情報表示装置及び情報表示方法
【課題】ユーザにとって、より利便性の高い情報表示装置及び情報表示方法を提供する。
【解決手段】推定部は、空間中でのカメラの撮影方向を推定する。第1格納部は、空間中における物体の位置を示す位置情報と、物体の属性を示す情報とを格納する。第2格納部は、物体に関連する他の物体の情報である関連情報を格納する。第1抽出部は、映像に含まれる一又は複数の物体の各々について、第1格納部から、各物体の位置情報と、属性情報とを抽出する。第2抽出部は、属性情報に基づいて、第2格納部から、各物体に関連する物体の関連情報を抽出する。第1算出部は、撮影方向と位置情報とに基づいて、各物体の表示位置を算出する。第2算出部は、各物体の表示位置に基づいて、関連情報の表示位置を算出する。第1生成部は、関連情報の表示位置に基づいて、関連情報の画像を生成する。表示部は、映像及び画像を表示する。
【解決手段】推定部は、空間中でのカメラの撮影方向を推定する。第1格納部は、空間中における物体の位置を示す位置情報と、物体の属性を示す情報とを格納する。第2格納部は、物体に関連する他の物体の情報である関連情報を格納する。第1抽出部は、映像に含まれる一又は複数の物体の各々について、第1格納部から、各物体の位置情報と、属性情報とを抽出する。第2抽出部は、属性情報に基づいて、第2格納部から、各物体に関連する物体の関連情報を抽出する。第1算出部は、撮影方向と位置情報とに基づいて、各物体の表示位置を算出する。第2算出部は、各物体の表示位置に基づいて、関連情報の表示位置を算出する。第1生成部は、関連情報の表示位置に基づいて、関連情報の画像を生成する。表示部は、映像及び画像を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報表示装置及び情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
実空間において、ユーザが指示した特定の物体の名称や説明などの情報を、当該実空間を撮影した画像上に重ね合わせて表示する情報表示装置がある。
【0003】
このような情報表示装置では、ユーザにとって、より利便性の高いものが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2000−512781号公報
【特許文献2】特開2009―80580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザにとって、より利便性の高い情報表示装置及び情報表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る情報表示装置は、空間中における一又は複数の物体を撮影したカメラから得られる映像に情報を付加して表示可能な情報表示装置であって、推定部と、第1格納部と、第2格納部と、第1抽出部と、第2抽出部と、第1算出部と、第2算出部と、第1生成部と、表示部とを備える。
【0007】
推定部は、前記空間中での前記カメラの撮影方向を推定し、第1格納部は、前記空間中における前記物体の位置を示す位置情報と、前記物体の属性を示す情報とを格納し、第2格納部は、前記物体に関連する他の物体の情報である関連情報を格納し、第1抽出部は、前記映像に含まれる一又は複数の物体の各々について、前記第1格納部から、各物体の前記位置情報と、前記属性情報とを抽出し、第2抽出部は、前記属性情報に基づいて、前記第2格納部から、前記各物体に関連する物体の前記関連情報を抽出し、第1算出部は、前記撮影方向と前記位置情報とに基づいて、前記各物体の表示位置を算出し、第2算出部は、前記各物体の表示位置に基づいて、前記関連情報の表示位置を算出し、第1生成部は、前記関連情報の表示位置に基づいて、前記関連情報の画像を生成し、
表示部は、前記映像及び前記画像を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施の形態に係る情報表示装置1の使用態様の一例図。
【図2】情報表示装置1を表すブロック図。
【図3】第1格納部51が格納する「位置情報」及び「属性情報」の一例図。
【図4】第2格納部52が格納する「関連情報」の一例図。
【図5】情報表示装置1の処理を表すフローチャート。
【図6】推定部11及び第1抽出部12の処理の説明図。
【図7】領域102を表す概念図。
【図8】第2算出部16の処理を表すフローチャート。
【図9】属性座標軸90の一例図。
【図10】第1生成部15及び第2生成部17の処理の説明図。
【図11】第2の実施の形態に係る情報表示装置2を表すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る情報表示装置1は、美術館や博物館等の展示室に設置された展示物(美術品等)や、店舗に陳列された展示物(商品等)に関する情報をユーザに提供し、鑑賞や閲覧の案内を行う情報端末等に好適である。当該情報端末は、携帯型又は据え付け型のどちらでもよい。
【0010】
図1は、情報表示装置1の使用態様の一例図である。情報表示装置1は、その背面にカメラ5を有する。カメラ5は情報表示装置1の周囲に位置する物体を撮影し、その映像を表示部18に表示することができる。情報表示装置1は、ユーザがその向きを自由に変更・可変できることが好ましい。
【0011】
ユーザ100が情報表示装置1(カメラ5)を、例えば展示物501,502に向けると、カメラ5から、展示物501の映像301及び展示物502の映像302を得ることができる。表示部18には、映像301映像302を表示するとともに、展示物501及び展示物502に関連する情報(401,402,403)(関連情報と呼ぶ)を、映像301や映像302の表示位置に応じて、併せて表示する。
【0012】
これにより、ユーザ100は、情報表示装置1に表示された展示物に関する詳細な情報を容易に認識することができる。
【0013】
図2は、情報表示装置1を表すブロック図である。情報表示装置1は、推定部11と、第1抽出部12と、第1算出部13と、第2抽出部14と、第1生成部15と、第2算出部16と、第2生成部17と、表示部18と、第1格納部51と、第2格納部52とを備える。図1に示すように、カメラ5が表示部18の裏面に取り付けられているものとするが、これに限るものではない。
【0014】
表示部18は、カメラ5が撮影した展示室101内の展示物を表示する。推定部11は、展示室におけるカメラ5の撮影方向を推定する。カメラ5が情報表示装置1に内蔵されている場合には、推定部11は、展示室101における情報表示装置1の位置及び向きを測定することにより、撮影方向を推定できる。これにより、表示部18に表示される展示物の表示位置が求まる。詳細は後述する。
【0015】
第1格納部51は、展示室内に存在する一又は複数の展示物の位置を示す「位置情報」と、各展示物の名称や特徴等の属性を示す「属性情報」とを含む。
【0016】
図3は、第1格納部51が格納している、ある展示物の「位置情報」及び「属性情報」の一例を示す。第1格納部51は、属性情報として、展示物の「タイトル」、「展示室の名称」、展示物の「解説」、「ジャンル」、展示物に関連する他の展示物のID(「関連物ID」)、展示物の「制作年代」、「製作者名」、展示物に関する「キーワード」等を格納している。関連物IDは、展示物とこれに関連する関連情報(後述)とを対応付けるための情報である。
【0017】
