説明

投影装置、投影方法、投影制御プログラム

【課題】画像中の拡大対象として所望する範囲を簡単に指定して、該当する範囲を拡大して投影する。
【解決手段】制御部39は、本体メインキー/インジケータ15に設けられた2点ズームキー15bの操作により、投影された画像に対して2点の位置が指定されると、この指定された2点を対角の頂点とする矩形枠を設定する。制御部39は、この設定された矩形枠の画像を拡大する基準とする辺、例えば拡大率が小さい辺を基準として判別し、この判別された辺の長さと画像全体のサイズとに基づいて矩形枠内の画像を拡大して投影する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタなどの画像を投影する投影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクタ(投影装置)では、スクリーンに投影される画像の画像信号に対してデジタルズームの画像処理を施すことにより、画像を拡大して投影することができる。
【0003】
例えば、従来のプロジェクタにおける画像のデジタルズームでは、画像中の拡大の中心とする位置にターゲットスコープを表示し、そのターゲットスコープの座標を中心にして画像の拡大を実行する。
【0004】
また、画像中にガイダンス枠を表示し、このガイダンス枠を拡大、縮小、移動表示させて拡大の対象とする領域を指定し、画像の拡大を実行する方法もある(特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−86277号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ターゲットスコープを中心に画像を拡大する画像処理では、例えば画像中の一部分を画面一杯に表示しようとした場合に、所望する領域の画像が画面全体に収まるように、何度か拡大を繰り返して実行しなければならなかった。
【0006】
また、特許文献1では、ガイダンス枠を拡大縮小して領域を指定することが可能であるものの、予め決められた形状のガイダンス枠を用いて領域を指定しなければならなかった。従って、所望の領域を指定するためには、ガイダンス枠の大きさと位置の調整を繰り返して行わなければならなかった。
【0007】
本発明の課題は、画像中の拡大対象として所望する範囲を簡単に指定して、該当する範囲を拡大して投影することが可能な投影装置、投影方法、投影制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、画像を投影する投影装置において、投影された画像に対して特定の領域を指定する領域指定手段と、前記領域指定手段により指定された領域内の画像を拡大する基準とする長さを判別する判別手段と、前記判別手段により判別された基準とする長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記領域内の画像を拡大する画像拡大手段と、前記画像拡大手段により拡大された画像を投影する拡大画像投影手段とを具備したことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記領域指定手段は、複数点の位置によって指定されることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、画像を投影する投影装置において、投影された画像に対して2点の位置を指定する位置指定手段と、前記位置指定手段によって指定された2点を対角の頂点とする矩形枠を設定する設定手段と、前記設定手段によって設定された矩形枠の画像を拡大する基準とする辺を判別する判別手段と、前記判別手段により判別された辺の長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記矩形枠内の画像を拡大する画像拡大手段と、前記画像拡大手段により拡大された画像を投影する拡大画像投影手段とを具備したことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1または請求項3記載の発明において、前記判別手段は、前記画像拡大手段により画像を拡大する際の拡大率が小さくなる辺を基準として判別することを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1または請求項3記載の発明において、前記画像拡大手段により画像を拡大する際の基準とする辺を何れにするかを設定する基準設定手段を有し、前記判別手段は、前記基準設定手段により設定された辺を拡大する基準として判別することを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記位置指定手段は、第1の点の位置を指定する第1指定手段と、前記第1指定手段により指定された前記第1の点の位置を確定する第1確定手段と、第2の点の位置を指定する第2指定手段と、前記第2指定手段により指定された前記第2の点の位置を確定する第2確定手段とを有し、前記第1確定手段と前記第2確定手段により前記第1の点と前記第2の点の両方が確定された時の2点を指定位置とすることを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記領域指定手段は、投影された画像に対するレーザ光によって指定された軌跡を検出する軌跡検出手段と、前記軌跡検出手段により検出された軌跡をもとに前記特定の領域を判別する領域判別手段とを有する特徴とする。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、投影された画像を撮像する撮像手段を備え、前記軌跡検出手段は、前記撮像手段により撮影された画像から前記レーザ光により指定された軌跡を検出することを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記位置指定手段は、投影された画像に対するレーザ光によって指示された2点の位置を指定することを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、投影された画像を撮像する撮像手段を備え、前記位置指定手段は、前記撮像手段により撮影された画像から前記レーザ光により指定された2点の位置を検出することを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の発明は、画像を投影する投影方法において、投影された画像に対して特定の領域を指定する領域指定ステップと、前記領域指定ステップにより指定された領域内の画像を拡大する基準とする長さを判別する判別ステップと、前記判別ステップにより判別された基準とする長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記領域内の画像を拡大する画像拡大ステップと、前記画像拡大ステップにより拡大された画像を投影する拡大画像投影ステップとを有することを特徴とする。
【0019】
請求項12記載の発明は、画像を投影する投影方法において、投影された画像に対して2点の位置を指定する位置指定ステップと、前記位置指定ステップによって指定された2点を対角の頂点とする矩形枠を設定する設定ステップと、前記設定ステップによって設定された矩形枠の画像を拡大する基準とする辺を判別する判別ステップと、前記判別ステップにより判別された辺の長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記矩形枠内の画像を拡大する画像拡大ステップと、前記画像拡大ステップにより拡大された画像を投影する拡大画像投影ステップとを有することを特徴とする。
【0020】
