説明

情報提供システムおよび情報提供方法

【課題】広告効果を厳密に算定すること。
【解決手段】ユーザID読出部が広告を利用しようとする利用者が携帯するRFIDカードからユーザIDを取得し、広告提供処理部が広告を含んだ情報を大画面表示装置に表示させるとともに、提供した広告履歴をユーザIDとともに提供広告管理DBに登録するよう構成する。また、行動情報受信部が検知された購買行動を行動管理DBに登録することとし、関連付け処理部が提供広告と購買行動とを関連付けたうえで、広告効果算定処理部が関連付けられた情報と広告効果指標とに基づいて広告効果を算定するよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、広告を含んだ表示用情報を大画面表示装置を介して提供する情報提供システムおよび情報提供方法に関し、特に、広告効果を厳密に算定することができる情報提供システムおよび情報提供方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、空港やデパート、レストラン街などたくさんの店舗がある場所には、店舗を一覧表示する案内板が設置されることが一般的である。このような案内板に掲載される店舗から徴収される広告料金は、実際にこの案内板を見て来店する顧客が存在するか否かにかかわらず、広告スペースの大小などによって一律に決められることが多かった。
【0003】
また、近年では、利用者の操作によって所望の情報を提供する、いわゆるキオスク端末がコンビニエンストアや駅などに設置されることが多い。このキオスク端末に表示される広告については、広告が掲載された画面が実際に利用者の操作によって表示された回数に応じて広告料金の徴収することも行われている。同様に、インターネット上におけるWebサービスにおいては、広告が掲載された画面の表示回数、あるいは、バナー広告のクリック回数に応じて課金することも多い。
【0004】
しかし、上記したような課金手法は、広告を見た利用者が、実際にこの広告に関する商品を購入したか否かを反映して課金料金を算定するものではない。したがって、利用者の購買行動を反映した広告料金を徴収しようという試みが種々行われている。
【0005】
たとえば、特許文献1には、特定の商品についての広告をインターネットなどから取得させ、かかる広告の広告IDを利用者が携帯するICカードなどに記憶しておくこととし、利用者が広告に係る商品を購入したか否かをPOS(Point Of Sales)端末を介して取得することによって広告効果を確認する技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2002−73886号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術は、商品を販売する店舗において、広告効果を厳密に算定することができないという問題があった。具体的には、利用者が広告を見たという情報は利用者が携帯するICカード上にあるため、商品購入に至った場合には広告を見たという情報を取得することは可能である。しかし、広告を見たにもかかわらず商品購入に至らなかった利用者の数を把握することはできない。したがって、特許文献1の技術は、商品購入者の中に広告を見て購入した人が何パーセント含まれるかといった、おおまかな広告効果の算定ができるにすぎなかった。
【0008】
また、特許文献1の技術は、店舗において実際に商品購入に至った人数は把握できるものの、広告を見て店舗に入店したものの商品購入に至らなかった人数や、商品を手にとったにもかかわらず商品購入に至らなかった人数を取得することはできないため、広告効果の算定が大まかなものとなってしまっていた。
【0009】
さらに、上記した店舗広告に対する課金を考慮した場合には、特定の商品についての広告の効果のみを算定したのでは不十分である。その理由は、特定の商品についての広告を含んだ店舗広告を行った場合には、広告を見た利用者が、かかる特定の商品以外の商品を購入した場合であっても広告効果があったと考えられるからである。
【0010】
これらのことから、広告の提供情報および購買行動に関する情報を広く収集することによって、広告効果を厳密に算定することができる情報提供システムをいかにして実現するかが大きな課題となっている。
【0011】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、広告の提供情報および購買行動に関する情報を広く収集することによって、広告効果を厳密に算定することができる情報提供システムおよび情報提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するため請求項1に係る発明は、広告を含んだ表示用情報を大画面表示装置を介して提供する情報提供システムであって、利用者を識別するための個人識別情報を当該利用者が携帯する媒体から読み出す読出手段と、前記読出手段が読み出した前記個人識別情報に基づいて前記表示用情報を前記大画面情報表示装置を介して提供する提供手段と、前記提供手段が利用者に対して提供した前記表示用情報と、前記読出手段が読み出した当該利用者の前記個人識別情報との関連を記録する記録手段と、前記個人識別情報に対応する利用者の購買行動を検知する行動検知手段と、前記個人識別情報を用いることによって、前記提供手段が利用者に対して提供した前記広告と前記行動検知手段が検出した前記購買行動との関連付けを行う関連付け手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記行動検知手段は、前記購買行動として、所定エリアへの進入、店舗への入店、ショッピングカートへの商品投入、あるいは、商品の購入を検知することを特徴とする。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記関連付け手段が行った前記関連付けの結果と、前記広告と前記購買行動との結びつきの強さをあらわす広告効果指標とに基づいて前記提供手段が提供した前記広告の広告効果を算定する算定手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0015】
