説明

情報処理装置およびその動作制御のためのプログラム

【課題】 ヘルプ画像における説明をユーザにより理解し易く表示する。
【解決手段】 CPU19は、店舗などにおける業務に関するユーザによる指示がそれぞれ関連付けられた複数の表示部品(ボタン部品)を配列してなる操作領域を含んだGUI画像を生成する。LCD10は、上記のGUI画像を表示する。タッチパネル12は、GUI画像に含まれた複数の表示部品のうちの任意の1つを指定するユーザの操作を入力する。CPU19は、タッチパネル12により入力された操作により指定された表示部品に関連付けられた指示に従って業務を支援するための支援処理を実行する。そしてCPU19は、支援処理に関する説明の表示がユーザにより指定されている期間に、複数の表示部品を小型化することによって小さくした操作領域と、上記の説明を表した説明画像とを互いに重ならないように表すようにGUI画像を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店等における店員などによる注文受付業務などのような業務を支援するために利用可能な情報処理装置およびその動作制御のためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばファミリーレストランや居酒屋等の多くの飲食店では、メニュー品目の注文の受付業務や会計業務などの種々の業務を支援する種々の情報処理装置が利用されている。これらの情報処理装置はネットワークを介して互いに接続されて協働することにより、各種の業務の支援を効率的に行うシステムが構築されることも多い。
【0003】
さて、上記のような情報処理装置では、ユーザによる指示の入力にグラフィカルユーザインタフェースを利用することが一般的である。そしてこのグラフィカルユーザインタフェースにおける表示画像(グラフィカルユーザインタフェース画像)には、ユーザの指示を入力するための表示部品が複数配列される。なお上記の表示部品は、例えば注文されたメニュー品目を指定するためのボタンを仮想的に表した画像などを指す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−255065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような情報処理装置は、高機能化に伴って操作が複雑となっており、操作説明を表したヘルプ画像を表示できることが望まれている。しかしながら、このヘルプ画像は通常の業務に際しては多くの場合必要ではない。そこで、ユーザからの要求に応じて一時的にヘルプ画像を表示することが一般的である。
【0006】
そしてこのような場合にヘルプ画像は、元々表示されていたグラフィカルユーザインタフェース画像の表示を取り止めた上で表示するか、あるいはグラフィカルユーザインタフェース画像に重畳して表示するものとなっていた(例えば、特許文献1を参照)。
【0007】
このため、ヘルプ画像の表示時には、このヘルプ画像にて操作対象として説明されている表示部品が表示されていないことがあり得、この場合にはヘルプ画像における説明をユーザが把握しづらくなってしまう。
【0008】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、ヘルプ画像における説明をユーザにより理解し易く表示することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様による情報処理装置は、業務に関するユーザによる指示がそれぞれ関連付けられた複数の表示部品を配列してなる操作領域を含んだグラフィカルユーザインタフェース画像を生成する生成手段と、前記グラフィカルユーザインタフェース画像を表示する表示手段と、前記表示手段により表示されている前記グラフィカルユーザインタフェース画像に含まれた前記複数の表示部品のうちの任意の1つを指定するユーザの操作を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された操作により指定された表示部品に関連付けられた指示に従って前記業務を支援するための支援処理を実行する処理手段とを備え、かつ前記生成手段は、前記支援処理に関する説明の表示が前記ユーザにより指定されている期間には、前記複数の表示部品を小型化することによって小さくした前記操作領域と前記説明を表した説明画像とを互いに重ならせずに表すように前記グラフィカルユーザインタフェース画像を変更する。
【0010】
