手持ち式位置決め装置の較正方法と較正装置
位置決め装置(7)の較正装置は、第一測定範囲(2’)を有する少なくとも一つの第一コイル構造(1a)と、第二測定範囲(2a’)を有する第二コイル構造(1a’)を備え、その測定範囲(2a、2a’)において、磁場の大きさに関して特定の比率で均質な交流磁場が生成される。固定距離だけ離されて設けられた位置決め装置(7)の少なくとも2つのアンテナによって磁場が同時に検出されるように、コイル構造(1a、1a’)は特定の距離だけ離されて設けられる。特定可能な比率は、真の距離のパラメータを定義する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に係る手持ち式位置決め装置の較正方法と、請求項8の特徴項前段に係る手持ち式位置決め装置の較正装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば高電圧や低電圧ケーブルや、通信ケーブルや送水管のような地下に横たわる供給ラインは、そのラインの時間変化する磁場に基づいて場所の確認がしばしば可能となる。この磁場は、例えば交流を流す高電圧又は低電圧ケーブルのそのラインを通って流れる電流の結果として生じる。あるいは、磁場はそのラインに印加される電磁信号によって生成されるか、又はラインでの反射によって生じる。印加は、導電性供給ラインに直接印加されるか、又はそのラインにおける磁場の誘導によって行われる。導電性供給ラインの交番磁界も、例えばラジオ送信機からのラジオ信号といった遠隔送信機からの信号によって誘導可能である。磁場は、ライン上の又はライン内の送信機からも放射される。例えば、土管やプラスチック管といった非導電性供給ラインにおいて、導体が誘導されるか又は供給ラインの隣に横たえられて、交流電流が与えられる。ラインは、例えば受信アンテナのような磁場を測定するための一つ以上の測定手段を有する位置決め装置に基づいて位置決めされる。
【0003】
磁場の強度は、ソース即ちライン又は送信機の測定位置からの距離を測定するものさしである。電流が流れる直線導体に対して、磁場の強さは、距離dに反比例して減少し、−B〜k/d、そして磁気双極子場の場合、距離dの3乗に反比例して−B〜k/d3、ここで、kは比例定数であり、Bは磁場の大きさを表わす。
【0004】
位置決め装置又はそのアンテナから供給ラインまでの距離を測定するために、また比例定数kが不明のままで供給ラインの深さを測定するために、従来の位置決め装置は、参照面としての大地の理想表面と垂直な方向に固定間隔で配置された同一形状のアンテナを有している。このように距離をおいたアンテナによって、ラインの磁場は、垂直方向に離れた二つの測定点(即ち、ラインからの2つの距離)で測定可能である。測定した磁場の比は、比例定数が相殺されるように計算可能である。これで、測定した磁場と、既知のアンテナ間の相対的な距離とから、ラインまでの距離を求めることができる。
【0005】
アンテナの経年劣化とドリフト効果が供給ラインの深さ測定を不正確にし、その結果一定の環境下で大きなダメージが生じるので、このような隔離した二つのアンテナを有する位置決め装置は、周期的に較正する必要がある。
【0006】
この位置決め装置の較正は、通常一対のヘルムホルツコイルを用いて行われ、その測定範囲において、例えばコイル電流によって定義された方法で、強度と方向に関して既知の一様な、調整可能な、可変の磁場が、コイル間に存在することが知られている。位置決め装置のアンテナは、それぞれの場合において又は大きな測定範囲の場合は同時に、測定範囲に位置決めされ、設定された磁場に対して較正される。
【0007】
作業割り当ての間に、位置決め装置を用いて供給ラインまでの距離が測定されるので、距離測定に関して位置決め装置を較正できることは都合が良い。距離測定に関して位置決め装置を較正することで、隔離されたアンテナの配置から生じる不正確さを除去することがとりわけ可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明の目的は、距離測定に関し、一定距離離れた少なくとも二つのアンテナを有する位置決め装置を較正するための較正方法を提供することである。別の目的は、距離測定に関し、位置決め装置を較正するための較正装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的は、請求項1と請求項8又は従属項の主題によって達成されるであろう。
【0010】
本発明に係る較正方法は、磁場の強さによって特定可能な比率における既知の交流磁場の生成に基づいている。また、磁場は較正すべき位置決め装置のアンテナの隔離された配置に対応した距離だけ離れた測定位置において生成される。このため、磁場の比率に関し、実験室条件下で、固定距離離れたアンテナを較正することが可能である。
【0011】
磁場は、その大きさに関し、個別的に特定される比率で生成される。第一測定位置又は測定範囲において第一磁場を生成し、第一磁場より弱い第二磁場を第二測定位置において生成し、さらにオプションとして第一と第二磁場より弱い追加の磁場を追加の測定位置において生成することによって、2以上の距離に対する供給ラインの磁場のシミュレーションをすることができる。
【0012】
供給ラインからの距離の増加に伴って、供給ラインの磁場の強度が減少する。アンテナが供給ラインからの第一、第二とオプションで追加の距離を推定するように、複数のアンテナを有する手持ち式位置決め装置は作動位置に保持される。従ってアンテナは、位置決め装置の作動位置から相対的に、理想的な地表面から垂直方向に沿って距離を離して設けられる。ラインから最も遠いアンテナが、最も弱い磁場を測定する。
【0013】
本発明に係る方法では、状況は人為的に生み出される。強度の異なる二つ以上の磁場の測定は、一つのフィールドでの二つ以上の距離の異なる測定に対応する。フィールド間の比率と既知の測定位置間の相対的距離とから、上述のように、測定位置までの距離又は測定位置に対して相対的に既知の相対位置を求めることが可能である。
【0014】
本発明に係る較正方法は、理論的に又は実験的に特定した距離対磁場の比の関係を用いている。その関係は、送信機の既知の磁場に対する送信機までの距離に対する磁場の比率の割り当てを示す。割り当ては、例えば数値表に保存するか、又は曲線から読み取ることができる。従って、定義された強度比における強度を除いて同一の既知の磁場の確立は、真の距離パラメータの確立であるとみなすことができる。従って、比率は、真の距離にあるラインに対する真の距離のパラメータを示す。
【0015】
交流磁場は、測定範囲に位置決めされた、較正すべき位置決め装置のアンテナによって測定される。磁場の大きさの比率は、測定によって求めることができる。位置決め装置の初期の較正において、真の距離パラメータは、例えば位置決め装置のソフトウエアに入力することによって、測定した実際の比率とともに設定した較正として調整される。
【0016】
位置決め装置の再較正は、類似の方法によって行うことができる。あるいは、再較正時に、測定値とともに位置決め装置に保存された磁場の比率対距離の関係から位置決め装置によって調整された、再較正における見かけ上の距離のパラメータを示す距離のパラメータは、真の距離のパラメータと比較することができる。真の距離パラメータから見かけ上のものの偏差がある場合に、見かけ上の距離のパラメータは較正設定として真の距離のパラメータに置き換えられ、又は補正値が比較結果からの較正設定として求められる。この補正値によって、見かけ上の距離のパラメータが訂正される。距離のパラメータは、スカラー値又はベクトルのパラメータである。
【0017】
