情報提供システム、及び情報提供方法
【課題】容易に情報を提供することができる情報提供システム、及び情報提供方法を提供する。
【解決手段】情報提供システムは、発券機1と上位装置3とを具備する情報提供システムであって、前記発券機1は、入力される操作に基づいて乗車券情報を作成し、前記作成された乗車券情報を前記上位装置3に送信する。前記上位装置3は、前記発券機1から送信される乗車券情報を記憶し、記憶した乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得し、取得したURLを前記発券機1に通知する。前記発券機1は、前記上位装置3から通知されるURLを二次元コードに変換し、前記作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行し、前記変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行する。
【解決手段】情報提供システムは、発券機1と上位装置3とを具備する情報提供システムであって、前記発券機1は、入力される操作に基づいて乗車券情報を作成し、前記作成された乗車券情報を前記上位装置3に送信する。前記上位装置3は、前記発券機1から送信される乗車券情報を記憶し、記憶した乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得し、取得したURLを前記発券機1に通知する。前記発券機1は、前記上位装置3から通知されるURLを二次元コードに変換し、前記作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行し、前記変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者に種々の情報の提供を行なう情報提供システム、及び情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道各社の駅には、各種の駅務処理を行なう駅務機器が設置されている。このような駅務機器では、入場券、定期券、乗車券、ストアードフェアカード(SFカード)などの情報記憶媒体に対して種々の処理が行われる。
【0003】
近年、情報記憶媒体として、駅務機器と無線でデータの送受信を行なうことにより、種々の処理を受けることができるIC(Integrated Circuit)を有したIC乗車券などが普及しつつある。
【0004】
また、ICカードなどに記憶する乗車券情報に基づいて二次元コードを生成する技術がある。これを用いて、二次元コードの画像を利用者の所持する携帯端末などに送信し、乗車券として用いる技術が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−59249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、ICを有する定期券及びストアードフェアカードの普及が進んでおり、IC乗車券専用の改札機も運用されている。しかし、IC乗車券は、内部のICに残額情報を記憶する。この為、外部から残額情報、または利用履歴などを確認する場合、ICの記憶内容を専用のリーダに読み取らせて確認する必要がある。
【0006】
そこで、サーバ内で残額情報を管理し、PCなどからのアクセスに応じて残額情報を利用者に通知する残額確認サービスなどが実現されている。しかし、このようなサービスでは、残額確認をするために、PCにより所定のウェブサイトにアクセスし、IDを入力するなどの煩雑な操作を行う必要がある。
【0007】
そこで、本発明の一形態における目的は、容易に情報を提供することができる情報提供システム、及び情報提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る情報提供システムは、発券機と上位装置とを具備する情報提供システムであって、前記発券機は、操作入力を受け付ける為の操作入力手段と、前記操作入力手段による操作に基づいて乗車券情報を作成する乗車券情報作成手段と、前記乗車券情報作成手段により作成された乗車券情報を前記上位装置に送信する乗車券情報送信手段と、前記上位装置から通知されるURLを二次元コードに変換する変換手段と、前記乗車券情報作成手段により作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行する乗車券発行手段と、前記変換手段により変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行するレシート発行手段と、を具備し、前記上位装置は、前記発券機から送信される乗車券情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得するURL取得手段と、前記URL取得手段により取得したURLを前記発券機に通知する通知手段と、を具備する。
【0009】
また、本発明の一実施形態に係る情報提供方法は、操作に基づいて乗車券情報を作成し、前記作成された乗車券情報を記憶し、前記記憶されている乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得し、前記取得したURLを二次元コードに変換し、前記作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行し、前記変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行する。
【発明の効果】
【0010】
この発明の一形態によれば、容易に情報を提供することができる情報提供システム、及び情報提供方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図を参照しながら、本発明の一実施形態に係る情報提供システム、及び情報提供方法について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報提供システム100の構成例について説明する為の図である。情報提供システム100は、定期券発行機1(発券機)、改札機2、IDサーバ3、インターネットサーバ4、及び携帯端末5などを備えている。
【0013】
改札機2は、鉄道などの交通機関における改札処理を行なう。定期券発行機1は、改札機2で処理する乗車券情報を記憶したICカード7(乗車券)を発行する。IDサーバ3は、定期券発行機1及び改札機2から送信される情報に基づいてデータベースを作成し保持する。インターネットサーバ4は、利用者に提供するためのWEBサイトのデータ(HTMLデータ)を保持する。携帯端末5は、利用者の所持する端末装置であり、撮像機能及びWEBアクセス機能を備えている。
【0014】
定期券発行機1は、駅の係員の操作に応じて、ICカード7の新規発行、または更新を行う。即ち、定期券発行機1は、係員により入力される利用者情報、及び定期券情報に基づいてICカード7の発行を行う。また、定期券発行機1は、利用者情報、及び定期券情報をIDサーバ3に送信する。
【0015】
改札機2は、駅の改札口などに設置され、改札口で利用者の所持するICカード7に対して改札処理を行なう。有効な乗車券情報(定期券情報を含む)が記憶されたICカード7が改札機2のICカード処理部に翳された場合、改札機2は、ICカード7を所持する利用者の通行を許可する。改札機2は、ICカード7を処理した場合、残額情報及び利用履歴をIDサーバ3に送信する。
【0016】
IDサーバ3は、電鉄会社の管理センタなどに設置されている。IDサーバ3は、定期券発行機1及び改札機2から送信される情報に基づいてデータベースを作成し、保持する。ICカードは、それぞれ固有の識別情報(ID番号)を有している。即ち、IDサーバ3は、定期券発行機1から送信される利用者情報、及び定期券情報をID番号に対応付けて記憶する。また、IDサーバ3は、改札機2から送信される残額情報及び利用履歴をID番号に対応付けて記憶する。またさらに、IDサーバ3は、Password(Pass)を乱数などにより生成する。IDサーバ3は、生成したPassをID番号に対応付けて記憶する。
【0017】
IDサーバ3は、新たに利用者情報及び定期券情報を記憶した場合、インターネットサーバ4に対してHTMLデータ作成要求とPassとを送信する。
【0018】
インターネットサーバ4は、利用者に提供するためのWEBサイトのデータ(HTMLデータ)を記憶する。インターネットサーバ4は、IDサーバ3から受信した情報に基づいて、個人ごとにサイトを作成する。
【0019】