本発明の第2の態様によるプログラムは、グラフィカルユーザインタフェース画像を表示する表示手段と、前記表示手段により表示されている前記グラフィカルユーザインタフェース画像に含まれた複数の表示部品のうちの任意の1つを指定するユーザの操作を入力する入力手段とともに情報処理装置を構成するコンピュータを、店舗における業務に関する前記ユーザによる指示がそれぞれ関連付けられた複数の表示部品を配列してなる操作領域を含むように前記グラフィカルユーザインタフェース画像を生成する生成手段と、前記入力手段により入力された操作により指定された表示部品に関連付けられた指示に従って前記業務を支援するための支援処理を実行する処理手段として機能させ、かつ前記生成手段を、前記支援処理に関する説明の表示が前記ユーザにより指定されている期間には、前記複数の表示部品を小型化することによって小さくした前記操作領域と前記説明を表した説明画像とを互いに重ならせずに表すように前記グラフィカルユーザインタフェース画像を変更するものとする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ヘルプ画像における説明をユーザにより理解し易く表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る接客支援システムの構成を図。
【図2】図1中の情報端末のブロック図。
【図3】図2中のHDDに記憶される部門ファイルのファイル構造を示す図。
【図4】図2中のHDDに記憶されるPLUファイルのファイル構造を示す図。
【図5】図2中のCPUのフローチャート。
【図6】オーダー入力用のGUI画像の一例を示す図。
【図7】図6に示すGUI画像を操作説明用画像を含むように更新して得られたGUI画像の一例を示す図。
【図8】図6に示すGUI画像を操作説明用画像を含むように更新して得られたGUI画像の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0014】
図1は本実施形態に係る接客支援システム100の構成を図である。
【0015】
この接客支援システム100は、飲食店や販売店などのような顧客の注文に応じて飲食サービスや商品販売サービスを提供する任意の施設で利用可能である。ただし以下においては、飲食店での利用に適応するものとして構成された接客支援システム100について説明することとする。
【0016】
接客支援システム100は、3つの情報端末1、キッチンプリンタ2およびステーション3をLAN(local area network)4にそれぞれ接続して構成される。ただし、情報端末1は、1台のみを含んでも良いし、2台または4台以上を含んでも良い。またキッチンプリンタ2は、2台以上を含み得る。
【0017】
情報端末1は、例えば接客フロアやチェックアウトカウンタに設置される。顧客に対する案内業務、受注業務、給仕(配膳)業務、あるいは会計業務など各種の業務を支援するための処理を行う。そして、接客フロアに設置された情報端末1においては、案内業務、受注業務および給仕(配膳)業務を支援するための処理が主として利用される。またチェックアウトカウンタに設置された情報端末1においては、さらに会計業務を支援するための処理が利用される。なお、情報端末1は、上記の業務の一部のみを支援する処理を行うことにより用途に特化したものとしても良い。すなわち、この情報端末1は、店舗における業務を支援するための情報処理装置としての機能を備えている。つまり接客支援システム100は、情報処理装置を含んだものとなっている。
【0018】
キッチンプリンタ2は、例えばキッチンに設置され、情報端末1から送信された受注情報に基づく調理指示伝票を調理人のために印字する。
【0019】
ステーション3は、例えばバックヤードに設置され、情報端末1から送信された各種の情報を集計処理し、飲食店の営業に拘わる管理業務を支援する。またステーション3は、複数の情報端末1で共通に利用される情報の管理処理を行うこともある。
【0020】
図2は情報端末1のブロック図である。
【0021】
情報端末1は、液晶ディスプレイ(LCD)10、表示コントローラ11、タッチパネル12、タッチパネルコントローラ13、周辺機器インタフェース(周辺機器I/F)14、通信インタフェース(通信I/F)15、ROM(read-only memory)16、RAM(random-access memory)17、HDD(hard disk drive)18およびCPU(central processing unit)19を含む。このうち、表示コントローラ11、タッチパネルコントローラ13、周辺機器インタフェース14、通信インタフェース15、ROM16、RAM17、HDD18およびCPU19は、バスラインにそれぞれ接続されている。液晶ディスプレイ10およびタッチパネル12は、表示コントローラ11およびタッチパネルコントローラ13にそれぞれ接続されている。