また、請求項4に係る発明は、広告を含んだ表示用情報を大画面表示装置を介して提供する情報提供方法であって、利用者を識別するための個人識別情報を当該利用者が携帯する媒体から読み出す読出工程と、前記読出工程が読み出した前記個人識別情報に基づいて前記表示用情報を前記大画面情報表示装置を介して提供する提供工程と、前記提供工程が利用者に対して提供した前記表示用情報と、前記読出工程が読み出した当該利用者の前記個人識別情報との関連を記録する記録工程と、前記個人識別情報に対応する利用者の購買行動を検知する行動検知工程と、前記個人識別情報を用いることによって、前記提供工程が利用者に対して提供した前記広告と前記行動検知工程が検出した前記購買行動との関連付けを行う関連付け工程と、を含んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1または4の発明によれば、利用者を識別するための個人識別情報を利用者が携帯する媒体から読み出し、読み出した個人識別情報に基づいて表示用情報を大画面情報表示装置を介して提供し、利用者に対して提供した表示用情報と、読出工程が読み出した利用者の個人識別情報との関連を記録し、個人識別情報に対応する利用者の購買行動を検知し、個人識別情報を用いることによって、利用者に対して提供した広告と検出した購買行動との関連付けを行うよう構成したので、広告の提供情報を広く収集するとともに、広告を見た利用者の購買行動を検知し、検知した購買行動と利用者に提供した広告履歴とを結びつけることによって、広告効果を厳密に算定することができるという効果を奏する。
【0017】
また、請求項2の発明によれば、行動検知手段は、購買行動として、所定エリアへの進入、店舗への入店、ショッピングカートへの商品投入、あるいは、商品の購入を検知するよう構成したので、商品購入のみに限らず、利用者の購買行動を広く収集することによって、広告効果算定精度を向上させることができるという効果を奏する。
【0018】
また、請求項3の発明によれば、関連付け手段が行った関連付けの結果と、広告と購買行動との結びつきの強さをあらわす広告効果指標とに基づいて提供手段が提供した広告の広告効果を算定する算定手段をさらに備えるよう構成したので、広告と購買行動との結びつきの強さを広告効果指標を用いてポイント化することによって、広告効果算定精度を向上させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る情報提供手法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、この情報提供手法を、大画面表示装置を用いて情報提供を行う情報提供装置に適用した場合について説明することとする。
【実施例】
【0020】
まず、本発明に係る情報提供手法の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る情報提供手法の概要を示す図である。ここで、同図に示す大画面表示装置とは、非接触のIDカード(たとえば、RFID(Radio Frequency IDentification system)カード)から情報を読み取るカードリーダと、利用者が遠方からも視認可能な大型の表示装置(たとえば、プラズマディスプレイ)とを備えた情報表示装置のことを指す。利用者は、この大画面表示装置に自己のIDカードをかざすことによって、店舗情報などの所望の情報を取得することができる。本発明に係る情報提供手法は、かかる店舗情報などとあわせて表示される広告の広告効果を算定するものである。
【0021】
そして、本発明に係る情報提供手法においては、かかる大画面表示装置を介して店舗広告などの広告を提供した場合に、広告を提供した利用者のユーザIDを提供した広告履歴とともに蓄積しておき、利用者の購買行動を検知したならば、この購買行動と提供した広告とをユーザIDを用いて関連付け、所定の広告効果指標に基づいて広告効果を算定する点に特徴がある。
【0022】
具体的には、図1に示したように、利用者が大画面表示装置にIDカードをかざすと、情報提供装置は、大画面表示装置を介してかかるIDカードからユーザIDを取得する(図1の(1)参照)。そして、このユーザIDに対応した店舗広告などの広告を提供するとともに(図1の(2)参照)、ユーザIDと提供した広告のIDとを含んだ提供広告情報を記憶装置に対して蓄積する(図1の(3)参照)。
【0023】
つづいて、かかる情報提供装置は広告の提供を受けた利用者の購買行動を検知する。たとえば、同図に示したように、利用者が商品を購入する際に、POSを用いて利用者のユーザIDを取得する(図1の(4)参照)。そして、取得したユーザIDとともに、購入した商品のIDや個数を購買行動として蓄積する(図1の(5)参照)。
【0024】
このようにして蓄積された「提供広告情報」および「購買行動」は、ユーザIDによって関連付けることができるので、購買行動に結びついた広告のみならず、購買行動に結びつかなかった広告までをも広告効果算定の対象に含めることができる。したがって、厳密な広告効果算定が可能となる(図1の(6)参照)。
【0025】
