説明

感光性記録媒体用記録再生装置

【課題】感光性記録媒体の感光を防止することができる信頼性の高い感光性記録媒体用記録再生装置を提供する。
【解決手段】カートリッジ2を挿入可能な挿入口91が形成された筐体90と、挿入口91を遮光する挿入口シャッタ94と、カートリッジ2の挿入によりック機構のロックを解除するロック解除機構77a−77b、79a−79bと、カートリッジ1が所定の位置に挿入されかつ筐体内部が遮光状態となったときカートリッジ2のシャッタを開くシャッタ開放機構80と、を有する記録再生装置10において、挿入口シャッタ96が挿入口91を覆う平板部を有し、平板部の上方が筐体内部の挿入口上部にピン93で回動自在に固定され、平板部が吊下る状態で前記挿入口を覆い、前記平板部と前記挿入口との間に遮光部材を介在させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホログラム記録媒体などの感光性記録媒体用記録再生装置に関し、特に、感光性記録媒体を遮光状態で収容保管するカートリッジを内部に収納して、遮光状態で該感光性記録媒体にデータを記録し、または記録されたデータを再生する感光性記録媒体用記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
データをホログラムによって記録するホログラム記録媒体が発明されている(例えば、特許文献1参照)。このホログラム記録媒体は、円板形状の支持体上に感光性材料からなるホログラム記録層が層設された感光性記録媒体であり、データをレーザ光の干渉縞として多層記録することにより、従来普及している記録媒体であるDVDよりも大きなデータ記録容量を得ることができる。このホログラム記録媒体は、ホログラム記録層が曝光され、または塵芥が付着することによりその性能に悪影響が及ぶため、遮光機能及び防塵機能を有するカートリッジに収容されて取り扱われている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1に記載の発明は、DVD−RAMのカートリッジに類似したカートリッジにホログラム記録媒体を収容している。このカートリッジは、ホログラム記録層に影響を与える波長域の光線の透過率が小さい材質で形成されている。特許文献1には、カ一トリッジの詳しい構成は記載されていないものの、特許文献2に記載されているカートリッジと同様の構成を有しているものと考えられる。
【0004】
特許文献2に記載の発明は、ホログラム記録層の感応色を遮光する材質でカートリッジを形成し、ホログラム記録媒体を外部に露呈させる可動部分の合せ目には、スポンジ状の遮光材を貼付している。また、記録媒体を回転自在な状態で収容するカートリッジ本体と、このカートリッジ本体に設けられ、記録媒体の一部を外部に露呈させる開口と、この開口を開閉するシャッタとを備えたカートリッジが記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004―029476号公報
【特許文献2】特開2003―317422号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ホログラム記録媒体を収容するカートリッジがカートリッジ本体とシャッタとの間の遮光をどんなに適切に行なっていても、そのカートリッジを収納してデータを記録し再生する肝腎の記録再生装置自体の遮光が適切に行なわれていないと、ホログラム記録媒体にデータを記録または再生する際にカートリッジのシャッタが開かれたとき、記録又は再生中にホログラム記録媒体が感光してその後のデータの記録、再生に不具合が生じるおそれがある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、感光性記録媒体を遮光かつ誤開放防止措置が施された状態で収容したカートリッジを完全に遮光された状態で記録再生できる信頼性の高い感光性記録媒体用記録再生装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の感光性記録媒体用記録再生装置の発明は、感光性記録媒体を回転自在に収容すると共に前記感光性記録媒体の中心と記録面とを外部に露呈させる開口を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体の外側に取り付けられて前記開口を閉じる閉じ位置と前記開口を開放する開き位置との間で移動自在に配設されたシャッタと、前記シャッタを前記閉じ位置でロックするロック機構と、を有する感光性記録媒体用カートリッジを挿入可能な挿入口が形成され外部から遮光された内部空間を有する筐体と、
前記挿入口を開閉自在に配設され前記挿入口を閉じたとき前記挿入口を前記外部から遮光する挿入口シャッタと、
前記感光性記録媒体用カートリッジの挿入により前記ロック機構のロックを解除するロック解除機構と、
前記感光性記録媒体用カートリッジが所定の位置に挿入され且つ前記筐体内部が遮光状態となったとき前記感光性記録媒体用カートリッジの前記シャッタを開くシャッタ開放機構と、
を有する感光性記録媒体用記録再生装置において、
