説明

投写型表示装置

【課題】温度保護素子の信頼性低下を抑制しつつ、光源装置の温度保護を良好に図れる投写型表示装置を提供する。
【解決手段】電力供給ラインSLは、第1のラインL1と第2のラインL2に分岐される。第1のラインL1は、LFランプ電源500aおよびLRランプ電源500bのそれぞれに接続される2つのラインに分岐されるとともに、第2のラインL2は、RFランプ電源500cおよびRRランプ電源500dのそれぞれに接続される2つのラインに分岐される。LF温度ヒューズ401aとLR温度ヒューズ401bは、2つのラインに分岐される前の第1のラインL1において、電気的に直列接続され、RF温度ヒューズ401cとRR温度ヒューズ401dは、2つのラインに分岐される前の第2のラインL2において、電気的に直列接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源からの光を変調して被投写面に投写する投写型表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
投写型表示装置(以下、「プロジェクタ」という)では、光源から出射された光が光変調素子よって変調され、変調された光(以下、「映像光」という)が、投写レンズによって被投写面に投写される。光源には、たとえば、ランプが用いられる。
【0003】
ランプの周囲には、ランプ自身の劣化、ランプを冷却する冷却装置による冷却性能の低下などの要因によりランプが過熱状態となった際にランプを保護するため、温度保護手段として、たとえば、温度ヒューズが配される(特許文献1参照)。温度ヒューズの他、サーモスタットなどの温度保護素子が配されても良い。
【0004】
ランプには、バラスト等からなるランプ電源から、ランプを駆動するための駆動信号が供給される。温度保護素子は、たとえば、商用電源からランプ電源への電力供給ラインに配される。
【0005】
ランプが過熱状態となり、温度保護素子の温度が設定温度を超えると、温度保護素子が作動して、商用電源装置からランプ電源への電力信号が遮断され、ランプが強制的に停止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−215138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、複数のランプにより光源装置を構成する、いわゆる多灯式のプロジェクタが知られている。かかるプロジェクタでは、各ランプに対応するように、ランプ毎に温度保護素子が配され得る。
【0008】
複数のランプのうち、1つのランプに対応する温度保護素子が作動した場合、たとえば、その原因がランプ自身でなく、冷却性能の低下であるような場合には、そのランプのみならず、そのランプに近いランプや全てのランプが過熱状態となる可能性がある。
【0009】
そこで、光源装置の温度保護を手厚く図るためには、電力供給ラインにおいて、各ランプに対応するランプ電源へのラインが分岐される前に、全ての温度保護素子を電気的に直列接続する構成とし、何れかの温度保護素子が作動することにより、全てのランプへの駆動信号が停止されるようにすることが望ましい。
【0010】
しかしながら、このような構成とした場合、各温度保護素子には、全てのランプ電源に流れる電流(1つのランプ電源に流れる電流をI、ランプ電源の個数をNとするとN×I)が流れる。よって、1つの温度保護素子に、かなり大きな電流が流れるため、温度保護素子の自己発熱が大きくなる。こうなると、温度保護素子には、ランプによる温度に、さらに、自己発熱による比較的高い温度が加わることとなるので、ランプが過熱状態に至っていないにも係らず、温度保護素子が作動し、ランプが停止してしまう、という誤動作が生じ得る。これにより、温度保護素子の信頼性が低下する虞がある。
【0011】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、温度保護素子の信頼性低下を抑制しつつ、光源装置の温度保護を良好に図れる投写型表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の投写型表示装置は、第1の光源、第2の光源、第3の光源および第4の光源を含む光源装置と、前記光源装置から出射された光を変調する光変調部と、商用電源から供給される電力信号から各光源の駆動するための駆動信号を生成し、生成した駆動信号をそれぞれ対応する光源に供給する第1の電源、第2の電源、第3の電源および第4の電源と、前記各光源の周囲にそれぞれ配された第1の温度保護素子、第2の温度保護素子、第3の温度保護素子および第4の温度保護素子と、を備える。ここで、前記電力信号が流れる電力供給ラインは、前記第1の電源および前記第2の電源に前記電力信号を流す第1のラインと、前記第3の電源および前記第4の電源に前記電力信号を流す第2のラインに分岐される。また、前記第1のラインは、前記第1の電源および前記第2の電源のそれぞれに接続される2つのラインに分岐されるとともに、前記第2のラインは、前記第3の電源および前記第4の電源のそれぞれに接続される2つのラインに分岐される。そして、前記第1の温度保護素子および前記第2の温度保護素子は、2つのラインに分岐される前の前記第1のラインにおいて、電気的に直列接続され、前記第1の光源および前記第2の光源の温度に基づいて、前記第1のラインに流れる前記電力信号を遮断する。また、前記第3の温度保護素子および前記第4の温度保護素子は、2つのラインに分岐される前の前記第2のラインにおいて、電気的に直列接続され、前記第3の光源および前記第4の光源の温度に基づいて、前記第2のラインに流れる前記電力信号を遮断する。
