説明

排紙機構及び排紙機構を備える双方向給紙システム

【課題】記録媒体の損傷と座屈を防ぎ、システムの記録媒体スループットを低下させない排紙機構を提供する。
【解決手段】排紙装置は、アーク部と平面部からなるD字型の断面を有し、選択的な方向に回転自由な排紙ローラーと、前記排紙ローラーに相対する位置に設けられる挟持部材とを含む。前記挟持部材と排紙ローラーのアーク部は記録媒体を挟持して搬送する。前記挟持部材と排紙ローラーの平面部からなる間隙は記録媒体に通過させるのに十分に大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は排紙機構及び排紙機構を備える給紙システムに関し、具体的には、双方向給紙システムの排紙機構と、この排紙機構を備える双方向給紙システム排紙装置に関する。
【背景技術】
【0002】
記録媒体が長すぎると、オーバーラップが発生しやすい。印刷またはスキャン対象の記録媒体が2つのローラーからなる排紙ローラーセットで給送端と後端がオーバーラップすれば、記録媒体が止まったり詰まったりして、印刷・スキャンの品質はそれによって低下する。
【0003】
図1aを参照する。アメリカ合衆国特許US6307614B1では記録媒体のスキャン方法を開示している。両面スキャン時、記録媒体の第二面の給送端がローラー52、54に到達するとき、両ローラーの回転方向により給送端がローラー間の間隙(ニップ)に暫く進入できないので、記録媒体はそれによって湾曲する。図1bを参照する。記録媒体の給送端の推進力が記録媒体とローラーの間の摩擦力に打ち勝ち、ローラーを逆転させ給送端を間隙に持ち込ませる。
【0004】
しかし、このような設計には以下の問題がある。
【0005】
第二面に画像を形成した記録媒体の給送端がローラー間の間隙に進入するときに停止するので、システムの記録媒体スループットはそれによって低下する。
【0006】
画像を形成しようとする記録媒体(特にスキャン対象の記録媒体)は一般に使用されたもので表面が整っていないので、その給送端が回転方向が逆である2つのローラーの間に入ると、記録媒体が詰まりやすい。
【0007】
記録媒体はローラー52、54の間隙に進入するときに必ず湾曲するので、画像形成領域での記録媒体の進行速度に影響し、画像品質が低下する。
【0008】
記録媒体がローラー52、54の間隙に進入するとき、上方の記録媒体の進行方向は下方の記録媒体と反対で、排紙ローラーの回転方向とでも反対であるので、上方の記録媒体は引きずられるようになって損傷しやすく、システムのねじりモーメントが増加する。
【0009】
前掲問題を解決するために、図1cに示すように、アメリカ合衆国特許US6493060B2では、排紙機構の中で移動可能な従動ローラーを開示している。同特許によれば、両面スキャン時、記録媒体の第二面の給送端がローラー62に進入する前に、高負荷ソレノイドで従動ローラーの弾力に打ち勝ち、ローラー間に間隙を形成して、記録媒体の給送端を停滞なく湾曲せずにローラーセットを通過させる。半面、高価な高負荷ソレノイドを使用するのみならず、従動ローラーを移動させるためには持ち上げ機構を設けなければならない。
【0010】
また、ローラーが瞬間接触する力は記録媒体の表面に噛合による痕跡を残しやすく、記録媒体の完全性を損なうおそれがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、記録媒体の損傷と座屈を防ぎ、システムの記録媒体スループットを低下させない排紙機構を提供することを主な課題とする。本発明では、排紙ローラーの従動ローラーを上下に移動させる必要がなく、それを実現するための持ち上げ機構も設置する必要がない。また、ローラーの噛合による痕跡を残さず、記録媒体の完全性を守ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の目的を達成するために、本発明では以下の技術を採用する。排紙装置は、アーク部と平面部からなるD字型の断面を有し、選択的な方向に回転自由な排紙ローラーと、前記排紙ローラーに相対する位置に設けられる挟持部材とを含む。前記挟持部材と排紙ローラーのアーク部は記録媒体を挟持して搬送する。前記挟持部材と排紙ローラーの平面部からなる間隙は記録媒体に通過させるのに十分に大きい。
