説明

情報通信端末

【課題】想定以上に通信サービスを使用して、多額の課金がなされることを防ぐことができる情報通信端末を提供すること。
【解決手段】情報通信端末100は、異なる種類のサービスをそれぞれ実行可能なアプリケーション制御部110と、通信ドライバ部120とを備える。通信ドライバ部120は、課金締日毎に区切られる通信料金更新期間に対して、前記通信料金更新期間より短い指定期間において前記サービスの利用状態を判定する期間判定部210と、異なる種類のサービスの使用が、あらかじめ指定した指定条件に達した場合、該サービスの使用を個別に制限する機能制限管理部230とを備える。また、機能制限管理部230は、算出した前記想定通信料金に基づいて、前記指定条件に到達時、あらかじめ設定したサービスについては使用制限を実施しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部との通信が可能である情報通信端末に関わり、より詳しくは通信の際に使用するパケットデータ量を基に課金が発生する通信システムを使用する情報通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
無線アクセス方式を備える情報端末を利用する際、通信データ量を基にユーザが通信料金を支払う形態が一般的である。近年では、無線通信サービス提供会社のサービスとして、1月単位で通信料金に上限を設ける料金プランも用意されている。一定以上の通信データ量を使用してもそれ以上通信料金が増加することはないため、多量のデータ通信を行うユーザに対してはメリットが大きい。
【0003】
ただ、パケット通信料金定額プランに申し込むと1月単位で一定の料金を支払う場合もあり、通信サービスをあまり使用しないユーザからすると不要な出費となってしまう。このような出費を抑える理由で、パケット通信料金定額プランに申し込んでいないユーザも存在する。パケット通信料金定額プランに申し込んでいないユーザが、一時的に大容量のデータ通信をしてしまった場合、迷惑メールを多量に受信してしまった場合などにおいて、想定以上の通信料金を請求されることがある。
【0004】
最近では、月額最低料金が低く抑えられているパケット通信料金定額プランも用意されており、通信サービスをあまり使用しないユーザにも加入しやすくなっている。このようなパケット通信料金定額プランに加入しておくことで、想定以上の通信料金が請求されるリスクを下げることが可能である。但し、パケット通信料金定額プランに入っているということで気軽に使用してしまい、パケット通信料金定額プランの上限料金まで課金されたくないというユーザも存在する。
【0005】
このようなユーザは、通信サービスの通信料を、無線通信サービス提供会社が提供する通信料金の一定額使用までで停止するといったサービス(以降、一定料金通信通知サービス、一定料金通信停止サービスと呼ぶ)を選択することも可能である。このようにすれば、1月あたりの通信料金をパケット通信料金定額プランの上限料金に達しないようにすることができる。
【0006】
特許文献1には、パケット通信を、パケット通信料金定額プランの上限料金に達しないように停止させる通信機能付情報処理装置が記載されている。特許文献1記載の情報処理装置は、情報端末自身でのパケット通信量を基に、自身の情報端末の通信機能を停止する機能(以降、一定通信量での通信停止機能)を備える。
【0007】
また、他の方法として、パケット通信料金を計測し、計測したパケット通信料金を表示することで、ユーザにパケット通信料を喚起する方法などが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実用新案登録第3133902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、このような従来の情報通信端末における一定通信量での通信停止機能は、以下の課題があった。
【0010】
(1)一定通信量での通信停止機能を使用した場合、通信が停止してしまうと、次の月になるまで使用継続したいという機能まで停止してしまうことになる。使用継続したい機能には、メールの送受信、電話発信着信といった通信料金が少ない、条件によっては無料の機能がある。前記一定料金通信停止サービスによる通信停止機能を利用する場合も同様である。
【0011】
(2)一定通信量での通信停止機能では、情報端末からのデータ送信、データ受信のどちらか一方を停止することもできることになっている。しかしながら、TCP(Transmission Control Protocol)を利用する通信においては、データ送信を停止することでTCPレイヤでのACK(送達確認)を送信できなくなり、データ受信自体もできないこととなる。
【0012】
また、データ受信時には、情報端末の通信プロトコルLayer2レベルの送達確認が取れることで、情報端末がデータ受信できたものとみなして通信料金として課金される。このことから、通信プロトコルLayer2レベル以上のところでデータ破棄するような実現手段では、通信料金の課金を止めることはできず、また通信プロトコルLayer2レベル以下でデータ破棄するような実現手段は標準規格違反(例:3GPP)となる。
【0013】
また、通信プロトコルLayer2レベル以上のところでデータ破棄することで、TCPを利用するデータ送信を実施した場合には、TCPレイヤのACKも破棄されることになり、データ送信が完了できない。
【0014】
結局、特許文献1におけるデータ送信、データ受信のどちらか一方を停止する機能について、TCPなどの送達確認を必要とするプロトコルを利用する通信においては有効な実現手段は存在しない。
【0015】
本発明の目的は、想定以上に通信サービスを使用して、多額の課金がなされることを防ぐことができる情報通信端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の情報通信端末は、異なる種類のサービスをそれぞれ実行可能な実行手段と、前記サービスの使用が、あらかじめ指定した指定条件に達した場合、該サービスの使用を個別に制限する制限手段と、課金締日毎に区切られる通信料金更新期間に対して、前記通信料金更新期間より短い指定期間において前記サービスの利用状態を判定する判定手段と、前記判定結果に基づいて、所定期間当たりの前記サービスの使用料金を算出し、該所定期間当たりの前記サービスの使用料金を基に、前記指定期間に達するまでの通信料金を算出する第1算出手段と、算出した前記通信料金に基づいて、前記通信料金更新期間まで使用した場合の想定通信料金を算出する第2算出手段と、を備え、前記制限手段は、算出した前記想定通信料金に基づいて、前記指定条件に達する前に、あらかじめ設定したサービスを制限する、構成を採る。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、課金締日毎に区切られる通信料金更新期間(例えば1月)の通信料金を、許容できる料金までに抑制することができ、かつ使用したい機能は制限されることなく継続使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る情報通信端末の構成を示すブロック図
【図2】上記実施の形態に係る情報通信端末の通信ドライバ部の機能を示す機能ブロック図
【図3】上記実施の形態に係る情報通信端末の機能制限を説明する状態遷移図
【図4】上記実施の形態に係る情報通信端末の状態遷移判定期間の短縮を説明する図
【図5】上記実施の形態に係る情報通信端末の機能制限状態1自動判定機能利用例を示す図
【図6】上記実施の形態に係る情報通信端末の代表的ポート番号と用途(アプリケーション)とを表にして示す図
【図7】上記実施の形態に係る情報通信端末の機能制限制御を示すフロー図
【図8】上記実施の形態に係る情報通信端末の同一日内の処理を示すフロー図
【図9】上記実施の形態に係る情報通信端末の同一日終了時処理の処理を示すフロー図
【図10】上記実施の形態に係る情報通信端末の遷移条件判定期間終了時処理を示すフロー図
