説明

情報機器装置及びソフトウェア

【課題】動画像データや静止画像データを添付可能な電子メール機器を使い、動画像データや静止画像データ付きで、電子メールを送信した場合、電子メールを受け取った方で、動画像データや静止画像データを独立したファイルとして保存を行うと、その動画像データや静止画像データが誰から、何時送られて来たものか判らなくなる。
【解決手段】動画像データや静止画像データが添付可能な電子メール機器を使い、動画像データや静止画像データ付きで、電子メールを送信する場合、電子メールの内容を画像コード(例えば、バーコードや、QRコード)化し、添付する動画像データや静止画像データ上に画像を重畳した形の動画像データや静止画像データに変換して、送信するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メール送信機能を有するコンピュータ機器(以下、PCと呼ぶ)、電子メール送信機能を有する携帯電話、または、電子メール送信機能を有する情報機器
の動作に関するものであり、特に電子メールに画像データを添付することが可能なソフトウェアを含む装置及び、画像処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、PC(Personal Computer)、携帯電話、及び、情報機器の普及により、電子メールによる対話、情報伝達が一般的に行われている。また、このようなPC、携帯電話、及び、情報機器では、電子メールによる文字での情報伝達だけではなく、動画像データや静止画像データを電子メールに添付することが可能であり、特に、カメラ付き携帯電話においては、動画像、静止画像の撮影から、データの保存、電子メールの作成、保存データの電子メールへの添付、及び、電子メールの送信処理が、簡単に行えるようになっている。
【0003】
また、特許文献1には、携帯情報端末において、特定のネットワーク上の機器にアクセスし、Webページの情報を取得する際、カメラ機能と2次元バーコードの情報を用いて、アドレス情報の入力操作を行うことなく容易に利用可能な通信システムが提案されている。
【特許文献1】特開2005−57501号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、PC、携帯電話、及び、情報機器により、電子メールに動画像データや静止画像データを添付して送信した場合、その電子メールの受信者は、メールの文字と、添付されて来た画像データや静止画像データの情報を同様に、PC、携帯電話、及び、情報機器で見ることとなる。
【0005】
図15は、従来の技術による電子メールの実施形態である。図15は、電子メールの作成、送信の処理フローであり、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」、14の画像ファイルの添付処理部、15の「メール送信」入力、14の「画像ファイル」をメールに添付するかの判別、15の「画像ファイル」選択、16の「メール送信」入力、20の「メール」送信処理から構成されている。
【0006】
一般に、電子メールを作成、送信する場合の手順は、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」を行い、14の「画像ファイル」をメールに添付する際には、15の「画像ファイル」選択を行い、「画像ファイル」を添付しな場合には、15の「画像ファイル」選択は行われず、16の「メール送信」入力が実行され、20の「メール」送信処理が実行される。
【0007】
しかし、このとき電子メールに添付された動画像データや静止画像データは、電子メールとは、分離可能な別のファイルである為、動画像データや静止画像データを電子メールとは独立に保存、管理することが可能である。
【0008】
これにより、電子メールに添付された動画像データや静止画像データを一旦、PC、携帯電話、及び、情報機器内に、電子メールとは別の独立したファイルとして、動画像データや静止画像データを保存した場合、動画像データや静止画像データが、どのようにして入手したファイルであるかといった情報が失われている。この為、動画像データや静止画像データの入手経路を特定することは困難となってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による電子メール送信機能を有するPC、携帯電話、及び、情報機器の情報機器装置では、電子メールに動画像データや静止画像データが添付された際、添付された動画像データや静止画像データに電子メールの情報を画像コード(例えば、バーコードやQRコード(Quick Response code))情報に変換、動画像データや静止画像データに画像重畳した後に、電子メールの送信処理を行うよう制御する。
【0010】