【0013】
なお、各温度保護素子として、たとえば、温度ヒューズが用いられる。
【0014】
本発明の投写型表示装置によれば、第1の光源または第2の光源の何れかが過熱状態となり、第1の温度保護素子または第2の温度保護素子の何れかが作動すると、第1の電源および第2の電源の双方への電力信号が遮断されることにより、第1の光源および第2の光源が停止される。また、第3の光源または第4の光源の何れかが過熱状態となり、第3の温度保護素子または第4の温度保護素子の何れかが作動すると、第3の電源および第4の電源の双方への電力信号が遮断されることにより、第3の光源および第4の光源が停止される。
【0015】
このように、1つの温度保護素子よって温度異常が検出されれば、2つの光源が停止されるので、1つの温度保護素子に対応する光源のみが停止する場合に比べて、光源装置の手厚い温度保護を図ることができる。
【0016】
しかも、1つの温度保護素子には、2つの電源分の電流が流れるだけであるため、自己発熱による温度保護素子の温度上昇を抑制でき、温度保護素子の誤動作を抑制できる。
【0017】
本発明の投写型表示装置は、前記第1の光源と前記第2の光源が隣り合うとともに、前記第3の光源と前記第4の光源が隣り合うような構成とされ得る。この場合、前記第1の光源と前記第3の光源が対向するとともに、これら光源の間に、これら光源から出射された光を反射して同じ方向に導く第1の反射部が設けられる。さらに、前記第2の光源と前記第4の光源が対向するとともに、これら光源の間に、これら光源から出射された光を反射して前記第1の反射部による反射方向と同じ方向に導く第2の反射部が設けられる。
【0018】
このような構成とすれば、1つの温度保護素子の動作により同時に停止される2つの光源が、互いに隣り合っているために、一方の光源が過熱すれば他方の光源がその影響を受
けやすい状況下にある2つの光源とされる。よって、温度保護素子の自己発熱を抑制しながら、より効果的な光源装置の温度保護を図ることができる。
【0019】
上記の構成とした場合、さらに、前記第1の光源および前記第2の光源に対して、前記第1の反射部および前記第2の反射部と反対側に、前記第1の温度保護素子および前記第2の温度保護素子が並んで配置され、前記第3の光源および前記第4の光源に対して、前記第1の反射部および前記第2の反射部と反対側に、前記第3の温度保護素子および前記第4の温度保護素子が並んで配置されるような構成とされ得る。
【0020】
このような構成とすれば、直列接続される2つの温度保護素子が近くに配置されるので、2つの温度保護素子を繋ぐ電線の長さを抑えることができる。
【0021】
本発明の投写型表示装置は、前記光源装置を冷却するための複数の冷却部を、さらに備えるような構成とされ得る。この場合、前記複数の冷却部は、前記第1の光源に対する冷却能力と前記第2の光源に対する冷却能力とが相対的に近くなり、前記第3の光源に対する冷却能力と前記第4の光源に対する冷却能力とが相対的に近くなる、ように配置される。
【0022】
このような構成とすれば、1つの温度保護素子の動作により同時に停止される2つの光源が、これら光源に対する冷却能力が近いため、同じような温度環境となる2つの光源とされる。よって、温度保護素子の自己発熱を抑制しながら、より効果的な光源装置の温度保護を図ることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のとおり、本発明によれば、温度保護素子の信頼性低下を抑制しつつ、光源装置の温度保護を良好に図れる投写型表示装置を提供することができる。
【0024】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施の形態に係るプロジェクタの外観構成を示す図である。
【図2】実施の形態に係るプロジェクタの内部構造を示す図である。
【図3】実施の形態に係る光学系の構成を示す図である。
【図4】実施の形態に係る光源装置の構成を示す図である。
【図5】実施の形態に係る光源装置の構成を示す図である。
【図6】実施の形態に係るランプユニットの構成を示す図である。
【図7】実施の形態に係る温度ヒューズユニットの構成を示す図である。
【図8】実施の形態に係るランプユニットの駆動に係わる構成を示すブロック図である。
【図9】実施の形態に係るランプ電源の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、実施の形態に係るプロジェクタについて説明する。
【0027】
<プロジェクタの全体構成>
図1は、プロジェクタの外観構成を示す図である。本実施の形態に係るプロジェクタは、4つのランプユニットを備えており、いわゆる、4灯タイプの大型のプロジェクタである。
【0028】
図1を参照して、プロジェクタは、略直方体形状を有する本体キャビネット1を備えている。本体キャビネット1は、下キャビネット2と、下キャビネット2に上方から被せられる上キャビネット3とで構成されている。
【0029】
上キャビネット3の前面中央部には投写窓4が形成されており、投写レンズ5の前面が投写窓4を通じて外部に露出している。
【0030】
また、上キャビネット3には、前面から上面にかけて、メイン開口を覆うメインカバー6が設けられている。メイン開口は、投写レンズ5やプリズムユニットの交換、偏光板等の調整を行うために設けられている。上キャビネット3の上面後部には、4つのランプ用開口をそれぞれ覆う4つのランプ用カバー7が設けられている。各ランプ用開口は、各ランプユニットの交換を行うため、各ランプユニットの上方に設けられている。
