慢性腎不全予防・改善組成物
【課題】 日常的に容易に摂取可能で、効率よく慢性腎不全を予防・改善できる組成物を提供する。
【解決手段】 慢性腎不全予防・改善組成物の有効成分として、γ-アミノ酪酸(GABA)と、α-リポ酸及び/又はカテキン類を含有させる。前記γ-アミノ酪酸は、γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物であることが好ましい。また、前記γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物は、固形分換算でγ-アミノ酪酸を20〜80質量%含有するものであることが好ましい。
【解決手段】 慢性腎不全予防・改善組成物の有効成分として、γ-アミノ酪酸(GABA)と、α-リポ酸及び/又はカテキン類を含有させる。前記γ-アミノ酪酸は、γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物であることが好ましい。また、前記γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物は、固形分換算でγ-アミノ酪酸を20〜80質量%含有するものであることが好ましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は慢性腎不全を予防するだけでなく、その症状を改善できる組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
腎臓は、体液をろ過して老廃物を尿として体外に排出するとともに、体液の成分の割合や血圧を調節している器官であり、腎臓の機能が低下すると、血液中の老廃物がうまく排出されずに体内に溜まり、体の内部環境を維持することが難しくなってくる。
【0003】
腎不全は腎機能が低下した状態をいい、急性腎不全と慢性腎不全に分けられる。急性腎不全は、出血や急激な血圧低下、感染症、熱傷に伴う脱水等の原因によって数時間から数日の間に急激に腎臓の働きが低下するものであり、すぐに適切な治療を行うことにより機能の大部分を回復することができる。一方、慢性腎不全は、免疫系の異常や薬に対するアレルギー、高血圧、糖尿病、慢性腎炎等の原因によって数年から十数年以上という長い期間をかけて少しずつ腎機能が失われていくものであり、一度失った機能を元に戻すことはできない。
【0004】
腎不全の末期では腎臓がほとんど機能しなくなるため、最終的には腎臓に代わって血液を浄化する人工透析や腎臓移植等が必要になるが、現在、日本では透析の必要な患者は約25万人いるとも言われており、社会の高齢化に伴って、ますます患者が増えてくるものと考えられる。
【0005】
ところで、γ-アミノ酪酸(以下「GABA」ともいう)は、動植物など自然界に広く分布するアミノ酸の一種であり、動物においては神経伝達物質として脳や脊髄に多く存在している。GABAには、血圧上昇抑制作用、精神安定作用、糖尿病改善作用等の様々な生理活性効果が知られているが、腎機能に関する作用としては、例えば、非特許文献1に、急性腎不全に対する予防・改善効果について報告されている。非特許文献2には、食塩負荷ラットの血圧及び腎機能に及ぼす嫌気処理茶(ギャバロン茶)の影響について報告されている。特許文献1には、黒小麦麦芽又はその処理物を含有することを特徴とするGABAの含有量が富化された健康食品が開示されており、該健康食品が腎機能活性化作用を有することが記載されている。
【0006】
一方、α-リポ酸(別名チオクト酸)やカテキン類は抗酸化作用を有する物質として広く知られている。例えば、特許文献2には、作用物質として、α-リポ酸及びビタミンEを含有する抗糖尿病用医薬について開示されており、該糖尿病用医薬の適応として、糖尿病由来の腎臓実質変性が例示されている。特許文献3には、R-(+)-α-リポ酸、R-(-)-ジヒドロリポ酸又は代謝産物及びそれらの塩、エステル、アミドを含有することを特徴とする、真性糖尿病の続発症及び後期併発症、例えば白内症、神経障害、腎症の治療用薬剤が開示されている。特許文献4には、糖尿病が発症原因である糖尿病性ニューロパシー、糖尿病性腎障害、糖尿病性網膜症、アテローム動脈硬化症の治療のために、リポ酸成分と共役酸成分を使用することが開示されている。特許文献5には、メサンギウム細胞特異的な増殖阻害作用を有する腎機能改善用剤であって、茶より抽出された茶ポリフェノール類を有効成分として含有することを特徴とする腎機能改善用剤が開示されている。特許文献6には、(-)-エピカテキン3-O-ガレートを有効成分とするメサンギウム細胞増殖抑制剤が開示されている。特許文献7には、(+)-カテキンを有効成分とする腎不全改善剤が開示されている。特許文献8には、(-)-エピカテキン3-O-ガレートを有効成分として含有することを特徴とする尿毒症物質低減用組成物が開示されている。
【特許文献1】特開2001−213773号公報
【特許文献2】特開2004−217669号公報
【特許文献3】特開平7-206676号公報
【特許文献4】特表2004-508399号公報
【特許文献5】特開平6-122626号公報
【特許文献6】特開平6-16549号公報
【特許文献7】特開平5-43459号公報
【特許文献8】特許第2649296号公報
【非特許文献1】Food and Chemical Toxicology 42 (2004) 2009-2014