なお、属性情報はこれらに限らず、例えば、情報表示装置1が店舗等で利用される場合で、展示物が市販の商品であれば、その「価格」等も属性情報に含まれてよい。本実施形態において、展示室101には、(x,y,z)の座標系80が定義されている。よって位置情報は、展示室101に定義された座標系80(x,y,z)により定められる。
【0018】
第2格納部52は、展示室内に存在する展示物に関連する解説情報や写真等の「関連情報」を格納する。すなわち、関連情報とは、ユーザ100が展示室内で直接的に視認できない情報を、展示物に対応付けたものである。
【0019】
例えば、展示物が美術品の場合、第2格納部52は、当該美術品の作者の写真やプロフィール、収蔵庫に保管されている同作者の作品、他の展示室や美術館に展示されている同作者の作品等を、展示物と対応付けられた関連情報として格納してよい。
【0020】
図4は、第2格納部52が格納する「関連情報」の一例を示す図である。第2格納部52は、関連情報と、第1格納部51に格納される展示物と、の対応付けのための「関連物ID」、関連情報の「タイトル」、「解説」、「画像」、「ジャンル」、「制作年代」、「製作者名」、「収蔵場所」、「キーワード」等を格納してよい。なお、関連情報はこれらに限らず、展示物と関連する情報であれば、いかなる情報であってもよい。例えば、上述の市販の商品であれば、その「価格」等も関連情報に含まれてよい。
【0021】
第1抽出部12は、推定部11が推定し、撮影方向(情報表示装置1の位置及び向き)に基づいて、カメラ5の撮像範囲に入るであろう展示物を特定し、その展示物の情報を検索する。具体的には、表示部18に表示する一又は複数の展示物の位置情報及び属性情報を第1格納部51から抽出する。
【0022】
第1算出部13は、情報表示装置1の位置及び向きと、抽出された展示物の位置情報とから、カメラ5で撮影され、表示部18で表示される映像における当該展示物の表示位置を算出する。これにより、後述する第2算出部16が当該関連情報の表示位置を算出することができる。
【0023】
第2抽出部14は、抽出された展示物の属性情報(例えば、関連物IDやキーワード)に基づいて、当該展示物に関連する一又は複数の関連情報を、第2格納部52から抽出する。
【0024】
第2算出部16は、表示部18における抽出された展示物の映像の表示位置と、当該展示物の属性情報に基づいて、表示部18において、画像として表示する当該関連情報の表示位置を算出する。
【0025】
例えば、属性情報として制作年代を用いる場合、第2算出部16は、抽出された展示物の制作年代と近い関連情報は、展示物の映像の近くに配置されるように、当該関連情報の表示位置を算出する。
【0026】
第1生成部15は、抽出された展示物の属性情報や関連情報を示す画像である第1画像を生成する。第2生成部17は、抽出された展示物間(複数の場合)、又は属性情報間、あるいは関連情報間のリンクを示す画像(例えば線分等)である第2画像を生成する。
【0027】
第1抽出部12と、第1算出部13と、第2抽出部14と、第1生成部15と、第2算出部16と、第2生成部17とは、中央演算処理装置(CPU)及びCPUが用いるメモリにより実現されてよい。第1格納部51、第2格納部52は、CPUが用いるメモリ、又はCPUが用いる補助記憶装置、あるいはネットワーク上のデータベース機能により実現されてよい。なお、第1格納部51と第2格納部52とは、同一のメモリ等で実現されても、異なるメモリで実現されても構わない。
【0028】
以上、情報表示装置1の構成について説明した。
【0029】
図5は、情報表示装置1の処理を表すフローチャートである。推定部11は、展示室におけるカメラ(不図示)の撮影方向を推定する(S101)。すなわち、推定部11は、情報表示装置1の位置及び向きを測定することにより撮影方向を推定する(S101)。第1抽出部12は、推定された撮影方向(情報表示装置1の位置及び向き)に基づいて、表示部18に表示される一又は複数の展示物の位置情報及び属性情報を第1格納部51から抽出する(S102)。例えば、図1の場合、第1抽出部12は、展示物501の位置情報及び属性情報と、及び展示物502の位置情報及び属性情報とを第1格納部51から抽出する。
【0030】
第1算出部13は、情報表示装置1の位置及び向きと、抽出された展示物の位置情報とから、表示部18における当該展示物の映像の表示位置を算出する(S103)。例えば、図1の場合、第1算出部13は、展示物501の映像301と、展示物502の映像302と、の表示位置を算出する。
【0031】
第2抽出部14は、抽出された展示物の属性情報に基づいて、当該展示物の関連情報を、第2格納部52から抽出する(S104)。例えば、図1の場合、第2抽出部14は、展示物501の関連情報と、展示物502の関連情報とを第2格納部52から抽出する。
【0032】
第2算出部16は、表示部18における抽出された展示物の映像の表示位置と、当該展示物の関連情報とに基づいて、表示部18において、画像として表示する当該関連情報の表示位置を算出する(S105)。例えば、第2算出部16は、展示物501の関連情報の画像401,画像402の表示位置と、展示物501の関連情報の画像403の表示位置とを算出する。
【0033】
第1生成部15は第1画像を生成する(S106)。第2生成部17は、第2画像を生成する(S107)。表示部18は、第1画像及び第2画像を表示する(S108)。
【0034】
以上、情報表示装置1の処理について説明した。
【0035】
以下、各部について詳述する。
【0036】
[推定部11、第1抽出部12について]
図6は、推定部11及び第1抽出部12の処理の説明図である。推定部11は、例えば、情報表示装置1や展示室101に設置されたセンサ(例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、電子コンパス等)を用いて、展示室101における情報表示装置1の位置Pt及び向き(情報表示装置1が向く方向Vt、及び情報表示装置1の回転角を定める方向Ut)を測定することにより、展示室におけるカメラ(不図示)の撮影方向を推定する。
【0037】
第1抽出部12は、情報表示装置1の当該位置及び向きに基づいて、表示部18に表示される領域102を求める。第1抽出部12は、第1格納部51から、表示部18に表示される領域102に含まれる一又は複数の展示物の位置情報及び属性情報を抽出する。このとき、展示室101には、(x,y,z)の座標系80が定義されている。
【0038】
よって、推定部11で得られる情報表示装置1の位置Pt及び向きVt、Utと、第1格納部51に格納されている展示物の位置Peとは、座標系80上の座標で表わされる。
【0039】
なお、表示部18に表示される領域102とは、図6において破線で示される四角錐内の領域である。当該四角錐は、カメラ(不図示)の画角により定まる。
【0040】
図7は、領域102を表す概念図である。領域102に展示物が含まれるとは、第1格納部51の格納されている展示物の位置情報が、当該四角錐内に含まれるということである。図7の例では、位置Pe1及び位置Pe2にある展示物が領域102に含まれ、位置Pe3、位置Pe4、及び位置Pe5にある展示物は領域102に含まれない。
【0041】
