説明

情報処理装置および方法、並びにプログラム

【課題】最適なメタデータをコンテンツに付与することができるようにする。
【解決手段】メタデータ抽出部52は、コンテンツから抽出メタデータを抽出し、記憶部23は、代表メタデータと類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリスト23aを記憶する。メタデータ比較手段53は、抽出メタデータと、代表メタデータおよび類似メタデータとを比較し、メタデータ変換部55は、抽出メタデータと類似メタデータとが一致する場合、抽出メタデータを、抽出メタデータと一致する類似メタデータに関連付けられている代表メタデータに変換し、メタデータ付与手段56は、その代表メタデータをコンテンツに付与することで、最適なメタデータをコンテンツに付与することができるようになる。本発明は、デジタルスチルカメラに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、最適なメタデータをコンテンツに付与することができるようにした情報処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラが普及している。また、デジタルスチルカメラにより撮像された撮像画像を記録するメモリカード等の記録メディアの容量も増加している。
【0003】
記録メディアの容量が増加することで、記録メディアに記録できる撮像画像の枚数も増加しており、それによってユーザは、蓄積されている撮像画像群のなかから、所望の撮像画像を探し出して閲覧することが困難になってきている。
【0004】
また、デジタルスチルカメラは、多数の撮像画像を蓄積できることから、無線等の通信によって、または着脱可能な記録メディアを介して、他のデジタルスチルカメラから提供される撮像画像を蓄積することもできるが、それにより、自分の記録している撮像画像の枚数がさらに増加するために、ユーザにとっては、迅速に、所望の撮像画像を探し出すことが難しくなる。
【0005】
そこで、被写体が撮像された後、撮像画像に関連するキーワード(メタデータ)を入力させることで、ユーザによって所望の撮像画像の検索が行われるとき、付加されたメタデータを条件にして撮像画像を検索することによって、所望の撮像画像を簡単に探し出せるようにしているデジタルスチルカメラがある。
【0006】
そのようなメタデータに関する技術としては、メタデータ・ストリーム情報に含まれるデータ量に関する情報および記述内容に関する情報のうち少なくとも一方の情報に基づいて、受信したメタデータ・ストリームから所定のメタデータ・ストリームを選択し、選択したメタデータ・ストリームを統合して出力する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、複数のコンテンツに付与されたメタデータの構成要素について、同一である構成要素または所定の関連性を有する構成要素を探し、各メタデータの間に、その構成要素があった場合、各メタデータの構成要素の和集合を作成し、その和集合を、複数のコンテンツのメタデータの構成要素として新たに付与または編集するメタデータの管理方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2003−203034号公報
【特許文献2】特開2005−196598号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1では、受信したコンテンツのメタデータを取捨選択しているだけであり、コンテンツのメタデータそのものを更新していないので、最適なメタデータがコンテンツに付与されていない可能性があった。
【0010】
また、上記特許文献2では、コンテンツのメタデータの更新を行っているが、各メタデータの構成要素の和集合を用いているため、例えば、所定の機器におけるコンテンツの管理面について考えると、同じ事象を表している2つの表現が各コンテンツに付与されていても、これを同一の事象として認識できず、コンテンツ群の管理面において煩雑さを解消できているとは言えなかった。
【0011】
特に、ユーザによって、所定のメタデータがコンテンツに付与される場合、そのメタデータは、ユーザが自分の意志で付与する情報となるので、複数のユーザによってメタデータが付与されると、ユーザそれぞれの個性が出てしまうために、同じ事象を表しているメタデータの表現が各ユーザごとに異なってしまい、一致しないことが考えられる。その結果、せっかくメタデータをコンテンツに付与していても、同じ事象を表しているメタデータが付与されたコンテンツが、同一の事象として認識されない可能性がでてくる。
【0012】
例えば、デジタルスチルカメラにおいては、撮像画像を蓄積する記録メディアの容量が増加することによって、他のデジタルスチルカメラから提供される撮像画像も蓄積することが可能となっているが、それらの撮像画像には、あらかじめ他のユーザによってメタデータが付与されており、他のユーザが付与したメタデータは、ユーザ自身が付与したメタデータとは、同じ内容を意味するものであっても、異なる表現となっている可能性が高い。
【0013】
以上のように、最適なメタデータがコンテンツに付与されていないために、コンテンツを容易に管理することができなかった。
【0014】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、最適なメタデータをコンテンツに付与することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一側面の情報処理装置は、コンテンツから抽出メタデータを抽出する抽出手段と、前記コンテンツに付与する代表メタデータと、前記代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリストを記憶する第1の記憶手段と、前記抽出メタデータと、記憶している前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとを比較する比較手段と、前記抽出メタデータと前記類似メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを、前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータであって、前記抽出メタデータと一致する前記類似メタデータに関連付けられている前記代表メタデータに変換する変換手段と、変換により得られた前記代表メタデータを前記コンテンツに付与する付与手段とを備える。
【0016】
前記抽出メタデータと、前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとが一致しない場合、前記抽出メタデータを、前記代表メタデータとして、前記メタデータリストに追加する更新手段をさらに設け、前記付与手段には、前記抽出メタデータを前記コンテンツに付与させることができる。
【0017】
前記付与手段には、前記抽出メタデータと前記代表メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを前記コンテンツに付与させることができる。
【0018】
他の機器に蓄積されている前記コンテンツを入力する入力手段をさらに設け、前記抽出手段には、入力された前記コンテンツから前記抽出メタデータを抽出させることができる。
【0019】
前記更新手段には、前記抽出メタデータと、前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとが一致しない場合、ユーザの操作にしたがって、前記抽出メタデータを、前記類似メタデータとして、前記メタデータリストに追加させることができる。
【0020】
前記代表メタデータが付与された前記コンテンツを記憶する第2の記憶手段をさらに設けることができる。
【0021】
前記第1の記憶手段には、前記代表メタデータが付与された前記コンテンツを記憶させることができる。
【0022】
前記抽出メタデータは、ユーザによって、前記コンテンツに付与された情報であるようにすることができる。
【0023】
前記コンテンツは、撮像された画像であるようにすることができる。
【0024】
本発明の一側面の情報処理方法は、コンテンツに付与する代表メタデータと、前記代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリストを記憶する記憶手段を有する情報処理装置の情報処理方法において、前記コンテンツから抽出メタデータを抽出し、前記抽出メタデータと、記憶している前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとを比較し、前記抽出メタデータと前記類似メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを、前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータであって、前記抽出メタデータと一致する前記類似メタデータに関連付けられている前記代表メタデータに変換し、変換により得られた前記代表メタデータを前記コンテンツに付与するステップを含む。
【0025】
本発明の一側面のプログラムは、コンテンツに付与する代表メタデータと、前記代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリストを記憶する記憶手段を有する情報処理装置の情報処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、前記コンテンツから抽出メタデータを抽出し、前記抽出メタデータと、記憶している前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとを比較し、前記抽出メタデータと前記類似メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを、前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータであって、前記抽出メタデータと一致する前記類似メタデータに関連付けられている前記代表メタデータに変換し、変換により得られた前記代表メタデータを前記コンテンツに付与するステップを含む。
