切り替えることができる。これにより、表示装置7を観察する観察者9は、観察者9自身の位置変化により容易に表示内容の切り替えをおこなうことができ、観察者(ユーザ)9にとって処理効率の向上を図ることができる。
【0108】
また、情報処理装置10は、観察者9の位置変化を検出して、立体画像表示装置である表示装置7の表示内容を切り替えるため、観察者9にとって自然に受け入れ可能な操作を提供できる。
【0109】
[第5の実施形態]
次に、第4の実施形態をより具体化した第5の実施形態を説明する。なお、第5の実施形態の説明では、第2の実施形態と同様の構成について同じ符号を用いて説明を省略する。
【0110】
まず、立体画像表示装置が表示する表示オブジェクトについて、図19から図22を用いて表示面正対時と表示面非正対時の画像表示例を示しながら説明する。図19は、第5の実施形態の表示面正対時の表示オブジェクトと観察者の関係を示す図である。図20は、第5の実施形態の表示面正対時の画像表示例を示す図である。図21は、第5の実施形態の表示面非正対時の表示オブジェクトと観察者の関係を示す図である。図22は、第5の実施形態の表示面非正対時の画像表示例を示す図である。
【0111】
第5の実施形態では、立体画像表示装置20の表示面24に右眼用画像および左眼用画像が表示されることにもとづいて、表示面24の奥側および手前側に形成された仮想空間内に出現する(観察者90が立体画像として観視し得る)画像を表示オブジェクトと表現する。観察者90の左眼ELと右眼ERが観察位置P1にあるとき、すなわち、左眼ELが左眼用画像観察領域ZLにあり、右眼ERが右眼用画像観察領域ZRにあるとき、観察者90は、表示オブジェクト100を立体画像として観視し得る。
【0112】
表示オブジェクト100は、主表示面101と付属情報表示面102を備える多面体として設定される。表示オブジェクト100は、所定の情報の表示単位であり、たとえば、ウインドウやアイコンなどである。
【0113】
表示オブジェクト100の主表示面101は、表示オブジェクト100の主となる表示面であり、付属情報表示面102は主となる表示に付属する付属情報を表示する従となる表示面である。図20に示す主表示面101は、付属情報表示面102と比較して観察位置P1の観察者90から観察容易な位置にある。主表示面101は、観察位置P1の観察者90と正対する位置にある。主表示面101は、メーラの操作表示部130、フォルダ表示部131、リスト表示部132、プレビュー表示部134を表示する。
【0114】
画像表示例200は、仮想空間に配置された表示オブジェクト100を観察位置P1から観察した画像である。画像表示例200に示す表示オブジェクト100は、メーラのウインドウであり、主表示面101を正面に正対するように表示し、側面の1つに付属情報表示面102を表示する。表示オブジェクト100は、仮想空間内で俯瞰したときに台形形状であり、観察位置P1の観察者90は、付属情報表示面102を確認可能にしている。このように主表示面101とともに観察可能な付属情報表示面102は、観察位置P1にいる観察者90に観察位置変更の動機付けを与える。
【0115】
付属情報表示面102は、容量表示部133を表示する。容量表示部133は、メーラが扱うことができるメールの上限に対する現在の使用量を表示する。容量表示部133は、付属情報表示面102に占める色付き部の割合により現在の使用量を表示する。なお、メーラが扱うことができるメールの上限は、メーラの制限であってもよいし、メールサーバの制限であってもよい。
【0116】
図21に示す観察位置P2は、観察位置P1より右方向に位置する。主表示面101は、観察位置P2の観察者90と正対する位置からずれた位置にある。立体画像表示装置20は、観察者90の観察位置P1から観察位置P2への位置変化の検出にもとづいて、図22に示す画像表示例202のように表示面24に表示する画像を切り替える。また、観察位置P2においても、レンチキュラレンズ23は、LCD21からの入射光を屈折させて、LCD21が表示する左眼用画像を左眼用画像観察領域ZLに、LCD21が表示する右眼用画像を右眼用画像観察領域ZRに出射する。
【0117】
図22に示す画像表示例202は、仮想空間に配置された表示オブジェクト100を観察位置P2から観察した画像である。画像表示例202に示す表示オブジェクト100の付属情報表示面102は、画像表示例200に示す付属情報表示面102よりも表示面積が大きくなっている。
【0118】
拡大した付属情報表示面102は、容量表示部133の他に、操作表示部135を表示する。操作表示部135は、メーラにおける操作メニュー(たとえば、メールの新規作成、送受信、返信、転送、削除等)を表示する。これにより、観察者90は、付属情報表示面102に表示される容量表示部133、操作表示部135の観察が容易になっている。
【0119】
なお、付属情報表示面102の表示面積の拡大は、表示オブジェクト100を観察する仮想視点の切り替えによって実現することができるほか、表示オブジェクト100の向き、サイズ、形状の切り替え、またはこれらの組み合わせによっても実現することができる。
【0120】
次に、情報処理装置30が実行する切替トリガ検出処理について図23、図24を用いて説明する。図23は、第5の実施形態の切替トリガ検出処理のフローチャートである。図24は、第5の実施形態の切替情報の一例を示す図である。情報処理装置30は、所要のアプリケーションの実行に並行して、切替トリガ検出処理を実行する。切替トリガ検出処理は、観察者90のトラッキングをおこない、表示の切替タイミングの決定および切替内容の設定をおこなう処理である。
【0121】
[ステップS61]情報処理装置30は、撮像装置22(図32で後述)からの入力にもとづいて、観察者90の位置検出をおこなう。
【0122】
