説明

感圧接着剤組成物、感圧接着剤層及び感圧接着性積層体

【課題】難燃性に優れると共に、粘着性及び透明性に優れた感圧接着剤層を形成できる感圧接着剤組成物、感圧接着剤層及び感圧接着剤層を具備する感圧接着性積層体を提供する。
【解決手段】リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、を含む(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、アミン系化合物と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感圧接着剤組成物、感圧接着剤層及び感圧接着性積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電子部品、またはそれらを構成する材料に対して、その安全上の基準として、UL規格合格を求められることが多くなっており、その中でも難燃性の規格合格を要求される場合が多い。例えば、電子部品などに使用される電気絶縁テープは、UL規格としてUL94本規格に合格する高い難燃特性が求められている。このテープに難燃性を付与するために、従来から塩素や臭素等のハロゲン系化合物を難燃剤とするものや、ハロゲン系化合物と酸化アンチモンを併用した系が知られている。しかしながら、難燃剤としてハロゲン系化合物を用いた場合は、燃焼時に人体へ悪影響を及ぼすハロゲン系ガスが発生することが問題となっており、ハロゲン系化合物を用いずに難燃化する方法が求められている。
【0003】
感圧接着剤の難燃化においても同様のことが問題となっており、ハロゲン系化合物を用いずに難燃化する方法が検討されている。そこで、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミン、赤リン、リン酸エステル等のリン系化合物を難燃剤として用いた粘着剤や粘着シートが提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。しかしながら、上述するようなリン系化合物を添加した場合、粘着物性の低下や、被接着体の劣化が問題となっていた。また、リン系化合物の種類によっては、粘着剤に凝集物が生じてしまうことがあった。なお、粘着剤に凝集物が生じた場合、粘着剤を塗工して形成される粘着剤層が不透明となり、用途が限定されるという問題も生じていた。
【0004】
【特許文献1】特許第3498124号公報
【特許文献2】特開2000−169811号公報
【特許文献3】特開2001−271044号公報
【特許文献4】特開2006−219564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、難燃性に優れると共に、粘着性及び透明性に優れた感圧接着剤層を形成できる感圧接着剤組成物、感圧接着剤層及び感圧接着剤層を具備する感圧接着性積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、アミン系化合物とを含有させることにより、難燃性、粘着性及び透明性に優れた感圧接着剤層を形成できる感圧接着剤組成物、感圧接着剤層及び感圧接着剤層を具備する感圧接着性積層体が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
前記課題を解決する本発明の第1の態様は、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、を含む(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、アミン系化合物と、を含むことを特徴とする感圧接着剤組成物にある。
【0008】
本発明の第2の態様は、前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体100質量部に対して、前記アミン系化合物の総量が0.1〜50質量部となるように配合したものであることを特徴とする第1の態様に記載の感圧接着剤組成物にある。
【0009】
本発明の第3の態様は、前記リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットは、下記一般式(1)で表されることを特徴とする第1又は2の態様に記載の感圧接着剤組成物にある。
【0010】
【化1】

(一般式(1)において、Aは炭素数1〜8のアルキレン基であり、RはH又はCHであり、R及びRはそれぞれ独立にH、C2n+1(n=1〜8)、又はC(CH5−m(m=0〜5)で表される基である。)
【0011】
本発明の第4の態様は、前記アミン系化合物は、2級アミン化合物、3級アミン化合物、アミジン類化合物及びグアニジン類化合物の少なくとも一種であることを特徴とする第1〜3のいずれか1つの態様に記載の感圧接着剤組成物にある。
【0012】
本発明の第5の態様は、前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、前記リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットの割合が10〜50モル%であることを特徴とする第1〜4の何れか1つの態様に記載の感圧接着剤組成物にある。
【0013】
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れか1つの態様に記載の感圧接着剤組成物の架橋物からなる感圧接着剤層にある。
【0014】
本発明の第7の態様は、基材の少なくとも片面に第6の態様に記載の感圧接着剤層を有することを特徴とする感圧接着性積層体にある。
【発明の効果】
【0015】
本発明の感圧接着剤組成物は、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、を含む(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、アミン系化合物とを含有させるものであり、難燃性に優れると共に、粘着性及び透明性に優れた感圧接着剤層を形成できるものである。また、かかる感圧接着剤組成物は、粘着物性の低下や被接着体の劣化を防止することができるものである。また、難燃性、粘着性及び透明性を併有した感圧接着剤層及び感圧接着性積層体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を(1)感圧接着剤組成物、(2)感圧接着剤層、及び(3)感圧接着性積層体に項分けして詳細に説明する。
【0017】
(1)感圧接着剤組成物
本発明の感圧接着剤組成物は、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、を含む(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、アミン系化合物とを含有させてなるものである。
