情報処理装置
【課題】
複数種類の電子マネー等に対する決済処理を迅速に行うことのできる情報処理装置を提供する。
【解決手段】
対応可能とする電子マネーのそれぞれの決済処理を行う決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cを具備するとともに、対応可能とする全ての電子マネーに関する情報の読み取りを行う選択部102を具備し、選択部102によりメディアの検出を行った結果に応じて決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cを動作させる。
複数種類の電子マネー等に対する決済処理を迅速に行うことのできる情報処理装置を提供する。
【解決手段】
対応可能とする電子マネーのそれぞれの決済処理を行う決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cを具備するとともに、対応可能とする全ての電子マネーに関する情報の読み取りを行う選択部102を具備し、選択部102によりメディアの検出を行った結果に応じて決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cを動作させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関し、特に、ICが搭載されたメディアとの間で通信を行い、当該メディアに格納された情報の表示処理や当該メディアに格納された情報に基づく決済処理等を行う情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子情報を利用して各種決済を行うための技術が多く提案され、当該技術を用いた決済も多く利用されている。電子情報を利用した決済方法には、特定の決済にのみ利用できるものや、不特定の決済に利用可能なものもあり、後者で用いられる電子情報は、電子マネーと称されることが多い。
【0003】
電子マネーと称される電子情報には、様々な種類があり、これを格納するメディアにも様々な種類があるが、最近では、IC(Integrated Circuit)を搭載したメディアが利用されることが多くなっている。ICは、電子情報等の記憶容量が大きく、セキュリティを施すことも容易であるといった利点がある。また、ICを搭載したメディアには、リーダ/ライタ等の情報処理装置との間で無線による通信を行うことができるものもあり、メディアと情報処理装置を非接触の状態で決済することも可能である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、前述のように、メディアに搭載されるICは、電子マネー等として利用する電子情報に対して、記憶容量が十分に大きいので、複数種類の電子マネーに対応するそれぞれの電子情報を格納することも可能である。
【0005】
ところで、一般に、複数種類の電子マネーに対応して決済等の処理を行う情報処理装置の動作は、次のようになる。図1および図2は、複数種類の電子マネーに対応して決済等の処理を行う際の情報処理装置の動作の流れを示すフローチャートである。なお、ここでは、情報処理装置は、種類A、種類B、種類Cの3種の電子マネーに対応するものとする。
【0006】
情報処理装置は、動作を開始すると、まず、種類A、種類B、種類Cのそれぞれに対応するフラグを全てオフに設定する(ステップ9001)。続いて、情報処理装置は、種類Aに対応する決済アプリケーション(以下、APと略称する)を起動し(ステップ9002)、その決済アプリケーションに対してメディア検出命令を出す(ステップ9003)。その結果、メディアが検出された場合には(ステップ9004でYES)、種類Aに対応するフラグをオンに設定し(ステップ9005)、メディアが検出されない場合には(ステップ9004でNO)、種類Aに対応するフラグをオフのままとする。そして、情報処理装置は、種類Aに対応する決済APを終了する(ステップ9006)。
【0007】
続いて、情報処理装置は、種類Bに対応する決済APを起動し(ステップ9007)、その決済アプリケーションに対してメディア検出命令を出す(ステップ9008)。その結果、メディアが検出された場合には(ステップ9009でYES)、種類Bに対応するフラグをオンに設定し(ステップ9010)、メディアが検出されない場合には(ステップ9009でNO)、種類Bに対応するフラグをオフのままとする。そして、情報処理装置は、種類Bに対応する決済APを終了する(ステップ9011)。
【0008】
次に、情報処理装置は、種類Cに対応する決済APを起動し(ステップ9012)、その決済アプリケーションに対してメディア検出命令を出す(ステップ9013)。その結果、メディアが検出された場合には(ステップ9014でYES)、種類Cに対応するフラグをオンに設定し(ステップ9015)、メディアが検出されない場合には(ステップ9014でNO)、種類Cに対応するフラグをオフのままとする。そして、情報処理装置は、種類Cに対応する決済APを終了する(ステップ9016)。
【0009】
その後、情報処理装置は、種類A、種類B、種類Cのそれぞれに対応するフラグの全てがオフであった場合、つまり、種類A、種類B、種類Cのいずれに対応するメディアも検出することができなかった場合には(ステップ9017でNO)、ステップ9002の処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0010】
一方、情報処理装置は、種類A、種類B、種類Cのそれぞれに対応するフラグの少なくとも1つがオンであった場合には(ステップ9017でYES)、オンであるフラグが複数であれば(ステップ9018でYES)、利用者に対して利用する電子マネーの種類を選択させる種類選択処理を行い(ステップ9019)、被選択種類を特定する。オンであるフラグが1つであった場合には(ステップ9018でNO)、そのフラグに対応する種類を被選択種類として特定する。
【0011】
次に、情報処理装置は、被選択種類に対応する決済APを起動し(ステップ9020)、その決済APにより決済処理を行わせる(ステップ9021)。なお、決済処理については、その種類毎に異なる処理が行われるため、ここでの説明は省略する。そして、決済処理が終了すると、その決済APを終了させ(ステップ9022)、ステップ9001の処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
【特許文献1】特開2004−213548号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前述のように、電子マネー等のリーダ/ライタとなる情報処理装置を複数種類の電子マネー等に対応させる場合、その情報処理装置では、種類毎に異なる決済APを順次起動し、メディアに格納されている電子マネー等の種類を確認し、その後に決済等の処理を行う必要があった。これは、複数の決済APを同時に起動すると、各決済APがそれぞれに決済処理を行ってしまう可能性がある等の諸問題があるためである。また、統一された決済APを構築することは、電子マネー等に対応する電子情報の処理が種類毎に異なり、その処理または処理に要する情報が非公開となっていることが多いことから困難である。
【0013】
この情報処理装置で起動する決済APの数は、対応可能な電子マネーの種類に比例して大きくなり、これらを順次起動することは、決済処理に要する時間が長くなる要因となる。
【0014】
そこで、本発明は、複数種類の電子マネー等に対する決済処理を迅速に行うことのできる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述した目的を達成するため、請求項1の発明は、メディアに格納された電子情報を利用して決済を行う情報処理装置において、それぞれ種別の異なる電子情報を利用して決済を行う複数の決済手段と、前記決済手段のそれぞれに対応する全ての種別の電子情報を検出する検出手段とを具備し、前記決済手段は、前記検出手段による前記メディアからの電子情報の検出結果に応じて動作することを特徴とする。
【0016】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記検出手段は、前記メディアから検出した電子情報を読み出し、該読み出した電子情報を表示手段に表示することを特徴とする。
【0017】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記検出手段は、前記メディアから検出した電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする。
【0018】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記検出手段は、複数種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、前記複数の決済手段から動作させる決済手段を選択させることを特徴とする。
【0019】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記検出手段は、1種別の電子情報を前記メディアから検出した場合には、該電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする。
【0020】
また、請求項6の発明は、請求項1の発明において、前記検出手段により前記メディアから検出された電子情報の種別に対応する決済手段を動作させる決済制御手段をさらに具備することを特徴とする。
【0021】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記決済制御手段は、前記メディアから検出した電子情報を読み出し、該読み出した電子情報を表示手段に表示することを特徴とする。
【0022】
また、請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記決済制御手段は、前記検出手段が複数種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、前記複数の決済手段から動作させる決済手段を選択させることを特徴とする。
【0023】
また、請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記決済制御手段は、前記検出手段が1種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、該電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする。
【0024】
また、請求項10の発明は、請求項1の発明において、前記決済手段のそれぞれと、前記検出手段とを同時に動作させないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、複数種類の電子マネー等のそれぞれに対応する決済APを順次起動する必要がなく、結果として、決済処理を迅速に行うことが可能となる。
【0026】
また、多数の電子マネーに対応する情報処理装置であっても、表示する電子マネーの種類は、当該メディアから検出した情報だけになるため、利用者に無駄な選択肢を与えることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明に係る情報処理装置の一実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0028】
図3は、本発明を適用した自動販売機の構成例を示すブロック図である。同図に示す自動販売機1は、主制御装置2と、商品選択装置3、現金決済装置4、電子決済装置5を有している。
【0029】
主制御装置2は、商品選択装置3、現金決済装置4、電子決済装置5の各部を制御する。商品選択装置3は、利用者(購入者)により指定された商品の払い出し等を行う。現金決済装置4は、現金による決済処理を行う。電子決済装置5は、電子マネーを利用した決済処理を行う。なお、電子マネーには、プリペイド方式のものやポストペイ方式のものを含む様々な種類のものがあるが、ここでは、ICカードや携帯電話等のメディアに格納された電子情報を利用して決済を行うものは、全て電子マネーであるものとする。
【0030】
また、電子決済装置5は、決済制御部51と、メディアリーダ/ライタ52、メディア用アンテナ53、入力受付部54、情報出力部55、通信処理部56を有している。
【0031】
決済制御部51は、メディアリーダ/ライタ52、メディア用アンテナ53、入力受付部54、情報出力部55、通信処理部56の各部を制御するとともに、自動販売機1の主制御装置2との間で情報の授受を行う。メディアリーダ/ライタ52は、本発明を適用したもので、電子マネーを格納したメディアに対する情報の読み出しや書き込みを含む処理を実行する。なお、メディアリーダ/ライタ52の詳細については後述する。メディア用アンテナ53は、電子マネーを格納したメディアとの間で無線通信を行う際に利用するアンテナである。入力受付部54は、利用者が入力する情報を受け付けるもので、例えば、キーボード等で構成される。情報出力部55は、利用者に通知すべき情報を出力するもので、文字情報等を表示する表示器やビープ音等を発音するサウンダ等で構成される。通信処理部56は、電子マネーの決済等に必要な通信を行うためのもので、LAN(Local Area Network)アダプタやモデム等で構成される。
【0032】
次に、メディアリーダ/ライタ52の詳細について説明する。図4は、メディアリーダ/ライタ52の機能的な構成を示すブロック図であり、図5は、メディアリーダ/ライタ52のハードウェア構成を示すブロック図、図6は、メディアリーダ/ライタ52のソフトウェア構成を示す図である。
【0033】
まず、メディアリーダ/ライタ52の機能的な構成について説明する。図4に示すように、メディアリーダ/ライタ52は、情報入出力部101と、選択部102、決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103C、アンテナ接続部104を有している。
【0034】
情報入出力部101は、決済制御部51とのインタフェイスであり、決済制御部51との間で情報や命令等の授受を行う。選択部102は、メディアからの情報の読み出しと、利用する決済部の選択(決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cのいずれか)を行う。決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cは、それぞれ、種類A、種類B、種類Cの電子マネーの決済処理を行う。アンテナ接続部104は、メディア用アンテナ53とのインタフェイスであり、メディア用アンテナ53との間で情報や命令等の授受を行う。なお、ここでは、メディアリーダ/ライタ52が対応可能な電子マネーの種類を種類A、種類B、種類Cの3種としているため、決済部として決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cを有しているが、決済部は、対応可能な電子マネーの数に応じて増減可能なものである。
【0035】
次に、メディアリーダ/ライタ52のハードウェア構成について説明する。図5に示すように、メディアリーダ/ライタ52は、CPU(Central Processing Unit)121と、ROM(Read Only Memory)122、RAM(Random Access Memory)123、I/F(InterFace)124、I/F125を有している。
【0036】