[ステップS62]情報処理装置30は、観察者90の位置について所定の変化を検出する。
【0123】
[ステップS63]情報処理装置30は、観察者90の位置について所定の変化を検出した場合にステップS64にすすみ、所定の変化を検出しない場合にステップS61にすすむ。
【0124】
[ステップS64]情報処理装置30は、表示の切替対象となる表示オブジェクトを特定する。なお、表示の切替対象となる表示オブジェクトは、複数であってもよい。また、表示の切替対象となる表示オブジェクトは、アクティブなウインドウなど所定条件を満たすものに限ってもよい。
【0125】
[ステップS65]情報処理装置30は、表示の切替対象として特定した表示オブジェクト毎に切替情報を設定する。切替情報300は、情報処理装置30が設定する切替情報の一例である。切替情報300は、表示オブジェクトをどのような表示態様に切り替えるかを特定するための情報である。切替情報300は、表示オブジェクトを一意に識別する識別情報(たとえば、「001」)を含む。また、切替情報300は、表示オブジェクトの形状を特定可能な情報(たとえば、「幅厚ウインドウ」)を含む。また、切替情報300は、表示オブジェクトのサイズを特定可能な情報(たとえば、「中」)を含む。また、切替情報300は、表示オブジェクトの位置を特定可能な情報(たとえば、「x1、y1、z1」)を含む。また、切替情報300は、表示オブジェクトの向きを特定可能な情報(たとえば、「dx1、dy1、dz1」)を含む。なお、各情報は、具体的な値を定義した情報であってもよいし、あらかじめ定義してある情報を参照するためのインデックスなどであってもよい。
【0126】
また、切替情報300は、表示オブジェクトに設定された領域毎の表示内容を含む。たとえば、識別情報「001」で特定される表示オブジェクトは、領域aから領域fまでの表示領域を有する。領域aは、「操作表示(主表示面)」が、領域bは、「フォルダ表示」が、領域cは、「リスト表示」が、領域dは、「プレビュー表示」が、領域eは、「容量表示」が、領域fは、「操作表示(主表示面)」が設定される。なお、表示オブジェクトに設定された領域は、多面体からなる表示オブジェクトの各面毎に設定されたものであってもよいし、一の面を複数領域に分割して設定されたものであってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
【0127】
[ステップS66]情報処理装置30は、トラッキング情報を設定する。トラッキング情報は、観察者90の観察位置に関する情報である。
【0128】
[ステップS67]情報処理装置30は、表示の切替トリガとなる表示切替フラグをセットして切替トリガ検出処理を終了する。
【0129】
なお、ステップS62で検出する所定の変化は、観察者90のトラッキング部位(たとえば、頭部、左眼ELおよび右眼ERなど)の所定方向への所定の移動量(たとえば、右方向に65mm(左右眼の距離)など)がある。
【0130】
また、ステップS62で検出する所定の変化は、頭部(顔部、左眼ELおよび右眼ERを含む)の所定の傾き量などであってもよい。また、ステップS62で検出する所定の変化は、頭部(顔部、左眼ELおよび右眼ERを含む)の所定の回転量などであってもよい。また、ステップS62で検出する所定の変化は、左眼ELおよび左瞳、右眼ERおよび右瞳から検出する視線方向などであってもよい。これらによれば、体幹部の大きな移動を伴わなくとも表示切り替えが可能であり、ユーザにとって一層の処理効率の向上を図ることができる。
【0131】
次に、情報処理装置30が実行する表示切替処理について図25、図26を用いて説明する。図25は、第5の実施形態の表示切替処理のフローチャートである。図26は、第5の実施形態の仮想視点、光源の更新の様子を示す図である。情報処理装置30は、所要のアプリケーションの実行に並行して、表示切替処理を実行する。表示切替処理は、切替トリガ検出処理がセットする表示切替フラグを監視し、表示切替フラグのセットを検出して表示切替をおこなう処理である。
【0132】
[ステップS71]情報処理装置30は、表示切替フラグを監視し、表示切替フラグがセットされていればステップS72にすすみ、表示切替フラグがセットされていなければ表示切替処理を終了する。
【0133】
[ステップS72]情報処理装置30は、切替情報を取得する。
【0134】
[ステップS73]情報処理装置30は、切替情報にもとづいて表示オブジェクトを更新する。たとえば、情報処理装置30は、切替情報300にもとづいて、識別情報「001」で特定される表示オブジェクトの形状を「幅厚ウインドウ」、サイズを「中」、位置を「x1、y1、z1」、向きを「dx1、dy1、dz1」に設定する。
【0135】
[ステップS74]情報処理装置30は、トラッキング情報を取得する。
【0136】
[ステップS75]情報処理装置30は、トラッキング情報にもとづいて仮想空間に設定する仮想視点を更新する。
【0137】
[ステップS76]情報処理装置30は、トラッキング情報にもとづいて仮想空間に設定する光源を更新する。
【0138】
[ステップS77]情報処理装置30は、表示用画像を生成する画像生成処理を実行した後に表示切替処理を終了する。画像生成処理は、仮想空間に配置した表示オブジェクトを設定した光源と仮想視点とにもとづいてレンダリング処理をおこない表示用画像を生成する処理である。情報処理装置30は、左眼用画像と右眼用画像とを生成した後に合成して、表示用画像を生成する。
【0139】
このような、表示切替処理の実行前後の表示オブジェクト、光源、仮想視点の更新例が仮想視点更新例203である。仮想視点更新例203は、表示切替前後の表示オブジェクト100a、100b、光源106、108、仮想視点105L、105R、107L、107Rの位置関係を示す。なお、仮想視点105L、107Lは、左眼用画像を生成するための仮想視点であり、仮想視点105R、107Rは、右眼用画像を生成するための仮想視点である。
