抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法
本発明の最適な実施形態は、ナノサイズの金属粒子が混入されて製造された抗菌及び抗カビ性ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)用の纎維原緞(例えば、不織布や綿織物または紙類)に抗菌及び抗カビ性機能を有するナノサイズの金属粒子が混合されたウエットティッシュ(ティッシュペーパ)を製造するためのティッシュペーパ製造水が含水されるようにして、纎維原緞とティッシュペーパ製造水によって複合的に抗菌及び抗カビ性機能を有するようにした含水性ティッシュペーパの製造方法に関する。好ましくは、上記ティッシュペーパ原緞には、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上の金属ナノ粒子が混入される。また、上記ティッシュペーパ製造水には、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上の金属ナノ粒子が混入される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法に関し、より詳しくは、含水性ティッシュペーパ(即ち、ウエットティッシュ)に用いられる不織布や綿織物または紙類のティッシュペーパ原緞、または抗菌及び抗カビ性機能を有するナノサイズの金属粒子を混入して製造したティッシュペーパ原緞(特に、不織布)に、抗菌及び抗カビ性機能を有するナノサイズの粒子が混合されたティッシュペーパ製造水が含水されるようにした抗菌及び抗カビ性機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、水分を含有している使い捨て含水性ティッシュペーパ(即ち、ウエットティッシュ)は、不特定多数人のための商業的な営業所(例えば、飲食店など)や、公衆施設(例えば、大衆交通手段、医療機関など)を利用する場合、または乳児の排泄物の後処理などのために、体の一部を衛生的に洗浄するための目的で主に使われる。
【0003】
このような目的の含水性ティッシュペーパは、主に皮膚に直接接触した状態で揉んで洗浄するため、皮膚に対する安定性と皮膚に残在する異物の除去力が良好でなければならない。
【0004】
そのため、含水性ティッシュペーパは、一般的に使用する時、皮膚の刺激のない柔らかい材質の紙類や繊維類(特に、不織布)を所定の大きさに切断してから、ティッシュペーパ製造水(好ましくは精製水)を含水した状態で、例えば合成樹脂材の包装紙に密閉された状態に包装する。
【0005】
一般に、含水性ティッシュペーパの製造に適用される代表的なティッシュペーパ原緞としての不織布は、纎維を平行または不定方向に配列して結合して、フェルト状に製造するが、その原料纎維としては、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリプロピレンなどの合成纎維、綿、また、天然パルプが用いられる傾向である。
【0006】
その不織布の加工方法は浸漬式と乾式に大別されて、その中、浸漬式の場合には、紙類の製造のための抄紙式と類似して、纎維に合成樹脂の接着剤を塗布して乾燥及び熱処理し、乾式の場合には、纎維を薄い綿状にして、合成樹脂を噴出させて熱を加えて乾燥させる。
【0007】
また、不織布の種類には、製造工法によって、化学結合不織布や、熱結合不織布、エアレイ不織布を含む乾式不織布と、湿式不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレスまたはスパンレイス(水流結合法)不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、ステッチ結合不織布が含まれる。
【0008】
ここで、化学結合不織布は、ウェブ結合の時、接着剤を纎維上に浸透させて乾燥工程を通して製造するが、その接着剤の浸透方法によって接着剤を沈積させて生成する沈積接着法と、接着剤を噴射させて接着するスプレー法が利用され、上記沈積接着法による不織布の種類には、一方向性不織布、両方向性不織布、また複合組職不織布が含まれる。
【0009】
その化学結合の製造に適合する纎維としては、ビスコースレーヨン、ポリエステル、またビスコースレーヨンとポリエステルが混合された纎維が含まれ、その化学結合不織布の生産方法によると、ウェブを形成するとき用いる接着剤の種類によって不織布の形状及び特性の変化が可能であるが、その接着剤としては、非水溶性接着剤と水溶性接着剤、ソフト接着剤及びハード接着剤が含まれる。
【0010】
その化学結合不織布は、生産形態、纎維、接着剤などの変化によって多様な形態に生産することができ、その使用範囲が広くて、用途が多様であるが、例えば産業用としては、自動車及び電子製品の内装材、フィルター、接着テープ、ケーブル保護用、土木用、クリーナー用などで、一般用としては、造花及び一般の包装紙用、医療用密着布、化粧用マスクパックなどである。
【0011】
熱結合不織布は、低融点の可塑性を有するポリプロピレンなどの纎維原料を混合して、熱または圧力などで着火したり、溶かして纎維組職を結合させてウェブを形成して製造するが、低重量の不織布の生産が容易になる。
【0012】
その熱結合不織布の製造に用いられる纎維原料としては、ポリプロピレン、複合糸(ポリエステルとPEの混合、PPとPEの混合、ポリエステルとPPの混合)、ビスコースレーヨン、またポリエステルが含まれるが、ビスコースレーヨンを用いる場合には、そのビスコースレーヨン単独では熱によってウェブの形成が不可能であり、ポリプロピレンまたは複合糸を混用して生産する。
【0013】
このような熱結合不織布は、引張強度は低いが、柔らかな風合いと優れた吸水性を有しながら、接着剤を使わないで、熱によってウェブを形成することによって、人体に有害物質を発生しない長所を有し、複合糸を用いる場合には、熱接着性が優れており、それによって乳児用おむつ、生理用ナブキン、衛生用マスク、ウエットティッシュ、ワイパー用として用いられる。
【0014】
また、スパンボンド不織布の生産方法は、纎維を生産するチップを直接溶かして噴射させた後圧着してウェブを形成して製造するが、そのスパンボンド不織布の製造のために用いる原料チップとしては、主に、ポリエステルとポリプロピレンを用い、場合によってはナイロンも使用する。
【0015】
そのスパンボンド不織布は、噴射の過程において、纎維が切れないで、生産始点から生産完了時点まで連結される長纎維形態であるため、他の不織布に比べて引張伸度は低いが、引張強度は高く、耐久性と耐薬品性が優れた長所を有して、一般的に諸産業用に用いられ、自動車の内装材、フィルター、ケーブル保護用、土木用、農業用、コーティング用などで、一般用としては、花の包装紙、下貼り紙用、包装材、ベッド及び家具用、印刷物用などである。
【0016】
エアレイ不織布は、圧縮空気と接着剤を利用して製造し、縦横方向の引張差がなく、フィルターや、芯、カーベット、発泡剤、ワイパー(雑巾、布巾、タオルなど)、絶縁材などとして用いられる。
【0017】
また、湿式不織布は、製紙工程である抄紙方法と同じ工程やただ原料がパルプを使われないで、各種纎維を使って製造するが、物性の自由な変化が可能で、大抵ワイパー、タオル、フィルターバッグ、おむつカバーなどに用いられる。
【0018】
ニードルパンチ不織布は、特殊な針を利用して纎維を物理的に織布して製造するが、パンチングの回数や針の密度などによって、製品の厚さを多様化することができ、カーベットや毛布、フィルター、芯、コーティング発泡剤などに主に用いられる。
【0019】
スパンレイス不織布は、纎維に高圧の水を噴射してウェブを結合させて製造するが、そのスパンレイス不織布の製造のための纎維としては、ビスコースレーヨン、ポリエステル(ポリプロピレンなどを単独または混合して用い、大体柔軟性と通気性が良好で、比較的衛生的なので、医療用芯、生活用品、コーティング発泡、屋根材、ワイパーなど及び衛生用品に主に用いられる。
【0020】
特に、スパンレイス不織布は、柔らかな風合いと優れた吸水性を有し、洗浄性が優れて、水を使ってウェブを形成するので、その製造工程が特に衛生的であり、主に衛生用品の原料としてさらに多く用い、大体はウエットティッシュ、ワイパー、化粧用マスクパックなどに用いられる。
【0021】
メルトブローン不織布は、合成高分子を放射して、高圧熱風によって極細纎維にして、均一な溶融纎維ウェブに結合して製造するが、柔軟性と非透過性及び絶縁性が良好で、フィルター、絶縁材、吸収シート、ワイパー、吸油シート、衛生用ナプキンなどに主に用いられる。
【0022】
また、ステッチ結合不織布は、接着剤を使わないで、纎維を糸でキルティングして作られるが、厚さは薄いが、引張強度が高くて、芯、自動車の内装材に主に用いられる。
【0023】
一方、一般の含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)は、上記不織布の中の一部(例えば、熱結合不織布など)または綿や紙類にティッシュペーパ製造水を供給して、体を部分的に洗浄することができるように製造し、その含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)の製造過程に適用されるティッシュペーパ製造水には、皮膚に有用な保湿剤が添加されたり、殺菌のための殺菌消毒剤、化粧品などの異物の洗浄(除去)のための界面活性剤などが使われ、大部分の含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)は不織布自体の汚染とこれらティッシュペーパ製造水に添加される物質の変質を防止するために化学防腐剤や、アルコール及び臭いの緩和のための香料が添加されて製造されることが一般的である。
【0024】
ここで、上記含水性ティッシュペーパの製造の時に用いられる化学防腐剤は、例えば安息香酸、ソルビン酸、メチルパラベン、エチルパラベンン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、カルバマート類(3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバマート)、ベンズイミダゾール類((4−チアゾリル)ベンゾイミダゾール)、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、塩化ベンザルコニウム、ポリビニルブチラール、ジヨードメチルp−トリルスルホン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、パラヒドロキシ安息香酸類などが用いられるが、これは皮膚に刺激性があるだけでなく、皮膚発疹を引き起こし、特に免疫力の弱い乳児には、防腐剤の成分が皮膚を通じて体内に蓄積される可能性が高く、これは、アトピー性皮膚疾患の原因となる可能性もある。
【0025】
即ち、かかる添加剤、特に化学防腐剤が含まれた含水性ティッシュペーパを使用すると、皮膚に刺激を与えたり、人体に有害な結果をもたらすとともに、殺菌消毒剤及びアルコールなどの使用によって刺激的な臭いも発生して不快感を与える。
【0026】
また、その含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)は、殺菌消毒剤やアルコールが添加されていても、密閉された包装紙の内で適正な湿度が保持され、紫外線が遮られた状態の環境では、含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)に添加される保湿剤、また不織布原料(PET、PP、PE、ナイロン、ビスコースレーヨン、パルプ、綿)の製造の時添加される可塑剤や酸化防止剤、増粘剤、接着剤などが微生物の営養成分に利用されて、カビや細菌が増殖される可能性が高く、特に使用する含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造するためのティッシュペーパ原緞である不織布が、製造または流通の過程において汚染されている場合には、各種の細菌の増殖はもちろん、カビが発生する可能性が高くなり、そのため化学防腐剤である抗カビ剤を使用する。しかし、ある特定の防腐剤の一種類が数種類のカビの全てに效力を及ぼすことができないため、防腐剤を別途にして最小2〜3種以上を使用し、その使用量の合計が通常3、000ppm〜6、000ppmに至る程度に多量を添加するしかないことが現実である。
【0027】
従って、最近には、含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)の製造の時に用いられるティッシュペーパ製造水に、化学抗カビ剤を添加する場合には、皮膚の刺激を引き起こす可能性が高いという点を考慮して、ナノシルバーを抗菌及び抗カビ剤として用いることが考慮される状況である。
【0028】
その一例として、大韓民国特許公開第10−2006−1758号には、銀コロイドを製造して抗菌剤として用いる場合に、銀固有の性質である黄変現象及び光成分などによる黒変現象を解決して、抗菌效果を有し、且つ、人体に無臭、無毒性の銀溶液を製造して、おしぼりなどに応用するための技術が開示されている。
【0029】
その技術によれば、第1工程で、銀コロイド溶液(銀固形粉150ppm)を定量した後、第2工程で、上記銀コロイド溶液に触媒剤としての次亜塩素酸ナトリウムを1ppm程度に投入して撹拌し、第3工程で、上記第2工程で得られた結果に、触媒剤として炭酸カルシウムを投入して撹拌しながら、銀溶液がpH8.5になるように、炭酸カルシウムを溶解させ、第4工程で、上記第3工程の結果物に酢酸ナトリウムを投入してpH7.5になるように撹拌させてpHを調整し、第5工程では、上記第4工程の銀溶液化合物を濾過させて黄変されない銀コロイド抗菌剤を製造してから、第6工程で、ウエットティッシュ材料(例えば、不織布)をその銀溶液に浸漬させて黄変されないウエットティッシュ(即ち、含水性ティッシュペーパ)を製造する。
【0030】
即ち、上記した方法では、銀がコロイド化される場合、銀の固有性質であるハロゲン化合物や光成分またはアルカリ溶液やその他の毒性物によって変色される問題点を解決して、白色のウエットティッシュなどに抗菌剤として使用するために、上記第1工程で上記銀溶液にハロゲン物質である塩素を追加投入して反応させながら、炭酸カルシウムを合成して黄変させてpHが弱アルカリになるようにしている。
【0031】
また、上記溶液に酢酸ナトリウムを追加投入させて中和させると、黄変された銀溶液が透明な白色を現わしながら浮遊物を形成し、上記浮遊物を濾過紙で濾過して透明な銀コロイド溶液が得られると記述されている。
【0032】
しかし、上記の技術は、その実現可能性を論じないとしても、銀溶液の黄変防止にのみ重点を置いてウエットティッシュの製造に焦点を合わせているが、実際、カビを抑制及び除去するために適用される銀固形粉の好ましい大きさに対する技術的資料が不充分である状態であり、上記第1工程乃至第5工程で製造された特定の銀溶液によってウエットティッシュを製造する過程で、その技術内容が制限的であり、またその銀溶液がイオンなのか、または金属なのかに対する具体的な限定がなく、それによって、その抗菌力及び抗カビ性の效果と持続性に問題点があった。即ち、イオンの場合、メタルと異なって、上記ティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水に残存することができるその他の成分と容易に結合することができて、これ以上の持続性を期待することは困難である。
【0033】
従って、上記のウエットティッシュの製造方法は、その実施が可能で製造されたウエットティッシュが流通可能な有効期間、またはそのウエットティッシュ製品の包装を開封してから使用可能な期間の予測が不可能な技術で、特定の銀溶液を製造して、単純にウエットティッシュに適用するために、ウエットティッシュの製造水に抗菌機能を付与する点のみ考慮しているだけである。
【0034】
他の例として、大韓民国特許公開第10−2006−95685号には、ウエットティッシュの製造過程で、ナノシルバーが含まれた水質にウエットティッシュを濡らして細菌の繁殖を阻むことができるようにするとともに、人体に無害なシルバー素材が消費者の手で転移されて、效率的に細菌を除去するようにする抗菌ウエットティッシュの製造方法が開示されており、その方法によれば、紙類や織物類などにナノシルバー処理された水分と界面活性剤、また、カビ防止剤や保存剤などの薬品を混合含浸させて形成されたウエットティッシュに25ppm〜150ppm含量のナノシルバー処理された水分を含浸させる。
【0035】
しかし、上記特許公開の技術では、抗菌機能のために、ナノシルバー処理された水分以外にも抗カビ性を有するカビ防止剤を別途に追加して一緒に使わなければならなく、上記ナノシルバー処理された水分に紙類または織物類を含浸させる場合、そのナノシルバー処理された水分で、ナノシルバーの粒子の大きさに対する具体的な例が提示されないで、そのナノシルバーの濃度のみが限定的に提示されているだけである。即ち、抗カビ防止剤や保存剤を使用しながら、ナノシルバーをその抗菌機能の補助剤として用いる場合に該当する。
【0036】
周知しているように、ナノサイズの銀粒子は、その表面積が増加して表面エネルギーで抗菌と殺菌及び抗カビ機能を表し、その粒子の大きさに対する説明はなく、ただ特定範囲でナノシルバーの濃度を使用するということは、その技術内容が明確でないだけでなく、技術の実際の具現に相当な問題があり、また上記ウエットティッシュの製造方法でも、ウエットティッシュ製造水(即ち、ティッシュペーパ製造水)に局限して、抗カビ性ではない抗菌機能のみを付与しようとするのに注目しているだけである。
【0037】
他の一例として、大韓民国特許公開第10−2006−110952号には、天然パルプ剤であるスパンレイスに銀ナノ物質を含浸させて、ポリグルコサミンとセラミックス液体、ローション、アロエ及びビタミンなどを添加して、ウエットティッシュを製造することによって、皮膚に蓄積された重金属及び老廃物を除去し、細胞を活性化させて血液循環を円滑にさせ、衛生的で、皮膚に対する安定性が優れるとともに、皮膚に存在する病原性微生物に対する抗菌性及び抗真菌性を有する機能性ウエットティッシュが提案されている。
【0038】
その特許公開第10−2006−110952号によれば、精製された水63〜69重量%に銀ナノパウダー1〜2重量%を混合した水溶液に、天然パルプ剤であるスパンレイス30〜35重量%を浸漬させ、上記銀ナノパウダーは、濃度が10〜100ppmで、粒子の大きさが1〜10nmであるパウダーや、濃度が10〜100ppmで、粒子の大きさが100〜200nmである銀ナノコーティングパウダー(カプセル)の中のいずれか一つであり、上記水溶液にポリグルコサミン0.2〜0.4重量%とセラミックス液体0.6〜0.8重量%を混合し、上記水溶液にローション、アロエ、ビタミンの中のいずれか一つを1〜2重量%添加したり、二つ以上の混合物を1〜2重量%添加する。
【0039】
しかし、上記技術では、銀ナノパウダーまたは銀ナノコーティングカプセルを使用することに限定され、特に銀ナノがその単独で10〜100ppmの濃度で使用されると、抗菌性を保持するには、その濃度が不足であるため、実際その技術を実施して適用するには困難である。
【0040】
即ち、実際ウエットティッシュ製造工程における汚染とそのウエットティッシュの製造に用いられる不織布の通常の汚染程度では、最も問題となるのが、アスペルギルスで、これを抑制または除去するために、1〜10nm大きさの銀粒子を100ppm濃度で使用する場合、ウエットティッシュの包装袋の内の環境では、銀単独でそのアスペルギルスを抑制したり、除去できないということは、数回の実験を通じて検証されており、銀ナノをティッシュペーパ製造水に単独に使用する場合には、その使用濃度を150〜200ppm程度に使用してこそ可能であるという実験が行われたことがある。さらに、その場合にも、紫外線と反応して黄変現象が現われたり、不織布に残留する硫化物成分と反応して沈殿物を形成することができる。
【0041】
また、10nm〜100nmの大きさを有するナノシルバーを使用する場合には、表面積によるエネルギー値が減少して、上記1〜10nmの大きさの粒子を使用する場合の抗カビ性保持濃度である200ppmの2倍〜4倍の濃度を使用してこそカビの抑制が可能になることが実験を通じて数回確認されたところがある。
【0042】
また、そのシルバーナノ粒子をコーティング(カプセル化)して用いる場合の技術は、シルバーナノ粒子の表面にコーティングされたり、シルバーナノ粒子を全体にカプセルの内部に混入してカプセル化するのに、シルバーナノ粒子の表面で反応することができる表面エネルギーを相殺する可能性が高く、本発明で求める金属のナノ粒子、即ち、シルバーだけでなく、白金、金、銅、亜鉛、セレニウムなどのコーティングされないナノ粒子の表面自体のエネルギーを利用した技術とは、その抗菌及び抗カビ性の效能でその效率性が根本的に異なる。
【0043】
また、上記した特許公開第10−2006−110952号のすべての技術内容が妥当だと仮定しても、パウダーやカプセル形態の銀のみを単独に使用しており、色の汚染の可能性が高くて、その銀がウエットティッシュを製造するための製造水のみに使用するのに限定され、不織布やパルプに対する抗菌及びカビ抑制のための処理は考慮される。
【0044】
また、本発明者によって提案された大韓民国特許第10−0693293号によれば、金属のナノ粒子を利用した抗菌性及び脱臭剤の機能を有する無防腐剤の洗浄用ウエットティッシュ及びそのウエットティッシュの製造方法において、その用いられるナノシルバーの粒子を10nm以下の大きさを用いたり、その使用量を最小化するためには、1〜2nmの大きさのナノシルバー粒子を用い、その使用量は10nm以下の大きさの粒子を使用する場合には、50〜100ppmの濃度を用い、1〜2nmの大きさの粒子を使用する場合には、その使用量を0.4〜1ppmの濃度で使用することを特徴としている。
【0045】
上記した特許では、ティッシュペーパの製造水に限って、ナノシルバー(銀ナノ)を使用しており、実際の大量生産の工程で数回繰り返して生産した結果、不良率(カビの発生率)が1〜5%を上回る結果を得た。即ち、2006年度に3回にかけて10、000パックずつをそれぞれ生産し、各生産製品ごとに生産後、短くは7日〜最小30日程度保存及び流通期間が経過すれば、平均最小100パック〜最大500パック程度の製品で、アスペルギルスが発生する結果が確認され、そのアスペルギルスが発生する原因は、不織布自体の汚染度による原因が50%、生産工程の汚染が30%、その他の原因が20%程度と確認された。これは、不織布の製造生産会社ごとに製品生産の衛生レベルの差がひどくて、不織布の汚染程度が相異し、その不織布を利用してウエットティッシュ(ティッシュペーパ)を製造する工程の特性上、衛生的な生産工程を保持するのに限界があることを示唆する。
【0046】
即ち、上記特許技術のように、上記含水性ティッシュペーパの製造の時、ティッシュペーパ製造水にナノシルバーを混入させて、抗菌及び抗カビ性を付与する場合には、該当する含水性ティッシュペーパの製造に用いられる不織布原緞自体がその製造または流通過程で汚染されたり、取り扱い過程で汚染物が付着または空気中のカビ胞子が不織布原緞に附着される可能性が多くて、やはり菌またはカビが増殖される可能性が高いため、完全に抗菌と抗カビ抑制機能を有する含水型ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)を生産することは困難である。
【0047】
このような実情を鑑みて、一方では上記の不織布が汚染することを考慮して、従来から不織布に対しても自主的に抗菌及び防臭機能を付加するための技術が提案された状況である。
【0048】
例えば、大韓民国特許第10−643515号には、不適切な抗菌防臭化合物の使用による人体と環境に関する問題を解決しながら、吸湿による乾燥工程の必要による経済性及びポリマー内の不均一な分散で発生する圧力の上昇と絶糸の発生の問題などの作業效率を向上させ、ウイルスやバクテリア及びカビなどが棲息されないようにするための抗菌效果と脱臭效果などを有するようにするための抗菌防臭性が優れたポリプロピレンスパンボンド不織布及びその製造方法を開示している。
【0049】
即ち、その特許によれば、10nm以下のシリカ粒子に1nm〜3nmレベルの純粋金属シルバー粒子が結合されたナノシルバーとポリプロピレンを混練機で溶融して製造するが、銀の含有量が0.01〜10重量%になるように製造されたマスターバッチチップを利用して、ポリプロピレンスパンボンド不織布またはポリプロピレンスパンボンド、メルトブローン、スパンボンドの多層構造の不織布の中で全体ポリプロピレン樹脂に対して、ナノシルバーの添加量が10〜1000ppmになるようにし、溶融指数(MFR)が20〜80g/10分のポリプロピレンチップを主原料として使用して、圧出機で溶融、混合、均質化させて、放射拘禁を通じて溶融放射し、冷却及延伸工程を経ってフィラメントを形成させた後、連続に移動する多孔質コンベヤーベルトの上でウェブを形成、移送して、カレンダーで熱接着させて、形態の安定性を付与すると提示されている。
【0050】
しかし、上記の特許第10−643515号の技術内容によれば、10nm以下のシリカと1〜3nmレベルのシルバーを結合したと記述しているが、その結合の具体的な方法が摘示されておらず、これを通常の可能な方法であるシリカを担体として使用する場合だと仮定しても、純粋金属のシルバー粒子は、特殊な場合を除いて、その担体を必要としなく、上記技術では、純粋金属のシルバー粒子が担体であるシリカの内部に盛られたら、その表面積が減少される状態になり、これはナノ粒子が有する表面積が増加することによって、増加されたエネルギーをむしろ減少させる結果をもたらすことができる。
【0051】
それに対して、シリカを担体として使用しないで、銀とシリカを貼り付ける方法は、その結合のために、バインダーが使われられなければならないが、そのバインダーが纎維を放射する場合、切糸の決定的な原因になる。
【0052】
また、無機物シリカを物理的な方法で、その粒子を粉碎する場合、今まで知られた技術は、その粉砕機の製造技術と加工公差及び素材などの理由で、50nm程度のレベル以下の規格を生産することができないことが現在の技術レベルである。
【0053】
従って、銀の大きさが1〜3nmであると言っても、銀が結合されたシリカの大きさが50nmである場合には、結局ナノ粒子の一つの大きさは、50nm以上に見なければならないため、提示したように、銀の大きさが1〜3nmを不織布原緞に直接使用したものとはその技術的説明が異なる。
【0054】
また、上記技術で、銀(シルバー)が金属でなく、シルバーイオン(Ag+)を使用する場合であれば、その安定性のためにシリカやゼオライトを担体として製造することが通常の方法であると見ることができ、これは本発明で使用するナノ技術の原料とは相異しており、たとえ金属のシルバー粒子を用いたとしても、そのシルバー粒子の安定性のために、シリカをともに使用するため、そのシリカも混合放射される主原料であるポリプロピレンには異物であるしかなく、それによって、純粋金属のシルバー粒子がナノ粒子の大きさを有する状態で、そのナノシルバーの粒子を熱可塑性プラスチック樹脂に混合して使用する場合と比較する時、その製造工程において、その作業性(シリンダーの内部圧力の上昇、スクリュー及びノズルの摩耗度)や製品の信頼性(引張強度、収縮率、染色性など)が足りない場合がある。
【0055】
また、上記大韓民国特許第10−643515号では、ポリプロピレンの原料のみに限られ、ナノシルバー粒子を混合溶融して不織布を製造するための方法のみを開示しており、ビスコースレーヨン糸またはポリエステルなどを原料とする纎維原緞としての不織布の生産に対しては記述されていない状態である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0056】
【特許文献1】大韓民国特許公開第10−2006−1758号
【特許文献2】大韓民国特許公開第10−2006−95685号
【特許文献3】大韓民国特許公開第10−2006−110952号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0057】
本発明は上記した従来技術の事情を鑑みてなされたもので、その第1目的は、汚染度が少ない不織布や、綿織物または紙類によるティッシュペーパ原緞(特に不織布)を白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上の金属ナノ粒子が混入されたティッシュペーパ製造水に含浸させることによって、含水性ティッシュペーパ(即ち、ウエットティッシュ)で満足し得るような抗菌及び抗カビ機能が発揮されるようにするための抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法を提供する。
【0058】
本発明の第2目的は、不織布や綿織物または紙類によるティッシュペーパ原緞(特に不織布)の纎維原料に、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上の金属ナノ粒子を混入してティッシュペーパ原緞自体が抗菌及び抗カビ機能を有するようにし、その纎維原料を精製水や蒸溜水のティッシュペーパ製造水に含浸されるようにして、含水性ティッシュペーパ(即ち、ウエットティッシュ)で満足し得るような抗菌及び抗カビ機能を発揮するようにするための抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法を提供する。
【0059】
本発明の第3目的は、製造過程において金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子を、纎維原緞を形成するための纎維原料(例えば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプに含有されるようにして、纎維原緞自体が抗菌及び抗カビ性を有するようにし、その抗菌及び抗カビ性纎維原緞に金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が含有されたティッシュペーパ製造水を含水するようにして、そのティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水で、複合的な抗菌及び抗カビ機能を発揮するようにするための抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0060】
上記目的を達するため、本発明の好ましい第1実施形態によれば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の複数の混合を纎維原料にして製造された不織布と綿織物及び紙類の中から選択されたティッシュペーパ原緞に、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が含有されたティッシュペーパ製造水が含水されるようにした抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法が提供される。
【0061】
本発明の好ましい第2実施形態によれば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたはその中で二つ以上混合の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中で二つ以上の金属ナノ粒子を混入させて抗菌及び抗菌性纎維原料を形成して、その抗菌及び抗菌性纎維原緞を含水性ティッシュペーパの原緞にして、精製水または蒸溜水によるティッシュペーパ製造水に含浸されるようにした抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法が提供される。
【0062】
本発明の好ましい第3実施形態によれば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の混合の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子を混入させて抗菌及び抗菌性纎維原緞を形成して、上記抗菌及び抗菌性纎維原緞に金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が混入されたティッシュペーパ製造水が含水されるようにして上記纎維原緞と上記ティッシュペーパ製造水による複合的な抗菌及び抗カビ性を有するようにした抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法が提供される。
【0063】
