説明

抗凝血薬として用いるクマリン誘導体

【課題】代謝的薬物解毒系によってより容易に代謝される化合物、抗凝血薬として用いるクマリン誘導体(ワルファリン)の提供。
【解決手段】化合物の構造内にエステルを含むよう設計されたワルファリン類似体。薬物の毒性を低下させる方法として、薬物にエステル基を導入する。また、血清または細胞内ヒドロラーゼおよびエステラーゼによって代謝される、エステル含有ワルファリン、類似体の薬学的組成物を凝血障害の治療法に用いる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願に対する相互参照
本出願は2001年4月24日提出の米国仮出願第60/286,079号の恩典を主張する。
【0002】
発明の背景
ワルファリン(クマリン)はビタミンK依存性凝固因子を阻害することによって作用する抗凝血薬である。ワルファリン型の化合物は、典型的には、3-(a-アセトニルベンジル)-4-ヒドロキシクマリン(クマジン)などの4-ヒドロキシクマリンの誘導体である。クマジンおよび他のクマリン抗凝血薬は、第II、VII、IXおよびX因子を含む、ビタミンK依存性凝固因子の合成を阻害する。抗凝血蛋白質CおよびSもワルファリン抗凝血薬によって阻害される。ワルファリンはビタミンK1エポキシドの再生を阻害することによって凝固因子合成を妨害すると考えられている。
【0003】
抗凝血作用は一般に投与後約24時間で見られ、ワルファリンは一回投与で2から5日間有効である。抗凝血薬は定着した血栓に対して直接の効果はなく、虚血性の組織損傷を回復することはないが、抗凝血薬治療は生成した凝血塊の拡大を予防すること、および/または二次的血栓塞栓性合併症を予防することが意図されている。これらの合併症は重篤で、致死的となりうる続発症を引き起こすこともある。
【0004】
ワルファリンは、典型的には、心房性細動を患っている入院患者の治療に用いられる。そのような治療は全身性血栓塞栓症および卒中の発生率を低下させる。FDAはワルファリンを下記の適応に対して認可している:1)静脈血栓および肺塞栓症の治療または予防、2)心房性細動および/または心臓弁置換術に伴う血栓塞栓性合併症、ならびに3)心筋梗塞後の死亡、再発性心筋梗塞、および卒中または全身塞栓症のリスク低下。
【0005】
ワルファリン投与にはいくつかの有害作用が伴う。これらには、任意の組織または臓器からの致死的または非致死的出血、および麻痺などの出血合併症が含まれる。他の有害作用には、知覚異常、頭痛、胸部腹部、関節、筋肉もしくは他の疼痛、眩暈、息切れ、呼吸もしくは嚥下困難、不明な腫脹、虚弱、低血圧、または不明なショックが含まれる。報告された他の有害反応には、過敏/アレルギー反応、全身性コレステロール微小塞栓症、紫趾症候群、肝炎、胆汁うっ滞性肝損傷、黄疸、肝酵素上昇、脈管炎、浮腫、発熱、発疹、水胞性発疹を含む皮膚炎、じんま疹、痙攣を含む腹痛、膨満/鼓腸、疲労、嗜眠、倦怠、無力症、悪心、嘔吐、下痢、疼痛、頭痛、眩暈、味覚障害、掻痒、脱毛、寒冷不耐性、ならびに冷感および悪寒を含む知覚異常が含まれる。
【0006】
薬物毒性はヒトおよび動物の治療において考慮すべき重要な事項である。薬物投与が原因の毒性副作用には軽度の発熱から死亡に至る範囲の様々な状態が含まれる。薬物療法は治療プロトコルの利益が治療に伴う可能性のあるリスクよりも重要である場合にのみ正当とされる。医師が考量する因子には、用いる薬物の質的および量的影響、ならびに薬物を個体に提供しなかった場合の結果が含まれる。考慮する他の因子には、患者の健康状態、疾患の病期およびその進行歴、ならびに薬物に伴ういかなる既知の有害作用も含まれる。
【0007】
薬物毒性は個体の治療において考慮すべき重要な事項であることに留意することが大事である。薬物投与が原因の毒性副作用には軽度の発熱から死亡に至る範囲の様々な状態が含まれる。薬物療法は治療プロトコルの利益が治療に伴う可能性のあるリスクよりも重要である場合にのみ正当とされる。医師が考量する因子には、用いる薬物の質的および量的影響、ならびに薬物を個体に提供しなかった場合の結果が含まれる。考慮する他の因子には、患者の臨床知識、疾患およびその進行歴、ならびに薬物に伴ういかなる既知の有害作用も含まれる。
【0008】
薬物の消失は、薬物への代謝活動およびその後の体内からの薬物排出による。代謝活動は、脈管供給内および/または細胞区画もしくは臓器内で起こりうる。肝臓は主な薬物代謝部位である。代謝過程は合成および非合成反応(ractions)に分けることができる。非合成反応では、薬物は酸化、還元、加水分解、または前述の過程の任意の組み合わせによって化学的に変化させられる。これらの過程は総称して第I相反応と呼ぶ。
【0009】