【0026】
本発明の一側面においては、コンテンツから抽出メタデータが抽出され、コンテンツに付与する代表メタデータと、代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリストが記憶され、抽出メタデータと、記憶しているメタデータリストに格納されている代表メタデータおよび類似メタデータとが比較され、抽出メタデータと類似メタデータとが一致する場合、抽出メタデータが、メタデータリストに格納されている代表メタデータであって、抽出メタデータと一致する類似メタデータに関連付けられている代表メタデータに変換され、変換により得られた代表メタデータがコンテンツに付与される。
【発明の効果】
【0027】
以上のように、本発明の一側面によれば、最適なメタデータをコンテンツに付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書または図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書または図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書または図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0029】
本発明の一側面の情報処理装置(例えば、図3のデジタルスチルカメラ1)は、コンテンツから抽出メタデータを抽出する抽出手段(例えば、図3のメタデータ抽出部52)と、前記コンテンツに付与する代表メタデータと、前記代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリスト(例えば、図3のメタデータリスト23a)を記憶する第1の記憶手段(例えば、図3の記憶部23)と、前記抽出メタデータと、記憶している前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとを比較する比較手段(例えば、図3のメタデータ比較部53)と、前記抽出メタデータと前記類似メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを、前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータであって、前記抽出メタデータと一致する前記類似メタデータに関連付けられている前記代表メタデータに変換する変換手段(例えば、図3のメタデータ変換部55)と、変換により得られた前記代表メタデータを前記コンテンツに付与する付与手段(例えば、図3のメタデータ付与部56)と備える。
【0030】
前記抽出メタデータと、前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとが一致しない場合、前記抽出メタデータを、前記代表メタデータとして、前記メタデータリストに追加する更新手段(例えば、図3のメタデータ更新部54)をさらに備え、前記付与手段は、前記抽出メタデータを前記コンテンツに付与することができる。
【0031】
前記付与手段は、前記抽出メタデータと前記代表メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを前記コンテンツに付与することができる。
【0032】
他の機器に蓄積されている前記コンテンツを入力する入力手段(例えば、図3の入力部51)をさらに備え、前記抽出手段は、入力された前記コンテンツから前記抽出メタデータを抽出することができる。
【0033】
前記更新手段は、前記抽出メタデータと、前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとが一致しない場合、ユーザの操作にしたがって、前記抽出メタデータを、前記類似メタデータとして、前記メタデータリストに追加することができる。
【0034】
前記代表メタデータが付与された前記コンテンツを記憶する第2の記憶手段(例えば、図3の記録デバイス17)をさらに備えることができる。
【0035】
前記第1の記憶手段は、前記代表メタデータが付与された前記コンテンツを記憶することができる。
【0036】
前記抽出メタデータは、ユーザによって、前記コンテンツに付与された情報であるようにすることができる。
【0037】
前記コンテンツは、撮像された画像であるようにすることができる。
【0038】
本発明の一側面の情報処理方法またはプログラムは、コンテンツに付与する代表メタデータと、前記代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリストを記憶する記憶手段を有する情報処理装置の情報処理方法において、または コンテンツに付与する代表メタデータと、前記代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリストを記憶する記憶手段を有する情報処理装置の情報処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、前記コンテンツから抽出メタデータを抽出し(例えば、図5のステップS13の処理)、前記抽出メタデータと、記憶している前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとを比較し(例えば、図5のステップS14の処理)、前記抽出メタデータと前記類似メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを、前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータであって、前記抽出メタデータと一致する前記類似メタデータに関連付けられている前記代表メタデータに変換し(例えば、図5のステップS18の処理)、変換により得られた前記代表メタデータを前記コンテンツに付与する(例えば、図5のステップS19の処理)ステップを含む。
【0039】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0040】
図1は、本発明を適用したデジタルスチルカメラによる撮像画像の送受信について説明する図である。
【0041】
デジタルスチルカメラ1−1は、ユーザの操作にしたがって、被写体を撮像し、その被写体の撮像画像を蓄積する。デジタルスチルカメラ1−2は、デジタルスチルカメラ1−1と同様に、被写体を撮像し、その被写体の撮像画像を蓄積する。
【0042】
デジタルスチルカメラ1−1および1−2は、ユーザにより指示されたメタデータを、自分の蓄積している撮像画像に付与する。つまり、ユーザは、被写体を撮像した後、撮像画像に関連するキーワードを入力することで、撮像画像にキーワード(メタデータ)が付与されるので、例えば、撮像画像を検索するとき、撮像画像に付加されているメタデータを条件にして所望の撮像画像を探し出せる。言い換えれば、ユーザにより撮像画像に付与されるメタデータは、撮像画像を分類するための情報であるとも言える。
【0043】
また、デジタルスチルカメラ1−1および1−2には、それぞれ、他の機器と通信を行うための通信部(後述する図2の通信部24)が設けられており、デジタルスチルカメラ1−1とデジタルスチルカメラ1−2とは、例えば、無線により相互に通信することができる。これにより、デジタルスチルカメラ1−1および1−2は、自分が蓄積している撮像画像を相手に送信したり、相手から送信されてくる撮像画像を受信して自分に蓄積することが可能である。
【0044】
例えば、デジタルスチルカメラ1−1は、デジタルスチルカメラ1−2から送信されてくる撮像画像を受信して記憶する。このとき、デジタルスチルカメラ1−1においては、自分が撮像した撮像画像と、デジタルスチルカメラ1−2により撮像された撮像画像の2つの異なる機器で撮像された撮像画像が蓄積される。また、それらの2つの異なる機器で撮像された撮像画像には、それぞれ、異なるユーザによって入力されたキーワード(メタデータ)が付与されている。
【0045】
例えば、デジタルスチルカメラ1−1を使用している第1のユーザは、撮像画像に対して、“おいしい”、“楽しい”、“2006年”、または“クリスマス”等のメタデータを付与している。また、例えば、デジタルスチルカメラ1−2を使用している第2のユーザは、撮像画像に対して、“うまい”、“たのしい”、“平成18年”、または“Xmas”等のメタデータを付与している。
【0046】
つまり、撮像画像に付与されたメタデータは、“おいしい”と“うまい”、“楽しい”と“たのしい”、“2006年”と“平成18年”、“クリスマス”と“Xmas”のように、本来ならば同じ内容を意味するものであっても、第1のユーザと第2のユーザとは異なる人物であるため、ユーザそれぞれの個性が出てしまい、同じ事象を表しているメタデータが異なる表現となっている。
【0047】
そこで、デジタルスチルカメラ1−1は、デジタルスチルカメラ1−2から受信した撮像画像を蓄積する際に、撮像画像に付与されたメタデータを、最適なメタデータに変換してから蓄積する。例えば、デジタルスチルカメラ1−1は、デジタルスチルカメラ1−2から受信した撮像画像に付与されたメタデータのうちの、“うまい”を“おいしい”、“たのしい”を“楽しい”、“平成18年”を“2006年”、“Xmas”を“クリスマス”に変換する。
【0048】
これにより、第1のユーザと第2のユーザによって付与された、同じ事象を表しているが、ユーザそれぞれの個性が出るために表現が異なっていたメタデータが、例えば、“おいしい”、“楽しい”、“2006年”、“クリスマス”等の同じ表現のメタデータに集約される。