【0140】
表示切替前の表示オブジェクト100aは、切替情報にもとづいて表示オブジェクトの形状、サイズ、位置、向きが更新された表示オブジェクト100bに切り替えられる。また、表示切替前の光源106は、トラッキング情報にもとづいて位置、照射範囲、明るさ、色などが更新された光源108に切り替えられる。また、表示切替前の仮想視点105L、105Rは、トラッキング情報にもとづいて位置、向きなどが更新された仮想視点107L、107Rに切り替えられる。
【0141】
このように、画像表示装置40は、表示切替前後で表示オブジェクトの表示態様の更新と、表示オブジェクト、光源、仮想視点の配置の更新とをおこなうので、付属情報表示面102aに比較して付属情報表示面102bは、観察者90にとって観察容易となる。
【0142】
なお、画像表示装置40は、表示切替前後で表示オブジェクトの表示態様の更新と、表示オブジェクト、光源、仮想視点の配置の更新のうち、いずれか一方をおこなうものであってもよい。
【0143】
なお、仮想視点107L、107Rへの切り替えは、トラッキング情報にもとづいて位置、向きなどが更新する際に、所定の係数をかけるなどして、検出した観察者90の動きより大きな変化で表示内容を切り替えるようにしてもよい。このようにすれば、画像表示装置40は、観察者90に大きな動きを強いることなく、付属情報表示面102の視認性を向上させることができる。
【0144】
次に、表示オブジェクトの仮想空間配置例および画像表示例について図27から図30を用いて説明する。図27から図30は、第5の実施形態の表示オブジェクトの画像表示および仮想空間配置の一例を示す図である。
【0145】
仮想空間配置例205(図27参照)は、観察者90が表示面24に正対しているとき(表示切替前)の表示オブジェクト110の様子を示す。表示オブジェクト110は、薄板状であって表示面24より奥手方向に位置する。表示オブジェクト110は、主表示面111を表示面24に向けて、付属情報表示面112を側方に向けている。
【0146】
このような表示オブジェクト110は、観察者90に画像表示例204(図27参照)のように観察される。表示オブジェクト110の主表示面111は、観察者90に観察容易な状態にあり、付属情報表示面112は観察できない状態にある。
【0147】
仮想空間配置例207(図28参照)は、観察者90が表示面24に正対しているとき(表示切替前)の表示オブジェクト113の様子を示す。表示オブジェクト113は、断面が台形の薄板状であって表示面24より奥手方向に位置する。表示オブジェクト113は、主表示面114を表示面24に向けて、付属情報表示面115を斜めにして前方に向けている。
【0148】
このような表示オブジェクト113は、観察者90に画像表示例206(図28参照)のように観察される。表示オブジェクト113の主表示面114は、観察者90に観察容易な状態にあり、付属情報表示面115は観察容易でないものの、付属情報表示面115の存在を確認可能な状態にある。このような付属情報表示面115は、観察者90に対して付属情報表示面115を観察するための位置変更をおこなう動機付けを与える。
【0149】
仮想空間配置例209(図29参照)は、観察者90が表示面24に正対していないとき(表示切替後)の表示オブジェクト116の様子を示す。表示オブジェクト116は、立方体状であって表示面24より奥手方向に位置する。表示オブジェクト116は、主表示面117および付属情報表示面118を斜めにして前方に向けている。
【0150】
このような表示オブジェクト116は、観察者90に画像表示例208(図29参照)のように観察される。表示切替後の表示オブジェクト116は、変形、向きの変更により表示態様を更新し、付属情報表示面118を観察者90にとって観察容易な表示状態としている。
【0151】
なお、表示切替前の表示オブジェクトが表示オブジェクト110であれば、表示オブジェクト116の付属情報表示面118は、付属情報表示面112の非表示状態から観察者90が観察容易な表示状態になったといえる。また、表示切替前の表示オブジェクトが表示オブジェクト113であれば、表示オブジェクト116の付属情報表示面118は、付属情報表示面115の表示状態よりも観察者90が観察容易な表示状態になったといえる。
【0152】
仮想空間配置例211(図30参照)は、観察者90が表示面24に正対していないとき(表示切替後)の表示オブジェクト119の様子を示す。表示オブジェクト119は、立方体状であって、表示面24を挟んで一部が手前方向に、その余が奥手方向に位置する。表示オブジェクト119は、主表示面120および付属情報表示面121を斜めにして前方に向けている。
【0153】
このような表示オブジェクト119は、観察者90に画像表示例210(図30参照)のように観察される。表示切替後の表示オブジェクト119は、変形、向きの変更、位置の変更により表示態様を更新し、付属情報表示面121を観察者90にとって観察容易な表示状態としている。
【0154】
なお、表示切替前の表示オブジェクトが表示オブジェクト110であれば、表示オブジェクト119の付属情報表示面121は、付属情報表示面112の非表示状態から観察者90が観察容易な表示状態になったといえる。また、表示切替前の表示オブジェクトが表示オブジェクト113であれば、表示オブジェクト119の付属情報表示面121は、付属情報表示面115の表示状態よりも観察者90が観察容易な表示状態になったといえる。
【0155】
このように、画像表示装置40は、ユーザ(観察者90)の動きにしたがい付属情報表示面の観察容易性を変更することができる。このようなGUIの改善は、ユーザの操作性の改善や、表示領域の有効利用により、ユーザの処理効率の向上を図ることができる。