【0022】
液晶ディスプレイ10は、表示コントローラ11により駆動されて画像を表示する。表示コントローラ11は、CPU19の制御の下にRAM17から転送される画像データに応じた画像が表示されるように液晶ディスプレイ10を制御する。
【0023】
タッチパネル12は、液晶ディスプレイ10の表示面に積層配置されている。タッチパネル12は、液晶ディスプレイ10の表示画面へのユーザによるタッチがなされた際に、そのタッチ位置に応じた検出信号を出力する。タッチパネルコントローラ13は、タッチパネル12から出力された検出信号に基づいて上記のタッチ位置を表す座標情報を求め、この座標情報をCPU19へ送る。
【0024】
周辺機器インタフェース14には、プリンタ5や客面表示装置6などの周辺機器が必要に応じて接続される。周辺機器インタフェース14は、接続されている周辺機器と通信する。周辺機器インタフェース14としては、USB(universal serial bus)の汎用規格に準拠したインタフェース回路などを利用できる。なお、プリンタ5は、受注伝票、領収伝票あるいは各種のジャーナルなどを印刷するために利用される。客面表示装置6は、会計結果や広告情報などを顧客に提示するための画像を表示するために利用される。プリンタ5および客面表示装置6の少なくとも一方は、情報端末1に内蔵されていても良い。
【0025】
通信インタフェース15は、キッチンプリンタ2およびステーション3とLAN4を介して通信する。通信インタフェース15としては、イーサネット(登録商標)などの汎用規格に準拠したインタフェース回路などを利用できる。
【0026】
ROM16は、CPU19の処理手順を記述したプログラムや、CPU16が各種の処理を実行する上で必要なデータなどを記憶している。
【0027】
RAM17は、CPU16が各種の処理を実行する上で必要なデータを必要に応じて記憶する。例えばRAM17には、液晶ディスプレイ10で表示する画像を表す画像情報が記憶される。またRAM17は、CPU16が各種の処理を行う際のワークエリアとしても利用される。
【0028】
HDD18は、CPU19の処理手順を記述したプログラムや、CPU16が各種の処理を実行する上で必要なデータなどを記憶している。HDD18が記憶するデータには、後述する部門ファイルおよびPLU(price look up)ファイルを含む。またHDD18が記憶するデータには、各種の画像を生成するための素材となる表示部品を表すデータが含まれる。この表示部品には、グラフィカルユーザインタフェース画像に配置するボタン部品も含まれる。
【0029】
CPU19は、ROM16やHDD18に記憶されたプログラムに従って、前述した各種の業務を支援するための各種の処理を実行する。なお、業務を支援するための各種の処理とは、例えばメニュー品目のオーダー受け付けのための処理などである。
【0030】
なお、情報端末1は、ROM16やHDD18にプログラムが記憶された状態にて販売や譲渡がなされても良いし、記憶媒体に記憶された状態や通信回線を介した通信により販売または譲渡されたプログラムが任意に情報端末1にインストールされても良い。なお、上記の記憶媒体としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、あるいは半導体メモリなどのあらゆる種類のものを利用できる。
【0031】
図3は部門ファイルのファイル構造を示す図である。
【0032】
部門ファイルは、部門番号、部門名、タグ位置および備考の各情報フィールドをそれぞれ含んだ複数のデータレコードの集合からなる。これらのデータレコードは、個別の部門に関する情報がそれぞれ記述される。具体的には、部門番号の情報フィールドには、メニュー品目を分類するべく定められた複数の部門のそれぞれに割り付けられた番号が記述される。部門名の情報フィールドには、上記の部門のそれぞれを識別するための名称が記述される。タグ位置の情報フィールドには、後述するオーダー入力用のグラフィカルユーザインタフェース画像(以下、GUI画像と記す)におけるボタン部品の配置位置が記述される。備考には、その他の備考情報が必要に応じて記述される。なお図3においては、いずれのデータレコードも備考情報が記述されていない。