【0049】
なお、上述した例においては、デジタルスチルカメラ1−1とデジタルスチルカメラ1−2とは、無線により相互に通信することで、撮像画像の送受信を行うとして説明したが、無線による通信の他に、例えば、有線による通信により撮像画像の送受信を行ったり、メモリカード等の記録メディアやパーソナルコンピュータを介して、撮像画像の受け渡しを行ってもよい。
【0050】
また、以下、デジタルスチルカメラ1−1および1−2を個々に区別する必要がない場合、単に、デジタルスチルカメラ1と称する。
【0051】
次に、図2は、図1のデジタルスチルカメラ1の内部構成例を示している。デジタルスチルカメラ1は、レンズ部11、CCD(Charge Coupled Device)12、アナログ信号処理部13、A/D(Analog/Digital)変換部14、デジタル信号処理部15、液晶パネル16、記録デバイス17、CPU(Central Processing Unit)18、操作部19、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)20、プログラムROM(Read Only Memory)21、RAM(Random Access Memory)22、記憶部23、通信部24、タイミングジェネレータ(TG)25、モータドライバ26、およびアクチュエータ27を備えるように構成される。
【0052】
CCD12は、CCDセンサにより構成され、タイミングジェネレータ(TG)25から供給されるタイミング信号にしたがって動作することにより、レンズ部11を介して入射する被写体からの光を受光して光電変換を行い、(光の)受光量に応じた電気信号としてのアナログの画像信号を、アナログ信号処理部13に供給する。なお、CCD12は、CCDセンサに限らず、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等、画素を単位として画像の信号を生成する撮像素子であればよい。
【0053】
アナログ信号処理部13は、CPU18の制御にしたがい、CCD12からのアナログの画像信号に増幅等するアナログ信号処理を適用し、そのアナログ信号処理の結果得られる画像信号を、A/D変換部14に供給する。
【0054】
A/D変換部14は、CPU18の制御にしたがい、アナログ信号処理部13からのアナログ信号である画像信号をA/D変換し、その結果得られるデジタル信号で示される画像データを、デジタル信号処理部15に供給する。
【0055】
デジタル信号処理部15は、CPU18の制御にしたがい、A/D変換部14からの画像データに対し、ノイズ除去処理等のデジタル信号処理を施し、液晶パネル16に供給して表示させる。また、デジタル信号処理部15は、A/D変換部14からの画像データを、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式等で圧縮し、その結果得られる圧縮画像データを、記録デバイス17に供給して記録させる。さらに、デジタル信号処理部15は、記録デバイス17に記録された圧縮画像データを伸張し、その結果得られる画像データを液晶パネル16に供給して表示させる。
【0056】
記録デバイス17は、例えば、メモリカード等の半導体メモリや、DVD(Digital Versatile Disc)等のその他のリムーバブルな記録メディアであり、デジタルスチルカメラ1に対して、容易に着脱可能になっている。
【0057】
CPU18は、プログラムROM21に記録されているプログラムを実行することにより、デジタルスチルカメラ1を構成する各部を制御し、また、操作部19からの信号に応じて、各種の処理を行う。
【0058】
操作部19は、ユーザによって操作され、その操作に対応した信号を、CPU18に供給する。
【0059】
EEPROM20は、CPU18の制御にしたがい、デジタルスチルカメラ1に設定された各種の情報その他の、デジタルスチルカメラ1の電源がオフにされたときも保持しておく必要があるデータ等を記憶する。
【0060】
プログラムROM21は、CPU18が実行するプログラム、さらには、CPU18がプログラムを実行する上で必要なデータを記憶している。RAM22は、CPU18が各種の処理を行う上で必要なプログラムやデータを一時的に記憶する。
【0061】
また、CPU18には、例えば、フラッシュメモリやハードディスク等の記録媒体により構成される記憶部23、および、例えば、無線等による他の機器との通信処理を制御する通信部24が接続されている。
【0062】
記憶部23は、CPU18の制御にしたがい、例えば、撮像画像に付与されるメタデータに関するデータや撮像画像の画像データを記憶する。なお、デジタルスチルカメラ1においては、記憶部23を設けずに、記憶部23に記憶されている各種のデータをEEPROM20に記憶させるようにしてもよい。
【0063】
タイミングジェネレータ25は、CPU18の制御にしたがい、タイミング信号を、CCD12に供給する。タイミングジェネレータ25からCCD12に供給されるタイミング信号によって、CCD12における露光時間、すなわちシャッタスピード等が制御される。
【0064】
モータドライバ26は、CPU18の制御にしたがい、アクチュエータ(モータ)27を駆動する。アクチュエータ27が駆動されることにより、レンズ部11は、デジタルスチルカメラ1の筐体から露出し、あるいは、デジタルスチルカメラ1の筐体内部に収納される。また、アクチュエータ27が駆動されることにより、レンズ部11を構成する絞りの調整や、レンズ部11を構成するフォーカスレンズの移動が行われる。
【0065】
以上のように構成されるデジタルスチルカメラ1においては、CCD12が、レンズ部11を介して入射する被写体からの光を受光して光電変換を行い、その結果得られるアナログの画像信号を出力する。CCD12が出力するアナログの画像信号は、アナログ信号処理部13およびA/D変換部14を介することにより、デジタル信号の画像データとされ、デジタル信号処理部15に供給される。
【0066】
デジタル信号処理部15は、A/D変換部14からの画像データを、液晶パネル16に供給し、これにより、液晶パネル16では、いわゆるスルー画が表示される。
【0067】
その後、ユーザが、操作部19としての、撮像されている画像を記録するときに操作されるシャッタボタンを操作すると、その操作に応じた信号が、操作部19からCPU18に供給される。CPU18は、操作部19から、シャッタボタンの操作に応じた信号が供給されると、デジタル信号処理部15を制御し、そのときA/D変換部14からデジタル信号処理部15に供給された画像データを圧縮させ、その結果得られる圧縮画像データを、記録デバイス17に記録させる。
【0068】
以上のようにして、いわゆる写真撮影が行われる。
【0069】
なお、CPU18に実行させるプログラムは、あらかじめプログラムROM21にインストールすなわち記憶させておく他、記録デバイス17に記録しておき、パッケージメディアとしてユーザに提供して、その記録デバイス17から、デジタル信号処理部15およびCPU18を介して、EEPROM20に記憶させ、デジタルスチルカメラ1にインストールすることができる。また、CPU18に実行させるプログラムは、ダウンロードサイトから、図2のデジタルスチルカメラ1に直接ダウンロードし、あるいは、図示せぬコンピュータでダウンロードして、図2のデジタルスチルカメラ1に供給し、EEPROM20に記憶させ、デジタルスチルカメラ1にインストールすることも可能である。
【0070】
また、デジタルスチルカメラ1のハードウェアの構成は、図2の例に限定されず、後述する図3の機能的構成を少なくとも有していればよい。
【0071】
図3は、図2のデジタルスチルカメラ1の機能的構成の例を示すブロック図である。
【0072】
デジタルスチルカメラ1は、入力部51、メタデータ抽出部52、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、メタデータ変換部55、メタデータ付与部56、記録デバイス17、および記憶部23を含むようにして構成される。
【0073】
なお、図3では、図2と同様の箇所には、同一の符号が付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0074】
また、本実施の形態では、デジタルスチルカメラ1は、上述した図2のハードウェア構成を有しているので、メタデータ抽出部52、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、メタデータ変換部55、およびメタデータ付与部56は、例えば、図2のプログラムROM21に記録されたソフトウェア(コンピュータプログラム)を実行する図2のCPU18により実現される。また、例えば、入力部51は、図2の通信部24に相当する。
【0075】
ただし、メタデータ抽出部52、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、メタデータ変換部55、およびメタデータ付与部56は、ハードウェアとして構成することができるし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせとして構成することもできる。
【0076】
また、図3において、実線で囲まれた四角は、装置の構成要素としてのブロックを示し、点線で囲まれた四角は、所定の情報を示している。このような実線と点線の使い分け方は、後述する他の図においても同様とされる。
【0077】
入力部51は、例えば、デジタルスチルカメラ1−2等の他の機器から入力される入力画像に対応する画像データを、メタデータ抽出部52に供給する。
【0078】
なお、本実施の形態では、他の機器から入力されるコンテンツとして、デジタルスチルカメラ1により撮像された撮像画像を一例にして説明するが、撮像画像等の静止画像の他にも、例えば、動画像や音声等、メタデータが付与されているコンテンツであればよい。また、本実施の形態では、それらの他の機器から入力される画像データによる画像を、入力画像とも称して説明する。
