接続装置
【課題】直流電源を供給可能な接続装置を提供する。
【解決手段】接続装置は、電源ケーブル4に設けられたアウトレット2と、電気機器3の筐体表面に取り付けられたインレット1とで構成される。アウトレット2は、前面に開口するコネクタ挿入用穴21の底面から前方に突出する突出部22,23と、円柱状の突出部22の側周面に設けられた嵌合溝27,28と、突出部22,23の前面に開口する端子挿入用孔24a,24b,26と、突出部22,23内に端子挿入用孔24a,24b,26に臨んで収納された刃受部材を備える。インレット1は、突出部22,23がそれぞれ挿入される嵌合穴12,13が前面に開口する嵌合部10aと、嵌合穴12の内周面に突設されて嵌合溝27,28に係入される基準リブ16及び識別リブ17と、嵌合穴12,13の内部にそれぞれ配設された電圧極用の棒状端子14a,14b及び接地極用の棒状端子15を備える。
【解決手段】接続装置は、電源ケーブル4に設けられたアウトレット2と、電気機器3の筐体表面に取り付けられたインレット1とで構成される。アウトレット2は、前面に開口するコネクタ挿入用穴21の底面から前方に突出する突出部22,23と、円柱状の突出部22の側周面に設けられた嵌合溝27,28と、突出部22,23の前面に開口する端子挿入用孔24a,24b,26と、突出部22,23内に端子挿入用孔24a,24b,26に臨んで収納された刃受部材を備える。インレット1は、突出部22,23がそれぞれ挿入される嵌合穴12,13が前面に開口する嵌合部10aと、嵌合穴12の内周面に突設されて嵌合溝27,28に係入される基準リブ16及び識別リブ17と、嵌合穴12,13の内部にそれぞれ配設された電圧極用の棒状端子14a,14b及び接地極用の棒状端子15を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アウトレットおよびインレットからなる接続装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、AC100Vの給電用として、アウトレットとインレットとで構成される接続装置が提供されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】実開昭61−127576号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記構成の接続装置は極配置がIEC規格に準拠した交流電源用(定格容量が250V、10A)のもので、インレットを備えた電気機器に交流電源しか供給することができず、例えばラジオや電話機など直流電源で動作する電気機器の場合は、電気機器に交流電源を直流に変換して動作電源を得るAC/DCコンバータを内蔵する必要があった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、直流電源を供給可能な接続装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、直流電源用の電源ケーブルに設けられたアウトレットと、電気機器の筐体表面に取り付けられてアウトレットが挿抜自在に接続されるインレットとで構成され、電源ケーブルから電気機器に直流電源を入力するための接続装置であって、アウトレットは、インレットが挿入されるコネクタ挿入用穴と、当該コネクタ挿入用穴の内側面との間に隙間を設けた状態で、コネクタ挿入用穴の底面から前方に突出する円柱状の突出部と、突出部の側周面に設けられた基準位置を示す嵌合溝と、当該突出部の前面に開口して電圧極用の棒状端子が差込接続される端子挿入用孔と、当該端子挿入用孔を通して突出部内に挿入される電圧極用の棒状端子に電気的に接続される電圧極用の刃受部材とを備えるとともに、インレットは、突出部が挿入される丸穴状の嵌合穴が前面に開口する嵌合部と、嵌合穴の内周面に突設されて嵌合溝に係入される基準リブと、嵌合穴の内部にコネクタ接続方向に沿って配置された電圧極用の棒状端子とを備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、アウトレットが、突出部とは異なる部位に設けられて接地極用の棒状端子が挿抜自在に接続される接地極用の刃受部材を備えるとともに、インレットが、嵌合部において嵌合穴の外側にコネクタ接続方向に沿って配置された接地極用の棒状端子を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2の何れか1つの発明において、インレットは、前面に嵌合部が設けられ、筐体表面の取付パネルに設けた取付孔に前面側から挿入された状態で取付パネルの背面に弾性係止する取付手段を具備したコネクタ本体と、棒状端子および各棒状端子に電気的に接続された基板接続用端子を保持してコネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックとを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、取付孔の形状および寸法は、IEC規格に極配置が準拠したACインレットを取り付けるための取付孔と同じ形状及び寸法に形成されたことを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、直流電源用の電源ケーブルに設けられたインレットと、電気機器の筐体表面に取り付けられて前記インレットが挿抜自在に接続されるアウトレットとで構成され、電気機器から電源ケーブルを介して他の機器に直流電源を入力するための接続装置であって、アウトレットは、インレットが挿入されるコネクタ挿入用穴と、当該コネクタ挿入用穴の内側面との間に隙間を設けた状態で、コネクタ挿入用穴の底面から前方に突出する円柱状の突出部と、突出部の側周面に設けられた基準位置を示す嵌合溝と、当該突出部の前面に開口して電圧極用の棒状端子が差込接続される端子挿入用孔と、当該端子挿入用孔を通して突出部内に挿入される電圧極用の棒状端子に電気的に接続される電圧極用の刃受部材とを備えるとともに、インレットは、突出部が挿入される丸穴状の嵌合穴が前面に開口する嵌合部と、嵌合穴の内周面に突設されて嵌合溝に係入される基準リブと、嵌合穴の内部にコネクタ接続方向に沿って配置された電圧極用の棒状端子とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、アウトレットが、突出部とは異なる部位に設けられて接地極用の棒状端子が挿抜自在に接続される接地極用の刃受部材を備えるとともに、インレットが、嵌合部において嵌合穴の外側にコネクタ接続方向に沿って配置された接地極用の棒状端子を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項7の発明は、請求項5又は6の何れか1つの発明において、アウトレットは、前面にコネクタ挿入用穴が開口するとともにコネクタ挿入用穴の内部に突出部が設けられ、筐体表面の取付パネルに設けた取付孔に前面側から挿入された状態で取付パネルの背面に弾性係止する取付手段を具備したコネクタ本体と、刃受部材および各刃受部材に電気的に接続された基板接続用端子を保持してコネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックとを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、取付孔の形状および寸法は、IEC規格に極配置が準拠したACアウトレットを取り付けるための取付孔と同じ形状及び寸法に形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、電気機器に設けられたインレットと、電源ケーブルに設けられたアウトレットとを用いることによって、電気機器に対して直流電源の供給が行えるという効果がある。
【0014】
請求項2の発明によれば、電気機器に設けられたアウトレットに、電源ケーブルに設けられたインレットを接続することによって、電気機器を接地することができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、コネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックには基板接続用端子が保持されているので、電気機器の取付パネルに取着されたコネクタ本体と、基板接続用端子が回路基板に接続された端子ブロックとを結合することによってインレットを組み立ててもよいし、予めコネクタ本体と端子ブロックとを結合してインレットを組み立てた状態で、このインレットを取付パネルに取り付けるとともに、端子ブロックの基板接続用端子を回路基板に接続してもよく、何れの組立方法にも対応可能であるから、組立作業がやり易い方を選択することができ、組立作業性を向上させることができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、IEC規格に準拠したACインレットを有する電気機器であれば、インレットを取り付けるために電気機器の筐体表面に設けた取付孔の寸法を変更する必要がなく、電源電圧の変更に伴う電源回路の変更のみでACインレットに替えて本発明のインレットを取り付けることができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、電気機器に設けられたアウトレットと、電源ケーブルに設けられたインレットとを用いることによって、電気機器から電源ケーブルを介して他の機器に直流電源の供給が行えるという効果がある。
【0018】
請求項6の発明によれば、電気機器に設けられたアウトレットに、電源ケーブルに設けられたインレットを接続することによって、電源機器から電源供給を受ける他の機器を接地することができる。
【0019】
請求項7の発明によれば、コネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックには基板接続用端子が保持されているので、電気機器の取付パネルに取着されたコネクタ本体と、基板接続用端子が回路基板に接続された端子ブロックとを結合することによってアウトレットを組み立ててもよいし、予めコネクタ本体と端子ブロックとを結合してアウトレットを組み立てた状態で、このアウトレットを取付パネルに取り付けるとともに、端子ブロックの基板接続用端子を回路基板に接続してもよく、何れの組立方法にも対応可能であるから、組立作業がやり易い方を選択することができ、組立作業性を向上させることができる。
