説明

情報処理装置

【課題】 プレビュー表示に現れた、一部不都合な画像を修正すること。
【解決手段】 印刷データ作成手段9−1は、データ入力部1から受け入れる画像情報を印刷データに変換し、副記憶部6は、該印刷データを格納し、プレビュー表示手段9−3は、副記憶部6が格納する印刷データをプレビュー表示し、改ページ位置設定手段9−4は、プレビュー表示の結果に基づいて、改ページ位置を設定し、印刷データ加工手段9−5は、該設定された改ページ位置に基づいて上記印刷データを加工する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、特に、印刷するためのデータを出力する情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
PC(パーソナルコンピュータ)等の情報処理装置から、外部に接続されている印刷装置へ印刷データを出力して印刷する場合には、その印刷データを出力する前に、画像が印刷用紙上にどのようなレイアウトで印刷されるかを一旦表示装置に表示(いわゆるプレビュー表示)して確認する場合が多い。このときに、例えば、画像の一部が印刷用紙からはみ出てしまうような不都合等が発見される。このような場合には、従来の情報処理装置では、その印刷データの元になる画像データをアプリケーションプログラムに基づいて修正した後、再度印刷データに変換して印刷装置へ出力していた(例えば特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、情報処理装置から印刷装置へ送出される印刷データに含まれている画像の全てが、該情報処理装置上のアプリケーションプログラムによって作成されたものとは限らない。例えば、HTML(ホームページを記述するための言語)で表される閲覧用の画像を用いる場合等には、他の情報処理装置で作成された画像を通信回線を介して受け入れて、そのままページ中に挿入する場合が多い。その場合には、該情報処理装置は、その画像を作成するアプリケーションプログラムを備えていない場合もあり得る。かかる場合には、上記のように、画像の一部が印刷用紙からはみ出てしまう程度の単純な不都合ですら、修正・編集不可能であった。
【特許文献1】特開2002−63000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、従来の情報処理装置では、該情報処理装置が、修正を求められている画像の元画像を作成するアプリケーションプログラムを備えていない限り、画像の一部が印刷用紙からはみ出てしまう程度の単純な不都合ですら、修正・編集不可能であった点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、アプリケーションプログラムとは別に、プレビュー表示の結果に基づいて、改ページ位置を設定する改ページ位置設定手段と、該設定された改ページ位置に基づいて、印刷データを修正・編集可能な印刷データ加工手段とを備えることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
アプリケーションプログラムとは別に、改ページ位置設定手段と、印刷データ加工手段とを備えているので、情報処理装置が、修正を求められている画像の元画像を作成するアプリケーションプログラムを備えているか否かに関わらず所定の画像の修正・編集が可能になるという効果を得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明による情報処理装置では、装置内部に備えるCPU(中央演算処理装置)が所定のプログラムを実行することによって、改ページ位置設定手段と、印刷データ加工手段とを構成することとし、更に、該所定のプログラムをプリンタドライバに追加することによって実現した。
【実施例1】
【0008】
図1は、実施例1による情報処理装置の構成のブロック図である。
図に示すように、実施例1による情報処理装置100は、データ入力部1と、入力I/F部2と、表示部3と、表示I/F部4と、プリンタI/F部5と、副記憶部6と、主記憶部7と、ハードディスクI/F部8と、制御部9と、システムバス10とを備える。
【0009】
データ入力部1は、操作者と情報処理装置100との間のマンマシンインタフェースの役割を果たす部分であり、その内部に操作者が入力操作を実行するマウス1−1、キーボード1−2等を含んでいる。
入力I/F部2は、データ入力部1とシステムバス10との間に配置されている、データ入力部1とシステムバス10とを繋ぐインタフェース部分である。
【0010】
表示部3は、プレビュー表示の際に印刷データを表示したり、操作者の入力操作を画面表示したりする液晶表示装置等のディスプレイである。
表示I/F部4は、表示部3とシステムバス10との間に配置されている、表示部3とシステムバス10とを繋ぐインタフェース部分である。
プリンタI/F部5は、プリンタ装置200とシステムバス10との間に配置されている、プリンタ装置200とシステムバス10とを繋ぐインタフェース部分である。
【0011】
副記憶部6は、制御部9が、主記憶部7に格納されているプログラム、又は、データを読み出して一時格納し、制御部9が演算処理を実行するために用いるRAM(ランダムアクセスメモリ)である。その内部には、主記憶部7に格納されているプログラムを一時格納するプログラム格納領域6−1と、プログラム実行過程で発生するデータを一時格納するデータ格納領域6−2とが設けられている。
【0012】
主記憶部7は、制御部9が、装置全体を制御するために必要とするプログラムやデータを予め格納しておくメモリであり、通常ハードディスクが用いられる。その内部には、情報処理装置100が実行するアプリケーションプログラム7−1と、情報処理装置100に接続が予想されるプリンタ等との接続を可能にするプリンタドライバ7−2と、印刷データを一時的に格納してプリンタ装置200へ送信するためのシステムスプーラ7−3等が予め格納されている。
ハードディスクI/F部8は、主記憶部7とシステムバス10との間に配置されている、主記憶部7とシステムバス10とを繋ぐインタフェース部分である。
【0013】
制御部9は、システムバス10に接続され、情報処理装置100全体を制御するCPUである。特に本実施例では、プリンタドライバ7−2に予め含まれている所定のプログラムを実行することによって、画像データを印刷データに変換する印刷データ作成手段9−1と、副記憶部6及び主記憶部7とからプログラム又はデータを読み出したり、或いは又、格納したりするデータ格納・読み出し手段9−2と、副記憶部6に格納されている印刷データを表示部3にプレビュー表示するプレビュー表示手段9−3と、プレビュー表示の結果に基づいて、改ページ位置を設定する改ページ位置設定手段9−4と、設定された改ページ位置に基づいて副記憶部6に格納された印刷データを修正・編集する印刷データ加工手段9−5とを構成する部分である。
システムバス10は、各構成部分を接続する信号線である。
【0014】
次に、上記制御部9が所定のプログラムを実行することによって構成する印刷データ作成手段9−1、データ格納・読み出し手段9−2、プレビュー表示手段9−3、改ページ位置設定手段9−4、印刷データ加工手段9−5各々の機能と、信号の流れについて詳細に説明する。
【0015】