【0079】
メタデータ抽出部52は、入力部51から供給される画像データをデコードし、デコードにより得られる画像データから、入力画像に関するメタデータを抽出する。メタデータ抽出部52は、抽出したメタデータ(以下、抽出メタデータと称する)をメタデータ比較部53に供給する。
【0080】
ここで、メタデータ抽出部52により抽出される抽出メタデータは、例えば、ユーザよって入力画像に付与されるメタデータである。例えば、入力画像が「旅行で食事をしているときの写真」である場合、その入力画像には、ユーザによって、“旅行”や“うまい”、“家族と”等のメタデータが付与される。
【0081】
また、メタデータは、ユーザにより付与されるメタデータの他、例えば、所定の画像処理を施すことにより抽出されたメタデータ、あらかじめ付与されているメタデータ、または日付、解像度、焦点、ホワイトバランス、若しくはGPS(Global Positioning System)による位置情報等のデジタルスチルカメラ1の機能により付加される撮像情報等であってもよい。要は、入力画像に関係する情報であればよいので、その抽出手段や方法は、任意である。
【0082】
さらにまた、メタデータ抽出部52は、デコードにより得られる画像データから、抽出メタデータの他に、入力画像そのものの内容が記述されている内容データを取得し、その内容データをメタデータ付与部56に供給する。
【0083】
すなわち、メタデータ抽出部52によって、入力画像に対応する画像データが、抽出メタデータと内容データに分離され、それらの分離されたデータのうち、抽出メタデータは、メタデータ比較部53に供給され、内容データは、メタデータ付与部56に供給される。
【0084】
記憶部23は、メタデータリスト23aを記憶する。記憶部23は、メタデータ比較部53からの要求に応じて、メタデータリスト23aをメタデータ比較部53に供給する。
【0085】
ここで、詳細は後述するが、メタデータリスト23aは、入力画像の画像データに付与するメタデータである代表メタデータと、その代表メタデータに類似するメタデータである類似メタデータとを関連付けて格納しているリストである。
【0086】
つまり、メタデータリスト23aにおいては、代表メタデータと類似メタデータとが関連付けて格納されているので、後述するメタデータ変換部55は、類似メタデータと一致する抽出メタデータを、代表メタデータに変換することが可能となる。言い換えれば、代表メタデータは、類似メタデータと一致する抽出メタデータを変換する際に、変換候補となるメタデータであるとも言える。
【0087】
なお、メタデータリスト23aにおいて、代表メタデータおよび類似メタデータは、例えば、後述するメタデータリスト更新部54によって登録されるか、またはユーザの操作によっても登録されるようにすることができる。つまり、各ユーザは、メタデータリスト23aによって、メタデータが自分の使い方にフィットするような変換ルールを定めている。例えば、メタデータリスト23aにおいては、ユーザによる編集によって、“クリスマス”である代表メタデータに対して、“Xmas”、“Christmas”、または“サンタクロース”等の類似メタデータが追加される。なお、類似メタデータが追加されたとき、既に蓄積されている画像データに付与されているメタデータを変換するようにしてもよい。
【0088】
メタデータ比較部53は、メタデータ抽出部52から供給される抽出メタデータと、記憶部23に記憶されているメタデータリスト23aに格納されている代表メタデータおよび類似メタデータとを比較する。メタデータ比較部53は、メタデータの比較結果に基づいて、メタデータ抽出部52から供給される抽出メタデータを、メタデータリスト更新部54、メタデータ変換部55、またはメタデータ付与部56のいずれかに供給する。なお、メタデータ比較部53は、抽出メタデータをメタデータ変換部55に供給する場合、その抽出メタデータとともに、記憶部23からのメタデータリスト23aをメタデータ変換部55に供給する。
【0089】
メタデータリスト更新部54は、メタデータ比較部53から供給される抽出メタデータを、記憶部23に記憶されているメタデータリスト23aに登録して更新する処理を行う。メタデータリスト更新部54は、その登録した抽出メタデータをメタデータ付与部56に供給する。
【0090】
メタデータ変換部55は、メタデータ比較部53から供給される抽出メタデータおよびメタデータリスト23aに基づいて、抽出メタデータを、その抽出メタデータと一致する類似メタデータに関連付けられた代表メタデータに変換する。メタデータ変換部55は、変換により得られた代表メタデータをメタデータ付与部56に供給する。
【0091】
なお、メタデータ変換部55がメタデータを変換する際に用いられるメタデータリスト23aは、メタデータ比較部53から供給せずに、メタデータ変換部55が、直接、記憶部23から読み出すようにしてもよい。
【0092】
メタデータ付与部56には、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、またはメタデータ変換部55のいずれかから、抽出メタデータまたは代表メタデータが供給される。
【0093】
メタデータ付与部56は、それらのブロックのいずれかから供給されてくる、抽出メタデータまたは代表メタデータを、メタデータ抽出部52から供給される内容データに付加する。メタデータ付与部56は、抽出メタデータまたは代表メタデータが付加された内容データをエンコードし、エンコードにより得られた画像データを記録デバイス17に供給する。
【0094】
つまり、メタデータ付与部56は、メタデータ比較部53による比較結果に応じて、メタデータ抽出部52から供給される内容データに対して、各種のメタデータを付与し、そのメタデータが付与された内容データをエンコードする。これにより、メタデータ抽出部52によりデコードされた画像データは、最適なメタデータが付与された後、再度、エンコードされることになる。
【0095】
なお、メタデータ付与部56が内容データに対して、各種のメタデータを付与することは、言い換えれば、メタデータ付与部56は、各種のメタデータを画像データに付与しているとも言える。
【0096】
記録デバイス17は、メタデータ付与部56から供給される画像データを記録する。なお、メタデータ付与部56により、最適なメタデータが付与されている画像データを画像データ17aとも称する。
【0097】
なお、図3では、便宜的に、記録デバイス17と記憶部23とを別々に表現しているが、もちろん、それらの記録媒体を同一のものとすることも可能である。
【0098】
次に、図4を参照して、図3の記録デバイス17と記憶部23に記憶されている各種のデータの詳細について説明する。
【0099】
なお、図4では、説明を簡略にするために、図3のデジタルスチルカメラ1を構成するブロックのうち、デジタルスチルカメラ1の内部に設けられている記憶部23と、デジタルスチルカメラ1に対して着脱可能な記録デバイス17だけを記述している。
【0100】
図4に示されるように、記憶部23には、代表メタデータと類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリスト23aが記憶される。
【0101】
また、記録デバイス17には、メタデータリスト23aに基づいてメタデータ(抽出メタデータまたは代表メタデータ)が付与された画像データ17a1乃至17anが記憶されている。
【0102】
画像データ17a1は、図4に示されるように、例えば、撮像画像等の入力画像に関するメタデータ(抽出メタデータまたは代表メタデータ)と、その入力画像そのものの内容が記述された内容データとから構成される。具体的には、メタデータは、例えば、画像データ17a1のヘッダ情報であり、メタデータ付与部56によって画像データ17a1に付加される。
【0103】
また、画像データ17a2乃至17anは、画像データ17a1と同様に、メタデータ(抽出メタデータまたは代表メタデータ)と内容データとから構成される。
【0104】
すなわち、記録デバイス17は、メタデータと内容データからなる複数の画像データ17a1乃至17anを記憶している。
【0105】
なお、記録デバイス17は、着脱可能な記録メディアであるので、他の機器に装着されることで、画像データ17a1乃至17anを他の機器に提供することも可能である。また、画像データ17a1乃至17anを個々に区別する必要がない場合、単に、画像データ17aと称する。
【0106】
次に、具体的な処理について説明する。
【0107】
まず、図5のフローチャートを参照して、図1のデジタルスチルカメラ1−1による、画像データ格納処理について説明する。
【0108】
CPU18は、操作部19から供給される操作信号に基づいて、例えば、ユーザにより、デジタルスチルカメラ1−2に蓄積されている画像を、無線によりデジタルスチルカメラ1−1に受信させる操作がされたとき、図5のフローチャートに示される処理を各部に実行させる。
【0109】
ステップS11において、入力部51は、デジタルスチルカメラ1−2から受信した入力画像に対応する画像データを、メタデータ抽出部52に供給する。
【0110】
ステップS12において、メタデータ抽出部52は、入力部51から供給される画像データをデコードする。これにより、画像データは、入力画像そのものの内容が記述された内容データと、その入力画像に関するメタデータとに分離される。
【0111】
ステップS13において、メタデータ抽出部52は、画像データをデコードした結果から、入力画像に関するメタデータ(抽出メタデータ)を抽出する。メタデータ抽出部52は、抽出した抽出メタデータをメタデータ比較部53に供給し、画像データをデコードした結果から得られる入力画像の内容データをメタデータ付与部56に供給する。
【0112】