第II相反応は合成反応または抱合としても知られており、ここでは親薬物、またはその中間代謝産物は内在性基質と組み合わされて付加または抱合産物を生じる。合成反応で生じる代謝産物は、典型的には、極性がより高く、生物活性がより低い。その結果、これらの代謝産物は腎臓(尿中)または肝臓(胆汁中)を介してより容易に排出される。合成反応にはグルクロン酸抱合、アミノ酸抱合、アセチル化、硫酸抱合(sulfoconjugation)、およびメチル化が含まれる。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、安全で有効な抗凝血治療のための材料および方法を提供する。好ましい態様において、本発明は治療用の抗凝血化合物を提供する。本発明の化合物は、高リスク集団を治療するために用い、それにより症状の軽減をもたらし、生活の質を改善し、急性および長期合併症を予防し、致死率を低下させ、かつ随伴障害を治療することができる。
【0011】
都合のよいことに、本発明は生理的代謝的薬物解毒系によって容易に代謝される化合物を提供する。特に、好ましい態様において、本発明の治療用化合物は、これらの化合物の治療上の利益提供能力を減ずることはないが、これらの化合物をヒドロラーゼ、特に血清および/または細胞質ゾルエステラーゼによる分解に対してより感受性にするエステル基を含む。本発明は、抗凝血治療を必要とする個体にこれらの化合物を投与する段階を含む治療法をさらに提供する。
【0012】
さらなる態様において、本発明は、本発明の治療用化合物がエステラーゼの作用を受けたときに生成する分解産物にも関する。これらの分解産物を本明細書に記載のとおりに用いて、治療用化合物の患者からのクリアランスをモニターすることができる。
【0013】
さらなる態様において、本発明は、本発明の治療用化合物の合成法を提供する。
【0014】
本発明は凝血障害治療のための材料および方法を提供する。特に、本発明は代謝的薬物解毒系によって容易に代謝される化合物を提供する。特に、本発明はヒドロラーゼ、特に血清および/または細胞質ゾルエステラーゼによる分解に対して感受性の化合物を提供する。本発明は凝血障害の治療法にも関する。
【0015】
本発明は、代謝的薬物解毒系によってより容易に代謝される化合物にも関する。本発明は凝血障害の治療法にも関する。特に、本発明はヒドロラーゼ、特に血清および/または細胞質ゾルエステラーゼによる分解に対してより感受性になるよう設計された薬物の類似体、ならびに個体にこれらの類似体を投与する段階を含む治療法も提供する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な開示
本発明は抗凝血治療のための材料および方法を提供する。都合のよいことに、本発明の治療用化合物は保存中に安定であるが、抗凝血治療に利用することができる他の薬物に比べて、生理的環境では半減期が短く、したがって、本発明の化合物は副作用および毒性の発生率をより低く抑えて用いることができる。
【0017】
本発明の好ましい態様において、抗凝血治療を提供する際に有用で、エステラーゼの作用を受け、それにより化合物を分解し、治療した個体からのその効率的除去を促進するエステル基を含む治療用化合物が提供される。好ましい態様において、治療用化合物は第I相薬物解毒系によって代謝される。
【0018】
本発明のさらなる局面は、本発明の治療用化合物がエステラーゼの作用を受けたときに生成する分解産物にも関する。これらの分解産物の尿中または血清中の存在を用いて、治療用化合物の患者からのクリアランス速度をモニターすることができる。
【0019】
本発明は、本発明の独特で有利な治療用化合物の合成法をさらに提供する。特に、治療用物質(標的薬物)にエステル基を導入することを含む、毒性のより低い治療用物質の産生法が教示される。エステル結合は、標的薬物の製造法において好都合な部位で化合物に導入することができる。加えて、薬物のエステルの位置での切断を担うヒドロラーゼまたはエステラーゼの加水分解活性を妨害または促進する側鎖の付加によって、エステル結合の感受性を操作することもできる。そのような側鎖の付加法、ならびに側鎖自体は当業者には公知で、本明細書に提供される指標を用いて容易に実行することができる。
【0020】
本発明は、抗凝血治療を必要とする個体にエステル化クマリン類似体の治療上有効な量を投与する段階を含む、抗凝血治療をさらに提供する。したがって、本発明はエステル化クマリン類似体およびこれらのエステル化化合物の薬学的組成物を提供する。好ましい態様において、患者はヒトであるが、動物も治療することができる。
【0021】
有害な薬物-薬物相互作用(DDI)、肝機能検査(LFT)値の上昇、およびトルサード・ド・ポアンツ(TDP)につながるQT延長が、薬物候補がFDA認可を受けられない三つの主な理由である。これらの原因はすべて、ある程度までは代謝によるものである。構造に組み込まれた酸化的および非酸化的の二つの代謝経路を有する薬物は、医薬品産業において非常に望ましい。酸化的代謝経路の一つが飽和状態または機能しなくなった場合に、代わりの非酸化的経路が治療される被検者に代替の薬物解毒経路(逃避経路)を提供する。逃避代謝経路を提供するために二重の代謝経路が必要である一方で、DDI、TDP、およびLFT上昇に関して安全な薬物を得るための他の特徴が必要とされている。
【0022】
