排水管継手
【課題】導水路が閉塞するおそれを低減することができ、かつ、劣化するおそれを低減することができる排水管継手の提供。
【解決手段】配管継手70は、貯湯タンク又は貯湯タンクから延びる水配管からの排水の流れる排水管が接続される排水管継手であって、第1受入部75と、排出部72と、中間部73と、を備えている。第1受入部75は、第1排水管を流れる水を受け入れる。排出部72には、第1受入部75から受け入れた水を、外部に排出するための排水口74が形成されている。中間部73は、第1受入部75と排出部72との間に介在している。また、中間部73は、略水平方向に延びている。さらに、中間部73は、排水口74から排出される水の流れる第5水路78を有している。また、第5水路78の第2部分78bの底面Fは、排出部72側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。
【解決手段】配管継手70は、貯湯タンク又は貯湯タンクから延びる水配管からの排水の流れる排水管が接続される排水管継手であって、第1受入部75と、排出部72と、中間部73と、を備えている。第1受入部75は、第1排水管を流れる水を受け入れる。排出部72には、第1受入部75から受け入れた水を、外部に排出するための排水口74が形成されている。中間部73は、第1受入部75と排出部72との間に介在している。また、中間部73は、略水平方向に延びている。さらに、中間部73は、排水口74から排出される水の流れる第5水路78を有している。また、第5水路78の第2部分78bの底面Fは、排出部72側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水管が接続される排水管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、貯湯タンクから延びる排水管が接続される排水管継手がある。例えば、特許文献1(特開2010−2061号公報)に開示されている貯湯ユニットの排水栓(排水管継手に相当)には、貯湯タンクから延びる複数の排水管が接続されている。また、排水栓には、複数の排水管から排水栓内に流れ込んだ水を貯湯ユニット外に排出するための排水口が形成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1に開示されている排水栓では、排水管と排水栓との接続部から排水口に到るまでの水の通路である導水路の底面が、略水平となるように構成されている。このように、導水路が略水平に構成されている場合、排水管から導水路内に流入した水が、排水口まで流れず、導水路内に溜まるおそれがある。このような場合、排水口が冷たい外気と接触することで、導水路内に溜まった水が凍結してしまうおそれがある。そして、導水路内に溜まった水が凍結して氷が発生した場合、発生した氷に更に水が触れることで、導水路内で氷が成長し、導水路が閉塞するおそれがある。また、導水路内で凍結と解凍とが繰り返されて排水管継手が劣化し、製品寿命が短くなるおそれがある。
【0004】
そこで、本発明の課題は、導水路が閉塞するおそれを低減することができ、かつ、劣化するおそれを低減することができる排水管継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る排水管継手は、貯湯タンク又は貯湯タンクから延びる水配管からの排水の流れる排水管が接続される排水管継手であって、第1受入部と、排出部と、中間部と、を備えている。第1受入部は、排水管を流れる水を受け入れる。排出部には、第1受入部から受け入れた水を、外部に排出するための排出口が形成されている。中間部は、第1受入部と排出部との間に介在している。また、中間部は、略水平方向に延びている。さらに、中間部は、排出口から排出される水の流れる導水路を有している。また、導水路の底面は、排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。
【0006】
本発明の第1観点に係る排水管継手では、導水路の底面が、排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。このため、導水路内を流れる水が排出口に向かって流れやすくなる。したがって、導水路内に水が溜まりにくくなるため、導水路内で水が凍結するおそれを低減することができる。このように、この排水管継手では、導水路内で水が凍結するおそれを低減することができるため、氷の発生及び成長を抑制することができ、導水路が閉塞するおそれを低減することができる。また、この排水管継手では、導水路内で水が凍結するおそれを低減することができるため、導水路内で水の凍結と解凍とが繰り返されるおそれを低減することができ、劣化するおそれを低減することができる。
【0007】
本発明の第2観点に係る排水管継手は、第1観点の排水管継手において、第1受入部は、排水管の第1配管が接続されている。また、第2受入部を更に備える。第2受入部は、第1配管とは別の排水管の第2配管を流れる水を受け入れる。この排水管継手では、複数の排水管から流れてきた水を、1つの排出口から外部に排出することができる。
【0008】
なお、排水管には、例えば、金属配管、樹脂配管、ゴムホース、及び、チューブが含まれる。
【0009】
本発明の第3観点に係る排水管継手は、第2観点の排水管継手において、第1受入部は、排出部に対向しないように配置されている。この排水管継手では、導水路の底面が、排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜しているため、第1受入部と排出部とが対向するように配置されていなくても、第1受入部から受け入れた水を、排出口から外部に排出しやすくすることができる。
【0010】
本発明の第4観点に係る排水管継手は、第1観点から第3観点のいずれかの排水管継手において、第1受入部は、貯湯タンク内の水が加熱される時に発生する膨張水を受け入れる。この排水管継手では、貯湯タンク内の水が加熱される毎に、温度の高い膨張水が第1受入部から受け入れられて導水路内を流れることになる。このため、導水路内で水が凍結している場合には、貯湯タンク内の水が加熱される毎に、導水路内の水が解凍されることとなり、排水管継手の劣化が促進されるおそれがある。ここで、この排水管継手では、導水路の底面が、排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜しているため、導水路内に水が溜まりにくくなっていることで、導水路内での水の凍結が抑制されている。したがって、この排水管継手では、導水路内を温度の高い水が流れても、劣化が促進されるおそれを低減することができる。
【0011】
本発明の第5観点に係る排水管継手は、第1観点から第4観点のいずれかの排水管継手において、所定角度は、1度以上4度以下である。このため、例えば、排水管継手の固定される筐体が水平に設置されなくても、導水路内に水が溜まるおそれを低減することができる。
【0012】
本発明の第6観点に係る排水管継手は、第1観点から第5観点のいずれかの排水管継手において、導水路の底面は、排出口から排出される水の流れる流れ方向に沿って低くなるように傾斜しており、かつ、前記流れ方向に交差する方向の中央部側が端部側よりも低くなるように傾斜している。このため、例えば、導水路の底面が、排出口から排出される水の流れる流れ方向に沿って低くなるように傾斜しているが、流れ方向に交差する方向の中央部側が端部側よりも低くなるように傾斜していない排水管継手と比較して、導水路内に水が溜まるおそれをより低減することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1観点に係る排水管継手では、導水路が閉塞するおそれを低減することができ、かつ、劣化するおそれを低減することができる。
【0014】
本発明の第2観点に係る排水管継手では、複数の排水管から流れてきた水を、1つの排出口から外部に排出することができる。
【0015】
本発明の第3観点に係る排水管継手では、第1受入部から受け入れた水を、排出口から外部に排出しやすくすることができる。
【0016】
本発明の第4観点に係る排水管継手では、導水路内を温度の高い水が流れても、劣化が促進されるおそれを低減することができる。
【0017】
本発明の第5観点に係る排水管継手では、排水管継手の固定される筐体が水平に設置されなくても、導水路内に水が溜まるおそれを低減することができる。
【0018】
本発明の第6観点に係る排水管継手では、導水路内に水が溜まるおそれを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】貯湯ユニットの配管系統図。
【図2】貯湯ユニットの外観図であって、(a)貯湯ユニットの正面図、(b)貯湯ユニットの側面図。
【図3】排水用三方弁の外観斜視図。
【図4】排水用三方弁の断面図。
【図5】排水用三方弁の操作部の位置と、配管の接続状態とを説明するための図。
【図6】排水用三方弁及び配管継手がケーシングに取り付けられた状態を示す図。
【図7】排水用三方弁及び配管継手がケーシングに取り付けられた状態を示す図。
【図8】排水用三方弁及び配管継手がケーシングに取り付けられた状態を示す図。
【図9】本発明の一実施形態に係る配管継手の外観斜視図。
【図10】第1ケーシングの側面図。
【図11】第2ケーシングの側面図。
【図12】配管継手の側面図。
【図13】配管継手の縦断面図。
【図14】排水用三方弁と配管継手とが排出配管によって接続された状態を示す図。
【図15】変形例Cに係る配管継手の第2ケーシングを斜め上方から視た図。
【図16】変形例Cに係る配管継手であって、(a)配管継手の概略縦断面図、(b)第2ケーシングの概略縦断面図(図15のXVI-XVI断面に相当)。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る配管継手(排水管継手に相当)70を有する貯湯ユニット10を備える貯湯式給湯装置について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0021】
(1)貯湯式給湯装置の構成
貯湯式給湯装置は、加熱手段(本実施形態では、ヒートポンプユニット100)により沸き上げられた温度の高い水(以下より、常温の水よりも温度の高い水を湯という)、又は、水を、貯湯ユニット10の備える貯湯タンク11に貯湯し、その貯湯した湯及び水(以下、湯水という)を、利用者の操作に応じて、浴槽18に供給したり、又は、浴槽18以外の供給部(例えば、シャワーや台所の蛇口等)16に供給したりするものである。
【0022】
また、この貯湯式給湯装置は、主に、ヒートポンプユニット100と、貯湯ユニット10と、制御装置(図示せず)と、を備えている(図1参照)。以下に、貯湯式給湯装置の備える各種構成部品について説明する。
【0023】
(2)ヒートポンプユニットの構成
ヒートポンプユニット100は、湯を作り出すための熱源装置として電力を得て機能する。具体的には、ヒートポンプユニット100は、冷媒(例えば、二酸化炭素冷媒等)が循環する冷媒回路を備えている。また、冷媒回路では、圧縮機の吐出側、水熱交換器の冷媒側、内部熱交換器内の高圧側、膨張弁、空気熱交換器、内部熱交換器内の低圧側、圧縮機の吸入側、の順に各機器が接続されており、内部に冷媒を循環させている。
【0024】
内部熱交換器は、高圧側の配管を流れる冷媒と、低圧側の配管を流れる冷媒と、の間で熱交換を行わせる。水熱交換器は、冷媒管を有しており、圧縮機によって吐出され冷媒管に流入した高温の冷媒と、後述する貯湯ユニット10の貯湯往き管21から水管25に流入した湯水と、の間で熱交換を行わせる。この水熱交換器における熱交換によって、冷媒管を通過する冷媒が冷却され、水管25を通過する湯水が加熱されることで、後述する貯湯ユニット10の貯湯戻り管22に流入する湯水の温度を上げることができる。この結果、貯湯ユニット10の貯湯戻り管22には、貯湯往き管21を流れる湯水の温度よりも高い温度の湯水が流れることになる。
【0025】
また、ヒートポンプユニット100は、各種センサを備えている。各種センサとしては、冷媒に関する温度や圧力を検知するセンサ等がある。具体的には、各種センサとしては、圧縮機の吸入側を通過する冷媒圧力を検知する吸入圧力センサ、圧縮機の吸入側を通過する冷媒温度を検知する吸入サーミスタ、圧縮機の吐出側を通過する冷媒圧力を検知する吐出圧力センサ、圧縮機の吐出側を通過する冷媒温度を検知する吐出サーミスタ、水熱交換器を通過することで冷却された冷媒の温度を検知する水熱交換後冷媒サーミスタ、外気の温度を検知する外気サーミスタ、及び、空気熱交換器において加熱された後の冷媒の温度を検知する空気熱交換後冷媒サーミスタ等があり、これら各種センサは、制御装置が検知値を把握可能なように設けられている。
