説明

情報通信システム、情報通信方法

【課題】複数の通信機器が相互に通信可能に接続されている通信ネットワークにおいて、設備更新等のために前記通信機器を置き換える際に要する労力、費用を低減する。
【解決手段】通信機器は当該通信機器が送受信するデータの伝送制御を行う伝送制御部を介して通信ネットワークに接続され、伝送制御部は、当該通信機器の運用状態を表す運用状態情報を保持する運用状態情報保持部と、自身が接続されている前記通信機器から送信されるデータに、前記運用状態情報保持部から取得した、当該通信機器の運用状態情報に対応して設定されている、当該送信データの属性を表す情報であるデータ属性情報を当該データに付加して当該データを前記通信ネットワークに送出するデータ属性情報設定部と、前記データ属性情報の種別及び前記運用状態情報に対応させて、受信した当該データの処理種別が設定されているデータ処理条件保持部と、データ属性情報判定制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の通信機器が相互に通信可能に接続されている通信ネットワークを含む情報通信システム及び情報通信方法に係わり、特に設備更新等のために前記通信機器を置き換える際に要する労力、費用を低減することができる情報通信システム、情報通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータを含む複数の通信機器を通信可能に接続してなる通信ネットワークは、IP(Internet Protocol)ネットワークをはじめとして、広く社会基盤として使用されている。このような通信ネットワークを継続的に安定して運用する上では、通信ネットワーク上に接続されている各機器を適時に更新することが必要である。また、通信ネットワークを介して処理されるデータ量が増加するのに従って、伝送路や通信機器の性能を向上させるべくハードウェア及びソフトウェアのバージョンアップを実施する必要が生じることもある。
【0003】
このような通信ネットワーク上の機器等更新に伴う機器の取替に際しては、その作業が通信ネットワークの運用に与える影響を極力小さくするとともに、作業に伴う労力や費用も極力低減させることが求められる。
【0004】
この点、特許文献1には、制御システムに含まれる制御装置を更新するのに要する時間を短くし、設定作業のミスを低減することを目的として、例えば図1に示されているように、更新時にネットワーク6を介して非更新対象制御装置2に更新対象制御装置1からの送信信号を模擬した模擬信号を伝送することができる伝送試験装置9を設置する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−236093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発電所、変電所等の運転制御装置を通信可能に接続してなる通信ネットワークは運転制御情報網とも呼ばれ、特にクリティカルな業務である電力系統の運転制御に用いられる。運転制御情報網に接続されている運転制御装置の取替は、運転制御情報網全体の運用を停止することなく実施する必要があるため、取替対象となる運転制御装置(以下「旧装置」ともいう。)と、取替後の運転制御装置(以下「新装置」ともいう。)とをいずれも通信ネットワークに接続した状態で、旧装置による常時のデータ伝送を実行させつつ、他の既設装置と新装置との間でのデータ伝送試験である対向試験を実施する必要がある。
【0007】
通信ネットワークに同一の機能を有する旧装置と新装置とが接続されている場合、両者においては基本的に同一の制御アプリケーションが動作することとなる。このとき、他の既設装置から旧装置、新装置の前記制御アプリケーションに制御データを送信するとすれば、次のような問題が生じる。
【0008】
まず、旧装置及び新装置で動作している制御アプリケーションに対して制御データを配信するために各装置において使用される配信アドレスは、旧装置、新装置ともに同一の配信アドレスを用いることとすれば、他の既設装置において、取替対象となっている運転制御装置について設定されている配信アドレスに関してはなにも変更する必要がないため好都合である。しかし、同一の配信アドレスが割り当てられた旧装置と新装置とを同時に通信ネットワークに接続した場合、他の既設装置からの制御データがいずれの装置の制御アプリケーションでも受信されることとなり、データ伝送試験時の試験用データまで通常運用されている旧装置で受信され通常運用に支障が出る不都合がある。これを解消するために、伝送試験時のみ旧装置を取り外して新装置を接続することができるが、伝送試験中は通常運用に支障が出るためこのような手法は現実的でない。
【0009】
また、取替後の新装置に一時的に旧装置とは異なる配信アドレスを割り当てるようにすれば、伝送試験時には試験用データを新装置の配信アドレスのみに送信するようにして通常運用への支障が生じないようにすることもできるが、正常運用時と伝送試験時とで他の既設装置に設定されている旧装置及び新装置への配信アドレスを変更する必要が出るため、装置取替に要する労力や費用は増大することとなる。
【0010】
