説明

情報提供装置及び情報提供プログラム

【課題】電子メールの送信に失敗する場合、送信先のユーザが、その送信に失敗した電子メールの内容を知ることは困難である。
【解決手段】業務サーバ100において、メールアドレス保持部102は、電子メールの送信先となるメールアドレスを保持する。送信指示部110は、保持されたメールアドレス宛てに電子メールを送信するようメールサーバ200に指示する。判定情報取得部112は、電子メールの送信に失敗したか否かを示す判定結果情報をメールサーバ200から取得する。フラグ関連付け部114は、その判定結果情報を参照し、保持されたメールアドレスのうち送信に失敗した電子メールの送信先のメールアドレスに、送信に失敗したことを示すフラグを関連付ける。掲載部116は、フラグが関連付けられたメールアドレスを有するユーザがアクセス可能なウェブサイトに、送信に失敗した電子メールの本文情報を掲載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種情報をユーザに提供する技術に関し、特に通信ネットワークを介して様々な情報をユーザに提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、企業や団体などの情報提供者が、新サービスやキャンペーンのお知らせなどの各種情報を電子メールを介してユーザに提供するケースが多く見受けられる。例えば、特許文献1には、電子メールを介してサービス情報などの各種情報をユーザに提供するサービス情報提供システムが開示されている。
【特許文献1】特開2002−281089号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、送信先のメールアドレスの不明、送信先のメールサーバのメールボックスの溢れ、メールアドレスの利用停止、プロバイダによるスパムフィルタなどの要因により、情報提供者による電子メールの送信が失敗する場合がある。この場合、送信先のユーザが、その送信に失敗した電子メールの内容を知ることは困難である。
【0004】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、送信に失敗した電子メールの内容をより確実にユーザに知らしめる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の情報提供装置は、電子メールの送信先となるメールアドレスを保持するメールアドレス保持部と、保持されたメールアドレス宛てに電子メールを送信するようメールサーバに指示する送信指示部と、電子メールの送信に失敗したか否かを示す判定結果情報をメールサーバから取得する判定情報取得部と、判定結果情報を参照し、保持されたメールアドレスのうち送信に失敗した電子メールの送信先のメールアドレスに、送信に失敗したことを示すフラグを関連付けるフラグ関連付け部と、フラグが関連付けられたメールアドレスを有するユーザがアクセス可能なウェブサイトに、送信に失敗した電子メールの本文情報を掲載する掲載部と、を備える。
【0006】
電子メールの本文情報とは、電子メールの本文部分に含める内容であり、その内容が有する特徴や性質が変わらないものであれば、その内容を編集、翻訳や要約されたものもこれに含まれる。この態様によると、送信に失敗した電子メールの本文情報をその電子メールの送信先のユーザがアクセス可能なウェブサイトに掲載することで、その送信に失敗した電子メールの内容をより確実にユーザに知らしめることができる。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムにより表現したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、送信に失敗した電子メールの内容をより確実にユーザに知らしめることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1
図1は、実施の形態1に係る情報提供装置を含む情報提供システム、及びユーザ端末の構成を示す。図1に示す情報提供システムは、法人や団体などの業務施設内に導入され、インターネットや電子メールを介した各種サービスをユーザに提供する。
【0010】
この情報提供システムには、業務サーバ100として実装される情報提供装置と、メールサーバ200とが含まれる。業務サーバ100は、電子メールの送信指示をメールサーバ200に送るとともに、ウェブページをユーザに提供する。メールサーバ200は、電子メールの送信指示を業務サーバ100から受け付け、ユーザに電子メールを送信する。
【0011】
業務サーバ100およびメールサーバ200は、イントラネット(Intranet)14により互いに接続される。これらサーバは、インターネットなどのネットワーク12を介して、クライアント側のユーザ端末50にも接続される。ユーザ端末50は、例えば、デスクトップ型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、ゲーム機器、携帯計算機、携帯情報端末、通信機器、無線電話機器として実装される。ユーザは、このユーザ端末50を用いて、情報提供システムにより提供されたウェブページや電子メールの内容を参照する。なお、このユーザ端末50は、ネットワーク接続プロバイダ(図示せず)などを用いてネットワーク12に接続するものとする。
【0012】
ところで、従来では、送信先のメールアドレスの不明、送信先のメールサーバのメールボックスの溢れ、メールアドレスの利用停止、あるいはプロバイダによるスパムフィルタなどの要因により、電子メールの送信に失敗する場合がある。この場合、その電子メールの送信先のユーザが電子メールの内容を知ることは困難である。
【0013】
実施の形態1に係る業務サーバ100は、送信に失敗した電子メールの本文部分に含める内容(以下、単に「本文情報」という)を、その電子メールの送信先のユーザがアクセス可能なウェブサイトに掲載する。これにより、そのユーザがそのウェブサイトにアクセスすることで、送信に失敗した電子メールの本文情報の内容をウェブサイト上で簡単に参照できる。
【0014】
以下、例として、実施の形態1に係る業務サーバ100及びメールサーバ200は証券会社内に導入されるものとする。この場合、これら業務サーバ100やメールサーバ200は、株式情報や証券情報などの各種情報やサービスをユーザである投資家に提供する。
