説明

情報処理装置および情報処理プログラム

【課題】複数の入力手段の切替を高レスポンスで切り替えることができる情報処理装置、情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】まず、複数の入力手段のうちポインティングデバイスを含む入力装置筐体自体に加えられた動きに関する情報である動き情報を取得する。次に、動き情報に基づいて入力装置筐体の移動量を算出する。そして、移動量が所定の条件を満たしたか否かを判定し、所定の条件を満たしているときは、ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面上の位置指示を行い、選択処理を実行する情報処理装置および情報処理プログラムに関し、より特定的には、少なくともポインティングデバイスを含む複数の入力手段からの出力に基づき、画面上の位置指示および選択処理を行う情報処理装置および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンピュータシステムなどでは、処理内容(メニュー)や処理内容に対応した指示を行うために、座標入力装置が用いられている。中でも、複数の座標入力装置、例えば、マウスおよびタブレットを接続し、適宜併用するという利用形態がある。このような利用形態の場合、必要に応じて複数の座標入力装置を切り替える必要があり、これら複数の座標入力装置の切り替え装置も知られている(例えば、特許文献1)。上記座標入力装置切り替え装置では、指示座標の変化が所定時間以上継続して発生した座標入力装置が選択されている。つまり、マウス、タブレットの一方が予め設定した一定時間を動作した場合にのみ選択されている。
【特許文献1】特開平06−208435号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したような座標入力装置切り替え装置において、座標入力装置を切り替えようとする場合、以下に示す問題点があった。すなわち、上述の切り替え装置では、利用する座標入力装置の選択の判断を、上記のように、予め設定した一定時間以上動作したか否かで判断している。そのため、座標入力装置の切り替えにはある程度の時間がかかってしまうという問題がある。つまり、切り替えのレスポンスが悪く、ユーザが切り替えたいと思ったタイミングにおいて、高レスポンスで座標入力装置を切り替えることができないという問題があった。
【0004】
それ故に、本発明の目的は、複数の入力手段の切替を高レスポンスで切り替えることができる情報処理装置、情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係の一例を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0006】
第1の発明は、ポインティングデバイスを少なくとも1つは含む複数の入力手段からの出力に基づいて画面上の位置指示を行う情報処理装置のコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、コンピュータを、動き情報取得手段(S47)と、移動量算出手段(S48)と、閾値判定手段(S52)と、第1位置指示手段(S54,S24)として機能させる。動き情報取得手段は、ポインティングデバイスを含む第1の入力装置筐体自体に加えられた動きに関する情報である動き情報を取得する。移動量算出手段は、動き情報に基づいて第1の入力装置筐体の移動量を算出する。閾値判定手段は、移動量が所定の閾値を越えたか否かを判定する。第1位置指示手段は、移動量が所定の閾値を越えたと判定されたときに、ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う。
【0007】
第1の発明によれば、ポインティングデバイスを含む入力装置自体に加えられた動きを検出し、当該動きに基づいて当該ポインティングデバイスによる位置指示操作に切り替えることができる。これにより、複数の入力手段を用いて操作を行う場合、プレイヤが用いる入力手段の切替をより高レスポンスで行うことが可能となる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、第1の入力装置筐体には、複数の入力手段のうち、ポインティングデバイスではない入力手段である非ポインティングデバイスも含まれている。そして、情報処理プログラムは、コンピュータを、判定手段(S23)と、第2位置指示手段(S25、S26)として更に機能させる。判定手段は、第1位置指示手段によって位置指示が行われているときに非ポインティングデバイスへの入力が発生したか否かを判定する。第2位置指示手段は、判定手段が非ポインティングデバイスへの入力が発生したと判定したとき、当該非ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う。
【0009】
第2の発明によれば、同一筐体内にポインティングデバイスと非ポインティングデバイスを含めた入力装置を用いるときに、各デバイスを用いる操作方式の切替を高レスポンスで実現することが可能となる。
【0010】
第3の発明は、第1の発明において、複数の入力手段のうち、ポインティングデバイスではない入力手段である非ポインティングデバイスが第2の入力装置筐体に含まれている。そして、情報処理プログラムは、コンピュータを、判定手段(S23)と、第2位置指示手段(S25,S26)として更に機能させる。判定手段は、第1位置指示手段によって位置指示が行われているときに非ポインティングデバイスへの入力が発生したか否かを判定する。第2位置指示手段は、判定手段が非ポインティングデバイスへの入力が発生したと判定したとき、当該非ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う。
【0011】
第3の発明によれば、ポインティングデバイスと非ポインティングデバイスが別々の筐体に格納されている場合に、それぞれのデバイスを用いた入力方式の切替を高レスポンスで実現することが可能となる。
【0012】
第4の発明は、第1の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、第1位置指示手段による第1の位置指示モードと、ポインティングデバイスではない入力手段である非ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う第2の位置指示モードとの間で位置指示モードを切り替える切替手段(S27、S54)として更に機能させる。そして、切替手段は、位置指示モードが第2の位置指示モードであるときに移動量が所定の閾値を越えたときは第1の位置指示モードに切り替え、位置指示モードが第1の位置指示モードであるときに非ポインティングデバイスへの入力が発生したときは、第2の位置指示モードに切り替える。
【0013】
第4の発明によれば、ポインティングデバイスによる位置指示のための操作方式と非ポインティングデバイスによる位置指示のための操作方式との切替を入力装置筐体自体に加えられた動きに応じて高レスポンスで切り替えることが可能となる。
【0014】
第5の発明は、第4の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、位置指示モードが第2の位置指示モードであるときに、非ポインティングデバイスに対する入力が無いと判定されている期間を計測する無入力期間計測手段(S46,S53)として更に機能させる。そして、切替手段は、無入力期間計測手段によって計測された期間が所定の値を越えたとき、位置指示モードを第1の位置指示モードに切り替える。
【0015】
第5の発明によれば、入力装置の操作性を良くすることができ、ユーザの利便性をより高めることが可能となる。
【0016】
第6の発明は、第1の発明において、第1の入力装置筐体には、当該第1の入力装置筐体自体に加えられた動きを検出するための動きセンサが含まれている。そして、動き情報取得手段は、動きセンサから出力されるデータを動き情報として取得する。
【0017】
第6の発明によれば、第1の入力装置筐体自体に加えられた動きの内容をより正確に認識させることができ、操作方式のより正確でレスポンスの高い切り替えが可能となる。
【0018】
第7の発明は、第1の発明において、動き情報取得手段は、ポインティングデバイスによる指示位置を示すデータを動き情報として繰り返し取得する。また、移動量算出手段は、ポインティングデバイスによる指示位置の変化量に基づいて移動量を算出する。
【0019】
第7の発明によれば、ポインティングデバイスによる操作方式を用いるか否かの判定にポインティングデバイスの指示位置の変化量を利用するため、入力装置筐体自体に加えられた動きについてより正確に検知することが可能となる。
【0020】
第8の発明は、第1の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、移動量算出手段が算出した移動量を累積する累積手段(S49)として更に機能させる。そして、閾値判定手段は、累積手段によって累積された値が所定の閾値を越えたか否かを判定する。
【0021】
第8の発明によれば、ユーザが操作方式を切り替えたいタイミングについて、より正確に判定することが可能となる。
【0022】
第9の発明は、第8の発明において、累積手段は、現時点までの所定期間分の移動量を累積する。
【0023】
第9の発明によれば、第1の入力装置筐体に微小な動きが長時間継続して加えられるようなとき、第1位置指示手段へ誤って切り替えられることを防ぐ事ができる。
【0024】
第10の発明は、第8の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、ポインティングデバイス以外の入力手段に対する入力が発生したとき、累積値をリセットする累積値リセット手段(S28)として更に機能させる。
【0025】
第10の発明によれば、操作方式の切替をより正確に行うことが可能となる。
【0026】
第11の発明は、第1の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、移動量算出手段が算出した移動量の変化量を算出する移動変化量算出手段(S48)として更に機能させる。そして、閾値判定手段は、移動変化量算出手段によって算出された変化量が所定の閾値を越えたか否かを判定する。
【0027】
第12の発明は、第11の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、移動変化量算出手段が算出した変化量を累積する変化量累積手段(S49)として更に機能させる。そして、閾値判定手段は、変化量累積手段によって累積された変化量が所定の閾値を越えたか否かを判定する。
【0028】
第11乃至第12の発明によれば、移動の変化量に基づいて入力装置筐体に加えられた動きを検出でき、より正確な移動量の判定が可能となる。
【0029】
第13の発明は、第12の発明において、変化量累積手段は、現時点までの所定期間分の変化量を累積する。
【0030】
第13の発明によれば、第1の入力装置筐体に微小な動きが長時間継続して加えられるようなとき、第1位置指示手段へ誤って切り替えられることを防ぐ事ができる。
【0031】
第14の発明は、情報処理プログラムは、コンピュータを、ポインティングデバイス以外の入力手段に対する入力が発生したとき、累積された変化量をリセットする累積値リセット手段(S28)として更に機能させる。
【0032】
第14の発明によれば、操作方式の切替をより正確に行うことが可能となる。
【0033】
第15の発明は、第1の発明において、第1の入力装置筐体は、表示装置の近傍に配置された少なくとも1つの撮像対象を撮像するための撮像手段を備える。また、第1位置指示手段は、撮像画像データ取得手段(21)を含む。撮像画像データ取得手段は、撮像手段を備えた入力装置筐体から出力される撮像画像データを取得する。そして、第1位置指示手段は、撮像画像データで示される撮像画像に写っている撮像対象に基づいて、位置指示を行う。
【0034】
第15の発明によれば、入力装置を表示装置に向けて操作するようなポインティングデバイスを用いる場合に、操作方式の切替について、操作性を更に良くすることができ、かつ、高レスポンスで切り替えることが可能となる。
【0035】
第16の発明は、画面に表示されている複数のオブジェクトのうちの一つを選択する情報処理装置のコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、コンピュータを、動き情報取得手段(S47)と、選択モード切替手段(S23,S27,S52〜S54)として機能させる。動き情報取得手段は、オブジェクトの選択操作に用いられる所定の入力装置筐体自体に加えられた動きに関する情報である動き情報を取得する。選択モード切替手段は、画面上の任意の位置を指示可能であり、当該画面に表示されているいずれかのオブジェクトの表示されている位置を指示することで当該オブジェクトを選択可能なポインティング選択モードと、所定のキー入力に応じて、選択されている状態を示すフォーカス状態の設定を当該画面に表示されている複数のオブジェクトの間で所定の順序で切り替えていくことによってオブジェクトの選択が可能なキー選択モードとの間で選択モードを動き情報に基づいて切り替える。