図2は、実施例1による情報処理装置の機能説明図である。
プリンタドライバ7−2は、制御部9によって主記憶部7(図1)から読み出され、副記憶部6(図1)のプログラム格納領域6−1(図1)へ一時格納され、起動可能状態になる。同様に、アプリケーションプログラム7−1、及び、システムスプーラ7−3も制御部9によって主記憶部7(図1)から読み出され、副記憶部6のプログラム格納領域6−1(図1)へ一時格納され、起動可能状態になる。
【0016】
この図を用いて、信号の流れに従って、上記各手段の機能について詳細に説明する。
操作者が、データ入力部1(図1)のキーボード1−2(図1)及びマウス1−1(図1)を用いて入力した画像情報は、所定のアプリケーションプログラム7−1によって画像データに変換され、印刷データ作成手段9−1へ送られ、印刷データに変換される。
【0017】
ここで、画像データは、印刷条件設定機能9−1aによって、接続されるプリンタ装置200(図1)の印刷条件に適合され、ラスタライザ機能9−1bによって、ラスタライズされたビットマップに変換され、ディザ処理機能9−1cによって、ドットの密集度による画像の濃淡を表すように2値化され、ページディスクリプタ機能9−1dによって、改ページの位置が改ページコードとして印刷データに設定され、印刷データに変換される。
【0018】
この印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2によって副記憶部6(図1)のデータ格納領域6−2に一旦格納される。その後、この印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2によってデータ格納領域6−2から読み出され、プレビュー表示手段9−3によって、表示部3(図1)に表示される。
【0019】
ここで、操作者による、データ入力部1(図1)を介する要求に基づいて、表示ページ設定機能9−3aが、表示されるページを設定し、拡大率設定機能9−3bが、画像の拡大率を設定し、これらの設定条件に基づいて、表示画像作成機能9−3cが、表示画像を作成して表示部3(図1)に表示される。
【0020】
このとき、改ページ位置設定手段9−4は、表示部3(図1)の表示画像上に、改ページバー(動作の項で説明する)を表示して、操作者に改ページ位置を指定させる。この操作者の指定結果に基づいて改ページ位置設定手段9−4は、表示画面上に改ページ位置を設定する。更に、改ページ位置算出機能9−4aによって、印刷データ中における改ページ位置を算出する。
【0021】
改ページ位置が設定された印刷データは、印刷データ加工手段9−5に送られる。ここで、印刷データ中の改ページ位置に基づいて印刷データを再編集する(動作の項で詳細に説明する)。再編集された印刷データには、再ページディスクリプタ機能9−5aによって再度、改ページコードが設定され、データ格納・読み出し手段9−2によって、再度データ格納領域6−2に格納される。この再編集された印刷データは、システムスプーラ7−3を介してプリンタ装置200(図1)へ送出される。
【0022】
次に、フローチャートを用いて実施例1による情報処理装置の動作について説明する。
まず最初に、実施例1による情報処理装置の全体動作について説明し、その後、その流れの中で本発明に直接関わる重要なフローについて再度詳細なフローチャートを用いて説明することとする。
【0023】
図3は、実施例1による情報処理装置の全体動作フローチャートである。
この図は、図2を用いて説明した信号の流れをフローチャートに表した図である。
図4は、印刷条件設定機能の説明図である。
この図は、図3の説明の中で用いられる、印刷データ作成手段9−1(図2)が操作者に対して印刷条件設定を求めて表示部3(図1)に表示する画面を表している。
図5は、印刷データの構成図である。
この図は、図3の説明の中で用いられる印刷データの構成を説明する図である。
以下に図3のステップS1−1からステップS1−9までステップ順に実施例1による情報処理装置の全体動作について説明する。
【0024】
ステップS1−1
印刷要求が発生する。
ステップS1−2
印刷データ作成手段9−1(図2)は、図4に示すダイアログを表示部3(図1)に表示して操作者に対して、用紙サイズ(Z)、給紙方法(S)、レイアウトタイプ(F)、両面印刷(2)、ドライバ設定(V)、等について選択を求め、操作者が、マウス1−1(図1)、キーボード1−2(図1)等を用いて選択すると、その結果に基づいて印刷条件を設定する(印刷条件設定機能9−1a(図2))。
【0025】
ステップS1−3
印刷データ作成手段9−1(図2)は、印刷条件を設定した後、アプリケーションプログラム7−1(図2)から画像データを受け入れて、ラスタ処理(ラスタライザ機能9−1b(図2))し、ディザ処理(ディザ処理機能9−1c(図2))し、各種コマンドを付加して印刷データに変換する。この各種コマンドには、改ページコード(ページディスクリプタ機能9−1d(図2))も含まれる。図5に示すように、印刷データは、印刷情報コード11と、1ページ目の情報12と、2ページ目の情報13と、印刷終了コード14とを含んでいる。1ページ目の情報12は、1ページ目のサイズ情報コード12−1と、1ページ目プリンタ階調データ12−2と、改ページコード12−3とからなっている(2ページ目も同様)。但し、ここでは、一例として2ページに限定して表している。このようにして構成された印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2(図2)によってデータ格納領域6−2(図2)に一旦格納される。
【0026】
ステップS1−4
データ格納・読み出し手段9−2(図2)によってデータ格納領域6−2(図2)から読み出された印刷データは、プレビュー表示手段9−3(図2)によって表示部3(図1)にプレビュー画像(後述)として表示される。このステップについては後に再度詳細に説明するので、ここでは次に進む。
【0027】
ステップS1−5
改ページ位置設定手段9−4(図2)は、表示部3(図1)の表示画像上に、改ページバーを表示して、操作者に改ページ位置を指定させる。この操作者の指定結果に基づいて改ページ位置設定手段9−4は、表示画像上に改ページ位置を設定する。表示画像上の改ページ位置に基づいて、改ページ位置算出機能9−4aは、印刷データ中に於ける改ページ位置を算出する。このステップについては後に再度詳細に説明するので、ここでは次に進む。
【0028】
ステップS1−6
印刷データ加工手段9−5(図2)は、印刷データを再作成し、再作成された印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2(図2)によってデータ格納領域6−2(図2)に格納される。このステップについては後に再度詳細に説明するので、ここでは次へ進む。
ステップS1−7
編集(改ページ位置の設定)を継続する場合には、ステップS1−4へ戻って同様のフローを辿り、再編集が終了するのを待って、次へ進む。
【0029】
ステップS1−8
再作成された印刷データは、システムスプーラ7−3へ出力される。
ステップS1−9
再作成された印刷データは、システムスプーラ7−3からプリンタ装置200(図1)へ送出されてフローを終了する。
【0030】
