情報提供システム、情報処理装置
【課題】視聴地域に制限があるコンテンツを適切に記録、再生する。
【解決手段】配信サーバ13(サーバ)が提供するコンテンツの視聴が自装置の位置において可能である場合に、固定型記録再生装置12B(第2の情報処理装置)のコンテンツ記録処理を許可するが、コンテンツの視聴及び記録されたコンテンツの再生処理を禁止する制御情報を生成して固定型記録再生装置12Bへ送信する可搬型記録再生装置12A(第1の情報処理装置)と、送信された制御情報に基づいて配信サーバ13からコンテンツを受信し、自己の記憶部に記録する処理を許可すると共に、記録されたコンテンツの再生処理は禁止する固定型記録再生装置12Bとを有する情報提供システム1。
【解決手段】配信サーバ13(サーバ)が提供するコンテンツの視聴が自装置の位置において可能である場合に、固定型記録再生装置12B(第2の情報処理装置)のコンテンツ記録処理を許可するが、コンテンツの視聴及び記録されたコンテンツの再生処理を禁止する制御情報を生成して固定型記録再生装置12Bへ送信する可搬型記録再生装置12A(第1の情報処理装置)と、送信された制御情報に基づいて配信サーバ13からコンテンツを受信し、自己の記憶部に記録する処理を許可すると共に、記録されたコンテンツの再生処理は禁止する固定型記録再生装置12Bとを有する情報提供システム1。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末とビデオ録画装置とを利用した番組録画再生システムが提案されている(特許文献1)。特許文献1に記載されている携帯端末とビデオ録画装置とを利用した番組録画再生システムでは、デジタルテレビ放送を受信可能な携帯端末と、ビデオ録画装置とを通信ネットワークにより接続し、携帯端末からビデオ録画装置に受信チャンネル情報と録画開始命令を送信し、ビデオ録画装置では、電子番組ガイド(EPG)を利用して番組情報を取得し、番組の録画を実施することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−142747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、テレビやラジオといった放送は、電波送信の免許や著作権、広告等の関係で、視聴地域に制限がある場合が多い。電波による放送では、電波の強度を制限することで受信地域を限定している。しかし、電波による放送は、受信場所の地形や環境により明瞭な視聴が困難な場合が生じている。そのため、近年ではインターネット等の電波以外の伝送路を利用した放送も検討されている。たとえばインターネットを利用したサイマル放送では、電波による放送と同一のコンテンツが配信され、非常に明瞭な受信が可能となるが、上述の種々の制約により、視聴地域は制限されることが想定される。
【0005】
しかし、特許文献1に開示される番組録画再生システムでは、視聴地域が制限されるコンテンツについては考慮されていない。
【0006】
そこで、本発明は、上述した課題に鑑み、視聴地域に制限があるコンテンツを適切に記録、再生することができる情報提供システム、情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面は、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバと、コンテンツを受信する第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と、を備え、第1の情報処理装置は、視聴されるコンテンツを選択する選択部と、選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、判定部により選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、第2の情報処理装置が選択コンテンツをサーバから受信して記録する処理を許可すると共に選択コンテンツの視聴及び記録された選択コンテンツの再生処理を禁止する制御情報を生成する第1の制御部と、第1の制御部により生成された制御情報を第2の情報処理装置へ送信する第1の送信部と、を有し、第2の情報処理装置は、第1の送信部から送信された制御情報を受信する第1の受信部と、第2の受信部で受信した制御情報に基づいてサーバから受信した選択コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、選択コンテンツを再生する処理を禁止する第2の制御部と、を有する情報提供システムである。
【0008】
また、本発明の一側面は、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバと、コンテンツを受信する第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と、を備え、第1の情報処理装置は、視聴されるコンテンツを選択する選択部と、選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、判定部により選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、第2の情報処理装置が選択コンテンツをサーバから受信して記録する処理を許可する制御情報を生成する第1の制御部と、制御情報を第2の情報処理装置へ送信する第1の送信部と、を有し、第2の情報処理装置は、第1の送信部から送信された制御情報を受信する第1の受信部と、第2の受信部で受信した制御情報に基づいてサーバから受信した選択コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、選択コンテンツの視聴及び記録した選択コンテンツを再生する処理を禁止する第2の制御部と、を有する情報提供システムである。
【0009】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置とが直接接続されると、第2の情報処理装置から第1の情報処理装置に対して、第2の情報処理装置を制御情報の送信先として指定する接続情報を送信することが好ましい。
【0010】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置は、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置との一方が他方を認証する、または相互に認証する認証部を有し、第1の送信部は認証部で認証された場合には制御情報を第2の情報処理装置へ送信し、認証されなかった場合には制御情報を第2の情報処理装置へ送信しないことが好ましい。
【0011】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第2の情報処理装置は、第1の記憶部に記憶された選択コンテンツを第1の情報処理装置へ送信する第2の送信部を有し、第1の情報処理装置は、第2の送信部によって第2の情報処理装置から送信された選択コンテンツを受信する第2の受信部と、第2の受信部で受信した選択コンテンツを第1の情報処理装置で再生する再生部と、を有することが好ましい。
【0012】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第2の制御部は、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置とが直接接続された場合、または、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置との距離が所定の閾値以下と判定された場合に、第1の記憶部に記憶された選択コンテンツの再生を許可することが好ましい。
【0013】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第1の情報処理装置は、選択コンテンツを暗号化するための第1の鍵と、第1の鍵で暗号化した暗号化コンテンツを復号するための第2の鍵とを記憶する第2の記憶部を有し、第1の送信部は、第2の記憶部に記憶された第1の鍵を第2の情報処理装置へ送信し、第1の受信部は、第1の鍵を第1の情報処理装置から受信し、第2の制御部は、制御情報に基づいてサーバから受信した選択コンテンツを第1の記憶部に第1の鍵で暗号化して記録すると共に、第2の送信部は、第2の制御部で暗号化して記録された暗号化コンテンツを第1の情報処理装置へ送信し、第2の受信部は、第2の送信部によって送信された暗号化コンテンツを第2の情報処理装置から受信し、第1の制御部は、第2の受信部で受信した暗号化コンテンツを第1の送信部で送信した第1の鍵に対応する第2の鍵で復号することが好ましい。
【0014】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムの構成要素である第1の情報処理装置である。すなわち、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバからコンテンツを受信可能な情報処理装置であって、視聴されるコンテンツを選択する選択部と、選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、判定部により選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、他の情報処理装置において、選択コンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、選択コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を生成する制御情報生成部と、制御情報生成部により生成された制御情報を他の情報処理装置へ送信する送信部と、を備えるものである。
【0015】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムの構成要素である第1の情報処理装置である。すなわち、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバからコンテンツを受信可能な情報処理装置であって、視聴されるコンテンツを選択する選択部と、選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、判定部により選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、他の情報処理装置において、選択コンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、選択コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を生成する制御情報生成部と、制御情報生成部により生成された制御情報を他の情報処理装置へ送信する送信部と、を備える情報処理装置である。
【0016】
また、本発明の一側面は、上述した第1の情報処理装置であって、選択コンテンツを受信する受信部と、制御情報生成部により制御情報が生成された場合、選択コンテンツを自装置に記録することを禁止すると共に、受信部で受信した選択コンテンツのリアルタイム再生を許可することが好ましい。
【0017】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムの構成要素である第2の情報処理装置である。すなわち、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバからコンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を、コンテンツの視聴が可能とされる地域に位置する情報処理装置から受信する受信部と、受信部で受信した制御情報に基づいてサーバから受信したコンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、コンテンツを再生する処理を禁止する制御部と、を備える情報処理装置である。
【0018】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムの構成要素である第2の情報処理装置である。すなわち、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバからコンテンツを受信して記録する処理を許可する制御情報を、コンテンツの視聴が可能とされる地域に位置する情報処理装置から受信する受信部と、受信部で受信した制御情報に基づいてサーバから受信したコンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可する制御部と、を備える情報処理装置である。
【0019】
また、本発明の一側面は、上述した第2の報処理装置であって、制御部は、自装置の位置がコンテンツの視聴が可能な位置か否かを判断し、視聴可能でない場合にコンテンツを再生する処理を禁止することが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、視聴地域に制限があるコンテンツを適切に記録、再生することができる情報提供システム、情報処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施例1に係る情報提供システムの概要を示す図である。
【図2】図1に示す可搬型記録再生装置および固定型記録再生装置を総称した放送受信機の主要部を示すブロック図である。
【図3】図1に示す可搬型記録再生装置と固定型記録再生装置とが直接接続して実行するペアリング処理を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す可搬型記録再生装置と固定型記録再生装置との間で実行される認証処理を示すフローチャートである。
【図5】図4に示す認証処理の変形例を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す可搬型記録再生装置の通常時の再生、記録処理を示すフローチャートであり、(A)は、通常時の記録処理を示し、(B)は、通常時の再生処理を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す可搬型記録再生装置から固定型記録再生装置へ記録権限を委譲すると共に、両装置での記録処理、再生処理の制御関係を示すフローチャートである。
【図8】図7に示す処理がなされた後に可搬型記録再生装置においてコンテンツを再生する処理を示すフローチャートである。
【図9】図8に示す再生処理の変形例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施例2に係る情報提供システムにおけるペアリング処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施例2に係る情報提供システムにおける認証処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施例3に係る情報提供システムにおける記録処理を示すフローチャートである。
【図13】図12の処理後に可搬型記録再生装置と固定型記録再生装置との間で実行される処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施例4に係る情報提供システムにおける記録処理を示すフローチャートである。
【図15】図14の処理後に可搬型記録再生装置と固定型記録再生装置との間で実行される処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施例4に係る情報提供システムにおける再生処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の情報提供システム、情報処理装置の実施例について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0023】
(情報提供システム1の概要)
図1は、本発明の実施例1に係る情報提供システム1の概要を示す図である。図1に示すように情報提供システム1は、放送局11、可搬型記録再生装置12A(請求項の第1の情報処理装置の一例)と、固定型記録再生装置12B(請求項の第2の情報処理装置の一例)と、これらの装置へIP(Internet Protocol)による放送(以後、「IP放送」と略す)を配信する配信サーバ13(請求項のサーバの一例)とを有している。なお、図1に示す情報提供システム1では、図示の都合上、1つの放送局11、1つの可搬型記録再生装置12A、1つの固定型記録再生装置12B、1つの配信サーバ13を示しているが、各々の装置をそれぞれ複数設けることができる。
【0024】
配信サーバ13は、放送局11が放送するコンテンツ(映像、音声、静止画像のいずれかまたは複数により構成される番組等)を、放送局11の視聴地域の制限の下、IP放送としてインターネット14経由で配信する。ここで、配信サーバ13がIP放送として配信するコンテンツと、放送局11が放送するコンテンツとの関係について説明する。配信サーバ13がIP放送として配信するコンテンツは、(1)放送局11の放送波により放送されるコンテンツと同一のコンテンツ(IP再送信)、(2)放送局11の放送波により放送されるコンテンツに加えて映像、静止画像、広告情報などが付加されたコンテンツ、(3)放送局11の放送波により放送されるコンテンツとは別のコンテンツのいずれかの関係が想定されるが、本実施例においてこれら(1)〜(3)のいずれの関係であってもよい。
【0025】
可搬型記録再生装置12Aは、たとえば携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型の端末である。すなわち可搬型記録再生装置12Aは、ユーザに携帯されて移動し、放送局11の視聴地域内に位置することが可能となる。なお、可搬型記録再生装置12Aのことを図面で説明する際に、便宜上「可搬機」と略す場合がある。
【0026】
固定型記録再生装置12Bは、たとえば家屋に設定される据え置き型の記録再生装置である。なお、固定型記録再生装置12Bのことを図面で説明する際に、便宜上「固定機」と略す場合がある。
【0027】
図1の例では、あるユーザが可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bの両方を保有し、固定型記録再生装置12Bは、そのユーザの自宅に置かれ、可搬型記録再生装置12Aは、そのユーザに携帯されるものとする。
【0028】
図1に示す可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bは、放送局11からの放送波の信号レベルが所定値以上であると、放送局11の放送対象地域内であると判断し、所定値未満であると、放送局11の放送対象地域外であると判定する機能を有しており、配信サーバ13からインターネット14を介してコンテンツを受信しても、その判定結果により出力処理(視聴)、記録処理、デコード処理について制限することが可能となっている。なお、ここでいうデコード処理とは、IP放送等のコンテンツの高能率符号化されたデータを元のデータに戻す処理を指す。
【0029】
また、図1に示す情報提供システム1では、可搬型記録再生装置12Aの存在する地域で受信可能なIP放送として配信されるコンテンツが、視聴地域の制限を考慮した所定の仕組みにより、放送対象地域外に存在する固定型記録再生装置12B側で記録処理、デコード処理を可能となる。
【0030】
(可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bの構成)
図2は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bを総称した放送受信機12の主要部を示すブロック図である。なお、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとは、記憶容量の差、処理速度等の能力において相違するものとしてもよい。
【0031】
アンテナ19は、放送局11の送信アンテナからの地上波アナログラジオ放送の電波を捕捉し、そのRF信号は、チューナー部23へ送られる。チューナー部23は、主制御部24からの指示に従い、所定周波数のRF信号を選択して、それをIF信号に変換してから復調部25へ送る。復調部25は、IF信号を復調して、音声信号を生成し、それを主制御部24(請求項の制御部、第1の制御部、第2の制御部、制御情報生成部、判定部の一例)へ送る。通信部27(請求項の第1の送信部、第2の送信部、受信部、第1の受信部、第2の受信部の一例)は、インターネット14と主制御部24の間に介在し、無線アンテナ28を介してインターネット14との間でデータを授受するとともに、主制御部24との間でデータを授受する。これらのデータには、配信サーバ13からIP放送として配信されるコンテンツが含まれる。なお、通信部27は、無線アンテナ28を介してインターネット14との間でデータを授受することとしたが、有線でインターネット14との間を接続してもよい。
【0032】
現在位置検出部29は、不図示のGPS衛星からのGPS電波に基づき現在位置を測位し、現在位置情報を主制御部24へ送る。なお、現在位置検出部29は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aでは必須だが、固定型記録再生装置12Bでは、自己の位置情報が予め登録されて把握可能であれば必須のものではない。
【0033】
操作部33(請求項の選択部の一例)は、ユーザ操作を受け付けるキー等を備え、操作指示情報(操作指示信号)を主制御部24へ送る。なお、操作部33から主制御部24へ入力される操作指示情報としては、たとえば、視聴したいコンテンツの選択を指示するコンテンツ選択指示情報、視聴しているコンテンツの視聴の終了を指示するコンテンツ視聴終了情報、視聴したい放送局11の選択を指示する放送局選択指示情報、視聴したい放送局11に対応する周波数の選択を指示する周波数選択指示情報、視聴しているコンテンツの記録(録画または録音を含む)を指示する記録指示情報、視聴しているコンテンツの記録の中止を指示する記録中止情報、記録されたコンテンツの再生を指示する再生指示情報、または再生の中止を指示する再生中止情報、後述する可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bとのペアリング処理(図3)の開始を指示するペアリング処理開始指示情報、コンテンツの送信を指示するコンテンツ送信指示情報などがある。
【0034】
表示制御部34は、主制御部24から表示情報に係る信号が供給され、この表示情報を表示装置35に表示する。音声制御部36は、主制御部24からの音声データを音声信号に変換し、スピーカ37へ送る。スピーカ37は、音声制御部36からの音声信号を音に変換して出力する。なお、主制御部24、音声制御部36、表示制御部34は再生部として機能してもよい。
【0035】
ROM40には、プログラムや固定データが記録され、主制御部24は、ROM40に記録されているこれらのデータを適宜読み出す。RAM41は、主制御部24が演算処理中にデータを一時記憶するのに使用される。記憶部43(請求項の記憶部、鍵情報記憶部の一例)は、放送局11から受信したコンテンツ、または配信サーバ13から受信したコンテンツを記録する記録媒体である。また、記憶部43には、後述する認証処理(図4)、認証処理のための事前処理(図3)、記録権限委譲処理(図7)および再生処理(図8)に用いられる公開鍵情報、秘密鍵情報などが記録されている。また、記憶部43には、放送局11の放送周波数に対応付けて配信サーバ13のURLまたはIPアドレスが記憶されている。この記憶部43に放送局11から受信したコンテンツを記憶する際に、IP放送によるコンテンツと同じ形式で記録できるようにエンコード処理が行われ、またそのデータを元に戻すためのデコード処理を行うようにしてもよい。また、アナログ放送およびIP放送では、主制御部24により放送選択や受信制御や音声調整などが適宜行われるものとする。
【0036】
認証暗号部44(請求項の認証部の一例)は、認証部と、暗号部と、復号部とから構成される。認証部は、放送受信機12が可搬型記録再生装置12Aである場合は、固定型記録再生装置12Bを、放送受信機12が固定型記録再生装置12Bである場合は、可搬型記録再生装置12Aを、それぞれ認証する処理を実行する。この認証により、図2に示す各ブロックの信号の流れが制御される。たとえば放送コンテンツを視聴及び記録することが制御される。暗号部は、IP放送により受信したコンテンツを暗号化する。復号部は、暗号部で暗号化されたデータを復号して元に戻す。
【0037】