【0036】
第16の発明によれば、ポインティング方式を用いた選択方式と用いない選択方式の切替を、入力装置筐体自体に加えられた動きに基づいて切り替えるため、よりレスポンスの高い切替操作を実現することができる。
【0037】
第17の発明は、第16の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、第1判定手段(S23)と、移動量算出手段(S48)として更に機能させる。第1判定手段は、選択モードがポインティング選択モードであるときに、所定のキー入力が行われたか否かを判定する。移動量算出手段は、選択モードがキー選択モードであるときに、動き情報に基づいて入力装置自体の移動量を算出する。そして、選択モード切替手段は、第1判定手段がキー入力が行われたと判定したときは、選択モードをキー選択モードに切り替え、移動量算出手段によって算出された移動量が所定の閾値を越えたときは、当該選択モードをポインティング選択モードに切り替える。
【0038】
第17の発明によれば、ユーザにとって違和感のない操作を用いて選択方式の切替を実現することができる。
【0039】
第18の発明は、第16の発明において、入力装置筐体には、当該入力装置筐体自体に加えられた動きを検出するための動きセンサが含まれている。そして、動き情報取得手段は、動きセンサから出力されるデータを動き情報として取得する。
【0040】
第18の発明によれば、入力装置自体に加えられた動きをより正確に検知することが可能となる。
【0041】
第19の発明は、第16の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、移動量算出手段が算出した移動量を累積する累積手段(S49)として更に機能させる。そして、選択モード切替手段は、累積手段によって累積された値が所定の閾値を越えたときに選択モードをポインティング選択モードに切り替える。
【0042】
第19の発明によれば、ユーザが操作方式を切り替えたいタイミングについて、より正確に判定することが可能となる。
【0043】
第20の発明は、第19の発明において、累積手段は、現時点までの所定期間分の移動量を累積する。
【0044】
第20の発明によれば、入力装置筐体に微小な動きが長時間継続して加えられるようなとき、選択モードの切替が誤って実行されることを防ぐ事ができる。
【0045】
第21の発明は、第19の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、第1判定手段が所定のキー入力が行われたと判定したとき、累積値をリセットする累積値リセット手段(S28)として更に機能させる。
【0046】
第21の発明によれば、選択方式の切替をより正確に行うことが可能となる。
【0047】
第22の発明は、第16の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、移動量算出手段が算出した移動量の変化量を算出する移動変化量算出手段として更に機能させる。そして、選択モード切替手段は、移動変化量算出手段によって算出された変化量が所定の閾値を越えたときに選択モードをポインティング選択モードに切り替える。
【0048】
第23の発明は、第22の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、移動変化量算出手段が算出した変化量を累積する変化量累積手段として更に機能させる。そして、選択モード切替手段は、変化量累積手段によって累積された変化量が所定の閾値を越えたときに選択モードをポインティング選択モードに切り替える。
【0049】
第22乃至第23の発明によれば、移動の変化量に基づいて入力装置筐体に加えられた動きを検出でき、より正確な移動量の判定が可能となる。
【0050】
第24の発明は、第23の発明において、変化量累積手段は、現時点までの所定期間分の変化量を累積する。
【0051】
第24の発明によれば、入力装置筐体に微小な動きが長時間継続して加えられるようなとき、選択モードの切替が誤って実行されることを防ぐ事ができる。
【0052】
第25の発明は、第23の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、ポインティングデバイス以外の入力手段に対する入力が発生したとき、累積された変化量をリセットする累積値リセット手段として更に機能させる。
【0053】
第25の発明によれば、選択方式の切替をより正確に行うことが可能となる。
【0054】
第26の発明は、第17の発明において、情報処理プログラムは、コンピュータを、選択モードがキー選択モードであるときに、キー入力が行われていないと判定されている期間を計測する無入力期間計測手段(S46、S53)として更に機能させる。そして、選択モード切替手段は、無入力期間計測手段によって計測された期間が所定の値を越えたとき、選択モードをポインティング選択モードに切り替える。
【0055】
第26の発明によれば、ユーザの利便性をより高めることが可能となる。
【0056】
第27の発明は、ポインティングデバイスを少なくとも1つは含む複数の入力手段からの出力に基づいて画面上の位置指示を行う情報処理装置であって、動き情報取得手段(10)と、移動量算出手段(10)と、閾値判定手段(10)と、第1位置指示手段(10)とを備える。動き情報取得手段は、ポインティングデバイスを含む第1の入力装置筐体自体に加えられた動きに関する情報である動き情報を取得する。移動量算出手段は、動き情報に基づいて第1の入力装置筐体の移動量を算出する。閾値判定手段は、移動量が所定の閾値を越えたか否かを判定する。第1位置指示手段は、移動量が所定の閾値を越えたと判定されたときに、ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う。
【0057】
第27の発明によれば、第1の発明と同様の効果を得られる。
【0058】
第28の発明は、画面に表示されている複数のオブジェクトのうちの一つを選択する情報処理装置であって、動き情報取得手段(10)と、選択モード切替手段(10)とを備える。動き情報取得手段は、オブジェクトの選択操作に用いられる所定の入力装置自体に加えられた動きに関する情報である動き情報を取得する。選択モード切替手段は、画面上の任意の位置を指示可能であり、当該画面に表示されているいずれかのオブジェクトの表示されている位置を指示することで当該オブジェクトを選択可能なポインティング選択モードと、所定のキー入力に応じて、選択されている状態を示すフォーカス状態の設定を当該画面に表示されている複数のオブジェクトの間で所定の順序で切り替えていくことによってオブジェクトの選択が可能なキー選択モードとの間で選択モードを動き情報に基づいて切り替える。
【0059】
第28の発明によれば、第16の発明と同様の効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0060】
本発明によれば、ポインティングデバイスを用いた方法を含む複数の位置指示方式について、高レスポンスで切り替えることができる、プレイヤの操作性、利便性を高めることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0061】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【0062】
(ゲームシステムの全体構成)
図1を参照して、本発明の実施形態に係るゲーム装置を含むゲームシステム1について説明する。図1は、ゲームシステム1の外観図である。以下、据置型のゲーム装置を一例にして、本実施形態のゲーム装置およびゲームプログラムについて説明する。図1において、ゲームシステム1は、テレビジョン受像器(以下、単に「テレビ」と記載する)2、ゲーム装置本体3、光ディスク4、コントローラ7、およびマーカ部8を含む。本システムは、コントローラ7を用いたゲーム操作に基づいてゲーム装置本体3でゲーム処理を実行するものである。
【0063】
ゲーム装置本体3には、当該ゲーム装置本体3に対して交換可能に用いられる情報記憶媒体の一例である光ディスク4が脱着可能に挿入される。光ディスク4には、ゲーム装置本体3において実行されるためのゲームプログラムが記憶されている。ゲーム装置本体3の前面には光ディスク4の挿入口が設けられている。ゲーム装置本体3は、挿入口に挿入された光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを読み出して実行することによってゲーム処理を実行する。
【0064】
ゲーム装置本体3には、表示装置の一例であるテレビ2が接続コードを介して接続される。テレビ2には、ゲーム装置本体3において実行されるゲーム処理の結果得られるゲーム画像が表示される。また、テレビ2の画面の周辺(図1では画面の上側)には、マーカ部8が設置される。マーカ部8は、その両端に2つのマーカ8Rおよび8Lを備えている。マーカ8R(マーカ8Lも同様)は、具体的には1以上の赤外LEDであり、テレビ2の前方に向かって赤外光を出力する。マーカ部8はゲーム装置本体3に接続されており、ゲーム装置本体3はマーカ部8が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。
【0065】
コントローラ7は、当該コントローラ7自身に対して行われた操作の内容を示す操作データをゲーム装置本体3に与える入力装置である。コントローラ7とゲーム装置本体3とは無線通信によって接続される。本実施形態では、コントローラ7とゲーム装置本体3との間の無線通信には例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術が用いられる。なお、他の実施形態においてはコントローラ7とゲーム装置本体3とは有線で接続されてもよい。
【0066】
(ゲーム装置本体3の内部構成)
次に、図2を参照して、ゲーム装置本体3の内部構成について説明する。図2は、ゲーム装置本体3の構成を示すブロック図である。ゲーム装置本体3は、CPU10、システムLSI11、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14、およびAV−IC15等を有する。
【0067】
CPU10は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを実行することによってゲーム処理を実行するものであり、ゲームプロセッサとして機能する。CPU10は、システムLSI11に接続される。システムLSI11には、CPU10の他、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14およびAV−IC15が接続される。システムLSI11は、それに接続される各構成要素間のデータ転送の制御、表示すべき画像の生成、外部装置からのデータの取得等の処理を行う。システムLSIの内部構成について後述する。揮発性の外部メインメモリ12は、光ディスク4から読み出されたゲームプログラムや、フラッシュメモリ17から読み出されたゲームプログラム等のプログラムを記憶したり、各種データを記憶したりするものであり、CPU10のワーク領域やバッファ領域として用いられる。ROM/RTC13は、ゲーム装置本体3の起動用のプログラムが組み込まれるROM(いわゆるブートROM)と、時間をカウントするクロック回路(RTC:Real Time Clock)とを有する。ディスクドライブ14は、光ディスク4からプログラムデータやテクスチャデータ等を読み出し、後述する内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12に読み出したデータを書き込む。
【0068】
また、システムLSI11には、入出力プロセッサ11a、GPU(Graphics Processor Unit)11b、DSP(Digital Signal Processor)11c、VRAM11d、および内部メインメモリ11eが設けられる。図示は省略するが、これらの構成要素11a〜11eは内部バスによって互いに接続される。
【0069】
GPU11bは、描画手段の一部を形成し、CPU10からのグラフィクスコマンド(作画命令)に従って画像を生成する。より具体的には、GPU11bは、当該グラフィクスコマンドに従って3Dグラフィックスの表示に必要な計算処理、例えば、レンダリングの前処理にあたる3D座標から2D座標への座標変換などの処理や、テクスチャの張り込みなどの最終的なレンダリング処理を行うことで、ゲーム画像データを生成する。ここで、CPU10は、グラフィクスコマンドに加えて、ゲーム画像データの生成に必要な画像生成プログラムをGPU11bに与える。VRAM11dは、GPU11bがグラフィクスコマンドを実行するために必要なデータ(ポリゴンデータやテクスチャデータ等のデータ)を記憶する。画像が生成される際には、GPU11bは、VRAM11dに記憶されたデータを用いて画像データを作成する。
【0070】
DSP11cは、オーディオプロセッサとして機能し、内部メインメモリ11eや外部メインメモリ12に記憶されるサウンドデータや音波形(音色)データを用いて、音声データを生成する。また、内部メインメモリ11eは、外部メインメモリ12と同様に、プログラムや各種データを記憶したり、CPU10のワーク領域やバッファ領域としても用いられる。
