説明

情報処理装置および情報処理システム

【課題】情報処理装置および情報処理システムを提案する。
【解決手段】
放送番組および記録装置に記録された番組の番組情報を含み、ユーザ毎に蓄積されたコンテンツ情報を管理するサーバと、前記サーバから受信したコンテンツ情報の表示を制御する表示制御部と、前記表示制御部により表示制御されたコンテンツ情報から、視聴対象番組の選択を受け付ける選択部と、前記情報処理装置で選択された視聴対象番組の再生を制御する再生制御部と、を備える情報処理装置と、を備える、情報処理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法及び携帯端末装置及び携帯端末情報処理方法及び記録再生装置及び記録再生方法に関する。詳しくは、予めインターネットやデジタル放送で送出された番組情報(コンテンツ情報)がデータベースに蓄積して抽出することができることを前提として、その番組情報を個人毎に携帯端末に表示させ、その表示させた情報に応じてAV機器を制御することにより、番組名を選んで再生したり録画予約する放送番組記録再生装置及び放送番組記録再生用携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、番組録画予約をインターネット上の電子番組表を用いて行う環境が整備しつつある。例えば、同一出願人が提唱するiEPG(インターネット電子番組ガイド)方式がある。このiEPG方式は、インターネット上の番組予約サイトを利用して録画予約を行うシステム(録画システム、商品名:Giga
Pocket)用に開発されたものであり、インターネットTVガイドとして提供されているものである。この録画システムは、番組一覧から予約したい番組の予約ボタンを押すことで、放送局名、番組名、開始/終了時間などが記述されたテキストファイルがダウンロードされる。そして、この録画システムは、ダウンロードされた種々のデータを元に予約を行うことで、Web上の操作だけで番組予約が可能になる。
【0003】
又、個人の趣向に合わせた番組情報を用いて自動録画を行うサービスがパーソナルテレビ「ReplayTV」、TiVo社に代表されるPVR(パーソナルビデオレコーダ)を主体にしたものがある。ReplayTVによるサービスは、パーソナルテレビと呼ばれるものの一つで、放送中のテレビ番組をリアルタイムにHDD(ハードディスクデバイス)に録画し、番組を見ながら一時停止したり、巻き戻したりできると共に、番組表を入手し、番組の役者、テーマ等で番組を選び、好きな番組だけを集めてHDD上に自分だけのチャンネルを作ることができる。
【0004】
又、PVRを主体にしたサービスは、従来のようなVCR(ビデオテープレコーダ)のようなものだが、テープの代わりに大容量のハードディスクを使って何時間もの番組を録画できる。番組をリアルタイムで録画できる為、PVR利用者は放送中の番組にポーズと巻き戻しを使ってコマーシャル抜きで番組を楽しむことが可能である。又、PVRは何十種類もの番組を選択して、後で見るために録画しておくこともできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したインターネットTVガイドにおけるサービスは、録画予約の設定と番組情報のダウンロードを行うのみで個人の趣向に合わせて番組情報を抽出するサービスはしていない。この個人の趣向に合わせた番組情報の抽出は、従来のVCRの録画予約をリモコンで行うか又はパソコン(PC)上で行うかの違いで本質的にユーザの録画する意思が無ければ録画予約は実行されない。これは今後のデジタル多チャンネル時代には注意深く番組情報を確認しなければ見逃す番組が増える恐れがあるという問題がある。
【0006】
又、上記したReplayTV、PVRを使用したサービスにおいても、個人の趣向に合わせた録画は可能であるが、機器自体が独立した機器のため個人別の番組情報を統合的に管理することができないという問題がある。
【0007】
従って、インターネットやデジタル放送等で送出された放送番組及びその情報が所定の記録媒体に蓄積されて抽出できることを前提として、個人の趣向に合わせた放送番組情報により所望の放送番組情報を簡単に選択して再生したり録画予約することができると共に、複数の個人別放送番組情報を統合管理できるようにすることに解決しなければならない課題を有する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決する為、本発明に係る情報処理装置及び情報処理方法及び携帯端末装置及び携帯端末情報処理方法及び記録再生装置及び記録再生方法は次のような構成にすることである。
