説明

指紋照合装置

【課題】 指置き待ち(指が置かれていない)のとき、光源からの光は入射角の関係で指置き部の内部に進入し、光がイメージセンサ側へ反射しない。従って指置き待ちのとき光源やセンサを点検して、光源が点灯しない場合やイメージセンサが正常に動作しないなどの異常を監視しようとしても、検出することが出来ないと言う課題があった。
【解決手段】 指置き部1はヒンジ2を持ち、指11を置いたときは所定の角度傾くようにした。光源3の光は指置き待ちのときには、全反射角θ0より大きい角度で入射し、指を置いたときは全反射角θ0より小さい角度で入射する。この結果、指置き待ちのとき、光源3の光は指置き部の内部には進入せず全反射してイメージセンサ4で捕らえることが出来る。指が置かれて指紋画像を読込むときには、バネ付きヒンジ2を中心に指置き部1が回転し、光の入射角が変わり、登録や照合を支障なく行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は指表面の指紋パターンを電子情報として採取するとともに、これを用いて個人照合を行なう指紋照合装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
指紋照合装置では、利用者がいなくて待機中の状態を指置き待ちという。従来の指紋照合装置では、指置き待ちのとき、以下に説明する本装置特有の動作原理上の理由により、光源の点灯やイメージセンサの動作などの部位に異常が発生しているかどうか、装置の自動的な点検を行うことが難しい。
また、同様の理由により、指置き待ちのときに、光源の輝度やイメージセンサの感度の補正を行うことができなかった。
【0003】
従来の指紋照合装置は例えば特許文献1の図1に示され、同文献の段落0022〜00029に説明されているように、ガラスやアクリルなどの透明材質からなる指置き部の下面から入射させた光が、透明材質の内側から外部へ抜け出るとき、指の指紋の山谷に対応して、指に触れていない部分と、指に触れている部分では反射率に大きな差が生じ、この反射率の大きな差に基づいて、反射光をとらえるセンサに指紋画像が濃淡画像として得られるようになっている。
光源からの光の入射角が全反射角より小さく設定されているため、指置き待ちのとき(即ち、指が置かれていないとき)、光源からの照射光は指置き部を透過してしまい、イメージセンサは光源からの照射光を捕らえることができない。このため、光源が故障して点灯しないとか、イメージセンサが故障して光りを信号に変換できないなどの異常が生じていても、指を置いてみなければ動作の確認が出来ず、待機中にCPUが異常を検出するように構成することはできなかった。
また、経年変化などの要因で光源の輝度が低下した場合や、イメージセンサの感度が変化した場合に備えて、指置き待ちのときに補正を行い、利用者が指を置いたときには直ちに正常に動作するようにしておくなど、待機中にセンサを用いた処理を行うことはできなかった。
【0004】
【特許文献1】特開2001−283207「画像読みとり装置およびその方法およびその応用装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の指紋照合装置では、指置き待ちのときに光源からの照射光は、指置き部を透過してしまいセンサ側に反射してこないため、イメージセンサは光源からの照射光を読込むことができない。このため、指を置いていない状態で、光源の光とセンサとを利用して装置の点検を行うことができないという課題があった。
また、経年変化などの影響で光源の輝度が低下する場合や、イメージセンサの感度の特性が変化することに備えて、指置き待ちの間に光源の強さやセンサの感度補正を行おうとしても、そのようにすることができないという課題があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたものであり、指置き待ちの間に、光源からの照射光がメージセンサーで読込まれるようにしたものである。これにより、光源が点灯しない場合やイメージセンサが正常に動作しない場合に、動作異常を検出することを可能とした指紋照合装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、指置き待ちのときに光源の輝度やイメージセンサの感度の補正を行って、恒常的に指紋画像の画質を一定に保つことのできる指紋照合装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の指紋照合装置は、互いに平行な第1、第2の面を有し、前記面に平行な軸の回りに回動自在に支持された透明板を含む指置き部、
