説明

振動装置

【課題】 簡単な構成で所期の目的を達成することのできる振動装置を提供する。
【解決手段】 コイルスプリング16で振動可能に支持された振動テーブル17と、この振動テーブル17に平行に取り付けられた4本の回転軸24L1,24L2,24R1,24R2と、回転軸24L1,24R1にそれぞれ取り付けられた第1質量の第1偏心錘25L1,25R1と、回転軸24L2,24R2にそれぞれ取り付けられた第2質量の第2偏心錘25L2,25R2と、回転軸24L1,24L2,24R1,24R2を別々に回転させる駆動機構31LB,31LF,31RB,31RFとを備える。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、型枠を載置、固定する振動テーブルに振動を与え、型枠内へ投入したコンクリートを締め固めてコンクリート二次製品を製造するのに好適な振動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記した振動装置として、弾性体で振動可能に支持された振動テーブルに取り付けた4本の回転軸に同じ質量の偏心錘をそれぞれ取り付け、4本の回転軸を2本ずつの2対とし、各対の回転軸を互いに反対方向へ1つの駆動機構で同期させて回転させるとともに、各偏心錘を個別に回転軸を中心にして回動、変位させることのできる錘位置可変機構を備えたものが提案されている。このように構成された振動装置は、偏心錘を錘位置可変機構で変位させることにより、型枠に無段階の振動を与えることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、4本の回転軸を同期させて回転させるために同期機構を必要とし、この同期機構の構成が複雑で、駆動機構の構成が制約されるため、簡単な構成の振動装置とすることができなかった。
【0004】この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、簡単な構成で所期の目的を達成することのできる振動装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる振動装置は、弾性体で振動可能に支持された振動テーブルと、この振動テーブルに平行に取り付けられた4本の回転軸と、この4本の回転軸の内の2本にそれぞれ取り付けられた第1質量の第1偏心錘と、4本の回転軸の内の残りの2本にそれぞれ取り付けられた、第1偏心錘の質量と異なる第2質量の第2偏心錘と、4本の回転軸を別々に回転させる4つの駆動機構とを備えるものである。そして、各駆動機構は対応する回転軸の回転数を変化させることができ、また、第1質量は第2質量よりも大きく、2つの第1偏心錘の間に2つの第2偏心錘を配置するのが望ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1はこの発明の振動装置の一実施形態を示す、振動テーブルを取り除いた状態の平面図、図2は図1に示した振動装置の、支持フレーム、コイルスプリング、および駆動機構の一部を省略した正面図、図3は図1に示した振動装置の、支持フレーム、コイルスプリングおよび駆動機構の一部を省略した右側面図、図4は加振機構の構成を示す説明図、図5(a),(b)は各偏心変位錘の変位状態を示す説明図、図6は加振機構の加振力を示す図である。
【0007】これらの図において、11L,11Rは基礎Bに固定具12で固定されたベースフレーム、13F,13Bはベースフレーム11L,11R同士を連結する連結フレーム、14LF,14LB,14RF,14RBはベースフレーム11L,11Rに固定された支持フレーム、15LF,15LBはベースフレーム11Lの左側の基礎Bに固定具12で固定された固定台、15RF,15RBはベースフレーム11Rの右側の基礎Bに固定具12で固定された固定台、16は弾性体としてのコイルスプリングを示し、このコイルスプリング16は、一端が支持フレーム14LF,14LB,14RF,14RBに取り付けられ、他端が、振動可能に支持する振動テーブル17に取り付けられている。