【0015】
ユーザ端末50は、Webブラウザ52と、メール送受信部54とを備える。業務サーバ100は、メールアドレス保持部102と、本文情報保持部104と、ユーザ属性情報保持部106と、送信指示部110と、判定情報取得部112と、フラグ関連付け部114と、掲載部116と、参照要求受付部118と、認証部120と、提示部122と、検出部124と、通知部126と、を備える。メールサーバ200は、エラーコード保持部202と、エラー管理保持部204と、メール送信部210と、送信判定部212と、を備える。実施の形態1では、これら保持部はいずれもデータベースによって実装されるものとし、相互にデータ取得可能である。すなわち、あるデータベースに保持されたユーザIDやメールアドレスなどのデータをキーにして、他のデータベース内のデータの取得が可能になる。
【0016】
これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。まず、ユーザ端末50の各構成要素について詳述する。
【0017】
ユーザ端末50のWebブラウザ52は、業務サーバ100に各種処理を要求する。具体的には、Webブラウザ52は、ユーザからの指示を受け付けて、ネットワーク12を介して業務サーバ100へのアクセス要求を送信する。これにより、業務サーバ100の所定のサービスにアクセスできる。また、Webブラウザ52は、詳細は後述するが、業務サーバ100からトップのウェブページ(以下、単に「トップページ」という)や、電子メールの本文情報を含むウェブページ(以下、単に「本文情報ページ」という)などを受信して、ディスプレイなどの出力装置に表示する。ユーザ端末50のメール送受信部54は、外部から送信された電子メールを受信し、外部に電子メールを送信する。
【0018】
以下、説明の便宜のため、最初に業務サーバ100のいくつかの構成要素、次にメールサーバ200の構成要素、最後にまた業務サーバ100に戻り、その残りの構成要素について詳述するものとする。
【0019】
メールアドレス保持部102は、電子メールの送信先となる登録ユーザのメールアドレスを保持する。ユーザ属性情報保持部106は、登録ユーザの属性を示す属性情報を保持する。属性情報の例として、氏名、住所、電話番号、FAX番号、ユーザID、パスワードや加入部店名などが挙げられる。これら保持部内に保持されるデータは、サービスの利用に際して、主としてユーザ端末50のWebブラウザ52から送信される。もちろん、情報提供業務に従事する担当者が、電話番号、FAX番号又は郵便などのオフライン手段によって各種データを取得した後、手作業でこれらデータをこの保持部内に登録してもよい。
【0020】
メールアドレス保持部102内に登録されたメールアドレスには、ユーザ属性情報保持部106内に登録された属性情報や、後述の本文情報保持部内に登録された本文情報が関連付けられている。すなわち、担当者は、これら保持部を参照することにより、あるメールアドレスをキーにして、そのアドレスを有するユーザの属性情報やそのアドレス宛てに送信したときの本文情報を抽出できる。
【0021】
本文情報保持部104は、送信対象である電子メールの本文情報を保持する。この本文情報は、企業内の担当者が操作する社内端末(図示せず)上で生成される。担当者により生成された本文情報は、イントラネット14を介して社内端末から業務サーバ100に送信された後、本文情報保持部104内に保持される。他の例として、この本文情報は、直接、業務サーバ100上で作成された後、本文情報保持部104内に保持されてもよい。
【0022】
送信指示部110は、メールアドレス保持部102に保持されたメールアドレス宛てに電子メールを送信するようメールサーバ200に指示する。その際、送信指示部110は、ユーザへの電子メールの送信指示を社内端末からイントラネット14を介して受け付ける。具体的には、まず、送信指示部110は、電子メールの送信指示として、電子メール内に含める本文情報を社内端末から受け付ける。なお、送信指示部110によって受け付けられた本文情報は、履歴として本文情報保持部104内に保持される。
【0023】
この送信指示部110はさらに、電子メールの送信先となるメールアドレスの指定も社内端末からイントラネット14を介して受け付ける。例えば、送信指示部110は、メールアドレス保持部102に登録されたメールアドレスのうち、一部または全部のメールアドレスを取得するためのキーの指定を受け付ける。そのキーの例として、加入部店名やその他属性情報が挙げられる。もちろん、一以上の送信先のメールアドレスそのものの指定を直接受け付けてもよい。いずれにしても、送信指示部110は、社内端末から受け付けた指定に基づき、登録ユーザのメールアドレスが登録されているメールアドレス保持部102を参照して、一以上のメールアドレスを含めたメーリングリストを生成する。
【0024】
送信指示部110は、メールサーバ200への電子メールの送信依頼に際して、電子メールの本文情報と、生成したメーリングリストとをメールサーバ20宛てに送信する。詳細は後述するが、この本文情報が、そのメーリングリストに登録された各メールアドレス宛てに一括送信される。以下、次に、メールサーバ200内の各構成要素について詳述する。
【0025】
メールサーバ200のメール送信部210は、業務サーバ100の送信指示部110により送信された本文情報とメーリングリストとをイントラネット14を介して受信する。さらに、メール送信部210は、メーリングリストに設定されたメールアドレスのそれぞれを送信先として、本文情報を含む電子メールをネットワーク12を介してそれぞれ送信する。
【0026】
送信判定部212は、メール送信部210による送信に対する応答結果を参照して、電子メールの送信が失敗したか否かを送信先のメールアドレスごとに判定する。具体的には、送信判定部212は、エラーメッセージを受信したメールアドレスについては電子メールの送信に失敗したと判定する。一方、エラーメッセージを受信しなかったメールアドレスについては、電子メールの送信に成功したと判定する。なお、その際、送信判定部212は、後述のエラーコード保持部に保持されたエラーコードがメッセージに含まれている場合、そのメッセージはエラーメッセージであると判断する。このエラーコードは、送信先のメールサーバ、例えばプロバイダのメールサーバなどから送信される。実施の形態1では、そのコードとして、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)のレスポンスコードを用いるものとする。
