説明

接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置

コンピュータ用入力装置において、複数の導電性パッドのうち2以上のパッドが互いに接触すれば接触したパッドの間に電気信号が流れるようになる。入力装置の本体部のマイクロコントローラは、この電気信号を検出して互いに接触したパッドを検知し、互いに接触したパッドに割り当てられた入力信号を発生させる。パッドは、振動センサーをさらに含むことができ、この場合、マイクロコントローラは、振動センサーの信号を解釈して接触したパッドを叩いた打撃強度情報を検知し、接触したパッド情報とともに通信部を通じて外部装置やPCに伝送することを特徴とする接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置に関し、電気信号が与えられた複数の導電性パッドのうち2つ以上のパッドが接触すると、互いに接触したパッド間のスイッチング作用により電気信号が発生し、この信号を解釈して互いに接触したパッドを検知し、パッドに付着された振動センサーの信号によりパッドの衝撃強度を検出して接触したパッド情報と衝撃強度の情報をコンピュータに入力する装置である。
【背景技術】
【0002】
従来のコンピュータ用入力装置にはキーボードやマウスがあり、PDAやスマートフォンのような携帯用コンピュータの入力装置には小さな面積に高密度で配列された複数のボタンからなるキーボードと、小型の画面上をスタイラスペンでやわらかくタッチして座標値を入力するポインティング装置がある。キーボードやマウスは、机の上で入力作業するものであるので携帯用装置として使用することができない。これと異なり、携帯用コンピュータの場合には、携帯して入力することはできるものの、一手でPDAやスマートフォンを握り、もう一手でスタイラスペンを握るかボタンを押して入力するため、入力作業をするとき細心な注意が必要である。走っているときや運転及び運動中には使用が困難である。また、入力作業を行う際には押すべきボタンの指先や、画面上のスタイラスペンの位置を目で確認しなければならず、視線を入力装置に置く必要があり、入力作業を行うために他の作業を中断しなければならないという不便がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明の目的は、既存のコンピュータ入力装置の限界を解決し、入力作業時に使用者の身体に簡単に着用することにより、活動を制限することなく目で確認する必要のない、安価な入力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、入力装置に視線を置く必要がなく身体に着用した手袋や衣服を拍手するように手で特定部位のパッドをたたいたり接触するだけで入力することができるので、時間や場所に関係なく入力作業が可能で、且つ歩くときや走るときも入力することができる。さらに、既存のキーボードやマウスのケースを製造するための高価な金型を製造する代わりに、内部構造がない安価な導電性パッドを用いて入力装置を構成するので、生産コストを低減させることができる。現在、着るコンピュータの出力画面を眼鏡の形態にしたNED(near eye Display)の開発が進んでいる。NEDは透明なディスプレイ装置であって、外部環境とディスプレイの内容を同時に見ることができる装置である。このようなディスプレイとともに本発明による入力装置を身体に着用して使用する場合、NEDを通じて外部環境を見ながら、同時に入力作業を行うことができるようになり、産業現場や救急室、警察署、消防署、軍部隊などの緊急現場でも活動を制限することなく入力作業を行うことができ、作業効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0005】
本発明による接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置によれば、既存のデスクトップコンピュータ用のキーボードやマウスは重くて硬いケースで製造されるので、金型の製造費用が多くかかり、装置自体の体積が大きい反面、本発明の入力装置は、内部構造のない薄い布やゴムのような柔らかなパッドで構成されるので安価であり、折ったり巻いて小さな空間に保管したり移動したりすることができる。また、身体に簡単に着用できるので活動中にも入力作業を容易に行うことができ、着るコンピュータの使用効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の入力装置は、構成方式によって有線方式と無線方式、及び準無線方式の3つに分けられる。有線方式は図1に示すように、マイクロコントローラが含まれた本体部(M)と、前記マイクロコントローラの入出力ポートに電線で接続される導電性パッドを含むパッド部(P)とで構成される。無線方式は、一部パッドと本体の間の電線がない代わりに、無線電波(radio frequency)を通じてパッドと本体が連結される。すなわち、準無線方式は、無線方式と同様に、一部のパッドと本体の間の電線がなく、電波を使用しない代わりに交流電気信号を認識することができる信号認識部を含む方式である。
【0007】
パッド部(P)は、右手袋部(Rg)と左手装部(Lg)、及び非手装部(NG)のうち2つ以上を含む。また、非手装部は、端子状(terminal type)非手装部と織物状非手装部にさらに分けることができる。パッド部の右手装部や左手装部は、身体に着用しないで手で握ることができるスタイラスペン形態に形成したり、手に着用する手装形態に形成することも可能である。非手装部において小さな導電性物質が接触したり接続されて1つの大きな導体を形成したものを端子パッドといい、図7に示すように、電線または導電性コーティング物質が織物形態を有するもので、それぞれの電線または導電性コーティング物質が互いに絶縁されたものを織物パッドという。図7に示した織物状非手装部のパッドは、薄い絶縁テープ(Tp)の一面に長く導電性物質(Ct)がコーティングされている。
【0008】
図1に、右手装の手のひらに付着されている導電性パッド(PdR)、右手装の手の甲に付着されているパッド(PuR)、左手装の手のひらに付着されている導電性パッド(PdL)、並びに左手装の手の甲に付着されている導電性パッド(PuL)が示されている。図1において、左右手袋部に含まれず、非手装部(NG)に含まれる複数のボタン式の導電性パッド(Pc)は脚に付着されており、織物状非手装部のパッド(Pm)は腹に付着されている。本体部(M)は、通信部(CM)をさらに備えてもよい。通信部は、直列インタフェース、usbインタフェースまたはブルートゥースインタフェースであってもよいが、本体部のマイクロコントローラに小型コンピュータ機能を内蔵した場合は通信部を省略してもよい。
【0009】
図1に示すように、使用者は両手に複数の導電性パッド(PdL、PuL、PdR、PuR)が付着されている手装を着用して拍手をしたり、手装以外の部分に付着されている複数の導電性パッド(Pc)を叩いてキーボード入力やマウスボタンのクリック入力を行うことができ、また、腹や袖に付着されている織物状非手装部のパッド(Pm)を図8に示すように、指先やスタイラスペン先に付着された導電性パッド(Pf)で接触してマウスやジョイスティックのポイント座標を入力することができる。導電性パッド(PdL、PuL、PdR、PuR、Pc)は、電気を通す金属板、金属スプリング、導電性ゴムパッド、または電磁波遮蔽用として使用される金属コーティング織物などで構成される。両手で拍手をしたり導電性パッド(Pc)を叩くと、接触した2つの導電性パッドはスイッチ作用をして、電気信号が一方のパッドから他方のパッドに流れるようになり、これを本体部(M)のマイクロコントローラ(MI)で感知し、どのパッドが互いに接触したかを検出する。このように検出された2つのパッドに割り当てられた入力信号を通信部を介して外部装置に伝送する。本体部のマイクロコントローラに小型コンピュータの機能を内蔵した場合、通信部は省略してもよい。この場合、感知された接触パッドの情報は、本体部に含まれるディスプレイ装置や他の任意の出力装置の入力として使用できる。通信部を介して伝送されるデータは、キーボード信号、マウス信号、ジョイスティック信号、または本発明の固有の入力信号であることができる。
【0010】
無線方式は、1つ以上のパッドは本体に有線で接続され、この他のパッドは無線電波で本体に接続される形態であって、有線方式の面倒な電線ななくなるが回路が複雑になるという短所がある。
【0011】
本発明による無線方式の入力装置を同一場所で複数個使用する場合、電波干渉の問題が発生し得る。このような場合は、一部のパッドと本体の間の電線がなく、電波を使用しない準無線方式を使用することが好ましい。
【0012】
以下、実施例を用いて動作方法を詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