請求項13記載の発明は、画像を投影する投影装置に搭載されたコンピュータを、投影された画像に対して特定の領域を指定する領域指定手段と、前記領域指定手段により指定された領域内の画像を拡大する基準とする長さを判別する判別手段と、前記判別手段により判別された基準とする長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記領域内の画像を拡大する画像拡大手段と、前記画像拡大手段により拡大された画像を投影する拡大画像投影手段として機能させることを特徴とする。
【0021】
請求項14記載の発明は、画像を投影する投影装置に搭載されたコンピュータを、投影された画像に対して2点の位置を指定する位置指定手段と、前記位置指定手段によって指定された2点を対角の頂点とする矩形枠を設定する設定手段と、前記設定手段によって設定された矩形枠の画像を拡大する基準とする辺を判別する判別手段と、前記判別手段により判別された辺の長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記矩形枠内の画像を拡大する画像拡大手段と、前記画像拡大手段により拡大された画像を投影する拡大画像投影手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1,11,13記載の発明によれば、投影された画像中の拡大(ズーム)対象とする範囲を示す領域を指定することで設定し、その領域内の画像を拡大する基準とする長さを判別し、その長さと画像全体のサイズとに基づいて拡大するので、ユーザは画像全体の中で特定の範囲を拡大しようとする場合に、画像中の拡大対象として所望する範囲を簡単に直接的に指定して、該当する範囲の画像を拡大して投影することが可能となる。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、拡大対象とする領域を複数点の位置によって指定することができる。
【0024】
請求項3,12,14記載の発明によれば、投影された画像中の拡大(ズーム)対象とする範囲を示す矩形枠を、ユーザからの要求に応じて2点を指定することで設定し、その矩形枠内の画像を矩形の何れかの辺と画像全体のサイズとに基づいて拡大するので、ユーザは画像全体の中で特定の範囲を拡大しようとする場合に、単に2点を決めるだけの作業をするだけで良いので、画像中の拡大対象として所望する範囲を簡単に直接的に指定して、該当する範囲の画像を拡大して投影することが可能となる。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、請求項1または請求項3の発明の効果に加えて、画像を拡大する際の拡大率が小さくなる辺を基準として、この辺の長さと画像全体のサイズとに基づいて矩形枠で指定された範囲の画像を拡大することで、拡大された画像全体を含むようにして投影することができる。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、請求項1または請求項3の発明の効果に加えて、画像を拡大する際の基準とする辺を、例えば画像を拡大する際の拡大率が小さくなる辺、あるいは拡大率が大きくなる辺の何れにするかを予め設定できるようにすることで、ユーザが所望する形態、例えば拡大された画像全体が投影されるようにする、あるいは矩形枠内の一部範囲が投影されないが中央部の画像が拡大されて投影されるようにするといった切り替えが可能となる。
【0027】
請求項6記載の発明によれば、請求項3の発明の効果に加えて、拡大対象とする画像範囲を示す矩形枠を定義する2点を個々に指定することができるので、点位置を簡単に調整して、拡大対象とする所望の画像範囲を指定することができる。
【0028】
請求項7記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、投影された画像に対する、例えばレーザポインタなどの装置本体とは独立したデバイスからのレーザ光により指定される軌跡を検出して、拡大対象とする画像範囲を示す領域を設定することができる。
【0029】
請求項8記載の発明によれば、請求項7の発明の効果に加えて、投影された画像に対するレーザ光により指定される軌跡は、撮影された画像に対する画像処理によって検出することができる。
【0030】
請求項9記載の発明によれば、請求項3の発明の効果に加えて、投影された画像に対する位置の指定を光、例えばレーザポインタによりする場合においても、このレーザポインタにより指示された位置を検出して、拡大対象とする画像範囲を示す矩形枠を設定することができる。
【0031】
請求項10記載の発明によれば、請求項9の発明の効果に加えて、投影された画像を撮像することで指定された2点の位置を検出するので、例えばレーザポインタなどの装置本体とは独立した位置指示手段(デバイス)により位置が指定される場合であっても、指定位置を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるプロジェクタ装置10の外観構成を示す図である。本実施形態におけるプロジェクタ装置10は、投影対象とする画像(映像)の信号を他の機器(パーソナルコンピュータなど)から入力してスクリーンに投影し、この投影された画像に対して任意に2点を指定することで、この2点により定義される範囲内の画像を拡大して投影することができる。
【0033】
図1(A)に示すように、直方体状の本体ケーシング11の前面に、投影レンズ12、撮影レンズ13、及びIr受信部14が配設される。
【0034】
投影レンズ12は、後述するマイクロミラー素子等の空間的光変調素子で形成された光像を投影するためのものであり、ここでは合焦位置及びズーム位置(投影画角)を任意に可変できるものとする。
【0035】
撮影レンズ13は、投影レンズ12を通じて投影された画像を撮影するためのものである。
【0036】
Ir受信部14は、図示しないこのプロジェクタ装置10のリモートコントローラからのキー操作信号が重畳された赤外光を受信する。
また、本体ケーシング11の上面には、本体メインキー/インジケータ15、スピーカ16、及びカバー17が配設される。
【0037】
本体メインキー/インジケータ15の詳細については後述する。
スピーカ16は、動画の再生時等の音声を拡声出力する。
カバー17は、ここでは図示しないサブキーを操作する際に開閉する。該サブキーは、図示しないこのプロジェクタ装置10のリモートコントローラを使用せずに、本体メインキー/インジケータ15のキーでは設定指示できない詳細な各種動作等を操作する。
【0038】
さらに、図1(B)に示すように本体ケーシング11の背面には、入出力コネクタ部18、Ir受信部19、及びACアダプタ接続部20が配設される。
入出力コネクタ部18は、例えばパーソナルコンピュータ等の外部機器との接続のためのUSB端子、映像入力用のミニD−SUB端子、S端子、及びRCA端子と、音声入力用のステレオミニ端子等からなる。
【0039】
Ir受信部19は、Ir受信部14と同様に、図示しないリモートコントローラからのキー操作信号が重畳された赤外光を受信する。
ACアダプタ接続部20は、電源となる図示しないACアダプタからのケーブルを接続する。
【0040】
加えて、本体ケーシング11の下面には、背面側に一対の固定脚部21,21が取り付けられると共に、前面側に高さ調節が可能な調整脚部22が取り付けられる。調整脚部22は、ねじ回転により伸縮が可能となっており、伸縮させることにより、投影レンズ12の投影方向の鉛直方向成分、すなわち仰角を調整することができる。
【0041】
次に、図2(a)により本体メインキー/インジケータ15の詳細な配置構成を例示する。本体メインキー/インジケータ15には、電源(power)キー15a、2点ズーム(Zoom)キー15b、フォーカス(Focus)キー15c、「AFK」キー15d、「Input」キー15e、「Auto」キー15f、「menu」キー15g、「Keystone」キー15h、「HELP」キー15i、「Esc」キー15j、「アップ(↑)」キー15k、「ダウン(↓)」キー15l、「レフト(←)」キー15m、「ライト(→)」キー15n、及び「Enter」キー15oと、電源/待機(power/standby)インジケータ15p、及び温度(TEMP)インジケータ15qを備える。