【0013】
本発明の他の目的は、前記排紙機構を備える双方向給紙システムを提供することにある。
前述の目的を達成するために、本発明では以下の技術を採用する。双方向給紙システムは、記録媒体が給紙ローラーを通して給紙経路からスキャン領域に進入し、スキャンユニットによってスキャンされるような給紙ローラーと、前記記録媒体が送紙ローラーを通してスキャン領域から排出され、排紙経路に進入するような送紙ローラーと、前記スキャン領域から排出された記録媒体が回送ローラーを経由して回送経路を通過し、再びスキャン領域に進入するような回送ローラーと、前記記録媒体が排紙経路を通して排紙機構に進入するような排紙機構とを含む。前記排紙機構は、アーク部と平面部からなるD字型の断面を有し、選択的な方向に回転自由な排紙ローラーと、前記排紙ローラーに相対する位置に設けられる挟持部材とを含む。前記排紙ローラーが正転するとき、そのアーク部と挟持部材は記録媒体を挟んで排出し、前記排紙ローラーが逆転するとき、そのアーク部と挟持部材は排出された記録媒体を挟んで回送経路へ搬送してスキャンを行い、前記挟持部材と排紙ローラーの平面部からなる間隙は記録媒体に通過させるのに十分に大きい。
【0014】
本発明は記録媒体に対して両面走査を行う場合、第二面走査時に同一の記録媒体の給送端と後端の衝突を回避し、記録媒体の詰まりを改善する。なお、本発明では記録媒体の給送に停滞がないので、より良好なスループットが得られる。本発明はD字型ローラーの回転方向と時間を制御することで、記録媒体の間隙通過時とオーバーラップ時に求められる要求を満足させ、ローラー間の記録媒体に座屈を生じさせず、スキャン品質の低下問題を解決する。このような排紙機構を利用した双方向給紙システムはコンパクトで長い記録媒体の使用が可能であり、従来の技術の問題は発生しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
かかる装置の特徴を詳述するために、具体的な実施例を挙げ、図を参照にして以下に説明する。
【0016】
本発明を詳述する前に、注意すべきは、後述では類似した素子に同じ番号をつけている。
【0017】
本発明の内容、特長、及び機能は、図示と合わせて後掲実施例を参照すれば理解することができる。
【0018】
本発明を詳述する前に、注意すべきは、後述では類似した素子に同じ番号をつけている。
【0019】
図2では本発明の実施例1を開示する。図2を参照する。本実施例では双方向給紙システム100を開示している。双方向給紙システム100は給紙経路1と、排紙経路2と、回送経路4とを備える。給紙経路1と排紙経路2の間にスキャンユニット105が設けられ、排紙経路2の後端には排紙機構3が設けられている。回送経路4は一端が排紙機構と連結され、他端が給紙経路1に連結されている。
【0020】
図2を引き続き参照する。給紙経路1にはピックアップローラー101、分離ローラー102と、第一給紙ローラー103と、第二給紙ローラー104が設けられ、第二ローラー104の下流にはスキャンユニット105が設けられている。排紙経路2には送紙ローラー108が設けられている。送紙ローラー108は従動ローラーである。回送経路4には回送ローラー107が設けられている。回送ローラー107も従動ローラーである送紙ローラー108、回送ローラー107と同時に噛合するのは中間ローラー106である。中間ローラー106は能動ローラーであって、送紙ローラー108と噛合して記録媒体をスキャン領域から排出し、回送ローラー107と噛合して排出された記録媒体を回送し、回送経路4を経由して給紙経路1に進入させ、スキャン領域に送ってスキャンに備える。中間ローラー106は共用ローラーである。もっとも、中間ローラー106を独立した2つの能動ローラーで置き換え、送紙ローラー108、回送ローラー107と噛合させることもできる。しかし、共用ローラーとして中間ローラー106を利用することは、伝動軸とローラーの数量を減らし、給紙システムのコンパクトさを向上させることができる。
【0021】