本実施例では図2に示すように、電気信号(0ボルトの電圧信号)が右手装部(Rg)から左手装部(Lg)に流れ、この信号をマイクロコントローラ(MI)が入力ポートを介して検出して互いに接触した2つのパッドを検知する方法を説明する。ここで、電気信号が右手装部(Rg)から左手装部(Lg)に流れることは、マイクロコントローラの出力ポートに接続された右手装部(Rg)のパッドに加えられた0ボルトの電圧信号が左手装部(Lg)のパッドを通じてマイクロコントローラの入力ポートに伝達されることを意味する。本実施例では説明上、右手装部のパッドがマイクロコントローラの出力ポートに接続されているが、これと異なり、入力ポートに接続される場合も動作方法は同じである。以下の説明においてマイクロコントローラの入力ポートは添付図面でマイクロコントローラ(MI)に向けた矢印で示し、出力ポートはマイクロコントローラ(MI)から出る矢印で示した。
【0014】
図2において、マイクロコントローラの入力ポートには導電性パッド(PdL、PuL)が4つ取り付けられている。導電性パッドにはプルアップ(pull up)抵抗により電源電圧Vccが加えられる。マイクロコントローラは4つの出力ポートにスキャニング信号を出力すると同時に、4つの入力ポートを続けて検査する。ここで、出力ポートにスキャニング信号を出力することは、図3に示すように、一瞬間に1つの出力ポートにのみ0ボルトを出力し、他の出力ポートには5ボルトを出力することを意味する。このとき、出力が0ボルトである出力ポート番号は0から3まで順次に増加した後、再び0になることを反復する。このようにマイクロコントローラは、出力ポートにスキャニング信号を出力すると同時に、これと並行して入力ポートを続けて検査する。使用者がこのようなマイクロコントローラに接続されたパッドが取り付けられた手装を着用して手を打つと、右手装のパッドと左手装のパッドが接触するようになり、接触した左手装のパッドの電圧はVccから0ボルトに変化し、この変化をマイクロコントローラが入力ポートの電圧を読み取って検出し、接触した2つのパッドに割り当てられたキーボードやマウスボタンの入力信号を通信部(CM)を介して外部装置に出力する。図6は、このような動作を示したフローチャートである。通信部(CM)としてはUSBインタフェースを使用することができ、外部装置としてはPCやPDA、スマートフォンを使用することができる。
【0015】
本実施例では、左右手袋にそれぞれ4つずつ導電性パッドを使用しているので全部で4×4=16種の入力信号が可能である。ここで、各手袋に4つずつパッドを付着しているが、実際は4つ以上またはその以下のパッドを付着することができる。
【実施例2】
【0016】
前記実施例1では、左右側手袋部(Lg、Rg)にのみ導電性パッドを付着した場合を説明したが、本実施例では、手袋部以外の非手装部(NG)もパッド部に含まれる場合を説明する。例えば図1に示すように、膝に非手袋部に含まれるパッド(Pc)を使用する場合、手袋をした手で膝に位置するパッドを叩いて入力作業を行うことができる。非手装部(NG)に含まれる導電性パッド(Pc)は、マイクロコントローラ(MI)の入力ポートに接続されたり、出力ポートに接続される。本実施例では、図4に示すように、入力ポートに接続される場合を説明する。
【0017】
図4に示すように、非手装部に含まれる導電性パッド(Pc)は、マイクロコントローラ(MI)の入力ポートに接続されるが、左手装部(Lg)と右手装部(Rg)の導電性パッド(PdL、PuL、PdR、PuR)は、マイクロコントローラ(MI)の入出力兼用ポートに接続され、すべての導電性パッドにはプルアップ抵抗により電源電圧Vccが加えられる。実施例1と異なり、左手装部(Lg)と右手装部(Rg)の導電性パッド(PdL、PuL、PdR、PuR)がマイクロコントローラ(MI)の入出力兼用ポートに接続される理由は、手袋どうしの接触だけでなく、手袋と非手装部のパッド(Pc)の接触も検出するためである。具体的な方法は以下のとおりである。すなわち、一瞬間に左手装部のパッドに付着されたマイクロコントローラの入出力ポートは入力ポートとして、右手装部のパッドに付着されたマイクロコントローラの入出力ポートは出力ポートとして動作する(これを動作モード1という)。また、一定時間が経過すればこれと反対に左手装部のパッドに付着されたマイクロコントローラの入出力ポートは出力ポートとして、右手装部のパッドに付着されたマイクロコントローラの入出力ポートは入力ポートとして動作する(これを動作モード2という)。このように入出力ポートの状態が速い速度で切り替わる場合、両手の手袋部(Lg、Rg)で非手装部のパッド(Pc)を叩いたことも検出することができる。以下に詳細に説明する。
【0018】
左手装部を出力ポートとして、右手装部を入力ポートとして設定する(動作モード1)。
【0019】
左手装部の0番出力ポートに0ボルトを、この他の出力ポートに5ボルトを出力する。
【0020】
右手装部と本体部の入力ポートを検査する。
【0021】
入力ポートで電圧下降が検出される場合、この瞬間0ボルトを出力した出力ポートと、電圧下降が検出された入力ポートより接触した2つのパッドを検知し、これに対応する信号を発生させる。
【0022】
左手装の1番〜3番出力ポートに対して上記の(2)〜(4)を繰り返す。
【0023】
左手装部を入力ポートとして、右手装部を出力ポートとして設定する(動作モード2)。
【0024】
上記の(2)〜(5)の方法を左右側の手袋が切り替わった入出力状態で反復する。
【0025】
(1)番から(7)番まで無限に繰り返す。
【実施例3】
【0026】
本実施例では、前記実施例2の非手装部(NG)に含まれる導電性パッド(Pc)がマイクロコントローラ(MI)の出力ポートに接続される場合を説明する。図5に示すように、非手装部に含まれる導電性パッド(Pc)は、マイクロコントローラ(MI)の出力ポートに接続されるが、左手装部(Lg)と右手装部の導電性パッド(PdL、PuL、PdR、PuR)は、マイクロコントローラ(MI)の入出力兼用ポートに接続され、入出力兼用ポートに接続された導電性パッドにはプルアップ抵抗により電源電圧Vccが加えられる。具体的な動作方法は以下のとおりである。すなわち、一瞬間に左手装部のパッドに付着されたマイクロコントローラの入出力ポートは入力ポートとして、右手装部のパッドに付着されたマイクロコントローラの入出力ポートは出力ポートとして動作する(これを動作モード1という)。そして一定時間が経過すれば、これと反対に、左手装部のパッドに付着されたマイクロコントローラの入出力ポートは出力ポートとして、右手装部のパッドに付着されたマイクロコントローラの入出力ポートは入力ポートとして動作する(これを動作モード2という)。このように、入出力ポートの状態が速い速度で切り替わる場合、両手の手袋部(Lg、Rg)で手袋以外のパッド(Pc)を叩くことも検出することができる。以下に詳細に説明する。
【0027】
(1)左手装部を出力ポートとして、右手装部を入力ポートとして設定する(動作モード1)。
【0028】
(2)左手装部の出力ポート4つと非手装部(NG)の導電性パッド(Pc)が付着されたマイクロコントローラの出力ポート4つに0から7までの出力ポート番号を付ける。このように番号を付けた出力ポートのうち0番出力ポートにのみ0ボルトを出力し、他の7つの出力ポートには5ボルトを出力する。
【0029】
(3)右手装部の入力ポートを検査する。
【0030】
(4)入力ポートで電圧下降が検出される場合、この瞬間に0ボルトを出力した出力ポートと、電圧下降が検出された入力ポートより接触した2つのパッドを検知し、これに対応する入力信号を発生させる。
【0031】
(5)1〜7番の出力ポートに対して各々上記の(2)〜(4)を反復する。
【0032】
(6)左手装部を入力ポートとして、右手装部を出力ポートとして設定する(動作モード2)。
【0033】
(7)右手装部の出力ポート4つと非手装部(NG)の導電性パッド(Pc)が付着されたマイクロコントローラの出力ポート4つに0から7までの出力ポート番号を付ける。このように番号を付けた出力ポートに対して上記の(2)〜(6)を反復する。
【0034】
(8)(1)番から(7)番まで無限に繰り返す。
【実施例4】
【0035】
上記のすべての実施例は、導電性パッドが端子形パッドである。本実施例では、織物形パッドを含む場合を説明する。すなわち本実施例では、パッド部(P)に右手または左手装部のうちの1つと織物形非手装部が含まれる場合を説明する。この場合、織物形非手装部を左手または右手装部のパッドで接触して、マウスやジョイスティックのようなポインティング機能を行う方法を説明する。以下、織物形非手装部に接触する左手または右手装部のパッド部をスタイラスペン形パッド部という。
【0036】
図8に示す本実施例を構成する右手または左手装部の指先のパッド(Pf)または導電性端子からなるスタイラスペンの導電性端子(Pf)は、マイクロコントローラの入出力ポートに接続されない。図7は、一面のみ導電性物質(Ct)がコーティングされた薄い不導体テープ(Tp)を横糸と縦糸とした布状の織物形非手装部のパッドを示す。図8は、このような織物形非手装部のパッド(Pm)の導電性物質(Ct)を手袋部の指先の導電性パッド(Pf)で接触し、接触位置に対する2次元(x、y)座標を入力することを示す。このように入力された座標値を通信部を通じて出力すれば、受信側ではこの信号によりマウスやジョイスティックのポイントを移動させることができる。
【0037】