【0033】
図3の例では、「ドリンク」「デザート」「和膳」「和洋食」「丼もの」「鍋もの」「うどん&そば」「一品料理」ならびに「健康とサラダ」なる9つの部門が定められており、これらの部門には「01」〜「09」の各部門番号がそれぞれ割り付けられていることが部門ファイルに記述されている。そして例えば、「ドリンク」なる部門に対応するボタン部品の配置位置が「2行5列」であることが部門ファイルに記述されている。
【0034】
図4はPLUファイルのファイル構造を示す図である。
【0035】
PLUファイル402は、コード、部門、割付、画像、メニュー名、単価、持帰り、奉仕料対象およびボタン色の各情報フィールドをそれぞれ含んだ複数のデータレコードの集合からなる。これらのデータレコードには、個別のメニュー品目に関する情報が記述される。コードの情報フィールドには、個々のメニュー品目に割り付けられたコードが記述される。部門の情報フィールドには、個々のメニュー品目が属する部門の部門番号が記述される。割付の情報フィールドには、オーダー入力用のGUI画像におけるボタン部品の配置位置が記述される。画像の情報フィールドには、ボタン部品に重畳表示する画像が記述される。メニュー名の情報フィールドには、個々のメニュー品目の名称が記述される。単価の情報フィールドには、個々のメニュー品目の単価が記述される。持帰りの情報フィールドには、個々のメニュー品目の持ち帰りの可否が記述される。奉仕料対象の情報フィールドには、個々のメニュー品目が奉仕料徴収の対象となるか否かが記述される。ボタン色の情報フィールドは、ボタン部品の色が記述される。
【0036】
なお、部門ファイルおよびPLUファイルは、接客支援システム100が使用される飲食店における営業実態に基づいて、例えば接客支援システム100の導入作業の一環として作成されてHDD18に書き込まれる。また部門ファイルおよびPLUファイルは、ステーション3に内臓または接続された記憶媒体のみにより記憶されても良いし、そのような記憶媒体とHDD18との双方により記憶されても良い。
【0037】
次に接客支援システム100の動作について説明する。
【0038】
顧客の注文についてのオーダー情報が店員によって情報端末1に入力されると、入力されたオーダー情報はLAN4を介してステーション3に伝送される。ステーション3は、到来したオーダー情報を、会計処理や集計処理などのために管理する。またステーション3は、オーダー情報をLAN4を介してキッチンプリンタ2へと送信する。キッチンプリンタ2は、到来したオーダー情報に応じた内容の調理指示伝票を印字する。
【0039】
さて、上記のようなオーダー情報の入力に使用される情報端末1は、例えば店員によってオーダー入力モードに設定される。このオーダー入力モードが設定されているときにCPU19は、図5に示す処理を実行する。ただし、図5においては本実施の形態の特徴的な一部の処理のみを示している。
【0040】
ステップSa1においてCPU19は、オーダー入力用のGUI画像を生成し、このGUI画像をLCD10に表示させる。具体的には、CPU19は図6に示すようなレイアウトのGUI画像70を示す画像データをRAM17に生成する。
【0041】
GUI画像70は、オーダー入力のための操作用領域71を含む。操作用領域71には、領域71a,71b,71cを含んでいる。領域71aは、オーダー入力の結果を表す。領域71bは、複数のボタン部品が配列される。領域71cは、オーダー入力操作に関わる付加機能を指定するための複数のボタン部品が配列される。
【0042】
領域71bに配置されるボタン部品には、部門がそれぞれ関連付けられた複数のボタン部品と、メニュー品目がそれぞれ関連付けられた複数のボタン部品とを含む。メニュー品目がそれぞれ関連付けられた複数のボタン部品は、その関連付けられたメニュー品目のオーダー受け付けのための処理を行うよう指示するためのユーザ操作を入力するためのものである。部門がそれぞれ関連付けられた複数のボタン部品を配列する領域と、メニュー品目がそれぞれ関連付けられた複数のボタン部品を配列する領域とは、それぞれ個別に予め定義されており、CPU19は、これらの領域内での各ボタン部品の位置を部門ファイルおよびPLUファイルに記述された情報に基づいて決定する。そしてCPU19は、領域71b,71cに配置するべきボタン部品の情報をHDD18から取得して、その情報を配置位置に応じてRAM17に展開する。
