説明

揮発性ファイルのクラス割当て

本発明は、データファイルの書き換え頻度が識別され、その識別された書き換え頻度に基づいてデータファイルが分類される、データファイルを格納するための記憶装置、格納方法、及び書き換え可能記録単体に係る。各データファイルは、分類の結果に応じて選択される規則を使用して書き込みされる。書き込み頻度に基づいた割当てクラス及び規則の決定は、耐久力及び電力消費量についてのファイル記憶装置の最適化を可能にする。それにより、記憶媒体の寿命、及び、システム全体の電池寿命が延長可能となる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
テキスト、画像、ビデオ、及びオーディオのマルチメディア要件によって刺激されて、記憶要件は、指数関数的な速度で成長している。この必要に見合うために、オンライン、ニアライン、及びオフライン記憶システムの階層は、パーシスタントメモリ、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ及びテープライブラリ、光ディスクドライブ及び光ライブラリといった多くの様々な技術から構成される。これらのサブシステムの混合は、システム全体の性能及び費用を最適化するよう非常に特殊用途向けとなる。
【0002】
光記憶システムは、この階層の特に魅力的な構成要素である。何故なら、このシステムは、ハードディスクドライブ(HDD)とテープドライブの間の中間範囲のデータアクセス時間を与えるからである。アクセス時間は、待ち時間を含んだランダムデータブロックの取出しを開始するのに必要な時間であり、一般的に、ハードディスクドライブに対する10ミリ秒以下から光ディスクドライブ対する30ミリ秒乃至約1秒、更に、テープドライブに対する数秒乃至数分に範囲が及ぶ。アクセス時間は、データは、中央処理演算ユニット、メモリ、及び記憶装置間をステージアップ及びダウンされるので、チェーンにおける重要なリンクとなる。
【0003】
恐らく、光記憶装置の最も有効な特徴は、記憶媒体の移動可能性(removability)である。記録面と光ヘッド間の数ミリメートルの分離と、フォーカシング及びトラッキングのためのアクティブサーボとで、媒体は、比較的緩やかな許容誤差で取り外されたり交換されたりすることが可能である。HDDにおいて定期的に経験される評判の悪いヘッドクラッシュは、光装置では起きない。データの信頼性及び移動可能性は、記録面を汚染から保護する保護カバーとして透明ディスク基板を使用すること、また、ECC(誤り訂正コーディング)、データインタリーブ、及びEFM(8−14変調)コーディングによって更に高められる。
【0004】
相変化及び磁気光ディスクは、例えば、WORM(追記型)及び単一のディスクが略5ギガバイトを含むことが可能である読み出し/書き込み/消去システムにおいて使用される。ファイルシステムは、特定のタイプのファイルを、特定の方法及び/又は特定のロケーションに格納する方法として割当てクラスを使用し始めている。このような特定のタイプのファイルは、リアルタイムファイルであり得る。割当てクラスの使用は、特に、記憶媒体又は装置が特定の面での性能を制限する特定の特性を有する場合に有用である。そのような装置の例には、光ドライブ、特に、スモールフォームファクタ光記憶装置(SFFO)が挙げられる。ブルーレーザ技術における最近の進歩、及び、光記憶媒体若しくは小型化オプトメカニックスの分野における革新は、SFFOドライブへの道を開いた。結果として得られる高い記憶密度は、例えば、3センチメートルの直径のディスク上に1ギガバイトといったように、高い記憶容量を依然として供給しながらディスクサイズを小さくするよう使用可能である。携帯可能な装置の厳しい空間要件に見合うために、全ての寸法、特に、構造高さを減少する必要がある。この問題は、劇的に小型化されたSFFOシステムによって対応される。このシステムでは、ガラスではなくプラスチックから作られる小さな対物レンズが使用され、それにより、より大きな設計自由、従って、より小さいドライブ高さを可能にする。更に、レーザビームを光ディスク上に位置付け及びフォーカスする超薄版のアクチュエータが開発されている。これらの小型の重要構成要素を使用して、たった5.6×0.75立方センチメートルの十分に機能的な光ドライブが実現されている。
【0005】
