説明

指紋採取装置及び指紋採取方法

【課題】広範囲の指紋画像を高い精度で採取する指紋採取装置及び指紋採取方法を提供する。
【解決手段】指紋採取装置100は撮影センサユニット101、合焦光学系112f、光学系駆動機構113、制御部と102、画像処理部103を有する。撮影センサユニット101は被写体像を撮像する。合焦光学系112fは撮影センサユニットの受光面に被写体像を合焦させる。光学系駆動機構113は少なくとも合焦光学系112fを光軸に沿って変位させる。制御部102は合焦光学系の変位と撮像とを光学系駆動機構と撮影センサユニットとに交互に繰返し実行させる。画像処理部103は撮像画像を構成する複数の小領域の合焦度を別々に算出する。画像処理部103は小領域毎における部分画像を単一の撮像画像から抽出する。画像処理部103は抽出された部分画像を組合わせることにより全体画像を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広範囲の指紋画像を高い精度で採取する指紋採取装置及び指紋採取方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
入退室管理や個人情報の利用の判別などのセキュリティー強化や犯罪捜査のために、指紋を用いて個人の認証が行われている。個人の認証を行うためには、指紋の画像を採取することが求められる。指紋画像を採取するための様々な装置が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−079771号公報
【特許文献2】特開2002−123822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
指紋は隆線と隆線溝とによって形成される紋様であり、明確に認識可能な状態で採取するためにはコントラストが高くなるように撮像する必要があった。しかし、指の表面は湾曲しているため、指の全領域に対して合焦位置を一致させることは難しい。それゆえ、指のいずれかの位置においてはボケが生じ、広範囲の指紋を採取することが難しかった。したがって、上記のような問題点に鑑みてなされた本発明では、広範囲にボケの少ない指紋画像を採取する指紋採取装置および指紋採取方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した諸課題を解決すべく、本発明の指紋採取装置は、
被写体像を撮像する撮影センサユニットと、
撮影センサユニットの受光面に被写体像を合焦させる合焦光学系と、
少なくとも合焦光学系を光軸に沿って変位させる光学系駆動機構と、
少なくとも合焦光学系の所定距離の変位と、被写体像の撮像とを光学系駆動機構と撮影センサユニットとに交互に繰返し実行させる制御部と、
制御部による繰返された被写体像の撮像により取得された複数の撮像画像毎に撮像画像を構成する複数の小領域の合焦度を別々に算出し、小領域毎における部分画像を複数の撮像画像の中において合焦度が最大値となる単一の撮像画像から抽出し、抽出された部分画像を組合わせることにより全体画像を作成する画像処理部とを備える
ことを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明の指紋採取方法は、
被写体像を撮像する撮影センサユニットの受光面に被写体像を合焦させる合焦光学系を光軸に沿って所定距離変位させる第1のステップと、
合焦光学系を所定距離変位させた状態で撮影センサユニットに被写体像を撮像させる第2のステップと、
第1、第2のステップを交互に繰返し実行する第3のステップと、
第3のステップにより繰返された被写体像の撮像により取得された複数の撮像画像毎に、撮像画像を構成する複数の小領域の合焦度を別々に算出する第4のステップと、
小領域毎における部分画像を複数の撮像画像の中において、合焦度が最大値となる単一の撮像画像から抽出する第5のステップと、
第5のステップにおいて抽出された部分画像を組合わせることにより全体画像を作成する第6のステップとを含む
ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