本発明によれば、上記纎維原料としてのビスコースレーヨンには、製造工程において、レーヨン糸を放射する前の工程の原料添加工程で、上記ゲルマニウム、上記セレニウム、上記亜鉛、上記銅、上記タングステンの中から選択されたいずれか一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が添加され、上記ポリエステルとポリエチレン及びポリプロピレンには、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中で一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子を熱可塑性プラスチック樹脂に混合してマスターパッチチップや複合チップに加工してから、そのマスターパッチチップ加工物を再び所定の比率(3〜10%)で使用原料と混合して放射したり、複合チップ加工物を100%使用して放射し、上記綿は、上記金属ナノ粒子が含有された溶液に含浸されたり、上記金属ナノ粒子とともに混合放射され、上記パルプは、パルプ素材を分散させる工程に用いられる工程の使用水に、上記金属ナノ粒子を選択的に混合する方法と、パルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に、上記金属のナノ粒子を混入する方法及びパルプが原緞の形状に製造された後、上記金属ナノ粒子を噴射する方法で上記金属ナノ粒子が混合される。
【発明の効果】
【0064】
上記したように、本発明に係る抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法によれば、第1例の場合、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上混合の金属ナノ粒子による抗菌及び抗カビ性ティッシュペーパ製造水を、不織布や綿織物または紙類のティッシュペーパ原緞に含水されるようにするので、衛生的に製造されて、汚染度の少ないティッシュペーパ原緞(特に、不織布)に有利に適用して、含水性ティッシュペーパが長期間にかけて色変現象(黄変)がなく満足し得るような抗菌及び抗カビ性を提供することができる。
【0065】
それに対して、第2例の場合、ティッシュペーパ原緞(特に不織布)のその製造、運搬、保管の中に感染や汚染の可能性があり、含水用ティッシュペーパに混合される内容物の中の有機物がバクテリアやカビのエサになって、その棲息基礎の場所が不織布原緞となるため、そのティッシュペーパ原緞の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上混合の金属ナノ粒子による抗菌及び抗カビ機能を有するようにすることによって、その抗菌及び抗カビ機能を有する纎維原緞(特に、不織布)を精製水や蒸溜水のような一般のティッシュペーパ製造水に含浸させることによって、その含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)に対して長期間にかけて細菌繁殖及びカビの増殖を抑制することができる。
【0066】
また、本発明の第3例によれば、纎維原料「例えば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン及び/または綿」に、金属ナノ粒子「即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合」を混入してウェブを形成した抗菌及び抗カビ性纎維原緞に、金属ナノ粒子「即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中で二つ以上の混合」が混入されたティッシュペーパ製造水が含水されることによって、複合的な抗菌及び抗カビ機能を達するため、纎維原緞としての不織布の製造工程上、汚染を発生する各種の微生物の繁殖が抑制され、含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)に含まれる内容物の中、各種の有機物がある場合にも、基本的にバクテリアやカビの増殖を抑制することができるので、含水性ティッシュペーパの完成品に美白、保湿などの機能性を付与するために、その追加される機能性添加物質がバクテリアやカビのエサとして作用することができる部分までも防御することができて、消費者や製造者が所望の多様な機能を有する含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)の製品の製造がその使用する添加原料素材と関係なく可能である。
【0067】
また、上記第3例の場合には、ティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水に対して、抗菌及び抗カビ機能が付加されるため、上記ティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水の中のいずれか一側にだけ抗菌及び抗カビ機能を付与するための上記金属ナノ粒子の使用濃度に比べて、個別濃度はそれぞれ異なるが、約30〜50%程度に減少させることができて、経済的で、安定性の高い含水性ティッシュペーパを製造することができる。
【0068】
従って、本発明は含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)の製造に用いられる原緞(不織布)の汚染度や含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)の製造工程の衛生度、及び含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)に使用される有機添加剤の内容物を考慮して、本発明で製造される含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)に用いられる纎維原緞(不織布)、ティッシュペーパ製造水のいずれか一素材に、単独に上記想定した金属のナノ粒子を混合して使用したり、纎維原緞及びティッシュペーパ製造水の二つの素材にそれぞれ複合的に金属のナノ粒子を混合して用いることができ、またその金属のナノ粒子を混合する割合と使用量を、含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)に用いられる纎維原緞及びティッシュペーパ製造水に上記第1例、第2例、第3例のように、それぞれ異なるように使用することによって、本発明によって製造された含水性ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)は、人体の皮膚に刺激を与えることができる化学防腐剤を使用しなくて、皮膚に刺激の少ないウエットティッシュを提供することができるとともに、ティッシュペーパ機能を追加するために添加される各種の添加剤(例えば、保湿剤、天然有機物など)を用いた多様な機能の含水性ティッシュペーパを製造する場合にも、化学防腐剤を使わないで皮膚刺激を減少させて、人体に安定性のある含水性ティッシュペーパを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)の製造方法に適用される金属ナノ粒子としての白金の透過電子顕微鏡写真(TEM: 透過型電子顕微鏡 )。
【図2】本発明に適用される金属ナノ粒子としての金の透過電子顕微鏡写真。
【図3】本発明に適用される金属ナノ粒子としての銀の透過電子顕微鏡写真及び分布図。
【図4】本発明に適用される金属ナノ粒子としての銅の透過電子顕微鏡写真。
【図5】本発明に適用される金属ナノ粒子としての亜鉛の透過電子顕微鏡写真。
【図6】本発明に適用されるナノサイズの粒子としての有機ゲルマニウムのナノ粒子の透過電子顕微鏡写真。
【図7】本発明に適用されるナノサイズの粒子としてのセレニウムの透過電子顕微鏡写真。
【図8】本発明に適用されるナノサイズの粒子としてのタングステンの透過電子顕微鏡写真。
【図9】本発明によってナノ粒子としてのセレニウムと有機ゲルマニウムが含水用ティッシュペーパを製造するための不織布素材としてのビスコースレーヨンに混合された状態を示す原子顕微鏡写真(SEM: 走査電子顕微鏡法 )。
【図10】本発明によって金属ナノ粒子としての銀がポリプロピレンとともに混合されて放射された原糸の原子顕微鏡写真。
【図11】本発明によって金属ナノ粒子としての銀がポリエステルとともに混合されて放射された原糸の原子顕微鏡写真。
【図12】本発明によって金属ナノ粒子としての銀がビスコースレーヨンに混合して添加された原糸の原子顕微鏡写真。
【発明を実施するための形態】
【0070】
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
まず、本発明の第1例によれば、所定の寸法と引張強度及び柔軟性を有するティッシュペーパ原緞によって含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造する場合、化学防腐剤や抗菌剤及び抗カビ剤を使用なくても、抗菌性と抗カビ性が保証されるようにするために、そのティッシュペーパ原緞に抗菌及び抗カビ機能を有する金属ナノ粒子が混合されたティッシュペーパ製造水が適用される。
【0071】
好ましく、本発明の第1例に適用されるティッシュペーパ原緞の場合は、その製造過程と流通及び保管の中に自主的な汚染源または外部汚染源による細菌感染の可能性の少ない状態の不織布が代表的に想定され、そのティッシュペーパ原緞は、不織布のみに限定されないで、綿織物や紙類も含まれる。
【0072】
本発明の第1例によれば抗菌及び抗カビ機能のために、上記ティッシュペーパの製造水に混合される金属のナノ粒子は、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上の混合物が含まれる。
【0073】
ここで、下記の表1を参照して抗菌及び抗カビ機能を提供するために、本発明に適用される金属のナノ粒子を説明すると、白金(Pt;図1に示した透過電子顕微鏡写真参照)は、抗菌及び脱臭機能を有し、特に触媒としてその機能が広く知られた物質で、本発明では1〜50nmの粒子の大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパの製造水の重量対比0.00001〜0.0005wt%(0.1〜5ppm)となる。
【0074】
上記金属ナノ粒子の中で金(Au;図2に示した透過電子顕微鏡写真参照)は、抗菌機能を有するとともに、ナノ粒子同士の凝集を抑制する機能、即ち、ナノ粒子同士の直接的な接触と結合及び凝集を防止する機能を利用し、本発明では、1〜30nmの粒子の大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.001wt%(0.1〜10ppm)となる。
【0075】
また、本発明に適用される金属ナノ粒子の中で銀(Ag;図3の透過電子顕微鏡写真及び分布図参照)は、抗菌及び抗カビ機能を表し、本発明では、1〜20nmの粒子大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.002wt%(1〜20ppm)となる。
【0076】
本発明によれば、上記ティッシュペーパ製造水に適用される銀のナノ粒子は、紫外線と反応する場合、色の汚染現象が発生したり、またはビスコースレーヨン糸の製造工程に用いられて、該当する不織布に一部残される硫化物とその銀が反応して、凝集と沈澱現象を表すことができるため、その使用量を0.00001〜0.002wt%(0.1〜20ppm)濃度に最小化することが好ましい。
【0077】
また、本発明に適用される金属ナノ粒子の中で、亜鉛(Zn;図5に示した透過電子顕微鏡写真参照)は、実験の結果30ppmで抗菌力を有し、300ppm以上では抗菌效果を見せ、本発明で、その亜鉛は1〜50nmの粒子大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.003〜0.03wt%(30〜300ppm)となる。
【0078】
本発明に適用される金属ナノ粒子としてのゲルマニウムの場合、ゲルマニウム(有機ゲルマニウム;図6に示した透過電子顕微鏡写真参照)は、キノコの胞子(菌糸体)の増殖抑制及びカビの増殖を抑制する機能が実験を通じて検証され、本発明によれば、そのゲルマニウムは1〜50nmの粒子大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)となる。
【0079】
また、本発明に適用される金属ナノ粒子としてのセレニウムは、50nm以下のセレニウム(図7に示した透過電子顕微鏡写真参照)で、カビの胞子の殺菌力を表すとともに、バクテリアに対する抗菌力を有する機能が実験の結果によって検証され、本発明によれば、上記セレニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)となる。
【0080】
【表1】
【0081】
上記表1によれば、上記金属ナノ粒子(即ち、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中のいずれか一つまたはその中の二つ以上の金属のナノ粒子が混合されているティッシュペーパ製造水に[7]の過酸化水素(H2O2)が混合される。好ましくは、その過酸化水素は、その使用濃度が最終的に10〜450ppm(0.001〜0.045%)になるようにし、これは、ティッシュペーパ製造水でナノ粒子が凝集または反応してティッシュペーパ原緞として用いられる不織布で色の汚染(黄変、color change)が発生する場合を過酸化水素(H2O2)の酸素が反応してこれを最小化するようにするためである。
【0082】
また、上記想定された白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛のそれぞれの金属のナノ粒子が上記第1例の含水用ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造するためのティッシュペーパ製造水に、二つ以上混合されるその金属のナノ粒子の総合計使用濃度は、その使用するティッシュペーパ製造水の重量対比0.01wt%(100ppm)を超えないものとする。これは、上記で想定された金属のナノ粒子を二つ以上混合して使用する場合、いずれの組合で混合割合を決めるとしても、その総使用最大濃度が使用するティッシュペーパ製造水の重量対比0.01wt%(100ppm)範囲内でその抗菌及び抗カビ性の機能を充分に発揮することができるからである。
【0083】
上記本発明の第1例に適用されるティッシュペーパ製造水に含まれる上記金属のナノ粒子の中で、上記白金のナノ粒子には、白金化合物及び酸化物(ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム;(NH4)2[PtCl6]、ジアンミンジニトロ白金(II);Pt(NO2)2(NH3)2、ヘキサクロロ白金(IV)酸水和物;H2(PtCl6)・6H2O、Hexahydoxoplatinum(IV)acid;H2Pt(OH6)、白金アセチルアセテート;Pt(C5H7O2)2、塩化白金;PtCl、PtCl2、PtCl4、ヨウ化白金;PtI2、酸化白金;PtO、PtO2、Pt2O3、硫化白金;PtS2)の基本原料物質の群から選択された物質を解離し、イオンを還元させて金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させた白金のナノ粒子とが含まれる。
【0084】
上記白金化合物で抽出した白金ナノ粒子としては、界面活性剤を収容体として、その白金を含む化合物を解離してイオン還元させて、金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を含む化合物を解離してイオン還元させて、金属の白金を抽出して、シリカとゼオライト及び燐酸ジルコニウムの中のいずれか一つを担体として安定化させて得られたもの、及び、白金を含む化合物を高分子安定剤を混合して水または 非水系溶媒に溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射することによって得られたものが含まれる。
【0085】
上記金ナノ粒子には金化合物(硫化金;Au2S、水酸化金;AuOH、Au(OH)3、ヨウ化金;AuI、酸化金;Au2O、Au2O3、酸化金水和物;Au2O3・xH2O、塩化金;AuCl、AuCl3、塩化金三水和物;HAuCl4・3H2O)の基本原料物質の群から選択された物質を水、エタノール、イソプロピルアルコールにそれぞれ解離してイオン還元させて、金属の金を抽出して得られたものと、金粒子を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させたものが含まれる。
【0086】
上記金化合物による金ナノ粒子としては、界面活性剤を収容体として、その金を含む化合物を解離してイオン還元させて金属の金を抽出し、その金から製造されたものと、金を含む化合物を解離してイオン還元させて金属の金を抽出し、シリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体として安定化させて得られたもの、及び、その金を含む化合物を高分子安定剤を水または非水系溶媒に溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射して得られたものが含まれる。
【0087】
上記銀ナノ粒子には、その金属塩及び化合物(硝酸銀;AgNO3、塩化銀;AgCl、塩素酸銀;AgClO3、AgClO4)、硫酸銀;Ag2SO4、亜硫酸銀;Ag2SO3、硫化銀;Ag2S、酢酸銀;CH3COOAg、セレン化銀;Ag2Se、クエン酸銀水和物(Silver citrate hydra);AgO2CCH2C(OH)(CO2Ag)CH2CO2AgxH2)の基本原料物質の群から選択された物質から製造されたものと、銀粒子を物理的に小さくナノサイズに粉碎したもの、及び電気的爆発で製造されたものが含まれる。
【0088】
上記銀ナノ粒子としては、界面活性剤を収容体にして、その銀を含む金属塩及び化合物を解離してイオンを還元させて金属の銀を抽出して得られたものと、銀を含む金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀を抽出し、シリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体として安定化させて得られたもの、及び銀を含む金属塩及び化合物を高分子安定剤を混合して、水または非水系溶媒に溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射して得られたものが含まれる。
【0089】
上記銀化合物の中で硝酸銀(AgNO3)を原料にして製造された銀ナノ粒子は、銀化合物(AgNO3)から銀粒子を製造する時生成される銀イオン(Ag+)の対イオンである「ニトロ基」を有するイオンである「NO3−」をイオン交換樹脂を通過させて除去する方法と、真空減圧蒸溜方法で除去したコロイド状態の銀の粒子である。
【0090】
上記亜鉛ナノ粒子には亜鉛化合物(酢酸亜鉛;(CH3CO2)2Zn、酢酸亜鉛二水和物;Zn(CH3COO)2・2H2O、アクリル酸亜鉛;(H2C=CHCO2)2Zn、塩化亜鉛;ZnCl2、ヨウ化亜鉛;ZnI2、フタロシアニン亜鉛;C32H16N8Zn、セレン化亜鉛;ZnSe、硫酸亜鉛;ZnSO4、硫化亜鉛;ZnS、Znic29H31H−テトラベンゾール〔b、g、l、q〕ポルフィン;C36H20N4Zn)の基本原料物質の群から選択された物質を解離してイオン還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたものと、亜鉛粒子を物理的衝撃で粉碎したもの、または電気的に爆発させて製造したものが含まれる。
【0091】
上記亜鉛化合物の場合、その亜鉛ナノ粒子としては、界面活性剤を収容体にしてその亜鉛を含む化合物を解離してイオンを還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたものと、その亜鉛を含む化合物を解離してイオンを還元させて金属の亜鉛を抽出し、シリカとゼオライト及び燐酸ジルコニウム中の一つを担体にして安定化させて得られたもの及びその亜鉛を含む化合物を、高分子安定剤を混合して、水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射して得られたものが含まれる。
【0092】
上記ゲルマニウムナノ粒子としては、ゲルマニウム化合物(塩化ゲルマニウム;GeCl4、塩化ゲルマニウムジオキサン錯体;C4H8Cl2GeO2、フッ化ゲルマニウム;GeF4、ヨウ化ゲルマニウム;GeI2、GeI4、ゲルマニウムイソプロポキシド;Ge(OCH(CH3)2)3、ゲルマニウムメトキシド;Ge(OCH3)4、窒化ゲルマニウム;Ge3N4、酸化ゲルマニウム;GeO2、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2、硫化ゲルマニウム;GeS)の基本原料物質の群から選択された物質を解離し、イオンを還元させて金属のゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、有機合成したゲルマニウムビス(2−カルボキシエチルゲルマニウムセスキオキシド));O[Ge(=O)CH2CH2CO2H]2〕、また物理的衝撃でゲルマニウム粒子を粉碎して得られたものが含まれる。
【0093】
上記ゲルマニウム化合物の場合に、上記ゲルマニウムナノ粒子は、水と非水系溶媒の中のいずれか一つを収容体にして、ゲルマニウムを含む化合物を解離し、イオンを還元させてゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、ゲルマニウムを含む化合物を高分子安定剤を混合して水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射することで得られたものが含まれる。
【0094】
上記セレニウムナノ粒子としては、セレニウム化合物(セレンオキシクロリド;SeOCl2、硫化セレン;SeS2、四塩化セレン;SeCl4、セロノ−L−シスチン;C6H12N2O4Se2、セレノ‐L‐シスチン;CH3SeCH2CH2CH(NH2)CO2H、セレノフェン;C4H4Se、亜セレン酸;H2SeO3、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2)の原料物質の群から選択された物質を解離し、イオンを還元させて金属のセレニウムを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でセレニウム粒子を粉碎して形成させたものが含まれる。
【0095】
上記セレニウム化合物の場合、上記セレニウムナノ粒子には、水と非水系溶媒の中いずれか一つを収容体にして、そのセレニウムを含む化合物を解離してイオン還元させてセレニウムを抽出して得られたものと、そのセレニウムを含む化合物を、高分子安定剤を混合して水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射して得られたものが含まれる。
【0096】
また、上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンナノ粒子を製造する工程の中で発生する分離された化合物は、還元工程後、フィタリン工程で除去したり、イオン交換樹脂フィルターを通過させて除去したり、真空減圧蒸溜方法で除去して使用する。
【0097】
本発明によれば、上記の金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる還元剤としては、ホルムアルデヒド、ヒドラジン、トコフェロール、有機酸(ギ酸;クエン酸;酢酸;マレイン酸;炭素数4以下の有機酸)、メチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH3)2)]が含まれる。
【0098】
また、上記の金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる高分子安定剤としては、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ステアリン酸ポリオキシエチレンからなる群より選択される一つまたはその中で二つ以上を使用することが好ましい。
【0099】
特に、銀の安定剤としては、(1−ビニルピロリドン)−アクリル酸共重合体、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラル、ポリビニルアルコールからなる群より選択された一つまたはその中で二つ以上を使用する。
【0100】
従って、本発明の第1例の含水性ティッシュペーパを製造するために不織布や綿織物または紙類の中から選択されたティッシュペーパ原緞に、上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択された一つまたはその中で二つ以上を混合した金属ナノ粒子を含むティッシュペーパ製造水を含水させることによって化学防腐剤及び抗菌剤や抗カビ剤を使わなくても、抗菌及び抗カビ機能を達することができる。
【0101】
それに対して、本発明の第2例にでは、一般のティッシュペーパ製造水(例えば、蒸溜水、精製水)を用いながら、上記ティッシュペーパ原緞(纎維原緞)としての不織布の織造過程で纎維原料に上記抗菌及び抗カビ機能のための金属ナノ粒子を混合して、ティッシュペーパ原緞(即ち、不織布)自体が抗菌及び抗カビ機能を有するようにすることによって、抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパを製造する。
【0102】
本発明の第2例によれば、上記纎維原緞としての不織布に抗菌及び抗カビ性を付与するための金属のナノ粒子としては、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合物が含まれる。
【0103】
即ち、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子は、それぞれ単独にまたは二つ以上の複数の混合で、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿の纎維原料に混入される。
【0104】
好ましくは、本発明によれば、含水性ティッシュペーパを製造するための不織布(纎維原緞)に対しては、その使用する纎維、即ち、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿の混合の割合によって、金属ナノ粒子の種類と混合割合が決まり、下記の表2は、纎維原緞の原料に対する金属ナノ粒子の種類と混合割合を表す。
【0105】
【表2】
【0106】
上記表2によれば、本発明の第2例で、抗菌及び抗カビ機能を提供するために混入される金属のナノ粒子の中で、白金(Pt;図1の電子顕微鏡写真参照)は、粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.00005〜0.003wt%(0.5〜30ppm)である。
【0107】
上記金(Au;図2の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜30nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.00005〜0.005wt%(0.5〜50ppm)である。
【0108】
また、銀(Ag;図3の透過電子顕微鏡写真及び分布図参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0005〜0.02wt%(5〜200ppm)である。
【0109】
上記銅(Cu;図4の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.001〜0.02wt%(10〜200ppm)である。
【0110】
また、上記亜鉛(Zn;図5の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.003〜0.1wt%(30〜1、000ppm)である。
【0111】
上記ゲルマニウム(特に、有機ゲルマニウム;図6の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0001〜0.03wt%(1〜300ppm)である。
【0112】
上記セレニウムナノ粒子(図7の透過電子顕微鏡写真参照)は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)である。
【0113】
また、タングステンナノ粒子(図8の透過電子顕微鏡写真参照)は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.001〜0.03wt%(10〜300ppm)である。
【0114】
本第2例によれば、各不織布の纎維原料([1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプ)には、独立的に上記表2に表した割合で金属のナノ粒子が選択的に混合されたり、その選択的に金属のナノ粒子が含有された各不織布纎維原料が所定の割合で混合された複合糸の形態で不織布纎維原緞の製造に使用可能になる。
【0115】
ただ、ビスコースレーヨンの場合には、その製造工程に用いられる原料である硫化物と使用する金属ナノ粒子の中一部の粒子が反応して凝集される現象が発生する可能性を考慮して、上記金属のナノ粒子の中で白金、金、銀の粒子は使用しない。
【0116】
また、パルプと綿の場合には、その混合された程度がポリマーの場合と同様に、ナノ粒子とポリマー高分子間の結合ほど堅固でないため、そのパルプ及び綿の素材からナノ粒子が外部に逸脱される可能性を考慮して、相対的に皮膚に刺激を与えることができる銅とタングステン粒子は使用せず、銀の使用量をティッシュペーパ原緞重量対比0.0005〜0.01wt%(5〜100ppm)に、亜鉛の使用量をティッシュペーパ原緞重量対比0.003〜0.05wt%(30〜500ppm)に、それぞれその使用量を低減して使用する。
【0117】
一方、上記表2で表すように、上記金属のナノ粒子が混合されるようにするためには、上記[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプの素材の中で[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレンは、各素材を製造する工程に、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択されたいずれか一つまたはその中で二つ以上の金属ナノ粒子が混合するようにする方法が適用される。
【0118】
本発明によれば、[1]ビスコースレーヨンの場合には、その纎維原料を作って放射する直前の製造機(圧出機)の原料の添加工程に、上記ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択されたいずれか一つまたはその中で二つ以上の金属ナノ粒子が添加されるようにして製造される。
【0119】
即ち、ビスコースは、パルプに、水酸化ナトリウム(NaOH)を混合して、浸漬、圧着及び粉砕工程を経て、アルカリセルロース[(C6H9O4−ONa)n]を製造し、さらに、二硫化炭素(CS2 )を入れてセルロース混合物[(C6H9O4−OCS2Na)n]を製造する工程を経てから、その結果物に再び水酸化ナトリウム(NaOH)を混合及び溶融させて生成し、そのビスコースを放射する直前の原料の添加で、上記選択されたナノ粒子(ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中のいずれか一つまたはその中で二つ以上の混合)を混合して放射する。
【0120】
特に、本発明によれば、そのビスコースの製造過程に、二硫化炭素(CS2)を使用しなかったり、硫黄との反応を最小にすることができるように、安定剤や添加剤の使用量を増加させて製造されたナノ粒子を使用する場合においては、ビスコースを生成する段階で、そのナノ粒子を混合することが最終レーヨン纎維[(C6H10O5)n]でナノ粒子の分散性を向上させることができて、抗菌及び抗カビ性レーヨン纎維を製造する方法で提案される。
【0121】
また、本発明によれば、[5]綿の場合には、綿の素材を不織布や糸で製造する工程で、ナノ粒子が含有された溶液に含浸したり、ナノ粒子とともに混合放射されるようにする方法が適用される。
【0122】
[6]パルプの場合には、パルプの製造工程の中にパルプ素材を分散させる工程に用いられる工程水に上記金属のナノ粒子を選択的に混合する方法と、パルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に上記金属のナノ粒子を混入する方法、またはパルプが原緞の形状に形成した後、ナノ粒子を噴射して、上記選択された金属のナノ粒子が混合されるようにする方法が適用される。
【0123】