本発明による電子メール送信機能を有するPC、携帯電話、及び、情報機器の情報機器装置では、電子メールに動画像データや静止画像データが添付された際、添付された動画像データや静止画像データに電子メールの情報を画像コード(例えば、バーコードやQRコード)情報に変換、画像重畳した後に、電子メールの送信処理を行われる為、添付された動画像データや静止画像データに電子メールの情報が含まれることとなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、PC、携帯電話、及び、情報機器の情報機器装置の電子メールを受け取った側で、電子メールに添付された電子メールとは別の独立したファイルとして、動画像データや静止画像データを保存した場合でも、動画像データや静止画像データに重畳されている画像コード情報をバーコードリーダ対応機器で解析することにより、電子メールの文字情報が取得でき、動画像データや静止画像データの入手経路を容易に特定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の実施例1の形態1である。図1のシステムは、1の無線通信ユニット、2の通信用アンテナ、3のカメラユニット、4の音声入出力ユニット、5のキー入力ユニット、6のCPU(Central Processing Unit)、7のRAM(Random Access Memory)、8のプログラムROM(Read Only Memory)、9の表示ユニット、10の蓄積用メモリから構成されており、6のCPUを中心に各メモリやユニットが接続されている。
【0014】
図1は、一般的な携帯電話のシステム構成図を示したものであり、8のプログラムROMの内容を6のCPUが7のRAM上にロードし、ロードされた8のプログラムROMのアプリケーションプログラムが、6のCPUで処理、実行され、それぞれ必要に応じて、接続されたユニットを制御する構成としている。
【0015】
電子メールの作成、送信のためのプログラム、電話のためのプログラム、静止画像撮影のプログラム及び、動画像撮影のプログラムは、8のプログラムROMに内蔵されている。
【0016】
図2は、本発明の実施例1の形態2である。図2は、電子メールの作成、送信の処理フローであり、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」、14の画像ファイルの添付処理部、15の「メール送信」入力、14の「画像ファイル」をメールに添付するかの判別、15の「画像ファイル」選択、16の「メール送信」入力、17の「画像ファイル」が添付されているかの判別、18の「メール情報」のQRコード化、19の「画像データ」にQRコード付加、20の「メール」送信処理から構成されている。
【0017】
一般に、電子メールを作成、送信する場合の手順は、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」を行い、14の「画像ファイル」をメールに添付する際には、15の「画像ファイル」選択を行い、「画像ファイル」を添付しない場合には、15の「画像ファイル」選択は行われず、16の「メール送信」入力が実行される。
【0018】
この際、17の「画像ファイル」が添付されているかの判別を行い、「画像ファイル」が添付されている際には、18の「メール情報」のQRコード化、19の「画像ファイル」にQRコード付加を行い、20の「メール」送信処理が実行され、17の「画像ファイル」が添付されているかの判別で、「画像ファイル」が添付されていない場合には、20の「メール」送信処理が実行される。
【0019】
ここでは、説明の為、電子メールを作成する場合の手順として、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」、14の「画像ファイル」をメールに添付、15の「画像ファイル」選択を、順に説明したが、実際の電子メールを作成する場合の手順としては、11、12、13、及び、14、15の入力順番に制限はなく、11の「宛名」入力以外の項目は、任意に入力可能である。
【0020】
本発明による技術では、電子メールを作成、送信する際、電子メールに「画像ファイル」が添付されている時に限り、「画像ファイル」に「メール情報」(「宛名」、「件名」、「本文」)が、QRコード画像変換された情報として付加された後に、電子メールが送信されるようになる。
【0021】
図3は、本発明の実施例1の形態3である。図3は、携帯電話における画面の例で、21のメール作成画面である。21のメール作成におけるそれぞれ、「宛名」、「件名」、「本文」、「添付」、「メール送信」は、図2の処理フローにおける、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」、14の画像ファイルの添付処理部、15の「メール送信」入力にそれぞれ対応している。また、図3の画面の例は、図1の5の表示ユニット上に表示される画面の例である。