【非特許文献2】日本家政学会誌 Vol.51 No.4 265〜271 (2000)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、慢性腎不全には様々な要因があるため、上記のような成分を単独で使用しても充分満足できる効果が得られない場合も多かった。また、α-リポ酸やカテキン類は味が悪く、効果が期待できるような充分な量を長期間にわたって日常的に摂取することは困難であった。
【0008】
したがって、本発明の目的は、日常的に容易に摂取可能で、効率よく慢性腎不全を予防・改善できる組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、γ-アミノ酪酸と、α-リポ酸及び/又はカテキン類を有効成分として含有することを特徴とする。
【0010】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物においては、前記γ-アミノ酪酸は、γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物であることが好ましい。
【0011】
また、前記γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物は、固形分換算でγ-アミノ酪酸を20〜80質量%含有するものであることが好ましい。
【0012】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、γ-アミノ酪酸と、α-リポ酸及び/又はカテキン類を有効成分として含有することにより、これら成分の相乗効果が期待でき、効率よく慢性腎不全の予防・改善ができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、そのまま、あるいは様々な飲食品に配合することにより日常的に摂取でき、効率よく慢性腎不全を予防・改善できる組成物を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物の有効成分の一つとして用いられるγ-アミノ酪酸(GABA)は、医薬品や飲食品に使用可能なものであればよく、市販のものを用いることができ、中でも乳酸菌発酵によって得られたGABAが好ましく用いられる。乳酸菌発酵によるGABAは、例えば、特開2003−70462号公報に記載された方法にしたがって得ることができる。すなわち、グルタミン酸あるいはグルタミン酸ナトリウム、ブドウ糖、酵母エキス、乳化剤等を含む培養液(pH4.5〜5.5に調整)に、乳酸菌(ラクトバチルス・ヒルガルディーK-3株)の前培養液を加え、適宜pHを再調整しながら48〜72時間程度培養する。得られた発酵液(好ましくは固形分当たり70〜80質量%のGABAを含有)を濾過・殺菌し、適宜賦形剤等を加えて乾燥粉末化することにより、GABA含有乳酸菌発酵物(GABA含量20〜80質量%)を得ることができる。なお、前記発酵液を脱塩処理するなどして更に精製してもよい。
【0015】
また、もう一つの有効成分として用いられるα-リポ酸は、市販のものを用いることができる。α-リポ酸にはR体、S体(光学異性体)が存在するが、本発明においては、ラセミ体もしくはR体が好ましく用いられる。
【0016】
また、もう一つの有効成分として用いられるカテキン類は、植物ポリフェノールの一種であり、主としてエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピカテキン、ガロカテキン、(+)カテキン等の総称をいう。
【0017】
本発明で用いられるカテキン類は、公知の方法(例えば、特開昭59−219384号公報、特開昭60−13780号公報、特開昭61−130285号公報等)にしたがって得ることができる。例えば、茶葉を熱水で抽出して得られた抽出物を、酢酸エチル等の有機溶媒で分画して乾燥することにより、エピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキン、エピカテキン、(+)カテキン等のカテキン類を30〜98質量%含有する粉末を得ることができる。このようなカテキン粉末は市販されているので、それを用いることもできる。
【0018】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物におけるGABAの含有量は1〜70質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましい。また、α-リポ酸の含有量は0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。また、カテキン類の含有量は0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
【0019】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物の形態は用途に応じて、液剤、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤等の形態を適宜選択できる。
【0020】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、上述した成分の他に、賦形剤、乳化剤、安定剤、甘味料、香料、pH調整剤、増粘剤、タンパク質、タンパク加水分解物、ペプチド、アミノ酸、核酸、脂質、糖類、多糖類、オリゴ糖等の通常食品に用いられる成分を含むことができる。