例えば、各セッションに読み出し及び書き込みされ得る設定ファイルのように他よりも多くアクセスされるファイルは常にあった。一般的に、HDDである完全なランダムアクセス装置として従来から使用されてきている記憶装置では、このことは、決して明らかな問題ではなかった。何故なら、これらの装置は、電力消費量又はリサイクル可能性(recyclability)、即ち、媒体の耐久力に関して制約されていないからである。書き込みされるファイルはしばしば揮発性ファイルと呼ばれる。よく読み出しされるファイルの最適化は、僅かに異なる。これらは、スタートアップファイルの最適化によってより良好にカバーされる。一部のファイルは、よく書き込みされ、また、よく読み出しされ得る。
【0006】
最近まで、光ディスクは、真のランダムアクセス装置としてあまり集中的には用いられてこなかった。トランスペアレントな欠陥管理の導入、及び、光ディスクに対する読み出し及び書き込みサイクルの高速化によって、このタイプの使用は、増大されることが予想される。例えば、移動電話機といった複数の携帯可能な装置のタイプは、大容量記憶のためにSFFOのみを有することが予想される。それらの使用法は、一部の場合において、パーソナルコンピュータ(PC)におけるHDDの使用法を模倣するであろう。しかし、光ディスクのリサイクル可能性は、依然として、HDDに比べて非常に限定される。従って、同じファイルを同じ場所に繰り返し書き込みすることは、問題を起こすであろう。例えば、全ての電話のトラックを管理する多機能電話帳は、一日複数回書き込みされるであろう。従って、リサイクル可能性の割当て量は、1ヶ月足らずで消費されてしまうであろう。更に、携帯可能なプラットフォームは、その制限された電力供給で知られている。従って、電力消費量を減少させる手段は、非常に有益である。
【0007】
従って、本発明は、書き換え可能記録媒体の書き換え挙動及び電力消費量を改良可能な揮発性ファイルの割当てスキームを提供することを目的とする。
【0008】
このために、書き換え可能記録媒体(10)上にデータファイルを格納する記憶装置が提供される。この装置は、データファイルの書き換え頻度を識別する識別手段(30)と、識別した書き換え頻度に基づいてデータファイルを分類する分類手段(60)と、データファイルの分類に応じて選択される規則を使用して、書き換え可能記録媒体上にデータファイルを書き込みする書き込み手段(20)を有する。
【0009】
従って、書き換え頻度に基づいて、例えば、揮発性ファイル割当てクラスといった割当てクラス、及び、そのようなファイルを格納するための規則を決定することによって、記憶装置は、耐久性及び電力消費量に関して最適化されることが可能である。それにより、記憶媒体の寿命、並びにシステム全体の電池寿命が延長されることが可能である。
【0010】
分類手段は、データファイルが、記録媒体のリサイクル可能性の所定の割合より多く書き込みされる場合は、データファイルを、揮発性ファイルとして分類するよう適応され得る。
【0011】
更に、識別手段は、データファイルが書き換えされるまでの時間量、又は、所定時間間隔においてデータファイルが書き込みされる回数を決定することによって、書き換え頻度を識別するよう構成され得る。或いは、又は、追加して、識別手段は、データファイルのタイプに基づいて、書き換え頻度を識別するよう構成され得る。それにより、ファイルの揮発性ファイルとしての識別は、ファイルシステム動作の前又は間に行われることが可能である。
【0012】
書き込み手段によって使用される選択された規則は、低減された電力消費量のために、再配置頻度及び/又は書き込み最適化を決定し得る。特に、書き込み最適化規則は、記録媒体上の記憶領域の場所を決定し得る。従って、書き換えの間、揮発性ファイルは、同じファイルの前の場所とは異なる場所に書き込みされることが可能である。それにより、揮発性ファイルが、元の場所に再び書き込みされないことを確実にする。これは、記録媒体の耐久性を向上する。更に、電力節約規則は、ディスクの外側にある領域を揮発性ファイル用の格納領域として決定し、それにより、比較的高い頻度、即ち、平均回数よりも優に上回った回数でアクセスされる揮発性ファイルの読み出し及び書き込み速度を向上し得る。
【0013】
第1の格納領域及び第2の格納領域のうち少なくとも1つの領域の場所は、ナビゲーション領域内に指示され得る。或いは、この指示は、記録単体のリードイン(LI)領域内にあってもよい。