【0022】
図4は、本発明の実施例1の形態4である。図4は、22の「メール情報」を、24のQRコード変換処理にて、25のQRコードに変換する処理手順を示したものである。図4の処理手順は、図2中の18の「メール情報」のQRコード化に対応する処理を示している。
【0023】
また、22の「メール情報」には、23の自動的に付加されるメール情報を含んでおり、差出人は、メールの発信元として機器自身に保持されているメールアドレスの情報であり、時刻は、機器自身が内蔵している時計から取得された「メール送信」入力が実行された時の時刻情報である。
【0024】
本発明による技術では、メール送信の際、添付される画像ファイルに重畳されるQRコードの中に自動的に、差出人や、時刻情報を含めることが可能な為、画像ファイルが誰から、何時送られて来たのかの情報を含めることが可能となる。
【0025】
図5は、本発明の実施例1の形態5である。図5は、26の入力画像ファイル、27の画像復号化処理、28の復号画像、29の画像重畳処理、25のQRコード、30のQRコード重畳画像、31の画像符号化処理、32の出力画像ファイルから構成されており、26の入力画像ファイルと、25のQRコードと、32の出力画像ファイルの入出力関係を示したものである。
【0026】
図5の処理手順は、図2中の19の「画像ファイル」にQRコード付加に対応する処理を示している。また、28の復号画像に、25のQRコードを29の画像重畳処理する際、25のQRコードを28の復号画像の上の中央部分から離れた位置に画像重畳処理することで、30のQRコード重畳画像が得られるようになっている。
【0027】
一般的には、27の画像復号処理、31の画像符号化処理には、静止画像データの場合には、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式やPNG(Portable Network Graphics)形式、動画像データの場合にはMPEG(Moving Picture Experts Group)形式といった圧縮画像形式が用いられ、28の復号画像、25のQRコード、30のQRコード重畳画像、29の画像重畳処理には、BMP(Bit MaP)形式やXBM(X−Bitmap)形式といった非圧縮画像形式が用いられる。
【0028】
本発明による技術では、メール送信の際、添付される画像ファイルに重畳されるQRコードを、添付される画像ファイルの中央部分から離れた位置に画像重畳処理することで画像ファイルの品質を大きく劣化することなく、25のQRコードを画像重畳処理することが可能となる。
【0029】
また、ここでは、入力画像ファイルとして静止画像を用いた場合を説明したが、動画像についても、同様に扱うことが可能である。また、動画像の場合は、画像重畳処理するQRコードを、常に重畳するのではなく、動画像の開始部分にだけに挿入しても良い。
【0030】
図6は、本発明の実施例1の形態6である。図6は、33のQRコード重畳位置を概念的に示したものであり、少なくとも画像重畳されるQRコードは、33のQRコード重畳位置をはみ出さないよう処理する為の、基準位置となる情報である。33のQRコード重畳位置の大きさは、常に復号画像サイズの全体の大きさに合うよう相似形に伸縮するようにしても良い。
【0031】
本発明による技術では、メール送信の際、添付される画像ファイルに重畳されるQRコードを、添付される画像ファイルの中央部分から離れた領域A、領域B、領域C、又は、領域Dの何れかの位置に画像重畳処理することで画像ファイルの品質を大きく劣化することなく、25のQRコードを画像重畳処理することが可能となる。
【0032】
図7は、本発明の実施例1の形態7である。図7は、34の復号画像およびQRコード重畳位置(QRコード重畳位置は、図6の33と同じものである)、35は輪郭抽出処理A、36は輪郭抽出処理B、37は輪郭抽出処理C、38は輪郭抽出処理D、39は最小値検出処理、40は検出出力から構成されている。
【0033】
図7の処理手順は、図5中の29の画像重畳処理に対応している。図7の35の輪郭抽出処理A、36の輪郭抽出処理B、37の輪郭抽出処理C、38の輪郭抽出処理Dでは、例えば映像高周波成分のみを抽出した後、各画素毎の絶対値演算と各輪郭抽出領域内の総和を求め、39の最小値検出処理を行って、領域A、領域B、領域C、領域Dの内、最も、小さい値の領域を求めることで、最も復号画像の画像ファイルの品質劣化が少なくなるよう処理するものである。
【0034】