動作原理は以下のとおりである。図9を参照すれば、図7と図8の織物形パッドの縦糸と横糸を構成する非導電性テープ(Tp)上に線状に長くコーティングされた導電性物質(Ct)がマイクロコントローラの入出力ポートに接続されている。このような回路は、図2に示す回路の導電性パッド(Pu、Pd)を布状にして得られる。図9の回路動作方式は、図2の回路動作方式とほぼ同じである。図2では2つのパッドが直接接触するが、図9では指先の導電性パッド(Pf)を通じて横糸と縦糸上の導電性物質(Ct)が間接的に接触する。すなわち、指先の導電性パッド(Pf)で織物形パッドを接触すると、織物形パッドを構成する複数の横糸と縦糸が同時に指先の導電性パッド(Pf)に接触することになるので、マイクロコントローラの出力ポートからの電気信号が指先の導電性パッド(Pf)を介してマイクロコントローラの入力ポートに伝達される。例えば、図9のマイクロコントローラの出力ポートy1とy2に接続された水平線方向の導電性コーティング物質(Ct)と、マイクロコントローラの入力ポートのうちx1とx2に接続された垂直線方向の導電性コーティング物質(Ct)が同時に指先の導電性パッド(Pf)に接触した状態で、マイクロコントローラが図6に示されるアルゴリズムで互いに接触した横糸と縦糸を検出すれば(x1、y1)、(x1、y2)、(x2、y1)、(x2、y2)の4対が検出され、この4対の重心座標をポイントの座標として選択し、この座標値によってマウスやジョイスティックのポイントを移動させることができる。座標値は、図9に示すように、水平線をx軸とし、垂直線をy軸としてマイクロコントローラの入力ポート番号x0、x1、x2、…xj、…と、出力ポート番号y0、y1、y2、…、yi、…の添字の対(j、i、)を2次元(x、y)座標と決める場合、互いに接触した4対(x1、y1)、(x1、y2)、(x2、y1)、(x2、y2)の座標は(1、1)、(1、2)、(2、1)、(2、2)になるので、この4つの座標の重心値(1.5、1.5)がポイントの座標値になる。図9では説明上、入出力ポート数を簡単に各々4つとしたが、実際は数百個程度とすることが好ましい。このためには、マイクロコントローラの入出力ポート数が多くても数十個であるので、適当な組合回路を使用してマイクロコントローラの入出力ポート数を増やすことで可能である。このようにポート数を増加させる回路は公知技術であるので詳細な説明は省略する。
【0038】
上記のすべての実施例において、入出力ポート数は説明のために任意に選択したもので変更可能である。また、上記すべての実施例において、0ボルトとVccとを互いに変え、プルアップ抵抗をプルダウン抵抗に変えた構成も同じ原理で動作し、本発明の構成範囲に含まれるので詳細な説明は省略する。
【実施例5】
【0039】
以下の実施例では、パッドと本体の間の電線の代わりに無線電波(Radio Frequency)を使用する無線方式を説明する。無線方式は、図10に示すように、1個以上の導電性パッド(Cp)は、キー入力信号を外部に伝送する通信部(CM)とキー入力信号を発生させるマイクロコントローラ(MI)を含む本体(M)と電線により接続され、他の導電性パッド(Dp)は、無線電波により本体(M)に接続される(本体と電線で接続されるパッド(Cp)は有線パッド、電波で接続されるパッド(Dp)は無線パッドという)。無線パッド(Dp)は、有線パッド(Cp)が自分(Dp)と接触したかどうかを感知する接触感知部(Re)と、接触が感知される間、各無線パッド(Dp)に割り当てられた固有の無線信号(無線パッドID)を電波(Radio wave)で放射する無線信号放射部(Wa)とを含む。また、本体(M)は、無線放射部(Wa)から放射された無線信号を受信して解釈し、接触した無線パッド(Dp)を検知する無線信号受信部(Rv)を含む。無線信号受信部(Rv)から受信された無線パッドID情報は、マイクロコントローラ(MI)によりキーボードのキーまたはマウスのボタン入力信号に変わり、通信部(CM)を介して外部PCや携帯用コンピュータに伝送される。無線信号放射部(Wa)と無線信号受信部(Rv)の間のID情報の伝送、受信、分析の技術は、無線ランやブルートゥース通信などの無線通信分野の公知技術であるので詳しい説明は省略する。
【0040】
接触感知部(Re)で有線パッド(Cp)と無線パッド(Dp)の接触を感知する技術は、エレベータの金属端子タッチスイッチや卓上用スタンドのタッチスイッチにすでに使用されている。この動作方式は、タッチ端子にヒトの手が接触すると、漏れ電流が端子から手に流れて端子の電圧が変化し、この変化を感知するか、端子に接続されたコンデンサーの静電容量の変化を感知する方式である。このような方式のタッチ感知法は、任意の導体が偶然端子に接触してもタッチが感知され、望まない入力機能が行われるという不具合がある。本発明の入力装置は、上記のような問題を解決するために以下の構成を採用することが好ましい。すなわち、図11に示すように、有線パッド(Cp)に交流電源信号(AC)を印加し、無線パッド(Dp)の接触感知部(Re)に抵抗Rと整流回路を含んで有線パッドが無線パッドに接触する間に整流された直流電圧(AとBの間の電圧)を電源として使用して無線放射部(Wa)から無線信号を放射する方式である。
【0041】
すなわち、接触しない状態では無線放射部(Wa)に印加される直流電源を自動的にoffさせる。整流されたAとBの間の電圧を平滑化する部分は図11に示されていない。このようにすれば、本体部にのみ電源を含み、他の無線パッド(Dp)は電源を含まないので、使用者のバッテリ交換の負担を減らすことができる。
【0042】
図12は、本実施例の具体的な一形態である着るキーボードを示す。図12において、本体(M)は腕時計のように着用し、腕時計型の本体と電線で接続される有線パッド(Cp)は指先に指ぬきのように着用する。この場合、使用者が有線パッド(Cp)が付着された指で袖に付着されている16個の無線パッド(Dp)のうちの1つに接触すると、接触された無線パッドの固有ID情報が無線パッドから無線電波で放射され、腕時計型の本体で該電波を受信して分析してIDを検知し、このIDに対応するキー入力信号を発生させることができる。
【実施例6】
【0043】
本実施例では、図13に示すように、本体(M)に付着された有線パッド(Cp)が複数である場合を説明する。すなわち、複数の有線パッドと複数の無線パッド(Dp)で構成されている場合を説明する。詳しくは、例えば、左手に着用する手袋の手のひらと手の甲にそれぞれ有線パッド(Cp)が付着され、右手に着用する手袋の手のひらと手の甲に無線パッド(Dp)がそれぞれ付着されている場合である。使用者は、手袋を着用した状態で手のひらを合わせて叩いたり、手の甲を合わせて叩いて入力作業を行うことができる。このとき、両手の手袋にそれぞれ2つずつパッドがあるので全部で2×2=4個のキー入力が可能である。すなわち(左手のひら、右手のひら)、(左手のひら、右手の甲)、(左手の甲、右手のひら)、(左手の甲、右手の甲)の4つである。両手にパッドがそれぞれN個である場合、全部でN×N個のキー入力が可能である。
【0044】
交流電源信号(AC)は、本体のマイクロコントローラ(MI)により周期的に変化し、与えられるアドレス信号(Addr)によりアナログマルチプレクサー(Mux)を介して一瞬間に1つの有線パッドに交互に繰り返して一定時間与えられる。すなわち、瞬間的に左手装部の第1パッド(Cp1)に交流信号(AC)が加えられ、第2パッド(Cp2)には何の信号も加えられない(すなわち、スイッチS1はOn、スイッチS2はoff)。この状態で使用者が拍手をして左右手袋のパッドが接触し、接触された無線パッドの無線信号放射部(Wa)から放射された無線信号が本体の無線信号受信部(Rv)に受信されれば、この信号のIDを分析し感知して、左手装部の第1パッド(Cp1)とこのIDに対応する右手装部の無線パッドが互いに接触したことが分かる。このように接触した左右手袋のパッドの対が検出された場合、この対に対応するキー入力信号を発生させる。もし、無線信号が受信されない場合は、キー入力信号も発生させない。この後、マイクロコントローラ(MI)は、アドレス信号(Addr)値を変更し、反対に左手装部の第1パッド(Cp1)には何の信号も加えず、第2パッド(Cp2)に交流信号を加え(すなわち、スイッチS1はoff、スイッチS2はOn)、これと並行して受信された無線信号を分析してキー入力信号を発生させるか、何の信号も発生せずに最初の段階に戻って繰り返す。これを以下に整理する。
【0045】
左手装部の第1パッド(Cp1)に交流信号を加え、第2パッド(Cp2)には交流信号を加えない。
【0046】
受信された無線信号がある場合は、信号を分析して接触した無線パッドIDが検知してキー入力信号を発生させる。
【0047】
左手装部の第1パッド(Cp1)に交流信号を加えず、第2パッド(Cp2)に交流信号を加える。
【0048】
受信された無線信号がある場合は、信号を分析して接触した無線パッドIDを検知してキー入力信号を発生させる。
【0049】
(1)番に戻って(5)番まで繰り返す。
【0050】