二つの代謝経路を有することに加えて、薬物は、蛋白質レベルでのDDIの場合に未結合の薬物の血中レベルが危険なレベルにまで上昇しないように、迅速な代謝クリアランス(短い代謝半減期)を有していなければならない。また、薬物の代謝半減期が長すぎる場合、ここでもCYP450系が主な排出経路となり、したがって元の設計目的が無効となる。投与時の高いピーク濃度および急速な血中レベル低下を避けるために、そのような薬物は経時的に一定で制御可能な血中レベルが得られる送達系を用いて投与する必要もある。
【0023】
本発明の化合物は一つまたは複数の下記の特徴または性質を有する:
1. 本発明の化合物はCYP450および非酸化的代謝酵素または酵素系の両方によって代謝される;
2. 本発明の化合物は短い(4時間まで)非酸化的代謝半減期を有する;
3. 化合物の経口バイオアベイラビリティは標準的経口製剤を用いた経口投与に見合っているが、化合物、およびその組成物は、経時的に一定で制御可能な血中レベルが得られる任意の送達系を用いて投与することもできる;
4. 本発明の化合物は加水分解酵素によって非酸化的に切断することができる加水分解可能な結合を含む;
5. 本発明の化合物は小規模および大規模化学合成の標準的技術を用いて製造することができる;
6. 本発明の化合物の一次代謝産物は、化合物の非酸化的代謝によって生じる;
7. 一つまたは複数の一次代謝産物は、親薬物の溶解性にかかわらず、生理的pHで水溶性で、親化合物に比べて有意に低い薬理活性を有する;
8. 一つまたは複数の一次代謝産物のIKR(HERG)チャネルでの阻害活性は、親薬物の電気生理学的性質にかかわらず、血漿中の親薬物の通常の治療濃度では無視できるものである(例えば、代謝産物の濃度はIKRチャネルでの活性が観察されるには、親化合物の通常の治療濃度の少なくとも5倍高くなければならない);
9. 本発明の化合物、ならびにその代謝産物は、他の薬物と同時投与した場合に代謝性DDIを引き起こさない;
10. 本発明の化合物、ならびにその代謝産物は、単独で投与した場合に、LFT値を上昇させない。
【0024】
いくつかの態様において、本発明は前述の特徴または性質の任意の二つを有する化合物を提供する。他の態様は、前述の性質または特徴の少なくとも任意の三つを有する化合物を提供する。もう一つの態様において、化合物、およびその組成物は前述の特徴または性質の少なくとも四つの任意の組み合わせを有する。もう一つの態様は、前述の特徴または性質の五つから10の任意の組み合わせを有する化合物を提供する。好ましい態様において、本発明の化合物は10の特徴または性質すべてを有する。
【0025】
様々な態様において、本発明の化合物の一つまたは複数の一次代謝産物のIKR(HERG)チャネルでの阻害活性は、親薬物の電気生理学的性質にかかわらず、血漿中の薬物の通常の治療濃度では無視できるものである。すなわち、代謝産物の濃度はIKRチャネルでの活性が観察されるには、親化合物の通常の治療濃度の少なくとも5倍高くなければならない。好ましくは、代謝産物の濃度は、IKRチャネルでの活性が観察されるには、親化合物の通常の治療濃度の少なくとも10倍高くなければならない。
【0026】
本発明の化合物は主に、それらの構造中に組み込まれた加水分解可能な結合を介して、内在性加水分解酵素により代謝される。この代謝経路からの一次代謝産物は水溶性で、他の医薬品(薬物)と共に投与した場合、DDIを示さないか、またはDDIの発生率が低い。本発明の化合物に組み込むことができる加水分解可能な結合の非限定的例には、アミド、エステル、炭酸エステル、リン酸エステル、硫酸エステル、尿素、ウレタン、グリコシド、またはヒドロラーゼによって切断されうる他の結合が含まれる。
【0027】
本明細書に開示される化合物の他の修飾は、当業者であれば容易に行うことができる。したがって、例示した化合物の類似体および塩は本発明の範囲内である。本発明の化合物について知識を有する熟練化学者であれば、入手可能な基質から公知の方法を用いてこれらの化合物を合成することができる。本明細書において用いられる「類似体」なる用語は、もう一つの化合物と実質的に同じであるが、例えば、他の側鎖を付加することにより修飾されていてもよい化合物を意味する。本明細書において用いられる「類似体」なる用語は、もう一つの化合物と実質的に同じであるが、化合物内の特定の位置で原子または分子置換されている化合物も意味する。
【0028】
例示した化合物の類似体は、一般に知られている標準的反応を用いて容易に調製することができる。これらの標準的反応には水素化、メチル化、アセチル化、および酸性化が含まれるが、これらに限定されることはない。例えば、本発明の範囲内の新しい塩は、適当な量の鉱酸、例えばHCl、H2SO4など、または強有機酸、例えば、ギ酸、シュウ酸などを加えて親化合物の酸付加塩またはその誘導体を形成することにより生成することができる。また、合成型反応を公知の方法に従って用いて例示化合物内の様々な基を付加または修飾し、本発明の範囲内の他の化合物を製造することもできる。
【0029】
好ましい態様において、本発明は下記の式Iを有する化合物を提供する:
【化1】