【0026】
(3)貯湯ユニットの構成
貯湯ユニット10は、市水等の外部から供給される常温の水をヒートポンプユニット100から得られる熱によって加熱し、蓄えつつ、利用する装置である。また、貯湯ユニット10は、図1に示すように、貯湯タンク11、貯湯用循環回路20、追焚熱交換器12、追焚熱源回路30、追焚利用回路40、給湯配管系50、排水用三方弁60、及び、配管継手70等を備えている。
【0027】
図2は、貯湯ユニット10の外観図である。貯湯ユニット10は、図2に示すように、略直方体形状を呈するケーシング13を備えている。ケーシング13は、天板13a、フロントパネル13b、第1側板13c、第2側板13d、後板13e、前板13f、及び、底板13gから構成されている。また、貯湯タンク11、貯湯用循環回路20の一部、追焚熱交換器12、追焚熱源回路30、追焚利用回路40、給湯配管系50の一部、及び、配管継手70の一部は、ケーシング13内に収納されている(図1参照)。
【0028】
(3−1)貯湯タンク
貯湯タンク11は、ヒートポンプユニット100由来の熱によって得られる湯、及び水を、利用者に利用される前から予め蓄えておくためのタンクである。貯湯タンク11は、例えば、円筒形状に形成されており、内部に湯水を溜めることができる。
【0029】
また、貯湯タンク11の上部には、水温サーミスタT1が配設されており、貯湯タンク11の側面には、複数の残湯量サーミスタT2〜T6が、上下に渡って所定の間隔をあけて配設されている。水温サーミスタT1及び残湯量サーミスタT2〜T6は、貯湯タンク11内の湯水の温度を測定するものである。また、水温サーミスタT1及び残湯量サーミスタT2〜T6は、それぞれ、貯湯タンク11の残湯量に対応する高さ位置に配設されている。
【0030】
(3−2)貯湯用循環回路
貯湯用循環回路20は、貯湯タンク11内の湯水に対してヒートポンプユニット100で得られる熱を伝えるための回路であり、貯湯往き管21、貯湯戻り管22、沸き上げポンプP1、及び、沸き上げ三方弁24を有している。
【0031】
貯湯往き管21は、貯湯タンク11の下端部近傍と、ヒートポンプユニット100内に位置する水熱交換器の水管25の上流側端部とを接続する配管である。また、貯湯往き管21は、貯湯タンク11の下端部近傍と排水用三方弁60とを接続する第1貯湯往き管21aと、排水用三方弁60とヒートポンプ循環往き口10aとを接続する第2貯湯往き管21bと、ヒートポンプ循環往き口10aと水熱交換器の水管25の上流側端部とを接続する第3貯湯往き管21cと、を含む。第2貯湯往き管21bの途中には、沸き上げポンプP1が配設されている。沸き上げポンプP1は、排水用三方弁60からの湯水をヒートポンプ循環往き口10a側に送り出すためのポンプである。
【0032】
貯湯戻り管22は、水熱交換器の水管25の下流側端部と貯湯タンク11の上端部近傍及び下端部近傍とを接続する配管である。また、貯湯戻り管22は、水熱交換器の水管25の下流側端部とヒートポンプ循環戻り口10bとを接続する第1貯湯戻り管22aと、ヒートポンプ循環戻り口10bと沸き上げ三方弁24とを接続する第2貯湯戻り管22bと、沸き上げ三方弁24と貯湯タンク11の上端部とを接続する第3貯湯戻り管22cと、沸き上げ三方弁24と貯湯タンク11の下端部とを接続する第4貯湯戻り管22dと、を含む。
【0033】
沸き上げ三方弁24は、電動モータによりその弁体の開度が調整される電動式の弁である。沸き上げ三方弁24は、制御装置の制御によりその弁体の開度が調整されることで、第1貯湯戻り管22a側から第2貯湯戻り管22b側に流入する湯を、第3貯湯戻り管22cに流して貯湯タンク11の上端部から貯湯タンク11内に流出させたり、第4貯湯戻り管22dに流して貯湯タンク11の下端部から貯湯タンク11内に流出させたりする。
【0034】
貯湯用循環回路20では、沸き上げポンプP1が制御装置の制御により駆動することで、貯湯タンク11内の湯水のうち下方に存在している温度の低い湯水を、貯湯往き管21に流出させ、水熱交換器の水管25を通過させることで温度上昇させつつ、貯湯戻り管22を介して貯湯タンク11の上端部近傍、或いは、貯湯タンク11の下端部近傍に戻している。これにより、貯湯タンク11内の湯水の温度を、比較的高温にすることができる。
【0035】
(3−3)排水用三方弁
排水用三方弁60は、図3及び図4に示すように、弁本体61と、弁本体61内に収納される弁体62と、弁体62の状態や弁開度を調整するための操作部63と、を有する。弁本体61は、第1貯湯往き管21aの下流側端部を接続するための接続部61bと、第2貯湯往き管21bの上流側端部を接続するための接続部61cと、後述する排出配管80の上流側端部を接続するための接続部61aと、を含む。操作部63は、ハンドル63aと、ハンドル63aに連結されているシャフト63bと、を含む。弁体62は、シャフト63bに連結されており、操作部63が利用者等によって手動操作されることで、貯湯タンク11から配管継手70に向かって流れる湯水の流路を開閉する。具体的には、弁体62は、操作部63が操作されることで、図5に示すように、第1貯湯往き管21aと第2貯湯往き管21bとを連通させる第1状態(図5a参照)と、第1貯湯往き管21aの下流側端部を閉塞する第2状態(図5b参照)と、第1貯湯往き管21aと排出配管80とを連通させる第3状態(図5c参照)と、に切り換わる。弁体62が第1状態を採る場合には、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水が排出配管80側に向かう流路が閉塞され、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水は、第2貯湯往き管21b側に流出する。また、弁体62が第3状態を採る場合には、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水が第2貯湯往き管21b側に向かう流路が閉塞され、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水は、排出配管80側に流出し、排水口74に向かう。さらに、弁体62が第2状態を採る場合には、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水が排出配管80側に向かう流路、及び、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水が第2貯湯往き管21b側に向かう流路が閉塞され、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水は、第2貯湯往き管21b及び排出配管80に流出しないようになる。なお、排水用三方弁60は、通常時(沸き上げ運転時を含む)は、弁体62が第1状態を採るように調整されている。
【0036】
また、排水用三方弁60は、弁本体61及びシャフト63bの一部がケーシング13の内側に位置し、ハンドル63a及びシャフト63bの他部がケーシング13の外側に位置するように、取付板19を介して前板13fに固定されている(図4、図6、図7及び図8参照)。
【0037】
(3−4)追焚熱交換器
追焚熱交換器12は、貯湯タンク11内の湯水が巡回する熱源管12aと、ケーシング13外の浴槽18にはられた湯又は水が循環する利用管12bと、を有している。追焚熱交換器12では、熱源管12aを流れる湯水と、利用管12bを流れる湯又は水と、の間で熱交換を行わせることで、利用管12bを流れる湯又は水の温度を上げることができる。
【0038】
(3−5)追焚熱源回路
追焚熱源回路30は、ケーシング13外の浴槽18にはられた湯又は水の温度を、貯湯タンク11に蓄えられている湯水の有している熱を利用して、さらに上げるための熱源供給側の回路である。追焚熱源回路30は、主に、熱源往き管31、熱源戻り管32、及び、熱源ポンプP3を有している。
【0039】
熱源往き管31は、貯湯タンク11の上端部近傍と追焚熱交換器12内の熱源管12aの上流側端部とを接続している。また、熱源往き管31には、貯湯タンク11側から流入した湯水の逆流を防止するための逆止弁B1が配設されている。なお、逆止弁B1は、熱源往き管31の貯湯タンク11と分岐点N1との間に配設されている。熱源戻り管32は、追焚熱交換器12内の熱源管12aの下流側端部と貯湯タンク11の下端部近傍とを接続している。熱源ポンプP3は、熱源戻り管32の途中に配設されている。
【0040】
追焚熱源回路30では、熱源ポンプP3が制御装置の制御により駆動することで、貯湯タンク11内の湯水のうち上部に存在している高温の湯水を、熱源往き管31に流出させ、追焚熱交換器12内の熱源管12aを通過させることで温度低下させつつ、熱源戻り管32を介して貯湯タンク11の下端近傍に戻している。
【0041】
また、追焚熱源回路30は、沸き上げ運転時に発生する高温の膨張水を排水口74に導くための第1排水管34を有している。第1排水管34は、熱源往き管31の分岐点N1に分岐接続されており、後述する配管継手70の第1受入部75に接続されている。なお、本実施形態では、第1排水管34はゴムホースであるが、これに限定されず、第1排水管が、金属配管、樹脂配管、及び、チューブのいずれであってもよい。また、第1排水管34には、負圧作動式逃がし弁34aが配設されている。負圧作動式逃がし弁34aは、貯湯タンク11内の水圧が所定の水圧未満の場合には、その弁体を閉塞して、貯湯タンク11内の湯水が、第1排水管34を経て排水口74から貯湯ユニット10外に排出されることを禁止する。一方、貯湯タンク11内の水圧が所定の水圧以上の場合は、その弁体を開成して、貯湯タンク11内の湯水(膨張水)を、第1排水管34を経て排水口74から貯湯ユニット10外に排出するものである。
【0042】
(3−6)追焚利用回路
追焚利用回路40は、貯湯タンク11に蓄えられている湯水の有している熱を、追焚熱源回路30を介して得るための回路である。また、追焚利用回路40は、主に、利用往き管41、利用戻り管42、利用ポンプP2、外部配管43,45、及び、浴槽接続アダプター44を有している。
【0043】
利用往き管41の一方の端部は、ふろ循環戻り口10cを介して、外部配管43に接続されている。また、利用往き管41の他端部は、追焚熱交換器12内の利用管12bの上流側端部に接続されている。また、利用往き管41には、通過する湯又は水の温度を検知するためのふろサーミスタT7が設けられている。さらに、利用ポンプP2は、利用往き管41の途中に設けられている。
【0044】
利用戻り管42の一方の端部は、ふろ循環往き口10dを介して、外部配管45と接続されている。また、利用戻り管42の他端部は、追焚熱交換器12内の利用管12bの下流側端部と接続されている。
【0045】
外部配管43は、利用往き管41と浴槽接続アダプター44とを接続している。外部配管45は、利用戻り管42と浴槽接続アダプター44とを接続している。また、浴槽接続アダプター44は、浴槽18内に配置されており、浴槽18内に湯を流出させたり、浴槽18内から湯又は水を取り込んだりするものである。なお、外部配管43,45及び浴槽接続アダプター44は、図1に示すように、ケーシング13外に配置されている。
【0046】
追焚利用回路40では、利用ポンプP2が制御装置の制御により駆動することで、浴槽18の湯又は水を、浴槽接続アダプター44を介して外部配管43側から利用往き管41側に流出させ、追焚熱交換器12内の利用管12bを通過させることで温度上昇させつつ、利用戻り管42及び外部配管45を介して浴槽18に戻している。これにより、浴槽18の湯又は水の温度を上げることができ、追い炊きを実行することができる。
【0047】
(3−7)給湯配管系
給湯配管系50は、外部の市水等から水の供給を受けつつ、貯湯タンク11に蓄えられている湯水を利用するための経路であって、給水管51、出湯管52、供給管53、給湯混合弁54、及び、お湯はり混合弁55を有している。
【0048】
給水管51は、外部の市水等から供給される水の流れる配管であって、第1給水管51aと、第2給水管51bと、第3給水管51cと、を有する。
【0049】