なお、本実施例では記録可能なことを仮に「記録権限(記録権)」と呼ぶことにする。また、認証部では、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとを直接接続してお互いを認証できるようにするための事前処理(この事前処理を「ペアリング処理」と呼ぶことにする)、および認証処理を行う。ここで、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの直接接続とは、たとえば、シリアルインタフェースやUSBといった有線接続や、BlueTooth(登録商標)、無線LAN,赤外線通信といった無線接続などの長距離接続が出来ない汎用接続手段を含む。その他、オリジナルバスや独自通信線を用いてもよい。なお、放送受信機12としては表示制御部34、表示装置35、音声制御部36、スピーカ37を示したが、固定型記録再生装置12Bにおいては、これらがなくてもよい。
【0038】
(ペアリング処理)
図3は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとを直接接続して実行するペアリング処理を示すフローチャートである。以下の処理の前提として、可搬型記録再生装置12Aは、自己の電子証明書Cm、公開鍵Km、この公開鍵Kmに対応した秘密鍵Kpを有しているものとし、固定型記録再生装置12Bは、自己の電子証明書Cf、公開鍵Kf、この公開鍵Kfに対応した秘密鍵Kt、および自装置へ接続するためのインターネット接続情報Lfを有しているものとする。なお、ここでいうインターネット接続情報Lfとは、たとえば、固定型記録再生装置12Bに設定されているIPアドレスやMAC(Media Access Control address)アドレスである。
【0039】
図3に示すペアリング処理は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続されることにより処理が開始される。可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対して自己の電子証明書Cmと公開鍵Kmを送信する(ステップS1)。
【0040】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS1で可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた電子証明書Cmと公開鍵Kmとを受信して記憶する(ステップS2)。そして、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aに対して自己の電子証明書Cfと公開鍵Kfを送信する(ステップS3)。
【0041】
可搬型記録再生装置12Aは、ステップS3で固定型記録再生装置12Bから送信されてきた電子証明書Cfと公開鍵Kfとを受信して記憶する(ステップS4)。また、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aに対して自装置へ接続するためのインターネット接続情報Lfを送信する(ステップS5)。
【0042】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bから送信されてきたインターネット接続情報Lfを受信して記憶する(ステップS6)。そして、その後、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの接続が外されるとペアリング処理は終了する(END)。
【0043】
図3に示して説明したペアリング処理により、双方が、相手方を特定する情報(電子証明書)および相手方の公開鍵を有している状況となり、その後の相互の認証処理を可能としている。
【0044】
(認証処理)
図3のペアリング処理が行われた後、可搬型記録再生装置12Aは、2つの機器をインターネット14経由でセッションを確立することにより、お互いは通信可能となり、そこで相互の認証処理を行う。
【0045】
図4は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの間で実行される認証処理を示すフローチャートである。この図4に示す認証処理では、自己の電子証明書Cm、Cfを相手の公開鍵Km、Kfで暗号化して相手側へ送るとともに、相手側から受信したものを自己のもつ秘密鍵Kp、Ktで復号して、ペアリング処理時に受信した電子証明書Cm、Cfと一致しているか否かを確かめる処理を行っている。なお、図4に示す認証処理は、図3に示すペアリング処理がなされた後に実行されること、可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bがインターネット14に接続され、相互に通信可能な状態であることが開始(START)の前提となる。
【0046】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bへ接続するためのインターネット接続情報Lfに基づいて、固定型記録再生装置12Bへ接続する(ステップS11)。固定型記録再生装置12Bは、ステップS11において可搬型記録再生装置12Aから接続要求を受けると、可搬型記録再生装置12Aとの通信を確立する(ステップS12)。
【0047】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bとの通信が確立した場合には、自装置の電子証明書Cmを固定型記録再生装置12Bの公開鍵Kfで暗号化し、暗号化した電子証明書を固定型記録再生装置12Bへ送信する(ステップS13)。すると、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた暗号化された電子証明書を自己の秘密鍵Ktで復号する(ステップS14)。
【0048】
そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS14において自己の秘密鍵Ktで復号された電子証明書と、ペアリング処理の際に可搬型記録再生装置12Aから受信した電子証明書(すなわち、図3のステップS2で受信した電子証明書Cm)とを比較して一致しているか否かを判定する(ステップS15)。
【0049】
ステップS15において両者の電子証明書が一致している場合には、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aへ自己の電子証明書Cfを可搬型記録再生装置12Aの公開鍵Kmで暗号化して送信し(ステップS16)、固定型記録再生装置12B側での認証処理は合格と判定する(ステップS17)。一方、ステップS15において両者の電子証明書が一致していない場合には、固定型記録再生装置12B側での認証処理は不合格と判定し(ステップS18)、処理を終了する(END)。
【0050】
一方、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12BよりステップS16で送信される暗号化された電子証明書を受信したか否かを判定し(ステップS19)、受信したと判定した場合、その電子証明書を自己の秘密鍵Kpにより復号する(ステップS20)。
【0051】
可搬型記録再生装置12Aは、ステップS20で復号した電子証明書と、ペアリング処理の際に固定型記録再生装置12Bから受信した電子証明書(すなわち、図3のステップS4で受信した電子証明書Cf)とを比較して一致しているか否かを判定する(ステップS21)。可搬型記録再生装置12Aは、ステップS21の比較により一致している場合には、認証は合格と判定し(ステップS22)、一致していない場合には、不合格と判定し(ステップS23)、処理を終了する(END)。
【0052】
このように、認証部は、たとえば、お互いがユニークに認識できる情報を予め交換しておき、その交換後に2つの機器をインターネット14経由で接続した際にお互いがこれらの交換した情報に基づいて認識できるようにしている。なお、図4に示す認証処理では、可搬型記録再生装置12Aの電子証明書を送付して、認証が合格した場合に、固定型記録再生装置12Bの電子証明書を送付する順番としたが、図5に示すように、その順序を逆にする(固定型記録再生装置12Bの電子証明書を送付して、認証が合格した場合に可搬型記録再生装置12Aの電子証明書を送付する)ようにしてもよい。すなわち、図4に示すステップS13〜S23までの処理主体が逆の関係となっている図5のステップS13A〜S23Aの処理となるようにしてもよい。
【0053】
(通常時の再生、記録処理)
図6は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aの通常時の再生、記録処理を示すフローチャートであり、(A)は、通常時の記録処理を示し、(B)は、通常時の再生処理を示すフローチャートである。図6に示す通常時の再生、記録処理とは、たとえば、視聴制限のあるコンテンツを視聴可能地域内にいるユーザが可搬型記録再生装置12Aで操作部33を操作して選択した場合などに行われる処理であり、この処理の前提として当該コンテンツの記録権限情報があるか否かが判定され、IP放送の出力が可能であると判定された後に実行されるものである。
【0054】
ここで、「記録権限情報」とは、選択されたコンテンツを記録する権限があるか否かを判定するための情報である。この「記録権限情報」の有無に基づいて選択されたコンテンツが視聴可能な地域であるか否かを判定し、視聴可能な地域と判定した場合(つまり記録権限情報がある場合)には、選択されたコンテンツの記録が認められるものとし、選択されたコンテンツと対応付けられて保存する。なお、記録権限情報はコンテンツではなく、そのコンテンツを提供する放送局情報、またはそのコンテンツを提供する放送局11に対応する周波数情報と対応付けられて保存するようにしてもよい。
【0055】
この記録権限情報は、所定期間ごと、もしくは、コンテンツが選択されたタイミング毎に更新される。なお、ユーザがコンテンツを直接選択するものでなくてもよく、放送局11、または放送局11に対応する周波数をユーザが直接選択するものであっても構わない。以下の説明ではコンテンツをユーザが直接選択する例を説明するが、放送局11や放送局11に対応する周波数をユーザが直接選択するものであってもよい。
【0056】
可搬型記録再生装置12Aは、図6の(A)に示すように、インターネット14に接続し、選択されたコンテンツに対応した配信サーバ13に対してコンテンツ配信要求を送信して、IP放送を受信する(ステップS31)。可搬型記録再生装置12Aは、受信したIP放送をデコードして再生すると共に、受信したIP放送を記憶部43に記録する(ステップS32)。
【0057】
そして、可搬型記録再生装置12Aは、受信したIP放送を操作部33からの指示により再生を停止すると、受信したIP放送を記憶部43に記録する処理を止める(ステップS33)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、インターネット14接続を止めて(ステップS34)、記録処理を終了する(END)。
【0058】
また、可搬型記録再生装置12Aは、図6の(B)に示すように、記憶部43に記録されたIP放送のコンテンツを再生する(ステップS35)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、記憶部に記録されたIP放送のコンテンツの再生処理を停止して(ステップS36)、再生処理を終了する(END)。
【0059】
(記録権限委譲処理)
図7は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aから固定型記録再生装置12Bへ記録権限を委譲すると共に、両装置での記録処理、再生処理の制御関係を示すフローチャートである。図7に示す記録権限委譲処理は、たとえば、可搬型記録再生装置12Aが、放送局11の視聴可能地域内に持ち込まれ、その放送は固定型記録再生装置12Bの設置された地域では視聴できない状況において、有効な処理である。この記録権限委譲処理がなされた場合、可搬型記録再生装置12Aでは、記録権のみがなくなるので、IP放送の受信および視聴は保たれる。一方、固定型記録再生装置12Bでは、記録権のみがあるのでIP放送の受信とその記録は許されるが視聴は許されないことになる。
【0060】
まず、可搬型記録再生装置12Aが実行するステップS41〜ステップS50までの処理について説明する。可搬型記録再生装置12Aは、操作部33からコンテンツの選択指示情報および固定型記録再生装置12Bでの記録指示情報が入力されると、インターネット14に接続し、図4で説明した認証処理を固定型記録再生装置12Bとの間で行う(ステップS41)。可搬型記録再生装置12Aは、認証処理の合否判定を行う(ステップS42)。
【0061】
ステップS42の認証処理において合格した場合には、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bとインターネット接続を確立する(ステップS43)。なお、ステップS42の認証処理において不合格と判定された場合には、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bとインターネット接続を確立しない(ステップS49)。
【0062】
可搬型記録再生装置12Aは、コンテンツの記録権限を固定型記録再生装置12Bへ委譲する(ステップS44、以下、固定型記録再生装置12Bとセッションが確立し、記録権限が委譲された状態を「記録委譲モード」と呼ぶ)。記録権限を委譲する処理は、たとえば、固定型記録再生装置12Bに対し、固定型記録再生装置12Bがサーバ13からコンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、コンテンツの視聴及び再生処理は禁止するよう制御させる制御情報を送信するものである。
【0063】
可搬型記録再生装置12Aは、配信サーバ30へIP放送の配信要求を行って、IP放送を受信する(ステップS45)。可搬型記録再生装置12Aは、受信したIP放送をデコードして再生すると共に、IP放送で配信されるコンテンツの記録を固定型記録再生装置12Bへ指示する(ステップS46)。
【0064】
そして、可搬型記録再生装置12Aは、操作部33から記録停止の指示があった場合や予約録画の時間が終了した場合など受信したIP放送の再生を止める場合には、このIP放送の記録を中止する旨を固定型記録再生装置12Bへ指示する(ステップS47)。可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12BからIP放送の記録権限の返還を受ける(ステップS48)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、インターネット接続を止めて(ステップS50)、記録権限委譲処理を終了する(END)。
【0065】
続いて、固定型記録再生装置12Bが実行するステップS51〜ステップS60までの処理について説明する。固定型記録再生装置12Bは、図4で説明した認証処理を可搬型記録再生装置12Aとの間で行う(ステップS51)。固定型記録再生装置12Bは、認証処理の合否判定を行う(ステップS52)。
【0066】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS52において合格と判定された場合には、可搬型記録再生装置12Aとインターネット接続を確立し(ステップS53)、記録権限を可搬型記録再生装置12Aから委譲してもらう(ステップS54)。一方、不合格と判定した場合には可搬型記録再生装置12Aとのインターネット接続を止めて(ステップS61)、処理を終了する(END)。
【0067】
固定型記録再生装置12Bは、記録権限を可搬型記録再生装置12Aから委譲してもらうと、ステップS54において、記録権限が可搬型記録再生装置12Aから委譲されたため、配信サーバ30へIP放送の配信要求を行って、IP放送を受信する(ステップS55)。
【0068】
固定型記録再生装置12Bは、受信したIP放送によるコンテンツのリアルタイム視聴を禁止すると共に、認証した可搬型記録再生装置12Aの公開鍵Km(請求項の第1の鍵の一例)で暗号化する(ステップS56)。なお、暗号化に使用される公開鍵は、認証した可搬型記録再生装置12Aが提供する鍵であれば、公開鍵Kmとは異なる公開鍵であってもよい。そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS46において可搬型記録再生装置12Aから記録指示を受信すると、暗号化されたコンテンツを記憶部43に記録する(ステップS57)。
【0069】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS45において可搬型記録再生装置12Aから記録中止指示を受信すると、暗号化されたコンテンツを記憶部43に記録する処理を中止する(ステップS58)。固定型記録再生装置12Bは、IP放送の受信を止める(ステップS59)。そして、固定型記録再生装置12Bは、IP放送の記録権限を可搬型記録再生装置12Aへ返還して(ステップS60)、処理を終了する(END)。
【0070】
図7に示したように、記録委譲モードに入った可搬型記録再生装置12Aは、ネットワークI/Fからデコードしてたとえばリアルタイムに音声を聴いたり、映像を表示させることができるが、記録権限は固定型記録再生装置12Bに委譲されるので、可搬型記録再生装置12Aに記録することができなくなる。一方、ペアリングした固定型記録再生装置12Bでは、記録権限を得たので、ネットワークI/Fからコンテンツを受信し、暗号部にて暗号化して固定型記録再生装置12Bで記録することができるようになる。ただし、受信したコンテンツのリアルタイム視聴は、主制御部24にて制限される。
【0071】
そして、固定型記録再生装置12Bでは、認証部はデータがネットワークI/Fからデコードできないようにして(つまり、可搬型記録再生装置12Aから渡された公開鍵Kmで暗号化し、その公開鍵Kmに対応した秘密鍵Kpを入手しなければデコードできないようにして)記録し、記録されたデータは再生しないように制限するものとする。そうすれば、万が一、記憶部43が装置から外されて他の記録再生装置に取り付けられても復号は非常に困難となる。
【0072】
可搬型記録再生装置12Aとペアリングされた固定型記録再生装置12Bでは、配信サーバ13から送信されたコンテンツが記録可能となる。また、仮に、固定型記録再生装置12Bから可搬型記録再生装置12Aへ記録されたコンテンツを伝送する場合、その伝送されるデータは暗号化されているので、万が一、抜き取られても復号できないので安全である。可搬型記録再生装置12Aで受けたデータは、内部の秘密鍵と復号部にて復号され、デコードされて音声に戻すことが出来る。
【0073】
(再生処理)
図8は、図7に示す処理がなされた後に可搬型記録再生装置12Aにおいてコンテンツを再生する処理を示すフローチャートである。図8に示す処理は、図7に示す処理が行われた後、お互いに直接接続して実行される処理である。たとえば可搬型記録再生装置12Aを携帯していたユーザが自宅に戻り、可搬型記録再生装置12Aを固定型記録再生装置12Bに直接接続したとき処理が開始される。
【0074】
図8に示す再生処理は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続されることにより処理が開始される。なお、可搬型記録再生装置12Aまたは固定型記録再生装置12Bの操作部33から再生開始の指示があった場合にのみ処理を開始してもよい。固定型記録再生装置12Bは、記憶部43に記録されている可搬型記録再生装置12Aの公開鍵Km(請求項の第1の鍵の一例)で暗号化されたコンテンツを可搬型記録再生装置12Aに対して送信する(ステップS71)。すると、可搬型記録再生装置12Aは、公開鍵Kmで暗号化されたコンテンツを固定型記録再生装置12Bより受信する(ステップS72)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、公開鍵Kmで暗号化されたコンテンツを自己の秘密鍵Kp(請求項の第2の鍵の一例)で復号する(ステップS73)。可搬型記録再生装置12Aは、復号したコンテンツをデコードして出力する、つまりユーザはIP放送を視聴する(ステップS74)。可搬型記録再生装置12Aは、操作部33から再生停止の指示があった場合や録画したIP放送の番組が終了した場合などに復号したコンテンツのデコードを止める、つまり、ユーザは復号したコンテンツの視聴を止める(ステップS75)。すると、固定型記録再生装置12Bは、暗号化されたコンテンツの送信を止める(ステップS76)。そして、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの接続が外されると、処理が終了する(END)。
【0075】
図8に示す再生処理とすることで、視聴可能地域外にある固定型記録再生装置12Bに記録されたコンテンツが、特に制限なく、記録されたものをそのまま再生させることはできず、視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。なお、図8に示す再生処理をインターネット14経由で行うものとしてもよい。その場合には、図9に示すように、図4、図5で示した認証処理を実行した後に、図8のステップS71以降の処理を行えばよい。図9に示す例では、インターネット14経由で送信していても、認証処理や暗号化をしているので、記録権限を持つ可搬型記録再生装置12Aでのみ再生が可能となり、視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。
【0076】
このように、配信サーバ13からIP放送として配信するコンテンツを固定型記録再生装置12Bにおいて受信し、記録している間は、可搬型記録再生装置12Aではそのコンテンツの記録はできないものとして制御するが、リアルタイムでの視聴については可能とする。一方、固定型記録再生装置12B側では、そのコンテンツのリアルタイムでの視聴およびそのコンテンツの記録したものの再生視聴をそのままではできないように制御する仕組みを実現している。
【0077】
たとえば、視聴可能地域内にある可搬型記録再生装置12Aでコンテンツの視聴をしながら記録すると共に、視聴可能地域外にある固定型記録再生装置12Bでも同時にこのコンテンツの記録を可能とするような状況を許してしまうと、本来視聴制限のあるコンテンツが、視聴地域の制限に関係なく記録できる状況を作り出してしまうため好ましくない。
【0078】
また、視聴可能地域外にある固定型記録再生装置12Bに記録されたコンテンツが、特に制限なく、リアルタイムでの視聴ができる、または記録したものをそのまま再生できる状況を許してしまうと、本来視聴制限のあるコンテンツが、視聴地域の制限に関係なく再生できる状況を作り出してしまうため好ましくない。したがって、これらの不都合を上述したような仕組みを実現することで、視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。
【0079】
また、視聴制限のあるコンテンツを可搬型記録再生装置12Aで記録して、記録したコンテンツをインターネット14経由で固定型記録再生装置12Bへ直接送信することも想定できるが、このような場合には、インターネット14上のユニキャスト通信が増加し、配信サーバ13がマルチキャスト通信により可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bへコンテンツを配信する方法と比較して、インターネット14上のトラフィックを少なくすることも可能となる。
【0080】
また、上述したような仕組みを実現することで、たとえば、ユーザが所有する可搬型記録再生装置12Aにおける記憶容量が配信サーバ13から送信されたコンテンツを記録するために不足している場合には、視聴については可搬型記録再生装置12Aで行うものの、そのコンテンツの記録については自宅にある固定型記録再生装置12Bに変更することで、その後にユーザが自宅に戻って固定型記録再生装置12Bに記録されたコンテンツを再生するということも可能となる。
【0081】
なお、上記実施例1では、可搬型記録再生装置12Aがコンテンツ視聴地域内に、固定型記録再生装置12Bが視聴地域外に位置している場合に備えて視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮した仕組みとしているが、図7の処理の直前に、可搬型記録再生装置12Aが固定型記録再生装置12Bに対して位置確認を行い、固定型記録再生装置12Bが視聴地域外に位置している場合は図7の処理、固定型記録再生装置12Bが視聴地域内に位置している場合は図6と同様の通常処理を固定型記録再生装置12Bが行うように選択することも可能である。