本発明に係る較正方法は、例えば特定可能な離散率の量から取り出される、即ち、距離パラメータの離散数から、複数の離散率を用いて有利に実行される。その数は、例えば位置決め装置の測定範囲にわたる離散的ステップにおいて分配することができる。離散的パラメータ間に横たわるパラメータを、例えば補完法によって求めることができる。離散的パラメータは、位置決め装置の測定範囲にわたって、等距離的に分配することができる。しかし、位置決め装置のその測定範囲の一部において、より大きな数の較正設定を求めることも可能である。ここで、一部とは、例えば測定の不正確さに関して決定的な、又は通常の供給ラインの標準的な深さに関して関連性のあるものである。
【0018】
較正は、離散的な数の異なる周波数に対して、いっそう効果的である。周波数は、地下の供給ラインの標準的磁場に合わせて選択可能である。このような周波数は、例えばパワーケーブルの50Hzから60Hz又は15kHzから30kHzの無線周波数である。
【0019】
複数の周波数を検出可能な位置決め装置に対して、較正方法は複数の周波数に対して有利に繰り返される。加えて、又はその代わりに、異なる磁場比率に対する繰り返しが予測できる。例えば、上述のように比率の特定可能な又は特定された量が通過し、比率を選択することも可能である。
【0020】
選択的な周波数を用いることや、一連の周波数を実行することや、比率の選択又は連続設定は、適切な制御によって自動化することができる。位置決め装置の較正も、自動化することができる。
【0021】
位置決め装置を較正するために、本発明に係る較正装置がさらに提供される。距離の離れた2本のアンテナを有する位置決め装置に対して、較正装置は一様な交流磁場を生成するために二つのコイル配置を有する。3本以上のアンテナを有する位置決め装置に対しては、較正装置は3個以上のコイルを有する。コイル配置による磁場は、上述のように、軸方向に沿って一つがもう一つの上にある二つの測定位置において、地下のラインの交流磁場が示されるように生成される。ラインの磁場の大きさは、ラインからの距離が大きくなるにつれて小さくなり、ラインを特徴付ける磁場は、その大きさにおいて異なる。
【0022】
コイルの構成は、アンテナの間隔に対応させて軸方向に距離を設けている。有利なことに、コイル構造における軸方向距離は、アンテナの間隔に対応している。アンテナは、コイル構造における測定範囲内に位置決めすることができ、例えば、その中心に置く事ができる。アンテナの位置決めは、コイル構造のコイルの支持部材又はフレームによって行われ、支持部材又はフレームは、例えば位置決め装置又はアンテナを通すための開口部を有する。開口部は位置決め装置及び/又はアンテナの大きさに適合している。一軸のアンテナを較正するために、開口部は例えばアンテナの軸方向に拡張して、アンテナが支持部材又はフレームに通されて、測定範囲で位置決めされるようになっている。好ましくは、コイルの構成は同一形状で同一方向に形成される。
【0023】
コイルの構成は、較正すべきアンテナの種類に従って形成される。磁場の大きさのみだけを測定するアンテナに対して、コイルの構成は一対のコイルを備える。ヘルムホルツコイル対を用いて、強度と方向に関して一様な磁場が、既知の方法で生成可能である。
【0024】
多軸型のアンテナに対して、コイル構造は、例えばヘルムホルツコイルからなる4又は6つのコイル対を有して設計されることができる。その結果として、磁場は2又は3次元空間に生成され、アンテナによって複数の方向で検出可能となる。従って、供給ラインまでの距離のみならず、方向ベクトルも測定する位置決め装置の較正も可能となる。距離をおいて設けられた二本のアンテナを有する位置決め装置は、例えば本出願人ヘルブルグにあるライカジオシステムズの「デジキャット」である。距離をおいて2本以上のアンテナを有する位置決め装置は、EP0758457に記載されている。
【0025】
それぞれのアンテナの間隔に対応させたコイル構造の直線的配置によって、第一、第二とオプションで追加のコイル構造において、第一、第二とオプションで追加の交流磁場を提供することが可能であり、交流磁場は同時に、異なる強度で、生成可能であって、同時に、固定距離だけ離れて設けられた、第一のアンテナによって第一の磁場を、第二のアンテナによって第二の磁場を、オプションで追加のアンテナによって追加の磁場を検出することが可能である。磁場は、それぞれの磁場の強度の差異が、磁場のそれぞれの相対的距離と対応するように生成されているので、単一磁場は適切な距離だけ離れた2以上の測定位置に対してシミュレートされ、アンテナによる測定は、2以上の距離に対する定義された磁場の測定に対応している。
【0026】
定義された方法で設定された磁場がその強度に関して較正すべき位置決め装置の測定対象の通常の深さの値に応じた比率で生成されるので、位置決め装置は、本発明に係る較正装置によって深さの値に関して較正可能である。
【0027】
時間変化する交流磁場の定義された生成に対して、時間変化するコイル電流を生成するための定義された電磁信号が、信号発生器によって提供される。上述のライン又は送信機の一つの信号形状を特徴付けるために、信号は例えばサイン波である。もし交流電圧がそれぞれのコイル構造のコイルに印加された場合、コイルに電流の流れが生成され、その電流の流れが交流磁場を生成する。時間変化する磁場が、アンテナの例えばコイルといった導電体の両端に電圧を誘導し、誘導された電圧は磁場の大きさとアンテナのパラメータに依存する。アンテナの較正において、アンテナのパラメータは較正から排除される。
【0028】
信号は、周波数と振幅からなる信号パラメータで定義される。信号パラメータの設定又は選択は、例えば周波数制御又は電圧制御型信号発生器によって、手動で又は自動で行われる。また、信号発生器は、離散的に特定可能な離散的比率の量がコイル構造の磁場に提供されるためのスイッチング電子装置を有することができる。位置決め装置を較正するために、選択された比率が設定されるか、又は特定の比率のシーケンスが実行される。信号発生器に集積化されたスイッチング電子装置を用いて、較正は信号発生器によって制御可能である。もし信号発生器がさらに位置決め装置とのデータリンクのためのデータインタフェースを有するなら、較正プロセス全体は信号発生器によって自動化して実行可能である。
【0029】
しかし、定義された磁場比率を生成するためのスイッチング電子装置は、例えば信号発生器とコイル構造の間に接続される外部コンポーネントとしても提供可能である。スイッチング電子装置は、手動で操作可能である。スイッチング電子装置は、データ処理ユニットによってインタフェースを通じて自動操作されるように設計することもできる。較正設定を位置決め装置に伝達するために、そして任意で信号発生器を制御するために、データ処理ユニットを追加的に又は代替的にそこに設けることができる。データ処理ユニットによるアンテナ出力のタッピングや処理も実行可能であり、アンテナ出力は異なる値として又は明白な距離パラメータとして任意で直接タップされる。
【0030】