次に上記フローチャート(図3)のステップS1−4、ステップS1−5、ステップS1−6の各々について詳細に説明する。
図6は、ステップS1−4の詳細フローチャートである。
この図は、上記フローチャート(図3)のステップS1−4を細分化したフローチャートである。
図7は、実施例1のプレビュー画像説明図である。
この図は、図6の説明の中で用いられる、表示部3(図1)に表示されるプレビュー画像の一例である。図に示すように、プレビューウインドウ21の中にプレビュー画像22を表示する枠と、その枠内に画像の改ページ位置を指定する改ページバー23と、改ページバーを移動させるマウスポインタ29とが表示される。更に、プレビュー画像22を表示する枠の枠外に、表示ページエディットボックス24と、表示拡大率選択ボックス25と、改ページ位置決定ボタン26と、編集終了ボタン27とが表示される。
【0031】
以下にステップS1−4(図3)の内容について、ステップS1−4−1からステップS1−4−5までステップ順に詳細に説明する。
【0032】
ステップS1−4−1
プレビュー表示手段9−3は、操作者に対して、表示ページエディットボックス24に所望するページを挿入させる(表示ページ設定機能9−3a(図2))。
ステップS1−4−2
プレビュー表示手段9−3(図2)は、上記ステップS1−3で印刷データ作成手段9−1(図2)が既に作成している印刷データ、あるいは上記ステップS1−6で印刷データ加工手段9−5(図2)が加工した印刷データから、プリンタ階調データを取得する。
【0033】
ステップS1−4−3
プレビュー表示手段9−3(図2)は、操作者に対して、表示拡大率選択ボックス25に所望する拡大率を挿入させる(拡大率設定機能9−3b(図2))。
ステップS1−4−4
プレビュー表示手段9−3(図2)は、ステップS1−4−1からステップS1−4−3によって取得した情報に基づいてプレビュー表示画像を作成する(表示画像作成機能9−3c(図2))。
ステップS1−4−5
プレビュー表示手段9−3(図2)は、作成したプレビュー表示画像をプレビューウインドウ21の枠内に表示してフローを終了する。
【0034】
次に上記フローチャート(図3)のステップS1−5の詳細について説明する。
図8は、ステップS1−5の詳細フローチャートである。
この図は、ステップS1−5を細分化したフローチャートである。以下に図7を併用してステップS1−5−1からステップS1−5−3までステップ順に詳細に説明する。
【0035】
ステップS1−5−1
操作者が、マウス1−1(図1)又は、キーボード1−2(図1)を用いて改ページバー23を所望する位置まで移動させる。
ステップS1−5−2
操作者が、改ページ位置決定ボタン26をマウス1−1(図1)でクリックして改ページ位置を指定すると、改ページ位置設定手段9−4(図2)は、改ページ位置をその位置に設定し、同一ページ内に於いて改ページ位置の下領域にある印刷データの取扱について操作者に選択を求める。
【0036】
図9は、下領域制御ダイアログの説明図である。
この図は、改ページ位置を設定した場合に、同一ページ内に於いて改ページ位置の下領域にある印刷データの取扱について、新しくページを作ること(コード0)を求めるのか、又は、次のページへ移動すること(コード1)を求めるのかについて操作者に選択させるダイアログを表している。
【0037】
ステップS1−5−3
改ページ位置設定手段9−4(図2)は、操作者の指定した改ページ位置と、下領域にある印刷データの取扱についての選択に基づいて改ページ位置を算出する。以下にその内容について具体的な例を挙げて詳細に説明する。
【0038】
図10は、改ページ情報の構成図である。
この図は、操作者が、改ページ位置決定ボタン26(図7)をマウス1−1(図1)でクリックして、改ページ位置を指定し、上記図9に基づいて下領域にある印刷データの取扱について選択した後に改ページ位置設定手段9−4(図2)が実行する改ページ位置算出機能9−4a(図2)が作成する改ページ情報30の構成を説明する図である。
【0039】
図11は、初回編集後のプレビュー画像の説明図である。
丸印、四角形、三角形、星形、ダイヤ形、の各図形が2ページに亘ってレイアウトされるものとする。図に示すように初回編集では、1ページ目のプレビュー画像31−1には、丸印、四角形、及び三角形の一部が配置され、2ページ目のプレビュー画像31−2には、三角形の一部、星形、ダイヤ形がレイアウトされている。ここで操作者は、改ページ位置32−1を指定し、更に、同一ページ内に於いて改ページ位置の下領域にある印刷データについて、図9のダイアログを用いて、新しくページを作ること(コード0)、を選択したものとする。
【0040】
このとき、改ページ位置設定手段9−4(図2)の改ページ位置算出機能9−4a(図2)は、図10に示す改ページ情報30として、図11の改ページ位置32−1に基づいて、ページ番号30−1に1ページを、高さ位置30−2にHを、図9での選択に基づいて、下領域制御コード30−3に新しくページを作ること(コード0)、を取得する。更に、これらの情報から、改ページ位置32−1を、印刷データの先頭値からの位置に変換する。この変換は、1ページ目のサイズ情報コード12−1(図5)に含まれる印刷データの幅Wに、先頭行から改ページ位置32−1までの高さHを乗算し、表示拡大率選択ボックス25(図7)に設定された拡大率Sの逆数を乗算し、1画素のデータサイズDを乗算しデータ数を求め、更に、このデータ数と、ページ番号30−1に示されるページより前のページのページ情報の大きさとの和によって実行される。このように変換された値を印刷データ先頭からの改ページ挿入位置30−4とする。このようにして求められた改ページ情報30は、一旦データ格納領域6−2(図2)に格納される。以上説明した処理を実行してステップS1−5のフローを終了する。
【0041】
次に上記フローチャート(図3)のステップS1−6の詳細について説明する。
図12は、ステップS1−6の詳細フローチャートである。
この図は、ステップS1−6細分化したフローチャートである。以下に図11を併用して、ステップS1−6−1からステップS1−6−10までステップ順に詳細に説明する。
【0042】
ステップS1−6−1
印刷データ加工手段9−5(図2)は、データ格納領域6−2(図2)にステップS1−5で格納した改ページ情報30から、改ページコードを付するページ番号30−1(図10)を取得し、加工ページnをページ番号30−1(ここでは一例として1ページ目になる(図11))とする。
ステップS1−6−2
印刷データ加工手段9−5(図2)は、印刷データ先頭からの改ページ挿入位置30−4(図10)に基づいて、図5のnページ目(ここでは一例として1ページ目になる(図11)のプリンタ階調データ12−2中の所定の位置に改ページコード12−3を付加する(再ページディスクリプタ機能9−5a(図2))。
【0043】
ステップS1−6−3
印刷データ加工手段9−5(図2)は、n(ここでは一例としてn=1)ページ目のサイズ情報コード12−1(図5)を、新しいnページ目プリンタ階調データ12−2(図5)の大きさに基づいて更新する。
ステップS1−6−4
印刷データ加工手段9−5(図2)は、改ページ情報30の下領域制御コード30−3(図10)を取得し、新しくページを設定することが選択されている場合(コード0)にはステップS1−6−5へ進み、次のページへ移動すること(コード1)が選択されている場合にはステップS1−6−6へ進む。
