説明

情報表示制御装置及びそのプログラム

【課題】 既に放送終了しているコンテンツのコンテンツ情報が表示されることを防止すること。
【解決手段】 サーバから受信するコンテンツ情報が基準時間を超えて変更されず、同じコンテンツ情報が基準時間を超えて表示され続けている場合には、コンテンツ情報を表示し続けているコンテンツは既に放送終了しているものの、次のコンテンツが未だ放送開始していないと判断することができる。従って、同じコンテンツ情報が基準時間を超えて表示され続けている場合には、コンテンツ情報の代わりに、サーバから受信した番組情報を表示することによって、ユーザに不快感や誤解を与えることを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示制御装置及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、インターネットを利用したIPラジオ放送がサービスを開始した。このIPラジオ放送は、電波によるラジオ放送とほぼ同時に送信されるサイマル放送である。IPラジオ放送では、音声の放送データの他に、現在放送されている番組情報やコンテンツ情報も送信される。コンテンツ情報は、番組内で放送される1又は複数のコンテンツに関する情報である。コンテンツは例えば曲のことであり、コンテンツ情報は例えばアーティスト名および曲名である。AVアンプ等のクライアントは、インターネット経由でIPラジオ放送のサーバから、放送データに加えて、番組情報およびコンテンツ情報を受信する。そして、AVアンプは、コンテンツ情報(つまり、アーティスト名や曲名)を表示することによって、現在放送されている曲の情報をユーザに知らせることができる。
【0003】
ここで、サーバから送信されるコンテンツ情報には以下の特徴がある。コンテンツ情報はサーバによって順次更新されており、曲が放送開始されると直ぐに(又は若干の遅延が生じる場合もある)、現在放送されている曲のアーティスト名および曲名がその放送開始時刻に対応付けて更新(追加)される。しかし、曲の放送が終了しても、コンテンツ情報には曲の放送終了時刻が記述されることがない。従って、次の曲が放送開始されて、コンテンツ情報に次の曲のアーティスト名および曲名がその放送開始時刻に対応付けて更新(追加)されるまでは、AVアンプは、既に放送終了している曲が未だに放送されていると判断してしまう。そして、既に放送終了している曲のアーティスト名および曲名を表示してしまい、その結果、ユーザに不快快や誤解を与えてしまう。
【0004】
例えば、図3Aに示すように、2010年4月22日の13:39にアーティスト名がccc、曲名がCCCの曲が放送開始され、当該曲が4分後の13:43に終了したとしても、放送終了時刻がコンテンツ情報には反映されない。従って、次の曲が放送開始される13:51までの8分間は、実際は放送されていないアーティスト名がccc、曲名がCCCの曲の情報がAVアンプによって表示されてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−267725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、既に放送終了しているコンテンツのコンテンツ情報が表示されることを防止する情報表示制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好ましい実施形態による情報表示制御装置は、1又は複数のコンテンツを含む番組を含む放送データについて、現在放送されている前記コンテンツに関するコンテンツ情報を順次受信するコンテンツ情報受信部と、現在放送されている前記番組に関する番組情報を順次受信する番組情報受信部と、受信したコンテンツ情報を表示装置に表示させる表示制御部と、同じ前記コンテンツ情報が基準時間を超えて継続して表示され続けているか否かを判断する継続表示判断部とを備え、同じ前記コンテンツ情報が基準時間を超えて継続して表示され続けていると判断された場合、前記表示制御部が、前記コンテンツ情報を前記表示装置に表示させず、代わりに、受信した前記番組情報を前記表示装置に表示させる、情報表示制御装置。
【0008】
受信したコンテンツ情報が基準時間を超えて変更されず、同じコンテンツ情報が基準時間を超えて表示され続けている場合には、コンテンツ情報を表示し続けているコンテンツは既に放送終了しているものの、次のコンテンツが未だ放送開始していないと判断することができる。従って、同じコンテンツ情報が基準時間を超えて表示され続けている場合には、コンテンツ情報の代わりに、受信した番組情報を表示することによって、ユーザに不快感や誤解を与えることを防止することができる。