本実施例では、両手の手袋にそれぞれ2つずつのパッドが付着されているが、N個ずつのパッドが付着されている場合も同じ方式で動作する。すなわち、N個の有線パッドCp1、Cp2、…Cpnと、M個の無線パッドDp1、Dp2、…、DpMがある場合は次のように動作する(前記実施例5はN=1の場合と同じである)。
【0051】
(1)左手装部のi番目有線パッド(Cpi)のパッド番号iを1とセットする。
【0052】
(2)左手装部のi番目有線パッド(Cpi)にのみ交流信号を印加し、他の有線パッドには何の信号も印加しない。
【0053】
(3)受信された無線信号があれば、信号を分析して接触した無線パッドID番号jを検知して(i、j)番目キー入力信号を発生させる。
【0054】
(4)iを1だけ増加させる。
【0055】
(5)iがN+1であればiを1とセットする。
【0056】
(6)(2)に戻って(6)まで繰り返す。
【実施例7】
【0057】
実施例6の構成に無線パッドを追加して腰や膝に着用して入力作業を行う場合である。使用者が両手の手袋のパッドを叩いて接触して入力すると同時に、両手の手袋のパッドで腰や膝の無線パッドを叩いて入力を行う場合、単純に実施例6の構成に無線パッドを追加して腰や膝に付着すれば、左側手袋の有線パッドで腰や膝の無線パッドを叩いて入力することはできても、右側手袋で腰や膝の無線パッドを叩いて入力をすることはできない。この理由は、実施例6の右側手袋のパッドと膝や腰のパッドがすべて無線パッドであるためである。すなわち、入力を可能にするためには互いに接触した2つのパッドのうち1つが有線パッドで、もう1つは無線パッドでなければならない。このような問題点を解決するために本実施例では、右側手袋のパッドを有無線兼用パッド(Mp)で構成する例を説明する。具体的には、右側手袋のパッドは、一瞬間には無線パッド(Dp)として動作をし(これを無線動作モードだという)、次の瞬間は有線パッド(Cp)として動作をする(これを有線動作モードという)。このような無線動作モードと有線動作モードの間を一定周期で往復しながら動作する。
【0058】
具体的な構成は図14に示すとおりである。すなわち、第1本体(M1)は左側手袋に、第2本体(M2)は右側手袋に付着され、無線パッドDp1、Dp2は腰に付着されている。第1本体のマイクロコントローラ(Mi1)は、活性/非活性信号(Dis1)によりマルチプレクサー(Mux1)の活性/非活性をコントロールするようになっている。例えば、活性/非活性信号(Dis1)値が5ボルトであれば活性化、0ボルトであれば非活性化である。ここで、マルチプレクサー(Mux1)が非活性化することは、マルチプレクサー(Mux1)内のすべてのスイッチがoffになることを意味する。このような活性/非活性信号(Dis1)は、not gate(NG1)を通じて論理が反転された動作モード信号(En)に変わり、動作モード電波送信部(CkTx)を通じて無線電波で送信される。第2本体には、第1本体から送信された動作モード信号(En)の電波を受信して解釈する動作モード電波受信部(CkRx)がマイクロコントローラ(Mi2)に接続されている。第2本体の動作モード電波受信部(CkRx)に受信された動作モード信号(En)は、マイクロコントローラ(Mi2)を介して第2アナログマルチプレクサー(Mux2)に活性/非活性(Enable/Disable)信号として印加される。また、前記動作モード信号(En)は、マイクロコントローラ(Mi2)を介してnot gate(NG2)を通過した後、論理値が反転されてスイッチ(S5、S6)が1つずつ含まれた他のマルチプレクサー(Mux3、Mux4)に印加される。
【0059】
例えば、第1本体(M1)が動作モード情報(En)の0ボルト(論理値0)と5ボルト(論理値1)を一定周期で反復して電波で送信する場合を説明する。第2本体(M2)の動作モード電波受信部(CkRx)で受信された動作モード情報が0であれば、wp1アナログマルチプレクサー(Mux1)は活性化し、第2アナログマルチプレクサー(Mux2)は非活性化し、スイッチが1つであるアナログマルチプレクサー(Mux3、Mux4)は活性化する。すなわち、有無線兼用パッド(Mp1、Mp2)は無線パッドとして動作するようになる。
【0060】
第2本体(M2)の動作モード電波受信部(CkRx)で受信された動作モード情報が1であれば、第1アナログマルチプレクサー(Mux1)は非活性化し、第2アナログマルチプレクサー(Mux2)は活性化し、スイッチが1つであるアナログマルチプレクサー(Mux3、Mux4)は非活性化する。すなわち、有無線兼用パッド(Mp1、Mp2)は有線パッドとして動作するようになる。このとき、第1アナログマルチプレクサー(Mux1)が非活性化であるので、第1本体(M1)のパッド(Cp)は何の役割もしない。
【0061】
第2アナログマルチプレクサー(Mux2)が活性化する間は、前記実施例6と同様の方式で第2マイクロコントローラ(Mi2)は、第2アドレス値(Addr2)を順次に繰り返して変化させて有無線兼用パッド(Mp1、Mp2)を有線パッドとして動作するようにし、これと並行して無線信号受信部(Rv2)に受信された電波があれば、この電波の情報を分析してキー値を生成して通信部(CM2)を通じて外部装置にキー入力信号を伝送する。
【0062】
同様に、第1アナログマルチプレクサー(Mux1)が活性化する間は、前記実施例6と同様の方式で第1マイクロコントローラ(Mi1)は、第1アドレス値(Addr1)を順次に繰り返して変化させ、第1本体に接続されたパッド(Cp1、Cp2)を有線パッドとして動作するようにし、これと並行して無線信号受信部(Rv1)に受信された電波があれば、この電波の情報を分析してキー値を生成して通信部(CM1)を通じて外部装置にキー入力信号を伝送する。
【実施例8】
【0063】
本実施例では、マウスやジョイスティックのようなポインティング機能の入力装置について説明する。具体的な構成は、図15に示すように、織物形態の複数の有線パッド(Cpx1〜Cpx4、Cpy1〜Cpy4)と、スタイラスペン形態の無線パッド(Dp)が1つ形成されている。このようなペン形態の無線パッドは、前記実施例4で定義したスタイラスペン型パッド部になる。織物の形態は図7に示されている。すなわち、実施例4と同じ構成の織物である。無線パッド(Dp)は、図8に示すスタイラスペン先や手袋の指先(Pf)に付着されることが好ましい。このような無線パッド(Dp)が織物形態の有線パッドに接触する部分は、図15にCDPで示した。すなわち、織物を構成する有線パッドは互いに絶縁されており、充分細く細かいので、最小限2つ以上の隣接する横糸と、2つ以上の隣接する縦糸の有線パッドが同時に無線パッド(Dp)に接触するようになっている。前記実施例4に示したポインティング装置では、任意の導体が織物形態の導電性パッドに接触するとポインティング機能が動作する。よって、金属物体が多い環境で活動的な使用者がこのような装置を使用する場合、誤って入力されることが発生する。しかし、本実施例のポインティング装置は、任意の導体の代わりに特定ID値を電波で放射することができる無線パッドが織物形態の導電性パッドに接触するときのみ入力が可能であるので、上記のような問題は発生しない。
【0064】
次に、動作方式を説明する。図15に示すように、横糸と縦糸を構成する有線パッド(Cpx1〜Cpx4、Cpy1〜Cpy4)がそれぞれ4つずつ織物形態に形成されており、各有線パッドは、アナログマルチプレクサー(Mux)の一端に接続され、アナログマルチフレクサーのスイッチの共通端子である他の一端は、交流の電源(AC)の一端に接続されている。本体(M)に含まれたマイクロコントローラ(Mi)は、アナログマルチプレクサー(Mux)に印加されるアドレス信号(Addr)を周期的に変化させて、一時に1つの有線パッドにのみ順次に電源(AC)が印加されるようにする。例えば、マルチプレクサー内にスイッチがN個ある場合、アドレス信号(Addr)値が1、2、3、….、Nと順次に増加すれば、On状態のスイッチは1番、2番、3番、…、N番スイッチに変わる。図15で、有線パッドCpxiに接続されたマルチプレクサー(Mux)内のスイッチをSxiと示し、有線パッドCpyjに接続されたマルチプレクサー(Mux)内のスイッチをSyjと示した。ここで、有線パッドCpxiのiは、ポインティング装置のポイントのx軸座標値(1〜4)に対応し、有線パッドCpyjのjは、ポインティング装置のポイントのy軸座標値(1〜4)に対応する。本実施例の装置を実際に製造する際には、座標値の最大値を4よりさらに大きい数とすることが好ましい。
【0065】
