説明

感熱ラベル

【課題】 低温タック性、耐ブロッキング性に優れ、接着強度の低下などの経時劣化が生じにくく、剥離時には糊残りが生じにくい感熱ラベル及びラベル付き容器を提供する。
【解決手段】 本発明の感熱ラベル1は、ラベル基材2に、接着剤層4と印刷層3が積層されているラベルであって、前記接着剤層4が、エチレン含有量が66〜90重量%であり、融点が60〜90℃であるエチレン系共重合体70〜90重量%と粘着付与剤30〜10重量%とで構成される主剤と、補助剤として、主剤100重量部に対して0.5〜10重量部のアクリル系樹脂を含むエマルジョン型感熱接着剤からなる。本発明のラベル付き容器は、上記本発明の感熱ラベルが装着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器等に装着する感熱ラベル、より詳細には、エマルジョン型感熱接着剤を用いた感熱ラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポリエチレンテレフタレート製容器(いわゆるPETボトル)やポリプロピレン、ポリエチレン等のプラスチック製容器やガラス瓶などに装着するラベルとしてタックラベルが多く使用されていたが、このラベルでは、容器に装着するまでの間粘着剤層を保護するための剥離紙が必要であり、この剥離紙が高価であることに加えて、剥離紙が厚いので、ラベラーに設置しうる1ロール当たりのラベル数量が限られるため作業効率が低下し、しかも使用後は剥離紙が産業廃棄物となってしまうという問題があった。そこで、このような剥離紙を必要としないラベルとして、熱軟化性の樹脂を溶融塗布した感熱接着紙やホットメルト接着剤を溶融塗工する感熱透明ラベルが提案されていた。
【0003】
特開2004−18076号公報には、容器に巻き付けて用いられる感熱接着剤層を有するラベルが開示されている。このラベルは、接着性を向上させるため、ラベル巻き付け部に粗面化処理が施されていることが必要である。特開2004−77586号公報には、熱可塑性樹脂と固体可塑剤からなる感熱性粘着剤層を有する巻き付け型の感熱性粘着ラベルが開示されている。上記いずれのラベルにもディレードタック型感熱接着剤が使用されている。このようなディレードタック型感熱ラベルは、貼着して数日後に接着強度が低下してくるなど経時劣化が著しく、さらに、接着剤を構成する固体可塑剤が凝集して糊残りの原因となるという問題があった。しかも、貼り付けた直後には透明性があるが、貼着して数日後ディレードタック接着剤が結晶化して白濁しやすかった。
【0004】
また、特開2004−85651号公報には、溶融押出しにより形成される感熱性粘着剤層を有する易剥離性感熱ラベルが開示されている。しかし、このラベルの製造には溶融塗布工程が必要となるため、ラベルのコストを低下させるのは困難である、また、膜厚の薄い基材フィルムへの塗布には不向きであり、形成される粘着剤層が厚くなるため容器との一体感がえられず加飾性に劣る。
【0005】
【特許文献1】特開2004−18076号公報
【特許文献2】特開2004−77586号公報
【特許文献3】特開2004−85651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、低温タック性、耐ブロッキング性に優れ、接着強度の低下などの経時劣化が生じにくく、剥離時には糊残りが生じにくい感熱ラベル及びラベル付き容器を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記特性に加えて、少ない工程により低コスト化可能な感熱ラベル及びラベル付き容器を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、透明性且つ加飾性に優れた感熱ラベル及びラベル付き容器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の構成からなるエマルジョン型感熱接着剤を用いることにより、優れた接着特性を有し、且つ経時劣化が生じにくく、剥離時に糊残りが生じにくい感熱ラベルを低コストで得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、ラベル基材に、接着剤層と印刷層が積層されているラベルであって、前記接着剤層が、エチレン含有量が66〜90重量%であり、融点が60〜90℃であるエチレン系共重合体70〜90重量%と粘着付与剤30〜10重量%とで構成される主剤と、補助剤として、主剤100重量部に対して0.5〜10重量部のアクリル系樹脂を含むエマルジョン型感熱接着剤からなる感熱ラベルを提供する。
【0009】