例えば、インターネットサーバ4は、残額照会の為のページ、履歴照会の為のページ、再発行申請の為のページ、時刻表のページ、及び、駅周辺の情報のページなどを作成して記憶している。また、インターネットサーバ4は、受信したID番号及びPassによりログイン可能なログインページを作成する。なお、逐次変化するデータを含むページ(例えば、残額照会の為のページ及び履歴照会の為のページ)については、IDサーバ3に記憶されているデータを参照してページ内に組み込む構成とする。
【0020】
インターネットサーバ4は、個人ごとにサイトを作成した場合、作成したサイトの、例えばログインページのURL(Uniform Resource Locator)をIDサーバ3に通知する。
【0021】
IDサーバ3は、受信したURLをデータベースに追加する。IDサーバ3は、URL及びPassを定期券発行機1に送信する。
【0022】
定期券発行機1は、係員により入力される利用者情報、及び定期券情報に基づいてICカード7の発行を行うとともに、IDサーバ3から受信したURL及びPASSに基づいてレシート6の発行を行う。
【0023】
レシート6には、図2に示すように、URLを示す文字列61、Passを示す文字列62、及び、URLの情報が暗号化(符号化)されて二次元コードに変換されたイメージ63が印刷されている。また、二次元コードにIDを含むようにしてもよい。
【0024】
携帯端末5は、利用者の所持する携帯電話などの端末である。携帯端末5は、インターネットを介してインターネットサーバ4とデータの通信を行なうことができる。また、携帯端末5は、レシート6に印刷されている二次元コードのイメージ63を撮像し、二次元コードの元のURLを認識することが出来る。
【0025】
即ち、携帯端末5は、二次元コードから読み取ったURLのサイトにアクセスすることができる。また、携帯端末5は、読み取ったURLのサイト上でPassを入力することによりログインすることができる。ログイン状態である場合、携帯端末5は、読み取ったURLのサイト内の種々の情報を取得することができる。
【0026】
定期券発行機1により発行されたICカード7は、内部メモリ7aを有している。IC乗車券として機能するICカード7の内部メモリ7aには、鉄道などの交通機関を利用する為の乗車券情報が記憶されている。内部メモリ7aは、例えば、ID番号、有効期間、有効区間、残額情報、及び利用履歴などを記憶する。
【0027】
ICカード7に記憶されているID番号は、ICカード固有の情報である。改札機2などの駅務機器は、ID番号を用いてICカードから読み取った情報を識別する。有効期間は、ICカード7を定期券として利用することが可能な期間を示す情報である。有効区間は、ICカード7を定期券として利用することが可能な区間を示す情報である。残額情報は、料金の精算に利用可能な金額を示す情報である。利用履歴は、改札を通過した履歴を示す情報である。ID番号はICカード7の券面にも印字されている。
【0028】
図3は、図1に示す定期券発行機1の構成例について説明するためのブロック図である。
図3に示すように、定期券発行機1は、制御部11、表示部12、操作入力部13、ICリーダライタ14、発行部15、印刷部16、及び通信部17などを有している。
【0029】
制御部11は、定期券発行機1全体の制御を司るものである。制御部11は、CPU、CPUの作業領域として機能するバッファメモリ、CPUが実行する種々のプログラムや制御データなどが記憶されているプログラムメモリなどを備えている。制御部11は、CPUがプログラムを実行することにより種々の機能を実現している。
【0030】
表示部12は、各種の処理結果、および、係員への案内表示などを表示する表示装置である。操作入力部13は、ICカード7などの定期券を発行するために必要な情報の入力を受け付ける操作入力手段である。係員は、操作入力部13により種々の操作を入力する。なお、表示部12及び操作入力部13は、タッチパネル内蔵の表示装置により一体に形成されていてもよい。
【0031】
ICリーダライタ14は、ICカード7に対して処理を行なうものである。ICリーダライタ14は、例えば、利用者から受け取ったICカードに対する更新処理、または、定期券発行機1内にストックされているICカードに対する発行処理を行う。
【0032】
ICリーダライタ14は、カードスロット(図示せず)を有している。ICリーダライタ14は、カードスロット内に挿入されたICカード7と無線通信を行なう為のアンテナを有している。ICカードスロットにICカード7が挿入されると、ICリーダライタ14は、制御部11からの指示に基づいて、電波を発する。これにより、ICリーダライタ14は、ICカード7の記憶内容を読み取る、またはデータを書き込むなどの処理を行う。
【0033】
発行部15は、操作入力部13により入力された乗車券情報と利用者情報とをICカード7の内部メモリ7aに記憶し発行する発行手段である。またさらに、係員が利用者から貨幣を預かり、預かった貨幣の金額に応じた残額情報を、ICカード7の内部メモリ7aに記憶してもよい。
【0034】
印刷部16は、制御部11の制御に基づいて、例えば紙などの媒体に印刷を行い、レシート6を発行する。制御部11は、IDサーバ3から受信するURLを暗号化(符号化)し2次元コードのイメージ63を生成する。印刷部16は、制御部11は、IDサーバ3から受信する
通信部17は、IDサーバ3とデータの通信を行なう為の外部通信ユニットである。定期券発行機1は、通信部17により、利用者情報及び定期券情報をIDサーバ3に送信する。
【0035】
図4は、図1に示す自動改札機2の構成例について説明するためのブロック図である。
図4に示すように、改札機2は、制御部21、ICカード処理部23、メモリ26、通信部27、通行制御部28、及び表示部29などを有している。
【0036】
制御部21は、改札機2全体の制御を司るものである。制御部21は、CPU、CPUの作業領域として機能するバッファメモリ、CPUが実行する種々のプログラムや制御データなどが記憶されているプログラムメモリなどから構成される。制御部21では、CPUがプログラムを実行することにより種々の機能を実現している。
【0037】
ICカード処理部23は、利用者が所持するICカード7を処理するものである。ICカード処理部23は、送受信部24を有している。送受信部24は、例えば、アンテナなどで構成され、ICカード7との電波の送受信を行なうためのものである。送受信部24は、アンテナからの電波が届く範囲である送受信可能エリア25内に存在するICカードを検知し、通信を行なう。即ち、ICカード処理部23は、読取手段として機能する。
【0038】
ICカード処理部23は、制御部21からの指示に基づいて、送受信部24を介して送受信可能エリア25内に存在するICカード7から少なくとも識別情報を含む乗車券情報を読み取る。
【0039】
また、ICカード処理部23は、ICカード7に対してデータを書き込む書込処理を行なう。ICカード処理部23は、書込処理を行なう際、ICカード7からデータの書き込み完了を示すコマンドを受信したか否かに基づいて、書込処理が完了したか否かを判定する。
【0040】
メモリ26は、精算処理に必要な運賃情報などを記憶している。通信部27は、サーバ3とデータの通信を行なう為の外部通信ユニットである。
【0041】
通行制御部28は、利用者の通行を制御するものである。通行制御部28は、例えば、利用者の通行を阻止するドア(図示せず)、このドアを制御するドア開閉機構(図示せず)などから構成されている。また、改札機2は、当該改札機2内を通過する人を検知するセンサ(図示せず)を有している。通行制御部28は、センサの検知結果に基づいてドアの開閉のタイミングを制御している。表示部29は、利用者への案内表示などを表示する表示装置などから構成されている。
【0042】
次に制御部21が有している種々の機能について説明する。
制御部21は、ICカード処理部23により読み取ったICカード7に記憶されている定期券情報(乗車券情報)を読み取る処理を行なう。また、制御部21は、ICカード7から読み取った乗車券情報に基づいて利用者の通行の可否を判定する処理を行なう。即ち、まず制御部21は、ICカード7から読み取った乗降履歴に基づいて、引去り額(運賃)を算出する。次に、制御部21は、算出した引去り額とICカード7から読み取った残額情報とを比較し、比較した結果に基づいて利用者の通行の可否を判定する。
【0043】
さらに、制御部21は、ICカード7の乗車券情報を書き換える処理を行なう。つまり、制御部21は、ICカード7に記憶されている残額情報の金額を、算出した引去り額を引いた額に書き換えると同時に、最新の利用履歴を書き込む書込処理を行なう。即ち、制御部21は、ICカード7から読み取った乗車券情報に基づいて改札処理を行ない、処理後の乗車券情報をICカード7に書き込む書込手段として機能する。
【0044】