【0071】
上述のように生成された画像データおよび音声データは、AV−IC15によって読み出される。AV−IC15は、読み出した画像データをAVコネクタ16を介してテレビ2に出力するとともに、読み出した音声データを、テレビ2に内蔵されるスピーカ2aに出力する。これによって、画像がテレビ2に表示されるとともに音がスピーカ2aから出力される。
【0072】
入出力プロセッサ(I/Oプロセッサ)11aは、それに接続される構成要素との間でデータの送受信を実行したり、外部装置からのデータのダウンロードを実行したりする。入出力プロセッサ11aは、フラッシュメモリ17、無線通信モジュール18、無線コントローラモジュール19、拡張コネクタ20、およびメモリカード用コネクタ21に接続される。無線通信モジュール18にはアンテナ22が接続され、無線コントローラモジュール19にはアンテナ23が接続される。
【0073】
入出力プロセッサ11aは、無線通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに接続し、ネットワークに接続される他のゲーム装置や各種サーバと通信することができる。入出力プロセッサ11aは、定期的にフラッシュメモリ17にアクセスし、ネットワークへ送信する必要があるデータの有無を検出し、当該データが有る場合には、無線通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに送信する。また、入出力プロセッサ11aは、他のゲーム装置から送信されてくるデータやダウンロードサーバからダウンロードしたデータを、ネットワーク、アンテナ22および無線通信モジュール18を介して受信し、受信したデータをフラッシュメモリ17に記憶する。CPU10はゲームプログラムを実行することにより、フラッシュメモリ17に記憶されたデータを読み出してゲームプログラムで利用する。フラッシュメモリ17には、ゲーム装置本体3と他のゲーム装置や各種サーバとの間で送受信されるデータの他、ゲーム装置本体3を利用してプレイしたゲームのセーブデータ(ゲームの結果データまたは途中データ)が記憶されてもよい。
【0074】
また、入出力プロセッサ11aは、コントローラ7から送信される操作データをアンテナ23および無線コントローラモジュール19を介して受信し、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0075】
さらに、入出力プロセッサ11aには、拡張コネクタ20およびメモリカード用コネクタ21が接続される。拡張コネクタ20は、USBやSCSIのようなインターフェースのためのコネクタであり、外部記憶媒体のようなメディアを接続したり、他のコントローラのような周辺機器を接続したり、有線の通信用コネクタを接続することによって無線通信モジュール18に替えてネットワークとの通信を行ったりすることができる。メモリカード用コネクタ21は、メモリカードのような外部記憶媒体を接続するためのコネクタである。例えば、入出力プロセッサ11aは、拡張コネクタ20やメモリカード用コネクタ21を介して、外部記憶媒体にアクセスし、データを保存したり、データを読み出したりすることができる。
【0076】
ゲーム装置本体3には、電源ボタン24、リセットボタン25、およびイジェクトボタン26が設けられる。電源ボタン24およびリセットボタン25は、システムLSI11に接続される。電源ボタン24がオンにされると、ゲーム装置本体3の各構成要素に対して、図示しないACアダプタを経て電源が供給される。また、一旦電源がオンにされた状態で、再度電源ボタン24を押すと、低電力スタンバイモードへの移行が行われる。この状態でも、ゲーム装置本体3への通電は行われているため、インターネット等のネットワークに常時接続しておくことができる。なお、一旦電源がオンにされた状態で、電源をオフにしたいときは、電源ボタン24を所定時間以上長押しすることで、電源をオフとすることが可能である。リセットボタン25が押されると、システムLSI11は、ゲーム装置本体3の起動プログラムを再起動する。イジェクトボタン26は、ディスクドライブ14に接続される。イジェクトボタン26が押されると、ディスクドライブ14から光ディスク4が排出される。
【0077】
次に、図3および図4を参照して、コントローラ7について説明する。なお、図3は、コントローラ7の上面後方から見た斜視図である。図4は、コントローラ7を下面前方から見た斜視図である。
【0078】
図3および図4において、コントローラ7は、ハウジング71と、当該ハウジング71の表面に設けられた複数個の操作ボタンで構成される操作部72とを備える。本実施例のハウジング71は、その前後方向を長手方向とした略直方体形状を有しており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさであり、例えばプラスチック成型によって形成されている。
【0079】
ハウジング71上面の中央前面側に、十字キー72aが設けられる。この十字キー72aは、十字型の4方向プッシュスイッチであり、4つの方向(前後左右)に対応する操作部分が十字の突出片にそれぞれ90°間隔で配置される。プレイヤが十字キー72aのいずれかの操作部分を押下することによって前後左右いずれかの方向を選択される。例えばプレイヤが十字キー72aを操作することによって、仮想ゲーム世界に登場するプレイヤキャラクタ等の移動方向を指示したり、複数の選択肢から選択指示したりすることができる。
【0080】
なお、十字キー72aは、上述したプレイヤの方向入力操作に応じて操作信号を出力する操作部であるが、他の態様の操作部でもかまわない。例えば、十字方向に4つのプッシュスイッチを配設し、プレイヤによって押下されたプッシュスイッチに応じて操作信号を出力する操作部を設けてもかまわない。さらに、上記4つのプッシュスイッチとは別に、上記十字方向が交わる位置にセンタスイッチを配設し、4つのプッシュスイッチとセンタスイッチとを複合した操作部を設けてもかまわない。また、ハウジング71上面から突出した傾倒可能なスティック(いわゆる、ジョイスティック)を倒すことによって、傾倒方向に応じて操作信号を出力する操作部を上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。さらに、水平移動可能な円盤状部材をスライドさせることによって、当該スライド方向に応じた操作信号を出力する操作部を、上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。また、タッチパッドを、上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。
【0081】
ハウジング71上面の十字キー72aより後面側に、複数の操作ボタン72b〜72gが設けられる。操作ボタン72b〜72gは、プレイヤがボタン頭部を押下することによって、それぞれの操作ボタン72b〜72gに割り当てられた操作信号を出力する操作部である。例えば、操作ボタン72b〜72dには、1番ボタン、2番ボタン、およびAボタン等としての機能が割り当てられる。また、操作ボタン72e〜72gには、マイナスボタン、ホームボタン、およびプラスボタン等としての機能が割り当てられる。これら操作ボタン72a〜72gは、ゲーム装置本体3が実行するゲームプログラムに応じてそれぞれの操作機能が割り当てられる。なお、図3に示した配置例では、操作ボタン72b〜72dは、ハウジング71上面の中央前後方向に沿って並設されている。また、操作ボタン72e〜72gは、ハウジング71上面の左右方向に沿って操作ボタン72bおよび72dの間に並設されている。そして、操作ボタン72fは、その上面がハウジング71の上面に埋没しており、プレイヤが不意に誤って押下することのないタイプのボタンである。
【0082】
また、ハウジング71上面の十字キー72aより前面側に、操作ボタン72hが設けられる。操作ボタン72hは、遠隔からゲーム装置本体3本体の電源をオン/オフする電源スイッチである。この操作ボタン72hも、その上面がハウジング71の上面に埋没しており、プレイヤが不意に誤って押下することのないタイプのボタンである。
【0083】
また、ハウジング71上面の操作ボタン72cより後面側に、複数のLED702が設けられる。ここで、コントローラ7は、他のコントローラ7と区別するためにコントローラ種別(番号)が設けられている。例えば、LED702は、コントローラ7に現在設定されている上記コントローラ種別をプレイヤに通知するために用いられる。具体的には、コントローラ7からゲーム装置本体3へ送信データを送信する際、上記コントローラ種別に応じて複数のLED702のうち、種別に対応するLEDが点灯する。
【0084】
また、ハウジング71上面には、操作ボタン72bおよび操作ボタン72e〜72gの間に後述するスピーカ(図5のスピーカ706)からの音を外部に放出するための音抜き孔が形成されている。
【0085】
一方、ハウジング71下面には、凹部が形成されている。後述で明らかとなるが、ハウジング71下面の凹部は、プレイヤがコントローラ7の前面をマーカ8Lおよび8Rに向けて片手で把持したときに、当該プレイヤの人差し指や中指が位置するような位置に形成される。そして、上記凹部の傾斜面には、操作ボタン72iが設けられる。操作ボタン72iは、例えばBボタンとして機能する操作部である。
【0086】
また、ハウジング71前面には、撮像情報演算部74の一部を構成する撮像素子743が設けられる。ここで、撮像情報演算部74は、コントローラ7が撮像した画像データを解析してその中で輝度が高い場所を判別してその場所の重心位置やサイズなどを検出するためのシステムであり、例えば、最大200フレーム/秒程度のサンプリング周期であるため比較的高速なコントローラ7の動きでも追跡して解析することができる。この撮像情報演算部74の詳細な構成については、後述する。また、ハウジング71の後面には、コネクタ73が設けられている。コネクタ73は、例えばエッジコネクタであり、例えば接続ケーブルと嵌合して接続するために利用される。
【0087】
ここで、以下の説明を具体的にするために、コントローラ7に対して設定する座標系について定義する。図3および図4に示すように、互いに直交するxyz軸をコントローラ7に対して定義する。具体的には、コントローラ7の前後方向となるハウジング71の長手方向をz軸とし、コントローラ7の前面(撮像情報演算部74が設けられている面)方向をz軸正方向とする。また、コントローラ7の上下方向をy軸とし、ハウジング71の上面(操作ボタン72a等が設けられた面)方向をy軸正方向とする。さらに、コントローラ7の左右方向をx軸とし、ハウジング71の左側面(図3では表されずに図4で表されている側面)方向をx軸正方向とする。
【0088】
次に、図5および図6を参照して、コントローラ7の内部構造について説明する。なお、図5は、コントローラ7の上ハウジング(ハウジング71の一部)を外した状態を後面側から見た斜視図である。図6は、コントローラ7の下ハウジング(ハウジング71の一部)を外した状態を前面側から見た斜視図である。ここで、図6に示す基板700は、図5に示す基板700の裏面から見た斜視図となっている。
【0089】
図5において、ハウジング71の内部には基板700が固設されており、当該基板700の上主面上に操作ボタン72a〜72h、加速度センサ701、LED702、およびアンテナ754等が設けられる。そして、これらは、基板700等に形成された配線(図示せず)によってマイコン751等(図6、図7参照)に接続される。マイコン751は本願発明のボタンデータ発生手段の一例として、操作ボタン72a等の種類に応じた操作ボタンデータを発生させるように機能する。この仕組みは公知技術であるが、例えばキートップ下側に配置されたタクトスイッチなどのスイッチ機構による配線の接触/切断をマイコン751が検出することによって実現されている。より具体的には、操作ボタンが例えば押されると配線が接触して通電するので、この通電がどの操作ボタンにつながっている配線で発生したかをマイコン751が検出し、操作ボタンの種類に応じた信号を発生させている。
【0090】
また、コントローラ7は、無線モジュール753(図7参照)およびアンテナ754によって、ワイヤレスコントローラとして機能する。なお、ハウジング71内部には図示しない水晶振動子が設けられており、後述するマイコン751の基本クロックを生成する。また、基板700の上主面上に、スピーカ706およびアンプ708が設けられる。また、加速度センサ701は、操作ボタン72dの左側の基板700上(つまり、基板700の中央部ではなく周辺部)に設けられる。したがって、加速度センサ701は、コントローラ7の長手方向を軸とした回転に応じて、重力加速度の方向変化に加え、遠心力による成分の含まれる加速度を検出することができるので、所定の演算により、検出される加速度データからコントローラ7の回転を良好な感度でゲーム装置本体3等が判定することができる。
【0091】