本発明の明細書において、本発明に係る較正方法によって較正された、本発明に係る較正装置で較正された位置決め装置の測定手段、即ち磁場検出器は、アンテナと称す。もちろん、例えば磁気探知機又はホールセンサといった代替的な磁場検出器を有する位置決め装置も、較正可能である。較正方法と較正装置は、供給ラインの検出のための位置決め装置のみならず、交流磁場の発生する地下や近づき難い対象物の検出のための手持ち式位置決め装置に対しても適していることは明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1に、位置決め装置7に対する本発明に係る較正方法を説明するための図を示す。この位置決め装置7は、位置決め装置7のハウジング6に既知の軸方向間隔2’だけ離れて設けられた第一アンテナ5と第二アンテナ5aを有している。本発明によれば、強度と方向が既知の均質な磁場が、アンテナ5、5aの軸方向間隔2’に相当する軸方向間隔1’だけ離れた第一測定範囲2と第二測定範囲2aのそれぞれにおいて発生する。矢印は、磁場の方向を示している。磁場は、アンテナ5、5aが信号を受信可能な方向に発生している。図示の構成において、第一アンテナ5は、軸a1に平行な磁場成分を測定可能であり、第二アンテナ5aは、軸a2に平行な磁場成分を測定可能である。アンテナ5、5aは、コイル状であってもよく、その中心は同じ軸上にある。また、アンテナ5、5aは複数の周波数帯に対して有利に形成されている。
【0032】
図2Aに、本発明に係る較正装置の第一実施例を示す。この較正装置は、第一コイル構造1aと第二コイル構造1a’を有し、コイル構造は、ヘルムホルツコイルの非理想的な対の形状であって、同じ方向に巻かれた巻き線を有することができる。位置決め装置7の第一アンテナが第一コイル構造1aの第一測定範囲2’に位置することが可能で、同時に、位置決め装置7の第二アンテナが第二コイル構造1a’の第二測定範囲2a’に位置することが可能であるように、第一と第二コイル構造1、1aは、離して設けられている。各アンテナは、定義された距離だけ離されて位置決め装置7に設けられている。コイル対の各コイルは、第一と第二円筒コイル支持部材8、8a上に設けられ、どちらの支持部材も位置決め装置7を押し入れる細長い開口部を有している。どちらの開口部も、各測定リングに置かれたコイル対の中央に設けられている。開口部は、アンテナ軸の方向に細長くなっている。
【0033】
較正装置はさらにコイル電流を生成するための信号発生器3を有する。コイル電流と既知のコイル形状とによって、ヘルムホルツコイル対の磁場は、強度と方向に関して定義された方法で設定可能である。交流電流をヘルムホルツコイル対に供給するために、一定の周波数と振幅を持ったサイン波信号が、信号発生器3に設定される。それぞれのコイル対のコイルの重複場が、ヘルムホルツコイル対内に実質的に均質な磁場を供給する。
【0034】
信号発生器3の信号は、較正装置のスイッチング電子装置4へ、ケーブル10によって供給される。スイッチング電子装置4は、信号発生器3とヘルムホルツコイル対の間を連結する。スイッチング電子装置4において、信号発生器3の信号は、第一コイル構造1aに対する第一アンプの第一信号と、第二コイル構造1a’に対する第二アンプの第二信号とに分割される。従って、互いに対して可変の定義された交流磁場が、コイル構造1、1a’の測定範囲2’、2a’において生成可能である。
【0035】
磁場の大きさは、位置決め装置7のアンテナによって測定される。アンテナ出力は、位置決め装置7上のインタフェースを介してタップすることができる。もし位置決め装置7が既に較正済みであって、較正装置によって再較正される場合に、アンテナ出力は、位置決め装置7のソフトウエアに保存される明確な距離の値としてタップすることができる。この明確な距離の値は、設定された磁場に基づいて確立された真の距離の値と比較することができ、任意で補正又は置換することができる。
【0036】
位置決め装置7の初期較正において、それぞれに設定された距離の値は、対応するアンテナ出力又はアンテナ出力から派生する差分値又は磁場比率と直接連携することができる。
【0037】
図2Bに、本発明に係る較正装置の第二実施例を示す。測定セットアップは、データ処理ユニットとしてコンピュータ10を使用すること以外は、図1のそれと対応している。較正プロセスは、コンピュータ10によって制御することができる。コンピュータ10は、適切なインタフェースを経由して、信号発生器3’、スイッチング電子装置4’と位置決め装置7’のそれぞれと通信する。コンピュータ10によって、信号発生器3’は信号の周波数と振幅に関して制御可能であり、スイッチング電子装置4’は、生成された磁場の比率に関して制御可能であり、位置決め装置7’は、較正可能である。較正は、自動的に行われ、異なる信号周波数に対する、また、異なる磁場比率の各信号周波数に対する較正の設定は、位置決め装置7’に送信される。
【0038】
図2Cには、本発明に係る較正装置の第三実施例の、3つのアンテナを有する位置決め装置7’’のコイルの第一ペア1bと、第二ペア1b’と、第三ペア1b’’とを示す。例えば地球の地表面のような参照面に対して垂直方向に距離をおいた3つのアンテナが、2つのアンテナの場合より非常に高い精度で対象物の深さを決定することを可能にする。較正は、スイッチング電子装置4’’の信号発生器3’’の信号を3分割して、2つの特定できる磁場比率を設定することで行われる。
【0039】
図3の複数の部分図3A,3B,3Cに、各アンテナに対するコイル構造を示し、各コイルは例示として部分図3D,3E,3Fに示す。
【0040】
図3Aに示す1対のヘルムホルツコイルを備えた1軸コイル構造1aにおいて、一対のコイルの軸方向に均質な磁場が生成される。この方向の磁場は、例えばコイル軸a’が一対のコイルの軸と平行な図3Dに示すコイル4aを有する1軸アンテナによって測定可能であり、一方、アンテナは磁場に関して較正可能である。図3Eの第一コイル5dとそれと垂直な第二コイル5d’とを備えた2軸アンテナも、同様に図3Aの1軸コイル構造を用いて較正可能であり、まず第一コイル5dを1軸コイル構造1aに位置させ、次にアンテナを90度回転させて、第二コイル5d’を1軸コイル構造1aに位置させる。
【0041】
回転させずに図3Eの2軸コイルを較正するために、図3Bに示すような、2対のコイルからなる2軸コイル構造1dを設定することができる。この2軸コイル構造1dによって、磁場は空間的に2方向に生成することができる。
【0042】
図3Dに示す3対のコイルからなる3軸コイル構造1eは、空間的に全3方向に磁場を生成する。互いに直交する第一コイル5eと第二コイル5e’と第三コイル5e’’からなる3軸コイルは、3軸コイル構造1eの測定範囲に位置させることができ、アンテナを回転することなく較正ができる。
【0043】
本発明に係る較正装置において、図3Aから3Cに示す各コイル構造は、較正すべき位置決め装置に依存して用いることができる。
【0044】
図4と5に、本発明に係る較正装置のスイッチング電子装置4’’’の実施例を示す。このスイッチング電子装置4’’’は、ハウジング内に設けられた電子回路16を備える。電磁信号が2ピンプラグ13とBNCコネクタ14を通って回路16に供給される。
【0045】
図5の回路から明らかに、信号が2つの分離した回路に流れる。各回路には、一対のコイルが備わっている。従って、信号は第一回路の第一コイル対に流れる第一信号と、第二回路の第二コイル対に流れる第二信号とに分割される。
【0046】
第一回路は固定されており、直列に接続した固定値抵抗を有する。信号は、BNCコネクタ14から第一コイル対の第一コイル100へ流れ、次に第一コイル100を通って第一コイル対の第二コイル101へ流れる。この結果として、また同一形状に巻かれたコイル対の結果として、同じコイル電流が第一コイル100と第二コイル101に流れる。
【0047】
第二信号の強度は、異なる値の抵抗を用意することで、第二回路において可変になっている。抵抗の選択は、ロータリースイッチ12によって行われる。図示の回路において、第二回路には、それぞれ異なる信号強度を生成する6つの異なるポテンショメータr1、r2、r3、r4、r5、r6がつながっている。信号は、第一回路の場合と同様に、コイル100’と101’に流れる。