排紙経路2の後端には排紙ローラー109(能動ローラー)と、それと噛合できる挟持部材(pinch member)が設けられている。本実施例では、挟持部材は排紙従動ローラー110である。排紙ローラー109は、アーク部と平面部からなるD字型の断面を有する構造である。断面がD字型を呈する排紙ローラー109はアーク部aと平面部bを備え、閉鎖的な構造を形成する。第二給紙ローラー104とスキャンユニット105の間にはセンサー111が設けられている。また、低負荷小型モーターまたは簡易型制動装置で排紙ローラー109の回転/停止を制御し、更に簡易型センサーで排紙ローラー109の回転位置をシステムに通報することが可能である。これらはいずれも当業者に周知のため、ここで説明を省略する。後掲排紙ローラー109の回転/停止に関する記述では小型モーター、簡易型制動装置、及びセンサーに言及しない。
【0022】
図3aを参照する。ピックアップローラー101は記録媒体Pを給紙トレイ(図示せず)から取り出し、分離ローラー102は記録媒体Pを1枚ずつ搬送する。その後、記録媒体Pは第一給紙ローラー103と第二給紙ローラー104により給送され、スキャン領域を通過し、スキャンユニット105により画像が形成される。次に、中間ローラー106と送紙ローラー108は記録媒体Pを挟持して排紙ローラー109と排紙従動ローラー110の間に送り込む。この場合、排紙ローラー109の平面部bは下に向いて排紙従動ローラー110と間隙を形成するので、記録媒体Pの給送端が排紙ローラー109と排紙従動ローラー110の間を通過するときは阻まれない。
【0023】
図3bを参照する。記録媒体の後端がセンサー11を離れるとき、システムは一定の時間を定める。この一定の時間が経った後、排紙ローラー109は左回りに回転する。記録媒体の後端が中間ローラー106と送紙ローラー108の間隙を離れる前に、排紙ローラー109のアーク部aは記録媒体に接触して従動ローラー110と間隙を形成し、記録媒体Pを搬送する。ここでは左回り回転を正方向回転とする。
【0024】
注意すべきは、排紙ローラー109のアーク部の長さは、送紙ローラー108と中間ローラー106の間隙dから排紙ローラー109と排紙従動ローラー110の間隙eまでの距離より大きいので、排紙ローラー109と排紙従動ローラー110で記録媒体Pを挟持し、それを安定して搬送することができる。
【0025】
図3cを参照する。最後に、排紙能動ローラー109と排紙従動ローラー110は処理済みの記録媒体を排紙トレイに送出し、片面画像形成を完成させる。
【0026】
図4aを参照する。ピックアップローラー101は記録媒体Pを給紙トレイ(図示せず)から取り出し、分離ローラー102は記録媒体Pを1枚ずつ搬送する。その後、記録媒体Pは第一給紙ローラー103と第二給紙ローラー104により給送され、スキャン領域を通過し、スキャンユニット105により画像が形成される。次に、中間ローラー106と送紙ローラー108は記録媒体Pを挟持して排紙ローラー109と排紙従動ローラー110の間に送り込む。この場合、排紙ローラー109の平面部bは下に向いて排紙従動ローラー110と間隙を形成するので、記録媒体Pの給送端が排紙ローラー109と排紙従動ローラー110の間を通過するときは阻まれない。
【0027】
図4bを参照する。記録媒体の後端がセンサー11を離れるとき、システムは一定の時間を定める。この一定の時間が経った後、排紙ローラー109は左回りに回転する。記録媒体の後端が中間ローラー106と送紙ローラー108の間隙を離れる前に、排紙ローラー109のアーク部aは記録媒体に接触して従動ローラー110と間隙を形成し、記録媒体Pを搬送する。
【0028】
注意すべきは、排紙ローラー109のアーク部の長さは、送紙ローラー108と中間ローラー106の間隙dから排紙ローラー109と排紙従動ローラー110の間隙eまでの距離より大きいので、排紙ローラー109と排紙従動ローラー110で記録媒体Pを挟持し、それを安定して搬送することができる。
【0029】
ここでは左回り回転を正方向回転とし、右回り回転を逆方向回転とする。
【0030】
図4cを参照する。システムにより設定された時間が経った後、処理済みの記録媒体の後端が排紙ローラー109と排紙従動ローラー110から離れる前に、排紙ローラー109は逆転する。この場合、本来の記録媒体は後端が現在の記録媒体の給送端となって、上方の第二面搬送経路を沿って進み、第二面への画像形成に備える。
【0031】