第1給水管51aは、貯湯ユニット10外部の水源から供給される水が流れる外部給水管17と、給湯混合弁54とを接続している。外部給水管17と第1給水管51aとは、給水接続口10eを介して接続されている。第1給水管51aは、外部の水源から供給される常温の水を、分岐点N2,N3を介して、給湯混合弁54に導く。また、第1給水管51aには、給水接続口10eと分岐点N2との間に、逆止弁付きストレーナと、給水接続口10e側から流入した水の水圧を所定の水圧に減圧する減圧弁Rとが配設されている。逆止弁付きストレーナは、給水接続口10e側から流入した水に含まれるゴミを取るためのストレーナSと、給水接続口10e側から流入した水の逆流を防止するための逆止弁B2とを含む。さらに、第1給水管51aには、分岐点N2近傍に、第1給水管51aを流れる水の温度を検出する水温サーミスタT8が配設されている。また、第1給水管51aには、給湯混合弁54と分岐点N3との間に、分岐点N3側から流れてきた水の逆流を防止するための逆止弁B3が配設されている。
【0050】
第2給水管51bは、第1給水管51aの分岐点N3に分岐接続されており、第1給水管51aとお湯はり混合弁55とを接続している。第2給水管51bは、外部の水源から供給される常温の水を、第1給水管51aの分岐点N2,N3を介して、お湯はり混合弁55に導く。
【0051】
第3給水管51cは、第1給水管51aの分岐点N2に分岐接続されており、第1給水管51aと貯湯タンク11の下端部とを接続している。第3給水管51cは、外部の水源から供給される常温の水を、第1給水管51aの分岐点N2を介して、貯湯タンク11の下端近傍に導く。また、第3給水管51cには、分岐点N2側から流入した水の逆流を防止するための逆止弁B4が配設されている。なお、外部給水管17から第1給水管51aに流入する水は、その水圧により、分岐点N2を介して第3給水管51cを流れて貯湯タンク11に供給される。この結果、貯湯タンク11は、常に満水状態に保たれている。
【0052】
出湯管52は、貯湯タンク11内の湯水を浴槽18以外の供給先である供給部16に供給するための第1出湯管52aと、貯湯タンク11内の湯水を浴槽18に供給するための第2出湯管52bと、を有する。
【0053】
第1出湯管52aは、貯湯タンク11の上端部と、給湯混合弁54とを接続している。また、第1出湯管52aには、貯湯タンク11に蓄えられている湯水のうち、上端部近傍に存在している比較的温度の高い湯水が流れる。また、第1出湯管52aには、貯湯タンク11側から流入した湯水の逆流を防止するための逆止弁B5が配設されている。
【0054】
第2出湯管52bは、熱源往き管31の分岐点N4に分岐接続されており、熱源往き管31とお湯はり混合弁55とを接続している。第2出湯管52bは、貯湯タンク11に蓄えられている湯水のうち上端部近傍に存在している比較的温度の高い湯水を、熱源往き管31の一部を介して、お湯はり混合弁55に導く。
【0055】
供給管53は、給水管51を流れる常温の水と、貯湯タンク11の上端部近傍から出湯管52を通じて流れる高温の湯水と、の混合された湯水の流れる配管である。なお、供給管53内には、第1給水管51aを流れる水の温度(常温)と、貯湯タンク11の上端近傍に存在する湯水の温度と、の間の温度の湯水が流れる。また、供給管53は、給湯混合弁54に接続されている第1供給管53aと、お湯はり混合弁55に接続されている第2供給管53bと、を有している。
【0056】
第1供給管53aの給湯混合弁54に接続されている側の端部とは反対側の端部は、給湯接続口10fを介して、供給部16から延びる外部配管99に接続されている。また、第1供給管53aには、内部を流れる湯水の水量を検出する給湯水量センサFLS1と、第1供給管53aを流れる湯水の温度を検出する給湯サーミスタT9とが配設されている。
【0057】
第2供給管53bのお湯はり混合弁55に接続されている端部とは反対側の端部は、利用戻り管42の分岐点N5に接続されている。言い換えると、第2供給管53bは、追焚熱源回路30の熱源往き管31と、追焚利用回路40の利用戻り管42とをバイパスしている。
【0058】
また、第2供給管53bには、お湯はり水量センサFLS2と、お湯はりサーミスタT10とが配設されている。お湯はり水量センサFLS2は、第2供給管53bを流れる湯水の水量を検出するものである。お湯はりサーミスタT10は、第2供給管53bを流れる湯水の温度を検出するためのものである。さらに、第2供給管53bには、複合水弁に含まれるお湯はり電磁弁SVと、2つの逆止弁B6,B7とが配設されている。お湯はり電磁弁SVは、電動モータによりその弁体の開度が調整されることで、利用戻り管42に流入する湯水の水量を調整するものである。逆止弁B6,B7は、お湯はり水量センサFLS2を挟むように配置されている。逆止弁B6,B7は、第2供給管53bを流れる湯水のお湯はり混合弁55側への逆流、又は、浴槽18からの湯水の逆流を防止する。
【0059】
また、第2供給管53bの分岐点N6には、第2供給管53bを流れる湯水を排水口74に導くための第2排水管53cが分岐接続されている。なお、本実施形態では、第2排水管53cはゴムホースであるが、これに限定されず、第2排水管が、金属配管、樹脂配管、及び、チューブのいずれであってもよい。また、本実施形態では、分岐点N6は、逆止弁B6と、お湯はり水量センサFLS2との間に位置している。さらに、第2排水管53cは、後述する配管継手70の第2受入部76と接続されている。そして、第2排水管53cには、複合水弁に含まれる排水弁59が配設されている。排水弁59は、その弁体が開成することで、第2供給管53bに溜まった湯水を、第2排水管53cを通じて排水口74からケーシング13外に排出するものである。排水弁59は、電動式に構成されており、制御装置の制御により、その弁体の開度が調整されるようになっている。なお、本実施形態では、排水弁59の開度調整が制御装置によって為されているが、これに限定されず、排水弁59が手動式に構成されており、排水弁59の開度が手動により調整されてもよい。
【0060】
給湯混合弁54は、電動モータによりその弁体の開度が調整される電動式の弁である。給湯混合弁54は、制御装置の制御により、その弁体の開度が調整されることで、第1出湯管52aからの湯水と第1給水管51aからの水とを所望の混合比率で混合し、その混合した湯水を、第1供給管53a及び外部配管99を通じて供給部16に流出させる。
【0061】
お湯はり混合弁55は、電動モータによりその弁体の開度が調整される電動式の弁である。お湯はり混合弁55は、制御装置の制御により、その弁体の開度が調整されることで、第2出湯管52bからの湯水と第2給水管51bからの水とを所望の混合比で混合し、その混合した湯水を、第2供給管53b及び利用戻り管42の一部を通じて浴槽18に流出させる。
【0062】
(3−8)配管継手
配管継手70は、貯湯ユニット10において生じる全排水を集約し、集約した排水が1つの排水口74からケーシング13の外部に排出されるように構成されている。具体的には、配管継手70は、貯湯タンク11からの湯水(排水)の流れる排出配管80、貯湯タンク11から延びる熱源往き管31からの膨張水(排水)の流れる第1排水管34、及び、貯湯タンク11から延びる熱源往き管31を介した第2供給管53bからの湯水(排水)の流れる第2排水管53cが接続される配管継手である。なお、本実施形態では、配管継手70は、第1ケーシング70aと第2ケーシング70bとがネジ等によって連結されて構成されている(図9、図10及び図11参照)。また、本実施形態では、第1ケーシング70a及び第2ケーシング70bは、同じ素材で構成されている。さらに、本実施形態では、排水用三方弁60と配管継手70とは、別部材であり、排水用三方弁60の弁体62と配管継手70の排水口74とは、50mm以上離れて配置されるように設計されている。
【0063】
また、配管継手70は、図12及び図13に示すように、受入部71と、排出部72と、中間部73と、を備えている。配管継手70は、主に、受入部71及び中間部73がケーシング13内に位置し、排出部72がケーシング13外に位置するように、底板13gに固定されている(図6及び図8参照)。この結果、排出部72に形成されている排水口74は、ケーシング13外に露出している。
【0064】
受入部71は、第1受入部75と、第2受入部76と、第3受入部77と、を含む。第1受入部75には、第1排水管34の端部を接続するための第1接続口75aが形成されており、第1受入部75は、第1排水管34を流れる膨張水(湯水)を受け入れる。また、第1受入部75は、第1排水管34を流れる膨張水(湯水)の通る第1水路75bを有している。第2受入部76には、第2排水管53cの端部を接続するための第2接続口76aが形成されており、第2受入部76は、第2排水管53cを流れる湯水を受け入れる。また、第2受入部76は、第2排水管53cを流れる湯水の通る第2水路76bを有している。なお、本実施形態では、第1受入部75及び第2受入部76は、図13に示すように、略鉛直方向に開口している。
【0065】
第3受入部77には、排水用三方弁60に接続されている排出配管80の端部を接続するための第3接続口77aが形成されており、第3受入部77は、排出配管80を流れる湯水を受け入れる。また、第3受入部77は、排水用三方弁60を介して排出配管80側から流入する貯湯タンク11の湯水が通る第3水路77bを有している。なお、本実施形態では、第3受入部77の第3接続口77aは、図13に示すように、略水平方向に開口している。
【0066】
ここで、排水用三方弁60と配管継手70とを接続している排出配管80は、銅製の配管であって、図14に示すように、略S字状に湾曲した湾曲部81を有する。また、排出配管80は、内部に水が溜まらないように、ケーシング13の底板13gの上側に略水平に配置されている。なお、本実施形態では、排出配管80の有する湾曲部81は、略S字状に湾曲しているが、これに限定されず、例えば、湾曲部81が、略U字状に湾曲していてもよい。また、本実施形態では、排出配管80が、底板13gの上側に略水平に配置されているが、排出配管80内に水が溜まらないようにできれば、排出配管80の配置はこれに限定されず、例えば、排出配管80が、排水用三方弁60側から排出配管80側に向かって水が流れ易いように傾斜して配置されていてもよい。
【0067】
排出部72には、第1受入部75、第2受入部76及び第3受入部77から受け入れた湯水を、ケーシング13外に排出するための排水口74が形成されている。また、排出部72は、図13に示すように、排水口74を介して貯湯ユニット10外部に排出される排水(湯水及び膨張水)の通る第4水路72bを有している。なお、本実施形態では、排水口74は、図13に示すように、第1接続口75a、第2接続口76a及び第3接続口77aとは対向しないように位置している。
【0068】
中間部73は、図12及び図13に示すように、第1受入部75及び第2受入部76と排出部72との間に介在しており、略水平方向に延びている。また、中間部73は、排水口74から排出される排水の流れる第5水路78を有している。また、第5水路78は、第1水路75b、第2水路76b、第3水路77b及び第4水路72bと連続しており、第1水路75b、第2水路76b、第3水路77b、第4水路72b及び第5水路78は、第1接続口75a、第2接続口76a及び第3接続口77aから排水口74に到る排水路を構成している。なお、以下より、説明の便宜上、第5水路78において、排水口74と対向する部分を第5水路78の第1部分78aといい、排水口74と対向しない部分を第5水路78の第2部分78b(導水路に相当)という。
【0069】
ここで、第5水路78の第2部分78bの底面Fは、図13に示すように、排出部72側が低くなるように水平面に対して所定角度(本実施形態では、2.5度)だけ傾斜している。なお、所定角度は、1度以上4度以下であることが好ましく、また、2度以上4度以下であることがより好ましい。
【0070】
また、中間部73は、下方に突出した接触部73aを有している(図12及び図13参照)。配管継手70は、接触部73aと底板13gとが接触するように、底板13gに固定される。このため、中間部73の大部分は、底板13gとは接触しないように配置される。
【0071】
配管継手70がこのような構成であるため、排水用三方弁60の操作部63が操作されて弁体62が第3状態に切り換えられた場合には、貯湯タンク11から第1貯湯往き管21aに流出した湯水は、排出配管80、第3水路77b、第5水路78の主に第1部分78a、及び、第4水路72bを通じて、排水口74から貯湯ユニット10外部に排出される。また、沸き上げ運転時に発生した膨張水は、第1排水管34、第1水路75bを流れ、第5水路78の第2部分78bから第1部分78aに向かって流れ、第4水路72bを通じて、排水口74から貯湯ユニット10外部に排出される。さらに、第2供給管53bを流れる湯水は、排水弁59が制御されて弁体が開成されることで、第2排水管53c、第2水路76bを流れ、第5水路78の第2部分78bから第1部分78aに向かって流れ、第4水路72bを通じて、排水口74から貯湯ユニット10外部に排出される。