本発明は、上記の及び他の課題を解決するためになされたもので、複数の通信機器が相互に通信可能に接続されている通信ネットワークにおいて、設備更新等のために前記通信機器を置き換える際に要する労力、費用を低減することができる情報通信システム、情報通信方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために本発明の一態様は、複数の通信機器が通信ネットワークによって互いに通信可能に接続されてなり、各前記通信機器は各当該通信機器が送受信するデータの伝送制御を行う伝送制御部を介して前記通信ネットワークに接続されている情報通信システムであって、前記伝送制御部は、当該通信機器の運用状態を表す情報である運用状態情報を保持している運用状態情報保持部と、自身が接続されている前記通信機器から送信されるデータに、前記運用状態情報保持部から取得した、当該通信機器の運用状態情報に対応して設定されている、当該送信データの属性を表す情報であるデータ属性情報を当該データに付加して当該データを前記通信ネットワークに送出するデータ属性情報設定部と、前記データ属性情報の種別及び前記運用状態情報に対応させて、受信した当該データの処理種別が設定されているデータ処理条件保持部と、前記通信ネットワークから受信したデータに付加されている前記データ属性情報を取得し、前記データ処理条件保持部を参照し、前記取得したデータ属性情報及び前記運用状態情報保持部に保持された前記運用状態情報に対応して設定されている処理種別として、前記データ属性情報に対して前記通信機器へ当該データを通過させる旨の処理が規定されている場合に当該データを前記通信機器に転送させる、データ属性情報判定制御部とを備えていることを特徴とする情報通信システムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様に係る情報処理システムによれば、複数の通信機器が相互に通信可能に接続されている通信ネットワークにおいて、設備更新等のために前記通信機器を置き換える際に要する労力、費用を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る運転制御情報通信システム1のシステム構成図である。
【図2】制御装置112又はフィルタ装置114として使用することができるコンピュータ10の構成例である。
【図3】本実施形態のシステム1において使用されるデータパケット300の構造例である。
【図4】フィルタ装置114の機能ブロックの一例を示す図である。
【図5】本実施形態におけるフラグ条件テーブル500の一例である。
【図6】フラグ設定部1144における処理フローの一例を示している。
【図7】フラグ判別制御部1143における処理フローの一例を示している。
【図8A】本システム1におけるデータパケット300の転送制御を説明するための模式図である。
【図8B】本システム1におけるデータパケット300の転送制御を説明するための模式図である。
【図8C】本システム1におけるデータパケット300の転送制御を説明するための模式図である。
【図8D】本システム1におけるデータパケット300の転送制御を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明をその一実施形態に即して添付図面を参照しつつ説明する。
【0015】
《システム構成》
本発明の一実施形態に係る、運転制御情報通信システム1(情報通信システム。以下簡単のため、適宜「システム」と略称する。)のシステム構成図を図1に示す。
【0016】
図1の実施形態では、IPネットワークNによって、各運転制御対象サイト110(以下「サイト」と略称する。)が接続されて運転制御情報網を構成している。各サイト110には、制御装置112(通信機器)が設置されており、IPネットワークNとの間には本実施形態の主要な機能が割り当てられているフィルタ装置114(伝送制御部)が介設されている。
【0017】
また、IPネットワークNには、図1に示すように、ゲートウェイ装置116(中継装置)を接続してもよい。ゲートウェイ装置116は、例えばフレームリレーによって構成されるフレームリレーゲートウェイであり、IPネットワークNと他の通信プロトコルによる通信機能を備えた通信ネットワーク117との間でデータ通信を実行することができるようにプロトコル変換処理を行う。
【0018】
各サイト110は、例えば発電所、変電所等の電力系統に設けられた設備であるが、本発明との関係では、特に用途、設置場所等に制約はない。
【0019】
制御装置112は、本実施形態では、発電所、変電所等の各サイト110に設置されている電力設備運転制御用の制御装置であり、ハードウェアとしては、IPプロトコルによる通信機能を備えたコンピュータである。制御装置112として使用することができるコンピュータ10の構成例を、図2に示す。
【0020】
コンピュータ10は、中央処理装置11(例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、以下簡単のため「CPU」と称する)、主記憶装置12(例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory))、補助記憶装置13(例えばHDD)、ユーザの操作入力を受け付ける入力装置14(例えばキーボードやマウス)、出力装置15(例えば液晶モニタ)、他の装置との間の通信を実現する通信インターフェイス16(例えばNIC(Network Interface Card))を備えている。
【0021】