また、本発明は、ラベル基材に、接着剤層と印刷層が積層されているラベルであって、前記接着剤層が、エチレン含有量が66〜90重量%であり、融点が60〜90℃であるエチレン系共重合体70〜90重量%と粘着付与剤30〜10重量%とで構成される主剤と、補助剤として、主剤100重量部に対して5〜60重量部のポリウレタン樹脂を含むエマルジョン型感熱接着剤からなる感熱ラベルを提供する。
【0010】
さらに、本発明は、上記本発明の感熱ラベルが装着されたラベル付き容器を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の感熱ラベルは、低温で十分に貼着でき、貼付後は長期に亘り接着強度を保持し、使用後には被着体に糊残りすることがなく容易に剥離することができる。さらに、常温ではブロッキングが生じにくく、しかも印刷と同じ工程で接着剤層を形成できるため、低コストでラベルを製造することができる。また、本発明の感熱ラベルは、高い透明性を保持でき、容器と一体となって加飾性に優れるため、該感熱ラベルを容器に装着したラベル付き容器は外観に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の感熱ラベルの一例を示す概略断面図である。図1に示される感熱ラベル1は、ラベル基材2の片面に印刷層3、接着剤層4がこの順で積層されている。感熱ラベル1は、巻き付けにより装着又は加圧により貼着する感熱接着ラベル、熱収縮性を有するラベル基材を用い、巻き付け後に加熱収縮して装着するシュリンクラベル、伸縮性フィルムを用いるストレッチラベル、ストレッチシュリンクラベルなどのいずれであってもよい。
【0013】
前記ラベル基材2としては、耐熱性、取扱性、印刷適性等を考慮して適宜選択できるが、該ラベル基材2の裏側に設けた印刷層3を外観しうる点で透明な基材が好ましく、例えばプラスチックフィルムが用いられる。前記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂などを素材とするフィルムが挙げられる。これらの素材は単独で又は2種以上混合して使用できる。ラベル基材2は、単層又は2層以上の積層体であってもよい。
【0014】
例えば、巻き付けにより装着又は加圧により貼着するラベルのラベル基材には、無延伸フィルム又は二軸延伸フィルム、特に二軸延伸されたポリプロピレンフィルム(OPP)及びPETフィルム等が用いられる。また、シュリンクラベル等の熱収縮性を有するラベルのラベル基材(熱収縮性フィルム)には、少なくとも一方向に延伸処理が施されたフィルムが用いられる。熱収縮性フィルムには、好ましくは、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、特にポリエステル系樹脂を素材とするフィルムが用いられる。
【0015】
ラベル基材2の厚みは、機械的強度、ラベルの取扱性などを損なわない範囲で適宜選択できるが、例えば5〜100μm程度、好ましくは8〜60μm程度である。巻き付け装着又は加圧により貼着するラベルのラベル基材2が無延伸フィルム又は二軸延伸フィルムである場合には、一般には5〜50μm程度、好ましくは8〜40μm程度である。シュリンクラベルのラベル基材2(熱収縮性フィルム)である場合には、一般には20〜100μm程度、好ましくは25〜60μm程度の厚みである。
【0016】
延伸処理は、テンター方式、チューブ方式等の方式を用いて、例えば、70〜230℃程度の温度で、一方向(例えば縦方向;MD方向)に2.0〜8.0倍、好ましくは3.5〜5.5倍程度、二軸延伸の場合は、さらに他方向(例えば横方向;TD方向)に2.0〜8.0倍、好ましくは3.5〜5.5倍程度延伸することにより行われる。
【0017】
熱収縮性フィルムとして用いる一軸延伸フィルムは、主に一方向(例えばMD方向)に延伸処理が施されていればよく、他方向(例えば横方向)にも1.01〜1.1倍程度延伸処理が施されていてもよい。一軸延伸フィルムは、主延伸方向に配向性を有しており、該方向に大きい熱収縮性を示す。ラベル基材2が一軸延伸フィルムである場合、主延伸方向の熱収縮率は、例えば、100℃、5秒間グリセリン浴の条件で10%以上である。好ましい熱収縮率は、140℃で30%以上である。
【0018】
また、ラベル基材2が二軸延伸フィルム又は無延伸フィルムである場合には、該ラベル基材2の熱収縮率は、100℃、5秒間グリセリン浴の条件で、MD方向、TD方向共に5%未満である。すなわち、二軸延伸フィルムの場合は、延伸処理を施したいずれの方向においても、100℃、5秒間グリセリン浴の条件で5%未満である。前記熱収縮率が5%以上であると、ラベルが貼着時の熱により収縮して皺やずれを生じることがある。ラベル基材2の熱収縮率は、接着剤層4の活性化温度では、MD方向、TD方向共に1%未満であることが好ましい。
