説明

抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品

【課題】日常的に摂取できる主食と成り得る素材から得られる、抗アレルギー効果が高く且つ安全性が高い抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品を提供すること。
【解決手段】抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品の有効成分として、発芽ライ麦及び/又はその加工物を含有させる。好ましくは芽の長さが1mm以上15mm以下、より好ましくは芽の長さが3mm以上10mm以下の発芽ライ麦及び/又はその加工物を含有させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発芽処理することによって免疫調節作用を高めたライ麦を用いた、抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、先進国ではアレルギー患者及びその予備軍が増加している。その原因としては食生活や住環境の変化、大気汚染などが挙げられている。一方で消費者の健康への意識が変化し、食品の摂取により健康を維持・向上しようとする意識が高まっている。このような状況の下、上記のような免疫系の過剰反応がもたらす諸症状を緩和するため様々な機能性食品成分の研究が行われているが、明確な効果を示す食品は未だ知られていない。
【0003】
アレルギー疾患(特にI型アレルギー)において重要な働きを担うIgE抗体の産生は、Th2細胞の産生するサイトカインであるIL−4などにより促進される。一方、Th1細胞の産生するサイトカインであるIFN−γはTh2細胞の働きを抑える作用がある。アレルギー患者はTh1/Th2バランスが崩れてTh2細胞の応答が高い状態にある。そこで、このTh1/Th2バランスを修正することによりアレルギー体質を改善することが期待されている。
【0004】
一方、穀物を発芽させることにより機能性成分が増加することが知られている。例えば、穀物の発芽に伴い増加する機能性成分として、アミノ酪酸(GABA)がよく知られている(特許文献1参照)。GABAは、神経伝達物質であり、精神安定作用、血圧降下作用、コレステロール増加抑制、中性脂肪蓄積抑制(肥満防止)、肝機能改善効果など、様々な効果があることが知られている。特許文献1には、米胚芽や小麦胚芽などをpH2.5〜7.5、処理温度50℃以下、処理時間20分〜24時間の条件で水に浸漬することにより得られたGABA含量を高めた食品素材について記載されているが、該食品素材やGABAの抗アレルギー効果についての記載はない。本発明者らがGABAの抗アレルギー効果について実際に評価したところでは、抗アレルギー効果は見出されなかった。
【0005】
また、メラトニンが、穀物内で発芽に伴い増加することが知られている(特許文献2参照)。メラトニンには、免疫賦活作用、抗ウイルス活性、抗癌作用などがあることが知られている。特許文献2には、穀物をpH2〜6、処理温度0〜35℃、処理時間3〜24時間の条件で発芽処理することにより、メラトニン含量及び/又は食物繊維含量を高めた発芽穀物について記載されており、穀物としてライ麦も記載されている。そこには発芽玄米のメラトニン含量が発芽ライ麦のそれより多いことが記載されているが、これら発芽穀物やメラトニンの抗アレルギー効果についての記載はない。本発明者らがメラトニンの抗アレルギー効果について実際に評価したところでは、抗アレルギー効果は見出されなかった。
【0006】
特許文献3には、穀物の種子を電解質溶液中に浸し、20〜30℃の温度で60〜100時間培養した電解質に富んだ発芽穀物について記載されている。特許文献3では、発芽処理によって生じる電解質のロスを防止するために、穀物を電解質溶液に長時間浸漬するものである。
【0007】
【特許文献1】特開平7−213252号公報
【特許文献2】WO2002/071873号公報