コンピュータ10で稼働するオペレーティングシステム(Operating System、 OS)は特に特定のシステムに限定されることはない。例えばWindows(登録商標)、UNIX(登録商標)系のオペレーティングシステム、例えばLinux(登録商標)がこのOSとして好適に用いられる。すなわち、制御装置112をソフトウェア構成の面から見ると、例えば図1に示すように、コンピュータ10で動作しているOS1122の上でさらに運転制御用のアプリケーション1121が稼働しているものである。
【0022】
制御装置112のアプリケーション1121は、各サイト110における電力系統運転制御装置の動作を、同じくいずれかのサイト110においてIPネットワークNに接続されている、中央指令所の制御コンソールから送信される制御情報(制御データ)に基づいて制御する。各アプリケーション1121は、前記制御データを送受信するための送受信モジュール(図示略)を備えており、本実施形態では、RFC768に規定されているUDP(User Datagram Protocol)による通信機能をサポートしている。ただし、制御装置112間での通信プロトコルは、UDPに関わらず、適宜のものを採用することができる。各制御装置112には、IPネットワークN上で、異なるIPアドレスが付与される。
【0023】
各制御装置112で稼働しているアプリケーション1121へのデータI/Oは、各アプリケーション1121に固有に割り当てられている配信アドレス(送信先情報)を通じて行われる。本実施形態では、あるサイト110で稼働している機器を更新等のために取り替える場合、他の既設制御装置112での設定変更を不要とするために、新装置、旧装置とも同一の配信アドレスが割り当てられる。
【0024】
次に、フィルタ装置114について説明する。フィルタ装置114は、制御装置112と同様に、例えば図2に示すコンピュータ10の構成を有する、通信機能を備えたコンピュータであるが、IPネットワークNと各サイト110にある制御装置112との間に介設されて、IPネットワークNから各サイト110に送信されてくるデータパケット(詳しくは後述する。)について、サイト110内にある制御装置112で稼働する制御アプリケーション1121への伝送制御を行う。端的には、フィルタ装置114は、IPネットワークNからのデータパケットを、そのデータパケット内に設定されている情報に基づいて、自身が接続されている制御装置112に転送するか否かを決定する、文字通りフィルタの機能を果たす。フィルタ装置114の構成の詳細については、その機能ブロック図を参照して後述する。
【0025】
なお、図1の例では、各サイト110においてフィルタ装置114に接続される制御装置112は1台ずつであるが、2台以上の制御装置112が接続される構成としてもよい。この場合には、後述するデータパケット300のアプリケーションヘッダ303に設定されている情報に従って、フィルタ装置114が送信先の制御装置112にデータパケット300を振り分ける転送制御を実行する。また、フィルタ装置114は、制御装置112に組み込まれる構成としてもよい。
【0026】
《パケットの構成》
次に、図3を参照して、図1のシステム1上にある制御装置112間で送受信されるデータパケット300について説明する。図3は、本実施形態のシステム1において使用されるデータパケット300の構造例を示している。システム1においては、IPプロトコルで構築されたネットワーク層上にUDPによるトランスポート層が実装されている。このため、本実施形態のデータパケット300は、図3に示すように、IPヘッダ301、UDPヘッダ302、アプリケーションヘッダ303、及び制御データ304を含んで構成されている。
【0027】
IPヘッダ301は、IPプロトコルに従ったデータ伝送制御を実行するために付与されているデータであり、RFC791の規定に従って、送信元、送信先のIPアドレス情報等を含んで構成されている。UDPヘッダ302は、UDPに従ったデータ伝送制御をIPプロトコル上で実行するためのデータである、送信元ポート、宛先ポート、データ長等の情報を含んで構成されている。あるサイト110にある制御装置112から送出されたデータパケット300は、IPヘッダ301及びUDPヘッダ302に設定されている送信先に従って、送信先のサイト110にある制御装置112に送達される。
【0028】
アプリケーションヘッダ303は、IPヘッダ301及びUDPヘッダ302の設定に従って各制御装置112に送達されたデータパケット300を、制御装置112に実装され稼働している制御アプリケーション1121に送達するためのデータ伝送制御に使用されるヘッダーブロックである。アプリケーションヘッダ303の構成は、制御装置112において稼働する制御アプリケーション1121の仕様に従って適宜決定すればよく、本実施形態では、取替中フラグ(以下「R(Replacement)フラグ」という。)3031(1ビット)、試験フラグ(以下「T(Test)フラグ」という。)3032(1ビット)、及びヘッダデータ3033を含んで構成されている。
【0029】
データ属性情報であるRフラグ3031は、前記したフィルタ装置114におけるデータパケットの転送制御に用いられる情報であり、本実施形態においては0又は1の値をとる。同じくデータ属性情報であるTフラグ3032は、本実施形態のシステム1において通常の運転制御運用が実行される場合と、取替対象となる新装置と既設の制御装置112との間で対向試験を実施するために、IPネットワークN上に試験用データパケットを送出する場合(試験モード)との種別を示す情報であり、本実施形態においては1又は0の値をとる。ヘッダデータ3033は、各制御アプリケーション1121へのデータ転送に使用される情報、例えば配信アドレス等の情報を格納している。Rフラグ3031及びTフラグ3032の詳細については後述する。