【0014】
更なる有利な変形又は成果は、従属請求項に記載する。
【0015】
本発明は、添付図面を参照しながら、好適な実施例に基づいて説明する。
【0016】
好適な実施例を、SFFO装置に基づいて説明する。図1は、本発明を説明するために必要なSFFO装置のブロックを示す。
【0017】
光記録技術は、その光源として、レーザに依存する。光ディスクデータ記憶装置に使用されるレーザは、読み出し/書き込み/消去動作のために十分な光出力を供給可能である可能な限り最短の波長の半導体レーザダイオードであり得る。このようなレーザは、光システム20内に含まれる。このシステムでは、レーザビームは、良好に補正されたレンズによって平行にされ、ビームスプリッタを介して対物レンズに向けて案内される。対物レンズは、ビームを、書き換え可能なディスク10上にフォーカスし、反射光を集める。反射光は、ビームスプリッタにおいて、検出器に向けて案内され、検出器は、データ読み出し信号並びに自動フォーカシング及びトラッキングのためのサーボ信号を生成する。
【0018】
ディスク10上の情報は、一連の同心円形トラックか又は連続スパイラルに沿って記録される。書き込み可能又は書き換え可能媒体は、データパターンとは別個のトラッキングメカニズムを必要とする。何故なら、データの記録の前に、光システムの書き込みヘッドは、何かを記録可能となる前にトラックを追跡可能ではなければならないからである。一旦データが記録されると、システムは、元のトラッキングメカニズムか又は記録されたデータパターンを追跡する選択を有することになる。代案として、サンプリングされたサーボトラッキングスキームが実行されてもよい。これは、一組の別個のマーク対が、定期間隔で媒体上に配置される。
【0019】
消去可能な相変化記録では、記録処理は、局所温度を融点より上にし、高速冷却を可能にすることによって、記録媒体の小さな領域を非晶質マークに変える。非晶質マークの反射率は、多結晶の背景の反射率とは異なり、従って、信号が、読み出し時に作成される。消去は、中間出力レベルのレーザパルスを用いることによって達成される。非晶質マーク上で十分な時間レーザビームが留まることが可能にされると、マークは再び結晶質となる。この処理は、直接上書きとも適合性があり、従って、直接上書きを達成することがより困難である光磁気(MO)記録に好適である。
【0020】
読み出し及び書き込み信号、又は、データは、入力/出力インタフェース回路40を介して供給されるか又はそれぞれ出力される。このインタフェース回路40は、データ又は信号処理段30を介して光システム20に接続される。この処理段30は、ディスク10上に書き込みされた個々のデータファイルの書き換え頻度を識別するよう適応される。識別された書き換え頻度は、分類段60に供給される。この分類段は、処理段30とは別個の段であっても、又は、処理段30の一部であってもよい。分類段60から得られる、ディスク10上に書き込みされるデータファイルの分類に基づいて、書き込み制御段50は、光システム20を制御して、得られたデータファイルのクラスに対し決定された格納規則に基づいて、分類されたデータファイルを書き込みする。書き換え頻度に基づいた割当てクラスの決定は、2つの部分を有し得る。第1に、特定のデータファイルが、揮発性ファイルとして識別可能である。第2に、そのような揮発性ファイルを格納するための規則が決定可能である。この揮発性ファイル割当てクラスとそのような揮発性ファイルを格納するための規則の決定によって、記憶は、高い耐久力と低出力消費のために最適化されることが可能である。
【0021】
図2は、好適な実施例による格納又は書き込み処理を示すフローチャートである。初期段階S100では、書き込みされる現在のデータファイルの書き換え頻度が識別される。これは、例えば、ファイルの各タイプの予想される書き換え頻度といったように、データファイルのタイプに基づいて事前に又は推測的に達成可能である。その一方で、書き換え頻度は、システムの使用又は動作時に、例えば、特定のデータファイルの後続の書き込み動作間の時間間隔、又は、所定の時間間隔における特定データファイルの書き込み動作の量に基づいて識別可能である。次の段階S110では、データファイルは、識別された書き換え頻度に基づいて、例えば、揮発性ファイル又は不揮発性ファイルとして分類される。