【0042】
電源キー15aは、電源のオン/オフを指示する。
2点ズームキー15bは、スクリーンに投影された画像中の拡大(ズームアップ)する範囲を定義する2点(ターゲットポインタ1,2)を指示し、この2点に応じた拡大処理の実行を指示する。
【0043】
フォーカスキー15cは、「△」「▽」の操作により合焦位置の前方向及び後方向への移動を指示する。
「AFK」キー15dは、自動合焦(Automatic Focus)と自動台形補正(Automatic Keystone correction)の即時実行を指示する。
【0044】
「Input」キー15eは、入出力コネクタ部18の何れかに入力される画像信号の手動切換えを指示し、「Auto」キー15fは、同入出力コネクタ部18の何れかに入力される画像信号の自動切換えを指示する。
【0045】
「menu」キー15gは、投影動作に関する各種メニュー項目の表示を指示し、「Keystone」キー15hは、台形補正の手動操作を指示する。
「HELP」キー15iは、指示操作が不明な場合の各種ヘルプ情報の表示を指示し、「Esc」キー15jはその時点での操作の解除を指示する。
【0046】
「アップ」キー15k、「ダウン」キー15l、「レフト」キー15m、及び「ライト」キー15nは、いわゆるカーソルキーであり、メニュー項目や手動台形補正方向、ターゲットポインタやカーソル等その時点で選択または移動方向を指示する場合に応じて操作する。
【0047】
電源/待機インジケータ15pは、電源のオン/オフ状態と画像信号の入力がない状態を例えば緑色と赤色のLEDの点灯/消灯あるいは点滅により表示する。
温度インジケータ15qは、画像投影の光源となるランプの温度が投影に適した状態となっているか否かを例えば緑色と赤色のLEDの点灯/消灯あるいは点滅により表示する。
【0048】
なお、図2(b)は、第2実施形態における2点ズームキー15bを示すもので、画像中の拡大(ズームアップ)する範囲を定義する2点(ターゲットポインタ1,2)の位置を指定するためのそれぞれに対応するポインタ1キー15b1、ポインタ2キー15b2が設けられている。
【0049】
次に、図3を用いてプロジェクタ装置10の電子回路の機能構成について説明する。図3において、入出力コネクタ部18より入力された各種規格の画像信号が、入出力インタフェース(I/F)31、システムバスSBを介して画像処理部32で所定のフォーマットの画像信号に統一された後に、表示エンコーダ33へ送られる。
【0050】
また、画像処理部32は、本体メインキー/インジケータ15に設けられたキーに対する操作により画像処理の実行が指示された場合に、この指示に応じた画像処理を画像信号に対して実行する。例えば、画像処理部32には、2点ズームキー15bに対する操作により画像に対して指示される2点の位置に応じて、画像を拡大(ズーム)するズーム処理部32aが設けられている。その他、画像処理部32は、「AFK」キー15dに対する操作による台形補正などの画像処理なども実行する。
【0051】
表示エンコーダ33は、送られてきた画像信号をビデオRAM34に展開記憶させた上でこのビデオRAM34の記憶内容からビデオ信号を発生して表示駆動部35に出力する。
【0052】
表示駆動部35は、送られてきた画像信号に対応して適宜フレームレート、例えば30[フレーム/秒]で空間的光変調素子(SOM)36を表示駆動するもので、この空間的光変調素子36に対して、例えば超高圧水銀灯等の光源ランプ37が出射する高輝度の白色光を照射することで、その反射光で光像が形成され、投影レンズ12を介して図示しないスクリーンに投影表示される。
【0053】
しかるに、投影レンズ12は、ズーム駆動部38によりレンズモータ(M)が駆動されることでズーム位置及びフォーカス位置を適宜移動する。
制御部39は、各回路のすべての動作制御を司るもので、コンピュータに相当する機能を有している。制御部39は、CPUと、該CPUで実行される動作プログラムを固定的に記憶したROM、及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成される。制御部39は、ROMに記憶された投影制御プログラムを実行することで、後述する画像拡大を含む画像投影動作を制御する。
【0054】
また、制御部39には、システムバスSBを介して画像記憶部40、音声処理部41、撮影部42、通信部43が接続される。
画像記憶部40は、例えばフラッシュメモリ等でなり、後述する映像調整メニューやユーザロゴ画像の画像データを記憶するもので、制御部39に指示された画像データを適宜読出して表示エンコーダ33へ送出し、それらの画像を投影レンズ12により投影表示させる。
【0055】
音声処理部41は、PCM音源等の音源回路を備え、投影表示動作時に与えられる音声データをアナログ化し、スピーカ16を駆動して拡声放音させる。
撮影部42は、撮影レンズ13を通じてスクリーンに投影された画像を撮影し、この撮影された画像から後述するレーザポインタ50によって指定されたポイントを検出する(第3実施形態)。
【0056】
通信部43は、近距離無線通信を制御するもので、後述するレーザポインタ50との間で通信を実行する。通信部43は、レーザポインタ50(後述する)から、レーザ光によりスクリーン上で指定している位置の検出要求を受信する。
【0057】
なお、図示していないが、プロジェクタ装置10には、設置状態が変更される時の振動を検知する検知部(加速度センサ)、自動合焦や自動台形補正の際に必要となる画像が投影されるスクリーンまでの距離を測定する側距処理部、プロジェクタ装置10が設置された周囲の照度を検知する照度検知部などが設けられている。
【0058】
なお、本体メインキー/インジケータ15とカバー17内に備えられる本体サブキーによりキー/インジケータ部45を構成し、このキー/インジケータ部45におけるキー操作信号が直接制御部39に入力され、また制御部39は電源/待機インジケータ15p及び温度インジケータ15qを直接点灯/点滅駆動する一方で、Ir受信部14及びIr受信部19での赤外光受信信号も直接制御部39に入力される。
【0059】
また、図3には、プロジェクタ装置10によりスクリーンに投影された画像中の任意の点をレーザ光により指示することができるレーザポインタ50の構成を示している。なお、レーザポインタ50は、後述する第3実施形態において、スクリーンに投影された画像中で任意の位置を指定する場合に使用される。
【0060】
レーザポインタ50には、ボタン51、制御部52、入力制御部53、レーザ光出力部54、及び通信部55が設けられている
ボタン51は、レーザ光の出力を指示するために操作される第1ボタンと、確定を指示するための第2ボタンが含まれているものとする。第1ボタンは、2段階で押下操作が可能な構成されているものとする。例えば、第1段階のレベルでの押下(半押し)でレーザ光の出力を指示し、第2段階のレベルでの押下(全押し)で、さらにレーザ光により指示されたスクリーン上の位置検出を指示するものとする。
【0061】
制御部52は、レーザポインタ50の制御を司るもので、ボタン51に対する入力操作の状態を入力制御部53を取得し、レーザ光出力部54によるレーザ光の出力、通信部55によるプロジェクタ装置10との通信なとの制御を行う。
【0062】
入力制御部53は、ボタン51に対する操作を検出するもので、第1ボタンについては第1段階のレベルでの押下(半押し)と第2段階のレベルでの押下(全押し)とを検出して制御部52に通知する。
【0063】
レーザ光出力部54は、制御部52の制御のもとで、ボタン51が第1段階のレベルで押下(半押し)された場合にレーザ光を照射する。
