説明

情報配信システムにおける端末装置及びその情報処理プログラム並びに情報処理方法

【課題】コンテンツ情報を保持する端末装置の数を考慮して、端末装置間におけるコンテンツ情報の配信を行うことにより、安定的に所望のコンテンツの配信を端末装置において受けることを可能とする端末装置及びその情報処理プログラム並びに情報処理方法を提供すること。
【解決手段】ネットワーク8を介して互いに接続された複数の端末装置1の参加により形成され、前記端末装置1間でコンテンツ情報の送受信を行う情報配信システムSにおける前記端末装置1において、前記情報配信システムSへの自装置の参加時間を計時する参加時間計時手段と、前記参加時間計時手段によって計時した自装置の参加時間に基づいて、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定する取得可能コンテンツ決定手段と、を備えたことを特徴とする端末装置1とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報配信システムにおける端末装置及びその情報処理プログラム並びに情報処理方法の技術分野に属し、より詳細には、ネットワークを介して互いに接続された複数の端末装置の参加により形成され、これらの端末装置間で音楽データや映画データなどのコンテンツ情報の送受信を行う情報配信システムにおける端末装置及びその情報処理プログラム並びに情報処理方法の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年、ブロードバンドの普及に伴って、音楽データや映画データなどのコンテンツ情報を配信する情報配信サービスが人気となっている。例えば、VOD(ビデオオンデマンド)のように利用者の要求に応じてコンテンツ情報を配信するサービスが知られている。
【0003】
この種の情報配信サービスは、サーバクライアント方式による配信形態が主流であったが、最近では、この方式に代わる新しい配信形態として端末装置間でコンテンツ情報を送受信するP2P(Peer to Peer)型の配信形態が注目されている。
【0004】
このP2P型の情報配信システムは、ネットワークを介して互いに接続された複数の端末装置(ノード装置)の参加により形成され、ある端末装置の利用者が取得しようとするコンテンツ情報を、そのコンテンツ情報の一部又は全部を保持する他の端末装置から取得するものである。
【0005】
例えば、特許文献1に記載の情報配信システムでは、各端末装置が当該情報配信システムに参加している全ての端末装置の所在情報(IPアドレスなど)を認識しているわけではなく、参加の際などに得られる一部の端末装置への所在情報だけを保持しており、かかる所在情報に基づき、コンテンツ情報の検索を行って端末装置間でコンテンツ情報の送受信を行うようにしている。
【特許文献1】特開2006−197400号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、この種の情報配信システムでは、端末装置で送受信できないときに端末装置からの要求によりコンテンツ情報を送信するサーバ装置がネットワーク上に配置されており、これにより、安定的に所望のコンテンツ情報の配信を行っている。
【0007】
しかしながら、情報配信システムにおいてコンテンツ情報を保持している端末装置(以下、「コンテンツ保持端末装置」と呼ぶ。)が当該システムから脱退した場合、コンテンツ保持端末装置が減少することになる。このとき、同一のコンテンツ情報を保持するコンテンツ保持端末装置が全て脱退した場合には、当該コンテンツ情報を取得しようとする端末装置は、ネットワーク上に別途設けられた上述のサーバ装置へコンテンツ情報を要求することになる。
【0008】
従って、保持する端末装置が無くなったコンテンツ情報を要求する端末装置が多い場合やコンテンツ保持端末装置が少ないためにコンテンツ情報の送受信が端末装置間でできなかった場合、端末装置がコンテンツ情報をサーバ装置から取得するようになるため、サーバ装置の負荷が増加することになる。このサーバ装置の負荷は、情報配信システムに参加している端末装置の数が多ければ多いほど、そして脱退する端末装置の数が多ければ多いほど問題となり、サーバ装置が十分にコンテンツ情報の送信ができなくなって情報配信システムで安定的に所望のコンテンツ情報の配信を行うことができなくなる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ネットワークを介して互いに接続された複数の端末装置の参加により形成され、前記端末装置間でコンテンツ情報の送受信を行う情報配信システムにおける前記端末装置において、前記情報配信システムへの自装置の参加時間を計時する参加時間計時手段と、前記参加時間計時手段によって計時した自装置の参加時間に基づいて、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定する取得可能コンテンツ決定手段と、を備えたことを特徴とする端末装置とした。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報を保持する端末装置の数をコンテンツ情報毎に取得する保持端末数取得手段を備え、前記コンテンツ決定手段は、自装置の参加時間の増加に応じて、その情報を保持する端末装置の数が所定数未満のコンテンツ情報を前記取得可能なコンテンツ情報として追加する
ことを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報を保持する端末装置の数をコンテンツ情報毎に取得する保持端末数取得手段を備え、前記取得可能コンテンツ決定手段は、自装置の参加時間が所定時間未満のとき、その情報を保持する端末装置の数が所定数以上のコンテンツ情報を前記取得可能なコンテンツ情報として決定し、自装置の参加時間が前記所定時間以上のとき、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能なコンテンツ情報として決定することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記取得可能コンテンツ決定手段は、前記情報配信システムに参加した端末装置の数が所定数未満のときには、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能なコンテンツ情報として決定することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記参加時間は、前記情報配信システムへ参加を継続している時間であることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記参加時間は、所定期間内における、前記情報配信システムへの参加継続時間の平均値であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、コンピュータを、請求項1〜6のいずれか1項に記載の端末装置として機能させることを特徴とする情報処理プログラムとした。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、ネットワークを介して互いに接続された複数の端末装置の参加により形成され、前記端末装置間でコンテンツ情報の送受信を行う情報配信システムにおける前記端末装置の情報処理方法において、前記情報配信システムへの自装置の参加時間を計時するステップと、前記計時した自装置の参加時間に基づいて、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定するステップと、を有することを特徴とする情報処理方法とした。
【0017】
また、請求項9に記載の発明は、ネットワークを介して互いに接続された複数の端末装置の参加により形成され、前記端末装置間でコンテンツ情報の送受信を行う情報配信システムにおいて、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報を保持する端末装置の数をコンテンツ情報毎に取得する保持端末数取得手段と、各前記端末装置の前記情報配信システムへの参加時間を計時する参加時間計時手段と、前記参加時間計時手段によって計時した端末装置の参加時間に基づいて、前記端末装置毎に、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定する取得可能コンテンツ決定手段と、を備えたことを特徴とする情報配信システムとした。
【発明の効果】
【0018】
請求項1,7〜9に記載の発明によれば、端末装置の参加時間に基づいて、情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報が決定される。従って、端末装置の利用者はより多くの種類のコンテンツ情報を取得可能とするために参加を維持しようとし、情報配信システムからの脱退を抑制することができる。その結果、情報配信システムにおいて安定的に所望のコンテンツ情報の配信を可能とすることができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、その情報を保持する端末装置の数が少ないコンテンツ情報を保持する端末装置が情報配信システムから脱退した場合であっても、当該コンテンツ情報を取得できる端末装置は、同システムにある程度長時間参加している端末装置に限られることとなり、当該コンテンツ情報の配信を安定的に行うことができる。換言すれば、参加時間の短い端末装置は、その情報を保持する端末装置の数が比較的多いコンテンツ情報のみを保持することとなるため、当該参加時間の短い端末装置が情報配信システムから脱退したとしても、端末装置間におけるコンテンツ情報の配信に大きな影響を与えることがない。
【0020】
また、参加時間の増加に応じて取得可能なコンテンツ情報が段階的に増加していくため、端末装置の利用者の当該システムへのより長時間の参加を促し、結果として、当該システムから脱退する端末装置数を減少させることができる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、その情報を保持する端末装置の数が少ないコンテンツ情報を保持する端末装置が情報配信システムから脱退した場合であっても、当該コンテンツ情報を取得できる端末装置は、同システムに所定時間以上参加している端末装置のみとなり、当該コンテンツ情報の配信を安定的に行うことができる。換言すれば、参加時間が所定時間未満である端末装置は、その情報を保持する端末装置の数が比較的多いコンテンツ情報のみを保持することとなるため、当該端末装置が情報配信システムから脱退したとしても、端末装置間におけるコンテンツ情報の配信に大きな影響を与えることがない。
【0022】
また、自装置の参加時間が所定時間以上となったときは、情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能なコンテンツ情報として決定する構成としたため、取得可能なコンテンツ情報を段階的に追加していく必要がない場合に、取得可能なコンテンツ情報がいたずらに制限されることがない。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、取得可能なコンテンツ情報を制限すべきでないとき、すなわち、当該情報配信システムに参加している端末装置が少ない場合は、端末装置間で送受信できないコンテンツ情報を送信するサーバ装置の負荷が少ないことから、かかる制限処理を行わないようにしており、これにより、コンテンツ保持端末装置の増加を促進できる。
【0024】
請求項5に記載の発明によれば、端末装置は、情報配信システムへの現在の参加継続時間のみを把握すればよく、例えば、過去に当該情報配信システムへ参加した際の参加継続時間等を記憶する必要がないため、取得可能コンテンツ決定手段により取得可能なコンテンツ情報を決定する際に自装置にかかる負荷を軽減させることができる。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、情報配信システムへの参加継続時間の平均値によって取得可能なコンテンツ情報を制限することになるため、端末装置の利用者はより多くの種類のコンテンツ情報を取得可能とするために毎回参加を維持しようとするので、情報配信システムからの脱退をより抑制することができる。その結果、情報配信システムにおいてより安定的に所望のコンテンツ情報の配信を可能とすることができる。また、例えば、端末装置が、当該端末装置の利用者の意に反して情報配信システムから脱退してしまった場合や仕事等の都合により情報配信システムへの参加を長時間継続することのできない場合であっても、所定期間内であれば当該参加時間がリセットされることがないため、当該端末装置の利用者の不利益を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明における情報配信システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態における情報配信システムは、ネットワークを介して互いに接続された複数の端末装置の参加により形成される情報配信システムであり、端末装置間でコンテンツ情報の送受信を行うものである。
【0027】
[1.情報配信システムSの構成等]
まず始めに、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る情報配信システムSの概要について説明する。図1は、本実施形態に係る情報配信システムSにおける端末装置、コンテンツ投入装置及びコンタクト先紹介装置の接続態様の一例を示す図、図2はID空間の説明図である。