【0020】
請求項8の発明によれば、IEC規格に準拠したACアウトレットを有する電気機器であれば、アウトレットを取り付けるために電気機器の筐体表面に設けた取付孔の寸法を変更する必要がなく、電源電圧の変更に伴う電源回路の変更のみでACアウトレットに替えて本発明のアウトレットを取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図9に基づいて説明する。
【0023】
本実施形態の接続装置は、図1に示すように直流電源用の電源ケーブル4の一端側に設けられたアウトレット2と、電気機器3の筐体表面に取り付けられてアウトレット2が挿抜自在に接続されるインレット1とで構成され、電源ケーブル4から電気機器3に直流のELV(特別低電圧:Extra Low Voltage)電源を供給するために用いられる。また電源ケーブル4の他端側には、アウトレットタイプの接続口を有する直流電源用のコンセント6に挿抜自在に接続されるインレット5が接続されており、電源ケーブル4の一端側のアウトレット2を電気機器3のインレット1に、他端側のインレット5をコンセント6にそれぞれ接続すると、コンセント6から電源ケーブル4を介して電気機器3に直流のELV電源が給電されるようになっている。
【0024】
インレット1は、図2(a)〜(c)に示すように、コネクタ本体1Aと、複数本の棒状端子14a,14b,15をボディ11に保持させた端子ブロック1Bとを結合して構成される。
【0025】
コネクタ本体1Aは、耐衝撃性を有する熱可塑性合成樹脂の成形品10からなり、成形品10は横長の略角筒状であって、長手方向の一側壁が半円形に湾曲しており、前後方向の中間部には前方から見た形状が矩形状の鍔部10bが突出形成されている。コネクタ本体1Aの短幅方向において対向する両側壁の後縁には組立孔10cが開口し、長手方向において対向する両側壁の後端縁には、鍔部10bに向かって斜め外側に突出する各2本の弾性係止片10dが一体に設けられている。
【0026】
コネクタ本体1Aにおいて鍔部10bよりも前側の部位は、アウトレット2に嵌合される嵌合部10aとなっている。嵌合部10aの前面には、丸穴状に凹んだ嵌合穴12が図2(a)中の左側に、角穴状に凹んだ嵌合穴13が同図中の右側にそれぞれ開口し、嵌合穴12と嵌合穴13との間を仕切る仕切り壁10eがコネクタ本体1Aと一体に設けられている。そして、丸穴状の嵌合穴12の内周面には、基準位置を示す基準リブ16と、電源の種類(直流又は交流の別、及び定格電圧)を識別するための識別リブ17とがコネクタ接続方向(図2(b)の上下方向)に沿ってそれぞれ突設されている。
【0027】
一方、端子ブロック1Bのボディ11は、耐熱性を有する熱硬化性樹脂により略直方体状に形成されており、ボディ11の両側面には組立孔10cに係合する組立爪11aが突設されている。またボディ11において、丸穴状の嵌合穴12に臨む位置に、それぞれ導電材料により丸棒状に形成された電圧極用の2本の棒状端子14a,14bを保持するとともに、角穴状の嵌合穴13に臨む位置に、導電材料により丸棒状に形成された接地極用の棒状端子15を保持しており、各棒状端子14a,14b,15はコネクタ接続方向に沿って配置されている。ここで、2本の棒状端子14a,14bは、嵌合穴12の中心位置を通り、当該中心位置と基準リブ16とを結ぶ線分に対して直交する直線上において、上記中心位置に対して対称な位置に配置されている。直流電源用のインレット1では、図3(a)に示すように基準リブ16を上側に見た時に右側に位置する棒状端子14aが正極側、左側に位置する棒状端子14bが負極側の棒状端子となっている。各棒状端子14a,14b,15の後端はコネクタ本体1Aの後面から外部に露出しており、この露出部位がプリント配線板のような回路基板に実装するための基板接続用端子18となっている。なお各棒状端子14a,14b,15は、ボディ11に設けた圧入用孔に圧入することによって、ボディ11に保持されているが、インサート成形によりボディ11と一体的に設けてもよい。
【0028】
この端子ブロック1Bをコネクタ本体1Aに組み込む際には、電圧極用の棒状端子14a,14bが嵌合穴12内に挿入されるとともに、接地極用の棒状端子15が嵌合穴13内に挿入されるようにして、コネクタ本体1Aの後部の開口から端子ブロック1Bを挿入すると、ボディ11の組立爪11aがコネクタ本体1Aの組立孔10cに係合することによって、ボディ11がコネクタ本体1Aに結合される。そして、ボディ11をコネクタ本体1Aに組み込んだ状態では、嵌合穴12,13を仕切る仕切り壁10eが、ボディ11の前面に設けた係止溝11bに係入することになり、嵌合穴12,13の間の絶縁距離を確保している。
【0029】
また嵌合穴12の内周面には、電源の種類(直流又は交流の別、及び定格電圧)に応じた位置に、コネクタ接続方向に沿って延びる誤接続防止用の識別リブ17が突設されている。図3(a)は直流のELV電源用のインレット1に設けられた識別リブ17の位置を示し、電源電圧がDC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、基準リブ16の位置を基準(0°)として左回りに120°,150°,210°,240°の位置に識別リブ17が1箇所ずつ形成されている。また図3(b)は交流のELV電源用のインレット1に設けられた識別リブ17の位置を示し、電源電圧がAC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、基準リブ16の位置を基準として左回りに30°,60°,300°,330°の位置に識別リブ17が1箇所ずつ形成されている。インレット1は以上のような構成を有しており、嵌合穴12、基準リブ16、識別リブ17及び棒状端子14a,14bの形状、寸法及び配置は、IEC規格(CEI/IEC 906−3)に準拠したSELV(安全特別低電圧:Safty Extra Low Voltage)電源用のプラグと、嵌合穴12の内周面からの基準リブ16の突出量のみが相違し、この突出量が、安全特別低電圧回路用のプラグに設けた基準リブの突出量よりも小さい寸法に設定されている。
【0030】
このインレット1は、図5に示すように電気機器3の筐体表面に取り付けられるのであるが、インレット1を電気機器3に取り付ける方法について以下に説明する。先ず、棒状端子14a,14b,15を保持したボディ11の裏面から突出する基板接続用端子18を、プリント配線板よりなる回路基板32に設けたスルーホール32aに挿入し、回路基板32の裏側に突出する基板接続用端子18を回路基板32の裏面に設けた配線パターンに半田付けすることによって、ボディ11を回路基板32に電気的且つ機械的に接続する。次に、電気機器3の筐体表面の取付パネル30に設けた取付孔31に前面側からコネクタ本体1Aを挿入すると、弾性係止片10dが取付孔31の孔縁に当接して内側に撓められる。その後、鍔部10bの背面が取付パネル30の前面に当接するまで、コネクタ本体1Aを取付孔31内に挿入すると、弾性係止片10dが取付孔31の孔縁を乗り越えて、取付パネル30の裏面に当接することになり、鍔部10bと弾性係止片10dとの間で取付パネル30が挟持されることで、コネクタ本体1Aが取付パネル30に取着される。そして、コネクタ本体1Aの後部の開口に端子ブロック1Bを挿入すると、コネクタ本体1Aの組立孔10cにボディ11の組立爪11aが結合することによって、コネクタ本体1Aと端子ブロック1Bとが結合されて、インレット1が電気機器3の取付パネル30に取り付けられる(図6参照)。
【0031】
尚、上述の説明では回路基板32に端子ブロック1Bを半田付けするとともに、コネクタ本体1Aを取付パネル30に取り付けた後、コネクタ本体1Aと端子ブロック1Bとを結合しているが、予め端子ブロック1Bとコネクタ本体1Aとを結合した状態でインレット1を取付パネル30に取り付けた後、ボディ11の後面から後方に突出する基板接続用端子18を回路基板32のスルーホール32aに挿入して、回路基板32の裏面から突出する基板接続用端子18を回路基板32の裏面の配線パターンに半田付けすることで、インレット1を電気機器3に取り付けてもよい。すなわち本実施形態のインレット1は、何れの組立方法を用いても組み立てが可能であるので、組立作業がやり易い方を選択することができ、組立作業性を向上させることができる。また図7に示すように、予めコネクタ本体1Aと端子ブロック1Bとを結合した状態でインレット1を取付パネル30に取り付けた後、ボディ11の後面から後方に突出する基板接続用端子18に、図示しない電源回路からのリード線33を結線するようにしてもよい。
【0032】
ところで、図10に示すように本実施形態のインレット1は、従来より提供されているIEC60320準拠のC14タイプ(定格容量10A、250V)のACインレット100と取付孔31の開口寸法L1,L2が同一の寸法に設定されているので、上記のACインレット100を有する電気機器3であれば、インレットを取り付けるために取付パネル30に設けた取付孔31の寸法を変更する必要がなく、電源電圧の変更に伴う電源回路の変更のみでACインレット100に替えて本実施形態のインレット1を取り付けることができる。
【0033】
次に、電気機器側のインレット1に接続されるアウトレット2について説明する。アウトレット2は、図8(a)〜(c)に示すように略直方体状であって長手方向の一側面が断面半円形に湾曲したコネクタ本体20を備え、コネクタ本体20の前面には、インレット1の嵌合部10aと前面の形状及び大きさが同じであって、嵌合部10aが挿抜自在に接続されるコネクタ挿入用穴21が開口している。コネクタ挿入用穴21の底面からは、嵌合部10a前面の嵌合穴12内に挿入される円柱状の突出部22と、嵌合部10a前面の嵌合穴13内に挿入される角柱状の突出部23とがそれぞれ前方に向かって突出形成されている。尚、角柱状の突出部23は、嵌合穴13に比べて幅寸法(図1中の上下方向寸法)が略半分に形成されている。
【0034】