【0064】
通信部55は、制御部52の制御のもとでプロジェクタ装置10との通信を制御するもので、ボタン51が全押しされることで、プロジェクタ装置10に対してレーザ光出力部54から出力されたレーザ光により指示された位置の検出要求を送信する。また、第2ボタンが押下されることで、プロジェクタ装置10に対して確定指示を送信する。
【0065】
(第1実施形態)
次に、第1実施形態におけるプロジェクタ装置10の動作について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0066】
プロジェクタ装置10は、例えばパーソナルコンピュータから入出力コネクタ部18を介して画像信号を入力し、この画像信号に応じた画像をスクリーンに投影させているものとする。また、リモートコントローラにも本体と同様のキーを備えており、リモートコントローラからも同様の操作が行えるものとする。
【0067】
ここで、2点ズームキー15bが操作されると(ステップA1)、制御部39は、投影されている画像の初期設定されている位置にターゲットポインタ1を表示させる(ステップA2)。
【0068】
例えば、拡大範囲を示す矩形枠は、左上と右下の対角の頂点の2点によって定義されるものとし、ターゲットポインタ1に対して初期設定されている位置としては、矩形枠の左上の頂点位置を決めやすいように、画像全体の左上1/4の領域の何れかに設定されているものとする。
【0069】
ここで、カーソルキー(「アップ」キー15k、「ダウン」キー15l、「レフト」キー15m、「ライト」キー15n)がユーザによって操作された場合、制御部39は、操作されたキーに応じて、ターゲットポインタ1の位置を移動させる(ステップA3)。ここでは、拡大対象とする範囲を決めるために、ターゲットポインタ1の位置を任意に調整することができる。
【0070】
ターゲットポインタ1に対して位置の調整がされた後、「Enter」キー15oが操作されると(ステップA4、Yes)、制御部39は、この時のターゲットポインタ1の座標(X1,Y1)をメモリに格納して、ターゲットポインタ1の位置を決定する(ステップA5)。
【0071】
次に、制御部39は、投影されている画像の初期設定されている位置にターゲットポインタ2を表示させる(ステップA6)。ターゲットポインタ2に対して初期設定されている位置としては、矩形枠の右下の頂点位置を決めやすいように、画像全体の右下1/4の領域の何れかに設定されているものとする。
【0072】
ここでは、ターゲットポインタ1の場合と同様にして、カーソルキー(「アップ」キー15k、「ダウン」キー15l、「レフト」キー15m、「ライト」キー15n)がユーザによって操作された場合、制御部39は、操作されたキーに応じて、ターゲットポインタ2の位置を移動させる(ステップA7)。ここでは、拡大対象とする範囲を決めるために、ターゲットポインタ2の位置を任意に調整することができる。
【0073】
図5には、スクリーンに投影された画像に対してターゲットポインタ1,2を指定することにより画像を拡大(ズーム)する場合の例を示している。
【0074】
図5(a)では、ターゲットポインタ1,2が指定されることで、この2点により定義される矩形枠が設定された状態を示している。制御部39は。投影されている画像中にターゲットポインタ1,2を示すマークと矩形枠を付加して、拡大対象とする画像の範囲を容易に把握できるようにしている。この矩形枠は、ターゲットポインタ2の位置が調整されるのに応じて変形される。
【0075】
図5(a)に示すように矩形枠を設定することにより、図5(b)に示すように、矩形枠内の画像を画像全体のサイズ(X,Y)と一致するように拡大(ズーム)させることができる。これは、2点により定義される矩形枠の縦横比が、画像全体のサイズ(X,Y)とほぼ同じ縦横比で定義された場合である。
【0076】
ターゲットポインタ2に対して位置の調整がされた後、「Enter」キー15oが操作されると(ステップA8、Yes)、制御部39は、この時のターゲットポインタ2の座標(X2,Y2)をメモリに格納して、ターゲットポインタ2の位置を決定する(ステップA9)。
【0077】
こうして、拡大対象とする画像の範囲を示す2点を指定し、矩形枠を設定することができる。
【0078】
次に、制御部39は、メモリに格納された2点の座標(X1,Y1)(X2,Y2)をもとに、2点を対角の頂点とする矩形枠におけるX軸に平行(水平)な辺の長さX3と、Y軸に平行(垂直)な辺の長さY3を求める(ステップA10)。
【0079】
そして、矩形枠の水平な辺と垂直な辺のそれぞれについて、画像全体のサイズに拡大する際の拡大率を算出する。すなわち、水平方向への拡大率A=X/X3、垂直方向への拡大率B=Y/Y3を算出する(ステップA11)。
【0080】
次に、制御部39は、拡大率Aと拡大率Bとを比較して「A≦B」であった場合、すなわち水平方向の拡大率Aが垂直方向の拡大率B以下であった場合には、画像処理部32のズーム処理部32aにより、ターゲットポインタ1,2が示す矩形枠内の画像に対して、縦横方向とも拡大率が小さい方の拡大率Aに応じてA倍に拡大させる(ステップA13)。
【0081】
一方、拡大率Aと拡大率Bとを比較した結果、「A≦B」でなかった場合、すなわち水平方向の拡大率Aが垂直方向の拡大率Bより大きかった場合には、画像処理部32のズーム処理部32aにより、ターゲットポインタ1,2が示す矩形枠内の画像に対して、拡大率が小さい方の拡大率Bに応じて縦横方向ともB倍に拡大させる(ステップA14)。
【0082】
そして、制御部39は、ズーム処理部32aにより拡大された画像を、表示エンコーダを通じてビデオRAM34で展開記憶させる。これにより、スクリーンには2点により定義された矩形範囲の拡大された画像がスクリーンに投影される(ステップA15)。
【0083】
図6は、2点により定義される矩形枠の縦横の拡大率の違いを説明するための図である。
図6(a1)は、ターゲットポインタ1,2の指定によって縦長の矩形枠が設定された場合を示している。この場合、垂直方向の拡大率Bの方が水平方向への拡大率Aよりも拡大率が小さくなるため、拡大率Bにより矩形枠内の画像に対して拡大処理を実行し、図6(a2)に示すように画像を拡大して投影させる。
【0084】
また、図6(b1)は、ターゲットポインタ1,2の指定によって横長の矩形枠が設定された場合を示している。この場合、水平方向の拡大率Aの方が垂直方向への拡大率Bよりも拡大率が小さくなるため、拡大率Aにより矩形枠内の画像に対して拡大処理を実行し、図6(b2)に示すように画像を拡大して投影させる。
【0085】
図6(a2)(b2)に示すように、拡大された画像は中央に配置してスクリーンに投影される。この場合、ユーザにより2点で指定された範囲(矩形枠内)の画像全体が投影されることになる。
【0086】
なお、前述した説明では、拡大対象とする範囲を示す矩形枠の縦横の辺のうち、画像を拡大する際の拡大率が小さくなる辺を基準として、画像を拡大しているが、画像を拡大する際の基準とする辺を、画像を拡大する際の拡大率が小さくなる辺あるいは拡大率が大きくなる辺の何れにするかを予め設定できるようにしても良い。
【0087】
例えば、「menu」キー15gの操作により表示されるメニューから設定処理を起動し、この設定処理において、ユーザからの要求を入力して、画像を拡大する際の拡大率が小さくなる辺あるいは拡大率が大きくなる辺の何れかを設定する。
【0088】
制御部39は、この設定に応じて、ステップA12における判別処理を切り替える。すなわち、拡大率が小さくなる辺を基準とする場合には、前述した説明の通り、ステップA12において「A≦B」を判別し、拡大率が大きくなる辺を基準とする場合には「A>B」を判別する。ここで、「A>B」の場合には、ターゲットポインタ1,2で指定した矩形枠内の画像を縦横ともA倍に拡大する。