上記のように構成された本発明に係る指紋採取装置及び指紋採取方法によれば、合焦光学系を変位させながら繰返し被写体像を撮像して、小領域毎にボケの少ない部分画像を選択して結合させるので、広範囲にボケの少ない指紋画像を採取可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態に係る指紋採取装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】指紋採取装置において制御部およびDSPにより実行される指紋採取機能において実行される処理を説明するための第1のフローチャートである。
【図3】指紋採取装置において制御部およびDSPにより実行される指紋採取機能において実行される処理を説明するための第2のフローチャートである。
【図4】撮像素子の受光面の構成を示す正面図である。
【図5】指を撮影した場合における小領域が分類されるグループを説明する図である。
【図6】図5におけるVI−VI線から見た指の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の適用した指紋採取装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る指紋採取装置の構成を概略的に示すブロック図である。指紋採取装置100は、撮影レンズユニット110、撮像素子101、制御部102、画像処理装置であるDSP103、DRAM104、およびモニタ105などによって構成される。
【0011】
撮影レンズユニット110は、鏡筒111、撮影光学系112、レンズ駆動機構113、および位置規制体114によって構成される。撮影光学系112およびレンズ駆動機構113は鏡筒111内に設けられる。位置規制体114は、鏡筒111の物体側の端部に固定される。撮影光学系112は撮像素子101の受光面に光学的に結合される。撮影光学系112を透過する光学像が、撮影光学系112により撮像素子101の受光面に結像する。
【0012】
撮影光学系112は、テレセントリックレンズ112tおよび合焦レンズ112fを含む複数のレンズ(図示せず)によって構成される。テレセントリックレンズ112tは物体側にテレセントリックであり、被写体と撮影光学系112との間の距離の変化に関わらず、同じ大きさの光学像を撮像素子101上に形成する。合焦レンズ112fは、レンズ駆動機構113により撮影光学系112の光軸LXに沿って変位可能に支持される。合焦レンズ112fを変位させることにより、撮影光学系112からの距離が異なる物体面を撮像素子101の受光面上に合焦可能である。レンズ駆動機構113はモータ(図示せず)を有し、制御部102の制御に基づいて、合焦レンズ112fを光軸LXに沿って変位させる。レンズ駆動機構113はエンコーダ(図示せず)を有し、合焦レンズ112fの変位位置を検出可能である。
【0013】
位置規制体114は、撮影光学系112の光軸方向に沿った長さが定められる。撮影光学系112の光軸に沿った位置規制体114の先端位置近傍の物体面が、合焦レンズ112fの変位範囲内において、撮像素子101の受光面に合焦するように、位置規制体114の長さが定められる。
【0014】
撮像素子101はCCDエリアセンサやCMOSエリアセンサなどのエリアセンサであり、受光面に結像する光学像に相当する画像信号を生成する。生成される画像信号はDSP103に送信される。DSP103はDRAM104をワークメモリとして用い、受信する画像信号に所定の画像処理を施す。後述するように、所定の画像処理により合成される二次合成画像が信号としてモニタ105に送信され、表示される。また、二次合成画像は制御部102を介して接続される記録メディア(図示せず)に格納可能である。
【0015】
制御部102は、合焦レンズ112fの変位、撮像素子101における撮像、およびDSP103による画像処理を制御する。また、制御部102は、指紋採取装置100の各部位の様々な動作を制御する。制御部102には、ボタン(図示せず)、キーボード(図示せず)、マウスなどのポインティングデバイス(図示せず)によって構成される入力部106に接続される。使用者による入力部106への操作入力に基づいて、制御部102は指紋採取装置100の各部位を制御する。
【0016】
使用者が入力部106に指紋採取の操作を入力すると、以下に説明する指紋採取機能が実行される。図2、図3のフローチャートを用いて、制御部102およびDSP103により実行される指紋採取機能を説明する。
【0017】
ステップS100において、制御部102はレンズ駆動機構113を制御して、合焦レンズ112fを撮影開始位置に変位させる。なお、撮影開始位置は、例えば、撮像素子101側の合焦レンズ112fの変位限界位置である。合焦レンズ112fを撮影開始位置に変位させると、ステップS101に進む。