【0031】
さらに、上キャビネット3の右側面には、入出力端子部8が設けられている。入出力端子部8には各種AV端子が配されており、AV端子を通じてAV(Audio Visual)信号が入力される。
【0032】
下キャビネット2の左右の側面には、それぞれ、取手9が2つずつ設けられている。取手9は、プロジェクタを持ち運ぶ際に用いられる。
【0033】
図2は、プロジェクタの内部構造を示す図であり、上キャビネット3が外された状態を示す。
【0034】
図2を参照して、下キャビネット2の内部には、光源装置10と、光源装置10から出射された光を変調して映像光を生成する光学系11とが配されている。
【0035】
光源装置10は、下キャビネット2の後部に配されている。光学系11は、光源装置10の前方に配されている。光学系11は、下キャビネット2に配され、プリズムユニット12が、上方から着脱ができるように、光学系11に配されている。なお、光源装置10および光学系11の詳細な構成については追って説明する。
【0036】
光学系11の前方には、投写レンズ5が配されている。投写レンズ5は、光学系11により生成された映像光を拡大し、スクリーン等の被投写面に投写する。
【0037】
光学系11の左側には、第1ランプ電源装置13が配されており、光源装置10の右側には、第2ランプ電源装置14が配されている。第1ランプ電源装置13は、左側の前後2つのランプユニットに対してそれぞれ電力を供給する2つのランプ電源を含む。第2ランプ電源装置14は、右側の前後2つのランプユニットに対してそれぞれ電力を供給する2つのランプ電源を含む。
【0038】
第2ランプ電源装置14の前方には、メイン電源装置15が配されている。メイン電源装置15は、光学系11を構成する電装部品(液晶パネル等)、制御基板17等に電力を供給する。
【0039】
第2ランプ電源装置14の下には、ノイズフィルタを備えるフィルタユニット16が配されている。商用電源からの交流電力がフィルタユニット16を介して第1ランプ電源装置13、第2ランプ電源装置14およびメイン電源装置15にそれぞれ供給される。
【0040】
光学系11の上方には、制御基板17が配される。制御基板17には、液晶パネル、ラ
ンプユニット等の電装部品を制御するための制御回路が備えられている。なお、図2では、光学系11が見えるよう、制御基板17が破線にて示されている。
【0041】
光源装置10は、光源装置10の後側に配された第1排気ユニット18、および第2排気ユニット19を含む。第1排気ユニット18および第2排気ユニット19は、後述する第1冷却ユニットおよび第2冷却ユニットから4つのランプユニットに供給され、ランプユニットを冷却することにより温まった冷却風を吸い込んで、外部に排出する。
【0042】
第1ランプ電源装置13の前方には、第1電源冷却ファン20が配されている。第1電源冷却ファン20は、後方の第1ランプ電源装置13に送風して第1ランプ電源装置13を冷却する。第2ランプ電源装置14とメイン電源装置15の間には、第2電源冷却ファン21が配されている。第2電源冷却ファン21が動作すると、本体キャビネット1内に取り込まれた空気が、冷却風としてメイン電源装置15を通り、第2電源冷却ファン21に吸い込まれる。さらに、第2電源冷却ファン21から送出された冷却風が第2ランプ電源装置14に供給される。これにより、メイン電源装置15および第2ランプ電源装置14が冷却される。
【0043】
なお、第1電源冷却ファン20からの冷却風は、第1ランプ電源装置13を通過して、さらに、光源装置10の左側の2つのランプユニットにも供給される。よって、光源装置10では、左側の2つのラップユニットに対する冷却能力が、右側の2つのランプユニットに対する冷却能力よりも少し高くなっている。
【0044】
即ち、光源装置10に関与する第1冷却ユニット、第2冷却ユニット、第1排気ユニット18、第2排気ユニット19および第1電源冷却ファン20の配置構成により、左側2つのランプユニットに対する冷却能力が相対的に近くなっており、右側2つのランプユニットに対する冷却能力が相対的に近くなっている。一方、左側2つのランプユニットに対する冷却能力と右側2つのランプユニットに対する冷却能力が相対的に遠くなっている。
【0045】
<光学系の構成>
図3は光学系11の構成を示す図である。
【0046】
図3に示すように、光学系11は、導光光学系101、3つの透過型の液晶パネル102、103、104と、ダイクロイックプリズム105とを備えている。なお、液晶パネル102、103、104の入射側と出射側には図示しない偏光板が配されている。
【0047】
光源装置10から出射された白色光は、導光光学系101に入射する。導光光学系101は、フライアイインテグレータ、PBSアレイ、コンデンサレンズ、ダイクロイックミラー、平面ミラー、リレーレンズ等を備える。導光光学系101に入射した白色光は、赤色波長帯の光(以下、「R光」という)と、緑色波長帯の光(以下、「G光」という)と、青色波長帯の光(以下、「B光」という)に分離され、液晶パネル102、103、104に照射される。これら液晶パネル102、103、104によって変調されたR光、G光、B光は、ダイクロイックプリズム105によって色合成され、映像光として出射される。なお、液晶パネル102、103、104、ダイクロイックプリズム105は、一体化され、プリズムユニット12を構成する。