【図11】上記実施の形態1に係る情報通信端末の機能制限状態更新(通信料金、判定条件1、判定条件2)処理を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態に係る情報通信端末の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、3GPP LTE方式の情報通信端末に適用することができる。図1においては、機能制限制御に直接関係しない機能ブロックの記載は省略されている。
【0021】
図1に示すように、情報通信端末100は、アプリケーション制御部110、通信ドライバ部120及び通信制御部130からなる情報端末制御部140と、ディスプレイ表示部150、音声出力部160及びユーザ入力受信部170からなる情報端末ユーザインタフェース部180と、アンテナ部190と、を備える。
【0022】
アプリケーション制御部110は、情報通信端末100が備える各アプリケーションを制御する。アプリケーション制御部110は、異なる種類のサービスをそれぞれ実行可能な実行手段としての機能を有する。
【0023】
通信ドライバ部120は、アプリケーションやファイルと通信するための通信命令をサポートするデバイスドライバである。
【0024】
通信制御部130は、情報端末から送信するデータをアンテナ部190から送信できる形式に加工する。また、通信制御部130は、アンテナ部190から受信したデータを情報端末内部で扱えるデータ形式に加工する。
【0025】
情報端末制御部140は、情報通信端末100を制御する制御部であり、CPU等により構成される。情報端末制御部140は、通信ドライバ部120が、通信機能の制限動作を実行する。
【0026】
ディスプレイ表示部150は、LCDディスプレイ又は有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイ等で構成され、情報端末制御部140からのアプリケーション実行状況、通信状態、警告などを表示する。
【0027】
音声出力部160は、スピーカ及び外部出力端子等で構成され、情報端末制御部140からのアプリケーション実行時音声、警告音などを音声出力する。なお、音声出力部160は、図示しないマイクと共にレシーバを構成する。
【0028】
ユーザ入力受信部170は、キーボタン等で構成され、各機能設定時のユーザ入力を受付ける。また、ユーザ入力受信部170は、ディスプレイ表示部150に積層されたタッチパネルを含む。
【0029】
アンテナ部190は、データを無線電波に乗せて送信し、また無線電波上のデータを受信する。
【0030】
図2は、通信ドライバ部120の機能を示す機能ブロック図である。
【0031】
図2に示すように、通信ドライバ部120は、期間判定部210と、通信データ量・通信料金管理部220と、機能制限管理部230と、を備える。
【0032】
期間判定部210は、日時カウント部211、同一日終了判定部212、遷移条件判定期間終了判定部213、及び通信料金更新期間終了判定部214を備える。期間判定部210は、課金締日毎に区切られる通信料金更新期間に対して、前記通信料金更新期間より短い指定期間において前記サービスの利用状態を判定する判定手段としての機能を有する。
【0033】
通信データ量・通信料金管理部220は、通信データ量測定部221、通信料金換算部222、通信料金更新部223、1日の想定外通信量判定・警告部224、1日使用料金平均算出部225、及び想定通信料金算出部226を備える。通信データ量・通信料金管理部220は、期間判定部210の判定結果に基づいて、所定期間当たりの前記サービスの使用料金を算出し、該所定期間当たりの前記サービスの使用料金を基に、前記指定期間に達するまでの通信料金を算出する第1算出手段と、算出した前記通信料金に基づいて、前記通信料金更新期間まで使用した場合の想定通信料金を算出する第2算出手段としての機能を有する。
【0034】
機能制限管理部230は、機能制限状態1自動判定部231、機能制限状態更新判定部232、及び機能制限実施部233を備える。機能制限管理部230は、異なる種類のサービスの使用が、あらかじめ指定した指定条件に達した場合、該サービスの使用を個別に制限する制限手段としての機能を有する。また、機能制限管理部230は、算出した前記想定通信料金に基づいて、前記指定条件に達する前に、あらかじめ設定したサービスを制限する制御手段としての機能と、算出した前記想定通信料金に基づいて、前記指定条件に到達時、あらかじめ設定したサービスについては使用制限を実施しない、制御手段としての機能とを有する。
【0035】
〔期間判定部210〕
期間判定部210は、課金締日毎に区切られる通信料金更新期間(例えば、30日又は1月)と、通信料金更新期間より短い指定期間(例えば、1日)と、残日数等の期間を判定する。
【0036】
日時カウント部211は、各期間判定のための日時を経時する。
【0037】
同一日終了判定部212は、1日中繰り返しの制御ループ(図7参照)の終了判定を行う。
【0038】
遷移条件判定期間終了判定部213は、遷移条件判定期間を基に制御ループ(図7参照)の終了判定を行う。
【0039】
通信料金更新期間終了判定部214は、通信料金更新期間終了を判定する。
【0040】
〔通信データ量・通信料金管理部220〕
通信データ量測定部221は、アプリケーション制御部110と通信制御部130間を経由するデータの、データ量の測定を行う。
【0041】
通信料金換算部222は、通信データ量測定部221からの入力を基に、通信データ量に伴う通信料金を算出する。算出方法としては、通信サービスによって決まっている課金体系を予め登録しておき、ユーザが選択する方法や、通信データ量、パケット数単位でユーザが直接指定する方法などが考えられる。ディスプレイ表示部150へ選択肢を表示し、ユーザ入力受信部170から選択、指定内容を入力することで実現する。
【0042】
通信料金更新部223は、1日の通信料金、及び通信料金累計を更新する。通信料金更新部223は、1日使用料金平均算出時の除外判定閾値が指定されている場合、1日使用料金平均算出部225に1日の通信料金を通知する。通信料金更新部223は、1日使用料金平均算出部225に1日の通信料金を通知した後、1日の通信料金をリセットする。通信料金更新部223は、通信料金更新期間の終了時の場合、1日使用料金平均算出部225に通信料金累計を通知する。
【0043】
1日の想定外通信量判定・警告部224は、1日の通信料金が想定外通信量警告閾値を超えた場合にユーザに警告を通知する。通知手段としては、ディスプレイ表示部150に警告メッセージを表示する、音声出力部160から警告音を出力するなどが挙げられる。
【0044】
1日使用料金平均算出部225は、1日の通信料金が除外判定閾値以上であったかどうかを確認する。通信料金更新部223から通知された1日の通信料金が除外判定閾値以上であった場合、除外日数インクリメント、及び除外料金の更新を行う。
【0045】
また、1日使用料金平均算出部225は、通信料金更新期間毎に1日使用料金平均算出を行う。具体的には、通信料金更新部223から通知された通信料金累計と通信料金更新期間の日数を元に1日使用料金平均を算出する。除外判定閾値の指定がある場合、1日使用料金平均算出部225で管理していた除外日数、及び除外料金も考慮して1日使用料金平均算出を行う。1日使用料金平均算出部225は、1日使用料金平均算出後は除外日数、除外料金、及び通信料金累計をリセットする。
【0046】
想定通信料金算出部226は、機能制限状態1自動判定機能が有効である場合、想定通信料金の更新を実施する。
【0047】
〔機能制限管理部230〕
機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態1自動判定機能が有効である場合、想定通信料金を次の遷移条件判定期間で使用することが想定される総額(遷移条件判定期間×1日使用料金平均)に更新し、想定通信料金合計を算出する。
【0048】