CPU121は、後述するソフトウェアに基づいて動作し、図4に示した情報入出力部101、選択部102、決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103C、アンテナ接続部104の各部を実現する。ROM122は、CPU121が実行する後述のソフトウェアが格納されている。このROM122は、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)のような書き換え可能なものを用いることも可能である。RAM123は、CPU121が動作する際に、一時的に情報等を記憶する。I/F124は、図4に示した情報入出力部101の一部となるインタフェイスである。また、I/F125は、図4に示したアンテナ接続部104の一部となるインタフェイスである。
【0037】
続いて、メディアリーダ/ライタ52のソフトウェア構成について説明する。図6に示すように、メディアリーダ/ライタ52は、ハードウェア151(図5に示した構成)でOS(Operating System)152を動作させており、このOS152上で、選択AP153、決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cを動作させている。選択AP153、決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cは、それぞれ、図4に示した選択部102、決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cを実現するものである。
【0038】
また、選択AP153、決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cは、それぞれ、独立して動作するもので、例えば、選択AP153と決済AP(種類A)154Aの間での情報授受等は行わない。このため、選択AP153は、対応可能な種類A、種類B、種類Cが格納されたメディアを読み取る際に必要となる種類A情報153A、種類B情報153B、種類C情報153Cを有している。
【0039】
次に、メディアリーダ/ライタ52の動作について説明するが、メディアリーダ/ライタ52の動作は、自動販売機1の動作と併せて説明することで理解が容易となるため、メディアリーダ/ライタ52の動作の概略、自動販売機の動作、メディアリーダ/ライタ52の動作の詳細の順に説明する。
【0040】
図7は、メディアリーダ/ライタ52の動作の概略を示すフローチャートである。メディアリーダ/ライタ52は、動作を開始すると、まず、選択AP153を起動して選択部102を構成する(ステップ201)。そして、選択部102に対してメディア検出命令を与え、メディアを検出させる(ステップ202)。このメディアの検出は、メディアが検出されるまでの間、定期的に行われるが(ステップ203でNO)、このステップ202とステップ203でループしている処理が、いわゆる待機状態となる。
【0041】
一方、選択部102がメディアを検出すると(ステップ203でYES)、選択部102は、当該メディアから電子マネーに関する情報等を取得する(ステップ204)。そして、取得した情報が複数種類の電子マネーに関するものであれば(ステップ205でYES)、選択部102は、決済制御部51を介して利用者(購入者)に、利用する電子マネーの種類を選択させる(ステップ206)。
【0042】
利用者により、利用する電子マネーが選択されるか(ステップ206)、取得した電子マネーに関する情報が1種類であった場合には(ステップ205でNO)、選択された種類若しくは取得した情報に対応する種類を被選択種類として、対応する決済AP(決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cのいずれか)を起動して決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cのいずれかを構成し(ステップ207)、選択AP153を終了して選択部102を非動作とする(ステップ208)。
【0043】
その後、メディアリーダ/ライタ52は、構成した決済部で決済処理を行うが(ステップ209)、この決済処理は、電子マネーの種類により異なるものであるため、ここでの説明は省略する。
【0044】
そして、決済部による決済処理が終了すると、メディアリーダ/ライタ52は、起動中の決済APを終了して対応する決済部を非動作とし(ステップ210)、ステップ201の処理に戻り、選択AP153を起動させて待機状態となる。
【0045】
次に、自動販売機1の動作について説明する。図8乃至10は、自動販売機1の動作の流れを示すフローチャートである。
【0046】
自動販売機1は、動作を開始すると、現金が投入されるか、商品が選択されるか、メディアが所定の位置(メディア用アンテナ53の近傍)にタッチされる(近づけられる)までの間(ステップ301でNO、ステップ302でNO、ステップ303でNO)、待機状態となる。
【0047】
この待機状態において、現金決済装置4に現金が投入されると(ステップ301でYES)、自動販売機1は、後述する現金決済処理を実行する(ステップ304)。
【0048】
また、待機状態において、商品選択装置3の一部である商品選択ボタン(不図示)の押下により商品が選択されると(ステップ302でYES)、自動販売機1は、後述する商品先選択処理を実行する。
【0049】
また、待機状態において、メディアタッチが実行されると(ステップ303でYES)、電子決済装置5のメディアリーダ/ライタ52が、メディアを検出して当該メディアから情報を取得し、取得した情報を情報出力部55に表示させる(ステップ306)。ここで表示される情報は、電子マネーの残高(プリペイド方式)や与信の有無(ポストペイ方式)等の各種類の電子マネーに応じた情報を含むものである。そして、この表示は、タイムアウトとなるかキャンセル指示があると消去され、自動販売機1は、待機状態に戻る(ステップ307でYES)。
【0050】
続いて、ステップ304で実行する現金決済処理について説明する。現金決済処理では、投入された現金を計数し(図9のステップ321)、投入金額を金額表示部(不図示)に表示し(ステップ322)、投入された金額で販売可能な商品があれば該当する商品の選択ボタンの販売可能ランプを点灯する(ステップ323)。
【0051】
この状態で、さらに現金の投入があれば(ステップ324でYES)、同様の処理を行い、販売可能な商品の選択ボタンが押下されると(ステップ325でYES)、商品選択装置3が選択された商品を払い出し(ステップ326)、現金決済装置4が釣銭の支払い等の精算処理を行い(ステップ327)、現金決済処理を終了する。また、現金が投入された状態で、その後の操作が無く、タイムアウトとなった場合、若しくはキャンセルが指示された場合には(ステップ328でYES)、現金決済装置4が投入金の返却等の精算処理を行い(ステップ327)、現金決済処理を終了する。
【0052】
次に、ステップ305で実行する商品先選択処理について説明する。商品ボタンの押下により商品が選択されると、自動販売機1は、現金の投入か、メディアタッチを待つ(ステップ341でNO、ステップ342でNO、ステップ343でNO)。
【0053】
この状態で、現金決済装置4に現金が投入されると(ステップ341でYES)、自動販売機1は、現金決済処理を実行し(ステップ344)、商品先選択処理を終了する。この現金決済処理は、前述のステップ321乃至ステップ328の処理と同様の処理である。
【0054】
一方、メディアタッチが実行されると(ステップ343でYES)、電子決済装置により電子決済が実行される(ステップ345)。そして、決済が成立すると(ステップ346でYES)、商品選択装置3が選択された商品を払い出して(ステップ347)、商品先選択処理を終了し、決済が不成立であれば(ステップ346でNO)、そのまま商品先選択処理を終了する。
【0055】
また、現金の投入やメディアタッチが実行されることなく、タイムアウトとなるかキャンセルが指示されると(ステップ342でYES)、そのまま商品先選択処理を終了する。
【0056】
自動販売機1は、このように動作するが、ステップ303やステップ343におけるメディアタッチの有無の検出や、メディアタッチがあった場合の後続する処理は、メディアリーダ/ライタ52を含む電子決済装置5により行われる。そこで、次には、メディアリーダ/ライタ52の動作の詳細を、自動販売機1の動作を適宜参照して説明する。
【0057】
図11乃至14は、メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【0058】
メディアリーダ/ライタ52は、自動販売機1の電源投入に伴って動作を開始し、まず、選択AP153を起動して選択部102を構成する(ステップ401)。選択部102を構成すると、選択部102は、メディアの検出を定期的に行う待機状態となる(ステップ402でNO、ステップ403、ステップ404でNO)。
【0059】
この待機状態において、選択部102がメディアを検出すると(ステップ404でYES)、メディアリーダ/ライタ52は、後述する情報表示処理を行い(ステップ405)、この情報表示処理が終了すると、再び待機状態となる。
【0060】
また、待機状態において、決済制御部51から決済指示が入力されると(ステップ402でYES)、メディアリーダ/ライタ52は、後述する決済処理を行い(ステップ406)、決済処理が終了すると選択AP153が起動中であれば(ステップ407でYES)、そのまま待機状態に移行し、選択AP153が起動中でなければ(ステップ407でNO)、選択AP153を起動して選択部102を構成し(ステップ401)、待機状態に移行する。決済制御部51から入力される決済指示は、自動販売機1が商品先選択処理(図8のステップ305参照)に移行した際に、主制御装置2からその旨を伝えられた決済制御部51が発するものである。
【0061】
続いて、ステップ405で実行する情報表示処理について説明する。前述のように、待機状態において、選択部102がメディアを検出すると情報表示処理が開始されるが、情報表示処理では、選択部102は、まず、主制御装置2にメディアタッチがあった旨を通知する(図12のステップ421)。これにより決済制御部51は、図8のステップ303のメディアタッチの有無の判断をし、ステップ306のメディア情報表示を行うこととなる。
【0062】
メディアタッチを通知すると、続いて、選択部102は、種類A情報153Aを利用して種類Aの電子マネー情報の取得(ステップ422)、種類B情報153Bを利用して種類Bの電子マネー情報の取得(ステップ423)、種類C情報153Cを利用して種類Cの電子マネー情報の取得を行う(ステップ424)。
【0063】
このとき、メディアとの通信エラーが発生した場合には(ステップ425でNO)、利用者によるメディアタッチが不完全であった可能性が高いため、選択部102は、情報出力部55にその旨を通知するエラーを表示させる(ステップ426)。
【0064】
また、メディアとの通信エラーが発生しなかった場合には(ステップ425でYES)、選択部102は、情報出力部55に確認音を発生させる(ステップ427)。この確認音は、決済が成立した際に発生される確認音と異なる音であることが望ましいが、同じ音であってもよい。また、確認音は、必ずしも発生させる必要は無い。
【0065】
そして、選択部102は、メディアから取得できた情報があれば(ステップ428でYES)、その情報を情報出力部55に表示させる(ステップ429)。また、通信エラーが発生しなかったにもかかわらず、メディアから情報を取得できなかった場合には(ステップ428でNO)、当該メディアに格納されている電子マネーは、種類A、種類B、種類Cのいずれでもないため、選択部102は、情報出力部55に電子マネーの種類が異なる旨のエラーを表示させる(ステップ430)。
【0066】
また、選択部102は、情報出力部55に、エラー表示、種類エラー表示、情報表示のいずれかを行わせると、タイムアウトになるかキャンセル指示に応じて、当該表示を消去させ、情報表示処理を終了する(ステップ431でYES)。
【0067】
次に、ステップ406で実行する決済処理について説明する。前述のように、待機状態において、決済制御部51から決済指示が入力されると、決済処理が開始されるが、選択部102は、決済処理が開始された状態でもメディアの検出を継続する(ステップ441でNO、ステップ442、ステップ443でNO)。
【0068】
この状態において、選択部102は、メディアを検出することなく、タイムアウトとなるかキャンセルが指示されると(ステップ441でYES)、選択部102は、決済処理を終了する。
【0069】
一方、メディアを検出すると(ステップ443でYES)、選択部102は、種類A情報153Aを利用して種類Aの電子マネー情報の取得(ステップ444)、種類B情報153Bを利用して種類Bの電子マネー情報の取得(ステップ445)、種類C情報153Cを利用して種類Cの電子マネー情報の取得を行う(ステップ446)。
【0070】
このとき、メディアとの通信エラーが発生した場合には(ステップ447でNO)、利用者によるメディアタッチが不完全であった可能性が高いため、選択部102は、情報出力部55にその旨を通知するエラーを表示させる(ステップ448)。
【0071】
また、通信エラーが発生しなかったにもかかわらず(ステップ447でYES)、メディアから情報を取得できなかった場合には(ステップ449でNO)、当該メディアに格納されている電子マネーは、種類A、種類B、種類Cのいずれでもないため、選択部102は、情報出力部55に電子マネーの種類が異なる旨のエラーを表示させる(ステップ450)。
【0072】
また、選択部102は、情報出力部55に、エラー表示、種類エラー表示のいずれかを行わせると、タイムアウトになるかキャンセル指示に応じて、当該表示を消去させ、情報表示処理を終了する(ステップ451でYES)。
【0073】
一方、選択部102は、メディアから取得できた情報があり(ステップ449でYES)、取得した情報が複数種類であれば(ステップ452でYES)、選択部102は、情報出力部55に確認音を発生させる(ステップ453)。この確認音は、決済が成立した際に発生される確認音と異なる音であることが望ましいが、同じ音であってもよい。また、確認音は、必ずしも発生させる必要は無い。
【0074】
続いて、選択部102は、情報出力部55に、利用する電子マネーの種類の選択を要求する旨を表示させる(ステップ454)。その後、利用者による種類の選択が行われないままタイムアウトとなるかキャンセルが指示されると(ステップ455でNOステップ456でYES)、選択部102は、決済処理を終了する。
【0075】
また、利用者が入力受付部54から所望の電子マネーの種類を入力すると(ステップ455でYES)、選択部102は、利用者に選択された種類の電子マネーに対応する決済AP(決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cのいずれか)を起動して決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cのいずれかを構成し(ステップ457)、選択AP153を終了して選択部102を非動作とする(ステップ458)。
【0076】
その後、メディアリーダ/ライタ52は、構成した決済部で決済処理を行うが(ステップ459)、この決済処理は、電子マネーの種類により異なるものであるため、ここでの説明は省略する。なお、この決済処理に際しては、構成された決済部により、利用者に対して再度メディアタッチが要求されることとなる。
【0077】