一方、図6において、基板700の下主面上の前端縁に撮像情報演算部74が設けられる。撮像情報演算部74は、コントローラ7の前方から順に赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744によって構成されており、それぞれ基板700の下主面に取り付けられる。また、基板700の下主面上の後端縁にコネクタ73が取り付けられる。さらに、基板700の下主面上にサウンドIC707およびマイコン751が設けられている。サウンドIC707は、基板700等に形成された配線によってマイコン751およびアンプ708と接続され、ゲーム装置本体3から送信されたサウンドデータに応じてアンプ708を介してスピーカ706に音声信号を出力する。
【0092】
そして、基板700の下主面上には、バイブレータ704が取り付けられる。バイブレータ704は、例えば振動モータやソレノイドである。バイブレータ704は、基板700等に形成された配線によってマイコン751と接続され、ゲーム装置本体3から送信された振動データに応じてその作動をオン/オフする。バイブレータ704が作動することによってコントローラ7に振動が発生するので、それを把持しているプレイヤの手にその振動が伝達され、いわゆる振動対応ゲームが実現できる。ここで、バイブレータ704は、ハウジング71のやや前方寄りに配置されるため、プレイヤが把持している状態において、ハウジング71が大きく振動することになり、振動を感じやすくなる。
【0093】
次に、図7を参照して、コントローラ7の内部構成について説明する。なお、図7は、コントローラ7の構成を示すブロック図である。
【0094】
図7において、コントローラ7は、上述した操作部72、撮像情報演算部74、加速度センサ701、バイブレータ704、スピーカ706、サウンドIC707、およびアンプ708の他に、その内部に通信部75を備えている。
【0095】
撮像情報演算部74は、赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744を含んでいる。赤外線フィルタ741は、コントローラ7の前方から入射する光から赤外線のみを通過させる。ここで、テレビ2の表示画面近傍に配置されるマーカ8Lおよび8Rは、テレビ2の前方に向かって赤外光を出力する赤外LEDである。したがって、赤外線フィルタ741を設けることによってマーカ8Lおよび8Rの画像をより正確に撮像することができる。レンズ742は、赤外線フィルタ741を透過した赤外線を集光して撮像素子743へ入射させる。撮像素子743は、例えばCMOSセンサやあるいはCCDのような固体撮像素子であり、レンズ742が集光した赤外線を撮像する。したがって、撮像素子743は、赤外線フィルタ741を通過した赤外線だけを撮像して画像データを生成する。以下では、撮像素子743によって撮像された画像を撮像画像と呼ぶ。撮像素子743によって生成された画像データは、画像処理回路744で処理される。画像処理回路744は、撮像画像内における撮像対象(マーカ8Lおよび8R)の位置を算出する。以下、図8を用いて撮像対象の位置の算出方法を説明する。
【0096】
図8は、撮像画像の一例を示す図である。図8に示す撮像画像においては、マーカ8Lの画像8L'およびマーカ8Rの画像8R'が左右に並んでいる。撮像画像が入力されると、まず、画像処理回路744は、撮像画像内において所定条件に合致する領域の位置を示す座標を当該領域毎に算出する。ここで、所定条件とは、撮像対象の画像(対象画像)を特定するための条件であり、所定条件の具体的な内容は、輝度が所定値以上の領域(高輝度領域)であり、かつ、領域の大きさが所定範囲内の大きさであることである。なお、所定条件は撮像対象を特定するための条件であればよく、他の実施形態においては、画像の色に関する条件を含んでいてもよい。
【0097】
対象画像の位置を算出する際、まず、画像処理回路744は、撮像画像の領域から上記高輝度領域を対象画像の候補として特定する。撮像画像の画像データにおいて対象画像は高輝度領域として現れるからである。次に、画像処理回路744は、特定された高輝度領域の大きさに基づいて、その高輝度領域が対象画像であるか否かを判定する判定処理を行う。撮像画像には、対象画像である2つのマーカ8Lおよび8Rの画像8L'および8R'の他、窓からの太陽光や部屋の蛍光灯の光によって対象画像以外の画像が含まれている場合がある。この場合、マーカ8Lおよび8Rの画像8L'および8R'以外の画像も高輝度領域として現れてしまう。上記の判定処理は、対象画像であるマーカ8Lおよび8Rの画像8L'および8R'とそれ以外の画像とを区別し、対象画像を正確に特定するための処理である。具体的には、当該判定処理においては、特定された高輝度領域が、予め定められた所定範囲内の大きさであるか否かが判定される。そして、高輝度領域が所定範囲内の大きさである場合、当該高輝度領域は対象画像を表すと判定され、高輝度領域が所定範囲内の大きさでない場合、当該高輝度領域は対象画像以外の画像を表すと判定される。
【0098】
さらに、上記の判定処理の結果、対象画像を表すと判定された高輝度領域について、画像処理回路744は当該高輝度領域の位置を算出する。具体的には、当該高輝度領域の重心位置を算出する。なお、重心位置は撮像素子743の解像度よりも詳細なスケールで算出することが可能である。ここでは、撮像素子743によって撮像された撮像画像の解像度が126×96であるとし、重心位置は1024×768のスケールで算出されるものとする。つまり、重心位置の座標は、(0,0)から(1024,768)までの整数値で表現される。なお、撮像画像における位置は、図8に示すように、撮像画像の左上を原点とし、下向きをy軸正方向とし、右向きをx軸正方向とする座標系(xy座標系)で表現されるものとする。
【0099】
以上のようにして、画像処理回路744は、撮像画像内において所定条件に合致する領域の位置を示す座標を当該領域毎に算出する。なお、以下では、画像処理回路744によって算出される座標をマーカ座標と呼ぶ。マーカ座標は、撮像画像に対応する平面上の位置を表すための座標系において撮像対象の位置を示す座標である。画像処理回路744は、マーカ座標を通信部75のマイコン751へ出力する。マーカ座標のデータは、マイコン751によって操作データとしてゲーム装置本体3に送信される。マーカ座標はコントローラ7自体の向き(姿勢)や位置に対応して変化するので、ゲーム装置本体3は当該座標値を用いてコントローラ7の向きや位置を算出することができる。なお、本実施形態では、撮像画像からマーカ座標を算出する処理までをコントローラ7の画像処理回路744および/またはマイコン751で行ったが、例えば撮像画像をゲーム装置本体3に送り、以降の処理と同等の処理をゲーム装置本体3のCPU10等で行わせることもできる。
【0100】
また、コントローラ7は、3軸(x、y、z軸)の加速度センサ701を備えていることが好ましい。この3軸の加速度センサ701は、3方向、すなわち、上下方向、左右方向、および前後方向で直線加速度を検知する。また、他の実施形態においては、ゲーム処理に用いる制御信号の種類によっては、上下および左右方向(または他の対になった方向)のそれぞれに沿った直線加速度のみを検知する2軸の加速度検出手段を使用してもよい。例えば、この3軸または2軸の加速度センサ701は、アナログ・デバイセズ株式会社(Analog Devices, Inc.)またはSTマイクロエレクトロニクス社(STMicroelectronics N.V.)から入手可能であるタイプのものでもよい。加速度センサ701は、シリコン微細加工されたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電子機械システム)の技術に基づいた静電容量式(静電容量結合式)であってもよい。しかしながら、既存の加速度検出手段の技術(例えば、圧電方式や圧電抵抗方式)あるいは将来開発される他の適切な技術を用いて3軸または2軸の加速度センサ701が提供されてもよい。
【0101】
当業者には公知であるように、加速度センサ701に用いられるような加速度検出手段は、加速度センサの持つ各軸に対応する直線に沿った加速度(直線加速度)のみを検知することができる。つまり、加速度センサ701からの直接の出力は、その2軸または3軸のそれぞれに沿った直線加速度(静的または動的)を示す信号である。このため、加速度センサ701は、非直線状(例えば、円弧状)の経路に沿った動き、回転、回転運動、角変位、傾斜、位置、または姿勢等の物理特性を直接検知することはできない。
【0102】
しかしながら、加速度センサ701から出力される加速度の信号に基づいて、ゲーム装置のプロセッサ(例えばCPU10)またはコントローラのプロセッサ(例えばマイコン751)などのコンピュータが処理を行うことによって、コントローラ7に関するさらなる情報を推測または算出(判定)することができることは、当業者であれば本明細書の説明から容易に理解できるであろう。例えば、加速度センサを搭載するコントローラが静的な状態であることを前提としてコンピュータ側で処理する場合(すなわち、加速度センサによって検出される加速度が重力加速度のみであるとして処理する場合)、コントローラが現実に静的な状態であれば、検出された加速度に基づいてコントローラの姿勢が重力方向に対して傾いているか否か又はどの程度傾いているかを知ることができる。具体的には、加速度センサの検出軸が鉛直下方向を向いている状態を基準としたとき、1G(重力加速度)がかかっているか否かだけで傾いているか否かを知ることができるし、その大きさによってどの程度傾いているかも知ることができる。また、多軸の加速度センサの場合には、さらに各軸の加速度の信号に対して処理を施すことによって、各軸が重力方向に対してどの程度傾いているかをより詳細に知ることができる。この場合において、加速度センサ701からの出力に基づいて、プロセッサがコントローラ7の傾き角度のデータを算出する処理をおこなってもよいが、当該傾き角度のデータを算出する処理をおこなうことなく、加速度センサ701からの出力に基づいて、おおよその傾き具合を推定するような処理としてもよい。このように、加速度センサ701をプロセッサと組み合わせて用いることによって、コントローラ7の傾き、姿勢または位置を判定することができる。一方、加速度センサが動的な状態であることを前提とする場合には、重力加速度成分に加えて加速度センサの動きに応じた加速度を検出するので、重力加速度成分を所定の処理により除去すれば、動き方向などを知ることができる。具体的には、加速度センサ701を備えるコントローラ7がユーザの手で動的に加速されて動かされる場合に、加速度センサ701によって生成される加速度信号を処理することによって、コントローラ7のさまざまな動きおよび/または位置を算出することができる。なお、加速度センサが動的な状態であることを前提とする場合であっても、加速度センサの動きに応じた加速度を所定の処理により除去すれば、重力方向対する傾きを知ることが可能である。他の実施例では、加速度センサ701は、信号をマイコン751に出力する前に内蔵の加速度検出手段から出力される加速度信号に対して所望の処理を行うための、組込み式の信号処理装置または他の種類の専用の処理装置を備えていてもよい。例えば、組込み式または専用の処理装置は、加速度センサが静的な加速度(例えば、重力加速度)を検出するためのものである場合、検知された加速度信号をそれに相当する傾斜角(あるいは、他の好ましいパラメータ)に変換するものであってもよい。
【0103】
他の実施形態の例では、コントローラ7の動きを検出する動きセンサとして、回転素子または振動素子などを内蔵したジャイロセンサを用いてもよい。この実施形態で使用されるMEMSジャイロセンサの一例として、アナログ・デバイセズ株式会社から入手可能なものがある。加速度センサ701と異なり、ジャイロセンサは、それが内蔵する少なくとも一つのジャイロ素子の軸を中心とした回転(または角速度)を直接検知することができる。このように、ジャイロセンサと加速度センサとは基本的に異なるので、個々の用途のためにいずれの装置が選択されるかによって、これらの装置からの出力信号に対して行う処理を適宜変更する必要がある。
【0104】
具体的には、加速度センサの代わりにジャイロセンサを用いて傾きや姿勢を算出する場合には、大幅な変更を行う。すなわち、ジャイロセンサを用いる場合、検出開始の状態において傾きの値を初期化する。そして、当該ジャイロセンサから出力される角速度データを積分する。次に、初期化された傾きの値からの傾きの変化量を算出する。この場合、算出される傾きは、角度に対応する値が算出されることになる。一方、加速度センサによって傾きを算出する場合には、重力加速度のそれぞれの軸に関する成分の値を、所定の基準と比較することによって傾きを算出するので、算出される傾きはベクトルで表すことが可能であり、初期化を行わずとも、加速度検出手段を用いて検出される絶対的な方向を検出することが可能である。また、傾きとして算出される値の性質は、ジャイロセンサが用いられる場合には角度であるのに対して、加速度センサが用いられる場合にはベクトルであるという違いがある。したがって、加速度センサに代えてジャイロセンサが用いられる場合、当該傾きのデータに対して、2つのデバイスの違いを考慮した所定の変換を行う必要がある。加速度検出手段とジャイロセンサとの基本的な差異と同様にジャイロセンサの特性は当業者に公知であるので、本明細書ではさらなる詳細を省略する。ジャイロセンサは、回転を直接検知できることによる利点を有する一方、一般的には、加速度センサは、本実施形態で用いるようなコントローラに適用される場合、ジャイロセンサに比べて費用効率が良いという利点を有する。