【0019】
印刷層3は、商品名やイラスト、取扱い注意事項等を凸版輪転印刷、シルクスクリーン印刷、グラビア印刷等の公知の印刷法により印刷、表示した層である。本発明では、印刷層3と接着剤層4を一工程で形成でき、印刷速度が速く、生産効率を向上しうる点で、グラビア印刷が好ましく用いられる。この印刷層3の形成に用いられる印刷インキとしては、接着剤層4を活性化する際の熱によって損傷を受けないように、例えばアクリル樹脂若しくはポリウレタン樹脂又はこれらの混合物を主成分とするインキ等の耐熱性が考慮されたインキを用いるのが好ましい。
【0020】
なお、印刷層3のラベル基材2に対する接着性を高めるため、前記2層の間にプライマーコート層を設けてもよい。前記プライマーコート層は、公知のプライマー、例えば、アクリル系プライマー、ポリエステル系プライマー、イソシアネート系プライマー(二液混合型プライマー等)などで形成できる。プライマーコート層の厚みは、透明性やラベルの取扱性等を損なわない範囲で適宜選択でき、例えば0.3〜1.5μm程度である。
【0021】
接着剤層4は、エマルジョン型感熱接着剤により構成されている。エマルジョン型感熱接着剤は、塗布、乾燥後の接着剤面が、常温では粘着性を示さないが、加熱によって粘着性が発現する接着剤であり、構成成分として、少なくともエチレン系共重合体及び粘着付与剤からなる主剤と補助剤とを含んでいる。接着剤層がエマルジョン型感熱接着剤で構成されるため、剥離紙が不要である。また、本発明におけるエマルジョン型感熱接着剤は、実質的に固体可塑剤を含まないものが好ましい。ここで、「実質的に固体可塑剤を含まない」とは、固体可塑剤の含有量が、接着剤の全固形分に対して3重量%以下、好ましくは1重量%以下であることを意味している。固体可塑剤を実質的に含まないことで、接着強度や透明性の経時劣化を抑えることができる。また、固体可塑剤による接着剤層の膜強度の低下や、糊残りなどの不具合を回避することができる。
【0022】
前記エチレン系共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタアクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)等のエチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等のエチレン−メタクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。なかでも、EVA系共重合体が好ましく用いられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0023】
前記粘着付与剤は、接着性を向上する作用を示し、例えば、ロジン系樹脂(ロジン、重合ロジン、水添ロジン及びそれらの誘導体、樹脂酸ダイマーなど)、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂など)、石油樹脂(脂肪族系、芳香族系、脂環族系)、クマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。なかでも、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂が好ましく、特に水添テルペン樹脂などのテルペン系樹脂が好ましい。粘着付与剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0024】
前記補助剤は、アクリル系樹脂又はポリウレタン樹脂で構成される。補助剤を構成するこれらの樹脂は、それ自体は接着性や粘着性を有しない、コーティング剤にも利用される樹脂であって、接着剤層に添加することにより膜強度を向上し、剥離時の糊残りを防ぐことができる。
【0025】
アクリル系樹脂を構成する単量体成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのカルボキシル基含有重合性不飽和化合物又はその無水物などが挙げられる。さらに、必要に応じて、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸アミド誘導体、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル類などの官能基含有(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのスチレン系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル;メチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;(メタ)アクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニル化合物;エチレン、プロピレンなどのオレフィン類やジエン類などの重合性不飽和化合物を単量体成分として用いることもできる。