【0156】
次に、情報処理装置30が実行する操作入力特定処理について図31を用いて説明する。図31は、第5の実施形態の操作入力特定処理のフローチャートである。情報処理装置30は、所要のアプリケーションの実行に並行して、操作入力特定処理を実行する。操作入力特定処理は、観察者90の手、指を検出し、手、指によるジェスチャを検出し、アプリケーションの操作入力の特定をおこなう処理である。
【0157】
[ステップS81]情報処理装置30は、選択可能操作情報を取得する。選択可能操作情報は、実行中のアプリケーションの操作入力として有効なジェスチャパタンを定義した情報である。
【0158】
[ステップS82]情報処理装置30は、観察者90の手部を検出する。情報処理装置30は、観察者90の手部の位置、向き、形状などを特定する。観察者90の手部の検出は、撮像装置22が撮影する画像にもとづいておこなう。
【0159】
[ステップS83]情報処理装置30は、観察者90の手部の時系列的な変化を検出する。
【0160】
[ステップS84]情報処理装置30は、選択可能操作情報が定義するジェスチャパタンと、観察者90の手部の時系列的な変化パタンのマッチングをおこなう。
【0161】
[ステップS85]情報処理装置30は、ジェスチャパタンと、観察者90の手部の時系列的な変化パタンとが一致した場合にステップS86にすすみ、一致しない場合にステップS81にすすむ。
【0162】
[ステップS86]情報処理装置30は、選択可能操作情報から一致したジェスチャパタンに対応する操作入力を特定して操作入力特定処理を終了する。
【0163】
次に、ジェスチャ入力の具体例を図32を用いて説明する。図32は、第5の実施形態のジェスチャ入力の一例を示す図である。
【0164】
なお、第5の実施形態の立体画像表示装置20は、表示面の額縁部、または周縁部に、撮像装置22を備える。撮像装置22は、観察者90を撮影する。撮像装置22が撮影した画像は、観察者90の位置を特定し、位置変化を検出するために用いられる。また、撮像装置22が撮影した画像は、位置変化の検出に限らず、ジェスチャ入力に用いることができる。
【0165】
なお、撮像装置22の撮影対象は、観察者90の全部、または体の一部の部位であってもよく、また複数の部位であってもよい。たとえば、観察者90の体幹部は、ボディトラッキングをおこなう場合の撮影対象になる。また、観察者90の頭部は、ヘッドトラッキングをおこなう場合の撮影対象になる。また、観察者90の腕部や手部は、アームトラッキングやハンドトラッキングをおこなう場合の撮影対象になる。また、観察者90の顔部は、フェイストラッキングをおこなう場合の撮影対象になる。また、観察者90の左眼EL、左瞳、右眼ER、右瞳は、アイトラッキング(視線検出を含む)をおこなう場合の撮影対象になる。
【0166】
ジェスチャ入力例212は、観察者90の手部94が位置P11から位置P12まで移動したことを検出したジェスチャ入力例を示す。情報処理装置30は、手部94を位置P11で検出した後、手部94を位置P12で検出することで、所定時間内の手部94の変化量が、所定方向に所定距離(たとえば、左方向に20cm移動)だけあったことを検出する。情報処理装置30は、検出した変化パタンがあらかじめ定義したジェスチャパタンと一致することで、所定の操作入力を受け付ける。
【0167】
また、ジェスチャ入力は、観察者90の手部94が所定量だけ回転したことを検出するものであってもよい。たとえば、情報処理装置30は、手部94を指の位置関係まで含めて検出した後、手部94の指の位置関係を比較して回転を検出することで、所定時間内の手部94の変化量が、所定方向に所定角度(たとえば、反時計回りに30度回転)だけあったことを検出する。情報処理装置30は、検出した変化パタンがあらかじめ定義したジェスチャパタンと一致することで、所定の操作入力を受け付ける。
【0168】
また、ジェスチャ入力は、観察者90の手部94が所定量だけ接近したことを検出するものであってもよい。たとえば、情報処理装置30は、所定時間内の手部94の変化量が、所定方向に所定距離(たとえば、接近方向に10cm移動)だけあったことを検出する。情報処理装置30は、検出した変化パタンがあらかじめ定義したジェスチャパタンと一致することで、所定の操作入力を受け付ける。
【0169】
なお、ジェスチャ入力は、上記に例示した以外にも、傾きの変化(たとえば、手のひらの向きの変化)や形状の変化(たとえば、手を握ったり、開いたりなど)を検出するものであってもよい。
【0170】
なお、手部94によるジェスチャ入力について説明したが、ジェスチャ入力をおこなう部位は、手部94に限らず観察者90のその他の部位(たとえば、頭部、顔部など)であってもよい。また、ジェスチャ入力は、左瞳や右瞳の動きを検出した視線入力などを含むものであってもよい。また、ジェスチャにより特定する操作入力は、マウス操作や、タッチパネルタッチ操作などと同様の操作入力を対象とすることができる。
【0171】
なお、ジェスチャ入力は、観察者90の変化を検出して、表示切替をおこなった後に有効な入力として受け付けるものであってもよい。また、ジェスチャ入力は、付属情報表示面を対象とするものに限ってもよい。このようにすれば、画像表示装置40は、ユーザにとってジェスチャ入力の有効な状態、あるいはジェスチャ入力の有効な対象の把握が容易になる。また、画像表示装置40は、マウス39を用いて右クリック操作していた操作内容を、右クリック入力に代えて観察者90の移動による表示切替、マウス39のポインティングや選択、決定操作入力に代えてジェスチャ入力とすることができる。これにより、画像表示装置40は、ユーザの操作性を改善し、ユーザの処理効率の向上を図ることができる。
【0172】