一例として、1年における記録媒体のリサイクル可能性の3分の1、例えば、1日に1回書き込みされると予想されるデータファイルは、揮発性ファイルとして分類可能である。或いは、1日に1回書き込みされると観察されたデータファイルも、揮発性ファイルとして分類され得る。この分類、又は、揮発性ファイルのクラス割当てに基づいて、当該のデータファイルを格納するための規則が、段階S120において選択される。この格納規則は、電力消費量を低減するために、例えば、頻繁の再配置、及び/又は、書き込み最適化を導入することによって、リサイクル可能性に対処し得る。当然ながら、揮発性ファイルと不揮発性ファイルの相違を決定する他の規則も、実行可能である。揮発性割当てクラスに割り当てられたデータファイルは、それらが実際に書き込みされる時間量を低減するキャッシュ動作のための第1のターゲットであり得る。
【0022】
従って、提案する追加の分類、及び、適応された格納手段を用いることによって、SFFOドライブといった光ドライブが、増加された寿命と最適化された電力消費量と共に、HDDタイプの記憶装置のように使用可能である。
【0023】
SFFOは、電力に関して制約がある環境において一般的に使用される記憶装置ソリューションである。SFFOは、更に、電力節約のために一定角速度を使用する。これは、ディスク上の外側の半径位置における読み出し及び書き込み速度は、ディスク上の内側の半径位置における読み出し及び書き込み速度より高いことを意味する。従って、よくアクセスされるファイル、即ち、揮発性ファイルは、外側の半径位置、即ち、ディスク10の外側の部分上に格納されるべきであることが好適である。このことは、SFFO装置に対して上述の揮発性ファイル割当てクラスを決定することによって達成可能である。
【0024】
図3は、ディスク10上に設けられる情報領域の論理形式を示す。情報領域は、リードイン領域LI、リードアウト領域LO、ディスクナビゲーション領域DN、デジタル権利管理領域RM、プログラム領域PA、揮発性ファイル領域VF、スタートアップファイル領域SF、及びファイルシステム領域FSを有する。ディスクナビゲーション領域DN及び/又はデジタル権利管理領域RMは、リードイン領域LIの一部であってもよい。情報領域の左端は、ディスク10の内側部分Iに対応し、一方、情報領域の右側は、ディスク10の外側Oに対応する。リードイン領域LIは、論理アドレス空間の始まりへの物理的なナビゲーションを支援する、論理アドレス空間外の小さな領域である。リードアウト領域LOは、論理アドレス空間の終わりへの物理的なナビゲーションを支援する、論理アドレス空間外の小さな領域である。ディスクナビゲーションDNは、ポインタ及び特定アプリケーション用データのために取っておかれる空間である。これらのポインタは、ディスク10を、別々の領域に有効に分割するために使用される。更に、ディスクナビゲーション領域DNは、ディスク10全体又は特定のアプリケーションに対し、論理アドレス空間における最初のアドレス番号の場所を決定するために使用可能である。更に、ディスクナビゲーション領域DNは、特定のファイルシステム、割当てクラス、又はアプリケーションのためのプログラム領域における空間を取っておくため、取っておかれた空間に特性又は属性を割り当てるため、及び/又は取っておかれた空間又は特定アプリケーション用データのための空間内にポインタを与えるために使用可能である。権利管理領域RMは、デジタル権利管理(DRM)のためにディスク10の内側に取っておかれる特別な必須の領域である。プログラム領域PAは、ユーザデータ用の領域及びファイルシステムに取っておかれる領域を有する。これらの領域の開始点は、任意選択的に、そのサイズも、ディスクナビゲーション領域DN内に記録される。
【0025】
認定された割当てクラスについては、特定の領域が、プログラム領域内に取っておかれることが可能である。これらのクラスは、揮発性ファイルを有し、これらは、よく書き込みされる特定のサイズのファイルである。図3に示すように、揮発性ファイル領域VFは、高い書き込み速度を達成するようディスク10の外側に向けて配置される。揮発性ファイルは、例えば、書き込みされる度に、再配置されてもよい。従って、揮発性ファイルのために取っておかれる空間は、揮発性ファイルの予想される組み合わせサイズの少なくとも2倍であるべきである。別のオプションは、ディスクナビゲーション領域DN内に揮発性ファイルの割当て履歴を記録し、媒体の予想されるリサイクル可能性の半分と同じ回数書き込みされると再配置することにある。