【0026】
アクリル系樹脂は単独で又は単量体組成の異なる2種以上の樹脂を組み合わせて用いることができる。アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、特に限定されず、単量体成分を選択することにより適宜設定することができるが、好ましくはTg0〜60℃のアクリル系樹脂が用いられる。アクリル系樹脂のTgが0℃未満のアクリル系樹脂では、添加による膜強度の向上効果が十分に得られにくく、Tgが60℃を越える場合は、少量の使用で接着力の低下を引き起こしやすいため好ましくない。アクリル系樹脂の使用量は、主剤100重量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部程度である。
【0027】
ポリウレタン樹脂としては、公知のポリウレタン樹脂が使用できるが、好ましくは熱流動性開始温度(JIS K 7210 −1976準拠)が40〜100℃程度のものが用いられる。補助剤がポリウレタン樹脂である場合には、ポリウレタン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、200〜900程度であることが好ましい。Mwが低すぎると耐ブロッキング性に劣り、しかも膜強度の低下による糊残りが生じやすく、Mwが高すぎると接着力が低下しやすい。ポリウレタン樹脂の使用量は、主剤100重量部に対して5〜60重量部、好ましくは30〜60重量部程度である。
【0028】
補助剤としては、アクリル系樹脂又はポリウレタン樹脂を単独で用いてもよく、両者を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
本発明における接着剤層は、エチレン含有量が66〜90重量%であり、融点が60〜90℃であるエチレン系共重合体70〜90重量%と粘着付与剤30〜10重量%とで構成される主剤と、補助剤として、主剤100重量部に対して0.5〜10重量部のアクリル系樹脂を含むエマルジョン型感熱接着剤で構成することができる。本発明の接着剤層は、また、エチレン含有量が66〜90重量%であり、融点が60〜90℃であるエチレン系共重合体70〜90重量%と粘着付与剤30〜10重量%とで構成される主剤と、補助剤として、主剤100重量部に対して5〜60重量部のポリウレタン樹脂を含むエマルジョン型感熱接着剤で構成することもできる。このような接着剤層によれば、優れた低温タック性及び耐ブロッキング性を発揮することができるとともに、剥離時の被着体への糊残りを防ぐことができる。
【0030】
前記低温タック性とは、低温加熱により接着力を発現しうる性質をいい、例えば、80℃に加熱することにより活性化させたラベルを、容器表面に類似のプラスチックシートに接着したサンプルについて、JIS K 6854−3(T型剥離)に準じた試験により(剥離速度200mm/min)、容器表面に対する接着強度として評価できる。前記方法に基づく接着剤層4の容器表面に類似のプラスチックシートに対する接着強度は、例えば1N/15mm以上である。前記接着強度が1N/15mm未満では、ラベル1が容器に密着できないなどの装着不良が生じやすい。低温タック性は、前記エチレン系重合体におけるエチレン含有量と融点、粘着付与剤及び補助剤の種類と含有量により調整できる。例えば、接着剤層中の粘着付与剤が多いほど、または補助剤が少ないほど、優れた低温タック性が発揮される。
【0031】
前記耐ブロッキング性は、例えば、ラベルの接着剤層側の面とラベル基材側の面とを重ね、例えば2kg/cm2(196kPa)程度の圧力をかけた状態で、40℃雰囲気下、24時間保管したサンプルについて、JIS K 6854−3(T型剥離)に準じた試験により(剥離速度200mm/min)、プラスチックに対する接着強度として評価できる。前記方法に基づく接着剤層4のプラスチックに対する接着強度は、例えば0.1N/15mm未満である。前記接着強度が0.1N/15mm以上では、耐ブロッキング性に劣るため、ラベルを巻回したり積み重ねる際に粘着性が生じやすく、ラベリング時のラベラー適正が悪い。耐ブロッキング性は、主に、エチレン系共重合体の融点、粘着付与剤及び補助剤の種類と含有量により調整できる。
【0032】