【0089】
図7は、拡大率が大きくなる辺を基準とする場合の画像の拡大を説明するための図である。
【0090】
図7(a1)は、図6(a1)と同様に、ターゲットポインタ1,2の指定によって縦長の矩形枠が設定された場合を示している。この場合、水平方向の拡大率Aの方が垂直方向への拡大率Bよりも拡大率が大きくなるため、拡大率Aにより矩形枠内の画像に対して拡大処理を実行し、図7(a2)に示すように画像を拡大して投影させる。
【0091】
また、図7(b1)は、図6(b1)と同様に、ターゲットポインタ1,2の指定によって横長の矩形枠が設定された場合を示している。この場合、垂直方向の拡大率Bの方が水平方向への拡大率Aよりも拡大率が大きくなるため、拡大率Bにより矩形枠内の画像に対して拡大処理を実行し、図7(b2)に示すように画像を拡大して投影させる。
【0092】
この場合、矩形枠内の画像を拡大すると、画像全体のサイズ(X,Y)を超えてしまうため、拡大された画像中央の画像全体のサイズ(X,Y)に該当する範囲を抽出し、拡大画像として投影する。
【0093】
このように、画像を拡大する際の拡大率が大きくなる辺を基準として、画像を拡大することにより、拡大対象とする範囲を2点で指定する場合に、所望する画像部分を厳密に指定しなくても、その画像部分がほぼ中央に位置するように指定すれば、所望の拡大画像を投影することができる。
【0094】
なお、前述した説明では、拡大対象とする範囲を示す矩形枠について、ターゲットポインタ1により左上の頂点、ターゲットポインタ2により右下の頂点の位置を示しているが、ターゲットポインタ1の位置を指定した後、ターゲットポインタ2の位置によっては、ターゲットポインタ1により右下の頂点、ターゲットポインタ2により左上の頂点を指定することができる。
【0095】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態のプロジェクタ装置10は、本体メインキー/インジケータ15に、図2(b)に示すような2点ズームキー15bが設けられた構成をしており、第1実施形態において説明したターゲットポインタ1,2を、それぞれに対応して設けられたポインタ1キー15b1(第1指定手段)、ポインタ2キー15b2(第2指定手段)の操作によって個別に指定できるようにしている。また、リモートコントローラにも本体と同様のキーを備えており、リモートコントローラからも同様の操作が行えるものとする。
【0096】
以下、第2実施形態におけるプロジェクタ装置10の動作について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0097】
プロジェクタ装置10は、例えばパーソナルコンピュータから入出力コネクタ部18を介して画像信号を入力し、この画像信号に応じた画像をスクリーンに投影させているものとする。
【0098】
ここで、画像の拡大(ズーム)をする場合、2点ズームキー15bに設けられたポインタ1キー15b1、ポインタ2キー15b2の何れかを任意に操作して、ターゲットポインタ1、あるいはターゲットポインタ2の指定操作をすることができる。
【0099】
例えば、2点ズームキー15bのポインタ1キー15b1が操作されると(ステップB1、ポインタ1)、制御部39は、ターゲットポインタ2の指定状態を示す変数P2に対して未指定を示す「0」に設定し(ステップB2)、投影されている画像の初期設定されている位置(第1実施形態と同じ)にターゲットポインタ1を点滅表示させる(ステップB3)。
【0100】
ここで、カーソルキー(「アップ」キー15k、「ダウン」キー15l、「レフト」キー15m、「ライト」キー15n)がユーザによって操作された場合、制御部39は、操作されたキーに応じて、ターゲットポインタ1の位置を移動させると共に、その移動先の座標(X1,Y1)をメモリに随時格納する(ステップB4)。ここでは、拡大対象とする範囲を決めるために、ターゲットポインタ1の位置を任意に調整することができる。
【0101】
また、ターゲットポインタ1の位置の調整途中でポインタ2キー15b2が操作されると(ステップB5、Yes)、制御部39は、ターゲットポインタ1の指定状態を示す変数P1に対して未指定を示す「0」に設定し(ステップB8)、投影されている画像の初期設定されている位置(第1実施形態と同じ)にターゲットポインタ2を点滅表示させる(ステップB9)。
【0102】
ここで、カーソルキー(「アップ」キー15k、「ダウン」キー15l、「レフト」キー15m、「ライト」キー15n)がユーザによって操作された場合、制御部39は、操作されたキーに応じて、ターゲットポインタ2の位置を移動させると共に、その移動先の座標(X2,Y2)をメモリに随時格納する(ステップB10)。ここでは、拡大対象とする範囲を決めるために、ターゲットポインタ2の位置を任意に調整することができる。
【0103】
また、ターゲットポインタ2の位置の調整途中でポインタ1キー15b1が操作されると、前述と同様にして、ターゲットポインタ1の位置の調整をすることができる。すなわち、ターゲットポインタ1,2について、ポインタ1キー15b1、ポインタ2キー15b2を操作することで、個々に位置の指定をすることができる。
【0104】
一方、ターゲットポインタ1に対して位置の調整がされた後(ステップB4)、「Enter」キー15oが操作されると(ステップB6、Yes)、制御部39は、変数P1に対して指定済みを示す「1」に設定する(ステップB7)。ここで、制御部39は、変数P2が「1」に設定されているか、すなわちターゲットポインタ1,2の両方について位置が決定されているかを判別する(ステップB19)。ここで、変数P2が「0」であった場合には、ステップB9に移行して、ターゲットポインタ2に対する位置の指定を行う。
【0105】
同様にして、ターゲットポインタ2に対して位置の調整がされた後(ステップB10)、「Enter」キー15oが操作されると(ステップB12、Yes)、制御部39は、変数P2に対して指定済みを示す「1」に設定する(ステップB13)。ここで、制御部39は、変数P1が「1」に設定されているか、すなわちターゲットポインタ1,2の両方について位置が決定されているかを判別する(ステップB14)。ここで、変数P1が「0」であった場合には、ステップB3に移行して、ターゲットポインタ1に対する位置の指定を行う。
【0106】
こうして、変数P1,P2がともに「1」となり、ターゲットポインタ1,2の両方について位置が決定されると(ステップB14,B19、Yes)、制御部39は、メモリに格納された2点の座標(X1,Y1)(X2,Y2)をもとに、2点を対角の頂点とする矩形枠におけるX軸に平行(水平)な辺の長さX3と、Y軸に平行(垂直)な辺の長さY3を求める(ステップB15)。
【0107】
そして、矩形枠の水平な辺と垂直な辺のそれぞれについて、画像全体のサイズに拡大する際の拡大率を算出する。すなわち、水平方向への拡大率A=X/X3、垂直方向への拡大率B=Y/Y3を算出する(ステップB16)。
【0108】
制御部39は、画像処理部32のズーム処理部32aにより、ターゲットポインタ1,2が示す矩形枠内の画像に対して、横方向についてはA倍、縦方向についてはB倍に拡大させる(ステップB17)。
【0109】
そして、制御部39は、ズーム処理部32aにより拡大された画像を、表示エンコーダを通じてビデオRAM34で展開記憶させる。これにより、スクリーンには2点により定義された矩形範囲の拡大された画像がスクリーンに投影される(ステップB18)。
【0110】
このようにして、第2実施形態では、拡大対象とする画像範囲を示す矩形枠を定義するターゲットポインタ1,2を個々に指定することができるので、点位置を簡単に調整して、拡大対象とする所望の画像範囲を指定することができる。
【0111】