そして、決済部による決済処理が終了すると、メディアリーダ/ライタ52は、起動中の決済APを終了して対応する決済部を非動作とし(ステップ460)、決済処理を終了する。
【0078】
一方、選択部102は、メディアから取得できた情報があり(ステップ449でYES)、取得した情報が1種類であった場合には(ステップ452でNO)、取得した情報に対応する決済AP(決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cのいずれか)を起動して決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cのいずれかを構成し(ステップ457)、選択AP153を終了して選択部102を非動作とする(ステップ458)。
【0079】
その後、メディアリーダ/ライタ52は、構成した決済部で決済処理を行うが(ステップ459)、この決済処理は、電子マネーの種類により異なるものであるため、ここでの説明は省略する。なお、この決済処理は、選択部102による情報の取得と継続して行われるため、利用者によるメディアタッチを再度要求する必要は無い。
【0080】
そして、決済部による決済処理が終了すると、メディアリーダ/ライタ52は、起動中の決済APを終了して対応する決済部を非動作とし(ステップ460)、決済処理を終了する。
【0081】
なお、メディアから取得できた情報が1種類の場合に、選択部102が確認音を発生させないのは、決済APによって構成された決済部が続けて決済処理を行う際に、確認音の発生によるメディアとの通信不良が発生することを防止するためである。
【0082】
次に、メディアリーダ/ライタ52の動作を主制御装置2と決済制御部51との関連で説明する。図15乃至17は、メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを主制御装置2と決済制御部51との関連で示した図である。なお、同図においては、決済部(種類C)103C等の一部を省略している。
【0083】
選択部102は、決済制御部51が発する起動命令(メディア検出命令)に応じて動作を開始し(図15のステップ501)、その後、メディアを検出すると(ステップ502)、当該メディアから残高情報や与信情報等の電子マネーに関する情報を取得し(ステップ503)、取得した情報を決済制御部51に通知する(ステップ504)。そして、決済制御部51は、通知された残高情報や与信情報等の電子マネーに関する情報を情報出力部55(図15では不図示、図3参照)に表示する。
【0084】
一方、電子マネー決済による商品販売が行われる場合には、主制御装置2が商品が選択されたことを検知すると(図16のステップ511)、主制御装置2は、決済制御部51に対して決済指示を発する(ステップ512)。主制御装置2からの決済指示を受けた決済制御部51は、選択部102に対して決済指示を発し(ステップ513)、選択部102は、メディアを検出すると(ステップ514)、当該メディアから残高情報や与信情報等の電子マネーに関する情報を取得する(ステップ515)。そして、当該メディアから複数種類の電子マネーに関する情報が取得できた場合には、選択部102は、決済制御部51に利用する電子マネーの選択を要求し(ステップ516)、これを受けた決済制御部51が情報出力部55と入力受付部54(いずれも図15では不図示、図3参照)を利用して利用者に電子マネーの種類を選択させ(ステップ517)、利用する電子マネーの種類が選択されると、その選択情報を選択部102に通知する(ステップ518)。選択情報の通知を受けた選択部102は、選択された電子マネーの種類に対応する決済部、例えば、決済部(種類A)103Aに対して、起動命令と決済命令を発し(ステップ519)、動作を終了する。決済部(種類A)103Aは、この起動命令により動作を開始し、メディアを検出すると(ステップ520)、決済処理を行い(ステップ521)、決済制御部51に決済完了を通知するとともに(ステップ522)、選択部102に対して起動命令を発し(ステップ523)、動作を終了する。そして、決済制御部51は、主制御装置2に対して決済の完了を通知する(ステップ524)。
【0085】
また、1種類の電子マネーに対応するメディアよる商品販売が行われる場合には、主制御装置2が商品が選択されたことを検知すると(図17のステップ531)、主制御装置2は、決済制御部51に対して決済指示を発する(ステップ532)。主制御装置2からの決済指示を受けた決済制御部51は、選択部102に対して決済指示を発し(ステップ533)、選択部102は、メディアを検出すると(ステップ534)、当該メディアから残高情報や与信情報等の電子マネーに関する情報を取得する(ステップ535)。そして、当該メディアから1種類の電子マネーに関する情報が取得できた場合には、選択部102は、その電子マネーの種類に対応する決済部、例えば、決済部(種類A)103Aに対して、起動命令と決済命令を発し(ステップ536)、動作を終了する。決済部(種類A)103Aは、この起動命令により動作を開始し、決済処理を行い(ステップ537)、決済制御部51に決済完了を通知するとともに(ステップ538)、選択部102に対して起動命令を発し(ステップ539)、動作を終了する。そして、決済制御部51は、主制御装置2に対して決済の完了を通知する(ステップ540)。
【実施例2】
【0086】
実施例2では、実施例1で説明した構成のうち、決済制御部51の動作とメディアリーダライタ52の機能的構成および動作とが異なる場合を説明する。
【0087】
図18は、実施例2におけるメディアリーダ/ライタ1052の機能的な構成を示すブロック図であり、図19は、メディアリーダ/ライタ1052ソフトウェア構成を示す図である。なお、メディアリーダ/ライタ1052のハードウェア構成は、実施例1の場合と同様であるため(図5参照)、ここでの説明は省略する。
【0088】
まず、メディアリーダ/ライタ1052の機能的な構成について説明する。図18に示すように、メディアリーダ/ライタ1052は、情報入出力部1101と、検出部1102、決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103C、アンテナ接続部1104を有している。なお、このメディアリーダ/ライタ1052は、図3に示したメディアリーダ/ライタ52と置き換えたものに相当する。
【0089】
情報入出力部1101は、決済制御部1051とのインタフェイスであり、決済制御部1051との間で情報や命令等の授受を行う。なお、決済制御部1051は、実施例1で説明した決済制御部51(図3参照)と動作が異なるもので、実施例2においては、この決済制御部51と置き換えて利用されるものである。検出部1102は、メディアからの情報の読み出しを行う。決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103Cは、それぞれ、種類A、種類B、種類Cの電子マネーの決済処理を行う。アンテナ接続部1104は、メディア用アンテナ53とのインタフェイスであり、メディア用アンテナ53との間で情報や命令等の授受を行う。なお、ここでは、メディアリーダ/ライタ1052が対応可能な電子マネーの種類を種類A、種類B、種類Cの3種としているため、決済部として決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103Cを有しているが、決済部は、対応可能な電子マネーの数に応じて増減可能なものである。
【0090】
続いて、メディアリーダ/ライタ1052のソフトウェア構成について説明する。図19に示すように、メディアリーダ/ライタ1052は、ハードウェア151(図5に示した構成)でOS(Operating System)152を動作させており、このOS152上で、検出AP1153、決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cを動作させている。検出AP1153、決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cは、それぞれ、図18に示した検出部1102、決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103Cを実現するものである。
【0091】
また、検出AP1153は、対応可能な種類A、種類B、種類Cが格納されたメディアを読み取る際に必要となる種類A情報1153A、種類B情報1153B、種類C情報1153Cを有している。
【0092】
次に、メディアリーダ/ライタ1052を有する電子決済装置の動作を説明する。図20は、メディアリーダ/ライタ1052を有する電子決済装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【0093】
メディアリーダ/ライタ1052を有する電子決済装置は、動作を開始すると、まず、決済制御部1051がメディアリーダ/ライタ1052に対して検出AP1153を起動させるための検出AP起動命令を発し(ステップ1201)、メディアリーダ/ライタ1052から情報通知があるのを待つ(ステップ1202でNO)。
【0094】
そして、メディアリーダ/ライタ1052から電子マネーの種類を示す情報が通知されると(ステップ1202でYES)、決済制御部1051は、その時点で主制御装置5からの決済指示がなければ(ステップ1203でNO)、通知された情報に基づいて情報出力部55に電子マネーの種類を表示し、入力受付部54から利用者による電子マネーの選択を受け付ける(ステップ1204)。続いて、決済制御部1051は、メディアリーダ/ライタ1052に対して、検出AP1153を終了させるための検出AP停止命令を発し(ステップ1205)、利用者により利用する電子マネーが選択されるか、メディアに格納されている電子マネーが1種類であった等の理由により特定された電子マネーの種類に対応する決済AP(決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cのいずれか)を起動させるための決済AP起動命令を発する(ステップ1206)。
【0095】
その後、決済制御部1051は、決済APが動作しているメディアリーダ/ライタ1052に対して残高情報や与信情報等の情報取得命令を発し(ステップ1207)、これに応じてメディアリーダ/ライタ1052から残高情報や与信情報等が返されると、当該情報を情報出力部55に表示し(ステップ1208)、動作している決済APを終了させるための決済AP停止命令をメディアリーダ/ライタ1052に発し(ステップ1209)、ステップ1201の処理に戻る。
【0096】
一方、メディアリーダ/ライタ1052から電子マネーの種類を示す情報が通知された際に(ステップ1202でYES)、主制御装置5からの決済指示があれば(ステップ1203でYES)、決済制御部1051は、通知された情報に複数の電子マネーの種類が含まれていれば(ステップ1210でYES)、当該情報に基づいて情報出力部55に電子マネーの種類を表示し、入力受付部54から利用者による電子マネーの選択を受け付ける(ステップ1211)。
【0097】
利用者により利用する電子マネーが選択されるか、メディアに格納されている電子マネーが1種類であった(ステップ1210でNO)等の理由により決済に利用する電子マネーの種類が特定されると、決済制御部1051は、メディアリーダ/ライタ1052に対して、検出AP1153を終了させるための検出AP停止命令を発し(ステップ1212)、特定された電子マネーの種類に対応する決済AP(決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cのいずれか)を起動させるための決済AP起動命令を発する(ステップ1213)。
【0098】
その後、決済制御部1051は、決済APが動作しているメディアリーダ/ライタ1052に対して決済命令を発し(ステップ1214)、これに応じてメディアリーダ/ライタ1052から決済完了通知が返されると、当該情報を主制御装置2に通知し(ステップ1215)、動作している決済APを終了させるための決済AP停止命令をメディアリーダ/ライタ1052に発し(ステップ1216)、ステップ1201の処理に戻る。
【0099】
次に、メディアリーダ/ライタ1052の動作を説明する。図21および図22は、メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを示すフローチャートである。
【0100】
メディアリーダ/ライタ1052は、決済制御部1051から検出AP起動命令を受けると(ステップ1301でYES)、検出AP1153を起動して検出部1102を構成し(ステップ1302)、検出部1102がメディアを検出する(ステップ1303でNO、ステップ1304)。このメディアの検出は、メディアが検出されるまでの間、定期的に行われるが(ステップ1305でNO)、このステップ1303からステップ1305でループしている処理が、いわゆる待機状態となる。
【0101】
検出部1102がメディアを検出すると(ステップ1305でYES)、検出部1102は、当該メディアから格納されている電子マネーの種類を示す情報を取得し、これを決済制御部1051に通知する(ステップ1306)。
【0102】
そして、メディアリーダ/ライタ1052は、決済制御部1051から検出AP停止命令を受けると(ステップ1303でYES)、検出AP1153を終了して検出部1102を非動作とする(ステップ1307)。
【0103】
また、メディアリーダ/ライタ1052は、決済制御部1051から決済AP起動命令を受けると(ステップ1301でNO、ステップ1308でYES)、対応する決済AP(決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cのいずれか)を起動して決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103Cのいずれかを構成する(ステップ1309)。
【0104】
この状態で、決済制御部1051から情報取得命令を受けると(ステップ1310でNO、ステップ1311でYES)、起動された決済部、例えば、決済部(種類A)1103Aがメディアを検出し(ステップ1312、ステップ1313でNO)、メディアを検出すると(ステップ1313でYES)、起動された決済部(例えば、決済部(種類A)1103A)は、当該メディアから格納されている電子マネーの残高情報や与信情報を取得し(ステップ1314)、これを決済制御部1051に通知する(ステップ1315)。
【0105】
また、決済制御部1051から決済命令を受けると(ステップ1310でNO、ステップ1311でNO、ステップ1316でYES)、起動された決済部、例えば、決済部(種類A)1103Aがメディアを検出し(ステップ1317、ステップ1318でNO)、メディアを検出すると(ステップ1318でYES)、起動された決済部(例えば、決済部(種類A)1103A)は、決済命令に含まれる決済情報にしたがって、決済処理を行う(ステップ1319)。この決済処理は、電子マネーの種類により異なるものであるため、ここでの説明は省略する。決済処理が終了すると、決済部(例えば、決済部(種類A)1103A)は、決済制御部1051に決済完了を通知する(ステップ1320)。
【0106】
そして、メディアリーダ/ライタ1052は、決済制御部1051から決済AP停止命令を受けると(ステップ1310でYES)、起動している決済APを終了して、対応する決済部を非動作とする(ステップ1321)。
【0107】