【0043】
GUI画像70は、操作用領域71の外にも複数のボタン部品を配置している。これらのボタン部品のうちの一つであるボタン部品72には、操作説明の表示(ヘルプ表示)の要求の入力が関連付けられている。
【0044】
なお、図6における領域71aはオーダー入力がなされたのちの状態を示している。これは、領域71aの機能を把握し易くするためであり、CPU19がステップSa1において生成するGUI画像には、具体的なオーダー入力の結果の情報はまだ含まれない。
【0045】
そしてGUI画像70を示す画像データを生成し終えたならばCPU19は、表示コントローラ11に対してその画像データを転送するとともに、表示を指示する。これに応じて表示コントローラ11は、転送された画像データに応じてGUI画像70が表示されるようにLCD10を駆動する。
【0046】
GUI画像70がLCD10によって表示された状態でCPU19は、ステップSa2においてユーザによりGUI操作が行われるのを待ち受ける。なお本実施形態では、GUI操作はLCD10の表示画面をユーザが指などでタッチすることにより行われる。そこでCPU19は、タッチパネルコントローラ13から検出信号が与えられたならば、ユーザによるGUI操作がなされたと判断し、ステップSa2からステップSa3へ進む。
【0047】
ステップSa3においてCPU19は、上記のなされたGUI操作の内容を判定する。具体的にはCPU19は、上記の検出信号に基づいてタッチ位置を判断し、そのタッチ位置に割り付けられている機能を実現するための処理の実行がユーザにより指示されたとして判定する。例えば、ユーザがメニュー品目が関連付けられたボタン部品をタッチするように表示画面にタッチしたならば、該当するボタン部品に関連付けられたメニュー品目のオーダー受け付けのための処理を行うよう指示するためのユーザ操作であると判定する。
【0048】
ヘルプ表示以外の機能を実現するための処理の実行がユーザにより指示されたならばCPU19は、その指示に応じた図示しない処理に移行し、その処理を実行する。例えば、部門が関連付けられたボタン部品をタッチすることによって部門の切り換えが指示されたならばCPU19は、タッチされたボタン部品に関連付けられた部門に属するメニュー品目のボタン部品が配列されるように領域71bを更新する処理を実行する。また、メニュー品目が関連付けられたボタン部品をタッチすることによってオーダー受け付けのための処理を行うように指示されたならばCPU19は、タッチされたボタン部品に関連付けられたメニュー品目に関するオーダー情報をステーション3に送信するとともに、そのオーダー入力の結果を表すように領域71aにおける表示内容を更新する処理を実行する。なお、別の業務を支援するための処理の起動や処理の停止などのような図5の処理の終了条件に合致する要求がなされた場合以外では、操作に応じた処理の完了後にCPU19はステップSa2の待ち受け状態に戻る。
【0049】
さて、例えばボタン部品72がタッチされるなどしてヘルプ表示が要求されたのであれば、CPU19はステップSa3からステップSa4へ進む。
【0050】
ステップSa4においてCPU19は、その時点でLCD10に表示させているGUI画像70における操作用領域71内の画像を横方向に一定の率で縮小して縮小画像を生成する。
【0051】
ステップSa5においてCPU19は、LCD10に表示させる画像を、図7に示すようなレイアウトのGUI画像80に更新する。具体的には、CPU19は、GUI画像70における操作用領域71の左端に寄せた状態で縮小画像81を配置する。そしてCPU19は、操作用領域71よりも縮小画像81が小さいことにより生じる空き領域をヘルプ領域82とし、このヘルプ領域82に操作説明用画像を配置することによって、GUI画像80を生成する。操作説明用画像は、それを表すデータがROM16またはHDD18に予め記憶されており、CPU19はそのデータに基づく画像をRAM17に展開する。なお、操作説明用画像を表すデータは、例えばHTML(hypertext markup language)などのような周知のページ記述言語により作成されたものを利用可能である。またGUI画像80には、縮小画像81およびヘルプ領域82の外にも複数のボタン部品を配置している。これらのボタン部品のうちの一つであるボタン部品83には、操作説明の表示(ヘルプ表示)の削除要求の入力が関連付けられている。
【0052】