【0008】21L(21R)は振動テーブル17の下面に取り付けられた加振機構を示し、振動テーブル17の下面に取り付けられる平面視ロ型のフレーム22L(22R)と、このフレーム22L(22R)に平行にベアリング23を介して回転可能に取り付けられた回転軸24L1,24L2(24R1,24R2)と、回転軸24L1(24R1)に取り付けられた第1質量の第1偏心錘25L1(25R1)と、回転軸24L2(24R2)に取り付けられた第2質量の第2偏心錘25L2(25R2)と、第1偏心錘25L1(25R1)を挟むように回転軸24L1(24R1)に取り付けられた第1仕切材26L1(26R1)と、第2偏心錘25L2(25R2)を挟むように回転軸24L2(24R2)に取り付けられた第1仕切部材26L2(26R2)と、各第1仕切部材26L1(26R1)の外側面に取り付けられた(設けられた)第1ストッパ27L1(27R1)と、各第2仕切部材26L2(26R2)の外側面に取り付けられた(設けられた)第2ストッパ27L2(27R2)と、第1仕切部材26L1(26R1)に回動可能に取り付けられ、第1ストッパ27L1(27R1)に衝合して停止する第3質量の第1偏心変位錘28L1(28R1)と、第2仕切部材26L2(26R2)に回動可能に取り付けられ、第2ストッパ27L2(27R2)に衝合して停止する第4質量の第2偏心変位錘28L2(28R2)と、回転軸24L1,24L2(24R1,24R2)に取り付けられたプーリ29L1,29L2(29R1,29R2)とで構成されている。
【0009】上記した回転軸24L1,24L2,24R1,24R2は、同一形状で、同一水平面に平行に配置するのが望ましい。そして、第1偏心錘25L1,25R1は第2偏心錘25L2,25R2よりも質量が大きく、両者は、偏心錘の質量と、回転中心からの偏心量との積で少なくとも1.5倍程度の差があるのが望ましい。
【0010】さらに、第1ストッパ27L1,27R1は、図5(a)に示すように、回転軸25L1が時計方向へ回転し、回転軸25R1が反時計方向へ回転した場合、第1偏心錘25L1と第1偏心変位錘28L1とによる合成加振力と、第1偏心錘25R1と第1偏心変位錘28R1とによる合成加振力とが等しく、図6の曲線Aとなるように、また、図5(b)に示すように、回転軸25L1が反時計方向へ回転し、回転軸25R1が時計方向へ回転した場合、第1偏心錘25L1と第1偏心変位錘28L1とによる合成加振力と、第1偏心錘25R1と第1偏心変位錘28R1とによる合成加振力とが等しく、図6の曲線Bとなるように、設けられている。また、第2ストッパ27L2,27R2は、図5(a)に示すように、回転軸25L2が時計方向へ回転し、回転軸25L2が反時計方向へ回転した場合、第2偏心錘25L2と第2偏心変位錘28R2とによる合成加振力と、第2偏心錘25R2と第2偏心変位錘28R2とによる合成加振力とが等しく、図6の曲線Cとなるように、また、図5(b)に示すように、回転軸25L2が反時計方向へ回転し、回転軸25R2が時計方向へ回転した場合、第2偏心錘25L2と第2偏心変位錘28L2とによる合成加振力と、第2偏心錘25R2と第2偏心変位錘28R2とによる合成加振力とが等しく、図6の曲線Dとなるように、設けられている。
【0011】31LF(31LB,31RF,31RB)は駆動機構を示し、固定台15LF(15LB,15RF,15RB)に取り付けられたモータ32LF(32LB,32RF,32RB)と、このモータ32LF(32LB,32RF,32RB)に取り付けられたプーリ33LF(33LB,33RF,33RB)と、プーリ33LF(33LB,33RF,33RB)とプーリ29L2(29L1,29R2,29R1)とに張架されたベルト(Vベルト)34LF(34LB,34RF,34RB)とで構成されている。
【0012】なお、駆動機構31LFと駆動機構31RFとは、回転軸24L2,24R2を互いに反対方向へほぼ同じ回転数で回転させる。また、駆動機構31LBと駆動機構31RBとは、回転軸24L1,24R1を互いに反対方向へほぼ同じ回転数で回転させる。そして、回転軸24L1,24L2,24R1,24R2を同時に回転させる場合、回転軸24L1,24R1と、回転軸24L2,24R2とを、500rpm以上の回転数差で回転させるのが望ましい。
【0013】次に、動作について説明する。まず、図5(a)に示すように、駆動機構31LFで回転軸24L2を時計方向へ回転させ、駆動機構31LBで回転軸24L1を時計方向へ回転させるとともに、駆動機構31RFで回転軸24R2を反時計方向へ回転させ、駆動機構31RBで回転軸24R1を反時計方向へ回転させる。そして、回転軸24L1と回転軸24R1とをほぼ同じ回転数で回転させるとともに、回転軸24L2と回転軸24R2とをほぼ同じ回転数で回転させる。