第1抽出部12は、抽出した展示物(例えば、展示物501及び展示物502)の位置情報や属性情報(例えば、関連物IDや、キーワード、解説、ジャンル等)を用いて、当該展示物に関連する他の展示物の属性情報を、第1格納部51から抽出してもよい。
【0042】
なお、第1抽出部12は、ユーザ100からの指定に応じて、展示物の位置情報及び属性情報を第1格納部51から抽出可能であってもよい。この場合、第1抽出部12は、タッチ入力やキーパッド入力、音声入力等により、ユーザ100が指定した検索キーワードや、ユーザ100が選択したジャンル等を用いて、第1格納部51から展示物の位置情報及び属性情報を抽出する。
【0043】
[第1算出部13について]
第1算出部13は、位置Pt及び向きVt、Utと、抽出された一又は複数の展示物(例えば、展示物501及び展示物502)の位置情報とを用いて、展示物の映像(例えば、映像301及び302)の表示座標系における表示位置を算出する。
【0044】
[第2抽出部14について]
第2抽出部14は、第1抽出部12で抽出された展示物(例えば、展示物501及び展示物502)の位置情報や属性情報(例えば、関連物IDや、キーワード、解説、ジャンル等)を用いて、当該展示物の関連情報を、第2格納部52から抽出する。
【0045】
例えば、第2抽出部14は、展示物501の属性情報のうち、キーワードや、解説に含まれる固有名詞等の単語を抽出し、当該単語を用いて、第2格納部52に格納されている関連情報を抽出してよい。また、第2抽出部14は、抽出した関連情報(例えば、関連物IDや、キーワード、解説、ジャンル等)を用いて、当該関連情報に関連する他の関連情報を、第2格納部52からさらに抽出してもよい。
【0046】
[第2算出部16について]
第2算出部16は、表示部18における抽出された展示物(例えば、展示物501及び展示物502)の映像(例えば、映像301や302)の表示位置と、当該展示物の関連情報に基づいて、表示部18において映像(例えば、映像401,402,403)として表示する展示物の関連情報の表示位置を算出する。図8は、第2算出部16の処理を表すフローチャートである。
【0047】
第2算出部16は、カメラ(不図示)によって撮影され、表示部18に表示されている一又は複数の展示物の中から、処理の対象となる展示物(主展示物)の映像を選択する(S201)。例えば、表示部18の中心から表示部18に表示されている複数の展示物の映像との距離を各々求め、その距離が最も短い展示物の映像(例えば、展示物501の映像301)を、主展示物の映像として選択してよい。
【0048】
第2算出部16は、主展示物以外で、表示部18に表示されている複数の展示物の映像の中から、同じく処理の対象となる展示物(副展示物)の映像を1つ選択する(S202)。例えば、表示部18の中心から表示部18に表示されている複数の展示物の映像との距離を各々求め、その距離の最も長い展示物の映像(例えば、展示物502の映像302)を、副展示物の映像として選択してよい。
【0049】
第2算出部16は、主展示物(例えば、展示物501)と副展示物(例えば、展示物502)とについて、第1格納部51から抽出した属性情報を選択する(S203)。例えば、展示品であれば制作年代、商品であれば価格等の属性情報を選択してよい。属性情報自体は必ずしも数値である必要はない。数値でない属性情報を選択した場合、第2算出部16は、主展示物及び副展示物が属するジャンル間の関連性の程度を数値として表わした関連度を算出してよい。例えば、特許文献2記載の技術を用いて構わない。
【0050】
第2算出部16は、主展示物の属性情報と、副展示物の属性情報とを通る属性座標軸90を定義する(S204)。図9は、属性座標軸90の一例図である。例えば、属性情報として制作年代を用いる場合、第2算出部16は、属性座標軸90を年代の軸とする。すなわち、主展示物の属性情報201と、副展示物の属性値401の間は年代を内分し、主展示物の属性値201より正側と、副展示物の属性値401より負側は年代を外分する。
【0051】
なお、表示部18に表示されている展示物が一つの場合は、当該展示物501をから予め決められた方向に属性座標軸90を定義してよい。
【0052】
第2算出部16は、第2抽出部14で抽出された複数の関連情報(601、602)について、図9(a)に示すように、関連情報に関する同じ種類の属性情報を用いて、属性座標軸90上に配置する。
【0053】
第2算出部16は、属性座標軸90における関連情報(601、602)から主展示物(展示物501)又は副展示物(展示物502)までの距離の比が、表示部18における関連情報から主展示物(展示物501)又は副展示物(展示物502)までの距離の比と等しくなるように、表示部18における関連情報の表示位置を算出する(S205)。
【0054】
ここで、主展示物の属性情報201と、副展示物の属性情報401とが同一の場合、第2算出部16は、属性座標軸90を定めることができない。その場合、第2算出部16は、副展示物として、表示部18に表示されている異なる展示物を選択してもよい。
【0055】
また、第2算出部16は、副展示物の属性情報401を1つのみ定めるのではなく、図9(b)に示すように、主展示物の属性情報201の負側に副展示物の属性情報401を配置し、主展示物の属性情報201の正側に副展示物の属性情報402を配置することにより属性座標軸90を定義してもよい。
【0056】
このようにして定めた属性値座標系90における関連情報から主展示物及び副展示物への距離の比は、単一の属性座標軸90に限定せず、年代とジャンル、ジャンルと解説文中の共通キーワードの共起数、年代とジャンルとデータ種別のように、複数の属性座標軸を組み合わせてもよい。この場合、第2算出部16は、属性座標軸に優先順位をつけ、優先順位が高い順に、関連情報から主展示物及び副展示物への距離の比を満たすように表示部18における関連情報の表示位置を定めてよい。
【0057】
また、表示部18における関連情報の表示位置を算出する際、第2算出部16は、予め表示座標系を定義し、その座標系上に関連情報を配置した上で、表示部18上に射影を行ってもよい。表示座標系としては、主展示物を原点とした2次元座標系に限定せず、3次元座標系や、極座標系等を用いてよい。
【0058】
[第1生成部15、第2生成部17の処理内容]
図10は、第1生成部15及び第2生成部17の処理の説明図である。第1生成部15は、展示物の属性情報に関する第1画像を生成する。属性情報に関する第1画像とは、第1抽出部12が抽出した展示物の属性情報を画像化したものであり、例えば、図10における画像311で示される展示物のキャプションであってよい。
【0059】
画像311の表示位置は、第1算出部13によって算出された表示位置であってよい。ここで、第1生成部15は、展示物に関する画像が展示物の映像を遮らないように表示位置を下方向に移動させてもよい。移動させる距離は展示物から情報表示装置1までの距離に応じて変化させてもよい。また、当該距離を画像サイズに反映させてもよい。例えば、当該距離が近い展示物の第1画像は大きく、当該距離が遠い展示物の第1画像は小さく表示させてもよい。
【0060】
また、第1生成部15は、展示物の関連情報に関する第1画像を生成する。すなわち、第1生成部15は、第2抽出部14によって抽出された関連情報の画像(他の美術館等にある展示物の写真)やタイトル、ジャンル等の関連情報を、サムネイル画像(画像321、322、323)やキャプション(画像331、332,333)として画像化する。