次に、メディアリーダ/ライタ1052の動作を主制御装置2と決済制御部1051との関連で説明する。図23乃至25は、メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを主制御装置2と決済制御部1051との関連で示した図である。なお、同図においては、決済部(種類C)1103C等の一部を省略している。
【0108】
検出部1102は、決済制御部1051が発する起動命令に応じて動作を開始し(図23のステップ1401)、その後、メディアを検出すると(ステップ1402)、当該メディアから電子マネーの種類に関する情報を取得し(ステップ1403)、取得した情報を決済制御部1051に通知する(ステップ1404)。この処理は、図21のステップ1304からステップ1306の処理に相当する。
【0109】
一方、決済制御部1051は、検出部1102から電子マネーの種類に関する情報を受けると、電子マネーの種類を情報出力部55に表示して、入力受付部54から利用者による電子マネーの選択を受け付ける(ステップ1405)。そして、決済制御部1051は、検出部1102に対して検出AP停止命令を発するとともに(ステップ1406)、選択された決済部、例えば決済部(種類A)1103Aに対して、起動命令と情報取得命令を発する(ステップ1407)。これらの処理は、図20のステップ1204からステップ1207の処理に相当する。
【0110】
検出部1102は、決済制御部1051から検出AP停止命令を受けると動作を停止する(ステップ1406)。この処理は、図21のステップ1307の処理に相当する。
【0111】
決済部(種類A)1103Aは、決済制御部1051から起動命令と情報取得命令を受けると(ステップ1407)、メディアを検出し(ステップ1408)、当該メディアから電子マネーの残高情報や与信情報等の情報を取得し(ステップ1409)、取得した情報を決済制御部1051に通知する(ステップ1410)。この処理は、図22のステップ1311からステップ1315の処理に相当する。
【0112】
そして、決済制御部1051は、通知された残高情報や与信情報等の情報を情報出力部55に表示して(ステップ1411)、決済部(種類A)1103Aに対して決済AP停止命令を発し(ステップ1412)、決済部1102に起動命令を発する(ステップ1413)。
【0113】
また、電子マネー決済による商品販売が行われる場合には、主制御装置2が商品が選択されたことを検知すると(図24のステップ1421)、主制御装置2は、決済制御部1051に対して決済指示を発する(ステップ1422)。
【0114】
その一方で、検出部1102がメディアを検出し(ステップ1423)、当該メディアから電子マネーの種類に関する情報を取得し(ステップ1424)、取得した情報を決済制御部1051に通知する(ステップ1425)。この処理は、図21のステップ1304からステップ1306の処理に相当する。
【0115】
決済制御部1051は、検出部1102から電子マネーの種類に関する情報を受けると、電子マネーの種類を情報出力部55に表示して、入力受付部54から利用者による電子マネーの選択を受け付ける(ステップ1426)。そして、決済制御部1051は、検出部1102に対して検出AP停止命令を発するとともに(ステップ1427)、選択された決済部、例えば決済部(種類A)1103Aに対して、起動命令と決済命令を発する(ステップ1428)。これらの処理は、図20のステップ1203からステップ1214の処理に相当する。
【0116】
検出部1102は、決済制御部1051から検出AP停止命令を受けると動作を停止する(ステップ1427)。この処理は、図21のステップ1307の処理に相当する。
【0117】
決済部(種類A)1103Aは、決済制御部1051から起動命令と決済命令を受けると(ステップ1428)、メディアを検出し(ステップ1429)、当該メディアに対して決済処理を行い(ステップ1430)、決済処理が終了すると、決済制御部1051に決済完了を通知する(ステップ1431)。この処理は、図21のステップ1316からステップ1320の処理に相当する。
【0118】
そして、決済制御部1051は、主制御装置2に決済完了を通知し(ステップ1432)、決済部(種類A)1103Aに対して決済AP停止命令を発し(ステップ1433)、決済部1102に起動命令を発する(ステップ1434)。
【0119】
また、1種類の電子マネーに対応するメディアよる商品販売が行われる場合には、主制御装置2が商品が選択されたことを検知すると(図25のステップ1441)、主制御装置2は、決済制御部1051に対して決済指示を発する(ステップ1442)。
【0120】
その一方で、検出部1102がメディアを検出し(ステップ1443)、当該メディアから電子マネーの種類に関する情報を取得し(ステップ1444)、取得した情報を決済制御部1051に通知する(ステップ1445)。この処理は、図21のステップ1304からステップ1306の処理に相当する。
【0121】
その後、決済制御部1051は、検出部1102に対して検出AP停止命令を発するとともに(ステップ1446)、検出された決済部、例えば決済部(種類A)1103Aに対して、起動命令と決済命令を発する(ステップ1447)。これらの処理は、図20のステップ1203からステップ1214の処理(ステップ1211を除く)に相当する。
【0122】
検出部1102は、決済制御部1051から検出AP停止命令を受けると動作を停止する(ステップ1446)。この処理は、図21のステップ1307の処理に相当する。
【0123】
決済部(種類A)1103Aは、決済制御部1051から起動命令と決済命令を受けると(ステップ1447)、メディアを検出し(ステップ1448)、当該メディアに対して決済処理を行い(ステップ1449)、決済処理が終了すると、決済制御部1051に決済完了を通知する(ステップ1450)。この処理は、図22のステップ1316からステップ1320の処理に相当する。なお、ステップ1448でのメディアの検出は、利用者にとっては、ステップ1443でのメディアの検出と一連の流れで行われる、つまり、利用者による一度のメディアタッチで、ステップ1443のメディア検出とステップ1448でのメディアの検出が行われる。もちろん、メディアの検出を一連の流れで行えなかった場合は、利用者に再度のメディアタッチを要求することとなる。
【0124】
そして、決済制御部1051は、主制御装置2に決済完了を通知し(ステップ1451)、決済部(種類A)1103Aに対して決済AP停止命令を発し(ステップ1452)、決済部1102に起動命令を発する(ステップ1453)。
【0125】
なお、実施例2の説明では、検出AP1153、決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cは、いずれか1つのみが起動される場合を説明したが、検出AP1153を常時起動し、決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cのいずれかを検出AP1153と同時に起動するように構成することもできる。この場合、メディアリーダ/ライタ1052の動作は多少異なるが、上述の説明から十分に類推可能であると考えられるため、ここでの説明は省略する。
【実施例3】
【0126】
実施例3では、実施例1、実施例2と構成の異なるメディアリーダ/ライタについて説明する。例えば、実施例2においては、メディアリーダ/ライタ1052は、情報入出力部1101、検出部1102、決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103C、アンテナ接続部1104を有し、他に決済制御部1051、メディア用アンテナ53、入力受付部54、情報出力部55、通信処理部56とで、電子決済装置を構成する場合を説明した。
【0127】
これら電子決済装置を構成する各部は、メディアリーダ/ライタの一部とすることが可能であり、例えば、図26に示すメディアリーダ/ライタ2052のように、検出部1102、決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103C、アンテナ接続部1104、決済制御部1051、入力受付部54、情報出力部55を含むような構成を実現することが可能である。
【0128】
この場合には、メディアリーダ/ライタ2052のハードウェア構成は、図5に示したCPU121と、ROM122、RAM123、I/F124、I/F125のほかに表示器や入力キー等を必要とするが、その構成は、十分に類推可能であると考えられるため、詳細な説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】複数種類の電子マネーに対応して決済等の処理を行う際の情報処理装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図2】複数種類の電子マネーに対応して決済等の処理を行う際の情報処理装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明を適用した自動販売機の構成例を示すブロック図である。
【図4】メディアリーダ/ライタ52の機能的な構成を示すブロック図である。
【図5】メディアリーダ/ライタ52のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】メディアリーダ/ライタ52のソフトウェア構成を示す図である。
【図7】メディアリーダ/ライタ52の動作の概略を示すフローチャートである。
【図8】自動販売機1の動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】自動販売機1の動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】自動販売機1の動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【図13】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【図14】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【図15】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを主制御装置2と決済制御部51との関連で示した図である。
【図16】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを主制御装置2と決済制御部51との関連で示した図である。
【図17】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを主制御装置2と決済制御部51との関連で示した図である。
【図18】実施例2におけるメディアリーダ/ライタ1052の機能的な構成を示すブロック図である。
【図19】図19は、メディアリーダ/ライタ1052ソフトウェア構成を示す図である。
【図20】メディアリーダ/ライタ1052を有する電子決済装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図21】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを示すフローチャートである。
【図22】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを示すフローチャートである。
【図23】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを主制御装置2と決済制御部1051との関連で示した図である。
【図24】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを主制御装置2と決済制御部1051との関連で示した図である。
【図25】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを主制御装置2と決済制御部1051との関連で示した図である。
【図26】実施例3におけるメディアリーダ/ライタの構成例を示した図である。
【符号の説明】
【0130】
1 自動販売機
2 主制御装置
3 商品選択装置
4 現金決済装置
5 電子決済装置
51 決済制御部
52 メディアリーダ/ライタ
53 メディア用アンテナ
54 入力受付部
55 情報出力部
56 通信処理部
101 情報入出力部
102 選択部
103A 決済部(種類A)
103B 決済部(種類B)
103C 決済部(種類C)
104 アンテナ接続部
121 CPU
122 ROM
123 RAM
124 I/F
125 I/F
151 ハードウェア
152 OS
153 選択AP
153A 種類A情報
153B 種類B情報
153C 種類C情報
154A 決済AP(種類A)
154B 決済AP(種類B)
154C 決済AP(種類C)
1051 決済制御部
1052 メディアリーダ/ライタ
1101 情報入出力部
1102 検出部
1103A 決済部(種類A)
1103B 決済部(種類B)
1103C 決済部(種類C)
1104 アンテナ接続部
1153 検出AP
1153A 種類A情報
1153B 種類B情報
1153C 種類C情報
1154A 決済AP(種類A)
1154B 決済AP(種類B)
1154C 決済AP(種類C)
2052 メディアリーダ/ライタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関し、特に、ICが搭載されたメディアとの間で通信を行い、当該メディアに格納された情報の表示処理や当該メディアに格納された情報に基づく決済処理等を行う情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子情報を利用して各種決済を行うための技術が多く提案され、当該技術を用いた決済も多く利用されている。電子情報を利用した決済方法には、特定の決済にのみ利用できるものや、不特定の決済に利用可能なものもあり、後者で用いられる電子情報は、電子マネーと称されることが多い。
【0003】
電子マネーと称される電子情報には、様々な種類があり、これを格納するメディアにも様々な種類があるが、最近では、IC(Integrated Circuit)を搭載したメディアが利用されることが多くなっている。ICは、電子情報等の記憶容量が大きく、セキュリティを施すことも容易であるといった利点がある。また、ICを搭載したメディアには、リーダ/ライタ等の情報処理装置との間で無線による通信を行うことができるものもあり、メディアと情報処理装置を非接触の状態で決済することも可能である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、前述のように、メディアに搭載されるICは、電子マネー等として利用する電子情報に対して、記憶容量が十分に大きいので、複数種類の電子マネーに対応するそれぞれの電子情報を格納することも可能である。
【0005】
ところで、一般に、複数種類の電子マネーに対応して決済等の処理を行う情報処理装置の動作は、次のようになる。図1および図2は、複数種類の電子マネーに対応して決済等の処理を行う際の情報処理装置の動作の流れを示すフローチャートである。なお、ここでは、情報処理装置は、種類A、種類B、種類Cの3種の電子マネーに対応するものとする。
【0006】
情報処理装置は、動作を開始すると、まず、種類A、種類B、種類Cのそれぞれに対応するフラグを全てオフに設定する(ステップ9001)。続いて、情報処理装置は、種類Aに対応する決済アプリケーション(以下、APと略称する)を起動し(ステップ9002)、その決済アプリケーションに対してメディア検出命令を出す(ステップ9003)。その結果、メディアが検出された場合には(ステップ9004でYES)、種類Aに対応するフラグをオンに設定し(ステップ9005)、メディアが検出されない場合には(ステップ9004でNO)、種類Aに対応するフラグをオフのままとする。そして、情報処理装置は、種類Aに対応する決済APを終了する(ステップ9006)。