従来の情報提供手法の中には、特定の商品の広告を利用者のICカードなどに記憶させ、このICカードを用いて該当する商品を購入したことをPOSを用いて検知することで、広告効果を算定しようとするものも存在した。しかし、このような手法では、購買行動に結びついた広告を評価することはできるものの、購買行動に結びつかなかった広告を評価することはできない。このため、厳密な広告効果を算定することができないという問題があった。
【0026】
そこで、本発明に係る情報提供手法では、広告を提供する際に、利用者のユーザIDを取得して蓄積しておき、利用者が購買行動を起こした際にも利用者のユーザIDを取得することによって、提供広告と購買行動とを関連付けることとした。このようにすることで、購買行動に結びつかなかった広告をも評価することが可能となり、広告を見た人数と商品の購入に至った人数との比(購入率)を取得できるなど、広告効果の多角的な分析を行うことができる。
【0027】
さらに、本発明に係る情報提供手法では、広告と購買行動との結びつきの強さをあらわす広告効果指標を用いて広告効果を算定することとしているので広告効果算定の精度を高めることができる。また、本発明に係る情報提供手法では、検知する購買行動を広く検知することによって広告効果算定の精度を高めることとしている。そして、このようにして算定された広告効果に基づいた課金処理を行うことによって、広告効果に見合った広告料金を徴収することを可能としている。
【0028】
次に、本発明に係る情報提供手法を適用した情報提供装置の構成について図2を用いて説明する。図2は、本実施例に係る情報提供装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、情報提供装置10は、RFIDカード1から情報を読み出すカードリーダ2、大画面表示装置3、課金装置および行動検知装置20と通信可能に接続されている。なお、本実施例においては、課金装置および行動検知装置20を、それぞれ個別の装置として構成した場合について説明するが、これに限らず、情報提供装置10に課金装置の機能を含めたり、行動検知装置20の機能を含めたりするよう構成してもよい。
【0029】
RFIDカード1は、利用者を識別するためのユーザIDを含んだ情報を記憶するためのカードである。このRFIDカード1は、無線(非接触)で情報を取り出すことができるカードであり、13.56MHz帯、2.45GHz帯の電波を利用したものや、UHF帯やその他の周波数帯を利用したもの、アクティブタグ(Active Tag)と呼ばれる自ら電波を発信するもの、赤外線、光、超音波を利用したものを用いることができる。
【0030】
カードリーダ2は、上記したRFIDカード1から利用者を識別するためのユーザIDを読み出す装置である。なお、このカードリーダ2は、大画面表示装置3に内蔵する装置として構成することとしてもよい。大画面表示装置3は、情報提供装置10の指示に従い、利用者が所望する広告などの情報を階層メニューを用いるなどして表示する表示装置であり、複数の利用者に対する情報を同時に表示するために、表示画面内に複数のウィンドウを表示することが可能である。なお、この大画面表示装置3は、駅、空港、ショッピングセンターなどに設置され、従来の看板や紙による案内板や、広告掲示板のかわりに用いられることが多くなっていくことが強く予想される。
【0031】
図2に示すように、情報提供装置10は、記憶部11と、制御部12と、通信部13とを備えている。また、記憶部11は、広告提供ルール11aと、広告情報管理DB11bと、提供広告管理DB11cと、行動管理DB11dとを記憶しており、制御部12は、ユーザID読出部12aと、広告提供処理部12bと、記録処理部12cと、行動情報受信部12dと、関連付け処理部12eと、広告効果算定処理部12fと、課金処理部12gとをさらに備えている。
【0032】
記憶部11は、ディスクアレイ装置などの大容量記憶装置などから構成される記憶部であり、広告提供ルール11a、広告情報管理DB11b、提供広告管理DB11cおよび行動管理DB11dを記憶する。なお、本実施例においては、この記憶部11に記憶される各情報(11a〜11d)を別個のものとして記載するが、これらの各情報をリレーショナルデータベースなどを用いることによって一つの情報グループとして構成することとしてもよい。
【0033】
広告提供ルール11aは、利用者のRFIDカード1から取得したユーザIDに対応する広告を提供するためのルールを含んだ情報である。この広告提供ルール11aを用いることによって、複数の利用者が大画面表示装置3の同一メニューを選択した場合であっても、各利用者の年齢や嗜好に応じた広告を提供することが可能となる。ここで、この広告提供ルール11aの例について図3を用いて説明しておく。図3は、広告提供ルール11aの一例を示す図である。
【0034】
図3に示すように、この広告提供ルール11aは、各ルールを識別するための「ルールID」と、ルールが適用されるメニューをあらわす「選択メニュー」と、ルールの内容をあらわす「条件」と、この「条件」を満たした場合に提供される広告をあらわす「提供広告」とを含んだ情報である。たとえば、大画面表示装置3から、利用者が「シューズ」に関するメニューを選択した場合に、この利用者が35歳であれば「広告A」が大画面表示装置3に表示される。また、利用者が「日用雑貨」に関するメニューを選択した場合に、この利用者が過去に「商品DEF」を購入していたのであれば「広告B」が大画面表示装置3に表示されることになる。なお、本実施例においては、広告提供ルール11aを用いてユーザIDに応じた広告を提供する場合について説明するが、この広告提供ルール11aを用いない構成としてもよい。