またさらに、制御部21は、ICカード7から読み取った識別情報と、書込処理により書き込んだ残額情報及び最新の乗降履歴を通信部27によりIDサーバ3に送信する。即ち、通信部27は、ICカード7に書き込む乗車券情報をサーバ3に送信する送信手段として機能する。
【0045】
図5は、図1に示すIDサーバ3に記憶されているデータの構成例について説明する為の説明図である。
【0046】
上述したように、IDサーバ3は、定期券発行機1及び改札機2から送信される情報に基づいてデータベースを作成する。即ち、IDサーバ3は、図5に示すように、定期券発行機1から受信する利用者情報及び定期券情報、改札機2から送信される残額情報及び利用履歴、並びに、URL及びPassをID番号に対応付けて記憶する。
【0047】
IDサーバ3は、図示しない制御部、記憶部、及び通信部などを有している。
IDサーバ3は制御部の制御に基づいて動作する。制御部は、CPU、CPUの作業領域として機能するバッファメモリ、CPUが実行する種々のプログラムや制御データなどが記憶されているプログラムメモリなどから構成される。IDサーバ3の制御部は、プログラムメモリに記憶されているプログラムを実行することにより、Passを生成する。
【0048】
IDサーバ3の記憶部は、上述したようなデータベースを記憶する。IDサーバ3の記憶部により記憶されているデータベースは、改札機2からデータを受信した場合、逐次、残額情報及び利用履歴を更新する。
【0049】
IDサーバ3の通信部は、定期券発行機1及び改札機2と通信を行なうものである。通信部は、LANなどにより定期券発行機1及び改札機2と接続されている。通信部は、定期券発行機1及び改札機2と種々の情報の授受を行う。また、通信部は、インターネットサーバ4とLANなどにより接続されている。利用者が携帯端末5によりインターネットサーバ4の所定のサイトにログイン状態である場合、IDサーバ3は、インターネットサーバ4からの要求に応じて残額情報、利用履歴、及び定期券情報などをインターネットサーバ4に送信する。
【0050】
図6は、図1に示す携帯端末5の構成例について説明するためのブロック図である。
図6に示すように、携帯端末5は、制御部51、操作入力部52、表示部53、撮像部54、及び通信部55などを有している。
制御部51は、携帯端末5全体の制御を司るものである。制御部51は、CPU、CPUの作業領域として機能するバッファメモリ、CPUが実行する種々のプログラムや制御データなどが記憶されているプログラムメモリなどから構成される。制御部51では、CPUがプログラムを実行することにより種々の機能を実現している。
【0051】
操作入力部52は、携帯端末5の操作者(利用者)の操作入力を携帯端末5の各部の動作に反映させる為のインターフェースである。表示部53は、液晶ディスプレイなどの表示装置により構成され、制御部51による制御に基づいて種々の画面を表示させる。
【0052】
撮像部54は、画像を取得する。撮像部54は、例えば、CMOS、またはCCDなどのセンサにより構成されるカメラである。撮像部54は、制御部51の制御に応じて、所定範囲の画像を取得する。例えば、撮像部54により二次元コードを含む画像を取得した場合、制御部51は、二次元コードから種々の情報を抽出する。
【0053】
通信部55は、図示しないアンテナを有する。制御部51は、通信部55によりインターネットに接続し、様々なWEBサイトにアクセスすることができる。即ち、二次元コードから抽出した情報がURLである場合、携帯端末5は、URLへの接続を利用者に確認し、通信部55によりURLが示すサイトにアクセスすることができる。
【0054】
また、二次元コードにID番号が含まれている場合、携帯端末5は、アクセス要求と併せてID番号をインターネットサーバ4に送信することができる。これにより、ID番号を入力する必要がなくなる。
【0055】
図7は、図1に示す情報提供システム100の各構成において行われる処理を説明するためのシーケンスである。
【0056】
定期券の発行、または更新を行う場合、定期券発行機1は、操作入力部13に入力される操作に応じて、定期券の発行に必要な利用者情報及び定期券情報を作成する(ステップS11)。
【0057】
定期券発行機1は、通信部17により、利用者情報及び定期券情報をIDサーバ3に送信する(ステップS12)。
【0058】
IDサーバ3は、定期券発行機1から送信される利用者情報及び定期券情報をID番号毎に保存する(ステップS13)。
【0059】
IDサーバ3は、Password(Pass)を乱数などにより生成し、ID番号に対応付けて記憶する(ステップS14)。
【0060】
IDサーバ3は、新たに利用者情報及び定期券情報を記憶した場合、インターネットサーバ4に対してHTMLデータ作成要求とPassとを送信する(ステップS15)。
【0061】
インターネットサーバ4は、IDサーバ3から受信した場合、HTMLデータを作成する16情報に基づいて、個人ごとにサイトを作成する(ステップS16)。例えば、インターネットサーバ4は、残額照会の為のページ、利用履歴照会の為のページ、再発行申請の為のページ、時刻表のページ、駅周辺の情報のページ、及びこれらのページへのアクセスを制限する為のログインページなどを作成する。
【0062】
インターネットサーバ4は、作成したHTMLデータを保存する(ステップS17)。
【0063】
インターネットサーバ4は、作成したログインページのURLをIDサーバ3に通知する(ステップS18)。
【0064】
IDサーバ3は、受信したURLをID番号に対応付けて記憶する(ステップS19)。
【0065】
IDサーバ3は、上記のステップにおいてデータベースに追加したID番号に対応付けられているURL及びPassを定期券発行機1に送信する(ステップS20)。
【0066】
定期券発行機1は、ICカード7及びレシート6の発行を行う。即ち、定期券発行機1は、利用者情報、及び定期券情報に基づいてICカード7の発行を行う。定期券発行機1は、IDサーバ3から受信したURLに基づいて二次元コードを生成し、URLを示す文字列61、Passを示す文字列62、及びイメージ63をレシートの一面に印字して発行する。
【0067】
上記した処理により、情報提供システム100は、係員により入力された利用者情報及び定期券情報を記憶するICカード7を発行し、利用者情報及び定期券情報に関するサイトをインターネットサーバ4に作成し、利用者情報及び定期券情報、並びにインターネットサーバ4内に作成されたサイトのURLをIDサーバ3に記憶し、URL及びPassが印字されたレシートを発行することができる。
【0068】
また、情報提供システム100は、改札機2によりICカード7を処理した場合、残額情報及び最新の乗降履歴をIDサーバ3に送信する。これにより、IDサーバ3は、ICカード毎に最新の残額情報及び利用履歴を保持する。
【0069】
図8は、図1に示す情報提供システム100の各構成において行われる処理を説明するためのシーケンスである。
【0070】
本実施形態に係る情報提供システムを利用する場合、携帯端末5は、利用者の操作入力に基づいてレシート6のイメージ63を撮像し、二次元コードを読み取る(ステップS31)。これにより、携帯端末5は、読み取った二次元コードを解析し、二次元コードに格納されているインターネットサーバ4に保持されているログインページのURLを取得する。
【0071】
携帯端末5は、取得したURLへのアクセス要求をインターネットサーバ4に送信する(ステップS32)。
【0072】
インターネットサーバ4は、アクセス要求に応じて、受信したURLに格納されているログインページのHTMLデータを読み出す(ステップS33)。インターネットサーバ4は、読み出したHTMLデータを携帯端末5に送信する(ステップS34)。
【0073】
携帯端末5は、HTMLデータを受信すると、図9に示すようなログインページの画面を表示する(ステップS35)。図9は、利用者にID及びPassを入力させる為のログイン画面である。ログイン画面にはID入力欄91、Pass入力欄92、及びログインボタンが表示される。携帯端末5は、操作入力部52により入力される操作に応じてID入力欄91及びPass入力欄92にID及びPassを入力する(ステップS36)。ログインボタン93が選択される場合、携帯端末5は、ID入力欄91及びPass入力欄92に入力されているID及びPassをインターネットサーバ4に暗号通信により送信する(ステップS37)。
【0074】
インターネットサーバ4は、受信したID及びPassに基づいてログイン処理を行う(ステップS38)。即ち、インターネットサーバ4は、ログイン画面のHTMLデータを作成時にIDサーバ3から受け取ったID及びPassと一致するか否か照合を行う。ログインが正常に完了した場合、インターネットサーバ4は、メニュー画面のHTMLデータを読み出す(ステップS39)。インターネットサーバ4は、読み出したHTMLデータを携帯端末5に送信する(ステップS40)。