【0105】
通信部75は、マイクロコンピュータ(Micro Computer:マイコン)751、メモリ752、無線モジュール753、およびアンテナ754を含んでいる。マイコン751は、処理の際にメモリ752を記憶領域として用いながら、送信データを無線送信する無線モジュール753を制御する。また、マイコン751は、アンテナ754を介して無線モジュール753が受信したゲーム装置本体3からのデータに応じて、サウンドIC707およびバイブレータ704の動作を制御する。サウンドIC707は、通信部75を介してゲーム装置本体3から送信されたサウンドデータ等を処理する。また、マイコン751は、通信部75を介してゲーム装置本体3から送信された振動データ(例えば、バイブレータ704をONまたはOFFする信号)等に応じて、バイブレータ704を作動させる。
【0106】
コントローラ7に設けられた操作部72からの操作信号(キーデータ)、加速度センサ701からの加速度信号(x、y、およびz軸方向加速度データ;以下、単に加速度データと記載する)、および撮像情報演算部74からの処理結果データは、マイコン751に出力される。マイコン751は、入力した各データ(キーデータ、加速度データ、処理結果データ)を無線コントローラモジュール19へ送信する送信データとして一時的にメモリ752に格納する。ここで、通信部75から無線コントローラモジュール19への無線送信は、所定の周期毎に行われるが、ゲームの処理は1/60秒を単位として行われることが一般的であるので、それよりも短い周期で送信を行うことが必要となる。具体的には、ゲームの処理単位は16.7ms(1/60秒)であり、ブルートゥース(Bluetooth;登録商標)で構成される通信部75の送信間隔は例えば5msである。マイコン751は、無線コントローラモジュール19への送信タイミングが到来すると、メモリ752に格納されている送信データを一連の操作情報として出力し、無線モジュール753へ出力する。そして、無線モジュール753は、例えばブルートゥース(登録商標)の技術に基づいて、所定周波数の搬送波を用いて操作情報で変調し、その電波信号をアンテナ754から放射する。つまり、コントローラ7に設けられた操作部72からのキーデータ、加速度センサ701からの加速度データ、および撮像情報演算部74からの処理結果データが無線モジュール753で電波信号に変調されてコントローラ7から送信される。そして、ゲーム装置本体3の無線コントローラモジュール19でその電波信号を受信し、ゲーム装置本体3で当該電波信号を復調や復号することによって、一連の操作情報(キーデータ、加速度データ、および処理結果データ)を取得する。そして、ゲーム装置本体3のCPU10は、取得した操作情報とゲームプログラムとに基づいて、ゲーム処理を行う。なお、ブルートゥース(登録商標)の技術を用いて通信部75を構成する場合、通信部75は、他のデバイスから無線送信された送信データを受信する機能も備えることができる。
【0107】
ここで、コントローラ7を用いたゲーム操作について説明する。ゲームシステム1でコントローラ7を用いてゲームをプレイする際、プレイヤは、一方の手でコントローラ7を把持する。このとき、図9に示すように、プレイヤは、コントローラ7の前面(撮像情報演算部74が撮像する光の入射口側)がマーカ8Lおよび8Rの方向を向く状態でコントローラ7を把持する。この状態で、プレイヤは、コントローラ7の傾きを変化させたり、コントローラ7が指し示す画面上の位置(指示位置)を変更したり、コントローラ7と各マーカ8Lおよび8Rとの距離を変更したりすることによってゲーム操作を行う。
【0108】
次に、上記のように構成された本ゲームシステム1で実行される処理の概要について説明する。本発明は、画面に表示されているオブジェクト等を「選択」する処理について全般に適用可能であるが、本実施形態ではその一例として、複数のミニゲームが楽しめるゲームを想定し、当該ゲームにかかる処理の中でも、プレイヤが所望するミニゲームを選択するためのメニュー画面での処理および操作を一例として説明を行う。
【0109】
図10は、上記メニュー画面の例を示す図である。図10では、選択対象となるオブジェクト101〜103と、ポインタ104が表示されている。各オブジェクトはそれぞれ上記複数のミニゲームのいずれか一つを示しており、プレイヤは、これらオブジェクト101〜103のうちいずれかを選択し、所定の決定ボタン(例えば、操作ボタン72b)を押下することで、所望のミニゲームのプレイを開始することができる。ポインタ104は、原則として、コントローラ7が指し示す画面上の位置(指示位置)に表示される。
【0110】
次に、本実施形態における選択操作モード(以下、単に操作モードと呼ぶ)について説明する。本実施形態では、”ポインティングモード”と”十字キーモード”という2種類の操作モードを用いる。ポインティングモードは、上記ポインタ104を画面上で動かして上記オブジェクトを選択可能な操作モードである。十字キーモードは、十字キー72aを押下することで上記オブジェクトを選択することが可能な操作モードである。
【0111】
ポインティングモードにおける選択操作について、図10〜図15を参照して説明すると、まず、図10に示すように、ポインタ104が画面左上部に表示されている(コントローラ7で指示している)状態であるとする。この状態から、ポインタ104(指示位置)をオブジェクト101の表示位置に移動させると、図11に示すように、選択枠105がオブジェクト101を囲うように表示され、オブジェクト101が選択されている状態となる。この状態から、オブジェクトが表示されていない位置を指示すれば、選択状態は解除される(選択枠105も表示されなくなる)。また、図11の状態からポインタ104をオブジェクト102の表示位置に移動させると、図12に示すように、選択枠105がオブジェクト102を囲うように表示され、オブジェクト102が選択されている状態となる。
【0112】
次に、十字キーモードにおける選択操作について説明する。例えば、上記図11で示したようなオブジェクト101が選択されている状態で、十字キー72aの「右」をプレイヤが押下すると、図12に示すように、オブジェクト101の右隣に表示されているオブジェクト102が選択された状態となる。つまり、現在選択されているオブジェクトを基準にして、十字キー72aの押された方向にあるオブジェクトが選択される処理が実行されることになる。更に、このとき、ポインタ104の表示位置が、選択されているオブジェクト102の中央やや左下の位置に変更される。
【0113】
また、図11の状態で十字キー72aの「左」を押した場合は、図14のように、一番右端のオブジェクト103が選択された状態となり、ポインタ104もオブジェクト103の中央やや左下の位置に表示される。つまり、本実施形態では、一番右端のオブジェクト103が選択されている状態で「右」が押されたときは、左端のオブジェクト101が選択された状態となり、一番左端のオブジェクト101が選択されている状態のときに「左」が押されたときは右端のオブジェクト103が選択された状態となる。
【0114】
また、図示は省略するが、オブジェクトが縦方向に並べられて表示されているような場合は、十字キー72aの「上」や「下」が押されることで、同様に上下方向に沿ったオブジェクトの選択が可能である。
【0115】
なお、上記十字キーモードでの選択の順番制御は一例であって、例えば、右端のオブジェクト103が選択されているときに「右」が押されたときは、選択状態を変化させないよう(つまり、オブジェクト103が選択されているままの状態)にしてもよい。
【0116】
次に、上記2種類の操作モードの切り替え方法について説明する。本実施形態では、ポインティングモードのときに十字キー72aを押すことで、十字キーモードに移行する。すなわち、図10の状態において、プレイヤが十字キー72aを押すと、いずれかのオブジェクトが選択された状態(本実施形態では、直前に選択されていたオブジェクトが選択されるものとする)になる。ここで、十字キーモードにある間は、画面の指示位置を変更してもポインタ104は移動しない。例えば、図13のようにオブジェクト102が選択されている状態でコントローラ7の指示位置を例えば画面上方に移動したとしても、ポインタ104の表示位置は移動せず、オブジェクト102の選択状態が維持されたままとなる。
【0117】
一方、十字ボタンモードのときにポインティングモードに切り替えるには、コントローラ7を「振る」操作を行う。本実施形態では、この「振る」動作が行われた否かを、加速度センサ701から出力される加速度データに基づいて検出する。つまり、十字キーモード中に、所定時間内で所定の大きさ以上の加速度(「振る」ことによって発生する)が検出されれば、操作モードをポインティングモードに切り替える。例えば、図14のようにオブジェクト103が選択されている状態の時にコントローラ7を振ると、ポインティングモードに切り替わると同時に、図15に示すように、そのときに検出された指示位置にポインタ104が表示される。
【0118】
なお、十字ボタンモードからポインティングモードへの切替は、加速度データに基づいて算出されるコントローラ7の移動量を累積しておき、当該累積した値が所定の閾値を越えたときにポインティングモードに切り替えるようにしてもよい。また、単位時間(例えば1フレーム)あたりの加速度の変化量が所定の閾値を越えたときにポインティングモードに切り替えるようにしてもよいし、当該変化量を累積しておき、当該変化量の累積値が所定の閾値を越えたときにポインティングモードに切り替えるようにしてもよい。
【0119】
このように、コントローラ7を「振る」動作を行うことで2種類の操作モードを切り替えるようにすることで、違和感のない操作で、かつ、レスポンスの高い切り替えを実現することができる。すなわち、本実施形態では、上述の図9のようにコントローラ7を持って操作することから、振る操作(例えば手首を捻るようなスナップ動作)と、ポインティング操作によるコントローラの動かし方とは、コントローラ7の先を画面に向けたまま主に肘・手首を使って動かすという点で共通しており、「振る」操作と「ポインティング操作」との親和性は高い。そのため、十字キーモードからポインティングモードへの切り替えを、違和感のない自然な操作の流れの中で、かつ、瞬時に行うことが可能となる(振る操作を行った後、コントローラ7を持ち直す等することなく、そのままポインティング操作を行うことができる)。また、ポインティングモードから十字ボタンモードへの切り替えも、十字キー72aを押下するだけである。そのため、結果的に、ポインティングモードと十字ボタンモードとの切替について、レスポンスの高い切り替え操作が可能となる。
【0120】
なお、本実施形態では更に、十字キーモード中に、一定時間以上十字キー72aの操作がなく、かつ、コントローラ7で画面内を指し示している状態のときは、自動的にポインティングモードに切り替える処理も行い、プレイヤの利便性をより高めている。
【0121】
次に、ゲーム装置本体3によって実行されるゲーム処理の詳細を説明する。まず、ゲーム処理の際に外部メインメモリ12に記憶されるデータについて説明する。図16は、ゲーム装置本体3の外部メインメモリ12のメモリマップを示す図である。図16において、外部メインメモリ12は、プログラム記憶領域120およびデータ記憶領域124を含む。プログラム記憶領域120およびデータ記憶領域124のデータは、光ディスク4に記憶され、ゲームプログラム実行時には外部メインメモリ12に転送されて記憶される。
【0122】
プログラム記憶領域120には、CPU10によって実行されるゲームプログラムが記憶される。このゲームプログラムは、ポインタ制御プログラム121と、1フレーム処理プログラム122と、十字キーモードプログラム123などによって構成される。
【0123】
データ記憶領域124には、操作データ125、前回加速度ベクトル126、加速度配列127、操作モード128、無入力時間129などのデータが記憶されるとともに、プログラム実行中に用いられる各種変数やフラグも記憶される。
【0124】
操作データ62は、コントローラ7からゲーム装置本体3へ送信されてくる操作データである。上述したように、コントローラ7からゲーム装置本体3へ1/200秒に1回の割合で操作データが送信されるので、メインメモリに記憶される操作データ62はこの割合で更新される。本実施形態においては、メインメモリには、最新の(最後に取得された)操作データのみが記憶されればよい。
【0125】
操作データ125には、加速度データ1251、マーカ座標データ1252、および操作ボタンデータ1253が含まれる。加速度データ1251は、加速度センサ701によって検出された加速度(加速度ベクトル)を示すデータである。ここでは、加速度データ1251は、図3に示すxyzの3軸の方向に関する加速度を各成分とする3次元の加速度ベクトルV1を示す。また、本実施形態においては、コントローラ7が静止している状態で加速度センサ701が検出する加速度ベクトルV1の大きさを”1”とする。つまり、加速度センサ701によって検出される重力加速度の大きさは”1”である。
【0126】