【0018】
なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸の総称であり、他の「(メタ)」もこれに準拠する。また、重合体とは、単独重合体及び共重合体の総称であるものとする。
【0019】
本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(以下、「単量体(A)」という)からなる繰返しユニットと、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(以下、「単量体(B)」という)からなる繰返しユニットと、を含むものである。この(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルと、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとを共重合させたものであればよいが、他の単量体を共重合させてもよく、分子内に架橋性官能基を有する単量体と共重合させたものであるのが好ましい。なお、(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、適切な官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させて(メタ)アクリル酸エステル系重合体の主鎖部分を形成した後で、前記適切な官能基とリン酸エステル基を有する化合物を反応させて、重合体の主鎖にリン酸エステル基を導入したものであってもよい。
【0020】
単量体(A)からなる繰返しユニットとしては、例えば、下記一般式(1)で表される繰返しユニットが挙げられる。単量体(A)からなる繰返しユニットを含むことにより、難燃性に優れるものとすることができると共に、粘着性及び透明性に優れたものとすることができる。また、下記一般式(1)で表される繰返しユニットを含むことにより、感圧接着剤組成物は、より難燃性に優れたものとなる。
【0021】
【化2】

(一般式(1)において、Aは炭素数1〜8のアルキレン基であり、RはH又はCHであり、R及びRはそれぞれ独立にH、C2n+1(n=1〜8)、又はC(CH5−m(m=0〜5)で表される基である。)
【0022】
一般式(1)で表される繰返しユニットを形成する単量体(A)の具体例としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルジエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチルジプロピルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチルジフェニルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシメチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシペンチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシヘキシルホスフェートなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
【0023】
また、単量体(B)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−トリデシル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。単量体(B)からなる繰返しユニットを含むことにより、粘着性に優れた感圧接着剤組成物とすることができる。
【0024】
他の単量体としては、単量体(A)や単量体(B)と共重合可能な化合物であれば特に制限はないが、分子内に架橋性官能基を有する単量体を共重合させるのが好ましい。
【0025】
本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、単量体(A)、(B)及び必要に応じて共重合される他の単量体の少なくとも1つが架橋性官能基を有するようにすることが好ましい。架橋性官能基を有することにより、架橋剤と反応して感圧接着剤層を形成できる。
【0026】
分子内に架橋性官能基を有する単量体としては、官能基として水酸基、カルボキシル基、イソシアナート基、エポキシ基の少なくとも1種を含むものが好ましい。分子内に架橋性官能基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピルなどの(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらの単量体は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
本発明においては、他の単量体としてはさらに、架橋性官能基を有しない単量体を共重合してもよい。このような単量体としては、ビニル安息香酸、スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;ビニルグリシジルエーテルなどのビニルエーテル化合物;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド化合物;(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル化合物;ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。
【0028】
本発明に係る(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、重量平均分子量(Mw)は、10,000〜1,000,000が好ましく、さらに好ましくは60,000〜900,000である。これにより、ブリードアウトを防止して、粘着物性に優れた感圧接着剤層を形成できる感圧接着剤組成物とすることができる。なお、重量平均分子量はGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定して得られたものをいう。
【0029】
本発明に係る(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、単量体(A)の共重合の割合が10〜50モル%であることが好ましく、さらに好ましくは15〜40モル%、特に好ましくは20〜30モル%である。単量体(A)の共重合の割合を10モル%以上とすることにより、難燃性に優れたものとなる。
【0030】