【0027】
他の例として、送信判定部212は、エラーメッセージの受信可否に応じてではなく、メールサーバ200が出力するログ情報そのものを参照して、送信の成否を判定してもよい。この場合、送信判定部212は、ログ情報に記述されたコードが示す内容に応じて判定する。例えば、正常コードであれば「成功」、エラーコードであれば「失敗」と判定する。なお、送信に失敗したメールアドレスやエラーに関する各種情報は後述のエラー管理保持部内に格納される。
【0028】
エラーコード保持部202には、詳細は後述するが、SMTPの応答コードと、その応答コードに対応したエラーの内容とが設定されている。
【0029】
エラー管理保持部204は、送信に失敗した電子メールに関する情報をエラーメールリストとして保持する。例えば、詳細は後述するが、エラー管理保持部204には、電子メールの送信に失敗したメールアドレス、エラーコード、エラーが発生した日付などが保持される。このエラー管理保持部204に保持されたエラーメールリストは、例えば、一日に一回、自動出力され、業務サーバ100宛てに送信される。以下、最後に、業務サーバ100の残りの構成要素について詳述する。
【0030】
業務サーバ100の判定情報取得部112は、電子メールの送信に失敗したか否かを示す判定結果情報をメールサーバ200から取得する。具体的には、判定情報取得部112は、判定結果情報として、エラー管理保持部204から出力されるエラーメールリストを取得する。なお、エラーメールリストに含まれるメールアドレスは電子メールの送信に失敗した送信先であり、一方、エラーメールリストに含まれないメールアドレスは、電子メールの送信に成功した送信先である。
【0031】
フラグ関連付け部114は、判定情報取得部112により取得された判定結果情報を参照し、メールアドレス保持部102に保持されたメールアドレスのうち送信に失敗した電子メールの送信先のメールアドレスに、送信に失敗したことを示すフラグを関連付ける。具体的には、フラグ関連付け部114は、判定情報取得部112により取得されたエラーメールリストを参照し、そのエラーメールリストに含まれるメールアドレスと一致するメールアドレスをメールアドレス保持部102から検索する。次に、フラグ関連付け部114は、その検索されたメールアドレスに、送信に失敗したことを示すフラグを付加する。その結果、業務サーバ100は、このフラグを参照することにより、送信に失敗したメールアドレスを特定できる。
【0032】
掲載部116は、フラグが関連付けられたメールアドレスを有するユーザがアクセス可能なウェブサイトに、送信に失敗した電子メールの本文情報をネットワーク12を介して掲載する。具体的には、掲載部116は、メールアドレス保持部102を参照し、フラグ関連付け部114によりフラグが関連付けられたメールアドレスを特定する。次に、掲載部116は、そのメールアドレスに関連付けられた本文情報を本文情報保持部104から取得する。最後に、掲載部116は、その本文情報を含めた本文情報ページを新たに生成し、ユーザがアクセス可能なウェブサイト、例えば、業務サーバ100が提供するそのユーザ専用のウェブサイト上にその本文情報ページを掲載する。
【0033】
なお、実施の形態1では、業務サーバ100は、送信に失敗した電子メールの本文情報のタイトル名を含むトップページをも生成し、アクセス要求元のユーザ端末50に送信する。なお、そのタイトル名は、本文情報の内容を要約したものである。そのトップページには、その本文情報の内容を表示させるためのURL(Uniform Resource Locator)などのリンク先の情報が埋め込まれている。
【0034】
認証部120は、ユーザ端末50からアクセスしたユーザが、正当な登録者であるか否かを認証する。具体的には、認証部120は、アクセス要求に含まれるユーザIDおよびパスワードなどを用いて、その業務サーバ100に登録されている正当なユーザか否かを認証する。例えば、認証部120は、アクセス要求に含まれるユーザIDおよびパスワードと、ユーザ属性情報保持部106に登録されたユーザIDおよびパスワードと、がそれぞれ一致するか否かに応じて、正当であるか否かを判断する。認証部120により正当な登録ユーザとして認証された場合、以降の処理が可能となる。
【0035】
参照要求受付部118は、送信に失敗した電子メールの本文情報の参照要求をWebブラウザ52を介してユーザから受け付ける。例えば、参照要求受付部118は、業務サーバ100が提供するウェブサイト上のトップページを介して、ユーザからの参照要求を受け付ける。実施の形態1では、参照要求受付部118は、そのトップページ内のタイトルがマウスなどの外部機器を介してクリックされた場合に、送信に失敗した電子メールの本文情報の参照要求として受け付ける。他の例として、参照要求受付部118は、ユーザがウェブサイトにログインしたタイミングで、送信に失敗した電子メールの本文情報の参照要求として受け付けてもよい。
【0036】
提示部122は、参照要求受付部118により受け付けた参照要求に応じて、送信に失敗した電子メールの本文情報を含む本文情報ページをユーザに提示する。具体的には、提示部122は、掲載部116により生成された本文情報ページを、アクセス要求元のユーザ端末50にネットワーク12を介して送信する。ユーザ端末50のWebブラウザ52は、業務サーバ100から送信された本文情報ページを出力装置に表示する。
【0037】
検出部124は、送信に失敗した電子メールの本文情報を含む本文情報ページが提示部122によりユーザに提示されたことを検出する。具体的には、実施の形態1では、トップページ内の本文情報のタイトル名がマウスなどの外部機器を介してクリックされた場合に、本文情報ページがユーザに提示されたと検出する。その際、検出部124は、参照されたことを示す参照済み情報をWebブラウザ52からネットワーク12を介して取得する。この仕組みは、ユーザ端末50で保持されたCookie(クッキー)情報の送信や、いわゆる既知のGET(ゲット)メソッドやPOST(ポスト)メソッドを用いたデータ送受信技術により実装されてもよい。また、参照済み情報は、例えば、「1」又は「0」の2値のフラグで構成されてもよい。