【0014】このように回転軸24L1を時計方向へ回転させると、図5(a)に示すように、第1偏心変位錘28L1は第1ストッパ27L1に衝合して第1偏心錘25L1とともに回転し、図6の曲線Aの加振力を発生する。また、回転軸24L2を時計方向へ回転させると、図5(a)に示すように、第2偏心変位錘28L2は第2ストッパ27L2に衝合して第2偏心錘25L2とともに回転し、図6の曲線Cの加振力を発生する。また、回転軸24R1を反時計方向へ回転させると、図5(a)に示すように、第1偏心変位錘28R1は第1ストッパ27R1に衝合して第1偏心錘25R1とともに回転し、図6の曲線Aの加振力を発生する。また、回転軸24R2を反時計方向へ回転させると、図5(a)に示すように、第2偏心変位錘28R2は第2ストッパ27R2に衝合して第2偏心錘25R2とともに回転し、図6の曲線Cの加振力を発生する。
【0015】図5(a)に示すように、回転軸24L1と回転軸24R1とを互いに反対方向へ回転させるとともに、回転軸24L1と回転軸24R1とをほぼ同じ回転数で回転させると、第1偏心錘25L1と第1偏心変位錘28L1との合成加振力と、第1偏心錘25R1と第1偏心変位錘28R1との合成加振力とが同じに設定されているので、前述したように、回転軸24L1と回転軸24R1とは同期して回転し、図6の曲線Aの2倍の加振力を発生する。また、図5(b)に示すように、回転軸24L2と回転軸24R2とを互いに反対方向へ回転させるとともに、回転軸24L2と回転軸24R2とをほぼ同じ回転数で回転させると、第2偏心錘25L2と第2偏心変位錘28L2との合成加振力と、第2偏心錘25R2と第1偏心変位錘28R2との合成加振力とが同じに設定されているので、前述したように、回転軸24L2と回転軸24R2とは同期して回転し、図6の曲線Cの2倍の加振力を発生する。
【0016】このように回転軸24L1,24R1が同期して回転するとともに、回転軸24L2,24R2が同期して回転すると、図6の曲線Aの2倍の加振力と、図6の曲線Cの2倍の加振力とを合成した合成加振力により、振動テーブル17が振動する。
【0017】また、図5(b)に示すように、駆動機構31LFで回転軸24L2を反時計方向へ回転させ、駆動機構31LBで回転軸24L1を反時計方向へ回転させるとともに、駆動機構31RFで回転軸24R2を時計方向へ回転させ、駆動機構31RBで回転軸24R1を時計方向へ回転させる。そして、回転軸24L1と回転軸24R1とをほぼ同じ回転数で回転させるとともに、回転軸24L2と回転軸24R2とをほぼ同じ回転数で回転させる。
【0018】このように回転軸24L1を反時計方向へ回転させると、図5(b)に示すように、第1偏心変位錘28L1は第1ストッパ27L1に衝合して第1偏心錘25L1とともに回転し、図6の曲線Bの加振力を発生する。また、回転軸24L2を反時計方向へ回転させると、図5(b)に示すように、第2偏心変位錘28L2は第2ストッパ27L2に衝合して第2偏心錘25L2とともに回転し、図6の曲線Dの加振力を発生する。また、回転軸24R1を時計方向へ回転させると、図5(b)に示すように、第1偏心変位錘28R1は第1ストッパ27R1に衝合して第1偏心錘25R1とともに回転し、図6の曲線Bの加振力を発生する。また、回転軸24R2を時計方向へ回転させると、図5(b)に示すように、第2偏心変位錘28R2は第2ストッパ27R2に衝合して第2偏心錘25R2とともに回転し、図6R>6の曲線Dの加振力を発生する。
【0019】図5(b)に示すように、回転軸24L1と回転軸24R1とを互いに反対方向へ回転させるとともに、回転軸24L1と回転軸24R1とをほぼ同じ回転数で回転させると、第1偏心錘25L1と第1偏心変位錘28L1との合成加振力と、第1偏心錘25R1と第1偏心変位錘28R1との合成加振力とが同じに設定されているので、公知のように、回転軸24L1と回転軸24R1とは同期して回転し、図6の曲線Bの2倍の加振力を発生する。また、回転軸24L2と回転軸24R2とを互いに反対方向へ回転させるとともに、回転軸24L2と回転軸24R2とをほぼ同じ回転数で回転させると、第2偏心錘25L2と第2偏心変位錘28L2との合成加振力と、第2偏心錘25R2と第1偏心変位錘28R2との合成加振力とが同じに設定されているので、公知のように、回転軸24L2と回転軸24R2とは同期して回転し、図6の曲線Dの2倍の加振力を発生する。
【0020】このように回転軸24L1,24R1が同期して回転するとともに、回転軸24L2,24R2が同期して回転すると、図6の曲線Bの2倍の加振力と、図6の曲線Dの2倍の加振力とを合成した合成加振力により、振動テーブル17が振動する。