【0035】
図2の説明に戻り、広告情報管理DB11bについて説明する。この広告情報管理DB11bは、各店舗や広告代理店から提供された広告データを管理するデータベースである。なお、この広告データは、CD−ROMやDVD−RAMなどの可搬型記憶媒体を介して記憶部11に記憶させることとしてもよいし、後述する通信部13を介することによってオンラインで記憶部11に記憶させることとしてもよい。また、ネットワーク上のサーバ装置などに記憶される広告のリンク情報のみを記憶部11に記憶させることとしてもよい。ここで、この広告情報管理DB11bの例について図4を用いて説明しておく。図4は、広告情報管理DB11bの一例を示す図である。
【0036】
図4に示すように、この広告情報管理DB11bは、各広告を識別するための「広告ID」と、広告主である各店舗を識別するための「店舗ID」と、広告に含まれる各商品を識別するための「商品ID」と、広告が格納されている場所をあらわす「URL」とを含んだデータベースである。たとえば、「店舗X」は、商品「ABC」と商品「DEF」を含んだ「広告A」と、商品「DEF」を含んだ「広告B」の広告主である。なお、本実施例においては、広告の格納場所としてURLを用いることとしたが、このURLには、ローカルディスクやリモートディスクへのパスを含むことができるものとする。
【0037】
この広告情報管理DB11bによって管理される広告としては、店舗そのものの広告、店舗が取り扱う商品に関する広告、店舗における商品売り上げランキングなどがある。また、この広告には、「半額セール実施中」、「12時〜13時までタイムセールス実施中」、「商品XXを20%引き」のように、キャンペーン情報や特売情報などを含めることができる。
【0038】
図2の説明に戻って、提供広告管理DB11cについて説明する。この提供広告管理DB11cは、提供装置10が利用者に対して提供した広告の履歴を、利用者のユーザIDとともに蓄積したものである。本実施例に係る情報提供装置10は、利用者に対して広告を提供した場合には、利用者がどの広告を見たか(利用者に対してどの広告を提供したか)をすべて記録することとしている。したがって、購買行動に結びついた広告の評価のみならず、購買行動に結びついた広告の評価をも行うことを可能としている。
【0039】
ここで、この提供広告管理DB11cの例について図5を用いて説明しておく。図5は、提供広告管理DB11cの一例を示す図である。同図に示すように、提供広告管理DB11cは、広告を提供した利用者を識別するための「ユーザID」と、利用者に提供した広告を識別するための「広告ID」と、広告を提供した時刻をあらわす「提供時刻」とを含んだデータベースである。なお、大画面表示装置3を複数台用いる場合には、各大画面表示装置3を識別するための装置ID、あるいは、設置場所をあらわす位置情報を含めることとしてもよい。
【0040】
たとえば、図5に示したように、「αさん」に対して「広告A」を提供した場合には、ユーザIDとして「αさん」、広告IDとして「広告A」、提供時刻として「2005.6.13T14:34:25」が提供広告管理DB11cに登録される。また、「βさん」に対して「広告C」を提供した場合には、ユーザIDとして「βさん」、広告IDとして「広告C」、提供時刻として「2005.6.13T14:36:49」が提供広告管理DB11cに登録されることになる。
【0041】
図2の説明に戻り、行動管理DB11dについて説明する。この行動管理DB11dは、利用者の購買行動を、後述する行動検知装置20を介することによって取得したものである。なお、この行動検知装置20が検知する購買行動の種類については後述することとし(図9参照)、ここでは、利用者が実際に商品を購入した際に、POSによって取得される購買履歴を行動管理DB11dに登録した場合について図6を用いて説明しておく。図6は、行動管理DB11dの一例を示す図である。
【0042】
図6に示すように、行動管理DB11dは、購買行動(この場合は商品購入)を行った利用者を識別するための「ユーザID」と、広告主である各店舗を識別するための「店舗ID」と、利用者が購入した商品を識別するための「商品ID」と、購入した商品数をあらわす「個数」と、利用者が商品を購入した時刻をあらわす「購入時刻」とを含んだデータベースである。
【0043】
たとえば、図6に示したように、「αさん」は「店舗X」において商品「PQR」を1個と、商品「ABC」を2個購入したことと、それぞれの商品を購入した時刻とが行動管理DB11dの各項目に登録されている。また、「βさん」は「店舗Y」において商品「STU」を3個購入したことと、この商品を購入した時刻とが行動管理DB11dの各項目に登録されている。
【0044】
図2の説明に戻って、制御部12について説明する。制御部12は、カードリーダ2を介して受け取ったユーザIDに対応する広告を大画面表示装置3に対して表示し、提供した広告の履歴をユーザIDとともに記憶部11の提供広告管理DB11cに登録するとともに、行動検知装置20を介して取得した購買行動を記憶部11の行動管理DB11dに登録する処理を行う処理部である。そして、この制御部12は、これらのDB(11cおよび11d)に登録された情報をユーザIDを用いることによって関連付け、後述する広告効果指標を用いることによって広告効果を算定する処理部でもある。
【0045】
ユーザID読出部12aは、カードリーダ2が取得したユーザIDを通信部13を介して受け取り、受け取ったユーザIDを広告提供処理部12bに渡す処理を行う処理部である。なお、このユーザID読出部12aは、上記したユーザIDの他に、カードリーダ2から利用者に関する情報(たとえば、年齢や性別など)を受け取った場合には、これらの情報を広告提供処理部12bに渡すことになる。