【0028】
図1の下部枠51内に示すように、IX(Internet eXchange)3、ISP(Internet Service Provider)4、DSL(Digital Subscriber Line)回線業者(の装置)5、FTTH(Fiber To The Home)回線業者(の装置)6、及び通信回線(例えば、電話回線や光ケーブル等)7等によって、インターネット等のネットワーク(現実世界のネットワーク)8が構築されている。
【0029】
情報配信システムSは、図1の上部枠50内に示すように、ネットワーク8を介して相互に接続された複数の端末装置1a,1b,1c・・・1x,1y,1z・・・を備えて構成され、ピアツーピア(P2P)方式のネットワークシステムとなっている。各端末装置1a,1b,1c・・・1x,1y,1z・・には、端末装置を示す情報としての固有の製造番号(例えば、MACアドレス)及びIP(Internet Protocol)アドレスが割り当てられている。なお、製造番号及びIPアドレスは、複数の端末装置間で重複しないものである。また、以下の説明において、端末装置1a,1b,1c・・・1x,1y,1z・・・のうちいずれかの端末装置又は全ての端末装置を示す場合には、便宜上、端末装置1という場合がある。
【0030】
本実施形態の情報配信システムSにおいては、分散ハッシュテーブル(以下、「DHT」と呼ぶ。)を利用したアルゴリズムによって、図1の上部枠50内に示すような、オーバーレイネットワーク9が構築される。つまり、このオーバーレイネットワーク9は、既存のネットワーク8を用いて形成された仮想的なリンクを構成するネットワークを意味しており、オーバーレイネットワーク9上に配置された端末装置1を、情報配信システムSに参加(言い換えれば、オーバーレイネットワーク9に参加)している端末装置という。
【0031】
情報配信システムSに参加している各端末装置1の識別番号である端末IDとして、それぞれの端末装置1毎にユニークな番号(固有番号)を付与する。本実施形態においては、各端末装置1のIPアドレス或いは製造番号等の端末装置1毎に固有の値を、共通のハッシュ関数(ハッシュアルゴリズム)によりハッシュ化して得たハッシュ値を各端末装置1の端末IDとする。このように共通のハッシュ関数によりハッシュ化されて求められた端末IDは、当該IPアドレス或いは製造番号が異なれば、同じ値になる確率が極めて低いものである。なお、ハッシュ関数については公知であるので詳しい説明を省略する。また、以下の説明においては、IPアドレス(グローバルIPアドレス)を共通のハッシュ関数によりハッシュ化した値を端末IDとする。
【0032】
また、情報配信システムSに参加している複数の端末装置1には、一の端末装置1から他の端末装置1に配信される共用情報としてのコンテンツ情報(例えば、音楽データ、映画データ、文書データ等のデータ)が分散して記憶されているが、当該コンテンツ情報にも、それぞれのコンテンツ情報毎の固有の識別番号(以下、「コンテンツID」と呼ぶ。)を付与する。そして、当該コンテンツIDは、端末IDと同様の長さ(例えば、32bit等)とし、コンテンツ情報の名称(例えば、データファイル名)などが、上記端末IDを得るときと共通のハッシュ関数によりハッシュ化され、端末装置1のIPアドレスのハッシュ値と同一のID空間に配置される。
【0033】
このように、各端末装置1及び各コンテンツ情報に付与された端末ID及びコンテンツIDは、共通のハッシュ関数によって生成したため、図2に示すように、同一のリング状のID空間上にさほど偏ることなく、散らばって存在するものとして考えることができる。同図は32bitで端末ID及びコンテンツIDを付与し、図示したものである。図中丸点は端末IDを、四角形はコンテンツIDを示し、反時計回りでIDが増加するものとする。
【0034】
本実施形態においては、「あるコンテンツIDを有するコンテンツ情報を管理する端末装置は、そのコンテンツIDに近い端末IDを有する端末装置である」という規則を適用しており、「近い」ことの定義は、当該コンテンツIDを超えず、コンテンツIDと端末IDとの差が一番少ないものとするが、実際には、各コンテンツ情報の管理を各端末装置1に割り振る際に、一貫していれば他の定義でもよい。図2に示す例では、この定義に基づいて、コンテンツIDaは、当該コンテンツIDaに近い端末ID(以下、「端末IDa」と呼ぶ。)を有する端末装置1に管理され、コンテンツIDbは、当該コンテンツIDbに近い端末ID(以下、「端末IDb」と呼ぶ。)を有する端末装置1に管理され、コンテンツIDcは、当該コンテンツIDcに近い端末ID(以下、「端末IDc」と呼ぶ。)を有する端末装置1に管理される。
【0035】
ここで、「管理」とは、コンテンツ情報を保持していることを意味するのではなく、「コンテンツ情報がいずれの端末装置1に保持されているかを知っている」ことを意味する。すなわち、情報配信システムS内で送受信するコンテンツ情報を保持する端末装置1(以下、「コンテンツ保持端末装置」と呼ぶ。)の所在情報(ここでは、IPアドレスとする。)を保持することを意味する。例えば、図2においては、端末IDaを有する端末装置1は、コンテンツIDaを有するコンテンツ情報がいずれの端末装置1に保持されているかを知っており、端末IDbを有する端末装置1及び端末IDcを有する端末装置1も同様にそれぞれコンテンツIDbを有するコンテンツ情報及びコンテンツIDcを有するコンテンツ情報がいずれの端末装置1に保持されているかを知っている、ということになる。
【0036】
このように、あるコンテンツ情報がいずれの端末装置1に保持されているかを知っている端末装置1を、そのコンテンツ情報のルート端末装置と呼ぶ。つまり、端末IDaを有する端末装置1は、コンテンツIDaを有するコンテンツ情報のルート端末装置であって、端末IDbを有する端末装置1は、コンテンツIDbを有するコンテンツ情報のルート端末装置であって、端末IDcを有する端末装置1は、コンテンツIDcを有するコンテンツ情報のルート端末装置である。
【0037】
また、情報配信システムSには、図1に示すように、情報配信システムS内にコンテンツ情報を投入する機能、すなわち情報配信システムS内の端末装置1をコンテンツ保持端末装置とするためにコンテンツ情報を端末装置1へ配布(送信)する機能や、情報配信システムSにおいて端末装置1間で送受信可能なコンテンツ情報のリストである情報リスト(以下、「カタログリスト」と呼ぶ。)を生成して端末装置1へ提供する機能などを有するコンテンツ投入装置10を備えている。このコンテンツ投入装置10は、上記機能の他に、保持する端末装置が無くなったコンテンツ情報を要求する端末装置1がある場合やコンテンツ保持端末装置が少ないためにコンテンツ情報の送受信が端末装置1間でできなかった場合、端末装置1がそのコンテンツ情報を要求するサーバ装置としても機能するものである。
【0038】
[2.ルーティングテーブル]
ここで、図3及び図4を参照して、DHTで用いるルーティングテーブルについて説明する。図3はルーティングテーブルを説明するための図であり、図4はルーティングテーブルの一例である。このルーティングテーブルは、端末装置1から他の端末装置1へアクセスするために、各端末装置1に保持されているものであり、各端末装置1が情報配信システムSに参加するとき等に形成されるものである。
【0039】
このルーティングテーブルは、所定の規則に従い、情報配信システムSに含まれる端末装置1を複数のグループに分けて当該各グループをレベル1のグループとし、このレベル1のグループのうち自装置が属するグループをさらに複数のグループに分けて当該各グループをレベル2のグループとし、このレベル2のグループ分けと同様のグループ分けによりレベルnまでの各グループとして、各段階の各グループ(自装置の属するグループは除く。)に属する一の端末装置1の所在情報(IPアドレス)をそれぞれ記憶するものである。なお、nは3以上の自然数であり、端末IDのID空間に応じて異なる。例えば、以下のように、ビット長8bitの4進数の場合には、n=4となる。
【0040】
ここでは、端末IDをビット長8bitの4進数(「0000」〜「3333」)で表すこととした場合に、端末IDが「1133」の端末装置1nが保持するルーティングテーブルについて説明する。
【0041】
図3(a)に示すように、端末IDのID空間を4分割することによって、最大桁が異なる4つのエリア「0XXX」、「1XXX」、「2XXX」、「3XXX」(Xは0から3の自然数、以下同様。)のグループに分ける。これらがレベル1のグループである。端末装置1nの端末IDは「1133」であるため、端末装置1nは、図3(a)中左下のエリア「1XXX」であるレベル1のグループに属する。従って、端末装置1nのルーティングテーブルのレベル1のテーブルには、図4に示すように、端末装置1nの存在するレベル1のグループ以外のグループ(すなわち、「0XXX」のエリア、「2XXX」のエリア、「3XXX」のエリアの各グループ)に存在する端末装置1の端末ID及びIPアドレスが記憶される。このテーブルでは、「0XXX」のエリアの端末IDとして「0100」、「2XXX」のエリアの端末IDとして「2133」、「3XXX」のエリアの端末IDとして「3213」のそれぞれの端末ID及びIPアドレスが記憶されている。
【0042】
次に、図3(b)に示すように、レベル1のグループのうち端末装置1nが属するグループをさらに4分割して、エリア「10XX」、「11XX」、「12XX」、「13XX」のグループに分ける。これらがレベル2のグループである。端末装置1nは、自装置1nの端末IDが「1133」であるため、端末装置1nのルーティングテーブルのレベル2のテーブルには、図4に示すように、端末装置1nが属するレベル2のグループ(「11XX」のエリアのグループ)以外のレベル2のグループ(すなわち、「10XX」のエリア、「12XX」のエリア、「13XX」のエリアの各グループ)にそれぞれ属する端末装置1の端末ID及びIPアドレスが記憶される。このテーブルでは、「10XX」のエリアの端末IDとして「1003」、「12XX」のエリアの端末IDとして「1221」、「13XX」のエリアの端末IDとして「1313」のそれぞれの端末ID及びIPアドレスが記憶されている。
【0043】
以下同様に、レベル2のグループのうち端末装置1nが属するグループをさらに4分割して、エリア「110X」、「111X」、「112X」、「113X」のグループ(レベル3のグループ)に分け、端末装置1nが属するレベル3のグループ「113X」以外のレベル3のグループ(すなわち、「110X」のエリア、「111X」のエリア、「112X」のエリアの各グループ)にそれぞれ属する端末装置1の端末ID及びIPアドレスが記憶される。また、レベル3のグループのうち端末装置1nが属するグループをさらに4分割して、「1130」「1131」、「1132」、「1133」のグループ(レベル4のグループ)に分け、端末装置1nが属するレベル4のグループ「1133」以外のレベル4のグループ(すなわち、「1130」「1131」、「1132」の各グループ)にそれぞれ属する端末装置1の端末ID及びIPアドレスが記憶される。なお、上記グループに端末装置1が存在しない場合には、端末ID及びIPアドレスの欄は空白となる。
【0044】
このように情報配信システムSにおいては、この情報配信システムSにおける複数の端末装置1のうち一部の端末装置1の識別情報である端末ID及び所在情報であるIPアドレスを関連付けたルーティングテーブルを各端末装置1が有している。
【0045】
[3.情報配信システムへの新規参加方法]
次に、図5を参照して、端末装置1の情報配信システムSへの新規参加方法の一例について説明する。図5は、情報配信システムSに未参加の端末装置1h(以下、「新規参加端末装置1h」と呼ぶ。)が本実施形態に係る情報配信システムSへ参加する様子の一例を示す図である。
【0046】
図5に示すように、新規参加端末装置1hは、先ず、情報配信システムSに参加するために、コンタクト先紹介装置20に対して、参加メッセージを送信すべき端末装置1(以下、「コンタクト先端末装置」と呼ぶ。)の所在情報を要求する。
【0047】
新規参加端末装置1hは、コンタクト先紹介装置20から参加メッセージを送信すべきコンタクト先端末装置1gの所在情報が送られてくると、コンタクト先端末装置1gに対して参加メッセージを送信する。ここで、参加メッセージの宛先識別情報は、新規参加端末装置1hの端末IDとなっている。すなわち、新規参加端末装置1hは、情報配信システムSに参加する際に、自装置のIPアドレスのハッシュ値「2213」を宛先識別情報とした参加メッセージを生成する。
【0048】
コンタクト先端末装置1gは、新規参加端末装置1hから送信された参加メッセージを受信すると、この参加メッセージが自端末装置1g宛のメッセージであるか否かを判定する。自端末装置1g宛のメッセージであるか否かは、宛先識別情報とルーティングテーブルとに基づいて行われる。具体的には、宛先識別情報がコンタクト先端末装置1gの識別情報と近いか否かが判定される。即ち、宛先識別情報に対して、コンタクト先端末装置1g自身が保持しているルーティングテーブルに記憶されている端末装置1の識別情報から、一番近い端末装置1の識別情報が、自身であるか他の端末装置1であるかを判定する。そして、コンタクト先端末装置1gの識別情報よりも他の端末装置1の識別情報の方が宛先識別情報に近いとき、参加メッセージを受信したコンタクト先端末装置1gは、コンタクト先端末装置自身が保持しているルーティングテーブルのレベル2を参照して、「2XXX」のエリアに属す端末装置1のうち、所在情報を知っている端末装置1に対して参加メッセージを転送するとともに、自端末装置1gのルーティングテーブル記憶手段に記憶されたルーティングテーブルのレベル1のテーブルの情報を、新規参加端末装置1hへ送信する。