【実施例2】
【0082】
本発明の実施例2について説明する。実施例2は、図3、図4で示したペアリング処理および認証処理が実施例1と異なる。具体的には、実施例1では、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの間で相互に認証するものとしたが、実施例2では、一方の可搬型記録再生装置12Aのみで認証を実行するものとし、相互に認証するものではない、より簡易な方法を採用している。このような簡易な方法とすることでも、実施例1で説明した効果を奏することができる。なお、実施例1で示した情報提供システム1と構成は同一であるため、同一の機能については同一の符号を付して説明すると共に、図示および各機能の説明は省略する。
【0083】
(ペアリング処理)
可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとを所定の距離以内で直接接続してペアリング処理を行う。所定の距離以内の直接接続とは、たとえば、シリアルインタフェースやUSBといった有線接続や、BlueTooth(登録商標)、無線LAN,赤外線通信といった無線接続などの長距離接続が出来ない汎用接続手段を含む。その他、オリジナルバスや独自通信線を用いることも有効である。
【0084】
図10は、本発明の実施例2に係る情報提供システムにおけるペアリング処理を示すフローチャートである。以下の処理の前提として、可搬型記録再生装置12Aは、自己の認証情報IDm、公開鍵Km、秘密鍵Kpを有しているものとし、固定型記録再生装置12Bは、自装置へ接続するためのインターネット接続情報Lfを有しているものとする。なお、ここでいうインターネット接続情報Lfとは、たとえば、固定型記録再生装置12Bに設定されているIPアドレスやMACアドレスである。
【0085】
図10に示すペアリング処理は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続されることにより処理が開始される(START)。可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対して自己の認証情報IDmと公開鍵Kmを送信する(ステップS81)。
【0086】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS81で可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた認証情報IDmと公開鍵Kmとを受信して記憶する(ステップS82)。そして、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aに対して自装置へ接続するためのインターネット接続情報Lfを送信する(ステップS83)。
【0087】
可搬型記録再生装置12Aは、ステップS83で固定型記録再生装置12Bから送信されてきたインターネット接続情報Lfを受信して記憶する(ステップS84)。そして、ステップS84が完了すると、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの接続が外されてペアリング処理は終了する(END)。
【0088】
図10に示して説明したペアリング処理により、可搬型記録再生装置12Aが、相手方に自装置の認証情報と自己の公開鍵Kmを渡している状況となり、その後の認証処理を可能としている。
【0089】
(認証処理)
図11は、本発明の実施例2に係る情報提供システムにおける認証処理を示すフローチャートである。図10のペアリング処理が行われた可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとは、その後接続を外し、可搬型記録再生装置12Aは、放送局11の視聴可能地域内に持ち込まれた状況において、2つの機器をインターネット14経由でセッションを確立することにより、お互いは通信可能となり、そこで認証処理を行う。
【0090】
この図11に示す認証処理では、可搬型記録再生装置12Aの認証情報IDmを固定型記録再生装置12B側から要求し、可搬型記録再生装置12Aから受信したものを自己の有する認証情報と一致しているか否かにより、ペアリング処理を行った可搬型記録再生装置12Aであることを確かめる処理を行っている。なお、図11に示す認証処理は、図10に示すペアリング処理がなされた後に実行されること、可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bがインターネット14に接続され、相互に通信可能な状態であることが開始の前提となる。
【0091】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bへ接続するためのインターネット接続情報Lfに基づいて、固定型記録再生装置12Bへ接続する(ステップ81)。一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS81において可搬型記録再生装置12Aから接続要求を受けると、可搬型記録再生装置12Aとの通信を確立し、図8に示すペアリング処理をした可搬型記録再生装置12Aであることを確認するために、可搬型記録再生装置12Aに対して認証情報IDmの送信を求める(ステップS82)。
【0092】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bからの認証情報IDmの要求を受信した場合には、自装置の認証情報IDmを固定型記録再生装置12Bへ送信する(ステップS83)。なお、この認証情報IDmを送信する際に暗号化して送信するようにしてもよい。
【0093】
固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aから認証情報を受信すると(ステップS84)、図10に示すペアリング処理により記憶した可搬型記録再生装置12Aの認証情報IDmと比較して両者が一致しているか否かを判定する(ステップS85)。固定型記録再生装置12Bは、比較した結果、両者が一致した場合には、図8に示すペアリング処理をした可搬型記録再生装置12Aであるため、認証を合格とし(ステップS86)、一致しない場合には、図10に示すペアリング処理をした可搬型記録再生装置12Aではないため、認証を不合格とする(ステップS87)。そして、固定型記録再生装置12Bは、その合否判定情報を可搬型記録再生装置12Aに送信する(ステップS88)。
【0094】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bから送信されてきた合否判定情報を受信し(ステップS89)、合否判定情報に基づいて合否判定を行い(ステップS90)、合格である場合には、図10に示すペアリング処理をした固定型記録再生装置12Bであるため、合格とし(ステップS91)、不合格であれば、図10に示すペアリング処理をした固定型記録再生装置12Bではないため、不合格とする(ステップS92)。
【0095】
図11に示す認証方法のように、相互に認証することなく、一方の認証情報に基づいて、認証処理を実行することでも、実施例1と同様の効果を奏する情報提供システムを実現することができる。なお、実施例2では、可搬型記録再生装置12Aの有する認証情報IDmを用いて認証処理を行ったが、固定型記録再生装置12Bが有する認証情報を図10に示すペアリング処理時に可搬型記録再生装置12A側へ送信し、認証処理の際に、その認証情報を固定型記録再生装置12Bへ送信して、判定を実行するようにしてもよい。
【実施例3】
【0096】
本発明の実施例3について説明する。実施例3では、図4で示した相互の認証処理を行わずに、可搬型記録再生装置12Aの識別情報(たとえば、可搬型記録再生装置12Aのシリアル番号情報、MACアドレス情報など)、ユーザが記録を所望するコンテンツを配信サーバ13から取得するために必要となる接続情報(たとえば、配信サーバ13のURLなどの接続情報)を含むコンテンツ情報を固定型記録再生装置12Bへ送信する処理を行う。そして、そのコンテンツの記録処理を固定型記録再生装置12B側で実行させる際に、固定型記録再生装置12Bの位置する場所が、配信サーバ13から受信するコンテンツの視聴可能エリアか否かに応じて、そのコンテンツの再生可否を制御するフラグを設定し、そのフラグと配信サーバ13から受信したコンテンツとを関連付けて記録を行うことで、固定型記録再生装置12B側でのコンテンツの再生制御を行うというものである。このような方法とすることでも、実施例1で説明した効果を奏することができる。なお、実施例3の情報提供システムは、実施例1で示した情報提供システム1と構成は同一であるため、同一の機能については同一の符号を付して説明すると共に、図示および各機能の説明は省略する。
【0097】
図12は、本発明の実施例3に係る情報提供システムにおける記録処理を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、可搬型記録再生装置12Aには、自装置の識別情報、固定型記録再生装置12Bのインターネット接続情報Lf、放送局11とその放送局11に対応する配信サーバ13のURLなどの接続情報は予め保持していることを前提として説明する。なお、ここでいうインターネット接続情報Lfとは、たとえば、固定型記録再生装置12Bに設定されているIPアドレスやMACアドレスである。
【0098】
可搬型記録再生装置12Aは、操作部33からのコンテンツ選択指示情報の入力に基づいてコンテンツを選択する(ステップS110)。可搬型記録再生装置12Aは、ステップS110で選択されたコンテンツの視聴可能エリアであるか否かを判定し(ステップS111)、視聴可能エリアである場合には(ステップS111でYES)、インターネット14を介して配信サーバ13からコンテンツを受信して出力する。すなわち、ユーザにそのコンテンツを視聴させる(ステップS112)。
【0099】
なお、ステップS111において、可搬型記録再生装置12Aが実行する、選択されたコンテンツの視聴可能エリア内であるか否かの判定方法としては、たとえば、選択されたコンテンツを配信する配信サーバ13に対応する放送局11を特定し、特定された放送局11からの放送波の受信信号レベルをチューナー部23により取得し、所定の受信信号レベル以上である場合には視聴可能エリア内であると判定し、所定の受信信号レベル未満である場合には視聴可能エリア内ではないと判定するようにする。または、放送局11の位置する緯度経度情報と、その放送局11の視聴可能エリアとされる緯度経度情報とが関連付けられているデータベースを可搬型記録再生装置12A内に保持させておき、位置情報検出部29により検出された緯度経度情報と、特定された放送局11の情報と、このデータベースの情報を参照することで、視聴可能エリア内であるか否かの判定を行うようにしてもよい。また、上記の説明では、ステップS110、111において、操作部33からのコンテンツ選択指示情報の入力に基づいてコンテンツを選択し、選択されたコンテンツの視聴可能エリアであるか否かを判定したが、放送局選択指示情報や周波数選択指示情報に基づいて、放送局11を選択し、選択された放送局11の視聴可能エリアであるか否かを判定するようにしてもよい。すなわち、放送局選択指示情報や、周波数選択指示情報によってからもコンテンツを特定可能であり、コンテンツを特定する方法はこれらに限らない。
【0100】
その後、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bでの記録指示情報について、操作部33からの入力有無を判定し(ステップS113)、記録指示情報が操作部33から入力された場合には固定型記録再生装置12Bのインターネット接続情報Lfに基づいて、固定型記録再生装置12Bとのインターネット接続処理を実行する(ステップS114)。なお、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bでの記録指示情報の入力が操作部33からない場合(ステップS113でNO)には、ステップS113の判定処理を繰り返す。また、記録指示情報については、操作部33からの入力有無を判定する以外にも、電池残量や、記憶容量が少なくなった場合に自動的に記録指示情報が入力されたと判断してもよい。
【0101】
そして、可搬型記録再生装置12Aは、コンテンツの記録を指示する記録指示情報、現在視聴しているコンテンツ情報、そのコンテンツの記録を許可する記録権限情報、ならびに自装置の識別情報を固定型記録再生装置12Bへインターネット14を介して送信する(ステップS115)。その後、可搬型記録再生装置12Aは、コンテンツの記録を許可する記録権限情報を固定型記録再生装置12Bへ送信したため、現在視聴しているコンテンツの自装置での記録処理を禁止とする。
【0102】
ここで、自装置での記録処理を禁止する具体的な処理としては、たとえば、操作部33から、コンテンツ記録指示情報が入力された場合に、そのコンテンツの記録権限情報の有無を判定し、無い場合には記録を許可しない制御をすることにより、結果的に可搬型記録再生装置12Aにおいてそのコンテンツの記録処理を禁止していることとなる。なお、コンテンツ毎の記録権限としてもよいが、放送局11毎の記録権限、放送局11に対応した周波数毎の記録権限として記録を許可しない制御をするようにしてもよい。また、可搬型記録再生装置12Aが固定型記録再生装置12Bに対し送信する情報も、コンテンツ情報ではなく、放送局11の情報でもよい。
【0103】
そして、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bでの記録中止指示情報について、操作部33からの入力有無を判定し(ステップS117)、記録中止指示情報の入力が操作部33からあった場合には(ステップS117でYES)、固定型記録再生装置12Bに対して記録中止指示情報を送信する(ステップS118)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、現在視聴しているコンテンツの視聴終了指示情報について、操作部33からの入力有無を判定し(ステップS119)、視聴終了指示情報の入力が操作部33からあった場合には(ステップS119でYES)、インターネット接続を止め(ステップS120)、処理を終了する(END)。なお、可搬型記録再生装置12Aは、現在視聴しているコンテンツの視聴終了指示情報の入力が操作部33から無い場合には(ステップS119でNO)、視聴終了指示情報の入力があるまで、ステップS119の判定処理を繰り返す。
【0104】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS115において可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた、現在視聴しているコンテンツに関する記録指示情報、コンテンツ情報、記録権限情報と、可搬型記録再生装置12Aの識別情報を受信すると(ステップS121)、自装置が、可搬型記録再生装置12Aで視聴していたコンテンツの視聴可能エリア内であるか否かを判定する(ステップS122)。
【0105】
なお、ステップS122において、固定型記録再生装置12Bが実行する、可搬型記録再生装置12Aで視聴していたコンテンツの視聴可能エリア内であるか否かの判定方法としては、たとえば、受信したコンテンツ情報からそのコンテンツを提供する配信サーバ13に対応する放送局11を特定し、特定された放送局11からの放送波の受信信号レベルをチューナー部23により取得し、所定の受信信号レベル以上である場合には視聴可能エリア内であると判定し、所定の受信信号レベル未満である場合には視聴可能エリア内ではないと判定するようにする。または、放送局11の位置する緯度経度情報と、その放送局11の視聴可能エリアとされる緯度経度情報とが関連付けられているデータベースを装置内に保持させておき、固定型記録再生装置12Bの位置情報検出部29により検出された緯度経度情報と、特定された放送局11の情報と、このデータベースの情報を参照することで、視聴可能エリア内であるか否かの判定を行うようにしてもよい。
【0106】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS122において視聴可能エリアでないと判定した場合には(ステップS122でNO)、コンテンツの再生を禁止するフラグ(以下、このフラグのことを「コンテンツ再生不可フラグ」といい、オンの場合にはコンテンツ再生を禁止し、オフの場合には、再生を許可するものとする)をオンにして、このフラグと可搬型記録再生装置12Aの識別情報と、配信サーバ13から受信したコンテンツを全て関連付けて記憶部43に記録する(ステップS123)。
【0107】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS122において視聴可能エリアであると判定した場合には(ステップS122でYES)、コンテンツ再生不可フラグをオフにして、このフラグと、配信サーバ13から受信したコンテンツを関連付けて記憶部43に記録する(ステップS124)。そして、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12AがステップS118で送信した記録中止情報を受信すると(ステップS125)、受信しているコンテンツの記録処理を中止して処理を終了する(ステップS126)。
【0108】
なお、図12に示すステップS117〜ステップS120までの処理において、記録中止指示情報と視聴終了指示情報について、操作部33からの入力有無判定をそれぞれ別々にしたが、視聴終了指示情報の入力が操作部33からあった場合には、記録中止指示情報の入力がない場合であっても、記録中止指示情報の入力があったものとして固定型記録再生装置12Bへ記録中止指示情報を送信し、インターネット接続を止めてコンテンツの視聴を終了するようにしてもよい。
【0109】
図13は、図12の処理後に可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの間で実行される処理を示すフローチャートである。なお、図13に示す処理は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続されることにより処理が開始される。
【0110】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対して自己の識別情報を送信し(ステップS131)、処理を終了する(END)。
【0111】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS131で可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた識別情報を受信する(ステップS132)。そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS132で受信した識別情報と同一の識別情報であって、この識別情報と関連付けられて記録されたコンテンツの有無を自装置の記憶部43を検索することで判定し(ステップS133)、コンテンツがあると判定した場合には(ステップS133でYES)、そのコンテンツのコンテンツ再生不可フラグをオフ(つまり、再生可能)に設定して(ステップS134)、処理を終了する(END)。なお、固定型記録再生装置12Bは、記録されたコンテンツがないと判定した場合には(ステップS133でNO)、処理を終了する(END)。
【0112】
図13に示すように、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続され、可搬型記録再生装置12Aの識別情報の一致することにより固定型記録再生装置12B側での再生を許可することで視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。
【0113】
なお、実施例3では、固定型記録再生装置12BのステップS122でコンテンツの視聴可能エリアでない場合に、コンテンツ再生不可フラグをオンにしたが、例えば可搬型記録再生装置12Aの位置情報を取得し、固定型記録再生装置12Bの位置情報と比較して、同じエリアにいる場合、または、距離が所定の閾値以上である場合に、コンテンツ再生不可フラグをオンにしてもよい。例えば、固定型記録再生装置12Bと、可搬型記録再生装置12Aの同じエリアにいない場合や、距離が遠い場合には、可搬型記録再生装置12Aから指示されたコンテンツが固定型記録再生装置12Bで視聴不可能な場合が多いからである。例えば日本の場合、エリアとしては、関東、関西などの地域や、県域を設定し、所定の閾値としては、関東、関西などの地域や県域を覆える程度の閾値を設定することができる。
【実施例4】
【0114】
本発明の実施例4について説明する。実施例4では、図4で示した相互の認証処理を行わずに、ユーザが記録を所望するコンテンツを配信サーバ13から取得するために必要な接続情報を含むコンテンツ情報(たとえば、配信サーバ13のURLなどの接続情報、コンテンツを一意に識別可能な情報など)と、そのコンテンツ毎に可搬型記録再生装置12Aが設定した公開鍵、秘密鍵を関連付けて記憶した上で、固定型記録再生装置12Bへ、そのコンテンツ情報とコンテンツ固有の公開鍵を送信する処理を行う。そして、そのコンテンツの記録処理を固定型記録再生装置12B側で実行させる際に、配信サーバ13から受信するコンテンツの視聴可能エリアか否かに応じて、そのコンテンツに対して公開鍵で暗号化して記録を行うことで、固定型記録再生装置12B側でのコンテンツの再生については、可搬型記録再生装置12Aが保持する秘密鍵がなければ再生できないようにするものである。このような方法とすることでも、実施例1で説明した効果を奏することができる。
【0115】
なお、実施例4の情報提供システムは、実施例1で示した情報提供システム1と構成は同一であるため、同一の機能については同一の符号を付して説明すると共に、図示および各機能の説明は省略する。
【0116】
図14は、本発明の実施例4に係る情報提供システムにおける記録処理を示すフローチャートである。なお、図14に示す処理のうち、図12に示す処理と同一のステップ番号を付した処理(ステップS110〜ステップS113、ステップS114、ステップS116、ステップS117、ステップS118〜ステップS120、ステップS122、ステップS125,ステップS126)については、それぞれ同様であるため、説明を簡略化、または省略する。
【0117】
可搬型記録再生装置12Aは、ステップS110〜ステップS112の処理を実行後に、ステップS113の判定において、固定型記録再生装置12Bでの記録指示情報の入力が操作部33からあった場合に、そのコンテンツに固有の公開鍵と秘密鍵を生成し設定すると共に、そのコンテンツを配信サーバ13から取得するために必要な接続情報とを対応付けて自装置のRAM42に記憶する(ステップS113A)。そして、ステップS114において固定型記録再生装置12Bとのインターネット接続を確立すると、可搬型記録再生装置12Aは、コンテンツの記録を指示する記録指示情報、コンテンツ情報、そのコンテンツの記録を許可する記録権限情報、ならびにそのコンテンツに固有に設定した公開鍵を固定型記録再生装置12Bへインターネット14を介して送信する(ステップS115A)。その後、可搬型記録再生装置12Aは、ステップS116〜ステップS120の処理を実行する。
【0118】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS115Aにおいて可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた、コンテンツの記録を指示する記録指示情報、コンテンツ情報、そのコンテンツの記録を許可する記録権限情報、ならびにそのコンテンツに固有に設定した公開鍵を受信する(ステップS121A)。その後、自装置が可搬型記録再生装置12Aで視聴していたコンテンツの視聴可能エリア内であるか否かを判定し(ステップS122)、視聴可能エリア内ではないと判定した場合には(ステップS122でNO)、コンテンツ固有の公開鍵でコンテンツを暗号化して記憶部43に記録する(ステップS123A)。