前記第1の面に人体の指が押し付けられていないとき、前記指置き部を前記軸の回りに前記第1の面の側に付勢して第1の角度をとらせるとともに、前記第1の面に前記指が押し付けられたとき、前記指の押圧力により前記指置き部が前記第2の面側へ回転して第2の角度をとることを妨げないばね、
前記指置き部が前記第1の角度にあるとき、前記第2の面に全反射角より大きい所定の入射角で光を照射するとともに、前記指置き部が前記第2の角度にあるとき、前記第2の面に全反射角より小さい所定の入射角で光を照射する位置に配置された光源、
前記指置き部が前記第1の角度にあるとき、前記光源から出て前記第2の面で反射した光を捕らえるとともに、前記指置き部が第2の角度にあるとき前記光源から出て前記指置き部の内部の前記第1の面の境界面で反射した後、前記第2の面を透過した光をとらえるイメージセンサ、
前記指置き部が前記第2の角度にあるとき前記イメージセンサの信号を処理して、前記指の指紋画像を得るとともに、前記指置き部が前記第1の角度位置にあるとき前記イメージセンサの信号を処理して前記光源と前記イメージセンサとの異常の有無を検出するCPUを備えたものである。
【0009】
また、前記指置き部が前記第1の角度にあるときの前記イメージセンサの出力信号を所定の時点において記憶する記憶手段と、前記指置き部が前記第1の角度にあるとき前記光源の強度又は前記イメージセンサの信号を前記記憶にもとづいて調整するとともに、調整した結果を、その後、前記指置き部が前記第2の角度にあるときも保持する調整値保持手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
従来の指紋照合装置では、指置き待ちのときに光源やイメージセンサの動作に異常が発生しているかどうかを検出することが出来なかった。これらの動作に異常がある場合は、利用者が指紋照合装置を利用しようとしたときに初めて異常が検出される。この結果、利用者が指紋照合装置を利用しようとしたときに使用できない場合があり利便性が悪かった。
また、指を置いているにも関わらず、なぜ登録や照合を行えないのか理由が分からないことも利用者に不快感を与えていた。
本発明においては、指置き待ちの間に装置の異常を検出することができ、利用者の利用前にメンテナンスできるため、迅速な復旧が可能である。また、このような場合にはガイダンス表示部にあらかじめ「ただいま御利用できません」などの表示を行えば、利用者への不快感を軽減することができる。
【0011】
また、経年変化などの要因で光源の輝度が低下した場合や、イメージセンサの感度が変化した場合でも、指置き待ちの間に光源の輝度やイメージセンサの感度の補正を行うことができる。この結果、恒常的に指紋画像の画質が一定となり、照合精度を一定に保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の指紋検出装置の構成を示す図である。
図1は指置き待ちの状態を示している図であり、ガラスやアクリルなどの透明材質の板からなり、側面に(板の面に平行な軸の回りに回転するように)ばね付きヒンジ2を有することにより、ヒンジ2を中心に回動自在に支持され回転出来るようにした指置き部1と、指置き部1の回転を所定の範囲に制約するストッパ13aと13bを設けている。説明のため指置き部1の面に垂直な線を説明補助線99として図に記載している。以下の説明で光の入射角は説明補助線99との角度として説明する。指11を押し付ける面は指置き部1の表面であり、この面は第1の面という。裏面は第2の面と呼ぶ。
光源3は指置き部1の裏面全体に照射されるようなある広がりをもって光を照射している。しかしながら、図示説明の都合上、指置き部1の中央付近に照射された光だけを図示して説明する。光源3は図1の状態にある指置き部1に対して、入射角θ1の角度で光を照射するように設置されている。このとき、イメージセンサ4は指置き部1の裏面(第2の面)で反射した光をとらえる位置に設置されている。なお図1のθ0は全反射となる入射角を示している。