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態の表示切替処理について図33を用いて説明する。図33は、第6の実施形態の表示切替処理のフローチャートである。第6の実施形態の表示切替処理は、切替情報にもとづいて表示用画像を生成するものではなく、あらかじめ用意してある表示用画像に切り替える点で第5の実施形態の表示切替処理と異なる。また、観察者90の位置検出を含めて表示切替をおこなうため、第5の実施形態の切替トリガ検出処理は、第6の実施形態においておこなわない。情報処理装置30が所要のアプリケーションの実行に並行して、表示切替処理を実行する点は、第5の実施形態と同様である。
【0173】
[ステップS91]情報処理装置30は、撮像装置22からの入力にもとづいて、観察者90の位置検出をおこなう。
【0174】
[ステップS92]情報処理装置30は、観察者90の位置について所定の変化を検出する。
【0175】
[ステップS93]情報処理装置30は、観察者90の位置について所定の変化を検出した場合にステップS94にすすみ、所定の変化を検出しない場合にステップS91にすすむ。
【0176】
[ステップS94]情報処理装置30は、付属情報表示面を観察容易とした表示用画像への切替をおこない、表示切替処理を終了する。
【0177】
情報処理装置30は、あらかじめ第1の表示用画像と、第1の表示用画像と比較して付属情報表示面を観察容易な第2の表示用画像を用意することで、付属情報表示面を観察容易とした表示用画像への切替を容易におこなうことができる。
【0178】
なお、画像表示装置40は、2視点の画像(右眼用画像および左眼用画像)を表示する立体画像表示装置20を備えたが、多視点の立体画像表示装置を備えるようにしてもよい。この場合、画像表示装置40は、立体画像表示装置20で表示する切替前後の画像を異なる視点に対応して多視点の立体画像表示装置に表示する。
【0179】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
【0180】
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0181】
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。
【0182】
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力する表示出力部と、
所定の入力操作を受け付ける入力部と、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える切替部と、
を備える情報処理装置。
(2)前記メール情報表示は、複数のメールを表示するものであって、
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記メール毎の属性情報にしたがう前記奥行き位置に、複数の前記メールを配置した前記第2の表示状態に切り替える、
(1)記載の情報処理装置。
(3)前記切替部は、前記メール毎の属性情報にしたがい前記メールを所定のグループに振り分け、あらかじめ設定した複数の奥行き位置に前記メールを前記グループ単位で配置する(2)記載の情報処理装置。
(4)前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記グループ単位に設定した前記奥行き位置を変更することで前記第2の表示状態に切り替える(3)記載の情報処理装置。
(5)前記メール情報表示は、メール内容を複数の領域に分割して表示するものであって、
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記領域毎の属性情報にしたがう前記奥行き位置に、複数の前記領域を配置した前記第2の表示状態に切り替える、
(1)記載の情報処理装置。
(6)前記属性情報は、前記メール内容の引用深さである(5)記載の情報処理装置。
(7)前記切替部は、前記領域毎の属性情報にしたがい前記領域を所定のグループに振り分け、あらかじめ設定した複数の奥行き位置に前記領域を前記グループ単位で配置する(5)または(6)記載の情報処理装置。
(8)前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記グループ単位に設定した前記奥行き位置を変更することで前記第2の表示状態に切り替える(7)記載の情報処理装置。
(9)前記切替部は、前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の奥行き位置を表示面とする(1)乃至(8)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(10)前記切替部は、前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の奥行き位置を、周縁表示部と同じ奥行き位置とする(1)乃至(8)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(11)前記入力部は、スライドバーにより前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の選択操作を受け付ける(1)乃至(10)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(12)前記表示出力部は、メールを扱うための主表示、および前記主表示に関する付属情報を表示する付属情報表示を、前記メール情報表示として出力し、
前記入力部は、前記表示装置を観察する前記観察者の位置情報を入力する位置情報入力部と、前記位置情報の変化を検出する変化検出部と、を備え、
前記切替部は、前記変化の検出にもとづいて、前記付属情報表示の表示状態を、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替える、