機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態1への遷移条件を確認する。機能制限状態2の遷移条件を判断する通信料金累計は変更がないことと、想定通信料金から1日使用料金平均が減算されるだけであることから、機能制限状態1への遷移条件を確認して機能制限状態1から制限無し状態への遷移が必要であれば実施することになる。機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態1から制限無し状態への遷移が必要な場合、機能制限状態更新判定部232へ状態遷移を要求する。機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態1自動判定機能が有効である場合、機能制限状態1への遷移が必要かどうかを判断する。
【0049】
機能制限状態更新判定部232は、判定期間遷移条件1,2を設定する。機能制限状態更新判定部232は、更新された通信料金累計を基に、機能制限状態の更新有無を確認し、必要に応じて状態遷移を実施する。
【0050】
また、機能制限状態更新判定部232は、遷移条件判定期間が通信料金更新期間より小さい場合、判定期間遷移条件1,2を次の遷移条件判定期間に応じて更新する。具体的には、機能制限状態更新判定部232は、通信料金更新期間の最初から次の遷移条件判定期間の最後までの期間についての、通信料金更新期間内での割合を算出し、遷移条件1、遷移条件2からこの割合分の料金を取り出して判定期間遷移条件1,2として設定する。
【0051】
機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態1自動判定機能が無効である場合、機能制限状態更新を実施する。
【0052】
機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態更新を実施する。具体的には、機能制限状態更新判定部232は、入力として、判定に使用する通信料金と、機能制限状態1の判定条件(判定条件1)、機能制限状態2の判定条件(判定条件2)を指定する。ここで、判定条件1、判定条件2はどちらか一方のみ指定することも可能である。指定しない判定条件には、NULLを設定する。最初に判定条件2を満たすか否かを確認し、満たす場合は機能制限状態2に設定する。判定条件2を満たさない場合、判定条件1を満たすか否かを確認し、満たす場合は機能制限状態1に設定する。いずれの条件も満たさない場合、機能制限無しに設定する。
【0053】
機能制限実施部233は、機能制限状態更新判定部232での状態設定を基に、機能制限を実施する。
【0054】
以下、上述のように構成された情報通信端末100の機能制限動作について説明する。
【0055】
まず、本発明の基本的な考え方について説明する。
【0056】
本発明は、指定した条件に達する前に使用可能なサービスを制限できるようにする機能を提案する。本機能制限を利用することで、ユーザは1月に支払う通信料金をコントロールしつつ、制限したくない機能(通話着信、メール受信など)を継続使用することが可能となる。具体的な機能利用イメージを図3に示す。
【0057】
図3は、本機能制限を説明する状態遷移図である。
【0058】
本機能制限は、指定した条件に達する前に使用可能なサービスを制限できるようにする。
【0059】
前記指定した条件とは、「指定条件未達:初期状態」とした場合、「指定条件未達:初期状態」から「指定条件到達直前:機能制限状態1」に遷移する条件と、「指定条件到達直前:機能制限状態1」から「指定条件到達時:機能制限状態2」に遷移する条件と、である。なお、前記指定した条件は、さらに他の条件を付加してもよいし、「指定条件到達直前」と「指定条件到達時:機能制限状態2」のいずれか1つでもよい。
【0060】
図3に示すように、各状態における通信料金とサービスの一例は下記の通りである。
【0061】
[指定条件未達:初期状態]
通信料金:0円
使用可能なサービス:メール、ブラウザ、ダウンロード、SW自動接続
使用禁止サービス:なし
【0062】
[指定条件到達直前:機能制限状態1]
通信料金:3500円
使用可能なサービス:メール、ブラウザ
使用禁止サービス:ダウンロード、SW自動接続
【0063】
[指定条件到達時:機能制限状態2]
通信料金:4000円
使用可能なサービス:なし 但し、着信、メール受信は可能
使用禁止サービス:メール、ブラウザ、ダウンロード、SW自動接続
【0064】
ユーザは、機能制限状態1、機能制限状態2へ遷移する条件(通信料金)を指定する。機能制限状態1への遷移条件を緩く設定(通信料金として低い料金を設定)することで、使用継続したい機能をより長期間使用することができる。
【0065】
本機能制限は、通信データ量から通信料金への換算機能を含む。通信サービス毎に課金体系は提示されていることから、ユーザから通信パケット単位の料金、通信データ量単位の料金を指定しておくことで、実際の通信データ量(IP:Internet Protocol レイヤでのパケットの個数、データサイズ)から通信料金への換算が可能となる。代表的な通信サービスの課金体系は事前に情報端末内に登録しておき、ユーザが選択するという方法も考えられる。
【0066】
ユーザは、初期状態(月の初めなど、通信料金がリセットされたときの状態)、機能制限状態1、機能制限状態2で制限したい機能を選択しておく。情報端末単体で実現できる、メールの送信のみ禁止、通話の発信のみ禁止といった選択も可能とすることで、ユーザとして1月での許容通信料金を超えるリスクをさらに軽減することができる。初期状態で制限したい機能を選択する(完全に使用しない機能を選択することになる)ことで、ユーザの意図しないタイミングで特定機能が自動的に通信を行って、通信料金が増加するといった事態を防ぐこともできる。
【0067】
図3に示すように、1月の通信料金を基に機能制限状態1、機能制限状態2へと自動的に遷移していく。ユーザが通信料金リセット日時を入力しておくことで、該当日時となった際に機能制限状態2から初期状態へ自動的に遷移することができる。通信料金が1月単位で計算されないような通信サービス(日数や1月以上の単位など)である場合などを考慮し、前回リセット時からの日数を指定する方法、特定の日時を複数指定する方法も可能とする。通信料金がリセットされてから、次にリセットされるまでの期間を、以降では通信料金更新期間と呼ぶ。
【0068】
本機能制限は、機能制限状態2への遷移条件(通信料金)を指定するだけで、機能制限状態1への遷移を自動的に実施する機能(機能制限状態1自動判定機能)を含む。前回通信料金更新期間の通信料金を日数で割ることで前回通信料金更新期間における1日当りの通信料金平均を算出する。機能制限を判断する通信料金更新期間について、通信料金更新期間の残日数(初期状態へ遷移するまでの残日数)と通信料金平均を掛け算することで、残日数で使用することが想定される通信料金(想定通信料金)を算出することができる。
【0069】
想定通信料金とその時点までに実際に使用した通信料金を足し算することで、通信料金更新期間における想定通信料金合計を算出することができる。その時点での通信料金が機能制限状態2の遷移条件を満たしていないが、想定通信料金合計が機能制限状態2の遷移条件を満たしている場合、このまま使用しつづけることで通信料金更新期間の使用料金がユーザの許容できる金額を超え、機能制限状態2に遷移する可能性が高いと判断できる。本機能制限により、想定通信料金合計が機能制限状態2の遷移条件を超えた時点で機能制限状態1へ遷移させることで、必要最小限の通信機能しか使用できない機能制限状態2への遷移を先延ばしする、つまり通信料金更新期間において機能制限状態2に遷移することを抑制することが可能である。
【0070】
本機能制限は、1日の通信料金が算出した1日当りの通信料金平均を超えた場合にユーザに警告を表示する機能(想定外通信量警告機能)も有する。算出された1日当りの通信料金平均を参照し、ユーザが警告を出すタイミングを通信料金で指定することも可能である。本機能制限により、想定外の大容量通信を実施して、当月(通信料金リセットまでの期間)の早いタイミングで機能制限状態2へ遷移せざるを得なくなるといった事態を抑制することが可能である。
【0071】