【特許文献3】特開平9−107904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、日常的に摂取できる主食と成り得る素材から得られる、抗アレルギー効果が高く且つ安全性が高い抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の穀物を発芽させて得られたものに優れたTh1/Th2バランス改善効果が発現すること、そしてこの改善効果は発芽の程度に依存することを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、発芽ライ麦及び/又はその加工物を含有する抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品、好ましくは芽の長さが1mm以上15mm以下、より好ましくは芽の長さが3mm以上10mm以下の発芽ライ麦及び/又はその加工物を含有する抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品は、抗アレルギー効果が高く、且つ穀物として食されているライ麦から得られるものであるため、日常的に主食に添加することもできる安全な抗アレルギー作用を有する穀物素材として利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品の有効成分である発芽ライ麦は、芽の長さが0.5mm以上15mm以下のものが好ましく、より好ましくは芽の長さが1mm以上15mm以下、さらに好ましくは1mm以上10mm以下、最も好ましくは3mm以上10mm以下のものである。
発芽ライ麦は、その抗アレルギー効果が発芽の程度に依存し、芽の長さが1mm以上15mm以下のもの、特に芽の長さが3mm以上10mm以下のものに、優れた抗アレルギー効果が存する。
【0012】
上記発芽ライ麦を得るための発芽処理方法としては、特に制限されるものではないが、水(水道水や地下水などの一般水、蒸留水、滅菌水など)を使用した発芽処理方法が好ましく、例えば、ライ麦穀粒を水に浸漬して休眠打破した後、インキュベーター中に保持して発芽させる方法が好ましい。
この方法の場合、発芽処理時間は、浸漬水の温度やインキュベーター中での保持温度によっても異なるが、通常、好ましくは24時間以上120時間以下、より好ましくは48時間以上96時間以下である。発芽処理時間が24時間未満であると、発芽の程度が不十分であり、優れた抗アレルギー効果を得難い。浸漬水の温度は、好ましくは2〜40℃、より好ましくは4〜20℃であり、また、インキュベーター中での保持温度は、好ましくは2〜40℃、より好ましくは4〜25℃である。
【0013】
ライ麦は、その産地や品種などに特に制限されるものではなく、発芽処理に際しては、水洗して夾雑物を除去し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液などで滅菌しておくことが好ましい。
発芽処理後、得られた発芽ライ麦は、そのまま抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品の原料として使用することができるが、剤型や食品の種類及び形態などに合わせて、凍結乾燥、熱風乾燥、熱処理、粉砕処理、分級処理、加水混合処理などの加工処理を適宜施した加工物としてから使用することが好ましい。
また、発芽ライ麦は、抗アレルギー効果の観点からは芽及び根を除去したものの方が好ましいが、芽及び根を除去しなくてもよく、また冷蔵保存や冷凍保存したものを使用することもできる。
【0014】
本発明の抗アレルギー剤は、上記発芽ライ麦及び/又はその加工物、並びに必要に応じて薬学的に許容される種々の担体、賦形剤、その他の添加剤、その他の成分を配合して製剤化したものである。本発明の抗アレルギー剤の剤型は、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などの経口剤であり、常法により製剤化することができる。また、他の成分として、その他の抗アレルギー作用を有する成分、抗炎症薬、各種ビタミン類、生薬、ミネラル類を適宜配合することができる。
【0015】