【0048】
なお、光学系11を構成する光変調素子としては、上記透過型の液晶パネル102、103、104の他、反射型の液晶パネルや、MEMSデバイスを用いることもできる。また、上記のように3つの光変調素子を備えた3板式の光学系ではなく、たとえば、1つの光変調素子とカラーホイールを用いた単板式の光学系とされても良い。
【0049】
<光源装置の構成>
図4および図5は、光源装置10の構成を示す図である。図4は光源装置10を前斜め方向から見た斜視図であり、図5は光源装置10を後斜め方向から見た斜視図である。
【0050】
図4および図5を参照して、光源装置10は、下キャビネット2に固定されたランプ装着ユニット200と、ランプ装着ユニット200に装着される4つのランプユニット300により構成されている。
【0051】
ランプ装着ユニット200は、ハウジング210と、2つのミラー部材220と、4つの第1UVカット部材230と、第2UVカット部材240とを備えている。
【0052】
ハウジング210は、樹脂材料により形成されており、中央に配された2つのミラー配置部211と、ミラー配置部211の両側に形成された4つのランプ収容部212とを備えている。前側のミラー配置部211の底面は、後側のミラー配置部211の底面より低くされている。また、前側の左右2つのランプ収容部212の底面は、後側の左右2つのランプ収容部212の底面よりも低くされている。ミラー配置部211には、ミラー部材220が配置され、ランプ収容部212には、ランプユニット300が装着される。なお、ミラー配置部211の上方は、ミラー部材220が配置された後に、図示しないミラーカバーにより覆われる。
【0053】
ミラー部材220は、V字状に形成されたベース部材221の前面に、V字状に形成された平面ミラー222が取り付けられた構成を有する。ミラー部材220は、ランプユニット300から出射された光を反射して前方へ導く。
【0054】
第1UVカット部材230は、紫外線の通過を阻止するUVカットガラス231を備えている。各第1UVカット部材230は、各ランプ収容部212と、それに対応するミラー配置部211との間に配される。
【0055】
第2UVカット部材240は、紫外線の通過を阻止するUVカットガラスであり、前側のミラー配置部211の前方に配置される。第2UVカット部材240の高さは、後側のミラー部材220により反射されて前方に向かう光の光路より高くなるように設定されている。
【0056】
図6は、ランプユニット300の構成を示す図である。図6(a)は、ランプユニット300を前斜め方向から見た斜視図である。図6(b)は、ランプユニット300を後斜め方向から見た斜視図である。
【0057】
図6を参照して、ランプユニット300は、ランプ310と、ランプ310を保持するランプホルダ320により構成されている。ランプ310は、白色の光を発する発光管311と、発光管311から発せられた白色光を反射するリフレクター312を備えている。ランプ310には、たとえば、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ等が用いられる。
【0058】
ランプホルダ320は、樹脂材料により形成されており、ホルダ本体321と底板322とを備えている。ホルダ本体321の前面には、ランプ310からの光が出射される出射窓323が形成されている。出射窓323には、耐熱性のガラス板324が嵌め込まれている。ホルダ本体321は底面が開口しており、下方からランプ310が装着される。ホルダ本体321の底面の前半分に底板322が取り付けられ、底板322によってランプ310の底部が支えられる。
【0059】
ホルダ本体321の上面には取手325が設けられている。取手325は、ランプユニ
ット300を持ち運ぶ際やランプ装着ユニット200に対して着脱する際に用いられる。
【0060】
図4および図5に戻り、ランプ装着ユニット200に4つのランプユニット300が組み込まれた状態において、左右の前後2つのランプユニット300は、それぞれ、互いに隣り合っている。また、前列の左右2つのランプユニット300は、前側のミラー部材220を挟んで対向しており、後列の左右2つのランプユニット300は、後側のミラー部材220を挟んで対向している。
【0061】
プロジェクタの運転が行われると、各ランプユニット300から光が出射される。図4に示すように、各ランプユニット300から出射された光は、対応する第1UVカット部材230を通過し、その際に紫外線が除去される。そして、各第1UVカット部材230を通過した光は、各ランプユニット300に対応するミラー部材220により光源装置10の前方に反射されて一つの光に合成される。このとき、前方の2つのランプユニット300は、後方の2つのランプユニット300より低い位置に配されている。このため、後方のランプユニット300からの光が前方のランプユニット300に遮られることはない。合成された光は、第2UVカット部材240を通過し、さらに紫外線が除去される。このようにして、4つのランプユニット300からの光が合成されことにより、光源装置10からは高輝度な光が出射される。
【0062】
ランプ装着ユニット200の後面には、左側に第1排気ユニット18が、右側に第2排気ユニット19が、中央に第3排気ユニット22が、それぞれ取り付けられている。また、ランプ装着ユニット200の底面には、左側に第1冷却ユニット23が、右側に第2冷却ユニット24が、それぞれ取り付けられている。
【0063】