【0048】
ポテンショメータr1〜r6は、第一コイル対の磁場の大きさと第二コイル対の磁場の大きさの定義された比率が生成されるように、測定前に設定される。図示の実施例において、比率の設定は1:1(即ち、二つの同一に正規化された磁場)と、1:1.2と、1:1.24と、1:1.31と、1:1.44と1:1.73である。これらは、正規化d1と、例えば供給ライン又は代替的な地下の対象物のような定義された送信機の距離d2=2.4mと、d3=2mと、d4=1.5mと、d5=1mとに対応している。割り当てられていない接続に割り当てることで、追加の比率を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】較正方法を説明するための概要図である。
【図2A】本発明に係る較正装置の第一実施例である。
【図2B】本発明に係る較正装置の第二実施例である。
【図2C】本発明に係る較正装置の第三実施例である。
【図3A−3F】本発明に係る較正装置のコイル構造の実施例とアンテナの実施例である。
【図4】本発明に係る較正装置のスイッチング電子装置の実施例である。
【図5】図4のスイッチング電子装置の回路図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に係る手持ち式位置決め装置の較正方法と、請求項8の特徴項前段に係る手持ち式位置決め装置の較正装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば高電圧や低電圧ケーブルや、通信ケーブルや送水管のような地下に横たわる供給ラインは、そのラインの時間変化する磁場に基づいて場所の確認がしばしば可能となる。この磁場は、例えば交流を流す高電圧又は低電圧ケーブルのそのラインを通って流れる電流の結果として生じる。あるいは、磁場はそのラインに印加される電磁信号によって生成されるか、又はラインでの反射によって生じる。印加は、導電性供給ラインに直接印加されるか、又はそのラインにおける磁場の誘導によって行われる。導電性供給ラインの交番磁界も、例えばラジオ送信機からのラジオ信号といった遠隔送信機からの信号によって誘導可能である。磁場は、ライン上の又はライン内の送信機からも放射される。例えば、土管やプラスチック管といった非導電性供給ラインにおいて、導体が誘導されるか又は供給ラインの隣に横たえられて、交流電流が与えられる。ラインは、例えば受信アンテナのような磁場を測定するための一つ以上の測定手段を有する位置決め装置に基づいて位置決めされる。
【0003】
磁場の強度は、ソース即ちライン又は送信機の測定位置からの距離を測定するものさしである。電流が流れる直線導体に対して、磁場の強さは、距離dに反比例して減少し、−B〜k/d、そして磁気双極子場の場合、距離dの3乗に反比例して−B〜k/d3、ここで、kは比例定数であり、Bは磁場の大きさを表わす。
【0004】
位置決め装置又はそのアンテナから供給ラインまでの距離を測定するために、また比例定数kが不明のままで供給ラインの深さを測定するために、従来の位置決め装置は、参照面としての大地の理想表面と垂直な方向に固定間隔で配置された同一形状のアンテナを有している。このように距離をおいたアンテナによって、ラインの磁場は、垂直方向に離れた二つの測定点(即ち、ラインからの2つの距離)で測定可能である。測定した磁場の比は、比例定数が相殺されるように計算可能である。これで、測定した磁場と、既知のアンテナ間の相対的な距離とから、ラインまでの距離を求めることができる。
【0005】
アンテナの経年劣化とドリフト効果が供給ラインの深さ測定を不正確にし、その結果一定の環境下で大きなダメージが生じるので、このような隔離した二つのアンテナを有する位置決め装置は、周期的に較正する必要がある。
【0006】
この位置決め装置の較正は、通常一対のヘルムホルツコイルを用いて行われ、その測定範囲において、例えばコイル電流によって定義された方法で、強度と方向に関して既知の一様な、調整可能な、可変の磁場が、コイル間に存在することが知られている。位置決め装置のアンテナは、それぞれの場合において又は大きな測定範囲の場合は同時に、測定範囲に位置決めされ、設定された磁場に対して較正される。
【0007】
作業割り当ての間に、位置決め装置を用いて供給ラインまでの距離が測定されるので、距離測定に関して位置決め装置を較正できることは都合が良い。距離測定に関して位置決め装置を較正することで、隔離されたアンテナの配置から生じる不正確さを除去することがとりわけ可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明の目的は、距離測定に関し、一定距離離れた少なくとも二つのアンテナを有する位置決め装置を較正するための較正方法を提供することである。別の目的は、距離測定に関し、位置決め装置を較正するための較正装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的は、請求項1と請求項8又は従属項の主題によって達成されるであろう。
【0010】
本発明に係る較正方法は、磁場の強さによって特定可能な比率における既知の交流磁場の生成に基づいている。また、磁場は較正すべき位置決め装置のアンテナの隔離された配置に対応した距離だけ離れた測定位置において生成される。このため、磁場の比率に関し、実験室条件下で、固定距離離れたアンテナを較正することが可能である。
【0011】
磁場は、その大きさに関し、個別的に特定される比率で生成される。第一測定位置又は測定範囲において第一磁場を生成し、第一磁場より弱い第二磁場を第二測定位置において生成し、さらにオプションとして第一と第二磁場より弱い追加の磁場を追加の測定位置において生成することによって、2以上の距離に対する供給ラインの磁場のシミュレーションをすることができる。
【0012】
供給ラインからの距離の増加に伴って、供給ラインの磁場の強度が減少する。アンテナが供給ラインからの第一、第二とオプションで追加の距離を推定するように、複数のアンテナを有する手持ち式位置決め装置は作動位置に保持される。従ってアンテナは、位置決め装置の作動位置から相対的に、理想的な地表面から垂直方向に沿って距離を離して設けられる。ラインから最も遠いアンテナが、最も弱い磁場を測定する。
【0013】
本発明に係る方法では、状況は人為的に生み出される。強度の異なる二つ以上の磁場の測定は、一つのフィールドでの二つ以上の距離の異なる測定に対応する。フィールド間の比率と既知の測定位置間の相対的距離とから、上述のように、測定位置までの距離又は測定位置に対して相対的に既知の相対位置を求めることが可能である。
【0014】
本発明に係る較正方法は、理論的に又は実験的に特定した距離対磁場の比の関係を用いている。その関係は、送信機の既知の磁場に対する送信機までの距離に対する磁場の比率の割り当てを示す。割り当ては、例えば数値表に保存するか、又は曲線から読み取ることができる。従って、定義された強度比における強度を除いて同一の既知の磁場の確立は、真の距離パラメータの確立であるとみなすことができる。従って、比率は、真の距離にあるラインに対する真の距離のパラメータを示す。
【0015】
交流磁場は、測定範囲に位置決めされた、較正すべき位置決め装置のアンテナによって測定される。磁場の大きさの比率は、測定によって求めることができる。位置決め装置の初期の較正において、真の距離パラメータは、例えば位置決め装置のソフトウエアに入力することによって、測定した実際の比率とともに設定した較正として調整される。
【0016】