【0049】
このように、コンテンツIDの桁を上から順に適合していく要領で参加メッセージの転送を行い、順次ルーティングテーブルの各レベルの情報を送信する。最終的に宛先識別情報に最も近い端末装置1に辿り着いたところで参加メッセージの転送は終了する。
【0050】
こうして、新規参加端末装置1hは、参加メッセージを受信した端末装置1からルーティングテーブルの各レベルの情報を上位レベルの情報から順に取得するようにしている。新規参加端末1はこのようにして、情報配信システムSに参加するために必要なルーティングテーブルを生成する。
【0051】
[4.コンテンツ情報の公開方法]
次に、このような構成の情報配信システムSの中で、例えば、ある端末装置1が新しいコンテンツ情報を、情報配信システムS上の他の端末装置1から検索可能となるように公開する際の手法について図面を参照して説明する。図6はコンテンツ保持端末装置から送信される登録メッセージがDHTルーティングにより転送される様子を示す図、図7はインデックステーブルの一例を示す図である。
【0052】
まず、コンテンツ投入装置10は、新たなコンテンツ情報を情報配信システムSに投入(配布)しようとするとき、この新たなコンテンツ情報を投入する端末装置1を決定する。そして、このように決定した端末装置1へコンテンツ情報を送信することによって、新たなコンテンツ情報を情報配信システムSに投入する。
【0053】
コンテンツ投入装置10から投入されたコンテンツ情報を後述する内部のハードディスク装置203に記憶してコンテンツ保持端末装置となった端末装置1は、ハードディスク装置203に記憶したコンテンツ情報のコンテンツIDと同じ端末IDを持つ端末装置1に向けて(この端末装置1が実在するか否かはこの時点ではわからない。)、このコンテンツID及び自装置(コンテンツ情報を保持するコンテンツ保持端末装置として)の所在情報であるIPアドレス等の登録を要求するメッセージ(以下、「登録メッセージ」と呼ぶ。)を送信する。
【0054】
具体的には、図7に示すように、例えば、端末装置1mがコンテンツID「3020」のコンテンツ保持端末装置となったとき、端末装置1mは、コンテンツID「3020」を宛先識別情報とした登録メッセージを生成し、この登録メッセージを自己が保持しているルーティングテーブルを参照して送信する。端末装置1mが、図4に示すルーティングテーブルのレベル1のテーブルと同様のルーティングテーブルを持っていたとすると、コンテンツID「3020」は「3XXX」のエリアであるため、当該「3XXX」のエリアに属する端末装置1のうち、IPアドレスを知っている(すなわち、自己が保持しているルーティングテーブルにIPアドレスが記憶されている)端末装置1a(端末ID「3213」)に対して登録メッセージを送信する。この登録メッセージはコンテンツ保持端末装置として保持したコンテンツ情報のコンテンツIDを含むものであり、このコンテンツIDは登録メッセージにおいて宛先識別情報として用いられる。
【0055】
次に、登録メッセージを受信した端末装置1aは、この登録メッセージが自装置1a宛のメッセージであるか否かを判定する。自装置1a宛のメッセージであるか否かは、宛先識別情報とルーティングテーブルとに基づいて行われる。具体的には、宛先識別情報が自装置1aの識別情報である端末IDと近いか否かが判定される。すなわち、宛先識別情報に対して、端末装置1a自身が保持しているルーティングテーブル(テーブルの値は図示しない)に記憶されている端末装置1の端末IDから、一番近い端末装置1の端末IDが、自身であるか他の端末装置1であるかを判定する。
【0056】
そして、自装置1aの端末IDよりも他の端末装置1の端末IDの方が、宛先識別情報に近いため、端末装置1aは、当該端末装置1a自身が保持しているルーティングテーブルのレベル2のテーブルを参照して、「30XX」のエリアに属する端末装置1のうち、IPアドレスを知っている端末装置1b(端末ID「3031」)に対して登録メッセージを転送する。
【0057】
このように、コンテンツIDの桁を上から順に適合していく要領で登録メッセージの転送が進み、最終的に登録メッセージの宛先識別情報に近い端末IDを有する端末装置1cに辿り着くと、当該端末装置1c自身がそのコンテンツ情報のルート端末装置となるべきだと判断し、当該登録メッセージに含まれる当該コンテンツID及びコンテンツ保持端末装置の端末IDやIPアドレス等(以下、これらを「インデックス情報」と呼ぶ。)を記憶する。そして、後述するように、他の端末装置1から検索メッセージを受信すると、検索メッセージを送信した端末装置1へコンテンツ保持端末装置の所在情報であるIPアドレスを記憶したインデックス情報の中から選択して通知する。なお、上述のようにルーティングテーブルを用いたメッセージの転送をDHTルーティングと呼ぶ。
【0058】
ルート端末装置におけるインデックス情報の保持は、図7に示すようなインデックステーブルにより行われる。図7はルート端末装置1cにおけるインデックステーブルの例を示したものであり、自装置が管理対象であるコンテンツID「3020」のコンテンツ情報を保持するコンテンツ保持端末装置の端末ID、IPアドレスなどを記憶している。
【0059】
[5.コンテンツ情報の取得方法]
次に、図8を参照して、コンテンツ情報を保持している端末装置1の検索方法の一例について説明する。図8は、DHTルーティングによりコンテンツ情報を保持している端末装置1が検索される様子の一例を示す図である。
【0060】
ここでは、端末ID「1133」の端末装置1nがリクエスト端末装置として、コンテンツID「3020」を有するコンテンツ情報を探す際の手順について説明する。
【0061】
リクエスト端末装置1nは、図8に示すように、自装置のルーティングテーブルを参照して、コンテンツID「3020」と同じエリア「3XXX」の端末IDを持つ端末装置1の端末IDを宛先とし、コンテンツID「3020」を宛先識別情報として、コンテンツ保持端末装置情報(コンテンツ保持端末装置の所在情報であるIPアドレスを含む情報)の送信要求のメッセージ(以下、「検索メッセージ」と呼ぶ。)を送信する。そして、この検索メッセージも、上記登録メッセージと同様にルーティングテーブルに従って、次々と転送されていき、最終的に当該コンテンツID「3020」のコンテンツ情報を管理するルート端末装置である端末装置1c(端末ID「3011」)に辿り着くと、当該ルート端末装置1cは、検索メッセージに含まれるコンテンツID「3020」を、自身が管理しているインデックステーブルに記憶したインデックス情報の中から検索し、当該コンテンツID「3020」のコンテンツ情報を所有しているコンテンツ保持端末装置(ここでは、端末装置1mとする。)のIPアドレス等をリクエスト端末装置1nに返信する。
【0062】
リクエスト端末装置1nは、上記ルート端末装置1cから、コンテンツID「3020」のコンテンツ情報の所在情報、すなわち、コンテンツID「3020」のコンテンツ情報を保持するコンテンツ保持端末装置1mのIPアドレスを受信して知ることになり、コンテンツID「3020」のコンテンツ保持端末装置1mに、コンテンツ情報の送信要求を送信することにより、当該コンテンツ保持端末装置1mから、そのコンテンツ情報を取得することになる。なお、取得したいコンテンツ情報をいずれのコンテンツ保持端末装置も有していない場合やコンテンツ保持端末装置が少ないためにコンテンツ情報の送受信ができなかった場合、リクエスト端末装置1は、コンテンツ投入装置10に対して当該取得したいコンテンツ情報の配信要求を行う。
【0063】
[6.本実施形態における情報配信システムSの特徴的処理について]
上述のように、本実施形態における情報配信システムSでは、コンテンツ投入装置10からコンテンツ情報を投入された端末装置1が自装置1のハードディスク装置203に当該コンテンツ情報を記憶して保持することによりコンテンツ保持端末装置として機能し、リクエスト端末装置からの要求に応じてコンテンツ情報の送信を行うようにしている。また、リクエスト端末装置は、コンテンツ保持端末装置からコンテンツ情報を取得すると、ハードディスク装置203にそのコンテンツ情報を記憶し、これにより、当該リクエスト端末装置もコンテンツ保持端末装置として機能することとなる。
【0064】
ところが、当該情報配信システムSでは、コンテンツ保持端末装置が同システムSから脱退する場合があり、特に、脱退した端末装置と同一のコンテンツ情報を保持するコンテンツ保持端末装置の数が少ないときには、当該コンテンツ情報の送受信を十分に行うことができなくなる虞がある。
【0065】
そこで、本実施形態における端末装置1は、情報配信システムSへの自装置の参加時間を計時する参加時間計時手段を備えており、当該参加時間計時手段によって計時した自装置の参加時間に基づいて、情報配信システムSにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定するようにしている。これにより、コンテンツ情報を保持する端末装置の数を考慮して、端末装置1間におけるコンテンツ情報の配信を行い、安定的に所望のコンテンツの配信を端末装置において受けることを可能としている。
【0066】
以下、かかる情報配信システムSの特徴的処理について、図9〜16を参照して具体的に説明する。図9は本実施形態にかかる情報配信システムSに参加している各端末装置1が保持しているコンテンツ情報を示した図であり、図10は端末装置1のハードディスク装置203に記憶されるカタログリストの一例を示す図であり、図11は端末装置1の情報配信システムSへの参加時間の増加に応じた、同端末装置1の取得可能なコンテンツ数の変化を示す図であり、図12は端末装置1のハードディスク装置203に記憶される閾値ファイルの一例を示す図であり、図13は新規参加端末装置がコンタクト先端末装置に対してレプリカ数情報を要求する様子の一例を示す図であり、図14はコンタクト先端末装置のハードディスク装置203に記憶されるレプリカ数管理テーブルの一例を示す図であり、図15は端末装置1のハードディスク装置203に記憶される要求可能コンテンツテーブルの一例を示す図であり、図16はコンタクト先端末装置が各コンテンツ情報のルート端末装置に対してレプリカ数情報を要求する様子を示す図である。
【0067】
なお、ここでは、図9に示すように、情報配信システムSに5台の端末装置1A〜1Eが参加するとともに、コンテンツIDがそれぞれ「0101」(以下、「A」とする)、「0223」(以下、「B」とする)、「1100」(以下、「C」とする)、「1302」(以下、「D」とする)、「2021」(以下、「E」とする)、「3120」(以下、「F」とする)、「3322」(以下、「G」とする)の6つのコンテンツ情報が当該情報配信システムSにおいて送受信可能であるものとする。
【0068】
具体的には、図9に示すように、端末装置1Aは、それぞれコンテンツID「A」,「B」,「C」,「D」のコンテンツ情報を保持し、端末装置1Bは、それぞれコンテンツID「A」,「B」,「D」,「E」のコンテンツ情報を保持し、端末装置1Cは、それぞれコンテンツID「A」,「B」,「E」,「F」のコンテンツ情報を保持し、端末装置1Dは、それぞれコンテンツID「A」,「C」,「F」のコンテンツ情報を保持し、端末装置1Eは、それぞれコンテンツID「A」,「C」,「G」のコンテンツ情報を保持している。
【0069】
また、各端末装置1A〜1Eは、コンテンツ投入装置10が投入したコンテンツ情報のリストであるカタログリストを有している。このカタログリストには、図10に示すように、当該投入したコンテンツ情報のコンテンツIDが同コンテンツ情報のタイトルと関連付けられて記憶されており、各端末装置1は、このカタログリストを、情報配信システムSへ新規参加する際にコンテンツ投入装置10から取得している。
【0070】
本実施形態にかかる情報配信システムSにおいて、端末装置1は、参加時間計時手段により計時した自装置1の参加時間が所定時間未満のとき、より多くの端末装置1が保持しているコンテンツ情報のみを取得可能なコンテンツ情報として決定し、参加時間が所定時間以上のとき、同システムSにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能とすることとしている。
【0071】
すなわち、例えば、図11に示すように、自装置1の参加時間がt1を越えるまでの間は、情報配信システムSに参加している端末装置1のうち3台以上の端末装置1が保持するコンテンツ情報を取得可能なコンテンツ情報として決定する。ここでは、図9に示すように、コンテンツID「A」のコンテンツ情報は、5台の端末装置1が保持し、コンテンツID「B」及び「C」のコンテンツ情報は、それぞれ3台の端末装置1が保持し、コンテンツID「D」、「E」及び「F」のコンテンツ情報は、それぞれ2台の端末装置1が保持し、コンテンツID「G」のコンテンツ情報は、1台の端末装置1が保持しているため、この例において、端末装置1の参加時間がt1を越えるまでの間は、コンテンツIDがそれぞれ「A」、「B」、「C」の3つのコンテンツ情報が取得可能なコンテンツ情報として決定されることとなる。
【0072】