前記挿入口シャッタが少なくとも前記挿入口を覆う平板部を有し、前記平板部の上方が前記筐体内部の前記挿入口上部に回動自在に固定され、前記平板部が吊下る状態で前記挿入口を覆い、前記平板部と前記挿入口との間に遮光部材を介在させたことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の感光性記録媒体用記録再生装置において、前記平板部が前記挿入口を閉じる方向に付勢した状態でばねの一端を前記筐体側に他端を前記平板部側に係止したことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の感光性記録媒体用記録再生装置において、前記平板部が細長い矩形状をし、その四辺から前記挿入口側に延びる延設部が形成されており、一方、前記筐体には前記延設部を収納する断面凹状をした凹状収納部が形成されており、前記平板部が吊下げた状態で前記延設部が前記凹状収納部の溝内に入り込み、遮光用ラビリンスを形成させたことを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の感光性記録媒体用記録再生装置において、前記延設部および前記凹状収納部には、前記平板部の上方の回動点を中心にしたアールがそれぞれ形成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
上記構成の感光性記録媒体用記録再生装置によれば、完全に遮光された記録再生装置にカートリッジが収納されるので記録再生時における感光性記録媒体の感光が防止される。また、感光性記録媒体自体もシャッタにより遮光されかつシャッタを閉じ位置でロックするロック機構が設けられたカートリッジに収容されるので、シャッタを誤って開くことがなく感光性記録媒体の感光を確実に防止して収容することができる。そして、そのカートリッジが記録再生装置に収納された後、ロック機構のロックが解除されてシャッタが開放されるので、記録再生時における感光性記録媒体の感光が防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1は本発明の実施形態である記録再生システムの構成を示す斜視図、図2は記録再生装置の内部構成を示す概略図である。
【0011】
両図に示すように、記録再生システム100は、カートリッジ2と、記録再生装置10とから構成されている。そこで、まず、ホログラム記録装置などの記録再生装置10について説明し、次にカートリッジ2についてする。
図1および図2に示すように、カートリッジ2を装填して使用される記録再生装置10は、カートリッジ2を挿入可能な挿入口91が形成され、外部から遮光された内部空間92を有する筐体90を備える。挿入口91は、ピン93を中心として回動自在に筐体90の内部に配設された挿入口シャッタ94により開閉される。挿入口シャッタ94は、捩じりコイルばね96の一端が係止されて挿入口シャッタ94を閉じる方向に付勢している。挿入口91には、その開口全周に亘って遮光部材95が固着されており、挿入口シャッタ94が閉じられたとき挿入口シャッタ94と協働して挿入口91を外部から遮光する。
【0012】
筐体90内には、ロック解除機構78およびシャッタ開放機構80が組み込まれている。ロック解除機構78は、第2のロック部材64に係合して作動させる第2の解除部材である1対の位置決め部材77a,77bと、第1のロック部材63に係合して作動させる第1の解除部材である一対の係合ピン79a、79bとからなる。
【0013】
1対の位置決め部材77a,77bは、挿入口91から矢印C方向に挿入されたカートリッジ2の両側面の位置決め溝7,8に係合するように挿入口91に向かって突出して筐体90に固定されている。1対の位置決め部材77a,77bは、それぞれ位置決め溝7,8に係合してカートリッジ2の挿入方向、及びこの挿入方向に直交する方向でカートリッジ2を位置決めする。
【0014】
一対の係合ピン79a、79bは、筐体90に固定された一対のアーム79A,79Bから下方に向かって突出して配設されており、挿入されるカートリッジ2の開口72、73から第1のロック部材63の操作穴63dに挿入される。記録ディスク4は両面への記録が可能であるため、カートリッジ2は、A面2aまたはB面2bのいずれもが上方に向けられて記録再生装置10にセットされるが、装填面が異なると、ロック機構27の位置が左右で反転する。そのため、カートリッジ2が反転して装填された場合でも操作穴63dに係合できるように、反転装填時用の係合ピン79bを備えている。
【0015】
なお、一対の係合ピン79a、79bは、アーム79から出没自在に配設され、図示しないバネによって下方に向けて付勢されている。これにより、一方の係合ピンが操作穴63dに係合している際に、他方の係合ピンはカートリッジ2に当接した時にアーム79内に引っ込み、邪魔になることはない。
【0016】
シャッタ開放機構80は、スライド部材56の被操作部56dの外側に当接する一対の操作片81a,81bと、両端側に右ねじ82aおよび左ねじ82bがそれぞれ形成されたリードねじ82を備える。リードねじ82の右ねじ82aには操作片81aが螺合し、左ねじ82bには操作片81bが螺合している。リードねじ82の一端には、駆動モータ83の回転軸が固定されてリードねじ82を時計方向または反時計方向に回転させるようになっている。