位置決め装置の再較正は、類似の方法によって行うことができる。あるいは、再較正時に、測定値とともに位置決め装置に保存された磁場の比率対距離の関係から位置決め装置によって調整された、再較正における見かけ上の距離のパラメータを示す距離のパラメータは、真の距離のパラメータと比較することができる。真の距離パラメータから見かけ上のものの偏差がある場合に、見かけ上の距離のパラメータは較正設定として真の距離のパラメータに置き換えられ、又は補正値が比較結果からの較正設定として求められる。この補正値によって、見かけ上の距離のパラメータが訂正される。距離のパラメータは、スカラー値又はベクトルのパラメータである。
【0017】
本発明に係る較正方法は、例えば特定可能な離散率の量から取り出される、即ち、距離パラメータの離散数から、複数の離散率を用いて有利に実行される。その数は、例えば位置決め装置の測定範囲にわたる離散的ステップにおいて分配することができる。離散的パラメータ間に横たわるパラメータを、例えば補完法によって求めることができる。離散的パラメータは、位置決め装置の測定範囲にわたって、等距離的に分配することができる。しかし、位置決め装置のその測定範囲の一部において、より大きな数の較正設定を求めることも可能である。ここで、一部とは、例えば測定の不正確さに関して決定的な、又は通常の供給ラインの標準的な深さに関して関連性のあるものである。
【0018】
較正は、離散的な数の異なる周波数に対して、いっそう効果的である。周波数は、地下の供給ラインの標準的磁場に合わせて選択可能である。このような周波数は、例えばパワーケーブルの50Hzから60Hz又は15kHzから30kHzの無線周波数である。
【0019】
複数の周波数を検出可能な位置決め装置に対して、較正方法は複数の周波数に対して有利に繰り返される。加えて、又はその代わりに、異なる磁場比率に対する繰り返しが予測できる。例えば、上述のように比率の特定可能な又は特定された量が通過し、比率を選択することも可能である。
【0020】
選択的な周波数を用いることや、一連の周波数を実行することや、比率の選択又は連続設定は、適切な制御によって自動化することができる。位置決め装置の較正も、自動化することができる。
【0021】
位置決め装置を較正するために、本発明に係る較正装置がさらに提供される。距離の離れた2本のアンテナを有する位置決め装置に対して、較正装置は一様な交流磁場を生成するために二つのコイル配置を有する。3本以上のアンテナを有する位置決め装置に対しては、較正装置は3個以上のコイルを有する。コイル配置による磁場は、上述のように、軸方向に沿って一つがもう一つの上にある二つの測定位置において、地下のラインの交流磁場が示されるように生成される。ラインの磁場の大きさは、ラインからの距離が大きくなるにつれて小さくなり、ラインを特徴付ける磁場は、その大きさにおいて異なる。
【0022】
コイルの構成は、アンテナの間隔に対応させて軸方向に距離を設けている。有利なことに、コイル構造における軸方向距離は、アンテナの間隔に対応している。アンテナは、コイル構造における測定範囲内に位置決めすることができ、例えば、その中心に置く事ができる。アンテナの位置決めは、コイル構造のコイルの支持部材又はフレームによって行われ、支持部材又はフレームは、例えば位置決め装置又はアンテナを通すための開口部を有する。開口部は位置決め装置及び/又はアンテナの大きさに適合している。一軸のアンテナを較正するために、開口部は例えばアンテナの軸方向に拡張して、アンテナが支持部材又はフレームに通されて、測定範囲で位置決めされるようになっている。好ましくは、コイルの構成は同一形状で同一方向に形成される。
【0023】
コイルの構成は、較正すべきアンテナの種類に従って形成される。磁場の大きさのみだけを測定するアンテナに対して、コイルの構成は一対のコイルを備える。ヘルムホルツコイル対を用いて、強度と方向に関して一様な磁場が、既知の方法で生成可能である。
【0024】
多軸型のアンテナに対して、コイル構造は、例えばヘルムホルツコイルからなる4又は6つのコイル対を有して設計されることができる。その結果として、磁場は2又は3次元空間に生成され、アンテナによって複数の方向で検出可能となる。従って、供給ラインまでの距離のみならず、方向ベクトルも測定する位置決め装置の較正も可能となる。距離をおいて設けられた二本のアンテナを有する位置決め装置は、例えば本出願人ヘルブルグにあるライカジオシステムズの「デジキャット」である。距離をおいて2本以上のアンテナを有する位置決め装置は、EP0758457に記載されている。
【0025】
それぞれのアンテナの間隔に対応させたコイル構造の直線的配置によって、第一、第二とオプションで追加のコイル構造において、第一、第二とオプションで追加の交流磁場を提供することが可能であり、交流磁場は同時に、異なる強度で、生成可能であって、同時に、固定距離だけ離れて設けられた、第一のアンテナによって第一の磁場を、第二のアンテナによって第二の磁場を、オプションで追加のアンテナによって追加の磁場を検出することが可能である。磁場は、それぞれの磁場の強度の差異が、磁場のそれぞれの相対的距離と対応するように生成されているので、単一磁場は適切な距離だけ離れた2以上の測定位置に対してシミュレートされ、アンテナによる測定は、2以上の距離に対する定義された磁場の測定に対応している。
【0026】
定義された方法で設定された磁場がその強度に関して較正すべき位置決め装置の測定対象の通常の深さの値に応じた比率で生成されるので、位置決め装置は、本発明に係る較正装置によって深さの値に関して較正可能である。
【0027】
時間変化する交流磁場の定義された生成に対して、時間変化するコイル電流を生成するための定義された電磁信号が、信号発生器によって提供される。上述のライン又は送信機の一つの信号形状を特徴付けるために、信号は例えばサイン波である。もし交流電圧がそれぞれのコイル構造のコイルに印加された場合、コイルに電流の流れが生成され、その電流の流れが交流磁場を生成する。時間変化する磁場が、アンテナの例えばコイルといった導電体の両端に電圧を誘導し、誘導された電圧は磁場の大きさとアンテナのパラメータに依存する。アンテナの較正において、アンテナのパラメータは較正から排除される。
【0028】
信号は、周波数と振幅からなる信号パラメータで定義される。信号パラメータの設定又は選択は、例えば周波数制御又は電圧制御型信号発生器によって、手動で又は自動で行われる。また、信号発生器は、離散的に特定可能な離散的比率の量がコイル構造の磁場に提供されるためのスイッチング電子装置を有することができる。位置決め装置を較正するために、選択された比率が設定されるか、又は特定の比率のシーケンスが実行される。信号発生器に集積化されたスイッチング電子装置を用いて、較正は信号発生器によって制御可能である。もし信号発生器がさらに位置決め装置とのデータリンクのためのデータインタフェースを有するなら、較正プロセス全体は信号発生器によって自動化して実行可能である。
【0029】
しかし、定義された磁場比率を生成するためのスイッチング電子装置は、例えば信号発生器とコイル構造の間に接続される外部コンポーネントとしても提供可能である。スイッチング電子装置は、手動で操作可能である。スイッチング電子装置は、データ処理ユニットによってインタフェースを通じて自動操作されるように設計することもできる。較正設定を位置決め装置に伝達するために、そして任意で信号発生器を制御するために、データ処理ユニットを追加的に又は代替的にそこに設けることができる。データ処理ユニットによるアンテナ出力のタッピングや処理も実行可能であり、アンテナ出力は異なる値として又は明白な距離パラメータとして任意で直接タップされる。
【0030】