【0061】
第2生成部17は、第1抽出部12が第1格納部51から抽出した展示物と、第2抽出部14が第2格納部52から抽出した関連情報とについて、それらが関連する場合には第2画像(例えば、線分341、342、343)を表示する。
【0062】
第2生成部17は、線分の形状や色等を関連の状態に応じて変化させてもよい。例えば、第1格納部51や第2格納部52に明示的に関連するものとして定義されている場合と、ジャンルが一致する場合と、解説情報やキーワード中の文字列が一致する場合で色を変えてもよい。また、展示物が画面外に存在する場合には、展示物が存在する方向を案内する矢印の画像等を表示してもよい。
【0063】
それにより、ユーザ100は、矢印を辿るように情報表示装置1の向きを変えることで、表示部18上で画面外の展示物を画面内へ表示させることができる。
【0064】
本実施形態のように関連情報の配置を行うことで、展示室における展示物が年代順に配置されているような状況において、展示室に配置されていない物体の情報である関連情報も、展示物の配置順序から逸脱が少ない状態で、情報表示装置1の表示部18上に、情報表示装置1のカメラで撮影された映像に重畳する形で表示することが可能となる。これにより、ユーザ100は、展示物と関連情報の違いによらず、同一画面上で、容易に年代順に配置された情報を閲覧することが可能となる。
【0065】
同様に、商品販売を行う実店舗などにおいて、価格順に商品が陳列されている場合には、店舗に在庫があり設置されている商品に併せて、店舗に在庫がない商品の情報も表示し、実物と在庫のない商品の情報の違いによらず、同一画面上で、容易に価格順に情報を閲覧することが可能となる。同様に、書店などの実店舗において、販売ランキング順に配置することで、実物と在庫のない商品の情報の違いによらず、同一画面上で、容易にランキング順に情報を閲覧することが可能となる。
【0066】
なお、本実施形態では、情報表示装置1が、第1格納部51と、第2格納部52とを備える例について説明したが、これに限られない。例えば、第1格納部51に含まれる情報、及び第2格納部52に含まれる情報が、ネットワーク上に存在する場合がある。この場合、第1抽出部12は、位置情報及び属性情報を当該ネットワーク上から抽出し、第2抽出部12は、関連情報を当該ネットワーク上から抽出してもよい。
【0067】
すなわち、本実施形態により、情報表示装置1は、表示部に表示した複数の展示物について、それらの関連をユーザに分かりやすく示すことができる。また、当該展示物と関連する展示室の周囲の展示物の位置をユーザに分かりやすく示すことができる。また、当該展示物に関連する解説や、関連写真、展示室にない他の展示物についても、ユーザに分かりやすく示すことができる。
【0068】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る情報表示装置2は、ユーザ100からの入力によるポインティング操作が可能である点が、情報表示装置1の場合と異なる。ユーザ100は、ポインティングにより、表示部18に表示された展示物又は関連情報の中から、一又は複数の展示物又は関連情報を指定する。
【0069】
図11は、情報表示装置2を表すブロック図である。情報表示装置2は、第1の実施の形態における情報表示装置1に対し、入力部21と判定部22とをさらに備える。
【0070】
入力部21は、ユーザ100から、ポインティングによる入力を受け付ける。例えば、入力部21は、表示部18に設けられるタッチパネル(不図示)やボタン(不図示)等であってよい。
【0071】
判定部22は、ポインティングの位置(例えば、表示部18におけるタッチ位置等)を算出し、ポインティングの位置が表示部18に表示された展示物又は関連情報の位置と一致するか否かを判定する。
【0072】
一致する場合、表示部18は、当該展示物又は関連情報である、第1画像と第2画像を表示し、それ以外表示しない。一致しない場合は、第1の実施の形態の場合と同様である。
【0073】
これにより、情報表示装置2は、ユーザ100が指定した展示物又は関連情報に関連する情報を選別して提示することができる。また、ユーザ100が1つ指定した展示物を、第2算出部16において主展示物として用いることや、ユーザ100が2つ指定した展示物のうち、一方を第2算出部16において主展示物として利用し、もう一方を、副展示物として用いることが可能となる。
【0074】
なお、情報表示装置2は、表示部18とは別の表示部(不図示)を備えていてもよい。この場合、当該表示部(不図示)は、例えばタッチパネルにおいてタッチされた物体の詳細な情報を当該表示部(不図示)に表示してもよい。
【0075】
上述した実施形態により、ユーザにとって、より利便性の高い情報表示装置及び情報表示方法を提供することができる。
【0076】
これまで、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0077】
1,2…情報表示装置
11…推定部
12…第1抽出部
13…第1算出部
14…第2抽出部
15…第1生成部
16…第2算出部
17…第2生成部
18…表示部
21…入力部
22…判定部
51…第1格納部
52…第2格納部
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報表示装置及び情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
実空間において、ユーザが指示した特定の物体の名称や説明などの情報を、当該実空間を撮影した画像上に重ね合わせて表示する情報表示装置がある。
【0003】
このような情報表示装置では、ユーザにとって、より利便性の高いものが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2000−512781号公報
【特許文献2】特開2009―80580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザにとって、より利便性の高い情報表示装置及び情報表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る情報表示装置は、空間中における一又は複数の物体を撮影したカメラから得られる映像に情報を付加して表示可能な情報表示装置であって、推定部と、第1格納部と、第2格納部と、第1抽出部と、第2抽出部と、第1算出部と、第2算出部と、第1生成部と、表示部とを備える。
【0007】
推定部は、前記空間中での前記カメラの撮影方向を推定し、第1格納部は、前記空間中における前記物体の位置を示す位置情報と、前記物体の属性を示す情報とを格納し、第2格納部は、前記物体に関連する他の物体の情報である関連情報を格納し、第1抽出部は、前記映像に含まれる一又は複数の物体の各々について、前記第1格納部から、各物体の前記位置情報と、前記属性情報とを抽出し、第2抽出部は、前記属性情報に基づいて、前記第2格納部から、前記各物体に関連する物体の前記関連情報を抽出し、第1算出部は、前記撮影方向と前記位置情報とに基づいて、前記各物体の表示位置を算出し、第2算出部は、前記各物体の表示位置に基づいて、前記関連情報の表示位置を算出し、第1生成部は、前記関連情報の表示位置に基づいて、前記関連情報の画像を生成し、