上記1日当りの通信料金平均について、算出方法は前回の通信料金更新期間における通信料金合計からに限定するわけではなく、より長い期間、もしくはより短い期間からの算出としてもよい。
【0072】
本機能制限は、それまでの1日当りの通信料金平均を大幅に上回る、一時的な大容量通信を実施した日などを1日当りの通信料金平均の算出から除く機能(除外日判定機能)を有する。1日当りの通信料金が閾値(1日当りの通信料金平均に一定料金加算した値、もしくは1日当りの通信料金平均の倍数値など)を超えた日と、そのときの1日の通信料金を記録しておく。閾値超過日数とそれぞれの日の通信料金合計を、算出期間の総日数、総通信料金からそれぞれ引き算した上で、1日当りの通信料金平均を算出する。除外日判定機能は、本機能制限で使用する1日当りの通信料金平均の確度を高める上で有効に活用することができる。
【0073】
機能制限状態1,2への遷移条件を判定する際の判定期間(遷移条件判定期間)について、通信料金更新期間よりも短く設定することが可能である。設定しない場合は、遷移条件判定期間=通信料金更新期間となる。
【0074】
本機能制限は、通信料金更新期間と遷移条件判定期間の割合によって、通信料金更新期間における機能制限状態1への遷移条件、機能制限状態2への遷移条件から、判定期間内での機能制限状態1への遷移条件(判定期間遷移条件1)、機能制限状態2への遷移条件(判定期間遷移条件2)を算出する。それぞれの判定期間内で判定期間遷移条件1、判定期間遷移条件2を使用しての状態遷移を実施することで、判定期間毎の通信機能の使いすぎを早めに検出し、機能制限をかけることができる。
【0075】
次に、本発明の基本的な考え方に基づく本実施の形態の情報通信端末100の機能制限動作について説明する。
【0076】
図4は、状態遷移判定期間の短縮を説明する図である。図4(a)は、状態遷移判定期間を通信料金更新期間(30日)と同じに設定した場合の状態遷移例(ケース1)を示し、図4(b)は、状態遷移判定期間を通信料金更新期間(30日)の1/3となる10日に設定した場合の状態遷移例(ケース2)を示している。
【0077】
機能制限状態1への遷移条件を3300円、機能制限状態2への遷移条件を4200円と設定した場合、最初の状態遷移判定期間(図4(2)まで、参照)における判定期間遷移条件1、判定期間遷移条件2は、それぞれ1/3として1100円、1400円となる。
【0078】
図4ケース1(1)の時点では状態遷移がなく、ケース2(1)の時点では、使用料金が1100円を超えることで機能制限状態1へと遷移する。
【0079】
図4(2)の時点では、次の状態遷移判定期間に入ることから、判定期間遷移条件1、判定期間遷移条件2を更新する。
【0080】
図4(4)までの期間(20日)での遷移条件は通信料金更新期間(30日)の2/3として計算する。計算結果として、図4(2)から(4)までの期間における判定期間遷移条件1、判定期間遷移条件2がそれぞれ2200円、2800円となる。
【0081】
図4ケース2(2)の時点では、使用料金が1100円以上2200円未満であったことから、機能制限状態1から初期状態へと遷移している。図4ケース2についてはその後、図4(3)で機能制限状態1へ、図4(4)で機能制限状態2へと遷移する。
【0082】
図4ケース1では図4(5)で機能制限状態1へ遷移する。
【0083】
図4ケース2(6)では最後の状態遷移判定期間に入り、判定期間遷移条件1、判定期間遷移条件2を更新することで、機能制限状態2から機能制限状態1へと遷移している。
【0084】
図4(7)ではケース1、ケース2共に機能制限状態2へと遷移する。
【0085】
遷移条件判定期間の整数倍が通信料金更新期間とならないような設定となった場合、いずれかの遷移条件判定期間を調整し、通信料金更新期間の最後が遷移条件判定期間の区切りとなるようにする。
【0086】
また、通信料金更新期間が31日、遷移条件判定期間を10日と設定した場合には、10日、10日、11日といった遷移条件判定期間として制御する。11日の最後の1日(余剰日)は、状態遷移制御上は前日から日が変わっていないものとして扱うことで、実現を容易にすることができる。但し、1日当りの通信料金平均は、余剰日についても区別して算出できることが望ましい。
【0087】
図4の例では、遷移条件を判定する際の判定期間を短くする場合(ケース2)としない場合(ケース1)の比較を行うため、機能制限状態1、機能制限状態2に入ってからも通信使用量が減らないような極端なケースを示している。実際の使用状況においては、機能制限状態1に早めに遷移することで通信使用量が抑えられるため、上記ケース2では機能制限状態2に入ることを抑制できると考えられる。また、上記ケース1では通信料金更新期間の初期に通信量を多く使用してしまうと、その月のほとんどを機能制限状態1で使用しなければならなくなるが、上記ケース2では通信料金更新期間の後半でも初期状態として使用できる余地を残すことができる。
【0088】
図4の例では、機能制限状態1への遷移条件、機能制限状態2への遷移条件を両方指定しているが、機能制限状態2への遷移条件だけを指定しての機能制限状態1自動判定機能を利用することも可能である。図4の例での説明のように、各状態遷移判定期間において判定期間遷移条件2を算出し、判定期間遷移条件2と1日の使用料金平均、状態遷移判定期間内での残日数から機能制限状態1への遷移をするかどうか判定することになる。
【0089】
図5は、機能制限状態1自動判定機能利用例を示す図である。図5は、状態遷移判定期間:10日、判定期間遷移条件2:1400円時の機能制限状態1自動判定機能利用例である。
【0090】
図5ケース1では、1日の通信料金平均が100円であった場合を示しており、実際の使用料金が通信料金平均内である限り機能制限がかからない(使用日数0〜3)。しかし、使用日数4〜5では、実際の使用料金が通信料金平均を超えており、使用日数5〜7において機能制限状態1へと遷移している。
【0091】
機能制限状態1へ遷移することで使用料金を通信料金平均内に収めるようにすると、使用日数8〜9で機能制限無しの状態へ戻すことができている。
【0092】
図5ケース2では、1日の通信料金平均が200円であった場合を示しており、使用日数0より機能制限状態1となっている。ケース1と同様、実際の使用料金を1日の使用料金平均以下に抑えることで、使用日数4以降で機能制限無しの状態へ遷移できている。
【0093】
次に、通信機能の制限方法について説明する。
【0094】
実現例の一つに情報端末内でポートフィルタリング機能を使用することで特定機能による通信を制限する方法が挙げられる。
【0095】
インターネットに関連する番号を統合管理している組織であるInternet Assigned Numbers Authority(IANA)では、特定のポート番号とそのポート番号を用いるアプリケーションの組合せを管理している。
【0096】
図6は、TCPやUDPにおける代表的なポート番号と用途(アプリケーション)とを表にして示す図である。
【0097】
図6に示すように、代表的なポート番号は、20/TCP、25/TCP,UDP、109/TCP、110/TCP、80/TCP,UDPがある。これらポート番号に対応する用途(アプリケーション)は、File Transfer Protocol(FTP)-データ転送ポート、Simple Mail Transfer Protocol(SMTP)-メール配信プロトコル、Post Office Protocol2(POP2)、Post Office Protocol3(POP3)、Hypertext Transfer Protocol(HTTP)である。
【0098】
例えば、上記ポート番号の25番の使用を禁止することでメールの送信を禁止することになる。また、POP3を利用するメールアプリケーションを使用している場合、上記ポート番号の110番の使用を禁止することでメールの受信を禁止することができる。インターネットブラウザ使用禁止については、上記ポート番号の80番を禁止することで実現することができる。FTPを使用するファイルの送受信は、上記ポート番号の20番の禁止で実現することになる。