ここでθ1>θ0であり、この関係は指置き部1の裏面の全範囲において成立する。
【0013】
イメージセンサ4の信号はCPU5に入力されて処理され、必要に応じて指紋照合操作上のガイダンスを表示するガイダンス表示部6に表示される。処理結果に重大な問題があるときは、CPU5は処理結果を連絡すべき警備会社7にも信号を送信する。
【0014】
図2は利用者が指を指置き部1の上に置き、指紋画像を読込むときの図である。
指11で指置き部1を押すことにより、指置き部1はストッパ1bに当たるまで回転する。そして、このときの照射光の入射角θ2は前反射角θ0より小さくなる(指置き部1の裏面の全面においてθ2<θ0が成立する)。
【0015】
図1,図2の動作について、更に詳しく説明する。まず、図1の指置き待ちのとき、指置き部1はばねによってストッパ1aにあたる位置に付勢されている。指置き部1のこの角度を第1の角度位置という。このとき光源3からの照射光の入射角θ1が、全反射角θ0よりも大きいため、指置き部1の下面(第2の面)で反射され、イメージセンサ4に読込まれる。もし、光源3が点灯していなかった場合や、イメージセンサ4が正常に動作してなかった場合は、CPU5がこれらの異常を検出して、ガイダンス表示部6に正常に動作していないことを表示させたり、警備会社7に正常に動作していないことを通報してメンテナンスを要求することができる。
【0016】
次に光源3やイメージセンサ4が正常に動作している場合に、利用者が指紋照合を行う場合の説明を行う。指紋画像読込みのときには、指11が指置き部1の上(第1の面)に置かれると、バネ付きヒンジ2を中心として指置き部1がストッパ13bのところまで回転する。この角度を第2の角度位置という。このため、光源3からの入射角がθ2となり、全反射角θ0よりも小さくなるため、光源3からの照射光は指置き部1の内部に進入する。そして指置き部1の上面と指11の境界面で照射光は反射されて、指紋画像がイメージセンサ4に読込まれる。
ここで反射光の反射角は指置き部1のずれた角度(第1の角度位置と第2の角度位置との角度差)の2倍の角度程度ずれて反射される。しかし、イメージセンサ4の面積は十分に広くしてあり、ずれた光を捉えることができる。
【0017】
指紋画像の読込みが終わって指11を指置き部1から離すと、バネ付きヒンジ2を中心に指置き部1が元の位置に戻って、図1に示す指置き待ちの状態(第1の角度位置)に戻る。
なお、図1においてヒンジ2の軸は指の方向に直交する(図に向かって垂直)方向に記載しているが、この方向に限るものではなく、指置き部の面に平行な軸であればどの方向を向いていてもよい。ただし、光源からの光の照射方向は、光がこの軸に直行する方向から照射するように配置することが好ましい。そうすれば入射角が指置き部の傾きに最も大きく変化するようにできるからである。
【0018】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2の指紋照合装置の構成示す図で、指置き待ちの状態の図である。
図3の構成では実施の形態1の図1の正常な状態、即ち、初期の状態(所定の時点)の指置き待ちの画像を保存したメモリ12を設けている。また、CPU5の指令により光源3の強度、イメージセンサ4の感度を調整する調整手段19を設けている。その他の構成や光線の角度は図1と同じであるので詳細な説明は省略する。
次に実施の形態2の動作について説明する。
【0019】
指置き待ちのとき、光源3やイメージセンサ4の動作確認を行って読込んだ画像と、メモリ12の中に保存された初期の状態の画像をCPU5が比較する。
もし、経年変化などの影響で、光源3の輝度が低下している場合や、イメージセンサ4の感度が変化している場合には、比較した二枚の画像に差異(明るさの差異、コントラストの差異など)が生じる。このとき、CPU5から光源3とイメージセンサ4へフィードバックを行い、調整手段19を介して光源の輝度又はセンサの感度の調整を行ってメモリ12の中に保存された初期の状態の画像と一致させる。もし、一致させることができない場合は、光源3やイメージセンサ4に不具合があるとして、ガイダンス表示部6に表示させたり、警備会社7に通報させたりして、メンテナンスを要求することができる。この調整値は調整値保持手段18に保持され、指置きのときにも同じ値で動作する。
【0020】
実施の形態3.