【0072】
(4)制御装置の構成
制御装置は、各サーミスタT1〜T10や各水量センサFLS1,FLS2等の検出結果に基づき、各弁54,55,59,SV、ヒートポンプユニット100及び各ポンプP1,P2,P3等の各種機器を制御する。また、制御装置は、コントローラ(図示せず)に接続されている。コントローラは、利用者の操作を受け付けるものである。
【0073】
また、制御装置は、例えば、コントローラが操作されることにより、貯湯タンク11内の湯水を、ヒートポンプユニット100の備える水熱交換器により加熱する沸き上げ運転を実行する。沸き上げ運転を実行する場合、制御装置は、ヒートポンプユニット100の圧縮機、及び、貯湯ユニット10の沸き上げポンプP1を駆動させる。これにより、ヒートポンプユニット100において冷媒回路を冷媒が循環し、貯湯ユニット10の貯湯用循環回路20を貯湯ユニット10内の湯水が循環することで、貯湯ユニット10内の湯水の温度を上昇させる沸き上げ(加熱)が行われる。
【0074】
(5)特徴
(5−1)
本実施形態では、第5水路78の第2部分78bの底面Fは、排出部72側が低くなるように水平面に対して所定角度(2.5度)だけ傾斜している。このため、第5水路78の第2部分78bを流れる膨張水又は湯水が、排水口74に向かって流れやすくなる。これにより、第5水路78内に水が溜まりにくくなるため、第5水路78内で水が凍結するおそれを低減することができる。この結果、第5水路78内で、水の凍結と解凍とが繰り返されるおそれを低減することができる。
【0075】
これによって、配管継手70が劣化するおそれを低減することができている。
【0076】
ところで、第5水路78内の水が凍結して氷が発生した場合、発生した氷に更に水が触れることで、第5水路78内で氷が成長し、第5水路78が閉塞してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、第5水路78の第2部分78bの底面Fを、排出部72側が低くなるように水平面に対して所定角度(2.5度)だけ傾斜させることで、第5水路78の第2部分78bを流れる膨張水又は湯水が排水口74に向かって流れやすくなり、第5水路78内に水が溜まりにくくなっている。この結果、第5水路78内で水が凍結するおそれを低減することができるため、第5水路78内で氷が発生したり、第5水路78内で氷が成長するという現象が発生したりするおそれを低減することができる。
【0077】
これによって、第5水路78が閉塞するおそれを低減することができている。
【0078】
(5−2)
一般的に、貯湯ユニットにおいて発生する排水は、1箇所にまとめられて貯湯ユニットから排出される。このため、貯湯タンクからの排水の流れる排水管が複数ある場合には、貯湯ユニットの現地施工時に、複数の排水管を、1箇所にまとめる作業が必要となる。
【0079】
ここで、本実施形態では、第1受入部75には第1排水管34が接続され、第2受入部76には第2排水管53cが接続され、第3受入部77には排出配管80が接続される。このため、複数の配管から流れてきた排水を、1つの排水口74から貯湯ユニット10外部に排出することができる。したがって、この貯湯ユニット10では、貯湯タンク11からの排水の流れる配管の接続作業を容易にすることができる。
【0080】
(5−3)
本実施形態では、第1受入部75には、貯湯タンク11内の湯水が加熱される沸き上げ運転時に発生する膨張水の流れる第1排水管34が接続される。このため、沸き上げ運転が実行される毎に、温度の高い膨張水が第5水路78の第2部分78bを流れることになる。ここで、本実施形態では、第5水路78の第2部分78bの底面Fを水平面に対して所定角度だけ傾斜させることで、第5水路78内で水が凍結しにくくなっているため、第5水路78の第2部分78bを膨張水が流れても、配管継手70の劣化の進行が促進されるおそれを低減することができる。
【0081】
(5−4)
本実施形態では、第5水路78の第2部分78bの底面Fは、排出部72側が低くなるように水平面に対して2.5度だけ傾斜している。このため、例えば、貯湯ユニット10の現地施工時に、ケーシング13の底板13gが水平に設置されていなくても、第5水路78内に水が溜まるおそれを低減することができている。
【0082】
(5−5)
本実施形態では、中間部73の大部分が底板13gと接触しないように、接触部73aが設けられている。このように、底板13gと配管継手70との接触面積を減らすことで、排水路内での水の凍結を抑制することができている。
【0083】
(6)変形例
(6−1)変形例A
上記実施形態では、中間部73の大部分が底板13gと接触しないように、接触部73aが設けられている。これに加えて、底板13gと接触部73aとの間に、シール材が配置されていてもよい。
【0084】
(6−2)変形例B
上記実施形態では、第1ケーシング70a及び第2ケーシング70bが、同じ素材で構成されている。これに代えて、少なくとも第2ケーシングが凍結し難い素材で構成されていてもよい。
【0085】
(6−3)変形例C
図15は、第2ケーシング170bの斜視図である。図16(a)は、長手方向に切断した配管継手170の概略縦断面図である。図16(b)は、図15のXVI-XVI断面に相当する第2ケーシング170bの縦断面図である。なお、図16(a)では、上記実施形態の第1ケーシング70aに含まれる構成については、上記実施形態と同様の構成であるため、上記実施形態と同様の符号を付している。
【0086】
上記実施形態では、第5水路78は、配管継手70の長手方向に延びており、第5水路78の第1部分78aは、第5水路78の長手方向端部に位置している。そして、第2部分78bの底面Fは、排出部72側が、すなわち、第1部分78a側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。この配管継手70では、第5水路78の第2部分78bの底面Fが、第1部分78a側が低くなるように第5水路78の長手方向に沿って傾斜していることで、第5水路78における水の流れ方向が、第5水路78の長手方向と同一の方向になっている。このため、第1水路75bや第2水路76bから流れてきた膨張水又は湯水は、第5水路78の第2部分78bを第5水路78の長手方向(流れ方向)に沿って流れ、第1部分78aや排出部72に至り、排水口74から排出される。このように、上記実施形態の配管継手70では、第5水路78の第2部分78bの底面Fが、第1部分78a側が低くなるように第5水路78の長手方向に沿って傾斜していることで、第5水路78の第2部分78bを流れる膨張水又は湯水が排水口74に向かって流れやすくなり、第5水路78内に水が溜まりにくくなっている。
【0087】
これに加えて、第5水路内に水が溜まるおそれをさらに低減するために、第5水路の第2部分の底面が、さらに所定方向に傾斜していてもよい。
【0088】
例えば、第5水路の第2部分の底面が、排出部(排水口)に向かって下方に傾斜するようにすり鉢状に形成されていてもよい。その一例として、例えば、図15及び図16に示すように、第5水路178の第2部分178bの底面Fが、排水口174から排出される水の流れる流れ方向Xに沿って低くなるように傾斜しており、かつ、流れ方向Xに交差する方向の中央部F1側が端部F2側よりも低くなるように傾斜していてもよい。
【0089】
第5水路178において排水口174と対向する第1部分178aは、図15及び図16(a)に示すように、第5水路178の長手方向端部178cに位置している。
【0090】
そして、第5水路178の第2部分178bの底面Fは、図16(a)に示すように、第1部分178aに近い部分、すなわち、排出部172(排水口174)に近い部分が、第1部分178aから遠い部分、すなわち、排出部172(排水口174)から遠い部分よりも低くなるように、水平面に対して所定角度だけ傾斜している。よって、第5水路178の長手方向と、第5水路178における水の流れ方向Xとは、同一の方向になっている。すなわち、第5水路178の第2部分178bの底面Fは、排水口174から排出される水の流れ方向Xに沿って低くなるように傾斜している。
【0091】
さらに、第5水路178の第2部分178bの底面Fは、図16(b)に示すように、第5水路178の長手方向に、すなわち、図15に示す流れ方向Xに交差する方向の中央部F1側が両端部F2,F2側よりも低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。このため、第5水路178の第2部分178bの底面Fは、図16(b)に示すように、両端部F2,F2側が中央部F1側よりも肉厚になっている。
【0092】
このように、第5水路178の第2部分178bの底面Fが、排水口174から排出される水の流れる流れ方向Xに沿って低くなるように傾斜しており、かつ、流れ方向Xに交差する方向の中央部F1側が両端部F2,F2側よりも低くなるように傾斜していることで、例えば、第1水路75bや第2水路76bから端部F2に膨張水又は湯水が滴下した場合に、滴下した膨張水又は湯水が、端部F2から中央部F1に向かって流れやすくなっている。このため、上記実施形態の配管継手70よりも、さらに、第5水路178の第2部分178bを流れる膨張水又は湯水が排水口174に向かって流れやすくなり、第5水路178内に水が溜まりに難くなる。この結果、第5水路178内で水が凍結するおそれを低減することができるため、第5水路178内で氷が発生したり、第5水路178内で氷が成長するという現象が発生したりするおそれを低減することができる。
【0093】
これによって、第5水路178が閉塞するおそれを低減することができる。
【0094】
また、第5水路178の第2部分178bの底面Fが、排水口174から排出される水の流れる流れ方向Xに沿って低くなるように傾斜しており、かつ、流れ方向Xに交差する方向の中央部F1側が両端部F2,F2側よりも低くなるように傾斜しているため、例えば、貯湯ユニットの現地施工時に、ケーシングの底板が水平に設置されなかった場合に、上記実施形態の配管継手70よりも、第5水路178内に水が溜まるおそれをさらに低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、導水路が閉塞するおそれを低減することができ、かつ、劣化するおそれを低減することができる排水管継手の発明であり、室外に設置される機器への適用が有効である。
【符号の説明】
【0096】
11 貯湯タンク
31 熱源往き管(水配管)
34 第1排水管(排水管/第1配管)
53b 第2供給管(水配管)
53c 第2排水管(排水管/第2配管)
70 配管継手(排水管継手)
72 排出部
73 中間部
74 排水口(排出口)
75 第1受入部
76 第2受入部
77 第3受入部(第2受入部)
78b 第2部分(導水路)
80 排出配管(排水管/第2配管)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0097】
【特許文献1】特開2010−2061号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水管が接続される排水管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、貯湯タンクから延びる排水管が接続される排水管継手がある。例えば、特許文献1(特開2010−2061号公報)に開示されている貯湯ユニットの排水栓(排水管継手に相当)には、貯湯タンクから延びる複数の排水管が接続されている。また、排水栓には、複数の排水管から排水栓内に流れ込んだ水を貯湯ユニット外に排出するための排水口が形成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1に開示されている排水栓では、排水管と排水栓との接続部から排水口に到るまでの水の通路である導水路の底面が、略水平となるように構成されている。このように、導水路が略水平に構成されている場合、排水管から導水路内に流入した水が、排水口まで流れず、導水路内に溜まるおそれがある。このような場合、排水口が冷たい外気と接触することで、導水路内に溜まった水が凍結してしまうおそれがある。そして、導水路内に溜まった水が凍結して氷が発生した場合、発生した氷に更に水が触れることで、導水路内で氷が成長し、導水路が閉塞するおそれがある。また、導水路内で凍結と解凍とが繰り返されて排水管継手が劣化し、製品寿命が短くなるおそれがある。