表示部は、前記映像及び前記画像を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施の形態に係る情報表示装置1の使用態様の一例図。
【図2】情報表示装置1を表すブロック図。
【図3】第1格納部51が格納する「位置情報」及び「属性情報」の一例図。
【図4】第2格納部52が格納する「関連情報」の一例図。
【図5】情報表示装置1の処理を表すフローチャート。
【図6】推定部11及び第1抽出部12の処理の説明図。
【図7】領域102を表す概念図。
【図8】第2算出部16の処理を表すフローチャート。
【図9】属性座標軸90の一例図。
【図10】第1生成部15及び第2生成部17の処理の説明図。
【図11】第2の実施の形態に係る情報表示装置2を表すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る情報表示装置1は、美術館や博物館等の展示室に設置された展示物(美術品等)や、店舗に陳列された展示物(商品等)に関する情報をユーザに提供し、鑑賞や閲覧の案内を行う情報端末等に好適である。当該情報端末は、携帯型又は据え付け型のどちらでもよい。
【0010】
図1は、情報表示装置1の使用態様の一例図である。情報表示装置1は、その背面にカメラ5を有する。カメラ5は情報表示装置1の周囲に位置する物体を撮影し、その映像を表示部18に表示することができる。情報表示装置1は、ユーザがその向きを自由に変更・可変できることが好ましい。
【0011】
ユーザ100が情報表示装置1(カメラ5)を、例えば展示物501,502に向けると、カメラ5から、展示物501の映像301及び展示物502の映像302を得ることができる。表示部18には、映像301映像302を表示するとともに、展示物501及び展示物502に関連する情報(401,402,403)(関連情報と呼ぶ)を、映像301や映像302の表示位置に応じて、併せて表示する。
【0012】
これにより、ユーザ100は、情報表示装置1に表示された展示物に関する詳細な情報を容易に認識することができる。
【0013】
図2は、情報表示装置1を表すブロック図である。情報表示装置1は、推定部11と、第1抽出部12と、第1算出部13と、第2抽出部14と、第1生成部15と、第2算出部16と、第2生成部17と、表示部18と、第1格納部51と、第2格納部52とを備える。図1に示すように、カメラ5が表示部18の裏面に取り付けられているものとするが、これに限るものではない。
【0014】
表示部18は、カメラ5が撮影した展示室101内の展示物を表示する。推定部11は、展示室におけるカメラ5の撮影方向を推定する。カメラ5が情報表示装置1に内蔵されている場合には、推定部11は、展示室101における情報表示装置1の位置及び向きを測定することにより、撮影方向を推定できる。これにより、表示部18に表示される展示物の表示位置が求まる。詳細は後述する。
【0015】
第1格納部51は、展示室内に存在する一又は複数の展示物の位置を示す「位置情報」と、各展示物の名称や特徴等の属性を示す「属性情報」とを含む。
【0016】
図3は、第1格納部51が格納している、ある展示物の「位置情報」及び「属性情報」の一例を示す。第1格納部51は、属性情報として、展示物の「タイトル」、「展示室の名称」、展示物の「解説」、「ジャンル」、展示物に関連する他の展示物のID(「関連物ID」)、展示物の「制作年代」、「製作者名」、展示物に関する「キーワード」等を格納している。関連物IDは、展示物とこれに関連する関連情報(後述)とを対応付けるための情報である。
【0017】
なお、属性情報はこれらに限らず、例えば、情報表示装置1が店舗等で利用される場合で、展示物が市販の商品であれば、その「価格」等も属性情報に含まれてよい。本実施形態において、展示室101には、(x,y,z)の座標系80が定義されている。よって位置情報は、展示室101に定義された座標系80(x,y,z)により定められる。
【0018】
第2格納部52は、展示室内に存在する展示物に関連する解説情報や写真等の「関連情報」を格納する。すなわち、関連情報とは、ユーザ100が展示室内で直接的に視認できない情報を、展示物に対応付けたものである。
【0019】
例えば、展示物が美術品の場合、第2格納部52は、当該美術品の作者の写真やプロフィール、収蔵庫に保管されている同作者の作品、他の展示室や美術館に展示されている同作者の作品等を、展示物と対応付けられた関連情報として格納してよい。
【0020】
図4は、第2格納部52が格納する「関連情報」の一例を示す図である。第2格納部52は、関連情報と、第1格納部51に格納される展示物と、の対応付けのための「関連物ID」、関連情報の「タイトル」、「解説」、「画像」、「ジャンル」、「制作年代」、「製作者名」、「収蔵場所」、「キーワード」等を格納してよい。なお、関連情報はこれらに限らず、展示物と関連する情報であれば、いかなる情報であってもよい。例えば、上述の市販の商品であれば、その「価格」等も関連情報に含まれてよい。
【0021】
第1抽出部12は、推定部11が推定し、撮影方向(情報表示装置1の位置及び向き)に基づいて、カメラ5の撮像範囲に入るであろう展示物を特定し、その展示物の情報を検索する。具体的には、表示部18に表示する一又は複数の展示物の位置情報及び属性情報を第1格納部51から抽出する。
【0022】
第1算出部13は、情報表示装置1の位置及び向きと、抽出された展示物の位置情報とから、カメラ5で撮影され、表示部18で表示される映像における当該展示物の表示位置を算出する。これにより、後述する第2算出部16が当該関連情報の表示位置を算出することができる。
【0023】
第2抽出部14は、抽出された展示物の属性情報(例えば、関連物IDやキーワード)に基づいて、当該展示物に関連する一又は複数の関連情報を、第2格納部52から抽出する。
【0024】
第2算出部16は、表示部18における抽出された展示物の映像の表示位置と、当該展示物の属性情報に基づいて、表示部18において、画像として表示する当該関連情報の表示位置を算出する。
【0025】
例えば、属性情報として制作年代を用いる場合、第2算出部16は、抽出された展示物の制作年代と近い関連情報は、展示物の映像の近くに配置されるように、当該関連情報の表示位置を算出する。
【0026】
第1生成部15は、抽出された展示物の属性情報や関連情報を示す画像である第1画像を生成する。第2生成部17は、抽出された展示物間(複数の場合)、又は属性情報間、あるいは関連情報間のリンクを示す画像(例えば線分等)である第2画像を生成する。
【0027】
第1抽出部12と、第1算出部13と、第2抽出部14と、第1生成部15と、第2算出部16と、第2生成部17とは、中央演算処理装置(CPU)及びCPUが用いるメモリにより実現されてよい。第1格納部51、第2格納部52は、CPUが用いるメモリ、又はCPUが用いる補助記憶装置、あるいはネットワーク上のデータベース機能により実現されてよい。なお、第1格納部51と第2格納部52とは、同一のメモリ等で実現されても、異なるメモリで実現されても構わない。
【0028】
以上、情報表示装置1の構成について説明した。
【0029】