【0075】
携帯端末5は、HTMLデータを受信すると、図10に示すようなメニュー画面を表示する(ステップS41)。図10は、利用者にメニューを選択させる為のメニュー画面である。メニュー画面には「履歴照会&残額照会」、「再発行申請」、「時刻表」、及び「周辺検索」などの文字列が表示される。各文字列は、それぞれ、「履歴照会&残額照会ページ」、「再発行申請ページ」、「時刻表ページ」、及び「周辺検索ページ」などのHTMLデータのURLが埋め込まれている。
【0076】
メニュー画面を表示した状態で操作が入力された場合(ステップS42)。携帯端末5は、操作により選択された文字列に埋め込まれたURLのページへのアクセス要求をインターネットサーバ4に送信する(ステップS43)。ここでは、例えば、「履歴照会&残額照会」が選択されたと仮定する。
【0077】
インターネットサーバ4は、アクセス要求に応じて、受信したURLに格納されているログインページのHTMLデータを読み出すと同時に、IDサーバ3に記憶されているデータの参照を行う(ステップS44)。インターネットサーバ4は、IDサーバ3から取得した残額情報及び利用履歴などの情報を読み出したHTMLデータに組み込み、履歴照会&残額照会画面のHTMLデータを作成する(ステップS45)。インターネットサーバ4は、作成したHTMLデータを携帯端末5に送信する(ステップS46)。
【0078】
携帯端末5は、HTMLデータを受信すると、図11に示すような履歴照会&残額照会画面を表示する(ステップS47)。図11は、利用者に残額情報及び利用履歴を提供する為の履歴照会&残額照会画面である。履歴照会&残額照会画面にはICカード7に残っている金額の情報(残額情報)を表示する表示欄111、利用履歴を表示する表示欄112、及び他のページへのリンク113などが表示される。
【0079】
表示欄111に表示される残額は、IDサーバ3に格納されている残額情報に基づいて表示された情報であり、最新のものが表示される。また、表示欄112には、利用月日、入場駅、出場駅、及び料金などの情報が表示される。
【0080】
上記したように、本実施形態に係る情報提供システムは、利用者情報及び定期券情報をIDサーバに登録するとともに、ICカード発行時にインターネットサーバにユニークな情報提供サイトを作成する。情報提供システムは、作成したサイトのURLを二次元コードのイメージに変換し、変換したイメージ、URL、及びPassをレシートに印字して発行する。
【0081】
携帯端末により二次元コードを読み取った場合、携帯端末は、URLを認識する。携帯端末は、認識したURLに基づいてインターネットサーバにアクセスし、Passを送信する。インターネットサーバは、IDサーバに格納されているPassと受信したPassとで照合を行い、一致した場合ログインを許可する。ログイン状態になった場合、携帯端末は、インターネットサーバに格納されている各情報のページを閲覧することができる。これにより、容易に情報を提供することができる情報提供システム、及び情報提供方法を提供することができる。
【0082】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0083】
例えば、本実施形態では、定期券のICカード7を発行する際に二次元コードを印字したレシート6を発行するとして説明したが、これに限定されない。残額確認及び利用履歴の照会を除くページに限定すれば、例えば、磁気乗車券発行時にインターネットサーバ4に乗車券情報に応じたサイトを作成し、そのサイトのURLを二次元コードのイメージで印字したレシートを発行する構成であってもよい。
【0084】
また、本実施形態の携帯端末5は、二次元コードを撮像することによりURLを取得する構成として説明したが、これに限定されない。例えば、操作入力部52によりURLを入力する構成であってもよい。
【0085】
また、本実施形態では、定期券発行機1によりICカード7及びレシート6を発行する構成として説明したがこれに限定されない。例えば、磁気乗車券の券売機により磁気乗車券を発行する場合に、レシート6を発行する構成であってもよい。また、インターネットサーバ4に作成するサイトを残額確認及び利用履歴の照会のみに限定すれば、ICカード7は定期券に限定されない。即ち、定期券情報を持たないストアードフェアカードでも本発明は実現可能である。
【0086】
またさらに、本実施形態では、改札機2によりICカード7を処理した場合にIDサーバ3の残額情報及び利用履歴を更新するとして説明したが、これに限定されない。例えば、券売機によりICカード7に料金をチャージした場合にもIDサーバ3の残額情報及び利用履歴を更新するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る情報提供システムの構成例について説明する為の図である。
【図2】図2は、図1に示す定期券発行機により発行されるレシートについて説明する為の説明図である。
【図3】図3は、図1に示す定期券発行機の構成例について説明するためのブロック図である。
【図4】図4は、図1に示す自動改札機の構成例について説明するためのブロック図である。
【図5】図5は、図1に示すIDサーバに記憶されているデータの構成例について説明する為の説明図である。
【図6】図6は、図1に示す携帯端末の構成例について説明するためのブロック図である。
【図7】図7は、図1に示す情報提供システムの各構成において行われる処理を説明するためのシーケンスである。
【図8】図8は、図1に示す情報提供システムの各構成において行われる処理を説明するためのシーケンスである。
【図9】図9は、利用者にID及びPassを入力させる為のログイン画面である。
【図10】図10は、利用者にメニューを選択させる為のメニュー画面である。
【図11】図11は、利用者に残額情報及び利用履歴を提供する為の履歴照会&残額照会画面である。
【符号の説明】
【0088】
1…定期券発行機、2…改札機、3…IDサーバ、4…インターネットサーバ、5…携帯端末、6…レシート、7…ICカード、7a…内部メモリ、11…制御部、12…表示部、13…操作入力部、14…ICリーダライタ、15…発行部、16…印刷部、17…通信部、21…制御部、23…ICカード処理部、24…送受信部、26…メモリ、27…通信部、28…通行制御部、29…表示部、51…制御部、52…操作入力部、53…表示部、54…撮像部、55…通信部、61…文字列、62…文字列、63…イメージ、100…情報提供システム。
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者に種々の情報の提供を行なう情報提供システム、及び情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道各社の駅には、各種の駅務処理を行なう駅務機器が設置されている。このような駅務機器では、入場券、定期券、乗車券、ストアードフェアカード(SFカード)などの情報記憶媒体に対して種々の処理が行われる。
【0003】
近年、情報記憶媒体として、駅務機器と無線でデータの送受信を行なうことにより、種々の処理を受けることができるIC(Integrated Circuit)を有したIC乗車券などが普及しつつある。
【0004】
また、ICカードなどに記憶する乗車券情報に基づいて二次元コードを生成する技術がある。これを用いて、二次元コードの画像を利用者の所持する携帯端末などに送信し、乗車券として用いる技術が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−59249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、ICを有する定期券及びストアードフェアカードの普及が進んでおり、IC乗車券専用の改札機も運用されている。しかし、IC乗車券は、内部のICに残額情報を記憶する。この為、外部から残額情報、または利用履歴などを確認する場合、ICの記憶内容を専用のリーダに読み取らせて確認する必要がある。
【0006】
そこで、サーバ内で残額情報を管理し、PCなどからのアクセスに応じて残額情報を利用者に通知する残額確認サービスなどが実現されている。しかし、このようなサービスでは、残額確認をするために、PCにより所定のウェブサイトにアクセスし、IDを入力するなどの煩雑な操作を行う必要がある。
【0007】