本発明による技術では、メール送信の際、添付される画像ファイルに重畳されるQRコードを、添付される画像ファイルの中央部分から離れた領域A、領域B、領域C、又は、領域Dの内、最も平坦な画像領域に画像重畳処理することで画像ファイルの品質の劣化を最小とした、QRコードを画像重畳処理することが可能となる。
【0035】
図8は、本発明の実施例1の形態8である。図8は、22の「メール情報」、41の「メール情報」(差出人のみ)を、24のQRコード変換処理にて、25のQRコード、及び、42のマイクロQRコードに変換する処理手順を示したものである。
【0036】
図8の処理手順は、図2中の18の「メール情報」のQRコード化に対応する処理を示している。ここでは、QRコードの画像サイズを小さいサイズとする為、41の「メール情報」(差出人のみ)も合せて、画像コード化したものである。
【0037】
本発明による技術では、メール送信の際、添付される画像ファイルに重畳されるQRコードを、画像サイズの異なったQRコード画像として生成することが可能となる。
【0038】
図9は、本発明の実施例1の形態9である。図9は、46の画像サイズ検出処理、47の画像選択処理、48の画像変換処理、29の画像重畳処理から構成されており、画像データとして、43の高解像度画像データ、44の中解像度画像データ、45の低解像度画像データの何れかが、46の画像サイズ検出処理に入力され、QRコードとして、25のQRコード、42のマイクロQRコード、又は、QRコードなしが、47の画像選択処理に入力され、46の画像サイズ検出処理に入力された画像データの解像度により、47の画像選択処理が行われ、その出力が48の画像変換処理で、サイズ変換され、49の画像重畳処理で処理された後、46の画像サイズ検出処理に対応した、50のQRコードを付加した高解像度画像データ、51のマイクロQRコードを付加した中解像度画像データ、または、52のQRコードを付加しない低解像度画像データが得られる構成となっている。
【0039】
上記の説明における画像データは、非圧縮画像形式(BMP形式やXBM形式)を用いて説明したが、画像データの入力側に画像復号化処理、画像データの出力側に画像符号化処理を追加することにより、圧縮画像形式(静止画の場合、JPEG形式やPNG形式、動画の場合MPEG形式)を用いても良い。
【0040】
図9の処理手順は、図5中の29の画像重畳処理に対応した実装形態の例である。本発明による技術では、メール送信の際、添付される画像ファイルの画像サイズによって、重畳されるQRコードの画像サイズを、添付される画像ファイルの画像サイズから適応的に決定でき、画像重畳処理することで画像ファイルの品質の劣化を抑制することが可能となる。
【実施例2】
【0041】
図10は、本発明の実施例2の形態1である。図10のシステムは、1の無線通信ユニット、2の通信用アンテナ、3のカメラユニット、4の音声入出力ユニット、5のキー入力ユニット、6のCPU、7のRAM、8のプログラムROM、9の表示ユニット、10の蓄積用メモリ、53のGPS(Grobal Positioninng System)ユニット、54のGPS用アンテナから構成されており、6のCPUを中心に各メモリやユニットが接続されている。
【0042】
図10は、一般的なGPS機能付き携帯電話のシステム構成図を示したものであり、8のプログラムROMの内容を6のCPUが7のRAM上にロードし、ロードされた8のプログラムROMのアプリケーションプログラムが、6のCPUで処理、実行され、それぞれ必要に応じて、接続されたユニットを制御する構成としている。
【0043】
電子メールの作成、送信のためのプログラム、電話のためのプログラム、静止画像撮影のプログラム、動画像撮影のプログラム及び、GPSのプログラムは、8のプログラムROMに内蔵されている。
【0044】
また、54のGPSユニットから得られる位置情報は、3のカメラユニットを用いた静止画撮影や、動画画像撮影毎、または、電子メール送信毎に、10の蓄積メモリに位置情報として格納され、必要に応じて、位置情報の取り出しが可能となっている。
【0045】
図11は、本発明の実施例2の形態2である。図11は、55の「メール情報」(位置情報を含む)、56の「メール情報」(差出人と位置情報のみ)を、24のQRコード変換処理にて、57のQRコード、及び、58のマイクロQRコードに変換する処理手順を示したものである。
【0046】
図11の処理手順は、図2中の18の「メール情報」のQRコード化に対応する処理を示している。ここでは、QRコードの画像サイズを小さいサイズとする為、56の「メール情報」(差出人と位置情報のみ)も合せて、画像コード化したものである。
【0047】
本発明による技術では、メール送信の際、添付される画像ファイルに重畳されるQRコードを、画像サイズの異なったQRコード画像として生成することが可能となる。
【0048】