そして、円柱状の突出部22の前面には、電圧極用の棒状端子14a,14bがそれぞれ挿入される端子挿入用孔24a,24bが開口し、突出部22の内側には端子挿入用孔24a,24bを通して内部に挿入される棒状端子14a,14bに電気的に接続される刃受部材25,25が収納されている。さらに突出部22の外周面には、基準リブ16が嵌合する位置決め用の嵌合溝27と、対応するインレット1の識別リブ17が嵌合する誤接続防止用の嵌合溝28とが形成されている。ここで、図9(a)は直流のELV電源用のアウトレット2に設けられた嵌合溝28の位置を示し、電源電圧がDC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、嵌合溝27の位置を基準(0°)として右回りに120°,150°,210°,240°の位置に嵌合溝28が1箇所ずつ形成されている。また、図9(b)は交流のELV電源用のアウトレット2に設けられた嵌合溝28の位置を示し、電源電圧がAC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、嵌合溝27の位置を基準(0°)として右回りに30°,60°,300°,330°の位置に嵌合溝28が1箇所ずつ形成されている。アウトレット2は以上のような構成を有しており、突出部22、嵌合溝27,28及び端子挿入用孔24a,24bの形状、寸法及び配置は、IEC規格(CEI/IEC 906−3)に準拠したSELV電源用のソケットと、突出部22の側周面から嵌合溝27の底面までの深さ寸法のみが相違し、この深さ寸法が、上記IEC規格に準拠したソケットの嵌合溝に比べて小さい寸法に設定されている。
【0035】
なお、図1及び図8に示すアウトレット2はDC48V用であり、嵌合溝27の位置を基準として右回りに240°の位置に嵌合溝28が形成されている。このように、アウトレット2では、突出部22の外周面において給電電圧に応じた位置に、インレット1に設けた識別リブ17が係入する嵌合溝28が形成されているので、誤接続防止手段たる識別リブ17及び嵌合溝28の位置によって、供給電圧の異なるアウトレット2がインレット1に差込接続されるのを防止することができ、電気機器3に適合した電源を供給することができる。
【0036】
また、アウトレット2に電源ケーブル4を介して接続されるインレット5は、上記のインレット1と同様の構成を有しており、インレット5のコネクタ本体51の前面には、丸穴状の嵌合穴52と角穴状の嵌合穴53とが設けられ、嵌合穴52内には2本の電圧極用の棒状端子54a,54bが、嵌合穴53内には接地極用の棒状端子55がそれぞれ配設されている。また嵌合穴52内には基準位置を示す基準リブ56と、誤接続防止用の識別リブ57とが配設されている。ここで、嵌合穴52,53、棒状端子54a,54b,55、基準リブ56及び識別リブ57の形状、寸法、並びに極配置はインレット1と同様であるので、その説明は省略する。
【0037】
また、インレット5が接続されるコンセント6は、上記のアウトレット2と同様の構成を有しており、プレート60の前面中央には、インレット5のコネクタ本体51と前面の形状及び大きさが同じであって、コネクタ本体51の前側部が挿抜自在に接続されるコネクタ挿入用穴61が開口している。コネクタ挿入用穴61の底面からは、コネクタ本体51前面の嵌合穴52内に挿入される円柱状の突出部62と、コネクタ本体51前面の嵌合穴53内に挿入される角柱状の突出部63とがそれぞれ前方に向かって突出形成されている。尚、角柱状の突出部63は、嵌合穴53に比べて幅寸法(図1中の上下方向寸法)が略半分に形成されている。
【0038】
そして、円柱状の突出部62の前面には、電圧極用の棒状端子54a,54bがそれぞれ挿入される端子挿入用孔64a,64bが開口し、突出部62の内側には端子挿入用孔64a,64bを通して内部に挿入される棒状端子54a,54bに電気的に接続される刃受部材(図示せず)が収納されている。また突出部63の前面には、接地極用の棒状端子55が挿入される端子挿入用孔67が開口し、突出部63の内には端子挿入用孔67を通して内部に挿入される棒状端子55に電気的に接続される接地極用の刃受部材(図示せず)が収納されている。ここで、突出部62,63、刃受部材、及び嵌合溝65,66の形状、大きさ、並びに極配置はアウトレット2と同様であるので、その説明は省略する。
【0039】
而して、電源ケーブル4の一端側に設けられたアウトレット2を電気機器3のインレット1に差込接続するとともに、電源ケーブル4の他端側に設けられたインレット5をコンセント6に差込接続すると、コンセント6から電源ケーブル4を介して電気機器3に直流の特別低電圧電源が供給されるのである。尚、本実施形態ではコンセント6から電源ケーブル4を介して電気機器3に直流のELV電源を供給しているが、アウトレット及びインレットの極配置を変更することによって、交流のELV電源にも対応できる。
【0040】
尚、上述の実施形態では嵌合部10aが設けられたコネクタ本体1Aと、棒状端子14a,14b,15をボディ11に保持させた端子ブロック1Bを別体とし、コネクタ本体1Aと端子ブロック1Bとを結合することでインレット1を構成しているが、図4に示すようにインレット1の本体19を、上述のコネクタ本体1Aとボディ11とが一体化されたような形状を有する樹脂成形品としてもよい。図4に示すコネクタ本体19は鍔部19bよりも前方の部位が嵌合部19aとなり、この嵌合部19aの前面には嵌合穴12,13が開口し、各嵌合穴12,13内に棒状端子14a,14b,15が配置されている。またコネクタ本体19の後端縁からは鍔部19bに向かって斜め外側に突出する弾性係止片19cが突設されている。
【0041】
また、本実施形態ではアウトレット2が接地極用の刃受部材を備えるとともに、インレット1が接地極用の棒状端子を備えているが、アウトレット2及びインレット1にそれぞれ電圧極用の刃受部材および棒状端子のみを設けるようにしてもよい。
【0042】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図11〜図13に基づいて説明する。
【0043】
本実施形態の接続装置は、図10に示すように直流電源用の電源ケーブル4の一端側に設けられたインレット5と、電気機器3の筐体表面に取り付けられてインレット5が挿抜自在に接続されるアウトレット7とで構成され、電気機器3から電源ケーブル4を介して他の電気機器(図示せず)に直流のELV電源を供給するために用いられる。また電源ケーブル4の他端側には、他の電気機器に設けられたインレット(図示せず)に挿抜自在に接続されるアウトレット2が接続されており、電源ケーブル4の一端側のインレット5を電気機器3のアウトレット7に、他端側のアウトレット2を他の電気機器のインレットにそれぞれ接続すると、電気機器3のアウトレットから電源ケーブル4を介して他の電気機器に直流のELV電源が給電されるようになっている。なお、両端にインレット5及びアウトレット2をそれぞれ備える電源ケーブル4は実施形態1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。
【0044】
アウトレット7は、図12(a)〜(c)に示すように、コネクタ本体7Aと、複数本の棒状端子を保持した端子ブロック7Bとを結合して構成される。
【0045】
コネクタ本体7Aは、耐衝撃性を有する熱可塑性合成樹脂の成形品70からなり、この成形品70は横長の略角筒状であって、長手方向の一側壁が半円形に湾曲しており、前側縁の外周からは前方から見た形状が矩形状の鍔部70bが突出形成されている。コネクタ本体7Aの短幅方向において対向する両側壁の後縁には組立孔70dを有する組立片70eが突設され、長手方向において対向する両側壁の後部からは、鍔部70bに向かって斜め外側に突出する各2本の弾性係止片70aが一体に設けられている。
【0046】
コネクタ本体7Aの前面には、インレット5のコネクタ本体51と前面の形状及び大きさが同じであって、コネクタ本体51の前側部が挿抜自在に接続されるコネクタ挿入用穴71が開口している。コネクタ挿入用穴71の底壁70cからは、コネクタ本体51前面の嵌合穴52内に挿入される円柱状の突出部72と、コネクタ本体51前面の嵌合穴53内に挿入される角柱状の突出部73とがそれぞれ前方に向かって突設されている。尚、角柱状の突出部73は、嵌合穴53に比べて幅寸法(図11中の上下方向寸法)が略半分に形成されている。
【0047】
そして、円柱状の突出部72の前面には、電圧極用の棒状端子54a,54bがそれぞれ挿入される端子挿入用孔74a,74bが開口し、突出部72の内側には端子挿入用孔74a,74bに臨んでボディ81に保持された刃受部材76がそれぞれ配置されており、端子挿入用孔74a,74bを通して内部に挿入される棒状端子54a,54bに刃受部材76が電気的に接続されるようになっている。また突出部72の外周面には、基準リブ56が嵌合する位置決め用の嵌合溝78と、対応するインレット5の識別リブ57が嵌合する誤接続防止用の嵌合溝79とが形成されている。嵌合溝79は電源の種類(直流又は交流の別、及び定格電圧)に応じた位置に形成されており、その配置は実施形態1で説明したアウトレット2の嵌合溝28と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0048】
一方、端子ブロック7Bのボディ81は、耐熱性を有する熱硬化性樹脂により略直方体状に形成されており、ボディ81の両側面にはコネクタ本体7Aに設けた組立孔70dに係合する組立爪81aが突設されている。またボディ81において、コネクタ本体7Aに設けた端子挿入用孔74a,74bにそれぞれ臨む位置には刃受部材76が保持されるとともに、端子挿入用孔75に臨む位置には刃受部材77が保持されている。尚、直流電源用のアウトレット7では、嵌合溝78を上側に見た時に左側に位置する刃受部材76が正極側、右側に位置する刃受部材76が負極側の刃受部材となっている。各刃受部材76,77の後端はボディ81の後面から後方に露出しており、この露出部位がプリント配線板に実装するための基板接続用端子80となっている。ここで、各刃受部材76,77は、ボディ81に設けた圧入用孔に圧入することによって、ボディ81と一体的に設けてもよいが、インサート成形によりボディ81と一体的に設けてもよい。
【0049】