なお、本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、溶液重合や塊状重合等の任意の公知の重合方法によって製造することができる。重合の際に用いる開始剤の例としては、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどが挙げられる。
【0031】
共重合体形態については特に限定はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
【0032】
本発明では、アミン系化合物を配合することにより、時間の経過に伴いリン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体からリン酸系化合物が脱離したとしてもリン酸系化合物をトラップすることができる。
【0033】
本発明にかかるアミン系化合物としては、第1級アミン化合物、第2級アミン化合物、第3級アミン化合物、イミダゾール化合物、アミジン化合物、グアニジン化合物等が挙げられる。
【0034】
第1級アミン化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、S−ブチルアミン、t−ブチルアミン、アミルアミン、オクチルアミン、アリルアミン、エトキシメチルアミン、ベンジルアミン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。第2級アミン化合物としては、ピペリジン、ピペリジン誘導体(例えば、LA−57、LA−67、LA−68LD、LA−77Y;ADEKA社製)、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジアリルアミン、ジヘキシルアミン、ジドデシルアミン、ヘキサメチレンテトラミン等が挙げられる。第3級アミン化合物としては、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N−エチルモルホリン、ピペリジン誘導体(例えば、LA−52、LA−62、LA−63P、LA−81;ADEKA社製)、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。イミダゾール化合物としては、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等が挙げられる。アミジン化合物としては、アセトアミジン、ベンズアミジン、N,N’−ジフェニルホルムアミジン等が挙げられる。グアニジン化合物としては、グアニジン、トリフェニルグアニジン、トリシクロヘキシルグアニジン、1,3−ジシクロヘキシル−2−フェニルグアニジン、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン等が挙げられる。
【0035】
これらの中でも、第2級アミン化合物、第3級アミン化合物、アミジン化合物及びグアニジン化合物が好ましく、特に、第2級アミン化合物、第3級アミン化合物が好ましい。塩基性が強く、脱離等で生成するリン酸系化合物をトラップする能力が高く、粘着物性の経時変化をより抑制することができるためである。
【0036】
本発明の感圧接着剤組成物は、上述した単量体(A)と単量体(B)とからなる(メタ)アクリル酸エステル系重合体100質量部に対して、アミン系化合物の総量が0.1〜50質量部となるように配合したものであるのが好ましく、1〜30質量部配合したものであるのが特に好ましい。これにより、粘着物性の経時変化がより小さい感圧接着剤層を形成する感圧接着剤組成物とすることができる。なお、(メタ)アクリル酸エステル系重合体に対するアミン系化合物の配合比が低くなりすぎると所望の効果が十分に得られなくなる虞があり、アミン系化合物の配合比が高くなりすぎるとブリードにより、粘着力の低下を招く虞がある。
【0037】
さらに、感圧接着剤組成物には、必要に応じて、紫外線吸収剤、軟化剤(可塑剤)、硬化促進剤、充填剤、老化防止剤、粘着付与剤、顔料、染料、カップリング剤等の各種添加剤等を添加することができる。粘着付与剤としては、例えば、ロジン及びその誘導体、ポリテルペン、テルペンフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、スチレン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。軟化剤としては、例えば、液状ポリエーテル、グリコールエステル、液状ポリテルペン、液状ポリアクリレート、フタル酸エステル、トリメリット酸エステル等が挙げられる。
【0038】
さらに、感圧接着剤組成物は、必要に応じて有機溶剤系等の溶媒を含んでいてもよい。なお、感圧接着剤組成物が溶媒を含む場合、固形成分(リン酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体、架橋剤)の濃度は特に限定されず、所定の基材にそのまま塗工できる濃度であっても、塗工の際に希釈して用いる濃度であってもよい。
【0039】
かかる溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒;クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系溶媒;およびこれらの溶媒の2種以上からなる混合溶媒;などが挙げられる。
【0040】
本発明の感圧接着剤組成物は、必要に応じて希釈した後、所定の基材に塗工して、架橋させることにより感圧接着剤層となる。なお、感圧接着剤組成物を塗工する際は、粘度調整のため、これらの有機溶剤等を使用して濃度調整をするのが好ましい。濃度は10〜60質量%の範囲になるように調製するのが好ましい。
【0041】
(2)感圧接着剤層
本発明の感圧接着剤層は、上述した感圧接着剤組成物の架橋物からなるものである。
【0042】
架橋剤は、種類に特に制限はなく、具体例としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、メラミン系樹脂、アジリジン化合物、金属アルコキシド、金属塩などが挙げられる。適度な凝集力を得る観点から、イソシアネート化合物やエポキシ化合物が特に好ましく用いられる。これらの化合物は、1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
【0043】