【0046】
広告提供処理部12bは、広告提供ルール11a、広告情報管理DB11bおよびユーザID読出部12aから受け取ったユーザIDに基づき、ユーザIDに対応する広告を大画面表示装置3に対して送信する処理を行う処理部である。また、この広告提供処理部12bは、利用者が大画面表示装置3のメニューの操作を行った場合には、メニュー操作に応じた広告を大画面表示装置3に対して送信する。そして、広告提供処理部12bは、利用者に提供した広告の履歴をユーザIDとともに記録処理部12cに渡すことになる。
【0047】
記録処理部12cは、広告提供処理部12bから受け取った提供広告に関する情報を記憶部11の提供広告管理DB11cに対して記録(登録)する処理を行う処理部である。この記録処理部12cは、広告提供処理部12bから情報を受け取るたびに、受け取った情報を登録するよう構成してもよいし、特定のユーザIDに対する提供情報をまとめて登録するよう構成してもよい。
【0048】
行動情報受信部12dは、後述する行動検知装置20が検知した購買行動に関する情報を通信部13を介して受け取り、受け取った情報を記憶部11の行動管理DB11dに対して登録する処理を行う処理部である。
【0049】
関連付け処理部12eは、記憶部12eの提供広告管理DB11cおよび行動管理DB11dに登録された情報を上記したユーザIDによって関連付ける処理を行う処理部である。この関連付けの例について図5および図6を用いて説明する。たとえば、この関連付け処理部12eは、図5に示した「αさん」に関するレコード(図5の1行目のデータ参照)と、図6に示した「αさん」に関するレコード(図6の1行目〜2行目のデータ参照)とを抽出し、抽出したレコードをグループ化したうえで広告効果算定処理部12fに渡す。関連付け処理部12eは、このようなユーザIDによる関連付けをすべてのユーザIDについて繰り返すことになる。
【0050】
広告効果算定処理部12fは、関連付け処理部12eによって関連付けられた広告提供情報および購買行動情報と、広告と購買行動との結びつきの強さをあらわす広告効果指標を用いて広告効果を算定する処理を行う処理部である。ここで、この広告効果指標の例について図7を用いて説明しておく。図7は、広告効果指標の一例を示す図である。
【0051】
図7に示すように、かかる広告効果指標とは、広告を見た利用者が起こした購買行動と提供した広告との結びつきの強さをポイント化するものである。なお、図7に示したポイントが大きいほど、広告効果が高いと評価される。たとえば、広告を見た利用者が、この広告に含まれる商品を購入した場合には、200ポイントと評価される。また、広告を見た利用者が、この広告に含まれない商品を購入した場合であっても50ポイントと評価される。このように、利用者が広告に含まれない商品を購入した場合にもポイントを加算するのは、利用者は広告に掲載された目玉商品を目当てに来店したが他の商品を購入したものと予想され、一定の広告効果があったものと評価すべきと考えられるからである。
【0052】
また、広告対象商品と広告対象商品以外の商品とを購入した場合には、上記した目玉商品による効果が十分に発揮されたと予想されるため、さらに高いポイントを加算することとしている。かかる広告効果指標には、商品の購入以外にも、単に来店した場合、広告を見てから来店するまで、あるいは、商品購入までの時間、広告を見た位置から商品を購入した店舗までの距離、広告を見てから何店舗目に来店したか、などの指標を含めることができる。このように、多角的な視点から広告効果を算定することによって、広告効果を厳密に算定することが可能となる。
【0053】
図2の説明に戻り、課金処理部12gについて説明する。課金処理部12gは、広告効果算定処理部12fから上記したようにポイント化された算定結果を受け取り、この算定結果を店舗ごとに集計することによって、各広告主に対する広告料金を決定する処理を行う処理部である。そして、この課金処理部12gは、決定した広告料金を通信部13を介してネットワーク上の課金装置に対して送信する。なお、本実施例においては、課金処理部12gを備えた情報提供装置10について説明したが、この課金処理部12gを省略し、広告効果算定処理部12fの出力を上記した課金装置に送信することとしてもよいし、上記した課金装置の機能を備えた情報提供装置10を構成することとしてもよい。
【0054】
通信部13は、LANボードなどの通信デバイスから構成され、ネットワーク上に設けられた大画面表示装置3や行動検知装置20といった各装置とデータ送受信を行う装置である。なお、この通信部13として無線LANボードを用いるなどして無線ネットワークを構築することとしてもよい。
【0055】
次に、行動検知装置20の構成について図8を用いて説明する。図8は、行動検知装置20の構成を示すブロック図である。同図に示すように、行動検知装置20は、制御部21と、通信部22とを備えており、制御部21は、検知部21aと、送信データ生成部21bとをさらに備えている。
【0056】
制御部21は、利用者の行動を取得するセンサや装置の出力を用いることによって、広告を見た利用者の購買行動を検出する処理を行うとともに、検出した情報を所定のフォーマットに変換したうえで、上記した情報提供装置10に対して送信する処理を行う処理部である。
【0057】
検知部21aは、利用者の行動を取得するセンサや装置の出力を用いることによって、広告を見た利用者の購買行動を検出する処理を行う処理部である。ここで、利用者の購買行動を取得する行動検知装置20の例について図9を用いて説明する。図9は、行動検知装置20の例を示す図である。
