説明

情報処理装置

【課題】従来と比較して一段とユーザの操作性を向上させることができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】入力部からタッチ位置情報が与えられると、タッチ位置に対応する位置に、操作対象を操作するためのコントローラ画像CIを表示する。その後、入力部から順次与えられるタッチ位置情報に基づいて、タッチ位置がコントローラ画像CIの境界L20を超えて移動したと判断した場合には、タッチ位置をコントローラ画像CIの内側に位置させるように、コントローラ画像CIの表示位置を移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理装置の一種として、いわゆるスマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話が広く普及している。最近では、エンタテインメント性を向上させることを目的として、種々のゲーム機能が搭載されたスマートフォンが提案及び開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−110222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来と比較して一段とユーザの操作性を向上させることができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様による情報処理装置は、
表示部と、
前記表示部上に重ね合わせるように載置され、所望の位置がタッチされると、タッチされた位置を示すタッチ位置情報を生成し出力する入力部と、
前記入力部から前記タッチ位置情報が与えられると、前記入力部におけるタッチ位置に対応する位置に、操作対象を操作するためのコントローラ画像を表示し、その後、前記入力部から順次与えられる前記タッチ位置情報に基づいて、前記タッチ位置が前記コントローラ画像の境界を超えて移動したと判断した場合には、前記タッチ位置を前記コントローラ画像の内側に位置させるように、前記コントローラ画像の表示位置を移動させる制御部と
を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明の情報処理装置によれば、従来と比較して一段とユーザの操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施の形態による情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】表示部の表示画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
図1に、本発明の実施の形態による情報処理装置10の構成を示す。この情報処理装置10は、例えばいわゆるスマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話からなり、当該情報処理装置10には所望のゲーム機能が搭載されている。
【0010】
情報処理装置10の記憶部30には、所定のソフトウエアが予め記憶されており、制御部20は、この記憶部30に記憶されているソフトウエアに基づいて、情報処理装置10全体の動作を制御する。
【0011】
情報処理装置10は、例えば液晶ディスプレイからなる表示部40と、タッチパネルからなる入力部50とを有し、表示部40上に入力部50を重ね合わせるようにして載置することにより形成される。
【0012】
また、情報処理装置10には、図示しない物理的な操作ボタン、マイク及びスピーカ、カメラなどが所定位置にそれぞれ設けられている。
【0013】
ところで、ユーザが所望のゲームを実行しようとして入力部50を選択操作すると、制御部20は、入力部50におけるユーザの選択操作に応じて、記憶部30から当該ゲームを実行するためのソフトウエアを読み出し、この読み出したソフトウエアに基づいて、選択対象のゲームに応じた画像を表示部40に表示する。
【0014】
この状態において、ユーザが、入力部50のうちの所望の位置を指でタッチすると、入力部50は、タッチされた位置を示すタッチ位置情報を生成し、これを制御部20に送出する。
【0015】
図2に示すように、制御部20は、入力部50からタッチ位置情報が与えられると、キャラクタなどの操作対象を操作するためのコントローラとして機能するコントローラ画像CIを生成し、これを表示部40の表示画面40Sに表示する。
【0016】
その際、制御部20は、ユーザが入力部50においてタッチした位置に対応する位置に、コントローラ画像CIの中央に表示される操作ボタン表示領域R10が位置するように、コントローラ画像CIを表示部40に表示する。
【0017】
このように、ユーザがゲームを実行しようとして入力部50を最初にタッチしたタイミングで表示されたコントローラ画像CIの中心を基準位置とし、操作ボタン表示領域R10は、当初この基準位置に位置及び表示される。なお、コントローラ画像CIの操作ボタン表示領域R10は、物理的なコントローラの中央ボタンに対応する。
【0018】
その際、制御部20は、操作ボタン表示領域R10の中心を基準として、当該操作ボタン表示領域R10の周囲に、キャラクタなどの操作対象を操作したか否かを判定するための操作判定閾値ラインL10を生成及び表示すると共に、当該操作判定閾値ラインL10の周囲に、指の動きに追従してコントローラ画像CI全体を移動させるか否かを判定するための移動判定閾値ラインL20を生成及び表示する。なお、移動判定閾値ラインL20は、コントローラ画像CIの境界を形成する。
【0019】
この状態において、ユーザが、キャラクタなどの操作対象を操作しようとして、入力部50のうち操作ボタン表示領域R10の表示位置に対応する位置に、指を接触させた状態で、所望の方向に指を移動させると、入力部50は、指が移動することに応じてタッチ位置情報を順次生成し制御部20に送出する。
【0020】
制御部20は、入力部50からタッチ位置情報が順次与えられると、指の動きに追従するようにして、表示部40の表示画面40Sにおける操作ボタン表示領域R10の表示位置を移動させる。すなわち、制御部20は、順次与えられるタッチ位置情報に対応する位置に、操作ボタン表示領域R10の表示位置を移動させる。
【0021】
そして、制御部20は、入力部50から与えられたタッチ位置情報が表す位置が、操作判定閾値ラインL10を超えたと判断した場合には、タッチ位置情報によって表される操作ボタン表示領域R10の移動方向に、操作対象を移動させるための操作が行われたと判断する。これにより、制御部20は、表示部40の表示画面40Sに表示される図示しないキャラクタなどの操作対象を、所望の方向に移動させる。