【0009】
好ましい実施形態においては、現在放送されている番組の番組情報が変更されたか否かを判断する番組判断部をさらに備え、現在放送されている番組の番組情報が変更されたと判断された場合、前記表示制御部が、前記コンテンツ情報を前記表示装置に表示させず、代わりに、今回受信した前記番組情報を前記表示装置に表示させる。
【0010】
受信した番組情報が変更されている場合、現在放送されている番組が次の番組に切り替わったことになるので、受信したコンテンツ情報が変更されていない時間が基準時間以内であっても、そのコンテンツは既に放送終了していると判断される。従って、このような場合に、コンテンツ情報の代わりに、受信した番組情報を表示することによって、ユーザに不快感や誤解を与えることを防止することができる。
【0011】
本発明の別の好ましい実施形態による情報表示制御装置は、1又は複数のコンテンツを含む番組を含む放送データについて、現在放送されている前記コンテンツに関するコンテンツ情報を順次受信するコンテンツ情報受信部と、現在放送されている前記番組に関する番組情報を順次受信する番組情報受信部と、受信したコンテンツ情報を表示装置に表示させる表示制御部と、現在放送されている番組の番組情報が変更されたか否かを判断する番組判断部とを備え、現在放送されている番組の番組情報が変更されたと判断された場合、前記表示制御部が、前記コンテンツ情報を前記表示装置に表示させず、代わりに、今回受信した前記番組情報を前記表示装置に表示させる。
【0012】
受信した番組情報が変更されている場合、現在放送されている番組が次の番組に切り替わったことになるので、そのコンテンツは既に放送終了していると判断される。従って、このような場合に、コンテンツ情報の代わりに、受信した番組情報を表示することによって、ユーザに不快感や誤解を与えることを防止することができる。
【0013】
好ましい実施形態においては、現在放送されているコンテンツのコンテンツ情報が変更されたか否かを判断するコンテンツ判断部をさらに備え、前記表示制御部が、前記コンテンツ情報の代わりに前記番組情報を前記表示装置に表示させているときに、現在放送されているコンテンツのコンテンツ情報が変更されたと判断された場合、前記番組情報を前記表示装置に表示させず、代わりに、今回受信した前記コンテンツ情報を前記表示装置に表示させる。
【0014】
受信したコンテンツ情報が変更された場合、このコンテンツが放送開始されたことが分かる。従って、この場合、番組情報からコンテンツ情報に表示を変更することによって、現在放送されているコンテンツのコンテンツ情報をユーザに正確に知らせることができる。
【発明の効果】
【0015】
既に放送終了しているコンテンツのコンテンツ情報が表示されることを防止する情報表示制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるAVアンプ(情報表示制御装置)1を示すブロック図である。
【図2A】番組情報の一例を示す図である。
【図2B】番組情報の一例を示す図である。
【図3A】コンテンツ情報一例を示す図である。
【図3B】コンテンツ情報一例を示す図である。
【図4A】コンテンツ情報画面の一例を示す図である。
【図4B】コンテンツ情報画面の一例を示す図である。
【図5A】番組情報画面の一例を示す図である。
【図5B】番組情報画面の一例を示す図である。
【図6】制御部2の情報表示制御処理を示す図である。
【図7】コンテンツ情報画面及び番組情報画面の遷移を示す図である。
【図8】コンテンツ情報画面及び番組情報画面の遷移を示す図である。
【図9】コンテンツ情報画面及び番組情報画面の遷移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0018】
図1は、本発明の好ましい実施形態による情報表示制御装置が適用されるAVアンプ1を示すブロック図である。AVアンプ1は、インターネット等の任意のネットワーク(電気通信回線)を介してサーバ100に接続可能である。サーバ100は、放送データを例えばインターネット経由で各クライアントに対して送信する。これに限定されず、放送データは電波やケーブルによって送信されてもよい。放送データは、ラジオ放送データでもTV放送データでもよいが、本例ではラジオ放送データである。
【0019】
放送データは、複数の番組を含み、かつ、各番組はその中に1又は複数のコンテンツを含む。コンテンツは、番組よりも時間の短い放送データの単位を意味する。コンテンツは、ラジオ放送の場合、例えば、曲(音楽)、トーク、ニュース、CM等であればよい。つまり、コンテンツは、番組内のコーナーや映画でいうチャプターを意味している。