【0017】
リードねじ82が反時計方向に回転すると、操作片81a,81bは互いに接近する方向に移動して被操作部56dを押圧し、シャッタ13を開き位置にスライドさせる。操作片81a,81bを一対設けたのは、カートリッジ2の反転挿入に対応するためである。
【0018】
筐体90の内部には、筐体90内の明るさを検出する照度センサ98と、挿入口91から挿入されるカートリッジ2の先端を検出してカートリッジ2が所定の位置まで正常に挿入されたことを検出するカートリッジセンサ99とが配設されている。なお、照度センサ98は、挿入口シャッタ94が閉じられたことを検出するシャッタ開閉検出センサ(図示せず)であってもよい。
【0019】
カートリッジ2が挿入口91から記録再生装置(ホログラム記録装置)10に装填されると、図4(B)に示すように、記録再生装置10に固定された位置決め部材77aが位置決め溝7に挿入され、カートリッジ2を位置決めすると共に、第2のロック部材64の被押圧片64dをロックバネ65の付勢に抗して押庄する。第2のロック部材64は、リンク部64bを中心に時計方向に回動して、回動部64cの底面が規制片70から離れるため、第1のロック部材63の下方へのスライドが可能となる。
【0020】
カートリッジ2が更に矢印C方向に挿入されて第1のロック部材63の操作穴63dが装置内に固定されたロック解除機構78の係合ピン79aの位置に達すると、アーム79内に組み込まれたバネの作用により係合ピン79aが第1のロック部材63の操作穴63dに挿入される。そして引き続くカートリッジ2の挿入により、同図(C)に示すように、第1のロック部材63が図中下方に移動されてロック爪63aを被ロック溝56eから抜き去り、係合を解除する。これにより、カートリッジ2のロック機構27が解除されてシャッタ13が開閉可能となる。
【0021】
図5を参照して、上記のようにロック解除されたカートリッジ2が所定の位置に達すると、カートリッジセンサ99がカートリッジ2の先端を検出してONとなりカートリッジ2が所定の位置まで正常に挿入されたことを検出する(S1)。このとき、シャッタ開放機構80の操作片81aは、スライド部材56の被操作部56dの外側に配置されている。
【0022】
次いで、照度センサ98が筐体90内の明るさを検出し、所定の照度以下であると筐体90が遮光されていると判断し(S2)、駆動モータ83を回転させてリードねじ82を反時計方向に回転させる(S3)。これにより、リードねじ82の右ねじ82aおよび左ねじ82bに螺合する操作片81a,81bは互いに接近する方向に移動して被操作部56dを押圧し、シャッタ13を移動させて開く。そして、記録ディスク4を回転させながら図示しないヘッドによりデータを記録し、または記録されたデータを再生する。
【0023】
尚、照度センサ98で検出した照度が所定の照度以上であると(S2)、記録ディスク4を感光させるおそれがあるので、シャッタ13を開くことなく表示装置(図示せず)に警告を表示したり、カートリッジ2を記録再生装置10から排出するなどして使用者の注意を喚起する(S4)。
【0024】
このように、ロック機構27は、第2のロック部材64を回動させ、更に第1のロック部材63をスライドさせなければ解除されないため、シャッタ13が不用意に開放されるのを効果的に防止することができる。また、ロック機構27は、カートリッジ2を記録再生装置10に挿入することにより自動的にロック解除され、更に記録再生装置10が遮光された後にシャッタ13が開くので記録ディスク4の感光を確実に防止することができる。
【0025】
なお、前記挿入口シャッタ94の改良版として、さらに遮光性に富む挿入口シャッタ940について、図6に基づいて説明する。
図6は挿入口シャッタ940と筐体90の挿入口近傍とを断面して示す縦断面図(a)と斜視図(b)である。
図において、940は改良版の挿入口シャッタで、上部にピン挿入孔を有する吊下げ部940a、第1延設部940b、シャッタ平板部940c、先端部である第2延設部940dとから構成されている。
吊下げ部940aはシャッタ平板部940cの延長面よりも筐体90の挿入口側に傾斜しており、その傾斜角は、ピン挿入孔にピン93が挿入されて吊下げられた状態で、シャッタ平板部940cが筐体90の挿入口とが平行になる(換言すれば、垂直に真下を向く)ように決められている。
シャッタ平板部940cは挿入口を塞ぐ細長い矩形状をしており、その四辺から挿入口側に延びる延設部940b、940dが形成されている。
第1延設部940bと第2延設部940dとは、吊下げ部940aがピン挿入孔のピン93を中心に回動したとき、筐体の凹状収納部90a−90b、90c−90dと接触せずかつ空隙ができないようアールRが形成されている。
同じく、筐体側の凹状収納部90a−90b、90c−90dにも、第1延設部940bと第2延設部940dのアールRに対応したアールRがそれぞれ形成されている。