第1冷却ユニット23は、左側の前後のランプ収容部212にそれぞれ対応する2つの冷却ファンを備えており、これら冷却ファンから送出された冷却風が、対応するランプ収容部212に供給される。これにより、左側の前後2つのランプユニット300が冷却される。
【0064】
第2冷却ユニット24は、右側の前後のランプ収容部212にそれぞれ対応する2つの冷却ファンを備えており、これら冷却ファンから送出された冷却風が、対応するランプ収容部212に供給される。これにより、右側の前後2つのランプユニット300が冷却される。
【0065】
第1排気ユニット18には、2つの排気ファン18a、18bが上下2段に配されている。上側の排気ファン18aは、左後ろのランプ収容部212内のランプユニット300を冷却することにより温まった冷却風を吸い込んで外部に排出する。また、下側の排気ファン18bは、左前のランプ収容部212内のランプユニット300を冷却することにより温まった冷却風を、ダクト250を介して吸い込み、外部に排出する。
【0066】
第2排気ユニット19には、2つの排気ファン19a、19bが上下2段に配されている。上側の排気ファン19aは、右後ろのランプ収容部212内のランプユニット300を冷却することにより温まった冷却風を吸い込んで外部に排出する。また、下側の排気ファン19bは、右前のランプ収容部212内のランプユニット300を冷却することにより温まった冷却風を、ダクト260を介して吸い込み、外部に排出する。
【0067】
第3冷却ユニット22には、排気ファン22aが配されている。排気ファン22aは、前後のミラー配置部211内の空気を吸い込んで外部に排出する。これにより、ミラー配置部211内には、新たな空気が導入され、導入された空気によりミラー部材220が冷却される。
【0068】
各ランプ収容部212の側壁212aの近傍には、各ランプユニット300に対応する温度ヒューズユニット400が配されている。左側の前後2つの温度ヒューズユニット400は、ダクト250の前側および後側に形成された装着板251に装着されている。また、右側の前後2つの温度ヒューズユニット400は、ダクト260の前側および後側に形成された装着板261に装着されている。
【0069】
即ち、左側の前後2つの温度ヒューズユニット400(温度ヒューズ)は、左側の前後2つのランプユニット300に対して、前後のミラー部材220と反対側に、前後に並ぶように配置されている。また、右側の前後2つの温度ヒューズユニット400(温度ヒューズ)は、右側の前後2つのランプユニット300に対して、前後のミラー部材220と反対側に、前後に並ぶように配置されている。
【0070】
各装着板251、261には、温度ヒューズユニット400に隣接するようにして、中継ユニット270が装着されている。ランプ電源装置13、14側からの電線と、ランプユニット300側からの電線とが中継ユニット270によって中継される。
【0071】
図7は、温度ヒューズユニット400の構成を示す図である。温度ヒューズユニット400は、温度ヒューズ401と、温度ヒューズ401が収容されるヒューズホルダ402を備える。ヒューズホルダ402には、温度ヒューズ401を収容するために上面と前面に開口が形成され、これら開口がホルダカバー403により覆われている。
【0072】
温度ヒューズ401は、フィルタユニット16からランプ電源装置13、14への交流電力の供給ラインに配されている。第1冷却ユニット23および第2冷却ユニット24の冷却性が低下するなど、何らかの要因によりランプユニット300が過熱状態となり、温度ヒューズ401の温度が設定温度を超えると、温度ヒューズ401が切れる。これにより、ランプ電源装置13、14へ交流電力が供給されなくなるため、ランプユニット300への電力供給が遮断される。
【0073】
<ランプユニットの駆動に係わる構成>
図8は、ランプユニット300の駆動に係わる構成を示すブロック図である。
【0074】
なお、以下、説明の便宜上、ランプユニット300を個別に特定する場合には、図5に示された左前方のランプユニット300を、LFランプユニット300aと称する。同様に、左後方、右前方および右後方のランプユニット300を、それぞれ、LRランプユニット300b、RFランプユニット300c、RRランプユニット300dと称する。また、LFランプユニット300a、LRランプユニット300b、RFランプユニット300c、RRランプユニット300dにそれぞれ対応する温度ヒューズ401を、LF温度ヒューズ401a、LR温度ヒューズ401b、RF温度ヒューズ401c、RR温度ヒューズ401dと称する。図8には、ランプユニット300、温度ヒューズ401を個別に特定する名称および符号が記載されている。
【0075】
図2において説明した通り、第1ランプ電源装置13は、LFランプユニット300aに対応するLFランプ電源500aと、LRランプユニット300bに対応するLRランプ電源500bとを含む。また、第2ランプ電源装置14は、RFランプユニット300cに対応するRFランプ電源500cと、RRランプユニット300dに対応するRRランプ電源500dとを含む。
【0076】
プロジェクタに設けられた電源プラグPLが商用電源に接続される。商用電源からは交流電力信号が供給される。
【0077】
商用電源から各ランプ電源500a〜500dへ交流電力信号を供給するための電力供給ラインSLは、第1の分岐点P1において、第1のラインL1と第2のラインL2に分岐される。
【0078】