そこで、本発明の一形態における目的は、容易に情報を提供することができる情報提供システム、及び情報提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る情報提供システムは、発券機と上位装置とを具備する情報提供システムであって、前記発券機は、操作入力を受け付ける為の操作入力手段と、前記操作入力手段による操作に基づいて乗車券情報を作成する乗車券情報作成手段と、前記乗車券情報作成手段により作成された乗車券情報を前記上位装置に送信する乗車券情報送信手段と、前記上位装置から通知されるURLを二次元コードに変換する変換手段と、前記乗車券情報作成手段により作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行する乗車券発行手段と、前記変換手段により変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行するレシート発行手段と、を具備し、前記上位装置は、前記発券機から送信される乗車券情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得するURL取得手段と、前記URL取得手段により取得したURLを前記発券機に通知する通知手段と、を具備する。
【0009】
また、本発明の一実施形態に係る情報提供方法は、操作に基づいて乗車券情報を作成し、前記作成された乗車券情報を記憶し、前記記憶されている乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得し、前記取得したURLを二次元コードに変換し、前記作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行し、前記変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行する。
【発明の効果】
【0010】
この発明の一形態によれば、容易に情報を提供することができる情報提供システム、及び情報提供方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図を参照しながら、本発明の一実施形態に係る情報提供システム、及び情報提供方法について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報提供システム100の構成例について説明する為の図である。情報提供システム100は、定期券発行機1(発券機)、改札機2、IDサーバ3、インターネットサーバ4、及び携帯端末5などを備えている。
【0013】
改札機2は、鉄道などの交通機関における改札処理を行なう。定期券発行機1は、改札機2で処理する乗車券情報を記憶したICカード7(乗車券)を発行する。IDサーバ3は、定期券発行機1及び改札機2から送信される情報に基づいてデータベースを作成し保持する。インターネットサーバ4は、利用者に提供するためのWEBサイトのデータ(HTMLデータ)を保持する。携帯端末5は、利用者の所持する端末装置であり、撮像機能及びWEBアクセス機能を備えている。
【0014】
定期券発行機1は、駅の係員の操作に応じて、ICカード7の新規発行、または更新を行う。即ち、定期券発行機1は、係員により入力される利用者情報、及び定期券情報に基づいてICカード7の発行を行う。また、定期券発行機1は、利用者情報、及び定期券情報をIDサーバ3に送信する。
【0015】
改札機2は、駅の改札口などに設置され、改札口で利用者の所持するICカード7に対して改札処理を行なう。有効な乗車券情報(定期券情報を含む)が記憶されたICカード7が改札機2のICカード処理部に翳された場合、改札機2は、ICカード7を所持する利用者の通行を許可する。改札機2は、ICカード7を処理した場合、残額情報及び利用履歴をIDサーバ3に送信する。
【0016】
IDサーバ3は、電鉄会社の管理センタなどに設置されている。IDサーバ3は、定期券発行機1及び改札機2から送信される情報に基づいてデータベースを作成し、保持する。ICカードは、それぞれ固有の識別情報(ID番号)を有している。即ち、IDサーバ3は、定期券発行機1から送信される利用者情報、及び定期券情報をID番号に対応付けて記憶する。また、IDサーバ3は、改札機2から送信される残額情報及び利用履歴をID番号に対応付けて記憶する。またさらに、IDサーバ3は、Password(Pass)を乱数などにより生成する。IDサーバ3は、生成したPassをID番号に対応付けて記憶する。
【0017】
IDサーバ3は、新たに利用者情報及び定期券情報を記憶した場合、インターネットサーバ4に対してHTMLデータ作成要求とPassとを送信する。
【0018】
インターネットサーバ4は、利用者に提供するためのWEBサイトのデータ(HTMLデータ)を記憶する。インターネットサーバ4は、IDサーバ3から受信した情報に基づいて、個人ごとにサイトを作成する。
【0019】
例えば、インターネットサーバ4は、残額照会の為のページ、履歴照会の為のページ、再発行申請の為のページ、時刻表のページ、及び、駅周辺の情報のページなどを作成して記憶している。また、インターネットサーバ4は、受信したID番号及びPassによりログイン可能なログインページを作成する。なお、逐次変化するデータを含むページ(例えば、残額照会の為のページ及び履歴照会の為のページ)については、IDサーバ3に記憶されているデータを参照してページ内に組み込む構成とする。
【0020】
インターネットサーバ4は、個人ごとにサイトを作成した場合、作成したサイトの、例えばログインページのURL(Uniform Resource Locator)をIDサーバ3に通知する。
【0021】
IDサーバ3は、受信したURLをデータベースに追加する。IDサーバ3は、URL及びPassを定期券発行機1に送信する。
【0022】
定期券発行機1は、係員により入力される利用者情報、及び定期券情報に基づいてICカード7の発行を行うとともに、IDサーバ3から受信したURL及びPASSに基づいてレシート6の発行を行う。
【0023】
レシート6には、図2に示すように、URLを示す文字列61、Passを示す文字列62、及び、URLの情報が暗号化(符号化)されて二次元コードに変換されたイメージ63が印刷されている。また、二次元コードにIDを含むようにしてもよい。
【0024】
携帯端末5は、利用者の所持する携帯電話などの端末である。携帯端末5は、インターネットを介してインターネットサーバ4とデータの通信を行なうことができる。また、携帯端末5は、レシート6に印刷されている二次元コードのイメージ63を撮像し、二次元コードの元のURLを認識することが出来る。
【0025】
即ち、携帯端末5は、二次元コードから読み取ったURLのサイトにアクセスすることができる。また、携帯端末5は、読み取ったURLのサイト上でPassを入力することによりログインすることができる。ログイン状態である場合、携帯端末5は、読み取ったURLのサイト内の種々の情報を取得することができる。
【0026】
定期券発行機1により発行されたICカード7は、内部メモリ7aを有している。IC乗車券として機能するICカード7の内部メモリ7aには、鉄道などの交通機関を利用する為の乗車券情報が記憶されている。内部メモリ7aは、例えば、ID番号、有効期間、有効区間、残額情報、及び利用履歴などを記憶する。
【0027】
ICカード7に記憶されているID番号は、ICカード固有の情報である。改札機2などの駅務機器は、ID番号を用いてICカードから読み取った情報を識別する。有効期間は、ICカード7を定期券として利用することが可能な期間を示す情報である。有効区間は、ICカード7を定期券として利用することが可能な区間を示す情報である。残額情報は、料金の精算に利用可能な金額を示す情報である。利用履歴は、改札を通過した履歴を示す情報である。ID番号はICカード7の券面にも印字されている。
【0028】
図3は、図1に示す定期券発行機1の構成例について説明するためのブロック図である。
図3に示すように、定期券発行機1は、制御部11、表示部12、操作入力部13、ICリーダライタ14、発行部15、印刷部16、及び通信部17などを有している。
【0029】
制御部11は、定期券発行機1全体の制御を司るものである。制御部11は、CPU、CPUの作業領域として機能するバッファメモリ、CPUが実行する種々のプログラムや制御データなどが記憶されているプログラムメモリなどを備えている。制御部11は、CPUがプログラムを実行することにより種々の機能を実現している。
【0030】
表示部12は、各種の処理結果、および、係員への案内表示などを表示する表示装置である。操作入力部13は、ICカード7などの定期券を発行するために必要な情報の入力を受け付ける操作入力手段である。係員は、操作入力部13により種々の操作を入力する。なお、表示部12及び操作入力部13は、タッチパネル内蔵の表示装置により一体に形成されていてもよい。
【0031】
ICリーダライタ14は、ICカード7に対して処理を行なうものである。ICリーダライタ14は、例えば、利用者から受け取ったICカードに対する更新処理、または、定期券発行機1内にストックされているICカードに対する発行処理を行う。