ステップS14において、メタデータ比較部53は、メタデータ抽出部52から供給される抽出メタデータと、記憶部23に記憶されているメタデータリスト23aに格納された代表メタデータおよび類似メタデータとを比較する。
【0113】
ステップS15において、メタデータ比較部53は、メタデータ抽出部52から供給される抽出メタデータが、メタデータリスト23aに存在するか否かを判定する。
【0114】
図6は、記憶部23に記憶されているメタデータリスト23aの具体的な例を示す図である。
【0115】
図6に示すように、メタデータリスト23aは、代表メタデータ列、類似メタデータ1列、類似メタデータ2列、類似メタデータ3列、・・・、類似メタデータn列(nは自然数)を格納している。
【0116】
代表メタデータ列は、上述したように、入力画像の画像データ(を構成する内容データ)に付与する代表メタデータ群である。図6に示すように、代表メタデータ列は、例えば、“クリスマス”、“旅行”、“おいしい”、“子供の写真”、“集合写真”、“楽しい”、“2006年”、“釣り”、・・・等の代表メタデータから構成される。
【0117】
類似メタデータ1列は、代表メタデータと関連付けられた類似メタデータ群である。図6に示すように、類似メタデータ1列は、例えば、“クリスマス”である代表メタデータに関連付けられた“Xmas”、“おいしい”である代表メタデータに関連付けられた“うまい”、“楽しい”である代表メタデータに関連付けられた“たのしい”、“2006年”である代表メタデータに関連付けられた“平成18年”、・・・等の類似メタデータから構成される。
【0118】
類似メタデータ2列は、代表メタデータおよび類似メタデータ1列と関連付けられた類似メタデータ群である。図6に示すように、類似メタデータ2列は、例えば、“おいしい”である代表メタデータおよび“うまい”である類似メタデータ1列に関連付けられた“美味”、・・・等の類似メタデータから構成される。
【0119】
類似メタデータ3列乃至n列(nは自然数)は、類似メタデータ1列および2列と同様に、代表メタデータおよび類似メタデータ1列乃至n−1列に関連付けられた類似メタデータ群である。
【0120】
すなわち、図6に示すように、メタデータリスト23aにおいては、代表メタデータ列に属する代表メタデータと、類似メタデータ1列乃至n列に属する類似メタデータとが関連付けられて格納されている。
【0121】
言い換えれば、メタデータリスト23aにおいて、代表メタデータ列に属する代表メタデータは、メタデータ抽出部52により抽出メタデータが抽出された画像データ(を構成する内容データ)に付与されるメタデータであり、類似メタデータ1列乃至n列に属する類似メタデータは、抽出メタデータが抽出された画像データ(を構成する内容データ)には直接付与されずに、対応する代表メタデータに変換されてから画像データ(を構成する内容データ)に付与されるメタデータであるとも言える。
【0122】
つまり、メタデータ比較部53は、例えば、図6のメタデータリスト23aに格納されている、代表メタデータ列に属する代表メタデータおよび類似メタデータ1列乃至n列に属する類似メタデータのなかに、メタデータ抽出部52により抽出された抽出メタデータと一致する代表メタデータまたは類似メタデータが存在するか否かを判定する。
【0123】
図5のフローチャートに戻り、ステップS15において、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在しないと判定された場合、その抽出メタデータと、代表メタデータおよび類似メタデータとが一致しないので、ステップS16において、メタデータリスト更新部54は、メタデータ比較部53から供給される抽出メタデータを、メタデータリスト23aの代表メタデータ列に追加する。これにより、入力画像の画像データから抽出された抽出メタデータが、図6のメタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列に、代表メタデータとして追加される。
【0124】
具体的には、メタデータ抽出部52により抽出された抽出メタデータが、例えば、“サッカー”であった場合、メタデータリスト更新部54は、その抽出された“サッカー”である抽出メタデータが、図6のメタデータリスト23aに格納された代表メタデータ(代表メタデータ列)および類似メタデータ(類似メタデータ1列乃至n列)のなかに存在しないので、その“サッカー”である抽出メタデータを、代表メタデータとして、メタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列に追加する。
【0125】
一方、ステップS15において、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在すると判定された場合、ステップS17において、メタデータ比較部53は、メタデータ抽出部52から供給される抽出メタデータと、メタデータリスト23aに格納されている類似メタデータ1列乃至n列に属する類似メタデータとが一致するか否かを判定する。
【0126】
ステップS17において、抽出メタデータと類似メタデータとが一致すると判定された場合、ステップS18において、メタデータ変換部55は、メタデータリスト23aに基づいて、メタデータ比較部53から供給される抽出メタデータを、その抽出メタデータと一致する類似メタデータに関連付けられている代表メタデータに変換し、変換により得られた代表メタデータをメタデータ付与部56に供給する。
【0127】
具体的には、メタデータ抽出部52により抽出された抽出メタデータが、例えば、“うまい”であった場合、メタデータ変換部55は、“うまい”である抽出メタデータと、メタデータリスト23aに格納された類似メタデータ1列に属する“うまい”である類似メタデータとが一致するので、その“うまい”である抽出メタデータを、メタデータ1列に属している“うまい”である類似メタデータに関連付けられている“おいしい”である代表メタデータに変換する。
【0128】
つまり、メタデータ変換部55は、メタデータ抽出部52により抽出された抽出メタデータと、メタデータリスト23aに格納された類似メタデータ1列乃至n列に属する類似メタデータとが一致する場合、その抽出メタデータを、類似メタデータに関連付けられている代表メタデータに変換する。
【0129】
一方、ステップS17において、抽出メタデータと類似メタデータとが一致しないと判定された場合、その抽出メタデータは代表メタデータと一致しており、代表メタデータに変換する必要がないので、ステップS18の処理をスキップし、処理は、ステップS19の処理に進む。
【0130】
具体的には、メタデータ抽出部52により抽出された抽出メタデータが、例えば、“おいしい”であった場合、メタデータ比較部53は、その“おいしい”である抽出メタデータと、メタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列に属する“おいしい”である代表メタデータとが一致するので、その代表メタデータと一致している“おいしい”である抽出メタデータを変換せずにそのまま、メタデータ付与部56に供給する。
【0131】
ステップS19において、メタデータ付与部56は、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、またはメタデータ変換部55のいずれかから供給されるメタデータ(抽出メタデータまたは代表メタデータ)を、メタデータ抽出部52から供給される内容データに付与するメタデータ付与の処理を行う。
【0132】
ここで、図7のフローチャートを参照して、ステップS19の処理に対応する、メタデータ付与の処理の詳細について説明する。
【0133】
ステップS31において、メタデータ付与部56は、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、またはメタデータ変換部55のいずれかから、メタデータ(抽出メタデータまたは代表メタデータ)が供給されたか否かを判定する。
【0134】
すなわち、メタデータ抽出部52により入力画像の画像データから抽出メタデータが抽出された場合、メタデータ付与部56には、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、またはメタデータ変換部55のいずれかから、抽出メタデータまたは代表メタデータが供給されるので、ステップS31の処理によって、抽出メタデータまたは代表メタデータが抽出されたか否かを判定する。
【0135】
ステップS31において、メタデータが供給されたと判定された場合、ステップS32において、メタデータ付与部56は、その供給されたメタデータが、メタデータリスト更新部54から供給された抽出メタデータであるか否かを判定する。
【0136】
ステップS32において、メタデータリスト更新部54から供給された抽出メタデータであると判定された場合、ステップS33において、メタデータ付与部56は、メタデータリスト更新部54から供給される抽出メタデータを、メタデータ抽出部52から供給される内容データに付加し、メタデータ付与の処理は終了する。
【0137】
具体的には、例えば、入力画像の画像データから“サッカー”である抽出メタデータが抽出された場合、メタデータリスト23aには、“サッカー”であるメタデータは存在しないので、メタデータリスト更新部54は、“サッカー”である抽出メタデータをメタデータリスト23aに追加するとともに、その“サッカー”である抽出メタデータをメタデータ付与部56に供給する。そして、メタデータ付与部56は、メタデータリスト更新部54から供給される“サッカー”であるメタデータを内容データに付加する。
【0138】
つまり、メタデータ付与部56においては、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在しない場合、再度、抽出メタデータと同一のメタデータが画像データ17aに付加される。