【0022】
ところで、本実施の形態の場合、ユーザが、さらに指を移動させることにより、操作ボタン表示領域R10を移動判定閾値ラインL20を超えて移動させてしまう場合がある。
【0023】
このように、制御部20は、入力部50から与えられたタッチ位置情報が表す位置が、移動判定閾値ラインL20を超えたと判断した場合には、操作ボタン表示領域R10を、操作判定閾値ラインL10と移動判定閾値ラインL20との間の領域R20に位置させるように、コントローラ画像CI全体の表示位置を、操作ボタン表示領域R10の移動方向に移動させる。
【0024】
その後、制御部20は、操作ボタン表示領域R10を、操作判定閾値ラインL10と移動判定閾値ラインL20との間の領域R20に位置させることができたタイミングで、コントローラ画像CI全体の移動を停止させ、コントローラ画像CIの表示位置を固定させる。
【0025】
なお、ユーザが入力部50から指を離すことにより、タッチ位置情報が入力部50から制御部20に与えられなくなると、制御部20は、表示部40の表示画面40Sにコントローラ画像CIを表示することを停止する。
【0026】
このように本実施の形態によれば、ユーザがタッチした位置に応じて、コントローラ画像CIの表示位置を変化させることができ、また、ユーザの指の動きに応じて、コントローラ画像CIの表示位置を移動させることができることから、従来と比較して一段とユーザの操作性を向上させることができる。
【0027】
ところで、本実施の形態の比較例として、表示画面のうち予め決められた所定位置に、コントローラ画像を固定して表示する方法がある。表示画面40Sの所定位置にコントローラ画像CIを固定して表示する方法では、物理的なコントローラと異なり、ユーザは、ゲームに集中していると、現在タッチしている位置が分からなくなる場合がある。この場合、ユーザは、現在のタッチ位置を目視で確認する必要があり、操作性の低下を招く原因となっていた。
【0028】
これに対して、本実施の形態によれば、ユーザは、現在のタッチ位置を目視で確認することなく、正確に操作を行うことができる。
【0029】
具体的には、ユーザが、キャラクタなどの操作対象を操作しようとして、最初に入力部50をタッチした位置に対応する位置に、コントローラ画像CIを表示させることができ、コントローラ画像CIが固定して表示されている場合のように、目視で位置を確認しなくても、正確に操作を開始することができる。
【0030】
また、比較例のように、コントローラ画像CIを固定して表示する方法では、例えば、移動判定閾値ラインL20に相当する距離を超えて、左方向に操作ボタン表示領域R10を移動させてしまった後、右方向に操作ボタン表示領域R10を移動させる場合には、操作ボタン表示領域R10を基準位置に戻した後、さらに右方向に移動させる必要がある。
【0031】
これに対して、本実施の形態による表示方法では、移動判定閾値ラインL20を超えて、左方向に操作ボタン表示領域R10を移動させてしまった場合であっても、操作ボタン表示領域R10が移動することに追従するようにして、コントローラ画像CIの表示位置を移動させることから、その後、操作ボタン表示領域R10を右方向に移動させる際、操作対象の操作に必要な分だけ移動させれば良く、比較例のように移動量が多くなることを回避することができ、従って操作性が低下することを抑制することができる。
【0032】
なお、上述の実施の形態においては、情報処理装置として、スマートフォンとよばれる多機能携帯電話からなる情報処理装置10を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば携帯型のゲーム装置など、他の種々の情報処理装置を適用するようにしても良い。
【0033】
また、上述の実施の形態においては、入力部として、入力部50を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、表示部40上に重ね合わせるように載置され、所望の位置がタッチされると、タッチされた位置を示すタッチ位置情報を生成し出力する他の種々の入力部を適用するようにしても良い。
【0034】
また、上述の実施の形態においては、制御部として、制御部20を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、入力部50からタッチ位置情報が与えられると、入力部50におけるタッチ位置に対応する位置に、操作対象を操作するためのコントローラ画像CIを表示し、その後、入力部50から順次与えられるタッチ位置情報に基づいて、タッチ位置がコントローラ画像CIの境界である移動判定閾値ラインL20を超えて移動したと判断した場合には、タッチ位置をコントローラ画像CIの内側に位置させるように、コントローラ画像CIの表示位置を移動させる他の種々の制御部を適用するようにしても良い。
【符号の説明】
【0035】
10 情報処理装置
20 制御部
30 記憶部
40 表示部
50 入力部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部上に重ね合わせるように載置され、所望の位置がタッチされると、タッチされた位置を示すタッチ位置情報を生成し出力する入力部と、
前記入力部から前記タッチ位置情報が与えられると、前記入力部におけるタッチ位置に対応する位置に、操作対象を操作するためのコントローラ画像を表示し、その後、前記入力部から順次与えられる前記タッチ位置情報に基づいて、前記タッチ位置が前記コントローラ画像の境界を超えて移動したと判断した場合には、前記タッチ位置を前記コントローラ画像の内側に位置させるように、前記コントローラ画像の表示位置を移動させる制御部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。



【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−80311(P2013−80311A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218929(P2011−218929)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(511238723)株式会社サイドブック (1)
【Fターム(参考)】