本発明の明細書において、本発明に係る較正方法によって較正された、本発明に係る較正装置で較正された位置決め装置の測定手段、即ち磁場検出器は、アンテナと称す。もちろん、例えば磁気探知機又はホールセンサといった代替的な磁場検出器を有する位置決め装置も、較正可能である。較正方法と較正装置は、供給ラインの検出のための位置決め装置のみならず、交流磁場の発生する地下や近づき難い対象物の検出のための手持ち式位置決め装置に対しても適していることは明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1に、位置決め装置7に対する本発明に係る較正方法を説明するための図を示す。この位置決め装置7は、位置決め装置7のハウジング6に既知の軸方向間隔2’だけ離れて設けられた第一アンテナ5と第二アンテナ5aを有している。本発明によれば、強度と方向が既知の均質な磁場が、アンテナ5、5aの軸方向間隔2’に相当する軸方向間隔1’だけ離れた第一測定範囲2と第二測定範囲2aのそれぞれにおいて発生する。矢印は、磁場の方向を示している。磁場は、アンテナ5、5aが信号を受信可能な方向に発生している。図示の構成において、第一アンテナ5は、軸a1に平行な磁場成分を測定可能であり、第二アンテナ5aは、軸a2に平行な磁場成分を測定可能である。アンテナ5、5aは、コイル状であってもよく、その中心は同じ軸上にある。また、アンテナ5、5aは複数の周波数帯に対して有利に形成されている。
【0032】
図2Aに、本発明に係る較正装置の第一実施例を示す。この較正装置は、第一コイル構造1aと第二コイル構造1a’を有し、コイル構造は、ヘルムホルツコイルの非理想的な対の形状であって、同じ方向に巻かれた巻き線を有することができる。位置決め装置7の第一アンテナが第一コイル構造1aの第一測定範囲2’に位置することが可能で、同時に、位置決め装置7の第二アンテナが第二コイル構造1a’の第二測定範囲2a’に位置することが可能であるように、第一と第二コイル構造1、1aは、離して設けられている。各アンテナは、定義された距離だけ離されて位置決め装置7に設けられている。コイル対の各コイルは、第一と第二円筒コイル支持部材8、8a上に設けられ、どちらの支持部材も位置決め装置7を押し入れる細長い開口部を有している。どちらの開口部も、各測定リングに置かれたコイル対の中央に設けられている。開口部は、アンテナ軸の方向に細長くなっている。
【0033】
較正装置はさらにコイル電流を生成するための信号発生器3を有する。コイル電流と既知のコイル形状とによって、ヘルムホルツコイル対の磁場は、強度と方向に関して定義された方法で設定可能である。交流電流をヘルムホルツコイル対に供給するために、一定の周波数と振幅を持ったサイン波信号が、信号発生器3に設定される。それぞれのコイル対のコイルの重複場が、ヘルムホルツコイル対内に実質的に均質な磁場を供給する。
【0034】
信号発生器3の信号は、較正装置のスイッチング電子装置4へ、ケーブル10によって供給される。スイッチング電子装置4は、信号発生器3とヘルムホルツコイル対の間を連結する。スイッチング電子装置4において、信号発生器3の信号は、第一コイル構造1aに対する第一アンプの第一信号と、第二コイル構造1a’に対する第二アンプの第二信号とに分割される。従って、互いに対して可変の定義された交流磁場が、コイル構造1、1a’の測定範囲2’、2a’において生成可能である。
【0035】
磁場の大きさは、位置決め装置7のアンテナによって測定される。アンテナ出力は、位置決め装置7上のインタフェースを介してタップすることができる。もし位置決め装置7が既に較正済みであって、較正装置によって再較正される場合に、アンテナ出力は、位置決め装置7のソフトウエアに保存される明確な距離の値としてタップすることができる。この明確な距離の値は、設定された磁場に基づいて確立された真の距離の値と比較することができ、任意で補正又は置換することができる。
【0036】
位置決め装置7の初期較正において、それぞれに設定された距離の値は、対応するアンテナ出力又はアンテナ出力から派生する差分値又は磁場比率と直接連携することができる。
【0037】
図2Bに、本発明に係る較正装置の第二実施例を示す。測定セットアップは、データ処理ユニットとしてコンピュータ10を使用すること以外は、図1のそれと対応している。較正プロセスは、コンピュータ10によって制御することができる。コンピュータ10は、適切なインタフェースを経由して、信号発生器3’、スイッチング電子装置4’と位置決め装置7’のそれぞれと通信する。コンピュータ10によって、信号発生器3’は信号の周波数と振幅に関して制御可能であり、スイッチング電子装置4’は、生成された磁場の比率に関して制御可能であり、位置決め装置7’は、較正可能である。較正は、自動的に行われ、異なる信号周波数に対する、また、異なる磁場比率の各信号周波数に対する較正の設定は、位置決め装置7’に送信される。
【0038】
図2Cには、本発明に係る較正装置の第三実施例の、3つのアンテナを有する位置決め装置7’’のコイルの第一ペア1bと、第二ペア1b’と、第三ペア1b’’とを示す。例えば地球の地表面のような参照面に対して垂直方向に距離をおいた3つのアンテナが、2つのアンテナの場合より非常に高い精度で対象物の深さを決定することを可能にする。較正は、スイッチング電子装置4’’の信号発生器3’’の信号を3分割して、2つの特定できる磁場比率を設定することで行われる。
【0039】
図3の複数の部分図3A,3B,3Cに、各アンテナに対するコイル構造を示し、各コイルは例示として部分図3D,3E,3Fに示す。
【0040】
図3Aに示す1対のヘルムホルツコイルを備えた1軸コイル構造1aにおいて、一対のコイルの軸方向に均質な磁場が生成される。この方向の磁場は、例えばコイル軸a’が一対のコイルの軸と平行な図3Dに示すコイル4aを有する1軸アンテナによって測定可能であり、一方、アンテナは磁場に関して較正可能である。図3Eの第一コイル5dとそれと垂直な第二コイル5d’とを備えた2軸アンテナも、同様に図3Aの1軸コイル構造を用いて較正可能であり、まず第一コイル5dを1軸コイル構造1aに位置させ、次にアンテナを90度回転させて、第二コイル5d’を1軸コイル構造1aに位置させる。
【0041】
回転させずに図3Eの2軸コイルを較正するために、図3Bに示すような、2対のコイルからなる2軸コイル構造1dを設定することができる。この2軸コイル構造1dによって、磁場は空間的に2方向に生成することができる。
【0042】
図3Dに示す3対のコイルからなる3軸コイル構造1eは、空間的に全3方向に磁場を生成する。互いに直交する第一コイル5eと第二コイル5e’と第三コイル5e’’からなる3軸コイルは、3軸コイル構造1eの測定範囲に位置させることができ、アンテナを回転することなく較正ができる。
【0043】
本発明に係る較正装置において、図3Aから3Cに示す各コイル構造は、較正すべき位置決め装置に依存して用いることができる。
【0044】
図4と5に、本発明に係る較正装置のスイッチング電子装置4’’’の実施例を示す。このスイッチング電子装置4’’’は、ハウジング内に設けられた電子回路16を備える。電磁信号が2ピンプラグ13とBNCコネクタ14を通って回路16に供給される。
【0045】
図5の回路から明らかに、信号が2つの分離した回路に流れる。各回路には、一対のコイルが備わっている。従って、信号は第一回路の第一コイル対に流れる第一信号と、第二回路の第二コイル対に流れる第二信号とに分割される。
【0046】
第一回路は固定されており、直列に接続した固定値抵抗を有する。信号は、BNCコネクタ14から第一コイル対の第一コイル100へ流れ、次に第一コイル100を通って第一コイル対の第二コイル101へ流れる。この結果として、また同一形状に巻かれたコイル対の結果として、同じコイル電流が第一コイル100と第二コイル101に流れる。