このような構成により、挿入口シャッタ940が閉じられたとき、筐体側の凹状収納部90a−90bには第1延設部940bが収納され、また凹状収納部90c−90dには第2延設部940bが収納されるようになり、挿入口91を外部から完全に遮光する。
【0026】
以上、本発明によれば、完全に遮光された記録再生装置にカートリッジが収納されるので記録再生時における感光性記録媒体の感光が防止される。
また、感光性記録媒体自体も後述するシャッタにより遮光されかつシャッタを閉じ位置でロックするロック機構が設けられたカートリッジに収容されているので、シャッタを誤って開くことがなく感光性記録媒体の感光を確実に防止して収容さqれている。そして、そのカートリッジが記録再生装置に収納された後、上記のようにロック機構のロックが解除されてシャッタが開放されるので、記録再生時における感光性記録媒体の感光が防止される。
【0027】
次に、ホログラム記録媒体用カートリッジの遮光構造について説明する。
図7〜図9はホログラム記録媒体用カートリッジ(以下、カートリッジと省略する)の外観形状を示す斜視図であり、図7はカートリッジの一方の面を上方にした状態を示す斜視図、図8は反対側の面を上方にした状態を示す斜視図、図9はシャッタが開き位置にあり、ディスク収容部に円板形状のホログラム記録媒体(以下、記録ディスクと称する)が回転自在に収容された状態を示す斜視図である。
【0028】
カートリッジ2は、このカートリッジを取り扱うホログラム記録装置等の記録再生装置10に対し、矢印C方向から装填される。カートリッジ2の装填方向先端の両側面には、カートリッジ2がホログラム記録装置等の記録再生装置10に装填された際に、記録再生装置10に設けられた位置決め部材が挿入される位置決め溝7,8が設けられている。
【0029】
記録ディスク4は、中心部に穴をあけてディスク状にしたホログラム記録ディスクであり、両面にホログラム記録層が設けられている。このホログラム記録層には、例えば、緑色532nm〜青色405nmの波長域のレーザ光により、データがレーザ光の干渉縞として多層記録される。なお、記録ディスク4の穴部に補強材を付加してもよい。カートリッジ2は、記録ディスク4の両面の記録面に記録を行なうために、A面2aまたはB面2bのいずれかを上にして記録再生装置(ホログラム記録装置)10にセットされる。
【0030】
カートリッジ2は、ディスク収容部3が設けられたカートリッジ本体11と、このカートリッジ本体11の外側を挟み込むようにして取り付けられる遮光板12と、カートリッジ本体11と遮光板12との間に組み込まれるシャッタ13とを備えている。遮光板12の上下面には、第2の開口である略長方形の外部開口14、15が形成されている。これらの外部開口14,15は、シャッタ13が閉じ位置にあるときに、第1シャッタ55a,第2シャッタ55bによって閉じられている。
【0031】
図9に示すように、シャッタ13が矢印D方向の開き位置に向けて移動すると、外部開口14,15とともに、外部開口14,15に対面するようにカートリッジ本体11に設けられている同形状の内部開口18,19が開放される。これにより、ディスク収容部3内に収容されている記録ディスク4の中心部4aと、記録面4bとが外部に露呈される。
【0032】
シャッタ13は、内蔵するシャッタバネによって閉じ位置に付勢され、かつロック機構によって閉じ位置でロックされている。ロック機構の解除は、位置決め溝7内に突出されている第2のロック部材64をカートリッジ2内に押し込み、その状態でカートリッジ2のA面2a及びB面2bの開口73,72から露呈されている第1のロック部材63をカートリッジ装填方向の後端側にスライドさせる。このように、シャッタ13は、2段階の操作を行なわなければ解除されないロック機構によって閉じ位置でロックされているため、シャッタ13が不用意に開放されることはない。
【0033】
図10は、カートリッジの構成を示す分解斜視図、図11は図10におけるVI−VI矢視断面図、図12は図10におけるVII−VII矢視断面図である。また、図13(A)はカートリッジの装填方向の断面図、(B)は(A)の前端縁部分の拡大図、(C)は(A)の後端縁部分の拡大図、図14はカートリッジの装填方向に直交する方向の断面図であり、(A)はシャッタが閉じた状態の断面図、(B)はシャッタが開いた状態の断面図、図15は図14における円Xで囲まれた部分の拡大図、図16は図14における円XIで囲まれた部分の拡大図である。
【0034】
図10に示すように、カートリッジ本体11は、略板状の第1シェル25と、この第1シェル25に接合される第2シェル26と、第1シェル25と第2シェル26との間に組み込まれてシャッタ13のロックを行なうロック機構27とから構成されている。
【0035】
第1シェル25と第2シェル26は、例えば、遮光性物質と滑剤とが添加された同一または類似の熱可塑性プラスチックを用いて、射出成形により形成されている。カートリッジ2の後端縁部の拡大した断面図である図13(C)に示すように、第1シェル25の内面には、記録ディスク4の外径よりも大きな径で形成された突条である第1の遮光壁30と、この第1の遮光壁30の外側に設けられた第2の遮光壁31と、端縁全周に設けられた突条32とが設けられている。第1の遮光壁30の内側には、記録ディスク4の中心部4aと記録面4bとを外部に露呈させる内部開口18が設けられている。