而して端子ブロック7Bをコネクタ本体7Aに組み込む際には、2本の刃受部材76が突出部72内に挿入されるとともに、刃受部材77が突出部73内に挿入されるようにして、コネクタ本体7Aの後部の開口からボディ81を挿入すると、ボディ81の組立爪81aがコネクタ本体7Aの組立孔70dに係合することによって、端子ブロック7Bがコネクタ本体7Aに結合されるのである。
【0050】
このアウトレット7は、電気機器3の筐体表面に取り付けられるのであるが、アウトレット7を電気機器3に取り付ける方法について以下に説明する。先ず、刃受部材76,77を保持したボディ81の裏面から突出する基板接続用端子80を、プリント配線板よりなる回路基板32に設けたスルーホール32a(図5参照)に挿入し、回路基板32の裏側に突出する基板接続用端子80を回路基板32の裏面に設けた配線パターンに半田付けすることによって、ボディ81を回路基板32に電気的且つ機械的に接続する。次に、電気機器3の筐体表面の取付パネル30に設けた取付孔31(図5参照)に前面側からコネクタ本体7Aを挿入すると、弾性係止片70aが取付孔31の孔縁に当接して内側に撓められる。その後、鍔部70bの背面が取付パネル30の前面に当接するまで、コネクタ本体7Aを取付孔31内に挿入すると、弾性係止片70aが取付孔31の孔縁を乗り越えて、取付パネル30の裏面に当接することになり、鍔部70bと弾性係止片70aとの間で取付パネル30が挟持されることで、コネクタ本体7Aが取付パネル30に取着される。そして、コネクタ本体7Aの後部の開口70fにボディ81を挿入すると、コネクタ本体7Aの組立孔70dにボディ81の組立爪81aが結合することによって、コネクタ本体7Aと端子ブロック7Bとが結合されて、アウトレット7が電気機器3の取付パネル30に取り付けられる。
【0051】
尚、上述の説明では回路基板32に端子ブロック7Bを半田付けするとともに、コネクタ本体7Aを取付パネル30に取り付けた後、コネクタ本体7Aと端子ブロック7Bとを結合しているが、予め端子ブロック7Bとコネクタ本体7Aとを結合した状態でアウトレット7を取付パネル30に取り付けた後、ボディ81の後面から後方に突出する基板接続用端子80を回路基板32のスルーホール32aに挿入して、回路基板32の裏面から突出する基板接続用端子80を回路基板32の裏面の配線パターンに半田付けすることで、アウトレット7を電気機器3に取り付けてもよく、何れの組立方法を用いても組み立てが可能であるので組立作業がやり易い方を選択することができ、組立作業性を向上させることができる。また、予めコネクタ本体7Aと端子ブロック7Bとを結合した状態でアウトレット7を取付パネル30に取り付けた後、ボディ81の後面から後方に突出する基板接続用端子80に、図示しない電源回路からのリード線を結線するようにしてもよい。
【0052】
ところで、図14に示すように本実施形態のアウトレット7は、従来より提供されているIEC60320準拠のC13タイプ(定格容量10A、250V)のACアウトレット101と取付孔31の開口寸法L1,L2が同一の寸法に設定されているので、上記のACアウトレット101を有する電気機器3であれば、アウトレットを取り付けるために取付パネル30に設けた取付孔31の寸法を変更する必要がなく、電源電圧の変更に伴う電源回路の変更のみでACアウトレット101に替えて本実施形態のアウトレット7を取り付けることができる。
【0053】
而して、電源ケーブル4の一端側に設けられたインレット5を電気機器3のアウトレット7に差込接続するとともに、電源ケーブル4の他端側に設けられたアウトレット2を図示しない他の電気機器のインレットに差込接続すると、電気機器3から電源ケーブル4を介して他の電気機器へ直流の特別低電圧電源が供給されるのである。尚、本実施形態では電気機器3から電源ケーブル4を介して他の電気機器(図示せず)に直流のELV電源を供給しているが、アウトレット及びインレットの極配置を変更することによって、交流のELV電源にも対応できる。
【0054】
尚、上述の実施形態では熱可塑性合成樹脂により形成されたコネクタ本体7Aと一体に突出部72,73を設けているが、図13に示すようにコネクタ本体7Aが、耐衝撃性を有する熱可塑性合成樹脂で形成された外カバー90と、耐熱性、耐アーク性を有する熱硬化性樹脂で形成された内カバー91との2部品で構成されるようにしてもよい。内カバー91には突出部72,73が設けられており、内カバー91とボディ81とで囲まれる空間内に刃受部材76,77が収納されるので、棒状端子54a,54bを抜き差しする際にアークが発生しても、内カバー91やボディ81が破損する虞がない。
【0055】
また、本実施形態ではアウトレット7が接地極用の刃受部材を備えるとともに、インレット5が接地極用の棒状端子を備えているが、アウトレット7及びインレット5にそれぞれ電圧極用の刃受部材および棒状端子のみを設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】実施形態1の接続装置を示す概略の構成図である。
【図2】同上のインレットを示し、(a)は正面図、(b)はコネクタ本体と端子ブロックとを分離した状態の断面図、(c)は背面図である。
【図3】同上のインレットを示し、(a)(b)は識別リブの配置を説明する説明図である。
【図4】同上のインレットの別構成を示す断面図である。
【図5】同上のインレットの取付方法を説明する説明図である。
【図6】同上のインレットの取付状態を説明する説明図である。
【図7】同上のインレットの他の取付方法を説明する説明図である。
【図8】同上のアウトレットを示し、(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図である。
【図9】同上のアウトレットを示し、(a)(b)は誤接続防止用の嵌合溝の配置を説明する説明図である。
【図10】同上のインレットを取り付ける取付パネルの説明図である。
【図11】実施形態2の接続装置を示す概略の構成図である。
【図12】同上のアウトレットを示し、(a)は正面図、(b)はコネクタ本体と端子ブロックとを分離した状態の断面図、(c)は背面図である。
【図13】同上のアウトレットの別構成を示す断面図である。
【図14】同上のアウトレットを取り付ける取付パネルの説明図である。
【符号の説明】
【0057】
1 インレット
1A コネクタ本体
1B 端子ブロック
2 アウトレット
3 電気機器
4 電源ケーブル
10a 嵌合部
12,13 嵌合穴
14a,14b 電圧極用の棒状端子
15 接地極用の棒状端子
16 基準リブ
17 識別リブ
21 コネクタ挿入用穴
22,23 突出部
24a,24b,26 端子挿入用孔
25 刃受部材
27,28 嵌合溝
【技術分野】
【0001】
本発明は、アウトレットおよびインレットからなる接続装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、AC100Vの給電用として、アウトレットとインレットとで構成される接続装置が提供されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】実開昭61−127576号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記構成の接続装置は極配置がIEC規格に準拠した交流電源用(定格容量が250V、10A)のもので、インレットを備えた電気機器に交流電源しか供給することができず、例えばラジオや電話機など直流電源で動作する電気機器の場合は、電気機器に交流電源を直流に変換して動作電源を得るAC/DCコンバータを内蔵する必要があった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、直流電源を供給可能な接続装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、直流電源用の電源ケーブルに設けられたアウトレットと、電気機器の筐体表面に取り付けられてアウトレットが挿抜自在に接続されるインレットとで構成され、電源ケーブルから電気機器に直流電源を入力するための接続装置であって、アウトレットは、インレットが挿入されるコネクタ挿入用穴と、当該コネクタ挿入用穴の内側面との間に隙間を設けた状態で、コネクタ挿入用穴の底面から前方に突出する円柱状の突出部と、突出部の側周面に設けられた基準位置を示す嵌合溝と、当該突出部の前面に開口して電圧極用の棒状端子が差込接続される端子挿入用孔と、当該端子挿入用孔を通して突出部内に挿入される電圧極用の棒状端子に電気的に接続される電圧極用の刃受部材とを備えるとともに、インレットは、突出部が挿入される丸穴状の嵌合穴が前面に開口する嵌合部と、嵌合穴の内周面に突設されて嵌合溝に係入される基準リブと、嵌合穴の内部にコネクタ接続方向に沿って配置された電圧極用の棒状端子とを備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、アウトレットが、突出部とは異なる部位に設けられて接地極用の棒状端子が挿抜自在に接続される接地極用の刃受部材を備えるとともに、インレットが、嵌合部において嵌合穴の外側にコネクタ接続方向に沿って配置された接地極用の棒状端子を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2の何れか1つの発明において、インレットは、前面に嵌合部が設けられ、筐体表面の取付パネルに設けた取付孔に前面側から挿入された状態で取付パネルの背面に弾性係止する取付手段を具備したコネクタ本体と、棒状端子および各棒状端子に電気的に接続された基板接続用端子を保持してコネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックとを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、取付孔の形状および寸法は、IEC規格に極配置が準拠したACインレットを取り付けるための取付孔と同じ形状及び寸法に形成されたことを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、直流電源用の電源ケーブルに設けられたインレットと、電気機器の筐体表面に取り付けられて前記インレットが挿抜自在に接続されるアウトレットとで構成され、電気機器から電源ケーブルを介して