説明

拡底鋼管杭

【課題】
鋼管杭の拡底部分の構成を製作容易とすることにある。
【解決手段】
鋼管の先端に円形の拡径円盤が溶接してあり、前記円盤は周辺から中央に向った切込みおよび鋼管の周辺に沿った切込みが相対する2ヶ所に形成され、前記周辺から中央に向った切込みに沿って、かつ直径方向の折曲げ線に沿って下方および上方に折曲げて下向きおよび上向きの羽根を形成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基礎杭として地中に埋設される拡底鋼管杭に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鋼管杭の支持力を増加するため、あるいは地中への貫入を容易にするため、先端部に拡大翼、拡大羽根を固定する構造は種々提案、実施されている。
【特許文献1】特開2003−342954号公報
【特許文献2】特開2003−342953号公報
【特許文献3】特開2001−193063号公報
【特許文献4】特開平11−241337号公報
【特許文献5】特開平10―102489号公報
【特許文献6】特開平 9−324420号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで従来の拡大翼は複雑な鋳物構造のものが多い。そこで一枚の螺旋状のものとする構造も提案されている。
【0004】
この発明は一枚の円盤状の鋼板を加工して溶接部分が少なく、必要強度を比較的落板で成形でき、製作費も少なく、全体として安価な拡底鋼管杭を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
鋼管の先端に円形の拡径円盤が溶接してあり、前記円盤は直径と平行な切込みおよび鋼管の周辺に沿った切込みが相対する2ヶ所に形成され、前記直径と平行な切込みに沿って、かつ直径方向の折曲げ線に沿って下方および上方に折曲げて下向きおよび上向きの羽根を形成してある。
【0006】
また直径と平行な切込みは鋼管の周辺に沿った切込みに一部屈折して連結している。前記拡底円盤の下面の径方向中央部に錐形の沓が設けてある。また他の実施例として拡径円盤の下面中央部に複数の切削瓜が突設してある。
【発明の効果】
【0007】
この発明は前記構成からなり、1枚の鋼製円板に切目を入れ円板の一部を上下方向に折曲げることによって容易に羽根を形成でき、円盤は鋼管杭の下端に容易かつ確実に溶接することができ、延いては製作費を減少し、安価に拡底鋼管杭を提供できた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(実施例)
鋼管1の先端に円形の板状拡径円盤2が溶接してある。その円盤2は直径と平行な切込みXおよび鋼管の周辺に沿った切込みYが相対する2ヶ所に形成され、前記直径と平行な切込みXに沿って、かつ直径方向の折曲げ線に沿って下方および上方に折曲げて下向き羽根3および上向きの羽根4を形成してある。
【0009】
直径と平行な切込みXは鋼管1の周辺に沿った切込に一部屈折して連結している。
【0010】
拡径円盤の下面の径方向中央部に錐形の沓5が設けてある。
【0011】
他の実施例として拡径円盤の下面中央部に複数の切削瓜6が突設してある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】立面図である。
【図2】他の立面図である。
【図3】拡径円盤の説明図である。
【図4】他の拡径円盤の説明図である。
【符号の説明】
【0013】
1…鋼管、2…拡径円盤、3…下向き羽根、4…上向き羽板、5…沓、6…切削瓜
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基礎杭として地中に埋設される拡底鋼管杭に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鋼管杭の支持力を増加するため、あるいは地中への貫入を容易にするため、先端部に拡大翼、拡大羽根を固定する構造は種々提案、実施されている。
【特許文献1】特開2003−342954号公報
【特許文献2】特開2003−342953号公報
【特許文献3】特開2001−193063号公報
【特許文献4】特開平11−241337号公報
【特許文献5】特開平10―102489号公報