【0032】
ICリーダライタ14は、カードスロット(図示せず)を有している。ICリーダライタ14は、カードスロット内に挿入されたICカード7と無線通信を行なう為のアンテナを有している。ICカードスロットにICカード7が挿入されると、ICリーダライタ14は、制御部11からの指示に基づいて、電波を発する。これにより、ICリーダライタ14は、ICカード7の記憶内容を読み取る、またはデータを書き込むなどの処理を行う。
【0033】
発行部15は、操作入力部13により入力された乗車券情報と利用者情報とをICカード7の内部メモリ7aに記憶し発行する発行手段である。またさらに、係員が利用者から貨幣を預かり、預かった貨幣の金額に応じた残額情報を、ICカード7の内部メモリ7aに記憶してもよい。
【0034】
印刷部16は、制御部11の制御に基づいて、例えば紙などの媒体に印刷を行い、レシート6を発行する。制御部11は、IDサーバ3から受信するURLを暗号化(符号化)し2次元コードのイメージ63を生成する。印刷部16は、制御部11は、IDサーバ3から受信する
通信部17は、IDサーバ3とデータの通信を行なう為の外部通信ユニットである。定期券発行機1は、通信部17により、利用者情報及び定期券情報をIDサーバ3に送信する。
【0035】
図4は、図1に示す自動改札機2の構成例について説明するためのブロック図である。
図4に示すように、改札機2は、制御部21、ICカード処理部23、メモリ26、通信部27、通行制御部28、及び表示部29などを有している。
【0036】
制御部21は、改札機2全体の制御を司るものである。制御部21は、CPU、CPUの作業領域として機能するバッファメモリ、CPUが実行する種々のプログラムや制御データなどが記憶されているプログラムメモリなどから構成される。制御部21では、CPUがプログラムを実行することにより種々の機能を実現している。
【0037】
ICカード処理部23は、利用者が所持するICカード7を処理するものである。ICカード処理部23は、送受信部24を有している。送受信部24は、例えば、アンテナなどで構成され、ICカード7との電波の送受信を行なうためのものである。送受信部24は、アンテナからの電波が届く範囲である送受信可能エリア25内に存在するICカードを検知し、通信を行なう。即ち、ICカード処理部23は、読取手段として機能する。
【0038】
ICカード処理部23は、制御部21からの指示に基づいて、送受信部24を介して送受信可能エリア25内に存在するICカード7から少なくとも識別情報を含む乗車券情報を読み取る。
【0039】
また、ICカード処理部23は、ICカード7に対してデータを書き込む書込処理を行なう。ICカード処理部23は、書込処理を行なう際、ICカード7からデータの書き込み完了を示すコマンドを受信したか否かに基づいて、書込処理が完了したか否かを判定する。
【0040】
メモリ26は、精算処理に必要な運賃情報などを記憶している。通信部27は、サーバ3とデータの通信を行なう為の外部通信ユニットである。
【0041】
通行制御部28は、利用者の通行を制御するものである。通行制御部28は、例えば、利用者の通行を阻止するドア(図示せず)、このドアを制御するドア開閉機構(図示せず)などから構成されている。また、改札機2は、当該改札機2内を通過する人を検知するセンサ(図示せず)を有している。通行制御部28は、センサの検知結果に基づいてドアの開閉のタイミングを制御している。表示部29は、利用者への案内表示などを表示する表示装置などから構成されている。
【0042】
次に制御部21が有している種々の機能について説明する。
制御部21は、ICカード処理部23により読み取ったICカード7に記憶されている定期券情報(乗車券情報)を読み取る処理を行なう。また、制御部21は、ICカード7から読み取った乗車券情報に基づいて利用者の通行の可否を判定する処理を行なう。即ち、まず制御部21は、ICカード7から読み取った乗降履歴に基づいて、引去り額(運賃)を算出する。次に、制御部21は、算出した引去り額とICカード7から読み取った残額情報とを比較し、比較した結果に基づいて利用者の通行の可否を判定する。
【0043】
さらに、制御部21は、ICカード7の乗車券情報を書き換える処理を行なう。つまり、制御部21は、ICカード7に記憶されている残額情報の金額を、算出した引去り額を引いた額に書き換えると同時に、最新の利用履歴を書き込む書込処理を行なう。即ち、制御部21は、ICカード7から読み取った乗車券情報に基づいて改札処理を行ない、処理後の乗車券情報をICカード7に書き込む書込手段として機能する。
【0044】
またさらに、制御部21は、ICカード7から読み取った識別情報と、書込処理により書き込んだ残額情報及び最新の乗降履歴を通信部27によりIDサーバ3に送信する。即ち、通信部27は、ICカード7に書き込む乗車券情報をサーバ3に送信する送信手段として機能する。
【0045】
図5は、図1に示すIDサーバ3に記憶されているデータの構成例について説明する為の説明図である。
【0046】
上述したように、IDサーバ3は、定期券発行機1及び改札機2から送信される情報に基づいてデータベースを作成する。即ち、IDサーバ3は、図5に示すように、定期券発行機1から受信する利用者情報及び定期券情報、改札機2から送信される残額情報及び利用履歴、並びに、URL及びPassをID番号に対応付けて記憶する。
【0047】
IDサーバ3は、図示しない制御部、記憶部、及び通信部などを有している。
IDサーバ3は制御部の制御に基づいて動作する。制御部は、CPU、CPUの作業領域として機能するバッファメモリ、CPUが実行する種々のプログラムや制御データなどが記憶されているプログラムメモリなどから構成される。IDサーバ3の制御部は、プログラムメモリに記憶されているプログラムを実行することにより、Passを生成する。
【0048】
IDサーバ3の記憶部は、上述したようなデータベースを記憶する。IDサーバ3の記憶部により記憶されているデータベースは、改札機2からデータを受信した場合、逐次、残額情報及び利用履歴を更新する。
【0049】
IDサーバ3の通信部は、定期券発行機1及び改札機2と通信を行なうものである。通信部は、LANなどにより定期券発行機1及び改札機2と接続されている。通信部は、定期券発行機1及び改札機2と種々の情報の授受を行う。また、通信部は、インターネットサーバ4とLANなどにより接続されている。利用者が携帯端末5によりインターネットサーバ4の所定のサイトにログイン状態である場合、IDサーバ3は、インターネットサーバ4からの要求に応じて残額情報、利用履歴、及び定期券情報などをインターネットサーバ4に送信する。
【0050】
図6は、図1に示す携帯端末5の構成例について説明するためのブロック図である。
図6に示すように、携帯端末5は、制御部51、操作入力部52、表示部53、撮像部54、及び通信部55などを有している。
制御部51は、携帯端末5全体の制御を司るものである。制御部51は、CPU、CPUの作業領域として機能するバッファメモリ、CPUが実行する種々のプログラムや制御データなどが記憶されているプログラムメモリなどから構成される。制御部51では、CPUがプログラムを実行することにより種々の機能を実現している。
【0051】
操作入力部52は、携帯端末5の操作者(利用者)の操作入力を携帯端末5の各部の動作に反映させる為のインターフェースである。表示部53は、液晶ディスプレイなどの表示装置により構成され、制御部51による制御に基づいて種々の画面を表示させる。
【0052】
撮像部54は、画像を取得する。撮像部54は、例えば、CMOS、またはCCDなどのセンサにより構成されるカメラである。撮像部54は、制御部51の制御に応じて、所定範囲の画像を取得する。例えば、撮像部54により二次元コードを含む画像を取得した場合、制御部51は、二次元コードから種々の情報を抽出する。
【0053】
通信部55は、図示しないアンテナを有する。制御部51は、通信部55によりインターネットに接続し、様々なWEBサイトにアクセスすることができる。即ち、二次元コードから抽出した情報がURLである場合、携帯端末5は、URLへの接続を利用者に確認し、通信部55によりURLが示すサイトにアクセスすることができる。
【0054】
また、二次元コードにID番号が含まれている場合、携帯端末5は、アクセス要求と併せてID番号をインターネットサーバ4に送信することができる。これにより、ID番号を入力する必要がなくなる。
【0055】
図7は、図1に示す情報提供システム100の各構成において行われる処理を説明するためのシーケンスである。
【0056】