マイクロコントローラは、一定周期でアドレス値(Addr)を順次に増加させて出力し、マルチフレクサー内の1つのスイッチを順次にOn状態にし、他のスイッチはすべてOff状態にすると同時に、無線信号受信部(Rv)に受信された電波があるかどうかを確認する。受信された電波がなければ、無線パッドと有線パッドが接触していないことを意味するので、ポイント座標入力信号を発生させない。受信された電波があれば、無線パッド(Dp)が有線パッド(Cpx1〜Cpx4、Cpy1〜Cpy4)に接触したことを意味するので、この瞬間Onになったマルチプレクサー(Mux)内のスイッチのxまたはy座標値、すなわちiまたはj値を記録する。このようにマルチプレクサー内のすべてのスイッチが1度ずつOn状態になった場合は(これを1周期のスキャンという)、これまで記録されたスイッチの座標の平均値を求めてポイント座標値とする。このようにして得られたポイント座標値を通信部(CM)を通じて外部装置に伝送する。もし全くスイッチの座標値が記録されてない場合は、ポイントの座標値を伝送しない。例えば、図15のCDP領域に無線パッド(Dp)が接触した場合、1周期のスキャンを実行すれば、4つの有線パッドCpx2、Cpx3、Cpy3、Cpy4に接続されたマルチプレクサー(Mux)内のスイッチsx2、sx3、sy3、sy4がOnになる瞬間のみ無線信号受信部(Rv)で電波が受信され、このときのOn状態スイッチのx座標の2、3とy座標の3、4が記録される。よって、このように記録されたx座標の平均値は2.5であり、y座標の平均値は3.5であり、この値(2.5、3.5)がポイント入力座標になる。1周期のスキャンが終われば、上記のように記録された座標はすべて消され、再び新しいスキャンを繰り返して座標を求めるようになる。このようなスキャンは1秒に数百回程度の非常に速い速度で反復されるので、使用者が無線パッド(Dp)を動かして無線パッドの織物に接触する領域(CDP)の位置が変われば、ポイントの座標値も変わる。
【実施例9】
【0066】
本実施例及び以下の実施例では、電波を使用せず一部のパッドと本体の間の電線を省略した準無線方式の構成を説明する。図16は、2つの互いに異なる交流信号発生パッド(Dpd1、Dpd2)と、1つの信号入力パッド(Cpd)で構成された準無線方式の構成を示し、図17は、図16の具体的な例を示す。図16の交流信号発生部(gen1、gen2)から発生する互いに異なる交流信号は、それぞれのパッド(Dpd1、Dpd2)に印加される。ここで互いに異なる交流とは、周波数変調、振幅変調、位相変調、コード変調などの区別可能な任意の互いに異なる信号をすべて含む。このような互いに異なる固有の信号が印加されるパッド(Dpd1、Dpd2)は、互いに接触しないように間隔を置いて配置された状態で右手装部を構成する。例えば、1つのパッド(Dpd1)は右手装の手のひらに付着され、他の1つのパッド(Dpd2)は右手装の手の甲に付着される。左手装部には本体と電線で連結されるパッド(Cpd)が含まれる。右手装部のパッド(Dpd1、Dpd2)は、本体(M)と電線で接続されない。左手装のパッド(Cpd)には交流信号を認識する交流信号認識部(Recog)が接続されている。ここで交流信号を認識することは、左手装部のパッド(Cpd)に接触した右手装部のパッドに印加された信号がどの交流信号発生部による信号であるかを区別するという意味である。例えば、交流信号発生部(gen1、gen2)で周波数変調された互いに異なる交流信号を発生させる場合は、交流信号認識部(Recog)は交流の周波数を認識する機能をし、交流信号発生部(gen1、gen2)でモールス符号のようなコード変調された互いに異なる交流信号を発生させる場合は、交流信号認識部(Recog)は交流のモールス符号を認識する機能をするという意味である。交流信号認識部(Recog)は、認識された交流信号情報をマイクロコントローラ(Mi)に伝達し、マイクロコントローラ(Mi)は、前記交流信号認識部(Recog)から受信した交流信号情報に対応するキー値を発生させ、通信部(CM)を通じて外部装置に入力信号を伝送する。
【0067】
図17には、図16の交流信号発生部(gen1、gen2)の具体的な例として、互いに異なる周波数f1、f2を発生させる交流電源(AC1、AC2)が示され、図16の交流信号認識部(Recog)の具体的な例としてそれぞれ特定周波数信号のみ通過させるバンドパスフィルター(band pass filter)(Flt1、Flt2)と、交流信号を直流に整流する整流回路(Re1、Re2)が示されている。ここで整流回路(Re1、Re2)は、図11の接触感知部(Re)の整流回路と同一である。すなわち、整流回路(Re1、Re2)の出力端子(A1、A2)は、図11の出力端子(A)に該当する。バンドパスフィルター(Flt1、Flt2)は、それぞれ自分の固有周波数(f1、f2)のみを通過させる。このため、左手装部のパッド(Cpd)に右手装部の第1のパッド(Dpd1)が接触する場合、右手装部の第1のパッド(Dpd1)には第1の交流発生部(AC1)により周波数f1の交流信号が印加されているため、この信号は第1バンドパスフィルター(Flt1)は通過し、第2バンドパスフィルター(Flt2)は通過することができない。第1バンドパスフィルター(Flt1)を通過した信号は、第1整流回路(Re1)で整流されて0より大きい直流電圧が出力端子(A1)から出力される。この場合、第2整流回路(Re2)の出力端子(A2)には0ボルトが出力される。マイクロコントローラ(Mi)は、2つの出力端子(A1、A2)の電圧を測定して、第1出力端子(A1)の電圧が0ボルト以上で、第2出力端子(A2)の電圧が0ボルトであれば、左手装部のパッド(Cpd)に右手装部の第1パッド(Dpd1)が接触したと判断する。反対に、右手装部の第2パッド(Dpd2)が左手装部のパッド(Cpd)に接触すれば、整流回路の第1出力端子(A1)は0ボルトで、第2出力端子(A2)は0より大きい電圧になり、マイクロコントローラはこのような電圧を測定することによって左手装部のパッド(Cpd)に右手装部の第2パッド(Dpd2)が接触したことを認識することができる。本実施例では、互いに異なる交流信号で互いに異なる周波数の交流信号(すなわち周波数変調された信号)を例に挙げたが、周波数変調の他に区別可能なすべての変調を含む。
【実施例10】
【0068】
本実施例では、前記実施例9の本体に電線で接続されたパッド(Cpd)が複数個である例を説明する。具体的には図18に示すように、左手装部の2つのパッド(Cpd1、Cpd2)がアナログマルチプレクサー(Mux)を介して交流信号認識部(Recog)に接続されている。この場合、マイクロコントローラ(Mi)は、パッド選択信号(Addr)でアナログマルチプレクサー(Mux)内のスイッチ(S1、S2)のうちの1つだけOnにし、他のスイッチはOffにして、左手装部の複数のパッド(Cpd1、Cpd2)のうち一瞬間に1つのパッドのみ交流信号認識部(Recog)に接続される。マイクロコントローラは、パッド選択信号(Addr)を一定時間ごとに変化させて順次に一瞬間に1つのパッドを選択すると同時に、交流信号認識部(Recog)から認識した接触パッド情報を検知する。以下に詳細に説明する。
【0069】
1.マイクロコントローラ(Mi)は、適当なアドレス信号(Addr)を出力してアナログマルチプレクサー(Mux)内のスイッチS1をOnにし、S2をOffにする。
【0070】
2.マイクロコントローラ(Mi)は、交流信号認識部(Recog)からの信号に基づいてアドレス信号(Addr)によって選択された左手装部のパッドに接触したパッドが右手装部の第1パッド(Dpd1)であるか、右手装部の第2パッド(Dpd2)であるかを認識する。
【0071】
3.左手装部の第1パッド(Cpd1)に接触した右手装部のパッドがある場合、接触したパッドの対に対応するキー入力信号を発生させる。
【0072】
4.マイクロコントローラ(Mi)は、アドレス信号(Addr)を変更してS1はOffにし、S2はOnにして上記2、3の過程を繰り返す。
【0073】
5.上記の1〜5の過程を繰り返す。
【0074】
本実施例では、パッド数が左右側手袋にそれぞれ2つずつである場合、全部で2×2=4個のキー入力方式を説明したが、これ以上の場合も動作原理は同じである。
【実施例11】
【0075】
本実施例では、前記実施例10の構成に図19に示した複数の非手装部のパッドを追加する場合を説明する。具体的には図19には、2つの非手袋部パッド(Npd3、Npd4)が示されている。図19に示すように、左手装部のパッドの2つのパッド(Cpd1、Cpd2)は第1本体(M1)に電線で接続されており、右手装部の2つのパッド(Dpd1、Dpd2)は第2本体(M2)に電線で接続されている。より詳細には、左手装部の第1パッド(Cpd1)は左手装の手のひら、左手装部の第2パッド(Cpd2)は左手装の手の甲に付着され、右手装部の第1パッド(Dpd1)は右手装の手のひら、右手装部の第2パッド(Dpd2)は右手装の手の甲に付着されている。そして、非手装部の第1パッド(Npd3)は左側膝に付着され、非手装部の第2パッド(Npd4)は右側膝に付着されている。第2本体(M2)の第2マイクロコントローラ(Mi2)は、活性/非活性信号(En)により第2アナログマルチプレクサー(Mux2)を活性または非活性化させることができる。第1アナログマルチプレクサー(Mux1)は、第1本体(M1)に含まれている。このとき、活性/非活性信号(En)は、Not gate(NG)によって論理信号が反転されてスイッチS5、S6に印加される。スイッチS5、S6は、それぞれスイッチが1つずつ入っているアナログマルチプレクサーである。すなわち、第2アナログマルチプレクサー(Mux2)が活性化すれば、スイッチS5、S6は非活性化してS5、S6がすべてOffになり、反対に、第2アナログマルチプレクサー(Mux2)が非活性化して第2アナログマルチプレクサー(Mux2)内のすべてのスイッチがOffになれば、S5、S6はすべてOnになる。第2マイクロコントローラ(Mi2)は、周期的に活性/非活性信号(En)を変化させて第2アナログマルチプレクサー(Mux2)が活性化状態と非活性化状態の間を繰り返して往復するようにする。第2アナログマルチプレクサー(Mux2)が非活性化状態と活性化状態であるときの動作方式は以下のとおりである。