前記糊残り防止性は、例えば、上記低温タック性の強度を測定した際にプラスチックシート表面に糊残りしているかどうかを目視観察する方法や、実際にラベルが装着されたPETボトルからラベルを剥離した際の糊残りの有無を目視観察する方法などにより評価できる。糊残り防止性は、主に、エチレン系共重合体の種類、粘着付与剤及び補助剤の種類と含有量により調整することができる。本発明者らの検討によれば、糊残りを防ぐため、MFRの低いエチレン系共重合体を使用して膜強度を向上させたり、粘着付与剤の使用量を低減する必要があった。これに対し、本発明によれば、接着剤層が所定量の補助剤を含有するため、MFRが高いエチレン系共重合体を用い、且つ粘着付与剤の使用量を低減することなく、糊残りを防ぐことができる。そのため、優れた塗工性と十分な接着力を保持しつつ、膜強度を向上させて糊残りを防止することができる。
【0033】
エチレン系共重合体のエチレン含有量が、66重量%未満及び90重量%を超える場合の何れにおいても、前記低温タック性が著しく低下するため、好ましくは66〜90重量%程度である。また、エチレン系共重合体の融点が、60℃未満では耐ブロッキング性に劣り、90℃を超えると、接着剤層4の粘着性を生じる温度(活性化温度)も高くなるため、加熱活性化時に被着体及びラベル基材に損傷を与えやすい。前記融点は70〜85℃程度であることが好ましい。
【0034】
主剤中の粘着付与剤の含有量が10重量%未満の場合、及び30重量%を超える場合の何れにおいても、低温タック性に劣り、十分な接着力が得られにくく、また、粘着付与剤が多すぎると糊残りが生じやすい。主剤中の粘着付与剤の含有量は好ましくは12〜30重量%、より好ましくは15〜30重量%程度である。
【0035】
補助剤としてのアクリル系樹脂及びポリウレタン樹脂の含有量は、少なすぎると耐ブロッキング性に劣り、剥離時に被着体に糊残りが生じやすく、多すぎると接着力が低下するため好ましくない。具体的には、アクリル系樹脂の含有量は、主剤100重量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは1〜10重量部である。また、ポリウレタン樹脂の含有量は、主剤100重量部に対して5〜60重量部、好ましくは5〜50重量部である。なお、アクリル系樹脂及びポリウレタン樹脂を混合して補助剤として用いてもよい。
【0036】
本発明における接着剤層は、透明性及び接着強度の経時変化が生じにくい。接着強度の経時変化は、例えば、ラベルを貼り付けた状態で常温に一定期間保持した場合のラベルの接着強度について、貼り付け直後の接着力に対する低下率として評価できる。本発明における接着剤層4では、1ヶ月後の接着強度の低下率を例えば20%未満に抑えることができる。前記接着強度の低下率が20%以上である場合には、ラベルを貼り付けた後、保管中に剥離しやすい。また、透明性の経時変化については、長期保管時に白濁や着色などの色相の変化として評価できる。本発明のラベルは、例えば常温で1ヶ月間保管した場合にも色相の変化が生じることがなく、優れた透明性を維持することができる。
【0037】
エマルジョン型感熱接着剤には、必要に応じて、乳化剤、ワックス、安定剤、改質剤等の添加剤が添加されていてもよい。
【0038】
エマルジョン型感熱接着剤は、上記エチレン系共重合体、粘着付与剤、補助剤及びその他の成分を慣用の方法により水又は溶剤に分散させた状態で使用される。水に分散された(水系)エマルジョン型感熱接着剤は、例えば、上記エチレン系重合体に対応するエチレンを含むモノマーを乳化重合することにより調製できる。溶剤に分散された(溶剤系)エマルジョン型感熱接着剤は、例えば、上記成分を、上記成分に対して溶解性の低い溶剤(貧溶媒)、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶剤等に分散させることにより調製できる。環境負荷が低いことから、水系エマルジョン型感熱接着剤が好ましく用いられる。
【0039】
接着剤層4は、フレキソ印刷、グラビア印刷等の公知の印刷法により形成できる。特に、グラビア印刷によれば、印刷速度が速く、塗布量が安定し、しかも印刷層3と接着剤層4を一工程で形成できるため好ましい。印刷には、上記構成からなるエマルジョン型感熱接着剤をそのまま用いてもよく、印刷後の乾燥を促進させるためにメタノール等を添加して用いてもよい。このように、エマルジョン型感熱接着剤によれば、ラベル基材(印刷層)への塗布を印刷と同じ工程を用いて容易に行うことができ、溶融押出しコーティング等の別工程が不要であるため経済的に有利である。しかも、接着剤層を薄く形成できるため、ラベルの薄肉化に有利であり、糊残りも抑えることができる。
【0040】