図12は、本発明の実施例2の形態3である。図12は、電子メールの作成、送信の処理フローであり、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」、、14の画像ファイルの添付処理部、15の「メール送信」入力、14の「画像ファイル」をメールに添付するかの確認、15の「画像ファイル」選択、16の「メール送信」入力、59の「画像ファイル」に情報を添付するかの判別、60の「メール情報」及び「位置情報」のQRコード化、19の「画像データ」にQRコード付加、20の「メール」送信処理から構成されている。
【0049】
一般に、電子メールを作成、送信する場合の手順は、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」を行い、14の「画像ファイル」をメールに添付する際には、15の「画像ファイル」選択を行い、「画像ファイル」を添付しな場合には、15の「画像ファイル」選択は行われず、16の「メール送信」入力が実行される。
【0050】
この際、59の「画像ファイル」に情報を添付するかの確認を行い、「画像ファイル」にメール情報を添付する際には、60の「メール情報」及び「位置情報」のQRコード化、19の「画像ファイル」にQRコード付加を行い、20の「メール」送信処理が実行され、、59の「画像ファイル」に情報を添付するかの判別で、「画像ファイル」を添付しない場合には、20の「メール」送信処理が実行される。
【0051】
ここでは、説明の為、電子メールを作成する場合の手順として、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」、14の「画像ファイル」をメールに添付、15の「画像ファイル」選択を、順に説明したが、実際の電子メールを作成する場合の手順としては、11、12、13、及び、14、15の入力順番に制限はなく、11の「宛名」入力以外の項目は、任意に入力可能である。
【0052】
本発明による技術では、電子メールを作成、送信する際、電子メールに「画像ファイル」にメール情報の添付がユーザにより許可された時に限り、「画像ファイル」に「メール情報」(「宛名」、「件名」、「本文」)が、QRコード画像変換された情報として付加された後に、電子メールが送信されるようになる。
【実施例3】
【0053】
図13は、本発明の実施例3の形態1である。図13のシステムは、61のPCの構成を示したのもで、62のCPU、63のRAM、64のBIOS−ROM(Basic Input/Output System Read Only Memory)、65のHDD IF(Hard Disk Interface)、66のHDD、67のLAN IF(Local Area Network Interface)、68のI/O(Input/Output)ユニット、69のグラフィックユニットから構成されており、外部機器として、68のI/Oユニットに70のキーボードと、71のマウス、及び、69のグラフィックユニットに72のモニタがそれぞれ接続されている。
【0054】
図13は、一般的なLAN機能付きPCシステムであり、まず、64のBIOS ROMから起動し、66のHDDの内容を62のCPUが65のHDD IFを介して、63のRAM上にロードし、ロードされた66のHDD中のOS(オペレーショナルシステム)及び、アプリケーションプログラムが、62のCPUで処理、実行され、それぞれ必要に応じて、接続された外部デバイスを制御する構成としている。OSや、電子メールの作成、送信のためのプログラムは、66のHDDに内蔵されている。
【0055】
図14は、本発明の実施例3の形態2である。図14は、PCにおける画面の例で、73のメール作成画面である。
【0056】
73のメール作成におけるそれぞれ、「宛名」、「件名」、「本文」、「添付」、「メール送信」は、図2の処理フローにおける、11の「宛名」入力、12の「件名」入力、13の「本文入力」、14の画像ファイルの添付処理部、15の「メール送信」入力にそれぞれ対応している。また、図14の画面の例は、図13の72のモニタに表示される画面の例である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、電子メール送信機能を有するPC、携帯電話、及び、情報機器において、動画像データや静止画像データが添付可能な機器に関するものであり、特にPC向けの電子メールプログラムや、特にカメラ付き携帯電話の電子メールプログラムに利用することができる。
【0058】