なお、第2実施形態では、2点ズームキー15bにポインタ1キー15b1とポインタ2キー15b2の2つのキーを設けているが、1つのキーをターゲットポインタ1を指定する場合とターゲットポインタ2を指定する場合とに切り替えて使用する構成としても良い。
【0112】
また、ステップB17では、縦方向と横方向のそれぞれについて、個別に算出した倍率A,Bにより拡大処理を実行しているが、第1実施形態と同様にして、何れか一方の方向で算出された拡大率に応じて画像を拡大するようにしても良い。
【0113】
また、前述した第1及び第2実施形態では、本体メインキー/インジケータ15を用いて、スクリーンに投影された画像に対して位置の指定を行っているが、プロジェクタ装置10の本体部に、例えば液晶ディスプレイなどのスクリーンに投影された画像が表示される表示装置と、表示装置の表示画面と重ね合わせて一体化したタッチセンサ(タブレット)を設けることで、タッチセンサに対する操作により位置の指定をするように構成しても良い。
【0114】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1及び第2実施形態では、本体メインキー/インジケータ15に設けられたキーに対する操作及びリモートコントローラからの操作により、拡大対象とする範囲を示す2点を指定しているが、第3実施形態では、レーザポインタ50によりスクリーンに投影された画像に対して、直接、レーザ光により拡大対象とする範囲を示す2点の位置を指定する。
【0115】
以下、第3実施形態におけるプロジェクタ装置10の動作について、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0116】
プロジェクタ装置10は、例えばパーソナルコンピュータから入出力コネクタ部18を介して画像信号を入力し、この画像信号に応じた画像をスクリーンに投影させているものとする。スクリーンに投影された画像に対しては、レーザポインタ50のボタン51(第1ボタン)を操作(半押し)することでレーザ光を照射し、任意に位置指定することができる。
【0117】
ここで、画像を拡大(ズーム)する場合、レーザ光の照射位置を拡大対象とする画像の範囲を示すように位置決めした状態で、レーザポインタ50のボタン51(第1ボタン)を全押し操作する。この場合、レーザポインタ50の制御部52は、入力制御部53から第1ボタンの全押し操作が通知され、これに応じてプロジェクタ装置10に対してレーザ光出力部54から出力されたレーザ光により指示された位置の検出要求(ポインタ検出要求)を通信部55から送信させる。
【0118】
プロジェクタ装置10は、通信部43を通じて、レーザポインタ50からのポインタ検出要求を受信すると(ステップC1)、レーザポインタ50からのレーザ光により指示されたスクリーン上の位置を検出するためのポインタ検出処理を実行する(ステップC2)。すなわち、画像が投影されたスクリーンを撮影部42により撮影(走査)し、レーザ光が照射されている位置を検出する。
【0119】
例えば、レーザポインタ50からのレーザ光がスクリーンに照射される時の形状を予め特定の形状に決めておくことにより、撮影部42により撮影された画像中から該当する形状を画像処理により抽出してレーザ光により指示された位置を検出することができる。また、レーザ光を特定の色にすることで、この色に基づいてレーザ光により指示された位置を検出するようにしても良い。さらに、撮影部42では、レーザポインタ50からのレーザ光の波長の光のみを入力して画像を撮影するように構成し、その画像中からレーザ光により指示された位置を検出するようにしても良い。
【0120】
制御部39は、レーザポインタ50により指示された位置を検出すると(ステップC3)、この位置とスクリーンに投影されている画像中における位置との関係より、画像中の何れの位置が指示されているかを判別し、該当位置にターゲットポインタ1を点滅表示させる(ステップC4)。
【0121】
ここで、ボタン51(第1ボタン)に対して前述と同様の操作を行うことで、ターゲットポインタ1の位置を任意に変更することができる(ステップC1〜C4)。
【0122】
一方、ボタン51の第2ボタンを押下する操作がされた場合、制御部52は、入力制御部53から第2ボタンに対する操作があったことが通知され、これに応じてプロジェクタ装置10に対して確定指示を送信する。
【0123】
プロジェクタ装置10は、通信部43を通じて、レーザポインタ50からの確定指示を受信すると(ステップC5)、ターゲットポインタ1の指定状態を示す変数Pが指定済みを示す「1」に設定されているかを判別する(ステップC6)。なお、変数Pの初期状態は「0」に設定されている。
【0124】
ここで、変数Pが「1」でない場合には、制御部39は、この時のターゲットポインタ1の座標(X1,Y1)をメモリに格納して、ターゲットポインタ1の位置を決定する(ステップC7)。制御部39は、スクリーンに投影されている画像中にターゲットポインタ1を示すマークを付加して表示させる。(ステップC8)。そして、ターゲットポインタ1が指定済みであることを表すように変数Pを「1」に設定する(ステップC9)。
【0125】
次に、前述と同様にして、ボタン51に対する全押し操作により、レーザ光によって示されるターゲットポインタ2の位置を検出し、該当位置にターゲットポインタ2を点滅表示させる(ステップC4)。ここで、ボタン51の第2ボタンに対する操作により確定指示が受信されると(ステップC5)、ターゲットポインタ1の指定状態を示す変数Pが指定済みを示す「1」に設定されているかを判別する(ステップC6)。
【0126】
この場合、変数Pが「1」に設定されているため、制御部39は、この時のターゲットポインタ2の座標(X2,Y2)をメモリに格納して、ターゲットポインタ2の位置を決定する(ステップC10)。
【0127】
こうして、レーザポインタ50からのレーザ光によって指示された位置をターゲットポインタ1,2として設定し、それぞれの位置の座標(X1,Y1)(X2,Y2)を検出すると、ステップC11〜C14において、第2実施形態におけるステップB15〜B18と同様の処理を実行して、2点により指定される矩形枠内の画像を拡大して投影する。
【0128】
このようにして、第3実施形態では、プロジェクタ装置10に設けられた本体メインキー/インジケータ15に対して操作をせずに、プロジェクタ装置10から離れた位置で装置本体とは独立して構成されたレーザポインタ50に対する操作だけで、スクリーンに投影された画像に対して2点を指定して、拡大対象とする画像範囲を示す矩形枠を設定し、画像を拡大して投影させることができる。
【0129】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第3実施形態では、レーザポインタ50によりスクリーンに投影された画像に対して、直接、レーザ光により拡大対象とする範囲を示す2点の位置を指定しているが、第4実施形態ではレーザポインタ50によりスクリーンに投影された軌跡をもとに拡大対象とする範囲を示す2点の位置を設定する。
【0130】
以下、第4実施形態におけるプロジェクタ装置10の動作について、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0131】
プロジェクタ装置10は、例えばパーソナルコンピュータから入出力コネクタ部18を介して画像信号を入力し、この画像信号に応じた画像をスクリーンに投影させているものとする。スクリーンに投影された画像に対しては、レーザポインタ50のボタン51(第1ボタン)を操作(半押し)することでレーザ光を照射し、任意に位置を指定することができる。
【0132】
ここで、画像を拡大(ズーム)する場合、レーザポインタ50のボタン51(第1ボタン)を全押し操作しながら、拡大対象とする画像の範囲を示すように、レーザ光を照射する位置を移動させる。