【0030】
《フィルタ装置114の機能》
次に、フィルタ装置114の機能について、図4を参照して説明する。図4は、フィルタ装置114の機能ブロックの一例を示す図である。前記のように、フィルタ装置114は、例えば図2のコンピュータ10として示したハードウェア構成を備え、そのハードウェア上に、図4に示す機能ブロックである、通信ポート1141、パケット中継部1142、フラグ判別制御部1143(データ属性情報判定制御部)、フラグ設定部1144(データ属性情報設定部)、フラグ条件記憶部1145(データ処理条件保持部)、及び運用種別設定記憶部1146(運用状態情報保持部)が実装されている。なお、フィルタ装置114としては、例えばコンピュータ10における入力装置14、出力装置15、あるいは補助記憶装置13といった構成要素を、必要に応じて省略することができる。
【0031】
通信ポート1141は、IPネットワークN及び制御装置112とのデータ送受信を行うための通信インターフェイスである。本実施形態では、通信ポート1141には、IPネットワークNとの通信インターフェイスとしての、IPネットワークNの物理的な仕様に対応したインターフェイス回路と、制御装置112とのイーサネット(登録商標)接続を提供するNICとが設けられている。
【0032】
パケット中継部1142は、制御装置112から受信したデータに所定のIPヘッダ301を付加してIPネットワークNに送出するとともに、IPネットワークNから受信したデータパケット300に含まれるUDPヘッダ302の内容を解析して所定の制御装置112に向けてデータを送信する。パケット中継部1142の機能は、例えばフィルタ装置114を構成するコンピュータ10の中央処理装置11によって対応するソフトウェアを実行することにより実現される。
【0033】
また、パケット中継部1142は、後述するフラグ判別制御部1143の前記Rフラグ及びTフラグの判別結果に応じた、データパケット300の中継処理又は破棄処理を実行する。
【0034】
フラグ判別制御部1143は、データパケット300のアプリケーションヘッダ303の設定内容を解析し、これに設定されているRフラグ及びTフラグの内容に応じて、前記パケット中継部1142に該当するデータパケット300の転送処理又は破棄処理を命令する。Rフラグ3031及びTフラグ3032の判別条件は、後述のフラグ条件記憶部1145に格納されているフラグ条件テーブル500を参照することにより取得される。フラグ判別制御部1143の機能は、例えばフィルタ装置114を構成するコンピュータ10の中央処理装置11によって対応するソフトウェアを実行することにより実現される。
【0035】
フラグ設定部1144は、このフィルタ装置114が接続されている制御装置112において生成されるデータについて、例えば図2の入力装置14(キーボード等)を通じて管理者等が入力した条件に応じて、アプリケーションヘッダ303のRフラグ3031及びTフラグ3032に値を設定する機能を有する。本実施形態では、フラグ設定部1144は、後述の運用種別設定記憶部1146における運用種別、及び試験に関する設定に従って、Rフラグ3031及びTフラグ3032に値を設定する。フラグ設定部1144の機能は、例えばフィルタ装置114を構成するコンピュータ10の中央処理装置11によって対応するソフトウェアを実行することにより実現される。
【0036】
フラグ条件記憶部1145は、前記フラグ判別制御部1143及び前記フラグ設定部1144が実行する制御の条件を設定したフラグ条件を格納しており、具体的には、Rフラグ3031及びTフラグ3032の設定値とそれに基づくパケット中継部1142の制御内容を格納しているフラグ条件テーブル500を、例えば図2のコンピュータ10の主記憶装置12に格納して構成される。
【0037】
運用種別設定記憶部1146は、当該フィルタ装置114に接続されている制御装置112が、通常の制御用データパケット300の送受信を行う「通常運用」と、自身が機器更新等に伴う取替対象であることを示す「取替中」とのいずれの状態にあるか、及び通常の制御データではない、対向試験の試験用データを送受信する「試験モード」であるかどうかを設定し、記憶している。運用種別、及び試験に関する設定は、例えば図2の入力装置14(キーボード等)を通じて管理者等が入力することにより行われ、例えば図2のコンピュータ10の主記憶装置12に格納される。
【0038】
《フラグ条件テーブル500》
次に、フラグ条件テーブル500について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態のシステム1に設けられるフィルタ装置114に格納されるフラグ条件テーブル500の一例を示している。前記のように、フラグ条件テーブル500は、フィルタ装置114のフラグ条件記憶部1145に保持されている。フィルタ装置114のフラグ判別制御部1143及びフラグ設定部1144は、このフラグ条件テーブル500を参照して、IPネットワークNから受信したデータパケット300についての処理、及びIPネットワークNへ送出するデータパケット300に含まれるRフラグ3031(502A)及びTフラグ3032(502B)の設定処理を実行する。