【0058】
図9に示すように、購買検知装置20として位置検知装置を用いた場合には、利用者のユーザID、検出した時刻、検出した場所といった情報を取得する。なお、この位置検知装置をショッピングセンターなどの通路に沿って複数設けることによって、広告を見た利用者がどのような経路を通過するかをモニターすることが可能となる。
【0059】
なお、同図に示した「ゲート」とは、店舗などの出入り口に設けられ、通過する利用者のRFIDカード1をリードする装置のことを指している。また、同図に示した「スマートショッピングカート」とは、いわゆるショッピングカートにRFIDカードやRFIDタグの読み取り装置を付加したものである。このスマートショッピングカートを用いて購買行動を検知することによって、購入には至らなかったものの、一度は手にとってカートに入れられた商品を認識することが可能となる。
【0060】
図8の説明に戻って、送信データ生成部21bについて説明する。この送信データ生成部21bは、検知部21aから受け取った情報を所定のフォーマットに変換したうえで、通信部22を介して情報提供装置10に対して送信する処理を行う処理部である。また、通信部22は、情報提供装置10の通信部13と同様に、LANボードなどの通信デバイスから構成される。
【0061】
次に、上記した情報提供装置10における広告提供処理の処理手順について図10を用いて説明する。図10は、広告提供処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、ユーザID読出部12aがユーザIDを取得すると(ステップS101)、広告提供処理部12bは、かかるユーザIDに関連する広告を大画面表示装置3を介することによって利用者に対して提供する(ステップS102)。つづいて、この広告提供処理部12bは、大画面表示装置3のメニューが操作されたか否かをモニターし(ステップS103)、メニューが操作された場合には(ステップS103、Yes)、該当する広告を提供(ステップS104)し、ステップS103以降の処理を繰り返す。
【0062】
一方、メニュー操作が行われなかった場合には(ステップS103、No)、提供した広告情報を記録処理部12cを介して記憶部11の提供広告管理DB11cに記録(登録)して(ステップS105)処理を終了する。
【0063】
なお、上記したステップS102の説明においては、利用者のユーザIDに関連する広告を提供する場合について説明したが、これに限らず、利用者のユーザIDと関連しない広告を提供することとしても構わない。この場合、提供された広告を見た利用者が起こした購買行動を検知した際には、広告を提供した利用者のユーザIDと提供した広告とが関連付けられることになる。
【0064】
また、情報提供装置10に複数台のカードリーダ2を接続し、カードリーダ2ごとに上記したメニューを割り当てるよう構成することとしてもよい。このようにすることで、ユーザIDを読み取らせたカードリーダ2に割り当てられたメニューを利用者が操作すると、情報提供装置10は、ユーザIDと選択されたメニューとを同時に取得することができる。
【0065】
たとえば、カードリーダA〜カードリーダJの10台のカードリーダが接続されている場合に、カードリーダAには飲食店用メニュー、カードリーダBには衣料品店メニュー、というように各メニューを割り当てたり、カードリーダI〜Jにはイベント情報に関するメニューを割り当てたりすることができる。
【0066】
次に、上記した行動検知装置20における行動検知処理の処理手順について図11を用いて説明する。図11は、行動検知処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、行動検知装置20の検知部21aは、ユーザIDを含む情報(図9参照)を取得する(ステップS201)。つづいて、送信データ生成部21bは、所定の送信フォーマットに従って検出情報を生成し(ステップS202)、送信フォーマットに変換された検出情報を、通信部22を介して情報提供装置10に送信して(ステップS203)処理を終了する。
【0067】
次に、上記した情報提供装置10における広告効果算定処理の処理手順について図12を用いて説明する。図12は、広告効果算定処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、関連付け処理部12eは、提供広告と購買行動とをユーザIDを用いて関連付ける(ステップS301)。つづいて、広告効果算定処理部12fが広告効果指標を用いて広告効果をポイント化し(ステップS302)、広告効果を算定する(ステップS303)。そして、課金処理部12gが、算定した広告効果に基づいて店舗などに対する課金処理を実行し(ステップS304)、処理を終了する。
【0068】
次に、上記した情報提供装置10および行動検知装置20を用いたネットワーク構成の例について図13を用いて説明する。図13は、ネットワーク構成の一例を示す図である。同図に示すように、大画面表示装置3、情報提供装置10および行動検知装置20は、ネットワーク30を介して接続されている。なお、同図においては、各装置を1台ずつ示しているが、大画面表示装置3を複数台としたり、行動検知装置20を複数台としたりすることとしてもよい。
【0069】
また、図13においては、店舗内に1台の行動検知装置20を設置し、この行動検知装置20と、ゲート、スマートショッピングカート、POSといった装置とが通信することによって購買行動を検知する場合について示しているが、ゲートごとに行動検知装置20を設けたり、複数の店舗を統括する行動検知装置20を設けたりすることとしてもよい。なお、位置検知装置を備えた行動検知装置20を通路などに複数台設置することとしてもよい。