また、本発明によれば、上記[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレンの場合には、各原料の樹脂を高濃度の金属ナノ粒子が混合されることができるように、本出願人に許与された大韓民国特許「第10−0599532号」によって提案されたように、白金、金、銀などで選択された金属のナノ粒子を所定の割合で、プラスチック製品の原料である熱可塑性プラスチック樹脂に混合して、マスターパッチチップに加工したり、複合チップ加工して、その後、そのマスターパッチチップまたは複合チップ加工物を、所定の割合(例えばマスターパッチの場合3〜10%、複合の場合は100%)で使用原料と混合して放射されるようにすることによって、抗菌及び抗カビ效能を有する原糸を生産する。
【0124】
上記過程によって金属のナノ粒子が選択的に処理されて、抗菌及び抗カビ性を有する[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプ素材は、単独またはその二つ以上の混合によって複合的に用いられ、例えば含水性ティッシュペーパを含んで抗菌及び抗カビ機能が要求される製品のための纎維原緞(特に、不織布)の製造に好ましく適用されることができる。
【0125】
また、上記想定された白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンのそれぞれの金属のナノ粒子が、上記[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプの繊維原料にそれぞれ単独で用いられたり、二つ以上に混合して用いられたり、またそのそれぞれの纎維原料が単独にまたは二つ以上混合して作られる含水用ティッシュペーパの最終原緞において、その金属のナノ粒子が使用される総合計濃度は、その含水用ティッシュペーパ原緞の重量対比0.1wt%(1、000ppm)を越えないものとする。これは、上記想定された金属のナノ粒子を二つ以上混合して使用する場合、どんな組合で混合割合を決めても、使用される最大合計濃度が最終的に使用される不織布原料重量対比0.1wt%(1、000ppm)の範囲内でその抗菌及び抗カビ性の機能を発揮することができるからである。
【0126】
従って、本発明の第2例によれば、ティッシュペーパを製造するための纎維原緞としての不織布を製造するための纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子を混入して抗菌及び抗カビ機能を有して織造されるようにすることによって、一般のティッシュペーパ製造水(例えば、精製水または蒸溜水)を使用しながらも抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)の製造が可能になる。
【0127】
図10は、本発明によって金属ナノ粒子としての銀がポリプロピレンと混合されて放射された原糸の原子顕微鏡写真で、図11は、本発明によって、金属ナノ粒子としての銀がポリエステルとともに混合放射された原糸の原子顕微鏡写真であり、図12は、本発明によって金属ナノ粒子としての銀がビスコースレーヨンに混合されて添加された原糸の原子顕微鏡写真である。
【0128】
次に、本発明の第3例による抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法について説明する。
【0129】
上記第1例は、ティッシュペーパを製造するための纎維原緞としての不織布が比較的良好に抗菌、殺菌及び汚染防止処理がなされた状態を仮定して、その不織布を抗菌及び抗カビ機能の金属ナノ粒子が含有されたティッシュペーパ製造水に含浸させて、抗菌及び抗カビ機能の含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造する方法であり、一方、上記第2例は、上記纎維原緞としての不織布の織造の時に纎維原料に抗菌及び抗カビ機能の金属ナノ粒子が混入されるようにして、その不織布を一般のティッシュペーパ製造水(例えば蒸溜水、精製水)に含浸させて抗菌及び抗カビ機能の含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造する方法であるが、本発明の第3例では、上記第1及び第2例で説明された纎維原緞(不織布)とティッシュペーパ製造水の中のいずれか一側だけに抗菌及び抗カビ機能を達するための金属ナノ粒子が混合される場合に比べて、経済的ありながら、より満足し得る抗菌及び抗カビ機能を得るために、纎維原料とティッシュペーパ製造水の両側に抗菌及び抗カビ機能のための金属ナノ粒子が含有されるようにして複合的な抗菌及び抗カビ機能が達成されるように含水性ティッシュペーパを製造する。
【0130】
即ち、本発明の第3例によれば、含水性ティッシュペーパ原緞として適用される纎維原緞に対して、抗菌及び抗カビ性の金属ナノ粒子を含まれるようにして一次的抗菌及び抗カビ性を有するようにし、その抗菌及び抗カビ性の不織布に含有されるティッシュペーパ製造水に対しても抗菌及び抗カビ性の金属ナノ粒子が含有されるようにして、二次的抗菌及び抗カビ性を有するようにする。
【0131】
特に、上記第1と第2例の場合には、満足し得るような抗菌及び抗カビ機能の含水性ティッシュペーパを製造するには、ティッシュペーパ製造水またはティッシュペーパ原緞に混入される上記金属ナノ粒子の使用濃度を充分に想定すべきであるが、本第3例の場合には、ティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水とも抗菌及び抗カビ機能の金属ナノ粒子が混入されるため、全体的には、上記第1例と第2例のティッシュペーパ製造水またはティッシュペーパ原緞に使われられる金属ナノ粒子の濃度に対して30〜50%の濃度で使用する。
【0132】
即ち、本発明の第3例によれば、上記纎維原緞としての不織布と上記ティッシュペーパ製造水に混合される金属のナノ粒子は、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中で二つ以上の混合が含まれる。
【0133】
ここで、本第3例による上記纎維原緞に対しては、上記第2例で説明したように、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子は、それぞれ単独または二つ以上の複数の混合でビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿の原料纎維に混入される。
【0134】
好ましくは、本発明の第3例によれば、含水性ティッシュペーパを製造するための不織布(纎維原料)に対しては、その使用する纎維、即ち、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿の混合の割合によって、金属ナノ粒子の種類と割合が決まり、その金属ナノ粒子の混合割合は、金属ナノ粒子が含有された抗菌及び抗カビ機能を有するティッシュペーパ製造水に含浸される点を考慮して、上記第2例に比べて低く想定されてもよいが、下記表3は、金属ナノ粒子が含有された抗菌及び抗カビ機能を有するティッシュペーパ製造水に、ティッシュペーパ素材である不織布原緞が含浸される点を考慮して想定されたティッシュペーパ素材である纎維材料に混合される金属ナノ粒子の混合割合を表す。
【0135】
【表3】
【0136】
即ち、本発明の第2例で、抗菌及び抗カビ機能を提供するために、ティッシュペーパ製造原緞に混入される金属のナノ粒子の中で、白金(Pt;図1の透過電子顕微鏡写真参照)は、粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原緞重量対比0.00005〜0.001wt%(0.5〜10ppm)である。
【0137】
上記金(Au;図2の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜30nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原緞重量対比0.00005〜0.001wt%(0.5〜10ppm)である。
【0138】
また、銀(Ag;図3の透過電子顕微鏡写真及び分布図参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原緞重量対比0.0005〜0.01wt%(5〜100ppm)である。
【0139】
上記銅(Cu;図4の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、粒子大きさが1〜50nmでその纎維原緞での濃度は原緞重量対比0.001〜0.01wt%(10〜100ppm)である。
【0140】
また、上記亜鉛(Zn;図5の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原料重量対比0.003〜0.03wt%(30〜300ppm)である。
【0141】
上記ゲルマニウム(特に、有機ゲルマニウム;図6の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原緞重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0142】
上記セレニウムナノ粒子(図7の透過電子顕微鏡写真参照)は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原料重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0143】
また、タングステンナノ粒子(図8の透過電子顕微鏡写真参照)は、その粒子大きさが1〜50nmで、上記纎維原緞での濃度は、原緞重量対比0.001〜0.01wt%(10〜100ppm)で用いられる。
【0144】
本第3例によれば、上記第2例と同一または類似して、各不織布の纎維原料([1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプ)には独立的に上記表3に表した割合で金属のナノ粒子が選択的に混合されたり、その選択的に金属のナノ粒子が含有された各不織布の纎維原料が所定の割合で混合された複合糸の形態で不織布の纎維原緞の製造に使用可能になる。
【0145】
本第3例でもビスコースレーヨンの場合には、その製造工程に用いられる原料である硫化物の反応に凝集される現象が発生する可能性を考慮して、上記金属のナノ粒子の中で白金、金、銀の粒子は使用しない。
【0146】
また、パルプと綿の場合にも、その混合された程度がポリマーと同様に、ナノ粒子とポリマーの高分子の間の結合が堅固でないため、そのパルプ及び綿の素材からナノ粒子が外部に逸脱される可能性を考慮して、相対的に皮膚刺激を与える銅とタングステン粒子は使用しないで、また銀粒子は、そのパルプの増粘剤と反応して、色の汚染を起こす可能性が高い点を考慮して、抗菌ティッシュペーパ製造水を複合的に使用することを考慮して、その使用量を原料重量対比0.0005〜0.002wt%(5〜20ppm)の濃度にする。
【0147】
また、上記表3で表したように、上記金属のナノ粒子が混合されるようにするためには、上記[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプの素材の中で、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレンは、各素材を製造する工程に、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択されたいずれか一つまたはその中で二つ以上の金属ナノ粒子が混合されるようにする方法が適用される。
【0148】
即ち、上記第2例で説明したように、[1]ビスコースレーヨンの場合には、その纎維原料を製造して放射する直前の製造機(圧出機)の原料の添加工程に、上記ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択されたいずれか一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が添加されるようにして製造される。
【0149】
特に、本発明によれば、そのビスコースの製造過程に、二硫化炭素(CS2)を使用しなかったり、または硫黄との反応を最小にすることができるように、安定剤や添加剤の使用量を増加させて製造されたナノ粒子を使用する場合においては、ビスコースを生成する段階で、そのナノ粒子を混合することが、最終のレーヨン纎維[(C6H10O5)n]でナノ粒子の分散性を向上させることができて、抗菌及び抗カビ性のレーヨン纎維を製造する方法として提案される。
【0150】
また、本第3例によれば、[5]綿の場合にも、綿の素材を不織布や糸で製造する工程で、ナノ粒子が含有された溶液に含浸したり、またはナノ粒子とともに混合放射されるようにする方法が適用される。
【0151】
[6]パルプの場合にも、パルプの製造工程の中にパルプ素材を分散させる工程に用いられる工程水に上記金属のナノ粒子を選択的に混合する方法とパルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に上記金属のナノ粒子を混入する方法、またはパルプが原緞の形状に製造された後、ナノ粒子を噴射して上記選択された金属のナノ粒子が混合されるようにする方法が適用される。
【0152】
また、上記[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレンの場合にも、上記特許「第10−0599532号」によって提案されたように、白金、金、銀などで選択された金属のナノ粒子を所定の割合でプラスチック製品の原料である熱可塑性プラスチック樹脂に混合してマスターパッチチップや複合チップに加工してから、そのマスターパッチチップ加工物をさらに所定の割合(3〜10%)で使用原料と混合して放射したり、その複合チップを100%使用して放射することによって、抗菌及び抗カビ效能を有する原糸を生産する。
【0153】
上記過程によって金属のナノ粒子が選択的に処理されて、抗菌及び抗カビ性を有する[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプ素材は単独または複合的に使用し、例えば含水性ティッシュペーパを含んで、抗菌及び抗カビ機能が要求される製品のための纎維原緞(特に、不織布)の製造に好ましく適用されることができる。
【0154】
また、上記想定された白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンのそれぞれの金属のナノ粒子、上記[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプの繊維原料にそれぞれ単独で用いられたり、二つ以上に混合して用いられ、再びそのそれぞれの纎維原料が単独または二つ以上混合して製造される含水用ティッシュペーパの最終原緞において、その金属のナノ粒子が用いられる総合計濃度は原緞の重量対比0.03wt%(300ppm)を超えないものとする。これは上記想定された金属のナノ粒子を二つ以上混合して使用する場合、どの組合で混合の割合を決めても、合計使用濃度が最終的に使用される不織布原緞の重量対比0.03wt%(300ppm)の範囲内で一次的に有する抗菌・抗カビ性效力に追加して、抗菌及び抗カビ性ティッシュペーパ製造水が2次的にその效力を発揮することができて、最終の含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)においては、その抗菌及び抗カビ性の機能を充分に発揮することができるからである。
【0155】
上記表3に例示されたティッシュペーパ製造原緞と混用されて、抗菌及び抗カビ機能を達するための本発明の第3例によるティッシュペーパ製造水には、白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムが、表4に表した割合で単独、または、その中から選択された二つ以上が混合的に用いられ、本第3例によるティッシュペーパ製造水の場合には、抗菌及び抗カビ機能の纎維原緞との混合使用を鑑みて、上記第1例に比べて下記の表4の内容のように相対的に低い混合割合が想定される。
【0156】
【表4】
【0157】
即ち、表4をよれば、上記表3に例示された抗菌及び抗カビ機能のティッシュペーパ製造原緞に、さらに抗菌及び抗カビ性機能を有するようにするために、ティッシュペーパ製造水に混入される金属ナノ粒子の中で、白金は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0003wt%(0.1〜3ppm)である。
【0158】
また、上記ティッシュペーパ製造水に混入される金ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜30nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0005wt%(0.1〜5ppm)である。
【0159】
上記ティッシュペーパ製造水に混入される銀ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.001wt%(0.1〜10ppm)である。
【0160】
上記ティッシュペーパ製造水に混入される上記亜鉛ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0161】
上記ティッシュペーパ製造水に混入されるゲルマニウム(特に、有機ゲルマニウム)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0162】
上記ティッシュペーパ製造水に混入されるセレニウムナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記ティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0163】
また、上記想定された白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛のそれぞれの金属のナノ粒子が、上記第3例の含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)用の最終の抗菌及び抗カビ性機能を一部有している原緞が含浸されることができるようにするティッシュペーパ製造水に、二つ以上混合して使用されるその金属のナノ粒子の総合計使用濃度は、その使われられるティッシュペーパ製造水の重量対比0.005wt%(50ppm)を越えないものとする。これは、上記想定された金属のナノ粒子を二つ以上混合して使用する場合、どの組合で混合割合を決めても、総使用濃度が最終用いられるティッシュペーパ製造水の重量対比0.005wt%(50ppm)の範囲内で有する抗菌・抗カビ性の效力に、不織布原緞に混合されて含まれている金属のナノ粒子がさらに抗菌及び抗カビ性の效力を発揮することができて、最終の含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)においては、その抗菌及び抗カビ性の機能を充分に発揮することができるからである。
【0164】
また、本第3例で、纎維原緞(不織布)とティッシュペーパ製造水に含有されて用いられる白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子において、それぞれそのナノ粒子を製造するために選択されて用いられる基本原料物質、添加剤(還元剤、安定剤)とそれぞれのナノ粒子の製造特性に適合するその製造方法は、上記第1例及び第2例で説明された内容のように、それぞれのナノ粒子において同様に適用される。
【実施例】
【0165】
次に、本発明に係る抗菌及び抗カビ性の纎維原緞を用いて、含水性ティッシュペーパを製造する好ましい代表的な実施形態について説明する。
【0166】
(実施形態)
先に、下記表5に示したように、ビスコースレーヨンには、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅をそれぞれ原料重量対比0.001wt%(10ppm)、0.0035wt%(35ppm)、0.01wt%(100ppm)、0.005wt%(50ppm)で混合して放射する。
【0167】
【表5】
【0168】
また、ポリエステルには、銀、亜鉛、タングステンをそれぞれ原料重量対比0.06wt%(600ppm)、0.3wt%(3000ppm)、0.05wt%(1500ppm)の濃度になるように、ポリエチレンテレフタルレート(PET)と混合してポリエステルマスターパッチチップを加工し、これをポリエステルの総使用原料の重量対比10wt%にあたるマスターパッチチップをポリエステル用の使用原料と混合して放射する。その放射後のポリエステルに混合されているナノ粒子の濃度は、ポリエステル原緞の重量対比:銀0.006wt%(60ppm)、亜鉛0.03wt%(300ppm)、タングステン0.015wt%(150ppm)になるようにする。
【0169】
次の工程で、上記ビスコースレーヨン70%、ポリエステル30%の割合で含水用ティッシュペーパ不織布を製造して用意する。最終ビスコースレーヨンとポリエステルが70%対30%に混合されているティッシュペーパ原緞における原緞の重量対比金属のナノ粒子は、銀0.0018wt%(18ppm)、亜鉛0.016wt%(160ppm)、銅0.0035wt%(35ppm)、タングステン0.0045wt%(45ppm)が用意される。
【0170】
また、上記含水用ティッシュペーパ不織布を用いて、含水用ティッシュペーパを製造するためのティッシュペーパ製造水には、表6に示された構成の割合でナノ粒子を混合し、上記含水用ティッシュペーパ不織布に対して、その重量の3.5倍に当たるティッシュペーパ製造水が含浸されるようにして含水用ティッシュペーパを製造する。
【0171】
【表6】
【0172】
上記含水用ティッシュペーパに対して、抗菌及び抗カビ性に対して試験した結果によれば、抗カビ性試験のための使用供試菌株としては、アスペルギルス(Aspergillus niger ATCC 6275)を想定して、試験菌液0.5gを25±1℃で24時間静置して培養した後、菌数を測定して次の表7の結果を得た。
【0173】
【表7】
【0174】
上記(表7)で減少率(%)は、「[(Ma−Mc)/ Mb] x100」によって求められ、Maは、対照試料の初期菌数(平均値)で、Mbは、所定時間(24時間)培養した後の対照試料の菌数(平均値)で、Mcは、所定時間(24時間)培養した後の試験試料の菌数(平均値)である。
【0175】
また、上記含水性ティッシュペーパに対して抗菌性試験を行った結果によれば、抗菌性試験に適用される使用供試菌株としては、 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538)と 肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae ATCC4352)をそれぞれ5.0gと想定し、標準布としては綿を使用して「KS K 0693」適合するように抗菌度を試験して表8の結果を得た。
【0176】
ここで、表8で、静菌の減少率(%)は、「[(Ma−Mc)/Mb] x100」から求められ、増加率(F)は「Mb/Ma(31.6倍以上)」で、Maは、接種直後の生菌数(3検体の平均値)で、Mbは、18時間培養した後の生菌数(3検体の平均値)である。
【0177】
【表8】
【0178】
上記試験の結果から分かるように、本発明に係る抗菌及び抗カビ性纎維原緞としての不織布とその不織布に対して抗菌及び抗カビ機能の金属ナノ粒子が選択的に混合されたティッシュペーパ製造水が含浸されるようにすることによって、不織布自体の汚染可能性を排除した状態で、ティッシュペーパ製造水が供給されるので、より良好な抗菌及び抗カビ性を表すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0179】
一方、本発明は、上記した適用例に限定されず、発明の技術要旨及び要点を逸脱しない範囲内で多様な変更及び変形実施が可能であることは勿論である。
【0180】
本発明によれば、上記第2実施形態では、抗菌及び抗カビ性纎維原緞としての不織布を製造する場合、纎維原料(即ち、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプ)に金属のナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその二つ以上の複数の混合)を混合した状態で溶融放射加工されることによって、抗菌及び抗カビ性を有するようにしているが、本発明は、このような例に限定されない。また、他の一実施形態では、纎維原料(即ち、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプ]を不織布で織造して加工する過程で、金属のナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択される一つまたはその混合)が接着剤などの添加剤と混合されて加工されることによって、その不織布が抗菌及び抗カビ性を有するようにすることができる。例えば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、また、ビスコースレーヨンとポリエステルが所定の割合で混合された纎維原料として適用される化学結合不織布は、ウェブ結合の時に適用される接着剤(即ち、非水溶性接着剤と水溶性接着剤、ソフト接着剤及びハード接着剤)に、上記金属のナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合)を混合して沈積接着法またはスプレー法によって、上記金属のナノ粒子が混合された接着剤が纎維上に浸透されるようにすることによって、最終の不織布に抗菌及び抗カビ性を有するようにすることができる。
【0181】
他の例として、例えば、ポリプロピレンと、複合糸(PET−PE、PP−PE、PET−PP)、ビスコースレーヨン(好ましくは、ポリプロピレンまたは複合糸を混用)及びポリエステルが纎維原料として適用される熱結合不織布の場合には、その纎維原料が熱または圧力などで着火されたり、溶かした状態で、上記金属のナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合)を選択的に混合して、纎維組職を結合させてウェブを形成することによって、抗菌及び抗カビ性の不織布を得ることができる。
【0182】
また、その他の例として、スパンボンド不織布の場合には、ポリエステル、ポリプロピレンまたはナイロンを纎維原料チップとして使用して、直接溶かして噴射して圧着する過程で、上記金属ナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中で二つ以上の混合)を混入してウェブを形成することによって、抗菌及び抗カビ性を有するように製造することができる。
【0183】
また、纎維原料を圧縮空気と接着剤を利用して製造するエアレイ不織布の場合には、上記接着剤に、上記金属ナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中の二つ以上)を混合させて製造することによって、抗菌及び抗カビ性を有するようにできる。
【0184】
また、上記スパンレイス不織布の場合には、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリプロピレンを単独または二つ以上混合した状態で、ウェブを結合させるために噴射される水に、上記金属ナノ粒子(即ち、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択される一つまたはその中の二つ以上の混合)を投入して上記ウェブが結合されるようにすれば、抗菌及び抗カビ性を有するようにすることができる。
【0185】
また、メルトブローン不織布は、合成高分子を放射して高圧熱風によって極細纎維にして均一な溶融纎維ウェブで結合して製造する過程で、上記溶融纎維ウェブに上記金属ナノ粒子(即ち、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合)を投入して抗菌及び抗カビ性を有するようにすることができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法に関し、より詳しくは、含水性ティッシュペーパ(即ち、ウエットティッシュ)に用いられる不織布や綿織物または紙類のティッシュペーパ原緞、または抗菌及び抗カビ性機能を有するナノサイズの金属粒子を混入して製造したティッシュペーパ原緞(特に、不織布)に、抗菌及び抗カビ性機能を有するナノサイズの粒子が混合されたティッシュペーパ製造水が含水されるようにした抗菌及び抗カビ性機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、水分を含有している使い捨て含水性ティッシュペーパ(即ち、ウエットティッシュ)は、不特定多数人のための商業的な営業所(例えば、飲食店など)や、公衆施設(例えば、大衆交通手段、医療機関など)を利用する場合、または乳児の排泄物の後処理などのために、体の一部を衛生的に洗浄するための目的で主に使われる。
【0003】
このような目的の含水性ティッシュペーパは、主に皮膚に直接接触した状態で揉んで洗浄するため、皮膚に対する安定性と皮膚に残在する異物の除去力が良好でなければならない。
【0004】
そのため、含水性ティッシュペーパは、一般的に使用する時、皮膚の刺激のない柔らかい材質の紙類や繊維類(特に、不織布)を所定の大きさに切断してから、ティッシュペーパ製造水(好ましくは精製水)を含水した状態で、例えば合成樹脂材の包装紙に密閉された状態に包装する。
【0005】
一般に、含水性ティッシュペーパの製造に適用される代表的なティッシュペーパ原緞としての不織布は、纎維を平行または不定方向に配列して結合して、フェルト状に製造するが、その原料纎維としては、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリプロピレンなどの合成纎維、綿、また、天然パルプが用いられる傾向である。
【0006】
その不織布の加工方法は浸漬式と乾式に大別されて、その中、浸漬式の場合には、紙類の製造のための抄紙式と類似して、纎維に合成樹脂の接着剤を塗布して乾燥及び熱処理し、乾式の場合には、纎維を薄い綿状にして、合成樹脂を噴出させて熱を加えて乾燥させる。
【0007】
また、不織布の種類には、製造工法によって、化学結合不織布や、熱結合不織布、エアレイ不織布を含む乾式不織布と、湿式不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレスまたはスパンレイス(水流結合法)不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、ステッチ結合不織布が含まれる。
【0008】
ここで、化学結合不織布は、ウェブ結合の時、接着剤を纎維上に浸透させて乾燥工程を通して製造するが、その接着剤の浸透方法によって接着剤を沈積させて生成する沈積接着法と、接着剤を噴射させて接着するスプレー法が利用され、上記沈積接着法による不織布の種類には、一方向性不織布、両方向性不織布、また複合組職不織布が含まれる。
【0009】
その化学結合の製造に適合する纎維としては、ビスコースレーヨン、ポリエステル、またビスコースレーヨンとポリエステルが混合された纎維が含まれ、その化学結合不織布の生産方法によると、ウェブを形成するとき用いる接着剤の種類によって不織布の形状及び特性の変化が可能であるが、その接着剤としては、非水溶性接着剤と水溶性接着剤、ソフト接着剤及びハード接着剤が含まれる。
【0010】
その化学結合不織布は、生産形態、纎維、接着剤などの変化によって多様な形態に生産することができ、その使用範囲が広くて、用途が多様であるが、例えば産業用としては、自動車及び電子製品の内装材、フィルター、接着テープ、ケーブル保護用、土木用、クリーナー用などで、一般用としては、造花及び一般の包装紙用、医療用密着布、化粧用マスクパックなどである。
【0011】
熱結合不織布は、低融点の可塑性を有するポリプロピレンなどの纎維原料を混合して、熱または圧力などで着火したり、溶かして纎維組職を結合させてウェブを形成して製造するが、低重量の不織布の生産が容易になる。
【0012】
その熱結合不織布の製造に用いられる纎維原料としては、ポリプロピレン、複合糸(ポリエステルとPEの混合、PPとPEの混合、ポリエステルとPPの混合)、ビスコースレーヨン、またポリエステルが含まれるが、ビスコースレーヨンを用いる場合には、そのビスコースレーヨン単独では熱によってウェブの形成が不可能であり、ポリプロピレンまたは複合糸を混用して生産する。
【0013】