【0119】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS122において視聴可能エリア内であると判定した場合には(ステップS122でYES)、通常通りにコンテンツをそのまま記憶部43に記録する(ステップS124A)。そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS125〜ステップS126までの処理を実行して終了する(END)。
【0120】
なお、図14に示すステップS117〜ステップS120までの処理においても、図12の処理と同様に、視聴終了指示情報の入力が操作部33からあった場合には、記録中止指示情報の入力がない場合であっても、記録中止指示情報の入力があったものとして固定型記録再生装置12Bへ記録中止指示情報を送信し、インターネット接続を止めてコンテンツの視聴を終了するようにしてもよい。
【0121】
図15は、図14の処理後に可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの間で実行される処理を示すフローチャートである。なお、図15に示す処理は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが所定の距離以内で直接接続されることにより処理が開始される。所定の距離としては、同一の建物内と判定できる、長くとも数十メートル程度の設定とすることが好ましい。なお、この処理は所定の距離以内の直接接続ではなく、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの距離が所定の閾値以下になった場合に、開始してもよい。また、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの距離が所定の閾値以下であるか否かは可搬型記録再生装置12Aの位置情報と固定型記録再生装置12Bの位置情報とを用いてもよいし、BlueTooth(登録商標)、無線LAN、赤外線通信等の近距離通信が接続可能であるか否かによって判断しても良い。所定の閾値としては、同一の建物内と判定できる、長くとも数十メートル程度の設定とすることが好ましい。また、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの通信は、インターネット接続を用いてもよい。
【0122】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対してRAM42に記憶しているコンテンツ情報とこのコンテンツ固有に設定された秘密鍵を送信し(ステップS141)、処理を終了する(END)。
【0123】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS141で可搬型記録再生装置12Aから送信されてきたコンテンツ情報と秘密鍵を受信する(ステップS142)。そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS142で受信したコンテンツ情報に対応するコンテンツの有無を自装置の記憶部43を検索することで判定し(ステップS143)、コンテンツがあると判定した場合には(ステップS143でYES)、公開鍵で暗号化されたコンテンツを秘密鍵で復号して(ステップS144)、処理を終了する(END)。なお、固定型記録再生装置12Bは、記録されたコンテンツがないと判定した場合には(ステップS143でNO)、処理を終了する(END)。
【0124】
図15に示すように、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続され、コンテンツ情報に対応するコンテンツの一致を判定し、一致した場合に暗号化して記録されたコンテンツを復号することにより、その後固定型記録再生装置12B側でのコンテンツ再生が可能となるため、視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。
【0125】
なお、図15に示す処理は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続される場合を説明したが、インターネット14を介して固定型記録再生装置12B側に記録されたコンテンツを、可搬型記録再生装置12A側において再生するようにしてもよい。
【0126】
図16は、本発明の実施例4に係る情報提供システムにおける再生処理の一例を示すフローチャートである。なお、図16に示す処理は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとはインターネット接続が確立された状態であると共に、図14に示す処理により固定型記録再生装置12B側に暗号化されたコンテンツが記録されていることを前提とする。
【0127】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bへ記録依頼したコンテンツ情報から視聴したいコンテンツを選択する(ステップS151)。たとえば、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bの表示装置35上に記録依頼したコンテンツの題名等のリストを表示させて、ユーザが操作部33を操作することによりコンテンツの選択指示を入力させる。
【0128】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対して、ステップS151で選択されたコンテンツに関連するコンテンツ情報(コンテンツを一意に識別する情報など)およびコンテンツ送信指示情報を送信する(ステップS152)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bからコンテンツを受信したか否かを判定し(ステップS153)、受信した場合には(ステップS153でYES)、受信したコンテンツに対応する秘密鍵でコンテンツを復号して再生し、処理を終了する(END)。なお、可搬型記録再生装置12Aは、所定時間(たとえば、30秒)が経過するまでコンテンツを受信したか否かを判定し(ステップS155でNO)、ステップS153でコンテンツを受信しない状態が所定時間経過した場合には(ステップS155でYES)、表示装置35にコンテンツが見つからなかった旨を表示して処理を終了する(END)。
【0129】
一方、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12AからステップS152の処理によって送信されてきたコンテンツ情報およびコンテンツ送信指示情報を受信すると(ステップS157)、自己の記憶部43を参照してコンテンツ情報に対応するコンテンツの有無を判定する(ステップS158)。
【0130】
固定型記録再生装置12Bは、自己の記憶部43を参照してコンテンツ情報に対応するコンテンツがある場合には(ステップS158でYES)、その対応するコンテンツを可搬型記録再生装置12Aに対して送信して(ステップS159)、処理を終了する。なお、固定型記録再生装置12Bは、自己の記憶部43を参照してコンテンツ情報に対応するコンテンツが無い場合には(ステップS158でNO)、そのまま処理を終了する(END)。なお、ステップS158の判定において自己の記憶部43を参照してコンテンツ情報に対応するコンテンツが無い場合にはそのまま処理を終了したが、コンテンツが無い旨を可搬型記録再生装置12Aへ送信するようにしてもよい。
【0131】
図16に示すように、固定型記録再生装置12B側で暗号化したコンテンツを可搬型記録再生装置12A側で復号して再生することで、たとえば、ユーザが所有する可搬型記録再生装置12Aにおける記憶容量が配信サーバ13から送信されたコンテンツを記録するために不足しているような状況であっても、そのコンテンツについては自宅にある固定型記録再生装置12Bで記録しておき、その後に可搬型記録再生装置12A側で再生するということが可能となる。これは、たとえインターネット14経由であっても、暗号化するので視聴制限のあるコンテンツの権限関係を適切に考慮すると共に、そのコンテンツがインターネット14上で仮に盗聴されても復号できない(視聴できない)仕組みを実現している。なお、上記実施例4の説明では、暗号化と復号に際して、公開鍵と秘密鍵を用いた公開鍵暗号方式で暗号化を行ったが、要求される安全性に応じて、共通鍵暗号方式を用いてもよい。
【0132】
以上、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例に基づいて具体的に説明したが、本発明はこれらの実施例およびその変形例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形や変更が更に可能である。たとえば、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの関係として、可搬型記録再生装置12Aの存在する地域と、固定型記録再生装置12Bが設置されている地域とが異なる状況において説明したが、両方とも同じ放送局11の視聴可能地域内にいる場合であってもよい。なお、両方とも同じ放送局11の視聴可能地域内にいる場合には、上述した仕組みによりコンテンツの再生処理および記録処理について制限することなく、通常の再生処理および記録処理を行えばよい。
【0133】
また、本発明に係る実施例実施例1〜4およびそれらの変形例において、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの関係を前提に説明したが、それ以外にも、異なる地域に位置する可搬型記録再生装置12A同士で上述した処理を実行するようにしてもよい。
【0134】
また、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例において、視聴に地域制限があるコンテンツとしてIP放送のコンテンツ(映像、音声、静止画像のいずれかまたは複数により構成される番組等)を前提に説明したが、それ以外にも視聴に地域制限があるコンテンツであれば音楽配信やゲーム、ニュースなどIP放送に限らない。
【0135】
また、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例において、配信サーバ13から配信されるIP放送は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bにおける放送局11の放送波の信号レベルの判定に基づいて出力可否を判定するものを前提として説明したが、それ以外にも配信サーバ13は、可搬型記録再生装置12A、または固定型記録再生装置12Bから、これらの装置における放送局11の放送波の信号レベルを送信してもらい、配信サーバ13側でIP放送の配信可否自体を判定するものとしてもよい。その場合には、可搬型記録再生装置12A側から配信サーバ13に対して、固定型記録再生装置12Bにコンテンツの配信が可能となるように、権限委譲モードで制御したような制御情報を配信サーバ13へ送信し、配信サーバ13が固定型記録再生装置12BにIP放送を配信する際に、制御情報も付加して固定型記録再生装置12Bへ送信し、この制御情報に基づいて固定型記録再生装置12B内での記録処理、デコード処理等がなされるようにしてもよい。このような方法は、ユニキャスト方式であるためインターネット14上のトラフィックを低減させることは困難となるが、権限関係を考慮したものとすることができる。
【0136】
また、配信サーバ13が、可搬型記録再生装置12A、または固定型記録再生装置12Bの装置における放送局11の放送波の信号レベルを送信してもらい、配信サーバ13側でIP放送の配信可否自体を判定するものであるとした場合には、固定型記録再生装置12B側に自己の位置に基づく視聴制限機能がなくてもよく、可搬型記録再生装置12Aの放送局11の放送波の信号レベル情報、または自己の位置情報(たとえば、IPアドレスまたは郵便番号など)を固定型記録再生装置12Bへ送信し、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aの放送局11の放送波の信号レベル情報、または固定型記録再生装置12Bの位置情報に基づいて、配信サーバ13へIP放送の送信要求を送って、コンテンツを記録するようにしてもよい。このように、少なくとも一方の機器に自己の位置での放送局11の放送波の信号レベルの測定機能、または自己の位置情報があり、その機器においてIP放送が受信可能である場合でも、本発明の各実施例と同様の効果を奏することが可能である。
【0137】
また、本発明に係る実施例1、2のペアリング処理およびその変形例については、1つの可搬型記録再生装置12Aと、1つの固定型記録再生装置12Bで説明したが(1対1対応)、可搬型記録再生装置12Aに受信能力と記録能力が豊富に有れば、1つの可搬型記録再生装置12Aに対して複数の固定型記録再生装置12Bをペアリングさせること(1対多対応)も可能である。また、複数の可搬型記録再生装置12Aに対して1つの固定型記録再生装置12Bをペアリングさせることも可能である。複数の可搬型記録再生装置12Aに対して1つの固定型記録再生装置12Bをペアリングさせる場合にも、可搬型記録再生装置12Aは自機の公開鍵Kmで暗号化されたものしかデコードすることができないので、権限関係を考慮したものとすることができる。
【0138】
また、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例で説明した情報提供システム1では、可搬型記録再生装置12Aを請求項の第1の情報処理装置とし、固定型記録再生装置12Bを第2の情報処理装置として説明したが、その他にも第1の情報処理装置および第2の情報処理装置共に、可搬型記録再生装置12Aである場合、または固定型記録再生装置12Bである場合、固定型記録再生装置12Bを第1の情報処理装置とし、可搬型記録再生装置12Aが第2の情報処理装置とする場合を除外するものではない。
【0139】
また、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例で説明した情報提供システム1の可搬型記録再生装置12A、または固定型記録再生装置12Bが実行する処理のすべてまたは一部をプログラムによって構成し、このプログラムを情報処理装置(コンピュータ)にインストールすることで各手段として機能させるようにしてもよい。なお、これらのプログラムを実行可能な状態で記録した媒体からコンピュータに直接インストールすることも可能であるが、ネットワーク経由で遠隔にあるコンピュータにインストールしてもよい。
【符号の説明】
【0140】
1・・・情報提供システム、11・・・放送局、12・・・放送受信機(可搬型記録再生装置および固定型記録再生装置の総称)、12A・・・可搬型記録再生装置(請求項の第1の情報処理装置の一例)、12B・・・固定型記録再生装置(請求項の第2の情報処理装置の一例)、13…配信サーバ(請求項のサーバの一例)、14・・・インターネット、19・・・アンテナ、23・・・チューナー部、24・・・主制御部(請求項の制御部、第1の制御部、第2の制御部、制御情報生成部、判定部の一例)、25・・・復調部、27・・・通信部(請求項の第1の送信部、第2の送信部、受信部、第1の受信部、第2の受信部の一例)、28・・・無線アンテナ、29・・・現在位置検出部、33・・・操作部(請求項の選択部の一例)、34・・・表示制御部、35・・・表示装置、36・・・音声制御部、37・・・スピーカ、40・・・ROM、41・・・RAM、43・・・記憶部(請求項の第1の記憶部、第2の記憶部の一例)、44・・・認証暗号部(請求項の認証部の一例)
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末とビデオ録画装置とを利用した番組録画再生システムが提案されている(特許文献1)。特許文献1に記載されている携帯端末とビデオ録画装置とを利用した番組録画再生システムでは、デジタルテレビ放送を受信可能な携帯端末と、ビデオ録画装置とを通信ネットワークにより接続し、携帯端末からビデオ録画装置に受信チャンネル情報と録画開始命令を送信し、ビデオ録画装置では、電子番組ガイド(EPG)を利用して番組情報を取得し、番組の録画を実施することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−142747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、テレビやラジオといった放送は、電波送信の免許や著作権、広告等の関係で、視聴地域に制限がある場合が多い。電波による放送では、電波の強度を制限することで受信地域を限定している。しかし、電波による放送は、受信場所の地形や環境により明瞭な視聴が困難な場合が生じている。そのため、近年ではインターネット等の電波以外の伝送路を利用した放送も検討されている。たとえばインターネットを利用したサイマル放送では、電波による放送と同一のコンテンツが配信され、非常に明瞭な受信が可能となるが、上述の種々の制約により、視聴地域は制限されることが想定される。
【0005】
しかし、特許文献1に開示される番組録画再生システムでは、視聴地域が制限されるコンテンツについては考慮されていない。
【0006】
そこで、本発明は、上述した課題に鑑み、視聴地域に制限があるコンテンツを適切に記録、再生することができる情報提供システム、情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面は、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバと、コンテンツを受信する第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と、を備え、第1の情報処理装置は、視聴されるコンテンツを選択する選択部と、選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、判定部により選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、第2の情報処理装置が選択コンテンツをサーバから受信して記録する処理を許可すると共に選択コンテンツの視聴及び記録された選択コンテンツの再生処理を禁止する制御情報を生成する第1の制御部と、第1の制御部により生成された制御情報を第2の情報処理装置へ送信する第1の送信部と、を有し、第2の情報処理装置は、第1の送信部から送信された制御情報を受信する第1の受信部と、第2の受信部で受信した制御情報に基づいてサーバから受信した選択コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、選択コンテンツを再生する処理を禁止する第2の制御部と、を有する情報提供システムである。
【0008】
また、本発明の一側面は、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバと、コンテンツを受信する第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と、を備え、第1の情報処理装置は、視聴されるコンテンツを選択する選択部と、選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、判定部により選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、第2の情報処理装置が選択コンテンツをサーバから受信して記録する処理を許可する制御情報を生成する第1の制御部と、制御情報を第2の情報処理装置へ送信する第1の送信部と、を有し、第2の情報処理装置は、第1の送信部から送信された制御情報を受信する第1の受信部と、第2の受信部で受信した制御情報に基づいてサーバから受信した選択コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、選択コンテンツの視聴及び記録した選択コンテンツを再生する処理を禁止する第2の制御部と、を有する情報提供システムである。
【0009】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置とが直接接続されると、第2の情報処理装置から第1の情報処理装置に対して、第2の情報処理装置を制御情報の送信先として指定する接続情報を送信することが好ましい。
【0010】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置は、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置との一方が他方を認証する、または相互に認証する認証部を有し、第1の送信部は認証部で認証された場合には制御情報を第2の情報処理装置へ送信し、認証されなかった場合には制御情報を第2の情報処理装置へ送信しないことが好ましい。
【0011】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第2の情報処理装置は、第1の記憶部に記憶された選択コンテンツを第1の情報処理装置へ送信する第2の送信部を有し、第1の情報処理装置は、第2の送信部によって第2の情報処理装置から送信された選択コンテンツを受信する第2の受信部と、第2の受信部で受信した選択コンテンツを第1の情報処理装置で再生する再生部と、を有することが好ましい。
【0012】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第2の制御部は、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置とが直接接続された場合、または、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置との距離が所定の閾値以下と判定された場合に、第1の記憶部に記憶された選択コンテンツの再生を許可することが好ましい。
【0013】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムであって、第1の情報処理装置は、選択コンテンツを暗号化するための第1の鍵と、第1の鍵で暗号化した暗号化コンテンツを復号するための第2の鍵とを記憶する第2の記憶部を有し、第1の送信部は、第2の記憶部に記憶された第1の鍵を第2の情報処理装置へ送信し、第1の受信部は、第1の鍵を第1の情報処理装置から受信し、第2の制御部は、制御情報に基づいてサーバから受信した選択コンテンツを第1の記憶部に第1の鍵で暗号化して記録すると共に、第2の送信部は、第2の制御部で暗号化して記録された暗号化コンテンツを第1の情報処理装置へ送信し、第2の受信部は、第2の送信部によって送信された暗号化コンテンツを第2の情報処理装置から受信し、第1の制御部は、第2の受信部で受信した暗号化コンテンツを第1の送信部で送信した第1の鍵に対応する第2の鍵で復号することが好ましい。
【0014】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムの構成要素である第1の情報処理装置である。すなわち、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバからコンテンツを受信可能な情報処理装置であって、視聴されるコンテンツを選択する選択部と、選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、判定部により選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、他の情報処理装置において、選択コンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、選択コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を生成する制御情報生成部と、制御情報生成部により生成された制御情報を他の情報処理装置へ送信する送信部と、を備えるものである。
【0015】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムの構成要素である第1の情報処理装置である。すなわち、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバからコンテンツを受信可能な情報処理装置であって、視聴されるコンテンツを選択する選択部と、選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、判定部により選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、他の情報処理装置において、選択コンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、選択コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を生成する制御情報生成部と、制御情報生成部により生成された制御情報を他の情報処理装置へ送信する送信部と、を備える情報処理装置である。