【0036】
第2シェル26の内面には、記録ディスク4の外径よりも大きな径で形成された突条であり、第1シェル25の第1の遮光壁30と第2の遮光壁31との間に挿入される第3の遮光壁35と、端縁全周に設けられた突条36とが設けられている。第3の遮光壁35の内側には、記録ディスク4の中心部4aと記録面4bとを外部に露呈させる内部開口19が設けられている。
【0037】
第2シェル26の第3の遮光壁35の内側に記録ディスク4を乗せ、第1シェル25を第2シェル26の上面に重ね合わせると、第3の遮光壁35が第1の遮光壁30と第2の遮光壁31との間に挿入され、第3の遮光壁35の先端が第1シェル25の内面25eに当接する。ディスク収容部3は、これらの遮光壁30、31、35と、第1シェル25及び第2シェル26の内面とによって形成される。ディスク収容部3の側壁は、3枚の遮光壁30,31,35が入り組んで形成されたラビリンス状の遮光構造となる。そのため、第1シェル25及び第2シェル26の合せ目から光や塵芥が入り込んでも、これらがディスク収容部3内にまで進入することはない。
【0038】
また、第2シェル26の第3の遮光壁35の先端は、超音波溶着によって第1シェル25の内面25eに固着される。これにより、第1シェル25と第2シェル26とが強固に接合されるため、両者の合せ目に隙間が開くようなことはない。
【0039】
図10および図13から図16に示すように、第1シェル25及び第2シェル26の外面には、遮光板12の形状より僅かに大きく、且つ遮光板12の厚み以上の深さの段差部25d,26dを有し、内側にオフセットさせた遮光板取付面25a,26aが形成されている。
【0040】
遮光板12の材質には、遮光性、耐食性、装飾性、加工性を得ることができ、かつ軽量で強度のあるものとして、例えばアルミニウム合金が用いられている。なお、遮光板12はプラスチックで形成してもよいが、遮光性と、シャッタ13の滑り性とを確保するために、遮光性物質と滑剤とが添加されたプラスチックを用いるとよい。
【0041】
図10から図12に示すように、遮光板12は、アルミニウム合金の薄板に外部開口14,15と、シャッタ13の移動範囲を得るための切欠40とを形成し、断面が略コ字形状となるように屈曲させたものである。これにより、遮光板12には、外部開口14,15をそれぞれ有する第1の板部12a及び第2の板部12bと、切欠40を有し第1の板部12aと第2の板部12bとを連設させる第3の板部12cとが設けられている。
【0042】
第3の板部12cと第1の板部12a及び第2の板部12bとの稜線部、およびカートリッジ2の装填方向C両側の2辺と装填方向Cと直交する方向の1辺との各交差部には切り込みが入れられて、第1の板部12a及び第2の板部12bの外周端部が互いに接近する方向(換言すれば、カートリッジ本体11に取り付けられたときカートリッジ本体11に向かう方向)に略ヘの字形に曲げられている。これにより、第1の板部12a及び第2の板部12bの外周端部には、略ヘの字形の屈曲部12dが形成されている。この屈曲部12dは、外周端部の3辺すべてに形成するのが遮光性能上から望ましいが、これに限定されない。
【0043】
遮光板12は、第1の板部12a及び第2の板部12bでカートリッジ本体11のB面2b及びA面2aとを挟み込み、かつ第3の板部12cでカートリッジ本体11の装填方向Cの先端を覆うようにして、カートリッジ本体11の遮光板取付面25a,26aに取り付けられる。遮光板取付面25a,26aは、遮光板12の厚み以上の深さで内側にオフセットされているので、カートリッジ本体11に取り付けられた遮光板12の外面は、カートリッジ2の表面から突出することはない。また、図13から図16に示すように、第1の板部12a及び第2の板部12bの各屈曲部12dの先端は、それぞれ第1シェル25及び第2シェル26の段差部25d,26dに対向して位置する。
【0044】
図10に示すように、遮光板12の第1の板部12a及び第2の板部12bの外周には、略等間隔で小さな穴49が形成されている。また、第1シェル25及び第2シェル26の遮光板取付面25a,26aには、遮光板12の穴49に対応する位置に、遮光板12の厚みよりも僅かに長いピン50が一体に形成されている。
【0045】
図13から図16に示すように、遮光板12がカートリッジ本体11の外側(遮光板取付面25a,26a)に取り付けられると、第1シェル25及び第2シェル26のピン50が穴49に挿入され、遮光板12の表面から突出される。遮光板12は、その弾性力に抗して屈曲部12dの先端部が遮光板取付面25a,26aに押圧されながら、各ピン50の先端が熱で潰されることによりカートリッジ本体11に固着される。
【0046】
これにより、遮光板12の各屈曲部12dの先端は、それぞれ段差部25d,26dに対向して位置すると共に、遮光板12の弾性力により遮光板取付面25a,26aに押圧されて隙間なく当接する。即ち、遮光板12の外周端部(各屈曲部12dの先端)と遮光板取付面25a,26aは隙間がない状態で密着する。更に、遮光板12の外周端部は、段差部25d,26dにより覆われるので、例え、部品精度誤差などに起因して部分的に隙間があっても確実に光の回り込みを防止して遮光する。