本発明のラベルは、接着剤層4を構成する接着剤としてエマルジョン型感熱接着剤が用いられているため、ラベラー適正に優れている。すなわち、エマルジョン型感熱接着剤は、高分子成分(固形分)が液体中に粒子状に分散した分散液であるため、該接着剤の塗工面が粒子に起因する微小の凹凸を形成してブロッキングを防ぎ、ラベラーによる貼付作業の効率を向上することができる。前記ラベラー適正は、JIS K 7125に準じた試験により、ラベル基材2と接着剤層4における静摩擦係数により評価することができ、ラベル基材2と接着剤層4における静摩擦係数は、例えば0.5未満である。静摩擦係数が0.5以上の場合には、重なり合ったラベル同士が滑りにくくなり、ラベラー適正が低下する傾向にある。
【0041】
接着剤層4の厚みは、接着性や外観、コスト等を考慮して適宜選択でき、例えば0.1〜10μm、好ましくは1〜5μm程度である。該接着剤層の厚みが厚すぎると凝集破壊が生じ、要求接着強度が得られず、薄すぎると十分な接着性が得られにくくなる。
【0042】
なお、ラベル基材の一方の面に接着剤層、他方の面に印刷層を設けてもよい。図2は、本発明の感熱ラベルの他の例を示す概略断面図である。図2に示される感熱ラベル1′は、ラベル基材2′の片面に接着剤層4、他の面に印刷層3、オーバーコート層5がこの順で積層されている。
【0043】
ラベル基材2′としては、該ラベル基材2′の表側に印刷層3を設けるため印刷適性等に応じて適宜選択でき、上記図1におけるラベル基材2として例示の透明な基材の他に、不透明なプラスチックフィルム、コート紙等の耐水性を有する紙、和紙、合成紙等の紙;アルミニウム箔等の金属箔;又はこれらの積層体等を用いることができる。ラベル基材2′の厚みは、機械的強度、ラベルの取扱性などを損なわない範囲で適宜選択できるが、一般には5〜50μm程度、好ましくは8〜40μm程度である。印刷層3及び接着剤層4は上記に例示のものを利用できる。
【0044】
前記オーバーコート層5は、印刷層3を保護したり光沢を出すための層であり、透明な紫外線硬化型ニス、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、必要に応じて滑剤を添加したシリコーン樹脂等をコーティング、印刷等することにより形成できる。オーバーコート層の厚みは、例えば0.5〜2μm程度である。感熱ラベル1′は、例えば、ラベル基材の表面に印刷により印刷層3′及びオーバーコート層5′を形成した後、反転させて、他の面に接着剤層を印刷により形成して製造できる。
【0045】
また、感熱ラベルは、ラベル基材、印刷層、接着剤層及びオーバーコート層以外の他の層(例えば、オーバーラミネート層、アンカーコート層、プライマーコート層など)を有していてもよい。これらの層は慣用のコーティング法、ラミネート法等により形成できる。これらの層を形成する工程も、前記印刷工程と同じ工程で行うのが好ましい。
【0046】
感熱ラベルの総厚みは、コスト及び外観上の点で、例えば6〜75μm、好ましくは8〜60μmである。特に、貼付時の容器との一体感を生じ加飾性に優れることから、ラベルは薄肉化の傾向にあるが、厚みが薄すぎると、加工適性と貼付け時の作業性に劣る。
【0047】
なお、ラベル全体の熱収縮率はラベル基材の熱収縮率とほぼ同じである。
【0048】
本発明の感熱ラベルによれば、接着剤層が特定の組成からなるエマルジョン型感熱接着剤で構成されているので、低温タック性、耐ブロッキング性、及びラベラー適正に優れるとともに、透明性及び接着強度の経時変化が生じにくく、しかも剥離時の糊残りを防ぐことができる。
【0049】
本発明のラベル付き容器は、上記本発明の感熱ラベルが、接着剤層側を該容器と接触するように装着されている。感熱ラベルは、容器の全表面に装着されていてもよく、一部に装着されていてもよい。容器としては、特に限定されず、プラスチック製ボトル、ガラス製ボトル、金属製の缶などの何れであってもよいが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等からなるプラスチック製容器が好適である。
【0050】
容器への感熱ラベルの装着は公知乃至慣用の方法で行うことができる。ラベルの装着は、例えば、感熱ラベル1の接着剤層4側の面を容器表面に重ね、ラベル基材2側から熱板を押し当てたり、加熱ドラムへ感熱ラベル1をラベル基材2側から吸引させ、ドラムからの熱又は赤外線等の熱源により、接着剤層へ熱をあてることにより接着剤層を活性化させた後、加圧により容器に貼着するなどの方法で、通常、ラベラー(ラベル自動貼付機)を使用して行われる。加熱温度は、接着剤層4の活性化温度に応じて適宜選択され、例えば60〜150℃、好ましくは70〜120℃程度である。こうして得られるラベル付き容器は、感熱ラベルの厚みを薄くできるため、ラベルと容器とが一体感を生じ、外観上優れている。