【0007】
続いて、情報処理装置は、種類Bに対応する決済APを起動し(ステップ9007)、その決済アプリケーションに対してメディア検出命令を出す(ステップ9008)。その結果、メディアが検出された場合には(ステップ9009でYES)、種類Bに対応するフラグをオンに設定し(ステップ9010)、メディアが検出されない場合には(ステップ9009でNO)、種類Bに対応するフラグをオフのままとする。そして、情報処理装置は、種類Bに対応する決済APを終了する(ステップ9011)。
【0008】
次に、情報処理装置は、種類Cに対応する決済APを起動し(ステップ9012)、その決済アプリケーションに対してメディア検出命令を出す(ステップ9013)。その結果、メディアが検出された場合には(ステップ9014でYES)、種類Cに対応するフラグをオンに設定し(ステップ9015)、メディアが検出されない場合には(ステップ9014でNO)、種類Cに対応するフラグをオフのままとする。そして、情報処理装置は、種類Cに対応する決済APを終了する(ステップ9016)。
【0009】
その後、情報処理装置は、種類A、種類B、種類Cのそれぞれに対応するフラグの全てがオフであった場合、つまり、種類A、種類B、種類Cのいずれに対応するメディアも検出することができなかった場合には(ステップ9017でNO)、ステップ9002の処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0010】
一方、情報処理装置は、種類A、種類B、種類Cのそれぞれに対応するフラグの少なくとも1つがオンであった場合には(ステップ9017でYES)、オンであるフラグが複数であれば(ステップ9018でYES)、利用者に対して利用する電子マネーの種類を選択させる種類選択処理を行い(ステップ9019)、被選択種類を特定する。オンであるフラグが1つであった場合には(ステップ9018でNO)、そのフラグに対応する種類を被選択種類として特定する。
【0011】
次に、情報処理装置は、被選択種類に対応する決済APを起動し(ステップ9020)、その決済APにより決済処理を行わせる(ステップ9021)。なお、決済処理については、その種類毎に異なる処理が行われるため、ここでの説明は省略する。そして、決済処理が終了すると、その決済APを終了させ(ステップ9022)、ステップ9001の処理に戻り、同様の処理を繰り返す。
【特許文献1】特開2004−213548号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前述のように、電子マネー等のリーダ/ライタとなる情報処理装置を複数種類の電子マネー等に対応させる場合、その情報処理装置では、種類毎に異なる決済APを順次起動し、メディアに格納されている電子マネー等の種類を確認し、その後に決済等の処理を行う必要があった。これは、複数の決済APを同時に起動すると、各決済APがそれぞれに決済処理を行ってしまう可能性がある等の諸問題があるためである。また、統一された決済APを構築することは、電子マネー等に対応する電子情報の処理が種類毎に異なり、その処理または処理に要する情報が非公開となっていることが多いことから困難である。
【0013】
この情報処理装置で起動する決済APの数は、対応可能な電子マネーの種類に比例して大きくなり、これらを順次起動することは、決済処理に要する時間が長くなる要因となる。
【0014】
そこで、本発明は、複数種類の電子マネー等に対する決済処理を迅速に行うことのできる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述した目的を達成するため、請求項1の発明は、メディアに格納された電子情報を利用して決済を行う情報処理装置において、それぞれ種別の異なる電子情報を利用して決済を行う複数の決済手段と、前記決済手段のそれぞれに対応する全ての種別の電子情報を検出する検出手段とを具備し、前記決済手段は、前記検出手段による前記メディアからの電子情報の検出結果に応じて動作することを特徴とする。
【0016】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記検出手段は、前記メディアから検出した電子情報を読み出し、該読み出した電子情報を表示手段に表示することを特徴とする。
【0017】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記検出手段は、前記メディアから検出した電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする。
【0018】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記検出手段は、複数種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、前記複数の決済手段から動作させる決済手段を選択させることを特徴とする。
【0019】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記検出手段は、1種別の電子情報を前記メディアから検出した場合には、該電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする。
【0020】
また、請求項6の発明は、請求項1の発明において、前記検出手段により前記メディアから検出された電子情報の種別に対応する決済手段を動作させる決済制御手段をさらに具備することを特徴とする。
【0021】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記決済制御手段は、前記メディアから検出した電子情報を読み出し、該読み出した電子情報を表示手段に表示することを特徴とする。
【0022】
また、請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記決済制御手段は、前記検出手段が複数種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、前記複数の決済手段から動作させる決済手段を選択させることを特徴とする。
【0023】
また、請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記決済制御手段は、前記検出手段が1種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、該電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする。
【0024】
また、請求項10の発明は、請求項1の発明において、前記決済手段のそれぞれと、前記検出手段とを同時に動作させないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、複数種類の電子マネー等のそれぞれに対応する決済APを順次起動する必要がなく、結果として、決済処理を迅速に行うことが可能となる。
【0026】
また、多数の電子マネーに対応する情報処理装置であっても、表示する電子マネーの種類は、当該メディアから検出した情報だけになるため、利用者に無駄な選択肢を与えることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明に係る情報処理装置の一実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0028】
図3は、本発明を適用した自動販売機の構成例を示すブロック図である。同図に示す自動販売機1は、主制御装置2と、商品選択装置3、現金決済装置4、電子決済装置5を有している。
【0029】
主制御装置2は、商品選択装置3、現金決済装置4、電子決済装置5の各部を制御する。商品選択装置3は、利用者(購入者)により指定された商品の払い出し等を行う。現金決済装置4は、現金による決済処理を行う。電子決済装置5は、電子マネーを利用した決済処理を行う。なお、電子マネーには、プリペイド方式のものやポストペイ方式のものを含む様々な種類のものがあるが、ここでは、ICカードや携帯電話等のメディアに格納された電子情報を利用して決済を行うものは、全て電子マネーであるものとする。
【0030】
また、電子決済装置5は、決済制御部51と、メディアリーダ/ライタ52、メディア用アンテナ53、入力受付部54、情報出力部55、通信処理部56を有している。
【0031】
決済制御部51は、メディアリーダ/ライタ52、メディア用アンテナ53、入力受付部54、情報出力部55、通信処理部56の各部を制御するとともに、自動販売機1の主制御装置2との間で情報の授受を行う。メディアリーダ/ライタ52は、本発明を適用したもので、電子マネーを格納したメディアに対する情報の読み出しや書き込みを含む処理を実行する。なお、メディアリーダ/ライタ52の詳細については後述する。メディア用アンテナ53は、電子マネーを格納したメディアとの間で無線通信を行う際に利用するアンテナである。入力受付部54は、利用者が入力する情報を受け付けるもので、例えば、キーボード等で構成される。情報出力部55は、利用者に通知すべき情報を出力するもので、文字情報等を表示する表示器やビープ音等を発音するサウンダ等で構成される。通信処理部56は、電子マネーの決済等に必要な通信を行うためのもので、LAN(Local Area Network)アダプタやモデム等で構成される。
【0032】
次に、メディアリーダ/ライタ52の詳細について説明する。図4は、メディアリーダ/ライタ52の機能的な構成を示すブロック図であり、図5は、メディアリーダ/ライタ52のハードウェア構成を示すブロック図、図6は、メディアリーダ/ライタ52のソフトウェア構成を示す図である。
【0033】
まず、メディアリーダ/ライタ52の機能的な構成について説明する。図4に示すように、メディアリーダ/ライタ52は、情報入出力部101と、選択部102、決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103C、アンテナ接続部104を有している。
【0034】
情報入出力部101は、決済制御部51とのインタフェイスであり、決済制御部51との間で情報や命令等の授受を行う。選択部102は、メディアからの情報の読み出しと、利用する決済部の選択(決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cのいずれか)を行う。決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cは、それぞれ、種類A、種類B、種類Cの電子マネーの決済処理を行う。アンテナ接続部104は、メディア用アンテナ53とのインタフェイスであり、メディア用アンテナ53との間で情報や命令等の授受を行う。なお、ここでは、メディアリーダ/ライタ52が対応可能な電子マネーの種類を種類A、種類B、種類Cの3種としているため、決済部として決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cを有しているが、決済部は、対応可能な電子マネーの数に応じて増減可能なものである。
【0035】
次に、メディアリーダ/ライタ52のハードウェア構成について説明する。図5に示すように、メディアリーダ/ライタ52は、CPU(Central Processing Unit)121と、ROM(Read Only Memory)122、RAM(Random Access Memory)123、I/F(InterFace)124、I/F125を有している。
【0036】
CPU121は、後述するソフトウェアに基づいて動作し、図4に示した情報入出力部101、選択部102、決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103C、アンテナ接続部104の各部を実現する。ROM122は、CPU121が実行する後述のソフトウェアが格納されている。このROM122は、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)のような書き換え可能なものを用いることも可能である。RAM123は、CPU121が動作する際に、一時的に情報等を記憶する。I/F124は、図4に示した情報入出力部101の一部となるインタフェイスである。また、I/F125は、図4に示したアンテナ接続部104の一部となるインタフェイスである。
【0037】
続いて、メディアリーダ/ライタ52のソフトウェア構成について説明する。図6に示すように、メディアリーダ/ライタ52は、ハードウェア151(図5に示した構成)でOS(Operating System)152を動作させており、このOS152上で、選択AP153、決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cを動作させている。選択AP153、決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cは、それぞれ、図4に示した選択部102、決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cを実現するものである。
【0038】
また、選択AP153、決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cは、それぞれ、独立して動作するもので、例えば、選択AP153と決済AP(種類A)154Aの間での情報授受等は行わない。このため、選択AP153は、対応可能な種類A、種類B、種類Cが格納されたメディアを読み取る際に必要となる種類A情報153A、種類B情報153B、種類C情報153Cを有している。
【0039】
次に、メディアリーダ/ライタ52の動作について説明するが、メディアリーダ/ライタ52の動作は、自動販売機1の動作と併せて説明することで理解が容易となるため、メディアリーダ/ライタ52の動作の概略、自動販売機の動作、メディアリーダ/ライタ52の動作の詳細の順に説明する。
【0040】
図7は、メディアリーダ/ライタ52の動作の概略を示すフローチャートである。メディアリーダ/ライタ52は、動作を開始すると、まず、選択AP153を起動して選択部102を構成する(ステップ201)。そして、選択部102に対してメディア検出命令を与え、メディアを検出させる(ステップ202)。このメディアの検出は、メディアが検出されるまでの間、定期的に行われるが(ステップ203でNO)、このステップ202とステップ203でループしている処理が、いわゆる待機状態となる。
【0041】
一方、選択部102がメディアを検出すると(ステップ203でYES)、選択部102は、当該メディアから電子マネーに関する情報等を取得する(ステップ204)。そして、取得した情報が複数種類の電子マネーに関するものであれば(ステップ205でYES)、選択部102は、決済制御部51を介して利用者(購入者)に、利用する電子マネーの種類を選択させる(ステップ206)。
【0042】
利用者により、利用する電子マネーが選択されるか(ステップ206)、取得した電子マネーに関する情報が1種類であった場合には(ステップ205でNO)、選択された種類若しくは取得した情報に対応する種類を被選択種類として、対応する決済AP(決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cのいずれか)を起動して決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cのいずれかを構成し(ステップ207)、選択AP153を終了して選択部102を非動作とする(ステップ208)。