【0016】
また、本発明の一側面は、上述した第1の情報処理装置であって、選択コンテンツを受信する受信部と、制御情報生成部により制御情報が生成された場合、選択コンテンツを自装置に記録することを禁止すると共に、受信部で受信した選択コンテンツのリアルタイム再生を許可することが好ましい。
【0017】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムの構成要素である第2の情報処理装置である。すなわち、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバからコンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を、コンテンツの視聴が可能とされる地域に位置する情報処理装置から受信する受信部と、受信部で受信した制御情報に基づいてサーバから受信したコンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、コンテンツを再生する処理を禁止する制御部と、を備える情報処理装置である。
【0018】
また、本発明の一側面は、上述した情報提供システムの構成要素である第2の情報処理装置である。すなわち、視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバからコンテンツを受信して記録する処理を許可する制御情報を、コンテンツの視聴が可能とされる地域に位置する情報処理装置から受信する受信部と、受信部で受信した制御情報に基づいてサーバから受信したコンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可する制御部と、を備える情報処理装置である。
【0019】
また、本発明の一側面は、上述した第2の報処理装置であって、制御部は、自装置の位置がコンテンツの視聴が可能な位置か否かを判断し、視聴可能でない場合にコンテンツを再生する処理を禁止することが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、視聴地域に制限があるコンテンツを適切に記録、再生することができる情報提供システム、情報処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施例1に係る情報提供システムの概要を示す図である。
【図2】図1に示す可搬型記録再生装置および固定型記録再生装置を総称した放送受信機の主要部を示すブロック図である。
【図3】図1に示す可搬型記録再生装置と固定型記録再生装置とが直接接続して実行するペアリング処理を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す可搬型記録再生装置と固定型記録再生装置との間で実行される認証処理を示すフローチャートである。
【図5】図4に示す認証処理の変形例を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す可搬型記録再生装置の通常時の再生、記録処理を示すフローチャートであり、(A)は、通常時の記録処理を示し、(B)は、通常時の再生処理を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す可搬型記録再生装置から固定型記録再生装置へ記録権限を委譲すると共に、両装置での記録処理、再生処理の制御関係を示すフローチャートである。
【図8】図7に示す処理がなされた後に可搬型記録再生装置においてコンテンツを再生する処理を示すフローチャートである。
【図9】図8に示す再生処理の変形例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施例2に係る情報提供システムにおけるペアリング処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施例2に係る情報提供システムにおける認証処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施例3に係る情報提供システムにおける記録処理を示すフローチャートである。
【図13】図12の処理後に可搬型記録再生装置と固定型記録再生装置との間で実行される処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施例4に係る情報提供システムにおける記録処理を示すフローチャートである。
【図15】図14の処理後に可搬型記録再生装置と固定型記録再生装置との間で実行される処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施例4に係る情報提供システムにおける再生処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の情報提供システム、情報処理装置の実施例について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0023】
(情報提供システム1の概要)
図1は、本発明の実施例1に係る情報提供システム1の概要を示す図である。図1に示すように情報提供システム1は、放送局11、可搬型記録再生装置12A(請求項の第1の情報処理装置の一例)と、固定型記録再生装置12B(請求項の第2の情報処理装置の一例)と、これらの装置へIP(Internet Protocol)による放送(以後、「IP放送」と略す)を配信する配信サーバ13(請求項のサーバの一例)とを有している。なお、図1に示す情報提供システム1では、図示の都合上、1つの放送局11、1つの可搬型記録再生装置12A、1つの固定型記録再生装置12B、1つの配信サーバ13を示しているが、各々の装置をそれぞれ複数設けることができる。
【0024】
配信サーバ13は、放送局11が放送するコンテンツ(映像、音声、静止画像のいずれかまたは複数により構成される番組等)を、放送局11の視聴地域の制限の下、IP放送としてインターネット14経由で配信する。ここで、配信サーバ13がIP放送として配信するコンテンツと、放送局11が放送するコンテンツとの関係について説明する。配信サーバ13がIP放送として配信するコンテンツは、(1)放送局11の放送波により放送されるコンテンツと同一のコンテンツ(IP再送信)、(2)放送局11の放送波により放送されるコンテンツに加えて映像、静止画像、広告情報などが付加されたコンテンツ、(3)放送局11の放送波により放送されるコンテンツとは別のコンテンツのいずれかの関係が想定されるが、本実施例においてこれら(1)〜(3)のいずれの関係であってもよい。
【0025】
可搬型記録再生装置12Aは、たとえば携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型の端末である。すなわち可搬型記録再生装置12Aは、ユーザに携帯されて移動し、放送局11の視聴地域内に位置することが可能となる。なお、可搬型記録再生装置12Aのことを図面で説明する際に、便宜上「可搬機」と略す場合がある。
【0026】
固定型記録再生装置12Bは、たとえば家屋に設定される据え置き型の記録再生装置である。なお、固定型記録再生装置12Bのことを図面で説明する際に、便宜上「固定機」と略す場合がある。
【0027】
図1の例では、あるユーザが可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bの両方を保有し、固定型記録再生装置12Bは、そのユーザの自宅に置かれ、可搬型記録再生装置12Aは、そのユーザに携帯されるものとする。
【0028】
図1に示す可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bは、放送局11からの放送波の信号レベルが所定値以上であると、放送局11の放送対象地域内であると判断し、所定値未満であると、放送局11の放送対象地域外であると判定する機能を有しており、配信サーバ13からインターネット14を介してコンテンツを受信しても、その判定結果により出力処理(視聴)、記録処理、デコード処理について制限することが可能となっている。なお、ここでいうデコード処理とは、IP放送等のコンテンツの高能率符号化されたデータを元のデータに戻す処理を指す。
【0029】
また、図1に示す情報提供システム1では、可搬型記録再生装置12Aの存在する地域で受信可能なIP放送として配信されるコンテンツが、視聴地域の制限を考慮した所定の仕組みにより、放送対象地域外に存在する固定型記録再生装置12B側で記録処理、デコード処理を可能となる。
【0030】
(可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bの構成)
図2は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bを総称した放送受信機12の主要部を示すブロック図である。なお、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとは、記憶容量の差、処理速度等の能力において相違するものとしてもよい。
【0031】
アンテナ19は、放送局11の送信アンテナからの地上波アナログラジオ放送の電波を捕捉し、そのRF信号は、チューナー部23へ送られる。チューナー部23は、主制御部24からの指示に従い、所定周波数のRF信号を選択して、それをIF信号に変換してから復調部25へ送る。復調部25は、IF信号を復調して、音声信号を生成し、それを主制御部24(請求項の制御部、第1の制御部、第2の制御部、制御情報生成部、判定部の一例)へ送る。通信部27(請求項の第1の送信部、第2の送信部、受信部、第1の受信部、第2の受信部の一例)は、インターネット14と主制御部24の間に介在し、無線アンテナ28を介してインターネット14との間でデータを授受するとともに、主制御部24との間でデータを授受する。これらのデータには、配信サーバ13からIP放送として配信されるコンテンツが含まれる。なお、通信部27は、無線アンテナ28を介してインターネット14との間でデータを授受することとしたが、有線でインターネット14との間を接続してもよい。
【0032】
現在位置検出部29は、不図示のGPS衛星からのGPS電波に基づき現在位置を測位し、現在位置情報を主制御部24へ送る。なお、現在位置検出部29は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aでは必須だが、固定型記録再生装置12Bでは、自己の位置情報が予め登録されて把握可能であれば必須のものではない。
【0033】
操作部33(請求項の選択部の一例)は、ユーザ操作を受け付けるキー等を備え、操作指示情報(操作指示信号)を主制御部24へ送る。なお、操作部33から主制御部24へ入力される操作指示情報としては、たとえば、視聴したいコンテンツの選択を指示するコンテンツ選択指示情報、視聴しているコンテンツの視聴の終了を指示するコンテンツ視聴終了情報、視聴したい放送局11の選択を指示する放送局選択指示情報、視聴したい放送局11に対応する周波数の選択を指示する周波数選択指示情報、視聴しているコンテンツの記録(録画または録音を含む)を指示する記録指示情報、視聴しているコンテンツの記録の中止を指示する記録中止情報、記録されたコンテンツの再生を指示する再生指示情報、または再生の中止を指示する再生中止情報、後述する可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bとのペアリング処理(図3)の開始を指示するペアリング処理開始指示情報、コンテンツの送信を指示するコンテンツ送信指示情報などがある。
【0034】
表示制御部34は、主制御部24から表示情報に係る信号が供給され、この表示情報を表示装置35に表示する。音声制御部36は、主制御部24からの音声データを音声信号に変換し、スピーカ37へ送る。スピーカ37は、音声制御部36からの音声信号を音に変換して出力する。なお、主制御部24、音声制御部36、表示制御部34は再生部として機能してもよい。
【0035】
ROM40には、プログラムや固定データが記録され、主制御部24は、ROM40に記録されているこれらのデータを適宜読み出す。RAM41は、主制御部24が演算処理中にデータを一時記憶するのに使用される。記憶部43(請求項の記憶部、鍵情報記憶部の一例)は、放送局11から受信したコンテンツ、または配信サーバ13から受信したコンテンツを記録する記録媒体である。また、記憶部43には、後述する認証処理(図4)、認証処理のための事前処理(図3)、記録権限委譲処理(図7)および再生処理(図8)に用いられる公開鍵情報、秘密鍵情報などが記録されている。また、記憶部43には、放送局11の放送周波数に対応付けて配信サーバ13のURLまたはIPアドレスが記憶されている。この記憶部43に放送局11から受信したコンテンツを記憶する際に、IP放送によるコンテンツと同じ形式で記録できるようにエンコード処理が行われ、またそのデータを元に戻すためのデコード処理を行うようにしてもよい。また、アナログ放送およびIP放送では、主制御部24により放送選択や受信制御や音声調整などが適宜行われるものとする。
【0036】
認証暗号部44(請求項の認証部の一例)は、認証部と、暗号部と、復号部とから構成される。認証部は、放送受信機12が可搬型記録再生装置12Aである場合は、固定型記録再生装置12Bを、放送受信機12が固定型記録再生装置12Bである場合は、可搬型記録再生装置12Aを、それぞれ認証する処理を実行する。この認証により、図2に示す各ブロックの信号の流れが制御される。たとえば放送コンテンツを視聴及び記録することが制御される。暗号部は、IP放送により受信したコンテンツを暗号化する。復号部は、暗号部で暗号化されたデータを復号して元に戻す。
【0037】
なお、本実施例では記録可能なことを仮に「記録権限(記録権)」と呼ぶことにする。また、認証部では、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとを直接接続してお互いを認証できるようにするための事前処理(この事前処理を「ペアリング処理」と呼ぶことにする)、および認証処理を行う。ここで、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの直接接続とは、たとえば、シリアルインタフェースやUSBといった有線接続や、BlueTooth(登録商標)、無線LAN,赤外線通信といった無線接続などの長距離接続が出来ない汎用接続手段を含む。その他、オリジナルバスや独自通信線を用いてもよい。なお、放送受信機12としては表示制御部34、表示装置35、音声制御部36、スピーカ37を示したが、固定型記録再生装置12Bにおいては、これらがなくてもよい。
【0038】
(ペアリング処理)
図3は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとを直接接続して実行するペアリング処理を示すフローチャートである。以下の処理の前提として、可搬型記録再生装置12Aは、自己の電子証明書Cm、公開鍵Km、この公開鍵Kmに対応した秘密鍵Kpを有しているものとし、固定型記録再生装置12Bは、自己の電子証明書Cf、公開鍵Kf、この公開鍵Kfに対応した秘密鍵Kt、および自装置へ接続するためのインターネット接続情報Lfを有しているものとする。なお、ここでいうインターネット接続情報Lfとは、たとえば、固定型記録再生装置12Bに設定されているIPアドレスやMAC(Media Access Control address)アドレスである。
【0039】
図3に示すペアリング処理は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続されることにより処理が開始される。可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対して自己の電子証明書Cmと公開鍵Kmを送信する(ステップS1)。
【0040】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS1で可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた電子証明書Cmと公開鍵Kmとを受信して記憶する(ステップS2)。そして、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aに対して自己の電子証明書Cfと公開鍵Kfを送信する(ステップS3)。
【0041】
可搬型記録再生装置12Aは、ステップS3で固定型記録再生装置12Bから送信されてきた電子証明書Cfと公開鍵Kfとを受信して記憶する(ステップS4)。また、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aに対して自装置へ接続するためのインターネット接続情報Lfを送信する(ステップS5)。
【0042】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bから送信されてきたインターネット接続情報Lfを受信して記憶する(ステップS6)。そして、その後、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの接続が外されるとペアリング処理は終了する(END)。
【0043】
図3に示して説明したペアリング処理により、双方が、相手方を特定する情報(電子証明書)および相手方の公開鍵を有している状況となり、その後の相互の認証処理を可能としている。
【0044】
(認証処理)
図3のペアリング処理が行われた後、可搬型記録再生装置12Aは、2つの機器をインターネット14経由でセッションを確立することにより、お互いは通信可能となり、そこで相互の認証処理を行う。
【0045】
図4は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの間で実行される認証処理を示すフローチャートである。この図4に示す認証処理では、自己の電子証明書Cm、Cfを相手の公開鍵Km、Kfで暗号化して相手側へ送るとともに、相手側から受信したものを自己のもつ秘密鍵Kp、Ktで復号して、ペアリング処理時に受信した電子証明書Cm、Cfと一致しているか否かを確かめる処理を行っている。なお、図4に示す認証処理は、図3に示すペアリング処理がなされた後に実行されること、可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bがインターネット14に接続され、相互に通信可能な状態であることが開始(START)の前提となる。
【0046】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bへ接続するためのインターネット接続情報Lfに基づいて、固定型記録再生装置12Bへ接続する(ステップS11)。固定型記録再生装置12Bは、ステップS11において可搬型記録再生装置12Aから接続要求を受けると、可搬型記録再生装置12Aとの通信を確立する(ステップS12)。
【0047】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bとの通信が確立した場合には、自装置の電子証明書Cmを固定型記録再生装置12Bの公開鍵Kfで暗号化し、暗号化した電子証明書を固定型記録再生装置12Bへ送信する(ステップS13)。すると、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた暗号化された電子証明書を自己の秘密鍵Ktで復号する(ステップS14)。
【0048】
そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS14において自己の秘密鍵Ktで復号された電子証明書と、ペアリング処理の際に可搬型記録再生装置12Aから受信した電子証明書(すなわち、図3のステップS2で受信した電子証明書Cm)とを比較して一致しているか否かを判定する(ステップS15)。
【0049】
ステップS15において両者の電子証明書が一致している場合には、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aへ自己の電子証明書Cfを可搬型記録再生装置12Aの公開鍵Kmで暗号化して送信し(ステップS16)、固定型記録再生装置12B側での認証処理は合格と判定する(ステップS17)。一方、ステップS15において両者の電子証明書が一致していない場合には、固定型記録再生装置12B側での認証処理は不合格と判定し(ステップS18)、処理を終了する(END)。
【0050】
一方、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12BよりステップS16で送信される暗号化された電子証明書を受信したか否かを判定し(ステップS19)、受信したと判定した場合、その電子証明書を自己の秘密鍵Kpにより復号する(ステップS20)。
【0051】
可搬型記録再生装置12Aは、ステップS20で復号した電子証明書と、ペアリング処理の際に固定型記録再生装置12Bから受信した電子証明書(すなわち、図3のステップS4で受信した電子証明書Cf)とを比較して一致しているか否かを判定する(ステップS21)。可搬型記録再生装置12Aは、ステップS21の比較により一致している場合には、認証は合格と判定し(ステップS22)、一致していない場合には、不合格と判定し(ステップS23)、処理を終了する(END)。
【0052】
このように、認証部は、たとえば、お互いがユニークに認識できる情報を予め交換しておき、その交換後に2つの機器をインターネット14経由で接続した際にお互いがこれらの交換した情報に基づいて認識できるようにしている。なお、図4に示す認証処理では、可搬型記録再生装置12Aの電子証明書を送付して、認証が合格した場合に、固定型記録再生装置12Bの電子証明書を送付する順番としたが、図5に示すように、その順序を逆にする(固定型記録再生装置12Bの電子証明書を送付して、認証が合格した場合に可搬型記録再生装置12Aの電子証明書を送付する)ようにしてもよい。すなわち、図4に示すステップS13〜S23までの処理主体が逆の関係となっている図5のステップS13A〜S23Aの処理となるようにしてもよい。
【0053】
(通常時の再生、記録処理)
図6は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aの通常時の再生、記録処理を示すフローチャートであり、(A)は、通常時の記録処理を示し、(B)は、通常時の再生処理を示すフローチャートである。図6に示す通常時の再生、記録処理とは、たとえば、視聴制限のあるコンテンツを視聴可能地域内にいるユーザが可搬型記録再生装置12Aで操作部33を操作して選択した場合などに行われる処理であり、この処理の前提として当該コンテンツの記録権限情報があるか否かが判定され、IP放送の出力が可能であると判定された後に実行されるものである。
【0054】
ここで、「記録権限情報」とは、選択されたコンテンツを記録する権限があるか否かを判定するための情報である。この「記録権限情報」の有無に基づいて選択されたコンテンツが視聴可能な地域であるか否かを判定し、視聴可能な地域と判定した場合(つまり記録権限情報がある場合)には、選択されたコンテンツの記録が認められるものとし、選択されたコンテンツと対応付けられて保存する。なお、記録権限情報はコンテンツではなく、そのコンテンツを提供する放送局情報、またはそのコンテンツを提供する放送局11に対応する周波数情報と対応付けられて保存するようにしてもよい。
【0055】
この記録権限情報は、所定期間ごと、もしくは、コンテンツが選択されたタイミング毎に更新される。なお、ユーザがコンテンツを直接選択するものでなくてもよく、放送局11、または放送局11に対応する周波数をユーザが直接選択するものであっても構わない。以下の説明ではコンテンツをユーザが直接選択する例を説明するが、放送局11や放送局11に対応する周波数をユーザが直接選択するものであってもよい。
【0056】
可搬型記録再生装置12Aは、図6の(A)に示すように、インターネット14に接続し、選択されたコンテンツに対応した配信サーバ13に対してコンテンツ配信要求を送信して、IP放送を受信する(ステップS31)。可搬型記録再生装置12Aは、受信したIP放送をデコードして再生すると共に、受信したIP放送を記憶部43に記録する(ステップS32)。