【0099】
これら以外にも、メールのサービスやアプリケーションによって使用するポートが複数用意されている。IANAで定められたポートとアプリケーションのリストを初期値として保持しておき、機能制限ポートグループ(初期の状態ではメール送信、メール受信、発信、着信、ブラウザ、ダウンロード、SW自動接続などが考えられる)に関連するポートを割り当てておく。そして、ユーザが機能制限の初期状態、機能制限状態1、機能制限状態2それぞれで制限したい機能制限ポートグループを選択することで、本通信機能の制限方法が実現可能である。
【0100】
アプリケーションによってはIANAに未登録のポート番号を使用していることもあるため、機能制限ポートグループはユーザによりカスタマイズできるものとする。また、機能制限ポートグループのグループ自体の追加、ポートグループへのポート番号の追加削除などができるものとする。
【0101】
特定のアプリケーションが使用するポート番号を知る方法としては、OSが提供する通信中コネクションの状態表示を利用することができる。例えば、Windows(登録商標)XPSP2では「netstat-b」コマンドにより、通信に関連付けられている実行ファイルやコンポーネントと、それらが使用している通信プロトコル、IPアドレス、ポート番号を表示することができる。機能制限ポートグループのカスタマイズ機能に「netstat-b」コマンド相当の情報表示を行うボタンを備えることで、ユーザによる機能制限ポートグループカスタマイズのサポートを行う。
【0102】
機能制限ポートグループに実行ファイルやコンポーネント名を指定することができるものとする。「netstat-b」コマンド相当の情報を利用し、実行ファイルやコンポーネント名からポート番号を自動的に検出(ポート番号自動検出機能)し、関連するポートの通信を禁止することで機能制限を行う。
【0103】
上記では、電話の発信、着信も対象としているが、あくまでIPパケットを使用した電話を想定したものである。回線交換系の電話については、IPパケットによる通信料金の算出ができないことや、ポート制限による通話禁止ができないことから、本通信機能の制限方法の対象としていない。
【0104】
メールの受信についてはネットワークからの自動配信が設定されている場合は情報端末だけでは止めることができない。機能制限状態2でメールの受信を含めて完全に通信をしない選択をしたいユーザのために、機能制限状態2となったタイミングで電波OFFモード(オフラインモード)の設定を自動的に行い、そのことをユーザに通知することができるものとする。メールの受信だけを止めて、他に制限しない機能を残しておきたいユーザのことも考慮し、機能制限状態2となったタイミングで電波OFFモード(オフラインモード)の設定を行うこと、もしくはネットワークからの自動配信を停止する設定を行うことをユーザに通知することもできるものとする。
【0105】
設定完了するまでは画面上に継続表示し、電波OFFモード(オフラインモード)の設定が完了することで、本通信機能の制限方法の通知の表示を消去する。ユーザの操作の手間を省く目的で、「機能制限状態2に遷移した段階で「電波OFFモード(オフラインモード)の設定を行ってよいか」という質問形式で表示し、一操作で電波OFFモード(オフラインモード)の設定を可能としてもよい。
【0106】
機能制限状態2から初期状態へ遷移するときは、自動的に電波OFFモード(オフラインモード)を解除する、「電波OFFモード(オフラインモード)を解除してよいか」という質問形式で表示する、電波OFFモード(オフラインモード)の解除可能というメッセージを表示するといった方法が選択可能である。
【0107】
このように、本通信機能の制限方法によれば、ユーザは1月の通信料金を自分が許容できる料金までに抑制することができ、かつ使用したい機能は制限されることなく継続使用できる効果がある。
【0108】
図7は、情報通信端末100の機能制限制御を示すフローチャートである。図7は、本機能制限制御のメインフローであり、図2の通信ドライバ部120により実行される。図中、Sはフローの各ステップを示す。
【0109】
まず、ステップS101で、通信ドライバ部120は、機能制限ポート(図6参照)グループのカスタマイズを行う。
【0110】
ステップS102では、通信ドライバ部120は、ユーザによる機能制限のための初期設定を行う。機能制限のための初期設定は、以下の通りである。
【0111】
[各状態での制限機能、遷移条件(通信料金)指定]
・初期状態
・機能制限状態1 (遷移条件1)
・機能制限状態2 (遷移条件2)
通信料金更新期間指定
機能制限状態1自動判定機能-有効無効指定
想定外通信量警告機能での警告表示料金指定
除外日判定機能の閾値(除外判定閾値)指定
遷移条件判定期間指定(≦通信料金更新期間)
1日使用料金平均初期値
なお、デフォルト値による自動設定も可能である。
【0112】
ユーザからの入力を受け付けた後、ステップS103で通信ドライバ部120は、機能制限状態1自動判定機能は有効か否かを判別する。
【0113】
機能制限状態1自動判定機能が有効の場合は、ステップS104で通信ドライバ部120は、想定通信料金の初期値を算出してステップS105に移行する。想定通信料金の初期値は、遷移条件判定期間×1日使用料金平均により算出する。機能制限状態1自動判定機能が無効の場合は、そのままステップS105に移行する。
【0114】
ステップS105のループ端で、通信ドライバ部120は、情報通信端末100の電源がONである限り繰り返す制御ループに入る。
【0115】
ステップS106では、通信ドライバ部120は、遷移条件判定期間を確認する。遷移条件判定期間が通信料金更新期間より小さい場合は、ステップS107で通信ドライバ部120は、判定期間遷移条件1,2を算出してステップS109に移行する。上記判定期間遷移条件1,2は、機能制限状態更新判定部232により使用される。遷移条件判定期間が通信料金更新期間と同じ場合は、ステップS108で通信ドライバ部120は、判定期間遷移条件1,2に遷移条件1,2を設定してステップS109に移行する。
【0116】
ステップS109のループ端で、遷移条件判定期間中繰り返す制御ループに入る。本制御ループの終了判定は、遷移条件判定期間を基に遷移条件判定期間終了判定部213が判定する。
【0117】
遷移条件判定期間中繰り返しの制御ループ内では、ステップS110及びステップS111の同一日中繰り返しの制御ループと、ステップS112の同一日終了時処理を行う。1日中繰り返しの制御ループの終了判定は、同一日終了判定部212が判定する。上記ステップS111の同一日内の処理については、図8により後述し、上記ステップS112の同一日終了時処理については、図9により後述する。
【0118】
遷移条件判定期間が終了し、遷移条件判定期間中繰り返しの制御ループを抜けると、ステップS113で、通信ドライバ部120は、遷移条件判定期間終了時処理を実施する。上記ステップS113の遷移条件判定期間終了時処理については、図10により後述する。
【0119】
図8は、図7の同一日中繰り返しの制御ループ内で実施している同一日内の処理を示すフローチャートである。本フローは、図7のステップS111のサブルーチンである。
【0120】
まず、ステップS201で、通信データ量測定部221は、IPパケットを監視し、通信データ量を測定する。
【0121】
ステップS202では、通信料金換算部222は、換算機能により、通信データ量から通信料金を算出する。通信料金換算部222は、通信データ量測定部221からの入力を基に、通信データ量に伴う通信料金を算出する。
【0122】
ステップS203では、通信料金更新部223は、1日の通信料金、通信料金累計を更新する。
【0123】
ステップS204で、1日の想定外通信量判定・警告部224は、想定外通信量の発生を確認する。具体的には、想定外通信量警告機能による警告表示料金が1日の通信料金以下(警告表示料金≦1日の通信料金)か否かにより想定外通信量の発生を確認する。
【0124】