【0009】
(1)ユーザ個人の趣向にあった放送番組の番組情報からなるコンテンツ情報を蓄積することができるデータベースを管理する番組管理手段と、該データベースに蓄積されている前記コンテンツ情報を電子機器に無線通信により伝達することができる伝達手段と、前記電子機器の制御に基づいて、放送番組からなるコンテンツを記録再生する機能を有する機器を制御する制御手段とからなる情報処理装置。
(2)前記電子機器は、携帯端末機であることを特徴とする(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記携帯端末機は、プライベートな機器であることを特徴とする(2)に記載の情報処理装置。
(4)前記放送番組からなるコンテンツを記録再生する機能を有する機器は、オーディオ機器及び又はビデオ機器であることを特徴とする(1)に記載の情報処理装置。
(5)前記無線通信は、スペクトル拡散通信方式に基づくことを特徴とする(1)に記載の情報処理装置。
(6)前記電子機器の無線通信は、公衆回線を利用した通信と近距離無線通信とを適宜切り替えることができるようにしたことを特徴とする(1)に記載の情報処理装置。
(7)前記近距離無線通信は、Bluetooth方式に基づくことを特徴とする(6)に記載の情報処理装置。
(8)前記近距離無線通信は、赤外線通信方式に基づくことを特徴とする(6)に記載の情報処理装置。
(9)ユーザ個人の趣向にあった放送番組の番組情報からなるコンテンツ情報を蓄積することができるデータベースを管理し、前記データベースに蓄積されている前記コンテンツ情報を電子機器に無線通信により伝達し、前記電子機器の制御に基づいて、放送番組からなるコンテンツを記録再生する機能を有する機器を制御することを特徴とする情報処理方法。
【0010】
(10)ユーザ個人の趣向にあった放送番組の番組情報からなるコンテンツ情報が蓄積されているデータベースからコンテンツ情報を無線通信により取得する取得手段と、該取得手段により得られた前記コンテンツ情報を表示するように制御する表示制御手段と、放送番組からなるコンテンツを記録再生する機能を有する機器を制御するコマンドを該機器の記録再生を制御するサーバに伝達するコマンド伝達手段とからなる携帯端末装置。
(11)前記放送番組からなるコンテンツを記録再生する機能を有する機器は、オーディオ機器及び又はビデオ機器であることを特徴とする(10)に記載の携帯端末装置。
(12)前記無線通信は、スペクトル拡散通信方式に基づくことを特徴とする(10)に記載の携帯端末装置。
(13)前記無線通信は、公衆回線を利用した通信と近距離無線通信とを適宜切り替えることができるようにしたことを特徴とする(10)に記載の携帯端末装置。
(14)前記近距離無線通信は、Bluetooth方式に基づくことを特徴とする(13)に記載の携帯端末装置。
(15)前記近距離無線通信は、赤外線通信方式に基づくことを特徴とする(13)に記載の携帯端末装置。
(16)ユーザ個人の趣向にあった放送番組の番組情報からなるコンテンツ情報が蓄積されているデータベースからコンテンツ情報を無線通信により取得し、前記無線通信により取得した前記コンテンツ情報を表示するように制御し、放送番組からなるコンテンツを記録再生する機能を有する機器を制御するコマンドを該機器の記録再生を制御するサーバに伝達することを特徴とする携帯端末情報処理方法。
(17)放送番組からなるコンテンツを受信し記録する記録装置において、情報処理装置に接続され、携帯端末装置から前記情報処理装置を介して、選択され送られてきた記録再生を制御する制御信号を受信する受信手段と、前記制御信号を基に、放送番組からなるコンテンツを記録再生するように制御する制御手段とからなる記録再生装置。
(18)放送番組からなるコンテンツを受信し記録する記録装置において、情報処理装置に接続され、携帯端末装置から前記情報処理装置を介して、選択され送られてきた記録再生を制御する制御信号を受信し、前記受信した制御信号を基に、放送番組からなるコンテンツを記録再生するように制御することを特徴とする記録再生方法。
【0011】