(1)記載の情報処理装置。
(13)前記付属情報は、前記主表示の操作に関する操作情報である(12)記載の情報処理装置。
(14)前記第2の表示状態において、前記観察者のジェスチャから、前記操作情報に関する選択操作を検出するジェスチャ検出部を備える(13)記載の情報処理装置。
(15)前記付属情報は、メールの使用量に関する情報である(12)記載の情報処理装置。
(16)前記付属情報は、前記第1の表示状態において非表示である(12)乃至(15)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(17)前記主表示および前記付属情報表示は、多面体からなる表示オブジェクトのそれぞれ異なる面に表示される(12)乃至(16)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(18)前記切替部は、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替える際に、前記表示オブジェクトの仮想視点を第1の仮想視点から第2の仮想視点に切り替える(12)乃至(17)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(19)メール情報を、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な立体画像により表示する立体画像表示部と、
所定の入力操作を受け付ける入力部と、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える切替部と、
を備える画像表示装置。
(20)両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力するステップと、
所定の入力操作を受け付けるステップと、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替えるステップと、
を有する情報処理方法。
【0183】
なお、上述の実施の形態は、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0184】
さらに、上述の実施の形態は、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0185】
1,10,30……情報処理装置、2……入力部、3,13……切替部、4,14……表示出力部、5……メール情報表示(第1の表示状態)、6……メール情報表示(第2の表示状態)、7……表示装置、8,22……撮像装置、9,9a,9b,90……観察者、11……位置情報入力部、12……変化検出部、15,15a,15b……主表示、16……付属情報表示(第1の表示状態)、17……付属情報表示(第2の表示状態)、20……立体画像表示装置、21……LCD、23……レンチキュラレンズ、24……表示面、31……CPU、32……RAM、33……HDD、34……通信インタフェース、35……グラフィック処理装置、36……入出力インタフェース、37……バス、38……キーボード、39……マウス、40……画像表示装置、41……可搬型記録媒体、50,62……ウインドウ、51,130,135……操作表示部、52,131……フォルダ表示部、53,132……リスト表示部、54,134……プレビュー表示部、55……フォルダ表示部枠、56……リスト表示部枠、57,59,66,67……UI、58……プレビュー表示部枠、60……フォルダ表示行、61……メール表示行、63……ヘッダ情報表示部、64……メール表示部、65……メール表示部枠、68,69,70……分割領域、80,82,83……レイヤ割当情報、81,84,85……レイヤ設定情報、94……手部、100,100a,100b,110,113,116,119……表示オブジェクト、101,111,114,117,120……主表示面、102,102a,102b,112,115,118,121……付属情報表示面、105L,105R,107L,107R……仮想視点、106,108……光源、133……容量表示部、300……切替情報、L0,L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7……レイヤ、EL……左眼、ER……右眼、P1,P2……観察位置、P11,P12……位置、ZL……左眼用画像観察領域、ZR……右眼用画像観察領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力する表示出力部と、
所定の入力操作を受け付ける入力部と、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える切替部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記メール情報表示は、複数のメールを表示するものであって、
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記メール毎の属性情報にしたがう前記奥行き位置に、複数の前記メールを配置した前記第2の表示状態に切り替える、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記切替部は、前記メール毎の属性情報にしたがい前記メールを所定のグループに振り分け、あらかじめ設定した複数の奥行き位置に前記メールを前記グループ単位で配置する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記グループ単位に設定した前記奥行き位置を変更することで前記第2の表示状態に切り替える請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記メール情報表示は、メール内容を複数の領域に分割して表示するものであって、