【0139】
一方、ステップS32において、メタデータリスト更新部54から供給される抽出メタデータではないと判定された場合、ステップS34において、メタデータ付与部56は、その供給されたメタデータが、メタデータ変換部55から供給される代表メタデータであるか否かを判定する。
【0140】
ステップS34において、メタデータ変換部55から供給される代表メタデータであると判定された場合、ステップS35において、メタデータ付与部56は、メタデータ変換部55から供給される代表メタデータを、メタデータ抽出部52から供給される内容データに付加し、メタデータ付与の処理は終了する。
【0141】
具体的には、例えば、入力画像の画像データから“うまい”である抽出メタデータが抽出された場合、メタデータリスト23aには、“うまい”である類似メタデータが存在するので、メタデータ変換部55は、その“うまい”である抽出メタデータを、“うまい”である類似メタデータに関連付けられた“おいしい”である代表メタデータに変換する。そして、メタデータ付与部56は、メタデータ変換部55から供給される“おいしい”である代表メタデータを内容データに付加する。
【0142】
つまり、メタデータ付与部56においては、抽出メタデータがメタデータリスト23aに格納された類似メタデータ1列乃至n列に存在する場合、その抽出メタデータと一致する類似メタデータに関連付けられた代表メタデータが画像データ17aに付加される。
【0143】
一方、ステップS34において、メタデータ変換部55から供給された代表メタデータではないと判定された場合、ステップS36において、メタデータ付与部56は、メタデータ比較部53から供給される抽出メタデータ(つまり、メタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列に属する代表メタデータと一致する抽出メタデータ)を、メタデータ抽出部52から供給される内容データに付加し、メタデータ付与の処理は終了する。
【0144】
具体的には、入力画像の画像データから“おいしい”である抽出メタデータが抽出された場合、メタデータリスト23aには、“おいしい”である代表メタデータが存在するので、メタデータ比較部53は、代表メタデータと一致する“おいしい”である抽出メタデータをメタデータ付与部56に供給する。そして、メタデータ付与部56は、メタデータ比較部53から供給される“おいしい”である抽出メタデータを内容データに付加する。
【0145】
つまり、メタデータ付加部56においては、抽出メタデータがメタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列に存在する場合、代表メタデータと一致する抽出メタデータが画像データ17aに付加される。
【0146】
一方、ステップS31において、入力画像の画像データから抽出メタデータが抽出されなかったと判定された場合、元々メタデータが付与されていない画像データに対しては、メタデータを付与する必要がないので、ステップS32乃至S36の処理をスキップし、メタデータ付与の処理は終了する。
【0147】
以上のようにして、メタデータ付与部56は、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、またはメタデータ変換部55のいずれかから供給される抽出メタデータまたは代表メタデータを内容データに付与する。
【0148】
なお、説明の都合上、ステップS31,S32,S34の処理において、メタデータ付与部56によって、メタデータがどのブロックから供給されるかを判定する処理を追加して説明したが、実際には、メタデータ付与部56は、そのような判定処理を行わずに、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、またはメタデータ変換部55のいずれかから供給されてくる抽出メタデータまたは代表メタデータを、メタデータ抽出部52から供給される内容データに付加する。
【0149】
そして、図7のメタデータ付与の処理が終了すると、処理は、図5のステップS19の処理に戻り、以降の処理が実行される。
【0150】
ステップS20において、メタデータ付与部56は、メタデータ(抽出メタデータまたは代表メタデータ)が付与された内容データをエンコードし、エンコードにより得られる画像データを記録デバイス17に供給する。
【0151】
すなわち、ステップS20の処理によって、エンコードすることで得られる画像データは、ステップS12の処理でデコードすることで得られる画像データに対して、最適なメタデータが付与された画像データである。
【0152】
ステップS21において、記録デバイス17は、メタデータ付与部56から供給される画像データを記憶して、画像データ格納処理は終了する。
【0153】
これにより、デジタルスチルカメラ1−1においては、デジタルスチルカメラ1−2から受信した入力画像に対して、最適なメタデータが付与された画像データ17aが記録デバイス17に格納され蓄積される。
【0154】
具体的には、入力画像から“旅行”、“うまい”、“家族と”である抽出メタデータが抽出された場合、メタデータ比較部53乃至メタデータ付与部56によって、この入力画像のメタデータが、“旅行”、“おいしい”、“家族と”に変換され、その変換されたメタデータが入力画像に付与され、蓄積される。またこれによって、メタデータリスト23aにおいては、新たに“家族と”である抽出メタデータが、代表メタデータ列に追加される。
【0155】
以上のように、デジタルスチルカメラ1−1は、デジタルスチルカメラ1−2から受信した入力画像から抽出メタデータを抽出し、その抽出メタデータをメタデータリスト23aに基づいて代表メタデータに変換し、変換により得られた代表メタデータを入力画像に付与する。その結果、デジタルスチルカメラ1−2に蓄積されていた入力画像のメタデータを、デジタルスチルカメラ1−1を使用しているユーザに適したメタデータに変換することができる。
【0156】
これにより、例えば、“おいしい”、“うまい”、“美味”、・・・等の関連性があって、類似した意味を持ったメタデータを、1つのメタデータ(代表メタデータ)に集約することができるため、例えば、撮像画像等のメタデータの付加されたコンテンツを、有効に分類することができる。
【0157】
つまり、従来であれば、例えば、デジタルスチルカメラ1−1は、デジタルスチルカメラ1−2から新たに撮像画像を受信した際に、“うまい”であるメタデータが付与された撮像画像は、“おいしい”であるメタデータが付与された撮像画像と同じ意味のメタデータが付与されている撮像画像であるのに、異なるメタデータで管理されてしまうがゆえに、別々のカテゴリの撮像画像として管理されるが、本実施の形態のように、“うまい”である抽出メタデータを、“おいしい”である代表メタデータに変換することで、それらの撮像画像が別々のカテゴリであると誤認識がされずに、同一のカテゴリの撮像画像として管理することができる。
【0158】
ところで、上述した例では、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在しない場合、その抽出メタデータを代表メタデータとして、メタデータリスト23aの代表メタデータ列に属するように追加するとして説明したが、その抽出メタデータが代表メタデータと関連性があり、類似した意味を持っている場合も考えられる。そこで、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在しない場合、その抽出メタデータをメタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列に追加するのではなく、ユーザに対して、抽出メタデータを類似メタデータ1列乃至n列に追加するか否かを選択させ、ユーザが抽出メタデータを類似メタデータ1列乃至n列に追加すると判断したとき、抽出メタデータを類似メタデータとして登録するようにしてもよい。
【0159】
以下、そのような場合における具体的な処理について説明する。
【0160】
図8は、図1のデジタルスチルカメラ1−1による、画像データ格納処理について説明するフローチャートである。
【0161】
ステップS51乃至S55において、図5のステップS11乃至S15における処理と同様に、メタデータ抽出部52により、入力画像の画像データから抽出メタデータが抽出され、メタデータ比較部53により、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在するか否かが判定される。
【0162】
ステップS55において、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在しないと判定された場合、ステップS56において、メタデータリスト更新部54は、ユーザによる操作にしたがって、抽出メタデータをメタデータリスト23aに格納された類似メタデータn列に登録するか否かを判定する。
【0163】
ステップS56において、抽出メタデータをメタデータリスト23aに格納された類似メタデータn列に登録すると判定された場合、ステップS57において、メタデータリスト更新部54は、メタデータ比較部53から供給される抽出メタデータを、メタデータリスト23aに格納された類似メタデータn列に追加する。これにより、入力画像の画像データから抽出された抽出メタデータが、図6のメタデータリスト23aに格納された類似メタデータn列に、類似メタデータとして追加される。
【0164】
具体的には、例えば、入力画像の画像データから“delicious”である抽出メタデータが抽出された場合、メタデータリスト23aには、“delicious”である代表メタデータおよび類似メタデータがともに存在しないので、ユーザに対して、“delicious”である抽出メタデータを類似メタデータとして登録するか否かを選択させる。例えば、液晶パネル16に代表メタデータ列に属する代表メタデータを表示させて、ユーザが、“delicious”である抽出メタデータが、“おいしい”である代表メタデータと同様の意味であると判断した場合、メタデータリスト更新部54は、“delicious”である抽出メタデータを、“おいしい”である代表メタデータに関連付けられた類似メタデータとして、図6のメタデータリスト23aに格納された類似メタデータ3列に追加する。