また、上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、放送番組および記録装置に記録された番組の番組情報を含み、ユーザ毎に蓄積されたコンテンツ情報をサーバから受信する受信部と、前記受信部により受信したコンテンツ情報の表示を制御する表示制御部と、前記表示制御部により表示制御されたコンテンツ情報から、視聴対象番組の選択を受け付ける選択部と、を備える情報処理装置が提供される。
【0012】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、放送番組および記録装置に記録された番組の番組情報を含み、ユーザ毎に蓄積されたコンテンツ情報を管理するサーバと、前記サーバから受信したコンテンツ情報を表示し、表示されたコンテンツ情報から、ユーザによる視聴対象番組の選択を受け付ける情報処理装置と、を備え、前記サーバは、前記情報処理装置で選択された視聴対象番組の再生を制御する再生制御部を備える情報処理システムが提供される。
【0013】
また、前記再生制御部は、接続された記録再生機器に対して前記視聴対象番組を再生するよう制御してもよい。
【0014】
また、前記再生制御部は、前記視聴対象番組が前記記録再生機器に既に記録されている番組か否かを判断し、既に記録されている場合に再生制御を行ってもよい。
【発明の効果】
【0015】
このように、本発明は、予めインターネットやデジタル放送等で送出された番組情報がデータベースに蓄積されて抽出できることを前提として、その番組情報を個人毎に携帯端末、例えば携帯電話機やPDA(Personal
DataAssistance;個人用携帯情報端末)に表示させ、その表示させた情報に応じてAV機器を制御することにより、番組名を選べばその番組記録が何処に保存してあるかは関係なく再生することが可能となる。又、録画予約も番組名を選ぶのみで複雑な機器操作は不要になる。更に、無線通信により公衆回線に接続することができる携帯電話機、PDAと近距離無線データ通信であるBluetooth、無線LAN、赤外線通信(IrDA等)の両方接続可能な仕組みを設けることで屋内外を問わず機器による録画予約などの操作が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る放送番組記録再生装置の略示的な全体構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る放送番組記録再生用携帯端末装置の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る放送番組記録再生用携帯端末装置の無線通信部の送信部の構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る放送番組記録再生用携帯端末装置の無線通信部の受信部の構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係る放送番組記録再生用携帯端末装置を用いた放送番組記録再生装置において、屋内又は屋外で放送番組情報を選択して家電機器を制御する場合の説明図である。
【図6】本発明の実施形態に係る携帯端末機器とホームサーバ間の通信の手順を示したフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る携帯端末機器とホームサーバ間及びホームサーバと家電機器(VCR及びTV)の通信の手順を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態に係る情報処理装置及び情報処理方法及び携帯端末装置及び携帯端末情報処理方法及び記録再生装置及び記録再生方法の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1に示す装置構成図は、放送番組情報(コンテンツ情報)を蓄積することができるデータベースを備えたホームサーバ100と、データベースに蓄積された放送番組情報を無線通信により受信する携帯端末200と、放送番組を記録再生する機能を有する家電機器300とから構成されている。この家電機器300は、例えばTuner301や、HDD302、VCR303、TV304等から構成されている。
【0019】