【0021】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物の有効摂取量は、成人1日当たりGABA換算で0.05〜1g、α-リポ酸0.01〜0.4g、カテキン類0.01〜0.4gである。
【0022】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、例えば、飲料(コーヒー飲料、茶飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料、果実・野菜飲料)、乳製品(加工乳、乳飲料、乳酸菌飲料、ヨーグルト、チーズ)、菓子類(ゼリー、チョコレート、ビスケット、ガム、錠菓、顆粒粉末)等の飲食品へ添加することもできる。
【0023】
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって特に限定されるものではない。
【実施例1】
【0024】
ウイスター系ラット(雄、体重約200g)の左腎の2/3を切除し、7〜10日後に右腎を結紮して慢性腎不全モデルラットを作製した(なお、右腎結紮後7〜10日後に試験に用いた)。
【0025】
以下、試験方法について説明する。
【0026】
・群分け(各群10匹)
正常群(ノーマルラット)
コントロール群(慢性腎不全モデルラット)
試験群1(慢性腎不全モデルラット)
試験群2(慢性腎不全モデルラット)
【0027】
・投与サンプル(胃ゾンデによる経口投与)
正常群及びコントロール群:GABA非投与
試験群1:GABA含有乳酸菌発酵物をGABA換算で100mg/体重kg/日
試験群2:GABA含有乳酸菌発酵物をGABA換算で500mg/体重kg/日
【0028】
上記GABA含有乳酸菌発酵物として、乳酸菌(ラクトバチルス・ヒルガルディーK-3株)を用いて、特開2003-70462号公報に記載された方法により発酵液を得、これに賦形剤を加えて噴霧乾燥したもの(GABA含量:21質量%)を用いた。
【0029】
上記の条件下で100日間飼育した(水及び餌は自由摂取)。そして、試験期間中、飲水量、尿量、尿蛋白、尿中アルブミン、尿中クレアチニン、クレアチニンクリアランス、血中尿素窒素、血中クレアチニン、血圧等を定期的に測定した。また、試験期間最終日(100日目)には、各群のラットの腎臓を摘出し、組織中のフィブロネクチンの発現量をウエスタンブロット法により測定した。
【0030】
まず、図1に血中尿素窒素、図2に血中クレアチニンを測定した結果を示す。次に、図3に飲水量、図4に尿量、図5に尿中クレアチニン、図6にクレアチニンクリアランス、図7に尿蛋白、図8に尿中アルブミンを測定した結果を示す。そして、図9に血圧の収縮期圧、図10に血圧の拡張期圧を測定した結果を示す。さらに図11に腎組織中のフィブロネクチン発現量を測定した結果を示す。
【0031】
図1と図2から、正常群に比べてコントロール群は、血中尿素窒素及び血中クレアチニンが大きく上昇しており、腎機能が低下していることが分かる。一方、試験群は、コントロール群に対して有意に血中尿素窒素及び血中クレアチニンが低下していることが分かる。
【0032】
図3と図4から、飲水量及び尿量については、コントロール群と試験群の間で大きな差は見られなかった。しかし、尿中クレアチニン及びクレアチニンクリアランスについては、試験群はコントロール群に対して有意に上昇しており(図5、図6参照)、尿蛋白及び尿中アルブミンについては、試験群はコントロール群に対して有意に低下していることが分かる(図7、図8参照)。
【0033】
図9と図10から、試験群はコントロール群に対して有意に血圧が低下しており、腎性高血圧に対して高い改善効果が見られることが分かる。
【0034】
図11から、試験群(特に試験群2)は、コントロール群に対して有意に腎組織の線維化を抑制していることが分かる。
【0035】
これらの結果から、GABAを経口投与することにより、糸球体障害の改善効果、及び腎硬化の抑制効果が認められ、その効果はGABAの投与量に依存する傾向が認められた。
【実施例2】
【0036】
ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、メチルグリオキサール(以下、「MG」と略記する)を加えた時の細胞障害に対するα-リポ酸の効果を調べた。
【0037】
(1)細胞生存率
LLC-PK1細胞をシャーレに播種し、24時間後にα-リポ酸を0〜50μM添加した。更に、24時間培養後、MGを500μM添加して6時間後に細胞生存率(%)を調べた。細胞生存率は、トリパンブルー染色及びMTT法(Carmichael, J., DeGraff, W.G., Gazdar, A.F., Minna, J.D., and Mitchell, J.B., Evaluation of a tetrazolium-based semiautomated colorimetric assay:
assessment of chemosensitivity testing. Cancer Res., 47, 936-942 (1987))によって測定した。その結果を図12と図13に示す。図12と図13から、トリパンブルー染色とMTT法のどちらの方法で測定しても、細胞生存率は、α-リポ酸の濃度依存的に上昇していることが分かる。
【0038】
(2)細胞内活性酸素種への影響