【0133】
この場合、レーザポインタ50の制御部52は、入力制御部53から第1ボタンの全押し操作が通知され、これに応じてプロジェクタ装置10に対してレーザ光出力部54から出力されたレーザ光により指示された位置の検出要求(ポインタ検出要求)を通信部55から送信させる。ポインタ検出要求は、ボタン51(第1ボタン)が全押し操作されている間、継続して送信される。
【0134】
プロジェクタ装置10は、通信部43を通じて、レーザポインタ50からのポインタ検出要求を受信すると(ステップD1)、レーザポインタ50からのレーザ光により指示されたスクリーン上の位置を検出するためのポインタ検出処理を実行する(ステップD2)。すなわち、画像が投影されたスクリーンを撮影部42により撮影(走査)し、レーザ光が照射されている位置を検出する。レーザ光が照射されている位置の検出は、第3実施形態と同様にして実行すれば良い。
【0135】
第4実施形態では、拡大対象とする画像の範囲を示すように移動されたレーザ光の位置の変化、すなわちレーザ光の軌跡を検出するため、ボタン51が全押し操作されている間(ポインタ検出要求が受信されている間)、レーザ光により指示された位置の検出を継続して実行する。
【0136】
制御部39は、レーザポインタ50により指示された位置を検出すると、この検出されたレーザ光の軌跡を示す位置を順次記録していく(ステップD2,D3)。
【0137】
ボタン51の全押し操作が終了され、ポインタ検出要求の受信がなくなると、制御部39は、拡大対象とする画像の範囲の指定が終了したものと判別する(ステップD3、Yes)。
【0138】
制御部39は、記憶されたレーザ光の軌跡をもとに、拡大対象とする画像の範囲を示す矩形枠を設定する(ステップD4)。本実施形態では、拡大対象とする画像の範囲を示す位置の指定方法として、例えば図11(a)に示すように、矩形枠の対角の2点を始点と終点とする軌跡によって指定する第1の方法と、図12(a)に示すように、矩形枠が外接する領域を囲む軌跡によって指定する第2の方法の何れかが用いられているものとする。
【0139】
第1の方法が用いられている場合、制御部39は、図11(a)に示すようなレーザ光の軌跡をもとにして、軌跡の始点と終点を対角の2点とする矩形枠を設定する。第2の方法が用いられている場合、制御部39は、図12(a)に示すようなレーザ光の軌跡をもとにして、軌跡が囲む領域に外接する矩形枠を設定する。矩形枠を構成する各辺は、X軸あるいはY軸と平行となるように設定される。
【0140】
なお、図12(a)に示すレーザ光の軌跡は、一部が交差(あるいは接触)することにより領域を囲んでいるが、軌跡が交差(あるいは接触)していない場合においても矩形枠の設定ができるようにする。例えば、レーザ光の軌跡に接するX座標が最大及び最小のY軸に平行な線分と、Y座標が最大及び最小のX軸に平行な線分により矩形枠を設定するようにしても良い。また、図12(b)に示すように、軌跡が囲む領域に外接する矩形枠を設定しているが、軌跡が囲む領域内に矩形枠を設定するようにしても良い。
【0141】
こうして、制御部39は、矩形枠を設定すると、レーザ光により指定された軌跡の位置と、スクリーンに投影されている画像中における位置との関係より、画像中の何れの位置が指示されているかを判別し、該当位置に矩形枠を点滅表示させる(ステップD5)。
【0142】
ここで、ボタン51(第1ボタン)に対して前述と同様の操作を行うことで、矩形枠の位置を任意に変更することができる(ステップD1〜D5)。
【0143】
一方、ボタン51の第2ボタンを押下する操作がされた場合、制御部52は、入力制御部53から第2ボタンに対する操作があったことが通知され、これに応じてプロジェクタ装置10に対して確定指示を送信する。
【0144】
プロジェクタ装置10は、通信部43を通じて、レーザポインタ50からの確定指示を受信すると(ステップD6)、レーザ光の軌跡をもとに設定した矩形枠の位置を表すターゲットポインタ1,2を決定する。すなわち、制御部39は、矩形枠の例えば左上頂点をターゲットポインタ1として座標(X1,Y1)をメモリに格納して、ターゲットポインタ1の位置を決定する(ステップD7)。また、制御部39は、矩形枠の例えば右下頂点をターゲットポインタ2として座標(X2,Y2)をメモリに格納して、ターゲットポインタ2の位置を決定する(ステップD8)。
【0145】
こうして、レーザポインタ50からのレーザ光によって指示された軌跡をもとに設定した矩形枠からターゲットポインタ1,2の位置を決定し、それぞれの位置の座標(X1,Y1)(X2,Y2)を検出すると、ステップD9〜D12において、第2実施形態におけるステップB15〜B18と同様の処理を実行して、2点により指定される矩形枠内の画像を拡大して投影する。
【0146】
このようにして、第4実施形態では、プロジェクタ装置10に設けられた本体メインキー/インジケータ15に対して操作をせずに、プロジェクタ装置10から離れた位置で装置本体とは独立して構成されたレーザポインタ50に対する操作だけで、スクリーンに投影された画像に対して、図11(a)あるいは図12(a)に示すような軌跡をレーザ光により指定して、拡大対象とする画像範囲を示す矩形枠を設定し、画像を拡大して投影させることができる。
【0147】
なお、前述した第1〜第4実施形態の説明では、画像中の拡大対象する範囲(領域)を矩形によって指定しているが、その他の形状によって指定できるようにしても良い。例えば、任意に3点以上の位置を指定することにより、任意の形状の多角形によって拡大対象とする領域を指定することができる。さらに、第4実施形態では、レーザポインタ50を用いたレーザ光による軌跡の指定により任意の形状の領域を指定することができる。
【0148】
こうして、任意の形状により拡大対象とする領域が指定される場合、この領域の形状に基づいて、第1〜第4実施形態と同様にして領域内の画像を拡大する基準とする長さを判別する。例えば、第4実施形態で説明したように、図12(b)に示すように、任意に指定された形状の領域に外接する矩形枠を設定し、この矩形枠の何れかの辺の長さを基準とすることができる。また、例えば、任意に指定された形状の領域に含まれる矩形枠を設定し、この矩形枠の何れかの辺の長さを基準とすることができる。領域に含まれる矩形枠は、例えば矩形枠の少なくとも1つの頂点が領域の端部と接する(一致する)ように設定されるものとする。
【0149】
また、前述した各実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明の第1乃至第3施形態におけるプロジェクタ装置10の外観構成を示す図。
【図2】第1乃至第3実施形態における本体メインキー/インジケータ15の詳細な配置構成を示す図。
【図3】第1乃至第3実施形態におけるプロジェクタ装置10の電子回路の機能構成について示すブロック図。
【図4】第1実施形態におけるプロジェクタ装置10の動作について説明するためのフローチャート。
【図5】第1実施形態においてスクリーンに投影された画像に対してターゲットポインタ1,2を指定することにより画像を拡大(ズーム)する場合の例を示す図。
【図6】第1実施形態において2点により定義される矩形枠の縦横の拡大率の違いを説明するための図。
【図7】第1実施形態において拡大率が大きくなる辺を基準とする場合の画像の拡大を説明するための図。
【図8】第2実施形態におけるプロジェクタ装置10の動作について説明するためのフローチャート。
【図9】第3実施形態におけるプロジェクタ装置10の動作について説明するためのフローチャート。
【図10】第4実施形態におけるプロジェクタ装置10の動作について説明するためのフローチャート。
【図11】第4実施形態におけるポインタの軌跡をもとにした矩形枠の設定例を示す図。
【図12】第4実施形態におけるポインタの軌跡をもとにした矩形枠の設定例を示す図。