他の機器に直流電源を入力するための接続装置であって、アウトレットは、インレットが挿入されるコネクタ挿入用穴と、当該コネクタ挿入用穴の内側面との間に隙間を設けた状態で、コネクタ挿入用穴の底面から前方に突出する円柱状の突出部と、突出部の側周面に設けられた基準位置を示す嵌合溝と、当該突出部の前面に開口して電圧極用の棒状端子が差込接続される端子挿入用孔と、当該端子挿入用孔を通して突出部内に挿入される電圧極用の棒状端子に電気的に接続される電圧極用の刃受部材とを備えるとともに、インレットは、突出部が挿入される丸穴状の嵌合穴が前面に開口する嵌合部と、嵌合穴の内周面に突設されて嵌合溝に係入される基準リブと、嵌合穴の内部にコネクタ接続方向に沿って配置された電圧極用の棒状端子とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、アウトレットが、突出部とは異なる部位に設けられて接地極用の棒状端子が挿抜自在に接続される接地極用の刃受部材を備えるとともに、インレットが、嵌合部において嵌合穴の外側にコネクタ接続方向に沿って配置された接地極用の棒状端子を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項7の発明は、請求項5又は6の何れか1つの発明において、アウトレットは、前面にコネクタ挿入用穴が開口するとともにコネクタ挿入用穴の内部に突出部が設けられ、筐体表面の取付パネルに設けた取付孔に前面側から挿入された状態で取付パネルの背面に弾性係止する取付手段を具備したコネクタ本体と、刃受部材および各刃受部材に電気的に接続された基板接続用端子を保持してコネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックとを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、取付孔の形状および寸法は、IEC規格に極配置が準拠したACアウトレットを取り付けるための取付孔と同じ形状及び寸法に形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、電気機器に設けられたインレットと、電源ケーブルに設けられたアウトレットとを用いることによって、電気機器に対して直流電源の供給が行えるという効果がある。
【0014】
請求項2の発明によれば、電気機器に設けられたアウトレットに、電源ケーブルに設けられたインレットを接続することによって、電気機器を接地することができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、コネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックには基板接続用端子が保持されているので、電気機器の取付パネルに取着されたコネクタ本体と、基板接続用端子が回路基板に接続された端子ブロックとを結合することによってインレットを組み立ててもよいし、予めコネクタ本体と端子ブロックとを結合してインレットを組み立てた状態で、このインレットを取付パネルに取り付けるとともに、端子ブロックの基板接続用端子を回路基板に接続してもよく、何れの組立方法にも対応可能であるから、組立作業がやり易い方を選択することができ、組立作業性を向上させることができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、IEC規格に準拠したACインレットを有する電気機器であれば、インレットを取り付けるために電気機器の筐体表面に設けた取付孔の寸法を変更する必要がなく、電源電圧の変更に伴う電源回路の変更のみでACインレットに替えて本発明のインレットを取り付けることができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、電気機器に設けられたアウトレットと、電源ケーブルに設けられたインレットとを用いることによって、電気機器から電源ケーブルを介して他の機器に直流電源の供給が行えるという効果がある。
【0018】
請求項6の発明によれば、電気機器に設けられたアウトレットに、電源ケーブルに設けられたインレットを接続することによって、電源機器から電源供給を受ける他の機器を接地することができる。
【0019】
請求項7の発明によれば、コネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックには基板接続用端子が保持されているので、電気機器の取付パネルに取着されたコネクタ本体と、基板接続用端子が回路基板に接続された端子ブロックとを結合することによってアウトレットを組み立ててもよいし、予めコネクタ本体と端子ブロックとを結合してアウトレットを組み立てた状態で、このアウトレットを取付パネルに取り付けるとともに、端子ブロックの基板接続用端子を回路基板に接続してもよく、何れの組立方法にも対応可能であるから、組立作業がやり易い方を選択することができ、組立作業性を向上させることができる。
【0020】
請求項8の発明によれば、IEC規格に準拠したACアウトレットを有する電気機器であれば、アウトレットを取り付けるために電気機器の筐体表面に設けた取付孔の寸法を変更する必要がなく、電源電圧の変更に伴う電源回路の変更のみでACアウトレットに替えて本発明のアウトレットを取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図9に基づいて説明する。
【0023】
本実施形態の接続装置は、図1に示すように直流電源用の電源ケーブル4の一端側に設けられたアウトレット2と、電気機器3の筐体表面に取り付けられてアウトレット2が挿抜自在に接続されるインレット1とで構成され、電源ケーブル4から電気機器3に直流のELV(特別低電圧:Extra Low Voltage)電源を供給するために用いられる。また電源ケーブル4の他端側には、アウトレットタイプの接続口を有する直流電源用のコンセント6に挿抜自在に接続されるインレット5が接続されており、電源ケーブル4の一端側のアウトレット2を電気機器3のインレット1に、他端側のインレット5をコンセント6にそれぞれ接続すると、コンセント6から電源ケーブル4を介して電気機器3に直流のELV電源が給電されるようになっている。
【0024】
インレット1は、図2(a)〜(c)に示すように、コネクタ本体1Aと、複数本の棒状端子14a,14b,15をボディ11に保持させた端子ブロック1Bとを結合して構成される。
【0025】
コネクタ本体1Aは、耐衝撃性を有する熱可塑性合成樹脂の成形品10からなり、成形品10は横長の略角筒状であって、長手方向の一側壁が半円形に湾曲しており、前後方向の中間部には前方から見た形状が矩形状の鍔部10bが突出形成されている。コネクタ本体1Aの短幅方向において対向する両側壁の後縁には組立孔10cが開口し、長手方向において対向する両側壁の後端縁には、鍔部10bに向かって斜め外側に突出する各2本の弾性係止片10dが一体に設けられている。
【0026】
コネクタ本体1Aにおいて鍔部10bよりも前側の部位は、アウトレット2に嵌合される嵌合部10aとなっている。嵌合部10aの前面には、丸穴状に凹んだ嵌合穴12が図2(a)中の左側に、角穴状に凹んだ嵌合穴13が同図中の右側にそれぞれ開口し、嵌合穴12と嵌合穴13との間を仕切る仕切り壁10eがコネクタ本体1Aと一体に設けられている。そして、丸穴状の嵌合穴12の内周面には、基準位置を示す基準リブ16と、電源の種類(直流又は交流の別、及び定格電圧)を識別するための識別リブ17とがコネクタ接続方向(図2(b)の上下方向)に沿ってそれぞれ突設されている。
【0027】
一方、端子ブロック1Bのボディ11は、耐熱性を有する熱硬化性樹脂により略直方体状に形成されており、ボディ11の両側面には組立孔10cに係合する組立爪11aが突設されている。またボディ11において、丸穴状の嵌合穴12に臨む位置に、それぞれ導電材料により丸棒状に形成された電圧極用の2本の棒状端子14a,14bを保持するとともに、角穴状の嵌合穴13に臨む位置に、導電材料により丸棒状に形成された接地極用の棒状端子15を保持しており、各棒状端子14a,14b,15はコネクタ接続方向に沿って配置されている。ここで、2本の棒状端子14a,14bは、嵌合穴12の中心位置を通り、当該中心位置と基準リブ16とを結ぶ線分に対して直交する直線上において、上記中心位置に対して対称な位置に配置されている。直流電源用のインレット1では、図3(a)に示すように基準リブ16を上側に見た時に右側に位置する棒状端子14aが正極側、左側に位置する棒状端子14bが負極側の棒状端子となっている。各棒状端子14a,14b,15の後端はコネクタ本体1Aの後面から外部に露出しており、この露出部位がプリント配線板のような回路基板に実装するための基板接続用端子18となっている。なお各棒状端子14a,14b,15は、ボディ11に設けた圧入用孔に圧入することによって、ボディ11に保持されているが、インサート成形によりボディ11と一体的に設けてもよい。
【0028】
この端子ブロック1Bをコネクタ本体1Aに組み込む際には、電圧極用の棒状端子14a,14bが嵌合穴12内に挿入されるとともに、接地極用の棒状端子15が嵌合穴13内に挿入されるようにして、コネクタ本体1Aの後部の開口から端子ブロック1Bを挿入すると、ボディ11の組立爪11aがコネクタ本体1Aの組立孔10cに係合することによって、ボディ11がコネクタ本体1Aに結合される。そして、ボディ11をコネクタ本体1Aに組み込んだ状態では、嵌合穴12,13を仕切る仕切り壁10eが、ボディ11の前面に設けた係止溝11bに係入することになり、嵌合穴12,13の間の絶縁距離を確保している。
【0029】