想定外通信量発生を確認した場合、ステップS205で1日の想定外通信量判定・警告部224は、想定外通信量発生による警告を実施してステップS206に進む。想定外通信量発生がない場合、そのままステップS206に進む。すなわち、1日の想定外通信量判定・警告部224は、1日の通信料金が想定外通信量警告閾値を超えた場合にユーザに警告を通知する。
【0125】
ステップS206では、機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態1自動判定機能は有効か否かを判別する。
【0126】
機能制限状態1自動判定機能は有効の場合は、ステップS207で機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態を更新する。機能制限状態1自動判定機能有効の場合の機能制限状態更新は、具体的には通信料金累計、NULL、及び判定期間遷移条件2の更新である。本ステップS207と後述するステップS211により、機能制限状態更新判定部232は、更新された通信料金累計を基に、機能制限状態の更新有無を確認し、必要に応じて状態遷移を実施する。
【0127】
ステップS208では、機能制限状態1自動判定部231は、機能制限無し状態か機能制限状態(機能制限状態1又は機能制限状態2)かを判別する。
【0128】
機能制限無し状態の場合は、ステップS209で機能制限実施部233は、想定通信料金と通信料金累計を加算し、想定通信料金合計を算出する。
【0129】
ステップS210では、機能制限実施部233は、機能制限状態更新(想定通信料金合計、判定期間遷移条件2、NULL)して本同一日内の処理を終え、図7のステップS111に戻る。
【0130】
上記ステップS208で機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態(機能制限状態1又は機能制限状態2)の場合は、ステップS209,S210をスキップして本同一日内の処理を終え、図7のステップS111に戻る。
【0131】
一方、上記ステップS206で機能制限状態1自動判定機能は無効の場合は、ステップS211で機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態を更新して本同一日内の処理を終え、図7のステップS111に戻る。機能制限状態1自動判定機能無効の場合の機能制限状態更新は、具体的には想定通信料金合計、判定期間遷移条件2、及びNULLの更新である。
【0132】
このように、上記ステップS206で機能制限状態1自動判定機能が有効である場合、上記ステップS208で機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態1への遷移が必要かどうか判断する。ステップS209で機能制限実施部233は、機能制限状態更新判定部232での状態設定を基に、機能制限を実施する。
【0133】
図9は、図7の同一日中繰り返しの制御ループ内で実施している同一日終了時処理の処理を示すフローチャートである。本フローは、図7のステップS112のサブルーチンである。
【0134】
1日使用料金平均算出時の除外判定閾値が指定されている場合、通信料金更新部223より1日使用料金平均算出部225に今回の1日の通信料金が通知される。
【0135】
まず、ステップS301で、1日使用料金平均算出部225は、除外判定閾値指定有無を判別する。
【0136】
除外判定閾値指定が有る場合は、ステップS302で1日使用料金平均算出部225は、1日の通信料金が除外判定閾値より大きい(1日の通信料金>除外判定閾値)か否かを判別する。
【0137】
1日の通信料金が除外判定閾値より大きい場合は、ステップS303で1日使用料金平均算出部225は、除外日数インクリメントする。
【0138】
次いで、ステップS304で除外料金に今回の1日の通信料金を加算してステップS305に進む。
【0139】
上記ステップS301で除外判定閾値指定が無い場合は、そのままステップS305に進む。上記ステップS302で1日の通信料金が除外判定閾値以下の場合は、ステップS303,304をスキップしてステップS305に進む。
【0140】
ステップS305では、通信料金更新部223は、1日の通信料金をリセットする。
【0141】
ここまでの処理では、1日使用料金平均算出部225は、今回の1日の通信料金が除外判定閾値以上であったかどうかを確認する。今回の1日の通信料金が除外判定閾値以上であった場合、1日使用料金平均算出部225は、除外日数インクリメント、除外料金の更新を行う。また、通信料金更新部223は、1日使用料金平均算出部225へ今回の1日の通信料金を通知した後、1日の通信料金をリセットする。
【0142】
ステップS306で、機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態1自動判定機能は有効か否かを判別する。
【0143】
機能制限状態1自動判定機能が有効の場合、ステップS307で想定通信料金算出部226は、想定通信料金を更新する。具体的には、1日経過したことで通信料金更新期間の残日数を1日減らすことになり、現在の想定通信料金から1日分の想定通信料金(1日使用料金平均)を減算する。
【0144】
ステップS308では、機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態1か1以外かを判別する。
【0145】
機能制限状態1の場合は、ステップS309で機能制限実施部233は、想定通信料金と通信料金累計を加算し、想定通信料金合計を算出する。
【0146】
ステップS310では、機能制限状態更新して本同一日終了時処理を終え、図7のステップS112に戻る。機能制限状態1の場合の機能制限状態更新は、想定通信料金合計、判定期間遷移条件2、及びNULLの更新である。
【0147】
一方、上記ステップS306で機能制限状態1自動判定機能は無効の場合、あるいは上記ステップS308で機能制限状態1以外の場合は、本同一日終了時処理を終え、図7のステップS112に戻る。
【0148】
ステップS306以降の処理では、機能制限状態1自動判定機能が有効である場合、想定通信料金算出部226は、想定通信料金の更新を実施する。また、機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態1への遷移条件を確認する。機能制限状態2の遷移条件を判断する通信料金累計は変更がないことと、想定通信料金から1日使用料金平均が減算されるだけであることから、機能制限状態1への遷移条件を確認して機能制限状態1から制限無し状態への遷移が必要であれば実施することになる。
【0149】
機能制限状態1から制限無し状態への遷移が必要な場合、機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態更新判定部232に状態遷移を要求する。その後、機能制限実施部233は、状態に応じた機能制限を実施する。
【0150】
図10は、図7の同一日中繰り返しの制御ループ内で実施している遷移条件判定期間終了時処理を示すフローチャートである。本フローは、図7のステップS113のサブルーチンである。
【0151】
遷移条件判定期間終了時は、通信料金更新期間の終了時と重なることもある。通信料金更新期間の終了時は必ず遷移条件判定期間終了時でもある。
【0152】
まず、ステップS401で、通信料金更新部223は、通信料金更新期間終了時か否かを判別する。通信料金更新期間終了時でない場合は、ステップS407に進む。
【0153】
通信料金更新期間終了時の場合は、ステップS402で通信料金更新部223は、除外判定閾値指定有無を判別する。通信料金更新期間の終了時の場合、通信料金更新部223は、1日使用料金平均算出部225に通信料金累計を通知する。
【0154】
除外判定閾値指定が有る場合は、ステップS403で1日使用料金平均算出部225は、1日使用料金平均(除外日有り)を算出する。具体的には、1日使用料金平均(除外日有り)は、(通信料金累計−除外料金)/(通信料金更新期間(日数)−除外日数)により算出する。
【0155】