図5は、情報表示装置1の処理を表すフローチャートである。推定部11は、展示室におけるカメラ(不図示)の撮影方向を推定する(S101)。すなわち、推定部11は、情報表示装置1の位置及び向きを測定することにより撮影方向を推定する(S101)。第1抽出部12は、推定された撮影方向(情報表示装置1の位置及び向き)に基づいて、表示部18に表示される一又は複数の展示物の位置情報及び属性情報を第1格納部51から抽出する(S102)。例えば、図1の場合、第1抽出部12は、展示物501の位置情報及び属性情報と、及び展示物502の位置情報及び属性情報とを第1格納部51から抽出する。
【0030】
第1算出部13は、情報表示装置1の位置及び向きと、抽出された展示物の位置情報とから、表示部18における当該展示物の映像の表示位置を算出する(S103)。例えば、図1の場合、第1算出部13は、展示物501の映像301と、展示物502の映像302と、の表示位置を算出する。
【0031】
第2抽出部14は、抽出された展示物の属性情報に基づいて、当該展示物の関連情報を、第2格納部52から抽出する(S104)。例えば、図1の場合、第2抽出部14は、展示物501の関連情報と、展示物502の関連情報とを第2格納部52から抽出する。
【0032】
第2算出部16は、表示部18における抽出された展示物の映像の表示位置と、当該展示物の関連情報とに基づいて、表示部18において、画像として表示する当該関連情報の表示位置を算出する(S105)。例えば、第2算出部16は、展示物501の関連情報の画像401,画像402の表示位置と、展示物501の関連情報の画像403の表示位置とを算出する。
【0033】
第1生成部15は第1画像を生成する(S106)。第2生成部17は、第2画像を生成する(S107)。表示部18は、第1画像及び第2画像を表示する(S108)。
【0034】
以上、情報表示装置1の処理について説明した。
【0035】
以下、各部について詳述する。
【0036】
[推定部11、第1抽出部12について]
図6は、推定部11及び第1抽出部12の処理の説明図である。推定部11は、例えば、情報表示装置1や展示室101に設置されたセンサ(例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、電子コンパス等)を用いて、展示室101における情報表示装置1の位置Pt及び向き(情報表示装置1が向く方向Vt、及び情報表示装置1の回転角を定める方向Ut)を測定することにより、展示室におけるカメラ(不図示)の撮影方向を推定する。
【0037】
第1抽出部12は、情報表示装置1の当該位置及び向きに基づいて、表示部18に表示される領域102を求める。第1抽出部12は、第1格納部51から、表示部18に表示される領域102に含まれる一又は複数の展示物の位置情報及び属性情報を抽出する。このとき、展示室101には、(x,y,z)の座標系80が定義されている。
【0038】
よって、推定部11で得られる情報表示装置1の位置Pt及び向きVt、Utと、第1格納部51に格納されている展示物の位置Peとは、座標系80上の座標で表わされる。
【0039】
なお、表示部18に表示される領域102とは、図6において破線で示される四角錐内の領域である。当該四角錐は、カメラ(不図示)の画角により定まる。
【0040】
図7は、領域102を表す概念図である。領域102に展示物が含まれるとは、第1格納部51の格納されている展示物の位置情報が、当該四角錐内に含まれるということである。図7の例では、位置Pe1及び位置Pe2にある展示物が領域102に含まれ、位置Pe3、位置Pe4、及び位置Pe5にある展示物は領域102に含まれない。
【0041】
第1抽出部12は、抽出した展示物(例えば、展示物501及び展示物502)の位置情報や属性情報(例えば、関連物IDや、キーワード、解説、ジャンル等)を用いて、当該展示物に関連する他の展示物の属性情報を、第1格納部51から抽出してもよい。
【0042】
なお、第1抽出部12は、ユーザ100からの指定に応じて、展示物の位置情報及び属性情報を第1格納部51から抽出可能であってもよい。この場合、第1抽出部12は、タッチ入力やキーパッド入力、音声入力等により、ユーザ100が指定した検索キーワードや、ユーザ100が選択したジャンル等を用いて、第1格納部51から展示物の位置情報及び属性情報を抽出する。
【0043】
[第1算出部13について]
第1算出部13は、位置Pt及び向きVt、Utと、抽出された一又は複数の展示物(例えば、展示物501及び展示物502)の位置情報とを用いて、展示物の映像(例えば、映像301及び302)の表示座標系における表示位置を算出する。
【0044】
[第2抽出部14について]
第2抽出部14は、第1抽出部12で抽出された展示物(例えば、展示物501及び展示物502)の位置情報や属性情報(例えば、関連物IDや、キーワード、解説、ジャンル等)を用いて、当該展示物の関連情報を、第2格納部52から抽出する。
【0045】
例えば、第2抽出部14は、展示物501の属性情報のうち、キーワードや、解説に含まれる固有名詞等の単語を抽出し、当該単語を用いて、第2格納部52に格納されている関連情報を抽出してよい。また、第2抽出部14は、抽出した関連情報(例えば、関連物IDや、キーワード、解説、ジャンル等)を用いて、当該関連情報に関連する他の関連情報を、第2格納部52からさらに抽出してもよい。
【0046】
[第2算出部16について]
第2算出部16は、表示部18における抽出された展示物(例えば、展示物501及び展示物502)の映像(例えば、映像301や302)の表示位置と、当該展示物の関連情報に基づいて、表示部18において映像(例えば、映像401,402,403)として表示する展示物の関連情報の表示位置を算出する。図8は、第2算出部16の処理を表すフローチャートである。
【0047】
第2算出部16は、カメラ(不図示)によって撮影され、表示部18に表示されている一又は複数の展示物の中から、処理の対象となる展示物(主展示物)の映像を選択する(S201)。例えば、表示部18の中心から表示部18に表示されている複数の展示物の映像との距離を各々求め、その距離が最も短い展示物の映像(例えば、展示物501の映像301)を、主展示物の映像として選択してよい。
【0048】
第2算出部16は、主展示物以外で、表示部18に表示されている複数の展示物の映像の中から、同じく処理の対象となる展示物(副展示物)の映像を1つ選択する(S202)。例えば、表示部18の中心から表示部18に表示されている複数の展示物の映像との距離を各々求め、その距離の最も長い展示物の映像(例えば、展示物502の映像302)を、副展示物の映像として選択してよい。
【0049】
第2算出部16は、主展示物(例えば、展示物501)と副展示物(例えば、展示物502)とについて、第1格納部51から抽出した属性情報を選択する(S203)。例えば、展示品であれば制作年代、商品であれば価格等の属性情報を選択してよい。属性情報自体は必ずしも数値である必要はない。数値でない属性情報を選択した場合、第2算出部16は、主展示物及び副展示物が属するジャンル間の関連性の程度を数値として表わした関連度を算出してよい。例えば、特許文献2記載の技術を用いて構わない。
【0050】
第2算出部16は、主展示物の属性情報と、副展示物の属性情報とを通る属性座標軸90を定義する(S204)。図9は、属性座標軸90の一例図である。例えば、属性情報として制作年代を用いる場合、第2算出部16は、属性座標軸90を年代の軸とする。すなわち、主展示物の属性情報201と、副展示物の属性値401の間は年代を内分し、主展示物の属性値201より正側と、副展示物の属性値401より負側は年代を外分する。