【0026】
スタートアップファイル領域SFは、アプリケーションによって、それらのアプリケーションの動作を開始するために必要とされるファイルのために使用される。従って、スタートアップファイルは、アプリケーションが開始される度に読み出しされる必要がある。最後に、UDF(ユニバーサルディスクフォーマット)といったファイルシステムが、FS領域内にファイルシステムデータを格納するために使用される。
【0027】
図3から分かるように、ディスクナビゲーション領域DNにおける斜線領域は、揮発性ファイル領域VFにおける特定の揮発性ファイルのポインタ又はアドレスを示す。従って、ドライブナビゲーション領域DNでは、揮発性ファイルの好適な場所が記録される。このアドレス空間は、揮発性ファイルのために独占的に取っておかれることが可能である。デフォルトによって、この場所は、ディスク10の外側の半径位置、又は外側部分に向けて位置付けられる。これは、ファイルを書き込みするために必要な時間を低減し、レーザがオンにされている必要のある時間を最小にする。しかし、ディスクの外側部分は、必ずしも、アドレス空間の上端を意味するものではないことを明記する。例えば、ファイルシステム構造又はスタートアップファイルといったような他の割当てクラスが、図3に示すように、ディスク10の一番外側の部分を割り当てるときに優先され得る。
【0028】
更に、上述したように別の規則が揮発性ファイルに使用される。例えば、処理段30によって、ファイルが書き換えされると決定されると、書き込み制御段50は、このファイルを、同じファイルの前の場所とは異なる場所に書き込みするよう制御される。このことは、最も単純に、最初に新しいファイルのバージョンを書き込みし、次に、古いバージョンを消去することによって達成可能である。
【0029】
この再配置原理は、システムが、揮発性ファイルの割当て履歴を把握し、それにより、2回目にファイルが書き換えされるときに、オリジナルの場所に書き込みされないことが確実にされることによって更に改良され得る。
【0030】
更に、ブルーレイディスクシステム記述再書き換え可能形式パート2(ファイルシステム規格)に記載されるループ記録スキームを使用してもよい。このスキームでは、最後に書き込みされたアドレスはメモリ内又はディスク10上に維持される。ファイルが次に書き込みされるとき、このファイルは、この種類のファイルのために取っておかれた領域における次のフリー空間に書き込みされる。従って、例えば、揮発性ファイル領域VFといった領域は、循環的に充填される。
【0031】
SFFOは、特定のファイルが書き込みされた回数を計数する機会を提供する。それにより、揮発性ファイルは、そのようなファイルにラベル付けする必要なく識別可能である。更に、これらのファイルの揮発性は、書き込み量、即ち、所定時間間隔においてデータファイルが書き込みされた回数を計数することによって決定可能である。割当て履歴の追跡と組み合わされて、従って、非常に揮発性であるファイルであっても、最も揮発性であるファイルを違う場所に絶えず再配置することによって、記録媒体の耐久力にあまり過度には負担をかけないことが達成可能である。
【0032】
揮発性ファイル領域VFは、それが、揮発性ファイル及びスタートアップファイルのために取っておかれた空間内に別のデータファイルを割当てすることが可能であるならば、寿命の間に拡張又は交換されることが可能である。再生適合性は、ファイルシステム領域FS内に与えられた対応情報によって確実にされる。
【0033】
本発明は、上述した好適な実施例に制約されるものではなく、光ディスクシステムといったように、よく書き込みされるデータファイルを格納するための特定の規則を利用する機会を提供する任意の記憶装置ソリューションに用い得る。更に、任意の好適な格納規則が、データファイルの書き換え頻度に基づいて使用可能であり、それにより、格納性能を最適化する。従って、好適な実施例は、請求の範囲内で変更し得る。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】好適な実施例による記憶装置を示すブロック図である。
【図2】好適な実施例による格納方法のフローチャートである。