ステップS404では、1日使用料金平均算出部225は、除外日数、及び除外料金をリセットしてステップS406に進む。
【0156】
上記ステップS402で除外判定閾値指定が無い場合は、ステップS405で1日使用料金平均算出部225は、1日使用料金平均(除外日無し)を算出してステップS406に進む。具体的には、1日使用料金平均(除外日無し)は、通信料金累計/(通信料金更新期間(日数)により算出する。
【0157】
ステップS406では、1日使用料金平均算出部225は、通信料金累計をリセットする。
【0158】
ここまでの処理では、1日使用料金平均算出部225は、除外判定閾値の指定がある場合、管理していた除外日数、除外料金を使用して1日使用料金平均算出を行う。1日使用料金平均算出部225は、1日使用料金平均算出後は除外日数、除外料金、通信料金累計をリセットする。
【0159】
ステップS407では、機能制限状態更新判定部232は、遷移条件判定期間を確認する。
【0160】
遷移条件判定期間が通信料金更新期間より小さい場合は、ステップS408で機能制限状態更新判定部232は、判定期間遷移条件1,2を更新してステップS409に進む。遷移条件判定期間が通信料金更新期間と同じ場合は、そのままステップS409に進む。
【0161】
ステップS409では、機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態1自動判定機能は有効か否かを判別する。
【0162】
機能制限状態1自動判定機能は有効の場合は、ステップS410で機能制限状態1自動判定部231は、想定通信料金を更新する。想定通信料金とは、遷移条件判定期間×1日使用料金平均をいう。想定通信料金は、機能制限状態1,2への遷移条件それぞれに以下の値を掛け算することなどで算出する。すなわち、想定通信料金は、(通信料金更新期間の最初から次の遷移条件判定期間の最終日までの日数)/通信料金更新期間日数により算出する。
【0163】
ステップS411では、想定通信料金と通信料金累計を加算し、想定通信料金合計を算出する。
【0164】
ステップS412では、機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態を更新する。この機能制限状態更新は、具体的には通信料金累計、NULL、及び判定期間遷移条件2の更新である。
【0165】
ステップS413では、機能制限状態2以外か否かを判別する。
【0166】
機能制限状態2以外の場合は、ステップS414で機能制限実施部233は、機能制限状態を更新して本遷移条件判定期間終了時処理を終え、図7のステップS113に戻る。この機能制限状態更新は、具体的には想定通信料金合計、判定期間遷移条件2、及びNULLの更新である。
【0167】
機能制限状態2以外でない場合は、機能制限実施部233は、機能制限状態2であると判断して本遷移条件判定期間終了時処理を終える。
【0168】
一方、上記ステップS409で機能制限状態1自動判定機能は無効の場合は、ステップS415で機能制限状態1自動判定部231は、機能制限状態を更新して本遷移条件判定期間終了時処理を終え、図7のステップS113に戻る。この機能制限状態は、具体的には通信料金累計、判定期間遷移条件1、及び判定期間遷移条件2である。
【0169】
ステップS407以降の処理では、遷移条件判定期間が通信料金更新期間より小さい場合、機能制限状態更新判定部232は、判定期間遷移条件1,2を次の遷移条件判定期間に応じて更新する。具体的には、機能制限状態更新判定部232は、通信料金更新期間の最初から次の遷移条件判定期間の最後までの期間についての、通信料金更新期間内での割合を算出し、遷移条件1、遷移条件2からこの割合分の料金を取り出して判定期間遷移条件1,2として設定する。
【0170】
機能制限状態1自動判定機能が無効である場合、機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態更新を実施する。そして、機能制限実施部233は、状態に応じた機能制限を実施して終了となる。
【0171】
また、機能制限状態1自動判定機能が有効である場合、機能制限状態1自動判定部231は、想定通信料金を次の遷移条件判定期間で使用することが想定される総額(遷移条件判定期間×1日使用料金平均)に更新し、想定通信料金合計を算出する。その後、機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態更新を実施する。そして、機能制限実施部233は、状態に応じた機能制限を実施して終了となる。
【0172】
図11は、機能制限状態更新(通信料金、判定条件1、判定条件2)処理を示すフローチャートである。図11は、図2の機能制限状態更新判定部232により実行される。
【0173】
ステップS501で、機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態2を判定する。機能制限状態2判定は、判定条件2≠NULLかつ通信料金≧判定条件2であるとき、機能制限状態2であると判定する。
【0174】
機能制限状態2判定の場合は、ステップS502で機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態2に設定して本機能制限状態更新フローを終了する。
【0175】
上記ステップS501で機能制限状態2以外の場合は、ステップS503で、機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態1を判定する。機能制限状態1判定は、判定条件1≠NULLかつ通信料金≧判定条件1であるとき、機能制限状態1であると判定する。
【0176】
機能制限状態1判定の場合は、ステップS504で機能制限状態更新判定部232は、機能制限状態1に設定して本機能制限状態更新フローを終了する。
【0177】
上記ステップS503で機能制限状態1以外の場合は、ステップS505で、機能制限状態更新判定部232は、機能制限無しに設定して本機能制限状態更新を終了する。
【0178】
このように、機能制限状態更新判定部232は、入力として、判定に使用する通信料金と、機能制限状態1の判定条件(判定条件1)、機能制限状態2の判定条件(判定条件2)を指定する。判定条件1、判定条件2はどちらか一方のみ指定することも可能である。指定しない判定条件には、NULLを設定する。機能制限状態更新判定部232は、最初に判定条件2を満たすか確認し、満たす場合は機能制限状態2に設定する。判定条件2を満たさない場合、判定条件1を満たすかを確認し、満たす場合は機能制限状態1に設定する。いずれの条件も満たさない場合、機能制限無しに設定する。
【0179】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、情報通信端末100は、異なる種類のサービスをそれぞれ実行可能なアプリケーション制御部110と、通信ドライバ部120とを備える。通信ドライバ部120は、課金締日毎に区切られる通信料金更新期間に対して、前記通信料金更新期間より短い指定期間において前記サービスの利用状態を判定する期間判定部210と、を備える。通信ドライバ部120は、期間判定部210の判定結果に基づいて、所定期間当たりの前記サービスの使用料金を算出し、該所定期間当たりの前記サービスの使用料金を基に、前記指定期間に達するまでの通信料金を算出する第1算出手段と、算出した前記通信料金に基づいて、前記通信料金更新期間まで使用した場合の想定通信料金を算出する第2算出手段としての機能を有する通信データ量・通信料金管理部220を備える。通信ドライバ部120は、異なる種類のサービスの使用が、あらかじめ指定した指定条件に達した場合、該サービスの使用を個別に制限する制限手段としての機能を有する機能制限管理部230を備える。また、機能制限管理部230は、算出した前記想定通信料金に基づいて、前記指定条件に到達時、あらかじめ設定したサービスについては使用制限を実施しない。
【0180】