【0051】
なお、表示部18に表示されている展示物が一つの場合は、当該展示物501をから予め決められた方向に属性座標軸90を定義してよい。
【0052】
第2算出部16は、第2抽出部14で抽出された複数の関連情報(601、602)について、図9(a)に示すように、関連情報に関する同じ種類の属性情報を用いて、属性座標軸90上に配置する。
【0053】
第2算出部16は、属性座標軸90における関連情報(601、602)から主展示物(展示物501)又は副展示物(展示物502)までの距離の比が、表示部18における関連情報から主展示物(展示物501)又は副展示物(展示物502)までの距離の比と等しくなるように、表示部18における関連情報の表示位置を算出する(S205)。
【0054】
ここで、主展示物の属性情報201と、副展示物の属性情報401とが同一の場合、第2算出部16は、属性座標軸90を定めることができない。その場合、第2算出部16は、副展示物として、表示部18に表示されている異なる展示物を選択してもよい。
【0055】
また、第2算出部16は、副展示物の属性情報401を1つのみ定めるのではなく、図9(b)に示すように、主展示物の属性情報201の負側に副展示物の属性情報401を配置し、主展示物の属性情報201の正側に副展示物の属性情報402を配置することにより属性座標軸90を定義してもよい。
【0056】
このようにして定めた属性値座標系90における関連情報から主展示物及び副展示物への距離の比は、単一の属性座標軸90に限定せず、年代とジャンル、ジャンルと解説文中の共通キーワードの共起数、年代とジャンルとデータ種別のように、複数の属性座標軸を組み合わせてもよい。この場合、第2算出部16は、属性座標軸に優先順位をつけ、優先順位が高い順に、関連情報から主展示物及び副展示物への距離の比を満たすように表示部18における関連情報の表示位置を定めてよい。
【0057】
また、表示部18における関連情報の表示位置を算出する際、第2算出部16は、予め表示座標系を定義し、その座標系上に関連情報を配置した上で、表示部18上に射影を行ってもよい。表示座標系としては、主展示物を原点とした2次元座標系に限定せず、3次元座標系や、極座標系等を用いてよい。
【0058】
[第1生成部15、第2生成部17の処理内容]
図10は、第1生成部15及び第2生成部17の処理の説明図である。第1生成部15は、展示物の属性情報に関する第1画像を生成する。属性情報に関する第1画像とは、第1抽出部12が抽出した展示物の属性情報を画像化したものであり、例えば、図10における画像311で示される展示物のキャプションであってよい。
【0059】
画像311の表示位置は、第1算出部13によって算出された表示位置であってよい。ここで、第1生成部15は、展示物に関する画像が展示物の映像を遮らないように表示位置を下方向に移動させてもよい。移動させる距離は展示物から情報表示装置1までの距離に応じて変化させてもよい。また、当該距離を画像サイズに反映させてもよい。例えば、当該距離が近い展示物の第1画像は大きく、当該距離が遠い展示物の第1画像は小さく表示させてもよい。
【0060】
また、第1生成部15は、展示物の関連情報に関する第1画像を生成する。すなわち、第1生成部15は、第2抽出部14によって抽出された関連情報の画像(他の美術館等にある展示物の写真)やタイトル、ジャンル等の関連情報を、サムネイル画像(画像321、322、323)やキャプション(画像331、332,333)として画像化する。
【0061】
第2生成部17は、第1抽出部12が第1格納部51から抽出した展示物と、第2抽出部14が第2格納部52から抽出した関連情報とについて、それらが関連する場合には第2画像(例えば、線分341、342、343)を表示する。
【0062】
第2生成部17は、線分の形状や色等を関連の状態に応じて変化させてもよい。例えば、第1格納部51や第2格納部52に明示的に関連するものとして定義されている場合と、ジャンルが一致する場合と、解説情報やキーワード中の文字列が一致する場合で色を変えてもよい。また、展示物が画面外に存在する場合には、展示物が存在する方向を案内する矢印の画像等を表示してもよい。
【0063】
それにより、ユーザ100は、矢印を辿るように情報表示装置1の向きを変えることで、表示部18上で画面外の展示物を画面内へ表示させることができる。
【0064】
本実施形態のように関連情報の配置を行うことで、展示室における展示物が年代順に配置されているような状況において、展示室に配置されていない物体の情報である関連情報も、展示物の配置順序から逸脱が少ない状態で、情報表示装置1の表示部18上に、情報表示装置1のカメラで撮影された映像に重畳する形で表示することが可能となる。これにより、ユーザ100は、展示物と関連情報の違いによらず、同一画面上で、容易に年代順に配置された情報を閲覧することが可能となる。
【0065】
同様に、商品販売を行う実店舗などにおいて、価格順に商品が陳列されている場合には、店舗に在庫があり設置されている商品に併せて、店舗に在庫がない商品の情報も表示し、実物と在庫のない商品の情報の違いによらず、同一画面上で、容易に価格順に情報を閲覧することが可能となる。同様に、書店などの実店舗において、販売ランキング順に配置することで、実物と在庫のない商品の情報の違いによらず、同一画面上で、容易にランキング順に情報を閲覧することが可能となる。
【0066】
なお、本実施形態では、情報表示装置1が、第1格納部51と、第2格納部52とを備える例について説明したが、これに限られない。例えば、第1格納部51に含まれる情報、及び第2格納部52に含まれる情報が、ネットワーク上に存在する場合がある。この場合、第1抽出部12は、位置情報及び属性情報を当該ネットワーク上から抽出し、第2抽出部12は、関連情報を当該ネットワーク上から抽出してもよい。
【0067】
すなわち、本実施形態により、情報表示装置1は、表示部に表示した複数の展示物について、それらの関連をユーザに分かりやすく示すことができる。また、当該展示物と関連する展示室の周囲の展示物の位置をユーザに分かりやすく示すことができる。また、当該展示物に関連する解説や、関連写真、展示室にない他の展示物についても、ユーザに分かりやすく示すことができる。
【0068】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る情報表示装置2は、ユーザ100からの入力によるポインティング操作が可能である点が、情報表示装置1の場合と異なる。ユーザ100は、ポインティングにより、表示部18に表示された展示物又は関連情報の中から、一又は複数の展示物又は関連情報を指定する。
【0069】
図11は、情報表示装置2を表すブロック図である。情報表示装置2は、第1の実施の形態における情報表示装置1に対し、入力部21と判定部22とをさらに備える。
【0070】
入力部21は、ユーザ100から、ポインティングによる入力を受け付ける。例えば、入力部21は、表示部18に設けられるタッチパネル(不図示)やボタン(不図示)等であってよい。
【0071】
判定部22は、ポインティングの位置(例えば、表示部18におけるタッチ位置等)を算出し、ポインティングの位置が表示部18に表示された展示物又は関連情報の位置と一致するか否かを判定する。