【0076】
(1)第2アナログマルチプレクサー(Mux2)が非活性化状態であるときの動作方式:
活性/非活性信号(En)により第2アナログマルチプレクサー(Mux2)が非活性化する瞬間はスイッチS5、S6がすべてOnになり、右手装部の第1パッド(Dpd1)は第1交流信号発生部(gen1)に接続され、第2パッド(Dpd2)は第2交流信号発生部(gen2)に接続される。ここで、4つの交流信号発生部(gen1、gen2、gen3、gen4)、すべて区別可能な互いに異なる交流信号を発生させる。例えば、区別可能な互いに異なる周波数の交流信号を発生させる。第1本体(M1)の第1マイクロコントローラ(Mi1)は、前記実施例10で説明した方法で第1本体に接続されたパッド(Cpd1、Cpd2)に接触したパッドがDpd1、Dpd2、Npd3、Npd4のうちどのパッドであるかを検出し、接触したパッドの対に対応する入力信号を発生させて、通信部(CM1)を通じて外部装置に伝送する。
【0077】
(2)第2アナログマルチプレクサー(Mux2)が活性化状態であるときの動作方式:
活性/非活性信号(En)により第2アナログマルチプレクサー(Mux2)が活性化した瞬間はスイッチS5、S6がすべてOffになり、右手装部のパッド(Dpd1とDpd2)は、第2アナログマルチプレクサー(Mux2)のスイッチ(S3、S4)を介して第2交流信号認識部(Recog2)に接続される。この場合、第2本体(M2)の第2マイクロコントローラ(Mi2)は、前記実施例10の方法により非手袋部のパッド(Npd3、Npd4)と第2本体のパッド(Dpd1、Dpd2)の間の接触を感知して接触した対に対応するキー入力信号を発生させて第2通信部(CM2)を通じて外部装置に伝送する。
【実施例12】
【0078】
本実施例では、図20に示すように、織物形パッドを含む準無線方式のポインティング装置を説明する。交流信号発生部(gen)に接続された導電性パッド(Dp)は、スタイラスペン先または指先に付着される。このようなスタイラスペン形態のパッドと交流信号発生部は、前記実施例4で定義したスタイラスペン型パッド部になる。このようなスタイラスペン型パッドで織物の横糸と縦糸を構成する導電性パッド(Cpx1〜Cpx4、Cpy1〜Cpy4)の一領域(CDP)を接触すれば、この接触位置を本体(M)のマイクロコントローラ(MI)が認識し、該当位置に対応する座標値を算出して通信部(CM)を通じて外部装置に伝送する。具体的な動作方式は以下のとおりである。
【0079】
導電性パッド(Cpx1〜Cpx4、Cpy1〜Cpy4)は、前記実施例4及び実施例8で説明した織物形態と同じである。すなわち、図7に示すように、それぞれの導電性パッドは互いに絶縁された状態で織物形態を有する。このような導電性パッドは、本体(M)のアナログマルチプレクサー(Mux)を介して交流信号認識部(Recog)に接続される。本体のマイクロコントローラ(Mi)は、スイッチ選択信号(Addr)を利用して一瞬間に1つのスイッチのみOnにし、織物を構成する導電性パッド(Cpx1〜Cpx4、Cpy1〜Cpy4)のうちの1つのパッドのみ交流信号認識部(Recog)に接続させる。パッド選択信号(Addr)と交流認識部(Recog)を介してスタイラスペン型パッド(Dp)と接触した織物を構成する導電性パッドを検知する方法は、前記実施例10の方法と同じである。すなわち、図20のパッド(Cpx1〜Cpx4、Cpy1〜Cpy4)は、図18のCpd1、Cpd2に該当する。また、図20のパッドDpは、図18のDpd1、Dpd2のうちの1つに該当する。接触したパッドからポインティング装置の座標を算出する方法は、前記実施例8と同じである。すなわち、本実施例は接触を感知する方法が異なるだけで、接触したパッドから座標を求める方法は、前記実施例8と同じである。
【実施例13】
【0080】
織物形パッドを含まない前記実施例1、2、3、5、6、7、9、10、11の端子形パッドは、振動センサーをさらに備えることができる。この場合、パッドが互いに接触した瞬間振動センサーからの振動強度出力信号をマイクロコントローラが解釈してパッドが接触した打撃の強度を検知することができ、この強度情報を通信部を通じて外部装置に伝送することができる。この場合、本発明の入力装置に含まれる振動センサーの数を最小化するために手袋部のパッドに振動センサーを含むことが好ましい。一般的にキーボード入力ではどのキーが押されたかを知れば充分であるが、本発明の入力装置をゲームプログラムに入力してゲームを行う場合、入力されるキーの信号、すなわち、互いに接触したパッド情報とともに打撃強度情報を利用すれば、よりリアルなゲームを楽しむことができる。例えば、楽音リズムゲームの場合、打撃強度に比例する音量の楽器音や音響効果を発生させることができる。すなわち、互いに接触したパッドの対に互いに異なる音色の楽器音を割り当て、パッドが接触した打撃強度に比例する音量の音を発生させることにより、本発明の入力装置を電子楽器の入力装置として使用することができる。特に、端子形導電性パッドを膝や腰に付着し、パッドが付着された手袋を着用してエアロビクスやダンスをしながらパッドを叩いてドラム演奏をすることも可能である。このように、本発明の入力装置を電子ドラム装置に適用すれば、従来はドラム演奏だけあるいは踊りだけ可能であったが、本発明によれば、ドラム演奏と踊りを同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の外観構成図。
【図2】実施例1の回路図。
【図3】4つの導電性パッドが付着されたマイクロコントローラの出力ポートに出力する電気信号のタイミング図。
【図4】実施例2の回路図。
【図5】実施例3の回路図。
【図6】図2の出力信号を利用して叩いたパッドを検出する方法のフローチャート。
【図7】織物状非手袋型パッドの構成図。
【図8】織物状非手袋型パッドを利用して座標を入力する様子を示す図。
【図9】実施例4の回路図。
【図10】実施例5の構成図。
【図11】実施例5の回路図。
【図12】実施例5の接触キーボードの外形図。
【図13】実施例6の構成図。
【図14】実施例7の構成図。
【図15】実施例8の構成図。
【図16】実施例9の構成図。
【図17】実施例9の詳細な構成図。
【図18】実施例10の構成図。
【図19】実施例11の構成図。
【図20】実施例12の構成図。
【符号の説明】
【0082】
M、M1、M2…本体部
PuR…右手装の手の甲のパッド
PuL…左手装の手の甲のパッド
PdR…右手装の手のひらのパッド
PdL…左手装の手のひらのパッド
Pc…膝に付着したパッド
W…電線
CM…通信部
t1…2つの導電性パッドが接触し始める時刻
t2…2つの導電性パッドが接触した状態から接触しない状態に変わる時刻
Pm…織物状導電性パッド
Rg…右手装部
Lg…左手装部
Mi…マイクロコントローラ
Vcc…電源電圧(5V)
Tp…薄い不導体テープ
Ct…導電性コーティング物質
Pf…指先またはスタイラスペン先の導電性パッド
Cp、Cpx、Cpy…有線パッド
Dp…無線パッド
Rv…無線信号受信部
Re…接触感知部
Wa…無線信号放射部
AC…交流電源
R…抵抗
Addr、Addr1、Addr2…アドレス信号
Mux、Mux1、Mux2、Mux3、Mux4…アナログマルチプレクサー
NG1、NG2…not gate
CkTx…動作モード電波送信部
CkRx…動作モード電波受信部
Cdp、Dpd、Npd…導電性パッド
gen…交流信号発生部
recog…交流信号認識部
Flt…バンドパスフィルター


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ用入力装置において、
互いに接触しないように距離を置いて配列された複数の導電性パッドを含むパッド部と、
前記パッド部の2つ以上の導電性パッドの接触有無を検出して、互いに接触したパッドの対を認識し、認識されたパッドの対に対応する入力信号を発生させるマイクロコントローラを含む本体部とを備えることを特徴とする接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項2】
本体部は、マイクロコントローラから発生する入力信号を外部装置に伝送する通信部を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項3】
パッド部は、右手に着用したり右手で握ることができる形態の導電性パッドを含む右手装部と、
左手に着用したり左手で握ることができる形態の導電性パッドを含む左手装部と、
前記右手装部と左手装部に含まれない導電性パッドを含む非手装部の3つのうち2つ以上を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項4】