イソシアネート化合物としては、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート類;2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類;トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3付加物(例えば、日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートL,東洋インキ社製、商品名:BHS−8515、綜研化学社製、商品名:L−45)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3付加物(例えば、日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートHL)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(例えば、日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートHX)などのイソシアネート付加物;などが挙げられる。これらのイソシアネート化合物は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
【0044】
エポキシ化合物としては、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(例えば、三菱瓦斯化学社製、商品名:TETRAD−X)や1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(例えば、三菱瓦斯化学社製、商品名:TETRAD−C)などとして市販されているものが挙げられる。これらの化合物は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
【0045】
これらの架橋剤は、本発明の感圧接着剤組成物に予め含有させておいてもよい。これらの架橋剤の使用量は、本発明にかかるリン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体100質量部に対して、0.01〜15質量部含有されていることが好ましく、0.5〜5質量部含有されていることがより好ましい。架橋剤を上記範囲とすることにより、良好な密着性と耐久性が得られる。架橋剤の含有量が0.01質量部よりも少ない場合、架橋形成が不十分となり、感圧接着剤組成物の凝集力が小さくなって、糊残りの原因となることがある。一方、含有量が15質量部より多い場合、凝集力が大きくなり、流動性が低下し被着体への濡れが不十分となって、はがれの原因となることがある。
【0046】
(3)感圧接着性積層体
本発明の感圧接着性積層体は、基材の少なくとも片面に、本発明の感圧接着剤層を有するものである。ここでいう基材は、ベース基材の他、剥離シートを含むものである。
【0047】
なお、支持体としてのベース基材を有していてもよいし、有していなくてもよい。具体例としては、ベース基材の少なくとも片面に感圧接着剤層を有するものや、ベース基材に替えて、剥離シートの剥離処理面に感圧接着剤層を有するものが挙げられる。また、必要に応じて感圧接着剤層の上に剥離シートを貼着してもよい。剥離シートにより、感圧接着剤層を保護することができる
【0048】
ベース基材は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホン系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂等のシート状プラスチック材料の他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリイミド等の樹脂フィルム、プラスチックフィルムの表面にポリイミド等の樹脂をコーティングしたもの、含浸紙等の紙、金属箔、織布、不織布、又はこれらの積層体が挙げられる。ベース基材は、感圧接着性積層体の用途により、適宜、選択する。このようなベース基材の厚さは、通常6〜300μm、好ましくは12〜200μmである。
【0049】
剥離シートは、特に限定されるものではなく、紙やフィルム等のシートに、剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。紙としては、例えば、グラシン紙のような高密度原紙、クレーコート紙、クラフト紙、または上質紙にポリエチレン等のフィルムをラミネートした紙等が挙げられる。フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロプレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムが挙げられる。剥離剤としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、または長鎖アルキル基含有カルバメート樹脂等が挙げられる。剥離剤を乾燥質量で0.1〜3g/m2程度になるようにシートに塗工し、熱硬化やUV硬化等によって剥離層を設けたものが剥離シートとして適宜使用される。
【0050】
本発明の感圧接着性積層体の製造方法について説明する。
まず、感圧接着剤組成物を、有機溶剤系により希釈して感圧接着剤組成物塗工液を調製する。
【0051】
そして、得られた感圧接着剤組成物塗工液をベース基材の表面に直接塗工して、ベース基材上に感圧接着剤層を形成してもよいし、剥離シート上に感圧接着剤組成物塗工液を塗布して、感圧接着剤層を形成したのち、これをベース基材に貼着し、該感圧接着剤層をベース基材または別の剥離シートに転写してもよい。感圧接着剤組成物を基材上へ塗布する方法としては特に限定されず、例えばロールナイフコーター、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディッピング等の方法が挙げられる。これらの方法によって感圧接着剤組成物塗工液を塗布した後、溶媒を除去すると共に、架橋を促進させるために感圧接着剤層を加熱処理してもよく、加熱処理温度は、例えば、50〜150℃である。感圧接着剤組成物を架橋してなる感圧接着剤層の厚さは、乾燥状態で1〜200μm程度が好ましく、10〜100μm程度がより好ましい。
【0052】
本発明の感圧接着性積層体は、上述した感圧接着剤組成物の架橋物からなる感圧接着剤層を具備するものであり、難燃性、粘着性及び透明性に優れるものである。感圧接着剤組成物における感圧接着剤層は、好ましくは、JIS K 7136規格に準拠して測定されるヘイズ値が5%以下である。
【0053】
本発明の感圧接着性積層体は電子部材、またはそれらを構成する材料として好適に使用できるものである。また、電気製品の外装、建築材料、自動車部品、火気取り扱い現場のラベル等に用いて好適なものである。
【0054】
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0055】
(実施例1)