【0039】
フラグ条件テーブル500には、運用種別501、制御フラグ502、及びパケット処理503の各項目が設定されている。
【0040】
運用種別501は、機器更新等に伴う制御装置112の取替に関して、当該フィルタ装置114に接続されている制御装置112がどのようなモードで運用されているかを示し、「通常運用」と「取替中」とのいずれかで表される。「通常運用」とは、取替対象となる旧装置と取替後に使用する新装置のいずれかがIPネットワークNに接続されており、当該制御装置112(新装置又は旧装置)が、通常の運転制御用の制御データを含んだデータパケット300を送受信している状態である。
【0041】
一方、「取替中」とは、取替対象となる旧装置と取替後に使用する新装置との両方がIPネットワークNに接続された状態、すなわち、本システム1に同一の配信アドレスが割り当てられた制御装置112が2台接続されている状態において、自身が取替後の新装置として設置されていることを示している。この「取替中」の新装置は、通常運用に係る制御用データは受け取らず、他の制御装置112との間で実施される対向試験に関わる試験用データのみを受信する。
【0042】
制御フラグ502には、Rフラグ502A(3031)及びTフラグ502B(3032)が含まれる。前記のフィルタ装置114は、フラグ判別制御部1143によって、IPネットワークNから受信するデータパケット300のアプリケーションヘッダ303に含まれているRフラグ3031(502A)及びTフラグ3032(502B)を取得して、運用種別設定記憶部1146及びフラグ条件テーブル500を参照し、自身の担当制御装置112に関する設定が「通常運用」か「取替中」か、及び対向試験のための試験用データを受信する試験モードであるかを判定し、その判定結果と取得したRフラグ3031(502A)及びTフラグ3032(502B)の値に応じて、その受信したパケットに関する処理をパケット中継部1142に指示する。
【0043】
パケット処理503には、フラグ判別制御部1143が、受信したデータパケット300に記録されているRフラグ3031(502A)及びTフラグ3032(502B)の値と、フィルタ装置114が担当している制御装置112について設定されている、「通常運用」、「取替中」の種別、及び試験モードであるか否かの情報に基づいて判定した結果に応じたパケット中継部1142でのパケット300の処理が、「通過」又は「破棄」として設定されている。
【0044】
図5に例示するフラグ条件テーブル500によっては、フィルタ装置114が担当する制御装置112が「通常運用」モードにある場合には、データパケット300に記録されている「Rフラグ=1」かつ「Tフラグ=0」の場合のみ、フラグ判別制御部1143はパケット中継部1142に当該パケット300を破棄するように指示する。このため、当該パケット300はパケット中継部1142において破棄され、制御装置112、及びそこで稼働している制御用アプリケーション1121に引き渡されることはない。一方、Rフラグ=1、すなわち「取替中」に該当する新装置からのパケット300であっても、対向試験での試験用データである場合(Tフラグ=1)には、フィルタ装置114を通過して、通常運用されている制御装置112で受信されることとなる。
【0045】
また、フィルタ装置114が担当する制御装置112が「取替中」モードにある場合には、データパケット300に記録されている「Rフラグ=0」かつ「Tフラグ=0」の場合のみ、フラグ判別制御部1143はパケット中継部1142に当該パケット300を破棄するように指示する。これは、受信したパケット300が「通常運用」の制御装置112から受信した制御用データであっても、対向試験での試験用データである場合(Rフラグ=0かつTフラグ=1)には、フィルタ装置114を通過させて「取替中」の新装置で受信できるようにする必要があるためである。
【0046】
このように、パケット300において、Rフラグ3031(502A)の設定にかかわらず、制御装置112側でTフラグ=1の試験モードが設定されている場合には、パケット300を受信することができるので、例えばシステム運用上で、新装置である制御装置112と他の制御装置112とで、同時にTフラグ=1に設定しないように規定しておくことで、試験用のパケット300が意図しない制御装置112によって受信されることを防止している。
【0047】
《フィルタ装置114における処理フロー》
次に、フィルタ装置114のフラグ設定部1144、及びフラグ判別制御部1143で実行される処理フローについて、図6、図7を参照して説明する。図6、図7は、フラグ設定部1144、及びフラグ判別制御部1143における処理フローの一例を示している。
【0048】
〈フラグ設定部1144の処理〉
まず、フラグ設定部1144は、担当する制御装置112から、IPネットワークNに送出すべきデータパケット300を受信する(S601)。次いで、フラグ設定部1144は、運用種別設定記憶部1146から、当該制御装置112について設定されている運用種別である「通常運用」又は「取替中」、及び試験モードであるか否かの情報を取得する(S602)。
【0049】