【0038】
他の例として、検出部124は、その本文情報ページのURLが業務サーバ100内のウェブサーバが出力するログ内に発見できた場合、ユーザによりその本文情報ページが参照されたと検出してもよい。
【0039】
通知部126は、本文情報ページがユーザに提示されたことを検出部124により検出された場合、ユーザに提示済みであることを示す提示済み情報を電子メールの送信主体に通知する。通知部126は、例えば、管理メニューのウェブページや電子メールを介して通知する。なお、ここで、電子メールの送信主体とは、電子メールを介して実際に情報通知サービスを提供するものであり、例えば、情報提供サービスの業務を遂行する企業を指す。
【0040】
図2は、実施の形態1に係るメールアドレス保持部の構成の一例を示す。図2に示すメールアドレス保持部102には、メールアドレスとそのメールアドレス宛てに送信された電子メールについて送信に成功したか否かを示すフラグが保持される。そのメールアドレス保持部102には、メールアドレス欄150と、フラグ欄152とが設けられる。メールアドレス欄150には、登録ユーザのメールアドレスが格納される。フラグ欄152には、電子メールの送信に成功又は失敗したことを示すフラグが格納される。例えば、フラグ「1」が設定された場合は送信の失敗、フラグ「0」が設定された場合は送信の成功を意味するものとし、その様子を図2に示す。
【0041】
第1データ154についていえば、「aaa@b.ne.jp」宛てに送信された電子メールは、送信に失敗したことを示す。一方、第2データ156についていえば、「ccc@d.ne.jp」宛てに送信された電子メールは、送信に成功したことを示す。
【0042】
図3は、実施の形態1に係る本文情報保持部の構成の一例を示す。図3に示す本文情報保持部104には、種別番号欄160と、本文情報欄162と、本文情報タイトル欄164と、作成日欄166とが設けられる。種別番号欄160には、本文情報を一意に特定するための識別番号が格納される。本文情報欄162には、本文情報の内容そのものが格納される。本文情報タイトル欄164には、本文情報の要約や概要を示すタイトル名が格納される。作成日欄166には、本文情報が担当者によって作成された日付が格納される。
【0043】
本文情報168についていえば、種別番号として「A001」が関連付けられており、本文情報は「お世話になっております。○○証券よりWEBセミナーのお知らせがございます。〜」で、タイトル名は「第1回セミナー開催のお知らせ」であることを示す。また、それら情報の作成日は「YYYY.MM.DD」であることを示す。
【0044】
図4は、実施の形態1に係るエラー管理保持部の構成の一例を示す。図4に示すエラー管理保持部204には、種別番号欄160と、エラーメールアドレス欄252と、エラーコード欄254と、エラー日付欄256とが設けられる。種別番号欄160には、本文情報を一意に特定するための識別番号が格納される。エラーメールアドレス欄252には、電子メールの送信に失敗したメールアドレスが格納される。エラーコード欄254には、送信先のメールサーバ、例えばプロバイダのメールサーバから送信されるエラーコードが格納される。なお、実施の形態1では、前述のごとく、エラーコードとして、SMTPのレスポンスコードを用いるものとする。エラー日付欄256には、エラーが発生した日付が格納される。
【0045】
図5は、実施の形態1に係るエラーコード保持部の構成の一例を示す。図示の例では、SMTPの応答コードと、その応答コードに対応したエラーの内容とが設定されている。送信判定部212は、このエラーコード保持部202内のエラーコードを参照し、そのコードを含むメッセージはエラーメッセージであると特定する。
【0046】
図6(a)は、実施の形態1に係るユーザ端末に表示されるトップページの一例を示す。図6(a)に示すトップページの本文情報表示エリア60には、本文情報のタイトルが表示されている。ユーザは、本文情報の内容を参照するために、URLなどのリンク先の情報が埋め込まれたタイトル名をクリックする。Webブラウザ52は、ユーザからのクリック操作を受け付けて、本文情報ページの表示要求を業務サーバ100に送信する。
【0047】
図6(b)は、トップページのタイトル名のクリック操作に応じて表示される本文情報ページの一例を示す。すなわち、この本文情報ページは、図1に示す提示部122により要求元のユーザ端末50に送信され、ユーザ端末50の出力装置を介してユーザに提示される。図示のごとく、このページには、送信に失敗した電子メールの本文情報が記述されている。
【0048】
図7は、実施の形態1に係る業務サーバ側に表示される管理ページの一例を示す。図示する管理ページの参照状況表示エリアには、種別番号欄62と参照状況欄64とが表示されている。種別番号欄62には前述の種別番号が格納される。なお、このエリアで表示された種別番号には、URLなどのリンク先の情報が埋め込まれている。すなわち、その番号名が担当者によりクリックされた場合、その番号名に関連付けられた本文情報が本文情報保持部104から取得され、担当者に表示される。
【0049】
参照状況欄64には、ユーザにより本文情報が参照されたか否かを示す情報が格納される。図示の例では、参照された場合として「参照済」、未だ参照されていない状態の場合として「参照未」が格納される。担当者は、この参照状況表示エリアを目視することにより、ユーザが実際に本文情報ページを参照したか否かを簡単に確認できる。
【0050】
図8は、実施の形態1に係る情報提供処理の流れの一例を示す。以下、前述した図を用いてこの流れを具体的に説明する。
【0051】
業務サーバ100の送信指示部110は、電子メールの送信指示として、送信対象の本文情報や送信先のメールアドレスを社内端末から受け付ける(S10)。ここで、例えば、本文情報として「お世話になっております。○○証券よりWEBセミナーのお知らせがございます。〜」、タイトル名として「第1回セミナー開催のお知らせ」、種別番号として「A001」、さらに、送信先のメールアドレスとしてメールアドレス保持部102内の「aaa@b.ne.jp」および「ccc@d.ne.jp」が指定されたものとする。
【0052】