【0021】さらに、図5(a)に示すように、駆動機構31LFで回転軸24L2を時計方向へ回転させ、駆動機構31RFで回転軸24R2を反時計方向へ回転させるとともに、図5(b)に示すように、駆動機構31LBで回転軸24L1を反時計方向へ回転させ、駆動機構31RBで回転軸24R1を時計方向へ回転させると、または、図5(b)に示すように、駆動機構31LFで回転軸24L2を反時計方向へ回転させ、駆動機構31RFで回転軸24R2を時計方向へ回転させるとともに、図5(a)に示すように、駆動機構31LBで回転軸24L1を時計方向へ回転させ、駆動機構31RBで回転軸24R1を反時計方向へ回転させる。そして、回転軸24L1と回転軸24R1とをほぼ同じ回転数で回転させるとともに、回転軸24L2と回転軸24R2とをほぼ同じ回転数で回転させる。
【0022】このように各回転軸24L1,24L2,24R1,24R2を回転させると、回転軸24L1と回転軸24R1とは同期して回転し、図6の曲線Aまたは曲線Bの2倍の加振力を発生し、回転軸24L2と回転軸24R2とは同期して回転し、図6の曲線Cまたは曲線Dの2倍の加振力を発生するので、図6の曲線Aまたは曲線Bの2倍の加振力と、図6の曲線Cまたは曲線Dの2倍の加振力とを合成した合成加振力により、振動テーブル17が振動する。
【0023】なお、回転軸24L1,24R1を同期させて回転させ、回転軸24L2,24R2を停止させることにより、図6の曲線Aまたは曲線Bの2倍の加振力で振動テーブル17を振動させることができる。また、回転軸24L1,24R1を停止させ、回転軸24L2,24R2を同期させて回転させることにより、図6の曲線Cまたは曲線Dの2倍の加振力で振動テーブル17を振動させることができる。さらに、回転軸24L1,24R1を同期させて回転させるとともに、回転軸24L2,24R2を同期させて回転させ、回転軸24L1,24R1と回転軸24L2,24R2との回転数を調整することにより、低周波数から高周波数まで一定の加振力で振動テーブル17を振動させることができる。
【0024】上述したように、この発明の一実施形態によれば、回転軸24L1,24R1を反対方向へほぼ同じ回転数(第1回転数)で回転させ、回転軸24L2,24R2を反対方向へ第1回転数と異なるほぼ同じ第2回転数で回転させることにより、同調機構を利用しなくとも回転軸24L1と回転軸24R1とが同期し、回転軸24L2と回転軸24R2とが同期するので、簡単な構成で所期の目的を達成することのできる振動装置となる。そして、回転軸24L1,24R1の回転数と、回転軸24L2,24R2の回転数とを調整することにより、加振力および周波数を無段階に調整して振動テーブル17を振動させることができる。
【0025】上記した実施形態において、2つの加振機構21L,21Rを別々のフレーム22L,22Rに各部品を取り付けて構成した例を示したが、1つのフレームに各部品を取り付けて構成してもよい。そして、振動テーブル17を振動させる場合、回転軸24L1,24R1または回転軸24L2,24R2を停止させると、停止させた回転軸24L1,24R1または回転軸24L2,24R2は、回転している回転軸24L2,24R2または回転軸24L1,24R1に取り付けた第1偏心錘25L1,25R1、第2偏心錘25L2,25R2、第1偏心変位錘28L1,28R1、第2偏心変位錘28L2,28R2の加振力によって移動し、回転軸24L1,24R1または回転軸24L2,24R2を回転可能に支持するベアリング23を破損する虞があるので、回転軸24L1,24R1または回転軸24L2,24R2を、加振力に悪影響を与えない範囲で回転させるのが望ましい。また、第1偏心変位錘28L1,28R1および第2偏心変位錘28L2,28R2を設けた例で説明したが、第1偏心変位錘28L1,28R1または第2偏心変位錘28L2,28R2を設けなくても同様に機能させることができ、また、第1偏心変位錘28L1,28R1および第2偏心変位錘28L2,28R2を設けなくても同様に機能させることができる。