【0047】
なお、遮光板12のカートリッジ本体11への固着方法としては、これ以外に、接着剤や両面テープ、ねじ止め等を用いることができる。また、遮光板12をプラスチックで形成した場合には、各種溶着を用いることもできる。
【0048】
図10に示すように、シャッタ13は、遮光性を有する薄板を略コ字形状となるように屈曲させたシャッタ部材55と、このシャッタ部材55に取り付けられる細長い板状のスライド部材56とからなる。シャッタ部材55は、遮光板12と同様の理由により、例えば、アルミニウム合金で形成されている。なお、シャッタ部材55もプラスチックで形成してよいが、やはり、遮光性と滑り性とを確保するために、遮光性物質と滑剤とが添加されたプラスチックを用いるとよい。スライド部材56は、遮光性物質と滑剤とが添加されたプラスチックで形成されている。
【0049】
シャッタ部材55は、第1シェル25の外面と遮光板12の第1の板部12aとの間に挿入される第1シャッタ55aと、第2シェル26の外面と遮光板12の第2の板部12bとの間に挿入される第2シャッタ55bと、これら第1シャッタ55aと第2シャッタ55bとを連設するとともに、スライド部材56が取り付けられる連設部55cとを備えている。
【0050】
第1シェル25と第2シェル26との外面には、遮光板取付面25a,26aの内側に、シャッタ部材55の厚み以上の深さで内側にオフセットさせたシャッタ摺動面25b,26bが形成されている。これにより、シャッタ13はカートリッジ本体11と遮光板12との間をスムースに移動することができるため、移動による切屑等の発生を抑えることができる。なお、シャッタ摺動面25b,26bは、入射した光を拡散するために、粗面にしてもよい。同様に遮光板12の内面、及びシャッタ13の内面及び外面も粗面にしてもよい。
【0051】
スライド部材56は、上面がカートリッジ本体11の装填方向先端面から露出されるように、第1シェル25と第2シェル26との間にスライド自在に組み込まれる。スライド部材56の上面端部には、シャッタ部材55の連設部55cの内面に取り付けられる取付面56aが設けられている。この取付面56aには、例えば2本のピン56bが一体に形成されており、連設部55cに設けられた二つの穴55dに挿入されて熱で先端が潰されることにより、シャッタ部材55とスライド部材56とを固着する。なお、この固着にも接着剤や両面テープ等を用いてもよいし、シャッタ部材55をプラスチックで形成する場合には、各種溶着を使用してもよい。また、ねじ止めを用いてもよい。
【0052】
図13(B)及び図12に示すように、スライド部材56の側面には、長手方向に沿って溝56cが形成されている。この溝56cには、第1シェル25及び第2シェル26の装填方向先端側の内面に設けられた突条25c,26cが挿入される。この溝56cと突条25c,26cとにより、スライド部材56はカートリッジ本体11から外れることなく、スライド移動することができるようになる。
【0053】
スライド部材56の他方の上面端部には、シャッタ13を開く際に操作される被操作部56dが一体に形成されている。この被操作部56dは、シャッタ部材55に対し、スライド部材56をシャッタの閉じ方向に伸ばすように設けたことにより、遮光板12の第3の板部12cに隠れることなく外部に露出されている。遮光板12の第3の板部12cの切欠40は、シャッタ13が開き位置に移動した際に、被操作部56dとの干渉を避けるために設けられている(図9参照)。
【0054】
シャッタ13は、シャッタバネ59により閉じ方向に付勢されている。シャッタバネ59は、例えば、捩じりコイルバネからなり、その両端は、スライド部材56と、第1シェル25の内面とに係止されている。
【0055】
スライド部材56には、被操作部56dに隣接して矩形孔形状の被ロック溝56eが形成されている。スライド部材56の長手方向における被ロック溝56eの外側の側面は、カートリッジ2の装填方向C前方に向かうに従って次第にスライド部材56の他端側(被操作部56d方向)に傾斜する係合傾斜面56fが形成されている(図4参照)。また、スライド部材56の図中右端面と下面との角部は、係合傾斜面56fと略平行に面取りされて案内傾斜面56gが形成されている。
【0056】
次にロック機構について、図12および図4に基づいて説明する。図12はロック機構の構成を示す分解斜視図、図4は図12に示すロック機構の動作説明図である。図12に示すように、ロック機構27は、シャッタ13を閉じ位置でロックする第1のロック部材63と、この第1のロック部材63の移動をロックする第2のロック部材64と、第2のロック部材64を図中反時針方向、及び上方に向けて付勢するロックバネ65とから構成されている。
【0057】