フラグ設定部1144は、S601で受信したデータパケット300のアプリケーションヘッダ303について、Rフラグ3031及びTフラグ3032の値を、運用種別設定記憶部1146から取得した情報に基づいて設定し(S603)、パケット中継部1142に、当該データパケット300をIPネットワークNに送出するように指示する(S604)。
【0050】
このようにして、フィルタ装置114は、自身が接続されている担当の制御装置112について設定されている運用種別と、試験モードであるかどうかの情報を用いて、当該制御装置112から送出されるデータパケット300が受信される場合の条件を設定することができる。
【0051】
〈フラグ判別制御部1143の処理〉
フラグ判別制御部1143では、IPネットワークNを通じて他の制御装置112から受信したデータパケット300について、自身が接続されて担当している制御装置112が受信して処理すべきものかどうかを判別してそれに基づくデータパケット300の処理をパケット中継部1142に指示する機能を備える。
【0052】
まず、フラグ判別制御部1143は、IPネットワークNからデータパケットを受信し(S701)、そのアプリケーションヘッダ303に設定されているRフラグ3031及びTフラグ3032の値を取得する(S702)。次いで、フラグ判別制御部1143は、運用種別設定記憶部1146から、当該制御装置112について設定されている運用種別である「通常運用」又は「取替中」、及び試験モードであるか否かの情報を取得する(S703)。
【0053】
次に、フラグ判別制御部1143は、当該制御装置112の運用種別が「通常運用」であるかを判定し(S704)、「通常運用」であると判定した場合(S704、Yes)、さらに受信したデータパケット300について、「Rフラグ=1かつTフラグ=0」の条件が成立しているかを判定する(S705)。前記条件が成立していると判定した場合(S705、Yes)、フラグ判別制御部1143は、フラグ条件テーブル500を参照してパケット中継部1142に、当該データパケット300を破棄するように指示する(S706)。S705において、「Rフラグ=1かつTフラグ=0」の条件が成立していないと判定した場合(S705、No)、フラグ判別制御部1143は、フラグ条件テーブル500を参照してパケット中継部1142に、当該データパケット300を通過させて担当する制御装置112に送信するように指示する(S708)。
【0054】
一方、フラグ判別制御部1143は、S704において当該制御装置112の運用種別が「通常運用」でない(「取替中」である)と判定した場合(S704、No)、さらに受信したデータパケット300について、「Rフラグ=0かつTフラグ=0」の条件が成立しているかを判定する(S707)。前記条件が成立していると判定した場合(S707、Yes)、フラグ判別制御部1143は、フラグ条件テーブル500を参照してパケット中継部1142に、当該データパケット300を破棄するように指示する(S706)。S707において、「Rフラグ=0かつTフラグ=0」の条件が成立していないと判定した場合(S707、No)、フラグ判別制御部1143は、フラグ条件テーブル500を参照してパケット中継部1142に、当該データパケット300を通過させて担当する制御装置112に送信するように指示する(S708)。
【0055】
以上のように、フィルタ装置114は、受信するデータパケット300に設定されているRフラグの値に応じて制御装置112による受信の可否を制御することができるので、機器更新等のために本システム1のIPネットワークNに取替対象となる旧装置と取替後の新装置とが接続されて、同一の配信アドレスが共存する状態にあっても、新装置から送信されるデータパケット300は試験モード以外では他の制御装置112に受信されないようにするとともに、新装置以外の制御装置112から送信される、試験モード以外の通常の制御用データパケット300は、新装置によって受信、処理されないようにすることができる。
【0056】
《本システム1におけるデータパケット300の転送制御例》
次に、以上説明したフィルタ装置114を備えている、本実施形態の運転制御情報通信システム1におけるデータパケット300の転送制御について、図8A〜図8Dを参照して説明する。図8A〜図8Dは、本システム1におけるデータパケット300の転送制御を説明するための模式図である。ここでは、図8Aに示すように、サイト110Aにある旧装置を、機器更新のために、サイト110Bの新装置によって置き換える場合について説明する。
【0057】
図8Aにおいては、まだ新装置(制御装置112B、フィルタ装置114B)はIPネットワークNに接続されていないので、他の制御装置112から旧装置(制御装置112A)に宛てて送信された通常運用の運転制御用データパケット300は、そのままフィルタ装置114Aを通過して制御装置112Aによって受信される。
【0058】
図8Bに示す取替中の状況では、旧装置(制御装置112A、フィルタ装置114A)とともに、新装置(制御装置112B、フィルタ装置114B)もIPネットワークNに接続されており、同一の配信アドレスを有する制御装置112が2台共存していることになる。このとき、他の制御装置112から旧装置の制御装置112Aに宛てて送信される通常運用のデータパケット300にあっては、フィルタ装置114のフラグ設定部1144によって、試験モードでない通常運用を示すRフラグ=0及びTフラグ=0が設定されて送出される。このデータパケット300は、旧装置のフィルタ装置114Aを問題なく通過して制御装置112Aによって受信される。