【0047】
第二信号の強度は、異なる値の抵抗を用意することで、第二回路において可変になっている。抵抗の選択は、ロータリースイッチ12によって行われる。図示の回路において、第二回路には、それぞれ異なる信号強度を生成する6つの異なるポテンショメータr1、r2、r3、r4、r5、r6がつながっている。信号は、第一回路の場合と同様に、コイル100’と101’に流れる。
【0048】
ポテンショメータr1〜r6は、第一コイル対の磁場の大きさと第二コイル対の磁場の大きさの定義された比率が生成されるように、測定前に設定される。図示の実施例において、比率の設定は1:1(即ち、二つの同一に正規化された磁場)と、1:1.2と、1:1.24と、1:1.31と、1:1.44と1:1.73である。これらは、正規化d1と、例えば供給ライン又は代替的な地下の対象物のような定義された送信機の距離d2=2.4mと、d3=2mと、d4=1.5mと、d5=1mとに対応している。割り当てられていない接続に割り当てることで、追加の比率を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】較正方法を説明するための概要図である。
【図2A】本発明に係る較正装置の第一実施例である。
【図2B】本発明に係る較正装置の第二実施例である。
【図2C】本発明に係る較正装置の第三実施例である。
【図3A−3F】本発明に係る較正装置のコイル構造の実施例とアンテナの実施例である。
【図4】本発明に係る較正装置のスイッチング電子装置の実施例である。
【図5】図4のスイッチング電子装置の回路図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一アンテナ(5)と第二アンテナ(5a)とに対応した距離だけ離された第一コイル対を有する第一コイル構造(1a)と、第二コイル対を有する第二コイル構造(1a’)と、を備えた較正装置を用いて、磁場を生成するラインを位置決めするための固定距離だけ離された前記第一アンテナ(5)と第二アンテナ(5a)を備えた手持ち式位置決め装置(7)を較正する、手持ち式位置決め装置の較正方法であって、
磁場の強さに関してラインから前記位置決め装置(7)までの距離を表わす距離パラメータと関連付けられた特定可能な比率で、それぞれ各コイル対のコイル間で定義された測定範囲(2’、2a’)において均質な磁場を有する、第一コイル構造(1a)の第一交流磁場と、第二コイル構造(1a’)の第二交流磁場と、を生成するステップ、
前記測定範囲(2’、2a’)に位置づけられた前記アンテナ(5、5a)によって磁場を検出するステップ、
検出した磁場の強度に関して実際の比率を導出するステップ及び、
較正設定を用いて前記位置決め装置(7)を較正するステップ
を順次有することを特徴とする手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項2】
前記較正設定が、前記実際の比率を用いて前記距離パラメータを調整するステップと、この調整されたパラメータを前記位置決め装置(7)のソフトウエアに入力するステップと、を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項3】
前記磁場を検出するステップが、前記位置決め装置(7)における前記第一アンテナ(5)と第二アンテナ(5a)による磁場の強度測定を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項4】
前記特定可能な比率が、用意された個々の比率の中から選択されたものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項5】
前記比率が、1:1、1:1.2、1:1.24、1:1.31、1:1.44及び1:1.73のうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項4に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項6】
周波数として750Hz、20kHz,8.192kHz、32.768kHzの、少なくとも一つか、又はすべての周波数の中から連続的に選択された周波数の電磁信号によって磁場が生成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項7】
前記特定可能な比率及び/又は周波数を各繰り返しにおいて変化させながら、少なくとも1回較正を繰り返すことを特徴とする請求項6に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項8】
電磁信号によって、第一測定範囲(2’)において実質的に均質な第一交流磁場と、第二測定範囲(2a’)において実質的に均質な第二交流磁場とを、ラインから位置決め装置(7)までの距離を表わす距離パラメータと関連付けられた、磁場の強度に関して特定可能な比率で生成することができ、磁場を検出するために、位置決め装置(7)のアンテナ(5、5a)を測定範囲(2’、2a’)に位置づけできる、(a)コイル間で定義された第一測定範囲(2’)を有する第一コイル対を備えた第一コイル構造(1a)及び(b)コイル間で定義された第二測定範囲(2a’)を有する第二コイル対を備えた第二コイル構造(1a’)と、
(c)信号を供給するための信号発生器(3、3’)と
を備えた手持ち式位置決め装置の較正装置であって、
前記位置決め装置(7)の少なくとも二本のアンテナ(5、5a)によって磁場が測定範囲(2’、2a’)で同時に検出できるようにコイル構造(1a,1a’)が距離をおいて設けられ、そして、
コイル構造の距離に対応して前記アンテナ(5,5a)が、検出された磁場の強度に関して実際の比率が導出可能なように、固定長だけ離れて設けられている、
ことを特徴とする磁場を生成するラインの位置を決めるための手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項9】
各コイル対の巻き線が同一方向であることを特徴とする請求項8に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項10】
前記コイル構造が、それぞれ2対又は3対の、特にヘルムホルツコイルからなるコイル対を有していることを特徴とする請求項8又は9に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項11】
前記信号がサイン波信号であることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項12】
前記較正装置が選択的に又は連続的に供給される特定可能な比率を供給するためのスイッチング電子装置(4、4’、4’’)を有していることを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項13】
前記較正装置が、少なくとも前記距離パラメータを通信する、前記位置決め装置(7)へのデータリンクのためのデータインタフェースを有していることを特徴とする請求項8ないし12のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項14】