マーカ座標データ1252は、撮像情報演算部74の画像処理回路744によって算出される座標、すなわち上記マーカ座標を示すデータである。マーカ座標は、撮像画像に対応する平面上の位置を表すための2次元座標系(図8に示すxy座標系)で表現される。なお、撮像素子743によって2つのマーカ8Rおよび8Lが撮像される場合には、2つのマーカ座標が算出される。一方、撮像素子743の撮像可能な範囲内にマーカ8Rおよび8Lのいずれか一方が位置しない場合には、撮像素子743によって1つのマーカのみが撮像され、1つのマーカ座標のみが算出される。また、撮像素子743の撮像可能な範囲内にマーカ8Rおよび8Lの両方が位置しない場合には、撮像素子743によってマーカが撮像されず、マーカ座標は算出されない。したがって、マーカ座標データ1252は、2つのマーカ座標を示す場合もあるし、1つのマーカ座標を示す場合もあるし、マーカ座標がないことを示す場合もある。
【0127】
操作ボタンデータ1253は、各操作ボタン72a〜72iに対する入力状態を示すデータである。そのため、十字キー72aの押下状態(上下左右のいずれの方向を押下したか)を示すデータも当該データに含まれる。
【0128】
前回加速度ベクトル126は、上記加速度データ1251の直前に算出された加速度ベクトルを示すデータである。より具体的には、本実施形態のゲームの処理単位は1/60秒であり、後述の処理も1/60秒単位で繰り返される。そして、上記加速度データが現在の処理ループにおいて算出された加速度データであり、前回加速度ベクトル126は、直前の処理ループにおいて算出された加速度を示すベクトルデータである。
【0129】
加速度配列127は、後述する処理において、上記操作モードの切り替え判定に用いられるデータの集合(一次元配列)であり、加速度の変化量の履歴を表すデータである。以下の説明では、配列の要素数をNとし、”0”からカウントするとして、当該配列を、加速度配列Q[0]〜Q[N−1]として表すこともある。また、格納方式は、いわゆるFIFO(First In First Out)であり、Q[0]に最新のデータが格納され、Q[N−1]に最も古いデータが格納されるものとする。
【0130】
操作モード128は、現在の操作モードが”ポインティングモード”か”十字キーモード”かを示すためのフラグである。本実施形態では、“ポインティングモード”のときは”0”が設定され、”十字キーモード”のときは”1”が設定される。
【0131】
無入力時間129は、上記十字キーモードのときに十字キー72aへの入力が行われていない時間(十字キー72aが押下されていない時間)をカウントするための変数である。
【0132】
次に、図17〜図20を参照して、ゲーム装置本体3によって実行されるゲーム処理について説明する。ゲーム装置本体3の電源が投入されると、ゲーム装置本体3のCPU10は、ROM/RTC13に記憶されている起動プログラムを実行し、これによってメインメモリ33等の各ユニットが初期化される。そして、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムが外部メインメモリ12に読み込まれ、CPU10によって当該ゲームプログラムの実行が開始される。図17に示すフローチャートは、以上の処理が完了した後に行われるゲーム処理を示すフローチャートである。また、図17に示すステップS2〜ステップS3の処理ループは、1フレーム毎に繰り返し実行される。なお、図17に示すフローチャートにおいては、処理のうち、ゲームプログラムに含まれるポインタ制御プログラムを実行してコントローラ7に関する操作に基づいて行われるポインタ104の制御およびオブジェクトの選択について説明し、本願発明とは直接関連しない他の処理については詳細な説明を省略する。
【0133】
図17において、まず、CPU10は、初期化処理を実行する(ステップS1)。図18は、上記ステップS1で示した初期化処理の詳細を示すフローチャートである。図18において、まず、CPU10は、加速度配列127を初期化する(ステップS11)。より具体的には、CPU10は、加速度配列127を構成する各変数に”0”を設定する。
【0134】
次に、CPU10は、無入力時間129を初期化する(ステップS12)。具体的には、CPU10は、無入力時間129に”0”を設定する。
【0135】
次に、CPU10は、指示座標Posを算出する処理を実行する(ステップS13)。指示座標Posは、コントローラ7が指し示す位置を表すための変数である。このステップS13の処理をより具体的に説明すると、まず、CPU10は、上記操作データ125からマーカ座標データ1252に基づいて、当該コントローラ7の指示座標Posを算出する。ここで、当該指示座標Posの算出方法はどのようなものであってもよいが、例えば次に示す方法が考えられる。
【0136】
以下、指示座標Posの算出方法の一例を説明する。コントローラ7から取得される操作データ125には、上記マーカ座標を示すデータであるマーカ座標データ1252が含まれる。当該データは、マーカ8aおよび8bに対応する2つのマーカ座標(図8参照)を示すので、まずCPU10は、2つのマーカ座標の中点を算出する。この中点の位置は、撮像画像に対応する平面上の位置を表すための上記xy座標系によって表現される。次に、CPU10は、当該中点の位置を示す座標を、テレビ2の画面上の位置を表すための座標系(x'y'座標系とする)の座標に変換する。この変換は、ある撮像画像から算出される中点の座標を、当該撮像画像が撮像される時のコントローラ7の実際の指示位置に対応する画面上の座標に変換する関数を用いて行うことができる。その際、コントローラ7の指示位置と、撮像画像内でのマーカ座標の位置とは逆方向に移動することになるので、上下左右が反転するような変換を行う。以上のようにして算出されたx'y'座標値により示される値がコントローラ7の指示座標Posとなる。但し、上記のように、マーカ座標データ1252は、マーカ座標がないことを示す場合もある。このような場合は、指示座標Posにも、マーカ座標が無いことを示すためのデータ、例えばNULL値が設定される。
【0137】
次に、CPU10は、上記指示座標Posで示される指示位置が、画面内に含まれているか否かを判定する(ステップS14)。すなわち、コントローラ7の前面(撮像情報演算部74が撮像する光の入射口側)が画面に向けられているか否かを判定する。より具体的には、上記指示座標Posの内容がマーカ座標がないことを示しているような場合は、指示座標Posで示される指示位置は画面内に含まれていないと判定され、それ以外の場合は、指示座標Posで示される指示位置は画面内に含まれていると判定される。
【0138】
次に、CPU10は、操作モードの設定を行う。具体的には、上記ステップS14の判定の結果、指示座標Posで示される指示位置が画面内に含まれていると判定されたときは(ステップS14でYES)、CPU10は、操作モード128に“ポインティングモード”を示す値である”0”を設定する。(ステップS15)。一方、指示座標Posで示される指示位置が画面内に含まれていないと判定されたときは(ステップS14でNO)、CPU10は、操作モード128に“十字キーモード”を示す値である”1”を設定する(ステップS16)。以上で、初期化処理は終了する。
【0139】
図17に戻り、初期化処理が終われば、次に、CPU10は、1フレーム処理を実行する(ステップS2)。図19は、上記ステップS2で示した1フレーム処理の詳細を示すフローチャートである。図19において、まず、CPU10は、上記指示座標Posを算出する処理を実行する(ステップS21)。当該処理の内容は、上記ステップS13と同様の処理であるため、その内容についての説明は省略する。
【0140】
次に、CPU10は、上記操作モード128を参照し、現在の操作モードが”ポインティングモード”か否かを判定する(ステップS22)。すなわち、CPU10は、操作モード128の値が”0”か否かを判定する。当該判定の結果、操作モードが”ポインティングモード”ではないときは(ステップS22でNO)、CPU10は、十字キーモード処理を実行する(ステップS31)。当該処理の詳細は後述する。
【0141】
一方、操作モードが”ポインティングモード”のときは(ステップS22でYES)、次に、CPU10は、上記操作ボタンデータ1253を参照し、十字キー72aが押下されたか否かを判定する(ステップS23)。当該判定の結果、十字キー72aが押下されていないときは(ステップS23でNO)、CPU10は、指示座標Posで示される画面上の位置にポインタ104を移動させる処理を実行する(ステップS24)。つまり、”ポインティングモード”としての処理を継続することになる。このとき、ポインタ104の移動先にいずれかのオブジェクトがあるとき(つまり、ポインタ104がいずれかのオブジェクトを指示したとき)は、当該オブジェクトを選択状態とする(より具体的には、フォーカスを設定することで、選択状態とする)。更に、CPU10は、当該選択状態にあるオブジェクトに上記選択枠105を配置する。その後、後述のステップS30の処理に進むことで当該ポインタ104が移動後の位置に描画されることになる(いずれかのオブジェクトが選択されているときは、更に選択枠105も描画される)。
【0142】
一方、ステップS23の判定の結果、十字キー72aが押下されていたときは(ステップS23でYES)、CPU10は、画面内のいずれかのオブジェクトを選択状態にする処理を実行する(ステップS25)。具体的には、CPU10は、当該判定が実行されたとき、既にいずれかのオブジェクトが選択されている状態のときは(例えば図11参照)、当該選択されているオブジェクトの位置を基準として、押された十字キー72aの方向に存在するオブジェクトのうち最も指示位置に近いオブジェクトを選択状態とする。また、当該判定が実行されたとき、いずれのオブジェクトも選択されていない状態のときは(例えば図10参照)、このときの指示位置(上記指示座標Posで示される位置)に最も近い位置にあるオブジェクトを選択状態とする(最も近い位置にあるオブジェクトが複数存在するときは、押された十字キー72aの方向に存在するオブジェクトを選択状態とする)。つまり、本処理によって、ポインティングモードのときに十字キーが押下されることで、即時にいずれかのオブジェクトが選択されている状態とすることになる。
【0143】
次に、CPU10は、選択状態にあるオブジェクト(フォーカスが設定されているオブジェクト)の中心近傍の位置(図13および図14参照)にポインタ104を移動させる(ステップS26)。またこのとき、CPU10は、当該選択状態にあるオブジェクトに上記選択枠105を配置する。
【0144】
次に、CPU10は、操作モード128に、十字キーモードであることを示す値である”1”を設定する(ステップS27)。
【0145】
次に、CPU10は、加速度配列127の初期化(ステップS28)および、無入力時間129の初期化(ステップS29)を実行する。
【0146】
次に、CPU10は、描画処理を実行する(ステップS30)。すなわち、図10等に示したような画像を生成し、ゲーム画像としてテレビ2に表示する処理が実行される。そして、CPU10は、1フレーム処理を終了する。
【0147】
次に、上記ステップS22の判定の結果、操作モードが”十字キーモード”(操作モード128の値が”1”)のときの処理について説明する。この場合は、CPU10は、十字キーモード処理を実行する(ステップS31)。図20は、上記ステップS31で示した十字キーモード処理の詳細を示すフローチャートである。図20において、まず、CPU10は、上記操作ボタンデータ1253を参照して、十字キー72aが押下されたか否かを判定する(ステップS41)。当該判定の結果、十字キー72aが押下されていたときは(ステップS41でYES)、”十字キーモード”としての処理を継続するための処理を実行する。まず、CPU10は、加速度配列127の初期化(ステップS42)および無入力時間129の初期化(ステップS43)を実行する。
【0148】
次に、CPU10は、押下された十字キー72aの方向に応じてオブジェクトを選択する処理を実行する(ステップS44)。すなわち、この時点で選択されているオブジェクトの位置を基準として、押された十字キー72aの方向に存在するオブジェクトのうち最も近くにあるオブジェクトを選択状態とする。また、図11および図13を用いて上述したように、画面内において一番左端に表示されているオブジェクト101が選択されているときに「左」方向が押されたときは、右端に表示されているオブジェクト103を選択状態とする。同様に、右端のオブジェクト103が選択されているときに「右」方向が押されたときは、左端のオブジェクト101を選択状態とする。
【0149】
次に、CPU10は、選択状態にあるオブジェクトの中心近傍の位置(図13等参照)にポインタ104を移動させる(ステップS45)。またこのとき、CPU10は、当該選択状態にあるオブジェクトに上記選択枠105を配置する。その後、CPU10は、十字キーモード処理を終了する。
【0150】
次に、上記ステップS41の判定の結果、十字キー72aが、押されていないと判定されたときの処理(ステップS41でNO)について説明する。この場合、コントローラ7が振られたか否か等が判定され、その結果に応じてポインディングモードに切り替える処理が実行される。具体的には、まず、CPU10は、無入力時間129に”1”を加算する(ステップS46)。次に、CPU10は、上記加速度データ1251を参照して、加速度ベクトルV1を取得する(ステップS47)。