ホームサーバ100は、放送番組の番組情報を蓄積するデータベースを管理する番組管理手段を備えており、インターネットやデジタル放送等から放送番組情報を取り込んで蓄積するハードディスク110と、図示しない取り込んだ放送番組情報から所望の放送番組情報を抽出する手段と、図示しない携帯端末200と無線アクセス網等のネットワーク400を介してデータ通信する通信手段及びBluetoothや赤外線通信などの近距離無線方式による通信手段と、この2つの通信手段を切り替える図示しない切替SWと、図示しない複数の家電機器300とデイジーチェイン又はバス接続で接続して家電機器300を制御する手段を備えた構成になっている。
【0020】
携帯端末200は、無線通信による伝達手段によりホームサーバ100のデータベースに蓄積されている番組情報を受信することができる電子機器であり、ホームサーバ100と無線アクセス網等のネットワーク400を介してデータ通信する通信手段と、ホームサーバ100とBluetoothや赤外線通信などの近距離無線通信によるデータ通信する通信手段と、この2つの通信手段を切り替える切替SWと、ホームサーバ100に蓄積された個人用の放送番組情報を取り出して表示する手段と、取り出した放送番組情報を選択する手段とを備えた構成となっている。
【0021】
このような構成からなる携帯端末200の具体的な構成は、図2に示すように、携帯端末200の各部を制御するCPU210と、CPU210のプログラムが格納されたROM220と、プログラムやデータが展開されるメモリ230と、データを表示する為の液晶表示部(LCD)240と、この液晶表示部240を制御する表示コントローラ250と、表示されたデータを選択したり、家電機器300(図1参照)の制御を行う為の操作SW270と、ホームサーバ100(図1参照)と屋内及び屋外で通信する為の無線通信部280と、操作SW270の制御及び無線通信部280の制御を行うI/Oコントローラ260とからなる。
【0022】
無線通信部280は、スペクトル拡散通信方式に基づいて公衆回線を利用した通信と近距離無線通信とを適宜切り替える機能を有しており、図3に示す無線送信部と、図4に示す無線受信部とから構成される。
【0023】
図3に示す無線送信部は、ネットワーク400を介してスペクトル拡散通信方式によりデータ送信するDS(Direct
Spectrum)送信部281と、スペクトル拡散通信方式による近距離無線通信によってデータ送信するFH(Frequency Hopping)送信部282と、DS送信部281とFH送信部282との切り替えを行うスイッチSW283と、DS送信部281とFH送信部282を制御する制御部284とから構成される。
【0024】
DS送信部281は、屋外から公衆回線である無線アクセス網等のネットワーク400を介してホームサーバ100と通信を行う為の送信部であり、データをスペクトル拡散処理(DS:直接拡散)するベースバンド回路281aと、ベースバンド回路281aで変換されたベースバンド信号を中間周波数に変換するIF−BB変復調器281bと、中間周波数から無線周波数へ変換するIF−RF変復調器281cと、無線周波数に変換されたデータ(信号)を所定の出力で送信するように増幅するPowerAMP281dと、送信アンテナ281eとから構成される。
【0025】
FH送信部282は、特に屋内でホームサーバ100と通信を行う為の近距離無線送信部であり、データをスペクトル拡散処理(FH:周波数ホッピング)するベースバンド回路282aと、ベースバンド回路282aで変換されたベースバンド信号を中間周波数に変換するIF−BB変復調器282bと、中間周波数から無線周波数へ変換するIF−RF変復調器282cと、送信アンテナ282dからと構成される。
【0026】
図4に示す無線受信部は、ネットワーク400を介してスペクトル拡散処理が施されたデータ(信号)を受信処理するDS(Direct
Spectrum)受信部285と、スペクトル拡散通信方式の近距離無線によるデータ(信号)を受信処理するFH(Frequency Hopping)受信部286と、DS受信部285とFH受信部286を切り替えるスイッチSW287と、DS受信部285とFH受信部286を制御する制御部288とから構成される。
【0027】