【図3】好適な実施例による記録担体の情報領域の論理形式を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書き換え可能記録媒体上にデータファイルを格納する記憶装置であって、
前記データファイルの書き換え頻度を識別する識別手段と、
前記識別した書き換え頻度に基づいて前記データファイルを分類する分類手段と、
前記データファイルの前記分類に応じて選択される規則を使用して、前記書き換え可能記録媒体上に前記データファイルを書き込みする書き込み手段と、
を有する記憶装置。
【請求項2】
前記分類手段は、前記データファイルが、前記書き換え可能媒体のリサイクル可能性の所定の割合より多く書き込みされる又は書き込みされると予想される場合は、前記データファイルを、揮発性ファイルとして分類するよう適応される請求項1記載の記憶装置。
【請求項3】
前記識別手段は、前記データファイルが書き換えされるまでの時間量、又は、所定時間間隔において前記データファイルが書き込みされる回数を決定することによって、前記書き換え頻度を識別するよう構成される請求項1又は2記載の記憶装置。
【請求項4】
前記識別手段は、前記データファイルのタイプに基づいて、前記書き換え頻度を識別するよう構成される請求項1又は2記載の記憶装置。
【請求項5】
前記書き込み手段によって使用される前記選択された規則は、低減された電力消費量のための書き込み最適化を決定する請求項1又は2記載の記憶装置、
【請求項6】
前記書き込み最適化は、前記記録媒体上の記憶領域の場所を決定する請求項5記載の記憶装置。
【請求項7】
前記書き込み手段によって使用される前記選択された規則は、再配置頻度を決定する請求項1又は2記載の記憶装置。
【請求項8】
書き換え可能記録媒体上にデータファイルを格納する方法であって、
前記データファイルの書き換え頻度を識別する段階と、
前記識別した書き換え頻度に基づいて前記データファイルを分類する段階と、
前記分類段階の結果に応じて選択される規則を使用して、前記書き換え可能記録媒体上に前記データファイルを書き込みする段階と、
を有する方法。
【請求項9】
前記識別段階は、前記データファイルが書き換えされるまでの時間量、又は、所定時間間隔において前記データファイルが書き込みされる回数の検出に基づく請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記識別段階は、前記データファイルのタイプの検出に基づく請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記選択された規則は、低減された電力消費量のための書き込み最適化を決定する請求項8又は9記載の方法。
【請求項12】
前記書き込み最適化は、前記記録媒体上の記憶領域の場所を決定する請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記選択された規則は、再配置頻度を決定する請求項8又は9記載の方法。
【請求項14】
データファイルを格納するための書き換え可能記録担体であって、
第1の所定範囲内の書き換え頻度で書き換えされるデータファイルを格納するための第1の格納領域と、
第2の所定範囲内の書き換え頻度で書き換えされるデータファイルを格納するための第2の格納領域と、
を有し、
前記第1の所定範囲の前記書き換え頻度は、前記第2の所定範囲の前記書き換え頻度より高く、
前記第1の格納領域及び前記第2の格納領域のうちの少なくとも1つの場所は、前記記録担体のナビゲーション領域内に指示される記録担体。
【請求項15】
前記記録担体は、ディスク形状を有し、
前記第1の所定格納領域は、前記ディスク形状の記録担体の外側半径部分に設けられる請求項14記載の記録担体。
【請求項16】
前記記録担体は、SFFOディスクである請求項14又は15記載の記録担体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−518083(P2006−518083A)
【公表日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−561934(P2004−561934)
【出願日】平成15年12月3日(2003.12.3)
【国際出願番号】PCT/IB2003/050030
【国際公開番号】WO2004/057596
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】