【0059】
一方、新装置のフィルタ装置114Bでは、運用種別設定記憶部1146において「取替中」と設定されているため、他の制御装置112からのデータパケット300は、フラグ条件テーブル500を参照した判定結果によってパケット中継部1142にて破棄され、新装置の制御装置112Bによって受信されることはない。
【0060】
次に、図8Cでは、他の制御装置112から新装置の制御装置112Bに対して対向試験が実施される状況を示している。この場合、他の制御装置112から新装置の制御装置112Bに宛てて送信される試験用のデータパケット300にあっては、フィルタ装置114のフラグ設定部1144によって、通常運用における試験モードを示すRフラグ=0及びTフラグ=1が設定されて送出される。旧装置の制御装置112Aと新装置の制御装置112Bとには、同一の配信アドレスが割り当てられているのであるが、旧装置のフィルタ装置114Aでは、運用種別設定記憶部1146において試験モードでない「通常運用」の設定がなされているため、この試験用データパケット300を受信すると、フラグ条件テーブル500を参照してパケット中継部1142に破棄を指示する。従って、新装置に宛てた試験用データパケット300が旧装置の制御装置112Aによって受信されることはない。
【0061】
一方、新装置のフィルタ装置114Bでは、運用種別設定記憶部1146において「取替中」であるが試験モードであると設定されているため、他の制御装置112からの試験用データパケット300は、フラグ条件テーブル500を参照した判定結果によってパケット中継部1142から新装置の制御装置112Bに転送されて受信、処理される。
【0062】
最後に、図8Dに示す状況では、旧装置がIPネットワークNから取り外されて、新装置の制御装置112Bのみが接続されている。このとき、新装置のフィルタ装置114Bでは、運用種別設定記憶部1146において「通常運用」と設定され、かつ試験モードでもないため、他の制御装置112からの運転制御用データパケット300は、フラグ条件テーブル500を参照した判定結果によってパケット中継部1142から新装置の制御装置112Bに転送され、受信、処理される。
【0063】
このように、本実施形態のシステム1によれば、旧装置から新装置へ制御装置112を取り替える場合でも、システム1の運用に支障を来すことなく、かつ新装置について必要な対向試験を実施しつつ円滑に取替作業を行うことができる。
【0064】
なお、図1におけるゲートウェイ装置116に本実施形態のフィルタ装置114の構成、機能を備えることとすれば、IPネットワークNに接続されている制御装置112だけでなく、他の通信ネットワーク117に接続されている通信機器との間においても、本実施形態について説明したデータパケット300の転送制御を適用することができる。
【0065】
以上、本発明によれば、その実施形態に即して説明したように、複数の通信機器が相互に通信可能に接続されている通信ネットワークにおいて、設備更新等のために前記通信機器を置き換える際に要する労力、費用を低減することができる。
【0066】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0067】
1 運転制御情報通信システム 10 コンピュータ
11 中央処理装置 12 主記憶装置
13 補助記憶装置 14 入力装置14
15 出力装置 16 通信インターフェイス
110 サイト(制御装置112が設けられる)
112 制御装置 114 フィルタ装置
116 ゲートウェイ装置 117 通信ネットワーク
300 データパケット 301 IPヘッダ
302 UDPヘッダ 303 アプリケーションヘッダ
3031 Rフラグ 3032 Tフラグ
3033 ヘッダデータ 304 制御データ
500 フラグ条件テーブル 501 運用種別
502 制御フラグ 503 パケット種別
1141 通信ポート 1142 パケット中継部
1143 フラグ判別制御部 1144 フラグ設定部
1145 フラグ条件記憶部 1146 運用種別設定記憶部
N IPネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信機器が通信ネットワークによって互いに通信可能に接続されてなり、各前記通信機器は各当該通信機器が送受信するデータの伝送制御を行う伝送制御部を介して前記通信ネットワークに接続されている情報通信システムであって、
前記伝送制御部は、
当該通信機器の運用状態を表す情報である運用状態情報を保持している運用状態情報保持部と、
自身が接続されている前記通信機器から送信されるデータに、前記運用状態情報保持部から取得した、当該通信機器の運用状態情報に対応して設定されている、当該送信データの属性を表す情報であるデータ属性情報を当該データに付加して当該データを前記通信ネットワークに送出するデータ属性情報設定部と、
前記データ属性情報の種別及び前記運用状態情報に対応させて、受信した当該データの処理種別が設定されているデータ処理条件保持部と、
前記通信ネットワークから受信したデータに付加されている前記データ属性情報を取得し、前記データ処理条件保持部を参照し、前記取得したデータ属性情報及び前記運用状態情報保持部に保持された前記運用状態情報に対応して設定されている処理種別として、前記データ属性情報に対して前記通信機器へ当該データを通過させる旨の処理が規定されている場合に当該データを前記通信機器に転送させる、データ属性情報判定制御部と、