DS受信部285は、屋外から公衆回線である無線アクセス網等のネットワーク400を介してホームサーバ100と通信を行う為の受信部であり、ホームサーバ100からの番組情報等のデータ(信号)を受信する受信アンテナ285eと、受信した番組情報等のデータ(信号)を増幅するLNA(ローノイズアンプ)285dと、LNA285dからの信号を無線周波数から中間周波数へ変換するIF−RF変復調器285cと、中間周波数に変換された信号をベースバンド信号に変換するIF−BB変復調器285bと、ベースバンド信号を復調(逆拡散)するベースバンド回路285aとから構成される。
【0028】
FH受信部286は、屋内でホームサーバ100と通信を行う為の近距離無線受信部であり、ホームサーバ100からの番組情報等のデータ(信号)を受信する受信アンテナ286eと、受信した番組情報等のデータ(信号)を増幅するLNA(ローノイズアンプ)286dと、LNA286dからの信号を無線周波数から中間周波数へ変換するIF−RF変復調器286cと、中間周波数に変換された信号をベースバンド信号に変換するIF−BB変復調器286bと、ベースバンド信号を復調(逆拡散)するベースバンド回路286aとから構成される。
【0029】
家電機器300は、図1に示すように、デジタル放送等の放送番組を受信するTuner(チューナ)301、放送番組等のデータを記録して蓄積するHDD(ハードディスクデバイス)302、放送番組を記録再生するVCR(ビデオカセットレコーダ)303、受信や記録した放送番組を映し出すTV(テレビジョン受像機)304等から構成され、デイジーチェインやバス接続などによりホームサーバ100に接続され、携帯端末200からホームサーバ100を介して制御される。
【0030】
次に、このような機器で構成されるシステムにおいて、屋内で電子機器である携帯端末から放送番組を記録再生する機能を有する機器である家電機器を操作する場合について図面を参照して説明する。
【0031】
図5に示すシステムは、上記図1に示したホームサーバ100と、上記図2で示した携帯端末200と、家電機器300(HDD302、VCR303、TV304)とからなり、この家電機器300はホームサーバ100に接続されている。
【0032】
ホームサーバ100内の図示しないハードディスク110等の記録蓄積媒体には、インターネット等のネットワークから取り込んだ放送番組情報から個人の趣向に合わせた放送番組情報を抽出して蓄積される。又、家電機器300(VCR303等)は放送番組を記録したり、図示しない放送番組を蓄積しているサーバ等から所望の放送番組を受領することができる構成になっている。
【0033】
まず、ホームサーバ100と携帯端末200間におけるデータ通信の概略を図6に基づいて説明する。
【0034】
ホームサーバ100は、常時携帯端末200からの接続を待機している状態である(ステップST110)。ユーザが操作スイッチ等を操作すると、携帯端末200は、屋内又は屋外からホームサーバ100へ接続要求する。ホームサーバ100は、携帯端末200からの接続要求が屋内又は屋外からの接続であるのかを判別して携帯端末200との接続を確立するように動作する(ステップST120、ST130)。尚、携帯端末200が屋外からの公衆回線を使って接続する時や周囲の環境等によってホームサーバ100との接続状態が不安定になったり、接続ができない状態になる場合があるので、その際には携帯端末200のメモリ内に現在ある情報や接続できない旨のメッセージを表示させ、機器の操作に入る。(ステップST140、ST150)。
【0035】
近距離無線の場合(ステップST120)においては、ホームサーバ100は、携帯端末200との接続を確立させると、記録蓄積媒体内にあるユーザ固有の最新の個人用放送番組情報を携帯端末200に送る(ステップST160、ST170)。携帯端末200の液晶表示部240には、ホームサーバ100から送られてきた放送番組情報が表示される(ステップST180)。そして、携帯端末200の操作スイッチ270より所望の放送番組情報を選択する(ステップST190)。
【0036】
次に、公衆回線の場合(ステップST130)においては、ホームサーバ100は、携帯端末200との接続を確立させると、記録蓄積媒体内にあるユーザ固有の最新の個人用放送番組情報を携帯端末200に送る(ステップST200、ST210)。携帯端末200の液晶表示部240には、ホームサーバ100から送られてきた放送番組情報が表示される(ステップST220)。そして、携帯端末200の操作スイッチ270より所望の放送番組情報を選択する(ステップST230)。
【0037】