【0165】
これにより、図6のメタデータリスト23aにおいては、“おいしい”である代表メタデータと、“うまい”、“美味”、および“delicious”である類似メタデータとが関連付けられる。その結果、次回、ある入力画像から“delicious”である抽出メタデータが抽出された場合、その“delicious”である抽出メタデータは、“おいしい”である代表メタデータに変換される。
【0166】
一方、ステップS56において、抽出メタデータをメタデータリスト23aに格納された類似メタデータn列に登録しないと判定された場合、ステップS57の処理がスキップされ、処理は、ステップS58の処理に進む。
【0167】
ステップS58乃至S62において、図5のステップS17乃至S21と同様に、代表メタデータまたは抽出メタデータが内容データに付与され、そのメタデータが付与された内容データをエンコードすることにより得られる画像データが、記録デバイス17に記録され、画像データ格納処理は終了する。
【0168】
以上のように、デジタルスチルカメラ1−1は、デジタルスチルカメラ1−2から受信した入力画像から抽出メタデータを抽出し、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在しない場合、その抽出メタデータを類似メタデータとして登録することができる。
【0169】
また、上述した例では、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在しない場合、その抽出メタデータを代表メタデータとして、メタデータリスト23aの代表メタデータ列に属するように追加するとして説明したが、やみくもに代表メタデータを増やすことは、その分、撮像画像を分類するカテゴリが増えることにつながるため、撮像画像を管理する上で好ましくない場合も考えられる。そこで、抽出メタデータを代表メタデータとして、メタデータリスト23aに追加する場合には、ユーザに対して、その抽出メタデータを代表メタデータ列に追加するか否かを選択させ、ユーザが抽出メタデータを代表メタデータ列に追加すると判断したときだけ、抽出メタデータを代表メタデータとして登録するようにしてもよい。
【0170】
以下、そのような場合における具体的な処理について説明する。
【0171】
図9は、図1のデジタルスチルカメラ1−1による、画像データ格納処理について説明するフローチャートである。
【0172】
ステップS71乃至S75において、図5のステップS11乃至S15における処理と同様に、メタデータ抽出部52により、入力画像の画像データから抽出メタデータが抽出され、メタデータ比較部53により、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在するか否かが判定される。
【0173】
ステップS75において、抽出メタデータがメタデータリスト23aに存在しないと判定された場合、ステップS76において、メタデータリスト更新部54は、ユーザによる操作にしたがって、抽出メタデータをメタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列に登録するか否かを判定する。
【0174】
ステップS76において、抽出メタデータをメタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列に登録すると判定された場合、ステップS77において、メタデータリスト更新部54は、メタデータ比較部53から供給される抽出メタデータを、メタデータリスト23aの代表メタデータ列に追加する。これにより、入力画像の画像データから抽出された抽出メタデータが、図6のメタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列に、代表メタデータとして追加される。
【0175】
一方、ステップS76において、抽出メタデータをメタデータリスト23aに登録しないと判定された場合、ステップS77の処理がスキップされ、処理は、ステップS78の処理に進む。
【0176】
つまり、この場合、入力画像から抽出された抽出メタデータは、メタデータリスト23aに存在しないが、メタデータリスト23aに格納された代表メタデータ列および類似メタデータ1列乃至n列のいずれにも追加されない。
【0177】
例えば、他のユーザによってメタデータが付与された撮像画像には、そのユーザだけに有用となるメタデータが付与されていることも考えられる。そのようなメタデータは、メタデータリスト23aに登録しても使用しない可能性が高いので、ユーザに登録するか否かを選択させることで、使用しない可能性の高いメタデータの登録を防止できる。
【0178】
ステップS78乃至S82において、図5のステップS17乃至S21と同様に、代表メタデータまたは抽出メタデータが内容データに付与され、そのメタデータが付与された内容データをエンコードすることにより得られる画像データが、記録デバイス17に記録され、画像データ格納処理は終了する。
【0179】
以上のように、抽出メタデータを代表メタデータとして、メタデータリスト23aに登録する前に、その抽出メタデータを登録するか否かを、ユーザに判断させることができる。これにより、不要な代表メタデータがメタデータリスト23aに登録されるのを未然に防止することができる。
【0180】
ところで、上述したように、記録デバイス17は、着脱可能な記録メディアであるので、常時、デジタルスチルカメラ1に装着されているとは限らないため、画像データ17aを記憶部23に記憶したほうがよい場合も考えられる。そこで、次に、図10および11を参照して、記録デバイス17に記録されている画像データ17aを、記憶部23にも記憶させる場合のデジタルスチルカメラ1の構成について説明する。
【0181】
図10は、デジタルスチルカメラ1の機能的構成の他の例を示すブロック図である。
【0182】
なお、図10では、図3と同様の箇所には、同一の符号が付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0183】
すなわち、図10のデジタルスチルカメラ1においては、メタデータ付与部56は、図3と同様に、メタデータ比較部53、メタデータリスト更新部54、またはメタデータ変換部55のいずれかから供給される抽出メタデータまたは代表メタデータを、メタデータ抽出部52から供給される内容データに付加する。そして、メタデータ付与部56は、抽出メタデータまたは代表メタデータが付与された内容データをエンコードし、エンコードにより得られる画像データを、記録デバイス17の他に、記憶部23にも供給する。
【0184】
記憶部23は、メタデータリスト23aの他に、メタデータ付与部56から供給される画像データ17aを記憶する。
【0185】
なお、その他の構成は、図3における場合と同様である。
【0186】
次に、図11を参照して、図10の記録デバイス17と記憶部23に記憶されている各種データの詳細な例について説明する。
【0187】
なお、図11では、図4と同様に、説明を簡略にするために、図10のデジタルスチルカメラ1を構成するブロックのうち、記録デバイス17と記憶部23だけを記述している。また、図11では、図4と同様の箇所には、同一の符号が付してあり、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0188】
図11に示されるように、記憶部23には、代表メタデータと類似メタデータとを対応させて格納しているメタデータリスト23aの他に、メタデータリスト23aに基づいてメタデータ(抽出メタデータまたは代表メタデータ)が付与された画像データ17a1乃至17anが記憶される。
【0189】
また、図11に示されるように、記録デバイス17には、メタデータリスト23aに基づいてメタデータ(抽出メタデータまたは代表メタデータ)が付与された画像データ17a1乃至17anが記憶されている。
【0190】
つまり、図11において、記憶部23には、記録デバイス17と同様のメタデータリスト23aに基づいてメタデータ(抽出メタデータまたは代表メタデータ)が付与された画像データ17a1乃至17anが記憶されている。
【0191】
これにより、記録デバイス17は、着脱可能な記録メディアであるので、例えば、記録デバイス17が他の機器に装着されて、画像データ17a1乃至17anを他の機器に提供している場合であっても、記憶部23が、記録デバイス17と同様の、画像データ17a1乃至17anを記憶しているので、ユーザは、それらの画像データ17a1乃至17anのなかから所望の画像データを検索して閲覧することが可能となる。
【0192】
なお、デジタルスチルカメラ1においては、着脱可能な記録メディアである記録デバイス17に、メタデータリスト23aを記録させるようにしてもよい。これにより、例えば、デジタルスチルカメラ1−1は、デジタルスチルカメラ1−2との間で、記録デバイス17を介して、メタデータリスト23aを相互に交換することが可能となる。
【0193】
以上のように、入力画像から抽出された抽出メタデータを代表メタデータに変換し、その代表メタデータをコンテンツに付与することで、最適なメタデータをコンテンツに付与することができ、ひいては、コンテンツを容易に管理することができる。
【0194】
これにより、受信するコンテンツのメタデータと、あらかじめデジタルスチルカメラ1内で管理しているメタデータとが、違う表現ながらも同じ内容をさしている場合に、メタデータを統一して管理することが可能となる。
【0195】