【0043】
その後、メディアリーダ/ライタ52は、構成した決済部で決済処理を行うが(ステップ209)、この決済処理は、電子マネーの種類により異なるものであるため、ここでの説明は省略する。
【0044】
そして、決済部による決済処理が終了すると、メディアリーダ/ライタ52は、起動中の決済APを終了して対応する決済部を非動作とし(ステップ210)、ステップ201の処理に戻り、選択AP153を起動させて待機状態となる。
【0045】
次に、自動販売機1の動作について説明する。図8乃至10は、自動販売機1の動作の流れを示すフローチャートである。
【0046】
自動販売機1は、動作を開始すると、現金が投入されるか、商品が選択されるか、メディアが所定の位置(メディア用アンテナ53の近傍)にタッチされる(近づけられる)までの間(ステップ301でNO、ステップ302でNO、ステップ303でNO)、待機状態となる。
【0047】
この待機状態において、現金決済装置4に現金が投入されると(ステップ301でYES)、自動販売機1は、後述する現金決済処理を実行する(ステップ304)。
【0048】
また、待機状態において、商品選択装置3の一部である商品選択ボタン(不図示)の押下により商品が選択されると(ステップ302でYES)、自動販売機1は、後述する商品先選択処理を実行する。
【0049】
また、待機状態において、メディアタッチが実行されると(ステップ303でYES)、電子決済装置5のメディアリーダ/ライタ52が、メディアを検出して当該メディアから情報を取得し、取得した情報を情報出力部55に表示させる(ステップ306)。ここで表示される情報は、電子マネーの残高(プリペイド方式)や与信の有無(ポストペイ方式)等の各種類の電子マネーに応じた情報を含むものである。そして、この表示は、タイムアウトとなるかキャンセル指示があると消去され、自動販売機1は、待機状態に戻る(ステップ307でYES)。
【0050】
続いて、ステップ304で実行する現金決済処理について説明する。現金決済処理では、投入された現金を計数し(図9のステップ321)、投入金額を金額表示部(不図示)に表示し(ステップ322)、投入された金額で販売可能な商品があれば該当する商品の選択ボタンの販売可能ランプを点灯する(ステップ323)。
【0051】
この状態で、さらに現金の投入があれば(ステップ324でYES)、同様の処理を行い、販売可能な商品の選択ボタンが押下されると(ステップ325でYES)、商品選択装置3が選択された商品を払い出し(ステップ326)、現金決済装置4が釣銭の支払い等の精算処理を行い(ステップ327)、現金決済処理を終了する。また、現金が投入された状態で、その後の操作が無く、タイムアウトとなった場合、若しくはキャンセルが指示された場合には(ステップ328でYES)、現金決済装置4が投入金の返却等の精算処理を行い(ステップ327)、現金決済処理を終了する。
【0052】
次に、ステップ305で実行する商品先選択処理について説明する。商品ボタンの押下により商品が選択されると、自動販売機1は、現金の投入か、メディアタッチを待つ(ステップ341でNO、ステップ342でNO、ステップ343でNO)。
【0053】
この状態で、現金決済装置4に現金が投入されると(ステップ341でYES)、自動販売機1は、現金決済処理を実行し(ステップ344)、商品先選択処理を終了する。この現金決済処理は、前述のステップ321乃至ステップ328の処理と同様の処理である。
【0054】
一方、メディアタッチが実行されると(ステップ343でYES)、電子決済装置により電子決済が実行される(ステップ345)。そして、決済が成立すると(ステップ346でYES)、商品選択装置3が選択された商品を払い出して(ステップ347)、商品先選択処理を終了し、決済が不成立であれば(ステップ346でNO)、そのまま商品先選択処理を終了する。
【0055】
また、現金の投入やメディアタッチが実行されることなく、タイムアウトとなるかキャンセルが指示されると(ステップ342でYES)、そのまま商品先選択処理を終了する。
【0056】
自動販売機1は、このように動作するが、ステップ303やステップ343におけるメディアタッチの有無の検出や、メディアタッチがあった場合の後続する処理は、メディアリーダ/ライタ52を含む電子決済装置5により行われる。そこで、次には、メディアリーダ/ライタ52の動作の詳細を、自動販売機1の動作を適宜参照して説明する。
【0057】
図11乃至14は、メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【0058】
メディアリーダ/ライタ52は、自動販売機1の電源投入に伴って動作を開始し、まず、選択AP153を起動して選択部102を構成する(ステップ401)。選択部102を構成すると、選択部102は、メディアの検出を定期的に行う待機状態となる(ステップ402でNO、ステップ403、ステップ404でNO)。
【0059】
この待機状態において、選択部102がメディアを検出すると(ステップ404でYES)、メディアリーダ/ライタ52は、後述する情報表示処理を行い(ステップ405)、この情報表示処理が終了すると、再び待機状態となる。
【0060】
また、待機状態において、決済制御部51から決済指示が入力されると(ステップ402でYES)、メディアリーダ/ライタ52は、後述する決済処理を行い(ステップ406)、決済処理が終了すると選択AP153が起動中であれば(ステップ407でYES)、そのまま待機状態に移行し、選択AP153が起動中でなければ(ステップ407でNO)、選択AP153を起動して選択部102を構成し(ステップ401)、待機状態に移行する。決済制御部51から入力される決済指示は、自動販売機1が商品先選択処理(図8のステップ305参照)に移行した際に、主制御装置2からその旨を伝えられた決済制御部51が発するものである。
【0061】
続いて、ステップ405で実行する情報表示処理について説明する。前述のように、待機状態において、選択部102がメディアを検出すると情報表示処理が開始されるが、情報表示処理では、選択部102は、まず、主制御装置2にメディアタッチがあった旨を通知する(図12のステップ421)。これにより決済制御部51は、図8のステップ303のメディアタッチの有無の判断をし、ステップ306のメディア情報表示を行うこととなる。
【0062】
メディアタッチを通知すると、続いて、選択部102は、種類A情報153Aを利用して種類Aの電子マネー情報の取得(ステップ422)、種類B情報153Bを利用して種類Bの電子マネー情報の取得(ステップ423)、種類C情報153Cを利用して種類Cの電子マネー情報の取得を行う(ステップ424)。
【0063】
このとき、メディアとの通信エラーが発生した場合には(ステップ425でNO)、利用者によるメディアタッチが不完全であった可能性が高いため、選択部102は、情報出力部55にその旨を通知するエラーを表示させる(ステップ426)。
【0064】
また、メディアとの通信エラーが発生しなかった場合には(ステップ425でYES)、選択部102は、情報出力部55に確認音を発生させる(ステップ427)。この確認音は、決済が成立した際に発生される確認音と異なる音であることが望ましいが、同じ音であってもよい。また、確認音は、必ずしも発生させる必要は無い。
【0065】
そして、選択部102は、メディアから取得できた情報があれば(ステップ428でYES)、その情報を情報出力部55に表示させる(ステップ429)。また、通信エラーが発生しなかったにもかかわらず、メディアから情報を取得できなかった場合には(ステップ428でNO)、当該メディアに格納されている電子マネーは、種類A、種類B、種類Cのいずれでもないため、選択部102は、情報出力部55に電子マネーの種類が異なる旨のエラーを表示させる(ステップ430)。
【0066】
また、選択部102は、情報出力部55に、エラー表示、種類エラー表示、情報表示のいずれかを行わせると、タイムアウトになるかキャンセル指示に応じて、当該表示を消去させ、情報表示処理を終了する(ステップ431でYES)。
【0067】
次に、ステップ406で実行する決済処理について説明する。前述のように、待機状態において、決済制御部51から決済指示が入力されると、決済処理が開始されるが、選択部102は、決済処理が開始された状態でもメディアの検出を継続する(ステップ441でNO、ステップ442、ステップ443でNO)。
【0068】
この状態において、選択部102は、メディアを検出することなく、タイムアウトとなるかキャンセルが指示されると(ステップ441でYES)、選択部102は、決済処理を終了する。
【0069】
一方、メディアを検出すると(ステップ443でYES)、選択部102は、種類A情報153Aを利用して種類Aの電子マネー情報の取得(ステップ444)、種類B情報153Bを利用して種類Bの電子マネー情報の取得(ステップ445)、種類C情報153Cを利用して種類Cの電子マネー情報の取得を行う(ステップ446)。
【0070】
このとき、メディアとの通信エラーが発生した場合には(ステップ447でNO)、利用者によるメディアタッチが不完全であった可能性が高いため、選択部102は、情報出力部55にその旨を通知するエラーを表示させる(ステップ448)。
【0071】
また、通信エラーが発生しなかったにもかかわらず(ステップ447でYES)、メディアから情報を取得できなかった場合には(ステップ449でNO)、当該メディアに格納されている電子マネーは、種類A、種類B、種類Cのいずれでもないため、選択部102は、情報出力部55に電子マネーの種類が異なる旨のエラーを表示させる(ステップ450)。
【0072】
また、選択部102は、情報出力部55に、エラー表示、種類エラー表示のいずれかを行わせると、タイムアウトになるかキャンセル指示に応じて、当該表示を消去させ、情報表示処理を終了する(ステップ451でYES)。
【0073】
一方、選択部102は、メディアから取得できた情報があり(ステップ449でYES)、取得した情報が複数種類であれば(ステップ452でYES)、選択部102は、情報出力部55に確認音を発生させる(ステップ453)。この確認音は、決済が成立した際に発生される確認音と異なる音であることが望ましいが、同じ音であってもよい。また、確認音は、必ずしも発生させる必要は無い。
【0074】
続いて、選択部102は、情報出力部55に、利用する電子マネーの種類の選択を要求する旨を表示させる(ステップ454)。その後、利用者による種類の選択が行われないままタイムアウトとなるかキャンセルが指示されると(ステップ455でNOステップ456でYES)、選択部102は、決済処理を終了する。
【0075】
また、利用者が入力受付部54から所望の電子マネーの種類を入力すると(ステップ455でYES)、選択部102は、利用者に選択された種類の電子マネーに対応する決済AP(決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cのいずれか)を起動して決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cのいずれかを構成し(ステップ457)、選択AP153を終了して選択部102を非動作とする(ステップ458)。
【0076】
その後、メディアリーダ/ライタ52は、構成した決済部で決済処理を行うが(ステップ459)、この決済処理は、電子マネーの種類により異なるものであるため、ここでの説明は省略する。なお、この決済処理に際しては、構成された決済部により、利用者に対して再度メディアタッチが要求されることとなる。
【0077】
そして、決済部による決済処理が終了すると、メディアリーダ/ライタ52は、起動中の決済APを終了して対応する決済部を非動作とし(ステップ460)、決済処理を終了する。
【0078】
一方、選択部102は、メディアから取得できた情報があり(ステップ449でYES)、取得した情報が1種類であった場合には(ステップ452でNO)、取得した情報に対応する決済AP(決済AP(種類A)154A、決済AP(種類B)154B、決済AP(種類C)154Cのいずれか)を起動して決済部(種類A)103A、決済部(種類B)103B、決済部(種類C)103Cのいずれかを構成し(ステップ457)、選択AP153を終了して選択部102を非動作とする(ステップ458)。
【0079】
その後、メディアリーダ/ライタ52は、構成した決済部で決済処理を行うが(ステップ459)、この決済処理は、電子マネーの種類により異なるものであるため、ここでの説明は省略する。なお、この決済処理は、選択部102による情報の取得と継続して行われるため、利用者によるメディアタッチを再度要求する必要は無い。
【0080】
そして、決済部による決済処理が終了すると、メディアリーダ/ライタ52は、起動中の決済APを終了して対応する決済部を非動作とし(ステップ460)、決済処理を終了する。
【0081】
なお、メディアから取得できた情報が1種類の場合に、選択部102が確認音を発生させないのは、決済APによって構成された決済部が続けて決済処理を行う際に、確認音の発生によるメディアとの通信不良が発生することを防止するためである。
【0082】
次に、メディアリーダ/ライタ52の動作を主制御装置2と決済制御部51との関連で説明する。図15乃至17は、メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを主制御装置2と決済制御部51との関連で示した図である。なお、同図においては、決済部(種類C)103C等の一部を省略している。
【0083】
選択部102は、決済制御部51が発する起動命令(メディア検出命令)に応じて動作を開始し(図15のステップ501)、その後、メディアを検出すると(ステップ502)、当該メディアから残高情報や与信情報等の電子マネーに関する情報を取得し(ステップ503)、取得した情報を決済制御部51に通知する(ステップ504)。そして、決済制御部51は、通知された残高情報や与信情報等の電子マネーに関する情報を情報出力部55(図15では不図示、図3参照)に表示する。
【0084】
一方、電子マネー決済による商品販売が行われる場合には、主制御装置2が商品が選択されたことを検知すると(図16のステップ511)、主制御装置2は、決済制御部51に対して決済指示を発する(ステップ512)。主制御装置2からの決済指示を受けた決済制御部51は、選択部102に対して決済指示を発し(ステップ513)、選択部102は、メディアを検出すると(ステップ514)、当該メディアから残高情報や与信情報等の電子マネーに関する情報を取得する(ステップ515)。そして、当該メディアから複数種類の電子マネーに関する情報が取得できた場合には、選択部102は、決済制御部51に利用する電子マネーの選択を要求し(ステップ516)、これを受けた決済制御部51が情報出力部55と入力受付部54(いずれも図15では不図示、図3参照)を利用して利用者に電子マネーの種類を選択させ(ステップ517)、利用する電子マネーの種類が選択されると、その選択情報を選択部102に通知する(ステップ518)。選択情報の通知を受けた選択部102は、選択された電子マネーの種類に対応する決済部、例えば、決済部(種類A)103Aに対して、起動命令と決済命令を発し(ステップ519)、動作を終了する。決済部(種類A)103Aは、この起動命令により動作を開始し、メディアを検出すると(ステップ520)、決済処理を行い(ステップ521)、決済制御部51に決済完了を通知するとともに(ステップ522)、選択部102に対して起動命令を発し(ステップ523)、動作を終了する。そして、決済制御部51は、主制御装置2に対して決済の完了を通知する(ステップ524)。