式中:
Xは、それぞれの出現時に独立に、COOR1またはR2で選択的に置換された水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
R1は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリールである。
R2
【化2】

である。
Yは、それぞれの出現時に独立に、COOR5で選択的に置換された(CHR3)nCOOR4(n=1から3)またはアリールである。
R3は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールである。
R4は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールである。
R5は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールである。
XおよびYは、XがOHであり、YがO-安息香酸である場合には、一緒になってブチロラクトンを形成することもできる。
【0030】
本明細書において言及される「低級アルキル」とはC1〜8アルキルを意味する。本明細書において用いられる「アリール」とは任意の芳香族基を意味する。
【0031】
本明細書において特に例示するのは下記の化合物である:
【化3】

3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-3-フェニル-プロピオン酸
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-3-フェニル-プロピオン酸メチルエステル
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-3-フェニル-プロピオン酸エチルエステル
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-3-フェニル-プロピオン酸n-プロピルエステル
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-3-フェニル-プロピオン酸n-ブチルエステル
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-3-フェニル-プロピオン酸2-ブチルエステル
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-3-フェニル-プロピオン酸イソプロピルエステル
3-シクロヘキシル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸
3-シクロヘキシル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル
3-シクロヘキシル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸エチルエステル
3-シクロヘキシル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸n-プロピルエステル
3-シクロペンチル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸
3-シクロペンチル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル
3-シクロペンチル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸エチルエステル
3-シクロペンチル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸n-プロピルエステル
3-プロピル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸
3-プロピル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル
3-プロピル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸エチルエステル
3-プロピル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸n-プロピルエステル
【化4】

(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸
(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸メチルエステル
(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸エチルエステル
(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸n-プロピルエステル
(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸2-プロピルエステル
(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸n-ブチルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-酪酸
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-酪酸メチルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-酪酸エチルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-酪酸n-プロピルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-酪酸イソプロピルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-酪酸n-ブチルエステル
【化5】

4-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸
4-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸メチルエステル
4-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸エチルエステル
4-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸n-プロピルエステル
4-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸n-ブチルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸メチルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸エチルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸n-プロピルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸n-ブチルエステル
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸メチルエステル
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸エチルエステル
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸n-プロピルエステル
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸n-ブチルエステル
【化6】

2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸
2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル
2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸エチルエステル
2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸n-プロピルエステル
2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸n-ブチルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-酪酸
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-酪酸メチルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-酪酸エチルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-酪酸n-プロピルエステル
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-酪酸n-ブチルエステル
【化7】

4-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸
4-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸メチルエステル
4-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸エチルエステル
4-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸n-プロピルエステル
4-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸n-ブチルエステル
3-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸
3-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸メチルエステル
3-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸エチルエステル
3-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸n-プロピルエステル
3-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸n-ブチルエステル
2-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸
2-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸メチルエステル
2-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸エチルエステル
2-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸n-プロピルエステル
2-[(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-(4-ヒドロキシ-1-オキソ-1H-イソクロメン-3-イル)-メチル]-安息香酸n-ブチルエステル
【化8】

3-(1-ヒドロキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-ナフタレン-2-イル)-3H-イソベンゾフラン-1-オン
【0032】
式II〜VIIにおいて、「R」は例示した化合物、ならびに式Iの「X」の定義と矛盾なく定義される。
【0033】
本発明は新規クマリン誘導体の製造法も提供する。合成スキームの例は下記のとおりである:
【0034】
スキーム1はC-3置換4-ヒドロキシクマリンの例示的合成を提供する。塩基存在下、適当に置換されたブロモ酢酸エステルおよび4-ヒドロキシクマリンからOおよびC-3アルキル化4-ヒドロキシクマリンの混合物が得られ、これらは容易に分離できる。
【0035】
スキーム2はR1がアリール基である場合のC-3置換4-ヒドロキシクマリンの代替合成を提供する。4-ヒドロキシクマリンおよび芳香族アルデヒドをトリエチルアミンおよびギ酸の混合物(モル比2:5)中で加熱して3-ベンジル-4-ヒドロキシクマリンを得ることができ、これを次いで2.2当量のBuLiで処理し、二酸化炭素で反応停止して、クマリン置換フェニル酢酸が得られる。酸を濃硫酸存在下、様々なアルコールで処理することにより、対応するエステルを得ることができる。
【0036】
スキーム3はクロメン-3-イル-プロピオン酸の合成を例示する。4-ヒドロキシクマリン、適当なアルデヒドおよびメルドラム酸を酢酸アンモニウム存在下、EtOH中で処理して置換プロピオン酸エステルを得ることができ、これを次いで2当量のLDAおよびアルキル化剤で処理してクロメン-3-イル-プロピオン酸エステルを得ることができる。
【0037】
スキーム1
【化9】