また嵌合穴12の内周面には、電源の種類(直流又は交流の別、及び定格電圧)に応じた位置に、コネクタ接続方向に沿って延びる誤接続防止用の識別リブ17が突設されている。図3(a)は直流のELV電源用のインレット1に設けられた識別リブ17の位置を示し、電源電圧がDC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、基準リブ16の位置を基準(0°)として左回りに120°,150°,210°,240°の位置に識別リブ17が1箇所ずつ形成されている。また図3(b)は交流のELV電源用のインレット1に設けられた識別リブ17の位置を示し、電源電圧がAC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、基準リブ16の位置を基準として左回りに30°,60°,300°,330°の位置に識別リブ17が1箇所ずつ形成されている。インレット1は以上のような構成を有しており、嵌合穴12、基準リブ16、識別リブ17及び棒状端子14a,14bの形状、寸法及び配置は、IEC規格(CEI/IEC 906−3)に準拠したSELV(安全特別低電圧:Safty Extra Low Voltage)電源用のプラグと、嵌合穴12の内周面からの基準リブ16の突出量のみが相違し、この突出量が、安全特別低電圧回路用のプラグに設けた基準リブの突出量よりも小さい寸法に設定されている。
【0030】
このインレット1は、図5に示すように電気機器3の筐体表面に取り付けられるのであるが、インレット1を電気機器3に取り付ける方法について以下に説明する。先ず、棒状端子14a,14b,15を保持したボディ11の裏面から突出する基板接続用端子18を、プリント配線板よりなる回路基板32に設けたスルーホール32aに挿入し、回路基板32の裏側に突出する基板接続用端子18を回路基板32の裏面に設けた配線パターンに半田付けすることによって、ボディ11を回路基板32に電気的且つ機械的に接続する。次に、電気機器3の筐体表面の取付パネル30に設けた取付孔31に前面側からコネクタ本体1Aを挿入すると、弾性係止片10dが取付孔31の孔縁に当接して内側に撓められる。その後、鍔部10bの背面が取付パネル30の前面に当接するまで、コネクタ本体1Aを取付孔31内に挿入すると、弾性係止片10dが取付孔31の孔縁を乗り越えて、取付パネル30の裏面に当接することになり、鍔部10bと弾性係止片10dとの間で取付パネル30が挟持されることで、コネクタ本体1Aが取付パネル30に取着される。そして、コネクタ本体1Aの後部の開口に端子ブロック1Bを挿入すると、コネクタ本体1Aの組立孔10cにボディ11の組立爪11aが結合することによって、コネクタ本体1Aと端子ブロック1Bとが結合されて、インレット1が電気機器3の取付パネル30に取り付けられる(図6参照)。
【0031】
尚、上述の説明では回路基板32に端子ブロック1Bを半田付けするとともに、コネクタ本体1Aを取付パネル30に取り付けた後、コネクタ本体1Aと端子ブロック1Bとを結合しているが、予め端子ブロック1Bとコネクタ本体1Aとを結合した状態でインレット1を取付パネル30に取り付けた後、ボディ11の後面から後方に突出する基板接続用端子18を回路基板32のスルーホール32aに挿入して、回路基板32の裏面から突出する基板接続用端子18を回路基板32の裏面の配線パターンに半田付けすることで、インレット1を電気機器3に取り付けてもよい。すなわち本実施形態のインレット1は、何れの組立方法を用いても組み立てが可能であるので、組立作業がやり易い方を選択することができ、組立作業性を向上させることができる。また図7に示すように、予めコネクタ本体1Aと端子ブロック1Bとを結合した状態でインレット1を取付パネル30に取り付けた後、ボディ11の後面から後方に突出する基板接続用端子18に、図示しない電源回路からのリード線33を結線するようにしてもよい。
【0032】
ところで、図10に示すように本実施形態のインレット1は、従来より提供されているIEC60320準拠のC14タイプ(定格容量10A、250V)のACインレット100と取付孔31の開口寸法L1,L2が同一の寸法に設定されているので、上記のACインレット100を有する電気機器3であれば、インレットを取り付けるために取付パネル30に設けた取付孔31の寸法を変更する必要がなく、電源電圧の変更に伴う電源回路の変更のみでACインレット100に替えて本実施形態のインレット1を取り付けることができる。
【0033】
次に、電気機器側のインレット1に接続されるアウトレット2について説明する。アウトレット2は、図8(a)〜(c)に示すように略直方体状であって長手方向の一側面が断面半円形に湾曲したコネクタ本体20を備え、コネクタ本体20の前面には、インレット1の嵌合部10aと前面の形状及び大きさが同じであって、嵌合部10aが挿抜自在に接続されるコネクタ挿入用穴21が開口している。コネクタ挿入用穴21の底面からは、嵌合部10a前面の嵌合穴12内に挿入される円柱状の突出部22と、嵌合部10a前面の嵌合穴13内に挿入される角柱状の突出部23とがそれぞれ前方に向かって突出形成されている。尚、角柱状の突出部23は、嵌合穴13に比べて幅寸法(図1中の上下方向寸法)が略半分に形成されている。
【0034】
そして、円柱状の突出部22の前面には、電圧極用の棒状端子14a,14bがそれぞれ挿入される端子挿入用孔24a,24bが開口し、突出部22の内側には端子挿入用孔24a,24bを通して内部に挿入される棒状端子14a,14bに電気的に接続される刃受部材25,25が収納されている。さらに突出部22の外周面には、基準リブ16が嵌合する位置決め用の嵌合溝27と、対応するインレット1の識別リブ17が嵌合する誤接続防止用の嵌合溝28とが形成されている。ここで、図9(a)は直流のELV電源用のアウトレット2に設けられた嵌合溝28の位置を示し、電源電圧がDC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、嵌合溝27の位置を基準(0°)として右回りに120°,150°,210°,240°の位置に嵌合溝28が1箇所ずつ形成されている。また、図9(b)は交流のELV電源用のアウトレット2に設けられた嵌合溝28の位置を示し、電源電圧がAC6V,12V,24V,48Vの場合、それぞれ、嵌合溝27の位置を基準(0°)として右回りに30°,60°,300°,330°の位置に嵌合溝28が1箇所ずつ形成されている。アウトレット2は以上のような構成を有しており、突出部22、嵌合溝27,28及び端子挿入用孔24a,24bの形状、寸法及び配置は、IEC規格(CEI/IEC 906−3)に準拠したSELV電源用のソケットと、突出部22の側周面から嵌合溝27の底面までの深さ寸法のみが相違し、この深さ寸法が、上記IEC規格に準拠したソケットの嵌合溝に比べて小さい寸法に設定されている。
【0035】
なお、図1及び図8に示すアウトレット2はDC48V用であり、嵌合溝27の位置を基準として右回りに240°の位置に嵌合溝28が形成されている。このように、アウトレット2では、突出部22の外周面において給電電圧に応じた位置に、インレット1に設けた識別リブ17が係入する嵌合溝28が形成されているので、誤接続防止手段たる識別リブ17及び嵌合溝28の位置によって、供給電圧の異なるアウトレット2がインレット1に差込接続されるのを防止することができ、電気機器3に適合した電源を供給することができる。
【0036】
また、アウトレット2に電源ケーブル4を介して接続されるインレット5は、上記のインレット1と同様の構成を有しており、インレット5のコネクタ本体51の前面には、丸穴状の嵌合穴52と角穴状の嵌合穴53とが設けられ、嵌合穴52内には2本の電圧極用の棒状端子54a,54bが、嵌合穴53内には接地極用の棒状端子55がそれぞれ配設されている。また嵌合穴52内には基準位置を示す基準リブ56と、誤接続防止用の識別リブ57とが配設されている。ここで、嵌合穴52,53、棒状端子54a,54b,55、基準リブ56及び識別リブ57の形状、寸法、並びに極配置はインレット1と同様であるので、その説明は省略する。
【0037】
また、インレット5が接続されるコンセント6は、上記のアウトレット2と同様の構成を有しており、プレート60の前面中央には、インレット5のコネクタ本体51と前面の形状及び大きさが同じであって、コネクタ本体51の前側部が挿抜自在に接続されるコネクタ挿入用穴61が開口している。コネクタ挿入用穴61の底面からは、コネクタ本体51前面の嵌合穴52内に挿入される円柱状の突出部62と、コネクタ本体51前面の嵌合穴53内に挿入される角柱状の突出部63とがそれぞれ前方に向かって突出形成されている。尚、角柱状の突出部63は、嵌合穴53に比べて幅寸法(図1中の上下方向寸法)が略半分に形成されている。
【0038】
そして、円柱状の突出部62の前面には、電圧極用の棒状端子54a,54bがそれぞれ挿入される端子挿入用孔64a,64bが開口し、突出部62の内側には端子挿入用孔64a,64bを通して内部に挿入される棒状端子54a,54bに電気的に接続される刃受部材(図示せず)が収納されている。また突出部63の前面には、接地極用の棒状端子55が挿入される端子挿入用孔67が開口し、突出部63の内には端子挿入用孔67を通して内部に挿入される棒状端子55に電気的に接続される接地極用の刃受部材(図示せず)が収納されている。ここで、突出部62,63、刃受部材、及び嵌合溝65,66の形状、大きさ、並びに極配置はアウトレット2と同様であるので、その説明は省略する。
【0039】
而して、電源ケーブル4の一端側に設けられたアウトレット2を電気機器3のインレット1に差込接続するとともに、電源ケーブル4の他端側に設けられたインレット5をコンセント6に差込接続すると、コンセント6から電源ケーブル4を介して電気機器3に直流の特別低電圧電源が供給されるのである。尚、本実施形態ではコンセント6から電源ケーブル4を介して電気機器3に直流のELV電源を供給しているが、アウトレット及びインレットの極配置を変更することによって、交流のELV電源にも対応できる。
【0040】
尚、上述の実施形態では嵌合部10aが設けられたコネクタ本体1Aと、棒状端子14a,14b,15をボディ11に保持させた端子ブロック1Bを別体とし、コネクタ本体1Aと端子ブロック1Bとを結合することでインレット1を構成しているが、図4に示すようにインレット1の本体19を、上述のコネクタ本体1Aとボディ11とが一体化されたような形状を有する樹脂成形品としてもよい。図4に示すコネクタ本体19は鍔部19bよりも前方の部位が嵌合部19aとなり、この嵌合部19aの前面には嵌合穴12,13が開口し、各嵌合穴12,13内に棒状端子14a,14b,15が配置されている。またコネクタ本体19の後端縁からは鍔部19bに向かって斜め外側に突出する弾性係止片19cが突設されている。
【0041】