第1のロック部材63は、スライド部材56に形成された被ロック溝56eに係合してシャッタ13を閉じ位置でロックするロック爪63aと、このロック爪63aと一体に設けられた矩形の摺動部63bと、この摺動部63bの第2シェル26に対する面に形成された円柱形状のボス63cと、このボス63cと摺動部63bとに貫通して形成された操作穴63dとからなる。
【0058】
ロック爪63aの図中左側には、シャッタ13が開き位置から閉じ位置に移動する際に、被ロック溝56eとの係合を誘うための斜面63eが、スライド部材56の係合傾斜面56fと略平行に形成されている。また、ロック爪63aの図中右側には、被ロック溝56eの係合傾斜面56fと略平行な傾斜面であるフック部63fが形成されており、スライド部材56が図中左方向(シャッタ13が開く方向)に移動すると、フック部63fが係合傾斜面56fと係合して該移動を確実に阻止するようになっている。
【0059】
第2のロック部材64は、第1のロック部材63のボス63cの外周に回動自在に挿入される穴64aを備えたリンク部64bと、このリンク部64bと一体に設けられ、ボス63cを中心に回動する回動部64cと、この回動部64cの側面から垂直に立設された被押圧片64dと、ロックバネ65の一端が係止されるバネ係止部64eとからなる。
【0060】
第1のロック部材63は、図4(A)に示すように、スライド部材56の被ロック溝56eの係合傾斜面56fにロック爪63aのフック部63fが係合する第1のロック位置と、同図(C)に示すように、下方にスライドして被ロック溝56eとの係合を解除する第1の解除位置との間で移動される。
【0061】
尚、図4(A)に示す第1のロック位置においては、ロック爪63aのフック部63fの右端部と、被ロック溝56eの係合傾斜面56fの左端部とは、同一垂直線上、または水平方向に僅かな隙間をもって配置されている。換言すれば、この状態においては、フック部63fと係合傾斜面56fとは係合しておらず、第1のロック部材63は下方に移動可能である。
【0062】
しかし、スライド部材56が僅かに図中左方向に移動すると、係合傾斜面56fがフック部63fと確実に係合してスライド部材56の移動を阻止する。尚、スライド部材56が左方向に移動すると、シャッタ13も開く方向に移動するが、係合傾斜面56fがフック部63fと係合するまでの移動距離は、内部開口18,19周辺におけるカートリッジ本体11とシャッタ13とのオーバーラップ量に比較して遥かに少なく、内部開口18,19が開放されることはない。
【0063】
第2のロック部材64は、同図(A)に示すように、ロックバネ65に付勢されて垂直状態となり、被押圧片64dを位置決め溝7内の切欠67から突出させる第2のロック位置と、同図(B)に示すように、図中に時計方向に回動する第2の解除位置との間で移動される。
【0064】
第1シェル25の内面には、第1のロック部材63の摺動部63bが上下方向で摺動自在に挿入される矩形の摺動枠69と、第2のロック部材64の回動部64cの一方の側面と底面とを受け止めて図中反時計方向への回動と下方へのスライドとを阻止する規制片70と、ロックバネ65の他端が係止されるボス71とが形成されている。摺動枠69には、第1のロック部材63の操作穴63dを第1シェル25の外面から外部に露呈させる開口72が形成されている。また、第2シェル26にも同様に操作穴63dを外部に露呈させる開口73が、開口72に対面する位置に形成されている。
【0065】
図4(A)は、不使用時のカートリッジ2のロック機構27の状態を示している。第2のロック部材64は、ロックバネ65により上方に付勢されているため、第1のロック部材63のロック爪63aは、スライド部材56の被ロック溝56e中に入り込んでいる。これにより、シャッタ13を閉じ位置から開き位置にスライドさせようとすると、被ロック溝56eの係合傾斜面56fとロック爪63aのフック部63fとが係合してシャッタ13がスライドすることはない。係合傾斜面56fとフック部63fとの傾斜方向は、スライド部材56がシャッタ13を開く方向に移動すると更に食い込む形状となっているので、スライド部材56の移動は確実に阻止される。
【0066】
また、第1シェル25及び第2シェル26に設けられた開口72,73から、第1のロック部材63の操作穴63dに棒などを挿入してスライドさせようとしても、第2のロック部材64の底面が規制片70に当接するため、やはりロックは解除されない。
【0067】
尚、第1シェルと第2シェルとの固着に超音波溶着を用いたが、その他の溶着方法及び固着方法を用いてもよい。例えば、ネジなどで固着する場合には、ネジ穴の周囲にも遮光構造を形成するのが好ましい。また、第2シェル及び第1シェルを1部品で構成したが、複数の部品を組みあわせて形成してもよい。例えば、シャッタ収納部を境にして2部品で構成すれば、金型の簡易化を図ることができる。
【0068】
更に、両面に記録が可能な記録ディスクを収容するカートリッジを例に脱明したが、一方の面に記録される記録ディスクに対応させてもよい。この場合には、開口を一方の面にのみ形成し、シャッタでこの開口を開閉する。また、ホログラム記録媒体を収容するカートリッジを例に説明したが、その他の感光性を有する記録媒体を収容するカ一トリッジにも本発明を適用することができる。また、ロック機構は、二重ロック機構について説明したが二重のものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施形態である記録再生システムの構成を示す斜視図である。