【0044】
ステップS1−6−5
印刷データ加工手段9−5(図2)は、新しいページのサイズ情報コード12−1(図5)を付加する。ここでは新しくページが作成されるので、下領域の階調データの大きさに基づいて設定される。
【0045】
ステップS1−6−6
印刷データ加工手段9−5(図2)は、現在加工中のページnと印刷データの最終ページ番号とを比較し、両者が一致しなかった場合には、ステップS1−6−7へ進み、両者が一致した場合にはステップS1−6−10へ進む。
【0046】
ステップS1−6−7
印刷データ加工手段9−5(図2)は、改ページから残った下領域のプリンタ階調データを次(n+1)ページのプリンタ階調データ先頭へと移動させ、加工ページnをn+1と更新する(ここでは一例としてn=2と更新される)。
ステップS1−6−8
印刷データ加工手段9−5(図2)は、ステップS1−6−7に於いて、下領域のプリンタ階調データを移動させたことによって、1ページからはみ出る分量に基づいてnページ目(ここでは一例としてn=2)プリンタ階調データ13−2(図5)中に改ページコード13−3(図5)を移す。
ステップS1−6−9
印刷データ加工手段9−5(図2)は、n(ここでは一例としてn=2)ページ目のサイズ情報コード13−1(図5)を、新しいnページ目プリンタ階調データ13−2(図5)の大きさに基づいて更新する。
【0047】
ステップS1−6−10
印刷データ加工手段9−5(図2)は、改ページから残った下領域のプリンタ階調データの大きさに基づいて、サイズ情報コードを新しく作成し、プリンタ階調データの後に改ページコードを付加し、最終ページを新たに作成する。
【0048】
次に、上記ステップS1−6−4に於いて、ステップS1−6−5へ進んだ場合と、ステップS1−6−6へ進んだ場合の相違点について、プレビュー画像に基づいて再度説明する。
図13は、再編集後のプレビュー画像の説明図(その1)である。
この図は、図12の改ページ位置から下領域の取扱に於いて、新しくページが作られた場合の図である。
図14は、再編集後のプレビュー画像の説明図(その2)である。
この図は、図11の改ページ位置から下領域の取扱に於いて、次のページへ移動した場合の図である。
【0049】
上記ステップS1−6−4からステップS1−6−5へ進んだ場合、即ち、新しくページが作られた場合(図13)には、1ページ目のプレビュー画像31−1は、図11の改ページ位置から下領域の部分となる三角形の一部が取り除かれた画像になる。2ページ目のプレビュー画像31−2は、図11の1ページ目のプレビュー画像31−1から丸形と四角形とを取り除いた画像となる。更に、3ページ目は、図11の2ページ目のプレビュー画像31−2と同様の画像になる。
【0050】
一方、上記ステップS1−6−4からステップS1−6−6へ進んだ場合、即ち、次のページへ移動した場合(図14)には、1ページ目のプレビュー画像31−1は、図11の改ページ位置から下領域の部分となる三角形の一部が取り除かれた画像になる。2ページ目のプレビュー画像31−2は、図11の2ページ目のプレビュー画像31−2に、図11の1ページ目の改ページ位置32−1から下の部分が加算され、その結果2ページ目からダイヤ形がはみ出た画像になる。3ページ目のプレビュー画像31−3は、2ページ目からはみ出たダイヤ形の画像に成っている。
【0051】
即ち、実施例1による情報処理装置によって、初回編集後のプレビュー画像に於いて、図11に示すように、三角形が、1ページ目のプレビュー画像31−1と2ページ目のプレビュー画像31−2とに分割されるという不都合が発生しても、図13に示すように1ページ目のプレビュー画像31−1から三角形の一部を取り除くことも可能であり、或いは又、図14に示すように、1ページ目のプレビュー画像31−1に丸形と四角形をレイアウトし、2ページ目のプレビュー画像31−2に三角形と星形をレイアウトし、3ページ目のプレビュー画像31−3にダイヤ形を、それぞれレイアウトすることが容易に可能になる。
【0052】
以上説明したように、実施例1によれば、画像情報から変換された印刷情報をプレビュー表示させ、このプレビュー表示に対して、改ページ位置を設定する改ページ位置設定手段と、設定された改ページ位置に基づいて印刷情報を再編集する印刷データ加工手段とを備えることによって、元画像を再編集し直さなくても不都合な部分を修正することが出来るという効果を得る。又、画像情報から印刷情報に変換された状態のまま、印刷データ加工手段によって再編成することが可能になるので編集作業が容易になるという効果を得る。
【0053】
尚、上記説明では、印刷データ作成手段9−1(図2)、データ格納・読み出し手段9−2(図2)、プレビュー表示手段9−3(図2)、改ページ位置設定手段9−4(図2)、印刷データ加工手段9−5(図2)の全てを、制御部9(図2)の制御手段で構成した場合に限定して説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。即ち、上記手段の全て、又は、一部を専用の電子回路で構成しても良い。
【実施例2】
【0054】
図15は、実施例2による情報処理装置の構成のブロック図である。
図に示すように、実施例2による情報処理装置300は、データ入力部1と、入力I/F部2と、表示部3と、表示I/F部4と、プリンタI/F部5と、副記憶部6と、主記憶部47と、ハードディスクI/F部8と、制御部49と、システムバス10とを備える。以下に、実施例1と相違する部分のみについて説明する。実施例1と同様の部分には、同一の符合が付されている。
【0055】
主記憶部47は、制御部49が、装置全体を制御するために必要とするプログラムやデータを予め格納しておくメモリであり、通常ハードディスクが用いられる。その内部には、情報処理装置300が実行するアプリケーションプログラム7−1と、情報処理装置300に接続が予想されるプリンタ等との接続を可能にするプリンタドライバ47−2と、印刷データを一時的に格納してプリンタ装置200へ送信するためのシステムスプーラ7−3等が予め格納されている。
【0056】
制御部49は、システムバス10に接続され、情報処理装置300全体を制御するCPUである。特に本実施例では、プリンタドライバ47−2に予め含まれている所定のプログラムを実行することによって、画像情報を印刷データに変換する印刷データ作成手段9−1と、副記憶部6及び主記憶部47とからプログラム又はデータを読み出したり、或いは又、格納したりするデータ格納・読み出し手段9−2と、副記憶部6に格納されている印刷データを表示部3にプレビュー表示するプレビュー表示手段9−3と、設定された改ページ位置に基づいて副記憶部6に格納された印刷データを加工する印刷データ加工手段9−5と、プレビュー表示の結果に基づいて、改ページ位置を設定し、更に、その改ページ位置を自動的に補正する改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4とを構成する部分である。
【0057】
次に、上記制御部49が所定のプログラムを実行することによって構成する印刷データ作成手段9−1、データ格納・読み出し手段9−2、プレビュー表示手段9−3、改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4、印刷データ加工手段9−5各々の機能と、信号の流れについて詳細に説明する。