【0018】
ステップS101では、制御部102は撮像素子101に撮像を実行させ、1フレームの画像信号を生成させ、画像信号をDSP103に送信させる。また、DSP103は受信した画像信号をDRAM104に格納する。1フレームの画像信号の生成および格納後、ステップS102に進む。
【0019】
ステップS102では、制御部102はレンズ駆動機構113から合焦レンズ112fの変位位置を信号として受信する。さらに、制御部102は合焦レンズ112fの変位位置が撮影終了位置に達しているか否かを判別する。撮影終了位置に達していないときには、ステップS103に進む。撮影終了位置に達しているときには、ステップS104に進む。
【0020】
ステップS103では、制御部102はレンズ駆動機構113を制御して、合焦レンズ112fを所定の変位量Δεだけ変位させる。合焦レンズ112fの変位後、ステップS101に戻る。以後、合焦レンズ112fが撮影終了位置に達していると判別されるまで、ステップS101〜ステップS103の処理を繰返す。したがって、撮影開始位置から撮影終了位置までの間の変位位置毎の撮影により生成された複数のフレームの画像信号がDRAM104に格納される。
【0021】
ステップS104では、DSP103は小領域のコントラスト値を算出する。小領域について、以下に説明する。図4に示すように、撮像素子101の受光面には、複数の画素pxが二次元状に配置される。各画素pxでは、受光量に応じた画素信号が生成される。撮像素子101では、受光面が、内部にm×m個(mは1以上の整数)の画素pxを内包する複数の小領域saに分割される。小領域sa毎に、内包する全画素pxの画素信号に基づいてコントラスト値が算出される。なお、小領域saのコントラスト値は、DRAM104に格納された全フレームの画像信号に対して算出される。算出されたコントラスト値は、対応する画像信号のフレームと対応する小領域saの座標と関連付けられてDRAM104に格納される。コントラスト値の算出を終えると、ステップS105に進む(図2参照)。
【0022】
ステップS105では、DSP103は全フレームの画像信号における同一の小領域saに対して算出されたコントラスト値の最大値を、小領域sa毎に検出する。また、最大値として検出されたコントラスト値に対応する小領域saと対応する画像信号のフレームを、DSP103はDRAM104に格納する。全小領域saに対して、コントラスト値の最大値の検出を終えると、ステップS106に進む。
【0023】
図3に示すように、ステップS106では、DSP103は画像の一次合成を行う。一次合成においては、全フレームの画像信号の中から小領域sa毎に単一のフレームの画像信号が選択される。次に、各小領域saに対して選択されたフレームの画像信号における画素信号成分が抽出される。さらに、全画素pxに対して抽出した画素信号成分を用いて、一次合成画像信号が生成される。なお、選択される単一のフレームの画像信号は、ステップS105において最大値として検出されたコントラスト値に対応するフレームの画像信号である。一次合成画像信号を生成すると、ステップS107に進む。
【0024】
ステップS107では、DSP103は小領域saを抽出したフレーム別に分類するグループ化を実行する。同じフレームの画像信号から抽出される複数の小領域saは、合焦レンズ112fのある変位位置における合焦した物体面の部分画像に属する。すなわち、同じフレームに対応する複数の小領域saは撮影光学系112からの距離が同じであることが一般的である。指紋採取装置100における被写体である指は、中央付近が撮影光学系112に最も近く、中央付近から側部や先端側に向かうにつれ、撮影光学系112との距離が長くなる。それゆえ、同一のフレームの画像信号から抽出した小領域saを結合させると、図5に示すように、楕円形または蹄形のグループに分類される。図5には、同じグループに分類された小領域saの境界線BLが形成される。なお、図5における縦方向をy方向、横方向をx方向とする。全小領域saのグループ化を終えると、ステップS108に進む。
【0025】