上記(1)と同様の条件で細胞を培養し、MGを添加して6時間に、ジクロロフルオレセインアッセイ(Wang, H., and Joseph, J.A., Quantifying cellular oxidative stress
by dichlorofluorescein assay using microplate reader. Free Radic. Biol. Med.,27,
612-616 (1999))により、細胞内活性酸素種を測定した。その結果を図14に示す。図14から、α-リポ酸の濃度依存的に細胞内活性酸素種が低減していることが分かる。
【0039】
(3)一酸化窒素(NO)への影響
上記(1)と同様の条件で細胞を培養し、MGを添加して6時間に、グリース法(Cho,K.J.,
Han,S.H., Kim,B.Y., Hwang,S.G., Park,K.K., Yang,K.H., and Chung,A.S., Chlorophyllin
suppression of lipopolysaccharide-induced nitric oxide production in RAW 264.7
cells. Toxicol.Appl.Pharmacol.,166,120-127(2000))により、NO量を測定した。その結果を図15に示す。図15から、α-リポ酸の濃度依存的にNO量が低減していることが分かる。
【0040】
これらの結果から、α-リポ酸が腎上皮細胞における酸化ストレスを効果的に抑制することが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、有効成分として、食品素材に利用されている成分を含むので、安全性が高い。そして、そのまま、あるいは様々な飲食品に配合して日常的に摂取することにより、効果的に慢性腎不全の予防と症状の改善ができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における血中尿素窒素を測定した結果を示す図である。
【図2】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における血中クレアチニンを測定した結果を示す図である。
【図3】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における飲水量を測定した結果を示す図である。
【図4】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における尿量を測定した結果を示す図である。
【図5】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における尿中クレアチニンを測定した結果を示す図である。
【図6】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験におけるクレアチニンクリアランスを測定した結果を示す図である。
【図7】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における尿蛋白を測定した結果を示す図である。
【図8】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における尿中アルブミンを測定した結果を示す図である。
【図9】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における血圧の収縮期圧を測定した結果を示す図である。
【図10】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における血圧の拡張期圧を測定した結果を示す図である。
【図11】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における腎組織中のフィブロネクチン発現量を測定した結果を示す図である。
【図12】ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、α-リポ酸とメチルグリオキサールを加えた時の細胞生存率(%)をトリパンブルー染色にて測定した結果を示す図である。
【図13】ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、α-リポ酸とメチルグリオキサールを加えた時の細胞生存率(%)をMTT法にて測定した結果を示す図である。
【図14】ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、α-リポ酸とメチルグリオキサールを加えた時の細胞内活性酸素種への影響を測定した結果を示す図である。
【図15】ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、α-リポ酸とメチルグリオキサールを加えた時の一酸化窒素(NO)への影響測定した結果を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は慢性腎不全を予防するだけでなく、その症状を改善できる組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
腎臓は、体液をろ過して老廃物を尿として体外に排出するとともに、体液の成分の割合や血圧を調節している器官であり、腎臓の機能が低下すると、血液中の老廃物がうまく排出されずに体内に溜まり、体の内部環境を維持することが難しくなってくる。