【0058】
図16は、実施例2による情報処理装置の機能説明図である。
プリンタドライバ47−2は、制御部49によって主記憶部47(図15)から読み出され、副記憶部6(図15)のプログラム格納領域6−1(図15)へ一時格納され、起動可能状態になる。同様に、アプリケーションプログラム7−1、及び、システムスプーラ7−3も制御部49によって主記憶部47(図15)から読み出され、副記憶部6のプログラム格納領域6−1(図15)へ一時格納され、起動可能状態になる。
【0059】
実施例1と同様に、操作者が、データ入力部1(図15)のキーボード1−2(図15)及びマウス1−1(図15)を用いて入力した画像情報は、所定のアプリケーションプログラム7−1によって画像データに変換され、印刷データ作成手段9−1へ送られ、印刷データに変換される。
【0060】
この印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2によってデータ格納領域6−2に一旦格納される。この印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2によってデータ格納領域6−2から読み出され、プレビュー表示手段9−3によって、表示部3(図15)に表示される。
【0061】
このとき、改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4は、表示部3(図15)の表示画像上に、改ページバー(動作の項で説明する)を表示して、操作者に改ページ位置を指定させる。この操作者の指定結果に基づいて改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4は、印刷データ中に改ページ位置を、改ページバーと画像との間の空白の行数を最も少ない状態(例えば空白1行)に自動的に位置補正して、設定する。
【0062】
改ページ位置が、改ページバーと画像との間の空白の行数を最も少ない状態(例えば空白1行)に自動的に設定される。更に、改ページ位置算出機能49−4aによって、印刷データ中における位置を算出する。尚、この空白行の行数は、印刷データの階調度に基づいて容易に設定可能である。
【0063】
改ページ位置が設定された印刷データは、印刷データ加工手段9−5に送られる。ここで印刷データ中における改ページ位置に基づいて印刷データは再編集される(動作の項で詳細に説明する)。再編集された印刷データには、再ページディスクリプタ機能9−5bによって再度、改ページコードが設定され、データ格納・読み出し手段9−2によって、再度データ格納領域6−2に格納される。再編集された印刷データは、システムスプーラ7−3を介してプリンタ装置200(図15)へ送出される。
【0064】
次に、フローチャートを用いて実施例2による情報処理装置の動作について説明する。
まず最初に実施例1と同様に、実施例2の情報処理装置の全体動作について説明し、その後、その流れの中で本発明に直接関わる重要なフローについて再度詳細なフローチャートを用いて説明することとする。
【0065】
図17は、実施例2による情報処理装置の全体動作フローチャートである。
この図は、図16を用いて説明した信号の流れをフローチャートに表した図である。以下に図17のステップS2−1からステップS2−9までステップ順に実施例2による情報処理装置の全体動作について説明する。但し、実施例1と相違するフローのみ重点的に説明し実施例1と同様のフローについては、その概略のみについて記す。
【0066】
ステップS2−1
印刷要求が発生する。
ステップS2−2
印刷データ作成手段9−1(図16)は、実施例1と同様に図4に示すダイアログを表示部3(図1)に表示し、操作者の選択に基づいて、印刷条件を設定する(印刷条件設定機能9−1a(図16))。
【0067】
ステップS2−3
印刷データ作成手段9−1(図16)は、印刷条件を設定した後、実施例1と同様にして画像データを印刷データに変換する。このようにして構成された印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2(図16)によってデータ格納領域6−2(図16)に一旦格納される。
【0068】
ステップS2−4
実施例1と同様にして、データ格納・読み出し手段9−2(図16)によってデータ格納領域6−2(図16)から読み出された印刷データは、プレビュー表示手段9−3(図16)によって表示部3(図15)にプレビュー画像として表示される。
【0069】
ステップS2−5
改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4(図16)は、表示部3(図15)の表示画像上に、改ページバーを表示して、操作者に改ページ位置を指定させる。この操作者の指定結果に基づいて改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4は、表示画像上の改ページ位置を設定・自動位置補正する。この自動補正された改ページ位置から、改ページ位置算出機能49−4aによって、印刷データ中に於ける改ページ位置が算出される。このステップについては後に再度詳細に説明するので、ここでは次に進む。
【0070】
ステップS2−6
実施例1と同様にして、印刷データ加工手段9−5(図16)は、印刷データを再作成し、再作成された印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2(図16)によってデータ格納領域6−2(図16)に格納される。
ステップS2−7
編集(改ページ位置の設定)を継続する場合にはステップS2−4へ戻って同様のフローを辿り、再編集が終了するのを待って、次へ進む。
【0071】
ステップS2−8
実施例1と同様に、再作成された印刷データは、システムスプーラ7−3(図16)へ出力される。
ステップS2−9
実施例1と同様に、再作成された印刷データは、システムスプーラ7−3(図16)からプリンタ装置200(図15)へ送られてフローを終了する。
【0072】
次に上記フローチャート(図17)のステップS2−5、について詳細に説明する。
図18は、ステップS2−5の詳細フローチャートである。
この図は、上記フローチャート(図17)のステップS2−5を細分化したフローチャートである。
図19は、実施例2のプレビュー画像説明図である。
この図は、図18の説明の中で用いられる、表示部3(図15)に表示されるプレビュー画像の一例である。図に示すように、プレビューウインドウ41の中にプレビュー画像22を表示する枠と、その枠内に画像の改ページ位置を指定する改ページバー23と、改ページバーを移動させるマウスポインタ29とが表示される。更に、プレビュー画像22を表示する枠の枠外に、表示ページエディットボックス24と、表示拡大率選択ボックス25と、改ページ位置決定ボタン26と、編集終了ボタン27と、オプションボタン46とが表示される。
【0073】
図20は、自動位置補正機能ダイアログの説明図である。
この図は、操作者が改ページ位置を指定した場合に、その指定位置を自動補正させるか否かを操作者に選択させるダイアログを表している。
【0074】