【0038】
スキーム2
【化10】

【0039】
スキーム3
【化11】

【0040】
抗凝血性を有する7-ヒドロキシクマリンの誘導体産生のための例示的反応スキームを以下に示す。4-ヒドロキシ-3-(3-メトキシ-3-オキソ-1-フェニルプロピル)-2H-1-ベンゾピラン-2-オン(3)の合成を、無水エタノール中、ナトリウムエトキシド存在下、還流温度で16時間の4-ヒドロキシクマリン(1)およびトランス-ケイ皮酸メチル(2)のマイケル縮合により実施する。
【化12】

【0041】
安息香酸ピペリジニウム存在下、4-ヒドロキシクマリン(1)およびベンズアルデヒド(4)のクネーフェナーゲル反応により、ベンザル付加物(5)を得る。トルエン中、塩基としてのDBU存在下での、(5)およびエトキシカルボニルメチルジメチルスルフィドのマイケル付加により、シクロプロパン誘導体(6)を得る。無水エタノール中、ナトリウムエトキシドを用いての(5)およびマロン酸ジエチルのマイケル付加により、(7)を得る。
【化13】

【化14】

【化15】

【0042】
本発明はさらに、凝血障害治療のための鏡像異性体として単離された化合物、および化合物を含む組成物にも関する。本発明の化合物の単離鏡像異性体は実質的にお互いを含まない(すなわち、鏡像異性体過剰)。すなわち、化合物の「R」体は化合物の「S」体を実質的に含まず、したがって鏡像異性体として「S」体を超過している。反対に、化合物の「S」体は化合物の「R」体を実質的に含まず、したがって鏡像異性体として「R」体を超過している。本発明の一つの態様において、単離された鏡像異性化合物は少なくとも約80%の鏡像異性体過剰率である。好ましい態様において、化合物は少なくとも約90%の鏡像異性体過剰率である。より好ましい態様において、化合物は少なくとも約95%の鏡像異性体過剰率である。さらにより好ましい態様において、化合物は少なくとも約97.5%の鏡像異性体過剰率である。最も好ましい態様において、化合物は少なくとも約99%の鏡像異性体過剰率である。
【0043】
本発明は凝血障害の治療法であって、治療を必要とする個体に本発明のエステル化ワルファリン類似体の治療上有効な量を投与する段階を含む方法も提供する。本発明のワルファリン類似体は、獣医学およびヒトの両方の臨床状況における適用性を有する。さらに、本発明の化合物は、未修飾の親化合物(クマジン)と類似の治療特性を有する。したがって、開示される化合物の用量率および投与経路は当技術分野においてすでに用いられているものとほぼ同等で、当業者には公知である(例えば、Physicians' Desk Reference, 54th Ed., Medical Economics Company, Montvale, NJ, 2000または米国特許第5,856,525号を参照されたく、これらはその全体が参照として本明細書に組み込まれる)。
【0044】
本発明の化合物は、薬学的に有用な組成物を調製するための公知の方法に従って製剤することができる。製剤は、当業者には公知で容易に入手可能ないくつかの情報源に詳細に記載されている。例えば、E.W. MartinによるRemington's Pharmaceutical Scienceは本発明に関連して用いることができる製剤を記載している。一般に、本発明の組成物は、組成物の有効な投与を促進するために、一つまたは複数の生理活性化合物の有効量を適当な担体と組み合わせるように製剤することになる。
【0045】
本発明に従い、薬学的組成物は、有効成分として一つまたは複数の化合物の有効な量および一つまたは複数の非毒性の薬学的に許容される担体または希釈剤を含む。本発明において用いるためのそのような担体の例には、エタノール、ジメチルスルホキシド、グリセロール、シリカ、アルミナ、デンプン、ならびに等価の担体および希釈剤が含まれる。
【0046】
さらに、許容される担体は固体でも液体でもよい。固型製剤には、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤および分散性顆粒剤が含まれる。固体担体は希釈剤、着香剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤またはカプセル化材料としてはたらきうる一つまたは複数の物質であってもよい。
【0047】
開示される薬学的組成物は、適当な量の有効成分を含む単位用量に細分することもできる。単位用量剤形は、紙もしくはプラスティック容器またはバイアルもしくはアンプル内のパケット錠剤、カプセル剤、および散剤などの包装製剤であってもよい。また、単位用量は液体製剤であってもよく、または固体食物製品、チューインガム、もしくはロゼンジに組み込んで製剤することもできる。
【0048】
「個体」なる用語は、本発明の化合物を投与する単一の哺乳動物と定義される。哺乳動物は齧歯類、例えばマウスもしくはラット、ブタ、ウマ、ウサギ、ヤギ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、またはヒトでありうる。好ましい態様において、個体はヒトである。
【実施例】
【0049】
下記は本発明を実施するための方法を例示する実施例である。これらの実施例は限定的なものと解釈されるべきではない。特に記載のないかぎり、すべてのパーセンテージは重量によるもので、すべての溶媒混合比率は体積によるものである。
【0050】
実施例1 − 2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-酪酸エチルエステルの調製
4-ヒドロキシ-クロメン-2-オン(2.0g)および2-ブロモ酪酸エチル(2mL)のDMF溶液に、無水炭酸カリウム(8.5g)を加えた。得られた反応混合物を室温で72時間撹拌し、次いで水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮して、無色の油状物を得、これをカラムクロマトグラフィで精製して、2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-酪酸エチルエステルを白色固体で得た。MS:275[M-H]。
【0051】
実施例2 − 2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸エチルエステルの調製
4-ヒドロキシ-クロメン-2-オン(2.0g)、ホルムアルデヒド水溶液(37%、0.37g)、メルドラム酸(1.77g)および酢酸アンモニウム(0.95g)のエタノール(75mL)溶液を6時間加熱還流し、次いで室温まで冷却した。反応混合物を減圧濃縮して未精製物を黄色油状物で得、これをカラムクロマトグラフィで精製して、3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸エチルエステルを無色油状物で得た(1.2g)。
【0052】