【0070】
同図に示したように、RFIDカード1を携帯した利用者が大画面表示装置3に表示された広告を見ると、かかる広告に関する情報がRFIDカード1から読み取られたユーザIDとともに情報提供装置10に記録される。そして、広告を見た利用者が購買行動を起こすと、ゲートや、スマートショッピングカートといった装置は、このRFIDカード1からユーザIDを含んだ情報を取得することによって利用者の購買行動を検出する。検出された購買行動は、行動検知装置20に集められ、ネットワーク30を介して情報提供装置10に送信される。
【0071】
上述してきたように、本実施例では、ユーザID読出部が広告を利用しようとする利用者が携帯するRFIDカードからユーザIDを取得し、広告提供処理部がこのユーザIDに対応する広告を大画面表示装置に表示させるとともに、提供した広告履歴をユーザIDとともに提供広告管理DBに登録するよう構成した。また、行動情報受信部が検知された購買行動を行動管理DBに登録することとし、関連付け処理部が提供広告と購買行動とを関連付けたうえで、広告効果算定処理部が関連付けられた情報と広告効果指標とに基づいて広告効果を算定するよう構成した。したがって、広告の提供情報および購買行動に関する情報を広く収集することによって、広告効果を厳密に算定することができる。
【0072】
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムを各コンピュータで実行することによって実現することができる。この場合、たとえば、図2に示した各処理部に対応するプログラムをROMなどに記憶しておき、処理実行時にCPUがROMから各プログラムを読み出して実行することで、各プログラムはプロセスとして機能するようになる。
【0073】
なお、各プログラムは必ずしもあらかじめROMに記憶させておく必要はなく、たとえば、コンピュータが読み出し可能なフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、光磁気ディスクなどの「可搬用の物理媒体」、または、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータに接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などにプログラムを記憶させておき、コンピュータがこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0074】
(付記1)広告を含んだ表示用情報を大画面表示装置を介して提供する情報提供システムであって、利用者を識別するための個人識別情報を当該利用者が携帯する媒体から読み出す読出手段と、前記読出手段が読み出した前記個人識別情報に基づいて前記表示用情報を前記大画面情報表示装置を介して提供する提供手段と、前記提供手段が利用者に対して提供した前記表示用情報と、前記読出手段が読み出した当該利用者の前記個人識別情報との関連を記録する記録手段と、前記個人識別情報に対応する利用者の購買行動を検知する行動検知手段と、前記個人識別情報を用いることによって、前記提供手段が利用者に対して提供した前記広告と前記行動検知手段が検出した前記購買行動との関連付けを行う関連付け手段と、を備えたことを特徴とする情報提供システム。
【0075】
(付記2)前記行動検知手段は、前記購買行動として、所定エリアへの進入、店舗への入店、ショッピングカートへの商品投入、あるいは、商品の購入を検知することを特徴とする付記1に記載の情報提供システム。
【0076】
(付記3)前記関連付け手段が行った前記関連付けの結果と、前記広告と前記購買行動との結びつきの強さをあらわす広告効果指標とに基づいて前記提供手段が提供した前記広告の広告効果を算定する算定手段をさらに備えたことを特徴とする付記2に記載の情報提供システム。
【0077】
(付記4)前記算定手段は、前記行動検知手段が商品の購買を検知した場合に、該商品の広告が前記提供手段によって提供されたものであるか否かに応じて設定される前記広告効果指標に基づいて前記広告効果を算定することを特徴とする付記3に記載の情報提供システム。
【0078】
(付記5)前記算定手段は、前記提供手段が前記個人識別情報に対応する前記表示用情報を出力してから、前記行動検知手段が当該個人識別情報に対応する前記購買行動を検出するまでの時間に基づいて前記広告効果を算定することを特徴とする付記3または4に記載の情報提供システム。
【0079】
(付記6)前記算定手段は、前記提供手段が前記個人識別情報に対応する前記表示用情報を出力してから、前記行動検知手段が当該個人識別情報に対応する前記購買行動を検出するまでの距離に基づいて前記広告効果を算定することを特徴とする付記3、4または5に記載の情報提供システム。
【0080】
(付記7)前記算定手段が算定した前記広告効果に基づいて広告提供者に対する課金を行う課金手段をさらに備えたことを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の情報提供システム。
【0081】
(付記8)広告を含んだ表示用情報を大画面表示装置を介して提供する情報提供方法であって、利用者を識別するための個人識別情報を当該利用者が携帯する媒体から読み出す読出工程と、前記読出工程が読み出した前記個人識別情報に基づいて前記表示用情報を前記大画面情報表示装置を介して提供する提供工程と、前記提供工程が利用者に対して提供した前記表示用情報と、前記読出工程が読み出した当該利用者の前記個人識別情報との関連を記録する記録工程と、前記個人識別情報に対応する利用者の購買行動を検知する行動検知工程と、前記個人識別情報を用いることによって、前記提供工程が利用者に対して提供した前記広告と前記行動検知工程が検出した前記購買行動との関連付けを行う関連付け工程と、を含んだことを特徴とする情報提供方法。