以下にステップS2−5(図17)の内容について、ステップS2−5−1からステップS2−5−5までステップ順に詳細に説明する。
【0075】
ステップS2−5−1
操作者が、マウス1−1(図15)を用いて改ページバー23を所望する位置まで移動させる。
ステップS2−5−2
操作者が、改ページ位置決定ボタン26をマウス1−1(図15)でクリックすると改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4(図16)は、改ページ位置を一旦、その位置に設定する。このとき、操作者がオプションボタン46をマウス1−1(図15)でクリックすると図20に示す自動位置補正機能ダイアログが表示部3(図15)に表示される。
【0076】
ステップS2−5−3
操作者が、マウス1−1(図15)でOKをクリックするとステップS2−5−4へ進み、キャンセルをクリックするとステップS2−5−5へ進む。
ステップS2−5−4
改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4(図16)は、設定された改ページ位置から、そのページの先頭行に向けて連続する空白行を検出し、所定量の空白行(通常0又は1)を残す位置まで、改ページ位置をスライドさせ、改ページ位置を補正する。
【0077】
ステップS2−5−5
印刷データ加工手段9−5(図16)は、ステップS2−5−3に於いて改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4(図16)がキャンセルされている場合には、操作者の指定した改ページ位置と、下領域にある印刷データの取扱についての選択(実施例1と同様)に基づいて改ページ位置を算出する。一方、ステップS2−5−3に於いて改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4(図16)がOKされた場合には、ステップS2−5−4に於いて補正された改ページ位置と、下領域にある印刷データの取扱についての選択(実施例1と同様)に基づいて改ページ位置を算出する。ここで下領域にある印刷データの取扱、改ページ位置の算出、改ページ情報30(図10)の求め方については実施例1と全く同様なので説明を省略する。改ページ情報30は一旦データ格納領域6−2(図16)に格納される。以上説明した処理を実行してステップS2−5のフローを終了する。
【0078】
以上説明したように、本実施例では、改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4(図16)を備え、操作者が指定した改ページ位置は、空白行が所定数以下に補正されるので、実施例1の効果に加えて、必要以上に行数が増加するのを防ぐことが出来るという効果を得る。
【0079】
尚、上記説明では、印刷データ作成手段9−1(図15)、データ格納・読み出し手段9−2(図15)、プレビュー表示手段9−3(図15)、改ページ位置設定・自動位置補正手段49−4(図15)、印刷データ加工手段9−5(図15)の全てを、制御部49(図15)の制御手段で構成した場合に限定して説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。即ち、上記手段の全て、又は、一部を専用の電子回路で構成しても良い。
【実施例3】
【0080】
図21は、実施例3による情報処理装置の構成のブロック図である。
図に示すように、実施例3による情報処理装置400は、データ入力部1と、入力I/F部2と、表示部3と、表示I/F部4と、プリンタI/F部5と、副記憶部6と、主記憶部57と、ハードディスクI/F部8と、制御部59と、システムバス10とを備える。以下に、実施例1と相違する部分のみについて説明する。実施例1と同様の部分には、同一の符合が付されている。
【0081】
主記憶部57は、制御部59が、装置全体を制御するために必要とするプログラムやデータを予め格納しておくメモリであり、通常ハードディスクが用いられる。その内部には、情報処理装置400が実行するアプリケーションプログラム7−1と、情報処理装置400に接続が予想されるプリンタ等との接続を可能にするプリンタドライバ57−2と、印刷データを一時的に格納してプリンタ装置200へ送信するためのシステムスプーラ7−3等が予め格納されている。
【0082】
制御部59は、システムバス10に接続され、情報処理装置400全体を制御するCPUである。特に本実施例では、プリンタドライバ57−2に予め含まれている所定のプログラムを実行することによって、画像情報を印刷データに変換する印刷データ作成手段9−1と、副記憶部6及び主記憶部57とからプログラム又はデータを読み出したり、或いは又、格納したりするデータ格納・読み出し手段9−2と、副記憶部6に格納されている印刷データを表示部3にプレビュー表示するプレビュー表示手段9−3と、設定されたマスキング領域に基づいて副記憶部6に格納された印刷データを修正・編集する印刷データ加工手段59−5と、プレビュー表示の結果に基づいて、所定領域内の印刷データをマスキングするマスキング領域設定手段59−4とを構成する部分である。
【0083】
次に、上記制御部59が所定のプログラムを実行することによって構成する印刷データ作成手段9−1、データ格納・読み出し手段9−2、プレビュー表示手段9−3、マスキング領域設定手段59−4、印刷データ加工手段59−5各々の機能と、信号の流れについて詳細に説明する。
【0084】
図22は、実施例3による情報処理装置の機能説明図である。
プリンタドライバ57−2は、制御部59によって主記憶部57(図21)から読み出され、副記憶部6(図21)のプログラム格納領域6−1(図21)へ一時格納され、起動可能状態になる。同様に、アプリケーションプログラム7−1、及び、システムスプーラ7−3も制御部59によって主記憶部57(図21)から読み出され、副記憶部6のプログラム格納領域6−1(図21)へ一時格納され、起動可能状態になる。
【0085】
実施例1と同様に、操作者が、データ入力部1(図21)のキーボード1−2(図21)及びマウス1−1(図21)を用いて入力した画像情報は、所定のアプリケーションプログラム7−1によって画像データに変換された後、印刷データ作成手段9−1へ送られ、印刷データに変換される。
【0086】
この印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2によってデータ格納領域6−2に一旦格納される。この印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2によってデータ格納領域6−2から読み出され、プレビュー表示手段9−3によって、表示部3(図21)に表示される。
【0087】
このとき、マスキング領域設定手段59−4は、表示部3(図21)の表示画像上に、領域指定枠(動作の項で説明する)を表示して、操作者にマスキング領域を指定させる。この操作者の指定結果に基づいてマスキング領域設定手段59−4は、表示画像上での印刷データを0にする領域(マスキング領域)を設定する。更に、マスキング領域設定手段59−4は、ここでマスキング枠位置算出機能59−4aによって、印刷データ上でのマスキング枠の領域を算出する。
【0088】