このような熱結合不織布は、引張強度は低いが、柔らかな風合いと優れた吸水性を有しながら、接着剤を使わないで、熱によってウェブを形成することによって、人体に有害物質を発生しない長所を有し、複合糸を用いる場合には、熱接着性が優れており、それによって乳児用おむつ、生理用ナブキン、衛生用マスク、ウエットティッシュ、ワイパー用として用いられる。
【0014】
また、スパンボンド不織布の生産方法は、纎維を生産するチップを直接溶かして噴射させた後圧着してウェブを形成して製造するが、そのスパンボンド不織布の製造のために用いる原料チップとしては、主に、ポリエステルとポリプロピレンを用い、場合によってはナイロンも使用する。
【0015】
そのスパンボンド不織布は、噴射の過程において、纎維が切れないで、生産始点から生産完了時点まで連結される長纎維形態であるため、他の不織布に比べて引張伸度は低いが、引張強度は高く、耐久性と耐薬品性が優れた長所を有して、一般的に諸産業用に用いられ、自動車の内装材、フィルター、ケーブル保護用、土木用、農業用、コーティング用などで、一般用としては、花の包装紙、下貼り紙用、包装材、ベッド及び家具用、印刷物用などである。
【0016】
エアレイ不織布は、圧縮空気と接着剤を利用して製造し、縦横方向の引張差がなく、フィルターや、芯、カーベット、発泡剤、ワイパー(雑巾、布巾、タオルなど)、絶縁材などとして用いられる。
【0017】
また、湿式不織布は、製紙工程である抄紙方法と同じ工程やただ原料がパルプを使われないで、各種纎維を使って製造するが、物性の自由な変化が可能で、大抵ワイパー、タオル、フィルターバッグ、おむつカバーなどに用いられる。
【0018】
ニードルパンチ不織布は、特殊な針を利用して纎維を物理的に織布して製造するが、パンチングの回数や針の密度などによって、製品の厚さを多様化することができ、カーベットや毛布、フィルター、芯、コーティング発泡剤などに主に用いられる。
【0019】
スパンレイス不織布は、纎維に高圧の水を噴射してウェブを結合させて製造するが、そのスパンレイス不織布の製造のための纎維としては、ビスコースレーヨン、ポリエステル(ポリプロピレンなどを単独または混合して用い、大体柔軟性と通気性が良好で、比較的衛生的なので、医療用芯、生活用品、コーティング発泡、屋根材、ワイパーなど及び衛生用品に主に用いられる。
【0020】
特に、スパンレイス不織布は、柔らかな風合いと優れた吸水性を有し、洗浄性が優れて、水を使ってウェブを形成するので、その製造工程が特に衛生的であり、主に衛生用品の原料としてさらに多く用い、大体はウエットティッシュ、ワイパー、化粧用マスクパックなどに用いられる。
【0021】
メルトブローン不織布は、合成高分子を放射して、高圧熱風によって極細纎維にして、均一な溶融纎維ウェブに結合して製造するが、柔軟性と非透過性及び絶縁性が良好で、フィルター、絶縁材、吸収シート、ワイパー、吸油シート、衛生用ナプキンなどに主に用いられる。
【0022】
また、ステッチ結合不織布は、接着剤を使わないで、纎維を糸でキルティングして作られるが、厚さは薄いが、引張強度が高くて、芯、自動車の内装材に主に用いられる。
【0023】
一方、一般の含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)は、上記不織布の中の一部(例えば、熱結合不織布など)または綿や紙類にティッシュペーパ製造水を供給して、体を部分的に洗浄することができるように製造し、その含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)の製造過程に適用されるティッシュペーパ製造水には、皮膚に有用な保湿剤が添加されたり、殺菌のための殺菌消毒剤、化粧品などの異物の洗浄(除去)のための界面活性剤などが使われ、大部分の含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)は不織布自体の汚染とこれらティッシュペーパ製造水に添加される物質の変質を防止するために化学防腐剤や、アルコール及び臭いの緩和のための香料が添加されて製造されることが一般的である。
【0024】
ここで、上記含水性ティッシュペーパの製造の時に用いられる化学防腐剤は、例えば安息香酸、ソルビン酸、メチルパラベン、エチルパラベンン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、カルバマート類(3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバマート)、ベンズイミダゾール類((4−チアゾリル)ベンゾイミダゾール)、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、塩化ベンザルコニウム、ポリビニルブチラール、ジヨードメチルp−トリルスルホン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、パラヒドロキシ安息香酸類などが用いられるが、これは皮膚に刺激性があるだけでなく、皮膚発疹を引き起こし、特に免疫力の弱い乳児には、防腐剤の成分が皮膚を通じて体内に蓄積される可能性が高く、これは、アトピー性皮膚疾患の原因となる可能性もある。
【0025】
即ち、かかる添加剤、特に化学防腐剤が含まれた含水性ティッシュペーパを使用すると、皮膚に刺激を与えたり、人体に有害な結果をもたらすとともに、殺菌消毒剤及びアルコールなどの使用によって刺激的な臭いも発生して不快感を与える。
【0026】
また、その含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)は、殺菌消毒剤やアルコールが添加されていても、密閉された包装紙の内で適正な湿度が保持され、紫外線が遮られた状態の環境では、含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)に添加される保湿剤、また不織布原料(PET、PP、PE、ナイロン、ビスコースレーヨン、パルプ、綿)の製造の時添加される可塑剤や酸化防止剤、増粘剤、接着剤などが微生物の営養成分に利用されて、カビや細菌が増殖される可能性が高く、特に使用する含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造するためのティッシュペーパ原緞である不織布が、製造または流通の過程において汚染されている場合には、各種の細菌の増殖はもちろん、カビが発生する可能性が高くなり、そのため化学防腐剤である抗カビ剤を使用する。しかし、ある特定の防腐剤の一種類が数種類のカビの全てに效力を及ぼすことができないため、防腐剤を別途にして最小2〜3種以上を使用し、その使用量の合計が通常3、000ppm〜6、000ppmに至る程度に多量を添加するしかないことが現実である。
【0027】
従って、最近には、含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)の製造の時に用いられるティッシュペーパ製造水に、化学抗カビ剤を添加する場合には、皮膚の刺激を引き起こす可能性が高いという点を考慮して、ナノシルバーを抗菌及び抗カビ剤として用いることが考慮される状況である。
【0028】
その一例として、大韓民国特許公開第10−2006−1758号には、銀コロイドを製造して抗菌剤として用いる場合に、銀固有の性質である黄変現象及び光成分などによる黒変現象を解決して、抗菌效果を有し、且つ、人体に無臭、無毒性の銀溶液を製造して、おしぼりなどに応用するための技術が開示されている。
【0029】
その技術によれば、第1工程で、銀コロイド溶液(銀固形粉150ppm)を定量した後、第2工程で、上記銀コロイド溶液に触媒剤としての次亜塩素酸ナトリウムを1ppm程度に投入して撹拌し、第3工程で、上記第2工程で得られた結果に、触媒剤として炭酸カルシウムを投入して撹拌しながら、銀溶液がpH8.5になるように、炭酸カルシウムを溶解させ、第4工程で、上記第3工程の結果物に酢酸ナトリウムを投入してpH7.5になるように撹拌させてpHを調整し、第5工程では、上記第4工程の銀溶液化合物を濾過させて黄変されない銀コロイド抗菌剤を製造してから、第6工程で、ウエットティッシュ材料(例えば、不織布)をその銀溶液に浸漬させて黄変されないウエットティッシュ(即ち、含水性ティッシュペーパ)を製造する。
【0030】
即ち、上記した方法では、銀がコロイド化される場合、銀の固有性質であるハロゲン化合物や光成分またはアルカリ溶液やその他の毒性物によって変色される問題点を解決して、白色のウエットティッシュなどに抗菌剤として使用するために、上記第1工程で上記銀溶液にハロゲン物質である塩素を追加投入して反応させながら、炭酸カルシウムを合成して黄変させてpHが弱アルカリになるようにしている。
【0031】
また、上記溶液に酢酸ナトリウムを追加投入させて中和させると、黄変された銀溶液が透明な白色を現わしながら浮遊物を形成し、上記浮遊物を濾過紙で濾過して透明な銀コロイド溶液が得られると記述されている。
【0032】
しかし、上記の技術は、その実現可能性を論じないとしても、銀溶液の黄変防止にのみ重点を置いてウエットティッシュの製造に焦点を合わせているが、実際、カビを抑制及び除去するために適用される銀固形粉の好ましい大きさに対する技術的資料が不充分である状態であり、上記第1工程乃至第5工程で製造された特定の銀溶液によってウエットティッシュを製造する過程で、その技術内容が制限的であり、またその銀溶液がイオンなのか、または金属なのかに対する具体的な限定がなく、それによって、その抗菌力及び抗カビ性の效果と持続性に問題点があった。即ち、イオンの場合、メタルと異なって、上記ティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水に残存することができるその他の成分と容易に結合することができて、これ以上の持続性を期待することは困難である。
【0033】
従って、上記のウエットティッシュの製造方法は、その実施が可能で製造されたウエットティッシュが流通可能な有効期間、またはそのウエットティッシュ製品の包装を開封してから使用可能な期間の予測が不可能な技術で、特定の銀溶液を製造して、単純にウエットティッシュに適用するために、ウエットティッシュの製造水に抗菌機能を付与する点のみ考慮しているだけである。
【0034】
他の例として、大韓民国特許公開第10−2006−95685号には、ウエットティッシュの製造過程で、ナノシルバーが含まれた水質にウエットティッシュを濡らして細菌の繁殖を阻むことができるようにするとともに、人体に無害なシルバー素材が消費者の手で転移されて、效率的に細菌を除去するようにする抗菌ウエットティッシュの製造方法が開示されており、その方法によれば、紙類や織物類などにナノシルバー処理された水分と界面活性剤、また、カビ防止剤や保存剤などの薬品を混合含浸させて形成されたウエットティッシュに25ppm〜150ppm含量のナノシルバー処理された水分を含浸させる。
【0035】
しかし、上記特許公開の技術では、抗菌機能のために、ナノシルバー処理された水分以外にも抗カビ性を有するカビ防止剤を別途に追加して一緒に使わなければならなく、上記ナノシルバー処理された水分に紙類または織物類を含浸させる場合、そのナノシルバー処理された水分で、ナノシルバーの粒子の大きさに対する具体的な例が提示されないで、そのナノシルバーの濃度のみが限定的に提示されているだけである。即ち、抗カビ防止剤や保存剤を使用しながら、ナノシルバーをその抗菌機能の補助剤として用いる場合に該当する。
【0036】
周知しているように、ナノサイズの銀粒子は、その表面積が増加して表面エネルギーで抗菌と殺菌及び抗カビ機能を表し、その粒子の大きさに対する説明はなく、ただ特定範囲でナノシルバーの濃度を使用するということは、その技術内容が明確でないだけでなく、技術の実際の具現に相当な問題があり、また上記ウエットティッシュの製造方法でも、ウエットティッシュ製造水(即ち、ティッシュペーパ製造水)に局限して、抗カビ性ではない抗菌機能のみを付与しようとするのに注目しているだけである。
【0037】
他の一例として、大韓民国特許公開第10−2006−110952号には、天然パルプ剤であるスパンレイスに銀ナノ物質を含浸させて、ポリグルコサミンとセラミックス液体、ローション、アロエ及びビタミンなどを添加して、ウエットティッシュを製造することによって、皮膚に蓄積された重金属及び老廃物を除去し、細胞を活性化させて血液循環を円滑にさせ、衛生的で、皮膚に対する安定性が優れるとともに、皮膚に存在する病原性微生物に対する抗菌性及び抗真菌性を有する機能性ウエットティッシュが提案されている。
【0038】
その特許公開第10−2006−110952号によれば、精製された水63〜69重量%に銀ナノパウダー1〜2重量%を混合した水溶液に、天然パルプ剤であるスパンレイス30〜35重量%を浸漬させ、上記銀ナノパウダーは、濃度が10〜100ppmで、粒子の大きさが1〜10nmであるパウダーや、濃度が10〜100ppmで、粒子の大きさが100〜200nmである銀ナノコーティングパウダー(カプセル)の中のいずれか一つであり、上記水溶液にポリグルコサミン0.2〜0.4重量%とセラミックス液体0.6〜0.8重量%を混合し、上記水溶液にローション、アロエ、ビタミンの中のいずれか一つを1〜2重量%添加したり、二つ以上の混合物を1〜2重量%添加する。
【0039】
しかし、上記技術では、銀ナノパウダーまたは銀ナノコーティングカプセルを使用することに限定され、特に銀ナノがその単独で10〜100ppmの濃度で使用されると、抗菌性を保持するには、その濃度が不足であるため、実際その技術を実施して適用するには困難である。
【0040】
即ち、実際ウエットティッシュ製造工程における汚染とそのウエットティッシュの製造に用いられる不織布の通常の汚染程度では、最も問題となるのが、アスペルギルスで、これを抑制または除去するために、1〜10nm大きさの銀粒子を100ppm濃度で使用する場合、ウエットティッシュの包装袋の内の環境では、銀単独でそのアスペルギルスを抑制したり、除去できないということは、数回の実験を通じて検証されており、銀ナノをティッシュペーパ製造水に単独に使用する場合には、その使用濃度を150〜200ppm程度に使用してこそ可能であるという実験が行われたことがある。さらに、その場合にも、紫外線と反応して黄変現象が現われたり、不織布に残留する硫化物成分と反応して沈殿物を形成することができる。
【0041】
また、10nm〜100nmの大きさを有するナノシルバーを使用する場合には、表面積によるエネルギー値が減少して、上記1〜10nmの大きさの粒子を使用する場合の抗カビ性保持濃度である200ppmの2倍〜4倍の濃度を使用してこそカビの抑制が可能になることが実験を通じて数回確認されたところがある。
【0042】
また、そのシルバーナノ粒子をコーティング(カプセル化)して用いる場合の技術は、シルバーナノ粒子の表面にコーティングされたり、シルバーナノ粒子を全体にカプセルの内部に混入してカプセル化するのに、シルバーナノ粒子の表面で反応することができる表面エネルギーを相殺する可能性が高く、本発明で求める金属のナノ粒子、即ち、シルバーだけでなく、白金、金、銅、亜鉛、セレニウムなどのコーティングされないナノ粒子の表面自体のエネルギーを利用した技術とは、その抗菌及び抗カビ性の效能でその效率性が根本的に異なる。
【0043】
また、上記した特許公開第10−2006−110952号のすべての技術内容が妥当だと仮定しても、パウダーやカプセル形態の銀のみを単独に使用しており、色の汚染の可能性が高くて、その銀がウエットティッシュを製造するための製造水のみに使用するのに限定され、不織布やパルプに対する抗菌及びカビ抑制のための処理は考慮される。
【0044】
また、本発明者によって提案された大韓民国特許第10−0693293号によれば、金属のナノ粒子を利用した抗菌性及び脱臭剤の機能を有する無防腐剤の洗浄用ウエットティッシュ及びそのウエットティッシュの製造方法において、その用いられるナノシルバーの粒子を10nm以下の大きさを用いたり、その使用量を最小化するためには、1〜2nmの大きさのナノシルバー粒子を用い、その使用量は10nm以下の大きさの粒子を使用する場合には、50〜100ppmの濃度を用い、1〜2nmの大きさの粒子を使用する場合には、その使用量を0.4〜1ppmの濃度で使用することを特徴としている。
【0045】
上記した特許では、ティッシュペーパの製造水に限って、ナノシルバー(銀ナノ)を使用しており、実際の大量生産の工程で数回繰り返して生産した結果、不良率(カビの発生率)が1〜5%を上回る結果を得た。即ち、2006年度に3回にかけて10、000パックずつをそれぞれ生産し、各生産製品ごとに生産後、短くは7日〜最小30日程度保存及び流通期間が経過すれば、平均最小100パック〜最大500パック程度の製品で、アスペルギルスが発生する結果が確認され、そのアスペルギルスが発生する原因は、不織布自体の汚染度による原因が50%、生産工程の汚染が30%、その他の原因が20%程度と確認された。これは、不織布の製造生産会社ごとに製品生産の衛生レベルの差がひどくて、不織布の汚染程度が相異し、その不織布を利用してウエットティッシュ(ティッシュペーパ)を製造する工程の特性上、衛生的な生産工程を保持するのに限界があることを示唆する。
【0046】
即ち、上記特許技術のように、上記含水性ティッシュペーパの製造の時、ティッシュペーパ製造水にナノシルバーを混入させて、抗菌及び抗カビ性を付与する場合には、該当する含水性ティッシュペーパの製造に用いられる不織布原緞自体がその製造または流通過程で汚染されたり、取り扱い過程で汚染物が付着または空気中のカビ胞子が不織布原緞に附着される可能性が多くて、やはり菌またはカビが増殖される可能性が高いため、完全に抗菌と抗カビ抑制機能を有する含水型ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)を生産することは困難である。
【0047】
このような実情を鑑みて、一方では上記の不織布が汚染することを考慮して、従来から不織布に対しても自主的に抗菌及び防臭機能を付加するための技術が提案された状況である。
【0048】
例えば、大韓民国特許第10−643515号には、不適切な抗菌防臭化合物の使用による人体と環境に関する問題を解決しながら、吸湿による乾燥工程の必要による経済性及びポリマー内の不均一な分散で発生する圧力の上昇と絶糸の発生の問題などの作業效率を向上させ、ウイルスやバクテリア及びカビなどが棲息されないようにするための抗菌效果と脱臭效果などを有するようにするための抗菌防臭性が優れたポリプロピレンスパンボンド不織布及びその製造方法を開示している。
【0049】
即ち、その特許によれば、10nm以下のシリカ粒子に1nm〜3nmレベルの純粋金属シルバー粒子が結合されたナノシルバーとポリプロピレンを混練機で溶融して製造するが、銀の含有量が0.01〜10重量%になるように製造されたマスターバッチチップを利用して、ポリプロピレンスパンボンド不織布またはポリプロピレンスパンボンド、メルトブローン、スパンボンドの多層構造の不織布の中で全体ポリプロピレン樹脂に対して、ナノシルバーの添加量が10〜1000ppmになるようにし、溶融指数(MFR)が20〜80g/10分のポリプロピレンチップを主原料として使用して、圧出機で溶融、混合、均質化させて、放射拘禁を通じて溶融放射し、冷却及延伸工程を経ってフィラメントを形成させた後、連続に移動する多孔質コンベヤーベルトの上でウェブを形成、移送して、カレンダーで熱接着させて、形態の安定性を付与すると提示されている。
【0050】
しかし、上記の特許第10−643515号の技術内容によれば、10nm以下のシリカと1〜3nmレベルのシルバーを結合したと記述しているが、その結合の具体的な方法が摘示されておらず、これを通常の可能な方法であるシリカを担体として使用する場合だと仮定しても、純粋金属のシルバー粒子は、特殊な場合を除いて、その担体を必要としなく、上記技術では、純粋金属のシルバー粒子が担体であるシリカの内部に盛られたら、その表面積が減少される状態になり、これはナノ粒子が有する表面積が増加することによって、増加されたエネルギーをむしろ減少させる結果をもたらすことができる。
【0051】
それに対して、シリカを担体として使用しないで、銀とシリカを貼り付ける方法は、その結合のために、バインダーが使われられなければならないが、そのバインダーが纎維を放射する場合、切糸の決定的な原因になる。
【0052】
また、無機物シリカを物理的な方法で、その粒子を粉碎する場合、今まで知られた技術は、その粉砕機の製造技術と加工公差及び素材などの理由で、50nm程度のレベル以下の規格を生産することができないことが現在の技術レベルである。
【0053】
従って、銀の大きさが1〜3nmであると言っても、銀が結合されたシリカの大きさが50nmである場合には、結局ナノ粒子の一つの大きさは、50nm以上に見なければならないため、提示したように、銀の大きさが1〜3nmを不織布原緞に直接使用したものとはその技術的説明が異なる。
【0054】
また、上記技術で、銀(シルバー)が金属でなく、シルバーイオン(Ag+)を使用する場合であれば、その安定性のためにシリカやゼオライトを担体として製造することが通常の方法であると見ることができ、これは本発明で使用するナノ技術の原料とは相異しており、たとえ金属のシルバー粒子を用いたとしても、そのシルバー粒子の安定性のために、シリカをともに使用するため、そのシリカも混合放射される主原料であるポリプロピレンには異物であるしかなく、それによって、純粋金属のシルバー粒子がナノ粒子の大きさを有する状態で、そのナノシルバーの粒子を熱可塑性プラスチック樹脂に混合して使用する場合と比較する時、その製造工程において、その作業性(シリンダーの内部圧力の上昇、スクリュー及びノズルの摩耗度)や製品の信頼性(引張強度、収縮率、染色性など)が足りない場合がある。
【0055】
また、上記大韓民国特許第10−643515号では、ポリプロピレンの原料のみに限られ、ナノシルバー粒子を混合溶融して不織布を製造するための方法のみを開示しており、ビスコースレーヨン糸またはポリエステルなどを原料とする纎維原緞としての不織布の生産に対しては記述されていない状態である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0056】
【特許文献1】大韓民国特許公開第10−2006−1758号
【特許文献2】大韓民国特許公開第10−2006−95685号
【特許文献3】大韓民国特許公開第10−2006−110952号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0057】
本発明は上記した従来技術の事情を鑑みてなされたもので、その第1目的は、汚染度が少ない不織布や、綿織物または紙類によるティッシュペーパ原緞(特に不織布)を白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上の金属ナノ粒子が混入されたティッシュペーパ製造水に含浸させることによって、含水性ティッシュペーパ(即ち、ウエットティッシュ)で満足し得るような抗菌及び抗カビ機能が発揮されるようにするための抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法を提供する。
【0058】
本発明の第2目的は、不織布や綿織物または紙類によるティッシュペーパ原緞(特に不織布)の纎維原料に、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上の金属ナノ粒子を混入してティッシュペーパ原緞自体が抗菌及び抗カビ機能を有するようにし、その纎維原料を精製水や蒸溜水のティッシュペーパ製造水に含浸されるようにして、含水性ティッシュペーパ(即ち、ウエットティッシュ)で満足し得るような抗菌及び抗カビ機能を発揮するようにするための抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法を提供する。
【0059】
本発明の第3目的は、製造過程において金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子を、纎維原緞を形成するための纎維原料(例えば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプに含有されるようにして、纎維原緞自体が抗菌及び抗カビ性を有するようにし、その抗菌及び抗カビ性纎維原緞に金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が含有されたティッシュペーパ製造水を含水するようにして、そのティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水で、複合的な抗菌及び抗カビ機能を発揮するようにするための抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0060】
上記目的を達するため、本発明の好ましい第1実施形態によれば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の複数の混合を纎維原料にして製造された不織布と綿織物及び紙類の中から選択されたティッシュペーパ原緞に、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が含有されたティッシュペーパ製造水が含水されるようにした抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法が提供される。
【0061】
本発明の好ましい第2実施形態によれば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたはその中で二つ以上混合の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中で二つ以上の金属ナノ粒子を混入させて抗菌及び抗菌性纎維原料を形成して、その抗菌及び抗菌性纎維原緞を含水性ティッシュペーパの原緞にして、精製水または蒸溜水によるティッシュペーパ製造水に含浸されるようにした抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法が提供される。
【0062】
本発明の好ましい第3実施形態によれば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の混合の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子を混入させて抗菌及び抗菌性纎維原緞を形成して、上記抗菌及び抗菌性纎維原緞に金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が混入されたティッシュペーパ製造水が含水されるようにして上記纎維原緞と上記ティッシュペーパ製造水による複合的な抗菌及び抗カビ性を有するようにした抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法が提供される。
【0063】
本発明によれば、上記纎維原料としてのビスコースレーヨンには、製造工程において、レーヨン糸を放射する前の工程の原料添加工程で、上記ゲルマニウム、上記セレニウム、上記亜鉛、上記銅、上記タングステンの中から選択されたいずれか一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が添加され、上記ポリエステルとポリエチレン及びポリプロピレンには、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中で一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子を熱可塑性プラスチック樹脂に混合してマスターパッチチップや複合チップに加工してから、そのマスターパッチチップ加工物を再び所定の比率(3〜10%)で使用原料と混合して放射したり、複合チップ加工物を100%使用して放射し、上記綿は、上記金属ナノ粒子が含有された溶液に含浸されたり、上記金属ナノ粒子とともに混合放射され、上記パルプは、パルプ素材を分散させる工程に用いられる工程の使用水に、上記金属ナノ粒子を選択的に混合する方法と、パルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に、上記金属のナノ粒子を混入する方法及びパルプが原緞の形状に製造された後、上記金属ナノ粒子を噴射する方法で上記金属ナノ粒子が混合される。
【発明の効果】
【0064】
上記したように、本発明に係る抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法によれば、第1例の場合、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上混合の金属ナノ粒子による抗菌及び抗カビ性ティッシュペーパ製造水を、不織布や綿織物または紙類のティッシュペーパ原緞に含水されるようにするので、衛生的に製造されて、汚染度の少ないティッシュペーパ原緞(特に、不織布)に有利に適用して、含水性ティッシュペーパが長期間にかけて色変現象(黄変)がなく満足し得るような抗菌及び抗カビ性を提供することができる。
【0065】
それに対して、第2例の場合、ティッシュペーパ原緞(特に不織布)のその製造、運搬、保管の中に感染や汚染の可能性があり、含水用ティッシュペーパに混合される内容物の中の有機物がバクテリアやカビのエサになって、その棲息基礎の場所が不織布原緞となるため、そのティッシュペーパ原緞の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上混合の金属ナノ粒子による抗菌及び抗カビ機能を有するようにすることによって、その抗菌及び抗カビ機能を有する纎維原緞(特に、不織布)を精製水や蒸溜水のような一般のティッシュペーパ製造水に含浸させることによって、その含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)に対して長期間にかけて細菌繁殖及びカビの増殖を抑制することができる。
【0066】
また、本発明の第3例によれば、纎維原料「例えば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン及び/または綿」に、金属ナノ粒子「即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合」を混入してウェブを形成した抗菌及び抗カビ性纎維原緞に、金属ナノ粒子「即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中で二つ以上の混合」が混入されたティッシュペーパ製造水が含水されることによって、複合的な抗菌及び抗カビ機能を達するため、纎維原緞としての不織布の製造工程上、汚染を発生する各種の微生物の繁殖が抑制され、含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)に含まれる内容物の中、各種の有機物がある場合にも、基本的にバクテリアやカビの増殖を抑制することができるので、含水性ティッシュペーパの完成品に美白、保湿などの機能性を付与するために、その追加される機能性添加物質がバクテリアやカビのエサとして作用することができる部分までも防御することができて、消費者や製造者が所望の多様な機能を有する含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)の製品の製造がその使用する添加原料素材と関係なく可能である。
【0067】
また、上記第3例の場合には、ティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水に対して、抗菌及び抗カビ機能が付加されるため、上記ティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水の中のいずれか一側にだけ抗菌及び抗カビ機能を付与するための上記金属ナノ粒子の使用濃度に比べて、個別濃度はそれぞれ異なるが、約30〜50%程度に減少させることができて、経済的で、安定性の高い含水性ティッシュペーパを製造することができる。
【0068】