また、本実施形態ではアウトレット2が接地極用の刃受部材を備えるとともに、インレット1が接地極用の棒状端子を備えているが、アウトレット2及びインレット1にそれぞれ電圧極用の刃受部材および棒状端子のみを設けるようにしてもよい。
【0042】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図11〜図13に基づいて説明する。
【0043】
本実施形態の接続装置は、図10に示すように直流電源用の電源ケーブル4の一端側に設けられたインレット5と、電気機器3の筐体表面に取り付けられてインレット5が挿抜自在に接続されるアウトレット7とで構成され、電気機器3から電源ケーブル4を介して他の電気機器(図示せず)に直流のELV電源を供給するために用いられる。また電源ケーブル4の他端側には、他の電気機器に設けられたインレット(図示せず)に挿抜自在に接続されるアウトレット2が接続されており、電源ケーブル4の一端側のインレット5を電気機器3のアウトレット7に、他端側のアウトレット2を他の電気機器のインレットにそれぞれ接続すると、電気機器3のアウトレットから電源ケーブル4を介して他の電気機器に直流のELV電源が給電されるようになっている。なお、両端にインレット5及びアウトレット2をそれぞれ備える電源ケーブル4は実施形態1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。
【0044】
アウトレット7は、図12(a)〜(c)に示すように、コネクタ本体7Aと、複数本の棒状端子を保持した端子ブロック7Bとを結合して構成される。
【0045】
コネクタ本体7Aは、耐衝撃性を有する熱可塑性合成樹脂の成形品70からなり、この成形品70は横長の略角筒状であって、長手方向の一側壁が半円形に湾曲しており、前側縁の外周からは前方から見た形状が矩形状の鍔部70bが突出形成されている。コネクタ本体7Aの短幅方向において対向する両側壁の後縁には組立孔70dを有する組立片70eが突設され、長手方向において対向する両側壁の後部からは、鍔部70bに向かって斜め外側に突出する各2本の弾性係止片70aが一体に設けられている。
【0046】
コネクタ本体7Aの前面には、インレット5のコネクタ本体51と前面の形状及び大きさが同じであって、コネクタ本体51の前側部が挿抜自在に接続されるコネクタ挿入用穴71が開口している。コネクタ挿入用穴71の底壁70cからは、コネクタ本体51前面の嵌合穴52内に挿入される円柱状の突出部72と、コネクタ本体51前面の嵌合穴53内に挿入される角柱状の突出部73とがそれぞれ前方に向かって突設されている。尚、角柱状の突出部73は、嵌合穴53に比べて幅寸法(図11中の上下方向寸法)が略半分に形成されている。
【0047】
そして、円柱状の突出部72の前面には、電圧極用の棒状端子54a,54bがそれぞれ挿入される端子挿入用孔74a,74bが開口し、突出部72の内側には端子挿入用孔74a,74bに臨んでボディ81に保持された刃受部材76がそれぞれ配置されており、端子挿入用孔74a,74bを通して内部に挿入される棒状端子54a,54bに刃受部材76が電気的に接続されるようになっている。また突出部72の外周面には、基準リブ56が嵌合する位置決め用の嵌合溝78と、対応するインレット5の識別リブ57が嵌合する誤接続防止用の嵌合溝79とが形成されている。嵌合溝79は電源の種類(直流又は交流の別、及び定格電圧)に応じた位置に形成されており、その配置は実施形態1で説明したアウトレット2の嵌合溝28と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0048】
一方、端子ブロック7Bのボディ81は、耐熱性を有する熱硬化性樹脂により略直方体状に形成されており、ボディ81の両側面にはコネクタ本体7Aに設けた組立孔70dに係合する組立爪81aが突設されている。またボディ81において、コネクタ本体7Aに設けた端子挿入用孔74a,74bにそれぞれ臨む位置には刃受部材76が保持されるとともに、端子挿入用孔75に臨む位置には刃受部材77が保持されている。尚、直流電源用のアウトレット7では、嵌合溝78を上側に見た時に左側に位置する刃受部材76が正極側、右側に位置する刃受部材76が負極側の刃受部材となっている。各刃受部材76,77の後端はボディ81の後面から後方に露出しており、この露出部位がプリント配線板に実装するための基板接続用端子80となっている。ここで、各刃受部材76,77は、ボディ81に設けた圧入用孔に圧入することによって、ボディ81と一体的に設けてもよいが、インサート成形によりボディ81と一体的に設けてもよい。
【0049】
而して端子ブロック7Bをコネクタ本体7Aに組み込む際には、2本の刃受部材76が突出部72内に挿入されるとともに、刃受部材77が突出部73内に挿入されるようにして、コネクタ本体7Aの後部の開口からボディ81を挿入すると、ボディ81の組立爪81aがコネクタ本体7Aの組立孔70dに係合することによって、端子ブロック7Bがコネクタ本体7Aに結合されるのである。
【0050】
このアウトレット7は、電気機器3の筐体表面に取り付けられるのであるが、アウトレット7を電気機器3に取り付ける方法について以下に説明する。先ず、刃受部材76,77を保持したボディ81の裏面から突出する基板接続用端子80を、プリント配線板よりなる回路基板32に設けたスルーホール32a(図5参照)に挿入し、回路基板32の裏側に突出する基板接続用端子80を回路基板32の裏面に設けた配線パターンに半田付けすることによって、ボディ81を回路基板32に電気的且つ機械的に接続する。次に、電気機器3の筐体表面の取付パネル30に設けた取付孔31(図5参照)に前面側からコネクタ本体7Aを挿入すると、弾性係止片70aが取付孔31の孔縁に当接して内側に撓められる。その後、鍔部70bの背面が取付パネル30の前面に当接するまで、コネクタ本体7Aを取付孔31内に挿入すると、弾性係止片70aが取付孔31の孔縁を乗り越えて、取付パネル30の裏面に当接することになり、鍔部70bと弾性係止片70aとの間で取付パネル30が挟持されることで、コネクタ本体7Aが取付パネル30に取着される。そして、コネクタ本体7Aの後部の開口70fにボディ81を挿入すると、コネクタ本体7Aの組立孔70dにボディ81の組立爪81aが結合することによって、コネクタ本体7Aと端子ブロック7Bとが結合されて、アウトレット7が電気機器3の取付パネル30に取り付けられる。
【0051】
尚、上述の説明では回路基板32に端子ブロック7Bを半田付けするとともに、コネクタ本体7Aを取付パネル30に取り付けた後、コネクタ本体7Aと端子ブロック7Bとを結合しているが、予め端子ブロック7Bとコネクタ本体7Aとを結合した状態でアウトレット7を取付パネル30に取り付けた後、ボディ81の後面から後方に突出する基板接続用端子80を回路基板32のスルーホール32aに挿入して、回路基板32の裏面から突出する基板接続用端子80を回路基板32の裏面の配線パターンに半田付けすることで、アウトレット7を電気機器3に取り付けてもよく、何れの組立方法を用いても組み立てが可能であるので組立作業がやり易い方を選択することができ、組立作業性を向上させることができる。また、予めコネクタ本体7Aと端子ブロック7Bとを結合した状態でアウトレット7を取付パネル30に取り付けた後、ボディ81の後面から後方に突出する基板接続用端子80に、図示しない電源回路からのリード線を結線するようにしてもよい。
【0052】
ところで、図14に示すように本実施形態のアウトレット7は、従来より提供されているIEC60320準拠のC13タイプ(定格容量10A、250V)のACアウトレット101と取付孔31の開口寸法L1,L2が同一の寸法に設定されているので、上記のACアウトレット101を有する電気機器3であれば、アウトレットを取り付けるために取付パネル30に設けた取付孔31の寸法を変更する必要がなく、電源電圧の変更に伴う電源回路の変更のみでACアウトレット101に替えて本実施形態のアウトレット7を取り付けることができる。
【0053】
而して、電源ケーブル4の一端側に設けられたインレット5を電気機器3のアウトレット7に差込接続するとともに、電源ケーブル4の他端側に設けられたアウトレット2を図示しない他の電気機器のインレットに差込接続すると、電気機器3から電源ケーブル4を介して他の電気機器へ直流の特別低電圧電源が供給されるのである。尚、本実施形態では電気機器3から電源ケーブル4を介して他の電気機器(図示せず)に直流のELV電源を供給しているが、アウトレット及びインレットの極配置を変更することによって、交流のELV電源にも対応できる。
【0054】
尚、上述の実施形態では熱可塑性合成樹脂により形成されたコネクタ本体7Aと一体に突出部72,73を設けているが、図13に示すようにコネクタ本体7Aが、耐衝撃性を有する熱可塑性合成樹脂で形成された外カバー90と、耐熱性、耐アーク性を有する熱硬化性樹脂で形成された内カバー91との2部品で構成されるようにしてもよい。内カバー91には突出部72,73が設けられており、内カバー91とボディ81とで囲まれる空間内に刃受部材76,77が収納されるので、棒状端子54a,54bを抜き差しする際にアークが発生しても、内カバー91やボディ81が破損する虞がない。
【0055】
また、本実施形態ではアウトレット7が接地極用の刃受部材を備えるとともに、インレット5が接地極用の棒状端子を備えているが、アウトレット7及びインレット5にそれぞれ電圧極用の刃受部材および棒状端子のみを設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】実施形態1の接続装置を示す概略の構成図である。
【図2】同上のインレットを示し、(a)は正面図、(b)はコネクタ本体と端子ブロックとを分離した状態の断面図、(c)は背面図である。
【図3】同上のインレットを示し、(a)(b)は識別リブの配置を説明する説明図である。
【図4】同上のインレットの別構成を示す断面図である。
【図5】同上のインレットの取付方法を説明する説明図である。
【図6】同上のインレットの取付状態を説明する説明図である。
【図7】同上のインレットの他の取付方法を説明する説明図である。