【図2】記録再生装置の概略構成図である。
【図3】ロック機構の構成を示す分解斜視図である。
【図4】図12に示すロック機構の動作説明図である。
【図5】記録再生装置のシャッタを開く手順を説明するフローチャート図である。
【図6】改良版としての挿入口シャッタを示す縦断面図(a)と斜視図(b)である。
【図7】カートリッジの外観形状を示す外観斜視図である。
【図8】カートリッジの反対側の面を示す外観斜視図である。
【図9】カートリッジのシャッタ開放状態を示す外観斜視図である。
【図10】カートリッジの構成を示す分解斜視図である。
【図11】図10におけるVI−VI矢視断面図である。
【図12】図10におけるVII−VII矢視断面図である。
【図13】カートリッジの装填方向の断面図であり、(A)は全体図、(B)は(A)の前端縁部分の拡大図、(C)は(A)の後端縁部分の拡大図である。
【図14】カートリッジの装填方向に直交する方向の断面図であり、(A)はシャッタが閉じた状態の断面図、(B)はシャッタが開いた状態の断面図である。
【図15】図14における円Xで囲まれた部分の拡大図である。
【図16】図14における円XIで囲まれた部分の拡大図である。
【符号の説明】
【0070】
2 カートリッジ(感光性記録媒体用カートリッジ)
4 記録ディスク(感光性記録媒体、ホログラム記録媒体)
4a 感光性記録媒体の中心
4b 感光性記録媒体の記録面
10 記録再生装置
11 カートリッジ本体
13 シャッタ
18 内部開口(開口)
19 内部開口(開口)
27 ロック機構
63 第1のロック部材
64 第2のロック部材
77a 位置決め部材(第2の解除部材)
77b 位置決め部材(第2の解除部材)
78 ロック解除機構
79a 係合ピン(第1の解除部材)
79b 係合ピン(第1の解除部材)
80 シャッタ開放機構
90 筐体
91 挿入口
93 ピン口
94 挿入口シャッタ
96 コイルばね
98 照度センサ
100 記録再生システム
940 挿入口シャッタ
940a 吊下げ部
940b 第1延設部
940c シャッタ平板部
940d 第2延設部
90a−90b、90c−90d 筐体の凹状収納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光性記録媒体を回転自在に収容すると共に前記感光性記録媒体の中心と記録面とを外部に露呈させる開口を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体の外側に取り付けられて前記開口を閉じる閉じ位置と前記開口を開放する開き位置との間で移動自在に配設されたシャッタと、前記シャッタを前記閉じ位置でロックするロック機構と、を有する感光性記録媒体用カートリッジを挿入可能な挿入口が形成され外部から遮光された内部空間を有する筐体と、
前記挿入口を開閉自在に配設され前記挿入口を閉じたとき前記挿入口を前記外部から遮光する挿入口シャッタと、
前記感光性記録媒体用カートリッジの挿入により前記ロック機構のロックを解除するロック解除機構と、
前記感光性記録媒体用カートリッジが所定の位置に挿入され且つ前記筐体内部が遮光状態となったとき前記感光性記録媒体用カートリッジの前記シャッタを開くシャッタ開放機構と、
を有する記録再生装置において、
前記挿入口シャッタが少なくとも前記挿入口を覆う平板部を有し、前記平板部の上方が前記筐体内部の前記挿入口上部に回動自在に固定され、前記平板部が吊下る状態で前記挿入口を覆い、前記平板部と前記挿入口との間に遮光部材を介在させたことを特徴とする感光性記録媒体用記録再生装置。
【請求項2】
前記平板部が前記挿入口を閉じる方向に付勢した状態でばねの一端を前記筐体側に他端を前記平板部側に係止したことを特徴とする請求項1記載の感光性記録媒体用記録再生装置。
【請求項3】
前記平板部が細長い矩形状をし、その四辺から前記挿入口側に延びる延設部が形成されており、一方、前記筐体には前記延設部を収納する断面凹状をした凹状収納部が形成されており、前記平板部が吊下げた状態で前記延設部が前記凹状収納部の溝内に入り込み、遮光用ラビリンスを形成させたことを特徴とする請求項1または2記載の感光性記録媒体用記録再生装置。
【請求項4】
前記延設部および前記凹状収納部は、前記平板部の上方の回動点を中心にしたアールがそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項3記載の感光性記録媒体用記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−87520(P2007−87520A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−276436(P2005−276436)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】