【0004】
そこで、本発明の課題は、導水路が閉塞するおそれを低減することができ、かつ、劣化するおそれを低減することができる排水管継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る排水管継手は、貯湯タンク又は貯湯タンクから延びる水配管からの排水の流れる排水管が接続される排水管継手であって、第1受入部と、排出部と、中間部と、を備えている。第1受入部は、排水管を流れる水を受け入れる。排出部には、第1受入部から受け入れた水を、外部に排出するための排出口が形成されている。中間部は、第1受入部と排出部との間に介在している。また、中間部は、略水平方向に延びている。さらに、中間部は、排出口から排出される水の流れる導水路を有している。また、導水路の底面は、排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。
【0006】
本発明の第1観点に係る排水管継手では、導水路の底面が、排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。このため、導水路内を流れる水が排出口に向かって流れやすくなる。したがって、導水路内に水が溜まりにくくなるため、導水路内で水が凍結するおそれを低減することができる。このように、この排水管継手では、導水路内で水が凍結するおそれを低減することができるため、氷の発生及び成長を抑制することができ、導水路が閉塞するおそれを低減することができる。また、この排水管継手では、導水路内で水が凍結するおそれを低減することができるため、導水路内で水の凍結と解凍とが繰り返されるおそれを低減することができ、劣化するおそれを低減することができる。
【0007】
本発明の第2観点に係る排水管継手は、第1観点の排水管継手において、第1受入部は、排水管の第1配管が接続されている。また、第2受入部を更に備える。第2受入部は、第1配管とは別の排水管の第2配管を流れる水を受け入れる。この排水管継手では、複数の排水管から流れてきた水を、1つの排出口から外部に排出することができる。
【0008】
なお、排水管には、例えば、金属配管、樹脂配管、ゴムホース、及び、チューブが含まれる。
【0009】
本発明の第3観点に係る排水管継手は、第2観点の排水管継手において、第1受入部は、排出部に対向しないように配置されている。この排水管継手では、導水路の底面が、排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜しているため、第1受入部と排出部とが対向するように配置されていなくても、第1受入部から受け入れた水を、排出口から外部に排出しやすくすることができる。
【0010】
本発明の第4観点に係る排水管継手は、第1観点から第3観点のいずれかの排水管継手において、第1受入部は、貯湯タンク内の水が加熱される時に発生する膨張水を受け入れる。この排水管継手では、貯湯タンク内の水が加熱される毎に、温度の高い膨張水が第1受入部から受け入れられて導水路内を流れることになる。このため、導水路内で水が凍結している場合には、貯湯タンク内の水が加熱される毎に、導水路内の水が解凍されることとなり、排水管継手の劣化が促進されるおそれがある。ここで、この排水管継手では、導水路の底面が、排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜しているため、導水路内に水が溜まりにくくなっていることで、導水路内での水の凍結が抑制されている。したがって、この排水管継手では、導水路内を温度の高い水が流れても、劣化が促進されるおそれを低減することができる。
【0011】
本発明の第5観点に係る排水管継手は、第1観点から第4観点のいずれかの排水管継手において、所定角度は、1度以上4度以下である。このため、例えば、排水管継手の固定される筐体が水平に設置されなくても、導水路内に水が溜まるおそれを低減することができる。
【0012】
本発明の第6観点に係る排水管継手は、第1観点から第5観点のいずれかの排水管継手において、導水路の底面は、排出口から排出される水の流れる流れ方向に沿って低くなるように傾斜しており、かつ、前記流れ方向に交差する方向の中央部側が端部側よりも低くなるように傾斜している。このため、例えば、導水路の底面が、排出口から排出される水の流れる流れ方向に沿って低くなるように傾斜しているが、流れ方向に交差する方向の中央部側が端部側よりも低くなるように傾斜していない排水管継手と比較して、導水路内に水が溜まるおそれをより低減することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1観点に係る排水管継手では、導水路が閉塞するおそれを低減することができ、かつ、劣化するおそれを低減することができる。
【0014】
本発明の第2観点に係る排水管継手では、複数の排水管から流れてきた水を、1つの排出口から外部に排出することができる。
【0015】
本発明の第3観点に係る排水管継手では、第1受入部から受け入れた水を、排出口から外部に排出しやすくすることができる。
【0016】
本発明の第4観点に係る排水管継手では、導水路内を温度の高い水が流れても、劣化が促進されるおそれを低減することができる。
【0017】
本発明の第5観点に係る排水管継手では、排水管継手の固定される筐体が水平に設置されなくても、導水路内に水が溜まるおそれを低減することができる。
【0018】
本発明の第6観点に係る排水管継手では、導水路内に水が溜まるおそれを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】貯湯ユニットの配管系統図。
【図2】貯湯ユニットの外観図であって、(a)貯湯ユニットの正面図、(b)貯湯ユニットの側面図。
【図3】排水用三方弁の外観斜視図。
【図4】排水用三方弁の断面図。
【図5】排水用三方弁の操作部の位置と、配管の接続状態とを説明するための図。
【図6】排水用三方弁及び配管継手がケーシングに取り付けられた状態を示す図。
【図7】排水用三方弁及び配管継手がケーシングに取り付けられた状態を示す図。
【図8】排水用三方弁及び配管継手がケーシングに取り付けられた状態を示す図。
【図9】本発明の一実施形態に係る配管継手の外観斜視図。
【図10】第1ケーシングの側面図。
【図11】第2ケーシングの側面図。
【図12】配管継手の側面図。
【図13】配管継手の縦断面図。
【図14】排水用三方弁と配管継手とが排出配管によって接続された状態を示す図。
【図15】変形例Cに係る配管継手の第2ケーシングを斜め上方から視た図。
【図16】変形例Cに係る配管継手であって、(a)配管継手の概略縦断面図、(b)第2ケーシングの概略縦断面図(図15のXVI-XVI断面に相当)。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る配管継手(排水管継手に相当)70を有する貯湯ユニット10を備える貯湯式給湯装置について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0021】
(1)貯湯式給湯装置の構成
貯湯式給湯装置は、加熱手段(本実施形態では、ヒートポンプユニット100)により沸き上げられた温度の高い水(以下より、常温の水よりも温度の高い水を湯という)、又は、水を、貯湯ユニット10の備える貯湯タンク11に貯湯し、その貯湯した湯及び水(以下、湯水という)を、利用者の操作に応じて、浴槽18に供給したり、又は、浴槽18以外の供給部(例えば、シャワーや台所の蛇口等)16に供給したりするものである。
【0022】
また、この貯湯式給湯装置は、主に、ヒートポンプユニット100と、貯湯ユニット10と、制御装置(図示せず)と、を備えている(図1参照)。以下に、貯湯式給湯装置の備える各種構成部品について説明する。
【0023】
(2)ヒートポンプユニットの構成
ヒートポンプユニット100は、湯を作り出すための熱源装置として電力を得て機能する。具体的には、ヒートポンプユニット100は、冷媒(例えば、二酸化炭素冷媒等)が循環する冷媒回路を備えている。また、冷媒回路では、圧縮機の吐出側、水熱交換器の冷媒側、内部熱交換器内の高圧側、膨張弁、空気熱交換器、内部熱交換器内の低圧側、圧縮機の吸入側、の順に各機器が接続されており、内部に冷媒を循環させている。
【0024】
内部熱交換器は、高圧側の配管を流れる冷媒と、低圧側の配管を流れる冷媒と、の間で熱交換を行わせる。水熱交換器は、冷媒管を有しており、圧縮機によって吐出され冷媒管に流入した高温の冷媒と、後述する貯湯ユニット10の貯湯往き管21から水管25に流入した湯水と、の間で熱交換を行わせる。この水熱交換器における熱交換によって、冷媒管を通過する冷媒が冷却され、水管25を通過する湯水が加熱されることで、後述する貯湯ユニット10の貯湯戻り管22に流入する湯水の温度を上げることができる。この結果、貯湯ユニット10の貯湯戻り管22には、貯湯往き管21を流れる湯水の温度よりも高い温度の湯水が流れることになる。
【0025】
また、ヒートポンプユニット100は、各種センサを備えている。各種センサとしては、冷媒に関する温度や圧力を検知するセンサ等がある。具体的には、各種センサとしては、圧縮機の吸入側を通過する冷媒圧力を検知する吸入圧力センサ、圧縮機の吸入側を通過する冷媒温度を検知する吸入サーミスタ、圧縮機の吐出側を通過する冷媒圧力を検知する吐出圧力センサ、圧縮機の吐出側を通過する冷媒温度を検知する吐出サーミスタ、水熱交換器を通過することで冷却された冷媒の温度を検知する水熱交換後冷媒サーミスタ、外気の温度を検知する外気サーミスタ、及び、空気熱交換器において加熱された後の冷媒の温度を検知する空気熱交換後冷媒サーミスタ等があり、これら各種センサは、制御装置が検知値を把握可能なように設けられている。
【0026】
(3)貯湯ユニットの構成
貯湯ユニット10は、市水等の外部から供給される常温の水をヒートポンプユニット100から得られる熱によって加熱し、蓄えつつ、利用する装置である。また、貯湯ユニット10は、図1に示すように、貯湯タンク11、貯湯用循環回路20、追焚熱交換器12、追焚熱源回路30、追焚利用回路40、給湯配管系50、排水用三方弁60、及び、配管継手70等を備えている。
【0027】
図2は、貯湯ユニット10の外観図である。貯湯ユニット10は、図2に示すように、略直方体形状を呈するケーシング13を備えている。ケーシング13は、天板13a、フロントパネル13b、第1側板13c、第2側板13d、後板13e、前板13f、及び、底板13gから構成されている。また、貯湯タンク11、貯湯用循環回路20の一部、追焚熱交換器12、追焚熱源回路30、追焚利用回路40、給湯配管系50の一部、及び、配管継手70の一部は、ケーシング13内に収納されている(図1参照)。
【0028】
(3−1)貯湯タンク
貯湯タンク11は、ヒートポンプユニット100由来の熱によって得られる湯、及び水を、利用者に利用される前から予め蓄えておくためのタンクである。貯湯タンク11は、例えば、円筒形状に形成されており、内部に湯水を溜めることができる。
【0029】
また、貯湯タンク11の上部には、水温サーミスタT1が配設されており、貯湯タンク11の側面には、複数の残湯量サーミスタT2〜T6が、上下に渡って所定の間隔をあけて配設されている。水温サーミスタT1及び残湯量サーミスタT2〜T6は、貯湯タンク11内の湯水の温度を測定するものである。また、水温サーミスタT1及び残湯量サーミスタT2〜T6は、それぞれ、貯湯タンク11の残湯量に対応する高さ位置に配設されている。
【0030】
(3−2)貯湯用循環回路
貯湯用循環回路20は、貯湯タンク11内の湯水に対してヒートポンプユニット100で得られる熱を伝えるための回路であり、貯湯往き管21、貯湯戻り管22、沸き上げポンプP1、及び、沸き上げ三方弁24を有している。
【0031】
貯湯往き管21は、貯湯タンク11の下端部近傍と、ヒートポンプユニット100内に位置する水熱交換器の水管25の上流側端部とを接続する配管である。また、貯湯往き管21は、貯湯タンク11の下端部近傍と排水用三方弁60とを接続する第1貯湯往き管21aと、排水用三方弁60とヒートポンプ循環往き口10aとを接続する第2貯湯往き管21bと、ヒートポンプ循環往き口10aと水熱交換器の水管25の上流側端部とを接続する第3貯湯往き管21cと、を含む。第2貯湯往き管21bの途中には、沸き上げポンプP1が配設されている。沸き上げポンプP1は、排水用三方弁60からの湯水をヒートポンプ循環往き口10a側に送り出すためのポンプである。