【0057】
そして、可搬型記録再生装置12Aは、受信したIP放送を操作部33からの指示により再生を停止すると、受信したIP放送を記憶部43に記録する処理を止める(ステップS33)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、インターネット14接続を止めて(ステップS34)、記録処理を終了する(END)。
【0058】
また、可搬型記録再生装置12Aは、図6の(B)に示すように、記憶部43に記録されたIP放送のコンテンツを再生する(ステップS35)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、記憶部に記録されたIP放送のコンテンツの再生処理を停止して(ステップS36)、再生処理を終了する(END)。
【0059】
(記録権限委譲処理)
図7は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aから固定型記録再生装置12Bへ記録権限を委譲すると共に、両装置での記録処理、再生処理の制御関係を示すフローチャートである。図7に示す記録権限委譲処理は、たとえば、可搬型記録再生装置12Aが、放送局11の視聴可能地域内に持ち込まれ、その放送は固定型記録再生装置12Bの設置された地域では視聴できない状況において、有効な処理である。この記録権限委譲処理がなされた場合、可搬型記録再生装置12Aでは、記録権のみがなくなるので、IP放送の受信および視聴は保たれる。一方、固定型記録再生装置12Bでは、記録権のみがあるのでIP放送の受信とその記録は許されるが視聴は許されないことになる。
【0060】
まず、可搬型記録再生装置12Aが実行するステップS41〜ステップS50までの処理について説明する。可搬型記録再生装置12Aは、操作部33からコンテンツの選択指示情報および固定型記録再生装置12Bでの記録指示情報が入力されると、インターネット14に接続し、図4で説明した認証処理を固定型記録再生装置12Bとの間で行う(ステップS41)。可搬型記録再生装置12Aは、認証処理の合否判定を行う(ステップS42)。
【0061】
ステップS42の認証処理において合格した場合には、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bとインターネット接続を確立する(ステップS43)。なお、ステップS42の認証処理において不合格と判定された場合には、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bとインターネット接続を確立しない(ステップS49)。
【0062】
可搬型記録再生装置12Aは、コンテンツの記録権限を固定型記録再生装置12Bへ委譲する(ステップS44、以下、固定型記録再生装置12Bとセッションが確立し、記録権限が委譲された状態を「記録委譲モード」と呼ぶ)。記録権限を委譲する処理は、たとえば、固定型記録再生装置12Bに対し、固定型記録再生装置12Bがサーバ13からコンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、コンテンツの視聴及び再生処理は禁止するよう制御させる制御情報を送信するものである。
【0063】
可搬型記録再生装置12Aは、配信サーバ30へIP放送の配信要求を行って、IP放送を受信する(ステップS45)。可搬型記録再生装置12Aは、受信したIP放送をデコードして再生すると共に、IP放送で配信されるコンテンツの記録を固定型記録再生装置12Bへ指示する(ステップS46)。
【0064】
そして、可搬型記録再生装置12Aは、操作部33から記録停止の指示があった場合や予約録画の時間が終了した場合など受信したIP放送の再生を止める場合には、このIP放送の記録を中止する旨を固定型記録再生装置12Bへ指示する(ステップS47)。可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12BからIP放送の記録権限の返還を受ける(ステップS48)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、インターネット接続を止めて(ステップS50)、記録権限委譲処理を終了する(END)。
【0065】
続いて、固定型記録再生装置12Bが実行するステップS51〜ステップS60までの処理について説明する。固定型記録再生装置12Bは、図4で説明した認証処理を可搬型記録再生装置12Aとの間で行う(ステップS51)。固定型記録再生装置12Bは、認証処理の合否判定を行う(ステップS52)。
【0066】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS52において合格と判定された場合には、可搬型記録再生装置12Aとインターネット接続を確立し(ステップS53)、記録権限を可搬型記録再生装置12Aから委譲してもらう(ステップS54)。一方、不合格と判定した場合には可搬型記録再生装置12Aとのインターネット接続を止めて(ステップS61)、処理を終了する(END)。
【0067】
固定型記録再生装置12Bは、記録権限を可搬型記録再生装置12Aから委譲してもらうと、ステップS54において、記録権限が可搬型記録再生装置12Aから委譲されたため、配信サーバ30へIP放送の配信要求を行って、IP放送を受信する(ステップS55)。
【0068】
固定型記録再生装置12Bは、受信したIP放送によるコンテンツのリアルタイム視聴を禁止すると共に、認証した可搬型記録再生装置12Aの公開鍵Km(請求項の第1の鍵の一例)で暗号化する(ステップS56)。なお、暗号化に使用される公開鍵は、認証した可搬型記録再生装置12Aが提供する鍵であれば、公開鍵Kmとは異なる公開鍵であってもよい。そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS46において可搬型記録再生装置12Aから記録指示を受信すると、暗号化されたコンテンツを記憶部43に記録する(ステップS57)。
【0069】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS45において可搬型記録再生装置12Aから記録中止指示を受信すると、暗号化されたコンテンツを記憶部43に記録する処理を中止する(ステップS58)。固定型記録再生装置12Bは、IP放送の受信を止める(ステップS59)。そして、固定型記録再生装置12Bは、IP放送の記録権限を可搬型記録再生装置12Aへ返還して(ステップS60)、処理を終了する(END)。
【0070】
図7に示したように、記録委譲モードに入った可搬型記録再生装置12Aは、ネットワークI/Fからデコードしてたとえばリアルタイムに音声を聴いたり、映像を表示させることができるが、記録権限は固定型記録再生装置12Bに委譲されるので、可搬型記録再生装置12Aに記録することができなくなる。一方、ペアリングした固定型記録再生装置12Bでは、記録権限を得たので、ネットワークI/Fからコンテンツを受信し、暗号部にて暗号化して固定型記録再生装置12Bで記録することができるようになる。ただし、受信したコンテンツのリアルタイム視聴は、主制御部24にて制限される。
【0071】
そして、固定型記録再生装置12Bでは、認証部はデータがネットワークI/Fからデコードできないようにして(つまり、可搬型記録再生装置12Aから渡された公開鍵Kmで暗号化し、その公開鍵Kmに対応した秘密鍵Kpを入手しなければデコードできないようにして)記録し、記録されたデータは再生しないように制限するものとする。そうすれば、万が一、記憶部43が装置から外されて他の記録再生装置に取り付けられても復号は非常に困難となる。
【0072】
可搬型記録再生装置12Aとペアリングされた固定型記録再生装置12Bでは、配信サーバ13から送信されたコンテンツが記録可能となる。また、仮に、固定型記録再生装置12Bから可搬型記録再生装置12Aへ記録されたコンテンツを伝送する場合、その伝送されるデータは暗号化されているので、万が一、抜き取られても復号できないので安全である。可搬型記録再生装置12Aで受けたデータは、内部の秘密鍵と復号部にて復号され、デコードされて音声に戻すことが出来る。
【0073】
(再生処理)
図8は、図7に示す処理がなされた後に可搬型記録再生装置12Aにおいてコンテンツを再生する処理を示すフローチャートである。図8に示す処理は、図7に示す処理が行われた後、お互いに直接接続して実行される処理である。たとえば可搬型記録再生装置12Aを携帯していたユーザが自宅に戻り、可搬型記録再生装置12Aを固定型記録再生装置12Bに直接接続したとき処理が開始される。
【0074】
図8に示す再生処理は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続されることにより処理が開始される。なお、可搬型記録再生装置12Aまたは固定型記録再生装置12Bの操作部33から再生開始の指示があった場合にのみ処理を開始してもよい。固定型記録再生装置12Bは、記憶部43に記録されている可搬型記録再生装置12Aの公開鍵Km(請求項の第1の鍵の一例)で暗号化されたコンテンツを可搬型記録再生装置12Aに対して送信する(ステップS71)。すると、可搬型記録再生装置12Aは、公開鍵Kmで暗号化されたコンテンツを固定型記録再生装置12Bより受信する(ステップS72)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、公開鍵Kmで暗号化されたコンテンツを自己の秘密鍵Kp(請求項の第2の鍵の一例)で復号する(ステップS73)。可搬型記録再生装置12Aは、復号したコンテンツをデコードして出力する、つまりユーザはIP放送を視聴する(ステップS74)。可搬型記録再生装置12Aは、操作部33から再生停止の指示があった場合や録画したIP放送の番組が終了した場合などに復号したコンテンツのデコードを止める、つまり、ユーザは復号したコンテンツの視聴を止める(ステップS75)。すると、固定型記録再生装置12Bは、暗号化されたコンテンツの送信を止める(ステップS76)。そして、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの接続が外されると、処理が終了する(END)。
【0075】
図8に示す再生処理とすることで、視聴可能地域外にある固定型記録再生装置12Bに記録されたコンテンツが、特に制限なく、記録されたものをそのまま再生させることはできず、視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。なお、図8に示す再生処理をインターネット14経由で行うものとしてもよい。その場合には、図9に示すように、図4、図5で示した認証処理を実行した後に、図8のステップS71以降の処理を行えばよい。図9に示す例では、インターネット14経由で送信していても、認証処理や暗号化をしているので、記録権限を持つ可搬型記録再生装置12Aでのみ再生が可能となり、視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。
【0076】
このように、配信サーバ13からIP放送として配信するコンテンツを固定型記録再生装置12Bにおいて受信し、記録している間は、可搬型記録再生装置12Aではそのコンテンツの記録はできないものとして制御するが、リアルタイムでの視聴については可能とする。一方、固定型記録再生装置12B側では、そのコンテンツのリアルタイムでの視聴およびそのコンテンツの記録したものの再生視聴をそのままではできないように制御する仕組みを実現している。
【0077】
たとえば、視聴可能地域内にある可搬型記録再生装置12Aでコンテンツの視聴をしながら記録すると共に、視聴可能地域外にある固定型記録再生装置12Bでも同時にこのコンテンツの記録を可能とするような状況を許してしまうと、本来視聴制限のあるコンテンツが、視聴地域の制限に関係なく記録できる状況を作り出してしまうため好ましくない。
【0078】
また、視聴可能地域外にある固定型記録再生装置12Bに記録されたコンテンツが、特に制限なく、リアルタイムでの視聴ができる、または記録したものをそのまま再生できる状況を許してしまうと、本来視聴制限のあるコンテンツが、視聴地域の制限に関係なく再生できる状況を作り出してしまうため好ましくない。したがって、これらの不都合を上述したような仕組みを実現することで、視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。
【0079】
また、視聴制限のあるコンテンツを可搬型記録再生装置12Aで記録して、記録したコンテンツをインターネット14経由で固定型記録再生装置12Bへ直接送信することも想定できるが、このような場合には、インターネット14上のユニキャスト通信が増加し、配信サーバ13がマルチキャスト通信により可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bへコンテンツを配信する方法と比較して、インターネット14上のトラフィックを少なくすることも可能となる。
【0080】
また、上述したような仕組みを実現することで、たとえば、ユーザが所有する可搬型記録再生装置12Aにおける記憶容量が配信サーバ13から送信されたコンテンツを記録するために不足している場合には、視聴については可搬型記録再生装置12Aで行うものの、そのコンテンツの記録については自宅にある固定型記録再生装置12Bに変更することで、その後にユーザが自宅に戻って固定型記録再生装置12Bに記録されたコンテンツを再生するということも可能となる。
【0081】
なお、上記実施例1では、可搬型記録再生装置12Aがコンテンツ視聴地域内に、固定型記録再生装置12Bが視聴地域外に位置している場合に備えて視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮した仕組みとしているが、図7の処理の直前に、可搬型記録再生装置12Aが固定型記録再生装置12Bに対して位置確認を行い、固定型記録再生装置12Bが視聴地域外に位置している場合は図7の処理、固定型記録再生装置12Bが視聴地域内に位置している場合は図6と同様の通常処理を固定型記録再生装置12Bが行うように選択することも可能である。
【実施例2】
【0082】
本発明の実施例2について説明する。実施例2は、図3、図4で示したペアリング処理および認証処理が実施例1と異なる。具体的には、実施例1では、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの間で相互に認証するものとしたが、実施例2では、一方の可搬型記録再生装置12Aのみで認証を実行するものとし、相互に認証するものではない、より簡易な方法を採用している。このような簡易な方法とすることでも、実施例1で説明した効果を奏することができる。なお、実施例1で示した情報提供システム1と構成は同一であるため、同一の機能については同一の符号を付して説明すると共に、図示および各機能の説明は省略する。
【0083】
(ペアリング処理)
可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとを所定の距離以内で直接接続してペアリング処理を行う。所定の距離以内の直接接続とは、たとえば、シリアルインタフェースやUSBといった有線接続や、BlueTooth(登録商標)、無線LAN,赤外線通信といった無線接続などの長距離接続が出来ない汎用接続手段を含む。その他、オリジナルバスや独自通信線を用いることも有効である。
【0084】
図10は、本発明の実施例2に係る情報提供システムにおけるペアリング処理を示すフローチャートである。以下の処理の前提として、可搬型記録再生装置12Aは、自己の認証情報IDm、公開鍵Km、秘密鍵Kpを有しているものとし、固定型記録再生装置12Bは、自装置へ接続するためのインターネット接続情報Lfを有しているものとする。なお、ここでいうインターネット接続情報Lfとは、たとえば、固定型記録再生装置12Bに設定されているIPアドレスやMACアドレスである。
【0085】
図10に示すペアリング処理は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続されることにより処理が開始される(START)。可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対して自己の認証情報IDmと公開鍵Kmを送信する(ステップS81)。
【0086】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS81で可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた認証情報IDmと公開鍵Kmとを受信して記憶する(ステップS82)。そして、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aに対して自装置へ接続するためのインターネット接続情報Lfを送信する(ステップS83)。
【0087】
可搬型記録再生装置12Aは、ステップS83で固定型記録再生装置12Bから送信されてきたインターネット接続情報Lfを受信して記憶する(ステップS84)。そして、ステップS84が完了すると、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの接続が外されてペアリング処理は終了する(END)。
【0088】
図10に示して説明したペアリング処理により、可搬型記録再生装置12Aが、相手方に自装置の認証情報と自己の公開鍵Kmを渡している状況となり、その後の認証処理を可能としている。
【0089】
(認証処理)
図11は、本発明の実施例2に係る情報提供システムにおける認証処理を示すフローチャートである。図10のペアリング処理が行われた可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとは、その後接続を外し、可搬型記録再生装置12Aは、放送局11の視聴可能地域内に持ち込まれた状況において、2つの機器をインターネット14経由でセッションを確立することにより、お互いは通信可能となり、そこで認証処理を行う。
【0090】
この図11に示す認証処理では、可搬型記録再生装置12Aの認証情報IDmを固定型記録再生装置12B側から要求し、可搬型記録再生装置12Aから受信したものを自己の有する認証情報と一致しているか否かにより、ペアリング処理を行った可搬型記録再生装置12Aであることを確かめる処理を行っている。なお、図11に示す認証処理は、図10に示すペアリング処理がなされた後に実行されること、可搬型記録再生装置12Aおよび固定型記録再生装置12Bがインターネット14に接続され、相互に通信可能な状態であることが開始の前提となる。
【0091】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bへ接続するためのインターネット接続情報Lfに基づいて、固定型記録再生装置12Bへ接続する(ステップ81)。一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS81において可搬型記録再生装置12Aから接続要求を受けると、可搬型記録再生装置12Aとの通信を確立し、図8に示すペアリング処理をした可搬型記録再生装置12Aであることを確認するために、可搬型記録再生装置12Aに対して認証情報IDmの送信を求める(ステップS82)。
【0092】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bからの認証情報IDmの要求を受信した場合には、自装置の認証情報IDmを固定型記録再生装置12Bへ送信する(ステップS83)。なお、この認証情報IDmを送信する際に暗号化して送信するようにしてもよい。
【0093】
固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aから認証情報を受信すると(ステップS84)、図10に示すペアリング処理により記憶した可搬型記録再生装置12Aの認証情報IDmと比較して両者が一致しているか否かを判定する(ステップS85)。固定型記録再生装置12Bは、比較した結果、両者が一致した場合には、図8に示すペアリング処理をした可搬型記録再生装置12Aであるため、認証を合格とし(ステップS86)、一致しない場合には、図10に示すペアリング処理をした可搬型記録再生装置12Aではないため、認証を不合格とする(ステップS87)。そして、固定型記録再生装置12Bは、その合否判定情報を可搬型記録再生装置12Aに送信する(ステップS88)。
【0094】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bから送信されてきた合否判定情報を受信し(ステップS89)、合否判定情報に基づいて合否判定を行い(ステップS90)、合格である場合には、図10に示すペアリング処理をした固定型記録再生装置12Bであるため、合格とし(ステップS91)、不合格であれば、図10に示すペアリング処理をした固定型記録再生装置12Bではないため、不合格とする(ステップS92)。
【0095】
図11に示す認証方法のように、相互に認証することなく、一方の認証情報に基づいて、認証処理を実行することでも、実施例1と同様の効果を奏する情報提供システムを実現することができる。なお、実施例2では、可搬型記録再生装置12Aの有する認証情報IDmを用いて認証処理を行ったが、固定型記録再生装置12Bが有する認証情報を図10に示すペアリング処理時に可搬型記録再生装置12A側へ送信し、認証処理の際に、その認証情報を固定型記録再生装置12Bへ送信して、判定を実行するようにしてもよい。
【実施例3】
【0096】
本発明の実施例3について説明する。実施例3では、図4で示した相互の認証処理を行わずに、可搬型記録再生装置12Aの識別情報(たとえば、可搬型記録再生装置12Aのシリアル番号情報、MACアドレス情報など)、ユーザが記録を所望するコンテンツを配信サーバ13から取得するために必要となる接続情報(たとえば、配信サーバ13のURLなどの接続情報)を含むコンテンツ情報を固定型記録再生装置12Bへ送信する処理を行う。そして、そのコンテンツの記録処理を固定型記録再生装置12B側で実行させる際に、固定型記録再生装置12Bの位置する場所が、配信サーバ13から受信するコンテンツの視聴可能エリアか否かに応じて、そのコンテンツの再生可否を制御するフラグを設定し、そのフラグと配信サーバ13から受信したコンテンツとを関連付けて記録を行うことで、固定型記録再生装置12B側でのコンテンツの再生制御を行うというものである。このような方法とすることでも、実施例1で説明した効果を奏することができる。なお、実施例3の情報提供システムは、実施例1で示した情報提供システム1と構成は同一であるため、同一の機能については同一の符号を付して説明すると共に、図示および各機能の説明は省略する。
【0097】
図12は、本発明の実施例3に係る情報提供システムにおける記録処理を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、可搬型記録再生装置12Aには、自装置の識別情報、固定型記録再生装置12Bのインターネット接続情報Lf、放送局11とその放送局11に対応する配信サーバ13のURLなどの接続情報は予め保持していることを前提として説明する。なお、ここでいうインターネット接続情報Lfとは、たとえば、固定型記録再生装置12Bに設定されているIPアドレスやMACアドレスである。
【0098】
可搬型記録再生装置12Aは、操作部33からのコンテンツ選択指示情報の入力に基づいてコンテンツを選択する(ステップS110)。可搬型記録再生装置12Aは、ステップS110で選択されたコンテンツの視聴可能エリアであるか否かを判定し(ステップS111)、視聴可能エリアである場合には(ステップS111でYES)、インターネット14を介して配信サーバ13からコンテンツを受信して出力する。すなわち、ユーザにそのコンテンツを視聴させる(ステップS112)。
【0099】