従って、本発明は含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)の製造に用いられる原緞(不織布)の汚染度や含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)の製造工程の衛生度、及び含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)に使用される有機添加剤の内容物を考慮して、本発明で製造される含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)に用いられる纎維原緞(不織布)、ティッシュペーパ製造水のいずれか一素材に、単独に上記想定した金属のナノ粒子を混合して使用したり、纎維原緞及びティッシュペーパ製造水の二つの素材にそれぞれ複合的に金属のナノ粒子を混合して用いることができ、またその金属のナノ粒子を混合する割合と使用量を、含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)に用いられる纎維原緞及びティッシュペーパ製造水に上記第1例、第2例、第3例のように、それぞれ異なるように使用することによって、本発明によって製造された含水性ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)は、人体の皮膚に刺激を与えることができる化学防腐剤を使用しなくて、皮膚に刺激の少ないウエットティッシュを提供することができるとともに、ティッシュペーパ機能を追加するために添加される各種の添加剤(例えば、保湿剤、天然有機物など)を用いた多様な機能の含水性ティッシュペーパを製造する場合にも、化学防腐剤を使わないで皮膚刺激を減少させて、人体に安定性のある含水性ティッシュペーパを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)の製造方法に適用される金属ナノ粒子としての白金の透過電子顕微鏡写真(TEM: 透過型電子顕微鏡 )。
【図2】本発明に適用される金属ナノ粒子としての金の透過電子顕微鏡写真。
【図3】本発明に適用される金属ナノ粒子としての銀の透過電子顕微鏡写真及び分布図。
【図4】本発明に適用される金属ナノ粒子としての銅の透過電子顕微鏡写真。
【図5】本発明に適用される金属ナノ粒子としての亜鉛の透過電子顕微鏡写真。
【図6】本発明に適用されるナノサイズの粒子としての有機ゲルマニウムのナノ粒子の透過電子顕微鏡写真。
【図7】本発明に適用されるナノサイズの粒子としてのセレニウムの透過電子顕微鏡写真。
【図8】本発明に適用されるナノサイズの粒子としてのタングステンの透過電子顕微鏡写真。
【図9】本発明によってナノ粒子としてのセレニウムと有機ゲルマニウムが含水用ティッシュペーパを製造するための不織布素材としてのビスコースレーヨンに混合された状態を示す原子顕微鏡写真(SEM: 走査電子顕微鏡法 )。
【図10】本発明によって金属ナノ粒子としての銀がポリプロピレンとともに混合されて放射された原糸の原子顕微鏡写真。
【図11】本発明によって金属ナノ粒子としての銀がポリエステルとともに混合されて放射された原糸の原子顕微鏡写真。
【図12】本発明によって金属ナノ粒子としての銀がビスコースレーヨンに混合して添加された原糸の原子顕微鏡写真。
【発明を実施するための形態】
【0070】
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
まず、本発明の第1例によれば、所定の寸法と引張強度及び柔軟性を有するティッシュペーパ原緞によって含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造する場合、化学防腐剤や抗菌剤及び抗カビ剤を使用なくても、抗菌性と抗カビ性が保証されるようにするために、そのティッシュペーパ原緞に抗菌及び抗カビ機能を有する金属ナノ粒子が混合されたティッシュペーパ製造水が適用される。
【0071】
好ましく、本発明の第1例に適用されるティッシュペーパ原緞の場合は、その製造過程と流通及び保管の中に自主的な汚染源または外部汚染源による細菌感染の可能性の少ない状態の不織布が代表的に想定され、そのティッシュペーパ原緞は、不織布のみに限定されないで、綿織物や紙類も含まれる。
【0072】
本発明の第1例によれば抗菌及び抗カビ機能のために、上記ティッシュペーパの製造水に混合される金属のナノ粒子は、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたはその中から選択された二つ以上の混合物が含まれる。
【0073】
ここで、下記の表1を参照して抗菌及び抗カビ機能を提供するために、本発明に適用される金属のナノ粒子を説明すると、白金(Pt;図1に示した透過電子顕微鏡写真参照)は、抗菌及び脱臭機能を有し、特に触媒としてその機能が広く知られた物質で、本発明では1〜50nmの粒子の大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパの製造水の重量対比0.00001〜0.0005wt%(0.1〜5ppm)となる。
【0074】
上記金属ナノ粒子の中で金(Au;図2に示した透過電子顕微鏡写真参照)は、抗菌機能を有するとともに、ナノ粒子同士の凝集を抑制する機能、即ち、ナノ粒子同士の直接的な接触と結合及び凝集を防止する機能を利用し、本発明では、1〜30nmの粒子の大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.001wt%(0.1〜10ppm)となる。
【0075】
また、本発明に適用される金属ナノ粒子の中で銀(Ag;図3の透過電子顕微鏡写真及び分布図参照)は、抗菌及び抗カビ機能を表し、本発明では、1〜20nmの粒子大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.002wt%(1〜20ppm)となる。
【0076】
本発明によれば、上記ティッシュペーパ製造水に適用される銀のナノ粒子は、紫外線と反応する場合、色の汚染現象が発生したり、またはビスコースレーヨン糸の製造工程に用いられて、該当する不織布に一部残される硫化物とその銀が反応して、凝集と沈澱現象を表すことができるため、その使用量を0.00001〜0.002wt%(0.1〜20ppm)濃度に最小化することが好ましい。
【0077】
また、本発明に適用される金属ナノ粒子の中で、亜鉛(Zn;図5に示した透過電子顕微鏡写真参照)は、実験の結果30ppmで抗菌力を有し、300ppm以上では抗菌效果を見せ、本発明で、その亜鉛は1〜50nmの粒子大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.003〜0.03wt%(30〜300ppm)となる。
【0078】
本発明に適用される金属ナノ粒子としてのゲルマニウムの場合、ゲルマニウム(有機ゲルマニウム;図6に示した透過電子顕微鏡写真参照)は、キノコの胞子(菌糸体)の増殖抑制及びカビの増殖を抑制する機能が実験を通じて検証され、本発明によれば、そのゲルマニウムは1〜50nmの粒子大きさで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)となる。
【0079】
また、本発明に適用される金属ナノ粒子としてのセレニウムは、50nm以下のセレニウム(図7に示した透過電子顕微鏡写真参照)で、カビの胞子の殺菌力を表すとともに、バクテリアに対する抗菌力を有する機能が実験の結果によって検証され、本発明によれば、上記セレニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)となる。
【0080】
【表1】
【0081】
上記表1によれば、上記金属ナノ粒子(即ち、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中のいずれか一つまたはその中の二つ以上の金属のナノ粒子が混合されているティッシュペーパ製造水に[7]の過酸化水素(H2O2)が混合される。好ましくは、その過酸化水素は、その使用濃度が最終的に10〜450ppm(0.001〜0.045%)になるようにし、これは、ティッシュペーパ製造水でナノ粒子が凝集または反応してティッシュペーパ原緞として用いられる不織布で色の汚染(黄変、color change)が発生する場合を過酸化水素(H2O2)の酸素が反応してこれを最小化するようにするためである。
【0082】
また、上記想定された白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛のそれぞれの金属のナノ粒子が上記第1例の含水用ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造するためのティッシュペーパ製造水に、二つ以上混合されるその金属のナノ粒子の総合計使用濃度は、その使用するティッシュペーパ製造水の重量対比0.01wt%(100ppm)を超えないものとする。これは、上記で想定された金属のナノ粒子を二つ以上混合して使用する場合、いずれの組合で混合割合を決めるとしても、その総使用最大濃度が使用するティッシュペーパ製造水の重量対比0.01wt%(100ppm)範囲内でその抗菌及び抗カビ性の機能を充分に発揮することができるからである。
【0083】
上記本発明の第1例に適用されるティッシュペーパ製造水に含まれる上記金属のナノ粒子の中で、上記白金のナノ粒子には、白金化合物及び酸化物(ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム;(NH4)2[PtCl6]、ジアンミンジニトロ白金(II);Pt(NO2)2(NH3)2、ヘキサクロロ白金(IV)酸水和物;H2(PtCl6)・6H2O、Hexahydoxoplatinum(IV)acid;H2Pt(OH6)、白金アセチルアセテート;Pt(C5H7O2)2、塩化白金;PtCl、PtCl2、PtCl4、ヨウ化白金;PtI2、酸化白金;PtO、PtO2、Pt2O3、硫化白金;PtS2)の基本原料物質の群から選択された物質を解離し、イオンを還元させて金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させた白金のナノ粒子とが含まれる。
【0084】
上記白金化合物で抽出した白金ナノ粒子としては、界面活性剤を収容体として、その白金を含む化合物を解離してイオン還元させて、金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を含む化合物を解離してイオン還元させて、金属の白金を抽出して、シリカとゼオライト及び燐酸ジルコニウムの中のいずれか一つを担体として安定化させて得られたもの、及び、白金を含む化合物を高分子安定剤を混合して水または 非水系溶媒に溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射することによって得られたものが含まれる。
【0085】
上記金ナノ粒子には金化合物(硫化金;Au2S、水酸化金;AuOH、Au(OH)3、ヨウ化金;AuI、酸化金;Au2O、Au2O3、酸化金水和物;Au2O3・xH2O、塩化金;AuCl、AuCl3、塩化金三水和物;HAuCl4・3H2O)の基本原料物質の群から選択された物質を水、エタノール、イソプロピルアルコールにそれぞれ解離してイオン還元させて、金属の金を抽出して得られたものと、金粒子を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させたものが含まれる。
【0086】
上記金化合物による金ナノ粒子としては、界面活性剤を収容体として、その金を含む化合物を解離してイオン還元させて金属の金を抽出し、その金から製造されたものと、金を含む化合物を解離してイオン還元させて金属の金を抽出し、シリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体として安定化させて得られたもの、及び、その金を含む化合物を高分子安定剤を水または非水系溶媒に溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射して得られたものが含まれる。
【0087】
上記銀ナノ粒子には、その金属塩及び化合物(硝酸銀;AgNO3、塩化銀;AgCl、塩素酸銀;AgClO3、AgClO4)、硫酸銀;Ag2SO4、亜硫酸銀;Ag2SO3、硫化銀;Ag2S、酢酸銀;CH3COOAg、セレン化銀;Ag2Se、クエン酸銀水和物(Silver citrate hydra);AgO2CCH2C(OH)(CO2Ag)CH2CO2AgxH2)の基本原料物質の群から選択された物質から製造されたものと、銀粒子を物理的に小さくナノサイズに粉碎したもの、及び電気的爆発で製造されたものが含まれる。
【0088】
上記銀ナノ粒子としては、界面活性剤を収容体にして、その銀を含む金属塩及び化合物を解離してイオンを還元させて金属の銀を抽出して得られたものと、銀を含む金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀を抽出し、シリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体として安定化させて得られたもの、及び銀を含む金属塩及び化合物を高分子安定剤を混合して、水または非水系溶媒に溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射して得られたものが含まれる。
【0089】
上記銀化合物の中で硝酸銀(AgNO3)を原料にして製造された銀ナノ粒子は、銀化合物(AgNO3)から銀粒子を製造する時生成される銀イオン(Ag+)の対イオンである「ニトロ基」を有するイオンである「NO3−」をイオン交換樹脂を通過させて除去する方法と、真空減圧蒸溜方法で除去したコロイド状態の銀の粒子である。
【0090】
上記亜鉛ナノ粒子には亜鉛化合物(酢酸亜鉛;(CH3CO2)2Zn、酢酸亜鉛二水和物;Zn(CH3COO)2・2H2O、アクリル酸亜鉛;(H2C=CHCO2)2Zn、塩化亜鉛;ZnCl2、ヨウ化亜鉛;ZnI2、フタロシアニン亜鉛;C32H16N8Zn、セレン化亜鉛;ZnSe、硫酸亜鉛;ZnSO4、硫化亜鉛;ZnS、Znic29H31H−テトラベンゾール〔b、g、l、q〕ポルフィン;C36H20N4Zn)の基本原料物質の群から選択された物質を解離してイオン還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたものと、亜鉛粒子を物理的衝撃で粉碎したもの、または電気的に爆発させて製造したものが含まれる。
【0091】
上記亜鉛化合物の場合、その亜鉛ナノ粒子としては、界面活性剤を収容体にしてその亜鉛を含む化合物を解離してイオンを還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたものと、その亜鉛を含む化合物を解離してイオンを還元させて金属の亜鉛を抽出し、シリカとゼオライト及び燐酸ジルコニウム中の一つを担体にして安定化させて得られたもの及びその亜鉛を含む化合物を、高分子安定剤を混合して、水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射して得られたものが含まれる。
【0092】
上記ゲルマニウムナノ粒子としては、ゲルマニウム化合物(塩化ゲルマニウム;GeCl4、塩化ゲルマニウムジオキサン錯体;C4H8Cl2GeO2、フッ化ゲルマニウム;GeF4、ヨウ化ゲルマニウム;GeI2、GeI4、ゲルマニウムイソプロポキシド;Ge(OCH(CH3)2)3、ゲルマニウムメトキシド;Ge(OCH3)4、窒化ゲルマニウム;Ge3N4、酸化ゲルマニウム;GeO2、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2、硫化ゲルマニウム;GeS)の基本原料物質の群から選択された物質を解離し、イオンを還元させて金属のゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、有機合成したゲルマニウムビス(2−カルボキシエチルゲルマニウムセスキオキシド));O[Ge(=O)CH2CH2CO2H]2〕、また物理的衝撃でゲルマニウム粒子を粉碎して得られたものが含まれる。
【0093】
上記ゲルマニウム化合物の場合に、上記ゲルマニウムナノ粒子は、水と非水系溶媒の中のいずれか一つを収容体にして、ゲルマニウムを含む化合物を解離し、イオンを還元させてゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、ゲルマニウムを含む化合物を高分子安定剤を混合して水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射することで得られたものが含まれる。
【0094】
上記セレニウムナノ粒子としては、セレニウム化合物(セレンオキシクロリド;SeOCl2、硫化セレン;SeS2、四塩化セレン;SeCl4、セロノ−L−シスチン;C6H12N2O4Se2、セレノ‐L‐シスチン;CH3SeCH2CH2CH(NH2)CO2H、セレノフェン;C4H4Se、亜セレン酸;H2SeO3、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2)の原料物質の群から選択された物質を解離し、イオンを還元させて金属のセレニウムを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でセレニウム粒子を粉碎して形成させたものが含まれる。
【0095】
上記セレニウム化合物の場合、上記セレニウムナノ粒子には、水と非水系溶媒の中いずれか一つを収容体にして、そのセレニウムを含む化合物を解離してイオン還元させてセレニウムを抽出して得られたものと、そのセレニウムを含む化合物を、高分子安定剤を混合して水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射して得られたものが含まれる。
【0096】
また、上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンナノ粒子を製造する工程の中で発生する分離された化合物は、還元工程後、フィタリン工程で除去したり、イオン交換樹脂フィルターを通過させて除去したり、真空減圧蒸溜方法で除去して使用する。
【0097】
本発明によれば、上記の金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる還元剤としては、ホルムアルデヒド、ヒドラジン、トコフェロール、有機酸(ギ酸;クエン酸;酢酸;マレイン酸;炭素数4以下の有機酸)、メチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH3)2)]が含まれる。
【0098】
また、上記の金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる高分子安定剤としては、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ステアリン酸ポリオキシエチレンからなる群より選択される一つまたはその中で二つ以上を使用することが好ましい。
【0099】
特に、銀の安定剤としては、(1−ビニルピロリドン)−アクリル酸共重合体、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラル、ポリビニルアルコールからなる群より選択された一つまたはその中で二つ以上を使用する。
【0100】
従って、本発明の第1例の含水性ティッシュペーパを製造するために不織布や綿織物または紙類の中から選択されたティッシュペーパ原緞に、上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択された一つまたはその中で二つ以上を混合した金属ナノ粒子を含むティッシュペーパ製造水を含水させることによって化学防腐剤及び抗菌剤や抗カビ剤を使わなくても、抗菌及び抗カビ機能を達することができる。
【0101】
それに対して、本発明の第2例にでは、一般のティッシュペーパ製造水(例えば、蒸溜水、精製水)を用いながら、上記ティッシュペーパ原緞(纎維原緞)としての不織布の織造過程で纎維原料に上記抗菌及び抗カビ機能のための金属ナノ粒子を混合して、ティッシュペーパ原緞(即ち、不織布)自体が抗菌及び抗カビ機能を有するようにすることによって、抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパを製造する。
【0102】
本発明の第2例によれば、上記纎維原緞としての不織布に抗菌及び抗カビ性を付与するための金属のナノ粒子としては、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合物が含まれる。
【0103】
即ち、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子は、それぞれ単独にまたは二つ以上の複数の混合で、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿の纎維原料に混入される。
【0104】
好ましくは、本発明によれば、含水性ティッシュペーパを製造するための不織布(纎維原緞)に対しては、その使用する纎維、即ち、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿の混合の割合によって、金属ナノ粒子の種類と混合割合が決まり、下記の表2は、纎維原緞の原料に対する金属ナノ粒子の種類と混合割合を表す。
【0105】
【表2】
【0106】
上記表2によれば、本発明の第2例で、抗菌及び抗カビ機能を提供するために混入される金属のナノ粒子の中で、白金(Pt;図1の電子顕微鏡写真参照)は、粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.00005〜0.003wt%(0.5〜30ppm)である。
【0107】
上記金(Au;図2の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜30nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.00005〜0.005wt%(0.5〜50ppm)である。
【0108】
また、銀(Ag;図3の透過電子顕微鏡写真及び分布図参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0005〜0.02wt%(5〜200ppm)である。
【0109】
上記銅(Cu;図4の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.001〜0.02wt%(10〜200ppm)である。
【0110】
また、上記亜鉛(Zn;図5の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.003〜0.1wt%(30〜1、000ppm)である。
【0111】
上記ゲルマニウム(特に、有機ゲルマニウム;図6の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0001〜0.03wt%(1〜300ppm)である。
【0112】
上記セレニウムナノ粒子(図7の透過電子顕微鏡写真参照)は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)である。
【0113】
また、タングステンナノ粒子(図8の透過電子顕微鏡写真参照)は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.001〜0.03wt%(10〜300ppm)である。
【0114】
本第2例によれば、各不織布の纎維原料([1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプ)には、独立的に上記表2に表した割合で金属のナノ粒子が選択的に混合されたり、その選択的に金属のナノ粒子が含有された各不織布纎維原料が所定の割合で混合された複合糸の形態で不織布纎維原緞の製造に使用可能になる。
【0115】
ただ、ビスコースレーヨンの場合には、その製造工程に用いられる原料である硫化物と使用する金属ナノ粒子の中一部の粒子が反応して凝集される現象が発生する可能性を考慮して、上記金属のナノ粒子の中で白金、金、銀の粒子は使用しない。
【0116】
また、パルプと綿の場合には、その混合された程度がポリマーの場合と同様に、ナノ粒子とポリマー高分子間の結合ほど堅固でないため、そのパルプ及び綿の素材からナノ粒子が外部に逸脱される可能性を考慮して、相対的に皮膚に刺激を与えることができる銅とタングステン粒子は使用せず、銀の使用量をティッシュペーパ原緞重量対比0.0005〜0.01wt%(5〜100ppm)に、亜鉛の使用量をティッシュペーパ原緞重量対比0.003〜0.05wt%(30〜500ppm)に、それぞれその使用量を低減して使用する。
【0117】
一方、上記表2で表すように、上記金属のナノ粒子が混合されるようにするためには、上記[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプの素材の中で[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレンは、各素材を製造する工程に、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択されたいずれか一つまたはその中で二つ以上の金属ナノ粒子が混合するようにする方法が適用される。
【0118】
本発明によれば、[1]ビスコースレーヨンの場合には、その纎維原料を作って放射する直前の製造機(圧出機)の原料の添加工程に、上記ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択されたいずれか一つまたはその中で二つ以上の金属ナノ粒子が添加されるようにして製造される。
【0119】
即ち、ビスコースは、パルプに、水酸化ナトリウム(NaOH)を混合して、浸漬、圧着及び粉砕工程を経て、アルカリセルロース[(C6H9O4−ONa)n]を製造し、さらに、二硫化炭素(CS2 )を入れてセルロース混合物[(C6H9O4−OCS2Na)n]を製造する工程を経てから、その結果物に再び水酸化ナトリウム(NaOH)を混合及び溶融させて生成し、そのビスコースを放射する直前の原料の添加で、上記選択されたナノ粒子(ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中のいずれか一つまたはその中で二つ以上の混合)を混合して放射する。
【0120】
特に、本発明によれば、そのビスコースの製造過程に、二硫化炭素(CS2)を使用しなかったり、硫黄との反応を最小にすることができるように、安定剤や添加剤の使用量を増加させて製造されたナノ粒子を使用する場合においては、ビスコースを生成する段階で、そのナノ粒子を混合することが最終レーヨン纎維[(C6H10O5)n]でナノ粒子の分散性を向上させることができて、抗菌及び抗カビ性レーヨン纎維を製造する方法で提案される。
【0121】
また、本発明によれば、[5]綿の場合には、綿の素材を不織布や糸で製造する工程で、ナノ粒子が含有された溶液に含浸したり、ナノ粒子とともに混合放射されるようにする方法が適用される。
【0122】
[6]パルプの場合には、パルプの製造工程の中にパルプ素材を分散させる工程に用いられる工程水に上記金属のナノ粒子を選択的に混合する方法と、パルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に上記金属のナノ粒子を混入する方法、またはパルプが原緞の形状に形成した後、ナノ粒子を噴射して、上記選択された金属のナノ粒子が混合されるようにする方法が適用される。
【0123】
また、本発明によれば、上記[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレンの場合には、各原料の樹脂を高濃度の金属ナノ粒子が混合されることができるように、本出願人に許与された大韓民国特許「第10−0599532号」によって提案されたように、白金、金、銀などで選択された金属のナノ粒子を所定の割合で、プラスチック製品の原料である熱可塑性プラスチック樹脂に混合して、マスターパッチチップに加工したり、複合チップ加工して、その後、そのマスターパッチチップまたは複合チップ加工物を、所定の割合(例えばマスターパッチの場合3〜10%、複合の場合は100%)で使用原料と混合して放射されるようにすることによって、抗菌及び抗カビ效能を有する原糸を生産する。
【0124】
上記過程によって金属のナノ粒子が選択的に処理されて、抗菌及び抗カビ性を有する[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプ素材は、単独またはその二つ以上の混合によって複合的に用いられ、例えば含水性ティッシュペーパを含んで抗菌及び抗カビ機能が要求される製品のための纎維原緞(特に、不織布)の製造に好ましく適用されることができる。
【0125】
また、上記想定された白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンのそれぞれの金属のナノ粒子が、上記[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプの繊維原料にそれぞれ単独で用いられたり、二つ以上に混合して用いられたり、またそのそれぞれの纎維原料が単独にまたは二つ以上混合して作られる含水用ティッシュペーパの最終原緞において、その金属のナノ粒子が使用される総合計濃度は、その含水用ティッシュペーパ原緞の重量対比0.1wt%(1、000ppm)を越えないものとする。これは、上記想定された金属のナノ粒子を二つ以上混合して使用する場合、どんな組合で混合割合を決めても、使用される最大合計濃度が最終的に使用される不織布原料重量対比0.1wt%(1、000ppm)の範囲内でその抗菌及び抗カビ性の機能を発揮することができるからである。
【0126】
従って、本発明の第2例によれば、ティッシュペーパを製造するための纎維原緞としての不織布を製造するための纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子を混入して抗菌及び抗カビ機能を有して織造されるようにすることによって、一般のティッシュペーパ製造水(例えば、精製水または蒸溜水)を使用しながらも抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)の製造が可能になる。
【0127】
図10は、本発明によって金属ナノ粒子としての銀がポリプロピレンと混合されて放射された原糸の原子顕微鏡写真で、図11は、本発明によって、金属ナノ粒子としての銀がポリエステルとともに混合放射された原糸の原子顕微鏡写真であり、図12は、本発明によって金属ナノ粒子としての銀がビスコースレーヨンに混合されて添加された原糸の原子顕微鏡写真である。
【0128】
次に、本発明の第3例による抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法について説明する。
【0129】
上記第1例は、ティッシュペーパを製造するための纎維原緞としての不織布が比較的良好に抗菌、殺菌及び汚染防止処理がなされた状態を仮定して、その不織布を抗菌及び抗カビ機能の金属ナノ粒子が含有されたティッシュペーパ製造水に含浸させて、抗菌及び抗カビ機能の含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造する方法であり、一方、上記第2例は、上記纎維原緞としての不織布の織造の時に纎維原料に抗菌及び抗カビ機能の金属ナノ粒子が混入されるようにして、その不織布を一般のティッシュペーパ製造水(例えば蒸溜水、精製水)に含浸させて抗菌及び抗カビ機能の含水性ティッシュペーパ(ウエットティッシュ)を製造する方法であるが、本発明の第3例では、上記第1及び第2例で説明された纎維原緞(不織布)とティッシュペーパ製造水の中のいずれか一側だけに抗菌及び抗カビ機能を達するための金属ナノ粒子が混合される場合に比べて、経済的ありながら、より満足し得る抗菌及び抗カビ機能を得るために、纎維原料とティッシュペーパ製造水の両側に抗菌及び抗カビ機能のための金属ナノ粒子が含有されるようにして複合的な抗菌及び抗カビ機能が達成されるように含水性ティッシュペーパを製造する。
【0130】
即ち、本発明の第3例によれば、含水性ティッシュペーパ原緞として適用される纎維原緞に対して、抗菌及び抗カビ性の金属ナノ粒子を含まれるようにして一次的抗菌及び抗カビ性を有するようにし、その抗菌及び抗カビ性の不織布に含有されるティッシュペーパ製造水に対しても抗菌及び抗カビ性の金属ナノ粒子が含有されるようにして、二次的抗菌及び抗カビ性を有するようにする。
【0131】
特に、上記第1と第2例の場合には、満足し得るような抗菌及び抗カビ機能の含水性ティッシュペーパを製造するには、ティッシュペーパ製造水またはティッシュペーパ原緞に混入される上記金属ナノ粒子の使用濃度を充分に想定すべきであるが、本第3例の場合には、ティッシュペーパ原緞とティッシュペーパ製造水とも抗菌及び抗カビ機能の金属ナノ粒子が混入されるため、全体的には、上記第1例と第2例のティッシュペーパ製造水またはティッシュペーパ原緞に使われられる金属ナノ粒子の濃度に対して30〜50%の濃度で使用する。
【0132】