マスキング領域が、設定された後、印刷データは、印刷データ加工手段59−5に送られる。印刷データ加工手段59−5は、空白領域設定機能59−5aによって、マスキング領域の印刷データを0に変更する。再編集された印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2によって、再度データ格納領域6−2に格納される。更に、システムスプーラ7−3を介して出力される。
【0089】
次に、フローチャートを用いて実施例3による情報処理装置の動作について説明する。
まず最初に実施例1と同様に、実施例3の情報処理装置の全体動作について説明し、その後、その流れの中で本発明に直接関わる重要なフローについて再度詳細なフローチャートを用いて説明することとする。
【0090】
図23は、実施例3による情報処理装置の全体動作フローチャートである。
この図は、図22を用いて説明した信号の流れをフローチャートに表した図である。以下に図23のステップS3−1からステップS3−9までステップ順に実施例3による情報処理装置の全体動作について説明する。但し、実施例1と相違するフローのみ重点的に説明し実施例1と同様のフローについては、その概略のみについて記す。
【0091】
ステップS3−1
印刷要求が発生する。
ステップS3−2
印刷データ作成手段9−1(図22)は、実施例1と同様に図4に示すダイアログを表示部3(図21)に表示して操作者の選択に基づいて、印刷条件を設定する(印刷条件設定機能9−1a(図22))。
【0092】
ステップS3−3
印刷データ作成手段9−1(図22)は、印刷条件を設定した後、実施例1と同様にして画像データを印刷データに変換する。このようにして構成された印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2(図22)によってデータ格納領域6−2(図22)に一旦格納される。
【0093】
ステップS3−4
実施例1と同様にして、データ格納・読み出し手段9−2(図22)によってデータ格納領域6−2(図22)から読み出された印刷データは、プレビュー表示手段9−3(図22)によって表示部3(図21)にプレビュー画像として表示される。
【0094】
ステップS3−5
マスキング領域設定手段59−4(図22)は、表示部3(図21)の表示画像上に、領域指定枠を表示して、操作者にマスキング領域を指定させる。この操作者の指定結果に基づいてマスキング領域設定手段59−4(図22)は、表示画像上にマスキング領域を設定する。マスキング枠位置算出機能59−4aによって、印刷データ中に於けるマスキング枠の位置が算出される。このステップについては後に再度詳細に説明するので、ここでは次に進む。
【0095】
ステップS3−6
実施例1と同様にして、印刷データ加工手段9−5(図22)は、印刷データを再作成し、再作成された印刷データは、データ格納・読み出し手段9−2(図22)によってデータ格納領域6−2(図22)に格納される。このステップについては後に再度詳細に説明するので、ここでは次へ進む。
ステップS3−7
編集(マスキング領域の設定)を継続する場合にはステップS3−4へ戻って同様のフローを辿り、再編集が終了するのを待って、次へ進む。
【0096】
ステップS3−8
実施例1と同様に、再編集された印刷データは、システムスプーラ7−3(図22)へ出力される。
ステップS3−9
実施例1と同様に、再編集された印刷データは、システムスプーラ7−3(図22)からプリンタ装置へ送られてフローを終了する。
【0097】
次に上記フローチャート(図23)のステップS3−5、及び、ステップS3−6について詳細に説明する。
図24は、ステップS3−5の詳細フローチャートである。
この図は、上記フローチャート(図23)のステップS3−5を細分化したフローチャートである。
図25は、実施例3のプレビュー画像説明図である。
この図は、図24の説明の中で用いられる、表示部3(図21)に表示されるプレビュー画像の一例である。図に示すように、プレビューウインドウ51の中にプレビュー画像22を表示する枠と、その枠内に画像のマスキング領域を指定する領域指定枠53と、領域指定枠53を移動させるマウスポインタ29とが表示される。更に、プレビュー画像22を表示する枠の枠外に、表示ページエディットボックス24と、表示拡大率選択ボックス25と、領域指定枠位置決定ボタン56と、編集終了ボタン27とが表示される。
【0098】
図26は、空白領域設定情報の構成図である。
この図は、図24の説明の中で用いられる図であって、操作者が、領域指定枠位置決定ボタン56(図25)をマウス1−1(図21)をクリックして、マスク領域の位置を指定した後にマスキング領域設定手段59−4(図22)が実行するマスキング枠位置算出機能59−4a(図22)が作成する空白領域設定情報50の構成を説明する図である。
【0099】
以下にステップS3−5(図23)の内容について、ステップS3−5−1からステップS3−5−3までステップ順に詳細に説明する。
【0100】
ステップS3−5−1
操作者が、マウス1−1(図21)又は、キーボード1−2(図21)を用いて領域指定枠53を所望する位置まで移動させる。
ステップS3−5−2
操作者が、領域指定枠位置決定ボタン56をマウス1−1(図21)でクリックするとマスキング領域設定手段59−4(図22)は、マスキング枠位置を、その位置に設定する。この設定されたマスキング枠位置から、マスキング枠位置算出機能59−4a(図22)は、印刷データ中に於けるマスキング枠を算出する。
【0101】
ステップS2−5−3
マスキング領域設定手段(図22)は、操作者の指定したマスキング枠位置に基づいて、印刷データを0に変換する枠位置を算出する。以下にその内容について説明する。
マスキング領域設定手段(図22)は、設定されたマスキング領域に基づいて、図26に示すページ編集情報50に対して、領域指定枠53(図25)の枠上辺の画像上の位置を印刷データ先頭からの位置に変換し、領域枠上辺の印刷データ先頭からの位置50−1に挿入し、また、領域指定枠53(図25)の枠左辺の画面上の位置を印刷データのサイズに変換し、領域枠左辺の横方向オフセットデータサイズ50−2に挿入し、更に、領域指定枠53(図25)の枠横方向サイズを印刷データのサイズに変換し、領域枠の横方向データサイズ50−3に挿入し、最後に、領域指定枠53(図25)の画面上の高さを印刷データの行数に変換し、領域枠高さ行数50−4に挿入する(マスキング枠位置算出機能59−4a)。変換操作は、実施例1と同様の考え方で簡単に行うことが出来る。このようにして求められた空白領域設定情報50は、一旦データ格納領域6−2(図22)に格納される。以上説明した処理を実行してステップS3−5のフローを終了する。
【0102】
次に上記フローチャート(図23)のステップS3−6の詳細について説明する。
図27は、ステップS3−6の詳細フローチャートである。
この図は、ステップS3−6を細分化したフローチャートである。以下にステップS3−6−1からステップS3−6−4までステップ順に詳細に説明する。
【0103】
ステップS3−6−1
印刷データ加工手段59−5(図22)は、加工行nを1に、加工位置pを、データ格納領域6−2(図2)にステップS3−5で格納した空白領域設定情報50(図26)から取得した、領域枠上辺の印刷データ先頭からの位置50−1(図26)に初期設定する。