図3に示すごとく、社内端末から受け付けた本文情報及び種別番号は互いに関連づけられ、履歴として本文情報保持部104内に保持される。その際、本文情報の作成日も本文情報保持部104内に保持される。さらに、送信指示部110は、「aaa@b.ne.jp」および「ccc@d.ne.jp」を含むメーリングリストを生成する。送信指示部110は、電子メールの送信依頼に際して、こうして社内端末から受け付けた本文情報と、生成したメーリングリストとをメールサーバ200のメール送信部210宛てに送信する(S12)。
【0053】
メールサーバ200のメール送信部210は、送信指示部110により送信された本文情報とメーリングリストとを受信する。メール送信部210は、メーリングリストに設定されたメールアドレスのそれぞれ、例えば「aaa@b.ne.jp」及び「ccc@d.ne.jp」を送信先として、本文情報を含む電子メールをネットワーク12を介してそれぞれ送信する(S14)。
【0054】
送信判定部212は、メール送信部210により送信されたメールアドレスごとに、例えば「aaa@b.ne.jp」及び「ccc@d.ne.jp」のぞれぞれについて、電子メールの送信が成功したか失敗したかを判定する(S16)。ここで、例えば、「aaa@b.ne.jp」についてはエラーメッセージを受信し、「ccc@d.ne.jp」についてはエラーメッセージを受信しなかったものとする。
【0055】
この場合、送信判定部212は、エラーコード保持部202を参照し、エラーメッセージを受信したメールアドレス「aaa@b.ne.jp」については電子メールの送信に失敗したと判定する。一方、エラーメッセージを受信しなかったメールアドレス「ccc@d.ne.jp」については、電子メールの送信に成功したと判定する。図4に示すごとく、電子メールの送信に失敗したと判定されたメールアドレス「aaa@b.ne.jp」や、その他エラーに関連する情報を含むエラーメールリストが、エラー管理保持部204内に保持される。送信判定部212は、エラー管理保持部204内からエラーメールリストを出力し、それを業務サーバ100に送信する(S18)。
【0056】
業務サーバ100のフラグ関連付け部114は、エラー管理保持部204から出力されたエラーメールリストを参照し、そのエラーメールリストに含まれるメールアドレス、例えば、「aaa@b.ne.jp」と一致するメールアドレスをメールアドレス保持部102から検索する。さらに、フラグ関連付け部114は、図2に示すごとく、メールアドレス保持部102内の検索されたメールアドレスに、例えば、「aaa@b.ne.jp」に、送信の失敗を示すフラグとして「1」を付加する(S20)。
【0057】
ユーザ端末50のWebブラウザ52は、業務サーバ100が提供するウェブサイトへのアクセス要求をネットワーク12を介して業務サーバ100に送信する(S22)。業務サーバ100の認証部120は、アクセス要求元のユーザが、正当な登録者であるか否かを認証する(S24)。
【0058】
認証部120により正当な登録ユーザとして認証された場合、業務サーバ100の掲載部116は、メールアドレス保持部102を参照し、フラグ「1」が付加された「aaa@b.ne.jp」のアドレスを有するユーザがアクセス可能なウェブサイトに、送信に失敗した本文情報、例えば、「お世話になっております。○○証券よりWEBセミナーのお知らせがございます。〜」を掲載する(S26)。すなわち、実施の形態1に係る掲載部116は、送信に失敗した電子メールの本文情報のタイトル名を含むトップページを生成し、それをウェブサイトに掲載する。さらに、この掲載部116は、送信に失敗した電子メールの本文情報の内容を含む本文情報ページをも生成し、その本文情報ページを前述のトップページと関係づける態様でウェブサイトに掲載する。なお、他の例として、この本文情報ページの掲載処理は、後述するステップ32の処理後に、すなわち、本文情報の内容の参照要求をユーザ端末50から受け付けたタイミングで実施されてもよい。
【0059】
業務サーバ100の提示部122は、送信に失敗した電子メール内の本文情報のタイトルを含むトップページをアクセス要求元のユーザ端末50に送信する(S28)。
【0060】
ユーザ端末50のWebブラウザ52は、業務サーバ100から送信されたトップページを出力装置を介してユーザに表示する(S30)。ユーザは、送信に失敗した電子メール内の本文情報の内容を参照するために、リンク先の情報が埋め込まれたタイトルをクリックする。ユーザ端末50のWebブラウザ52は、ユーザからのクリック操作を受け付けて、その本文情報の内容の参照要求を業務サーバ100に送信する(S32)。さらに、Webブラウザ52は、ユーザからのタイトルへのクリック操作を受け付けたという情報を参照済み情報として、業務サーバ100に送信する。
【0061】
業務サーバ100の参照要求受付部118は、ユーザ端末50のWebブラウザ52から送信された、本文情報の内容の参照要求を受信する。提示部122は、参照要求受付部118により本文情報の内容の参照要求を受信した場合、送信に失敗した電子メール内の本文情報の内容を含む本文情報ページを、参照要求元のユーザ端末50に送信する(S34)。
【0062】
ユーザ端末50のWebブラウザ52は、業務サーバ100から送信された本文情報ページを出力装置を介してユーザに表示する(S36)。検出部124は、送信に失敗した電子メールの本文情報を含む本文情報ページが提示部122によりユーザに提示されたことを検出する。例えば、検出部124は、Webブラウザ52から送信された参照済み情報を取得したとき、送信に失敗した電子メールの本文情報がユーザにより参照されたことを検出する(S38)。
【0063】
通知部126は、本文情報ページがユーザに提示されたことを検出部124により検出された場合、提示済みであることを示す提示済み情報を電子メールの送信主体に通知する(S40)。通知部126は、例えば、図7に示すごとく、管理メニューページを介してその提示済み情報を通知する。
【0064】
ところで、従来では、法人や団体などの情報提供者が、自身に登録された各メールアドレス宛てに、新サービスやキャンペーンなどのお知らせを電子メールを介して同報送信する場合がある。しかしながら、送信先のメールアドレスの不明、送信先のメールサーバのメールボックスの溢れ、メールアドレスの利用停止、プロバイダによるスパムフィルタなどの要因により、電子メールの送信が失敗する場合がある。この場合、送信先のユーザが、その送信に失敗した電子メールの内容を知ることは困難である。