【0085】
また、1種類の電子マネーに対応するメディアよる商品販売が行われる場合には、主制御装置2が商品が選択されたことを検知すると(図17のステップ531)、主制御装置2は、決済制御部51に対して決済指示を発する(ステップ532)。主制御装置2からの決済指示を受けた決済制御部51は、選択部102に対して決済指示を発し(ステップ533)、選択部102は、メディアを検出すると(ステップ534)、当該メディアから残高情報や与信情報等の電子マネーに関する情報を取得する(ステップ535)。そして、当該メディアから1種類の電子マネーに関する情報が取得できた場合には、選択部102は、その電子マネーの種類に対応する決済部、例えば、決済部(種類A)103Aに対して、起動命令と決済命令を発し(ステップ536)、動作を終了する。決済部(種類A)103Aは、この起動命令により動作を開始し、決済処理を行い(ステップ537)、決済制御部51に決済完了を通知するとともに(ステップ538)、選択部102に対して起動命令を発し(ステップ539)、動作を終了する。そして、決済制御部51は、主制御装置2に対して決済の完了を通知する(ステップ540)。
【実施例2】
【0086】
実施例2では、実施例1で説明した構成のうち、決済制御部51の動作とメディアリーダライタ52の機能的構成および動作とが異なる場合を説明する。
【0087】
図18は、実施例2におけるメディアリーダ/ライタ1052の機能的な構成を示すブロック図であり、図19は、メディアリーダ/ライタ1052ソフトウェア構成を示す図である。なお、メディアリーダ/ライタ1052のハードウェア構成は、実施例1の場合と同様であるため(図5参照)、ここでの説明は省略する。
【0088】
まず、メディアリーダ/ライタ1052の機能的な構成について説明する。図18に示すように、メディアリーダ/ライタ1052は、情報入出力部1101と、検出部1102、決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103C、アンテナ接続部1104を有している。なお、このメディアリーダ/ライタ1052は、図3に示したメディアリーダ/ライタ52と置き換えたものに相当する。
【0089】
情報入出力部1101は、決済制御部1051とのインタフェイスであり、決済制御部1051との間で情報や命令等の授受を行う。なお、決済制御部1051は、実施例1で説明した決済制御部51(図3参照)と動作が異なるもので、実施例2においては、この決済制御部51と置き換えて利用されるものである。検出部1102は、メディアからの情報の読み出しを行う。決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103Cは、それぞれ、種類A、種類B、種類Cの電子マネーの決済処理を行う。アンテナ接続部1104は、メディア用アンテナ53とのインタフェイスであり、メディア用アンテナ53との間で情報や命令等の授受を行う。なお、ここでは、メディアリーダ/ライタ1052が対応可能な電子マネーの種類を種類A、種類B、種類Cの3種としているため、決済部として決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103Cを有しているが、決済部は、対応可能な電子マネーの数に応じて増減可能なものである。
【0090】
続いて、メディアリーダ/ライタ1052のソフトウェア構成について説明する。図19に示すように、メディアリーダ/ライタ1052は、ハードウェア151(図5に示した構成)でOS(Operating System)152を動作させており、このOS152上で、検出AP1153、決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cを動作させている。検出AP1153、決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cは、それぞれ、図18に示した検出部1102、決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103Cを実現するものである。
【0091】
また、検出AP1153は、対応可能な種類A、種類B、種類Cが格納されたメディアを読み取る際に必要となる種類A情報1153A、種類B情報1153B、種類C情報1153Cを有している。
【0092】
次に、メディアリーダ/ライタ1052を有する電子決済装置の動作を説明する。図20は、メディアリーダ/ライタ1052を有する電子決済装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【0093】
メディアリーダ/ライタ1052を有する電子決済装置は、動作を開始すると、まず、決済制御部1051がメディアリーダ/ライタ1052に対して検出AP1153を起動させるための検出AP起動命令を発し(ステップ1201)、メディアリーダ/ライタ1052から情報通知があるのを待つ(ステップ1202でNO)。
【0094】
そして、メディアリーダ/ライタ1052から電子マネーの種類を示す情報が通知されると(ステップ1202でYES)、決済制御部1051は、その時点で主制御装置5からの決済指示がなければ(ステップ1203でNO)、通知された情報に基づいて情報出力部55に電子マネーの種類を表示し、入力受付部54から利用者による電子マネーの選択を受け付ける(ステップ1204)。続いて、決済制御部1051は、メディアリーダ/ライタ1052に対して、検出AP1153を終了させるための検出AP停止命令を発し(ステップ1205)、利用者により利用する電子マネーが選択されるか、メディアに格納されている電子マネーが1種類であった等の理由により特定された電子マネーの種類に対応する決済AP(決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cのいずれか)を起動させるための決済AP起動命令を発する(ステップ1206)。
【0095】
その後、決済制御部1051は、決済APが動作しているメディアリーダ/ライタ1052に対して残高情報や与信情報等の情報取得命令を発し(ステップ1207)、これに応じてメディアリーダ/ライタ1052から残高情報や与信情報等が返されると、当該情報を情報出力部55に表示し(ステップ1208)、動作している決済APを終了させるための決済AP停止命令をメディアリーダ/ライタ1052に発し(ステップ1209)、ステップ1201の処理に戻る。
【0096】
一方、メディアリーダ/ライタ1052から電子マネーの種類を示す情報が通知された際に(ステップ1202でYES)、主制御装置5からの決済指示があれば(ステップ1203でYES)、決済制御部1051は、通知された情報に複数の電子マネーの種類が含まれていれば(ステップ1210でYES)、当該情報に基づいて情報出力部55に電子マネーの種類を表示し、入力受付部54から利用者による電子マネーの選択を受け付ける(ステップ1211)。
【0097】
利用者により利用する電子マネーが選択されるか、メディアに格納されている電子マネーが1種類であった(ステップ1210でNO)等の理由により決済に利用する電子マネーの種類が特定されると、決済制御部1051は、メディアリーダ/ライタ1052に対して、検出AP1153を終了させるための検出AP停止命令を発し(ステップ1212)、特定された電子マネーの種類に対応する決済AP(決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cのいずれか)を起動させるための決済AP起動命令を発する(ステップ1213)。
【0098】
その後、決済制御部1051は、決済APが動作しているメディアリーダ/ライタ1052に対して決済命令を発し(ステップ1214)、これに応じてメディアリーダ/ライタ1052から決済完了通知が返されると、当該情報を主制御装置2に通知し(ステップ1215)、動作している決済APを終了させるための決済AP停止命令をメディアリーダ/ライタ1052に発し(ステップ1216)、ステップ1201の処理に戻る。
【0099】
次に、メディアリーダ/ライタ1052の動作を説明する。図21および図22は、メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを示すフローチャートである。
【0100】
メディアリーダ/ライタ1052は、決済制御部1051から検出AP起動命令を受けると(ステップ1301でYES)、検出AP1153を起動して検出部1102を構成し(ステップ1302)、検出部1102がメディアを検出する(ステップ1303でNO、ステップ1304)。このメディアの検出は、メディアが検出されるまでの間、定期的に行われるが(ステップ1305でNO)、このステップ1303からステップ1305でループしている処理が、いわゆる待機状態となる。
【0101】
検出部1102がメディアを検出すると(ステップ1305でYES)、検出部1102は、当該メディアから格納されている電子マネーの種類を示す情報を取得し、これを決済制御部1051に通知する(ステップ1306)。
【0102】
そして、メディアリーダ/ライタ1052は、決済制御部1051から検出AP停止命令を受けると(ステップ1303でYES)、検出AP1153を終了して検出部1102を非動作とする(ステップ1307)。
【0103】
また、メディアリーダ/ライタ1052は、決済制御部1051から決済AP起動命令を受けると(ステップ1301でNO、ステップ1308でYES)、対応する決済AP(決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cのいずれか)を起動して決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103Cのいずれかを構成する(ステップ1309)。
【0104】
この状態で、決済制御部1051から情報取得命令を受けると(ステップ1310でNO、ステップ1311でYES)、起動された決済部、例えば、決済部(種類A)1103Aがメディアを検出し(ステップ1312、ステップ1313でNO)、メディアを検出すると(ステップ1313でYES)、起動された決済部(例えば、決済部(種類A)1103A)は、当該メディアから格納されている電子マネーの残高情報や与信情報を取得し(ステップ1314)、これを決済制御部1051に通知する(ステップ1315)。
【0105】
また、決済制御部1051から決済命令を受けると(ステップ1310でNO、ステップ1311でNO、ステップ1316でYES)、起動された決済部、例えば、決済部(種類A)1103Aがメディアを検出し(ステップ1317、ステップ1318でNO)、メディアを検出すると(ステップ1318でYES)、起動された決済部(例えば、決済部(種類A)1103A)は、決済命令に含まれる決済情報にしたがって、決済処理を行う(ステップ1319)。この決済処理は、電子マネーの種類により異なるものであるため、ここでの説明は省略する。決済処理が終了すると、決済部(例えば、決済部(種類A)1103A)は、決済制御部1051に決済完了を通知する(ステップ1320)。
【0106】
そして、メディアリーダ/ライタ1052は、決済制御部1051から決済AP停止命令を受けると(ステップ1310でYES)、起動している決済APを終了して、対応する決済部を非動作とする(ステップ1321)。
【0107】
次に、メディアリーダ/ライタ1052の動作を主制御装置2と決済制御部1051との関連で説明する。図23乃至25は、メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを主制御装置2と決済制御部1051との関連で示した図である。なお、同図においては、決済部(種類C)1103C等の一部を省略している。
【0108】
検出部1102は、決済制御部1051が発する起動命令に応じて動作を開始し(図23のステップ1401)、その後、メディアを検出すると(ステップ1402)、当該メディアから電子マネーの種類に関する情報を取得し(ステップ1403)、取得した情報を決済制御部1051に通知する(ステップ1404)。この処理は、図21のステップ1304からステップ1306の処理に相当する。
【0109】
一方、決済制御部1051は、検出部1102から電子マネーの種類に関する情報を受けると、電子マネーの種類を情報出力部55に表示して、入力受付部54から利用者による電子マネーの選択を受け付ける(ステップ1405)。そして、決済制御部1051は、検出部1102に対して検出AP停止命令を発するとともに(ステップ1406)、選択された決済部、例えば決済部(種類A)1103Aに対して、起動命令と情報取得命令を発する(ステップ1407)。これらの処理は、図20のステップ1204からステップ1207の処理に相当する。
【0110】
検出部1102は、決済制御部1051から検出AP停止命令を受けると動作を停止する(ステップ1406)。この処理は、図21のステップ1307の処理に相当する。
【0111】
決済部(種類A)1103Aは、決済制御部1051から起動命令と情報取得命令を受けると(ステップ1407)、メディアを検出し(ステップ1408)、当該メディアから電子マネーの残高情報や与信情報等の情報を取得し(ステップ1409)、取得した情報を決済制御部1051に通知する(ステップ1410)。この処理は、図22のステップ1311からステップ1315の処理に相当する。
【0112】
そして、決済制御部1051は、通知された残高情報や与信情報等の情報を情報出力部55に表示して(ステップ1411)、決済部(種類A)1103Aに対して決済AP停止命令を発し(ステップ1412)、決済部1102に起動命令を発する(ステップ1413)。
【0113】
また、電子マネー決済による商品販売が行われる場合には、主制御装置2が商品が選択されたことを検知すると(図24のステップ1421)、主制御装置2は、決済制御部1051に対して決済指示を発する(ステップ1422)。
【0114】
その一方で、検出部1102がメディアを検出し(ステップ1423)、当該メディアから電子マネーの種類に関する情報を取得し(ステップ1424)、取得した情報を決済制御部1051に通知する(ステップ1425)。この処理は、図21のステップ1304からステップ1306の処理に相当する。
【0115】
決済制御部1051は、検出部1102から電子マネーの種類に関する情報を受けると、電子マネーの種類を情報出力部55に表示して、入力受付部54から利用者による電子マネーの選択を受け付ける(ステップ1426)。そして、決済制御部1051は、検出部1102に対して検出AP停止命令を発するとともに(ステップ1427)、選択された決済部、例えば決済部(種類A)1103Aに対して、起動命令と決済命令を発する(ステップ1428)。これらの処理は、図20のステップ1203からステップ1214の処理に相当する。
【0116】
検出部1102は、決済制御部1051から検出AP停止命令を受けると動作を停止する(ステップ1427)。この処理は、図21のステップ1307の処理に相当する。
【0117】
決済部(種類A)1103Aは、決済制御部1051から起動命令と決済命令を受けると(ステップ1428)、メディアを検出し(ステップ1429)、当該メディアに対して決済処理を行い(ステップ1430)、決済処理が終了すると、決済制御部1051に決済完了を通知する(ステップ1431)。この処理は、図21のステップ1316からステップ1320の処理に相当する。