なお、ステップS111において、可搬型記録再生装置12Aが実行する、選択されたコンテンツの視聴可能エリア内であるか否かの判定方法としては、たとえば、選択されたコンテンツを配信する配信サーバ13に対応する放送局11を特定し、特定された放送局11からの放送波の受信信号レベルをチューナー部23により取得し、所定の受信信号レベル以上である場合には視聴可能エリア内であると判定し、所定の受信信号レベル未満である場合には視聴可能エリア内ではないと判定するようにする。または、放送局11の位置する緯度経度情報と、その放送局11の視聴可能エリアとされる緯度経度情報とが関連付けられているデータベースを可搬型記録再生装置12A内に保持させておき、位置情報検出部29により検出された緯度経度情報と、特定された放送局11の情報と、このデータベースの情報を参照することで、視聴可能エリア内であるか否かの判定を行うようにしてもよい。また、上記の説明では、ステップS110、111において、操作部33からのコンテンツ選択指示情報の入力に基づいてコンテンツを選択し、選択されたコンテンツの視聴可能エリアであるか否かを判定したが、放送局選択指示情報や周波数選択指示情報に基づいて、放送局11を選択し、選択された放送局11の視聴可能エリアであるか否かを判定するようにしてもよい。すなわち、放送局選択指示情報や、周波数選択指示情報によってからもコンテンツを特定可能であり、コンテンツを特定する方法はこれらに限らない。
【0100】
その後、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bでの記録指示情報について、操作部33からの入力有無を判定し(ステップS113)、記録指示情報が操作部33から入力された場合には固定型記録再生装置12Bのインターネット接続情報Lfに基づいて、固定型記録再生装置12Bとのインターネット接続処理を実行する(ステップS114)。なお、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bでの記録指示情報の入力が操作部33からない場合(ステップS113でNO)には、ステップS113の判定処理を繰り返す。また、記録指示情報については、操作部33からの入力有無を判定する以外にも、電池残量や、記憶容量が少なくなった場合に自動的に記録指示情報が入力されたと判断してもよい。
【0101】
そして、可搬型記録再生装置12Aは、コンテンツの記録を指示する記録指示情報、現在視聴しているコンテンツ情報、そのコンテンツの記録を許可する記録権限情報、ならびに自装置の識別情報を固定型記録再生装置12Bへインターネット14を介して送信する(ステップS115)。その後、可搬型記録再生装置12Aは、コンテンツの記録を許可する記録権限情報を固定型記録再生装置12Bへ送信したため、現在視聴しているコンテンツの自装置での記録処理を禁止とする。
【0102】
ここで、自装置での記録処理を禁止する具体的な処理としては、たとえば、操作部33から、コンテンツ記録指示情報が入力された場合に、そのコンテンツの記録権限情報の有無を判定し、無い場合には記録を許可しない制御をすることにより、結果的に可搬型記録再生装置12Aにおいてそのコンテンツの記録処理を禁止していることとなる。なお、コンテンツ毎の記録権限としてもよいが、放送局11毎の記録権限、放送局11に対応した周波数毎の記録権限として記録を許可しない制御をするようにしてもよい。また、可搬型記録再生装置12Aが固定型記録再生装置12Bに対し送信する情報も、コンテンツ情報ではなく、放送局11の情報でもよい。
【0103】
そして、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bでの記録中止指示情報について、操作部33からの入力有無を判定し(ステップS117)、記録中止指示情報の入力が操作部33からあった場合には(ステップS117でYES)、固定型記録再生装置12Bに対して記録中止指示情報を送信する(ステップS118)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、現在視聴しているコンテンツの視聴終了指示情報について、操作部33からの入力有無を判定し(ステップS119)、視聴終了指示情報の入力が操作部33からあった場合には(ステップS119でYES)、インターネット接続を止め(ステップS120)、処理を終了する(END)。なお、可搬型記録再生装置12Aは、現在視聴しているコンテンツの視聴終了指示情報の入力が操作部33から無い場合には(ステップS119でNO)、視聴終了指示情報の入力があるまで、ステップS119の判定処理を繰り返す。
【0104】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS115において可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた、現在視聴しているコンテンツに関する記録指示情報、コンテンツ情報、記録権限情報と、可搬型記録再生装置12Aの識別情報を受信すると(ステップS121)、自装置が、可搬型記録再生装置12Aで視聴していたコンテンツの視聴可能エリア内であるか否かを判定する(ステップS122)。
【0105】
なお、ステップS122において、固定型記録再生装置12Bが実行する、可搬型記録再生装置12Aで視聴していたコンテンツの視聴可能エリア内であるか否かの判定方法としては、たとえば、受信したコンテンツ情報からそのコンテンツを提供する配信サーバ13に対応する放送局11を特定し、特定された放送局11からの放送波の受信信号レベルをチューナー部23により取得し、所定の受信信号レベル以上である場合には視聴可能エリア内であると判定し、所定の受信信号レベル未満である場合には視聴可能エリア内ではないと判定するようにする。または、放送局11の位置する緯度経度情報と、その放送局11の視聴可能エリアとされる緯度経度情報とが関連付けられているデータベースを装置内に保持させておき、固定型記録再生装置12Bの位置情報検出部29により検出された緯度経度情報と、特定された放送局11の情報と、このデータベースの情報を参照することで、視聴可能エリア内であるか否かの判定を行うようにしてもよい。
【0106】
固定型記録再生装置12Bは、ステップS122において視聴可能エリアでないと判定した場合には(ステップS122でNO)、コンテンツの再生を禁止するフラグ(以下、このフラグのことを「コンテンツ再生不可フラグ」といい、オンの場合にはコンテンツ再生を禁止し、オフの場合には、再生を許可するものとする)をオンにして、このフラグと可搬型記録再生装置12Aの識別情報と、配信サーバ13から受信したコンテンツを全て関連付けて記憶部43に記録する(ステップS123)。
【0107】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS122において視聴可能エリアであると判定した場合には(ステップS122でYES)、コンテンツ再生不可フラグをオフにして、このフラグと、配信サーバ13から受信したコンテンツを関連付けて記憶部43に記録する(ステップS124)。そして、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12AがステップS118で送信した記録中止情報を受信すると(ステップS125)、受信しているコンテンツの記録処理を中止して処理を終了する(ステップS126)。
【0108】
なお、図12に示すステップS117〜ステップS120までの処理において、記録中止指示情報と視聴終了指示情報について、操作部33からの入力有無判定をそれぞれ別々にしたが、視聴終了指示情報の入力が操作部33からあった場合には、記録中止指示情報の入力がない場合であっても、記録中止指示情報の入力があったものとして固定型記録再生装置12Bへ記録中止指示情報を送信し、インターネット接続を止めてコンテンツの視聴を終了するようにしてもよい。
【0109】
図13は、図12の処理後に可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの間で実行される処理を示すフローチャートである。なお、図13に示す処理は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続されることにより処理が開始される。
【0110】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対して自己の識別情報を送信し(ステップS131)、処理を終了する(END)。
【0111】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS131で可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた識別情報を受信する(ステップS132)。そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS132で受信した識別情報と同一の識別情報であって、この識別情報と関連付けられて記録されたコンテンツの有無を自装置の記憶部43を検索することで判定し(ステップS133)、コンテンツがあると判定した場合には(ステップS133でYES)、そのコンテンツのコンテンツ再生不可フラグをオフ(つまり、再生可能)に設定して(ステップS134)、処理を終了する(END)。なお、固定型記録再生装置12Bは、記録されたコンテンツがないと判定した場合には(ステップS133でNO)、処理を終了する(END)。
【0112】
図13に示すように、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続され、可搬型記録再生装置12Aの識別情報の一致することにより固定型記録再生装置12B側での再生を許可することで視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。
【0113】
なお、実施例3では、固定型記録再生装置12BのステップS122でコンテンツの視聴可能エリアでない場合に、コンテンツ再生不可フラグをオンにしたが、例えば可搬型記録再生装置12Aの位置情報を取得し、固定型記録再生装置12Bの位置情報と比較して、同じエリアにいる場合、または、距離が所定の閾値以上である場合に、コンテンツ再生不可フラグをオンにしてもよい。例えば、固定型記録再生装置12Bと、可搬型記録再生装置12Aの同じエリアにいない場合や、距離が遠い場合には、可搬型記録再生装置12Aから指示されたコンテンツが固定型記録再生装置12Bで視聴不可能な場合が多いからである。例えば日本の場合、エリアとしては、関東、関西などの地域や、県域を設定し、所定の閾値としては、関東、関西などの地域や県域を覆える程度の閾値を設定することができる。
【実施例4】
【0114】
本発明の実施例4について説明する。実施例4では、図4で示した相互の認証処理を行わずに、ユーザが記録を所望するコンテンツを配信サーバ13から取得するために必要な接続情報を含むコンテンツ情報(たとえば、配信サーバ13のURLなどの接続情報、コンテンツを一意に識別可能な情報など)と、そのコンテンツ毎に可搬型記録再生装置12Aが設定した公開鍵、秘密鍵を関連付けて記憶した上で、固定型記録再生装置12Bへ、そのコンテンツ情報とコンテンツ固有の公開鍵を送信する処理を行う。そして、そのコンテンツの記録処理を固定型記録再生装置12B側で実行させる際に、配信サーバ13から受信するコンテンツの視聴可能エリアか否かに応じて、そのコンテンツに対して公開鍵で暗号化して記録を行うことで、固定型記録再生装置12B側でのコンテンツの再生については、可搬型記録再生装置12Aが保持する秘密鍵がなければ再生できないようにするものである。このような方法とすることでも、実施例1で説明した効果を奏することができる。
【0115】
なお、実施例4の情報提供システムは、実施例1で示した情報提供システム1と構成は同一であるため、同一の機能については同一の符号を付して説明すると共に、図示および各機能の説明は省略する。
【0116】
図14は、本発明の実施例4に係る情報提供システムにおける記録処理を示すフローチャートである。なお、図14に示す処理のうち、図12に示す処理と同一のステップ番号を付した処理(ステップS110〜ステップS113、ステップS114、ステップS116、ステップS117、ステップS118〜ステップS120、ステップS122、ステップS125,ステップS126)については、それぞれ同様であるため、説明を簡略化、または省略する。
【0117】
可搬型記録再生装置12Aは、ステップS110〜ステップS112の処理を実行後に、ステップS113の判定において、固定型記録再生装置12Bでの記録指示情報の入力が操作部33からあった場合に、そのコンテンツに固有の公開鍵と秘密鍵を生成し設定すると共に、そのコンテンツを配信サーバ13から取得するために必要な接続情報とを対応付けて自装置のRAM42に記憶する(ステップS113A)。そして、ステップS114において固定型記録再生装置12Bとのインターネット接続を確立すると、可搬型記録再生装置12Aは、コンテンツの記録を指示する記録指示情報、コンテンツ情報、そのコンテンツの記録を許可する記録権限情報、ならびにそのコンテンツに固有に設定した公開鍵を固定型記録再生装置12Bへインターネット14を介して送信する(ステップS115A)。その後、可搬型記録再生装置12Aは、ステップS116〜ステップS120の処理を実行する。
【0118】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS115Aにおいて可搬型記録再生装置12Aから送信されてきた、コンテンツの記録を指示する記録指示情報、コンテンツ情報、そのコンテンツの記録を許可する記録権限情報、ならびにそのコンテンツに固有に設定した公開鍵を受信する(ステップS121A)。その後、自装置が可搬型記録再生装置12Aで視聴していたコンテンツの視聴可能エリア内であるか否かを判定し(ステップS122)、視聴可能エリア内ではないと判定した場合には(ステップS122でNO)、コンテンツ固有の公開鍵でコンテンツを暗号化して記憶部43に記録する(ステップS123A)。
【0119】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS122において視聴可能エリア内であると判定した場合には(ステップS122でYES)、通常通りにコンテンツをそのまま記憶部43に記録する(ステップS124A)。そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS125〜ステップS126までの処理を実行して終了する(END)。
【0120】
なお、図14に示すステップS117〜ステップS120までの処理においても、図12の処理と同様に、視聴終了指示情報の入力が操作部33からあった場合には、記録中止指示情報の入力がない場合であっても、記録中止指示情報の入力があったものとして固定型記録再生装置12Bへ記録中止指示情報を送信し、インターネット接続を止めてコンテンツの視聴を終了するようにしてもよい。
【0121】
図15は、図14の処理後に可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの間で実行される処理を示すフローチャートである。なお、図15に示す処理は、図1に示す可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが所定の距離以内で直接接続されることにより処理が開始される。所定の距離としては、同一の建物内と判定できる、長くとも数十メートル程度の設定とすることが好ましい。なお、この処理は所定の距離以内の直接接続ではなく、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの距離が所定の閾値以下になった場合に、開始してもよい。また、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの距離が所定の閾値以下であるか否かは可搬型記録再生装置12Aの位置情報と固定型記録再生装置12Bの位置情報とを用いてもよいし、BlueTooth(登録商標)、無線LAN、赤外線通信等の近距離通信が接続可能であるか否かによって判断しても良い。所定の閾値としては、同一の建物内と判定できる、長くとも数十メートル程度の設定とすることが好ましい。また、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの通信は、インターネット接続を用いてもよい。
【0122】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対してRAM42に記憶しているコンテンツ情報とこのコンテンツ固有に設定された秘密鍵を送信し(ステップS141)、処理を終了する(END)。
【0123】
一方、固定型記録再生装置12Bは、ステップS141で可搬型記録再生装置12Aから送信されてきたコンテンツ情報と秘密鍵を受信する(ステップS142)。そして、固定型記録再生装置12Bは、ステップS142で受信したコンテンツ情報に対応するコンテンツの有無を自装置の記憶部43を検索することで判定し(ステップS143)、コンテンツがあると判定した場合には(ステップS143でYES)、公開鍵で暗号化されたコンテンツを秘密鍵で復号して(ステップS144)、処理を終了する(END)。なお、固定型記録再生装置12Bは、記録されたコンテンツがないと判定した場合には(ステップS143でNO)、処理を終了する(END)。
【0124】
図15に示すように、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続され、コンテンツ情報に対応するコンテンツの一致を判定し、一致した場合に暗号化して記録されたコンテンツを復号することにより、その後固定型記録再生装置12B側でのコンテンツ再生が可能となるため、視聴制限のあるコンテンツの権限関係を考慮したものとすることができる。
【0125】
なお、図15に示す処理は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとが直接接続される場合を説明したが、インターネット14を介して固定型記録再生装置12B側に記録されたコンテンツを、可搬型記録再生装置12A側において再生するようにしてもよい。
【0126】
図16は、本発明の実施例4に係る情報提供システムにおける再生処理の一例を示すフローチャートである。なお、図16に示す処理は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとはインターネット接続が確立された状態であると共に、図14に示す処理により固定型記録再生装置12B側に暗号化されたコンテンツが記録されていることを前提とする。
【0127】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bへ記録依頼したコンテンツ情報から視聴したいコンテンツを選択する(ステップS151)。たとえば、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bの表示装置35上に記録依頼したコンテンツの題名等のリストを表示させて、ユーザが操作部33を操作することによりコンテンツの選択指示を入力させる。
【0128】
可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bに対して、ステップS151で選択されたコンテンツに関連するコンテンツ情報(コンテンツを一意に識別する情報など)およびコンテンツ送信指示情報を送信する(ステップS152)。そして、可搬型記録再生装置12Aは、固定型記録再生装置12Bからコンテンツを受信したか否かを判定し(ステップS153)、受信した場合には(ステップS153でYES)、受信したコンテンツに対応する秘密鍵でコンテンツを復号して再生し、処理を終了する(END)。なお、可搬型記録再生装置12Aは、所定時間(たとえば、30秒)が経過するまでコンテンツを受信したか否かを判定し(ステップS155でNO)、ステップS153でコンテンツを受信しない状態が所定時間経過した場合には(ステップS155でYES)、表示装置35にコンテンツが見つからなかった旨を表示して処理を終了する(END)。
【0129】
一方、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12AからステップS152の処理によって送信されてきたコンテンツ情報およびコンテンツ送信指示情報を受信すると(ステップS157)、自己の記憶部43を参照してコンテンツ情報に対応するコンテンツの有無を判定する(ステップS158)。
【0130】
固定型記録再生装置12Bは、自己の記憶部43を参照してコンテンツ情報に対応するコンテンツがある場合には(ステップS158でYES)、その対応するコンテンツを可搬型記録再生装置12Aに対して送信して(ステップS159)、処理を終了する。なお、固定型記録再生装置12Bは、自己の記憶部43を参照してコンテンツ情報に対応するコンテンツが無い場合には(ステップS158でNO)、そのまま処理を終了する(END)。なお、ステップS158の判定において自己の記憶部43を参照してコンテンツ情報に対応するコンテンツが無い場合にはそのまま処理を終了したが、コンテンツが無い旨を可搬型記録再生装置12Aへ送信するようにしてもよい。
【0131】
図16に示すように、固定型記録再生装置12B側で暗号化したコンテンツを可搬型記録再生装置12A側で復号して再生することで、たとえば、ユーザが所有する可搬型記録再生装置12Aにおける記憶容量が配信サーバ13から送信されたコンテンツを記録するために不足しているような状況であっても、そのコンテンツについては自宅にある固定型記録再生装置12Bで記録しておき、その後に可搬型記録再生装置12A側で再生するということが可能となる。これは、たとえインターネット14経由であっても、暗号化するので視聴制限のあるコンテンツの権限関係を適切に考慮すると共に、そのコンテンツがインターネット14上で仮に盗聴されても復号できない(視聴できない)仕組みを実現している。なお、上記実施例4の説明では、暗号化と復号に際して、公開鍵と秘密鍵を用いた公開鍵暗号方式で暗号化を行ったが、要求される安全性に応じて、共通鍵暗号方式を用いてもよい。
【0132】
以上、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例に基づいて具体的に説明したが、本発明はこれらの実施例およびその変形例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形や変更が更に可能である。たとえば、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの関係として、可搬型記録再生装置12Aの存在する地域と、固定型記録再生装置12Bが設置されている地域とが異なる状況において説明したが、両方とも同じ放送局11の視聴可能地域内にいる場合であってもよい。なお、両方とも同じ放送局11の視聴可能地域内にいる場合には、上述した仕組みによりコンテンツの再生処理および記録処理について制限することなく、通常の再生処理および記録処理を行えばよい。
【0133】
また、本発明に係る実施例実施例1〜4およびそれらの変形例において、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bとの関係を前提に説明したが、それ以外にも、異なる地域に位置する可搬型記録再生装置12A同士で上述した処理を実行するようにしてもよい。
【0134】
また、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例において、視聴に地域制限があるコンテンツとしてIP放送のコンテンツ(映像、音声、静止画像のいずれかまたは複数により構成される番組等)を前提に説明したが、それ以外にも視聴に地域制限があるコンテンツであれば音楽配信やゲーム、ニュースなどIP放送に限らない。
【0135】
また、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例において、配信サーバ13から配信されるIP放送は、可搬型記録再生装置12Aと固定型記録再生装置12Bにおける放送局11の放送波の信号レベルの判定に基づいて出力可否を判定するものを前提として説明したが、それ以外にも配信サーバ13は、可搬型記録再生装置12A、または固定型記録再生装置12Bから、これらの装置における放送局11の放送波の信号レベルを送信してもらい、配信サーバ13側でIP放送の配信可否自体を判定するものとしてもよい。その場合には、可搬型記録再生装置12A側から配信サーバ13に対して、固定型記録再生装置12Bにコンテンツの配信が可能となるように、権限委譲モードで制御したような制御情報を配信サーバ13へ送信し、配信サーバ13が固定型記録再生装置12BにIP放送を配信する際に、制御情報も付加して固定型記録再生装置12Bへ送信し、この制御情報に基づいて固定型記録再生装置12B内での記録処理、デコード処理等がなされるようにしてもよい。このような方法は、ユニキャスト方式であるためインターネット14上のトラフィックを低減させることは困難となるが、権限関係を考慮したものとすることができる。