【0020】
サーバ100は、図2(図2A、図2B)に示す番組情報を、例えばインターネット経由で各クライアント(AVアンプ1)に送信する。番組情報は、各番組について、放送開始時刻に対応付けて、パフォーマー名、及び、番組名等を含む。パフォーマー名とは、例えばDJ名や、司会者名、MC名等の番組の代表となる実演家名である。サーバ100は、各番組を放送開始すると、直ちに番組情報を更新する。図2において、最上段に記載する番組情報が現在放送されている番組の番組情報である。図2Aは、2010年4月22日13:00(又はその直後)に更新された番組情報であり、現在、パフォーマー名がY、番組名が番組2の番組が放送されていることを示している。図2Bは、同日14:00(又はその直後)に更新された番組情報であり、現在、パフォーマー名がX、番組名が番組1の番組が放送されていることを示している。
【0021】
サーバ100は、図3(図3A、図3B)に示すコンテンツ情報を、例えばインターネット経由でクライアント(AVアンプ1)に送信する。コンテンツ情報は、コンテンツを示す情報であり、コンテンツタイプ“type”によって分類化されている。例えば、typeには、コンテンツが曲であることを示すMusicや、コンテンツがCMであることを示すCMや、banner等が存在する。typeがMusicである場合には、コンテンツ情報は、図3に示すように、放送開始時刻に対応付けて、アーティスト名、及び、曲名(タイトル)等を含む。図3において、最上段に記載するコンテンツ情報が現在放送されているコンテンツのコンテンツ情報である。サーバ100は、放送されるコンテンツが変更されると直ちにコンテンツ情報を更新する(但し、放送局によって更新に若干の遅延が生じることもあり得る)。
【0022】
図3Aは、2010年4月22日13:51(又はその直後)に更新されたコンテンツ情報であり、現在、アーティスト名がddd、曲名がDDDの曲が放送されていることを示している。図3Bは、同日14:04(又はその直後)に更新されたコンテンツ情報であり、現在、アーティスト名がeee、曲名がEEEの曲が放送されていることを示している。なお、図3A、図3Bのコンテンツ情報は、typeがMusicであるコンテンツ情報のみをAVアンプ1において編集したものに相当する。
【0023】
本実施形態のコンテンツ情報の特徴は、コンテンツ(曲)の放送終了時刻が記述されていないので、コンテンツ(曲)の放送終了時刻は次のコンテンツ(曲)の放送開始時刻になるということである。従って、実際には曲の放送が既に終了しており、別の内容が放送されているにもかかわらずに、コンテンツ情報は既に放送終了した曲の情報のままである。そして、次の曲が放送開始した場合にはじめてコンテンツ情報が次の曲の情報に変更される。従って、AVアンプ1において、サーバ100から受信したコンテンツ情報によって、そのままコンテンツ情報画面を生成して表示すると、曲の放送が終了しているにもかかわらず、その曲のコンテンツ情報が表示され続けてしまい、ユーザに不快感や誤解を与えてしまう。
【0024】
AVアンプ1は、制御部2、メモリ(ROM及び/又はRAM)3、再生部4、増幅部5、通信部6、操作部7、および、表示部8を概略備える。制御部2は、メモリ3に格納されているプログラム(例えば情報表示制御プログラム)に基づいてAVアンプ1の各部を制御するものであり、例えば、マイコンやCPU等である。
【0025】
通信部6は、インターネット等の任意のネットワークを介してサーバ100と接続し、サーバ100との間でコマンド、情報及びデータ等を送受信する。通信部6は、サーバ100から放送データを受信する。受信された放送データは、再生部4によって再生(例えばデコード、復調、音響処理等)され、増幅部5によって増幅され、図示しないスピーカーに音声信号が出力される。なお、放送データがTV放送データのように映像データを含む場合、映像データが映像処理され、表示部8に供給され、ディスプレイ装置200に映像信号が出力されるとよい。
【0026】
通信部6は、サーバ100から図2に示す番組情報を順次受信し、メモリ3に保存する。通信部6は、図3に示すコンテンツ情報を順次受信し、メモリ3に保存する。ここで、順次とは番組情報やコンテンツ情報のサーバ100による更新を遅滞なく認識できる程度の比較的短い時間を意味し、例えば5秒程度である。この時間は、状況に応じて適宜変更されてもよい。
【0027】