【0003】
腎不全は腎機能が低下した状態をいい、急性腎不全と慢性腎不全に分けられる。急性腎不全は、出血や急激な血圧低下、感染症、熱傷に伴う脱水等の原因によって数時間から数日の間に急激に腎臓の働きが低下するものであり、すぐに適切な治療を行うことにより機能の大部分を回復することができる。一方、慢性腎不全は、免疫系の異常や薬に対するアレルギー、高血圧、糖尿病、慢性腎炎等の原因によって数年から十数年以上という長い期間をかけて少しずつ腎機能が失われていくものであり、一度失った機能を元に戻すことはできない。
【0004】
腎不全の末期では腎臓がほとんど機能しなくなるため、最終的には腎臓に代わって血液を浄化する人工透析や腎臓移植等が必要になるが、現在、日本では透析の必要な患者は約25万人いるとも言われており、社会の高齢化に伴って、ますます患者が増えてくるものと考えられる。
【0005】
ところで、γ-アミノ酪酸(以下「GABA」ともいう)は、動植物など自然界に広く分布するアミノ酸の一種であり、動物においては神経伝達物質として脳や脊髄に多く存在している。GABAには、血圧上昇抑制作用、精神安定作用、糖尿病改善作用等の様々な生理活性効果が知られているが、腎機能に関する作用としては、例えば、非特許文献1に、急性腎不全に対する予防・改善効果について報告されている。非特許文献2には、食塩負荷ラットの血圧及び腎機能に及ぼす嫌気処理茶(ギャバロン茶)の影響について報告されている。特許文献1には、黒小麦麦芽又はその処理物を含有することを特徴とするGABAの含有量が富化された健康食品が開示されており、該健康食品が腎機能活性化作用を有することが記載されている。
【0006】
一方、α-リポ酸(別名チオクト酸)やカテキン類は抗酸化作用を有する物質として広く知られている。例えば、特許文献2には、作用物質として、α-リポ酸及びビタミンEを含有する抗糖尿病用医薬について開示されており、該糖尿病用医薬の適応として、糖尿病由来の腎臓実質変性が例示されている。特許文献3には、R-(+)-α-リポ酸、R-(-)-ジヒドロリポ酸又は代謝産物及びそれらの塩、エステル、アミドを含有することを特徴とする、真性糖尿病の続発症及び後期併発症、例えば白内症、神経障害、腎症の治療用薬剤が開示されている。特許文献4には、糖尿病が発症原因である糖尿病性ニューロパシー、糖尿病性腎障害、糖尿病性網膜症、アテローム動脈硬化症の治療のために、リポ酸成分と共役酸成分を使用することが開示されている。特許文献5には、メサンギウム細胞特異的な増殖阻害作用を有する腎機能改善用剤であって、茶より抽出された茶ポリフェノール類を有効成分として含有することを特徴とする腎機能改善用剤が開示されている。特許文献6には、(-)-エピカテキン3-O-ガレートを有効成分とするメサンギウム細胞増殖抑制剤が開示されている。特許文献7には、(+)-カテキンを有効成分とする腎不全改善剤が開示されている。特許文献8には、(-)-エピカテキン3-O-ガレートを有効成分として含有することを特徴とする尿毒症物質低減用組成物が開示されている。
【特許文献1】特開2001−213773号公報
【特許文献2】特開2004−217669号公報
【特許文献3】特開平7-206676号公報
【特許文献4】特表2004-508399号公報
【特許文献5】特開平6-122626号公報
【特許文献6】特開平6-16549号公報
【特許文献7】特開平5-43459号公報
【特許文献8】特許第2649296号公報
【非特許文献1】Food and Chemical Toxicology 42 (2004) 2009-2014
【非特許文献2】日本家政学会誌 Vol.51 No.4 265〜271 (2000)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、慢性腎不全には様々な要因があるため、上記のような成分を単独で使用しても充分満足できる効果が得られない場合も多かった。また、α-リポ酸やカテキン類は味が悪く、効果が期待できるような充分な量を長期間にわたって日常的に摂取することは困難であった。
【0008】
したがって、本発明の目的は、日常的に容易に摂取可能で、効率よく慢性腎不全を予防・改善できる組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、γ-アミノ酪酸と、α-リポ酸及び/又はカテキン類を有効成分として含有することを特徴とする。
【0010】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物においては、前記γ-アミノ酪酸は、γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物であることが好ましい。
【0011】
また、前記γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物は、固形分換算でγ-アミノ酪酸を20〜80質量%含有するものであることが好ましい。