【0118】
そして、決済制御部1051は、主制御装置2に決済完了を通知し(ステップ1432)、決済部(種類A)1103Aに対して決済AP停止命令を発し(ステップ1433)、決済部1102に起動命令を発する(ステップ1434)。
【0119】
また、1種類の電子マネーに対応するメディアよる商品販売が行われる場合には、主制御装置2が商品が選択されたことを検知すると(図25のステップ1441)、主制御装置2は、決済制御部1051に対して決済指示を発する(ステップ1442)。
【0120】
その一方で、検出部1102がメディアを検出し(ステップ1443)、当該メディアから電子マネーの種類に関する情報を取得し(ステップ1444)、取得した情報を決済制御部1051に通知する(ステップ1445)。この処理は、図21のステップ1304からステップ1306の処理に相当する。
【0121】
その後、決済制御部1051は、検出部1102に対して検出AP停止命令を発するとともに(ステップ1446)、検出された決済部、例えば決済部(種類A)1103Aに対して、起動命令と決済命令を発する(ステップ1447)。これらの処理は、図20のステップ1203からステップ1214の処理(ステップ1211を除く)に相当する。
【0122】
検出部1102は、決済制御部1051から検出AP停止命令を受けると動作を停止する(ステップ1446)。この処理は、図21のステップ1307の処理に相当する。
【0123】
決済部(種類A)1103Aは、決済制御部1051から起動命令と決済命令を受けると(ステップ1447)、メディアを検出し(ステップ1448)、当該メディアに対して決済処理を行い(ステップ1449)、決済処理が終了すると、決済制御部1051に決済完了を通知する(ステップ1450)。この処理は、図22のステップ1316からステップ1320の処理に相当する。なお、ステップ1448でのメディアの検出は、利用者にとっては、ステップ1443でのメディアの検出と一連の流れで行われる、つまり、利用者による一度のメディアタッチで、ステップ1443のメディア検出とステップ1448でのメディアの検出が行われる。もちろん、メディアの検出を一連の流れで行えなかった場合は、利用者に再度のメディアタッチを要求することとなる。
【0124】
そして、決済制御部1051は、主制御装置2に決済完了を通知し(ステップ1451)、決済部(種類A)1103Aに対して決済AP停止命令を発し(ステップ1452)、決済部1102に起動命令を発する(ステップ1453)。
【0125】
なお、実施例2の説明では、検出AP1153、決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cは、いずれか1つのみが起動される場合を説明したが、検出AP1153を常時起動し、決済AP(種類A)1154A、決済AP(種類B)1154B、決済AP(種類C)1154Cのいずれかを検出AP1153と同時に起動するように構成することもできる。この場合、メディアリーダ/ライタ1052の動作は多少異なるが、上述の説明から十分に類推可能であると考えられるため、ここでの説明は省略する。
【実施例3】
【0126】
実施例3では、実施例1、実施例2と構成の異なるメディアリーダ/ライタについて説明する。例えば、実施例2においては、メディアリーダ/ライタ1052は、情報入出力部1101、検出部1102、決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103C、アンテナ接続部1104を有し、他に決済制御部1051、メディア用アンテナ53、入力受付部54、情報出力部55、通信処理部56とで、電子決済装置を構成する場合を説明した。
【0127】
これら電子決済装置を構成する各部は、メディアリーダ/ライタの一部とすることが可能であり、例えば、図26に示すメディアリーダ/ライタ2052のように、検出部1102、決済部(種類A)1103A、決済部(種類B)1103B、決済部(種類C)1103C、アンテナ接続部1104、決済制御部1051、入力受付部54、情報出力部55を含むような構成を実現することが可能である。
【0128】
この場合には、メディアリーダ/ライタ2052のハードウェア構成は、図5に示したCPU121と、ROM122、RAM123、I/F124、I/F125のほかに表示器や入力キー等を必要とするが、その構成は、十分に類推可能であると考えられるため、詳細な説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】複数種類の電子マネーに対応して決済等の処理を行う際の情報処理装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図2】複数種類の電子マネーに対応して決済等の処理を行う際の情報処理装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明を適用した自動販売機の構成例を示すブロック図である。
【図4】メディアリーダ/ライタ52の機能的な構成を示すブロック図である。
【図5】メディアリーダ/ライタ52のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】メディアリーダ/ライタ52のソフトウェア構成を示す図である。
【図7】メディアリーダ/ライタ52の動作の概略を示すフローチャートである。
【図8】自動販売機1の動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】自動販売機1の動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】自動販売機1の動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【図13】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【図14】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを示すフローチャートである。
【図15】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを主制御装置2と決済制御部51との関連で示した図である。
【図16】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを主制御装置2と決済制御部51との関連で示した図である。
【図17】メディアリーダ/ライタ52の動作の流れを主制御装置2と決済制御部51との関連で示した図である。
【図18】実施例2におけるメディアリーダ/ライタ1052の機能的な構成を示すブロック図である。
【図19】図19は、メディアリーダ/ライタ1052ソフトウェア構成を示す図である。
【図20】メディアリーダ/ライタ1052を有する電子決済装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図21】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを示すフローチャートである。
【図22】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを示すフローチャートである。
【図23】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを主制御装置2と決済制御部1051との関連で示した図である。
【図24】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを主制御装置2と決済制御部1051との関連で示した図である。
【図25】メディアリーダ/ライタ1052の動作の流れを主制御装置2と決済制御部1051との関連で示した図である。
【図26】実施例3におけるメディアリーダ/ライタの構成例を示した図である。
【符号の説明】
【0130】
1 自動販売機
2 主制御装置
3 商品選択装置
4 現金決済装置
5 電子決済装置
51 決済制御部
52 メディアリーダ/ライタ
53 メディア用アンテナ
54 入力受付部
55 情報出力部
56 通信処理部
101 情報入出力部
102 選択部
103A 決済部(種類A)
103B 決済部(種類B)
103C 決済部(種類C)
104 アンテナ接続部
121 CPU
122 ROM
123 RAM
124 I/F
125 I/F
151 ハードウェア
152 OS
153 選択AP
153A 種類A情報
153B 種類B情報
153C 種類C情報
154A 決済AP(種類A)
154B 決済AP(種類B)
154C 決済AP(種類C)
1051 決済制御部
1052 メディアリーダ/ライタ
1101 情報入出力部
1102 検出部
1103A 決済部(種類A)
1103B 決済部(種類B)
1103C 決済部(種類C)
1104 アンテナ接続部
1153 検出AP
1153A 種類A情報
1153B 種類B情報
1153C 種類C情報
1154A 決済AP(種類A)
1154B 決済AP(種類B)
1154C 決済AP(種類C)
2052 メディアリーダ/ライタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアに格納された電子情報を利用して決済を行う情報処理装置において、
それぞれ種別の異なる電子情報を利用して決済を行う複数の決済手段と、
前記決済手段のそれぞれに対応する全ての種別の電子情報を検出する検出手段と
を具備し、
前記決済手段は、前記検出手段による前記メディアからの電子情報の検出結果に応じて動作する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記メディアから検出した電子情報を読み出し、該読み出した電子情報を表示手段に表示することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記検出手段は、前記メディアから検出した電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検出手段は、複数種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、前記複数の決済手段から動作させる決済手段を選択させることを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記検出手段は、1種別の電子情報を前記メディアから検出した場合には、該電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記検出手段により前記メディアから検出された電子情報の種別に対応する決済手段を動作させる決済制御手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決済制御手段は、前記メディアから検出した電子情報を読み出し、該読み出した電子情報を表示手段に表示することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決済制御手段は、前記検出手段が複数種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、前記複数の決済手段から動作させる決済手段を選択させることを特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記決済制御手段は、前記検出手段が1種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、該電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする請求項8記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記決済手段のそれぞれと、前記検出手段とを同時に動作させないことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項1】
メディアに格納された電子情報を利用して決済を行う情報処理装置において、
それぞれ種別の異なる電子情報を利用して決済を行う複数の決済手段と、
前記決済手段のそれぞれに対応する全ての種別の電子情報を検出する検出手段と
を具備し、
前記決済手段は、前記検出手段による前記メディアからの電子情報の検出結果に応じて動作する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記メディアから検出した電子情報を読み出し、該読み出した電子情報を表示手段に表示することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記検出手段は、前記メディアから検出した電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検出手段は、複数種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、前記複数の決済手段から動作させる決済手段を選択させることを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記検出手段は、1種別の電子情報を前記メディアから検出した場合には、該電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記検出手段により前記メディアから検出された電子情報の種別に対応する決済手段を動作させる決済制御手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決済制御手段は、前記メディアから検出した電子情報を読み出し、該読み出した電子情報を表示手段に表示することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決済制御手段は、前記検出手段が複数種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、前記複数の決済手段から動作させる決済手段を選択させることを特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記決済制御手段は、前記検出手段が1種別の電子情報を前記メディアから検出した場合に、該電子情報の種別に対応する決済手段を動作させることを特徴とする請求項8記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記決済手段のそれぞれと、前記検出手段とを同時に動作させないことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2008−16016(P2008−16016A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−151650(P2007−151650)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(307003777)株式会社日本コンラックス (140)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(307003777)株式会社日本コンラックス (140)
【Fターム(参考)】
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