表示部8は、通信部6によってサーバ100から受信されたコンテンツ情報に基づいて、制御部2の指示に応じ、現在放送されているコンテンツに関するコンテンツ情報画面(但し、本例では、typeがMusicであるコンテンツ情報のみ)を描画、生成して、ディスプレイ装置200に表示させる。図4(図4A、図4B)は、コンテンツ情報画面を示す図である。図4Aは、図3Aのコンテンツ情報に基づいて生成されたコンテンツ情報画面であり、現在、アーティスト名がddd、曲名がDDDの曲が放送されていることを示している。図4Bは、図3Bのコンテンツ情報に基づいて生成されたコンテンツ情報画面であり、現在、アーティスト名がeee、曲名がEEEの曲が放送されていることを示している。
【0028】
又は、表示部8は、通信部6によってサーバ100から受信された番組情報に基づいて、制御部2の指示に応じ、現在放送されている番組に関する番組情報画面を描画、生成して、ディスプレイ装置200に表示させる。図5(図5A、図5B)は、番組情報画面を示す図である。図5Aは、図2Aの番組情報に基づいて生成された番組情報画面であり、現在、パフォーマー名がY、番組名が番組2の番組が放送されていることを示している。図5Bは、図2Bの番組情報に基づいて生成された番組情報画面であり、現在、パフォーマー名がX、番組名が番組1の番組が放送されていることを示している。
【0029】
あるいは、表示部8は、AVアンプ1自身が備える表示装置(例えば、液晶ディスプレイ、FL管、有機ELディスプレイ等)にこれらの画面を表示させてもよい。
【0030】
制御部2は、サーバ100からコンテンツ情報及び/又は番組情報を順次取得する。制御部2は、同じコンテンツ情報が基準時間を超えて継続して表示され続けているか否かを判断する。同じコンテンツ情報が基準時間を超えて継続して表示され続けていると判断された場合、制御部2は、コンテンツ情報を表示させず、代わりに、受信した番組情報を表示装置に表示させる。サーバ200から受信するコンテンツ情報が基準時間を超えて変更されず、同じコンテンツ情報が基準時間を超えて表示され続けている場合には、コンテンツ情報を表示し続けている曲は既に放送終了しているものの、次の曲が未だ放送開始していないと判断することができる。従って、同じコンテンツ情報が基準時間を超えて表示され続けている場合には、コンテンツ情報の代わりに、サーバ200から受信した番組情報を表示することによって、ユーザに不快感や誤解を与えることを防止することができる。
【0031】
あるいは、制御部2は、現在放送されている番組の番組情報が変更されたか否か、つまり、今回受信した番組情報が前回受信した番組情報と異なっているか否かを判断する。現在放送されている番組の番組情報が変更されたと判断された場合、制御部2は、コンテンツ情報を表示させず、代わりに、今回受信した番組情報を表示させる。
【0032】
制御部2は、現在放送されているコンテンツのコンテンツ情報が変更されたか否か、つまり、今回受信したコンテンツ情報が前回受信したコンテンツ情報と異なっているか否かを判断する。コンテンツ情報の代わりに番組情報が表示されているときに、現在放送されているコンテンツのコンテンツ情報が変更されたと判断された場合、制御部2は、番組情報を表示させず、代わりに、今回受信したコンテンツ情報を表示させる。
【0033】
以上の構成を有するAVアンプ1についてその動作を説明する。図6は、制御部2の情報表示制御処理を示すフローチャートである。なお、放送データを受信する放送局について、ユーザ操作によって事前に選択されているものとする。制御部2は、通信部6を介して放送データをサーバ100から受信して、音声データを再生開始し、かつ、コンテンツ情報画面又は番組情報画面の表示制御処理を開始する(S1)。
【0034】
制御部2は、同じコンテンツ情報画面の連続表示時間を示す変数tを0に初期化し、かつ、フラグflagをfalseにする(S2)。変数tは、コンテンツ情報画面を表示開始してから、同コンテンツ情報画面をどれくらいの時間連続して表示し続けたかを示す。
【0035】
制御部2は、サーバ100からインターネット経由でコンテンツ情報を要求および受信し、メモリ3に保存する(S3)。特に限定されないが、コンテンツ情報はXML形式で取得できるので、その中から必要なコンテンツ情報を抽出する。typeがMusicである場合には、図3に示すように、コンテンツ情報として、放送開始時刻に対応付けて、アーティスト名Artist、及び、曲名Titleを抽出する。
【0036】
制御部2は、サーバ100からインターネット経由で番組情報を要求および受信し、メモリ3に保存する(S4)。図2に示すように、番組情報として、パフォーマー名pfmおよび番組名progTitleを取得できる。上記の通り、コンテンツ情報および番組情報は、時間の経過とともにサーバ100によって更新されるものである。