【0065】
実施の形態1によれば、送信に失敗した電子メールに含まれる本文情報をウェブサイトに掲載することで、その送信に失敗した電子メールの内容をより確実にユーザに知らしめることができる。これにより、情報提供者は、電子メールの送信失敗に起因する、商品購入や商品告知の機会損失を抑制できる。また、実施の形態1に係る業務サーバ100は、送信に失敗した旨ではなく、送信に失敗した電子メールの内容そのものをウェブサイトに掲載する。これにより、ユーザは、自身に届いていない電子メールの内容をウェブサイト上で簡単に知ることができ、情報提供者への電子メールの再送依頼や、再送された電子メールをわざわざメールボックスから検索する作業などの手間も省くことができる。
【0066】
実施の形態2
実施の形態1に係る業務サーバ100は、送信に失敗した電子メールの本文情報をウェブページを介してユーザに提示したが、実施の形態2に係る業務サーバ100は、そのウェブページ内の本文情報の提示態様をその本文情報の重要度に応じて変化させる機能をさらに有する。
【0067】
図9は、実施の形態2に係る情報提供装置を含む情報提供システム、及びユーザ端末の構成を示す。実施の形態2に係る業務サーバ100には、実施の形態1に係る業務サーバ100に対し、重要度対応付け部128と、提示制御部130とが新たに設けられる。なお、本図を含め、以降に示す装置構成も、ハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できる。
【0068】
重要度対応付け部128は、電子メールの本文情報にその内容に応じて定められた重要度を対応付ける。重要度とは、その本文情報の内容が有する情報的価値を指標化したものである。例えば、担当者は、本文情報保持部104内に登録された複数の本文情報を参照し、その複数の本文情報の中で情報的価値が相対的に高い本文情報には、相対的に大きな値になるよう、重要度を入力する。重要度対応付け部128は、こうして担当者により入力された重要度を本文情報保持部104内の本文情報に対応付ける。なお、実施の形態2に係る本文情報保持部104の詳細については後述する。
【0069】
提示制御部130は、送信に失敗した電子メールの本文情報に対応付けられた重要度に応じて、提示部122により提示された本文情報の提示態様を変更する。具体的には、提示制御部130は、大きな値の重要度が対応付けられた本文情報ほど、その本文情報を表す文字のフォントサイズを大きくする、あるいは、その本文情報を表す文字の明度や彩度を大きくする。他の例として、提示制御部130は、大きな値の重要度が対応付けられた本文情報ほど、ウェブページの上位部分に提示するようその提示態様を制御してもよい。また、さらなる別の例として、提示制御部130は、大きな値の重要度が対応付けられた本文情報には、「重要」という用語や画像を付加させて提示するようその提示態様を制御してもよい。
【0070】
掲載部116は、提示制御部130によりその提示態様が変更された本文情報ページやトップページを生成し、ユーザがアクセス可能なウェブサイトにそれらページを掲載する。その結果、業務サーバ100は、提示部122により提示された本文情報の提示態様を重要度に応じて変更できる。
【0071】
図10は、実施の形態2に係る本文情報保持部の一例を示す。この本文情報保持部104には、実施の形態1に係る本文情報保持部104と比較して、新たに重要度欄170が設けられる。なお、図3と同一の構成については同一の符号を付し、適宜説明を略す。この本文情報保持部104内の重要度欄170には、ユーザから入力指定された重要度が格納される。本図に示すごとく、本文情報の内容の重要度が大きいほど、大きな値が格納されている。
【0072】
図11は、実施の形態2に係るユーザ端末に表示されるトップページの一例を示す。図示するトップページの本文情報表示エリア70には、本文情報のタイトルが2つ表示されている。ここで、上位のタイトルには相対的に大きな値の重要度が対応付けられ、下位のタイトルには相対的に小さな値の重要度が対応付けられているとする。この場合、図示のごとく、上位のタイトルは太字で、下位のタイトルは細字で表現されている。なお、このタイトルをクリックすることで表示される本文情報ページ内の本文情報の文字も、その重要度に応じて太字や細字などで表現されてもよい。
【0073】
実施の形態2によれば、業務サーバ100は、送信に失敗した本文情報のうち重要度が高い本文情報を目立たせることができる。これにより、業務サーバ100は、真に提供したい情報が何であるかをユーザにアピールできる。
【0074】
実施の形態3
実施の形態1に係る業務サーバ100は、送信に失敗した電子メールの本文情報をウェブページを介してユーザに提示したが、実施の形態3に係る業務サーバ100はさらに、その送信に失敗した電子メールの本文情報に関連した本文情報をも提示する機能を有する。なお、この関連した本文情報は、送信に失敗した電子メールの本文情報の他、過去に送信に成功した電子メールの本文情報であってもよい。
【0075】
図12は、実施の形態3に係る情報提供装置を含む情報提供システム、及びユーザ端末の構成を示す。実施の形態3に係る業務サーバ100には、実施の形態1に係る業務サーバ100に対し、本文情報関連付け部132が新たに設けられる。
【0076】
本文情報関連付け部132は、本文情報保持部104内に保持された本文情報の内容に応じて、その保持部内に保持された本文情報どうしを関連付ける。例えば、本文情報関連付け部132は、担当者による指示に応じて、本文情報保持部104内に登録された複数の本文情報を参照し、その複数の本文情報の中で相互に関連する本文情報に対して、同じ種類番号を関連付ける。ここで、本文情報関連付け部132は、担当者により指定されたキーワード、例えば「セミナー」、が本文情報内に含まれる場合、そのキーワードを含む本文情報を相互に関連付けてもよい。なお、実施の形態3に係る本文情報保持部104の詳細については後述する。
【0077】
掲載部116は、本文情報保持部104を参照し、送信に失敗した電子メールの本文情報に、その本文情報に関連付けられた本文情報を対応付けて、ウェブサイトに掲載する機能をさらに有する。具体的には、掲載部116は、相互に関連する本文情報をそれぞれ含む本文情報ページをそれぞれ生成し、ユーザがアクセス可能なウェブサイトにそれら本文情報ページを関連付けて掲載する。
【0078】