次に、端末装置1は、参加時間がt1を越えた場合には、全ての端末装置1が保持するコンテンツ情報としてコンテンツIDがそれぞれ「A」〜「G」の7つのコンテンツ情報を取得可能なコンンツ情報として決定する。
【0073】
このように、情報配信システムSへの参加時間が所定時間未満の端末装置1は、同一のコンテンツ情報を保持する端末装置1の数(以下、「レプリカ数」と称する。)がより多いコンテンツ情報を取得可能なコンテンツ情報として決定し、参加時間が所定時間以上となった場合は、全てのコンテンツ情報を取得可能なコンテンツ情報として決定することとしたため、レプリカ数の少ないコンテンツ情報を保持する端末装置1が同システムSから脱退した場合であっても、当該レプリカ数の少ないコンテンツ情報を取得できる端末装置1は、同システムSに参加している端末装置1のうち参加時間の長い端末装置1のみとなり、当該コンテンツ情報の配信を安定的に行うことができる。換言すれば、参加時間が所定時間未満である端末装置は、その情報を保持する端末装置の数が比較的多いコンテンツ情報のみを保持することとなるため、当該端末装置が情報配信システムから脱退したとしても、端末装置間におけるコンテンツ情報の配信に大きな影響を与えることがない。
【0074】
また、自装置の参加時間が所定時間以上となったときは、情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能なコンテンツ情報として決定する構成としたため、取得可能なコンテンツ情報を段階的に追加していく必要がない場合に、取得可能なコンテンツ情報がいたずらに制限されることがない。
【0075】
ここで、端末装置1は、取得可能なコンテンツ情報を、図12に示す閾値ファイルによって決定することとしている。
【0076】
この閾値ファイルは、図12に示すように、全端末装置1の保持するコンテンツ情報が取得可能となる情報配信システムSへの参加時間t1(以下、「閾値参加時間t1」と称する。)と、同システムSへの参加時間が閾値参加時間t1以内であるときに取得可能なコンテンツ情報を決定するための情報となる、同一のコンテンツ情報を保持する端末装置1の数(以下、「閾値レプリカ数」と称する。)と、各コンテンツ情報を保持する端末装置1の数に関する情報を更新する間隔(以下、「レプリカ数更新間隔」と称する。)とが記憶されている。端末装置1は、この閾値ファイルを、情報配信システムSへ新規参加する際にコンテンツ投入装置10から取得する。
【0077】
また、端末装置1は、レプリカ数情報を、情報配信システムSへ新規参加する際にコンタクト先端末装置1から取得することとしている。
【0078】
すなわち、図13に示すように、端末装置1Fが情報配信システムSに新規参加した場合、当該端末装置1Fは、コンタクト先端末装置である端末装置1Aに対してネットワーク8を介してレプリカ数要求メッセージを送信する。そして、当該レプリカ数要求メッセージを受信したコンタクト先端末装置1Aは、自装置1Aのハードディスク装置203に記憶されたレプリカ数管理テーブルの情報に基づいて、新規参加端末装置1Fにネットワーク8を介してレプリカ数情報を送信する。次に、端末装置1Fは、レプリカ数情報を取得すると、当該レプリカ数情報に基づきレプリカ数管理テーブルを作成し、ハードディスク装置203の所定の領域に記憶する。このレプリカ数管理テーブルは、図14に示すように、各コンテンツ情報を保持している端末装置1の数を当該各コンテンツ情報のコンテンツIDと関連付けて記憶するものである。
【0079】
このようにして、端末装置1は、コンタクト先端末装置1からレプリカ数情報を取得し、さらに、このレプリカ数情報に基づき作成したレプリカ数管理テーブルと、コンテンツ投入装置10から取得したカタログリスト、閾値ファイルと、参加時間計時手段により計時した自装置1の情報配信システムSへの参加時間とに基づき、当該情報配信システムSにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定する。具体的には、端末装置1は、参加時間計時手段により計時した自装置1の情報配信システムSへの参加時間が、閾値ファイルに含まれる閾値参加時間t1以内である場合、レプリカ数管理テーブルを参照することにより、カタログリストに含まれるコンテンツ情報のうち、閾値ファイルに含まれる閾値レプリカ数以上の数の端末装置1が保持するコンテンツ情報を自装置1で取得可能なコンテンツ情報として決定する。
【0080】
そして、端末装置1は、このようにして決定された取得可能なコンテンツ情報に関する情報に基づき、図15に示す要求可能コンテンツテーブルを作成し、ハードディスク装置203の所定の領域に記憶する。この要求可能コンテンツテーブルは、図15に示すように、カタログリストに含まれるコンテンツ情報のうち自装置1が取得可能なコンテンツ情報のコンテンツIDを記憶したものであり、端末装置1は、この要求可能コンテンツテーブル及びカタログリストに基づいて、コンテンツ情報の要求を行う。
【0081】
ここで、コンタクト先端末装置1Aは、図16に示すようにして、カタログリストに含まれる各コンテンツ情報のルート端末装置1からレプリカ数情報を取得することにより、レプリカ数管理テーブルを作成する。
【0082】
すなわち、コンタクト先端末装置1Aは、図16に示すように、コンテンツIDを宛先識別情報としたレプリカ数検出メッセージを生成し、このレプリカ数検出メッセージを自己が保持しているルーティングテーブルを参照して送信する。ここでは、このレプリカ数検出メッセージは、端末装置1C及び端末装置1Dによって転送され、当該コンテンツIDを有するコンテンツ情報のルート端末装置である端末装置1Eへと辿り着くこととなる。
【0083】
次に、自装置宛のレプリカ数検出メッセージを受信した端末装置1Eは、当該メッセージに含まれる端末IDに基づき端末装置1Aへ自装置1Eがルート端末装置として管理しているコンテンツ情報に関するレプリカ数情報をネットワーク8を介して送信する。
【0084】
このようにして、コンタクト先端末装置1Aは、各コンテンツ情報のルート端末装置1からレプリカ数情報を取得するとともに、当該取得したレプリカ数情報に基づきレプリカ数管理テーブルを作成する。
【0085】
ここで、一般の端末装置1は、閾値ファイルにおけるレプリカ数情報更新間隔の情報に基づき、所定の間隔で、新規参加の際に取得したレプリカ数情報の更新を行う。すなわち、例えば、当該端末装置1は、図12と同一の閾値ファイルを有している場合、所定の間隔として30分毎にコンタクト先端末装置1に対してレプリカ数要求メッセージを送信する。これにより、一般の端末装置1の有するレプリカ数管理テーブルは30分毎に更新が行われることとなる。
【0086】
また、コンタクト先端末装置1も同様に、閾値ファイルにおけるレプリカ数情報更新間隔の情報に基づき、所定の間隔で、各ルート端末装置1から取得したレプリカ数情報の更新を行う。例えば、当該コンタクト先端末装置1は、図12と同一の閾値ファイルを有している場合、所定の間隔として10分毎に各ルート端末装置1に対してレプリカ数検出メッセージを送信する。これにより、コンタクト先端末装置1の有するレプリカ数管理テーブルは10分毎に更新が行われることとなる。
【0087】
ところで、本実施形態にかかる情報配信システムSに参加している端末装置1が少数の場合には、レプリカ数の少ないコンテンツ情報を保持している端末装置1が同システムSから脱退したとしても、同システムSに参加している全端末装置数自体が少ないため、コンテンツ投入装置10へコンテンツ情報を要求する端末装置の数も少なく、したがって、コンテンツ投入装置10へ負荷が大きくかかることはない。
【0088】
そこで、本実施形態にかかる端末装置1は、同システムSに参加した端末装置1の数が所定数未満のときには、同システムSにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能なコンテンツ情報として決定することとしている。
【0089】
かかる構成とすることにより、取得可能なコンテンツ情報を制限すべきでないとき、すなわち、当該情報配信システムSに参加している端末装置1が少ない場合は、端末装置1間で送受信できないコンテンツ情報を送信するサーバ装置(本実施形態では、コンテンツ投入装置10)の負荷が少ないことから、かかる制限処理を行わないようにしており、これにより、コンテンツ保持端末装置の増加を促進できる。
【0090】
また、本実施形態において、参加時間は、自装置1が情報配信システムSへの参加を継続している時間としている。
【0091】
すなわち、端末装置1は、情報配信システムSへの新規参加とともに参加時間の計時を開始し、同システムへの脱退とともに当該計時を終了する。そして、端末装置1は、次に同システムSへ新規参加する際は、再び参加時間を0から計時し始める。
【0092】
かかる構成とすることにより、端末装置1は、情報配信システムSへの現在の参加継続時間のみを把握すればよく、例えば、過去に当該情報配信システムSへ参加した際の参加継続時間等を記憶する必要がないため、取得可能コンテンツ決定手段により取得可能なコンテンツ情報を決定する際に自装置1にかかる負荷を軽減させることができる。
【0093】
なお、参加時間は、所定期間内における、情報配信システムSへの参加継続時間の平均値としてもよい。
【0094】
すなわち、端末装置1は、同システムSへの1週間分の参加時間の計時値を記憶するとともに、当該計時値の平均値を算出し、当該平均値が閾値参加時間以上となったときに、同システムSにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能なコンテンツ情報として決定する。
【0095】
かかる構成とすることにより、情報配信システムSへの参加継続時間の平均値によって取得可能なコンテンツ情報を制限することになるため、端末装置1の利用者はより多くの種類のコンテンツ情報を取得可能とするために毎回参加を維持しようとするので、情報配信システムSからの脱退をより抑制することができる。その結果、情報配信システムSにおいてより安定的に所望のコンテンツ情報の配信を可能とすることができる。また、例えば、端末装置1が、当該端末装置1の利用者の意に反して情報配信システムSから脱退してしまった場合や仕事等の都合により情報配信システムSへの参加を長時間継続することのできない場合であっても、所定期間内であれば当該参加時間がリセットされることがないため、当該端末装置1の利用者の不利益を抑制することができる。
【0096】
[7.コンテンツ投入装置の構成の説明]
次に、図17を参照して、コンテンツ投入装置10の構成について詳説する。なお、コンテンツ投入装置10は、以下の示す構成及び動作に加え、端末装置1における動作と同様の動作も行うことができるが、その構成及び動作については、後述する端末装置1の構成及び動作と同様であるため、端末装置1と同様の部分については省略する。
【0097】
図17は、本実施形態におけるコンテンツ投入装置10の概略構成例を示す図である。コンテンツ投入装置10は、一般のサーバコンピュータを適用可能であり、図17に示すように、CPU(Central Processing Unit)102と、各種プログラム等を記憶(格納)する書き換え可能な主記憶装置としての主記憶装置105と、各種データ等を記憶するハードディスク装置103と、ネットワーク8を介して端末装置1との間で通信を行うネットワークインタフェース104と、所定の情報を入力可能なキーボード107やマウス108等の入力手段を制御する周辺機器制御チップ106と、CPU102からイメージデータを受け取り、内部のビデオメモリ(図示せず)に書き込むと共にこのビデオメモリに書き込んだデータを後述の内蔵ディスプレイ110に表示するビデオチップ109と、ビデオチップ109から送信される信号に応じた表示を行う内蔵ディスプレイ110と、を備えて構成され、これらの各種構成要素はシステムバス101を介して相互に接続されている。なお、ネットワークインタフェース104は、ルータ30aを介してネットワーク8に接続される。
【0098】
なお、本実施形態においては、CPU102と主記憶装置105とで制御部130を構成している。また、コンテンツ投入装置10には、上述のように内蔵ディスプレイ(液晶ディスプレイ等)110等が内蔵されており、例えば、情報配信システムSを運用する放送運営者は、この内蔵ディスプレイ110を見ながら入力手段から所定の情報を入力することができる。なお、本実施形態においては、これら内蔵ディスプレイ110などがコンテンツ投入装置10に内蔵されているが、これに限らず、例えば、別に接続されるものであってもよい。
【0099】
(ハードディスク装置103について)
ハードディスク装置103には、端末装置1へ投入するコンテンツ情報、コンテンツ投入装置10が端末装置1へ投入したコンテンツ情報のリストであるカタログリスト及び閾値ファイルがそれぞれ所定の領域に記憶されている。
【0100】
(主記憶装置105ついて)
主記憶装置105には、コンテンツ投入装置10のコンピュータとしての基本的な機能を提供するためのOS(オペレーティングシステム)プログラム115と、ハードディスク装置103に記憶されたコンテンツ情報を取り出して端末装置1へ投入したり、閾値ファイルを管理したりするためのコンテンツ管理プログラム116と、カタログリストを管理したり、端末装置1の要求に応じて当該カタログリストの送信を行ったりするためのカタログ管理プログラム117等が記憶されており、これらはCPU102によって読み出され、CPU102によってこれらのプログラムに従った機能が実行される。