【特許文献6】特開平 9−324420号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで従来の拡大翼は複雑な鋳物構造のものが多い。そこで一枚の螺旋状のものとする構造も提案されている。
【0004】
この発明は一枚の円盤状の鋼板を加工して溶接部分が少なく、必要強度を比較的落板で成形でき、製作費も少なく、全体として安価な拡底鋼管杭を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
鋼管の先端に円形の拡径円盤が溶接してあり、前記円盤は周辺から中央に向った切込みおよび鋼管の周辺に沿った切込みが相対する2ヶ所に形成され、前記周辺から中央に向った切込みに沿って、かつ直径方向の折曲げ線に沿って下方および上方に折曲げて下向きおよび上向きの羽根を形成してある。
【0006】
また周辺から中央に向った切込みは鋼管の周辺に沿った切込みに一部屈折して連結している請求項1記載の拡底鋼管杭の前記拡底円盤の下面の径方向中央部に錐形の沓が設けてある。また他の実施例として拡径円盤の下面中央部に複数の切削瓜が突設してある請求項1記載の拡底鋼管杭がある。
【発明の効果】
【0007】
この発明は前記構成からなり、1枚の鋼製円板に切目を入れ円板の一部を上下方向に折曲げることによって容易に羽根を形成でき、円盤は鋼管杭の下端に容易かつ確実に溶接することができ、延いては製作費を減少し、安価に拡底鋼管杭を提供できた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(実施例)
鋼管1の先端に円形の板状拡径円盤2が溶接してある。その円盤2は周辺から中央に向った切込みXおよび鋼管の周辺に沿った切込みYが相対する2ヶ所に形成され、前記周辺から中央に向った切込みXに沿って、かつ直径方向の折曲げ線に沿って下方および上方に折曲げて下向き羽根3および上向きの羽根4を形成してある。
【0009】
周辺から中央に向った切込みXは鋼管1の周辺に沿った切込みに一部屈折して連結している。
【0010】
拡径円盤の下面の径方向中央部に錐形の沓5が設けてある。
【0011】
他の実施例として拡径円盤の下面中央部に複数の切削瓜6が突設してある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】立面図である。
【図2】他の立面図である。
【図3】拡径円盤の説明図である。
【図4】他の拡径円盤の説明図である。
【符号の説明】
【0013】
1…鋼管、2…拡径円盤、3…下向き羽根、4…上向き羽板、5…沓、6…切削瓜、X…切込み、Y…切込み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼管の先端に円形の拡径円盤が溶接してあり、前記円盤は直径と平行な切込みおよび鋼管の周辺に沿った切込みが相対する2ヶ所に形成され、前記直径と平行な切込みに沿って、かつ直径方向の折曲げ線に沿って下方および上方に折曲げて下向きおよび上向きの羽根を形成してあることを特徴とする拡底鋼管杭。
【請求項2】
直径と平行な切込みは鋼管の周辺に沿った切込みに一部屈折して連結している請求項1記載の拡底鋼管杭。
【請求項3】
拡径円盤の下面の径方向中央部に錐形の沓が設けてある請求項1記載の拡底鋼管杭。
【請求項4】
拡径円盤の下面中央部に切削瓜が突設してある請求項1記載の拡底鋼管杭。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼管の先端に円形の拡径円盤が溶接してあり、前記円盤は周辺から中央に向った切込みおよび鋼管の周辺に沿った切込みが相対する2ヶ所に形成され、前記周辺から中央に向った切込みに沿って、かつ直径方向の折曲げ線に沿って下方および上方に折曲げて下向きおよび上向きの羽根を形成してあることを特徴とする拡底鋼管杭。
【請求項2】
周辺から中央に向った切込みは鋼管の周辺に沿った切込みに一部屈折して連結している請求項1記載の拡底鋼管杭。
【請求項3】
拡径円盤の下面の径方向中央部に錐形の沓が設けてある請求項1記載の拡底鋼管杭。
【請求項4】
拡径円盤の下面中央部に切削瓜が突設してある請求項1記載の拡底鋼管杭。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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