これにより、電子メールに動画像データや静止画像データが添付され、電子メールの受け取り側で、動画像データや静止画像データが、電子メールとは別の独立したファイルとして保存された場合においても、動画像データや静止画像データが、誰から、何時、送付されたものか、カメラ付き携帯電話が具備しているバーコードリーダを用いることで、簡単に確認することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施例1の形態1のシステム構成図である。
【図2】本発明の実施例1の形態2を示す処理フロー図である。
【図3】本発明の実施例1の形態3を示すメール入力画面である。
【図4】本発明の実施例1の形態4を示すメール情報のQRコード変換図である。
【図5】本発明の実施例1の形態5を示す画像処理フロー図である。
【図6】本発明の実施例1の形態6を示すQRコード重畳位置データである。
【図7】本発明の実施例1の形態7を示すQRコード重畳位置判定フロー図である。
【図8】本発明の実施例1の形態8を示すメール情報のQRコード変換図である。
【図9】本発明の実施例1の形態9を示す画像サイズ別処理フロー図である。
【図10】本発明の実施例2の形態1のシステム構成図である。
【図11】本発明の実施例2の形態2を示すメール情報のQRコード変換図である。
【図12】本発明の実施例2の形態3を示す処理フロー図である。
【図13】本発明の実施例3の形態1のシステム構成図である。
【図14】本発明の実施例3の形態2を示すメール入力画面である。
【図15】従来の技術による電子メールの実施の形態を示す処理フロー図である。
【符号の説明】
【0060】
1 無線通信ユニット
2 通信用アンテナ
3 カメラユニット
4 音声入出力ユニット
5 キー入力ユニット
6 CPU
7 RAM
8 プログラムROM
9 表示ユニット
10 蓄積用メモリ
11 「宛名」入力
12 「件名」入力
13 「本文」入力
14 「画像ファイル」をメールに添付するかの判別
15 「画像ファイル」選択
16 「メール送信」入力
17 「画像ファイル」が添付されているかの判別
18 「メール情報」のQRコード化
19 「画像ファイル」にQRコード付加
20 「メール」送信処
21 携帯電話でのメール作成画面
22 メール情報
23 自動的に付加されるメール情報
24 QRコード変換処理
25 QRコード
26 入力画像ファイル
27 画像復号化処理
28 復号画像
29 画像重畳処理
30 QRコード重畳画像
31 画像復号化処理
32 出力画像ファイル
33 QRコード重畳位置
34 復号画像およびQRコード重畳位置
35 輪郭抽出処理A
36 輪郭抽出処理B
37 輪郭抽出処理C
38 輪郭抽出処理D
39 最小値検出処理
40 検出出力
41 メール情報
42 マイクロQRコード
43 高解像度画像データ
44 中解像度画像データ
45 低解像度画像データ
46 画像サイズ検出処理
47 画像選択処理
48 画像変換処理
49 画像重畳処理
50 QRコードを付加した高解像度画像データ
51 マイクロQRコードを付加した中解像度画像データ
52 QRコードを付加しない低解像度画像データ
53 GPSユニット
54 GPS用アンテナ
55 メール情報および位置情報
56 メール情報および位置情報
57 位置情報を含むQRコード
58 位置情報を含むマイクロQRコード
59 「画像ファイル」に情報を添付するかの判別
60 「メール情報」及び「位置情報」のQRコード
61 パーソナルコンピューター本体
62 CPU
63 RAM
64 BIOS−ROM
65 HDD IF
66 HDD
67 LAN IF
68 I/Oユニット
69 グラフィックユニット
70 キーボード
71 マウス
72 モニタ
73 PCでのメール作成画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ユニット、音声入出力ユニット、キー入力ユニット、表示ユニットと、
画像撮影の為のカメラユニット、画像データの符号化機能と復号化機能、及び、画像データを保存する蓄積機能と、
任意の文字列を画像コードに変換する機能と電子メールの作成、送信機能を持つ情報機器装置において、
電子メールの作成時に、保存した画像データを任意に指定し、前記指定した画像データを前記電子メールに添付する際、
電子メールに含まれる宛名、件名、本文、差出人、時刻の何れか、又は全てを前記画像コードに変換する機能を用いて画像コードに変換し、
前記電子メールに添付する画像データを、前記画像データの復号化機能で復号化し、前記変換された画像コードを重畳した画像データを、前記画像データの符号化機能で符号化し、前記指定した画像データと置き換え、前記電子メールと共に送信することを特徴とする情報機器装置。
【請求項2】
請求項1に記載された情報機器装置において、
前記画像コードの前記画像データへの重畳座標及び、大きさの情報を予め保持しており、