パッド部は、右手装部、左手装部、及び非手装部のうちの2つを含み、このうちの1つである第1パッド部は、プルアップ抵抗により電源電圧が加えられる状態で本体部のマイクロコントローラの互いに異なる入力ポートに接続される導電性パッドを含み、
第2パッド部は、本体部のマイクロコントローラの互いに異なる出力ポートに接続される導電性パッドを含み、
本体部は、複数個の出力ポートから交互に一瞬間に1つの出力ポートにのみ0ボルトを出力し、他の出力ポートには5ボルトを出力し、これと並行して入力ポートを検査して電圧降下が感知された入力ポートと、このとき0ボルトを出力した出力ポートより互いに接触したパッドの対を認識するマイクロコントローラを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項5】
左手装部と右手装部は、プルアップ抵抗により電源電圧が加えられる状態で本体部のマイクロコントローラの互いに異なる入出力兼用ポート接続される導電性パッドを含み、
非手装部は、プルアップ抵抗により電源電圧が加えられる状態でマイクロコントローラの互いに異なる入力ポートに接続される導電性パッドを含み、
本体部は、一瞬間に左手装の導電性パッドに接続された入出力兼用ポートが出力ポートとして設定され、右手装の導電性パッドに接続された入出力兼用ポートは入力ポートとして設定される動作モード1と、これと反対に左手装の導電性パッドに接続された入出力兼用ポートが入力ポートとして設定され、右手装の導電性パッドに接続された入出力兼用ポートは、出力ポートとして設定される動作モード2の間を反復して往復しながら与えられた動作モードの複数個の出力ポートから交互に一瞬間に1つの出力ポートにのみ0ボルトを出力し、他の出力ポートには5ボルトを出力し、これと並行して入力ポートを検査して電圧降下が感知された入力ポートと、このとき0ボルトを出力した出力ポートより互いに接触したパッドの対を認識するマイクロコントローラを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項6】
左手装部と右手装部は、プルアップ抵抗により電源電圧が加えられる状態で本体部のマイクロコントローラの互いに異なる入出力兼用ポートに接続される導電性パッドを含み、
非手装部は、マイクロコントローラの互いに異なる出力ポートに接続される導電性パッドを含み、
本体部は、ある瞬間には左手装の導電性パッドに接続された入出力兼用ポートが出力ポートとして設定され、右手装の導電性パッドに接続された入出力兼用ポートは入力ポートとして設定される動作モード1と、これと反対に左手装の導電性パッドに接続された入出力兼用ポートが入力ポートとして設定され、右手装の導電性パッドに接続された入出力兼用ポートは出力ポートとして設定される動作モード2とを反復して往復しながら与えられた動作モードの複数個の出力ポートから交互に一瞬間に1つの出力ポートにのみ0ボルトを出力し、他の出力ポートには5ボルトを出力し、これと並行して入力ポートを検査して電圧降下が感知された入力ポートと、このとき0ボルトを出力した出力ポートより互いに接触したパッドの対を認識するマイクロコントローラを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項7】
パッド部は、導電性パッドが織物形態に形成された非手装部と、1つの導電性パッドを含むスタイラスペン型パッド部を備え、
本体部は、前記スタイラスペン型パッド部のパッドが前記非手装部に接触した位置の2次元座標値を算出するマイクロコントローラを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項8】
非手装部は、一面が不導体で、他面は導体である薄くて長いテープを横糸及び縦糸として、すべてのテープの導体面が同一面を向ける織物形態の導電性パッドを備えることを特徴とする請求項7に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項9】
非手装部は、プルアップ抵抗により電源電圧が加えられる状態で本体部のマイクロコントローラの互いに異なる入力ポートに接続される横糸を構成する導電性パッドと、
本体部のマイクロコントローラの互いに異なる出力ポートに接続されて縦糸を構成する導電性パッドを含み、
本体部は、複数個の出力ポートから交互に一瞬間に1つの出力ポートにのみ0ボルトを出力し、他の出力ポートには5ボルトを出力し、これと並行して入力ポートを検査して電圧降下が感知された入力ポートと、このとき0ボルトを出力した出力ポートより互いに接触したパッドの対を認識し、認識された互いに接触した対の横糸と縦糸の番号により決定される座標の重心の座標を生成することを特徴とする請求項8に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項10】
パッド部は、右手装部と左手装部、及び非手装部のうちの2つを含み、
前記パッド部のうちの1つである第1パッド部は、本体部に有線で接続される導電性パッドを含み、
他のパッド部である第2パッド部は、導電性パッドと、
前記導電性パッドに接続されて交流電源が感知されればトリガー信号を出力する接触感知部と、
前記接触感知部のトリガー信号により固有のIDを電波で送信する無線信号放射部で構成される無線パッド部を複数含み、
本体部は、前記第1パッド部の導電性パッドが出力の一端に接続された交流信号を印加する交流電源部と、
前記無線信号放射部から放射された電波を受信して分析してIDを認識する無線信号受信部と、
前記無線信号受信部に受信されたIDに対応する入力信号を生成するマイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項11】
パッド部は、右手装部と左手装部、及び非手装部のうちの2つを含み、
前記2つのパッド部のうちの1つである第1パッド部は、本体部に有線で接続される複数の導電性パッドを含み、
第2パッド部は、導電性パッドと、
前記導電性パッド部に接続されて電気信号を感知すればトリガー信号を出力する接触感知部と、
前記接触感知部のトリガー信号により固有のIDを電波で送信する無線信号放射部で構成された無線パッド部を複数含み、
本体部は、交流信号を印加する交流電源部と、
前記交流電源部の出力の一端がスイッチの共通端子に接続され、スイッチの他の端子に前記第1パッド部の導電性パッドが接続されたアナログマルチプレクサーと、
前記第2パッド部の無線信号放射部から放射された電波を受信し分析してIDを認識する無線信号受信部と、
前記アナログマルチプレクサー内のスイッチを交互に一瞬間に1つのスイッチのみOnにするとともに、前記無線信号受信部に受信されたIDと、IDが受信されたときOnになったアナログマルチプレクサー内のスイッチ番号に対応する入力信号を生成するマイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項12】
手袋部は、左手装部、右手装部、及び非手袋部を含み
前記非手装部は、導電性パッドと、
前記導電性パッドに入力端が接続された交流電気信号を感知すれば、トリガー信号を出力する接触感知部と、
前記接触感知部のトリガー信号により固有のIDを電波で送信する無線信号放射部で構成された無線パッド部を複数含み、
本体部は、前記左手装部に有線で接続された第1本体部と、
前記右手装部に有線で接続された第2本体部とを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項13】
第1本体部は、交流電気信号を発生させる第1交流電源部と、
前記第1交流電源部の出力の一端がスイッチの共通端子に接続され、スイッチの他の端子に左手装部のパッドが接続された第1アナログマルチプレクサーと、
前記第1アナログマルチプレクサーを周期的に活性/非活性化させる活性/非活性信号を発生させる第1マイクロコントローラと、
前記活性/非活性信号を無線電波で放射する動作モード電波送信部とを備え、
第2本体部は、交流電気信号を発生させる第2交流電源部と、
前記第2交流電源の出力の一端がスイッチの共通端子に接続され、スイッチの他の端子に右手装部のパッドが接続された第2アナログマルチプレクサーと、
交流電気信号を感知すればトリガー信号を出力する接触感知部と、
前記接触感知部のトリガー信号により固有IDを電波で送信する無線信号放射部と、
右手装部のパッドがスイッチの一端に接続され、他の一端に前記接触感知部の入力端が接続された1つのスイッチからなるアナログマルチプレクサーと、
前記第1本体部の動作モード電波送信部から送信された電波信号を受信する動作モード電波受信部と、
前記動作モード電波受信部で受信された信号によって前記第2アナログマルチプレクサーを非活性/活性化させ、同一周期で前記1つのスイッチからなるアナログマルチプレクサーを反対に活性/非活性化させる第2マイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項12に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項14】
第1本体部は、第2本体部と非手装部に含まれた無線信号放射部から放射された電波を受信し分析してIDを認識する第1無線信号受信部と