GUI画像80がLCD10によって表示された状態でCPU19は、ステップSa6においてユーザによりGUI操作が行われるのを待ち受ける。そしてCPU19は、ユーザによるGUI操作がなされたならば、ステップSa6からステップSa7へ進む。
【0053】
ステップSa7においてCPU19は、上記のなされたGUI操作の内容を判定する。
【0054】
ヘルプ表示の削除以外の機能が指定されたならばCPU19は、その指定に応じた図示しない処理に移行し、その処理を実行する。例えば、操作説明用画像内にはハイパーリンクが設定されていて、そのハイパーリンクが設定された箇所をタッチするようにユーザが表示画面にタッチしたならば、CPU19はリンク先の情報を表すように操作説明用画像を更新する。なお、別の業務を支援するための処理の起動や処理の停止などのような図5の処理の終了条件に合致する要求がなされた場合以外では、操作に応じた処理の完了後にCPU19はステップSa6の待ち受け状態に戻る。
【0055】
さて、例えばボタン部品83がタッチされるなどしてヘルプ表示の削除が要求されたのであれば、CPU19はステップSa7からステップSa8へ進む。
【0056】
ステップSa8においてCPU19は、ヘルプ領域82を除去する。この上でステップSa9においてCPU19は、操作用領域71を元に戻して、LCD10での表示画像をGUI画像70に戻す。
【0057】
こののちにCPU19は、ステップSa2の待ち受け状態に戻る。
【0058】
以上のように情報端末1においては、オーダー入力用のGUI画像70がLCD10にて表示されている状態においてヘルプ表示の要求がなされたならば、GUI画像70における操作用領域71に示された画像を縮小するとともに、これによって生じる空き領域としてのヘルプ領域82に操作説明用画像が配置されたGUI画像80に変更される。つまり、GUI画像80には、ヘルプ表示の要求がなされた際に操作用領域71に示されていた情報の全てを表す画像と、操作説明用画像とが並べて示される。従って、ユーザは、操作用領域71に表示されていた画像を確認しながら操作説明画像により操作を確認することができる。
【0059】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
【0060】
販売店における商品購入の注文の受け付けなどのような上記各実施形態とは異なる受注業務を支援する装置においても上記の実施形態と同様に実施が可能である。また、注文の受付業務の支援に拘わらず、会計業務や売上集計業務などのような他の様々な業務を支援する処理に際してのGUI画像の表示に関しても上記の実施形態と同様に実施が可能である。
【0061】
GUI操作は、マウスなどの他のポインティングデバイスを用いて行われても良い。
【0062】
操作用領域71に示された画像を縮小する際に、ボタン部品のみを縮小し、ボタン部品上に示す文字のサイズは変更しないこととしても良い。そうすれば、各ボタン部品の機能をユーザが容易に判別することが可能となる。この場合に文字が縮小されたボタン部品の上に配置しきれなくなる場合には、例えば改行を新たに加えるか、あるいは既に改行状態であるならば改行位置を変更するなどして、全ての文字を縮小されたボタン部品の上に配置することが望ましい。このようにして図6に示したGUI画像70を更新して生成されたGUI画像90を図8に示す。例えば「海の幸サラダ」なる文字列は、GUI画像70においては1行で配列されていたのに対して、GUI画像90においては「海の幸」と「サラダ」とに分けて2行で配列するように更新している。また「あったか豆腐」なる文字列は、GUI画像70においては「あったか」と「豆腐」とに分けた2行で配列されていたのに対して、GUI画像90においては「あった」と「か豆腐」とに分けた2行で配列するように改行位置を変更している。
【0063】
操作用領域71に示された画像を縮小する際に、ボタン部品上に示す文字をそのサイズを変更せずにボタン部品上に配置することが可能である場合にはそのようにし、不可能である場合には文字のサイズを小さく変更することとしても良い。
【0064】
支援する業務は、ユーザの業務である必要はない。すなわち、例えば、買上商品に関する情報を入力する業務を支援する処理を買上客の操作に応じて実行するセルフレジスタ装置においても上記の実施形態と同様な実施が可能である。
【0065】
ヘルプ領域を設定して操作説明用画像を表示したのちに、ヘルプ領域外の領域に縮小画像を表示してGUI画像を生成するなどのように、GUI画像を変更する手順は任意であって良い。