【実施例】
【0051】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、感熱接着剤の活性化温度は、0.1N/15mm以上の接着強度(前記JIS K 6854−3準拠)を生じる温度である。
【0052】
実施例1
ラベル基材として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「ルミラー P60」、東レ製)(厚み12μm)を用いた。このフィルムの縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の熱収縮率は、何れも100℃のグリセリン浴に5秒間浸漬した条件で1%未満であった。前記フィルムの一方の面に、各種表示デザインをグラビア印刷により印刷して印刷層(厚み3μm)を形成した後、その上に、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA;エチレン含量72重量%、融点62℃、MFR400g/10分)75重量部、粘着付与剤[テルペン系樹脂(商品名「YSポリスター T115」、ヤスハラケミカル社製)]25重量部、及びアクリル系樹脂(補助剤;ガラス転移温度40℃、商品名「アクアテックス FK−850」、中央理化工業(株)製]1重量部からなる水系エマルジョン型感熱接着剤(活性化温度約80℃)をグラビア印刷により塗布して接着剤層(厚み4μm)を形成し、ラベル(総厚み19μm)を作製した。
得られたラベルを、加熱ドラムに吸着した状態でラベル基材側から加熱して(温度100℃)接着剤層を活性化させた後、接着剤層側の面をポリエチレンテレフタレート製ボトル(PETボトル)の表面に加圧により貼着することにより、ラベル付き容器を得た。
【0053】
実施例2
実施例1において、水系エマルジョン型感熱接着剤として、実施例1と同じEVA70重量部、粘着付与剤30重量部、及びアクリル系樹脂1重量部からなる水系エマルジョン型感熱接着剤(活性化温度約85℃)を用いた点以外は実施例1と同様の操作を行ってラベル及びラベル付き容器を作製した。
【0054】
実施例3
実施例1において、補助剤として、アクリル系樹脂を10重量部用いた点以外は実施例1と同じ水系エマルジョン型感熱接着剤(活性化温度約80℃)を用い、実施例1と同様の操作を行ってラベル及びラベル付き容器を作製した。
【0055】
比較例1
実施例1において、補助剤として、アクリル系樹脂を0.1重量部用いた点以外は実施例1と同じ水系エマルジョン型感熱接着剤(活性化温度約80℃)を用い、実施例1と同様の操作を行ってラベル及びラベル付き容器を作製した。
【0056】
比較例2
実施例1において、補助剤として、アクリル系樹脂を15重量部用いた点以外は実施例1と同じ水系エマルジョン型感熱接着剤(活性化温度約80℃)を用い、実施例1と同様の操作を行ってラベル及びラベル付き容器を作製した。
【0057】
実施例4
実施例1において、補助剤として、アクリル系樹脂の代わりにポリウレタン樹脂(熱流動性開始温度90℃、重量平均分子量700)10重量部用いた点以外は実施例1と同じ水系エマルジョン型感熱接着剤(活性化温度約80℃)を用い、実施例1と同様の操作を行ってラベル及びラベル付き容器を作製した。
【0058】
実施例5
実施例1において、補助剤として、アクリル系樹脂の代わりにポリウレタン樹脂(熱流動性開始温度90℃、重量平均分子量700)30重量部用いた点以外は実施例1と同じ水系エマルジョン型感熱接着剤(活性化温度約80℃)を用い、実施例1と同様の操作を行ってラベル及びラベル付き容器を作製した。
【0059】
実施例6
実施例1において、補助剤として、アクリル系樹脂の代わりにポリウレタン樹脂(熱流動性開始温度90℃、重量平均分子量700)60重量部用いた点以外は実施例1と同じ水系エマルジョン型感熱接着剤(活性化温度約80℃)を用い、実施例1と同様の操作を行ってラベル及びラベル付き容器を作製した。
【0060】
実施例7
実施例1において、水系エマルジョン型感熱接着剤として、エチレン含量が75重量%のエチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA;融点68℃、MFR275g/10分)75重量部、及び実施例1と同じ粘着付与剤25重量部、アクリル系樹脂0.5重量部からなる水系エマルジョン型感熱接着剤を用いた点以外は実施例1と同様の操作を行ってラベル及びラベル付き容器を作製した。
【0061】
実施例8
実施例1と同様の操作を行ってラベルを作製した。
実施例1において、PETボトルの代わりに、高密度ポリエチレン製ボトル(HDPEボトル)にラベルを貼着した点以外は実施例1と同様の操作を行ってラベル付き容器を作製した。