第1アナログマルチプレクサー内のスイッチを交互に一瞬間に1つのスイッチのみOnにするとともに、前記第1無線信号受信部に受信されたIDと、IDが受信された瞬間Onになった第1アナログマルチプレクサー内のスイッチ番号に対応する入力信号を生成する第1マイクロコントローラとを備え、
第2本体部は、非手装部に含まれた無線信号放射部から放射された電波を受信し分析してIDを認識する第2無線信号受信部と、
動作モード電波受信部で受信された信号により第2アナログマルチプレクサーが活性化している間に第2アナログマルチプレクサー内のスイッチを交互に一瞬間に1つのスイッチのみOnにするとともに、前記第2無線信号受信部に受信されたIDと、IDが受信された瞬間Onになった第2アナログマルチプレクサー内のスイッチ番号に対応する入力信号を生成する第2マイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項13に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項15】
前記スタイラスペン型パッド部は、導電性パッドと、
前記導電性パッドに入力端が接続された交流信号を感知したときトリガー信号を出力する接触感知部と、
前記接触感知部のトリガー信号により固有のIDを電波で送信する無線信号放射部とを備え、
本体部は、交流電気信号を印加する交流電源部と、
前記交流電源部の出力の一端がスイッチの共通端子に接続され、スイッチの他端が非手装部の横糸と縦糸を構成する導電性パッドに接続されたアナログマルチプレクサーと、
前記スタイラスペン型パッド部の無線信号放射部から放射された電波を受信し分析してIDを認識する無線信号受信部と、
前記アナログマルチプレクサー内のスイッチを交互に一瞬間に1つのスイッチのみOnにするとともに、前記無線信号受信部でIDが受信された瞬間Onになったアナログマルチプレクサー内のスイッチに接続された前記非手装部の横糸と縦糸の番号をそれぞれ座標のxまたはy座標にし、この座標の重心の座標を生成するマイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項8に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項16】
接触感知部は、導電性パッドに一端が接続された抵抗と、
前記抵抗の両端間の交流電位を整流する整流部とを備え、前記整流部から出力された電圧の変化を感知して接触を感知することを特徴とする請求項10〜請求項15のいずれか一項に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項17】
パッド部は、右手装部と左手装部、及び非手装部のうち2つを含み、
前記2つのパッドのうち1つである第1パッド部は、本体部に有線で請求項される導電性パッドを含み、
第2パッド部は、本体部に接続されない導電性パッドと、
前記導電性パッドに固有の交流信号を印加する交流信号発生部を含むパッド部を複数個含み、
本体部は、前記第1パッド部の導電性パッドが入力端に接続された交流信号を認識する交流信号認識部と、
前記交流認識部で認識した交流信号より接触したパッドを検知し、このパッドに対応するキー入力信号を発生させるマイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項18】
パッド部は、右手装部と左手装部、及び非手装部のうちの2つを含み、
このうちの第1パッド部は、本体部に有線で接続された複数の導電性パッドを含み、
第2パッド部は、固有の交流信号を印加する交流信号生成部が接続された導電性パッドで構成されたパッド部を複数個含み、
本体部は、交流信号を認識する交流信号認識部と、
前記交流信号認識部の入力端子がスイッチの共通端子に接続され、スイッチの他の端子に前記第1パッド部の導電性パッドが接続されたアナログマルチプレクサーと、
前記アナログマルチプレクサー内のスイッチに交互に一瞬間に1つのスイッチのみOnにするとともに、前記交流信号認識部で認識された交流信号IDと、前記交流信号IDが感知された瞬間Onになったアナログマルチプレクサー内のスイッチ番号に対応する入力信号を生成するマイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項19】
パッド部は、左手装部、右手装部、及び非手装部を含み、
前記非手装部は、導電性パッドと、
前記導電性パッドに固有の交流信号を印加する交流信号生成部とを含み、
本体部は、左手装部に有線で接続された第1本体部と、
右手装部に有線で接続された第2本体部とを備えることを特徴とする請求項3に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項20】
前記第1本体部は、交流信号を認識する第1交流信号認識部と、
前記第1交流信号認識部の入力端子がスイッチの共通端子に接続され、スイッチの他の端子に左手装部の導電性パッドが接続された第1アナログマルチプレクサーと、
前記第1アナログマルチプレクサー内のスイッチを交互に一瞬間に1つのスイッチのみOnにするとともに、前記第1交流信号認識部で認識された交流信号IDと、前記交流信号IDが認識された瞬間Onになった第1アナログマルチプレクサー内のスイッチ番号に対応する入力信号を生成する第1マイクロコントローラとを備え、
前記第2本体部は、固有の信号を発生させる交流信号生成部と、
スイッチの一端が前記交流信号生成部の出力端に接続され、スイッチの他端は右手装部のパッドに接続されたスイッチが1つであるアナログマルチプレクサーと、
交流信号を認識する第2交流信号認識部と、
前記第2交流信号認識部の入力端子がスイッチの共通端子に接続され、スイッチの他の端子に右手装部のパッドが接続された第2アナログマルチプレクサーと、
前記スイッチが1つであるアナログマルチプレクサーを周期的に活性/非活性化させ、前記第2アナログマルチプレクサーを同一周期で反対に非活性/活性化させる信号を出力する第2マイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項19に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項21】
第2本体部は、第2アナログマルチプレクサーを活性化する間に第2アナログマルチプレクサー内のスイッチを交互に一瞬間に1つのスイッチのみOnにするとともに、前記第2交流信号認識部で認識された交流信号IDと、前記交流信号IDが感知された瞬間Onになった第2アナログマルチプレクサー内のスイッチ番号に対応する入力信号を生成する第2マイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項20に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項22】
前記スタイラスペン型パッド部は、導電性パッドと、
前記導電性パッドに固有の交流信号を印加する交流信号発生部とを含み、
本体部は、交流信号を認識する交流信号認識部と、
前記交流信号認識部の一端がスイッチの共通端子に接続され、スイッチの他の端子に非手装部の横糸と縦糸を構成する導電性パッドが接続されたアナログマルチプレクサーと、
前記アナログマルチプレクサー内のスイッチを交互に一瞬間に1つのスイッチのみOnにするとともに、前記交流信号認識部で交流信号が検出された瞬間Onになったアナログマルチプレクサー内のスイッチに接続された前記非手装部の横糸と縦糸の番号をそれぞれ座標のxまたはy座標にし、この座標の重心の座標を生成するマイクロコントローラとを備えることを特徴とする請求項8に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項23】
前記交流信号生成部は、互いに異なる固有の周波数の交流を発生させる電源を含み、
交流信号認識部は、特定周波数の交流信号のみ通過させるバンドパスフィルターと前記バンドパスフィルターを通過した交流を整流する整流回路を有して、特定周波数の交流信号が印加される場合のみ直流電圧を出力することを特徴とする請求項17〜請求項22のいずれか一項に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。
【請求項24】
パッド部は、振動を感知する振動センサーを含み、
本体部は、前記振動センサーの出力信号を解釈してパッドが接触した衝撃の強度を認識して衝撃の強度信号を発生させるマイクロコントローラを備えることを特徴とする請求項1に記載の接触スイッチを利用したコンピュータ用入力装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2008−545176(P2008−545176A)
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508743(P2008−508743)
【出願日】平成18年4月17日(2006.4.17)
【国際出願番号】PCT/KR2006/001401
【国際公開番号】WO2006/115347
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(507356659)
【Fターム(参考)】