【0072】
一致する場合、表示部18は、当該展示物又は関連情報である、第1画像と第2画像を表示し、それ以外表示しない。一致しない場合は、第1の実施の形態の場合と同様である。
【0073】
これにより、情報表示装置2は、ユーザ100が指定した展示物又は関連情報に関連する情報を選別して提示することができる。また、ユーザ100が1つ指定した展示物を、第2算出部16において主展示物として用いることや、ユーザ100が2つ指定した展示物のうち、一方を第2算出部16において主展示物として利用し、もう一方を、副展示物として用いることが可能となる。
【0074】
なお、情報表示装置2は、表示部18とは別の表示部(不図示)を備えていてもよい。この場合、当該表示部(不図示)は、例えばタッチパネルにおいてタッチされた物体の詳細な情報を当該表示部(不図示)に表示してもよい。
【0075】
上述した実施形態により、ユーザにとって、より利便性の高い情報表示装置及び情報表示方法を提供することができる。
【0076】
これまで、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0077】
1,2…情報表示装置
11…推定部
12…第1抽出部
13…第1算出部
14…第2抽出部
15…第1生成部
16…第2算出部
17…第2生成部
18…表示部
21…入力部
22…判定部
51…第1格納部
52…第2格納部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間中における一又は複数の物体を撮影したカメラから得られる映像に情報を付加して、表示可能な情報表示装置であって、
前記空間中での前記カメラの撮影方向を推定する推定部と、
前記空間中における前記物体の位置を示す位置情報と、前記物体の属性を示す情報とを格納する第1格納部と、
前記物体に関連する他の物体の情報である関連情報を格納する第2格納部と、
前記映像に含まれる一又は複数の物体の各々について、前記第1格納部から、各物体の前記位置情報と、前記属性情報とを抽出する第1抽出部と、
前記属性情報に基づいて、前記第2格納部から、前記各物体に関連する物体の前記関連情報を抽出する第2抽出部と、
前記撮影方向と前記位置情報とに基づいて、前記各物体の表示位置を算出する第1算出部と、
前記各物体の表示位置に基づいて、前記関連情報の表示位置を算出する第2算出部と、
前記関連情報の表示位置に基づいて、前記関連情報の画像を生成する第1生成部と、
前記映像及び前記画像を表示する表示部と、
を備える、情報表示装置。
【請求項2】
前記映像に含まれる物体が複数ある場合、前記第2算出部は、
一方の物体の表示位置と、他方の物体の表示位置とに基づいて、前記関連情報の表示位置を算出する、請求項1記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記第2算出部は、
選択された一方の物体の表示位置と、他方の物体の表示位置とを結ぶ軸上に、前記関連情報が配置されるように、前記関連情報の表示位置を算出する、
請求項2記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記物体と前記関連情報との間のリンクを示す画像を生成する第2生成部をさらに備える、
請求項1から3記載の情報表示装置。
【請求項5】
ユーザにより、一方の物体の選択を受け付ける入力部を備える、
請求項2から4記載の情報表示装置。
【請求項6】
空間中における一又は複数の物体を撮影したカメラから得られる映像に情報を付加して表示可能な情報表示方法であって、
前記空間中での前記カメラの撮影方向を推定し、
前記映像に含まれる一又は複数の物体の各々について、前記空間中における前記物体の位置を示す位置情報と、前記物体の属性を示す情報とを取得し、
前記属性情報に基づいて、前記各物体に関連する他の物体の情報である関連情報を取得し、
前記撮影方向と前記位置情報とに基づいて、前記各物体の表示位置を算出し、
前記各物体の表示位置に基づいて、前記関連情報の表示位置を算出し、
前記関連情報の表示位置に基づいて、前記関連情報の画像を生成する
前記映像及び前記画像を表示する、
情報表示方法。
【請求項1】
空間中における一又は複数の物体を撮影したカメラから得られる映像に情報を付加して、表示可能な情報表示装置であって、
前記空間中での前記カメラの撮影方向を推定する推定部と、
前記空間中における前記物体の位置を示す位置情報と、前記物体の属性を示す情報とを格納する第1格納部と、
前記物体に関連する他の物体の情報である関連情報を格納する第2格納部と、
前記映像に含まれる一又は複数の物体の各々について、前記第1格納部から、各物体の前記位置情報と、前記属性情報とを抽出する第1抽出部と、
前記属性情報に基づいて、前記第2格納部から、前記各物体に関連する物体の前記関連情報を抽出する第2抽出部と、
前記撮影方向と前記位置情報とに基づいて、前記各物体の表示位置を算出する第1算出部と、
前記各物体の表示位置に基づいて、前記関連情報の表示位置を算出する第2算出部と、
前記関連情報の表示位置に基づいて、前記関連情報の画像を生成する第1生成部と、
前記映像及び前記画像を表示する表示部と、
を備える、情報表示装置。
【請求項2】
前記映像に含まれる物体が複数ある場合、前記第2算出部は、
一方の物体の表示位置と、他方の物体の表示位置とに基づいて、前記関連情報の表示位置を算出する、請求項1記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記第2算出部は、
選択された一方の物体の表示位置と、他方の物体の表示位置とを結ぶ軸上に、前記関連情報が配置されるように、前記関連情報の表示位置を算出する、
請求項2記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記物体と前記関連情報との間のリンクを示す画像を生成する第2生成部をさらに備える、
請求項1から3記載の情報表示装置。
【請求項5】
ユーザにより、一方の物体の選択を受け付ける入力部を備える、
請求項2から4記載の情報表示装置。
【請求項6】
空間中における一又は複数の物体を撮影したカメラから得られる映像に情報を付加して表示可能な情報表示方法であって、
前記空間中での前記カメラの撮影方向を推定し、
前記映像に含まれる一又は複数の物体の各々について、前記空間中における前記物体の位置を示す位置情報と、前記物体の属性を示す情報とを取得し、
前記属性情報に基づいて、前記各物体に関連する他の物体の情報である関連情報を取得し、
前記撮影方向と前記位置情報とに基づいて、前記各物体の表示位置を算出し、
前記各物体の表示位置に基づいて、前記関連情報の表示位置を算出し、
前記関連情報の表示位置に基づいて、前記関連情報の画像を生成する
前記映像及び前記画像を表示する、
情報表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−181701(P2012−181701A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44429(P2011−44429)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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