3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸エチルエステルのTHF溶液に、-78℃でLDA(1.5M、3.05mL)を滴加した。滴加中に黄色沈殿が生成した。反応混合物を-78℃で15分間撹拌し、0℃まで昇温させて30分間撹拌し、その後BnBr(THF中0.24mL)を滴加した。反応混合物を室温まで昇温させ、12時間撹拌し、0℃まで冷却し、飽和塩化アンモニウムで反応停止し、EtOAcで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮して未精製の無色油状物とし、これをカラムクロマトグラフィで精製して、2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸エチルエステルを無色油状物で得た(250mg)。MS:351[M-H]。
【0053】
実施例3 − 2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸の調製
EtOH(1mL)中の2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸エチルエステル(160mg)に1N NaOH(1.36mL)を加えた。得られた混合物を50℃に加熱し、2時間撹拌し、室温まで冷却し、濃HCl/氷で酸性化し、エーテルで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、減圧濃縮して、2-ベンジル-3-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-プロピオン酸を淡黄色固体で得た(120mg)。MS:323[M-H]。
【0054】
実施例4 − (4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸エチルエステルの調製
ギ酸(16.5mL)にTEA(20.0mL)を氷冷しながら加えることによってギ酸トリエチルアンモニウム(TEAF)を調製した。TEAFにベンズアルデヒド(3.78mL)および4-ヒドロキシ-クロメン-2-オン(6.0g)を加え、得られた混合物を130〜140℃で3時間加熱し、室温まで冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮して、淡黄色固体を得た。未精製固体をEtOHから再結晶して3-ベンジル-4-ヒドロキシ-クロメン-2-オンを白色固体で得た(1.95g)。
【0055】
3-ベンジル-4-ヒドロキシ-クロメン-2-オン(2.0g)のTHF溶液に-78℃でBuLi(1.6M、11.4mL)を滴加し、その間に黄色沈殿が生成した。反応混合物を-78℃で30分間撹拌し、二酸化炭素ガスを10分間バブリングさせ、0℃まで加温し、飽和塩化アンモニウムで反応停止し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。水相を濃HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、減圧濃縮して、無色油状物を得、これは放置すると結晶化して、(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸を白色固体で得た(920mg)。MS:295[M-H]。
【0056】
(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸および触媒量の濃硫酸のEtOH溶液を5時間加熱還流し、室温まで冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、減圧濃縮して、(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)-フェニル-酢酸エチルエステルを無色油状物で得、これは放置すると結晶化した(910mg)。MS:323[M-H]。
【0057】
実施例5 − 4-ヒドロキシ-3-(3-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソベンゾフラン-1-イル)-クロメン-2-オンの調製
4-ヒドロキシ-クロメン-2-オン(650mg)および2-カルボキシベンジルアルデヒド(carboxybenzyladehyde)(300mg)のEtOH溶液を4時間加熱還流し、室温まで冷却し、次いで減圧濃縮して未精製油状物を得、これを水で希釈した。沈殿した4-ヒドロキシ-クロメン-2-オンをろ取した(490mg)。母液から固体の第二収量を回収し、熱EtOAcで粉砕し、ろ過して、4-ヒドロキシ-3-(3-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソベンゾフラン-1-イル)-クロメン-2-オンを白色固体で得た。MS:293[M-H]。
【0058】
実施例6 − 2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸メチルエステルの調製
4-ヒドロキシ-3-(3-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソベンゾフラン-1-イル)-クロメン-2-オン(60mg)のエタノール溶液に10%Pd/C(10mg)を加え、水素風船下で12時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ液を減圧濃縮して2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸を白色固体で得た(50mg)。MS:295[M-H]。
【0059】
2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸および触媒量の濃硫酸のMeOH溶液を5時間加熱還流し、室温まで冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、減圧濃縮して、2-(4-ヒドロキシ-2-オキソ-2H-クロメン-3-イルメチル)-安息香酸メチルエステルを白色固体で得た。MS:309[M-H]。
【0060】
実施例7 − マウスのインビボでの出血時間
体重22±2グラムの雄または雌ICRマウス3匹の群にそれぞれ試験物質を経口投与(30、10および3mg/kg)し、18、24および30時間後にそれぞれの尾の先端(0.5mm)の標準化横切を行った。マウスをホルダーに入れ、ただちにそれぞれの尾の端部2cmを37℃の食塩水を入れた試験管に浸けて垂直に吊した。次いで、15秒間の止血開始に要する時間を求める。最大カットオフ時間170秒を用いる。対照動物群に対し50パーセント以上(≧50%)の出血時間延長を有意と考えた。
【0061】
実施例8 − 選択された本発明の化合物
本発明は、エステラーゼ酵素によって代謝されるよう設計されたワルファリン類似体の産生で示される。例示的化合物には下記の式の構造が含まれる:
【化16】