【図8】同上のアウトレットを示し、(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図である。
【図9】同上のアウトレットを示し、(a)(b)は誤接続防止用の嵌合溝の配置を説明する説明図である。
【図10】同上のインレットを取り付ける取付パネルの説明図である。
【図11】実施形態2の接続装置を示す概略の構成図である。
【図12】同上のアウトレットを示し、(a)は正面図、(b)はコネクタ本体と端子ブロックとを分離した状態の断面図、(c)は背面図である。
【図13】同上のアウトレットの別構成を示す断面図である。
【図14】同上のアウトレットを取り付ける取付パネルの説明図である。
【符号の説明】
【0057】
1 インレット
1A コネクタ本体
1B 端子ブロック
2 アウトレット
3 電気機器
4 電源ケーブル
10a 嵌合部
12,13 嵌合穴
14a,14b 電圧極用の棒状端子
15 接地極用の棒状端子
16 基準リブ
17 識別リブ
21 コネクタ挿入用穴
22,23 突出部
24a,24b,26 端子挿入用孔
25 刃受部材
27,28 嵌合溝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源用の電源ケーブルに設けられたアウトレットと、電気機器の筐体表面に取り付けられて前記アウトレットが挿抜自在に接続されるインレットとで構成され、電源ケーブルから電気機器に直流電源を入力するための接続装置であって、
前記アウトレットは、前記インレットが挿入されるコネクタ挿入用穴と、当該コネクタ挿入用穴の内側面との間に隙間を設けた状態で、コネクタ挿入用穴の底面から前方に突出する円柱状の突出部と、突出部の側周面に設けられた基準位置を示す嵌合溝と、当該突出部の前面に開口して電圧極用の棒状端子が差込接続される端子挿入用孔と、当該端子挿入用孔を通して突出部内に挿入される電圧極用の棒状端子に電気的に接続される電圧極用の刃受部材とを備えるとともに、
前記インレットは、前記突出部が挿入される丸穴状の嵌合穴が前面に開口する嵌合部と、嵌合穴の内周面に突設されて前記嵌合溝に係入される基準リブと、嵌合穴の内部にコネクタ接続方向に沿って配置された電圧極用の棒状端子とを備えたことを特徴とする接続装置。
【請求項2】
前記アウトレットが、前記突出部とは異なる部位に設けられて接地極用の棒状端子が挿抜自在に接続される接地極用の刃受部材を備えるとともに、前記インレットが、前記嵌合部において嵌合穴の外側にコネクタ接続方向に沿って配置された接地極用の棒状端子を備えることを特徴とする請求項1記載の接続装置。
【請求項3】
前記インレットは、前面に嵌合部が設けられ、前記筐体表面の取付パネルに設けた取付孔に前面側から挿入された状態で取付パネルの背面に弾性係止する取付手段を具備したコネクタ本体と、前記棒状端子および各棒状端子に電気的に接続された基板接続用端子を保持してコネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックとを備えることを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の接続装置。
【請求項4】
前記取付孔の形状および寸法は、IEC規格に極配置が準拠したACインレットを取り付けるための取付孔と同じ形状及び寸法に形成されたことを特徴とする請求項3記載の接続装置。
【請求項5】
直流電源用の電源ケーブルに設けられたインレットと、電気機器の筐体表面に取り付けられて前記インレットが挿抜自在に接続されるアウトレットとで構成され、電気機器から電源ケーブルを介して他の機器に直流電源を入力するための接続装置であって、
前記アウトレットは、前記インレットが挿入されるコネクタ挿入用穴と、当該コネクタ挿入用穴の内側面との間に隙間を設けた状態で、コネクタ挿入用穴の底面から前方に突出する円柱状の突出部と、突出部の側周面に設けられた基準位置を示す嵌合溝と、当該突出部の前面に開口して電圧極用の棒状端子が差込接続される端子挿入用孔と、当該端子挿入用孔を通して突出部内に挿入される電圧極用の棒状端子に電気的に接続される電圧極用の刃受部材とを備えるとともに、
前記インレットは、前記突出部が挿入される丸穴状の嵌合穴が前面に開口する嵌合部と、嵌合穴の内周面に突設されて前記嵌合溝に係入される基準リブと、嵌合穴の内部にコネクタ接続方向に沿って配置された電圧極用の棒状端子とを備えたことを特徴とする接続装置。
【請求項6】
前記アウトレットが、前記突出部とは異なる部位に設けられて接地極用の棒状端子が挿抜自在に接続される接地極用の刃受部材を備えるとともに、前記インレットが、前記嵌合部において嵌合穴の外側にコネクタ接続方向に沿って配置された接地極用の棒状端子を備えることを特徴とする請求項5記載の接続装置。
【請求項7】
前記アウトレットは、前面に前記コネクタ挿入用穴が開口するとともにコネクタ挿入用穴の内部に前記突出部が設けられ、前記筐体表面の取付パネルに設けた取付孔に前面側から挿入された状態で取付パネルの背面に弾性係止する取付手段を具備したコネクタ本体と、前記刃受部材および各刃受部材に電気的に接続された基板接続用端子を保持してコネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックとを備えることを特徴とする請求項5又は6の何れか1項に記載の接続装置。
【請求項8】
前記取付孔の形状および寸法は、IEC規格に極配置が準拠したACアウトレットを取り付けるための取付孔と同じ形状及び寸法に形成されたことを特徴とする請求項7記載の接続装置。
【請求項1】
直流電源用の電源ケーブルに設けられたアウトレットと、電気機器の筐体表面に取り付けられて前記アウトレットが挿抜自在に接続されるインレットとで構成され、電源ケーブルから電気機器に直流電源を入力するための接続装置であって、
前記アウトレットは、前記インレットが挿入されるコネクタ挿入用穴と、当該コネクタ挿入用穴の内側面との間に隙間を設けた状態で、コネクタ挿入用穴の底面から前方に突出する円柱状の突出部と、突出部の側周面に設けられた基準位置を示す嵌合溝と、当該突出部の前面に開口して電圧極用の棒状端子が差込接続される端子挿入用孔と、当該端子挿入用孔を通して突出部内に挿入される電圧極用の棒状端子に電気的に接続される電圧極用の刃受部材とを備えるとともに、
前記インレットは、前記突出部が挿入される丸穴状の嵌合穴が前面に開口する嵌合部と、嵌合穴の内周面に突設されて前記嵌合溝に係入される基準リブと、嵌合穴の内部にコネクタ接続方向に沿って配置された電圧極用の棒状端子とを備えたことを特徴とする接続装置。
【請求項2】
前記アウトレットが、前記突出部とは異なる部位に設けられて接地極用の棒状端子が挿抜自在に接続される接地極用の刃受部材を備えるとともに、前記インレットが、前記嵌合部において嵌合穴の外側にコネクタ接続方向に沿って配置された接地極用の棒状端子を備えることを特徴とする請求項1記載の接続装置。
【請求項3】
前記インレットは、前面に嵌合部が設けられ、前記筐体表面の取付パネルに設けた取付孔に前面側から挿入された状態で取付パネルの背面に弾性係止する取付手段を具備したコネクタ本体と、前記棒状端子および各棒状端子に電気的に接続された基板接続用端子を保持してコネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックとを備えることを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の接続装置。
【請求項4】
前記取付孔の形状および寸法は、IEC規格に極配置が準拠したACインレットを取り付けるための取付孔と同じ形状及び寸法に形成されたことを特徴とする請求項3記載の接続装置。
【請求項5】
直流電源用の電源ケーブルに設けられたインレットと、電気機器の筐体表面に取り付けられて前記インレットが挿抜自在に接続されるアウトレットとで構成され、電気機器から電源ケーブルを介して他の機器に直流電源を入力するための接続装置であって、
前記アウトレットは、前記インレットが挿入されるコネクタ挿入用穴と、当該コネクタ挿入用穴の内側面との間に隙間を設けた状態で、コネクタ挿入用穴の底面から前方に突出する円柱状の突出部と、突出部の側周面に設けられた基準位置を示す嵌合溝と、当該突出部の前面に開口して電圧極用の棒状端子が差込接続される端子挿入用孔と、当該端子挿入用孔を通して突出部内に挿入される電圧極用の棒状端子に電気的に接続される電圧極用の刃受部材とを備えるとともに、
前記インレットは、前記突出部が挿入される丸穴状の嵌合穴が前面に開口する嵌合部と、嵌合穴の内周面に突設されて前記嵌合溝に係入される基準リブと、嵌合穴の内部にコネクタ接続方向に沿って配置された電圧極用の棒状端子とを備えたことを特徴とする接続装置。
【請求項6】
前記アウトレットが、前記突出部とは異なる部位に設けられて接地極用の棒状端子が挿抜自在に接続される接地極用の刃受部材を備えるとともに、前記インレットが、前記嵌合部において嵌合穴の外側にコネクタ接続方向に沿って配置された接地極用の棒状端子を備えることを特徴とする請求項5記載の接続装置。
【請求項7】
前記アウトレットは、前面に前記コネクタ挿入用穴が開口するとともにコネクタ挿入用穴の内部に前記突出部が設けられ、前記筐体表面の取付パネルに設けた取付孔に前面側から挿入された状態で取付パネルの背面に弾性係止する取付手段を具備したコネクタ本体と、前記刃受部材および各刃受部材に電気的に接続された基板接続用端子を保持してコネクタ本体に着脱自在に接続される端子ブロックとを備えることを特徴とする請求項5又は6の何れか1項に記載の接続装置。
【請求項8】
前記取付孔の形状および寸法は、IEC規格に極配置が準拠したACアウトレットを取り付けるための取付孔と同じ形状及び寸法に形成されたことを特徴とする請求項7記載の接続装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−129231(P2010−129231A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300145(P2008−300145)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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