【0012】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、γ-アミノ酪酸と、α-リポ酸及び/又はカテキン類を有効成分として含有することにより、これら成分の相乗効果が期待でき、効率よく慢性腎不全の予防・改善ができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、そのまま、あるいは様々な飲食品に配合することにより日常的に摂取でき、効率よく慢性腎不全を予防・改善できる組成物を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物の有効成分の一つとして用いられるγ-アミノ酪酸(GABA)は、医薬品や飲食品に使用可能なものであればよく、市販のものを用いることができ、中でも乳酸菌発酵によって得られたGABAが好ましく用いられる。乳酸菌発酵によるGABAは、例えば、特開2003−70462号公報に記載された方法にしたがって得ることができる。すなわち、グルタミン酸あるいはグルタミン酸ナトリウム、ブドウ糖、酵母エキス、乳化剤等を含む培養液(pH4.5〜5.5に調整)に、乳酸菌(ラクトバチルス・ヒルガルディーK-3株)の前培養液を加え、適宜pHを再調整しながら48〜72時間程度培養する。得られた発酵液(好ましくは固形分当たり70〜80質量%のGABAを含有)を濾過・殺菌し、適宜賦形剤等を加えて乾燥粉末化することにより、GABA含有乳酸菌発酵物(GABA含量20〜80質量%)を得ることができる。なお、前記発酵液を脱塩処理するなどして更に精製してもよい。
【0015】
また、もう一つの有効成分として用いられるα-リポ酸は、市販のものを用いることができる。α-リポ酸にはR体、S体(光学異性体)が存在するが、本発明においては、ラセミ体もしくはR体が好ましく用いられる。
【0016】
また、もう一つの有効成分として用いられるカテキン類は、植物ポリフェノールの一種であり、主としてエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピカテキン、ガロカテキン、(+)カテキン等の総称をいう。
【0017】
本発明で用いられるカテキン類は、公知の方法(例えば、特開昭59−219384号公報、特開昭60−13780号公報、特開昭61−130285号公報等)にしたがって得ることができる。例えば、茶葉を熱水で抽出して得られた抽出物を、酢酸エチル等の有機溶媒で分画して乾燥することにより、エピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキン、エピカテキン、(+)カテキン等のカテキン類を30〜98質量%含有する粉末を得ることができる。このようなカテキン粉末は市販されているので、それを用いることもできる。
【0018】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物におけるGABAの含有量は1〜70質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましい。また、α-リポ酸の含有量は0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。また、カテキン類の含有量は0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
【0019】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物の形態は用途に応じて、液剤、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤等の形態を適宜選択できる。
【0020】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、上述した成分の他に、賦形剤、乳化剤、安定剤、甘味料、香料、pH調整剤、増粘剤、タンパク質、タンパク加水分解物、ペプチド、アミノ酸、核酸、脂質、糖類、多糖類、オリゴ糖等の通常食品に用いられる成分を含むことができる。
【0021】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物の有効摂取量は、成人1日当たりGABA換算で0.05〜1g、α-リポ酸0.01〜0.4g、カテキン類0.01〜0.4gである。
【0022】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、例えば、飲料(コーヒー飲料、茶飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料、果実・野菜飲料)、乳製品(加工乳、乳飲料、乳酸菌飲料、ヨーグルト、チーズ)、菓子類(ゼリー、チョコレート、ビスケット、ガム、錠菓、顆粒粉末)等の飲食品へ添加することもできる。
【0023】
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって特に限定されるものではない。
【実施例1】
【0024】
ウイスター系ラット(雄、体重約200g)の左腎の2/3を切除し、7〜10日後に右腎を結紮して慢性腎不全モデルラットを作製した(なお、右腎結紮後7〜10日後に試験に用いた)。
【0025】
以下、試験方法について説明する。
【0026】
・群分け(各群10匹)
正常群(ノーマルラット)
コントロール群(慢性腎不全モデルラット)
試験群1(慢性腎不全モデルラット)
試験群2(慢性腎不全モデルラット)
【0027】
・投与サンプル(胃ゾンデによる経口投与)
正常群及びコントロール群:GABA非投与
試験群1:GABA含有乳酸菌発酵物をGABA換算で100mg/体重kg/日
試験群2:GABA含有乳酸菌発酵物をGABA換算で500mg/体重kg/日
【0028】