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記領域毎の属性情報にしたがう前記奥行き位置に、複数の前記領域を配置した前記第2の表示状態に切り替える、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記属性情報は、前記メール内容の引用深さである請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記切替部は、前記領域毎の属性情報にしたがい前記領域を所定のグループに振り分け、あらかじめ設定した複数の奥行き位置に前記領域を前記グループ単位で配置する請求項5記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記グループ単位に設定した前記奥行き位置を変更することで前記第2の表示状態に切り替える請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記切替部は、前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の奥行き位置を表示面とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記切替部は、前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の奥行き位置を、周縁表示部と同じ奥行き位置とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記入力部は、スライドバーにより前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の選択操作を受け付ける請求項1記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示出力部は、メールを扱うための主表示、および前記主表示に関する付属情報を表示する付属情報表示を、前記メール情報表示として出力し、
前記入力部は、前記表示装置を観察する前記観察者の位置情報を入力する位置情報入力部と、前記位置情報の変化を検出する変化検出部と、を備え、
前記切替部は、前記変化の検出にもとづいて、前記付属情報表示の表示状態を、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替える、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記付属情報は、前記主表示の操作に関する操作情報である請求項12記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記第2の表示状態において、前記観察者のジェスチャから、前記操作情報に関する選択操作を検出するジェスチャ検出部を備える請求項13記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記付属情報は、メールの使用量に関する情報である請求項12記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記付属情報は、前記第1の表示状態において非表示である請求項12記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記主表示および前記付属情報表示は、多面体からなる表示オブジェクトのそれぞれ異なる面に表示される請求項12記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記切替部は、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替える際に、前記表示オブジェクトの仮想視点を第1の仮想視点から第2の仮想視点に切り替える請求項12記載の情報処理装置。
【請求項19】
メール情報を、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な立体画像により表示する立体画像表示部と、
所定の入力操作を受け付ける入力部と、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える切替部と、
を備える画像表示装置。
【請求項20】
両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力するステップと、
所定の入力操作を受け付けるステップと、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替えるステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項1】
両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力する表示出力部と、
所定の入力操作を受け付ける入力部と、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える切替部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記メール情報表示は、複数のメールを表示するものであって、