【0101】
ここで、OSプログラム115は、CPU102によって読み出されて実行されることにより、キーボード107やマウス108の入出力に関する機能や、主記憶装置105やハードディスク装置103などのメモリ管理などのコンテンツ投入装置10であるコンピュータの基本的な機能を実行可能にするものである。
【0102】
そして、このOSプログラム115がCPU102によって実行された状態で、上述のコンテンツ管理プログラム116、カタログ管理プログラム117が主記憶装置105から読み出されて実行される。
【0103】
なお、OSプログラム115、コンテンツ管理プログラム116、カタログ管理プログラム117等は、例えば、ネットワーク8に接続されたサーバ等から主記憶装置105にダウンロードされるようにしてもよく、また、CD−ROM等の記録媒体に記録されてから当該記録媒体を介して、主記憶装置105に読み込まれるようにしてもよい。
【0104】
(制御部130について)
制御部130は、上述のようにCPU102と主記憶装置105とから構成され、CPU102が主記憶装置105に記憶された各種プログラム115〜117を読み出して実行することにより、コンテンツ投入装置10全体を統括制御し、かつ、後述するコンテンツ投入手段、リスト送信手段、閾値ファイル送信手段等として機能するようになっている。なお、CPU102がコンテンツ管理プログラム116を実行することによって、コンテンツ投入手段等として、また、CPU102がカタログ管理プログラム117を実行することによって、リスト送信手段、閾値ファイル送信手段等として、それぞれ機能するようになっている。
【0105】
[8.端末装置の構成の説明]
次に、情報配信システムSにおける端末装置1の構成について図18を参照して更に具体的に説明する。図18は、本実施形態に係る情報配信システムSにおける端末装置1の概略構成を示す図である。
【0106】
端末装置1は、一般のパーソナルコンピュータ或いは専用端末を適用可能であり、図18に示すように、CPU(Central Processing Unit)202と、各種プログラム等を記憶(格納)する書き換え可能な主記憶装置205と、各種データ等を記憶するハードディスク装置203と、ネットワーク8を介してコンテンツ投入装置10、他の端末装置1及びコンタクト先紹介装置20との間で有線通信による通信を行うためのネットワークインタフェース204と、所定の情報を入力可能なキーボード207やマウス208等(操作手段の一例に相当)の入力手段を制御する周辺機器制御チップ206と、CPU202からイメージデータを受け取り、内部のビデオメモリ(図示せず)に書き込むと共にこのビデオメモリに書き込んだデータを後述の内蔵ディスプレイ210に表示するビデオチップ209と、ビデオチップ209から送信される信号に応じた表示を行う内蔵ディスプレイ210(表示手段の一例に相当)と、FM音源(Frequency Modulation)やWave Table音源などの音源を有する音源チップ211と、音源チップ211から出力されるオーディオ信号を音波に変換する内蔵スピーカ212とを備えて構成され、これらの各種構成要素はシステムバス201を介して相互に接続されている。なお、本実施形態においては、CPU202と主記憶装置205とで制御部230を構成している。また、ネットワークインタフェース204は、ルータ30bを介して、ネットワーク8に接続されている。
【0107】
(ハードディスク装置203について)
ハードディスク装置203には、コンテンツ投入装置10から投入されたコンテンツ情報や他の端末装置1から取得したコンテンツ情報を記憶するコンテンツ記憶領域220(コンテンツ記憶手段の一例に相当)、ルーティングテーブル(図4参照)を記憶するルーティングテーブル記憶領域221(ルーティングテーブル記憶手段の一例に相当)、レプリカ数管理テーブル(図14参照)を記憶するレプリカ数記憶領域222(第1レプリカ数記憶手段、第2レプリカ数記憶手段の一例に相当)、インデックステーブル(図7参照)を記憶するインデックステーブル記憶領域(インデックステーブル記憶手段の一例に相当)等が設けられている。また、このハードディスク装置203には、カタログリスト、閾値ファイル、要求可能コンテンツテーブル等が記憶されている。
【0108】
(主記憶装置205について)
主記憶装置205には、端末装置1のコンピュータとしての基本的な機能を提供するためのOSプログラム215と、本実施形態にかかる情報配信システムSに参加して、コンテンツ情報の送受信を行ったり、参加メッセージや登録メッセージなどの各種メッセージを生成、送信(転送)或いは受信したりするための情報処理プログラムとしてのコンテンツ制御プログラム216と、内蔵ディスプレイ210を制御するための画面制御プログラム217と、コンテンツ投入装置10や他の端末装置1から取得したコンテンツ情報を再生するための音楽・映像デコーダプログラム218等が記憶されており、これらはCPU202によって読み出され、CPU202によってこれらのプログラムに従った機能が実行される。
【0109】
ここで、OSプログラム215は、CPU202によって読み出されて実行されることにより、キーボード207やマウス208の入出力に関する機能や、主記憶装置205やハードディスク装置203などのメモリ管理などの端末装置1であるコンピュータの基本的な機能を実行可能にするものである。そして、このOSプログラム215がCPU202によって実行された状態で、上述のコンテンツ制御プログラム216、画面制御プログラム217、音楽・映像デコーダプログラム218等が主記憶装置205から読み出されて実行される。
【0110】
なお、OSプログラム215、コンテンツ制御プログラム216、画面制御プログラム217、音楽・映像デコーダプログラム218等は、例えば、ネットワーク8に接続されたサーバ等から主記憶装置205にダウンロードされるようにしてもよく、また、CD−ROM等の記録媒体に記録されてから記録媒体のドライブを介して、主記憶装置205に読み込まれるようにしてもよい。
【0111】
(制御部230について)
制御部230は、上述のようにCPU202と主記憶装置205とから構成され、CPU202が主記憶装置205に記憶されたコンテンツ制御プログラム216を読み出して実行することにより、ネットワークインタフェース204と共に、後述するリスト取得手段、メッセージ転送手段、コンテンツ送信手段、登録メッセージ送信手段、検索メッセージ送信手段、インデックス情報送信手段、コンテンツ情報送信要求手段、レプリカ数検出メッセージ送信手段、レプリカ数情報送信手段、レプリカ数要求手段、閾値ファイル取得手段等として機能し、また、メッセージ判定手段、参加時間計時手段、取得可能コンテンツ決定手段等として機能する。
【0112】
[9.コンテンツ投入装置10の動作の説明]
次に、コンテンツ投入装置10の動作を図面を参照して具体的に説明する。図19はコンテンツ投入装置10の動作内容の一例を示すフローチャートである。なお、以下の各処理は、コンテンツ投入装置10の制御部130が上述した各手段等として機能することによって実行されるものである。
【0113】
図19に示すように、メイン処理を開始すると、コンテンツ投入装置10の制御部130は、端末装置1から閾値ファイルの送信要求があったか否かを判定する(ステップS10)。この処理において、端末装置1から閾値ファイルの送信要求があったと判定すると(ステップS10:Yes)、制御部130は、当該要求を行った端末装置1へ閾値ファイルをネットワークインタフェース104を介して送信する(ステップS11)。
【0114】
ステップS10において、端末装置1から閾値ファイルの送信要求がないとき(ステップS10:No)、制御部130は、端末装置1からカタログリストの送信要求があったか否かを判定する(ステップS12)。この処理において、端末装置1からカタログリストの送信要求があったと判定すると(ステップS12:Yes)、制御部130は、当該要求を行った端末装置1へカタログリストをネットワークインタフェース104を介して送信する(ステップS13)。
【0115】
ステップS12において、端末装置1からカタログリストの送信要求がないとき(ステップS12:No)、制御部130は、端末装置1からその他の要求があったか否かを判定する(ステップS14)。この処理において、端末装置1からその他の要求があったと判定すると(ステップS14:Yes)、制御部130は、当該要求に応じた処理を実行する(ステップS15)。ここで、制御部130は、その他の処理として、例えば、レプリカ数が0のコンテンツ情報を要求する端末装置1がある場合やコンテンツ保持端末装置が少ないためにコンテンツ情報の送受信が端末装置1間でできなかった場合、当該端末装置1の要求に応じてそのコンテンツ情報の配信を行う。
【0116】
ステップS11、S13、S15の処理を終了したとき、或いは、ステップS14において端末装置1からその他の要求がないとき(ステップS14:No)、制御部130は、情報配信システムSの終了操作が行われたか否かを判定する(ステップS16)。この処理において、情報配信システムSの終了操作が行われていないとき(ステップS16:No)、制御部130は、処理をステップS10へ移行する。一方、情報配信システムSの終了操作が行われたと判定すると(ステップS16:Yes)、制御部130は、メイン処理を終了する。
【0117】
このように、制御部130は、端末装置1の要求に応じて、閾値ファイルをネットワークインタフェース104を介して送信する閾値ファイル送信手段、カタログリストをネットワークインタフェース104を介して送信するリスト送信手段、コンテンツ情報をネットワークインタフェース104を介して配信するコンテンツ投入手段として機能する。
【0118】
[10.端末装置1の動作の説明]
(一般の端末装置1の動作について)
次に、一般の端末装置1(コンタクト先端末装置ではない端末装置1)の動作を図面を参照して具体的に説明する。図20〜図23、図26、図27は一般端末装置1の動作内容の一例を示すフローチャートであり、図24、図25は端末装置1の内蔵ディスプレイに表示される一覧表示データの一例を示す図である。なお、以下の各処理は、一般の端末装置1の制御部230が上述した各手段等として機能することによって実行されるものである。
【0119】
図20に示すように、一般の端末装置1においてメイン電源スイッチ(図示せず)がONにされたときやリセットスイッチ(図示せず)が操作されたとき、制御部230のCPUは、初期化動作として、主記憶装置205のアクセス許可、内部RAMの作業領域確保等の初期設定動作を実行し、不揮発性メモリに記憶したコンテンツ制御プログラムを読み出して、制御部230としての機能を動作状態とし(ステップS100)、処理をステップS101に移行する。
【0120】
ステップS101において、制御部230は、全コンテンツ要求可能フラグをOFFにセットする。
【0121】
次に、制御部230は、情報配信システム参加処理を行う(ステップS102)。この情報配信システム参加処理は、情報配信システムSへ新規参加するための処理を行うものである。この処理は、図21におけるステップS150〜S158までの処理であり、後述する。
【0122】
次に、制御部230は、情報配信システムSへの参加時間の計時を開始するとともに(ステップS103)、レプリカ数情報の更新を行うための時間の計時を開始する(ステップS104)。このように、制御部230は、情報配信システムSへの自装置1の参加時間を計時する参加時間計時手段として機能する。
【0123】
次に、制御部230は、第1レプリカ数情報取得処理を行う(ステップS105)。この第レプリカ数情報取得処理は、コンタクト先端末装置に対してレプリカ数情報の要求を行うものである。この処理は、図22におけるステップS200〜204までの処理であり、後述する。
【0124】
次に、制御部230は、コンテンツ一覧表示要求があったか否かを判定する(ステップS106)。この判定は、操作手段としてのキーボード207或いはマウス208により所定の操作が行われたか否かにより判定されるものである。この処理において、コンテンツ一覧表示要求があったと判定すると(ステップS106:Yes)、制御部230は、コンテンツ一覧表示処理を行う(ステップS107)。このコンテンツ一覧表示処理は、要求可能コンテンツテーブル及びカタログリストの情報に基づきコンテンツ一覧表示データを作成し、当該コンテンツ一覧表示データに基づく画像を内蔵ディスプレイ210に表示させる処理を行うものである。この処理は、図23におけるステップS250〜S253までの処理であり、後述する。
【0125】
一方、ステップS106において、コンテンツ一覧表示要求がないとき(ステップS106:No)、制御部230は、レプリカ数検出メッセージを受信したか否かを判定する(ステップS108)。この処理において、レプリカ数検出メッセージを受信したと判定すると(ステップS108:Yes)、制御部230は、レプリカ数検出メッセージ受信処理を行う(ステップS109)。このレプリカ数検出メッセージ受信処理は、コンタクト先端末装置或いは他の端末装置1から送信されたレプリカ数検出メッセージに基づきコンタクト先端末装置にレプリカ数情報を送信したり、当該レプリカ数検出メッセージを他の端末装置へ転送したりする処理を行うものである。この処理は、図26におけるステップS300〜S304までの処理であり、後述する。
【0126】