【0151】
次に、CPU10は、前回加速度ベクトル126を取得し、加速度の変化量qを算出する(ステップS48)。当該加速度の変化量qとは、直前のフレームにかかる処理において算出された加速度ベクトルから現在のフレームにかかる処理で算出された加速度ベクトルまでの変化量である。変化量qは、例えば以下のようにして求められる。まず、次の式で変化ベクトルVsが算出される。
変化ベクトルVs=加速度ベクトルV1−前回加速度ベクトルV2
そして、当該算出された変化ベクトルVsの大きさ(スカラー値)を変化量qとする。
【0152】
次に、CPU10は、加速度配列の更新を行う(ステップS49)。具体的には、CPU10は、加速度配列Q[N−1]のデータをQ[N−2]のデータで更新し、Q[N−2]のデータをQ[N−3]のデータで更新していく。以下、同様に更新を行っていき、最終的に、上記算出した変化量qを加速度配列Q[0]に格納する。
【0153】
次に、CPU10は、以下の式を用いて、加速度配列127の各値の積算値Qtを算出する(ステップS50)。
積算値Qt=Q[0]+Q[1]+Q[2]+・・・+Q[N−1]
【0154】
次に、上記加速度ベクトルV1の値で前回加速度ベクトル126を更新する(ステップS51)。
【0155】
次に、CPU10は、上記ステップS50で算出した積算値Qtが、予め定められている所定の閾値以上か否かを判定する(ステップS52)。つまり、加速度配列127の要素数で示される所定の時間内における加速度の変化量が「振り」の操作と言えるほどの大きな変化量か否かを判定する。当該判定の結果、積算値Qtが第1の閾値以上のときは(ステップS52でYES)、「振り」操作が行われたと考えられるため、CPU10は、操作モード128に”0”(ポインティングモードを示す値)を設定する(ステップS54)。
【0156】
一方、積算値Qtが閾値以上ではないときは(ステップS52でNO)、次に、CPU10は、無入力時間129が予め定められた第2の閾値以上であり、かつ、指示座標Posで示される位置が画面内に含まれているか否かを判定する(ステップS53)。つまり、一定時間以上十字キー72aが押下されておらず、プレイヤがコントローラ7で画面を指し示しているか否かを判定する。当該判定の結果、上記の条件を満たしていたときは(ステップS53でYES)、CPU10は、ステップS54に進み、操作モードに”ポインティングモード”を設定する処理を実行する。すなわち、”十字キーモード”のときに、プレイヤがコントローラ7の前面を画面に向けたまま、一定時間十字キー72aを押していないときは、操作モードをポインティングモードに切り替えている。
【0157】
一方、上記ステップS53の判定の結果、上記の条件が満たされていないときは(ステップS53でNO)、CPU10は、十字キーモード処理を終了する。十字キーモード処理が終了すれば、図19のステップS30の処理に進み、ポインタ104等の描画処理が実行され、1フレーム処理が終了する。
【0158】
図17に戻り、ステップS2の1フレーム処理の後、ステップS3において、ゲーム終了か否かが判断され、YESの場合、CPU10は、ゲーム処理を終了し、NOの場合、ステップS2に戻って、ゲーム処理を繰り返す。以上で、本実施形態にかかるゲーム処理は終了する。
【0159】
このように、本実施形態では、十字キー72aを用いた操作中に「振り」操作を検出されたときに、操作モードをポインティング操作方式に切り替えている。また、ポインティング操作中に十字キーが押されることで、十字キーにより操作方式に切り替えている。換言すれば、これから行おうとする操作に直結するような動き、具体的には、十字キー72aを用いて選択操作を行うことを所望した場合は十字キー72aを押下し、ポインタ104を動かしてポインティング操作を行うことを所望したときは、コントローラ7そのものを振る、という操作を行うことで操作方式を切り替えることができる。これにより、複数の選択操作方式を高レスポンスで、かつ、違和感の無い操作で切り替えることができる。
【0160】
また、上記のように、本実施形態では、有限の配列である加速度配列127に加速度データの変化量を累積し、積算した値が所定の閾値を越えたか否かで十字キーモードからポインティングモードへの切替判定を行っている。このように、有限の配列に加速度データをバッファすることで、例えば、コントローラ7に加えられた動きが微小ではあるが長時間継続するような場合に、加速度データが長時間かけて累積されていった結果、上記のような操作モードの切替が誤って実行されることを防ぐ事ができる。換言すれば、所定期間内(配列の要素数に対応)に「振り」操作といえるようなある程度の動きが発生しなければ、操作モードの切替は実行されないため、ユーザの意図しない操作モード切替が発生することを防ぐことができる。当該所定期間の長さ(配列の要素数)については、本処理が実行されるゲーム等の処理内容に応じて適宜設定すればよい。
【0161】
なお、上述した実施形態では、「振り」操作の検出に加速度センサから出力される加速度データを用いていたが、ジャイロセンサから出力される角速度データに基づいて「振り」操作を検出するようにしてもよい。この場合は、例えば、コントローラ7に3軸のジャイロセンサを内蔵する。あるいは、3軸ジャイロセンサを備えた拡張ユニットをコントローラ7に接続する。そして、角速度を検出し、角速度データとして出力し、上記加速度データの代わり、あるいは加速度データと併用して、「振り」操作の検出を実行するようにしても良い。
【0162】
更に、「振り」操作の検出の代わりに、指示位置の変化量を用いるようにしても良い。つまり、所定時間内に指示位置に大きな変化が発生した場合は、コントローラ7に大きな「動き」が加えられたとして、ポインティング操作方式への切替を行うようにしても良い。例えば、上記十字キーモード処理において、上記指示座標Posを1フレーム前の指示位置を示すデータとして外部メインメモリ12に記憶しておき、次の処理ループにおいて、1フレーム前の指示座標と現在の指示座標との変化量を算出する。そして、当該変化量は所定の閾値を越えていれば、ポインティング操作方式への切替を実行するようにすればよい。もちろん、1フレーム前との指示座標の比較に限らず、数フレーム〜数十フレーム分の期間における指示座標の変化量を算出して、操作方式の切替判定に用いるようにしても良い。
【0163】
また、上記のような加速度や角速度、指示位置の変化量に限らず、十字キーモード中にコントローラ7に加えられた「動き」が検出できれば、どのような検出方法を用いても良い。そして、その動きの大きさに基づいてポインティングモードへの切替を実行してもよい。
【0164】
また、上記実施形態では、コントローラ7という1つの筐体で十字キーモードとポインティングモードの2種類の操作が可能であったが、これに限らず、複数の筐体を利用した構成であっても良い。例えば、図21に示すように、コントローラ7のコネクタ73に拡張コントローラ9を接続する。そして、ゲームをプレイする際には、例えば、図22に示すように、プレイヤは、その右手でコントローラ7を持ち、その左手で拡張コントローラ9を持つ。このとき、プレイヤは、右手に持ったコントローラ7の前面(撮像情報演算部74が撮像する光の入射口側)がマーカ8Lおよび8Rの方向を向く状態でコントローラ7を把持する。拡張コントローラ9には、スティック91が備えられており、当該スティック91を操作することで上記十字キーモードと同様の操作が可能とする。そして、プレイヤがスティック91を用いて操作しているとき(十字キーモードのとき)に、右手に把持しているコントローラ7を振ることで、上記ポインティングモードに切り替わるようにする。また、ポインティングモード中に、左手に把持している拡張コントローラ9のスティック91を操作することで、十字キーモードに切り替わるように処理する。更に、このとき、コントローラ7の十字キー72aを有効にしておいてもよい。つまり、拡張コントローラ9のスティック91またはコントローラ7の十字キー72aで十字キーモードでの操作を可能にしておく。そして、ポインティングモード中に、スティック91または十字キー72aを押下すれば、十字キーモードに切り替えるようにしても良い。
【0165】
また、上記のような複数の筐体を利用する場合、双方の筐体にそれぞれ加速度センサを内蔵し、振った側の筐体での操作方式に切り替えるようにしても良い。上記の例であれば、例えば右手に把持しているコントローラ7を振った場合はポインティングモード、左手に把持している拡張コントローラ9を振ったときは、十字キーモードに切り替えるようにしてもよい。この場合は、各コントローラから出力される加速度データと関連づけて出力元を示す識別情報を付すようにすればよい。
【0166】
また、複数の筐体を利用するとき、例えば2つの筐体を用いる場合に、それぞれにポインティングデバイスおよび加速度センサを内蔵し、「振り」が検出された側のポインティングデバイスによる操作に切り替えるようにしてもよい。
【0167】
また、上述の実施形態では、十字キーモードのときは、画面に表示されているオブジェクトのいずれかが常に選択されている状態となるような制御が行われていたが、これに限らず、十字キー72aの押下方向に応じてポインタ104を所定の距離だけ移動させるような制御を行っても良い。つまり、十字キーモードのときは、十字キー72aでポインタ104を動かすような制御を行うようにしても良い。
【0168】
また、上記十字キーモードにおける選択操作に関して、十字キー72aの代わりに、所定のボタン一つで選択操作を可能にしてもよい。例えば、上記十字キーモードにおいて、操作ボタン72bが押される度に、所定の順番で選択されるオブジェクトが切り替わる(所定の順序でフォーカスを移動させていく)ような処理を実行してもよい。
【0169】
また、本発明は、上述したようなゲーム処理のみならず、ゲーム処理以外の情報処理であっても、その情報処理で用いられる選択操作全般について適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0170】
本発明にかかる情報処理装置および情報処理プログラムは、複数の操作方式を高レスポンスで切り替えることができ、据置型ゲーム装置やポインティングデバイスを用いて操作を行う情報処理装置等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0171】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステム1を説明するための外観図
【図2】図1のゲーム装置本体3の機能ブロック図
【図3】図1のコントローラ7の上面後方から見た斜視図
【図4】図3のコントローラ7を下面前方から見た斜視図
【図5】図3のコントローラ7の上ハウジングを外した状態を示す斜視図
【図6】図3のコントローラ7の下ハウジングを外した状態を示す斜視図
【図7】図3のコントローラ7の構成を示すブロック図
【図8】撮像画像の一例を示す図
【図9】コントローラ7を用いたゲーム操作について説明するための図
【図10】本実施形態で想定するゲーム画面の一例
【図11】本実施形態で想定するゲーム画面の一例
【図12】本実施形態で想定するゲーム画面の一例
【図13】本実施形態で想定するゲーム画面の一例
【図14】本実施形態で想定するゲーム画面の一例
【図15】本実施形態で想定するゲーム画面の一例
【図16】メインメモリ12のメモリマップを示す図
【図17】本発明の実施形態に係るゲーム処理を示すフローチャート
【図18】図17のステップS1で示した初期化処理の詳細を示したフローチャート
【図19】図17のステップS2で示した1フレーム処理の詳細を示したフローチャート
【図20】図19のステップS31で示した十字キーモード処理の詳細を示したフローチャート
【図21】拡張コントローラ9を接続したコントローラ7の図
【図22】拡張コントローラ9を接続したコントローラ7の持ち方を示す図
【符号の説明】
【0172】
1…ゲームシステム
2…モニタ
2a…スピーカ
3…ゲーム装置
4…光ディスク
7…コントローラ
9…拡張コントローラ
10…CPU
11…システムLSI
11a…入出力プロセッサ
11b…GPU
11c…DSP
11d…VRAM
11e…内部メインメモリ
12…外部メインメモリ
13…ROM/RTC
14…ディスクドライブ
15…AV−IC
16…AVコネクタ
17…フラッシュメモリ
18…無線通信モジュール
19…無線コントローラモジュール
20…拡張コネクタ
21…外部メモリカード用コネクタ
22…アンテナ
23…アンテナ
24…電源ボタン
25…リセットボタン
26…イジェクトボタン
71…ハウジング
72…操作部
73…コネクタ
74…撮像情報演算部
741…赤外線フィルタ
742…レンズ
743…撮像素子
744…画像処理回路
75…通信部
751…マイコン
752…メモリ
753…無線モジュール
754…アンテナ
700…基板
701…加速度センサ
702…LED
703…水晶振動子
704…バイブレータ
707…サウンドIC
708…アンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポインティングデバイスを少なくとも1つは含む複数の入力手段からの出力に基づいて画面上の位置指示を行う情報処理装置のコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ポインティングデバイスを含む第1の入力装置筐体自体に加えられた動きに関する情報である動き情報を取得する動き情報取得手段と、