【化17】

式中
R1は-CH2-COO-R5、-CH(COOR5)2からなる群より選択され;
R2はHであり;
R3はC1〜4アルキル、フェニル、およびベンジルからなる群より選択され;かつ
R4はHまたはハロゲンであり;かつ
R5はC1〜4アルキル、フェニル、およびベンジル基からなる群より選択される。
【0062】
本発明の他の態様は下記の式の化合物を企図する:
【化18】

【化19】

【化20】

式中、RはC1〜4アルキル、フェニル、およびベンジル基からなる群より選択され、 R4は前述の定義通りHまたはハロゲンである。
【0063】
本明細書に開示される化合物の修飾は、当業者であれば容易に行うことができる。したがって、例示した化合物の類似体、誘導体、および塩は本発明の範囲内である。本発明の化合物およびそれらの構造について知識を有する熟練化学者であれば、入手可能な基質から公知の方法を用いてこれらの化合物を合成することができる。
【0064】
本明細書において言及または引用されるすべての特許、特許出願、仮出願、および出版物は、それらが本明細書の明確な教示と矛盾しない程度まで、すべての図表を含むそれらの全体が参照として本明細書に組み込まれる。Synthetic Communication Journal (1993) 25:631-640に具体的に開示されるいかなる化合物も、本発明の化合物の範囲から特に除外される。
【0065】
本明細書に記載の実施例および態様は、例示のために示すにすぎず、当業者にはそれに照らして様々な改変または変更が示唆され、これらは本出願の精神および範囲内に含まれることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の特徴の少なくとも一つを有する抗凝血化合物:
a. 化合物はCYP450および非酸化的代謝酵素または酵素系の両方によって代謝される;
b. 化合物は短い(4時間まで)非酸化的代謝半減期を有する;
c. 化合物は加水分解酵素によって非酸化的に切断することができる加水分解可能な結合を含む;
d. 化合物の一次代謝産物は、化合物の非酸化的代謝によって生じる;
e. 一次代謝産物は生理的pHで水溶性である;
f. 一次代謝産物のIKR(HERG)チャネルでの阻害活性は、血漿中の親薬物の通常の治療濃度では無視できるものである;
g. 化合物、ならびにその代謝産物は、他の薬物と同時投与した場合に代謝性DDIを引き起こさない;ならびに
h. 化合物、ならびにその代謝産物は、単独で投与した場合に、LFT値を上昇させない。
【請求項2】
下記の式を有する、請求項1記載の抗凝血化合物:
【化1】

式中:
Xは、それぞれの出現時に独立に、COOR1またはR2で選択的に置換された水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールであり;
R1は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリールであり;
R2
【化2】

であり;
Yは、それぞれの出現時に独立に、COOR5で選択的に置換された(CHR3)nCOOR4またはアリールであり;
R3は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールであり;
R4は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールであり;
R5は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールであり;かつ
XおよびYは、XがOHであり、YがO-安息香酸である場合には、一緒になってブチロラクトンを形成することもできる。
【請求項3】
下記の構造を有する単一の鏡像異性体化合物である、請求項2記載の化合物:
【化3】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項4】
下記の構造を有する、請求項2記載の化合物:
【化4】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項5】
下記の構造を有する、請求項2記載の化合物:
【化5】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項6】
下記の構造を有する、請求項2記載の化合物:
【化6】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項7】
下記の構造を有する、請求項2記載の化合物:
【化7】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項8】
下記の構造を有する、請求項2記載の化合物:
【化8】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項9】
下記の構造の一つを有する、請求項2記載の化合物:
【化9】

【化10】

式中
R1は-CH2-COO-R5、-CH(COOR5)2からなる群より選択され;
R2はHであり;
R3はC1〜4アルキル、フェニル、およびベンジルからなる群より選択され;
R4はHまたはハロゲンであり;かつ
R5はC1〜4アルキル、フェニル、およびベンジル基からなる群より選択される。
【請求項10】
下記の特徴の少なくとも一つを有する抗凝血化合物を含む薬学的組成物であって、薬学的担体を含む組成物:
a. 化合物はCYP450および非酸化的代謝酵素または酵素系の両方によって代謝される;
b. 化合物は短い(4時間まで)非酸化的代謝半減期を有する;
c. 化合物は加水分解酵素によって非酸化的に切断することができる加水分解可能な結合を含む;
d. 化合物の一次代謝産物は、化合物の非酸化的代謝によって生じる;
e. 一次代謝産物は生理的pHで水溶性である;
f. 一次代謝産物のIKR(HERG)チャネルでの阻害活性は、血漿中の親薬物の通常の治療濃度では無視できるものである;
g. 化合物、ならびにその代謝産物は、他の薬物と同時投与した場合に代謝性DDIを引き起こさない;ならびに
h. 化合物、ならびにその代謝産物は、単独で投与した場合に、LFT値を上昇させない。
【請求項11】
下記の式を有する、請求項10記載の組成物:
【化11】