を備えている
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報通信システムであって、
前記通信ネットワークに、複数の前記通信機器に割り当てられている前記データの送信先情報のいずれかと同一の送信先情報が割り当てられている他の通信機器が接続されている場合に、前記他の通信機器に接続されている前記伝送制御部の前記データ属性判定制御部は、自身の前記運用状態情報保持部に、自身が接続されているのが前記他の通信機器であることを示す情報が設定されていることに基づいて、受信した前記データを破棄する、
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報通信システムであって、
前記運用状態情報には、前記通信機器が試験モードで運用されているかを表す試験モード情報が含まれており、
前記伝送制御部は、自身が接続されている前記通信機器の前記運用状態情報保持部に当該通信機器が試験モードで運用されていることを示す前記試験モード情報が保持されている場合に、受信した前記データに付加されている前記データ属性情報に関わりなく、受信した前記データを前記通信機器へ転送させる、
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報通信システムであって、
前記通信ネットワークに、前記通信ネットワークとは異なる通信プロトコルでの通信が行われる他の通信ネットワークが中継装置を介して接続されており、前記中継装置に前記伝送制御部が設けられている、
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報通信システムであって、
前記データは前記通信機器において使用されるヘッダーブロックを備え、前記データ属性情報は前記ヘッダーブロックに格納される、
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項6】
複数の通信機器が通信ネットワークによって互いに通信可能に接続されてなり、各前記通信機器は各当該通信機器が送受信するデータの伝送制御を行う伝送制御部を介して前記通信ネットワークに接続されている情報通信システムにおける情報通信方法であって、
前記伝送制御部は、
当該通信機器の運用状態を表す情報である運用状態情報を保持し、
自身が接続されている前記通信機器から送信されるデータに、前記運用状態情報保持部から取得した、当該通信機器の運用状態情報に対応して設定されている、当該送信データの属性を表す情報であるデータ属性情報を当該データに付加して当該データを前記通信ネットワークに送出し、
前記データ属性情報の種別及び前記運用状態情報に対応させて、受信した当該データの処理種別を保持し、
前記通信ネットワークから受信したデータに付加されている前記データ属性情報を取得し、前記データ処理条件保持部を参照し、前記取得したデータ属性情報及び前記運用状態情報保持部に保持された前記運用状態情報に対応して設定されている処理種別として、前記データ属性情報に対して前記通信機器へ当該データを通過させる旨の処理が規定されている場合に当該データを前記通信機器に転送させる、
ことを特徴とする情報通信方法。
【請求項7】
請求項6に記載の情報通信方法であって、
前記通信ネットワークに、複数の前記通信機器に割り当てられている前記データの送信先情報のいずれかと同一の送信先情報が割り当てられている他の通信機器が接続されている場合に、前記他の通信機器に接続されている前記伝送制御部の前記データ属性判定制御部は、自身の前記運用状態情報保持部に、自身が接続されているのが前記他の通信機器であることを示す情報が設定されていることに基づいて、受信した前記データを破棄する、
ことを特徴とする情報通信方法。
【請求項8】
請求項7に記載の情報通信方法であって、
前記運用状態情報には、前記通信機器が試験モードで運用されているかを表す試験モード情報が含まれており、
前記伝送制御部は、自身が接続されている前記通信機器の前記運用状態情報保持部に当該通信機器が試験モードで運用されていることを示す前記試験モード情報が保持されている場合に、受信した前記データに付加されている前記データ属性情報に関わりなく受信した前記データを前記通信機器へ転送させる、
ことを特徴とする情報通信方法。
【請求項9】
請求項6に記載の情報通信方法であって、
前記通信ネットワークに、前記通信ネットワークとは異なる通信プロトコルでの通信が行われる他の通信ネットワークが中継装置を介して接続されており、前記中継装置に前記伝送制御部が設けられている、
ことを特徴とする情報通信方法。
【請求項10】
請求項6に記載の情報通信方法であって、
前記データは前記通信機器において使用されるヘッダーブロックを備え、前記データ属性情報は前記ヘッダーブロックに格納される、
ことを特徴とする情報通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【公開番号】特開2011−223212(P2011−223212A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88916(P2010−88916)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】