即ち、本発明の第3例によれば、上記纎維原緞としての不織布と上記ティッシュペーパ製造水に混合される金属のナノ粒子は、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中で二つ以上の混合が含まれる。
【0133】
ここで、本第3例による上記纎維原緞に対しては、上記第2例で説明したように、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子は、それぞれ単独または二つ以上の複数の混合でビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿の原料纎維に混入される。
【0134】
好ましくは、本発明の第3例によれば、含水性ティッシュペーパを製造するための不織布(纎維原料)に対しては、その使用する纎維、即ち、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿の混合の割合によって、金属ナノ粒子の種類と割合が決まり、その金属ナノ粒子の混合割合は、金属ナノ粒子が含有された抗菌及び抗カビ機能を有するティッシュペーパ製造水に含浸される点を考慮して、上記第2例に比べて低く想定されてもよいが、下記表3は、金属ナノ粒子が含有された抗菌及び抗カビ機能を有するティッシュペーパ製造水に、ティッシュペーパ素材である不織布原緞が含浸される点を考慮して想定されたティッシュペーパ素材である纎維材料に混合される金属ナノ粒子の混合割合を表す。
【0135】
【表3】
【0136】
即ち、本発明の第2例で、抗菌及び抗カビ機能を提供するために、ティッシュペーパ製造原緞に混入される金属のナノ粒子の中で、白金(Pt;図1の透過電子顕微鏡写真参照)は、粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原緞重量対比0.00005〜0.001wt%(0.5〜10ppm)である。
【0137】
上記金(Au;図2の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜30nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原緞重量対比0.00005〜0.001wt%(0.5〜10ppm)である。
【0138】
また、銀(Ag;図3の透過電子顕微鏡写真及び分布図参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原緞重量対比0.0005〜0.01wt%(5〜100ppm)である。
【0139】
上記銅(Cu;図4の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、粒子大きさが1〜50nmでその纎維原緞での濃度は原緞重量対比0.001〜0.01wt%(10〜100ppm)である。
【0140】
また、上記亜鉛(Zn;図5の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原料重量対比0.003〜0.03wt%(30〜300ppm)である。
【0141】
上記ゲルマニウム(特に、有機ゲルマニウム;図6の透過電子顕微鏡写真参照)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原緞重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0142】
上記セレニウムナノ粒子(図7の透過電子顕微鏡写真参照)は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記纎維原緞で原料重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0143】
また、タングステンナノ粒子(図8の透過電子顕微鏡写真参照)は、その粒子大きさが1〜50nmで、上記纎維原緞での濃度は、原緞重量対比0.001〜0.01wt%(10〜100ppm)で用いられる。
【0144】
本第3例によれば、上記第2例と同一または類似して、各不織布の纎維原料([1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプ)には独立的に上記表3に表した割合で金属のナノ粒子が選択的に混合されたり、その選択的に金属のナノ粒子が含有された各不織布の纎維原料が所定の割合で混合された複合糸の形態で不織布の纎維原緞の製造に使用可能になる。
【0145】
本第3例でもビスコースレーヨンの場合には、その製造工程に用いられる原料である硫化物の反応に凝集される現象が発生する可能性を考慮して、上記金属のナノ粒子の中で白金、金、銀の粒子は使用しない。
【0146】
また、パルプと綿の場合にも、その混合された程度がポリマーと同様に、ナノ粒子とポリマーの高分子の間の結合が堅固でないため、そのパルプ及び綿の素材からナノ粒子が外部に逸脱される可能性を考慮して、相対的に皮膚刺激を与える銅とタングステン粒子は使用しないで、また銀粒子は、そのパルプの増粘剤と反応して、色の汚染を起こす可能性が高い点を考慮して、抗菌ティッシュペーパ製造水を複合的に使用することを考慮して、その使用量を原料重量対比0.0005〜0.002wt%(5〜20ppm)の濃度にする。
【0147】
また、上記表3で表したように、上記金属のナノ粒子が混合されるようにするためには、上記[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプの素材の中で、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレンは、各素材を製造する工程に、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択されたいずれか一つまたはその中で二つ以上の金属ナノ粒子が混合されるようにする方法が適用される。
【0148】
即ち、上記第2例で説明したように、[1]ビスコースレーヨンの場合には、その纎維原料を製造して放射する直前の製造機(圧出機)の原料の添加工程に、上記ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択されたいずれか一つまたは二つ以上の金属ナノ粒子が添加されるようにして製造される。
【0149】
特に、本発明によれば、そのビスコースの製造過程に、二硫化炭素(CS2)を使用しなかったり、または硫黄との反応を最小にすることができるように、安定剤や添加剤の使用量を増加させて製造されたナノ粒子を使用する場合においては、ビスコースを生成する段階で、そのナノ粒子を混合することが、最終のレーヨン纎維[(C6H10O5)n]でナノ粒子の分散性を向上させることができて、抗菌及び抗カビ性のレーヨン纎維を製造する方法として提案される。
【0150】
また、本第3例によれば、[5]綿の場合にも、綿の素材を不織布や糸で製造する工程で、ナノ粒子が含有された溶液に含浸したり、またはナノ粒子とともに混合放射されるようにする方法が適用される。
【0151】
[6]パルプの場合にも、パルプの製造工程の中にパルプ素材を分散させる工程に用いられる工程水に上記金属のナノ粒子を選択的に混合する方法とパルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に上記金属のナノ粒子を混入する方法、またはパルプが原緞の形状に製造された後、ナノ粒子を噴射して上記選択された金属のナノ粒子が混合されるようにする方法が適用される。
【0152】
また、上記[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレンの場合にも、上記特許「第10−0599532号」によって提案されたように、白金、金、銀などで選択された金属のナノ粒子を所定の割合でプラスチック製品の原料である熱可塑性プラスチック樹脂に混合してマスターパッチチップや複合チップに加工してから、そのマスターパッチチップ加工物をさらに所定の割合(3〜10%)で使用原料と混合して放射したり、その複合チップを100%使用して放射することによって、抗菌及び抗カビ效能を有する原糸を生産する。
【0153】
上記過程によって金属のナノ粒子が選択的に処理されて、抗菌及び抗カビ性を有する[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプ素材は単独または複合的に使用し、例えば含水性ティッシュペーパを含んで、抗菌及び抗カビ機能が要求される製品のための纎維原緞(特に、不織布)の製造に好ましく適用されることができる。
【0154】
また、上記想定された白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンのそれぞれの金属のナノ粒子、上記[1]ビスコースレーヨン、[2]ポリエステル、[3]ポリエチレン、[4]ポリプロピレン、[5]綿、[6]パルプの繊維原料にそれぞれ単独で用いられたり、二つ以上に混合して用いられ、再びそのそれぞれの纎維原料が単独または二つ以上混合して製造される含水用ティッシュペーパの最終原緞において、その金属のナノ粒子が用いられる総合計濃度は原緞の重量対比0.03wt%(300ppm)を超えないものとする。これは上記想定された金属のナノ粒子を二つ以上混合して使用する場合、どの組合で混合の割合を決めても、合計使用濃度が最終的に使用される不織布原緞の重量対比0.03wt%(300ppm)の範囲内で一次的に有する抗菌・抗カビ性效力に追加して、抗菌及び抗カビ性ティッシュペーパ製造水が2次的にその效力を発揮することができて、最終の含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)においては、その抗菌及び抗カビ性の機能を充分に発揮することができるからである。
【0155】
上記表3に例示されたティッシュペーパ製造原緞と混用されて、抗菌及び抗カビ機能を達するための本発明の第3例によるティッシュペーパ製造水には、白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムが、表4に表した割合で単独、または、その中から選択された二つ以上が混合的に用いられ、本第3例によるティッシュペーパ製造水の場合には、抗菌及び抗カビ機能の纎維原緞との混合使用を鑑みて、上記第1例に比べて下記の表4の内容のように相対的に低い混合割合が想定される。
【0156】
【表4】
【0157】
即ち、表4をよれば、上記表3に例示された抗菌及び抗カビ機能のティッシュペーパ製造原緞に、さらに抗菌及び抗カビ性機能を有するようにするために、ティッシュペーパ製造水に混入される金属ナノ粒子の中で、白金は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0003wt%(0.1〜3ppm)である。
【0158】
また、上記ティッシュペーパ製造水に混入される金ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜30nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0005wt%(0.1〜5ppm)である。
【0159】
上記ティッシュペーパ製造水に混入される銀ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.001wt%(0.1〜10ppm)である。
【0160】
上記ティッシュペーパ製造水に混入される上記亜鉛ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0161】
上記ティッシュペーパ製造水に混入されるゲルマニウム(特に、有機ゲルマニウム)ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0162】
上記ティッシュペーパ製造水に混入されるセレニウムナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度は、上記ティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)である。
【0163】
また、上記想定された白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛のそれぞれの金属のナノ粒子が、上記第3例の含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)用の最終の抗菌及び抗カビ性機能を一部有している原緞が含浸されることができるようにするティッシュペーパ製造水に、二つ以上混合して使用されるその金属のナノ粒子の総合計使用濃度は、その使われられるティッシュペーパ製造水の重量対比0.005wt%(50ppm)を越えないものとする。これは、上記想定された金属のナノ粒子を二つ以上混合して使用する場合、どの組合で混合割合を決めても、総使用濃度が最終用いられるティッシュペーパ製造水の重量対比0.005wt%(50ppm)の範囲内で有する抗菌・抗カビ性の效力に、不織布原緞に混合されて含まれている金属のナノ粒子がさらに抗菌及び抗カビ性の效力を発揮することができて、最終の含水用ウエットティッシュ(ティッシュペーパ)においては、その抗菌及び抗カビ性の機能を充分に発揮することができるからである。
【0164】
また、本第3例で、纎維原緞(不織布)とティッシュペーパ製造水に含有されて用いられる白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子において、それぞれそのナノ粒子を製造するために選択されて用いられる基本原料物質、添加剤(還元剤、安定剤)とそれぞれのナノ粒子の製造特性に適合するその製造方法は、上記第1例及び第2例で説明された内容のように、それぞれのナノ粒子において同様に適用される。
【実施例】
【0165】
次に、本発明に係る抗菌及び抗カビ性の纎維原緞を用いて、含水性ティッシュペーパを製造する好ましい代表的な実施形態について説明する。
【0166】
(実施形態)
先に、下記表5に示したように、ビスコースレーヨンには、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅をそれぞれ原料重量対比0.001wt%(10ppm)、0.0035wt%(35ppm)、0.01wt%(100ppm)、0.005wt%(50ppm)で混合して放射する。
【0167】
【表5】
【0168】
また、ポリエステルには、銀、亜鉛、タングステンをそれぞれ原料重量対比0.06wt%(600ppm)、0.3wt%(3000ppm)、0.05wt%(1500ppm)の濃度になるように、ポリエチレンテレフタルレート(PET)と混合してポリエステルマスターパッチチップを加工し、これをポリエステルの総使用原料の重量対比10wt%にあたるマスターパッチチップをポリエステル用の使用原料と混合して放射する。その放射後のポリエステルに混合されているナノ粒子の濃度は、ポリエステル原緞の重量対比:銀0.006wt%(60ppm)、亜鉛0.03wt%(300ppm)、タングステン0.015wt%(150ppm)になるようにする。
【0169】
次の工程で、上記ビスコースレーヨン70%、ポリエステル30%の割合で含水用ティッシュペーパ不織布を製造して用意する。最終ビスコースレーヨンとポリエステルが70%対30%に混合されているティッシュペーパ原緞における原緞の重量対比金属のナノ粒子は、銀0.0018wt%(18ppm)、亜鉛0.016wt%(160ppm)、銅0.0035wt%(35ppm)、タングステン0.0045wt%(45ppm)が用意される。
【0170】
また、上記含水用ティッシュペーパ不織布を用いて、含水用ティッシュペーパを製造するためのティッシュペーパ製造水には、表6に示された構成の割合でナノ粒子を混合し、上記含水用ティッシュペーパ不織布に対して、その重量の3.5倍に当たるティッシュペーパ製造水が含浸されるようにして含水用ティッシュペーパを製造する。
【0171】
【表6】
【0172】
上記含水用ティッシュペーパに対して、抗菌及び抗カビ性に対して試験した結果によれば、抗カビ性試験のための使用供試菌株としては、アスペルギルス(Aspergillus niger ATCC 6275)を想定して、試験菌液0.5gを25±1℃で24時間静置して培養した後、菌数を測定して次の表7の結果を得た。
【0173】
【表7】
【0174】
上記(表7)で減少率(%)は、「[(Ma−Mc)/ Mb] x100」によって求められ、Maは、対照試料の初期菌数(平均値)で、Mbは、所定時間(24時間)培養した後の対照試料の菌数(平均値)で、Mcは、所定時間(24時間)培養した後の試験試料の菌数(平均値)である。
【0175】
また、上記含水性ティッシュペーパに対して抗菌性試験を行った結果によれば、抗菌性試験に適用される使用供試菌株としては、 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538)と 肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae ATCC4352)をそれぞれ5.0gと想定し、標準布としては綿を使用して「KS K 0693」適合するように抗菌度を試験して表8の結果を得た。
【0176】
ここで、表8で、静菌の減少率(%)は、「[(Ma−Mc)/Mb] x100」から求められ、増加率(F)は「Mb/Ma(31.6倍以上)」で、Maは、接種直後の生菌数(3検体の平均値)で、Mbは、18時間培養した後の生菌数(3検体の平均値)である。
【0177】
【表8】
【0178】
上記試験の結果から分かるように、本発明に係る抗菌及び抗カビ性纎維原緞としての不織布とその不織布に対して抗菌及び抗カビ機能の金属ナノ粒子が選択的に混合されたティッシュペーパ製造水が含浸されるようにすることによって、不織布自体の汚染可能性を排除した状態で、ティッシュペーパ製造水が供給されるので、より良好な抗菌及び抗カビ性を表すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0179】
一方、本発明は、上記した適用例に限定されず、発明の技術要旨及び要点を逸脱しない範囲内で多様な変更及び変形実施が可能であることは勿論である。
【0180】
本発明によれば、上記第2実施形態では、抗菌及び抗カビ性纎維原緞としての不織布を製造する場合、纎維原料(即ち、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプ)に金属のナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその二つ以上の複数の混合)を混合した状態で溶融放射加工されることによって、抗菌及び抗カビ性を有するようにしているが、本発明は、このような例に限定されない。また、他の一実施形態では、纎維原料(即ち、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプ]を不織布で織造して加工する過程で、金属のナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択される一つまたはその混合)が接着剤などの添加剤と混合されて加工されることによって、その不織布が抗菌及び抗カビ性を有するようにすることができる。例えば、ビスコースレーヨン、ポリエステル、また、ビスコースレーヨンとポリエステルが所定の割合で混合された纎維原料として適用される化学結合不織布は、ウェブ結合の時に適用される接着剤(即ち、非水溶性接着剤と水溶性接着剤、ソフト接着剤及びハード接着剤)に、上記金属のナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合)を混合して沈積接着法またはスプレー法によって、上記金属のナノ粒子が混合された接着剤が纎維上に浸透されるようにすることによって、最終の不織布に抗菌及び抗カビ性を有するようにすることができる。
【0181】
他の例として、例えば、ポリプロピレンと、複合糸(PET−PE、PP−PE、PET−PP)、ビスコースレーヨン(好ましくは、ポリプロピレンまたは複合糸を混用)及びポリエステルが纎維原料として適用される熱結合不織布の場合には、その纎維原料が熱または圧力などで着火されたり、溶かした状態で、上記金属のナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合)を選択的に混合して、纎維組職を結合させてウェブを形成することによって、抗菌及び抗カビ性の不織布を得ることができる。
【0182】
また、その他の例として、スパンボンド不織布の場合には、ポリエステル、ポリプロピレンまたはナイロンを纎維原料チップとして使用して、直接溶かして噴射して圧着する過程で、上記金属ナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中で二つ以上の混合)を混入してウェブを形成することによって、抗菌及び抗カビ性を有するように製造することができる。
【0183】
また、纎維原料を圧縮空気と接着剤を利用して製造するエアレイ不織布の場合には、上記接着剤に、上記金属ナノ粒子(即ち、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたはその中の二つ以上)を混合させて製造することによって、抗菌及び抗カビ性を有するようにできる。
【0184】
また、上記スパンレイス不織布の場合には、ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリプロピレンを単独または二つ以上混合した状態で、ウェブを結合させるために噴射される水に、上記金属ナノ粒子(即ち、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択される一つまたはその中の二つ以上の混合)を投入して上記ウェブが結合されるようにすれば、抗菌及び抗カビ性を有するようにすることができる。
【0185】
また、メルトブローン不織布は、合成高分子を放射して高圧熱風によって極細纎維にして均一な溶融纎維ウェブで結合して製造する過程で、上記溶融纎維ウェブに上記金属ナノ粒子(即ち、白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上の混合)を投入して抗菌及び抗カビ性を有するようにすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン纎維、ポリプロピレン纎維、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の混合を纎維原料として製造された不織布及び綿織物、紙類の中から選択されるティッシュペーパ原緞を白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択された一つまたは二つ以上混合の金属ナノ粒子が含有されたティッシュペーパ製造水に含水させることを特徴とする抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項2】
金属ナノ粒子の中で、白金ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0005wt%(0.1〜5ppm)で、白金化合物及び酸化物[ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム;(NH4)2[PtCl6]、ジアンミンジニトロ白金(II);Pt(NO2)2(NH3)2、ヘキサクロロ白金(IV)酸水和物;H2(PtCl6)・6H2O、Hexahydoxoplatinum(IV)acid;H2Pt(OH6)、白金アセチルアセテート;Pt(C5H7O2)2、塩化白金;PtCl、PtCl2、PtCl4、ヨウ化白金;PtI2、酸化白金;PtO、PtO2、Pt2O3、硫化白金;PtS2]の原料物質の群から選択された物質を解離し、イオンを還元させて金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させた白金ナノ粒子とが含まれ;
上記金ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜30nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.001wt%(0.1〜10ppm)で、金化合物及び酸化物(硫化金;Au2S、水酸化金;AuOH、Au(OH)3、ヨウ化金;AuI、酸化金;Au2O、Au2O3、酸化金水和物;Au2O3・xH2O、塩化金;AuCl、AuCl3、塩化金三水和物;HAuCl4・3H2O)の原料物質の群から選択された物質を水、エタノール、イソプロピルアルコールにそれぞれ解離してイオンを還元させて金属の金を抽出して得られたものと、金粒子を物理的衝撃で小さく粉碎したもの及び電気的爆発で製造されたものが含まれ;
上記銀ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.002wt%(0.1〜20ppm)で、その金属塩及び化合物(硝酸銀;AgNO3、塩化銀;AgCl、塩素酸銀;AgClO3、AgClO4)、硫酸銀;Ag2SO4、亜硫酸銀;Ag2SO3、硫化銀;Ag2S、酢酸銀;CH3COOAg、セレン化銀;Ag2Se、クエン酸銀水和物(Silver citrate hydra);AgO2CCH2C(OH)(CO2Ag)CH2CO2AgxH2)の原料物質の群から選択された物質から製造されたものと、銀粒子を物理的に小さく粉碎したもの及び電気的爆発で製造されたものが含まれ;
上記亜鉛ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.003〜0.03wt%(30〜300ppm)で、亜鉛化合物[酢酸亜鉛;(CH3CO2)2Zn、酢酸亜鉛二水和物;Zn(CH3COO)2・2H2O、アクリル酸亜鉛;(H2C=CHCO2)2Zn、塩化亜鉛;ZnCl2、ヨウ化亜鉛;ZnI2、フタロシアニン亜鉛;C32H16N8Zn、セレン化亜鉛;ZnSe、硫酸亜鉛;ZnSO4、硫化亜鉛;ZnS、Znic29H31H−テトラベンゾール〔b、g、l、q〕ポルフィン;C36H20N4Zn]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたもの、亜鉛粒子を物理的衝撃で粉碎したもの及び電気的爆発で製造したものが含まれて;
上記ゲルマニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)で、ゲルマニウム化合物[塩化ゲルマニウム;GeCl4、塩化ゲルマニウムジオキサン錯体;C4H8Cl2GeO2、フッ化ゲルマニウム;GeF4、ヨウ化ゲルマニウム;GeI2、GeI4、ゲルマニウムイソプロポキシド;Ge(OCH(CH3)2)3、ゲルマニウムメトキシド;Ge(OCH3)4、窒化ゲルマニウム;Ge3N4、酸化ゲルマニウム;GeO2、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2、硫化ゲルマニウム;GeS]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、有機合成したゲルマニウムビス(2−カルボキシエチルゲルマニウムセスキオキシド);O[Ge(=O)CH2CH2CO2H]2〕、また、物理的衝撃でゲルマニウム粒子を粉碎して得られたものが含まれ;
上記セレニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)で、セレニウム化合物(セレンオキシクロリド;SeOCl2、硫化セレン;SeS2、四塩化セレン;SeCl4、セロノ−L−シスチン;C6H12N2O4Se2、セレノ‐L‐シスチン;CH3SeCH2CH2CH(NH2)CO2H、セレノフェン;C4H4Se、亜セレン酸;H2SeO3、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のセレニウムを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でセレニウム粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中のいずれか一つまたはその中の二つ以上が混合されているティッシュペーパ製造水には、上記纎維原緞の色の汚染を防止するための過酸化水素(H2O2)が、最終使用濃度として、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.001〜0.045wt%(10〜450ppm)が含まれ;
上記白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムのそれぞれの化合物からそれぞれ製造される白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムのナノ粒子は、それぞれ水と非水系溶媒の中のいずれか一つを収容体にして、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムを含む化合物を解離してイオン還元させて、それぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムを抽出して得たナノ粒子と、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムを含む化合物を高分子安定剤を混合して、水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射してそのそれぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムのナノ粒子が製造されるもの及び、上記銀化合物の中で硝酸銀(AgNO3)を原料として製造された銀ナノ粒子は、硝酸銀(AgNO3)から銀粒子を製造する時生成される銀イオン(Ag+)の対イオンである「ニトロ基」を有するイオンである「NO3−」を、イオン交換樹脂を通過及び真空減圧蒸溜方法で除去したコロイド状態の銀粒子が含まれることを特徴とする請求項1に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項3】
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる還元剤には、ホルムアルデヒド、ヒドラジン、トコフェロール、有機酸(ギ酸;クエン酸;酢酸;マレイン酸;炭素数4以下の有機酸)、メチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH3)2)]が含まれ、
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる高分子安定剤としては、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ステアリン酸ポリオキシエチレンからなる群より選択される一つまたは二つ以上の高分子安定剤が用いられ、
上記銀の安定剤としては、(1−ビニルピロリドン)−アクリル酸共重合体〔ポリ(ビニルピロリドンアクリル酸共重合体)〕、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラル、ポリビニルのアルコールからなる群より選択された一つまたは二つ以上が用いられることを特徴とする請求項2に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項4】
ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上混合の金属ナノ粒子を混入させて、抗菌及び抗カビ性纎維原料を形成し、
上記抗菌及び抗カビ性纎維原料を、精製水と蒸溜水から選択されるティッシュペーパ製造水に含水させることを特徴とする抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項5】
上記纎維原料としてのビスコースレーヨンには、製造工程の中でレーヨン糸を放射する前の工程の原料の添加工程で、上記ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択されたいずれか一つまたはその中から選択された二つ以上の金属ナノ粒子が添加されて放射され;
上記ポリエステル、ポリエチレン及びポリプロピレンには、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中の一つまたはその中から選択された金属ナノ粒子を熱可塑性プラスチック樹脂に混合して、マスターパッチチップと複合チップの中のいずれか一つに加工し、上記マスターパッチチップ加工物は所定の割合(3〜10%)で使用原料と混合して放射され、上記複合加工物は100%使用して放射され;