【0032】
貯湯戻り管22は、水熱交換器の水管25の下流側端部と貯湯タンク11の上端部近傍及び下端部近傍とを接続する配管である。また、貯湯戻り管22は、水熱交換器の水管25の下流側端部とヒートポンプ循環戻り口10bとを接続する第1貯湯戻り管22aと、ヒートポンプ循環戻り口10bと沸き上げ三方弁24とを接続する第2貯湯戻り管22bと、沸き上げ三方弁24と貯湯タンク11の上端部とを接続する第3貯湯戻り管22cと、沸き上げ三方弁24と貯湯タンク11の下端部とを接続する第4貯湯戻り管22dと、を含む。
【0033】
沸き上げ三方弁24は、電動モータによりその弁体の開度が調整される電動式の弁である。沸き上げ三方弁24は、制御装置の制御によりその弁体の開度が調整されることで、第1貯湯戻り管22a側から第2貯湯戻り管22b側に流入する湯を、第3貯湯戻り管22cに流して貯湯タンク11の上端部から貯湯タンク11内に流出させたり、第4貯湯戻り管22dに流して貯湯タンク11の下端部から貯湯タンク11内に流出させたりする。
【0034】
貯湯用循環回路20では、沸き上げポンプP1が制御装置の制御により駆動することで、貯湯タンク11内の湯水のうち下方に存在している温度の低い湯水を、貯湯往き管21に流出させ、水熱交換器の水管25を通過させることで温度上昇させつつ、貯湯戻り管22を介して貯湯タンク11の上端部近傍、或いは、貯湯タンク11の下端部近傍に戻している。これにより、貯湯タンク11内の湯水の温度を、比較的高温にすることができる。
【0035】
(3−3)排水用三方弁
排水用三方弁60は、図3及び図4に示すように、弁本体61と、弁本体61内に収納される弁体62と、弁体62の状態や弁開度を調整するための操作部63と、を有する。弁本体61は、第1貯湯往き管21aの下流側端部を接続するための接続部61bと、第2貯湯往き管21bの上流側端部を接続するための接続部61cと、後述する排出配管80の上流側端部を接続するための接続部61aと、を含む。操作部63は、ハンドル63aと、ハンドル63aに連結されているシャフト63bと、を含む。弁体62は、シャフト63bに連結されており、操作部63が利用者等によって手動操作されることで、貯湯タンク11から配管継手70に向かって流れる湯水の流路を開閉する。具体的には、弁体62は、操作部63が操作されることで、図5に示すように、第1貯湯往き管21aと第2貯湯往き管21bとを連通させる第1状態(図5a参照)と、第1貯湯往き管21aの下流側端部を閉塞する第2状態(図5b参照)と、第1貯湯往き管21aと排出配管80とを連通させる第3状態(図5c参照)と、に切り換わる。弁体62が第1状態を採る場合には、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水が排出配管80側に向かう流路が閉塞され、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水は、第2貯湯往き管21b側に流出する。また、弁体62が第3状態を採る場合には、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水が第2貯湯往き管21b側に向かう流路が閉塞され、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水は、排出配管80側に流出し、排水口74に向かう。さらに、弁体62が第2状態を採る場合には、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水が排出配管80側に向かう流路、及び、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水が第2貯湯往き管21b側に向かう流路が閉塞され、第1貯湯往き管21a側から流れてきた湯水は、第2貯湯往き管21b及び排出配管80に流出しないようになる。なお、排水用三方弁60は、通常時(沸き上げ運転時を含む)は、弁体62が第1状態を採るように調整されている。
【0036】
また、排水用三方弁60は、弁本体61及びシャフト63bの一部がケーシング13の内側に位置し、ハンドル63a及びシャフト63bの他部がケーシング13の外側に位置するように、取付板19を介して前板13fに固定されている(図4、図6、図7及び図8参照)。
【0037】
(3−4)追焚熱交換器
追焚熱交換器12は、貯湯タンク11内の湯水が巡回する熱源管12aと、ケーシング13外の浴槽18にはられた湯又は水が循環する利用管12bと、を有している。追焚熱交換器12では、熱源管12aを流れる湯水と、利用管12bを流れる湯又は水と、の間で熱交換を行わせることで、利用管12bを流れる湯又は水の温度を上げることができる。
【0038】
(3−5)追焚熱源回路
追焚熱源回路30は、ケーシング13外の浴槽18にはられた湯又は水の温度を、貯湯タンク11に蓄えられている湯水の有している熱を利用して、さらに上げるための熱源供給側の回路である。追焚熱源回路30は、主に、熱源往き管31、熱源戻り管32、及び、熱源ポンプP3を有している。
【0039】
熱源往き管31は、貯湯タンク11の上端部近傍と追焚熱交換器12内の熱源管12aの上流側端部とを接続している。また、熱源往き管31には、貯湯タンク11側から流入した湯水の逆流を防止するための逆止弁B1が配設されている。なお、逆止弁B1は、熱源往き管31の貯湯タンク11と分岐点N1との間に配設されている。熱源戻り管32は、追焚熱交換器12内の熱源管12aの下流側端部と貯湯タンク11の下端部近傍とを接続している。熱源ポンプP3は、熱源戻り管32の途中に配設されている。
【0040】
追焚熱源回路30では、熱源ポンプP3が制御装置の制御により駆動することで、貯湯タンク11内の湯水のうち上部に存在している高温の湯水を、熱源往き管31に流出させ、追焚熱交換器12内の熱源管12aを通過させることで温度低下させつつ、熱源戻り管32を介して貯湯タンク11の下端近傍に戻している。
【0041】
また、追焚熱源回路30は、沸き上げ運転時に発生する高温の膨張水を排水口74に導くための第1排水管34を有している。第1排水管34は、熱源往き管31の分岐点N1に分岐接続されており、後述する配管継手70の第1受入部75に接続されている。なお、本実施形態では、第1排水管34はゴムホースであるが、これに限定されず、第1排水管が、金属配管、樹脂配管、及び、チューブのいずれであってもよい。また、第1排水管34には、負圧作動式逃がし弁34aが配設されている。負圧作動式逃がし弁34aは、貯湯タンク11内の水圧が所定の水圧未満の場合には、その弁体を閉塞して、貯湯タンク11内の湯水が、第1排水管34を経て排水口74から貯湯ユニット10外に排出されることを禁止する。一方、貯湯タンク11内の水圧が所定の水圧以上の場合は、その弁体を開成して、貯湯タンク11内の湯水(膨張水)を、第1排水管34を経て排水口74から貯湯ユニット10外に排出するものである。
【0042】
(3−6)追焚利用回路
追焚利用回路40は、貯湯タンク11に蓄えられている湯水の有している熱を、追焚熱源回路30を介して得るための回路である。また、追焚利用回路40は、主に、利用往き管41、利用戻り管42、利用ポンプP2、外部配管43,45、及び、浴槽接続アダプター44を有している。
【0043】
利用往き管41の一方の端部は、ふろ循環戻り口10cを介して、外部配管43に接続されている。また、利用往き管41の他端部は、追焚熱交換器12内の利用管12bの上流側端部に接続されている。また、利用往き管41には、通過する湯又は水の温度を検知するためのふろサーミスタT7が設けられている。さらに、利用ポンプP2は、利用往き管41の途中に設けられている。
【0044】
利用戻り管42の一方の端部は、ふろ循環往き口10dを介して、外部配管45と接続されている。また、利用戻り管42の他端部は、追焚熱交換器12内の利用管12bの下流側端部と接続されている。
【0045】
外部配管43は、利用往き管41と浴槽接続アダプター44とを接続している。外部配管45は、利用戻り管42と浴槽接続アダプター44とを接続している。また、浴槽接続アダプター44は、浴槽18内に配置されており、浴槽18内に湯を流出させたり、浴槽18内から湯又は水を取り込んだりするものである。なお、外部配管43,45及び浴槽接続アダプター44は、図1に示すように、ケーシング13外に配置されている。
【0046】
追焚利用回路40では、利用ポンプP2が制御装置の制御により駆動することで、浴槽18の湯又は水を、浴槽接続アダプター44を介して外部配管43側から利用往き管41側に流出させ、追焚熱交換器12内の利用管12bを通過させることで温度上昇させつつ、利用戻り管42及び外部配管45を介して浴槽18に戻している。これにより、浴槽18の湯又は水の温度を上げることができ、追い炊きを実行することができる。
【0047】
(3−7)給湯配管系
給湯配管系50は、外部の市水等から水の供給を受けつつ、貯湯タンク11に蓄えられている湯水を利用するための経路であって、給水管51、出湯管52、供給管53、給湯混合弁54、及び、お湯はり混合弁55を有している。
【0048】
給水管51は、外部の市水等から供給される水の流れる配管であって、第1給水管51aと、第2給水管51bと、第3給水管51cと、を有する。
【0049】
第1給水管51aは、貯湯ユニット10外部の水源から供給される水が流れる外部給水管17と、給湯混合弁54とを接続している。外部給水管17と第1給水管51aとは、給水接続口10eを介して接続されている。第1給水管51aは、外部の水源から供給される常温の水を、分岐点N2,N3を介して、給湯混合弁54に導く。また、第1給水管51aには、給水接続口10eと分岐点N2との間に、逆止弁付きストレーナと、給水接続口10e側から流入した水の水圧を所定の水圧に減圧する減圧弁Rとが配設されている。逆止弁付きストレーナは、給水接続口10e側から流入した水に含まれるゴミを取るためのストレーナSと、給水接続口10e側から流入した水の逆流を防止するための逆止弁B2とを含む。さらに、第1給水管51aには、分岐点N2近傍に、第1給水管51aを流れる水の温度を検出する水温サーミスタT8が配設されている。また、第1給水管51aには、給湯混合弁54と分岐点N3との間に、分岐点N3側から流れてきた水の逆流を防止するための逆止弁B3が配設されている。
【0050】
第2給水管51bは、第1給水管51aの分岐点N3に分岐接続されており、第1給水管51aとお湯はり混合弁55とを接続している。第2給水管51bは、外部の水源から供給される常温の水を、第1給水管51aの分岐点N2,N3を介して、お湯はり混合弁55に導く。
【0051】
第3給水管51cは、第1給水管51aの分岐点N2に分岐接続されており、第1給水管51aと貯湯タンク11の下端部とを接続している。第3給水管51cは、外部の水源から供給される常温の水を、第1給水管51aの分岐点N2を介して、貯湯タンク11の下端近傍に導く。また、第3給水管51cには、分岐点N2側から流入した水の逆流を防止するための逆止弁B4が配設されている。なお、外部給水管17から第1給水管51aに流入する水は、その水圧により、分岐点N2を介して第3給水管51cを流れて貯湯タンク11に供給される。この結果、貯湯タンク11は、常に満水状態に保たれている。
【0052】
出湯管52は、貯湯タンク11内の湯水を浴槽18以外の供給先である供給部16に供給するための第1出湯管52aと、貯湯タンク11内の湯水を浴槽18に供給するための第2出湯管52bと、を有する。
【0053】
第1出湯管52aは、貯湯タンク11の上端部と、給湯混合弁54とを接続している。また、第1出湯管52aには、貯湯タンク11に蓄えられている湯水のうち、上端部近傍に存在している比較的温度の高い湯水が流れる。また、第1出湯管52aには、貯湯タンク11側から流入した湯水の逆流を防止するための逆止弁B5が配設されている。
【0054】
第2出湯管52bは、熱源往き管31の分岐点N4に分岐接続されており、熱源往き管31とお湯はり混合弁55とを接続している。第2出湯管52bは、貯湯タンク11に蓄えられている湯水のうち上端部近傍に存在している比較的温度の高い湯水を、熱源往き管31の一部を介して、お湯はり混合弁55に導く。
【0055】
供給管53は、給水管51を流れる常温の水と、貯湯タンク11の上端部近傍から出湯管52を通じて流れる高温の湯水と、の混合された湯水の流れる配管である。なお、供給管53内には、第1給水管51aを流れる水の温度(常温)と、貯湯タンク11の上端近傍に存在する湯水の温度と、の間の温度の湯水が流れる。また、供給管53は、給湯混合弁54に接続されている第1供給管53aと、お湯はり混合弁55に接続されている第2供給管53bと、を有している。