定期券の発行、または更新を行う場合、定期券発行機1は、操作入力部13に入力される操作に応じて、定期券の発行に必要な利用者情報及び定期券情報を作成する(ステップS11)。
【0057】
定期券発行機1は、通信部17により、利用者情報及び定期券情報をIDサーバ3に送信する(ステップS12)。
【0058】
IDサーバ3は、定期券発行機1から送信される利用者情報及び定期券情報をID番号毎に保存する(ステップS13)。
【0059】
IDサーバ3は、Password(Pass)を乱数などにより生成し、ID番号に対応付けて記憶する(ステップS14)。
【0060】
IDサーバ3は、新たに利用者情報及び定期券情報を記憶した場合、インターネットサーバ4に対してHTMLデータ作成要求とPassとを送信する(ステップS15)。
【0061】
インターネットサーバ4は、IDサーバ3から受信した場合、HTMLデータを作成する16情報に基づいて、個人ごとにサイトを作成する(ステップS16)。例えば、インターネットサーバ4は、残額照会の為のページ、利用履歴照会の為のページ、再発行申請の為のページ、時刻表のページ、駅周辺の情報のページ、及びこれらのページへのアクセスを制限する為のログインページなどを作成する。
【0062】
インターネットサーバ4は、作成したHTMLデータを保存する(ステップS17)。
【0063】
インターネットサーバ4は、作成したログインページのURLをIDサーバ3に通知する(ステップS18)。
【0064】
IDサーバ3は、受信したURLをID番号に対応付けて記憶する(ステップS19)。
【0065】
IDサーバ3は、上記のステップにおいてデータベースに追加したID番号に対応付けられているURL及びPassを定期券発行機1に送信する(ステップS20)。
【0066】
定期券発行機1は、ICカード7及びレシート6の発行を行う。即ち、定期券発行機1は、利用者情報、及び定期券情報に基づいてICカード7の発行を行う。定期券発行機1は、IDサーバ3から受信したURLに基づいて二次元コードを生成し、URLを示す文字列61、Passを示す文字列62、及びイメージ63をレシートの一面に印字して発行する。
【0067】
上記した処理により、情報提供システム100は、係員により入力された利用者情報及び定期券情報を記憶するICカード7を発行し、利用者情報及び定期券情報に関するサイトをインターネットサーバ4に作成し、利用者情報及び定期券情報、並びにインターネットサーバ4内に作成されたサイトのURLをIDサーバ3に記憶し、URL及びPassが印字されたレシートを発行することができる。
【0068】
また、情報提供システム100は、改札機2によりICカード7を処理した場合、残額情報及び最新の乗降履歴をIDサーバ3に送信する。これにより、IDサーバ3は、ICカード毎に最新の残額情報及び利用履歴を保持する。
【0069】
図8は、図1に示す情報提供システム100の各構成において行われる処理を説明するためのシーケンスである。
【0070】
本実施形態に係る情報提供システムを利用する場合、携帯端末5は、利用者の操作入力に基づいてレシート6のイメージ63を撮像し、二次元コードを読み取る(ステップS31)。これにより、携帯端末5は、読み取った二次元コードを解析し、二次元コードに格納されているインターネットサーバ4に保持されているログインページのURLを取得する。
【0071】
携帯端末5は、取得したURLへのアクセス要求をインターネットサーバ4に送信する(ステップS32)。
【0072】
インターネットサーバ4は、アクセス要求に応じて、受信したURLに格納されているログインページのHTMLデータを読み出す(ステップS33)。インターネットサーバ4は、読み出したHTMLデータを携帯端末5に送信する(ステップS34)。
【0073】
携帯端末5は、HTMLデータを受信すると、図9に示すようなログインページの画面を表示する(ステップS35)。図9は、利用者にID及びPassを入力させる為のログイン画面である。ログイン画面にはID入力欄91、Pass入力欄92、及びログインボタンが表示される。携帯端末5は、操作入力部52により入力される操作に応じてID入力欄91及びPass入力欄92にID及びPassを入力する(ステップS36)。ログインボタン93が選択される場合、携帯端末5は、ID入力欄91及びPass入力欄92に入力されているID及びPassをインターネットサーバ4に暗号通信により送信する(ステップS37)。
【0074】
インターネットサーバ4は、受信したID及びPassに基づいてログイン処理を行う(ステップS38)。即ち、インターネットサーバ4は、ログイン画面のHTMLデータを作成時にIDサーバ3から受け取ったID及びPassと一致するか否か照合を行う。ログインが正常に完了した場合、インターネットサーバ4は、メニュー画面のHTMLデータを読み出す(ステップS39)。インターネットサーバ4は、読み出したHTMLデータを携帯端末5に送信する(ステップS40)。
【0075】
携帯端末5は、HTMLデータを受信すると、図10に示すようなメニュー画面を表示する(ステップS41)。図10は、利用者にメニューを選択させる為のメニュー画面である。メニュー画面には「履歴照会&残額照会」、「再発行申請」、「時刻表」、及び「周辺検索」などの文字列が表示される。各文字列は、それぞれ、「履歴照会&残額照会ページ」、「再発行申請ページ」、「時刻表ページ」、及び「周辺検索ページ」などのHTMLデータのURLが埋め込まれている。
【0076】
メニュー画面を表示した状態で操作が入力された場合(ステップS42)。携帯端末5は、操作により選択された文字列に埋め込まれたURLのページへのアクセス要求をインターネットサーバ4に送信する(ステップS43)。ここでは、例えば、「履歴照会&残額照会」が選択されたと仮定する。
【0077】
インターネットサーバ4は、アクセス要求に応じて、受信したURLに格納されているログインページのHTMLデータを読み出すと同時に、IDサーバ3に記憶されているデータの参照を行う(ステップS44)。インターネットサーバ4は、IDサーバ3から取得した残額情報及び利用履歴などの情報を読み出したHTMLデータに組み込み、履歴照会&残額照会画面のHTMLデータを作成する(ステップS45)。インターネットサーバ4は、作成したHTMLデータを携帯端末5に送信する(ステップS46)。
【0078】
携帯端末5は、HTMLデータを受信すると、図11に示すような履歴照会&残額照会画面を表示する(ステップS47)。図11は、利用者に残額情報及び利用履歴を提供する為の履歴照会&残額照会画面である。履歴照会&残額照会画面にはICカード7に残っている金額の情報(残額情報)を表示する表示欄111、利用履歴を表示する表示欄112、及び他のページへのリンク113などが表示される。
【0079】
表示欄111に表示される残額は、IDサーバ3に格納されている残額情報に基づいて表示された情報であり、最新のものが表示される。また、表示欄112には、利用月日、入場駅、出場駅、及び料金などの情報が表示される。
【0080】
上記したように、本実施形態に係る情報提供システムは、利用者情報及び定期券情報をIDサーバに登録するとともに、ICカード発行時にインターネットサーバにユニークな情報提供サイトを作成する。情報提供システムは、作成したサイトのURLを二次元コードのイメージに変換し、変換したイメージ、URL、及びPassをレシートに印字して発行する。
【0081】
携帯端末により二次元コードを読み取った場合、携帯端末は、URLを認識する。携帯端末は、認識したURLに基づいてインターネットサーバにアクセスし、Passを送信する。インターネットサーバは、IDサーバに格納されているPassと受信したPassとで照合を行い、一致した場合ログインを許可する。ログイン状態になった場合、携帯端末は、インターネットサーバに格納されている各情報のページを閲覧することができる。これにより、容易に情報を提供することができる情報提供システム、及び情報提供方法を提供することができる。
【0082】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0083】
例えば、本実施形態では、定期券のICカード7を発行する際に二次元コードを印字したレシート6を発行するとして説明したが、これに限定されない。残額確認及び利用履歴の照会を除くページに限定すれば、例えば、磁気乗車券発行時にインターネットサーバ4に乗車券情報に応じたサイトを作成し、そのサイトのURLを二次元コードのイメージで印字したレシートを発行する構成であってもよい。
【0084】
また、本実施形態の携帯端末5は、二次元コードを撮像することによりURLを取得する構成として説明したが、これに限定されない。例えば、操作入力部52によりURLを入力する構成であってもよい。
【0085】