ステップS108では、DSP103は各グループに属する小領域saを構成する画素信号に対して平面化を施す。平面化について、以下に説明する。図5におけるVI−VI線の断面図である図6において、図5におけるグループ分けした少領域saの境界線BLは、y方向に平行で且つ等間隔に形成される。境界線BLの間隔は、合焦レンズ112fの単位変位量、すなわち所定の変位量Δεに対応する合焦する物体面の変位量に等しい。図6における、第5グループg5に分類された小領域saは指finの先端側において、xy平面に対して傾斜しており、先端側における第5グループg5を形成する両境界線BL間の距離は、実際の物体における距離RLよりも、撮影光学系112に投影される距離PLよりも長い。一次合成画像は撮影光学系112への投影画像であり、xy平面に対して傾斜した物体面の画像は実物体よりも狭く表示される。そこで、平面化を施すことにより、境界線BLにより挟まれたグループの幅が外側に広げられる。
【0026】
平面化処理の実行の前に、最も撮影光学系112に近い第1グループの小領域saが検出される。第1グループに属する小領域saには平面化処理が施されずに、第2グループとの境界線BLが検出される。第1グループの小領域saの検出後、第2グループの小領域saが検出される。第2グループの小領域saに属する画素に対して平面化処理が施される。第2グループの平面化処理においては、第1グループ側の境界線BLは固定のまま、第3グループとの境界線BLが外側に広げられる。外側に広げられた境界線BLが新たな第2、第3グループの境界線に定められる。第2グループの小領域saの平面化処理を終えると、第3グループの小領域saに属する画素pxに対して平面化処理が施される。第2グループに対する平面化処理と同様に、新たに定められた第2、第3グループの境界線BLを固定したまま、第4グループとの境界線BLが外側に広げられるように、第3グループに対する平面化処理が行われる。以後、同様に、全グループの平面化処理が順番に実行される。全グループの平面化処理を終えると、ステップS109に進む。
【0027】
ステップS109では、DSP103は画像の二次合成を行う。画像の二次合成では、ステップS108で平面化処理を施した各グループの小領域saの画素pxが結合される。二次合成画像に相当する二次合成画像信号が生成される。二次合成画像信号が生成されるとステップS110に進む。
【0028】
ステップS110では、DSP103はモニタ105に二次合成画像信号を送信し、モニタ105に二次合成画像を表示させる。また、DSP103は記録メディアに二次合成画像信号を格納する。モニタ105における二次合成画像の表示および記録メディアへの二次合成画像信号の格納を終えると、指紋採取機能を終了する。
【0029】
以上のような構成の本実施形態の指紋採取装置によれば、合焦レンズ112fを変位させながら指を複数回撮像し、得られた複数の撮像画像の中から小領域毎に最も合焦性の高い小領域画像を選択して合成するので、広範囲にボケが少なく、明確な指紋画像を採取可能である。
【0030】
また、本実施形態では、平面化処理を施すことにより、使用目的により適した指紋を採取することが可能である。物品などに付着した指紋と照合するために、様々な個人の手指の広範囲におよぶ指紋画像を予め採取する必要がある。指紋採取装置は、指紋画像の事前の採取に用いられることがある。このような目的においては、指紋採取装置により採取された指紋と、付着した指紋間において、必ずしも同じ部位の指紋を採取できるとは限らない。
【0031】
例えば、物品などに付着し後に採取される指紋が指先のみである場合には、後に採取される指紋の画像は指先の表面の法線方向から撮影した画像となる。そのため、予め記憶させる指紋とは撮影方向が異なることになる。平面化を行わなければ、予め採取される指紋と後に採取される指紋とを比較することが困難となる。それゆえ、本実施形態のように、平面化を施すことにより、後に採取される指紋がどのような部位に対しても比較に適した指紋の事前の採取が可能である。
【0032】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
【0033】
例えば、本実施形態では、レンズ駆動機構113は合焦レンズ112fのみを光軸LXに沿って変位させる構成であるが、撮像素子101が合焦レンズ112fに対して相対的に変位するように撮像素子101と合焦レンズ112fを変位させ、合焦させる物体面の位置を変化させる構成であってもよい。
【0034】
また、本実施形態では、コントラスト値に基づいて小領域saの合焦の度合いを検知する構成であるが、小領域saにおける画像の合焦の度合いに応じて変わるいかなる変数を用いてもよい。
【0035】