【0056】
第1供給管53aの給湯混合弁54に接続されている側の端部とは反対側の端部は、給湯接続口10fを介して、供給部16から延びる外部配管99に接続されている。また、第1供給管53aには、内部を流れる湯水の水量を検出する給湯水量センサFLS1と、第1供給管53aを流れる湯水の温度を検出する給湯サーミスタT9とが配設されている。
【0057】
第2供給管53bのお湯はり混合弁55に接続されている端部とは反対側の端部は、利用戻り管42の分岐点N5に接続されている。言い換えると、第2供給管53bは、追焚熱源回路30の熱源往き管31と、追焚利用回路40の利用戻り管42とをバイパスしている。
【0058】
また、第2供給管53bには、お湯はり水量センサFLS2と、お湯はりサーミスタT10とが配設されている。お湯はり水量センサFLS2は、第2供給管53bを流れる湯水の水量を検出するものである。お湯はりサーミスタT10は、第2供給管53bを流れる湯水の温度を検出するためのものである。さらに、第2供給管53bには、複合水弁に含まれるお湯はり電磁弁SVと、2つの逆止弁B6,B7とが配設されている。お湯はり電磁弁SVは、電動モータによりその弁体の開度が調整されることで、利用戻り管42に流入する湯水の水量を調整するものである。逆止弁B6,B7は、お湯はり水量センサFLS2を挟むように配置されている。逆止弁B6,B7は、第2供給管53bを流れる湯水のお湯はり混合弁55側への逆流、又は、浴槽18からの湯水の逆流を防止する。
【0059】
また、第2供給管53bの分岐点N6には、第2供給管53bを流れる湯水を排水口74に導くための第2排水管53cが分岐接続されている。なお、本実施形態では、第2排水管53cはゴムホースであるが、これに限定されず、第2排水管が、金属配管、樹脂配管、及び、チューブのいずれであってもよい。また、本実施形態では、分岐点N6は、逆止弁B6と、お湯はり水量センサFLS2との間に位置している。さらに、第2排水管53cは、後述する配管継手70の第2受入部76と接続されている。そして、第2排水管53cには、複合水弁に含まれる排水弁59が配設されている。排水弁59は、その弁体が開成することで、第2供給管53bに溜まった湯水を、第2排水管53cを通じて排水口74からケーシング13外に排出するものである。排水弁59は、電動式に構成されており、制御装置の制御により、その弁体の開度が調整されるようになっている。なお、本実施形態では、排水弁59の開度調整が制御装置によって為されているが、これに限定されず、排水弁59が手動式に構成されており、排水弁59の開度が手動により調整されてもよい。
【0060】
給湯混合弁54は、電動モータによりその弁体の開度が調整される電動式の弁である。給湯混合弁54は、制御装置の制御により、その弁体の開度が調整されることで、第1出湯管52aからの湯水と第1給水管51aからの水とを所望の混合比率で混合し、その混合した湯水を、第1供給管53a及び外部配管99を通じて供給部16に流出させる。
【0061】
お湯はり混合弁55は、電動モータによりその弁体の開度が調整される電動式の弁である。お湯はり混合弁55は、制御装置の制御により、その弁体の開度が調整されることで、第2出湯管52bからの湯水と第2給水管51bからの水とを所望の混合比で混合し、その混合した湯水を、第2供給管53b及び利用戻り管42の一部を通じて浴槽18に流出させる。
【0062】
(3−8)配管継手
配管継手70は、貯湯ユニット10において生じる全排水を集約し、集約した排水が1つの排水口74からケーシング13の外部に排出されるように構成されている。具体的には、配管継手70は、貯湯タンク11からの湯水(排水)の流れる排出配管80、貯湯タンク11から延びる熱源往き管31からの膨張水(排水)の流れる第1排水管34、及び、貯湯タンク11から延びる熱源往き管31を介した第2供給管53bからの湯水(排水)の流れる第2排水管53cが接続される配管継手である。なお、本実施形態では、配管継手70は、第1ケーシング70aと第2ケーシング70bとがネジ等によって連結されて構成されている(図9、図10及び図11参照)。また、本実施形態では、第1ケーシング70a及び第2ケーシング70bは、同じ素材で構成されている。さらに、本実施形態では、排水用三方弁60と配管継手70とは、別部材であり、排水用三方弁60の弁体62と配管継手70の排水口74とは、50mm以上離れて配置されるように設計されている。
【0063】
また、配管継手70は、図12及び図13に示すように、受入部71と、排出部72と、中間部73と、を備えている。配管継手70は、主に、受入部71及び中間部73がケーシング13内に位置し、排出部72がケーシング13外に位置するように、底板13gに固定されている(図6及び図8参照)。この結果、排出部72に形成されている排水口74は、ケーシング13外に露出している。
【0064】
受入部71は、第1受入部75と、第2受入部76と、第3受入部77と、を含む。第1受入部75には、第1排水管34の端部を接続するための第1接続口75aが形成されており、第1受入部75は、第1排水管34を流れる膨張水(湯水)を受け入れる。また、第1受入部75は、第1排水管34を流れる膨張水(湯水)の通る第1水路75bを有している。第2受入部76には、第2排水管53cの端部を接続するための第2接続口76aが形成されており、第2受入部76は、第2排水管53cを流れる湯水を受け入れる。また、第2受入部76は、第2排水管53cを流れる湯水の通る第2水路76bを有している。なお、本実施形態では、第1受入部75及び第2受入部76は、図13に示すように、略鉛直方向に開口している。
【0065】
第3受入部77には、排水用三方弁60に接続されている排出配管80の端部を接続するための第3接続口77aが形成されており、第3受入部77は、排出配管80を流れる湯水を受け入れる。また、第3受入部77は、排水用三方弁60を介して排出配管80側から流入する貯湯タンク11の湯水が通る第3水路77bを有している。なお、本実施形態では、第3受入部77の第3接続口77aは、図13に示すように、略水平方向に開口している。
【0066】
ここで、排水用三方弁60と配管継手70とを接続している排出配管80は、銅製の配管であって、図14に示すように、略S字状に湾曲した湾曲部81を有する。また、排出配管80は、内部に水が溜まらないように、ケーシング13の底板13gの上側に略水平に配置されている。なお、本実施形態では、排出配管80の有する湾曲部81は、略S字状に湾曲しているが、これに限定されず、例えば、湾曲部81が、略U字状に湾曲していてもよい。また、本実施形態では、排出配管80が、底板13gの上側に略水平に配置されているが、排出配管80内に水が溜まらないようにできれば、排出配管80の配置はこれに限定されず、例えば、排出配管80が、排水用三方弁60側から排出配管80側に向かって水が流れ易いように傾斜して配置されていてもよい。
【0067】
排出部72には、第1受入部75、第2受入部76及び第3受入部77から受け入れた湯水を、ケーシング13外に排出するための排水口74が形成されている。また、排出部72は、図13に示すように、排水口74を介して貯湯ユニット10外部に排出される排水(湯水及び膨張水)の通る第4水路72bを有している。なお、本実施形態では、排水口74は、図13に示すように、第1接続口75a、第2接続口76a及び第3接続口77aとは対向しないように位置している。
【0068】
中間部73は、図12及び図13に示すように、第1受入部75及び第2受入部76と排出部72との間に介在しており、略水平方向に延びている。また、中間部73は、排水口74から排出される排水の流れる第5水路78を有している。また、第5水路78は、第1水路75b、第2水路76b、第3水路77b及び第4水路72bと連続しており、第1水路75b、第2水路76b、第3水路77b、第4水路72b及び第5水路78は、第1接続口75a、第2接続口76a及び第3接続口77aから排水口74に到る排水路を構成している。なお、以下より、説明の便宜上、第5水路78において、排水口74と対向する部分を第5水路78の第1部分78aといい、排水口74と対向しない部分を第5水路78の第2部分78b(導水路に相当)という。
【0069】
ここで、第5水路78の第2部分78bの底面Fは、図13に示すように、排出部72側が低くなるように水平面に対して所定角度(本実施形態では、2.5度)だけ傾斜している。なお、所定角度は、1度以上4度以下であることが好ましく、また、2度以上4度以下であることがより好ましい。
【0070】
また、中間部73は、下方に突出した接触部73aを有している(図12及び図13参照)。配管継手70は、接触部73aと底板13gとが接触するように、底板13gに固定される。このため、中間部73の大部分は、底板13gとは接触しないように配置される。
【0071】
配管継手70がこのような構成であるため、排水用三方弁60の操作部63が操作されて弁体62が第3状態に切り換えられた場合には、貯湯タンク11から第1貯湯往き管21aに流出した湯水は、排出配管80、第3水路77b、第5水路78の主に第1部分78a、及び、第4水路72bを通じて、排水口74から貯湯ユニット10外部に排出される。また、沸き上げ運転時に発生した膨張水は、第1排水管34、第1水路75bを流れ、第5水路78の第2部分78bから第1部分78aに向かって流れ、第4水路72bを通じて、排水口74から貯湯ユニット10外部に排出される。さらに、第2供給管53bを流れる湯水は、排水弁59が制御されて弁体が開成されることで、第2排水管53c、第2水路76bを流れ、第5水路78の第2部分78bから第1部分78aに向かって流れ、第4水路72bを通じて、排水口74から貯湯ユニット10外部に排出される。
【0072】
(4)制御装置の構成
制御装置は、各サーミスタT1〜T10や各水量センサFLS1,FLS2等の検出結果に基づき、各弁54,55,59,SV、ヒートポンプユニット100及び各ポンプP1,P2,P3等の各種機器を制御する。また、制御装置は、コントローラ(図示せず)に接続されている。コントローラは、利用者の操作を受け付けるものである。
【0073】
また、制御装置は、例えば、コントローラが操作されることにより、貯湯タンク11内の湯水を、ヒートポンプユニット100の備える水熱交換器により加熱する沸き上げ運転を実行する。沸き上げ運転を実行する場合、制御装置は、ヒートポンプユニット100の圧縮機、及び、貯湯ユニット10の沸き上げポンプP1を駆動させる。これにより、ヒートポンプユニット100において冷媒回路を冷媒が循環し、貯湯ユニット10の貯湯用循環回路20を貯湯ユニット10内の湯水が循環することで、貯湯ユニット10内の湯水の温度を上昇させる沸き上げ(加熱)が行われる。
【0074】
(5)特徴
(5−1)
本実施形態では、第5水路78の第2部分78bの底面Fは、排出部72側が低くなるように水平面に対して所定角度(2.5度)だけ傾斜している。このため、第5水路78の第2部分78bを流れる膨張水又は湯水が、排水口74に向かって流れやすくなる。これにより、第5水路78内に水が溜まりにくくなるため、第5水路78内で水が凍結するおそれを低減することができる。この結果、第5水路78内で、水の凍結と解凍とが繰り返されるおそれを低減することができる。
【0075】
これによって、配管継手70が劣化するおそれを低減することができている。
【0076】
ところで、第5水路78内の水が凍結して氷が発生した場合、発生した氷に更に水が触れることで、第5水路78内で氷が成長し、第5水路78が閉塞してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、第5水路78の第2部分78bの底面Fを、排出部72側が低くなるように水平面に対して所定角度(2.5度)だけ傾斜させることで、第5水路78の第2部分78bを流れる膨張水又は湯水が排水口74に向かって流れやすくなり、第5水路78内に水が溜まりにくくなっている。この結果、第5水路78内で水が凍結するおそれを低減することができるため、第5水路78内で氷が発生したり、第5水路78内で氷が成長するという現象が発生したりするおそれを低減することができる。
【0077】
これによって、第5水路78が閉塞するおそれを低減することができている。
【0078】
(5−2)
一般的に、貯湯ユニットにおいて発生する排水は、1箇所にまとめられて貯湯ユニットから排出される。このため、貯湯タンクからの排水の流れる排水管が複数ある場合には、貯湯ユニットの現地施工時に、複数の排水管を、1箇所にまとめる作業が必要となる。