実施の形態1、実施の形態2のように光源を固定して、指置き部1の角度を変える代わりに、指置き部1を固定して光源の位置(角度)を変えるようにしてもよい。図4はこのようにした実施の形態3の指紋照合装置の構成を示す図で指を置いていないとき、図5は図4のものに指を置いたときの図である。指置き部1は固定されていて角度は一定である。光源3は指置き部1の面に平行な軸の回りに形成された円弧状の移動台20の上に移動可能(回動可能)に載せられていて、駆動手段(例えばモータと車輪)21により、指置き部1の略中央を中心とする円弧上(軸回り)を移動(回動)する。指置き部1の上には指が置かれたか否かを、例えば指によって光がさえぎられることで検出する指検出手段22が設けられている。
【0021】
光源3の光は指が押し付けられていないとき、図4のように第2の面に全反射角より大きい所定の入射角θ1で光を照射する。また、指が押し付けられているときは図5のように、指検出手段22の信号に基づいて駆動手段21により移動台20の上を図示しない軸回りに回転し、指置き部1の第2の面に全反射角より小さい所定の入射角θ2で光を照射する。
これにより実施の形態1の場合と同様に、まず、図4の指置き待ちのとき、光源3からの照射光の入射角θ1が、全反射角θ0よりも大きいため、指置き部1の下面で反射され、イメージセンサ4に読込まれる。もし、光源3が点灯していなかった場合や、イメージセンサ4が正常に動作してなかった場合は、CPU5がこれらの異常を検出して、ガイダンス表示部6に正常に動作していないことを表示させたり、警備会社7に正常に動作していないことを通報したりして、メンテナンスを要求することができる。
【0022】
次に光源3やイメージセンサ4が正常に動作している場合に、利用者が指紋照合を行う場合の説明を行う。指紋画像読込みのときには、指11が指置き部1の上に置かれると、指検出手段22が信号を出力し、この信号によって駆動手段21が光源3を駆動し、光源3からの入射角がθ2となり、全反射角θ0よりも小さくなる。こうして、光源3からの照射光は指置き部1の内部に進入する。そして指置き部1の上面と指11の界面で照射光は反射されて、指紋画像がイメージセンサ4に読込まれる。
【0023】
指紋画像の読込みが終わって指11を指置き部1から離すと、指検出手段22が信号を出力しなくなるので光源3が元の位置に戻って、図4に示す指置き待ちの状態に戻る。
【0024】
実施の形態4.
実施の形態3の図4、図5に示す構成の場合にも、実施の形態2で説明したものはそのまま適用することができる。即ち、指置き待ちのとき、光源3やイメージセンサ4の動作確認を行って読込んだ画像と、メモリ12の中に保存された初期の状態の画像をCPU5が比較する。
もし、経年変化などの影響で、光源3の輝度が低下している場合や、イメージセンサ4の感度が変化している場合には、比較した二枚の画像に差異が生じる。このとき、CPU5から光源3とイメージセンサ4へ調整手段19を介してフィードバックを行い、輝度や感度の調整を行ってメモリ12の中に保存された初期の状態の画像と一致させる。もし、一致させることができない場合は、光源3やイメージセンサ4に不具合があるとして、ガイダンス表示部6に表示させたり、警備会社7に通報させたりして、メンテナンスを要求することができる。この調整値は調整値保持手段18に保持され、指置きのときにも同じ値で動作する。
【産業上の利用可能性】
【0025】
この発明の指紋照合装置は、指紋の照合だけでなく、光を照射した対象物の画像を取り込む装置、例えばコピー機や印鑑照合装置にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の実施の形態1による指紋照合装置であり、指置き待ちの状態を示す図である。
【図2】図1の指紋照合装置で、指紋照合中を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2による指紋照合装置であり、指置き待ちの状態を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態3による指紋照合装置であり、指置き待ちの状態を示す図である。
【図5】図4の指紋照合装置で、指紋照合中を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
1 指置き部、 2 バネ付きヒンジ、 3 光源、
4 イメージセンサ、 5 CPU、 6 ガイダンス表示部、