注意すべきは、排紙ローラー109のアーク部の長さは、回送ローラー107と中間ローラー106の間隙cから排紙ローラー109と排紙従動ローラー110の間隙eまでの距離より大きいので、排紙ローラー109と排紙従動ローラー110は記録媒体Pを回送ローラー107と中間ローラー106の間隙cに安定して搬送することができる。
【0032】
図4dを参照する。記録媒体の給送端は中間ローラー106と回送ローラー107により挟持搬送される。この場合、排紙ローラー109は右回りに回転して排紙従動ローラー110とともに記録媒体Pを回送する。排紙ローラー109は、平面部が下に向いて従動ローラーと間隙を形成した後に回転しなくなる。
【0033】
図4eを参照する。排紙ローラー109が回転を止めている。記録媒体の給送端は中間ローラー106と回送ローラー107により挟持され回送経路に沿って搬送されてから、第一給紙ローラー103と第二給紙ローラー104により挟持され給送される。記録媒体の給送端はスキャンユニット105を通過し、中間ローラー106と送紙ローラー108を経て排紙ローラー109と排紙従動ローラー110のところに到達する。双方向給紙システムがコンパクトで、画像形成対象の記録媒体が長い場合では、記録媒体は排紙ローラーセット(すなわち排紙ローラー109と排紙従動ローラー110からなるセット)のところでオーバーラップする。しかし、このとき排紙ローラーセットの間には間隙が形成されているので、記録媒体の先端は排紙ローラーセットに通過するときに停滞なく進むことができ、座屈が発生しない。
【0034】
図4fを参照する。記録媒体の給送端は排紙トレイ(図示せず)に入る。記録媒体Pの後端がセンサー111を離れ、システムにより設定された時間が経過した後に、前述の単方向給紙と同じように、排紙ローラー109は左回りに回転する。記録媒体Pの後端が第二給紙ローラー104の間隙から離れる前に、排紙ローラー109のアーク部aは記録媒体と接触して排紙従動ローラー110と間隙を形成し、記録媒体を排紙トレイに送出して排紙トレイに積載する。
【0035】
注意すべきは、中間ローラー106を独立した2つの能動ローラーで置き換えた場合、排紙ローラー109のアーク部の長さは、回送ローラー107とそれに噛合する能動ローラーとの間隙から排紙ローラー109とそれに噛合する能動ローラーとの間隙eまでの距離より大きく、排紙ローラー109のアーク部の長さは、送紙ローラー108とそれに噛合する能動ローラーとの間隙から排紙ローラー109と排紙従動ローラー110との間隙eまでの距離より大きい。
【0036】
図5では本発明の実施例2を示している。図5を参照する。実施例2は前掲実施例1と基本的に同じであるが、両者の相違点は、実施例2の排紙ローラー109が平面板113と噛合していることにある。実施例2による記録媒体の搬送方式は前掲実施例1と実質的に同じである。注意すべきは、排紙ローラー109で記録媒体を送り出すのを容易にするために、平面板113と記録媒体の間の摩擦係数はアーク部aと記録媒体の間の摩擦係数より小さい。
【0037】
図6では本発明の実施例3を示している。図6を参照する。実施例3は前掲実施例2と基本的に同じであるが、両者の相違点は、実施例3では排紙ローラー109と噛合する平面板113にバネ114を設置し、バネ114の弾力で平面板113の高さを自動的に補償することにある。実施例3による記録媒体の搬送方式は前掲実施例1と実施例2と実質的に同じである。注意すべきは、排紙ローラー109で記録媒体を送り出すのを容易にするために、平面板113と記録媒体の間の摩擦係数はアーク部aと記録媒体の間の摩擦係数より小さい。
【0038】
注意すべきは、前掲実施例2と実施例3では、記録媒体Pは排紙ローラー109から送出される。
【0039】