具体的には、最適なメタデータをコンテンツに付与することで、ユーザが撮像画像を検索するとき、例えば、今までは、“おいしい”であるキーワード(メタデータ)では検索されなかった撮像画像に付与されていた“うまい”であるメタデータが、“おいしい”であるメタデータに変換されるので、その変換された“おいしい”であるメタデータが付与された撮像画像は、“おいしい”であるキーワード(メタデータ)でも検索される。つまり、ユーザは、真に欲しているコンテンツを取得することができる。
【0196】
なお、本実施の形態では、デジタルスチルカメラ1を情報処理装置の一例として説明したが、それに限らず、例えば、音楽のコンテンツを再生する携帯型の音楽プレーヤ、パーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、携帯電話機等、コンテンツを蓄積可能な機器であればよい。
【0197】
また、本実施の形態では、入力画像の画像データから、1つの抽出メタデータが抽出される例を説明したが、複数の抽出メタデータが抽出された場合でも、それらの抽出メタデータに対して同様の処理が行われる。
【0198】
さらにまた、入力画像の画像データから抽出される抽出メタデータは、メタデータ抽出部52によって抽出されるだけでなく、入力画像に対応するメタデータ(抽出メタデータ)そのものを外部の機器から付与するようにしてもよい。
【0199】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等に、記録媒体からインストールされる。
【0200】
この記録媒体は、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)(商標)を含む)、若しくは半導体メモリ等よりなる図2の記録デバイス17により構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されている図2のプログラムROM21等で構成される。
【0201】
また、上述した一連の処理を実行させるプログラムは、必要に応じてルータ、モデム等のインターフェースを介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を介してコンピュータにインストールされるようにしてもよい。
【0202】
なお、本明細書において、記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0203】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0204】
【図1】本発明を適用したデジタルスチルカメラによる撮像画像の送受信について説明する図である。
【図2】デジタルスチルカメラの内部構成例を示している図である。
【図3】デジタルスチルカメラの機能的構成の例を示すブロック図である。
【図4】図3の記録デバイスと記憶部に記憶されている各種データの詳細な例について説明する図である。
【図5】デジタルスチルカメラによる、画像データ格納の処理について説明するフローチャートである。
【図6】メタデータリストの例を示す図である。
【図7】メタデータ付与の処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図8】デジタルスチルカメラによる、画像データ格納処理について説明するフローチャートである。
【図9】デジタルスチルカメラによる、画像データ格納処理について説明するフローチャートである。
【図10】デジタルスチルカメラの機能的構成の他の例を示すブロック図である。
【図11】図10の記録デバイスと記憶部に記憶されている各種データの詳細な例について説明する図である。
【符号の説明】
【0205】
1 デジタルスチルカメラ, 17 記録デバイス, 17a 画像データ, 18 CPU, 23 記憶部, 23a メタデータリスト, 51 入力部, 52 メタデータ抽出部, 53 メタデータ比較部, 54 メタデータリスト更新部, 55 メタデータ変換部, 56 メタデータ付与部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツから抽出メタデータを抽出する抽出手段と、
前記コンテンツに付与する代表メタデータと、前記代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリストを記憶する第1の記憶手段と、
前記抽出メタデータと、記憶している前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとを比較する比較手段と、
前記抽出メタデータと前記類似メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを、前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータであって、前記抽出メタデータと一致する前記類似メタデータに関連付けられている前記代表メタデータに変換する変換手段と、
変換により得られた前記代表メタデータを前記コンテンツに付与する付与手段と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記抽出メタデータと、前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとが一致しない場合、前記抽出メタデータを、前記代表メタデータとして、前記メタデータリストに追加する更新手段をさらに備え、
前記付与手段は、前記抽出メタデータを前記コンテンツに付与する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付与手段は、前記抽出メタデータと前記代表メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを前記コンテンツに付与する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
他の機器に蓄積されている前記コンテンツを入力する入力手段をさらに備え、
前記抽出手段は、入力された前記コンテンツから前記抽出メタデータを抽出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記更新手段は、前記抽出メタデータと、前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとが一致しない場合、ユーザの操作にしたがって、前記抽出メタデータを、前記類似メタデータとして、前記メタデータリストに追加する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記代表メタデータが付与された前記コンテンツを記憶する第2の記憶手段をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1の記憶手段は、前記代表メタデータが付与された前記コンテンツを記憶する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記抽出メタデータは、ユーザによって、前記コンテンツに付与された情報である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記コンテンツは、撮像された画像である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンテンツに付与する代表メタデータと、前記代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリストを記憶する記憶手段を有する情報処理装置の情報処理方法において、
前記コンテンツから抽出メタデータを抽出し、
前記抽出メタデータと、記憶している前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとを比較し、
前記抽出メタデータと前記類似メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを、前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータであって、前記抽出メタデータと一致する前記類似メタデータに関連付けられている前記代表メタデータに変換し、
変換により得られた前記代表メタデータを前記コンテンツに付与する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項11】
コンテンツに付与する代表メタデータと、前記代表メタデータに類似する類似メタデータとを関連付けて格納しているメタデータリストを記憶する記憶手段を有する情報処理装置の情報処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、
前記コンテンツから抽出メタデータを抽出し、
前記抽出メタデータと、記憶している前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータおよび前記類似メタデータとを比較し、
前記抽出メタデータと前記類似メタデータとが一致する場合、前記抽出メタデータを、前記メタデータリストに格納されている前記代表メタデータであって、前記抽出メタデータと一致する前記類似メタデータに関連付けられている前記代表メタデータに変換し、
変換により得られた前記代表メタデータを前記コンテンツに付与する
ステップを含むプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−102845(P2008−102845A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−286452(P2006−286452)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】