【0066】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0067】
1…情報端末、2…キッチンプリンタ、3…ステーション、4…LAN、5…プリンタ、6…客面表示装置、10…液晶ディスプレイ(LCD)、11…表示コントローラ、12…タッチパネル、13…タッチパネルコントローラ、14…周辺機器インタフェース(周辺機器I/F)、15…通信インタフェース(通信I/F)、16…ROM、17…RAM、18…HDD、19…CPU、100…接客支援システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる指示がそれぞれ関連付けられた複数の表示部品を配列してなる操作領域を含んだグラフィカルユーザインタフェース画像を生成する生成手段と、
前記グラフィカルユーザインタフェース画像を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示されている前記グラフィカルユーザインタフェース画像に含まれた前記複数の表示部品のうちの任意の1つを指定するユーザの操作を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された操作により指定された表示部品に関連付けられた指示に応じた処理を実行する処理手段とを具備し、
かつ前記生成手段は、前記支援処理に関する説明の表示が前記ユーザにより指定されている期間には、前記複数の表示部品を小型化することによって小さくした前記操作領域と前記説明を表した説明画像とを互いに重ならせずに表すように前記グラフィカルユーザインタフェース画像を変更することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生成手段は、前記表示部品を小型化する際には、前記表示部品に含まれる文字も小さくすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記生成手段は、前記表示部品を小型化する際には、前記表示部品に含まれる文字のサイズを変えずに前記表示部品中での文字の配置を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成手段は、前記表示部品を小型化する際には、前記表示部品に含まれる全ての文字をその文字サイズを変えずに前記表示部品中での文字の配置を変更することが可能であるならばそのようにし、不可能であるならば文字も小さくすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生成手段は、前記処理手段による支援処理の結果を表す結果画像を前記操作領域に含むように前記グラフィカルユーザインタフェース画像を生成し、かつ前記支援処理に関する説明の表示が前記ユーザにより指定されている期間には前記結果画像も縮小することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
グラフィカルユーザインタフェース画像を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示されている前記グラフィカルユーザインタフェース画像に含まれた複数の表示部品のうちの任意の1つを指定するユーザの操作を入力する入力手段とともに情報処理装置を構成するコンピュータを、
前記ユーザによる指示がそれぞれ関連付けられた複数の表示部品を配列してなる操作領域を含むように前記グラフィカルユーザインタフェース画像を生成する生成手段と、
前記入力手段により入力された操作により指定された表示部品に関連付けられた指示に応じた処理を実行する処理手段として機能させ、
かつ前記生成手段を、前記処理に関する説明の表示が前記ユーザにより指定されている期間には、前記複数の表示部品を小型化することによって小さくした前記操作領域と前記説明を表した説明画像とを互いに重ならせずに表すように前記グラフィカルユーザインタフェース画像を変更するものとすることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−192253(P2011−192253A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−163378(P2010−163378)
【出願日】平成22年7月20日(2010.7.20)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】