また、本発明の抗アレルギー食品は、上記発芽ライ麦及び/又はその加工物を食品に添加したものである。添加対象の食品としては、パン類、麺類、タブレット、キャンディーなどの菓子類、清涼飲料、ジュース、栄養ドリンクなどの飲料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。食品への添加時機も、特に制限されるものではなく、食品の製造工程中に添加してもよく、製造された食品に添加してもよい。
【0016】
本発明の抗アレルギー剤及び抗アレルギー食品中の上記発芽ライ麦及び/又はその加工物の含有量は、特に制限されるものではなく、使用形態、抗アレルギー剤の剤型、食品の種類、投与又は摂取する者の症状や年齢性別などによって適宜変化させることができ、通常、1人1日当たりの上記発芽ライ麦及び/又はその加工物の投与量又は摂取量が2g〜100gとなるように含有させることが好ましい。
【実施例】
【0017】
次に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を挙げるが、本発明は、以下の実施例に制限されるものではない。
【0018】
実施例1(発芽ライ麦の製造)
ライ麦穀粒1kgを水洗して夾雑物を除去し、1%次亜塩素酸ナトリウム水溶液で滅菌した後、洗浄し、水5kgに4℃で12時間浸漬させ休眠打破を行った。その後、水切りし、20℃に保ったインキュベーター中で発芽させ、芽の長さが0.5mm(インキュベート時間:12時間)、1mm(インキュベート時間:24時間)、3mm(インキュベート時間:48時間)、5mm(インキュベート時間:72時間)、10mm(インキュベート時間:96時間)及び15mm(インキュベート時間:120時間)の発芽ライ麦をそれぞれ得た。
【0019】
実施例2(Th1/Th2バランス改善効果の評価)
実施例1で得られた発芽の程度の異なる発芽ライ麦について、以下の試験方法により、Th1細胞のマーカーとなるIFN−γの産生量、Th2細胞のマーカーであるIL−4の産生量を評価した。未発芽(芽の長さ0mm)のライ麦についても同様に評価した。その結果を図1及び図2に示した。
【0020】
試験方法
発芽ライ麦を凍結乾燥した後、粉砕し、100メッシュの篩(目開き150μm)を通過させた発芽ライ麦粉を試料として試験に供した。
オボアルブミン(OVA)特異的T細胞レセプター発現マウス(DO11.10 マウス)から脾臓を採取し、磨砕してセルストレイナーを通し脾臓細胞浮遊液を得た後、塩化アンモニウム溶液で赤血球を溶解させた。この脾臓細胞を、ウシ胎児血清:FCS(Fetal Calf Serum)を5%添加した日本水産製RPMI培地10mlで2回洗浄し、最終的に5%FCS入りRPMI培地1mlに懸濁した。懸濁液中の細胞数を計測し、2.5×106cells/mlになるように、5%FCS入りRPMI培地で希釈し、各ウエル100μlずつ96穴プレートにまいた。
5%FCS入りRPMI培地で試料を40μg/mlになるように調製し、その内50μlを上記96穴プレートに加え、さらにOVAを2mg/ml含有するRPMI培地を50μlずつ加え、CO2 インキュベーターで7日間培養した。
対照区として5%FCS入りRPMI培地50μlとOVAを2mg/ml含有するRPMI培地を50μlずつ対照ウエルに加え、同様に処理した。
培養上清を回収し、ELISA法によりIFN−γ抗体量を定量し、IFN−γの産生量を調べ、対照区の値と比較した。また、IL−4抗体量を定量し、IL−4の産生量を調べ、対照区の値と比較した。
【0021】
図1及び図2から次のことが明らかである。IFN−γは、ライ麦粉未添加の対照区では13.3±4.1ng/ml産生されていたのに対し、未発芽のライ麦粉を添加した区では対照区より産生量が減少したが、発芽ライ麦粉を添加した区ではいずれも産生量が増加した。特に、芽の長さが3mmの発芽ライ麦粉を添加した区では26.4±0.6ng/mlのIFN−γが産生されており、評価した試料の中では最も高い値を示した(図1)。
一方、IL−4は、ライ麦粉未添加の対照区では58.8±19.1pg/mlであったのに対し、発芽ライ麦粉を添加した区ではいずれも産生量が減少した。特に、芽の長さが3mmの発芽ライ麦粉を添加した区ではIL−4産生量が27.8±10.8pg/mlに減少しており、評価した試料の中では最も低い値を示した(図2)。