【0062】
(評価試験)
低温タック性
実施例1〜7及び比較例で得たラベルを、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート[東洋紡績(株)製、商品名「A1101」、100μm(非処理面)]に、また、実施例8で得たラベルをポリエチレンシート(新神戸電機(株)製、商品名「コウベポリシート EL」、300μm」)に、接着面積が15mm×10mmとなるように熱板で接着し(温度80℃、圧力0.1MPa、時間1秒)、得られたサンプルについて、JIS K 6854−3に準じた方法でT型剥離試験(剥離速度200mm/min)を行い、サンプルの接着強度(N/15mm)を測定した。PETシート又はポリエチレンシートに対する接着強度が1N/15mm以上である場合を「○」、接着強度が1N/15mm未満である場合を「×」と評価した。これらの結果について、表1の「低温タック性」の欄の上段にPETシート又はポリエチレンシートに対する接着強度(N/15mm)を、下段に上記評価を示す。
【0063】
耐ブロッキング性
実施例及び比較例で得たラベルの接着剤層側をラベル基材側と重ね、荷重2kg/cm2(196kPa)の条件下、40℃で24時間保管した後、JIS K 6854−3に準じた方法でT型剥離試験(剥離速度200mm/min)を行い、ラベルの接着強度(N/15mm)を測定した。これらの接着強度が0.1N/15mm未満の場合を「○」、0.1〜0.2N/15mmの場合を「△」、0.2N/15mmを超える場合を「×」と評価した。実施例1及び比較例1〜3のラベルの結果を表1に、実施例1〜3及び比較例5〜11の結果を表2示す。
【0064】
容器への貼着性
実施例及び比較例で得たラベル付き容器20本中、全て良好に装着できた場合を「○」、1本以上の容器でラベルの装着不良が生じた場合を「×」と評価した。これらの結果を表3に示す。
【0065】
糊残り
実施例及び比較例で得たラベルについて、低温タック性を測定した際に、ラベルの凝集剥離及び被着体(プラスチックシート)表面への糊残りの有無を目視観察し、ラベルの凝集剥離及び糊残りが全くない場合を「○」、ラベル表面積の半分未満の範囲に凝集剥離又は糊残り(被着体表面への転移)が生じた場合を「△」、ラベル表面積の半分以上に凝集剥離又は糊残りが生じた場合を「×」と評価した。これらの結果を表3に示す。
また、上記評価が「○」であったラベルに対応する実施例及び比較例で得たラベル付き容器から実際にラベルを剥離したところ、いずれも糊残りが生じなかったことを目視により確認した。
【0066】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の感熱ラベルの一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の感熱ラベルの他の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0068】
1,1′ ラベル
2,2′ ラベル基材
3 印刷層
4 接着剤層
5 オーバーコート層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル基材に、接着剤層と印刷層が積層されているラベルであって、前記接着剤層が、エチレン含有量が66〜90重量%であり、融点が60〜90℃であるエチレン系共重合体70〜90重量%と粘着付与剤30〜10重量%とで構成される主剤と、補助剤として、主剤100重量部に対して0.5〜10重量部のアクリル系樹脂を含むエマルジョン型感熱接着剤からなる感熱ラベル。
【請求項2】
ラベル基材に、接着剤層と印刷層が積層されているラベルであって、前記接着剤層が、エチレン含有量が66〜90重量%であり、融点が60〜90℃であるエチレン系共重合体70〜90重量%と粘着付与剤30〜10重量%とで構成される主剤と、補助剤として、主剤100重量部に対して5〜60重量部のポリウレタン樹脂を含むエマルジョン型感熱接着剤からなる感熱ラベル。
【請求項3】
請求項1又は2記載の感熱ラベルが装着されたラベル付き容器。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−106234(P2006−106234A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−290943(P2004−290943)
【出願日】平成16年10月4日(2004.10.4)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】