第1のラインL1は、第2の分岐点P2において、2つのラインに分岐され、分岐されたラインが、それぞれLFランプ電源500aおよびLRランプ電源500bに接続される。また、第2のラインL2は、第3の分岐点P3において、2つのラインに分岐され、分岐されたラインが、それぞれRFランプ電源500cおよびRRランプ電源500dに接続される。
【0079】
フィルタユニット16は、2つのノイズフィルタ601、602を含む。ノイズフィルタ601は、第1のラインL1に配され、第1のラインL1を流れる交流電力信号に含まれるノイズを除去する。ノイズフィルタ602は、第2のラインL2に配され、第2のラインL2を流れる交流電力信号に含まれるノイズを除去する。
【0080】
ノイズフィルタ601と第2の分岐点P2との間の第1のラインL1に、LF温度ヒューズ401aとLR温度ヒューズ401bとが、電気的に直列接続となるように配されている。また、ノイズフィルタ602と第3の分岐点P3との間の第2のラインL2に、RF温度ヒューズ401cとRR温度ヒューズ401dとが、電気的に直列接続となるように配されている。
【0081】
図9(a)、(b)は、ランプ電源500a〜500dの構成を示す図である。
【0082】
図9(a)に示すように、第1ランプ電源装置13内には、力率改善ユニット510と、LFバラストユニット530aと、LRバラストユニット530bが配されている。
【0083】
力率改善ユニット510は、基板511を備える。基板511上には、LF力率改善回路540aと、LR力率改善回路540bと、入力側コネクタ512と、2つの出力側コネクタ513、514が実装されている。入力側コネクタ512には、LR温度ヒューズ401bからの電線(第1のラインL1)が接続される。入力側コネクタ512とLF力率改善回路540aおよびLR力率改善回路540bとは、基板511に形成された導電パターンにより接続される。この導電パターンを途中で分岐することにより、第2の分岐点P2が形成される。LF力率改善回路540aと出力側コネクタ513とも導電パターンにより接続され、LR力率改善回路540bと出力側コネクタ514とも導電パターンにより接続される。出力側コネクタ513にはLFバラストユニット530aからの電線が接続され、出力側コネクタ514にはLRバラストユニット530bからの電線が接続される。
【0084】
LFランプ電源500aには、LF力率改善回路540aとLFバラストユニット530aとが含まれ、LRランプ電源500bには、LR力率改善回路540bとLRバラストユニット530bとが含まれる。
【0085】
図9(b)に示すように、第2ランプ電源装置14内には、力率改善ユニット520と、RFバラストユニット530cと、RRバラストユニット530dが配されている。
【0086】
力率改善ユニット520は、基板521を備える。基板521上には、RF力率改善回路540cと、RR力率改善回路540dと、入力側コネクタ522と、2つの出力側コネクタ523、524が実装されている。入力側コネクタ522には、RR温度ヒューズ401dからの電線(第2のラインL2)が接続される。入力側コネクタ522とRF力
率改善回路540cおよびRR力率改善回路540dとは、基板521に形成された導電パターンにより接続される。この導電パターンを途中で分岐することにより、第3の分岐点P3が形成される。RF力率改善回路540cと出力側コネクタ523とも導電パターンにより接続され、RR力率改善回路540dと出力側コネクタ524とも導電パターンにより接続される。出力側コネクタ523にはRFバラストユニット530cからの電線が接続され、出力側コネクタ524にはRRバラストユニット530dからの電線が接続される。
【0087】
RFランプ電源500cには、RF力率改善回路540cとRFバラストユニット530cとが含まれ、RRランプ電源500dには、RR力率改善回路540dとRRバラストユニット530dとが含まれる。
【0088】
力率改善回路540a〜540dは、電流波形を電圧波形に相似させ、電流波形を正弦波に近づけることにより、商用電源側から見た力率を改善する。また、交流電力信号を直流電力信号に変換し、対応するバラストユニット530a〜530dに出力する。
【0089】
バラストユニット530a〜530dは、力率改善回路540a〜540dから入力された直流電力信号を、ランプユニット300a〜300d(ランプ310)の駆動に適する矩形の交流電力信号に変換し、変換した交流電力信号を、駆動信号として、対応するランプユニット300a〜300dに供給し、ランプユニット300a〜300dを駆動する。
【0090】
さて、かかる構成において、LFランプユニット300aまたはLRランプユニット300bが過熱状態となると、LF温度ヒューズ401aまたはLR温度ヒューズ401bが切れる。LF温度ヒューズ401aおよびLR温度ヒューズ401bは、第1のラインL1において直列接続されているので、どちらかの温度ヒューズが切れれば、LFランプ電源500aおよびLRランプ電源500bの双方への交流電力信号が遮断される。これにより、LFランプユニット300aおよびLRランプユニット300bの双方が停止される。
【0091】
また、RFランプユニット300cまたはRRランプユニット300dが過熱状態となると、RF温度ヒューズ401cまたはRR温度ヒューズ401dが切れる。RF温度ヒューズ401cおよびRR温度ヒューズ401dは第2のラインL2において直列接続されているので、どちらかの温度ヒューズが切れれば、RFランプ電源500cおよびRRランプ電源500dの双方への交流電力信号が遮断される。これにより、RFランプユニット300cおよびRRランプユニット300dの双方が停止される。