式中:
Xは、それぞれの出現時に独立に、COOR1またはR2で選択的に置換された水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールであり;
R1は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキル、またはアルキルアリールであり;
R2
【化12】

であり;
Yは、それぞれの出現時に独立に、COOR5で選択的に置換された(CHR3)nCOOR4またはアリールであり;
R3は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールであり;
R4は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールであり;
R5は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールであり;かつ
XおよびYは、XがOHであり、YがO-安息香酸である場合には、一緒になってブチロラクトンを形成することもできる。
【請求項12】
下記の構造を有する、請求項11記載の組成物:
【化13】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項13】
下記の構造を有する、請求項11記載の組成物:
【化14】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項14】
下記の構造を有する、請求項2記載の組成物:
【化15】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項15】
下記の構造を有する、請求項11記載の組成物:
【化16】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項16】
下記の構造を有する、請求項11記載の組成物:
【化17】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項17】
下記の構造を有する、請求項11記載の組成物:
【化18】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項18】
下記の構造を有する、請求項11記載の組成物:
【化19】

【化20】

式中
R1は-CH2-COO-R5、-CH(COOR5)2からなる群より選択され;
R2はHであり;
R3はC1〜4アルキル、フェニル、およびベンジルからなる群より選択され;
R4はHまたはハロゲンであり;かつ
R5はC1〜4アルキル、フェニル、およびベンジル基からなる群より選択される。
【請求項19】
抗凝血活性をそのような活性を必要とする患者に提供する方法であって、下記の特徴の少なくとも一つを有する抗凝血化合物を患者に投与する段階を含む方法:
a. 化合物はCYP450および非酸化的代謝酵素または酵素系の両方によって代謝される;
b. 化合物は短い(4時間まで)非酸化的代謝半減期を有する;
c. 化合物は加水分解酵素によって非酸化的に切断することができる加水分解可能な結合を含む;
d. 化合物の一次代謝産物は、化合物の非酸化的代謝によって生じる;
e. 一次代謝産物は生理的pHで水溶性である;
f. 一次代謝産物のIKR(HERG)チャネルでの阻害活性は、血漿中の親薬物の通常の治療濃度では無視できるものである;
g. 化合物、ならびにその代謝産物は、他の薬物と同時投与した場合に代謝性DDIを引き起こさない;ならびに
h. 化合物、ならびにその代謝産物は、単独で投与した場合に、LFT値を上昇させない。
【請求項20】
化合物が下記の式を有する、請求項19記載の方法:
【化21】

式中:
Xは、それぞれの出現時に独立に、COOR1またはR2で選択的に置換された水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールであり;
R1は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキル、またはアルキルアリールであり;
R2
【化22】

であり;
Yは、それぞれの出現時に独立に、COOR5で選択的に置換された(CHR3)nCOOR4またはアリールであり;
R3は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールであり;
R4は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールであり;
R5は、それぞれの出現時に独立に、低級アルキル、ヒドロキシ、またはアルコキシですべて選択的に置換された水素、アルキルまたはアルキルアリール、アリールであり;かつ
XおよびYは、XがOHであり、YがO-安息香酸である場合には、一緒になってブチロラクトンを形成することもできる。
【請求項21】
下記の構造を有する、請求項20記載の方法:
【化23】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項22】
下記の構造を有する、請求項20記載の化合物:
【化24】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項23】
下記の構造を有する、請求項20記載の方法:
【化25】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項24】
下記の構造を有する、請求項20記載の方法:
【化26】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項25】
下記の構造を有する、請求項20記載の方法:
【化27】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項26】
下記の構造を有する、請求項20記載の方法:
【化28】

式中、Rは、それぞれの出現時に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヘテロアリール、またはアリールである。
【請求項27】
下記の構造を有する、請求項20記載の方法:
【化29】

【化30】

式中
R1は-CH2-COO-R5、-CH(COOR5)2からなる群より選択され;
R2はHであり;
R3はC1〜4アルキル、フェニル、およびベンジルからなる群より選択され;
R4はHまたはハロゲンであり;かつ
R5はC1〜4アルキル、フェニル、およびベンジル基からなる群より選択される。
【請求項28】
患者がヒトである、請求項19記載の方法。

【公開番号】特開2010−143937(P2010−143937A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−16130(P2010−16130)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【分割の表示】特願2002−583409(P2002−583409)の分割
【原出願日】平成14年4月24日(2002.4.24)
【出願人】(502382893)
【Fターム(参考)】