これらの結果から、発芽ライ麦がTh1/Th2バランスを改善し、ヘルパーT細胞のTh2細胞への分化を抑制することが示された。また、その効果は、発芽の程度に依存し、芽の長さが1mmから15mmで優れた効果を示し、特に芽の長さが3mmから10mmで効果が高いことが明らかになった。
【0022】
実施例3(他穀物との比較)
発芽ライ麦と各種の発芽穀物(発芽大豆、発芽玄米、発芽キヌア、発芽アマランサス)との活性の比較を行った。比較試験は、下記の表1に示した製造元から入手した発芽ライ麦及び発芽穀物を凍結乾燥した後、粉砕し、100メッシュの篩(目開き150μm)を通過させた発芽穀物粉を試料として、実施例2に記載した試験方法に供し、IFN−γの産生量及びIL−4の産生量を調べ、各々の発芽穀物粉未添加の対照区の値と比較することにより行った。この比較試験の結果を図3及び図4に示した。図3には、Th1細胞のマーカーとなるIFN−γの産生量を、対照区に対する比(%)として示した。図4には、Th2細胞のマーカーであるIL−4の産生量を、対照区に対する比(%)として示した。
【0023】
【表1】

【0024】
図3及び図4から次のことが明らかである。発芽ライ麦は、評価した発芽穀物の中では、IFN−γ産生量が最も高く(図3)、IL−4産生量が最も低く(図4)、GABAを大量に含む発芽大豆やメラトニンを発芽ライ麦より多く含むとされる発芽玄米(特許文献2参照)などと比較して、IFN−γ産生能が非常に高く、かつIL−4産生を抑制することが示された。このことから、発芽ライ麦は、発芽穀物の中でもTh1/Th2バランス改善能が特に高いことが分かる。
【0025】
実施例4(鼻汁モルモット試験)
1群10匹のモルモット(Slc:Hartley) を2群用意し、一方の群に、5%アラビアゴム溶液に懸濁した試料(発芽ライ麦粉)を1000mg/kg/日で28日間強制経口投与した。このモルモットの両鼻前庭に10%トルエンジイソシアネート(TDI)溶液に浸した細軸綿棒を10秒間接触させ、感作を行った。この操作は試料摂取開始1日目から1日1回、5日間連続して行った。感作開始から28日後に5%TDI溶液に浸した細軸綿棒をモルモットの両鼻前庭に10秒間接触させ鼻汁を誘発した。誘発開始から15分間の鼻汁を脱脂綿に吸収させ、密栓マイクロチューブにいれて重量を測定した。また、もう1群10匹のモルモットには、発芽ライ麦粉を摂取させなかった以外は前記と同様の感作を行い、やはり感作開始から28日後に同様に鼻汁を誘発させ、その重量を測定した。それぞれの群10匹のモルモットの鼻汁重量を平均した結果を図5に示す。試料の発芽ライ麦粉としては、実施例1と同様にして製造した芽の長さが3mmの発芽ライ麦を、凍結乾燥した後、粉砕し、100メッシュの篩(目開き150μm)を通過させた発芽ライ麦粉を使用した。
図5に示すように、対照区(発芽ライ麦粉未摂取群)では鼻汁量が154.1±13.5mgであったのに対し、発芽ライ麦粉摂取群では62.3±10.9mgであり、発芽ライ麦は有意に鼻汁量を減少させた。
【0026】
実施例5(硬カプセル剤)
実施例1で得られた発芽ライ麦粉(芽の長さ3mm) 10 g
微結晶セルロース 55 g
トウモロコシデンプン 25 g
乳糖 30 g
ポリビニルピロリドン 4 g
ステアリン酸マグネシウム 1 g
合計 125 g
上記成分を常法により顆粒化した後、ゼラチン硬カプセルに充填する。
【0027】
実施例6(散剤)
実施例1で得られた発芽ライ麦粉(芽の長さ3mm) 50 g
微結晶セルロース 600 g
トウモロコシデンプン 300 g
ポリビニルピロリドン 50 g
合計 1000 g
実施例1で得られた発芽ライ麦粉、微結晶セルロース及びトウモロコシデンプンをポリビニルピロリドンと混合し、常法により散剤とする。
【0028】
実施例7(顆粒剤)
実施例1で得られた発芽ライ麦粉(芽の長さ3mm) 10 g
乳糖 130 g
トウモロコシデンプン 87 g
ポリビニルピロリドン 8 g
L−メントール 15 g
軽質無水ケイ酸 5 g
合計 255 g