前記第一コイル構造(1a)が第一コイル支持部材(8)を有し、前記第二コイル構造(1a’)が第二コイル支持部(8a)を有し、前記コイル支持部材がそれぞれ前記位置決め装置(7)及び/又は前記アンテナ(5、5a)を挿入するための開口部を有し、そして、前記開口部が前記アンテナの軸方向に平行に延在していることを特徴とする請求項8ないし13のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項1】
第一アンテナ(5)と第二アンテナ(5a)とに対応した距離だけ離された第一コイル対を有する第一コイル構造(1a)と、第二コイル対を有する第二コイル構造(1a’)と、を備えた較正装置を用いて、磁場を生成するラインを位置決めするための固定距離だけ離された前記第一アンテナ(5)と第二アンテナ(5a)を備えた手持ち式位置決め装置(7)を較正する、手持ち式位置決め装置の較正方法であって、
磁場の強さに関してラインから前記位置決め装置(7)までの距離を表わす距離パラメータと関連付けられた特定可能な比率で、それぞれ各コイル対のコイル間で定義された測定範囲(2’、2a’)において均質な磁場を有する、第一コイル構造(1a)の第一交流磁場と、第二コイル構造(1a’)の第二交流磁場と、を生成するステップ、
前記測定範囲(2’、2a’)に位置づけられた前記アンテナ(5、5a)によって磁場を検出するステップ、
検出した磁場の強度に関して実際の比率を導出するステップ及び、
較正設定を用いて前記位置決め装置(7)を較正するステップ
を順次有することを特徴とする手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項2】
前記較正設定が、前記実際の比率を用いて前記距離パラメータを調整するステップと、この調整されたパラメータを前記位置決め装置(7)のソフトウエアに入力するステップと、を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項3】
前記磁場を検出するステップが、前記位置決め装置(7)における前記第一アンテナ(5)と第二アンテナ(5a)による磁場の強度測定を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項4】
前記特定可能な比率が、用意された個々の比率の中から選択されたものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項5】
前記比率が、1:1、1:1.2、1:1.24、1:1.31、1:1.44及び1:1.73のうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項4に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項6】
周波数として750Hz、20kHz,8.192kHz、32.768kHzの、少なくとも一つか、又はすべての周波数の中から連続的に選択された周波数の電磁信号によって磁場が生成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項7】
前記特定可能な比率及び/又は周波数を各繰り返しにおいて変化させながら、少なくとも1回較正を繰り返すことを特徴とする請求項6に記載の手持ち式位置決め装置の較正方法。
【請求項8】
電磁信号によって、第一測定範囲(2’)において実質的に均質な第一交流磁場と、第二測定範囲(2a’)において実質的に均質な第二交流磁場とを、ラインから位置決め装置(7)までの距離を表わす距離パラメータと関連付けられた、磁場の強度に関して特定可能な比率で生成することができ、磁場を検出するために、位置決め装置(7)のアンテナ(5、5a)を測定範囲(2’、2a’)に位置づけできる、(a)コイル間で定義された第一測定範囲(2’)を有する第一コイル対を備えた第一コイル構造(1a)及び(b)コイル間で定義された第二測定範囲(2a’)を有する第二コイル対を備えた第二コイル構造(1a’)と、
(c)信号を供給するための信号発生器(3、3’)と
を備えた手持ち式位置決め装置の較正装置であって、
前記位置決め装置(7)の少なくとも二本のアンテナ(5、5a)によって磁場が測定範囲(2’、2a’)で同時に検出できるようにコイル構造(1a,1a’)が距離をおいて設けられ、そして、
コイル構造の距離に対応して前記アンテナ(5,5a)が、検出された磁場の強度に関して実際の比率が導出可能なように、固定長だけ離れて設けられている、
ことを特徴とする磁場を生成するラインの位置を決めるための手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項9】
各コイル対の巻き線が同一方向であることを特徴とする請求項8に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項10】
前記コイル構造が、それぞれ2対又は3対の、特にヘルムホルツコイルからなるコイル対を有していることを特徴とする請求項8又は9に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項11】
前記信号がサイン波信号であることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項12】
前記較正装置が選択的に又は連続的に供給される特定可能な比率を供給するためのスイッチング電子装置(4、4’、4’’)を有していることを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項13】
前記較正装置が、少なくとも前記距離パラメータを通信する、前記位置決め装置(7)へのデータリンクのためのデータインタフェースを有していることを特徴とする請求項8ないし12のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【請求項14】
前記第一コイル構造(1a)が第一コイル支持部材(8)を有し、前記第二コイル構造(1a’)が第二コイル支持部(8a)を有し、前記コイル支持部材がそれぞれ前記位置決め装置(7)及び/又は前記アンテナ(5、5a)を挿入するための開口部を有し、そして、前記開口部が前記アンテナの軸方向に平行に延在していることを特徴とする請求項8ないし13のいずれか1項に記載の手持ち式位置決め装置の較正装置。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図4】
【図5】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図4】
【図5】
【公表番号】特表2009−532684(P2009−532684A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503432(P2009−503432)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000574
【国際公開番号】WO2007/112798
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(501116608)ライカ ジオシステムズ アクチェンゲゼルシャフト (70)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000574
【国際公開番号】WO2007/112798
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(501116608)ライカ ジオシステムズ アクチェンゲゼルシャフト (70)
【Fターム(参考)】
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