前記画像コードを、前記電子メールに添付する前記画像データに重畳する際、予め指定された画像データの座標及び、大きさで重畳し、前記電子メールと共に送信することを特徴とする情報機器装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載された情報機器装置において、
前記画像コードの前記画像データへの重畳座標及び、大きさの情報を予め複数保持し、
前記画像データへの重畳座標及び、大きさの情報から、輪郭成分を抽出加算し、最も小さい輪郭成分を検出する機能を有し、
前記画像データの複数の重畳座標、大きさの内、最も画像データの輪郭成分が小さい座標位置に、前記画像コードを重畳し、前記電子メールと共に送信することを特徴とする情報機器装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された情報機器装置において、
前記電子メールに含まれる宛名、件名、本文、差出人、時刻から、複数の組合せの画像コードを生成する機能を持ち、
前記電子メールの作成時に、保存した画像データを任意に指定し、前記電子メールに添付する際、前記画像データの画像サイズにより、複数の画像コードの中から、選択できる機能を有し、選択した画像コードを前記画像データに重畳し、前記電子メールと共に送信することを特徴とする情報機器装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された情報機器装置において、
GPSユニット、GPS用アンテナ及び、GPSユニットから得られた位置情報を保存する蓄積機能と、
前記位置情報を電子メール作成時に任意に読み出す機能を持ち、
前記電子メールに添付する画像データに重畳する画像コードを生成する際、
前記電子メールに含まれる宛名、件名、本文、差出人、時刻の何れか、又は全てに加え、前記位置情報を合せて、画像コードを生成し、前記画像データに重畳し、前記電子メールと共に送信することを特徴とする情報機器装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された情報機器装置において、
前記電子メールに添付する画像データに画像コードを重畳する否かを確認する問合せ機能を持ち、
前記電子メールに、前記画像データを添付する際、画像コードを前記画像データに重畳するか否かを確認することを特徴とする情報機器装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された情報機器装置において、
前記情報機器装置が、LAN IF、I/Oユニット、CPU、BIOS ROM、RAM、HDD IF、HDD、グラフィックユニットを持つコンピュータ情報機器であることを特徴とする情報機器装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された情報機器装置において、
前記情報機器装置が、電子メール送信機能を有する携帯電話であることを特徴とする情報機器装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された情報機器装置において、
前記情報機器装置が、電子メール送信機能を有する情報機器であることを特徴とする情報機器装置。
【請求項10】
LAN、IF、I/Oユニット、CPU、BIOS ROM、RAM、HDD IF、HDD、グラフィックユニットを持ち、
任意の文字列を画像コードに変換する機能と、画像データの符号化機能と復号化機能、及び、画像データを保存する蓄積機能と、電子メールの作成、送信プログラムと、を有するコンピュータ情報機器のアプリケーションソフトウェアであって、
電子メールの作成時に、保存した画像データを任意に指定し、電子メールに添付する操作がなされる際に、
前記コンピュータ情報機器に、
前記電子メールに含まれる宛名、件名、本文、差出人、時刻の何れか、又は全てを前記画像コードに変換する機能で画像コードに変換する手順と、
前記電子メールに添付する画像データを前記画像データの復号化機能を用いて復号化し、前記変換された画像コードを前記画像データに重畳する手順と、
前記変換された画像コードを重畳した前記画像データを前記画像データの符号化機能で符号化する手順と、
前記符号化された前記画像データを、前記指定した画像データと置き換え前記電子メールと共に送信する手順を備えた処理方法を実行させるためのアプリケーションソフトウェア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−98974(P2009−98974A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−270621(P2007−270621)
【出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】