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記メール毎の属性情報にしたがう前記奥行き位置に、複数の前記メールを配置した前記第2の表示状態に切り替える、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記切替部は、前記メール毎の属性情報にしたがい前記メールを所定のグループに振り分け、あらかじめ設定した複数の奥行き位置に前記メールを前記グループ単位で配置する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記グループ単位に設定した前記奥行き位置を変更することで前記第2の表示状態に切り替える請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記メール情報表示は、メール内容を複数の領域に分割して表示するものであって、
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記領域毎の属性情報にしたがう前記奥行き位置に、複数の前記領域を配置した前記第2の表示状態に切り替える、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記属性情報は、前記メール内容の引用深さである請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記切替部は、前記領域毎の属性情報にしたがい前記領域を所定のグループに振り分け、あらかじめ設定した複数の奥行き位置に前記領域を前記グループ単位で配置する請求項5記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記切替部は、前記第1の表示状態から、前記グループ単位に設定した前記奥行き位置を変更することで前記第2の表示状態に切り替える請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記切替部は、前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の奥行き位置を表示面とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記切替部は、前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の奥行き位置を、周縁表示部と同じ奥行き位置とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記入力部は、スライドバーにより前記第2の表示状態におけるフォーカスされた表示要素の選択操作を受け付ける請求項1記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示出力部は、メールを扱うための主表示、および前記主表示に関する付属情報を表示する付属情報表示を、前記メール情報表示として出力し、
前記入力部は、前記表示装置を観察する前記観察者の位置情報を入力する位置情報入力部と、前記位置情報の変化を検出する変化検出部と、を備え、
前記切替部は、前記変化の検出にもとづいて、前記付属情報表示の表示状態を、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替える、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記付属情報は、前記主表示の操作に関する操作情報である請求項12記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記第2の表示状態において、前記観察者のジェスチャから、前記操作情報に関する選択操作を検出するジェスチャ検出部を備える請求項13記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記付属情報は、メールの使用量に関する情報である請求項12記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記付属情報は、前記第1の表示状態において非表示である請求項12記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記主表示および前記付属情報表示は、多面体からなる表示オブジェクトのそれぞれ異なる面に表示される請求項12記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記切替部は、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替える際に、前記表示オブジェクトの仮想視点を第1の仮想視点から第2の仮想視点に切り替える請求項12記載の情報処理装置。
【請求項19】
メール情報を、両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な立体画像により表示する立体画像表示部と、
所定の入力操作を受け付ける入力部と、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替える切替部と、
を備える画像表示装置。
【請求項20】
両眼視差により観察者が立体画像を観視可能な表示装置に、メール情報表示を出力するステップと、
所定の入力操作を受け付けるステップと、
前記入力操作にもとづいて、前記メール情報表示の表示状態を、第1の表示状態から前記表示装置における奥行き位置が前記第1の表示状態と異なる第2の表示状態に切り替えるステップと、
を有する情報処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2013−16116(P2013−16116A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150076(P2011−150076)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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