このようにして、ホームサーバ100と携帯端末200とは、携帯端末200の主導の元にホームサーバ100を制御して所望の放送番組の再生及び録画予約の操作が行うことができる。
【0038】
次に、屋内で携帯端末200がホームサーバ100に接続して、所望の放送番組情報(コンテンツ)を選択して再生する場合を図5に示す構成に基づいて図7に示す通信の手順(プロトコル)を参照しながら説明する。
【0039】
まず、携帯端末200がホームサーバ100に接続して個人用の放送番組情報を取り出して選択する。この時の携帯端末200とホームサーバ100間の動作は、図7(A)に示すように、ホームサーバ100が常時携帯端末200からの接続を待機している状態にあり、ユーザは携帯端末200の操作SW270により屋外/屋内を選択する。図5においては、近距離無線に切り替えて接続要求(HELLO)をホームサーバ100へ送信する。ホームサーバ100は、この接続要求を受信すると接続処理を行い、その応答を携帯端末200に返信する。携帯端末200は、ホームサーバ100へ接続を確認してホームサーバ100に返信する。ホームサーバ100は携帯端末200が接続確認したことを了解する。これにより相互にデータ送受信を行う為の接続が確立される。
【0040】
次に、相互の接続が確立されたら、携帯端末200はホームサーバ100内に蓄積されている個人用の放送番組情報を要求する。ホームサーバ100は、この要求に従い記録蓄積媒体にある個人用の放送番組情報のデータを携帯端末200へ送る。携帯端末200は、総ての放送番組情報の受信が終了したことを確認してホームサーバ100へ返信する。ホームサーバ100は、携帯端末200のデータ受信了解を確認する。これでホームサーバ100に蓄積されている個人用の放送番組情報が携帯端末200に取り込まれる。
【0041】
続いて、個人の放送番組情報を受信した携帯端末200の液晶表示部240には、放送番組名等が表示されるので、操作SW270により所望の放送番組情報(コンテンツ)を選択する(図5参照)と、ホームサーバ100へユーザが選択した放送番組情報の選択情報が送信される。ホームサーバ100は、放送番組情報の選択情報を受け取り、その確認応答を携帯端末200へ返送する。携帯端末200はホームサーバ100からの応答を受信して、放送番組情報の選択が完了したことを確認する。
【0042】
携帯端末200は、放送番組情報の選択が完了すると、ホームサーバ100との接続を解除する。この時、携帯端末200は操作SW270の操作が一定時間行われないとホームサーバ100に接続終了信号を送信する。ホームサーバ100は、接続終了信号を受信すると切断処理を行い、携帯端末200に応答を返送する。携帯端末200は、接続の切断を確認してホームサーバ100へ確認信号を返送する。ホームサーバ100は、この確認信号を受信して携帯端末200との切断を了解する。これでホームサーバ100と携帯端末200の間のデータ通信が終了となる。
【0043】
次に、ホームサーバ100は、選択された放送番組情報に基づき、既に録画されている放送番組であるのか、これから録画する放送番組なのかを判断して、接続されている家電機器300の中で適切な機器を選択して指示を行う。例えば、図7(B)に示すように、既に録画されている放送番組であり、それがVCR303で録画されている場合は、ホームサーバ100は、所定の放送番組の再生の動作要求をVCR303に送信する。VCR303は、ホームサーバ100の動作要求を受信して、要求の受付(又は拒否)の信号をホームサーバ100へ返送する。ホームサーバ100は、VCR303からの信号により要求が了解(又は拒否)されたことを確認する。そして、VCR303に再生の動作要求が了解されると、ホームサーバ100は、VCR303にセットされているテープ中の所望の放送番組が記録されている先頭位置等の情報を指示(送信)する。VCR303は、ホームサーバ100からの指示(再生開始位置等)を受け取ると、その指示に従い再生の準備を行い、ホームサーバ100に了解を返送する。ホームサーバ100は、VCR303の了解を確認する。これでVCR303の再生準備が完了する。
【0044】
続いて、ホームサーバ100は、VCR303の映像を映し出す為のTV304に対して、VCR303からの信号を再生するように入力切替の要求を行う。TV304は、この入力切替の要求を受信し、ホームサーバ100へ受付の了解を返送する。ホームサーバ100は、TV304の要求受付の了解を確認する。TV304の了解を確認すると、ホームサーバ100の指示によりVCR303が所望の放送番組の再生を開始して、TV304に所望の放送番組の映像が映し出される。