【0037】
制御部2は、S2で取得したコンテンツ情報の内、最上段に記述されているコンテンツ情報(つまり、現在放送されているコンテンツのコンテンツ情報)のtypeがMusicであるか否かを判断する(S5)。
【0038】
Musicでない場合(S5でNO)、例えばCM等である場合、制御部2は、S4で受信された番組情報の内、最上段に記述されている番組情報(つまり現在放送されている番組の番組情報)のパフォーマー名および番組名を描画内容として設定する(S16)。制御部2は、設定したパフォーマー名および番組名を含む番組情報画面を生成させ、表示させる(S17)。例えば、図2Aの番組情報の場合、パフォーマー名としてY、番組名として番組2が設定され、図5Aのような番組情報画面が生成され、表示される。すなわち、現在放送されているコンテンツが曲でない場合には、コンテンツ情報画面でなく、代わりに番組情報画面が表示される。
【0039】
制御部2は、次回、コンテンツ情報および番組情報をサーバ100から要求、受信すべき時刻(ポーリング時刻)になるまで待機する(S18)。このポーリング間隔は例えば5秒程度である。従って、5秒間経過するまでの間は、図5Aの番組情報画面が継続的に表示される。5秒経過後に、S3に戻り、上記の処理が繰り返される。
【0040】
一方、S5においてMusicである場合(S5でYES)、今回S3で受信されたコンテンツ情報の内、最上段に記述されているコンテンツ情報(つまり現在放送されている曲のコンテンツ情報)のアーティスト名Artistおよび曲名Titleが、前回(1回前)にS3で受信しメモリ3に保存しておいた最上段に記述されていたアーティスト名prevArtistおよび曲名prevTitleと同じであるか否かを判断する(S6)。つまり、新たな曲が放送開始され、アーティスト名および曲名が変更されたか否かが判断される。なお、prevArtist、および、prevTitleの初期値はブランクである。
【0041】
異なる(つまり、アーティスト名、曲名が変更されている)場合(S6でNO)、制御部2は、今回S3で受信したアーティスト名および曲名を、ぞれぞれ、prevArtist、prevTitleに設定する(S11)。制御部2は、フラグflagに falseを代入することで、フラグをリセットする。制御部2は、t=0に初期化する(S12)。
【0042】
制御部2は、今回S3で受信されたコンテンツ情報の内、最上段に記述されているコンテンツ情報(つまり現在放送されている曲のコンテンツ情報)のアーティスト名および曲名を描画内容として設定する(S13)。制御部2は、設定したアーティスト名および曲名を含むコンテンツ情報画面を生成させ、表示させる(S17)。例えば、図3Aのコンテンツ情報の場合、アーティスト名としてddd、曲名として曲名DDDが設定され、図4Aのようなコンテンツ情報画面が生成されて、表示される。5秒経過後に、S3に戻り、上記の処理が繰り返される。
【0043】
一方、S6において、同じである(つまり、アーティスト名、曲名が変更されていない)場合(S6でYES)、制御部2は、フラグflag = trueであるか(フラグがセットされているか)否かを判断する(S7)。
【0044】
これまでの説明では、フラグflagはfalseである(S7でNO)。この場合、制御部2は、変数tにポーリング迄の待機時間(例えば5秒)を加算することによって、同じコンテンツ情報画面を表示し続けている時間を更新する(S8)。制御部2は、変数tが基準時間を超えているか否かを判断する(S9)。基準時間は例えば予め設定された時間であり、例えば5分である。曲の時間は5分程度であることが多いからである。
【0045】
変数tが基準時間を超えている場合(S9でYES)、制御部2は、今回S4で受信した番組情報の内、最上段に記述されているパフォーマー名および番組名を、ぞれぞれ、prevPfm、prefProgに設定する(S14)。制御部2は、フラグflagにtrueを代入することで、フラグをセットする(S15)。制御部2は、パフォーマー名および番組名を描画内容として設定する(S16)。制御部2は、設定したパフォーマー名および番組名を含む番組情報画面を表示部8に生成させ、表示させる(S17)。
【0046】
従って、同じコンテンツ情報画面(アーティスト名、曲名)が表示開始されてから基準時間経過してもなお、サーバから受信するコンテンツ情報が変更されないために、表示され続けている場合には、曲の放送が既に終了していると考えられるので、コンテンツ情報画面の表示を終了し、代わりに、番組情報画面が表示される。