【0092】
<本実施の形態の効果>
以上、本実施の形態によれば、1つの温度ヒューズ401よって温度異常が検出されれば、2つのランプユニット300が停止されるので、1つの温度ヒューズ401に対応するランプユニット300のみが停止する場合に比べて、光源装置10の手厚い温度保護を図ることができる。
【0093】
しかも、1つの温度ヒューズ401には、2つのランプ電源分の電流が流れるだけであるため、自己発熱による温度ヒューズ401の温度上昇を抑制でき、温度ヒューズ401の誤動作を抑制できる。
【0094】
したがって、温度ヒューズ401の信頼性低下を抑制しつつ、光源装置10を良好に保護することができる。
【0095】
また、本実施の形態によれば、1つの温度ヒューズ401が切れることにより同時に停止される2つのランプユニット300が、LFランプユニット300aおよびLRランプユニット300bの2つのランプユニット300と、RFランプユニット300cおよびRRランプユニット300dの2つのランプユニット300に設定されている。これら2つのランプユニット300は、光源装置10において隣り合っており、一方のランプユニット300が過熱すれば他方のランプユニット300がその影響を受けやすい状況下にある。また、これら2つのランプユニット300は、これらランプユニット300に対する冷却能力が近いため、同じような温度環境となっている。
【0096】
したがって、1つの温度ヒューズ401が切れることにより同時に停止されるランプユニット300を上記の組み合わせとすることにより、温度ヒューズ401の自己発熱を抑制しながら、より効果的な光源装置10の温度保護を図ることができる。
【0097】
さらに、本実施の形態によれば、直列接続されるLF温度ヒューズ401a(左前の温度ヒューズユニット400)とLR温度ヒューズ401b(左後の温度ヒューズユニット400)が、ランプ装着ユニット200の左側面近傍に並ぶように配置されている。また、直列接続されるRF温度ヒューズ401c(右前の温度ヒューズユニット400)とRR温度ヒューズ401d(右後の温度ヒューズユニット400)が、ランプ装着ユニット200の右側面近傍に並ぶように配置されている。
【0098】
したがって、LF温度ヒューズ401aとLR温度ヒューズ401bとを繋ぐ電線の長さを抑えることができ、RF温度ヒューズ401cとRR温度ヒューズ401dとを繋ぐ電線の長さを抑えることができる。
【0099】
<その他>
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施形態も、上記実施の形態に以外に、種々の変更が可能である。
【0100】
たとえば、上記実施の形態では、温度保護素子として、温度ヒューズ401が用いられている。しかしながら、これに限らず、たとえば、サーモスタットが用いられても良い。
【0101】
また、上記実施の形態では、光源装置10の左側に配されたLFランプユニット300aおよびLRランプユニット300bのそれぞれのランプ電源500a、500bが第1のラインL1により商用電源に接続され、ランプユニット300a、300bにそれぞれ対応するLF温度ヒューズ401aおよびLR温度ヒューズ401bが第1のラインL1において直列接続されている。また、光源装置10の右側に配されたRFランプユニット300cおよびRRランプユニット300dのそれぞれのランプ電源500c、500dが第2のラインL2により商用電源に接続され、ランプユニット300c、300dにそれぞれ対応するRF温度ヒューズ401cおよびRR温度ヒューズ401dが第2のラインL2において直列接続されている。
【0102】
しかしながら、これに限らず、たとえば、光源装置10において対角の位置に配されたLFランプユニット300aおよびRRランプユニット300dのそれぞれのランプ電源500a、500dが第1のラインL1により商用電源に接続され、ランプユニット300a、300dにそれぞれ対応するLF温度ヒューズ401aおよびRR温度ヒューズ401dが第1のラインL1において直列接続されても良い。この場合、もう一方の対角の位置に配されたLRランプユニット300bおよびRFランプユニット300cのそれぞれのランプ電源500b、500cが第2のラインL2により商用電源に接続され、ランプユニット300b、300cにそれぞれ対応するLR温度ヒューズ401bおよびRF
温度ヒューズ401cが第2のラインL2において直列接続される。
【0103】
このような構成とすれば、たとえば、LF温度ヒューズ401aまたはRR温度ヒューズ401dが切れて、LFランプユニット300aおよびRRランプユニット300dの双方が停止しても、対角の位置にあるLRランプユニット300bおよびRFランプユニット300cの点灯を継続することにより、一部のランプユニット300のみが使用されることにより発生する画像の輝度むらを極力抑制しつつ、投写運転継続することができる。
【0104】
さらに、上記実施の形態では、左側の前後2つのランプユニット300に対する冷却能力と右側の前後2つのランプユニット300に対する冷却能力とが相対的に遠くなる構成とされている。しかしながら、4つのランプユニット300に対する冷却能力が全て近くなるように、本体キャビネット1内に複数の冷却装置が配される構成とされても良い。
【0105】