【0136】
また、配信サーバ13が、可搬型記録再生装置12A、または固定型記録再生装置12Bの装置における放送局11の放送波の信号レベルを送信してもらい、配信サーバ13側でIP放送の配信可否自体を判定するものであるとした場合には、固定型記録再生装置12B側に自己の位置に基づく視聴制限機能がなくてもよく、可搬型記録再生装置12Aの放送局11の放送波の信号レベル情報、または自己の位置情報(たとえば、IPアドレスまたは郵便番号など)を固定型記録再生装置12Bへ送信し、固定型記録再生装置12Bは、可搬型記録再生装置12Aの放送局11の放送波の信号レベル情報、または固定型記録再生装置12Bの位置情報に基づいて、配信サーバ13へIP放送の送信要求を送って、コンテンツを記録するようにしてもよい。このように、少なくとも一方の機器に自己の位置での放送局11の放送波の信号レベルの測定機能、または自己の位置情報があり、その機器においてIP放送が受信可能である場合でも、本発明の各実施例と同様の効果を奏することが可能である。
【0137】
また、本発明に係る実施例1、2のペアリング処理およびその変形例については、1つの可搬型記録再生装置12Aと、1つの固定型記録再生装置12Bで説明したが(1対1対応)、可搬型記録再生装置12Aに受信能力と記録能力が豊富に有れば、1つの可搬型記録再生装置12Aに対して複数の固定型記録再生装置12Bをペアリングさせること(1対多対応)も可能である。また、複数の可搬型記録再生装置12Aに対して1つの固定型記録再生装置12Bをペアリングさせることも可能である。複数の可搬型記録再生装置12Aに対して1つの固定型記録再生装置12Bをペアリングさせる場合にも、可搬型記録再生装置12Aは自機の公開鍵Kmで暗号化されたものしかデコードすることができないので、権限関係を考慮したものとすることができる。
【0138】
また、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例で説明した情報提供システム1では、可搬型記録再生装置12Aを請求項の第1の情報処理装置とし、固定型記録再生装置12Bを第2の情報処理装置として説明したが、その他にも第1の情報処理装置および第2の情報処理装置共に、可搬型記録再生装置12Aである場合、または固定型記録再生装置12Bである場合、固定型記録再生装置12Bを第1の情報処理装置とし、可搬型記録再生装置12Aが第2の情報処理装置とする場合を除外するものではない。
【0139】
また、本発明に係る実施例1〜4およびそれらの変形例で説明した情報提供システム1の可搬型記録再生装置12A、または固定型記録再生装置12Bが実行する処理のすべてまたは一部をプログラムによって構成し、このプログラムを情報処理装置(コンピュータ)にインストールすることで各手段として機能させるようにしてもよい。なお、これらのプログラムを実行可能な状態で記録した媒体からコンピュータに直接インストールすることも可能であるが、ネットワーク経由で遠隔にあるコンピュータにインストールしてもよい。
【符号の説明】
【0140】
1・・・情報提供システム、11・・・放送局、12・・・放送受信機(可搬型記録再生装置および固定型記録再生装置の総称)、12A・・・可搬型記録再生装置(請求項の第1の情報処理装置の一例)、12B・・・固定型記録再生装置(請求項の第2の情報処理装置の一例)、13…配信サーバ(請求項のサーバの一例)、14・・・インターネット、19・・・アンテナ、23・・・チューナー部、24・・・主制御部(請求項の制御部、第1の制御部、第2の制御部、制御情報生成部、判定部の一例)、25・・・復調部、27・・・通信部(請求項の第1の送信部、第2の送信部、受信部、第1の受信部、第2の受信部の一例)、28・・・無線アンテナ、29・・・現在位置検出部、33・・・操作部(請求項の選択部の一例)、34・・・表示制御部、35・・・表示装置、36・・・音声制御部、37・・・スピーカ、40・・・ROM、41・・・RAM、43・・・記憶部(請求項の第1の記憶部、第2の記憶部の一例)、44・・・認証暗号部(請求項の認証部の一例)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバと、
上記コンテンツを受信する第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と、
を備え、
上記第1の情報処理装置は、
視聴される上記コンテンツを選択する選択部と、
上記選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、
上記判定部により上記選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、上記第2の情報処理装置が上記選択コンテンツを上記サーバから受信して記録する処理を許可すると共に上記選択コンテンツの視聴及び上記記録された選択コンテンツの再生処理を禁止する制御情報を生成する第1の制御部と、
上記第1の制御部により生成された上記制御情報を上記第2の情報処理装置へ送信する第1の送信部と、を有し、
上記第2の情報処理装置は、
上記第1の送信部から送信された上記制御情報を受信する第1の受信部と、
上記第1の受信部で受信した上記制御情報に基づいて上記サーバから受信した上記選択コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、上記選択コンテンツを再生する処理を禁止する第2の制御部と、を有する、
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバと、
上記コンテンツを受信する第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と、
を備え、
上記第1の情報処理装置は、
視聴される上記コンテンツを選択する選択部と、
上記選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、
上記判定部により上記選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、上記第2の情報処理装置が上記選択コンテンツを上記サーバから受信して記録する処理を許可する制御情報を生成する第1の制御部と、
上記制御情報を上記第2の情報処理装置へ送信する第1の送信部と、を有し、
上記第2の情報処理装置は、
上記第1の送信部から送信された上記制御情報を受信する第1の受信部と、
上記第1の受信部で受信した上記制御情報に基づいて上記サーバから受信した上記選択コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、上記選択コンテンツの視聴及び上記記録した選択コンテンツを再生する処理を禁止する第2の制御部と、を有する、
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムであって、
前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置とが直接接続されると、前記第2の情報処理装置から前記第1の情報処理装置に対して、前記第2の情報処理装置を前記制御情報の送信先として指定する接続情報を送信することを特徴とする情報提供システム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムであって、
前記第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置は、前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置との一方が他方を認証する、または相互に認証する認証部を有し、
前記第1の送信部は前記認証部で認証された場合には前記制御情報を前記第2の情報処理装置へ送信し、認証されなかった場合には前記制御情報を前記第2の情報処理装置へ送信しないことを特徴とする情報提供システム。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムであって、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の記憶部に記憶された選択コンテンツを前記第1の情報処理装置へ送信する第2の送信部を有し、
前記第1の情報処理装置は、
上記第2の送信部によって前記第2の情報処理装置から送信された選択コンテンツを受信する第2の受信部と、
上記第2の受信部で受信した前記選択コンテンツを前記第1の情報処理装置で再生する再生部と、
を有することを特徴とする情報提供システム。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報提供システムであって、
前記第2の制御部は、前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置とが直接接続された場合、または、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置との距離が所定の閾値以下と判定された場合に、前記第1の記憶部に記憶された選択コンテンツの再生を許可することを特徴とする情報提供システム。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムであって、
前記第1の情報処理装置は、前記選択コンテンツを暗号化するための第1の鍵と、上記第1の鍵で暗号化した暗号化コンテンツを復号するための第2の鍵とを記憶する第2の記憶部を有し、
前記第1の送信部は、上記第2の記憶部に記憶された上記第1の鍵を前記第2の情報処理装置へ送信し、
前記第1の受信部は、上記第1の鍵を前記第1の情報処理装置から受信し、
前記第2の制御部は、前記制御情報に基づいて前記サーバから受信した前記選択コンテンツを前記第1の記憶部に上記第1の鍵で暗号化して記録すると共に、
前記第2の送信部は、前記第2の制御部で暗号化して記録された上記暗号化コンテンツを前記第1の情報処理装置へ送信し、
前記第2の受信部は、前記第2の送信部によって送信された上記暗号化コンテンツを前記第2の情報処理装置から受信し、
前記第1の制御部は、前記第2の受信部で受信した上記暗号化コンテンツを前記第1の送信部で送信した上記第1の鍵に対応する上記第2の鍵で復号する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項8】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバから上記コンテンツを受信可能な情報処理装置であって、
視聴される上記コンテンツを選択する選択部と、
上記選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、
上記判定部により上記選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、他の情報処理装置において、上記選択コンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、上記選択コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を生成する制御情報生成部と、
上記制御情報生成部により生成された前記制御情報を前記他の情報処理装置へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバから上記コンテンツを受信可能な情報処理装置であって、
視聴される上記コンテンツを選択する選択部と、
上記選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、
上記判定部により上記選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、他の情報処理装置において、上記選択コンテンツを受信して記録する処理を許可する制御情報を生成する制御情報生成部と、
前記制御情報生成部により生成された前記制御情報を前記他の情報処理装置へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載の情報処理装置であって、
前記選択コンテンツを受信する受信部と、
前記制御情報生成部により前記制御情報が生成された場合、前記選択コンテンツを自装置に記録することを禁止すると共に、上記受信部で受信した前記選択コンテンツのリアルタイム再生を許可することを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバから上記コンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、上記コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を、上記コンテンツの視聴が可能とされる地域に位置する情報処理装置から受信する受信部と、
上記受信部で受信した上記制御情報に基づいて上記サーバから受信した上記コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、上記コンテンツを再生する処理を禁止する制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバから上記コンテンツを受信して記録する処理を許可する制御情報を、上記コンテンツの視聴が可能とされる地域に位置する情報処理装置から受信する受信部と、
上記受信部で受信した上記制御情報に基づいて上記サーバから受信した上記コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可する制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
請求項12に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、自装置の位置が前記コンテンツの視聴が可能な位置か否かを判断し、視聴可能でない場合に前記コンテンツを再生する処理を禁止する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項1】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバと、
上記コンテンツを受信する第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と、
を備え、
上記第1の情報処理装置は、
視聴される上記コンテンツを選択する選択部と、
上記選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、
上記判定部により上記選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、上記第2の情報処理装置が上記選択コンテンツを上記サーバから受信して記録する処理を許可すると共に上記選択コンテンツの視聴及び上記記録された選択コンテンツの再生処理を禁止する制御情報を生成する第1の制御部と、
上記第1の制御部により生成された上記制御情報を上記第2の情報処理装置へ送信する第1の送信部と、を有し、
上記第2の情報処理装置は、
上記第1の送信部から送信された上記制御情報を受信する第1の受信部と、
上記第1の受信部で受信した上記制御情報に基づいて上記サーバから受信した上記選択コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、上記選択コンテンツを再生する処理を禁止する第2の制御部と、を有する、
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバと、
上記コンテンツを受信する第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と、
を備え、
上記第1の情報処理装置は、
視聴される上記コンテンツを選択する選択部と、
上記選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、
上記判定部により上記選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、上記第2の情報処理装置が上記選択コンテンツを上記サーバから受信して記録する処理を許可する制御情報を生成する第1の制御部と、
上記制御情報を上記第2の情報処理装置へ送信する第1の送信部と、を有し、
上記第2の情報処理装置は、
上記第1の送信部から送信された上記制御情報を受信する第1の受信部と、
上記第1の受信部で受信した上記制御情報に基づいて上記サーバから受信した上記選択コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、上記選択コンテンツの視聴及び上記記録した選択コンテンツを再生する処理を禁止する第2の制御部と、を有する、
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムであって、
前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置とが直接接続されると、前記第2の情報処理装置から前記第1の情報処理装置に対して、前記第2の情報処理装置を前記制御情報の送信先として指定する接続情報を送信することを特徴とする情報提供システム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムであって、
前記第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置は、前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置との一方が他方を認証する、または相互に認証する認証部を有し、
前記第1の送信部は前記認証部で認証された場合には前記制御情報を前記第2の情報処理装置へ送信し、認証されなかった場合には前記制御情報を前記第2の情報処理装置へ送信しないことを特徴とする情報提供システム。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムであって、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の記憶部に記憶された選択コンテンツを前記第1の情報処理装置へ送信する第2の送信部を有し、
前記第1の情報処理装置は、
上記第2の送信部によって前記第2の情報処理装置から送信された選択コンテンツを受信する第2の受信部と、
上記第2の受信部で受信した前記選択コンテンツを前記第1の情報処理装置で再生する再生部と、
を有することを特徴とする情報提供システム。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報提供システムであって、
前記第2の制御部は、前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置とが直接接続された場合、または、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置との距離が所定の閾値以下と判定された場合に、前記第1の記憶部に記憶された選択コンテンツの再生を許可することを特徴とする情報提供システム。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムであって、
前記第1の情報処理装置は、前記選択コンテンツを暗号化するための第1の鍵と、上記第1の鍵で暗号化した暗号化コンテンツを復号するための第2の鍵とを記憶する第2の記憶部を有し、
前記第1の送信部は、上記第2の記憶部に記憶された上記第1の鍵を前記第2の情報処理装置へ送信し、
前記第1の受信部は、上記第1の鍵を前記第1の情報処理装置から受信し、
前記第2の制御部は、前記制御情報に基づいて前記サーバから受信した前記選択コンテンツを前記第1の記憶部に上記第1の鍵で暗号化して記録すると共に、
前記第2の送信部は、前記第2の制御部で暗号化して記録された上記暗号化コンテンツを前記第1の情報処理装置へ送信し、
前記第2の受信部は、前記第2の送信部によって送信された上記暗号化コンテンツを前記第2の情報処理装置から受信し、
前記第1の制御部は、前記第2の受信部で受信した上記暗号化コンテンツを前記第1の送信部で送信した上記第1の鍵に対応する上記第2の鍵で復号する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項8】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバから上記コンテンツを受信可能な情報処理装置であって、
視聴される上記コンテンツを選択する選択部と、
上記選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、
上記判定部により上記選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、他の情報処理装置において、上記選択コンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、上記選択コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を生成する制御情報生成部と、
上記制御情報生成部により生成された前記制御情報を前記他の情報処理装置へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバから上記コンテンツを受信可能な情報処理装置であって、
視聴される上記コンテンツを選択する選択部と、
上記選択部により選択された選択コンテンツが自装置の位置において視聴可能であるか否かを判定する判定部と、
上記判定部により上記選択コンテンツの視聴が自装置の位置において可能であると判定された場合に、他の情報処理装置において、上記選択コンテンツを受信して記録する処理を許可する制御情報を生成する制御情報生成部と、
前記制御情報生成部により生成された前記制御情報を前記他の情報処理装置へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載の情報処理装置であって、
前記選択コンテンツを受信する受信部と、
前記制御情報生成部により前記制御情報が生成された場合、前記選択コンテンツを自装置に記録することを禁止すると共に、上記受信部で受信した前記選択コンテンツのリアルタイム再生を許可することを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバから上記コンテンツを受信して記録する処理を許可すると共に、上記コンテンツを再生する処理を禁止する制御情報を、上記コンテンツの視聴が可能とされる地域に位置する情報処理装置から受信する受信部と、
上記受信部で受信した上記制御情報に基づいて上記サーバから受信した上記コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可すると共に、上記コンテンツを再生する処理を禁止する制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
視聴に地域制限があるコンテンツを配信するサーバから上記コンテンツを受信して記録する処理を許可する制御情報を、上記コンテンツの視聴が可能とされる地域に位置する情報処理装置から受信する受信部と、
上記受信部で受信した上記制御情報に基づいて上記サーバから受信した上記コンテンツを自己の記憶部である第1の記憶部に記録する処理を許可する制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
請求項12に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、自装置の位置が前記コンテンツの視聴が可能な位置か否かを判断し、視聴可能でない場合に前記コンテンツを再生する処理を禁止する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−34021(P2012−34021A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−169463(P2010−169463)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】
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