図13は、実施の形態3に係る本文情報保持部の一例を示す。この本文情報保持部104には、実施の形態1に係る本文情報保持部104と比較して、新たに種類番号欄172が設けられる。なお、図3と同一の構成については同一の符号を付し、適宜説明を略す。この本文情報保持部104内の種類番号欄172には、担当者から受け付けた種類番号が格納される。本図に示す本文情報にはともに、種類番号「A」が関連付けられている。
【0079】
図14は、実施の形態3に係るユーザ端末に表示されるトップページの一例を示す。図示するトップページの本文情報表示エリア80には、相互に関連する本文情報のタイトルが表示されている。一例として、送信に失敗した電子メールの本文情報のタイトルと、過去に送信に成功した本文情報のタイトルとが互いに近接するよう関連付けられて表示されている。
【0080】
図15は、タイトル名のクリック操作に応じて、提示部により送信された本文情報ページを示す。この本文情報ページは、ユーザ端末50の出力装置を介してユーザに提示される。図示のように、送信に失敗した電子メールの本文情報とそれに関連する本文情報は、一のページ内に掲載されている。具体的には、このページの上位の表示エリア82には、送信に失敗した電子メールの本文情報、一方、下位の表示エリア84には、それに関連する本文情報が記述されている。なお、本図に示す下位の表示エリア84に記述された本文情報は、過去に送信に成功した電子メールの内容である。
【0081】
実施の形態3によれば、業務サーバ100は、送信に失敗した電子メールの本文情報だけでなく、それに関連する本文情報をもウェブサイトを介してユーザに提示できる。その結果、例えば、ユーザは、どの本文情報が互いに関連しているかを簡単に把握できる。また、関連する本文情報が過去に自分宛てに電子メールを介して送信されたものである場合、ユーザは、その関連した本文情報をわざわざメールボックス内から探すことなく、その内容を簡単に知ることができる。
【0082】
実施の形態4
実施の形態1に係る業務サーバ100は、送信に失敗した電子メールの本文情報をウェブページを介してユーザに提示したが、実施の形態4に係る業務サーバ100はさらに、送信に失敗したメールアドレスを代理する代理メールアドレス宛てに、その電子メールの本文情報を含む電子メールをユーザに送信するようメールサーバに指示する機能を有する。
【0083】
ここで、実施の形態4に係る業務サーバ100は、実施の形態1に係る業務サーバ100と同様の構成要素であるが、送信指示部110はさらに以下の機能を有する。
【0084】
送信指示部110は、メールアドレス保持部102を参照し、フラグ関連付け部114によりフラグが関連付けられたメールアドレスに、そのアドレスを代理する代理メールアドレスが関連付けられている場合、送信に失敗した電子メールの本文情報を含む電子メールをその代理メールアドレス宛てに送信するようメールサーバ200に指示する機能をさらに有する。すなわち、送信に失敗した電子メールの本文情報は掲載部116によりウェブサイトに掲載されるだけでなく、代理メールアドレス宛てにも電子メールを介して送信される。この代理メールアドレスの例として、他の端末やプライベートなど他の目的の使用のために取得されたメールアドレスが挙げられる。
【0085】
図16は、実施の形態4に係るメールアドレス保持部の一例を示す。このメールアドレス保持部102には、実施の形態1に係るメールアドレス保持部102と比較して、新たに代理メールアドレス欄158が設けられる。なお、図2と同一の構成については同一の符号を付し、適宜説明を略す。このメールアドレス保持部102内の代理メールアドレス欄158には、ユーザにより登録された代理のメールアドレスが格納される。
【0086】
実施の形態4によれば、業務サーバ100は、送信に失敗した電子メールの本文情報をウェブサイトを介するだけでなく、他のメールアドレス宛ての電子メールを介してユーザに提示できる。さらに、業務サーバ100は、自身が提供するウェブサイトへのアクセス頻度が少ないユーザに対して、送信に失敗した電子メールの本文情報の内容をユーザに通知できる。その結果、業務サーバ100は、自身が提供する情報をより確実にユーザに知らしめることができる。
【0087】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0088】
このほかにも、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、本実施例において示された各機能ブロックの単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【0089】
実施の形態に係る情報提供システムは、業務サーバ100とメールサーバ200の二つのサーバを有しているが、変形例として、メールサーバ200の構成要素を業務サーバ100に組み込んだ一つの業務サーバで構成されてもよい。
【0090】
実施の形態に係る業務サーバ100とメールサーバ200は二つとも同一企業内に導入されるものとしたが、変形例として、そのメールサーバ200を外部の業者に委託してもよい。
【0091】
実施の形態に係る業務サーバ100は、トップページを提示した後に本文情報ページを提示したが、変形例として、ログイン後、トップページを介さず、直接本文情報ページをユーザに提示してもよい。この場合でも、実施の形態にて述べた効果と同様の効果を享受できる。
【0092】
実施の形態4では、代理メールアドレス先に本文情報を送信したが、変形例として、ユーザのFAX番号が登録されている場合には、そのFAX番号先に対してFAX送信することとしてもよい。さらなる他の通知手段を採用することで、業務サーバ100は自身が提供する情報をより確実にユーザに知らしめることができる。
【0093】
実施の形態に係る業務サーバ100は、ユーザ端末50からのウェブサイトへのアクセス要求を受け付けたタイミングにおいて、送信に失敗した電子メール内の本文情報を含む各種ページをウェブサイトに掲載したが、変形例として、そのアクセス要求の有無にかかわらず、ユーザ端末に送信すべきその各種ページをあらかじめウェブサイトに掲載してもよい。具体的には、業務サーバ100は、図8に示すステップ26の処理をステップ20の処理の後に実施する。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】実施の形態1に係る情報提供装置を含む情報提供システム、及びユーザ端末の構成を示す図である。