前記動き情報に基づいて前記第1の入力装置筐体の移動量を算出する移動量算出手段と、
前記移動量が所定の閾値を越えたか否かを判定する閾値判定手段と、
前記移動量が前記所定の閾値を越えたと判定されたときに、前記ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う第1位置指示手段として機能させる情報処理プログラム。
【請求項2】
前記第1の入力装置筐体には、前記複数の入力手段のうち、ポインティングデバイスではない入力手段である非ポインティングデバイスも含まれており、
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、
前記第1位置指示手段によって位置指示が行われているときに前記非ポインティングデバイスへの入力が発生したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が前記非ポインティングデバイスへの入力が発生したと判定したとき、当該非ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う第2位置指示手段として更に機能させる、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記複数の入力手段のうち、ポインティングデバイスではない入力手段である非ポインティングデバイスが第2の入力装置筐体に含まれており、
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、
前記第1位置指示手段によって位置指示が行われているときに前記非ポインティングデバイスへの入力が発生したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が前記非ポインティングデバイスへの入力が発生したと判定したとき、当該非ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う第2位置指示手段として更に機能させる、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記第1位置指示手段による第1の位置指示モードと、ポインティングデバイスではない入力手段である非ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う第2の位置指示モードとの間で位置指示モードを切り替える切替手段として更に機能させ、
前記切替手段は、位置指示モードが前記第2の位置指示モードであるときに前記移動量が所定の閾値を越えたときは前記第1の位置指示モードに切り替え、位置指示モードが前記第1の位置指示モードであるときに前記非ポインティングデバイスへの入力が発生したときは前記第2の位置指示モードに切り替える、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記位置指示モードが前記第2の位置指示モードであるときに、前記非ポインティングデバイスに対する入力が無いと判定されている期間を計測する無入力期間計測手段として更に機能させ、
前記切替手段は、前記無入力期間計測手段によって計測された期間が所定の値を越えたとき、前記位置指示モードを前記第1の位置指示モードに切り替える、請求項4に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記第1の入力装置筐体には、当該第1の入力装置筐体自体に加えられた動きを検出するための動きセンサが含まれており、
前記動き情報取得手段は、前記動きセンサから出力されるデータを動き情報として取得する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記動き情報取得手段は、前記ポインティングデバイスによる指示位置を示すデータを動き情報として繰り返し取得し、
前記移動量算出手段は、前記ポインティングデバイスによる指示位置の変化量に基づいて前記移動量を算出する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記移動量算出手段が算出した移動量を累積する累積手段として更に機能させ、
前記閾値判定手段は、前記累積手段によって累積された値が所定の閾値を越えたか否かを判定する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記累積手段は、現時点までの所定期間分の移動量を累積する、請求項8に記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記ポインティングデバイス以外の入力手段に対する入力が発生したとき、累積値をリセットする累積値リセット手段として更に機能させる、請求項8に記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記移動量算出手段が算出した移動量の変化量を算出する移動変化量算出手段として更に機能させ、
前記閾値判定手段は、前記移動変化量算出手段によって算出された変化量が所定の閾値を越えたか否かを判定する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記移動変化量算出手段が算出した変化量を累積する変化量累積手段として更に機能させ、
前記閾値判定手段は、前記変化量累積手段によって累積された変化量が所定の閾値を越えたか否かを判定する、請求項11に記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
前記変化量累積手段は、現時点までの所定期間分の変化量を累積する、請求項12に記載の情報処理プログラム。
【請求項14】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記ポインティングデバイス以外の入力手段に対する入力が発生したとき、前記累積された変化量をリセットする累積値リセット手段として更に機能させる、請求項12に記載の情報処理プログラム。
【請求項15】
前記第1の入力装置筐体は、表示装置の近傍に配置された少なくとも1つの撮像対象を撮像するための撮像手段を備え、
前記第1位置指示手段は、
前記撮像手段を備えた入力装置筐体から出力される撮像画像データを取得する撮像画像データ取得手段を含み、
前記撮像画像データで示される撮像画像に写っている撮像対象に基づいて、位置指示を行う、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項16】
画面に表示されている複数のオブジェクトのうちの一つを選択する情報処理装置のコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記オブジェクトの選択操作に用いられる所定の入力装置筐体自体に加えられた動きに関する情報である動き情報を取得する動き情報取得手段と、
前記画面上の任意の位置を指示可能であり、当該画面に表示されているいずれかのオブジェクトの表示されている位置を指示することで当該オブジェクトを選択可能なポインティング選択モードと、所定のキー入力に応じて、選択されている状態を示すフォーカス状態の設定を当該画面に表示されている複数のオブジェクトの間で所定の順序で切り替えていくことによってオブジェクトの選択が可能なキー選択モードとの間で選択モードを前記動き情報に基づいて切り替える選択モード切替手段として機能させる、情報処理プログラム。
【請求項17】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、
前記選択モードがポインティング選択モードであるときに、前記所定のキー入力が行われたか否かを判定する第1判定手段と、
前記選択モードがキー選択モードであるときに、前記動き情報に基づいて前記入力装置自体の移動量を算出する移動量算出手段として更に機能させ、
前記選択モード切替手段は、前記第1判定手段が前記キー入力が行われたと判定したときは、前記選択モードを前記キー選択モードに切り替え、前記移動量算出手段によって算出された移動量が所定の閾値を越えたときは、当該選択モードを前記ポインティング選択モードに切り替える、請求項16に記載の情報処理プログラム。
【請求項18】
前記入力装置筐体には、当該入力装置筐体自体に加えられた動きを検出するための動きセンサが含まれており、
前記動き情報取得手段は、前記動きセンサから出力されるデータを動き情報として取得する、請求項16に記載の情報処理プログラム。
【請求項19】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記移動量算出手段が算出した移動量を累積する累積手段として更に機能させ、
前記選択モード切替手段は、前記累積手段によって累積された値が所定の閾値を越えたときに選択モードを前記ポインティング選択モードに切り替える、請求項16に記載の情報処理プログラム。
【請求項20】
前記累積手段は、現時点までの所定期間分の移動量を累積する、請求項19に記載の情報処理プログラム。
【請求項21】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記第1判定手段が前記所定のキー入力が行われたと判定したとき、前記累積値をリセットする累積値リセット手段として更に機能させる、請求項19に記載の情報処理プログラム。
【請求項22】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記移動量算出手段が算出した移動量の変化量を算出する移動変化量算出手段として更に機能させ、
前記選択モード切替手段は、前記移動変化量算出手段によって算出された変化量が所定の閾値を越えたときに選択モードを前記ポインティング選択モードに切り替える、請求項16に記載の情報処理プログラム。
【請求項23】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記移動変化量算出手段が算出した変化量を累積する変化量累積手段として更に機能させ、
前記選択モード切替手段は、前記変化量累積手段によって累積された変化量が所定の閾値を越えたときに選択モードを前記ポインティング選択モードに切り替える、請求項22に記載の情報処理プログラム。
【請求項24】
前記変化量累積手段は、現時点までの所定期間分の変化量を累積する、請求項23に記載の情報処理プログラム。
【請求項25】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記ポインティングデバイス以外の入力手段に対する入力が発生したとき、前記累積された変化量をリセットする累積値リセット手段として更に機能させる、請求項23に記載の情報処理プログラム。
【請求項26】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記選択モードが前記キー選択モードであるときに、前記キー入力が行われていないと判定されている期間を計測する無入力期間計測手段として更に機能させ、
前記選択モード切替手段は、前記無入力期間計測手段によって計測された期間が所定の値を越えたとき、前記選択モードを前記ポインティング選択モードに切り替える、請求項17に記載の情報処理プログラム。
【請求項27】
ポインティングデバイスを少なくとも1つは含む複数の入力手段からの出力に基づいて画面上の位置指示を行う情報処理装置であって、
前記ポインティングデバイスを含む第1の入力装置筐体自体に加えられた動きに関する情報である動き情報を取得する動き情報取得手段と、
前記動き情報に基づいて前記第1の入力装置筐体の移動量を算出する移動量算出手段と、
前記移動量が所定の閾値を越えたか否かを判定する閾値判定手段と、
前記移動量が前記所定の閾値を越えたと判定されたときに、前記ポインティングデバイスからの出力に基づいて位置指示を行う第1位置指示手段とを備える情報処理装置。
【請求項28】
画面に表示されている複数のオブジェクトのうちの一つを選択する情報処理装置であって、
前記オブジェクトの選択操作に用いられる所定の入力装置筐体自体に加えられた動きに関する情報である動き情報を取得する動き情報取得手段と、
前記画面上の任意の位置を指示可能であり、当該画面に表示されているいずれかのオブジェクトの表示されている位置を指示することで当該オブジェクトを選択可能なポインティング選択モードと、所定のキー入力に応じて、選択されている状態を示すフォーカス状態の設定を当該画面に表示されている複数のオブジェクトの間で所定の順序で切り替えていくことによってオブジェクトの選択が可能なキー選択モードとの間で選択モードを前記動き情報に基づいて切り替える選択モード切替手段とを備える情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−97429(P2010−97429A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−267823(P2008−267823)
【出願日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】