【0104】
ステップS3−6−2
印刷データ加工手段59−5(図22)は、加工位置pに、領域枠左辺の横方向オフセットデータサイズ50−2(図26)を加えた印刷データ位置から、領域枠の横方向データサイズ50−3(図26)に相当する大きさの印刷データを全て0に置き換える(空白領域設定機能59−5a(図22))。
【0105】
ステップS3−6−3
印刷データ加工手段59−5(図22)は、加工行nに+1を、加工位置pに、印刷情報コード11(図5)に含まれる1行当たりの印刷データの大きさを加える。
【0106】
ステップS3−6−4
印刷データ加工手段59−5(図22)は、加工行nの値が領域枠高さ行数50−4(図26)を越えた場合にフローを終了し、越えていない場合には、ステップS3−6−2へ戻って、同様のフローを辿り、全ての行についての処理が終了するとフローを終了する。
【0107】
以上説明したように、本実施例では、改ページ位置を設定するのに代えて、マスキング領域を設定することが可能になるので、余分な画像を排除し、必要な画像のみ出力することが出来るという効果を得る。
【0108】
尚、上記説明では、印刷データ作成手段9−1(図21)、データ格納・読み出し手段9−2(図21)、プレビュー表示手段9−3(図21)、マスキング領域設定手段59−4(図21)、印刷データ加工手段9−5(図21)の全てを、制御部59(図2)の制御手段で構成した場合に限定して説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。即ち、上記手段の全て、又は、一部を専用の電子回路で構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0109】
以上の説明では、本発明による情報処理装置をプリンタに接続する場合のみについて説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。即ち、複写機などにも接続可能である。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】実施例1による情報処理装置の構成のブロック図である。
【図2】実施例1による情報処理装置の機能説明図である。
【図3】実施例1による情報処理装置の全体動作フローチャートである。
【図4】印刷条件設定機能の説明図である。
【図5】印刷データの構成図である。
【図6】ステップS1−4の詳細フローチャートである。
【図7】実施例1のプレビュー画像説明図である。
【図8】ステップS1−5の詳細フローチャートである。
【図9】下領域制御ダイアログの説明図である。
【図10】改ページ情報の構成図である。
【図11】初回編集後のプレビュー画像の説明図である。
【図12】ステップS1−6の詳細フローチャートである。
【図13】再編集後のプレビュー画像の説明図(その1)である。
【図14】再編集後のプレビュー画像の説明図(その2)である。
【図15】実施例2による情報処理装置の構成のブロック図である。
【図16】実施例2による情報処理装置の機能説明図である。
【図17】実施例2による情報処理装置の全体動作フローチャートである。
【図18】ステップS2−5の詳細フローチャートである。
【図19】実施例2のプレビュー画像説明図である。
【図20】自動位置補正機能ダイアログの説明図である。
【図21】実施例3による情報処理装置の構成のブロック図である。
【図22】実施例3による情報処理装置の機能説明図である。
【図23】実施例3による情報処理装置の全体動作フローチャートである。
【図24】ステップS3−5の詳細フローチャートである。
【図25】実施例3のプレビュー画像説明図である。
【図26】空白領域設定機能の説明図である。
【図27】ステップS3−6の詳細フローチャートである。
【符号の説明】
【0111】
1 データ入力部
1−1 マウス
1−2 キーボード
2 入力I/F部
3 表示部
4 表示I/F部
5 プリンタI/F部
6 副記憶部
6−1 プログラム格納領域
6−2 データ格納領域
7 主記憶部
7−1 アプリケーションプログラム
7−2 プリンタドライバ
7−3 システムスプーラ
8 ハードディスクI/F部
9 制御部
9−1 印刷データ作成手段
9−2 データ格納・読み出し手段
9−3 プレビュー表示装置
9−5 印刷データ加工手段
10 システムバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め記憶された画像情報を外部に接続された印刷装置で印刷可能な印刷データに変換して出力する情報処理装置に於いて、
前記画像情報を前記印刷データに変換する印刷データ作成手段と、
前記印刷データ作成手段により変換された印刷データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された印刷データに基づいて、該印刷データに対応するプレビュー画像を表示する表示部と、
前記表示部により表示されたプレビュー画像に対する位置情報を入力する入力部と、
前記入力部に入力された位置情報に基づいて前記記憶部に記憶された印刷データを変換する印刷データ加工手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記印刷データ加工手段は、一のページに含まれ、設定された前記改ページ位置によって分けられた複数の領域のうちの一つに属する印刷データが、当該ページとは異なるページに含まれるべく、加工することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記改ページ位置設定手段は、前記改ページ位置の前の空白行を所定の行数とすべく、前記改ページ位置を補正する補正手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記補正手段は、印刷データの階調度に基づいて前記空白行を所定の行数に設定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
予め記憶された画像情報を外部に接続された印刷装置で印刷可能な印刷データに変換して出力する情報処理装置に於いて、
前記画像情報を前記印刷データに変換する印刷データ作成手段と、
前記印刷データ作成手段により変換された印刷データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された印刷データに基づいて、該印刷データに対応するプレビュー画像を表示する表示部と、
前記表示部により表示されたプレビュー画像に対する空白領域を設定するマスキング領域設定部と、
前記マスキング領域設定部により設定された空白領域に基づいて前記記憶部に記憶された印刷データを変換する印刷データ加工手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2006−59125(P2006−59125A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−240250(P2004−240250)
【出願日】平成16年8月20日(2004.8.20)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】