【0047】
この動作の具体例を、図7を参照して説明する。なお、簡単のために、番組A、番組B、曲A、曲Bという用語を用いて説明する。番組Aを放送中に、12:52に曲Aがコンテンツ情報に追加され、次に13:04に曲Bがコンテンツ情報に追加されたとする。このとき、単にコンテンツ情報を参照すると、12:52から13:04まで12分間もの間、曲Aが放送されていたことになり、AVアンプ1において曲Aのコンテンツ情報画面が表示され続ける。そこで上記処理によって、t>5分となる時点、つまり12:57に、曲Aのコンテンツ情報画面から、番組Aの番組情報画面に表示が変更される。
【0048】
S7において、flag = trueである場合(S7でYES)を説明する。つまり、図7において曲Aのコンテンツ情報画面から番組Aの番組情報画面に表示が変更される場合、S15でflag = trueにセットされている。従って、その後、コンテンツ情報が変更されない(S6でYESである)限り、flag = trueであると判断され(S7でYES)、S14へと進み、コンテンツ情報画面ではなく番組情報画面が表示され続ける。図7の場合には、13:04までは番組情報画面が表示される。そして、13:04で、コンテンツ情報のアーティスト名、曲名が変更されると、S6でNOと判断されて、S11に進み、番組Aの番組情報画面から、曲Bのコンテンツ情報画面に表示が変更され、flag =falseにされる。
【0049】
次に、S9において、変数tが未だ基準時間以内である場合(S9でNO)を説明する。変数tが未だ基準時間以内である場合(S9でNO)、制御部2は、prevPfm (前回S4で取得した最上段に記載のパフォーマー名)= pfm(今回S4で取得した最上段に記載のパフォーマー名)、かつ、prevProg(前回S4で取得した最上段に記載の番組名) = prog(今回S4で取得した最上段に記載の番組名)か否かを判断する(S10)。つまり、同じコンテンツ情報画面を表示開始してから未だ基準時間以内であるものの、番組情報が変更されたか(放送されている番組自体が変更されたか)否かが判断される。
【0050】
番組情報が変更されていない場合(S10でYES)、S13に進み、制御部2は、引き続き、コンテンツ情報画面を表示する。一方、番組情報が変更されている場合(S10でNO)、放送されている番組が変更されたので、コンテンツ情報が変更されていなくても、曲は放送終了しているはずである。従って、制御部2は、S14に進み、変数t>基準時間である場合と同様に、コンテンツ情報画面から番組情報画面に表示を変更させる。
【0051】
この動作の具体例を、図8を参照して説明する。曲Aが12:57にコンテンツ情報に追加され、3分後の13:00に番組Aから番組Bに変更される。このとき、番組が変更されているにもかかわらず、曲Aのコンテンツ情報画面が表示され続けると、不自然である。従って、曲Aのコンテンツ情報画面の表示時間が基準時間5分以内であっても、S10で番組情報が変更されたと判断されると、曲Aは放送終了していると判断し、その結果、13:00の時点で番組Bの番組情報画面に表示を変更する。その後、13:04に曲Bがコンテンツ情報に追加され、S6でNOと判断されると、番組Bの番組情報画面から曲Bのコンテンツ情報画面に表示が変更される。
【0052】

最後に、図9の具体例を説明する。12:52に番組Aにおいて曲Aが放送開始され、13:04までコンテンツ情報が更新されない。さらに、13:00に番組情報が番組Aから番組Bに変更される。この場合、12:52の5分後である12:57にS9でYESと判断され、12:57〜13:00までは番組Aの番組情報画面が表示される。そして、13:00になったとき、S14の値は番組Bのものになるので、番組Bの番組情報画面に表示が変更される。そして、13:04になると、曲 Bがコンテンツ情報に追加され、S6でNOと判断されるので、番組Bの番組情報画面から曲Bのコンテンツ情報画面に表示が変更される。
【0053】
以上の処理によって、既に放送終了しているコンテンツのコンテンツ情報が表示されることを防止することができる。