図7では本発明の実施例4を示している。図7を参照する。実施例4は前掲実施例1と基本的に同じであるが、両者の相違点は、実施例4では中間ローラー106と回送ローラー107との噛合、及び中間ローラー106と送紙ローラー108との噛合の代わりにそれぞれ第一ペーパーウェイト121と第二ペーパーウェイト122を利用することにある。すなわち回送経路4と排紙経路2にそれぞれ第一ペーパーウェイト121と第二ペーパーウェイト122を設置することである。なお、センサー111は第一給紙ローラー103と第二給紙ローラー104の間、スキャンユニット105の上流に設けられている。実施例4による記録媒体の搬送方式は前掲実施例1と実質的に同じである。第一ペーパーウェイト121は第一アーク板125とそれに連結する第一紙押えバネ127とを含み、第一紙押えバネ127は給紙システム100の筐体に連結されている。同じく、第二ペーパーウェイト122は第二アーク板126とそれに連結する第二紙押えバネ128とを含み、第二紙押えバネ128は給紙システム100の筐体(図示せず)に連結されている。
【0040】
注意すべきは、単方向給紙時、すなわち記録媒体の第一面の画像を処理するときは、実施例4による給紙システム100の第二ペーパーウェイト122で記録媒体の傾きを防止する。双方向給紙時、すなわち記録媒体の第二面の画像を処理するときは、給紙システム100の第一ペーパーウェイト121で回送時の記録媒体の傾きを防止する。
【0041】
注意すべきは、記録媒体Pのスキャン・搬送の安定性を確保するために、アーク部aの長さは、第二給紙ローラー104の間隙fからスキャンユニット105がスキャン領域に対応する位置gまでの距離より大きい。記録媒体Pの後端が第二給紙ローラー104の間隙fに入ると、排紙ローラー109と排紙従動ローラー110は回転し始め、記録媒体Pの給送単を挟持して搬送する。記録媒体Pの後端もスキャンの対象に含まれるので、記録媒体Pのスキャン・搬送の安定性の確保は重要である。
【0042】
前記排紙機構を利用すれば、双方向給紙システムをコンパクトにするのみならず、長めの記録媒体を利用しても可能である。従来の問題はそれにより解決される。
【0043】
前記記録媒体Pは紙、被印刷物、書類など画像を記録できるものである。
【0044】
注意すべきは、前掲図3〜図4の破線は記録媒体が通過したか未だに通過していない経路を示し、実線は記録媒体が現在通過中の経路を示す。
【0045】
以上は本発明に好ましい実施例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。よって、当業者のなし得る修正、もしくは変更であって、本発明の精神の下においてなされ、本発明に対して均等の効果を有するものは、いずれも本発明の特許請求の範囲に属するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1a】従来の技術を表す説明図である。
【図1b】従来の技術を表す説明図である。
【図1c】従来の技術を表す説明図である。
【図2】本発明の実施例1を表す説明図である。
【図3a】本発明の実施例1による単方向給紙経路を表す説明図である。
【図3b】本発明の実施例1による単方向給紙経路を表す説明図である。
【図3c】本発明の実施例1による単方向給紙経路を表す説明図である。
【図4a】本発明の実施例1による双方向給紙経路を表す説明図である。
【図4b】本発明の実施例1による双方向給紙経路を表す説明図である。
【図4c】本発明の実施例1による双方向給紙経路を表す説明図である。
【図4d】本発明の実施例1による双方向給紙経路を表す説明図である。
【図4e】本発明の実施例1による双方向給紙経路を表す説明図である。
【図4f】本発明の実施例1による双方向給紙経路を表す説明図である。
【図5】本発明の実施例2を表す説明図である。
【図6】本発明の実施例3を表す説明図である。
【図7】本発明の実施例4を表す説明図である。
【符号の説明】
【0047】
1 紙経路
2 排紙経路
3 排紙機構
4 回送経路
100 双方向給紙システム
101 ピックアップローラー
102 分離ローラー
103 第一給紙ローラー
104 第二給紙ローラー
105 スキャンユニット
106 中間ローラー
107 回送ローラー
108 送紙ローラー
109 排紙ローラー
110 排紙従動ローラー
111 センサー
113 平面板
114 バネ
121 第一ペーパーウェイト
122 第二ペーパーウェイト
125 第一アーク板
126 第二アーク板
127 第一紙押えバネ
128 第二紙押えバネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排紙装置であって、