さらに、上記実施の形態のプロジェクタは、4つのランプユニット300が備えられた、いわゆる4灯式のプロジェクタであるが、4灯以外の多灯式のプロジェクタであっても良い。
【0106】
さらに、上記実施の形態では、ランプ光源を用いたランプユニット300により光源装置10が構成されているが、LED光源やレーザ光源を用いた光源ユニットにより光源装置10が構成されても良い。
【0107】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0108】
10 光源装置
18 第1排気ユニット(冷却部)
19 第2排気ユニット(冷却部)
20 第1電源冷却ファン(冷却部)
23 第1冷却ユニット(冷却部)
24 第2冷却ユニット(冷却部)
102、103、104 液晶パネル(光変調部)
220 ミラー部材(第1の反射部、第2の反射部)
300a LFランプユニット(第1の光源)
300b LRランプユニット(第2の光源)
300c RFランプユニット(第3の光源)
300a RRランプユニット(第4の光源)
401a LF温度ヒューズ(第1の温度保護素子)
401b LR温度ヒューズ(第2の温度保護素子)
401c RF温度ヒューズ(第3の温度保護素子)
401d RR温度ヒューズ(第4の温度保護素子)
500a LFランプ電源(第1の電源)
500b LRランプ電源(第2の電源)
500c RFランプ電源(第3の電源)
500d RRランプ電源(第4の電源)
SL 電力供給ライン
L1 第1のライン
L2 第2のライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光源、第2の光源、第3の光源および第4の光源を含む光源装置と、
前記光源装置から出射された光を変調する光変調部と、
商用電源から供給される電力信号から各光源の駆動するための駆動信号を生成し、生成した駆動信号をそれぞれ対応する光源に供給する第1の電源、第2の電源、第3の電源および第4の電源と、
前記各光源の周囲にそれぞれ配された第1の温度保護素子、第2の温度保護素子、第3の温度保護素子および第4の温度保護素子と、
を備え、
前記電力信号が流れる電力供給ラインは、前記第1の電源および前記第2の電源に前記電力信号を流す第1のラインと、前記第3の電源および前記第4の電源に前記電力信号を流す第2のラインに分岐され、
前記第1のラインは、前記第1の電源および前記第2の電源のそれぞれに接続される2つのラインに分岐されるとともに、前記第2のラインは、前記第3の電源および前記第4の電源のそれぞれに接続される2つのラインに分岐され、
前記第1の温度保護素子および前記第2の温度保護素子は、2つのラインに分岐される前の前記第1のラインにおいて、電気的に直列接続され、前記第1の光源および前記第2の光源の温度に基づいて、前記第1のラインに流れる前記電力信号を遮断し、
前記第3の温度保護素子および前記第4の温度保護素子は、2つのラインに分岐される前の前記第2のラインにおいて、電気的に直列接続され、前記第3の光源および前記第4の光源の温度に基づいて、前記第2のラインに流れる前記電力信号を遮断する、
ことを特徴とする投写型表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の投写型表示装置において、
前記第1の光源と前記第2の光源が隣り合うとともに、前記第3の光源と前記第4の光源が隣り合い、
前記第1の光源と前記第3の光源が対向するとともに、これら光源の間に、これら光源から出射された光を反射して同じ方向に導く第1の反射部が設けられ、
前記第2の光源と前記第4の光源が対向するとともに、これら光源の間に、これら光源から出射された光を反射して前記第1の反射部による反射方向と同じ方向に導く第2の反射部が設けられる、
ことを特徴とする投写型表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の投写型表示装置において、
前記第1の光源および前記第2の光源に対して、前記第1の反射部および前記第2の反射部と反対側に、前記第1の温度保護素子および前記第2の温度保護素子が並んで配置され、
前記第3の光源および前記第4の光源に対して、前記第1の反射部および前記第2の反射部と反対側に、前記第3の温度保護素子および前記第4の温度保護素子が並んで配置される、
ことを特徴とする投写型表示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の投写型表示装置において、
前記光源装置を冷却するための複数の冷却部を、さらに備え、
前記複数の冷却部は、
前記第1の光源に対する冷却能力と前記第2の光源とに対する冷却能力とが相対的に近くなり、
前記第3の光源に対する冷却能力と前記第4の光源とに対する冷却能力とが相対的に近くなる、
ように配置されている、
ことを特徴とする投写型表示装置。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一項に記載の投写型表示装置において、
前記各温度保護素子は、温度ヒューズを含む、
ことを特徴とする投写型表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−29680(P2013−29680A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165875(P2011−165875)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】