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、及び温度計を取り付けた反応容器に、単量体(B)としてアクリル酸n−ブチル47質量部(0.36モル)、アクリル酸2−ヒドロキシエチル3質量部(0.025モル)、単量体(A)としてメタクリロイルオキシエチルジフェニルホスフェート(大八化学工業製:MR−260)50質量部(0.13モル)、アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部、酢酸エチル150質量部を投入し、常温で1時間かけて窒素置換をした。その後、70℃に昇温し、8時間重合を行った。得られた重合体をGPC(ポリスチレン換算)にて分子量測定を行ったところ、重量平均分子量(Mw)が650,000であった。
【0056】
得られた重合溶液100質量部に対して、イソシアナート系架橋剤(東洋インキ製造社製:BHS8515、固形分37.5質量%)1.0質量部、アミン系化合物として、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(和光純薬製:固形分100質量%)0.4質量部を加え、感圧接着剤組成物を得た。
【0057】
この組成物を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製:ルミラー50T60)にアプリケーターを用いて塗布し、90℃で1分間加熱・乾燥することにより、厚さ約20μmの感圧接着剤層とし、この層の面に剥離フィルム(リンテック社製:PET381031)をラミネートし、感圧接着性積層体を作製した。
【0058】
(実施例2)
1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンの代わりに、ピペリジン誘導体(ADEKA社製:LA−63P、固形分100質量%)0.4質量部用いた以外は実施例1と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0059】
(実施例3)
1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンの代わりに、2−メチルイミダゾール(和光純薬社製:固形分100質量%)0.4質量部用いた以外は実施例1と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0060】
(実施例4)
1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンの代わりに、ピペリジン誘導体(ADEKA社製:LA−63P、固形分100質量%)4質量部用いた以外は実施例1と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0061】
(実施例5)
アクリル酸n−ブチルの代わりにアクリル酸2−エチルヘキシル47質量部を使用した以外は実施例1と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0062】
(実施例6)
PETフィルムの代わりに厚み25μmのポリイミド(PI)フィルム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)を用いた以外は実施例1と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0063】
(実施例7)
PETフィルムの代わりに厚み25μmのPIフィルム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)を用いた以外は実施例2と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0064】
(実施例8)
PETフィルムの代わりに厚み25μmのPIフィルム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)を用いた以外は実施例3と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0065】
(実施例9)
PETフィルムの代わりに厚み25μmのPIフィルム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)を用いた以外は実施例4と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0066】
(実施例10)
PETフィルムの代わりに厚み25μmのPIフィルム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)を用いた以外は実施例5と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0067】
(比較例1)
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、及び温度計を取り付けた反応容器にアクリル酸n−ブチル45質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル50質量部、アクリル酸3質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル2質量部、アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部、酢酸エチル150質量部を投入し、1時間かけて窒素置換をした。その後、60℃に昇温し8時間重合を行った。得られた重合体のMwは600,000であった。得られた重合溶液100質量部に対して、トリレンジイソシアナート系架橋剤(東洋インキ製造社製:BHS8515、固形分濃度37.5質量%)1質量部と、リン酸エステル系難燃剤(ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)(大八化学社製:CR−741、固形分100質量%)10質量部とを加え、感圧接着剤組成物を得た。
【0068】
この組成物を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製:ルミラー50T60)にアプリケーターを用いて塗布し、90℃で1分間加熱・乾燥することにより、厚さ約20μmの感圧接着剤層とし、この層の面に剥離フィルム(リンテック社製:PET381031)をラミネートし、感圧接着性積層体を作製した。
【0069】
(比較例2)
リン酸エステル系難燃剤を20質量部とした以外は比較例1と同様にして、感圧接着性積層体を作製した。
【0070】
(比較例3)
1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンを使用しない以外は、実施例1と同様にして、感圧接着性積層体を作成した。