上記の処方で、実施例1で得られた発芽ライ麦粉、乳糖、トウモロコシデンプン及びポリビニルピロリドン水溶液を混合し、造粒機にて攪拌下加熱造粒する。冷却後、粒度500μm以下に篩分けし、L−メントールを加えた後、無水ケイ酸を加え混合し、分包(1. 0g)して顆粒剤とする。
【0029】
実施例8(キャンディー)
砂糖 50 g
水飴 33 g
クエン酸 2 g
香料 0. 2g
実施例1で得られた発芽ライ麦粉(芽の長さ3mm) 1. 5g
水 残
合計 100. 0g
砂糖、水飴及び水を鍋に入れて煮沸して溶解させ、煮沸温度が125℃に達した後、火から下ろし、香料、実施例1で得られた発芽ライ麦粉を添加する。撹拌しながら冷却板に流し込み、80℃まで冷却した後に、棒状にして適当な長さに切断して、一粒当たり3.33gのキャンディーを製造する。
【0030】
実施例9(ロールパン)
小麦粉(強力粉)135g及び実施例1で得られた発芽ライ麦粉(芽の長さ3mm)15gとドライイースト2gを混ぜる。別に、砂糖20g、食塩3g、脱脂粉乳6gを温湯70gに溶かし、鶏卵1個を添加してよく混ぜる。これを小麦粉及び発芽ライ麦粉とドライイーストとの混合物に加え、手でよくこねた後、バター40gを加えてさらに手でよくこね、8個のロールパン生地を作る。次いで、発酵させた後、表面に溶き卵を塗り、オーブンにて180℃で約15分焼成し、ロールパンを製造する。このロールパンは、外観、味、食感とも通常品と遜色のないものであった。このロールパンは、1個当たり実施例1で得られた発芽ライ麦粉を約1.88g含有する。
【0031】
実施例10(うどん)
水150gに食塩15gを分散させたものを、実施例1で得られた発芽ライ麦粉(芽の長さ3mm)15g及び小麦粉(中力粉)285gに良く混ぜた後、 こねて寝かす。この後、生地を延伸し、幅約5mmで切断してうどんを製造する。これを沸騰したお湯で約10分茹でたところ、外観、味、食感ともに良好であった。このうどんは、1食分当たり実施例1で得られた発芽ライ麦粉を約1.8g含有する。
【0032】
実施例11(青汁)
実施例1で得られた発芽ライ麦粉(芽の長さ3mm)15gとオーガニック青汁(日清ファルマ社製)585gを良く混ぜ、この後、1食分当たり約3gのスティック包装の青汁を得る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施例2における発芽の程度の異なるライ麦粉を添加したときのIFN−γ(Th1細胞マーカーサイトカイン)産生量を示した図である。横軸の下の数値は発芽ライ麦の芽の長さを示している。
【図2】実施例2における発芽の程度の異なるライ麦粉を添加したときのIL−4(Th2細胞マーカーサイトカイン)産生量を示した図である。横軸の下の数値は発芽ライ麦の芽の長さを示している。
【図3】実施例3において各発芽穀物粉を添加したときのIFN−γ産生量(対照区に対する比)を示した図である。
【図4】実施例3において各発芽穀物粉を添加したときのIL−4産生量(対照区に対する比)を示した図である。
【図5】実施例4において発芽ライ麦粉を経口投与したモルモットのアレルギー誘導時(試験最終日)の鼻汁分泌量を示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発芽ライ麦及び/又はその加工物を含有する抗アレルギー剤又は抗アレルギー食品。
【請求項2】
発芽ライ麦の芽の長さが1mm以上15mm以下である請求項1に記載の抗アレルギー剤又は抗アレルギー食品。
【請求項3】
発芽ライ麦の芽の長さが3mm以上10mm以下である請求項1に記載の抗アレルギー剤又は抗アレルギー食品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−208099(P2008−208099A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48459(P2007−48459)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000226998)株式会社日清製粉グループ本社 (125)
【Fターム(参考)】