アーク部と平面部からなるD字型の断面を有し、選択的な方向に回転自由な排紙ローラーと、
前記排紙ローラーに相対する位置に設けられる挟持部材とを含み、
前記挟持部材と排紙ローラーのアーク部は記録媒体を挟持して搬送し、前記挟持部材と排紙ローラーの平面部からなる間隙は記録媒体に通過させるのに十分に大きい、排紙装置。
【請求項2】
前記挟持部材は従動ローラーである、請求項1に記載の排紙装置。
【請求項3】
前記挟持部材は平面板である、請求項1に記載の排紙装置。
【請求項4】
前記平面板には平面板の位置を自動的に補正する弾性部材が連結されている、請求項3に記載の排紙装置。
【請求項5】
前記平面板と記録媒体の間の摩擦係数は、前記アーク部と記録媒体の間の摩擦係数より小さい、請求項3または請求項4のいずれかに記載の排紙装置。
【請求項6】
前記排紙機構には更に、排紙ローラーの回転方向を検出するためのセンサーが設けられている、請求項1に記載の排紙装置。
【請求項7】
双方向給紙システムであって、
記録媒体が給紙ローラーを通して給紙経路からスキャン領域に進入し、スキャンユニットによってスキャンされるような給紙ローラーと、
前記記録媒体が送紙ローラーを通してスキャン領域から排出され、排紙経路に進入するような送紙ローラーと、
前記スキャン領域から排出された記録媒体が回送ローラーを経由して回送経路を通過し、再びスキャン領域に進入するような回送ローラーと、
前記記録媒体が排紙経路を通して排紙機構に進入するような排紙機構とを含み、
前記排紙機構は、
アーク部と平面部からなるD字型の断面を有し、選択的な方向に回転自由な排紙ローラーと、
前記排紙ローラーに相対する位置に設けられる挟持部材とを含み、
前記排紙ローラーが正転するとき、そのアーク部と挟持部材は記録媒体を挟んで排出し、前記排紙ローラーが逆転するとき、そのアーク部と挟持部材は排出された記録媒体を挟んで回送経路へ搬送してスキャンを行い、前記挟持部材と排紙ローラーの平面部からなる間隙は記録媒体に通過させるのに十分に大きい、双方向給紙システム。
【請求項8】
前記回送経路と排紙経路にペーパーウェイトが設けられる、請求項7に記載の双方向給紙システム。
【請求項9】
前記アーク部の長さは、回送ローラーの間隙から排紙ローラーと挟持部材からなる間隙までの距離より大きい、請求項7に記載の双方向給紙システム。
【請求項10】
前記アーク部の長さは、送紙ローラーの間隙から排紙ローラーと挟持部材からなる間隙までの距離より大きい、請求項7に記載の双方向給紙システム。
【請求項11】
前記挟持部材は従動ローラーである、請求項7に記載の双方向給紙システム。
【請求項12】
前記挟持部材は平面板である、請求項7に記載の双方向給紙システム。
【請求項13】
前記平面板には平面板の位置を自動的に補正する弾性部材が連結されている、請求項7に記載の双方向給紙システム。
【請求項14】
前記双方向給紙システムは、スキャン領域の上流位置に設けられたセンサーを備える、請求項7に記載の双方向給紙システム。
【請求項15】
前記ペーパーウェイトはアーク板と、それに連結されるバネを備える、請求項7に記載の双方向給紙システム。
【請求項16】
前記平面板と記録媒体の間の摩擦係数は、前記アーク部と記録媒体の間の摩擦係数より小さい、請求項12または請求項13のいずれかに記載の双方向給紙システム。
【請求項17】
前記アーク部の長さは、送紙ローラーの間隙からスキャンユニットがスキャン領域に対応する位置までの距離より大きい、請求項8に記載の双方向給紙システム。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図4f】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−280400(P2009−280400A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−248905(P2008−248905)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(508107788)旭麗電子(廣州)有限公司 (21)
【出願人】(503419697)光寶科技股▲分▼有限公司 (42)
【Fターム(参考)】