上記綿は、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)が含有された溶液に含浸をしたり、一緒に混合放射され;
上記パルプは、パルプ素材を分散させる工程に用いられる工程水に、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)を選択的に混合する方法と、パルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に混入する方法、及びパルプが原緞の形状に製造された後噴射して、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)が混合されたことを特徴とする請求項4に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項6】
上記纎維原緞は、上記纎維原料としてのビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプを接着、着火、溶融噴射して、ウェブを形成して製造し、その纎維原料の接着、着火、溶融に用いられる接着剤と、その溶融された纎維原料及び原料の噴射水には、上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択される一つまたは二つ以上の混合の金属ナノ粒子を混合して製造されることを含むことを特徴とする請求項4に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項7】
上記金属ナノ粒子の中で、上記白金ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.00005〜0.003wt%(0.5〜30ppm)で、白金化合物及び酸化物[ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム;(NH4)2[PtCl6]、ジアンミンジニトロ白金(II);Pt(NO2)2(NH3)2、ヘキサクロロ白金(IV)酸水和物;H2(PtCl6)・6H2O、Hexahydoxoplatinum(IV)acid;H2Pt(OH6)、白金アセチルアセテート;Pt(C5H7O2)2、塩化白金;PtCl、PtCl2、PtCl4、ヨウ化白金;PtI2、酸化白金;PtO、PtO2、Pt2O3、硫化白金;PtS2]の原料物質の群から選択された物質を解離し、イオン還元させて金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させた白金ナノ粒子とが含まれ;
上記金ナノ粒子は、その粒子大きさは1〜30nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.00005〜0.005wt%(0.5〜50ppm)で、金化合物及び酸化物(硫化金;Au2S、水酸化金;AuOH、Au(OH)3、ヨウ化金;AuI、酸化金;Au2O、Au2O3、酸化金水和物;Au2O3・xH2O、塩化金;AuCl、AuCl3、塩化金三水和物;HAuCl4・3H2O)の原料物質の群から選択された物質を水、エタノール、イソプロピルアルコールにそれぞれ解離してイオン還元させて金属の金を抽出して得られたものと、金粒子を物理的衝撃で小さく粉碎したもの及び電気的爆発に製造されたものが含まれ;
上記銀ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0005〜0.02wt%(5〜200ppm)で、その金属塩及び化合物(硝酸銀;AgNO3、塩化銀;AgCl、塩素酸銀;AgClO3、AgClO4)、硫酸銀;Ag2SO4、亜硫酸銀;Ag2SO3、硫化銀;Ag2S、酢酸銀;CH3COOAg、セレン化銀;Ag2Se、クエン酸銀水和物(Silver citrate hydra);AgO2CCH2C(OH)(CO2Ag)CH2CO2AgxH2)の原料物質の群から選択された物質から製造されたものと、銀粒子を物理的に小さく粉碎したもの、及び電気的爆発に製造されたものが含まれ;
上記亜鉛ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.003〜0.1wt%(30〜1、000ppm)で、亜鉛化合物[酢酸亜鉛;(CH3CO2)2Zn、酢酸亜鉛二水和物;Zn(CH3COO)2・2H2 O、アクリル酸亜鉛;(H2C=CHCO2)2Zn、塩化亜鉛;ZnCl2、ヨウ化亜鉛;ZnI2、フタロシアニン亜鉛;C32H16N8Zn、セレン化亜鉛;ZnSe、硫酸亜鉛;ZnSO4、硫化亜鉛;ZnS、Znic29H31H−テトラベンゾール〔b、g、l、q〕ポルフィン;C36H20N4Zn]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオン還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたもの、亜鉛粒子を物理的衝撃で粉碎したもの及び電気的爆発で製造したものが含まれ;
上記ゲルマニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0001〜0.03wt%(1〜300ppm)で、ゲルマニウム化合物[塩化ゲルマニウム;GeCl4、塩化ゲルマニウムジオキサン錯体;C4H8Cl2GeO2、フッ化ゲルマニウム;GeF4、ヨウ化ゲルマニウム;GeI2、GeI4、ゲルマニウムイソプロポキシド;Ge(OCH(CH3)2)3、ゲルマニウムメトキシド;Ge(OCH3)4、窒化ゲルマニウム;Ge3N4、酸化ゲルマニウム;GeO2、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2、硫化ゲルマニウム;GeS]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、有機合成したゲルマニウムビス(2−カルボキシエチルゲルマニウムセスキオキシド);O[Ge(=O)CH2CH2CO2H]2〕、また、物理的衝撃でゲルマニウム粒子を粉碎して得られたものが含まれ;
上記セレニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)で、セレニウム化合物(セレンオキシクロリド;SeOCl2、硫化セレン;SeS2、四塩化セレン;SeCl4、セロノ−L−シスチン;C6H12N2O4Se2、セレノ‐L‐シスチン;CH3SeCH2CH2CH(NH2)CO2H、セレノフェン;C4H4Se、亜セレン酸;H2SeO3、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のセレニウムを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でセレニウム粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記銅ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.001〜0.02wt%(10〜200ppm)で、上記銅ナノ粒子には銅化合物(酢酸銅;CH3CO2Cu、酢酸銅(II);(CH3CO2)2Cu、酢酸銅(II)一水和物;(CH3COO)2Cu・H2O、CuBr2、塩化銅;CuCl、CuCl2、D−グルコン酸銅(II);C12H22CuO14、フタロシアニン銅(II);C32H16CuN8、硫酸銅(II);CuSO4、硫化銅(II);Cu2S、セレン化銅(II);Cu2Se)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属の銅を抽出することによって得られたものと、銅粒子を物理的衝撃で粉碎して形成させたものが含まれ;
上記タングステンは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.001〜0.03wt%(10〜300ppm)で、タングステン化合物(タングステン(IV)カーバイト;WC、塩化タングステン(IV);WCl4、六塩化タングステン;WCl6、ジクロロジオキソタングステン(VI);WCl2O2、タングステンヘキサカルボニル;W(CO)6、酸化タングステン(IV);WO2、酸化タングステン(VI);WO3、オキシテトラクロロタングステン(VI);WOCl4、タングステン(o)ペンタカルボニル−N−ペンチルイソニトリル(タングステン(o)ペンタカルボニル−N−ペンチルイソニトリル);(CO)3WCN(CH2)4CH3、ケイ化タングステン;WSi2、硫化タングステン(IV);WS2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のタングステンを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でタングステン粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのそれぞれの化合物からそれぞれ製造される白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子は、それぞれ水と非水系溶媒の中のいずれか一つを収容体にして、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを含む化合物を解離してイオン還元させて、それぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを抽出して得たナノ粒子と、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを含む化合物に高分子安定剤を混合して、水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて、窒素パージした後、ガンマ線を照射してそのそれぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子が製造されるもの、及び上記銀化合物の中で硝酸銀(AgNO3)を原料にして製造された銀ナノ粒子は、硝酸銀(AgNO3)から銀粒子を製造するとき生成される銀イオン(Ag+)の対イオンである「ニトロ基」を有するイオンである「NO3−」を、イオン交換樹脂を通過及び真空減圧蒸溜方法で除去したコロイド状態の銀粒子が含まれることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項8】
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる還元剤には、ホルムアルデヒド、ヒドラジン、トコフェロール、有機酸(ギ酸;クエン酸;酢酸;マレイン酸;炭素数4以下の有機酸)、メチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH3)2)]が含まれ、
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる高分子安定剤としては、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリエチレン・グリコール、ステアリン酸ポリオキシエチレンからなる群より選択される一つまたは二つ以上が用いられ、
上記銀の安定剤としては、(1−ビニルピロリドン)−アクリル酸共重合体、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラル、ポリビニルのアルコールからなる群より選択された一つまたは二つ以上が用いられることを特徴とする請求項7に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項9】
ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の混合の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上混合の金属ナノ粒子を混入させて抗菌及び抗カビ性の不織布の原緞を形成し、
上記抗菌及び抗カビ性不織布原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたは二つ以上の混合の金属ナノ粒子が混入されたティッシュペーパ製造水が含水されるようにして、上記不織布の原緞と上記ティッシュペーパ製造水による複合的な抗菌及び抗カビ性機能を有するようにすることを特徴とする抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項10】
上記纎維原料としてのビスコースレーヨンには、製造工程の中のレーヨン糸を放射する前の工程の原料の添加工程で、上記ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択されたいずれか一つまたは二つ以上の混合の金属ナノ粒子が添加されて放射され、
上記ポリエステル、ポリエチレン及びポリプロピレンには、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中の一つまたは複数選択された金属ナノ粒子を、熱可塑性プラスチック樹脂に混合してマスターパッチチップと複合チップの中のいずれか一つに加工し、上記マスターパッチチップ加工物は、所定の割合(3〜10%)で使用原料と混合して放射され、上記複合チップ加工物は100%用いられて放射され、
上記綿は、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)が含有された溶液に含浸されたり、一緒に混合放射され、
上記パルプは、パルプ素材を分散させる工程に用いられる工程水に上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)を選択的に混合する方法とパルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に混入する方法及びパルプが原料の形状に製造された後噴射して、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)が混合されたことを特徴とする請求項9に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項11】
上記纎維原緞は、纎維原料としてのビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプを接着、着火、溶融噴射して製造され、その接着剤とその溶融された纎維原料及び原料噴射水に、上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択される一つまたは二つ以上混合された金属ナノ粒子を混合して、纎維原緞を製造することを特徴とする請求項9に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項12】
上記纎維原緞と上記ティッシュペーパ製造水に混合される上記金属ナノ粒子の中で、白金ナノ粒子は、その粒子の大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度が上記纎維原緞で原緞重量対比0.00005〜0.001wt%(0.5〜10ppm)、上記ティッシュペーパ製造水でティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0003wt%(0.1〜3ppm)で、白金化合物及び酸化物[ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム;(NH4)2[PtCl6]、ジアンミンジニトロ白金(II);Pt(NO2)2(NH3)2、ヘキサクロロ白金(IV)酸水和物;H2(PtCl6)・6H2O、Hexahydoxoplatinum(IV)acid;H2Pt(OH6)、白金アセチルアセテート;Pt(C5H7O2)2、塩化白金;PtCl、PtCl2、PtCl4、ヨウ化白金;PtI2、酸化白金;PtO、PtO2、Pt2O3、硫化白金;PtS2]の原料物質の群から選択された物質を解離し、イオン還元させて金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させた白金のナノ粒子が含まれて、
上記金ナノ粒子は、その粒子の大きさは1〜30nmであり、その最終使用濃度が上記纎維原緞で原緞重量対比0.00005〜0.001wt%(0.5〜10ppm)、上記ティッシュペーパ製造水で、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0005wt%(0.1〜5ppm)で、金化合物及び酸化物(硫化金;Au2S、水酸化金;AuOH、Au(OH)3、ヨウ化金;AuI、酸化金;Au2O、Au2O3、酸化金水和物;Au2O3・xH2O、塩化金;AuCl、AuCl3、塩化金三水和物;HAuCl4・3H2O)の原料物質の群から選択された物質を水、エタノール、イソプロピルアルコールにそれぞれ解離してイオン還元させて金属の金を抽出して得られたものと、金粒子を物理的衝撃で小さく粉碎したもの及び電気的爆発に製造されたものが含まれて;
上記銀ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度が上記纎維原料で原料重量対比0.0005〜0.01wt%(5〜100ppm)、上記ティッシュペーパ製造水でティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.001wt%(0.1〜10ppm)で、その金属塩及び化合物(硝酸銀;AgNO3、塩化銀;AgCl、塩素酸銀;AgClO3、AgClO4)、硫酸銀;Ag2SO4、亜硫酸銀;Ag2SO3、硫化銀;Ag2S、酢酸銀;CH3COOAg、セレン化銀;Ag2Se、クエン酸銀水和物(Silver citrate hydra);AgO2CCH2C(OH)(CO2Ag)CH2CO2AgxH2)の原料物質の群から選択された物質から製造されたものと、銀粒子を物理的に小さく粉碎したもの及び電気的爆発に製造されたものが含まれ;
上記亜鉛ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度が上記纎維原料で原料重量対比0.003〜0.03wt%(30〜300ppm)、上記ティッシュペーパ製造水でティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)で、亜鉛化合物[酢酸亜鉛;(CH3CO2)2Zn、酢酸亜鉛二水和物;Zn(CH3COO)2・2H2O、アクリル酸亜鉛;(H2C=CHCO2)2Zn、塩化亜鉛;ZnCl2、ヨウ化亜鉛;ZnI2、フタロシアニン亜鉛;C32H16N8Zn、セレン化亜鉛;ZnSe、硫酸亜鉛;ZnSO4、硫化亜鉛;ZnS、Znic29H31H−テトラベンゾール〔b、g、l、q〕ポルフィン;C36H20N4Zn]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオン還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたもの、亜鉛粒子を物理的衝撃で粉碎したもの及び電気的爆発で製造したものが含まれ;
上記ゲルマニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度が上記纎維原緞で原緞重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)、上記ティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)で、ゲルマニウム化合物[塩化ゲルマニウム;GeCl4、塩化ゲルマニウムジオキサン錯体;C4H8Cl2GeO2、フッ化ゲルマニウム;GeF4、ヨウ化ゲルマニウム;GeI2、GeI4、ゲルマニウムイソプロポキシド;Ge(OCH(CH3)2)3、ゲルマニウムメトキシド;Ge(OCH3)4、窒化ゲルマニウム;Ge3N4、酸化ゲルマニウム;GeO2、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2、硫化ゲルマニウム;GeS]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、有機合成したゲルマニウムビス(2−カルボキシエチルゲルマニウムセスキオキシド;O[Ge(=O)CH2CH2CO2H]2〕、また、物理的衝撃でゲルマニウム粒子を粉碎して得られたものが含まれ;
上記セレニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度が上記纎維原緞で原緞重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)、上記ティッシュペーパ製造水でティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)で、セレニウム化合物(セレンオキシクロリド;SeOCl2、硫化セレン;SeS2、四塩化セレン;SeCl4、セロノ‐L‐シスチン;C6H12N2O4Se2、セレノ‐L‐シスチン;CH3SeCH2CH2CH(NH2)CO2H、セレノフェン;C4H4Se、亜セレン酸;H2SeO3、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のセレニウムを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でセレニウム粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記銅ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その上記纎維原緞での濃度が原緞重量対比0.001〜0.01wt%(10〜100ppm)で、上記銅ナノ粒子には、銅化合物(酢酸銅;CH3CO2Cu、酢酸銅(II);(CH3CO2)2Cu、酢酸銅(II)水和物;(CH3COO)2Cu・H2O、CuBr2、塩化銅;CuCl、CuCl2、D−グルコン酸銅(II);C12H22CuO14、フタロシアニン銅(II);;C32H16CuN8、硫酸銅(II);CuSO4、硫化銅(II);Cu2S、セレン化銅(II);Cu2Se)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属の銅を抽出することによって得られたものと、銅粒子を物理的衝撃で粉碎して形成させたものが含まれ;
上記タングステンは、その粒子大きさが1〜50nmで、上記纎維原緞における濃度が原緞重量対比0.001〜0.01wt%(10〜100ppm)で、タングステン化合物(タングステン(IV)カーバイト;WC、塩化タングステン(IV);WCl4、六塩化タングステン;WCl6、ジクロロジオキソタングステン(VI);WCl2O2、タングステンヘキサカルボニル;W(CO)6、酸化タングステン(IV);WO2、酸化タングステン(VI);WO3、オキシテトラクロロタングステン(VI);WOCl4、タングステン(o)ペンタカルボニル−N−ペンチルイソニトリル;(CO)3WCN(CH2)4CH3、ケイ化タングステン;WSi2、硫化タングステン(IV);WS2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のタングステンを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でタングステン粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのそれぞれの化合物からそれぞれ製造される白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子は、それぞれ水と非水系溶媒の中のいずれか一つを収容体にして、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを含む化合物を解離してイオン還元させて、それぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを抽出して得られたナノ粒子と、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを含む化合物を、高分子安定剤を混合して、水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射してそのそれぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子が製造されるもの、及び上記銀化合物の中で硝酸銀(AgNO3)を原料にして製造された銀ナノ粒子は硝酸銀(AgNO3)から銀粒子を製造するとき生成される銀イオン(Ag+)の対イオンである「ニトロ基」を有するイオンである「NO3−」を、イオン交換樹脂を通過及び真空減圧蒸溜方法で除去したコロイド状態の銀粒子が含まれ;
上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中のいずれか一つまたは二つ以上)が混合されているティッシュペーパ製造水には、上記纎維原緞の色の汚染を防止するための過酸化水素(H2O2)が、最終使用濃度として、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.001〜0.045wt%(10〜450ppm)で含まれることを特徴とする請求項9に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項13】
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる還元剤には、ホルムアルデヒド、ヒドラジン、トコフェロール、有機酸(ギ酸;クエン酸;酢酸;マレイン酸;炭素数4以下の有機酸)、メチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH3)2)]が含まれ、
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる高分子安定剤としては、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリエチレン・グリコール(ポリエチレングリコール )、ステアリン酸ポリオキシエチレンからなる群より選択される一つまたは二つ以上が用いられ、
上記銀の安定剤としては(1−ビニルピロリドン)−アクリル酸共重合体 、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラル、ポリビニルのアルコールからなる群より選択された一つまたは二つ以上が用いられることを特徴とする請求項12に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項1】
ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン纎維、ポリプロピレン纎維、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の混合を纎維原料として製造された不織布及び綿織物、紙類の中から選択されるティッシュペーパ原緞を白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択された一つまたは二つ以上混合の金属ナノ粒子が含有されたティッシュペーパ製造水に含水させることを特徴とする抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項2】
金属ナノ粒子の中で、白金ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0005wt%(0.1〜5ppm)で、白金化合物及び酸化物[ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム;(NH4)2[PtCl6]、ジアンミンジニトロ白金(II);Pt(NO2)2(NH3)2、ヘキサクロロ白金(IV)酸水和物;H2(PtCl6)・6H2O、Hexahydoxoplatinum(IV)acid;H2Pt(OH6)、白金アセチルアセテート;Pt(C5H7O2)2、塩化白金;PtCl、PtCl2、PtCl4、ヨウ化白金;PtI2、酸化白金;PtO、PtO2、Pt2O3、硫化白金;PtS2]の原料物質の群から選択された物質を解離し、イオンを還元させて金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させた白金ナノ粒子とが含まれ;
上記金ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜30nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.001wt%(0.1〜10ppm)で、金化合物及び酸化物(硫化金;Au2S、水酸化金;AuOH、Au(OH)3、ヨウ化金;AuI、酸化金;Au2O、Au2O3、酸化金水和物;Au2O3・xH2O、塩化金;AuCl、AuCl3、塩化金三水和物;HAuCl4・3H2O)の原料物質の群から選択された物質を水、エタノール、イソプロピルアルコールにそれぞれ解離してイオンを還元させて金属の金を抽出して得られたものと、金粒子を物理的衝撃で小さく粉碎したもの及び電気的爆発で製造されたものが含まれ;
上記銀ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.002wt%(0.1〜20ppm)で、その金属塩及び化合物(硝酸銀;AgNO3、塩化銀;AgCl、塩素酸銀;AgClO3、AgClO4)、硫酸銀;Ag2SO4、亜硫酸銀;Ag2SO3、硫化銀;Ag2S、酢酸銀;CH3COOAg、セレン化銀;Ag2Se、クエン酸銀水和物(Silver citrate hydra);AgO2CCH2C(OH)(CO2Ag)CH2CO2AgxH2)の原料物質の群から選択された物質から製造されたものと、銀粒子を物理的に小さく粉碎したもの及び電気的爆発で製造されたものが含まれ;
上記亜鉛ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.003〜0.03wt%(30〜300ppm)で、亜鉛化合物[酢酸亜鉛;(CH3CO2)2Zn、酢酸亜鉛二水和物;Zn(CH3COO)2・2H2O、アクリル酸亜鉛;(H2C=CHCO2)2Zn、塩化亜鉛;ZnCl2、ヨウ化亜鉛;ZnI2、フタロシアニン亜鉛;C32H16N8Zn、セレン化亜鉛;ZnSe、硫酸亜鉛;ZnSO4、硫化亜鉛;ZnS、Znic29H31H−テトラベンゾール〔b、g、l、q〕ポルフィン;C36H20N4Zn]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたもの、亜鉛粒子を物理的衝撃で粉碎したもの及び電気的爆発で製造したものが含まれて;
上記ゲルマニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)で、ゲルマニウム化合物[塩化ゲルマニウム;GeCl4、塩化ゲルマニウムジオキサン錯体;C4H8Cl2GeO2、フッ化ゲルマニウム;GeF4、ヨウ化ゲルマニウム;GeI2、GeI4、ゲルマニウムイソプロポキシド;Ge(OCH(CH3)2)3、ゲルマニウムメトキシド;Ge(OCH3)4、窒化ゲルマニウム;Ge3N4、酸化ゲルマニウム;GeO2、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2、硫化ゲルマニウム;GeS]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、有機合成したゲルマニウムビス(2−カルボキシエチルゲルマニウムセスキオキシド);O[Ge(=O)CH2CH2CO2H]2〕、また、物理的衝撃でゲルマニウム粒子を粉碎して得られたものが含まれ;
上記セレニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)で、セレニウム化合物(セレンオキシクロリド;SeOCl2、硫化セレン;SeS2、四塩化セレン;SeCl4、セロノ−L−シスチン;C6H12N2O4Se2、セレノ‐L‐シスチン;CH3SeCH2CH2CH(NH2)CO2H、セレノフェン;C4H4Se、亜セレン酸;H2SeO3、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のセレニウムを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でセレニウム粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中のいずれか一つまたはその中の二つ以上が混合されているティッシュペーパ製造水には、上記纎維原緞の色の汚染を防止するための過酸化水素(H2O2)が、最終使用濃度として、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.001〜0.045wt%(10〜450ppm)が含まれ;