上記GABA含有乳酸菌発酵物として、乳酸菌(ラクトバチルス・ヒルガルディーK-3株)を用いて、特開2003-70462号公報に記載された方法により発酵液を得、これに賦形剤を加えて噴霧乾燥したもの(GABA含量:21質量%)を用いた。
【0029】
上記の条件下で100日間飼育した(水及び餌は自由摂取)。そして、試験期間中、飲水量、尿量、尿蛋白、尿中アルブミン、尿中クレアチニン、クレアチニンクリアランス、血中尿素窒素、血中クレアチニン、血圧等を定期的に測定した。また、試験期間最終日(100日目)には、各群のラットの腎臓を摘出し、組織中のフィブロネクチンの発現量をウエスタンブロット法により測定した。
【0030】
まず、図1に血中尿素窒素、図2に血中クレアチニンを測定した結果を示す。次に、図3に飲水量、図4に尿量、図5に尿中クレアチニン、図6にクレアチニンクリアランス、図7に尿蛋白、図8に尿中アルブミンを測定した結果を示す。そして、図9に血圧の収縮期圧、図10に血圧の拡張期圧を測定した結果を示す。さらに図11に腎組織中のフィブロネクチン発現量を測定した結果を示す。
【0031】
図1と図2から、正常群に比べてコントロール群は、血中尿素窒素及び血中クレアチニンが大きく上昇しており、腎機能が低下していることが分かる。一方、試験群は、コントロール群に対して有意に血中尿素窒素及び血中クレアチニンが低下していることが分かる。
【0032】
図3と図4から、飲水量及び尿量については、コントロール群と試験群の間で大きな差は見られなかった。しかし、尿中クレアチニン及びクレアチニンクリアランスについては、試験群はコントロール群に対して有意に上昇しており(図5、図6参照)、尿蛋白及び尿中アルブミンについては、試験群はコントロール群に対して有意に低下していることが分かる(図7、図8参照)。
【0033】
図9と図10から、試験群はコントロール群に対して有意に血圧が低下しており、腎性高血圧に対して高い改善効果が見られることが分かる。
【0034】
図11から、試験群(特に試験群2)は、コントロール群に対して有意に腎組織の線維化を抑制していることが分かる。
【0035】
これらの結果から、GABAを経口投与することにより、糸球体障害の改善効果、及び腎硬化の抑制効果が認められ、その効果はGABAの投与量に依存する傾向が認められた。
【実施例2】
【0036】
ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、メチルグリオキサール(以下、「MG」と略記する)を加えた時の細胞障害に対するα-リポ酸の効果を調べた。
【0037】
(1)細胞生存率
LLC-PK1細胞をシャーレに播種し、24時間後にα-リポ酸を0〜50μM添加した。更に、24時間培養後、MGを500μM添加して6時間後に細胞生存率(%)を調べた。細胞生存率は、トリパンブルー染色及びMTT法(Carmichael, J., DeGraff, W.G., Gazdar, A.F., Minna, J.D., and Mitchell, J.B., Evaluation of a tetrazolium-based semiautomated colorimetric assay:
assessment of chemosensitivity testing. Cancer Res., 47, 936-942 (1987))によって測定した。その結果を図12と図13に示す。図12と図13から、トリパンブルー染色とMTT法のどちらの方法で測定しても、細胞生存率は、α-リポ酸の濃度依存的に上昇していることが分かる。
【0038】
(2)細胞内活性酸素種への影響
上記(1)と同様の条件で細胞を培養し、MGを添加して6時間に、ジクロロフルオレセインアッセイ(Wang, H., and Joseph, J.A., Quantifying cellular oxidative stress
by dichlorofluorescein assay using microplate reader. Free Radic. Biol. Med.,27,
612-616 (1999))により、細胞内活性酸素種を測定した。その結果を図14に示す。図14から、α-リポ酸の濃度依存的に細胞内活性酸素種が低減していることが分かる。
【0039】
(3)一酸化窒素(NO)への影響
上記(1)と同様の条件で細胞を培養し、MGを添加して6時間に、グリース法(Cho,K.J.,
Han,S.H., Kim,B.Y., Hwang,S.G., Park,K.K., Yang,K.H., and Chung,A.S., Chlorophyllin
suppression of lipopolysaccharide-induced nitric oxide production in RAW 264.7
cells. Toxicol.Appl.Pharmacol.,166,120-127(2000))により、NO量を測定した。その結果を図15に示す。図15から、α-リポ酸の濃度依存的にNO量が低減していることが分かる。
【0040】
これらの結果から、α-リポ酸が腎上皮細胞における酸化ストレスを効果的に抑制することが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の慢性腎不全予防・改善組成物は、有効成分として、食品素材に利用されている成分を含むので、安全性が高い。そして、そのまま、あるいは様々な飲食品に配合して日常的に摂取することにより、効果的に慢性腎不全の予防と症状の改善ができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における血中尿素窒素を測定した結果を示す図である。
