説明

折畳式携帯電話装置

【課題】 多くの折畳式携帯電話装置はメール、インターネット、ゲーム等、通話しない機能も有している。しかしながら、従来のヒンジは1軸方向しか開くことができず、通話以外の機能を備えていても、開閉方向は長手方向のみであった。そこで、短手方向にも開くことができるように、折畳式携帯電話装置の開閉の自由度を高める。
【解決手段】 受話部1と、送話部2と、互いに直交する2軸方向に受話部1と送話部2を開閉可能に保持するヒンジ部3と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに直行する2軸方向に開閉可能な折畳式携帯電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、受話部と送話部が折畳式になったコンパクトな携帯電話装置が市販されている。これは通話の時に受話部と送話部の距離が適度な距離に離間するように、長手方向に開く。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多くの携帯電話装置はメール、インターネット、ゲーム等、通話しない機能も有している。しかしながら、従来のヒンジは1軸方向しか開くことができず、通話以外の機能を備えていても、開閉方向は長手方向のみであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の折畳式携帯電話装置はかかる点に鑑みなされたもので、受話部と、送話部と、互いに直交する2軸方向に受話部と送話部を開閉可能に保持するヒンジ部を備える。
【0005】また、前記ヒンジ部は夫々受話部と送話部を回転可能に係合する二つの係合部を有し、一方の係合部は他方の係合部を一方の回転軸方向と直交に回転するように軸支する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。本実施例の折畳式携帯電話装置は電話の通話のみでなく、メール、インターネット、ゲームの機能を有する。
【0007】図1は閉じた状態の折畳式携帯電話装置を示す平面図であり、ヒンジ部の部分断面を有する。図2は図1の左側面図であり、ヒンジ部の部分断面を有する。図3は図2の右側面図であり、受話部を長手方向に開いた想像線(2点鎖線)を有する。図4は図2の正面図であり、受話部を短手方向に開いた想像線(2点鎖線)を有する。図5は受話部を長手方向に開いた状態を示す平面図である。図6は受話部を短手方向に開いた状態を示す正面図である。
【0008】図1〜図6に示す如く、折畳式携帯電話装置は受話部(1)と、送話部(2)と、ヒンジ部(3)とからなる。
【0009】受話部(1)は、図5,図6に示す如く、スピーカ部(11)、メイン表示部(12)、アンテナ(13)と、第1の検出部(14)を有する。
【0010】送話部(2)は、図5,図6に示す如く、マイクロホン部(21)、入力部(22)と、サブ表示部(23)、第2の検出部(24)を有する。尚、図1に示す如く、送話部(2)のヒンジ部(3)近傍に配設されるサブ表示部(23)とキー(221)は閉じた状態でも露出しており、閉じた状態でも使用可能である。
【0011】ヒンジ部(3)は、図1,図2に示す如く、第1のシャフト(31)、第2のシャフト(32)と、抜け止めネジ(33)を有する。
【0012】第1のシャフト(31)は送話部(2)に対して図1のY軸を回転軸として、即ち、折畳式携帯電話装置の短手方向に回転可能に、抜け止めネジ(33)によって送話部(2)に取り付けられる。
【0013】第1のシャフト(31)にはY軸に対して直交するX軸(図1参照)を軸とした軸孔(311)が設けられる。この軸孔(311)に第2のシャフト(32)が回動可能に嵌入し、受話部(1)に固着される。これにより、第1のシャフト(31)は受話部(1)に対して図1のX軸を回転軸として、即ち、折畳式携帯電話装置の長手方向に回転可能となる。
【0014】従って、図1の閉じた状態からX軸を回転軸として長手方向に折畳式携帯電話装置を回転させることができる(図5参照)。また、図1の閉じた状態からY軸を回転軸として短手方向に折畳式携帯電話装置を回転させることもできる(図6参照)。
【0015】本折畳式携帯電話装置は、長手方向に開いたとき(図5の状態)と短手方向に開いたとき(図6の状態)とではメイン表示部(12)が逆になる。受話部(1)の第1の検出部(14)は短手方向に開いたときにON(大きく凸)となり、送話部(2)の第2の検出部(14)は短手方向に開いたときにON(大きく凸)となる。そこで、第1の検出部(14)がONで、第2の検出部(24)がOFFのときを短手方向に開いた状態(図6の状態)として“逆”の表示状態とし、それ以外の状態を“正”の状態としてメイン表示部(12)が制御される。
【0016】尚、上述の実施例のヒンジ部は2つの軸(第1のシャフト(31)と第2のシャフト(32))を有したが、ヒンジ部に軸受けを設けて、この軸受けに嵌入する軸を受話部あるいは送話部に設けても良い。
【0017】また、ペンスタンドの如く、球面の凸部と球面の凹部により、自由方向の回転(少なくとも2方向に回転)するヒンジ部であってもよい。
【0018】
【発明の効果】上述の如く、本発明は、少なくとも互いに直交する2軸方向に開閉可能なヒンジ部を備えており、通話以外に使用可能な折畳式携帯電話装置を長手方向以外にも開くことができ、開閉の自由度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の閉じた状態を示す平面図である。
【図2】閉じた状態の左側面図である。
【図3】閉じた状態の右側面図である。
【図4】閉じた状態の正面図である。
【図5】長手方向に開いた平面図である。
【図6】短手方向に開いた平面図である。
【符号の説明】
1 受話部
2 送話部
3 ヒンジ部
31 第1のシャフト
32 第2のシャフト

【特許請求の範囲】
【請求項1】 受話部と、送話部と、互いに直交する2軸方向に受話部と送話部を開閉可能に保持するヒンジ部を備えたことを特徴とする折畳式携帯電話装置。
【請求項2】 前記ヒンジ部は夫々受話部と送話部を回転可能に係合する二つの係合部を有し、一方の係合部は他方の係合部を一方の回転軸方向と直交に回転するように軸支することを特徴とする請求項1に記載の折畳式携帯電話装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【公開番号】特開2003−110673(P2003−110673A)
【公開日】平成15年4月11日(2003.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−300774(P2001−300774)
【出願日】平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】