また、本実施形態では、m×mの画素pxにより小領域saが形成される構成であるが、小領域saを形成する画素pxの数は列方向および行方向に異なっていてもよい。ただし、コントラストの算出のためには、小領域saに複数の画素pxが含まれる必要があるので、小領域saを形成する画素pxの数は列方向および行方向の少なくとも一方において2以上であることが必要である。
【0036】
また、本実施形態では、撮影光学系112にテレセントリックレンズ112tが含まれる構成であるが、テレセントリックレンズ112tを設けなくても広範囲にボケの少ない指紋画像を作成することは可能である。テレセントリックレンズ112tを省くことにより製造コストの低減化を図ることが可能である。
【0037】
また、本実施形態では、一次合成画像に対して平面化を行う構成であるが、平面化を行わなくても、広範囲にボケの少ない明確な指紋画像を採取可能である。平面化を省略することによりDSP103における処理の負担を軽減化することが可能である。
【0038】
また、本実施形態では、撮像素子101はエリアセンサであるが、ラインセンサを用いた走査により2次元画像を撮像する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0039】
100 指紋採取装置
101 撮像素子
102 制御部
103 DSP
110 撮影レンズユニット
112 撮影光学系
112f 合焦レンズ
112t テレセントリックレンズ
113 レンズ駆動機構
BL 境界線
px 画素
sa 小領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を撮像する撮影センサユニットと、
前記撮影センサユニットの受光面に前記被写体像を合焦させる合焦光学系と、
少なくとも前記合焦光学系を光軸に沿って変位させる光学系駆動機構と、
少なくとも前記合焦光学系の所定距離の変位と、前記被写体像の撮像とを前記光学系駆動機構と前記撮影センサユニットとに交互に繰返し実行させる制御部と、
前記制御部による繰返された前記被写体像の撮像により取得された複数の撮像画像毎に前記撮像画像を構成する複数の小領域の合焦度を別々に算出し、前記小領域毎における部分画像を前記複数の撮像画像の中において前記合焦度が最大値となる単一の撮像画像から抽出し、抽出された前記部分画像を組合わせることにより全体画像を作成する画像処理部とを備える
ことを特徴とする指紋採取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の指紋採取装置において、前記合焦光学系に光学的に接続され、物体側にテレセントリックなテレセントリック光学系を備えることを特徴とする指紋採取装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の指紋採取装置において、互いに隣接し同じ前記撮像画像から抽出される複数の前記部分画像の幅と、前記所定距離の変位による前記合焦光学系の合焦位置の変位量に対応する物体面の変位量とに基づいて、前記複数の部分画像に平面化処理を施す平面化処理部を備えることを特徴とする指紋採取装置。
【請求項4】
被写体像を撮像する撮影センサユニットの受光面に前記被写体像を合焦させる合焦光学系を光軸に沿って所定距離変位させる第1のステップと、
前記合焦光学系を前記所定距離変位させた状態で前記撮影センサユニットに前記被写体像を撮像させる第2のステップと、
前記第1、第2のステップを交互に繰返し実行する第3のステップと、
前記第3のステップにより繰返された前記被写体像の撮像により取得された複数の撮像画像毎に、前記撮像画像を構成する複数の小領域の合焦度を別々に算出する第4のステップと、
前記小領域毎における部分画像を前記複数の撮像画像の中において、前記合焦度が最大値となる単一の撮像画像から抽出する第5のステップと、
前記第5のステップにおいて抽出された前記部分画像を組合わせることにより全体画像を作成する第6のステップとを含む
ことを特徴とする指紋採取方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−238105(P2012−238105A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105442(P2011−105442)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【出願人】(391009936)株式会社住田光学ガラス (59)
【Fターム(参考)】