一方、ステップS108において、レプリカ数検出メッセージを受信していないとき(ステップS108:No)、制御部230は、その他の要求があったか否かを判定する(ステップS110)。この処理において、その他の処理があったと判定すると(ステップS110:Yes)、制御部230は、当該要求に基づいた処理を実行する(ステップS111)。
【0127】
ここで、制御部230は、その他の処理として、例えば、ハードディスク装置203のコンテンツ記憶領域220にコンテンツ情報を記憶したとき、当該コンテンツ情報のコンテンツIDを宛先情報として、自装置1の端末ID及び所在情報を含む登録メッセージを、ハードディスク装置203のルーティングテーブル記憶領域221に記憶したルーティングテーブルに基づいて送信する処理、(登録メッセージ送信手段に相当)、キーボード207やマウス208への操作に応じたコンテンツ情報を取得するために、当該コンテンツ情報のコンテンツIDを宛先情報として設定し、自装置1の所在情報を含む検索メッセージを、ハードディスク装置203のルーティングテーブル記憶領域221に記憶したルーティングテーブルに基づいて送信する処理(検索メッセージ送信手段に相当)、他の端末装置1からメッセージを受信したとき、ルーティングテーブルに基づいて、受信したメッセージが自装置宛のメッセージであるか否かを判定する処理(メッセージ判定手段に相当)、受信したメッセージが自装置宛のメッセージでないとき、当該メッセージをルーティングテーブルに基づいて転送する処理(メッセージ転送手段に相当)、他の端末装置1から受信したメッセージが自装置宛の検索メッセージであるとき、当該検索メッセージに含まれるコンテンツIDに対応するインデックス情報をハードディスク装置203のインデックステーブル記憶領域223から取り出して、検索メッセージの送信元の端末装置1へ送信する処理(インデックス情報送信手段に相当)、インデックス情報を受信したとき、当該インデックス情報に基づいてコンテンツ情報を保持する他の端末装置1へ当該コンテンツ情報の送信を要求する処理(コンテンツ情報送信要求手段に相当)、ハードディスク装置203のコンテンツ記憶領域220に記憶したコンテンツ情報を他の端末装置1からの要求に応じて送信する処理(コンテンツ送信手段に相当)を行う。
【0128】
ステップS107、S109、S111の処理を終えたとき、或いは、ステップS110において、その他の要求がないとき(ステップS110:No)、制御部230は、全コンテンツ要求可能フラグがONにセットされているか否かを判定する(ステップS112)。この処理において、全コンテンツ要求可能がONになっていないとき(ステップS112:No)、制御部230は、処理をステップS113に移行する。
【0129】
ステップS113において、制御部230は、情報配信システムSへの参加時間が閾値以上となったか否かを判定する。この判定は、計時した参加時間が、閾値ファイルに記憶された閾値参加時間以上となったか否かにより判定されるものである。この処理において、情報配信システムSへの参加時間が閾値以上となったと判定すると(ステップS113:Yes)、制御部230は、全コンテンツ要求可能フラグをONにセットする(ステップS114)。
【0130】
このように、制御部230は、参加時間計時手段によって計時した自装置の参加時間が閾値ファイルに含まれる閾値参加時間以内であるとき、閾値ファイルに含まれる閾値数以上の数の端末装置1が保持するコンテンツ情報を自装置1で取得可能なコンテンツ情報として決定する取得可能コンテンツ決定手段として機能する。
【0131】
一方、ステップS113において、情報配信システムSへの参加時間が閾値以上となっていないとき(ステップS113:No)、制御部230は、レプリカ数情報更新処理を行う(ステップS115)。このレプリカ数情報更新処理は、ステップS104において開始したレプリカ数情報更新時間の計時結果に応じて、レプリカ数情報の更新を行うものである。この処理は、図27のステップS350〜352までの処理であり、後述する。
【0132】
ステップS114、S115の処理を終えたとき、或いは、ステップS112において全コンテンツ要求可能フラグがONにセットされていると判定したとき(ステップS112;Yes)、制御部230は、電源がOFFされたか否かを判定し(ステップS116)、電源がOFFされていないとき(ステップS116:No)、処理をステップS106へ移行し、電源がOFFされたと判定すると(ステップS116:Yes)、メイン処理を終了する。
【0133】
次に、ステップS102における情報配信システム参加処理について、図21を用いて具体的に説明する。
【0134】
図21に示すように、情報配信システム参加処理を開始すると、制御部230は、コンタクト先紹介装置20に対してコンタンク先端末装置の情報を要求し(ステップS150)、当該コンタクト先紹介装置20からコンタクト先端末装置の所在情報を受信する(ステップS151)。ここで、コンタクト先端末装置の所在情報とは、当該コンタクト先端末装置の端末ID及びIPアドレスである。
【0135】
次に、制御部230は、コンタクト先端末装置に対して参加メッセージを送信し(ステップS152)、当該コンタクト先端末装置及び他の端末装置1からテーブル情報を受信する(ステップS153)。そして、当該受信した各テーブル情報に基づきルーティングテーブルを作成する(ステップS154)。
【0136】
次に、制御部230は、コンテンツ投入装置10に対してカタログリストの送信を要求し(ステップS155)、当該コンテンツ投入装置10からカタログリストを受信する(ステップS156)。このように、制御部230は、コンテンツ投入装置10からコンテンツ情報のリストであるカタログリストを取得するリスト取得手段として機能する。
【0137】
次に、制御部230は、コンテンツ投入装置10に対して閾値ファイルの送信を要求し(ステップS157)、当該コンテンツ投入装置10から閾値ファイルを受信する(ステップS158)。このように、制御部230は、コンテンツ投入装置10から閾値ファイルを取得する閾値ファイル取得手段として機能する。
【0138】
ステップS158の処理を終えたとき、制御部230は、情報配信システム参加処理を終了する。
【0139】
次に、ステップS105における第1レプリカ数情報取得処理について図22を用いて具体的に説明する。
【0140】
図22に示すように、第1レプリカ数情報取得処理を開始すると、制御部230は、コンタクト先端末装置からレプリカ数情報を取得したか否かを判定する(ステップS200)。この処理において、コンタクト先端末装置からレプリカ数情報を取得していないとき(ステップS200:No)、制御部230は、コンタクト先端末装置へレプリカ数要求メッセージを送信し(ステップS201)、当該コンタクト先端末装置からレプリカ数情報を受信する(ステップS202)。そして、制御部230は、取得したレプリカ数情報に基づきレプリカ数管理テーブルを更新し(ステップS203)、さらに、このレプリカ数管理テーブル及びカタログリストに基づき、要求可能コンテンツテーブルの更新を行う(ステップS204)。このように、制御部230は、自装置がコンタクト先端末装置ではないとき、コンタクト先端末装置に対して、情報配信システムSにおいて送受信されるコンテンツ情報を保持する端末装置の数を要求するレプリカ数要求手段として機能する。
【0141】
ステップS204の処理を終えたとき、或いは、ステップS200においてコンタクト先端末装置からレプリカ数情報を取得したと判定すると(ステップS200:Yes)、制御部230は、第1レプリカ数情報取得処理を終了する。
【0142】
次に、ステップS107におけるコンテンツ一覧表示処理について、図23を用いて具体的に説明する。
【0143】
図23に示すように、コンテンツ一覧表示処理を開始すると、制御部230は、全コンテンツ要求可能フラグがONにセットされているか否かを判定する(ステップS250)。この処理において、全コンテンツ要求可能フラグがONにセットされていると判定すると(ステップS250:Yes)、制御部230は、カタログリストの情報に基づき、一覧表示データを作成する。この一覧表示データには、図24に示すように、情報配信システムSにおいて送受信される全てのコンテンツ情報のタイトルが一覧表示されており、端末装置1の利用者は、キーボード207、マウス208を操作することにより、視聴したいコンテンツ情報のタイトルが記載されている欄を選択して、当該視聴したいコンテンツ情報の取得を行う。
【0144】
一方、ステップS250において、全コンテンツ要求可能フラグがONにセットされていないとき(ステップS250:No)、制御部230は、要求可能コンテンツテーブル及びカタログリストの情報に基づき、一覧表示データを作成する。すなわち、この一覧表示データは、図25に示すように、カタログリストに記載されているコンテンツ情報(情報配信システムSにおいて送受信される全てのコンテンツ情報)のうち、要求可能コンテンツテーブルに記憶されているコンテンツIDを有するコンテンツ情報のタイトル(自装置1が取得可能なコンテンツ情報のタイトル)が一覧表示されている。
【0145】
ステップS251、S252の処理を終えると、制御部230は、作成した一覧表示データに基づく画像を内蔵ディスプレイ210に表示する。この処理を終えると、制御部230は、コンテンツ一覧表示処理を終了する。
【0146】
次に、ステップS109におけるレプリカ数検出メッセージ受信処理について、図26を参照して具体的に説明する。
【0147】
図26に示すように、レプリカ数検出メッセージ受信処理を開始すると、制御部230は、受信したレプリカ数検出メッセージに含まれるコンテンツIDを取得する(ステップS300)。
【0148】
次に、制御部230は、取得したコンテンツIDのルート端末装置であるか否かを判定する(ステップS301)。この判定は、ルーティングテーブルを参照して、受信したメッセージに含まれているコンテンツIDが自装置1の端末IDに最も近いか否かにより判定されるものである。この処理において、自装置1がルート端末装置であると判定すると(ステップS301:Yes)、制御部230は、インデックステーブルに記憶されている端末IDの数に関する情報(レプリカ数情報)を取得する(ステップS302)。例えば、ある端末装置1が図7に示すインデックステーブルを有している場合、当該インデックステーブルには7つの端末IDが記憶されているため、当該端末装置1は、レプリカ数情報「7」を取得することとなる。このように、制御部230は、他の端末装置1からメッセージを受信したとき、ルーティングテーブルに基づいて、受信したメッセージが自装置宛のメッセージであるか否かを判定するメッセージ判定手段として機能する。
【0149】
次に、制御部230は、取得したレプリカ数情報を要求端末(レプリカ数検出メッセージを送信した端末装置1(コンタクト先端末装置))へ送信する(ステップS303)。このように、制御部230は、他の端末装置1から受信したメッセージが自装置宛のレプリカ数検出メッセージであるとき、当該レプリカ数検出メッセージに含まれるコンテンツIDに対応するレプリカ数をインデックステーブル記憶手段に記憶したインデックステーブルに基づいて検出し、レプリカ数検出メッセージの送信元の端末装置1へ送信するレプリカ数情報送信手段として機能する。
【0150】
一方、ステップS301において、自装置1が取得したコンテンツIDのルート端末装置ではないとき(ステップS301:No)、制御部230は、ルーティングテーブルを参照して、当該レプリカ数検出メッセージを次の端末装置1へ転送する(ステップS304)。このように、制御部230は、受信したメッセージが自装置宛のメッセージでないとき、当該メッセージをルーティングテーブルに基づいて転送するメッセージ転送手段として機能する。
【0151】
ステップS303、S304の処理を終えたとき、制御部230は、レプリカ数検出メッセージ受信処理を終了する。
【0152】
次に、ステップS115におけるレプリカ数情報更新処理について図27を用いて具体的に説明する。
【0153】
図27に示すように、レプリカ数情報更新処理を開始すると、制御部230は、レプリカ数情報更新時間が閾値以上となったか否かを判定する(ステップS350)。この判定は、計時した時間が閾値ファイルに記憶されている一般端末装置用のレプリカ数情報更新間隔の値(図12に示す場合においては、30分)以上となったか否かにより判定されるものである。この処理において、レプリカ数情報更新時間が閾値以上となったと判定すると(ステップS350:Yes)、制御部230は、第1レプリカ数情報取得処理を行う(ステップS351)。この処理は、図22における処理と同様であるためその説明を省略する。
【0154】
ステップS351の処理を終えると、制御部230は、計時したレプリカ数情報更新時間をクリアし、再計時を開始する(ステップS352)。
【0155】
ステップS352の処理を終えたとき、或いは、ステップS350においてレプリカ数情報更新時間が閾値以上となっていないとき(ステップS350:No)、制御部230は、レプリカ数情報更新処理を終了する。
【0156】
ここで、自装置1が一般の端末装置1である場合、上述したレプリカ数要求手段が、情報配信システムSにおいて送受信されるコンテンツ情報を保持する端末装置1の数を、他の端末装置1からコンテンツ情報毎に取得する保持端末数取得手段に相当する。
【0157】
(コンタクト先端末装置の動作について)