また、本実施形態では、定期券発行機1によりICカード7及びレシート6を発行する構成として説明したがこれに限定されない。例えば、磁気乗車券の券売機により磁気乗車券を発行する場合に、レシート6を発行する構成であってもよい。また、インターネットサーバ4に作成するサイトを残額確認及び利用履歴の照会のみに限定すれば、ICカード7は定期券に限定されない。即ち、定期券情報を持たないストアードフェアカードでも本発明は実現可能である。
【0086】
またさらに、本実施形態では、改札機2によりICカード7を処理した場合にIDサーバ3の残額情報及び利用履歴を更新するとして説明したが、これに限定されない。例えば、券売機によりICカード7に料金をチャージした場合にもIDサーバ3の残額情報及び利用履歴を更新するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る情報提供システムの構成例について説明する為の図である。
【図2】図2は、図1に示す定期券発行機により発行されるレシートについて説明する為の説明図である。
【図3】図3は、図1に示す定期券発行機の構成例について説明するためのブロック図である。
【図4】図4は、図1に示す自動改札機の構成例について説明するためのブロック図である。
【図5】図5は、図1に示すIDサーバに記憶されているデータの構成例について説明する為の説明図である。
【図6】図6は、図1に示す携帯端末の構成例について説明するためのブロック図である。
【図7】図7は、図1に示す情報提供システムの各構成において行われる処理を説明するためのシーケンスである。
【図8】図8は、図1に示す情報提供システムの各構成において行われる処理を説明するためのシーケンスである。
【図9】図9は、利用者にID及びPassを入力させる為のログイン画面である。
【図10】図10は、利用者にメニューを選択させる為のメニュー画面である。
【図11】図11は、利用者に残額情報及び利用履歴を提供する為の履歴照会&残額照会画面である。
【符号の説明】
【0088】
1…定期券発行機、2…改札機、3…IDサーバ、4…インターネットサーバ、5…携帯端末、6…レシート、7…ICカード、7a…内部メモリ、11…制御部、12…表示部、13…操作入力部、14…ICリーダライタ、15…発行部、16…印刷部、17…通信部、21…制御部、23…ICカード処理部、24…送受信部、26…メモリ、27…通信部、28…通行制御部、29…表示部、51…制御部、52…操作入力部、53…表示部、54…撮像部、55…通信部、61…文字列、62…文字列、63…イメージ、100…情報提供システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発券機と上位装置とを具備する情報提供システムであって、
前記発券機は、
操作入力を受け付ける為の操作入力手段と、
前記操作入力手段による操作に基づいて乗車券情報を作成する乗車券情報作成手段と、
前記乗車券情報作成手段により作成された乗車券情報を前記上位装置に送信する乗車券情報送信手段と、
前記上位装置から通知されるURLを二次元コードに変換する変換手段と、
前記乗車券情報作成手段により作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行する乗車券発行手段と、
前記変換手段により変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行するレシート発行手段と、
を具備し、
前記上位装置は、
前記発券機から送信される乗車券情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得するURL取得手段と、
前記URL取得手段により取得したURLを前記発券機に通知する通知手段と、
を具備することを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
改札機をさらに具備し、
前記改札機は、
前記発券機により発行された乗車券に対して改札処理を行う改札手段と、
前記改札手段による改札処理の結果を前記上位装置に送信する改札結果送信手段と、
を具備し、
前記上位装置の前記記憶手段は、前記改札機から送信される改札処理の結果を追加的に記憶することを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記上位装置は、
前記発券機から乗車券情報を受信した場合、パスワードを生成するパスワード生成手段をさらに具備し、
前記記憶手段は、前記パスワード生成手段により生成されたパスワードを追加的に記憶し、
前記通知手段は、前記URL取得手段により取得したURLと前記パスワード生成手段により生成されたパスワードとを前記発券機に通知し、
前記発券機の前記レシート発行手段は、前記変換手段により変換された二次元コードと前記上位装置から通知されるパスワードとを媒体に印字してレシートを発行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項4】
操作に基づいて乗車券情報を作成し、
前記作成された乗車券情報を記憶し、
前記記憶されている乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得し、
前記取得したURLを二次元コードに変換し、
前記作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行し、
前記変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項1】
発券機と上位装置とを具備する情報提供システムであって、
前記発券機は、
操作入力を受け付ける為の操作入力手段と、
前記操作入力手段による操作に基づいて乗車券情報を作成する乗車券情報作成手段と、
前記乗車券情報作成手段により作成された乗車券情報を前記上位装置に送信する乗車券情報送信手段と、
前記上位装置から通知されるURLを二次元コードに変換する変換手段と、
前記乗車券情報作成手段により作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行する乗車券発行手段と、
前記変換手段により変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行するレシート発行手段と、
を具備し、
前記上位装置は、
前記発券機から送信される乗車券情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得するURL取得手段と、
前記URL取得手段により取得したURLを前記発券機に通知する通知手段と、
を具備することを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
改札機をさらに具備し、
前記改札機は、
前記発券機により発行された乗車券に対して改札処理を行う改札手段と、
前記改札手段による改札処理の結果を前記上位装置に送信する改札結果送信手段と、
を具備し、
前記上位装置の前記記憶手段は、前記改札機から送信される改札処理の結果を追加的に記憶することを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記上位装置は、
前記発券機から乗車券情報を受信した場合、パスワードを生成するパスワード生成手段をさらに具備し、
前記記憶手段は、前記パスワード生成手段により生成されたパスワードを追加的に記憶し、
前記通知手段は、前記URL取得手段により取得したURLと前記パスワード生成手段により生成されたパスワードとを前記発券機に通知し、
前記発券機の前記レシート発行手段は、前記変換手段により変換された二次元コードと前記上位装置から通知されるパスワードとを媒体に印字してレシートを発行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項4】
操作に基づいて乗車券情報を作成し、
前記作成された乗車券情報を記憶し、
前記記憶されている乗車券情報に応じて外部のサーバにサイト作成を要求して作成されたサイトのURLを取得し、
前記取得したURLを二次元コードに変換し、
前記作成された乗車券情報に基づいて乗車券を発行し、
前記変換された二次元コードを媒体に印字してレシートを発行する
ことを特徴とする情報提供方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−134783(P2010−134783A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311462(P2008−311462)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]