【0026】さらに、第2偏心錘25L2(第2偏心変位錘28L2)と第2偏心錘25R2(第2偏心変位錘28R2)との間に第1偏心錘25L1,25R1(第1偏心変位錘28L1,28R1)を配置した例を示したが、第1偏心錘25L1(第1偏心変位錘28L1)と第1偏心錘25R1(第1偏心変位錘28R1)との間に第2偏心錘25L2,25R2(第2偏心変位錘28L2,28R2)を配置したり、または、第1偏心錘25L1(第1偏心変位錘28L1)、第2偏心錘25L2(第2偏心変位錘28L2)、第1偏心錘25R1(第1偏心変位錘28R1)、第2偏心錘25R2(第2偏心変位錘28R2)の順に配置しても、同様な効果を得ることができる。しかしながら、第1偏心錘25L1(第1偏心変位錘28L1)と第1偏心錘25R1(第1偏心変位錘28R1)との間に第2偏心錘25L2,25R2(第2偏心変位錘28L2,28R2)を配置するのが、広い範囲の回転数において、対をなす回転軸が位相差180度の同期を起こさず、位相差0度の同期対称で回転するので、望ましい。
【0027】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、第1偏心錘を取り付けた2本の回転軸を反対方向へほぼ同じ回転数(第1回転数)で回転させ、第2偏心錘を取り付けた2本の回転軸を反対方向へ第1回転数と異なるほぼ同じ第2回転数で回転させることにより、同調機構を利用しなくとも第1偏心錘を取り付けた2本の回転軸が同期し、第2偏心錘を取り付けた2本の回転軸が同期するので、簡単な構成で所期の目的を達成することのできる振動装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の振動装置の一実施形態を示す、振動テーブルを取り除いた状態の平面図である。
【図2】図1に示した振動装置の、支持フレーム、コイルスプリング、および駆動機構の一部を省略した正面図である。
【図3】図1に示した振動装置の、支持フレーム、コイルスプリングおよび駆動機構の一部を省略した右側面図である。
【図4】加振機構の構成を示す説明図である。
【図5】(a),(b)は各偏心変位錘の変位状態を示す説明図である。
【図6】加振機構の加振力を示す図である。
【符号の説明】
11L,11R ベースフレーム
12 固定具
13F,13B 連結フレーム
14LF,14LB 支持フレーム
14RF,14RB 支持フレーム
15LF,15LB 固定台
15RF,15RB 固定台
16 コイルスプリング(弾性体)
17 振動テーブル
21L,21R 加振機構
22L,22R フレーム
23 ベアリング
24L1,24L2 回転軸
24R1,24R2 回転軸
25L1,25R1 第1偏心錘
25L2,25R2 第2偏心錘
26L1,26R1 第1仕切材
26L2,26R2 第2仕切材
27L1,27R1 第1ストッパ
27L2,27R2 第2ストッパ
28L1,28R1 第1偏心変位錘
28L2,28R2 第2偏心変位錘
29L1,29L2 プーリ
29R1,29R2 プーリ
31LF,31LB 駆動機構
31RF,31RB 駆動機構
32LF,32LB モータ
32RF,32RB モータ
33LF,33LB プーリ
33RF,33RB プーリ
34LF,34LB ベルト
34RF,34RB ベルト
B 基礎

【特許請求の範囲】
【請求項1】 弾性体で振動可能に支持された振動テーブルと、この振動テーブルに平行に取り付けられた4本の回転軸と、この4本の回転軸の内の2本にそれぞれ取り付けられた第1質量の第1偏心錘と、前記4本の回転軸の内の残りの2本にそれぞれ取り付けられた、前記第1偏心錘の質量と異なる第2質量の第2偏心錘と、前記4本の回転軸を別々に回転させる4つの駆動機構と、を備える振動装置。
【請求項2】 請求項1に記載の振動装置において、前記各駆動機構は、対応する前記回転軸の回転数を変化させることができる、ことを特徴とする振動装置。
【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の振動装置において、前記第1質量は前記第2質量よりも大きく、前記2つの第1偏心錘の間に、前記2つの第2偏心錘が配置されている、ことを特徴とする振動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2002−336788(P2002−336788A)
【公開日】平成14年11月26日(2002.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−144351(P2001−144351)
【出願日】平成13年5月15日(2001.5.15)
【出願人】(000199212)千代田技研工業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】