【0071】
(比較例4)
PETフィルムの代わりに厚さ25μmのポリイミド(PI)フィルム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)を用いた以外は、比較例1と同様に感圧接着性積層体を作製した。
【0072】
(比較例5)
PETフィルムの代わりに厚さ25μmのポリイミド(PI)フィルム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)を用いた以外は、比較例2と同様に感圧接着性積層体を作製した。
【0073】
(比較例6)
PETフィルムの代わりに厚さ25μmのポリイミド(PI)フィルム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)を用いた以外は、比較例3と同様に感圧接着性積層体を作製した。
【0074】
上記の各実施例及び各比較例の感圧接着性積層体の評価を、以下のようにして行った。その結果をベース基材にPETフィルムを用いたものを表1に、PIフィルムを用いたものを表2に示す。
【0075】
<難燃性評価>
燃焼性試験は、感圧接着性積層体の剥離フィルムを剥離し、アンダーライターズラボラトリーズ社発行のプラスチック材料の燃焼性試験規格UL94の垂直燃焼試験方法に基づいてUL94VTMランクを判定した。
【0076】
<粘着力変化>
感圧接着性積層体を、23℃×50%RH、及び70℃×Dry7日間促進後のSUS板に対する粘着力をJIS Z 0237に準拠して測定した。そして、その粘着力の変化率を算出した。なお、試験用感圧接着性積層体の粘着力の変化率が、20%未満であった場合を○、20〜50%であった場合を△、50%以上を×として評価した。
【0077】
<透明性評価>
感圧接着性積層体の剥離フィルムを剥離し、PETフィルムを基材とした感圧接着性積層体の感圧接着剤層のヘイズ値を、可視光透過率測定装置(日本電色工業株式会社製、ヘイズメーターNDH2000)を使用し、JIS K 7136規格に準拠して測定した。なお、光線入射面は、感圧接着剤層面とした。
【0078】
【表1】

【0079】
【表2】

【0080】
(結果のまとめ)
ベース基材としてPETフィルムを用いた実施例1〜5の感圧接着性積層体は、難燃性評価判定がVTM−2であり、難燃性に優れるものであり、粘着力の変化率が20%未満であった。また、ヘイズ値は1.2%以下であり、透明性に優れたものであった。
【0081】
これに対し、アミン系化合物を含まない比較例3及び比較例6の感圧接着性積層体は、促進条件後の粘着力の低下が大きかった。これは、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットからリン酸系化合物が脱離したためと考えられる。また、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットやアミン系化合物いずれも含まず、リン酸エステル系難燃剤の配合量が少ない比較例1及び比較例4は、促進条件後の粘着力の低下が大きく、リン酸エステル系難燃剤のブリードアウトにより粘着力が低下したと考えられる。さらに、リン酸エステル系難燃剤を多く配合した比較例2及び比較例5では、難燃性に優れるものの、感圧接着剤とリン酸エステル系難燃剤が相溶しないため、難燃剤が感圧接着剤中に局在化してしまい粘着力が低く、使用できるものではなかった。
【0082】
また、ベース基材としてPIフィルムを用いた実施例6〜10の感圧接着性積層体は、非常に難燃性に優れ、粘着力の変化がないものであり、また、凝集物は確認されなかった。
【0083】
以上より、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、を含む(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、アミン系化合物と、を含む感圧接着剤組成物は、難燃性に優れると共に、粘着性及び透明性に優れ、経時的な粘着物性の低下がほとんどないものであることがわかった。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットと、を含む(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、
アミン系化合物と、
を含むことを特徴とする感圧接着剤組成物。
【請求項2】
前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体100質量部に対して、前記アミン系化合物の総量が0.1〜50質量部となるように配合したものであることを特徴とする請求項1に記載の感圧接着剤組成物。
【請求項3】
前記リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットは、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の感圧接着剤組成物。
【化1】

(一般式(1)において、Aは炭素数1〜8のアルキレン基であり、RはH又はCHであり、R及びRはそれぞれ独立にH、C2n+1(n=1〜8)、又はC(CH5−m(m=0〜5)で表される基である。)
【請求項4】
前記アミン系化合物は、2級アミン化合物、3級アミン化合物、アミジン類化合物及びグアニジン類化合物の少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧接着剤組成物。
【請求項5】
前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、前記リン酸エステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる繰返しユニットの割合が10〜50モル%であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の感圧接着剤組成物。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載の感圧接着剤組成物の架橋物からなる感圧接着剤層。
【請求項7】
基材の少なくとも片面に請求項6に記載の感圧接着剤層を有することを特徴とする感圧接着性積層体。

【公開番号】特開2011−116830(P2011−116830A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−273989(P2009−273989)
【出願日】平成21年12月1日(2009.12.1)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】