以上の構成により、許容可能な課金範囲内で通信料金更新期間(例えば1月分)のサービス使用ができ、メール(課金対象でもデータサイズ小のもの)は継続的に使用することができる。すなわち、ユーザが想定する以上のデータ通信使用を抑制することができ、1月毎の通信料金をコントロールすることができる。その結果、通信料金更新期間(1月)の通信料金を、ユーザが許容できる料金までに抑制することができ、かつ使用したい機能は制限されることなく継続使用することができる。
【0181】
以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはない。
【0182】
上記実施の形態では、図2に示す通信ドライバ部120の各機能ブロックが、期間判定、通信データ量・通信料金算出、機能制限を実施する構成を示したが、各機能ブロックの機能割り振りはこれに限定されない。すなわち、図2に示す機能ブロック、図7乃至図11に示す制御フローと同様の制御が可能となる構成、制御手順をすべて含むものである。
【0183】
上記実施の形態では、情報通信端末という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、装置は無線通信端末、LTE端末、移動通信システム、方法は通信制御方法等であってもよい。
【0184】
さらに、上記情報通信端末を構成する各構成部、例えば通信制御部の種類、通信ドライバ部などは前述した実施の形態に限られない。例えば、情報通信端末は、カメラ付き携帯電話機/PHS(Personal Handy-Phone System)の携帯通信端末、スマートホン、PDA(Personal Digital Assistants)等の携帯情報端末に適用してもよい。
【0185】
上記実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
【0186】
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0187】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0188】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適用等が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0189】
本発明の情報通信端末は、3GPP LTE方式の通信システムに用いられる情報通信端末に有用である。特に、通信の際に使用するパケットデータ量を基に課金が発生する通信システムを使用する情報通信端末に適用して好適である。
【符号の説明】
【0190】
100 情報通信端末
110 アプリケーション制御部
120 通信ドライバ部
130 通信制御部
140 情報端末制御部
150 ディスプレイ表示部
160 音声出力部
170 ユーザ入力受信部
180 情報端末ユーザインタフェース部
190 アンテナ部
210 期間判定部
211 日時カウント部
212 同一日終了判定部
213 遷移条件判定期間終了判定部
214 通信料金更新期間終了判定部
220 通信データ量・通信料金管理部
221 通信データ量測定部
222 通信料金換算部
223 通信料金更新部
224 1日の想定外通信量判定・警告部
225 1日使用料金平均算出部
226 想定通信料金算出部
230 機能制限管理部
231 機能制限状態1自動判定部
232 機能制限状態更新判定部
233 機能制限実施部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる種類のサービスをそれぞれ実行可能な実行手段と、
前記サービスの使用が、あらかじめ指定した指定条件に達した場合、該サービスの使用を個別に制限する制限手段と、
課金締日毎に区切られる通信料金更新期間に対して、前記通信料金更新期間より短い指定期間において前記サービスの利用状態を判定する判定手段と、
前記判定結果に基づいて、所定期間当たりの前記サービスの使用料金を算出し、該所定期間当たりの前記サービスの使用料金を基に、前記指定期間に達するまでの通信料金を算出する第1算出手段と、
算出した前記通信料金に基づいて、前記通信料金更新期間まで使用した場合の想定通信料金を算出する第2算出手段と、を備え、
前記制限手段は、
算出した前記想定通信料金に基づいて、前記指定条件に達する前に、あらかじめ設定したサービスを制限する、情報通信端末。
【請求項2】
前記制限手段は、
算出した前記想定通信料金に基づいて、前記指定条件に到達時、あらかじめ設定したサービスについては使用制限を実施しない、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項3】
前記制限手段は、複数の指定条件に応じて前記サービスの使用を制限する、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項4】
前記実行手段は、着信、メール受信、メール発信、ブラウザ、ダウンロード、又はSW自動接続を実行可能であり、
前記制限手段は、SW自動接続、ダウンロード、ブラウザ、及びメール発信の順に使用を制限する、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項5】
前記制限手段は、通話着信、メール受信については使用を制限しない、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項6】
前記制限手段は、特定機能制限状態時、電波OFFモードを設定してメール受信を制限する、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項7】
前記制限手段は、ポートフィルタリング機能を使用して特定機能による通信を制限する、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項8】
通信プロトコル、通信ポートをグループ化した機能制限ポートグループを保持する通信手段を備え、
前記制限手段は、前記機能制限ポートグループから、制限するグループを指定する、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項9】
ユーザによる前記機能制限ポートグループの追加、削除、又はカスタマイズを受付ける入力手段を有する、請求項8記載の情報通信端末。
【請求項10】
前記機能制限ポートグループは、アプリケーション名と、通信プロトコル、ポート番号、及び通信相手のIPアドレスとを対応付けて保持する、請求項8記載の情報通信端末。
【請求項11】
前記第1算出手段は、パケット通信データ量、パケット数、又は課金条件を基に、前記指定期間に達するまでの通信料金を算出する、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項12】
前記第1算出手段は、前記所定期間当たりの前記サービスの使用料金が、該所定期間当たりの前記サービスの使用料金の平均値を所定以上超える場合、前記通信料金の算出データに含めない、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項13】
前記所定期間当たりの前記サービスの使用料金が、該所定期間当たりの前記サービスの使用料金の平均値を所定以上超える場合に警告を出す警告手段を備える、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項14】
前記通信料金更新期間は、1月又は30日であり、
前記所定期間は、1日である、請求項1記載の情報通信端末。
【請求項15】
前記指定条件は、通信使用料金である、請求項1記載の情報通信端末。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−5217(P2013−5217A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134199(P2011−134199)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】