【0054】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図6のフローチャートでは、(1)同じコンテンツ情報が基準時間を超えて表示され続けている場合にコンテンツ情報画面の代わりに番組情報画面を表示する処理と、(2)番組情報が変更された場合に、コンテンツ情報画面から番組情報画面に変更する処理との両方を含んでいるが、少なくとも一方のみを含んでいればよい。例えば、(1)の処理のみの場合、S10の処理が削除され、S9でNOの場合にS13に進めばよい。コンテンツ情報が元々曲に関する情報しか存在せずtypeという情報が存在しない場合、S5の判断処理も不要である。基準時間は、過去にコンテンツ情報に記述されていた複数の曲の放送時間の平均を算出し、その時間から所定時間を減算して求めてよい。変数tをコンテンツ情報に記述されている曲の放送開始時刻からカウントするようにしてもよい。この場合、AVアンプ1がNTPサーバから現在時刻を取得する必要がある。コンテンツ情報画面の代わりに番組情報画面を表示させる際に、コンテンツ情報画面と番組情報画面とを交互に切換えながら表示するようにしてもよい。コンテンツ情報および番組情報は現在放送されている最新のものだけをサーバから受信してもよい。サーバは、クライアントからの要求ではなく、コンテンツ情報(又は番組情報)を更新した際にクライアントにコンテンツ情報(又は番組情報)を送信するものでもよい。コンテンツ情報や番組情報も電波やケーブルを介して受信してもよい。本発明の情報表示制御装置を動作させるためのコンピュータプログラムまたはそのコンピュータプログラムを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、AVアンプやPC等に好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0056】
1 AVアンプ(情報表示制御装置)
2 制御部
3 メモリ
4 再生部
5 増幅部
6 通信部
7 操作部
8 表示部
100 サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のコンテンツを含む番組を含む放送データについて、現在放送されている前記コンテンツに関するコンテンツ情報を順次受信するコンテンツ情報受信部と、
現在放送されている前記番組に関する番組情報を順次受信する番組情報受信部と、
受信したコンテンツ情報を表示装置に表示させる表示制御部と、
同じ前記コンテンツ情報が基準時間を超えて継続して表示され続けているか否かを判断する継続表示判断部とを備え、
同じ前記コンテンツ情報が基準時間を超えて継続して表示され続けていると判断された場合、前記表示制御部が、前記コンテンツ情報を前記表示装置に表示させず、代わりに、受信した前記番組情報を前記表示装置に表示させる、情報表示制御装置。
【請求項2】
現在放送されている番組の番組情報が変更されたか否かを判断する番組判断部をさらに備え、
現在放送されている番組の番組情報が変更されたと判断された場合、前記表示制御部が、前記コンテンツ情報を前記表示装置に表示させず、代わりに、今回受信した前記番組情報を前記表示装置に表示させる、請求項1に記載の情報表示制御装置。
【請求項3】
1又は複数のコンテンツを含む番組を含む放送データについて、現在放送されている前記コンテンツに関するコンテンツ情報を順次受信するコンテンツ情報受信部と、
現在放送されている前記番組に関する番組情報を順次受信する番組情報受信部と、
受信したコンテンツ情報を表示装置に表示させる表示制御部と、
現在放送されている番組の番組情報が変更されたか否かを判断する番組判断部とを備え、
現在放送されている番組の番組情報が変更されたと判断された場合、前記表示制御部が、前記コンテンツ情報を前記表示装置に表示させず、代わりに、今回受信した前記番組情報を前記表示装置に表示させる、情報表示制御装置。
【請求項4】
現在放送されているコンテンツのコンテンツ情報が変更されたか否かを判断するコンテンツ判断部をさらに備え、
前記表示制御部が、前記コンテンツ情報の代わりに前記番組情報を前記表示装置に表示させているときに、現在放送されているコンテンツのコンテンツ情報が変更されたと判断された場合、前記番組情報を前記表示装置に表示させず、代わりに、今回受信した前記コンテンツ情報を前記表示装置に表示させる、請求項1〜3のいずれかに記載の情報表示制御装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の情報表示制御装置の各部をコンピュータに実行させる、情報表示制御プログラム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−151607(P2012−151607A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7964(P2011−7964)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(710014351)オンキヨー株式会社 (226)
【Fターム(参考)】