7 警備会社、 θ0 指置き部の全反射角、
θ1 指置き待ちのときの照射光の入射角、
θ2 指紋画像読込みのときの照射光の入射角、
11 指、 12 メモリ、 13a,13b ストッパー、
18 調整値保持手段、 19 調整手段、 20 移動台、
21 駆動手段、 22 指検出手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行な第1、第2の面を有し、前記面に平行な軸の回りに回動自在に支持された透明板を含む指置き部、
前記第1の面に人体の指が押し付けられていないとき、前記指置き部を前記回転軸回りに前記第1の面の側に付勢して第1の角度をとらせるとともに、前記第1の面に前記指が押し付けられたとき、前記指の押圧力により前記指置き部が前記第2の面側へ回転して第2の角度をとることを妨げないばね、
前記指置き部が前記第1の角度にあるとき、前記第2の面に全反射角より大きい所定の入射角で光を照射するとともに、前記指置き部が前記第2の角度にあるとき、前記第2の面に全反射角より小さい所定の入射角で光を照射する位置に配置された光源、
前記指置き部が前記第1の角度にあるとき、前記光源から出て前記第2の面で反射した光を捕らえるとともに、前記指置き部が第2の角度にあるとき前記光源から出て前記指置き部の内部の前記第1の面の境界面で反射した後、前記第2の面を透過した光をとらえるイメージセンサ、
前記指置き部が前記第2の角度にあるとき前記イメージセンサの信号を処理して、前記指の指紋画像を得るとともに、前記指置き部が前記第1の角度にあるとき前記イメージセンサの信号を処理して、前記光源又は前記イメージセンサの異常の有無を検出するCPUを備えたことを特徴とする指紋照合装置。
【請求項2】
前記指置き部が前記第1の角度にあるときの前記イメージセンサの出力信号を所定の時点において記憶する記憶手段と、前記指置き部が前記第1の角度にあるときの前記光源の強度又は前記イメージセンサの信号を前記記憶にもとづいて調整する調整手段、
前記調整手段が調整した値を、その後、前記指置き部が前記第2の角度にあるときも保持して前記調整手段に出力する調整値保持手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の指紋照合装置。
【請求項3】
互いに平行な第1、第2の面を有する透明板を含む指置き部、
前記指置き部に指が押し付けられたか否かを検出する指検出手段、
前記指置き部の面に平行な軸の回りに回動可能に設置され、前記指検出手段の出力に基づいて前記軸回りに回動する回動手段、
前記回動手段に搭載され前記指検出手段の信号に基づいて前記軸回りに回動し、前記指が押し付けられていないとき前記第2の面に全反射角より大きい所定の入射角で光を照射し、前記指が押し付けられているとき前記第2の面に全反射角より小さい所定の入射角で光を照射する光源、
前記指が押し付けられていないとき前記光源から出て前記第2の面で反射した光を捕らえるとともに、前記指が押し付けられているとき前記光源から出て前記指置き部の透明板の内部の前記第1の面の境界面で反射した光をとらえるイメージセンサ、
前記指が押し付けられているとき前記イメージセンサの信号を処理して、前記指の指紋画像を得るとともに、前記指がおしつけられていないとき前記イメージセンサの信号を処理して前記光源又は前記イメージセンサの異常の有無を検出するCPUを備えたことを特徴とする指紋照合装置。
【請求項4】
前記指が押し付けられていないときの前記イメージセンサの出力信号を所定の時点において記憶する記憶手段、前記指が押し付けられていないときの前記光源の強度又は前記イメージセンサの信号強度を前記記憶にもとづいて調整する調整手段、
前記調整手段が調整した結果を、その後、前記指が押し付けられているときも保持して前記調整手段に出力する調整値保持手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の指紋照合装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−338514(P2006−338514A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−164279(P2005−164279)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】