次に、コンタクト先端末装置の動作について、図28、29を用いて具体的に説明する。図28、29は、コンタクト先端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。なお、以下の各処理は、一般の端末装置1の制御部230が上述した各手段等として機能することによって実行されるものである。
【0158】
図28に示すように、コンタクト先端末装置1においてメイン電源スイッチ(図示せず)がONにされたときやリセットスイッチ(図示せず)が操作されたとき、制御部230のCPUは、初期化動作として、主記憶装置205のアクセス許可、内部RAMの作業領域確保等の初期設定動作を実行し、不揮発性メモリに記憶したコンテンツ制御プログラムを読み出して、制御部230としての機能を動作状態とし(ステップS500)、処理をステップS501に移行する。
【0159】
ステップS501において、制御部230は、情報配信システム参加処理を行う。この処理は、図21における処理と同様であるためその説明は省略する。この情報配信システム参加処理を終えると、制御部230は、処理をステップS502に移行する。
【0160】
ステップS502において、制御部230は、レプリカ数情報の更新を行うための時間の計時を開始する(ステップS502)。
【0161】
次に、制御部230は、第1レプリカ数情報取得処理を行う(ステップS503)。この処理は、図22における処理と同様であるためその説明を省略する。この第1レプリカ数情報取得処理を終えると、制御部230は、処理をステップS504に移行する。
【0162】
ステップS504において、制御部230は、レプリカ数情報更新時間が閾値以上となったか否かを判定する。この判定は、計時した時間が閾値ファイルに記憶されているコンタクト先端末装置用のレプリカ数情報更新間隔の値(図12に示す場合においては、10分)以上となったか否かにより判定されるものである。この処理において、レプリカ数情報更新時間が閾値以上となったと判定すると(ステップS504:Yes)、制御部230は、第2レプリカ数情報取得処理を行う(ステップS505)。この処理は、図29におけるステップS550〜553までの処理であり、後述する。
【0163】
ステップS504の処理を終えると、制御部230は、計時したレプリカ数情報更新時間をクリアし、再計時を開始する(ステップS506)。
【0164】
一方、ステップS504において、レプリカ数情報更新時間が閾値以上となっていないとき(504:No)、制御部230は、レプリカ数検出メッセージを受信したか否かを判定する(ステップS507)。この処理において、レプリカ数検出メッセージを受信したと判定すると(ステップS507:Yes)、制御部230は、レプリカ数検出メッセージ受信処理を行う(ステップS508)。この処理は、図26における処理と同様であるためその説明を省略する。
【0165】
ステップS507において、レプリカ数検出メッセージを受信していないとき(ステップS507:No)、制御部230は、レプリカ数要求メッセージを受信したか否かを判定する(ステップS509)。この処理において、レプリカ数要求メッセージを受信したと判定すると(ステップS509:Yes)、制御部230は、レプリカ数要求メッセージ受信処理として、当該レプリカ数要求メッセージを送信した端末装置に対してレプリカ数管理テーブルの情報(各コンテンツに対応するレプリカ数情報)を送信する(ステップS510)。
【0166】
このように、制御部230は、自装置1がコンタクト先端末装置であるとき、各コンテンツのレプリカ数情報を当該レプリカ数要求メッセージの送信元の端末装置1へ送信するレプリカ数情報送信手段として機能する。
【0167】
次に、制御部230は、その他の要求があったか否かを判定する(ステップS511)。この処理において、その他の処理があったと判定すると(ステップS511:Yes)、制御部230は、当該要求に基づいた処理を実行する(ステップS512)。
【0168】
ここで、制御部230は、その他の処理として、一般の端末装置1におけるその他の処理(図20におけるステップS111の処理)と同様の処理を行う。
【0169】
ステップS506、S508、S510、S512の処理を終えたとき、或いは、ステップS511において、その他の要求がないとき(ステップS511:No)、制御部230は、電源がOFFされたか否かを判定し(ステップS513)、電源がOFFされていないとき(ステップS513:No)、処理をステップS504へ移行し、電源がOFFされたと判定すると(ステップS513:Yes)、メイン処理を終了する。
【0170】
次に、ステップS505における第2レプリカ数情報取得処理について、図29を用いて具体的に説明する。
【0171】
図29に示すように、第2レプリカ数情報取得処理を開始すると、制御部230は、カタログリストに記載された全コンテンツのレプリカ数情報を取得したか否かを判定する(ステップS550)。この処理において、カタログリストに記載された全コンテンツのレプリカ数情報を取得していないとき(ステップS550:No)、制御部230は、ルーティングテーブルに基づいて、カタログリストに記載されたコンテンツIDごとに、レプリカ数検出メッセージを送信し(ステップS551)、各コンテンツ情報のルート端末装置からレプリカ数情報を受信する(ステップS552)。そして、制御部230は、取得したレプリカ数情報に基づき、レプリカ数管理テーブルの更新を行う(ステップS553)。このように、制御部230は、自装置1がコンタクト先端末装置であるとき、カタログリストに記載されたコンテンツIDごとに、そのコンテンツ情報を保持する端末装置の数の情報を要求するレプリカ数検出メッセージを、ルーティングテーブル記憶手段に記憶したルーティングテーブルに基づいて送信するレプリカ数検出メッセージ送信手段として機能する。
【0172】
ステップS553の処理を終えたとき、或いは、ステップS550においてカタログリストに記載された全コンテンツのレプリカ数情報を取得したと判定したとき(ステップS550:Yes)、制御部230は、第2レプリカ数情報取得処理を終了する。
【0173】
ここで、自装置1がコンタクト先端末装置である場合、上述したレプリカ数検出メッセージ送信手段とレプリカ数情報送信手段とが、情報配信システムSにおいて送受信されるコンテンツ情報を保持する端末装置1の数を、他の端末装置1からコンテンツ情報毎に取得する保持端末数取得手段に相当する。
【0174】
[11.他の実施形態について]
上述した実施形態において、取得可能コンテンツ決定手段は、自装置1の参加時間が所定時間未満のとき、その情報を保持する端末装置の数が所定数以上のコンテンツ情報を前記取得可能なコンテンツ情報として決定し、自装置1の参加時間が前記所定時間以上のとき、情報配信システムSにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能なコンテンツ情報として決定することとしたが、自装置1の参加時間の増加に応じて、その情報を保持する端末装置1の数が所定数未満のコンテンツ情報を取得可能なコンテンツ情報として追加するようにしてもよい。
【0175】
以下に、かかる場合の情報配信システムS’について、図30〜33を参照して具体的に説明する。図30は他の実施形態における、端末装置1の情報配信システムS’への参加時間の増加に応じた、同端末装置1の取得可能なコンテンツ数の変化を示す図であり、図31は他の実施形態における端末装置1のハードディスク装置203に記憶される閾値ファイルの一例を示す図である。なお、ここでは、図9に示すように、5台の端末装置1A〜1Eが情報配信システムS’に参加しているものとする。
【0176】
図30に示すように、他の実施形態における端末装置1は、情報配信システムS’への参加時間が0〜t2までの間は、同システムS’に参加している端末装置1のうちn1以上の端末装置1が保持するコンテンツ情報(ここでは、3台以上の端末装置1が保持するコンテンツ情報)を取得可能なコンテンツ情報として決定する。次に、同システムS’への参加時間がt2を超えると、端末装置1は、同システムS’に参加している端末装置1のうちn2台の端末装置1が保持するコンテンツ情報(ここでは、2台の端末装置1が保持するコンテンツ情報)を取得可能なコンテンツ情報として追加し、さらに、同システムS’への参加時間がt3を越えると、同システムS’に参加している端末装置1のうちn1台の端末装置1が保持するコンテンツ情報(ここでは、1台の端末装置1が保持するコンテンツ情報)を取得可能なコンテンツ情報として追加する。
【0177】
ここで、他の実施形態において、コンテンツ投入装置10から送信される閾値ファイルには、図31に示すように、閾値参加時間として第1閾値参加時間t2及び第2閾値参加時間t3が設けられており、また、閾値レプリカ数として第1閾値レプリカ数n1、第2閾値レプリカ数n2、第3閾値レプリカ数n3が設けられており、端末装置1は、この閾値ファイルに基づいて、各閾値参加時間t2、t3及び閾値レプリカ数n1、n2、n3を決定する。
【0178】
次に、他の実施形態における一般の端末装置1の動作について、図32,33を用いて具体的に説明する。図32、33は他の実施形態における一般端末装置1の動作内容の一例を示すフローチャートである。なお、以下においては、上述の実施形態における端末装置1の動作と同様の動作については、その説明を省略するものとする。
【0179】
ステップS801において、制御部230は、第1コンテンツフラグ及び第2コンテンツフラグをOFFにセットする。
【0180】
また、ステップS812において、制御部230は、第1コンテンツ追加フラグがONにセットされているか否かを判定する。この処理において、第1コンテンツ追加フラグがONにセットされていないとき(ステップS812:No)、制御部230は、自装置1の情報配信システムS’への参加時間が第1閾値参加時間以上となったか否かを判定する(ステップS813)。この処理において、自装置1の情報配信システムS’への参加時間が第1閾値参加時間以上となったと判定すると(ステップS813:Yes)、制御部230は、第1コンテンツ追加フラグをONにセットする(ステップS814)。
【0181】
一方、ステップS812において、第1コンテンツ追加フラグがONにセットされていると判定すると(ステップS812:Yes)、制御部230は、第2コンテンツ追加フラグがONにセットされているか否かを判定する(ステップS815)。この処理において、第2コンテンツ追加フラグがONにセットされていないとき(ステップS815:No)、制御部230は、自装置1の情報配信システムSへの参加時間が第2閾値参加時間を超えたか否かを判定する(ステップS816)。この処理において、自装置1の情報配信システムSへの参加時間が第2閾値参加時間を超えたと判定すると(ステップS816:Yes)、制御部230は、第2コンテンツ追加フラグをONにセットする(ステップS817)。
【0182】
ステップS813において自装置1の情報配信システムSへの参加時間が第1閾値参加時間を超えていないとき(ステップS813:No)、或いは、ステップS816において自装置1の情報配信システムSへの参加時間が第2閾値参加時間を超えていないとき(ステップS816:No)、制御部230は、レプリカ数情報更新処理を行う(ステップS818)。このレプリカ数情報更新処理は、図27のステップS350〜352までの処理と同様である。
【0183】
一方、ステップS815において、第2コンテンツ追加フラグがONにセットされていると判定したとき(ステップS815:Yes)、或いは、ステップS814、S817、S818の処理を終えたとき、制御部230は、電源がOFFされたか否かを判定し(ステップS819)、電源がOFFされていないとき(ステップS819:No)、処理をステップS806へ移行し、電源がOFFされたと判定すると(ステップS819:Yes)、メイン処理を終了する。
【0184】
次に、ステップS807におけるコンテンツ一覧表示処理について、図33を用いて説明する。
【0185】
図33に示すように、コンテンツ一覧表示処理を開始すると、制御部230は、第1コンテンツ追加フラグがONにセットされているか否かを判定する(ステップS850)。この処理において、第1コンテンツ追加フラグがONにセットされていないといき(ステップS850:No)、制御部230は、要求可能コンテンツテーブル及びカタログリストの情報に基づき、レプリカ数がn1以上のコンテンツ情報のタイトルが記載された一覧表示データを作成する(ステップS851)。
【0186】
ステップS850において、第1コンテンツ追加フラグがONにセットされていると判定すると(ステップS850:Yes)、制御部230は、第2コンテンツ追加フラグがONにセットされているか否かを判定する(ステップS852)。この処理において、第2コンテンツ追加フラグがONにセットされていないとき(ステップS852:No)、制御部230は、要求可能コンテンツテーブル及びカタログリストの情報に基づき、レプリカ数がn1以上のコンテンツ情報のタイトルに加えてレプリカ数がn2のコンテンツ情報のタイトルが記載された一覧表示データを作成する(ステップS853)。
【0187】
ステップS852において、第2コンテンツ追加フラグがONにセットされていると判定すると(ステップS852:Yes)、制御部230は、要求可能コンテンツテーブル及びカタログリストの情報に基づき、レプリカ数がn1以上のコンテンツ情報及びレプリカ数n2、n3のコンテンツ情報のタイトルが記載された一覧表示データを作成する(ステップS854)。
【0188】