【0079】
ここで、本実施形態では、第1受入部75には第1排水管34が接続され、第2受入部76には第2排水管53cが接続され、第3受入部77には排出配管80が接続される。このため、複数の配管から流れてきた排水を、1つの排水口74から貯湯ユニット10外部に排出することができる。したがって、この貯湯ユニット10では、貯湯タンク11からの排水の流れる配管の接続作業を容易にすることができる。
【0080】
(5−3)
本実施形態では、第1受入部75には、貯湯タンク11内の湯水が加熱される沸き上げ運転時に発生する膨張水の流れる第1排水管34が接続される。このため、沸き上げ運転が実行される毎に、温度の高い膨張水が第5水路78の第2部分78bを流れることになる。ここで、本実施形態では、第5水路78の第2部分78bの底面Fを水平面に対して所定角度だけ傾斜させることで、第5水路78内で水が凍結しにくくなっているため、第5水路78の第2部分78bを膨張水が流れても、配管継手70の劣化の進行が促進されるおそれを低減することができる。
【0081】
(5−4)
本実施形態では、第5水路78の第2部分78bの底面Fは、排出部72側が低くなるように水平面に対して2.5度だけ傾斜している。このため、例えば、貯湯ユニット10の現地施工時に、ケーシング13の底板13gが水平に設置されていなくても、第5水路78内に水が溜まるおそれを低減することができている。
【0082】
(5−5)
本実施形態では、中間部73の大部分が底板13gと接触しないように、接触部73aが設けられている。このように、底板13gと配管継手70との接触面積を減らすことで、排水路内での水の凍結を抑制することができている。
【0083】
(6)変形例
(6−1)変形例A
上記実施形態では、中間部73の大部分が底板13gと接触しないように、接触部73aが設けられている。これに加えて、底板13gと接触部73aとの間に、シール材が配置されていてもよい。
【0084】
(6−2)変形例B
上記実施形態では、第1ケーシング70a及び第2ケーシング70bが、同じ素材で構成されている。これに代えて、少なくとも第2ケーシングが凍結し難い素材で構成されていてもよい。
【0085】
(6−3)変形例C
図15は、第2ケーシング170bの斜視図である。図16(a)は、長手方向に切断した配管継手170の概略縦断面図である。図16(b)は、図15のXVI-XVI断面に相当する第2ケーシング170bの縦断面図である。なお、図16(a)では、上記実施形態の第1ケーシング70aに含まれる構成については、上記実施形態と同様の構成であるため、上記実施形態と同様の符号を付している。
【0086】
上記実施形態では、第5水路78は、配管継手70の長手方向に延びており、第5水路78の第1部分78aは、第5水路78の長手方向端部に位置している。そして、第2部分78bの底面Fは、排出部72側が、すなわち、第1部分78a側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。この配管継手70では、第5水路78の第2部分78bの底面Fが、第1部分78a側が低くなるように第5水路78の長手方向に沿って傾斜していることで、第5水路78における水の流れ方向が、第5水路78の長手方向と同一の方向になっている。このため、第1水路75bや第2水路76bから流れてきた膨張水又は湯水は、第5水路78の第2部分78bを第5水路78の長手方向(流れ方向)に沿って流れ、第1部分78aや排出部72に至り、排水口74から排出される。このように、上記実施形態の配管継手70では、第5水路78の第2部分78bの底面Fが、第1部分78a側が低くなるように第5水路78の長手方向に沿って傾斜していることで、第5水路78の第2部分78bを流れる膨張水又は湯水が排水口74に向かって流れやすくなり、第5水路78内に水が溜まりにくくなっている。
【0087】
これに加えて、第5水路内に水が溜まるおそれをさらに低減するために、第5水路の第2部分の底面が、さらに所定方向に傾斜していてもよい。
【0088】
例えば、第5水路の第2部分の底面が、排出部(排水口)に向かって下方に傾斜するようにすり鉢状に形成されていてもよい。その一例として、例えば、図15及び図16に示すように、第5水路178の第2部分178bの底面Fが、排水口174から排出される水の流れる流れ方向Xに沿って低くなるように傾斜しており、かつ、流れ方向Xに交差する方向の中央部F1側が端部F2側よりも低くなるように傾斜していてもよい。
【0089】
第5水路178において排水口174と対向する第1部分178aは、図15及び図16(a)に示すように、第5水路178の長手方向端部178cに位置している。
【0090】
そして、第5水路178の第2部分178bの底面Fは、図16(a)に示すように、第1部分178aに近い部分、すなわち、排出部172(排水口174)に近い部分が、第1部分178aから遠い部分、すなわち、排出部172(排水口174)から遠い部分よりも低くなるように、水平面に対して所定角度だけ傾斜している。よって、第5水路178の長手方向と、第5水路178における水の流れ方向Xとは、同一の方向になっている。すなわち、第5水路178の第2部分178bの底面Fは、排水口174から排出される水の流れ方向Xに沿って低くなるように傾斜している。
【0091】
さらに、第5水路178の第2部分178bの底面Fは、図16(b)に示すように、第5水路178の長手方向に、すなわち、図15に示す流れ方向Xに交差する方向の中央部F1側が両端部F2,F2側よりも低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している。このため、第5水路178の第2部分178bの底面Fは、図16(b)に示すように、両端部F2,F2側が中央部F1側よりも肉厚になっている。
【0092】
このように、第5水路178の第2部分178bの底面Fが、排水口174から排出される水の流れる流れ方向Xに沿って低くなるように傾斜しており、かつ、流れ方向Xに交差する方向の中央部F1側が両端部F2,F2側よりも低くなるように傾斜していることで、例えば、第1水路75bや第2水路76bから端部F2に膨張水又は湯水が滴下した場合に、滴下した膨張水又は湯水が、端部F2から中央部F1に向かって流れやすくなっている。このため、上記実施形態の配管継手70よりも、さらに、第5水路178の第2部分178bを流れる膨張水又は湯水が排水口174に向かって流れやすくなり、第5水路178内に水が溜まりに難くなる。この結果、第5水路178内で水が凍結するおそれを低減することができるため、第5水路178内で氷が発生したり、第5水路178内で氷が成長するという現象が発生したりするおそれを低減することができる。
【0093】
これによって、第5水路178が閉塞するおそれを低減することができる。
【0094】
また、第5水路178の第2部分178bの底面Fが、排水口174から排出される水の流れる流れ方向Xに沿って低くなるように傾斜しており、かつ、流れ方向Xに交差する方向の中央部F1側が両端部F2,F2側よりも低くなるように傾斜しているため、例えば、貯湯ユニットの現地施工時に、ケーシングの底板が水平に設置されなかった場合に、上記実施形態の配管継手70よりも、第5水路178内に水が溜まるおそれをさらに低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、導水路が閉塞するおそれを低減することができ、かつ、劣化するおそれを低減することができる排水管継手の発明であり、室外に設置される機器への適用が有効である。
【符号の説明】
【0096】
11 貯湯タンク
31 熱源往き管(水配管)
34 第1排水管(排水管/第1配管)
53b 第2供給管(水配管)
53c 第2排水管(排水管/第2配管)
70 配管継手(排水管継手)
72 排出部
73 中間部
74 排水口(排出口)
75 第1受入部
76 第2受入部
77 第3受入部(第2受入部)
78b 第2部分(導水路)
80 排出配管(排水管/第2配管)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0097】
【特許文献1】特開2010−2061号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯湯タンク(11)又は前記貯湯タンクから延びる水配管(31,53b)からの排水の流れる排水管(34,53c,80)が接続される排水管継手であって、
前記排水管を流れる水を受け入れる第1受入部(75)と、
前記第1受入部から受け入れた水を外部に排出するための排出口(74)が形成されている排出部(72)と、
前記第1受入部と前記排出部との間に介在し、略水平方向に延びる中間部(73)と、
を備え、
前記中間部は、前記排出口から排出される水の流れる導水路(78b)を有しており、
前記導水路の底面(F)は、前記排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している、
排水管継手(70)。
【請求項2】
前記第1受入部は、前記排水管の第1配管(34)が接続されており、
前記第1配管とは別の前記排水管の第2配管(53c,80)を流れる水を受け入れる第2受入部(76,77)を更に備える、
請求項1に記載の排水管継手。
【請求項3】
前記第1受入部は、前記排出部に対向しないように配置されている、
請求項2に記載の排水管継手。
【請求項4】
前記第1受入部は、前記貯湯タンク内の水が加熱される時に発生する膨張水を受け入れる、
請求項1から3のいずれか1項に記載の排水管継手。
【請求項5】
前記所定角度は、1度以上4度以下である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の排水管継手。
【請求項6】
前記導水路の底面は、前記排出口から排出される水の流れる流れ方向に沿って低くなるように傾斜しており、かつ、前記流れ方向に交差する方向の中央部側が端部側よりも低くなるように傾斜している、
請求項1から5のいずれか1項に記載の排水管継手。
【請求項1】
貯湯タンク(11)又は前記貯湯タンクから延びる水配管(31,53b)からの排水の流れる排水管(34,53c,80)が接続される排水管継手であって、
前記排水管を流れる水を受け入れる第1受入部(75)と、
前記第1受入部から受け入れた水を外部に排出するための排出口(74)が形成されている排出部(72)と、
前記第1受入部と前記排出部との間に介在し、略水平方向に延びる中間部(73)と、
を備え、
前記中間部は、前記排出口から排出される水の流れる導水路(78b)を有しており、
前記導水路の底面(F)は、前記排出部側が低くなるように水平面に対して所定角度だけ傾斜している、
排水管継手(70)。
【請求項2】
前記第1受入部は、前記排水管の第1配管(34)が接続されており、
前記第1配管とは別の前記排水管の第2配管(53c,80)を流れる水を受け入れる第2受入部(76,77)を更に備える、
請求項1に記載の排水管継手。
【請求項3】
前記第1受入部は、前記排出部に対向しないように配置されている、
請求項2に記載の排水管継手。
【請求項4】
前記第1受入部は、前記貯湯タンク内の水が加熱される時に発生する膨張水を受け入れる、
請求項1から3のいずれか1項に記載の排水管継手。
【請求項5】
前記所定角度は、1度以上4度以下である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の排水管継手。
【請求項6】
前記導水路の底面は、前記排出口から排出される水の流れる流れ方向に沿って低くなるように傾斜しており、かつ、前記流れ方向に交差する方向の中央部側が端部側よりも低くなるように傾斜している、
請求項1から5のいずれか1項に記載の排水管継手。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−149506(P2012−149506A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−279499(P2011−279499)
【出願日】平成23年12月21日(2011.12.21)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月21日(2011.12.21)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]