【符号の説明】
【0151】
10…プロジェクタ装置、11…本体ケーシング、12…投影レンズ、13…撮影レンズ、14…Ir受信部、15…本体メインキー/インジケータ、15a…電源(power)キー、15b…2点ズーム(Zoom)キー、15b1…ポインタ1キー、15b2…ポインタ2キー、15c…フォーカス(Focus)キー、15d…「AFK」キー、15e…「Input」キー、15f…「Auto」キー、15p…電源/待機インジケータ、15q…温度インジケータ、16…スピーカ、17…カバー、18…入出力コネクタ部、19…Ir受信部、20…ACアダプタ接続部、21…固定脚部、22…調整脚部、31…入出力インタフェース(I/F)、32…画像処理部、33…表示エンコーダ、34…ビデオRAM、35…表示駆動部、36…空間的光変調素子(SOM)、37…光源ランプ、38…レンズ駆動部、39…制御部、40…画像記憶部、41…音声処理部、42…撮影部、43…通信部、45…キー/インジケータ部、50…レーザポインタ、51…ボタン、52…制御部、53…入力制御部、54…レーザ光出力部、55…通信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を投影する投影装置において、
投影された画像に対して特定の領域を指定する領域指定手段と、
前記領域指定手段により指定された領域内の画像を拡大する基準とする長さを判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された基準とする長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記領域内の画像を拡大する画像拡大手段と、
前記画像拡大手段により拡大された画像を投影する拡大画像投影手段と
を具備したことを特徴とする投影装置。
【請求項2】
前記領域指定手段は、複数点の位置によって指定されることを特徴とする請求項1記載の投影装置。
【請求項3】
画像を投影する投影装置において、
投影された画像に対して2点の位置を指定する位置指定手段と、
前記位置指定手段によって指定された2点を対角の頂点とする矩形枠を設定する設定手段と、
前記設定手段によって設定された矩形枠の画像を拡大する基準とする辺を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された辺の長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記矩形枠内の画像を拡大する画像拡大手段と、
前記画像拡大手段により拡大された画像を投影する拡大画像投影手段と
を具備したことを特徴とする投影装置。
【請求項4】
前記判別手段は、前記画像拡大手段により画像を拡大する際の拡大率が小さくなる辺を基準として判別することを特徴とする請求項1または請求項3記載の投影装置。
【請求項5】
前記画像拡大手段により画像を拡大する際の基準とする辺を何れにするかを設定する基準設定手段を有し、
前記判別手段は、前記基準設定手段により設定された辺を拡大する基準として判別することを特徴とする請求項1または請求項3記載の投影装置。
【請求項6】
前記位置指定手段は、
第1の点の位置を指定する第1指定手段と、
前記第1指定手段により指定された前記第1の点の位置を確定する第1確定手段と、
第2の点の位置を指定する第2指定手段と、
前記第2指定手段により指定された前記第2の点の位置を確定する第2確定手段とを有し、
前記第1確定手段と前記第2確定手段により前記第1の点と前記第2の点の両方が確定された時の2点を指定位置とすることを特徴とする請求項3記載の投影装置。
【請求項7】
前記領域指定手段は、
投影された画像に対するレーザ光によって指定された軌跡を検出する軌跡検出手段と、
前記軌跡検出手段により検出された軌跡をもとに前記特定の領域を判別する領域判別手段とを有する特徴とする請求項1記載の投影装置。
【請求項8】
投影された画像を撮像する撮像手段を備え、
前記軌跡検出手段は、前記撮像手段により撮影された画像から前記レーザ光により指定された軌跡を検出することを特徴とする請求項7記載の投影装置。
【請求項9】
前記位置指定手段は、投影された画像に対するレーザ光によって指示された2点の位置を指定することを特徴とする請求項3記載の投影装置。
【請求項10】
投影された画像を撮像する撮像手段を備え、
前記位置指定手段は、前記撮像手段により撮影された画像から前記レーザ光により指定された2点の位置を検出することを特徴とする請求項9記載の投影装置。
【請求項11】
画像を投影する投影方法において、
投影された画像に対して特定の領域を指定する領域指定ステップと、
前記領域指定ステップにより指定された領域内の画像を拡大する基準とする長さを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにより判別された基準とする長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記領域内の画像を拡大する画像拡大ステップと、
前記画像拡大ステップにより拡大された画像を投影する拡大画像投影ステップと
を有することを特徴とする投影方法。
【請求項12】
画像を投影する投影方法において、
投影された画像に対して2点の位置を指定する位置指定ステップと、
前記位置指定ステップによって指定された2点を対角の頂点とする矩形枠を設定する設定ステップと、
前記設定ステップによって設定された矩形枠の画像を拡大する基準とする辺を判別する判別ステップと、
前記判別ステップにより判別された辺の長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記矩形枠内の画像を拡大する画像拡大ステップと、
前記画像拡大ステップにより拡大された画像を投影する拡大画像投影ステップと
を有することを特徴とする投影方法。
【請求項13】
画像を投影する投影装置に搭載されたコンピュータを、
投影された画像に対して特定の領域を指定する領域指定手段と、
前記領域指定手段により指定された領域内の画像を拡大する基準とする長さを判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された基準とする長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記領域内の画像を拡大する画像拡大手段と、
前記画像拡大手段により拡大された画像を投影する拡大画像投影手段として機能させるための投影制御プログラム。
【請求項14】
画像を投影する投影装置に搭載されたコンピュータを、
投影された画像に対して2点の位置を指定する位置指定手段と、
前記位置指定手段によって指定された2点を対角の頂点とする矩形枠を設定する設定手段と、
前記設定手段によって設定された矩形枠の画像を拡大する基準とする辺を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された辺の長さと画像全体のサイズとに基づいて、前記矩形枠内の画像を拡大する画像拡大手段と、
前記画像拡大手段により拡大された画像を投影する拡大画像投影手段として機能させるための投影制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−158540(P2008−158540A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13242(P2008−13242)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【分割の表示】特願2005−265286(P2005−265286)の分割
【原出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】