上記白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムのそれぞれの化合物からそれぞれ製造される白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムのナノ粒子は、それぞれ水と非水系溶媒の中のいずれか一つを収容体にして、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムを含む化合物を解離してイオン還元させて、それぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムを抽出して得たナノ粒子と、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムを含む化合物を高分子安定剤を混合して、水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射してそのそれぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウムのナノ粒子が製造されるもの及び、上記銀化合物の中で硝酸銀(AgNO3)を原料として製造された銀ナノ粒子は、硝酸銀(AgNO3)から銀粒子を製造する時生成される銀イオン(Ag+)の対イオンである「ニトロ基」を有するイオンである「NO3−」を、イオン交換樹脂を通過及び真空減圧蒸溜方法で除去したコロイド状態の銀粒子が含まれることを特徴とする請求項1に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項3】
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる還元剤には、ホルムアルデヒド、ヒドラジン、トコフェロール、有機酸(ギ酸;クエン酸;酢酸;マレイン酸;炭素数4以下の有機酸)、メチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH3)2)]が含まれ、
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる高分子安定剤としては、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ステアリン酸ポリオキシエチレンからなる群より選択される一つまたは二つ以上の高分子安定剤が用いられ、
上記銀の安定剤としては、(1−ビニルピロリドン)−アクリル酸共重合体〔ポリ(ビニルピロリドンアクリル酸共重合体)〕、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラル、ポリビニルのアルコールからなる群より選択された一つまたは二つ以上が用いられることを特徴とする請求項2に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項4】
ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上混合の金属ナノ粒子を混入させて、抗菌及び抗カビ性纎維原料を形成し、
上記抗菌及び抗カビ性纎維原料を、精製水と蒸溜水から選択されるティッシュペーパ製造水に含水させることを特徴とする抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項5】
上記纎維原料としてのビスコースレーヨンには、製造工程の中でレーヨン糸を放射する前の工程の原料の添加工程で、上記ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択されたいずれか一つまたはその中から選択された二つ以上の金属ナノ粒子が添加されて放射され;
上記ポリエステル、ポリエチレン及びポリプロピレンには、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中の一つまたはその中から選択された金属ナノ粒子を熱可塑性プラスチック樹脂に混合して、マスターパッチチップと複合チップの中のいずれか一つに加工し、上記マスターパッチチップ加工物は所定の割合(3〜10%)で使用原料と混合して放射され、上記複合加工物は100%使用して放射され;
上記綿は、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)が含有された溶液に含浸をしたり、一緒に混合放射され;
上記パルプは、パルプ素材を分散させる工程に用いられる工程水に、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)を選択的に混合する方法と、パルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に混入する方法、及びパルプが原緞の形状に製造された後噴射して、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)が混合されたことを特徴とする請求項4に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項6】
上記纎維原緞は、上記纎維原料としてのビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプを接着、着火、溶融噴射して、ウェブを形成して製造し、その纎維原料の接着、着火、溶融に用いられる接着剤と、その溶融された纎維原料及び原料の噴射水には、上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択される一つまたは二つ以上の混合の金属ナノ粒子を混合して製造されることを含むことを特徴とする請求項4に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項7】
上記金属ナノ粒子の中で、上記白金ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.00005〜0.003wt%(0.5〜30ppm)で、白金化合物及び酸化物[ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム;(NH4)2[PtCl6]、ジアンミンジニトロ白金(II);Pt(NO2)2(NH3)2、ヘキサクロロ白金(IV)酸水和物;H2(PtCl6)・6H2O、Hexahydoxoplatinum(IV)acid;H2Pt(OH6)、白金アセチルアセテート;Pt(C5H7O2)2、塩化白金;PtCl、PtCl2、PtCl4、ヨウ化白金;PtI2、酸化白金;PtO、PtO2、Pt2O3、硫化白金;PtS2]の原料物質の群から選択された物質を解離し、イオン還元させて金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させた白金ナノ粒子とが含まれ;
上記金ナノ粒子は、その粒子大きさは1〜30nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.00005〜0.005wt%(0.5〜50ppm)で、金化合物及び酸化物(硫化金;Au2S、水酸化金;AuOH、Au(OH)3、ヨウ化金;AuI、酸化金;Au2O、Au2O3、酸化金水和物;Au2O3・xH2O、塩化金;AuCl、AuCl3、塩化金三水和物;HAuCl4・3H2O)の原料物質の群から選択された物質を水、エタノール、イソプロピルアルコールにそれぞれ解離してイオン還元させて金属の金を抽出して得られたものと、金粒子を物理的衝撃で小さく粉碎したもの及び電気的爆発に製造されたものが含まれ;
上記銀ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0005〜0.02wt%(5〜200ppm)で、その金属塩及び化合物(硝酸銀;AgNO3、塩化銀;AgCl、塩素酸銀;AgClO3、AgClO4)、硫酸銀;Ag2SO4、亜硫酸銀;Ag2SO3、硫化銀;Ag2S、酢酸銀;CH3COOAg、セレン化銀;Ag2Se、クエン酸銀水和物(Silver citrate hydra);AgO2CCH2C(OH)(CO2Ag)CH2CO2AgxH2)の原料物質の群から選択された物質から製造されたものと、銀粒子を物理的に小さく粉碎したもの、及び電気的爆発に製造されたものが含まれ;
上記亜鉛ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.003〜0.1wt%(30〜1、000ppm)で、亜鉛化合物[酢酸亜鉛;(CH3CO2)2Zn、酢酸亜鉛二水和物;Zn(CH3COO)2・2H2 O、アクリル酸亜鉛;(H2C=CHCO2)2Zn、塩化亜鉛;ZnCl2、ヨウ化亜鉛;ZnI2、フタロシアニン亜鉛;C32H16N8Zn、セレン化亜鉛;ZnSe、硫酸亜鉛;ZnSO4、硫化亜鉛;ZnS、Znic29H31H−テトラベンゾール〔b、g、l、q〕ポルフィン;C36H20N4Zn]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオン還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたもの、亜鉛粒子を物理的衝撃で粉碎したもの及び電気的爆発で製造したものが含まれ;
上記ゲルマニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0001〜0.03wt%(1〜300ppm)で、ゲルマニウム化合物[塩化ゲルマニウム;GeCl4、塩化ゲルマニウムジオキサン錯体;C4H8Cl2GeO2、フッ化ゲルマニウム;GeF4、ヨウ化ゲルマニウム;GeI2、GeI4、ゲルマニウムイソプロポキシド;Ge(OCH(CH3)2)3、ゲルマニウムメトキシド;Ge(OCH3)4、窒化ゲルマニウム;Ge3N4、酸化ゲルマニウム;GeO2、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2、硫化ゲルマニウム;GeS]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、有機合成したゲルマニウムビス(2−カルボキシエチルゲルマニウムセスキオキシド);O[Ge(=O)CH2CH2CO2H]2〕、また、物理的衝撃でゲルマニウム粒子を粉碎して得られたものが含まれ;
上記セレニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.0001〜0.01wt%(1〜100ppm)で、セレニウム化合物(セレンオキシクロリド;SeOCl2、硫化セレン;SeS2、四塩化セレン;SeCl4、セロノ−L−シスチン;C6H12N2O4Se2、セレノ‐L‐シスチン;CH3SeCH2CH2CH(NH2)CO2H、セレノフェン;C4H4Se、亜セレン酸;H2SeO3、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のセレニウムを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でセレニウム粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記銅ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.001〜0.02wt%(10〜200ppm)で、上記銅ナノ粒子には銅化合物(酢酸銅;CH3CO2Cu、酢酸銅(II);(CH3CO2)2Cu、酢酸銅(II)一水和物;(CH3COO)2Cu・H2O、CuBr2、塩化銅;CuCl、CuCl2、D−グルコン酸銅(II);C12H22CuO14、フタロシアニン銅(II);C32H16CuN8、硫酸銅(II);CuSO4、硫化銅(II);Cu2S、セレン化銅(II);Cu2Se)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属の銅を抽出することによって得られたものと、銅粒子を物理的衝撃で粉碎して形成させたものが含まれ;
上記タングステンは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度がティッシュペーパ製造用原緞(不織布)の重量対比0.001〜0.03wt%(10〜300ppm)で、タングステン化合物(タングステン(IV)カーバイト;WC、塩化タングステン(IV);WCl4、六塩化タングステン;WCl6、ジクロロジオキソタングステン(VI);WCl2O2、タングステンヘキサカルボニル;W(CO)6、酸化タングステン(IV);WO2、酸化タングステン(VI);WO3、オキシテトラクロロタングステン(VI);WOCl4、タングステン(o)ペンタカルボニル−N−ペンチルイソニトリル(タングステン(o)ペンタカルボニル−N−ペンチルイソニトリル);(CO)3WCN(CH2)4CH3、ケイ化タングステン;WSi2、硫化タングステン(IV);WS2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のタングステンを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でタングステン粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのそれぞれの化合物からそれぞれ製造される白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子は、それぞれ水と非水系溶媒の中のいずれか一つを収容体にして、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを含む化合物を解離してイオン還元させて、それぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを抽出して得たナノ粒子と、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを含む化合物に高分子安定剤を混合して、水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて、窒素パージした後、ガンマ線を照射してそのそれぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子が製造されるもの、及び上記銀化合物の中で硝酸銀(AgNO3)を原料にして製造された銀ナノ粒子は、硝酸銀(AgNO3)から銀粒子を製造するとき生成される銀イオン(Ag+)の対イオンである「ニトロ基」を有するイオンである「NO3−」を、イオン交換樹脂を通過及び真空減圧蒸溜方法で除去したコロイド状態の銀粒子が含まれることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項8】
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる還元剤には、ホルムアルデヒド、ヒドラジン、トコフェロール、有機酸(ギ酸;クエン酸;酢酸;マレイン酸;炭素数4以下の有機酸)、メチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH3)2)]が含まれ、
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる高分子安定剤としては、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリエチレン・グリコール、ステアリン酸ポリオキシエチレンからなる群より選択される一つまたは二つ以上が用いられ、
上記銀の安定剤としては、(1−ビニルピロリドン)−アクリル酸共重合体、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラル、ポリビニルのアルコールからなる群より選択された一つまたは二つ以上が用いられることを特徴とする請求項7に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項9】
ビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿及びパルプの中から選択された一つまたは二つ以上の混合の纎維原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択される一つまたは二つ以上混合の金属ナノ粒子を混入させて抗菌及び抗カビ性の不織布の原緞を形成し、
上記抗菌及び抗カビ性不織布原料に、金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中から選択される一つまたは二つ以上の混合の金属ナノ粒子が混入されたティッシュペーパ製造水が含水されるようにして、上記不織布の原緞と上記ティッシュペーパ製造水による複合的な抗菌及び抗カビ性機能を有するようにすることを特徴とする抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項10】
上記纎維原料としてのビスコースレーヨンには、製造工程の中のレーヨン糸を放射する前の工程の原料の添加工程で、上記ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中から選択されたいずれか一つまたは二つ以上の混合の金属ナノ粒子が添加されて放射され、
上記ポリエステル、ポリエチレン及びポリプロピレンには、上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの中の一つまたは複数選択された金属ナノ粒子を、熱可塑性プラスチック樹脂に混合してマスターパッチチップと複合チップの中のいずれか一つに加工し、上記マスターパッチチップ加工物は、所定の割合(3〜10%)で使用原料と混合して放射され、上記複合チップ加工物は100%用いられて放射され、
上記綿は、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)が含有された溶液に含浸されたり、一緒に混合放射され、
上記パルプは、パルプ素材を分散させる工程に用いられる工程水に上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)を選択的に混合する方法とパルプが所定の厚さ及び形状に製造される工程に混入される増粘剤に混入する方法及びパルプが原料の形状に製造された後噴射して、上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム)が混合されたことを特徴とする請求項9に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項11】
上記纎維原緞は、纎維原料としてのビスコースレーヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿、パルプを接着、着火、溶融噴射して製造され、その接着剤とその溶融された纎維原料及び原料噴射水に、上記白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅の中から選択される一つまたは二つ以上混合された金属ナノ粒子を混合して、纎維原緞を製造することを特徴とする請求項9に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項12】
上記纎維原緞と上記ティッシュペーパ製造水に混合される上記金属ナノ粒子の中で、白金ナノ粒子は、その粒子の大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度が上記纎維原緞で原緞重量対比0.00005〜0.001wt%(0.5〜10ppm)、上記ティッシュペーパ製造水でティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0003wt%(0.1〜3ppm)で、白金化合物及び酸化物[ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム;(NH4)2[PtCl6]、ジアンミンジニトロ白金(II);Pt(NO2)2(NH3)2、ヘキサクロロ白金(IV)酸水和物;H2(PtCl6)・6H2O、Hexahydoxoplatinum(IV)acid;H2Pt(OH6)、白金アセチルアセテート;Pt(C5H7O2)2、塩化白金;PtCl、PtCl2、PtCl4、ヨウ化白金;PtI2、酸化白金;PtO、PtO2、Pt2O3、硫化白金;PtS2]の原料物質の群から選択された物質を解離し、イオン還元させて金属の白金を抽出することによって得られたものと、白金を物理的衝撃で小さく粉碎して形成させた白金のナノ粒子が含まれて、
上記金ナノ粒子は、その粒子の大きさは1〜30nmであり、その最終使用濃度が上記纎維原緞で原緞重量対比0.00005〜0.001wt%(0.5〜10ppm)、上記ティッシュペーパ製造水で、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.0005wt%(0.1〜5ppm)で、金化合物及び酸化物(硫化金;Au2S、水酸化金;AuOH、Au(OH)3、ヨウ化金;AuI、酸化金;Au2O、Au2O3、酸化金水和物;Au2O3・xH2O、塩化金;AuCl、AuCl3、塩化金三水和物;HAuCl4・3H2O)の原料物質の群から選択された物質を水、エタノール、イソプロピルアルコールにそれぞれ解離してイオン還元させて金属の金を抽出して得られたものと、金粒子を物理的衝撃で小さく粉碎したもの及び電気的爆発に製造されたものが含まれて;
上記銀ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜20nmで、その最終使用濃度が上記纎維原料で原料重量対比0.0005〜0.01wt%(5〜100ppm)、上記ティッシュペーパ製造水でティッシュペーパ製造水の重量対比0.00001〜0.001wt%(0.1〜10ppm)で、その金属塩及び化合物(硝酸銀;AgNO3、塩化銀;AgCl、塩素酸銀;AgClO3、AgClO4)、硫酸銀;Ag2SO4、亜硫酸銀;Ag2SO3、硫化銀;Ag2S、酢酸銀;CH3COOAg、セレン化銀;Ag2Se、クエン酸銀水和物(Silver citrate hydra);AgO2CCH2C(OH)(CO2Ag)CH2CO2AgxH2)の原料物質の群から選択された物質から製造されたものと、銀粒子を物理的に小さく粉碎したもの及び電気的爆発に製造されたものが含まれ;
上記亜鉛ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度が上記纎維原料で原料重量対比0.003〜0.03wt%(30〜300ppm)、上記ティッシュペーパ製造水でティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)で、亜鉛化合物[酢酸亜鉛;(CH3CO2)2Zn、酢酸亜鉛二水和物;Zn(CH3COO)2・2H2O、アクリル酸亜鉛;(H2C=CHCO2)2Zn、塩化亜鉛;ZnCl2、ヨウ化亜鉛;ZnI2、フタロシアニン亜鉛;C32H16N8Zn、セレン化亜鉛;ZnSe、硫酸亜鉛;ZnSO4、硫化亜鉛;ZnS、Znic29H31H−テトラベンゾール〔b、g、l、q〕ポルフィン;C36H20N4Zn]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオン還元させて金属の亜鉛を抽出して得られたもの、亜鉛粒子を物理的衝撃で粉碎したもの及び電気的爆発で製造したものが含まれ;
上記ゲルマニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度が上記纎維原緞で原緞重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)、上記ティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)で、ゲルマニウム化合物[塩化ゲルマニウム;GeCl4、塩化ゲルマニウムジオキサン錯体;C4H8Cl2GeO2、フッ化ゲルマニウム;GeF4、ヨウ化ゲルマニウム;GeI2、GeI4、ゲルマニウムイソプロポキシド;Ge(OCH(CH3)2)3、ゲルマニウムメトキシド;Ge(OCH3)4、窒化ゲルマニウム;Ge3N4、酸化ゲルマニウム;GeO2、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2、硫化ゲルマニウム;GeS]の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のゲルマニウムを抽出することによって得られたものと、有機合成したゲルマニウムビス(2−カルボキシエチルゲルマニウムセスキオキシド;O[Ge(=O)CH2CH2CO2H]2〕、また、物理的衝撃でゲルマニウム粒子を粉碎して得られたものが含まれ;
上記セレニウムは、その粒子大きさが1〜50nmで、その最終使用濃度が上記纎維原緞で原緞重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)、上記ティッシュペーパ製造水でティッシュペーパ製造水の重量対比0.0001〜0.005wt%(1〜50ppm)で、セレニウム化合物(セレンオキシクロリド;SeOCl2、硫化セレン;SeS2、四塩化セレン;SeCl4、セロノ‐L‐シスチン;C6H12N2O4Se2、セレノ‐L‐シスチン;CH3SeCH2CH2CH(NH2)CO2H、セレノフェン;C4H4Se、亜セレン酸;H2SeO3、セレン化ゲルマニウム;GeSe、GeSe2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のセレニウムを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でセレニウム粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記銅ナノ粒子は、その粒子大きさが1〜50nmで、その上記纎維原緞での濃度が原緞重量対比0.001〜0.01wt%(10〜100ppm)で、上記銅ナノ粒子には、銅化合物(酢酸銅;CH3CO2Cu、酢酸銅(II);(CH3CO2)2Cu、酢酸銅(II)水和物;(CH3COO)2Cu・H2O、CuBr2、塩化銅;CuCl、CuCl2、D−グルコン酸銅(II);C12H22CuO14、フタロシアニン銅(II);;C32H16CuN8、硫酸銅(II);CuSO4、硫化銅(II);Cu2S、セレン化銅(II);Cu2Se)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属の銅を抽出することによって得られたものと、銅粒子を物理的衝撃で粉碎して形成させたものが含まれ;
上記タングステンは、その粒子大きさが1〜50nmで、上記纎維原緞における濃度が原緞重量対比0.001〜0.01wt%(10〜100ppm)で、タングステン化合物(タングステン(IV)カーバイト;WC、塩化タングステン(IV);WCl4、六塩化タングステン;WCl6、ジクロロジオキソタングステン(VI);WCl2O2、タングステンヘキサカルボニル;W(CO)6、酸化タングステン(IV);WO2、酸化タングステン(VI);WO3、オキシテトラクロロタングステン(VI);WOCl4、タングステン(o)ペンタカルボニル−N−ペンチルイソニトリル;(CO)3WCN(CH2)4CH3、ケイ化タングステン;WSi2、硫化タングステン(IV);WS2)の原料物質の群から選択された物質を解離してイオンを還元させて金属のタングステンを抽出することによって得られたものと、物理的衝撃でタングステン粒子を粉碎して形成させたものが含まれ;
上記白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのそれぞれの化合物からそれぞれ製造される白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子は、それぞれ水と非水系溶媒の中のいずれか一つを収容体にして、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを含む化合物を解離してイオン還元させて、それぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを抽出して得られたナノ粒子と、そのそれぞれの白金、金、銀、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンを含む化合物を、高分子安定剤を混合して、水と非水系溶媒の中のいずれか一つに溶解させて窒素パージした後、ガンマ線を照射してそのそれぞれの白金、金、亜鉛、ゲルマニウム、セレニウム、銅、タングステンのナノ粒子が製造されるもの、及び上記銀化合物の中で硝酸銀(AgNO3)を原料にして製造された銀ナノ粒子は硝酸銀(AgNO3)から銀粒子を製造するとき生成される銀イオン(Ag+)の対イオンである「ニトロ基」を有するイオンである「NO3−」を、イオン交換樹脂を通過及び真空減圧蒸溜方法で除去したコロイド状態の銀粒子が含まれ;
上記金属ナノ粒子(白金、金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛の中のいずれか一つまたは二つ以上)が混合されているティッシュペーパ製造水には、上記纎維原緞の色の汚染を防止するための過酸化水素(H2O2)が、最終使用濃度として、ティッシュペーパ製造水の重量対比0.001〜0.045wt%(10〜450ppm)で含まれることを特徴とする請求項9に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【請求項13】
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる還元剤には、ホルムアルデヒド、ヒドラジン、トコフェロール、有機酸(ギ酸;クエン酸;酢酸;マレイン酸;炭素数4以下の有機酸)、メチルエタノールアミン(HOCH2CH2N(CH3)2)]が含まれ、
上記金、白金、銀、ゲルマニウム、セレニウム、亜鉛、銅、タングステンの金属ナノ粒子を製造する工程に用いられる高分子安定剤としては、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリエチレン・グリコール(ポリエチレングリコール )、ステアリン酸ポリオキシエチレンからなる群より選択される一つまたは二つ以上が用いられ、
上記銀の安定剤としては(1−ビニルピロリドン)−アクリル酸共重合体 、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラル、ポリビニルのアルコールからなる群より選択された一つまたは二つ以上が用いられることを特徴とする請求項12に記載の抗菌及び抗カビ機能を有する含水性ティッシュペーパの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2011−501977(P2011−501977A)
【公表日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512051(P2010−512051)
【出願日】平成19年7月16日(2007.7.16)
【国際出願番号】PCT/KR2007/003445
【国際公開番号】WO2008/153239
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(507388856)ナノポリ カンパニー リミテッド (2)
【出願人】(510125796)シンヒョ カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月16日(2007.7.16)
【国際出願番号】PCT/KR2007/003445
【国際公開番号】WO2008/153239
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(507388856)ナノポリ カンパニー リミテッド (2)
【出願人】(510125796)シンヒョ カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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