ステップS851、S853、S854の処理を終えたとき、制御部230は、作成した一覧表示データに基づく画像を内蔵ディスプレイ210に表示する。この処理を終えると、制御部230は、コンテンツ一覧表示処理を終了する。
【0189】
このように、他の実施形態において、端末装置1は、自装置1の参加時間の増加に応じて、その情報を保持する端末装置1の数が所定数未満のコンテンツ情報を取得可能なコンテンツ情報として追加することとしており、かかる構成とすることにより、参加時間の増加に応じて取得可能なコンテンツ情報が段階的に増加していくため、端末装置1の利用者の当該システムSへのより長時間の参加を促し、結果として、当該システムSから脱退する端末装置数を減少させることができる。
【0190】
以上、本発明の実施の形態のうちのいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0191】
例えば、上述した各実施形態において、端末装置1は、情報配信システムS(S’)に新規参加する際に、コンテンツ投入装置10からカタログリスト及び閾値ファイルを取得し(図21の情報配信システム参加処理を参照)、これらカタログリスト及び閾値ファイルと自装置1の当該システムS(S’)への参加時間とに基づいて、当該システムS(S’)で送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定することとしたが、これに代えて、端末装置1が情報配信システムS(S’)への参加時間の情報を定期的にコンテンツ投入装置10へ送信し、コンテンツ投入装置10が、当該端末装置1から取得した参加時間の情報及び閾値ファイルに基づき当該端末装置1が取得可能なコンテンツ情報を決定し、当該取得可能なコンテンツ情報のコンテンツID及びタイトルが記載されたカタログリストを当該端末装置1へ送信して、当該カタログリストを取得した端末装置1が当該カタログリストの情報に基づきコンテンツ情報の要求を行うこととしてもよい。かかる構成とすることにより、端末装置1は、取得可能なコンテンツ情報の制限処理を自装置1にて行う必要がなくなり、結果として、端末装置1にかかる負荷を軽減させることが可能となる。
【0192】
また、カタログリストを取得する際、前回取得したカタログリストからの差分だけを取得することとしてもよい。すなわち、かかる場合、カタログリストにはバージョン情報が関連付けられており、端末装置1は、情報配信システムS(S’)への参加時間の情報を定期的にコンテンツ投入装置10へ送信する際に、当該参加時間の情報とともに自装置1の有するカタログリストのバージョン情報を送信する。そして、コンテンツ投入装置10は、取得した参加時間の情報及び閾値ファイルに基づき当該端末装置1が取得可能なコンテンツ情報を決定するとともに、当該決定した取得可能なコンテンツ情報のうち、当該端末装置1から取得したバージョン情報に対応するカタログリストに記載された取得可能なコンテンツ情報以外のコンテンツ情報のコンテンツID及びタイトルを当該端末装置1へ送信する。かかる構成とすることにより、コンテンツ投入装置10は、端末装置1に対して余分なコンテンツIDやタイトルの情報を送信する必要がなくなり、結果として、ネットワーク8にかかる負荷を軽減させることが可能となる。
【0193】
また、上述した実施形態において、コンタクト先端末装置は、各コンテンツ情報のルート端末装置に対して保持数検出メッセージを送信することにより、各コンテンツ情報のレプリカ数情報の送信を要求することとしたが、これに代えて、各ルート端末装置がコンタクト先端末装置に対して定期的にレプリカ数情報を送信することとしてもよい。
【0194】
また、各コンテンツ情報のレプリカ数情報は、コンタクト先端末装置が管理するのではなく、コンテンツ投入装置10が管理することとしてもよい。すなわち、各コンテンツ情報のルート端末装置は、コンテンツ投入装置10の要求に応じて(或いは定期的に)、自装置1が有するコンテンツ情報のレプリカ数情報を当該コンテンツ投入装置10へ送信する。そして、当該コンテンツ投入装置10は、カタログリストにおいて、当該取得した各コンテンツ情報のレプリカ数情報を各コンテンツ情報のコンテンツID及びタイトルと関連付けて記憶させ、端末装置1の要求に応じて、当該端末装置1に対して当該カタログリストを送信する。かかる構成とすることにより、コンタクト先端末装置は各コンテンツ情報のレプリカ数情報を管理する必要がなくなり、また、端末装置1は、コンテンツ投入装置10から、コンテンツ情報のコンテンツID及びタイトルとともに当該コンテンツ情報のレプリカ数情報を取得することができるため、例えば、図20における、ステップS104、S105、S115などのレプリカ数情報を取得するための処理を行う必要がない。
【0195】
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0196】
【図1】本実施形態に係る情報配信システムにおける各端末装置及びコンテンツ投入装置の接続態様の一例を示す図である。
【図2】ID空間の説明図である。
【図3】ルーティングテーブルを説明するための図である。
【図4】ルーティングテーブルの一例である。
【図5】端末装置情報配信システムへ参加する様子の一例を示す図である。
【図6】コンテンツ保持端末装置から送信される登録メッセージがDHTルーティングにより転送される様子を示す図である。
【図7】インデックステーブルの一例である。
【図8】DHTルーティングによりコンテンツ情報を保持している端末装置が検索される様子の一例を示す図である。
【図9】本実施形態にかかる情報配信システムに参加している各端末装置が保持しているコンテンツ情報を示した図である。
【図10】端末装置のハードディスク装置に記憶されるカタログリストの一例を示す図である。
【図11】端末装置の情報配信システムへの参加時間の増加に応じた、同端末装置の取得可能なコンテンツ数の変化を示す図である。
【図12】端末装置のハードディスク装置に記憶される閾値ファイルの一例を示す図である。
【図13】新規参加端末装置がコンタクト先端末装置に対してレプリカ数情報を要求する様子の一例を示す図である。
【図14】コンタクト先端末装置のハードディスク装置に記憶されるレプリカ数管理テーブルの一例を示す図である。
【図15】端末装置のハードディスク装置に記憶される要求可能コンテンツテーブルの一例を示す図である。
【図16】コンタクト先端末装置が各コンテンツ情報のルート端末装置に対してレプリカ数情報を要求する様子を示す図である。
【図17】本実施形態におけるコンテンツ投入装置の概略構成例を示す図である。
【図18】本実施形態における端末装置の概略構成例を示す図である。
【図19】コンテンツ投入装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図20】一般端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図21】一般端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図22】一般端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図23】一般端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図24】端末装置の内蔵ディスプレイに表示される一覧表示データの一例を示す図である。
【図25】端末装置の内蔵ディスプレイに表示される一覧表示データの一例を示す図である。
【図26】一般端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図27】一般端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図28】コンタクト先端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図29】コンタクト先端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図30】他の実施形態における情報配信システムへの参加時間の増加に応じた、同端末装置の取得可能なコンテンツ数の変化を示す図である。
【図31】他の実施形態における端末装置のハードディスク装置に記憶される閾値ファイルの一例を示す図である。
【図32】他の実施形態における一般端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図33】他の実施形態における一般端末装置の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0197】
S 情報配信システム
1 端末装置
8 ネットワーク
10 コンテンツ投入装置
20 コンタクト先紹介装置
103 コンテンツ投入装置のハードディスク装置
104 コンテンツ投入装置のネットワークインタフェース
130 コンテンツ投入装置の制御部
203 端末装置のハードディスク装置
204 端末装置のネットワークインタフェース
230 端末装置の制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して互いに接続された複数の端末装置の参加により形成され、前記端末装置間でコンテンツ情報の送受信を行う情報配信システムにおける前記端末装置において、
前記情報配信システムへの自装置の参加時間を計時する参加時間計時手段と、
前記参加時間計時手段によって計時した自装置の参加時間に基づいて、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定する取得可能コンテンツ決定手段と、を備えた
ことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報を保持する端末装置の数をコンテンツ情報毎に取得する保持端末数取得手段を備え、
前記コンテンツ決定手段は、
自装置の参加時間の増加に応じて、その情報を保持する端末装置の数が所定数未満のコンテンツ情報を前記取得可能なコンテンツ情報として追加する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報を保持する端末装置の数をコンテンツ情報毎に取得する保持端末数取得手段を備え、
前記取得可能コンテンツ決定手段は、
自装置の参加時間が所定時間未満のとき、その情報を保持する端末装置の数が所定数以上のコンテンツ情報を前記取得可能なコンテンツ情報として決定し、自装置の参加時間が前記所定時間以上のとき、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能なコンテンツ情報として決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記取得可能コンテンツ決定手段は、
前記情報配信システムに参加した端末装置の数が所定数未満のときには、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報の全てを取得可能なコンテンツ情報として決定する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項5】
前記参加時間は、前記情報配信システムへ参加を継続している時間である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記参加時間は、所定期間内における、前記情報配信システムへの参加継続時間の平均値である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1〜6のいずれか1項に記載の端末装置として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項8】
ネットワークを介して互いに接続された複数の端末装置の参加により形成され、前記端末装置間でコンテンツ情報の送受信を行う情報配信システムにおける前記端末装置の情報処理方法において、
前記情報配信システムへの自装置の参加時間を計時するステップと、
前記計時した自装置の参加時間に基づいて、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定するステップと、を有する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
ネットワークを介して互いに接続された複数の端末装置の参加により形成され、前記端末装置間でコンテンツ情報の送受信を行う情報配信システムにおいて、
前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報を保持する端末装置の数をコンテンツ情報毎に取得する保持端末数取得手段と、
各前記端末装置の前記情報配信システムへの参加時間を計時する参加時間計時手段と、
前記参加時間計時手段によって計時した端末装置の参加時間に基づいて、前記端末装置毎に、前記情報配信システムにおいて送受信されるコンテンツ情報のうち取得可能なコンテンツ情報を決定する取得可能コンテンツ決定手段と、を備えた
ことを特徴とする情報配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2009−123025(P2009−123025A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−297262(P2007−297262)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】