【0045】
以上説明したように、ホームサーバが個人別の放送番組情報を蓄積し、且つ、接続されている家電機器の制御を総て行うことにより、ユーザは携帯端末でデータベースに蓄積されている放送番組情報を呼び出して所望の放送番組情報を選択するだけでよいので再生又は録画予約できるAV機器等の複雑な設定操作が不要になる。又、携帯端末は、無線通信により離れた場所からでも機器の操作できることに加え、公衆回線等のネットワークを介して屋外からホームサーバに接続してアクセスできるので居場所を問わずに録画予約等ができる。加えて、ホームサーバが各個人の放送番組情報を一元管理しており、必要な時に個人毎(携帯端末毎)に本人の趣向に合った番組情報が表示されるため不要な情報が表示されずに効率よく所望の情報を選択できるので携帯端末の消費電力が低減される。
【0046】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0047】
100 ホームサーバ
110 ハードディスク
200 携帯端末
300 家電機器
301 チューナ
302 ハードディスク
303 VCR
304 TV
400 ネットワーク
210 CPU
220 ROM
230 メモリ
240 液晶表示部(LCD)
250 表示コントローラ
260 I/Oコントローラ
270 操作SW
280 無線通信部
281 DS送信部
281a ベースバンド部
281b IF−BB変復調器
281c IF−RF変調器
281d パワーAMP
281e アンテナ
282 FH送信部
282a ベースバンド部
282b IF−BB変復調器
282c IF−RF変調器
281d アンテナ
283 SW
284 制御部
285 DS受信部
285a ベースバンド部
285b IF−BB変復調器
285c IF−RF変調器
285d LNA
285e アンテナ
286 FH受信部
286a ベースバンド部
286b IF−BB変復調器
286c IF−RF変調器
286d LNA
286e アンテナ
287 SW
288 制御部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送番組および記録装置に記録された番組の番組情報を含み、ユーザ毎に蓄積されたコンテンツ情報をサーバから受信する受信部と、
前記受信部により受信したコンテンツ情報の表示を制御する表示制御部と、
前記表示制御部により表示制御されたコンテンツ情報から、視聴対象番組の選択を受け付ける選択部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
放送番組および記録装置に記録された番組の番組情報を含み、ユーザ毎に蓄積されたコンテンツ情報を管理するサーバと、
前記サーバから受信したコンテンツ情報を表示し、表示されたコンテンツ情報から、ユーザによる視聴対象番組の選択を受け付ける情報処理装置と、を備え、
前記サーバは、前記情報処理装置で選択された視聴対象番組の再生を制御する再生制御部を備える、情報処理システム。
【請求項3】
前記再生制御部は、接続された記録再生機器に対して前記視聴対象番組を再生するよう制御する、請求項2記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記再生制御部は、前記視聴対象番組が前記記録再生機器に既に記録されている番組か否かを判断し、既に記録されている場合に再生制御を行う、請求項3記載の情報処理システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−120248(P2011−120248A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277808(P2010−277808)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【分割の表示】特願2000−246795(P2000−246795)の分割
【原出願日】平成12年8月16日(2000.8.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】