【図2】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における血中クレアチニンを測定した結果を示す図である。
【図3】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における飲水量を測定した結果を示す図である。
【図4】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における尿量を測定した結果を示す図である。
【図5】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における尿中クレアチニンを測定した結果を示す図である。
【図6】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験におけるクレアチニンクリアランスを測定した結果を示す図である。
【図7】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における尿蛋白を測定した結果を示す図である。
【図8】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における尿中アルブミンを測定した結果を示す図である。
【図9】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における血圧の収縮期圧を測定した結果を示す図である。
【図10】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における血圧の拡張期圧を測定した結果を示す図である。
【図11】慢性腎不全モデルラットを用いたGABA経口投与試験における腎組織中のフィブロネクチン発現量を測定した結果を示す図である。
【図12】ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、α-リポ酸とメチルグリオキサールを加えた時の細胞生存率(%)をトリパンブルー染色にて測定した結果を示す図である。
【図13】ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、α-リポ酸とメチルグリオキサールを加えた時の細胞生存率(%)をMTT法にて測定した結果を示す図である。
【図14】ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、α-リポ酸とメチルグリオキサールを加えた時の細胞内活性酸素種への影響を測定した結果を示す図である。
【図15】ブタ由来腎上皮細胞(LLC-PK1細胞)に、α-リポ酸とメチルグリオキサールを加えた時の一酸化窒素(NO)への影響測定した結果を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
γ-アミノ酪酸と、α-リポ酸及び/又はカテキン類を有効成分として含有することを特徴とする慢性腎不全予防・改善組成物。
【請求項2】
前記γ-アミノ酪酸は、γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物である請求項1記載の慢性腎不全予防・改善組成物。
【請求項3】
前記γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物は、固形分換算でγ-アミノ酪酸を20〜80質量%含有するものである請求項1又は2記載の慢性腎不全予防・改善組成物。
【請求項1】
γ-アミノ酪酸と、α-リポ酸及び/又はカテキン類を有効成分として含有することを特徴とする慢性腎不全予防・改善組成物。
【請求項2】
前記γ-アミノ酪酸は、γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物である請求項1記載の慢性腎不全予防・改善組成物。
【請求項3】
前記γ-アミノ酪酸含有乳酸菌発酵物は、固形分換算でγ-アミノ酪酸を20〜80質量%含有するものである請求項1又は2記載の慢性腎不全予防・改善組成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−63234(P2008−63234A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−239645(P2006−239645)
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2006年3月5日 社団法人 日本農芸化学会発行の「日本農芸化学会2006年度(平成18年度)大会講演要旨集」に発表
【出願人】(500101243)株式会社ファーマフーズ (30)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2006年3月5日 社団法人 日本農芸化学会発行の「日本農芸化学会2006年度(平成18年度)大会講演要旨集」に発表
【出願人】(500101243)株式会社ファーマフーズ (30)
【Fターム(参考)】
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