【図2】実施の形態1に係るメールアドレス保持部の構成の一例を示す図である。
【図3】実施の形態1に係る本文情報保持部の構成の一例を示す図である。
【図4】実施の形態1に係るエラー管理保持部の構成の一例を示す図である。
【図5】実施の形態1に係るエラーコード保持部の構成の一例を示す図である。
【図6】図6(a)は、実施の形態1に係るユーザ端末に表示されるトップページの一例を示し、一方、図6(b)は、トップページのタイトル名のクリック操作に応じて表示される本文情報ページの一例を示す図である。
【図7】実施の形態1に係る業務サーバ側に表示される管理ページの一例を示す図である。
【図8】実施の形態1に係る情報提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態2に係る情報提供装置を含む情報提供システム、及びユーザ端末の構成を示す図である。
【図10】実施の形態2に係る本文情報保持部の一例を示す図である。
【図11】実施の形態2に係るユーザ端末に表示されるトップページの一例を示す図である。
【図12】実施の形態3に係る情報提供装置を含む情報提供システム、及びユーザ端末の構成を示す図である。
【図13】実施の形態3に係る本文情報保持部の一例を示す図である。
【図14】実施の形態3に係るユーザ端末に表示されるトップページの一例を示す図である。
【図15】実施の形態3に係る提示部により送信された本文情報ページを示す図である。
【図16】実施の形態4に係るメールアドレス保持部の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0095】
100 業務サーバ、102 メールアドレス保持部、 104 本文情報保持部、 110 送信指示部、 112 判定情報取得部、 114 フラグ関連付け部、 116 掲載部、 118 参照要求受付部、 122 提示部、 124 検出部、 126 通知部、 128 重要度対応付け部、 130 提示制御部、 132 本文情報関連付け部、 200 メールサーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールの送信先となるメールアドレスを保持するメールアドレス保持部と、
前記保持されたメールアドレス宛てに電子メールを送信するようメールサーバに指示する送信指示部と、
電子メールの送信に失敗したか否かを示す判定結果情報を前記メールサーバから取得する判定情報取得部と、
前記判定結果情報を参照し、前記保持されたメールアドレスのうち送信に失敗した電子メールの送信先のメールアドレスに、送信に失敗したことを示すフラグを関連付けるフラグ関連付け部と、
前記フラグが関連付けられたメールアドレスを有するユーザがアクセス可能なウェブサイトに、前記送信に失敗した電子メールの本文情報を掲載する掲載部と、
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記送信に失敗した電子メールの本文情報の参照要求をユーザから受け付ける参照要求受付部と、
前記受け付けた参照要求に応じて、前記送信に失敗した電子メールの本文情報をユーザに提示する提示部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記送信に失敗した電子メールの本文情報が前記提示部により提示されたことを検出する検出部と、
前記検出部により提示されたことを検出した場合、提示済みであることを示す提示済み情報を前記電子メールの送信主体に通知する通知部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
電子メールの本文情報にその内容に応じて定められた重要度を対応付ける重要度対応付け部と、
前記送信に失敗した電子メールの本文情報に対応付けられた重要度に応じて、前記提示部により提示された本文情報の提示態様を変更する提示制御部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項2または3に記載の情報提供装置。
【請求項5】
電子メールの本文情報を保持する本文情報保持部と、
前記保持された本文情報の内容に応じて、前記保持された本文情報どうしを関連付ける本文情報関連付け部と、
をさらに備え、
前記掲載部は、前記送信に失敗した電子メールの本文情報に、その本文情報に関連付けられた本文情報を対応付けて、前記ウェブサイトに掲載することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記フラグが関連付けられたメールアドレスに、そのアドレスを代理する代理メールアドレスが関連付けられて前記保持部内に保持されている場合、前記送信指示部はさらに、前記送信に失敗した電子メールの本文情報を含む電子メールを前記代理メールアドレス宛てに送信するよう指示することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の情報提供装置。
【請求項7】
データベースに保持された送信先のメールアドレス宛てに電子メールを送信するようメールサーバに指示する機能と、
電子メールの送信に失敗したか否かを示す判定結果情報を前記メールサーバから取得する機能と、
前記判定結果情報を参照し、前記保持されたメールアドレスのうち送信に失敗した電子メールの送信先のメールアドレスに、送信に失敗したことを示すフラグを関連付ける機能と、
前記フラグが関連付けられたメールアドレスを有するユーザがアクセス可能なウェブサイトに、前記送信に失敗した電子メールの本文情報を掲載する機能と、
をコンピュータに発揮させることを特徴とする情報提供プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−245165(P2008−245165A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−86070(P2007−86070)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(302005020)野村證券株式会社 (24)
【出願人】(000155469)株式会社野村総合研究所 (1,067)
【Fターム(参考)】