【0082】
(付記9)前記行動検知工程は、前記購買行動として、所定エリアへの進入、店舗への入店、ショッピングカートへの商品投入、あるいは、商品の購入を検知することを特徴とする付記8に記載の情報提供方法。
【0083】
(付記10)前記関連付け工程が行った前記関連付けの結果と、前記広告と前記購買行動との結びつきの強さをあらわす広告効果指標とに基づいて前記提供工程が提供した前記広告の広告効果を算定する算定工程をさらに含んだことを特徴とする付記9に記載の情報提供方法。
【産業上の利用可能性】
【0084】
以上のように、本発明に係る情報提供システムおよび情報提供方法は、広告効果を厳密に算定したい場合に有用であり、特に、広告効果に見合った広告料金を徴収したい場合に適している。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明に係る情報提供手法の概要を示す図である。
【図2】本実施例に係る情報提供装置の構成を示すブロック図である。
【図3】広告提供ルールの一例を示す図である。
【図4】広告情報管理DBの一例を示す図である。
【図5】提供広告管理DBの一例を示す図である。
【図6】行動管理DBの一例を示す図である。
【図7】広告効果指標の一例を示す図である。
【図8】行動検知装置の構成を示すブロック図である。
【図9】行動検知装置の例を示す図である。
【図10】広告提供処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】行動検知処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】広告効果算定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】ネットワーク構成の一例を示す図である。
【0086】
1 RFIDカード
2 カードリーダ
3 大画面表示装置
10 情報提供装置
11 記憶部
11a 広告提供ルール
11b 広告情報管理DB
11c 提供広告管理DB
11d 行動管理DB
12 制御部
12a ユーザID読出部
12b 広告提供処理部
12c 記録処理部
12d 行動情報受信部
12e 関連付け処理部
12f 広告効果算定処理部
12g 課金処理部
20 行動検知装置
21 制御部
21a 検知部
21b 送信データ生成部
22 通信部
30 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告を含んだ表示用情報を大画面表示装置を介して提供する情報提供システムであって、
利用者を識別するための個人識別情報を当該利用者が携帯する媒体から読み出す読出手段と、
前記読出手段が読み出した前記個人識別情報に基づいて前記表示用情報を前記大画面情報表示装置を介して提供する提供手段と、
前記提供手段が利用者に対して提供した前記表示用情報と、前記読出手段が読み出した当該利用者の前記個人識別情報との関連を記録する記録手段と、
前記個人識別情報に対応する利用者の購買行動を検知する行動検知手段と、
前記個人識別情報を用いることによって、前記提供手段が利用者に対して提供した前記広告と前記行動検知手段が検出した前記購買行動との関連付けを行う関連付け手段と、
を備えたことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記行動検知手段は、
前記購買行動として、所定エリアへの進入、店舗への入店、ショッピングカートへの商品投入、あるいは、商品の購入を検知することを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記関連付け手段が行った前記関連付けの結果と、前記広告と前記購買行動との結びつきの強さをあらわす広告効果指標とに基づいて前記提供手段が提供した前記広告の広告効果を算定する算定手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
広告を含んだ表示用情報を大画面表示装置を介して提供する情報提供方法であって、
利用者を識別するための個人識別情報を当該利用者が携帯する媒体から読み出す読出工程と、
前記読出工程が読み出した前記個人識別情報に基づいて前記表示用情報を前記大画面情報表示装置を介して提供する提供工程と、
前記提供工程が利用者に対して提供した前記表示用情報と、前記読出工程が読み出した当該利用者の前記個人識別情報との関連を記録する記録工程と、
前記個人識別情報に対応する利用者の購買行動を検知する行動検知工程と、
前記個人識別情報を用いることによって、前記提供工程が利用者に対して提供した前記広告と前記行動検知工程が検出した前記購買行動との関連付けを行う関連付け工程と、
を含んだことを特徴とする情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−18446(P2007−18446A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−202050(P2005−202050)
【出願日】平成17年7月11日(2005.7.11)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】